JP5375698B2 - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はガラス基板の製造方法に関し、より詳細には磁気ディスク、光磁気ディスク、DVD、MDなどの情報記録用媒体や光通信用素子などの基板として用いるガラス基板の製造方法に関するものである。
従来、磁気ディスク用基板としては、デスクトップ用コンピュータやサーバなどの据え置き型にはアルミニウム合金が、他方ノート型コンピュータやモバイル型コンピュータなどの携帯型にはガラス基板が一般に使用されていたが、アルミニウム合金は変形しやすく、また硬さが不十分であるため研磨後の基板表面の平滑性が十分とは言えなかった。さらに、ヘッドが機械的に磁気ディスクに接触する際、磁性膜が基板から剥離しやすいという問題もあった。そこで、変形が少なく、平滑性が良好で、かつ機械的強度の大きいガラス基板が携帯型のみならず据え置き型の機器やその他の家庭用情報機器にも今後広く使用されていくものと予測される。
ガラス基板としては、基板表面のアルカリ元素を他のアルカリ元素と置換することにより圧縮歪みを発生させ、機械的強度を向上させた化学強化ガラスが知られている。しかし化学強化ガラスでは煩雑なイオン交換工程が必要であり、またイオン交換後の再加工が不可能であるため製造歩留を上げることが難しかった。また、ガラス基板にイオン交換性を持たせるために、アルカリイオンの基板中での移動が容易となるようにしていた。このため基板表面のアルカリイオンが、磁性膜を成膜する際の加熱工程時に表面に移動して溶出したり、あるいは磁性膜を侵食したり、磁性膜の付着強度を劣化させたりする問題があった。
一方、化学強化処理を行わない一般的なガラス基板としてはソーダライム基板があるが、このソーダライム基板を情報記録用基板として用いるには機械的強度、化学的耐久性が不十分であった。また、液晶基板などに使用されているガラス材料では、高温での熱安定性を維持するため無アルカリあるいは低アルカリ化によって線膨張係数を低く抑えているので、SUS鋼などでできたクランプやスピンドルモータ部材の線熱膨張係数との差が大きく、記録媒体の記録装置への取付け時や情報記録時に不具合が生じることがあった。また機械的強度が不十分であるため情報記録用基板へ適用は困難であった。
また光フィルタや光スイッチなどの光通信用素子でも基板としてガラス基板が用いられているが、ガラス基板から溶出したアルカリ成分によって前記素子が劣化することがあった。また、ガラス基板上に形成される膜の密度が大きくなるほど、温度・湿度の変化による波長シフトが抑制されるところ、従来広く用いられている真空蒸着法では形成できる膜の密度に限界があった。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、強化処理を行うことなく高い機械的強度を有し、また線熱膨張係数がモータ部材のそれに近く、さらには優れた化学的耐久性を有するガラス基板を提供することにある。
また本発明の他の目的は、アルカリ溶出量が少なく、また高い密度の膜を形成し得るガラス基板を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明に係るガラス基板では、重量%で、SiO2:60.1〜70%、Al23:1〜10%、B23:1.0〜8%、Li2O+Na2O+K2O:7〜20%、MgO:0.1〜10%、CaO:0.1〜10%、MgO+CaO:1〜15%、TiO2:0.5〜10%、ZrO2:0.5〜10%、ZnO:0〜5%、La23:0〜8%の各ガラス成分を有する構成とした。なお、以下「%」は特に断りのない限り「重量%」を意味するものとする。
ここでガラス基板の線熱膨張係数Aを62×10-7/℃以上、且つ90×10-7/℃以下とし、アルカリ溶出量Bを2.5インチディスク当たり250ppb以下とし、ヤング率Eを85GPa以上とし、さらに下記式(1)を満足し、表面および内部の組成が均質で且つアモルファス構造を有する構成とする。そして、このガラス基板の製造方法は、少なくとも研磨工程および洗浄工程を有し、製造工程において強化処理が行われないことを特徴とする。
(A/B)×E×107≧30 ・・・・・・(1)
なお、線熱膨張係数Aは、示差膨張測定装置を用いて、荷重:5g、温度範囲:25〜100℃、昇温速度:5℃/minの条件で測定した値である。またアルカリ溶出量Bは、酸化セリウムで表面を研磨してRa値が2nm以下の平滑面とした後表面を洗浄した試料ガラスを、80℃の逆浸透膜水50ml中に24h浸漬した後、ICP発光分光分析装置でその溶出液を分析し算出した値である。したがってアルカリ溶出量はLi,Na,K溶出量の総量である。なお、試料ガラスは2.5インチディスク基板と略同一の表面積のものを用いた。ヤング率EはJIS R 1602ファインセラミックスの弾性試験方法の動的弾性率試験方法に準じて測定した値である。また表面および内部の組成が均質で且つアモルファス構造を有するとは、強化処理を行っていないとの意味である。
また、耐久性や生産性などの観点から、ビッカース硬度Hvを550より大きくし、液相温度TLを1,300℃以下とし、ガラスの溶融粘性logη=2となる温度Tlogη=2を1,450℃以下とし、さらにガラス転移温度Tgを600℃以下とするのが好ましい。なお、ビッカース硬度Hvは、ビッカース硬度試験機を用い荷重100g、負荷時間15secの条件下にて測定した値である。液相温度TLは、1,550℃で2hr溶融保持後、1,300℃で10時間保持し急冷した後、ガラスの表面及び内部に失透物の発生の有無を確認し判定したものである。温度Tlogη=2は、撹拌式粘性測定機を用いて溶融したガラスの粘性を測定したときのlogη=2となる温度である。ガラス転移点Tgは、粉末状に調整したガラス試料を示差熱測定装置を用いて室温〜900℃の温度範囲を10℃/minの昇温率で加熱し測定した値である。
そしてまた、本発明のガラス基板を情報記録用媒体の基板として用いた場合に密度記録を向上させる観点から、研磨工程および洗浄工程を経て作製されるガラス基板においては、純水、酸、アルカリの少なくとも1つの液によりガラス基板を洗浄した場合に、研磨工程後の表面粗度Raと洗浄工程後の表面粗度Ra'とが下記式、
Ra'/Ra≦1.5 ・・・・・・(2)
Ra≦1nm ・・・・・・・・・(3)
を満足するようにするのが好ましい。なお、ガラス基板の表面粗度Ra,Ra'は原子間力顕微鏡(AFM)で測定した値である。
本発明に係るガラス基板では、特定のガラス組成を有する構成としたので、強化処理を行うことなく高い剛性を有し、また線熱膨張係数が高く且つアルカリ成分の溶出は少なく、加えて作製コストを抑えることができる。
本発明に係るガラス基板を情報記録用媒体に使用すると、耐久性に優れ、高い記録密度が得られる。
また本発明に係るガラス基板を光通信用素子に使用すると、経時変化が少なく、温度・湿度の変化による波長シフトを抑制できる。
本発明のガラス基板を用いた情報記録用媒体の一例を示す斜視図である。
本発明に係るガラス基板について説明する。本発明者は、強化処理を行うことなくガラス基板の剛性を大きくすると共に、線熱膨張係数を従来よりも大きくしながらアルカリ溶出量は少なくし、さらには化学的耐久性を向上させるべく鋭意検討を重ねた。この結果、ガラスのマトリックス成分として酸化ケイ素を用い、そこにMgOやCaOなどの特定成分を含有させることにより所定の剛性を得ることができ、また特定のアルカリ金属酸化物の総含有量を特定の範囲にすることにより、線熱膨張係数を高くできると同時にアルカリ溶出量を抑えられることを見出し本発明をなすに至った。
以下、本発明に係るガラス基板の成分についてその限定した理由について説明する。まずSiO2はガラスのマトリックスを形成する成分である。その含有量が45%未満では、ガラスの構造が不安定となり化学的耐久性が劣化すると共に、溶融時粘性特性が悪くなり成形性に支障を来す。一方含有量が70%を超えると、溶融性が悪くなり生産性が低下すると共に、十分な剛性が得られなくなる。そこで含有量を45〜70%の範囲と定めた。より好ましい範囲は50〜65%の範囲である。
Al23はガラスのマトリックス中に入り、ガラス構造を安定化させ、化学的耐久性を向上させる効果を奏する。含有量が1%未満では十分な安定化効果が得られない。他方10%を超えると溶融性が悪くなり、生産性に支障を来す。そこで含有量を1〜10%の範囲と定めた。より好ましい範囲は2〜8%の範囲である。
23は溶融性を改善し生産性を向上させると共に、ガラスのマトリックス中に入りガラス構造を安定化させ、化学的耐久性を向上させる効果を奏する。含有量が0.5%未満では、溶融性の改善効果が乏しくマトリックスの安定化が不十分となる。一方含有量が8%を超えると、溶融時粘性特性が悪くなり、成形性に支障を来すと共に、十分な剛性が得られなくなる。そこで含有量を0.5〜8%の範囲と定めた。より好ましい範囲は1〜6%の範囲である。
アルカリ金属酸化物R2O(R=Li,Na,K)は、溶融性を改善し、線膨張係数を増大させる効果を奏する。アルカリ金属酸化物の総量が7%未満では溶融性の改善および線熱膨張係数の増大という効果が充分には得られない。他方、総量が20%超えるとガラス骨格間に分散されるアルカリ量が過剰となりアルカリ溶出量が増大する。そこでアルカリ金属酸化物の総量を7〜20%の範囲と定めた。より好ましい範囲は8〜15%の範囲である。また、アルカリ溶出量を低減する、いわゆるアルカリ混合効果を得るためには、アルカリ金属酸化物の各成分の含有量をそれぞれ0.5%以上とするのが望ましい。
MgOは剛性を上げると共に溶融性を改善する効果を奏する。含有量が0.1%未満では剛性の向上及び溶融性改善に対し十分効果が奏されない。他方、含有量が10%を超えるとガラス構造が不安定となり、溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下する。そこで含有量を0.1〜10%の範囲と定めた。より好ましい範囲は0.5〜8%の範囲である。
CaOは線熱膨張係数及び剛性を上げると共に溶融性を改善する効果を奏する。含有量が0.1%未満では線熱膨張係数と剛性の向上及び溶融性改善に対し十分効果が奏されない。他方含有量が10%を超えると、ガラス構造が不安定となり溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下する。そこで含有量を0.1〜10%の範囲とした。より好ましい範囲は0.5〜8%の範囲である。
そしてMgOとCaOの総量は1〜15%の範囲とした。この総量が1%未満では剛性を上げると共に溶融性を改善する効果が不十分となり、他方15%を超えるとガラス構造が不安定となり溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下するからである。より好ましい総量は2〜12%の範囲である。
TiO2はガラスの構造を強固にし、剛性を向上させると共に溶融性を改善する効果を奏する。含有量が0.5%未満では剛性の向上及び溶融性の改善に対し十分効果が奏されない。一方含有量が10%を超えるとガラス構造が不安定となり、溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下する。そこで含有量を0.5〜10%の範囲と定めた。より好ましい範囲は1〜8%の範囲である。
ZrO2はガラスの構造を強固にし剛性を向上させると共に化学的耐久性を向上させる効果を奏する。含有量が0.5%未満では剛性の向上及び化学的耐久性の向上に対し十分効果が奏されない。他方含有量が10%を超えると溶融性が低下し生産性を向上させることができない。そこで含有量を0.5〜10%の範囲とした。より好ましい範囲は1〜8%の範囲である。
ZnOは化学的耐久性及び剛性を上げると共に溶融性を改善する効果を奏する。含有量が5%を超えると、ガラス構造が不安定となり溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下するおそれがある。このためその含有量は5%以下が好ましい。より好ましくは4%以下である。
La23はガラスの構造を堅固にし剛性を向上させる効果を奏する。含有量が8%を超えるとガラス構造が不安定となり、溶融生産性が低下すると共に化学的耐久性が低下するおそれがある。このためその含有量は8%以下が好ましい。より好ましくは6%以下である。剛性を向上させるためにLa23の代わりに、Ta25,Nb25,Y23,Laを除くランタノイド酸化物などを使用してもよいが、La23と比べて高価であるため生産コストを考慮すれば少量の使用が望ましい。
本発明のガラス基板には、溶融性を向上させるためにSrO,BaOをそれぞれ5%未満の量で添加してもよい。またSb23などの清澄剤を2%以下の範囲で添加してもよい。その他必要により従来公知のガラス成分及び添加剤を本発明の効果を害しない範囲で添加しても構わない。
本発明のガラス基板の製造方法に特に限定はなく、これまで公知の製造方法を用いることができる。例えば、各成分の原料として各々相当する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等を使用し、所望の割合に秤量し、粉末で十分に混合して調合原料とする。これを例えば1,300〜1,550℃に加熱された電気炉中の白金坩堝などに投入し、溶融清澄後、撹拌均質化して予め加熱された鋳型に鋳込み、徐冷してガラスブロックにする。次に、ガラス転移点付近まで再加熱し、徐冷して歪み取りを行う。そして得られたガラスブロックを円盤形状にスライスして、内周および外周を同心円としてコアドリルを用いて切り出す。あるいは溶融ガラスをプレス成形して円盤状に成形する。そして、このようにして得られた円盤状のガラス基板は、さらにその両面を粗研磨および研磨された後、水、酸、アルカリの少なくとも1つの液で洗浄されて最終的なガラス基板とされる。
ここで、本発明のガラス基板を例えば情報記録用媒体の基板として用いる場合に、ヘッドの浮上量や記録媒体の膜厚を小さくする観点などから、研磨工程後のガラス基板の表面粗度Raを1nm以下とし、且つ洗浄工程後の表面粗度Ra'を表面粗度Raの1.5倍以下とするのが好ましい。強化処理を行ったガラス基板の場合には、研磨により表面粗度Raを1nm以下にすることは可能であるが、次の洗浄工程において、水や酸、アルカリで基板表面を表面洗浄したときに、化学的耐久性が低いため表面が激しく浸食される結果、洗浄工程後の表面粗度Ra'が大きくなってしまう。一方、強化処理しないガラス基板では一般に、基板の表面および内部の組成が均質であるので、洗浄工程においても基板の表面粗度Ra'は大きくは変化しない。このため、ガラス成分を最適化することにより洗浄工程後の表面粗度Ra'を研磨工程後の表面粗度Raの1.5倍以下とすることも可能となる。
また本発明に係るガラス基板は所定のガラス物性を有しているのが好ましい。まず、線熱膨張係数が60×10-7/℃以上であるのが好ましい。線熱膨張係数がこの範囲から外れると、ガラス基板を用いた情報記録用媒体を取り付ける駆動部の材料の線熱膨張係数との差が大きくなって、情報記録用媒体の固定部に応力が発生し、基板の破損や基板の変形による記録位置のズレが発生し、記録の読み書きができなくなるからである。線熱膨張係数のより好ましい下限値は62×10-7/℃であり、好ましい上限値は90×10-7/℃である。
またこの発明に係るガラス基板では、アルカリ溶出量が2.5インチディスク当たり250ppb以下であるのが好ましい。このアルカリ溶出量が250ppbより多いと、ガラス基板を情報記録用媒体として用いた場合に、ガラス基板表面に形成される磁性膜などの記録膜が、溶出したアルカリ成分によって劣化するからである。より好ましいアルカリ溶出量は230ppb以下である。
さらにこの発明に係る表面および内部の組成が均質で且つアモルファス構造を有するガラス基板では、機械的強度は基板の剛性に依存するため、ヤング率が85GPa以上であるのが好ましい。ヤング率が85GPaよりも小さいと、基板の機械的強度が不十分となり、HDD搭載時に外部から衝撃を受けた際、HDD部材との締結部分から破損しやすくなるからである。より好ましいヤング率は87GPa以上である。
そしてまたこの発明に係るガラス基板では、前記各諸物性を満足しながら、さらに式(1)を満足しているのが好ましい。式(1)を満足していないと、前記各諸物性を満足していても諸物性のバランスが悪く、溶融成形時の生産性が低下したり、研磨・洗浄・加工時の生産性が著しく劣化するなど実際の生産において問題が生じるからである。式(1)の左辺は33以上であるのがより好ましい。一方、好ましい上限値は70である。
さらに本発明のガラス基板は、記録面の耐衝撃性及び工程内での損傷防止の面からそのビッカース硬度Hvを550より大きくするのが好ましい。ビッカース硬度をこのような範囲とするには、例えば目的とする主物性を劣化させない範囲で、ガラス中のイオン充填率を高めるように成分比率を調整すればよい。
また本発明のガラス基板では、溶融成形時における生産性などの観点から液相温度TLを1,300℃以下とし、ガラスの溶融粘性logη=2となる温度Tlogη=2を1,450℃以下とし、さらにガラス転移温度Tgを600℃以下とするのが好ましい。液相温度、Tlogη=2、ガラス転移温度をこのような範囲とするには、例えばガラスの液相温度については、過剰に添加するとガラスが不安定になる成分の総量及び比率を調整してやればよい。Tlogη=2については、目的とする主物性を劣化させない範囲で、粘性を高める主成分であるSiO2と粘性を改善する成分との添加比率を調整すればよい。ガラス転移温度については、骨格成分であるSiO2,B23,Al23の総量及びそれら比率、そしてガラス転移温度を大幅に低下させる成分であるアルカリ金属酸化物の添加量を、目的とする主物性を劣化させない範囲で調整すればよい。
本発明のガラス基板は、その大きさに限定はなく3.5,2.5,1.8インチ、あるいはそれ以下の小径ディスクとすることもでき、またその厚さは2mmや1mm、0.63mm、あるいはそれ以下といった薄型とすることもできる。
次に、本発明のガラス基板を用いた情報記録用媒体について説明する。情報記録用媒体の基板として本発明のガラス基板を用いると、耐久性および高記録密度が実現される。以下、図面に基づき情報記録用媒体について説明する。
図1は磁気ディスクの斜視図である。この磁気ディスクDは、円形のガラス基板1の表面に磁性膜2を直接形成したものである。磁性膜2の形成方法としては従来公知の方法を用いることができ、例えば磁性粒子を分散させた熱硬化性樹脂を基板上にスピンコートして形成する方法や、スパッタリング、無電解めっきにより形成する方法が挙げられる。スピンコート法での膜厚は約0.3〜1.2μm程度、スパッタリング法での膜厚は0.04〜0.08μm程度、無電解めっき法での膜厚は0.05〜0.1μm程度であり、薄膜化および高密度化の観点からはスパッタリング法および無電解めっき法による膜形成が好ましい。
磁性膜に用いる磁性材料としては、特に限定はなく従来公知のものが使用できるが、高い保持力を得るために結晶異方性の高いCoを基本とし、残留磁束密度を調整する目的でNiやCrを加えたCo系合金などが好適である。具体的には、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtB、CoCrPtSiOなどが挙げられる。磁性膜は、非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割しノイズの低減を図った多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoCrPtTa/CrMo/CoCrPtTaなど)としてもよい。上記の磁性材料の他、フェライト系、鉄−希土類系や、SiO2、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子を分散された構造のグラニュラーなどであってもよい。また、磁性膜は、内面型および垂直型のいずれの記録形式であってもよい。
また、磁気ヘッドの滑りをよくするために磁性膜の表面に潤滑剤を薄くコーティングしてもよい。潤滑剤としては、例えば液体潤滑剤であるパーフロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶媒で希釈したものが挙げられる。
さらに必要により下地層や保護層を設けてもよい。磁気ディスクにおける下地層は磁性膜に応じて選択される。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどの非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料が挙げられる。Coを主成分とする磁性膜の場合には、磁気特性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種の層を積層した複数層構造としても構わない。例えば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、NiAl/Cr、NiAl/CrMo、NiAl/CrV等の多層下地層としてもよい。
磁性膜の摩耗や腐食を防止する保護層としては、例えば、Cr層、Cr合金層、カーボン層、水素化カーボン層、ジルコニア層、シリカ層などが挙げられる。これらの保護層は、下地層、磁性膜など共にインライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、これらの保護層は、単層としてもよく、あるいは、同一又は異種の層からなる多層構成としてもよい。なお、上記保護層上に、あるいは上記保護層に替えて、他の保護層を形成してもよい。例えば、上記保護層に替えて、Cr層の上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して酸化ケイ素(SiO2)層を形成してもよい。
以上、情報記録用媒体の一実施態様として磁気ディスクについて説明したが、情報記録用媒体はこれに限定されるものではなく、光磁気ディスクや光ディスクなどにも本発明のガラス基板を用いることができる。
また、本発明のガラス基板は光通信用素子にも好適に使用できる。本発明のガラス基板では、アルカリ溶出量が2.5インチディスク当たり250ppb以下と少なく基板から溶出したアルカリ成分によって基板上の膜が劣化することがない。また、従来のガラス基板に比べて線熱膨張係数が60×10-7/℃以上と大きいので、蒸着工程で加熱されたガラス基板が冷却されて縮む量が大きくなり、このガラス基板の収縮により基板表面に形成された膜が圧縮されてその密度が大きくなる。この結果、温度・湿度の変化による波長シフトが抑制される。
以下、波長多重分割(「DWDM」;Dense Wavelength Division Multiplexing)用の光フィルタを例に本発明のガラス基板を用いた光通信用素子について説明する。誘電体多層膜を用いた光フィルタは高屈折率層と低屈折率層とを有し、これらの層を積層した構造を有している。これらの層を形成する方法としては、特に限定はなく従来公知の方法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法などを用いることができる。この中でも生産性が高いことから真空蒸着法が推奨される。真空蒸着は、真空中で蒸着材料を加熱し、発生した蒸気を基体上に凝縮・付着させて薄膜を形成する方法である。蒸着材料の加熱方法には、抵抗加熱、外熱ルツボ、電子ビーム、高周波、レーザーなどの各種方法がある。具体的な蒸着条件として、真空度は1×10-3〜5×10-3Pa程度である。蒸着中は真空度が一定となるように電磁弁を制御して導入酸素量を調整する。そして層厚モニターにより所定層厚となったところでシャターを閉じて蒸着を終了する。
各膜厚としては特に限定はないが、光学的膜厚が波長の1/4とするのが基本であって、一般的に1μm程度までである。また、総層数は一般的に100層を超える。用いる膜材料としては例えば、誘電体や半導体、金属であって、この中でも誘電体が特に好ましい。
以上、本発明のガラス基板を用いた光通信用素子の一実施態様としてDWDM用の光フィルタについて説明したが、光通信用素子はこれに限定されるものではなく、本発明のガラス基板は光スイッチ、合分波素子などの光通信用素子にも使用できる。
実施例1〜59,比較例1〜11
定められた量の原料粉末を白金るつぼに秤量して入れ、混合したのち、電気炉中で1,550℃で溶解した。原料が充分に溶解したのち、撹拌羽をガラス融液に挿入し、約1時間撹拌した。その後、撹拌羽を取り出し、30分間静置したのち、治具に融液を流しこむことによってガラスブロックを得た。その後各ガラスのガラス転移点付近までガラスブロックを再加熱し、徐冷して歪取りを行った。得られたガラスブロックを約1.5mmの厚さ、2.5インチの円盤形状にスライスし、内周,外周を同心円としてカッターを用いて切り出した。そして、両面を粗研磨及び研磨、洗浄を行って実施例及び比較例のガラス基板を作製した。作製したガラス基板について下記物性評価を行った。結果を合わせて表1〜表6に示す。
(線熱膨張係数A)
示差膨張測定装置を用いて、荷重:5g、温度範囲:25〜100℃、昇温速度:5℃/minの条件で測定した。
(アルカリ溶出量B)
ガラス基板の表面を酸化セリウムで研磨して、Ra値が2nm以下の平滑面とした後その表面を洗浄し、80℃の逆浸透膜水50ml中に24h浸漬した後、ICP発光分光分析装置で溶出液を分析し算出した。
(ヤング率E)
JIS R 1602ファインセラミックスの弾性試験方法の動的弾性率試験方法に準じて測定した。
(ガラス転移点Tg)
示差熱測定装置を用いて、室温〜900℃の温度範囲を10℃/minの昇温速度で、粉末状に調整したガラス試料を加熱し測定した。
(ビッカース硬度Hv)
ビッカース硬度試験機を用い荷重100g、負荷時間15secの条件下にて測定した。
(液相温度TL
1,550℃で2hr溶融保持後、1,300℃で10時間保持し急冷した後、ガラスの表面及び内部に失透物の発生の有無を観察し、失透物がなかった場合を「○」、失透物があった場合を「×」とした。
(温度Tlogη=2
撹拌式粘性測定機を用いて溶融したガラスの粘性を測定し、logη=2となる温度を求め、Tlogη=2が1450℃以下であった場合を「○」、1450℃を超えていた場合を「×」とした。
(表面粗度)
研磨材として酸化セリウムを用い、研磨パッドとして硬質ウレタンを用いて、サンプル表面を1時間研磨した。次に研磨後のサンプルをウエット状態のまま純水で超音波洗浄した。そしてサンプル表面をAFM(原子間力顕微鏡、デジタルインスツルメント社製「D3100システム」)を用いて観察し研磨工程後の表面粗度Raを測定した。測定領域は10μm×10μmの視野で、測定点数は1サンプル当たり5個である。次に、前記研磨したサンプルを50℃の5wt%水酸化ナトリウム水溶液中に10分間浸漬した後、純水で超音波洗浄した。そして前記と同様にAMFを用いてサンプルの表面粗度Ra'を測定した。
Figure 0005375698
Figure 0005375698
Figure 0005375698
Figure 0005375698
表1〜表4によれば、実施例1〜59のガラス基板では、線熱膨張係数は62×10-7/℃の範囲と、従来のガラス基板に比べ大きい値となった。また、アルカリ溶出量は235ppb以下と従来のガラス基板に比べ少なかった。またヤング率85GPa以上でいずれも実用上まったく問題のないレベルであった。さらに、ガラスの溶融性についても良好なレベルであった。
Figure 0005375698
表5によれば、比較例1のガラス基板では、SiO2の含有量が42.9%と少ないため、ガラスの構造が軟弱となりアルカリ溶出量が増加すると共にヤング率が低下した。またガラスに失透物が見られた。一方、SiO2の含有量が72.1%と多い比較例2のガラス基板では、線熱膨張係数が小さくなりと共にヤング率も低下した。Al23の含有量が12.9%と多く、またB23の含有量も8.8%と多い比較例3のガラス基板、及びAl23の含有量が16.9%と多い比較例4のガラス基板では、線熱膨張係数が小さくなると共にヤング率も低下した。さらに温度Tlogη=2が高くガラスの溶融性が悪かった。
23を13.8%と多く含有した比較例5のガラス基板では、線熱膨張係数は小さく、アルカリ溶出量は多く、ヤング率は小さく、さらにビッカース硬度は低かった。反対にB23を含まない比較例6のガラス基板では、アルカリ溶出量が多かった。Al23の含有しない比較例7のガラス基板では失透しガラス化しなかった。CaOを12.3%と多く含有した比較例8のガラス基板では、アルカリ溶出量が多く、またビッカース硬度が低かった。さらにガラスに失透物が見られた。また、MgOを12.3%と多く含有した比較例9のガラス基板では、アルカリ溶出量が多く、ガラスに失透物が見られた。ZrO2を13.5%と含有した比較例10のガラス基板では、ガラスの溶融時に未溶物が見られた。また、TiO2を13.0%と多く含有した比較例11のガラス基板では、アルカリ溶出量が多く、ガラスに失透物が見られた。
Figure 0005375698
表6に示すように、実施例の各ガラス基板及び比較例のガラス基板では研磨工程後の表面粗度Raはいずれも1.0nm以下であったが、水酸化ナトリウム液で洗浄した後は、実施例の各ガラス基板ではRa'/Raが1.3以下と良好な結果であったのに対し、比較例1のガラス基板ではRa'/Raは1.9と、洗浄工程後のガラス表面粗度Ra'が大きくなり実用上問題があった。
1 ガラス基板
2 磁性膜
D 磁気ディスク

Claims (2)

  1. 重量%で、
    SiO2:60.1〜70%、
    Al23:1〜10%、
    23:1.0〜8%、
    Li2O+Na2O+K2O:7〜20%、
    MgO:0.1〜10%、
    CaO:0.1〜10%、
    MgO+CaO:1〜15%、
    TiO2:0.5〜10%、
    ZrO2:0.5〜10%、
    ZnO:0〜5%、
    La23:0〜8%
    の各ガラス成分を有し、
    線熱膨張係数Aが62×10-7/℃以上、且つ90×10-7/℃以下で、アルカリ溶出量Bが2.5インチディスク当たり250ppb以下で、ヤング率Eが85GPa以上であって、さらに下記式(1)を満足し、表面および内部の組成が均質で且つアモルファス構造を有するガラス基板の製造方法において、
    (A/B)×E×107≧30 ・・・・・・(1)
    前記ガラス基板の製造方法は、少なくとも研磨工程および洗浄工程を有し、製造工程において強化処理が行われないことを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. ビッカース硬度Hvが550より大きく、液相温度TLが1,300℃以下で、ガラスの溶融粘性logη=2となる温度Tlogη=2が1,450℃以下で、ガラス転移温度Tgが600℃以下である請求項1記載のガラス基板の製造方法
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