JP5394951B2 - 穿刺針ガイド器具 - Google Patents

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Description

本発明は、穿刺針ガイド器具に関し、殊に、CTガイド下又はMRIガイド下にて体内の目標箇所に穿刺針を正確且つ安全に挿入するための穿刺針ガイド器具に関する。
近年、体内のがん組織に体外から電極を兼ねた穿刺針を刺入し、高周波による熱でがん組織のみを壊死させる高周波温熱療法が広く普及しており、従来から実施されているマイクロ波凝固療法に加え、マイクロ波よりも波長が長く凝固壊死領域を制御しやすいラジオ波を用いたラジオ波熱凝固療法も多用されるようになった。また、これとは逆に穿刺針で低温媒体を注入して凍結・解凍を繰り返すことによりがん組織を壊死させる凍結療法も知られている。
このように、穿刺針を介し経皮的に病変部分を温度変化させて行う治療法は、一般的な手術療法と比べて低侵襲で入院が短期間で済むことから、患者の負担を大きく軽減することが可能となる。この治療法の場合、超音波画像によるガイド下で病変と穿刺針の位置関係を確認しながら適切な位置に穿刺針を刺入して処置を行うのが一般的である。
そして、斯かる治療法においては、針先を病変の中心に正確に置くことが重要になるが、穿刺針が太く弾性変形しにくいものではそのまま穿刺し、例えば2002―191705号公報に記載されているように、穿刺針が細く変形しやすいために刺入方向のコントロールが困難なものでは、先に大径のガイド筒を病変の手前まで刺入しておき、その後、これよりも小径の穿刺針をガイド筒内部に挿通して先端を病変に到達させることが行われている。
また、病変の種類・状態により超音波では適切に描出されない場合もあるため、超音波よりも鮮明な描出が可能なCTガイド下で手技が行われることも多い。この場合、CTガントリー(装置)では患者の体表面とその周りの装置内周面との間の空間が狭いため、術者による穿刺針の刺入方向及び操作範囲が限定されて手技が難しい状況となりやすく、大径の針を何度も抜き刺し動作して患者への侵襲が過大になってしまうことも珍しくない。
そのため、深い病変や危険な場所に位置する病変、或いは患者が呼吸を止めることが難しいケースでは、CTガイド下で行う上述した治療法は適さないと言われている。また、最近において上述した治療法をMRIガイド下で実施することも試みられているが、CTガントリーよりも体の外周空間が狭いMRIガントリーでは、穿刺針の操作がさらに困難な状況になる。
一方、穿刺針を用いて経皮的に体内の病変組織を採取することも広く実施されており、ルート確保が困難な深部等病変等の場合に、大径のガイド筒で一旦ルートを確保してからその内部を挿通して組織を採取する同軸法が多用されている。そして、この処置をCTガイド下やMRIガイド下で行う場合には、上述した問題が同様に生じることになる。
2002―191705号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、CTガイド下又はMRIガイド下で穿刺針を目標箇所に配置して実施する処置について、穿刺針の挿入が困難とされていたケースであっても、正確且つ安全に挿入して処置を実施できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、所定の機能を有する穿刺針をCT装置又はMRI装置を用いて体内の目標箇所に設置するためのガイド器具であって、先端の尖った直線状の針部とこの針部基端から延設されて針部よりも曲げ変形容易な変形部とからなり穿刺針の挿入ルートを最初に確保するための穿刺針よりも小径のガイド針と、少なくとも穿刺針を挿入可能な内径を有した直線状の管状体とされて穿刺針を挿通させて目標箇所に案内するためのガイド筒とを備えており、変形部が曲げ変形することでガイド針基端側またはガイド筒基端側が前記装置の内周側に抵触することによる操作上の不都合を回避しながら、ガイド針をCTガイド下又はMRIガイド下で目標箇所または目標箇所手前まで刺入し、ガイド針基端側をガイド筒先端から挿入してガイド針に沿ってガイド筒を目標箇所手前まで進めた後、ガイド針を抜去しガイド筒基端から穿刺針を挿入してガイド筒内を進めることにより、穿刺針先端を目標箇所まで到達させることを特徴するものとした。
このように、穿刺針よりも細いガイド針を先にCTガイド下又はMRIガイド下にて体内目標箇所付近まで刺入し、その基端側をガイド筒に挿入してガイド針に沿ってガイド筒を進めておくことにより、穿刺針を正確且つ安全に目標箇所まで挿入して配置可能なものとなり、この場合にガイド針の全長は目標箇所までの深さの倍以上の長さが必要になるところ、ガイド針の基端側部分を先端側の針部よりも曲げ変形容易として所望の方向に向けられるようにしたことで、体の外周側空間が狭いCTガントリーやMRIガントリーの装置内周側にガイド針基端側やこれを挿入したガイド筒基端側が抵触することによる操作上の不都合を回避できるようになって、正確な刺入操作を行いやすいものとなる。
また、この穿刺針ガイド器具は、ガイド針を挿入可能な内径を有するとともにガイド筒内に挿入可能な外径を有してガイド筒よりも長い直線状の管状体とされた中筒を備えており、この中筒は、ガイド筒内に挿入されて先端側をガイド筒先端から露出しながら基端側がガイド筒基端から突出した状態でガイド筒と一体とされ、先端開口部からガイド針基端側を挿通されてガイド針に沿ってガイド筒とともに先端側を目標箇所手前まで進められた後、ガイド針とともに抜去されることを特徴としたものとすれば、穿刺針よりも小径のガイド針の外周面とこれを挿通したガイド筒の内周面との間に形成される隙間部分を、この中筒で埋めることができ、ガイド筒を目標箇所手前まで進めやすくなることに加えガイド針をより細くできるため、操作に伴う患者への侵襲を最小限に抑えやすいものとなる。
さらに、上述した穿刺針ガイド器具において、その針部はガイド筒よりも長く、その変形部は少なくとも針部以上の長さを有していることを特徴としたものとすれば、CTガントリー又はMRIガントリーにおいて操作が困難となりやすい狭い空間を避けた位置にて、ガイド筒先端側からガイド針を挿入する作業を行いやすいものとなる。
さらにまた、上述した穿刺針ガイド器具において、その変形部はワイヤからなることを特徴としたものとすれば、非塑性的な曲げ変形を比較的自由に行えることに加え適度な腰の強さもあるため、一層操作を行いやすいものとなる。
加えて、上述した穿刺針ガイド器具において、そのガイド針には、中心軸線を貫く挿通孔を有した柱状の把持部材がその挿通孔を挿通された状態で着脱可能に設けられており、この把持部材は、ガイド針上で摺動自在であるとともに針部上の所望位置で固定可能とされており、ガイド針の刺入操作時に術者により把持される部分となり、ガイド筒をガイド針に沿って進める際にはガイド針から脱抜される、ことを特徴としたものとすれば、ガイド針の刺入操作を行いやすいものとしながらガイド針のガイド筒への挿通を妨げないものとすることができる。
この場合、その把持部材には、挿通孔の向きに対し直角方向から棒状のハンドル部材を連結させるための連結用構造が設けられている、ことを特徴としたものとすれば、CTガントリーやMRIガントリーの出力に伴う悪影響が懸念される範囲の外から術者が刺入操作を行いやすいものとなる。
また加えて、上述した穿刺針ガイド器具において、そのガイド針及びガイド筒の外周面には、長さ方向所定範囲に亘って刺入深さの基準となる目盛りが表示されていることを特徴としたものとすれば、穿刺針の正確な刺入深さを実現しやすいものとなる。
さらに加えて、上述した穿刺針ガイド器具において、その穿刺針はラジオ波熱凝固療法用またはマイクロ波凝固療法用の電極針であることを特徴としたものとすれば、穿刺針の正確且つ安全な刺入の実現が極めて有用なものとなり、或いは、その穿刺針は経皮的な組織採取用の生検用針または経皮的な凍結療法用の注入針であることを特徴としたものとしても、前記同様に穿刺針の正確且つ安全な刺入の実現が極めて有用なものとなる。
そして、上述した穿刺針ガイド器具において、そのガイド筒は外周面の長さ方向所定範囲に亘って、電気的な絶縁層を兼ねるとともに体組織に対する摩擦を軽減する表面処理が施されている、ことを特徴としたものとすれば、ガイド筒の挿入のスムースさを確保しながら、穿刺針が電極針の場合に絶縁層の一部が剥離したような場合でも患者の安全を確保しやすいものとなる。
穿刺針よりも細く基端側が曲げ変形容易なガイド針をCTガイド下又はMRIガイド下で刺入してガイド筒をガイド針に沿って目標箇所手前まで進めておき、ガイド筒内を挿通して穿刺針を目標箇所に案内するものとした本発明によると、従来穿刺針の挿入が困難とされていたケースであっても、正確且つ安全に挿入して処置を実施できるものである。
(A)は本実施の形態の穿刺針ガイド器具を構成するガイド針の正面図、(B)は本実施の形態の穿刺針ガイド器具を構成する中筒の正面図、(C)は本実施の形態の穿刺針ガイド器具を構成するガイド筒の正面図。 (A)、(B)、(C)は図1の穿刺針ガイド器具の使用手順を説明するための正面図(身体部分は縦断面図)。 (A)は穿刺針がラジオ波熱凝固療法用の電極針又はマイクロ波凝固療法の電極針である場合の正面図(身体部分は縦断面図)、(B)は穿刺針が生検針である場合の正面図(身体部分は縦断面図)、(C)は穿刺針が凍結療法用の注入針である場合の正面図(身体部分は縦断面図)。 (A)、(B)、(C)は図1の穿刺針ガイド器具の使用手順を説明するための正面図(身体部分は縦断面図)。 (A)は図1(A)のガイド針に装着した把持部材の構造・機能を説明するための正面図、(B)は(A)の把持部材をガイド針上で摺動させる状態を示す正面図。 図1(A)のガイド針に装着した把持部材の固定孔にワイヤを固定した状態を示す正面図。 図1(A)のガイド針に装着した把持部材の連結部にハンドル部材としての先端側に三方活栓を嵌挿したシリンジを連結した状態を示す正面図。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態の穿刺針ガイド器具の構成を示すものであり、図1(A)はガイド針2、図1(B)は中筒3、図1(C)はガイド筒4を示しており、これら3つの部品で本実施の形態の穿刺針ガイド器具が構成される。ガイド針2は、術者が穿刺方向をコントロール可能な適度な硬さを備え先端側に針先20aを有してガイド針2の先端側部分を構成する直線状の針部20と、針部20の基端から延設され針部20よりも曲げ変形容易な素材からなりガイド針2基端側部分を構成する変形部21とからなる。
針部20は、例えばステンレス製中空針の先端開口部を塞ぐことにより得られるが、その針先21aは斜角面のものよりもペンシル状に形成されたものの方が、真っ直ぐに刺入しやすい点で推奨される。また、その太さは患者に対する侵襲の小ささと刺入方向のコントロール性・画像上の視認性のバランスの観点から、21ゲージ前後が好適で、その長さは少なくとも体表面から目標箇所である病変部までの深さよりも長いことが必要であり、具体的には140〜200mmが好適である。また、針部20の外周面には刺入深さの基準となる目盛り20aがその全長に亘って10mm毎に表示されている。
一方、変形部21は、曲げ変形可能な素材、例えば非塑性的な曲げ変形が可能で非定形的な素材であるステンレスワイヤが、ピアノ線よりも弾性反発力が少ない点で扱いやすさに優れており好適である。また、その太さは針部20に対し同等〜半分程度のものが針部20との結合性及び使用上の利便性の観点から推奨され、例えば針部20をステンレス製中空針から作成した場合には、その基端側の開口部内径に一致する太さのステンレスワイヤを選択して挿入・固定すればよい。
また、変形部21の長さは針部20と同等以上であることがCTガントリーやMRIガントリーの最も狭い空間を避けてガイド筒への挿入操作を行える点、及び後述するガイド筒4内に挿通したときに変形部21の基端側をある程度の長さで露出させるために必要であり、そのため、ガイド針2の全長は320〜460mm程度が好適なものとなる。
さらに、このガイド針2には、術者が指先で把持して刺入操作を行うための円柱状の把持部材23が、その中心軸線を通る挿通孔をガイド針2が挿通した状態で同軸的に装着されている。この把持部材23はガイド針2に対し着脱自在であるとともに、ガイド針2上を摺動自在且つ所望の位置で固定可能とされており、針部20の体内に刺入する部分よりも上側の術者が操作を行いやすい位置に固定することができ、中筒3及びガイド筒4の内部を挿通する場合には、ガイド針2基端側から脱抜することもできる。
一方、中筒3は、その本体部分である管状部30が、ステンレス等の硬質金属素材をガイド筒4よりも長い直線状の管状体に形成してなりガイド針2を挿通可能な内径とガイド筒4内に挿入可能な外径を有している。その長さは、130〜220mmであることが、手技の行いやすさ及びガイド筒2の長さとのバランスの観点から好適である。
また、図のように外筒4に挿入して先端側から露出する部分で先端部30aから所定範囲に亘る小径部を形成して小さな段差を設けることにより、外筒4と針部20の太さのギャップにより生じる段差を緩やかにすることができ、これに加え、その先端部30aを斜角面状の針先に形成することにより、外筒4及び中筒3を体内で進める際の抵抗を軽減して挿入がスムースなものとなる。
即ち、この中筒3は、穿刺針よりも小径の針部20外周面とこれを挿通させたガイド筒4内周面との間に形成される隙間空間を埋めて、ガイド針2の針部20よりも格段に太いガイド筒4を体内で進めやすくする機能を有しており、穿刺針を挿入する際にはガイド針2とともに抜去されるものである。また、中筒3の基端側には、ガイド筒4基端に連結するための円柱状の連結部31が同軸的に設けられている。また、この中筒3の太さは、ガイド筒4の内周面に外周面がぴったりとフィットするとともにガイド筒4内に挿入する穿刺針と同径であることが好ましい。
そして、ガイド筒4は、その本体部分である管状部40が、中筒3を挿入可能な内径を有して穿刺針よりも短い直線状の管状体に形成されてなるものであり、その基端側には、中筒3の連結部31に連結するための連結手段を兼ねるとともに術者が把持する部分となる把持部41が同軸的に設けられている。このガイド筒4も所定の硬さ・堅牢さを確保可能なステンレス等の硬質金属素材で作成することが推奨される。尚、連結部31と把持部41の連結方式は、図のようにルアーロック式とすることが半回転程度で着脱可能となる点で好ましい。
このガイド筒4の長さは、中筒3の先端側を基端開口部から挿入して把持部41上端側に連結部31下端側を連結させて一体にした状態において、中筒3の先端側がガイド筒4先端開口部から僅かに露出(5mm程度)するものであればよく、具体的には全長110〜190mm(挿入部分は90〜170mm)のものが操作の行いやすさと到達距離のバランスの観点から好適である。
また、その管状部40の患者体内に挿入する部分の外周面に、体内組織に対する摩擦抵抗を少なくするフッ素樹脂等の表面処理を施しておくことで管状部40の挿入がスムースなものとなる。また、この部分は、先端側の所定範囲を除き電気的な絶縁皮膜を設けておくことが好ましく、絶縁皮膜部分が摩擦抵抗の軽減部分を兼ねるものが好適である。
これにより、穿刺針が電極針である場合に、電極針の絶縁被膜が部分的に脱落した際に発生する火傷・感電事故を回避することができる。尚、管状部40外周面には(絶縁皮膜等を設けた場合はその外周面)、刺入深さの基準となる目盛り40bが10mm毎に表示されている。
次に、本実施の形態による穿刺針ガイド器具の使用手順を、図2を用いながら説明する。図2(A)を参照して、術者がガイド針2の針部20上端側に固定した把持部材23を指等で把持し、CTガイド下又はMRIガイド下にて針先20aが病変100の直前に位置するように刺入する。その際、針部20外周面に表示した目盛り20bが刺入深さの基準になる。
このガイド針2は、後に使用する穿刺針よりも格段に小径であるため、多少の抜き差し動作を行っても患者への侵襲は最小限に抑えられ、また、従来例において高周波出力用の電極針のように基端側が重い穿刺針を直接刺入する際には、途中で手を離すと穿刺針が安定しにくかったのに対し、ガイド針2は極めて軽いために刺入途中で手を離しても安定である。
図2(B)を参照して、ガイド針2を病変100の直前まで刺入したら、把持部材23の固定を解除してガイド針2基端側から抜去する。次に、ガイド針2の基端側を、内側に中筒3を挿入して一体化したガイド筒4の先端開口部(正確には中筒3先端開口部)から挿入し、ガイド針2に沿ってガイド筒4の先端が病変100の手前、好ましくは10mm手前になるように進める。その際、管状部40外周面に設けた目盛り40bが刺入深さの基準になる。
このとき、ガイド筒4の先端では中筒3先端が僅かに露出し、その先端からガイド針2の針部20先端が露出しており、このようにして針部20とガイド筒4の太さのギャップによる段差を埋めながら緩やかな傾斜面を形成し、挿入時の抵抗を軽減するようになっている。尚、ガイド筒4の先端を病変100の手前10mm手前に置くことで、その後の処置に使用する穿刺針の位置を容易に決めることができ、穿刺針が電極針である場合にはガイド筒4先端が病変外周側の熱凝固の範囲10mmに達しているか否かの目安にすることができる。
図3(C)を参照して、ガイド筒4を所望の位置に置いたなら、ガイド針2を抜去するとともに、中筒3の連結部31とガイド筒4の把持部41との連結を解除して中筒3を抜去し、ガイド筒4はそのまま留置する。その後、図3(A),(B),(C)に示すように、処置の内容に応じた各種穿刺針をガイド筒4の基端開口部から各々挿入して、その先端を病変100まで進めて所定の処置を行う。
図3(A)は穿刺針がラジオ波熱凝固療法用又はマイクロ波凝固療法用の電極針50の場合であり、図3(B)は穿刺針が生検針51の場合であり、図3(C)は穿刺針が凍結療法用の注入針(プローブ)52の場合である。いずれの場合も穿刺針はガイド筒4によりスムースに案内されて目標箇所まで正確且つ安全に進めることができ、そのまま処置を行うことができる。
図4は、本実施の形態の穿刺針ガイド器具を、ガイド筒4が病変100手前に置かれるまでの状況を示している。図4(A)に示すように、ガイド針2を病変100の直前まで刺入する際に、ガイド針2の基端側部分である変形部21を湾曲させることにより、ガイド針2基端側がCTガントリー又はMRIガントリーの内周面側に抵触することが回避され、操作の邪魔にならない。
そして、図4(B)に示すようにガイド針2基端側を、中筒3が挿入・固定されたガイド筒4先端開口部から挿通する際には、ガイド針2の変形部21を横にした状態で行うことができる。即ち、仮にガイド針全体が硬質の針からなる場合には、CTガントリー又はMRIガントリーの装置内周面近くまで延びたガイド針基端側を、同じ向きにしたガイド筒開口端から挿入することになって操作が行えないのに対し、本発明ではガイド針2の基端側約半分を曲げ変形可能として、ガイド筒4の基端側が装置内周側に抵触することを回避可能としたものである。
また、必要に応じて変形部21基端側をCTガントリー又はMRIガントリーにおいて最も内径が狭い部分を避けて広い開放側に向けることもでき、その基端側をガイド筒4基端開口部に挿入することにより、操作が一層容易なものとなる。そして、このようにして比較的短時間でガイド筒4先端側を図(C)の位置まで進ませることができる。
次に、図5乃至図7を用いてガイド針2に装着する把持部材23の構成と機能を詳細に説明する。図5(A)を参照して、把持部材23は、円柱状の上部231と円柱状の下部232の2つの部材からなり、上部231の下端側にはネジ状部231aが突設されており、このネジ状部231aを下部232上端に開口した図示しないネジ孔に螺入することにより、ネジ状部231aの2つに割れた先端側が閉じてその内周側でガイド針2を挟み込むようになっている。
したがって、上部231のネジ状部231aを下部232側に完全に螺入することにより、ガイド針2上で把持部材23がしっかりと固定される。また、図5(B)に示すように上部231の下部232への螺入を緩めることにより、把持部材23はガイド針2上を自由に摺動させることができ、ガイド針2から脱抜することもできる。
また、図6に示すように、把持部材23にはその中心軸線の向きに対し直角方向に貫通した固定孔231bが設けられており、この固定孔231bに変形部21を基端側から挿通して固定しておくことができ、これにより不定形で比較的長い変形部21が操作の邪魔にならない状態にしておくことができる。
さらに、把持部材23の上部231上端には、図示しない連結用の孔が開口しており、図7に示すように、先端に三方活栓60を嵌挿したシリンジ50を、その中心軸線の向きに対し直角方向から連結することができる。これにより、シリンジ50をガイド針2のハンドル部材として横から連結して刺入操作の際に用いることができ、CTガントリーやMRIガントリーの出力に伴う悪影響が懸念される範囲の外から術者が手技を行いやすいものとなる。
以下に、図1に示した穿刺針ガイド器具を実際に作成してCTガイド下によるラジオ波熱凝固療法に使用した実施例について説明する。
(実施条件)
穿刺針ガイド器具:ガイド針は、針部がステンレス製でペンシル状先端の21ゲージで長さ150mm、変形部が針部の約半分の外径のステンレスワイヤで長さ250mm、中筒は管状部がステンレス製で斜角面先端の17ゲージで長さ140mm、ガイド筒は全長120mmで管状部がステンレス製の15ゲージで体内挿入部の長さ100mmとした(連結部材、連結部、把持部は樹脂成型品)。
ラジオ波熱凝固装置:商品名 Cool−Tip(登録商標)、供給元 センチュリーメディカル、電極針 1本(冷却式)17ゲージ、出力周波数 480kHz
治療対象:針の進行ルートに心臓、肺、太い門脈や胆管、胆嚢があったり、息止めの困難な状況の患者(血小板数4万/mm以上、プロトロンビンタイムがコントロールの40%以上に限定)の11名13病変にて実施。
(実施方法)
先ず、患者の体の表面に金属マーカーを置いてCTをとり、針の穿刺部位、穿刺角度、体表から病変までの距離を確認し、ガイド筒の先端を病変の手前10mmに置くことを目的とした。患者の皮膚を消毒・麻酔して、ガイド針を5mm圧のヘリカルCT撮像又は断続的なCT透視画像の下で刺入し、刺入ルートが正しいと認められるまで行った。その後、中筒を挿入・連結したガイド筒をガイド針に沿って目的位置まで進め、ガイド針及び中筒を抜去し、電極針を挿入し予めテープでマークした深さ位置までガイド筒内を進めた。電極針の位置はCTでもチェックし、必要に応じてラジオ波治療の実施前に微調整した。
(結果)
ガイド針の操作は、限られたCTガントリー空間内でも容易であった。そして、穿刺を進めたり後退させたりしながらも、小径の針であるために安全に到達することができた。また、深く刺す前に手を離すと不安定になる基端側の重いラジオ波用の電極針とは異なり、細く軽いガイド針はCTガイド下での針の角度調整を段階的に行うのが容易であった。さらに、この穿刺針ガイド器具を用いたことで大きな腫瘍に対して3つの異なるルートを予めガイド針で確保し、立て続けにラジオ波熱凝固療法を実施することもできた。
結論として、本発明の穿刺針ガイド器具は、従来の方法では穿刺針の刺入が困難とされていたケースにおいても、2−ステップ同軸法とも言える全く新しい手技を実現し、安全でストレスの少ないラジオ波用電極針の挿入を可能なものとした。従って、本発明の穿刺針ガイド器具を用いることにより、従来ハイリスクのために適応外とされたケースであってもその殆どで処置が可能になると考えられる。
尚、上述した本発明による作用・効果は、上述した実施例のラジオ波熱凝固療法のみならず、マイクロ波凝固療法、凍結療法、針生検の場合においても、穿刺針をCTガイド下又はMRIガイド下で体内目標箇所まで挿入する際にハイリスクとされるケースにおいて、同様に発揮可能であり、同様に有用性の高いものである。
以上、述べたように、CTガイド下又はMRIガイド下にて穿刺針を目標箇所に配置して行う処置について、本発明により、従来は穿刺針の挿入が困難とされていたケースであっても、正確且つ安全に挿入して処置を実施できるものとなった。
2 ガイド針、3 中筒、4 ガイド筒、10 CTガントリー、11 MRIガントリー 20 針部、20a 針先、20b,40b 目盛り、21 変形部、23,把持部材、30,40 管状部、30a 先端部 31 連結部材、41 把持部、50 電極針、51 生検針、52 注入針、50 シリンジ、231 上部、232 下部、231a ネジ状部、231b 固定孔

Claims (10)

  1. 所定の機能を有する穿刺針をCT装置又はMRI装置を用いて体内の目標箇所に配置するためのガイド器具であって、先端の尖った直線状の針部と該針部基端から延設されて該針部よりも曲げ変形容易な変形部とからなり前記穿刺針の挿入ルートを最初に確保するための穿刺針よりも小径のガイド針と、少なくとも前記穿刺針を挿入可能な内径を有した直線状の管状体とされて前記穿刺針を挿通させて前記目標箇所に案内するためのガイド筒とを備えており、前記変形部が曲げ変形することで前記ガイド針基端側または前記ガイド筒基端側が前記装置の内周側に抵触することによる操作上の不都合を回避しながら、前記ガイド針をCTガイド下又はMRIガイド下で前記目標箇所または前記目標箇所手前まで刺入し、前記ガイド針基端側を前記ガイド筒先端から挿入して前記ガイド針に沿って前記ガイド筒を前記目標箇所手前まで進めた後、前記ガイド針を抜去し前記ガイド筒基端から前記穿刺針を挿入して前記ガイド筒内を進めることにより、前記穿刺針先端を前記目標箇所まで到達させる、ことを特徴とした穿刺針ガイド器具。
  2. 前記ガイド針を挿入可能な内径を有するとともに前記ガイド筒内に挿入可能な外径を有して前記ガイド筒よりも長い直線状の管状体とされた中筒を備えており、該中筒は、前記ガイド筒内に挿入されて先端側を前記ガイド筒先端から露出しながら基端側が前記ガイド筒基端から突出した状態で前記ガイド筒と一体とされ、先端開口部から前記ガイド針基端側を挿通されて前記ガイド針に沿って前記ガイド筒とともに先端側を目標箇所手前まで進められた後、前記ガイド針とともに抜去される、ことを特徴とする請求項1に記載した穿刺針ガイド器具。
  3. 前記針部は前記ガイド筒よりも長く、前記変形部は少なくとも前記針部以上の長さを有している、ことを特徴とする請求項1または2に記載した穿刺針ガイド器具。
  4. 前記変形部はワイヤからなることを特徴とする、請求項1,2または3に記載した穿刺針ガイド器具。
  5. 前記ガイド針には、中心軸線を貫く挿通孔を有した柱状の把持部材が前記挿通孔を挿通された状態で着脱可能に設けられており、該把持部材は、前記ガイド針上で摺動自在であるとともに前記針部上の所望位置で固定可能とされており、前記ガイド針の刺入操作時に術者により把持される部分となり、前記ガイド筒を前記ガイド針に沿って進める際には前記ガイド針から脱抜される、ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した穿刺針ガイド器具。
  6. 前記把持部材には、前記挿通孔の向きに対し直角方向から棒状のハンドル部材を連結させるための連結用構造が設けられている、ことを特徴とする請求項5に記載した穿刺針ガイド器具。
  7. 前記ガイド針及び前記ガイド筒の外周面には、長さ方向所定範囲に亘って刺入深さの基準となる目盛りが表示されている、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載した穿刺針ガイド器具。
  8. 前記穿刺針は、ラジオ波熱凝固療法用またはマイクロ波凝固療法用の電極針である、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載した穿刺針ガイド器具。
  9. 前記穿刺針は、経皮的な組織採取用の生検用針または経皮的な凍結療法用の注入針である、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載した穿刺針ガイド器具。
  10. 前記ガイド筒には、外周面の長さ方向所定範囲に亘って、電気的な絶縁層を兼ねるとともに体組織に対する摩擦を軽減する表面処理が施されている、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載した穿刺針ガイド器具。
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