JP5365739B2 - 通信区間設定方法、中継局、基地局、移動通信システム - Google Patents

通信区間設定方法、中継局、基地局、移動通信システム Download PDF

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Description

本発明は、基地局と移動局との間の無線通信の中継技術に関する。
セルラ型の移動通信システムにおいて、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)からLTE(Long Term Evolution)への進展が図られている。LTEでは下り及び上りの無線アクセス技術としてそれぞれ、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)及びSC-FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)が採用され、下りのピーク伝送レートは100 Mb/s以上、上りのピーク伝送レートは50Mb/s以上の高速無線パケット通信が可能となる。国際標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では現在、さらなる高速通信の実現にむけて、LTEをベースとした移動通信システムLTE-A(LTE-Advanced)の検討が始められている。LTE-Aでは、下りのピーク伝送レートは1Gb/s、上りのピーク伝送レートは500Mb/sを目指しており、無線アクセス方式やネットワークアーキテクチャ等に関して、様々な新技術の検討が行われている(非特許文献1〜3)。一方で、LTE-AはLTEをベースとしたシステムとなるため、後方互換性を維持することが図られている。
高速データ通信を行う方法の一つとして、基地局と移動局の通信をサポートするために、図1に示すように中継局(RN: Relay Node)を導入する方法が検討されている(非特許文献2)。中継局は、基地局(Doner eNB又はeNB)と移動局(UE: User Equipment)間の間を中継し、高速データ通信をサポートするために設置される。図2に示すように、移動局UEと中継局RNの間のリンクはUu、基地局(eNB)と中継局(RN)の間のリンクはUn、と称される。以下の説明では、Uuをアクセスリンク、Unをバックホールリンクと呼ぶことがある。
中継局の形態として各種の方式が考えられるが、主に、リピータ方式、デコード&フォワード方式、L2方式およびL3方式が検討されている。ここで、リピータ方式の中継局は、無線信号(データ信号と雑音)を増幅する機能のみを備える。デコード&フォワード方式の中継局は、無線信号の中からデータ信号のみを増幅する機能を備える。L2方式の中継局は、MACレイヤなどL2の機能を備える。L3方式の中継局は、RRCレイヤなどL3の機能の備え、基地局と同様に動作する。なお、L3方式の中継局は、LTE-AにおいてはType1 RNと呼ばれている。
中継局をセルに展開する方法も検討されている。例えば、セル端のスループットを増加させることを目的として中継局をセル端に設置する展開方法や、セル内で局所的に基地局からの電波が到達しない範囲(不感地帯)に中継局を設置する展開方法が主に検討されている。
L3方式の中継局(Type1 RN)を介して基地局と移動局の間のデータの送受信を行うときに、基地局と中継局の間、及び、中継局と移動局の間で同一周波数帯を共有する中継(inband relaying)の場合には、中継局における自己干渉が生じないようにすることが好ましい。自己干渉(又は「回り込み干渉」ともいう。)とは、中継局が、例えば基地局から自局宛ての下りデータを受信すると同時に、自局から移動局宛ての下りデータを送信した場合に、その送信データが自局の受信部に回りこみ、基地局からのデータと干渉することをいう。上りデータの場合も同様に自己干渉が生じうる。自己干渉が生ずると、中継局はデータを正しく受信することができない。
この自己干渉の問題を克服するため、LTE-Aに関し、以下の方針で検討が進められている(非特許文献2)。
(A)下り:中継局は、上位の基地局からデータを受信するサブフレームである下りバックホール(DL backhaul)では、移動局宛てのデータ送信を実行しない。
(B)上り:中継局は、上位の基地局にデータを送信するサブフレームである上りバックホール(UL backhaul)では、移動局からのデータ受信を実行しない。
上記方針(A)に基づき、図3に示すように、中継局と基地局との間で下りバックホールが設定されている場合、該中継局と移動局との間のサブフレームはMBSFN(Multicast/Broadcast over Single Frequency Network)サブフレームに設定される。これは、以下の理由による。すなわち、MBSFNサブフレームでは、LTE対応の移動局は、ユニキャストデータを受信しない。そのため、移動局UEは参照信号の一部を受信しないため、移動局において参照信号の不要な測定をしなくて済み好都合である。より正確には、中継局は、下りバックホールにおいて、移動局宛の制御信号として、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)を送信することは可能であるが、PDSCHを送信することはできない。該制御信号を受信するために、MBSFNサブフレームの前半部(図3中のCTRL区間)には参照信号が配置されるが、該MBSFNサブフレームの後半部には参照信号は配置されない。
上記方針(B)に基づき、中継局では、上りバックホールの4サブフレーム(4ms)前において、移動局に対して上りデータ送信許可(UL grant)を与えないように制御される。これは、上りバックホールの4msに上りデータ送信許可を移動局に与えてしまうと、上りバックホールで移動局が中継局宛にデータを送信してしまうため、これを避けるためである。
また、中継局では、上りバックホールの4サブフレーム(4ms)前において、移動局に対して下りデータ送信を実行しないように制御される。これは以下の理由による。すなわち、LTEのHARQ (Hybrid Automatic Repeat reQuest)では、一方の局がデータを送信してから4ms(4サブフレーム分)後に送信先の局がACK/NACK信号を返信するように規定されている。よって、上りバックホールの4msに下りデータを移動局宛に送信すると、上りバックホールで移動局が中継局宛にACK/NACK信号を送信してしまうため、これを避けるためである。
なお、上りバックホールでは、中継局向けの制御信号であるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PUSCH (physical uplink shared channel)は送信可能であるが、移動局が送信する制御信号であるPUCCH、PUSCHは送信不可となる。
3GPP TR 36.913 V8.0.1 (2009-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Requirements for further advancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) (LTE-Advanced) (Release 8) 3GPP TR 36.912 V9.0.0 (2009-09), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Feasibility study for Further Advancements for E-UTRA (LTE-Advanced) (Release 9) 3GPP TR 36.806 V2.0.0 (2010-02), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Relay architectures for E-UTRA (LTE-Advanced)(Release 9)
ところで、実際の移動通信システムでは、中継局が自己干渉をキャンセルできる状況が存在する。かかる状況について、図4A及び図4Bに例示する。
図4Aは、例えば中継局RNが基地局eNBのセルカバレッジの端に配置されており、中継局RNがそのセルカバレッジ外の移動局UEとの通信を行う状況を示している。この状況下では、下りバックホール(DL_BH subframe)の区間において、中継局RNがアクセスリンク(Access link)上でデータを送信した場合、その送信データが中継局RNの受信部に回り込む量(自己干渉量)は限定される(Limited SI (Self-Interference))。一方、図4Bは、例えば中継局RNは車両等に搭載されている移動中継局RNであり、中継局RNと通信対象となる移動局UEがその車両内のものに限定される状況を示している。この状況下では、車両自体が遮蔽板(shielding plate)として作用するため、下りバックホール(DL_BH subframe)の区間において、中継局RNが移動局UE宛にデータを送信したとしても、その送信信号が遮蔽板に遮られ、基地局からの信号との干渉は少ない。図4A及び図4Bに例示したような、中継局RNの自己干渉量が少ない状況では、その自己干渉を中継局RN自身でキャンセルすることが可能である。なお、受信信号の中から回り込み干渉成分を除去して所望信号(図4A及び図4Bの例では、基地局eNBからの受信信号)を検出する技術、すなわち、自己干渉をキャンセルする技術は公知である。そのような技術は例えば、特開2007−274390号公報等に記載されている。
中継局が自己干渉をキャンセルできる状況にもかかわらずバックホールを設定することは、バックホールの期間における中継局と移動局の間(アクセスリンク)の通信を過剰に制限することになり、移動通信システムのスループットを低下させる点で好ましくない。
よって、発明の1つの側面では、基地局と移動局との間の無線通信を中継局を備えた移動通信システムにおいて、移動通信システムのスループットを向上させるようにして基地局と中継局の間の通信区間を設定した、通信区間設定方法、中継局、基地局、移動通信システムを提供することを目的とする。
第1の観点では、基地局と移動局の間の無線通信を中継する中継局を備えた移動通信システムにおける通信区間設定方法、が提供される。
この通信区間設定方法では、
(A)中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定すること;
(B)中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量を測定すること;
(C)自己干渉量に応じて、上記通信区間の設定を制御すること;
を含む。
第2の観点では、基地局と移動局の間の無線通信を中継する中継局、が提供される。
この中継局は、
(D)基地局との間で信号の送受信を行う第1送受信部;
(E)移動局との間で信号の送受信を行う第2送受信部;
(F)中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量を測定する測定部;
(G)中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定可能な制御部;
を備える。制御部は、自己干渉量に応じて、通信区間の設定を制御する。
第3の観点では、中継局を介して移動局との間の無線通信を行う基地局、が提供される。
この基地局は、
(H)中継局との間で信号の送受信を行う送受信部;
(I)中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定可能な制御部;
を備える。そして、送受信部は、中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量の測定結果を、中継局から受信する。制御部は、その自己干渉量に応じて、上記通信区間の設定を制御する。
第4の観点では、基地局と移動局の間の無線通信を中継する中継局を備えた移動通信システム、が提供される。
開示の通信区間設定方法、中継局、基地局、移動通信システムによれば、基地局と中継局の間の通信区間が適切に設定されるため、移動通信システムのスループットを向上させることができる。
基地局と移動局の通信をサポートするための中継局を含む移動通信システムの構成図。 基地局、中継局及び移動局の間のリンク構成を示す図。 公知のバックホールの設定指針を示す図。 中継局の自己干渉がキャンセルできる状況を例示する図。 中継局の自己干渉がキャンセルできる状況を例示する図。 移動通信システムにおける中継局RNの開示の接続開始手続きを参考として示すフロー図。 移動通信システムにおける中継局RNの開示の接続開始手続きを参考として示すフロー図。 移動通信システムにおける中継局RNの開示の接続開始手続きを参考として示すフロー図。 RRCセットアップ手続きの開示の詳細フローを参考として示すフロー図。 RRCリコンフィグレーション手続きの開示の詳細フロー参考として示すフロー図。 RRCリコンフィグレーション手続きの開示の詳細フロー参考として示すフロー図。 第1実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局のRRCセットアップ手続きを示すフロー図。 第1実施形態においてバックホールが設定されたか否かに応じて変更される無線フレームのフォーマットを説明するための図。 第2実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局のRRCセットアップ手続きを示すフロー図。 第3実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局の接続開始手続きを示すフロー図。 第4実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局の接続開始手続きを示すフロー図。 第5実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局の接続開始手続きを示すフロー図。 第6実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局の接続開始手続きを示すフロー図。 第7実施形態において中継局によって自己干渉量を測定する方法を説明するための図。 第7実施形態において中継局によって自己干渉量を測定する方法を説明するための図。 第8実施形態の基地局の構成例を示すブロック図。 第8実施形態の中継局の構成例を示すブロック図。 第8実施形態の基地局の動作を示すフローチャート。 第8実施形態の中継局の動作を示すフローチャート。
以下、複数の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、基地局eNB、中継局はRN、移動局はUE、と適宜略記する。本実施形態の基地局eNBは、中継局RNとのバックホールリンクをサポートするドナー基地局(Donor eNB又はDeNB)である。また、受信元及び送信先の局を受信元ノード及び宛先ノード、と適宜呼称する。
以下の説明において、「バックホールの区間」とは、単一の無線フレーム中においてTTI(Transmission Time Interval;伝送時間間隔)単位で設定されている複数の区間の中の1又は複数の区間を指す。本実施形態では、TTIはサブフレーム(1ms)単位の時間としている。「バックホールを設定する」とは、無線フレーム中におけるサブフレームとしてバックホールを設定又は特定することを意味しうる。なお、TTIがサブフレーム単位の時間でない場合でも、本実施形態は適用可能である。
(1)第1実施形態
以下、第1実施形態について説明する。
(1−1)移動通信システム
本実施形態の移動通信システムでは、中継局RNが、例えば特開2007−274390号公報等に記載されている自己干渉抑制機能(又は回り込み信号抑制機能)を備えている。このような自己干渉抑制機能では、例えば下りの場合であれば、受信信号から、移動局UE宛の送信信号の回り込み成分を抑制、又はキャンセルして、基地局eNBからの下り信号(所望信号)が検出される。以下の説明では、上記回り込み成分(例えばその信号電力)を「自己干渉量」という。自己干渉量が大きい場合、例えば受信電力が飽和すること等により歪んでしまい、所望信号の検出特性が劣化してしまう。よって、自己干渉抑制機能が正常に作用するためには、自己干渉量が所定の基準値以下であることが好ましい。以下の各実施形態において、自己干渉抑制機能が正常に作用するための自己干渉量の最大値(以下、「基準値」という。)は、予め測定することによって得られる、中継局RN及び基地局eNBの既知の情報である。
そこで、本実施形態の移動通信システムは、中継局RNがネットワークに接続するに当たって、自局の自己干渉量を測定する。測定された自己干渉量が、中継局RNがその自己干渉をキャンセルできる程度に小さい値である場合、すなわち、中継局RNの自己干渉量が基準値以下である場合には、自己干渉抑制機能が正常に作用するため、基地局eNBと中継局RNの間のバックホールは設定されない。換言すれば、中継局RNの自己干渉量が基準値以下である場合には、中継局RNの自己干渉抑制機能により自己干渉がキャンセルされるため、自己干渉を抑制するためのバックホールを設定しなくてもよい。そのため、中継局RNの自己干渉量が基準値以下である場合には、バックホールの区間において中継局RNと移動局UEの間の無線通信が制限されず、移動通信システムのスループットの向上が図られる。
本実施形態の移動通信システムでは、中継局RNにおける自己干渉量を測定する処理と、その測定結果に基づいてバックホールを設定するか否かを決定する処理、バックホールの区間(1無線フレームにおけるサブフレームの位置)を決定する処理とは、中継局RNがネットワークに接続する手続きの中でなされる。中継局RNがネットワークに接続する手続きに関し、非特許文献3に示すようにLTE-Aに向けた所定の手続きが開示されている。本実施形態の各処理が行われるタイミング、についての理解を容易にする目的で、先ずは、既に開示されている上記所定の手続きの要部について図5〜図10を参照して説明する。
(1−2)LTEにおける中継局RNの接続開始手続き
図5〜図7は、非特許文献3(特に同文献の“RN startup procedure”)に開示された、移動通信システムにおける中継局RNの接続開始手続き(startup procedure)を示すフロー図である。図5〜図7の各々において、手続きP1では、中継局RNは、レガシの移動局UE(LTE対応の移動局UE)のアタッチ手続きによってネットワークにアタッチし、移動局UEの認証を行うとともに基本的な接続性(basic connectivity)を確立する。IP接続性(IP connectivity)が確立されると、手続きP2において、O&M system (Operation and Maintenance system;運用・保守システム)が、中継局RN宛にコンフィグレーションデータをダウンロードし、中継局RNが所要のS1/X2インタフェースを確立し、通常の運用状態に入る。
図5〜図7の各図において、手続きP1のステップS11のRRCセットアップ手続き(“RRC setup”)の詳細フローを図8に、手続きP1のステップS12のRRCリコンフィグレーション手続き(“RRC reconf.”)の詳細フローを図9及び図10に示す。
図8のRRCセットアップ手続きの詳細フローでは先ず、中継局RNがRRC(Radio Resource Control;無線リソース制御)接続を確立するために、基地局eNBに対してRRC接続要求メッセージ(“RRC Connection Request”)を送信する(ステップS20)。当該メッセージに応じて基地局eNBが中継局RN宛にRRC接続設定メッセージ(“RRC Connection Setup”)を送信する(ステップS22)。最後に中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続設定完了メッセージ(“RRC Connection Setup Complete”)を送信してRRC接続が確立される(ステップS24)。
図9のRRCリコンフィグレーション手続きの詳細フローでは先ず、基地局eNBが中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS30)。当該メッセージに応答して中継局RNが基地局eNB宛に、RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS32)。RRCリコンフィグレーション手続きの詳細フローの別の形態としては、中継局RNからの要求が処理開始の契機となる場合である。すなわち、図10に示すように先ず、中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続リコンフィグレーション要求メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Request”)を送信する(ステップS40)。当該メッセージに応答して基地局eNBが中継局RN宛に、RRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS42)。最後に中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS44)。
(1−3)本実施形態の中継局RNの接続開始手続き
次に、本実施形態の中継局RNの接続開始手続きについて説明する。本実施形態の中継局RNの接続開始手続きでは、RRCセットアップ手続きが図8に示したものと異なる。図11は、本実施形態の中継局RNの接続開始手続きにおけるRRCセットアップ手続きを示すフロー図である。図11に示すフロー図は、本実施形態のバックホール設定方法を実装するため、図8のフロー図が変更されたものである。
図11のRRCセットアップ手続きの詳細フローでは先ず、中継局RNがRRC接続を確立するために、基地局eNBに対してRRC接続要求メッセージ(“RRC Connection Request”)を送信する(ステップS50)。当該メッセージに応じて基地局eNBが中継局RN宛にRRC接続設定メッセージ(“RRC Connection Setup”)を送信する(ステップS52)。
ここで、RRC接続設定メッセージに含まれるIE(Information Element)である“Radio Resource Config Dedicated”は、下りバックホール及び上りバックホールの区間の候補(候補区間)をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“ULBH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。このとき、基地局eNBは、自局のスケジューリングを考慮して下りバックホール及び上りバックホールの候補区間を決定し、その候補区間を中継局RNへ通知する。
下りバックホール及び上りバックホールの候補区間としては無線フレーム(10ms)中のサブフレーム(1ms)の位置が指定されればよいので、“DLBH Config”及び“ULBH Config”はそれぞれ、各サブフレームの位置に順に対応した10ビットのデータで足りる。例えば、単一の無線フレームが順に10個のサブフレーム#0〜#9で構成されるとすると、サブフレーム#1,#2を下りバックホールの候補区間に設定するには、“DLBH Config”を“0110000000”とし、サブフレーム#5,#7を上りバックホールの候補区間に設定するには、”ULBH Config”を“0000010100”とする。さらに、RRC接続設定メッセージに含まれるIEである“Meas Config”は、基地局eNBから中継局RNに対して中継局RNの自己干渉量を測定するための命令を示す“SI-Measure”というデータが追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
ここで、LTEの通信仕様を考慮すると、“DLBH Config”及び“ULBH Config”のデータ量をさらに低減することもできる。すなわち、LTEの下りでは、移動局UE宛のサブフレーム#0,#4,#5,#9は、それぞれPrimary SCH、Paging、Secondary SCH、Pagingに使用されることが規定されているため、これらのサブフレームを下りバックホールに設定することができない。そこで、残りのサブフレーム#1,#2,#3,#6,#7,#8のいずれかが下りバックホールの候補区間になるため、“DLBH Config”を3ビットのデータで表すことができる。また、LTEでは、中継局RN宛の下りデータ送信から4ms後に、中継局RNからの確認応答(ACK/NACK信号)が送信される仕様となっている。この仕様を前提として、上りバックホールを下りバックホールの4ms後(4サブフレーム後)に設定するようにしたならば、下りバックホールが設定されれば自ずと上りバックホールも定まるため、“ULBH Config”は不要である。
中継局RNの自己干渉量を測定するための命令(“SI-Measure”)に応じて中継局RNは、自局の自己干渉量を測定する(ステップS54の“SI Measurement”)。中継局RNは、測定された自己干渉量を含む測定報告メッセージ(“Measurement Report”)を送信する(ステップS56)。測定報告メッセージに含まれるIEである“Meas Result”は、中継局RNが測定した自局の自己干渉量を基地局eNBへ報告するために“SI-Measure”というデータが追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。この報告に使用される自己干渉量の値の単位は、[dB]でもよいし[dBm]でもよい。
最後に中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続設定完了メッセージ(“RRC Connection Setup Complete”)を送信してRRC接続が確立される(ステップS58)。このとき、中継局RNがステップS54で自己干渉量を測定した結果、自己干渉量が基準値より大きい場合には、無線フレーム中の下りバックホール及び上りバックホールが設定される。この実施形態では、RRC接続設定完了メッセージに含まれるIEである“Radio Resource Config Dedicated”は、ステップS52で通知された候補区間の中から中継局RNが決定した、下りバックホール及び上りバックホールの区間をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“DLBHConfig”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。“DLBH Config”及び”ULBH Config”は、ステップS52と同様に設定することができる。例えば2番目のサブフレームに下りバックホールを設定するには、“DLBH Config”を“0100000000”とする。
一方、中継局RNがステップS54で自己干渉量を測定した結果、自己干渉量が基準値以下である場合には、中継局RNは、ステップS58における“DLBH Config”及び/又は“ULBH Config”を、バックホールを設定しないことを意味する特定のコードとして例えば“0000000000”とする。これにより、中継局RNが自己干渉をキャンセルできると基地局eNBにおいて認識され、基地局eNBと中継局RNの間のバックホールが設定されないようになる。あるいは、“DLBH Config”および“ULBH Config”を設定せずに基地局に通知してもよい。つまり、これらのIEを含めずにRRC接続設定完了メッセージを送信する。該メッセージを受信した基地局は、IEが含まれていないことを検出すると、暗黙的に中継局RNはバックホールを設定しなかったものとする。
(1−4)中継局RN宛の無線フレームのフォーマット
中継局RNのRRCセットアップ手続きが完了した後(ステップS58の後)、基地局eNBは、無線フレームのフォーマットを調整しうる。すなわち、基地局eNBは、中継局RNの自己干渉量が中継局RNの自己干渉抑制機能によりキャンセルできる程度に自己干渉量が大きいか否か(つまり、基準値よりも大きいか否か)に応じて、中継局RN宛の無線フレームのフォーマットを変更するようにしてもよい。すなわち、中継局RNとの間のバックホールが設定されたか否かに応じて、中継局RN宛の無線フレームのフォーマットを変更するようにしてもよい。
この無線フレームのフォーマットの変更について図12を参照して説明する。
図12は、バックホールが設定されたか否かに応じて変更されうる無線フレームのフォーマットを説明するための図である。図12において、(a)はバックホールを設定する場合、(b)はバックホールを設定しない場合、の無線フレームフォーマットの例を示している。なお、図12のフォーマットでは、縦軸が時間、横軸がキャリア周波数となっている。図12のフォーマットでは、LTE-A対応の移動局UE(LTE-A UE)向けのキャリアと、中継局RN向けのキャリアとが含まれている。
基地局eNBにおいて無線フレームにバックホールが設定されるのは、中継局RNにおいて測定された自己干渉量が基準値よりも大きいときである。このような場合には、基地局eNBは、図12(a)に示すように、中継局RN向けの無線フレームフォーマットに対してGI(Guard Interval)を付加したものとする。中継局RN向けの無線フォーマットは、制御信号を送信する部分と(図ではR-PDCCH:Relay-PDCCHと記載)、ユーザデータを送信する部分(図ではRNと記載)を含む。一方、基地局eNBにおいて無線フレームにバックホールが設定されないのは、中継局RNにおいて測定された自己干渉量が基準値以下であるときである。このような場合には、中継局RN自身で自己干渉をキャンセルすることができるため、基地局eNBは、図12(b)に示すように、中継局RN(SI-canceling RN)向けの無線フレームフォーマットにGI(Guard Interval;ガード区間)を付加しない。すなわち、中継局RN向けの無線フレームフォーマットは移動局UE向けのそれと全く同一になる。中継局RN向けの無線フレームフォーマットにGIが付加されない場合、GIに対応する領域にデータ信号をマッピングできるため、中継局RNを介した無線通信のスループットが向上することになる。
以上説明したように、本実施形態の移動通信システムでは、中継局RNが自己干渉量を測定し、その測定結果に応じて、基地局eNBと中継局RNの間のバックホールの設定有無が決定される。中継局RNの自己干渉量が基準値以下である場合には、中継局RNの自己干渉抑制機能により自己干渉がキャンセルされるため、自己干渉を抑制するためのバックホールを設定しなくてもよい。そのため、中継局RNの自己干渉量が基準値以下である場合には、バックホールの区間において中継局RNと移動局UEの間の無線通信が制限されず、移動通信システムのスループットの向上が図られる。さらに、中継局宛にGI(Guard Interval;ガード区間)を設けない無線フレームを生成するようにすればさらにスループットが向上する。
なお、基地局eNBと中継局RNがバックホールによりデータ通信を開始した後、基地局eNBは、中継局RN宛の送信電力を中継局RNの自己干渉量に応じて調整することが好ましい。例えば、基地局eNBは、中継局RNの自己干渉量が小さい場合には中継局RN宛の送信電力を相対的に小さくし、中継局RNの自己干渉量が大きい場合には中継局RN宛の送信電力を相対的に大きくする。中継局RNの自己干渉量が小さい場合には、中継局RNが自己干渉をキャンセルできるため、基地局eNBは中継局RN宛の送信電力を小さくして消費電力を低減できる。中継局RNの自己干渉量が大きい場合には、基地局eNBは中継局RN宛の送信電力を大きくして、中継局RNにおける受信SNR(Signal to Noise Ratio)を増加させる。これにより、中継局RNにおいて所望信号(基地局eNBからの信号)の検出能力が向上する。
(2)第2実施形態
以下、第2実施形態について説明する。
図13を参照して、本実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局RNのRRCセットアップ手続きについて説明する。本実施形態のバックホール設定方法は、第1実施形態の方法(図11)と比較して、中継局RNのRRCセットアップ手続きに先立って中継局RNが自発的に自己干渉量の測定を行う点と、中継局RNが主体的にバックホールの区間を決定する点とが異なる。
すなわち、図13に示すように先ず、中継局RNは自己干渉量の測定を行う(ステップS60)。なお、LTEを含む移動通信システムでは、中継局RNのRRCセットアップ手続き前において、中継局RNによる上り信号の送信許可は基地局eNBから与えられない。従って、中継局RNのRRCセットアップ手続き前において、上り信号に対する自己干渉量を測定する際には、中継局RNが自己干渉量の測定のために基地局eNB宛に送信する信号(例えばSRS信号)の信号パターン、その信号に使用する無線リソースを、予め中継局RNと基地局eNBとの間で設定しておくことが好ましい。
自己干渉量の測定が完了すると中継局RNは、RRC接続を確立するために、基地局eNBに対してRRC接続要求メッセージ(“RRC Connection Request”)を送信する(ステップS62)。当該メッセージに応じて基地局eNBが中継局RN宛にRRC接続設定メッセージ(“RRC Connection Setup”)を送信する(ステップS64)。
RRC接続設定メッセージに含まれるIE(Information Element)である“Radio Resource Config Dedicated”は、下りバックホール及び上りバックホールの区間の候補(候補区間)をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“ULBH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。このとき、基地局eNBは、自局のスケジューリングを考慮して下りバックホール及び上りバックホールの候補区間を決定して、その候補区間を中継局RNへ通知する。“DLBH Config”及び“ULBH Config”のデータ構成は、第1実施形態で例示したとおりである。
最後に中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続設定完了メッセージ(“RRC Connection Setup Complete”)を送信してRRC接続が確立される(ステップS66)。RRC接続設定完了メッセージに含まれるIEである“Radio Resource Config Dedicated”は、ステップS64で通知された候補区間の中から中継局RNが決定した、下りバックホール及び上りバックホールの区間をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“DLBH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
なお、図13のフロー図において、ステップS62,S64,S66はそれぞれ、図11のステップS50,S52,S58と同じである。
本実施形態のバックホール設定方法では上述したように、第1実施形態と同様、LTEの中継局RNのRRCセットアップ手続きを変更することで、下りバックホール及び上りバックホールの区間が設定されうる。中継局RNの自己干渉量の測定結果に応じてバックホールの設定有無の決定がなされるのは第1実施形態と同様である。
(3)第3実施形態
以下、第3実施形態について説明する。
図14を参照して、本実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局RNの接続開始手続きについて説明する。この接続開始手続きにおいては、第1実施形態及び第2実施形態とは異なり、RRCリコンフィグレーション手続きにおいてバックホールの設定がなされる。
図14において、RRCセットアップ手続き(ステップS70〜S74)はLTEの手続き(図8のステップS20〜S24)と同じである。RRCセットアップ手続きに続くRRCリコンフィグレーション手続きは、図9のフロー図と関連したものであるが、本実施形態のバックホール設定方法を実装するに当たり、フローが追加されている。
先ず基地局eNBが、中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS76)。
このとき、RRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれるIEである“Radio Resource Config Dedicated”は、下りバックホール及び上りバックホールの区間の候補(候補区間)をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“ULBH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。このとき、基地局eNBは、自局のスケジューリングを考慮して下りバックホール及び上りバックホールの候補区間を決定して、その候補区間を中継局RNへ通知する。“DLBH Config”及び“ULBH Config”のデータ構成は、第1実施形態で例示したとおりである。さらに、RRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれるIEである“Meas Config”は、基地局eNBから中継局RNに対して中継局RNの自己干渉量を測定するための命令を示す“SI-Measure”というデータが追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
中継局RNの自己干渉量を測定するための命令(“SI-Measure”)に応じて中継局RNは、自局の自己干渉量を測定する(ステップS78の“SI Measurement”)。中継局RNは、測定された自己干渉量を含む測定報告メッセージ(“Measurement Report”)を送信する(ステップS80)。測定報告メッセージに含まれるIEである”Meas Result”は、中継局RNが測定した自局の自己干渉量を基地局eNBへ報告するために“SI-Measure”というデータが追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。この報告に使用される自己干渉量の値の単位は、[dB]でもよいし[dBm]でもよい。
最後に中継局RNが基地局eNB宛にRRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS82)。RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージに含まれるIEである“Radio Resource Config Dedicated”は、ステップS76で通知された候補区間の中から中継局RNが決定した、下りバックホール及び上りバックホールの区間をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“DLBHConfig”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
本実施形態のバックホール設定方法では上述したように、LTEの中継局RNのRRCリコンフィグレーション手続きを変更することで、下りバックホール及び上りバックホールの区間が設定されうる。中継局RNの自己干渉量の測定結果に応じてバックホールの設定有無の決定がなされるのは第1実施形態と同様である。
(4)第4実施形態
以下、第4実施形態について説明する。
図15を参照して、本実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局RNの接続開始手続きについて説明する。この接続開始手続きにおいては、第3実施形態の方法(図14)に示したものと比較して、RRCリコンフィグレーション手続きのみが異なる。具体的には、本実施形態のバックホール設定方法は、第3実施形態の方法(図14)と比較して、中継局RNのRRCセットアップ手続きに先立って、中継局RNが自発的に自己干渉量の測定を行う点と、中継局RNが主体的にバックホールを決定する点とが異なる。
図15に示すRRCリコンフィグレーション手続きでは、基地局eNBが、中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS90)。このとき、図14のステップS76と異なるのは、基地局eNBから中継局RNに対する、中継局RNの自己干渉量を測定するための命令を示す“SI-Measure”が含まれていない点である。よって、中継局RNは、ステップS76のRRC接続リコンフィグレーションメッセージに応じて自発的に、自局の自己干渉量を測定する(ステップS92の“SI Measurement”)。
自己干渉量の測定が完了すると中継局RNは、基地局eNB宛にRRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS94)。RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージに含まれるIEである“Radio Resource Config Dedicated”は、ステップS90で通知された候補区間の中から中継局RNが決定した、下りバックホール及び上りバックホールの区間をそれぞれ示すデータとしての“DLBH Config”及び“DLBH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
本実施形態のバックホール設定方法では上述したように、LTEの中継局RNのRRCリコンフィグレーション手続きを変更することで、下りバックホール及び上りバックホールが設定されうる。中継局RNの自己干渉量の測定結果に応じてバックホールの設定有無の決定がなされるのは第1実施形態と同様である。なお、本実施形態のバックホール設定方法において、中継局RNが自己干渉量を測定するステップは、第2実施形態(図13)と同様に、RRCセットアップ手続きの前に実行してもよい。
(5)第5実施形態
以下、第5実施形態について説明する。
図16を参照して、本実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局RNの接続開始手続きについて説明する。この接続開始手続きにおいては、第3実施形態の方法(図14)に示したものと比較して、RRCリコンフィグレーション手続きのみが異なる。具体的には、本実施形態のバックホール設定方法では、第3実施形態の方法(図14)と比較して、基地局eNBが中継局RNに対してバックホールの区間の候補(候補区間)を通知するのではなく、バックホールの区間を指定する点で異なる。
図16に示すRRCリコンフィグレーション手続きでは、基地局eNBが、中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS100)。このとき、図14のステップS76と異なるのは、下りバックホール及び上りバックホールの区間をそれぞれ指定するデータとして“DLBH Config”及び“ULBH Config”が記述されている点である。すなわち、図14の場合と異なり、ステップS100で通知される“DLBH Config”及び“ULBH Config”は、バックホールの候補区間ではない。ステップS100で通知される“DLBH Config”及び“ULBH Config”に従って、中継局RNは、基地局eNBとの間のバックホールを設定する。
さらに、ステップS100のRRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれるIEである“Meas Config”では、中継局RNの自己干渉量を測定するための命令を示す“SI-Measure”が含まれている。よって中継局RNは、自局の自己干渉量を測定する(ステップS102の“SI Measurement”)。
自己干渉量の測定が完了すると中継局RNは、基地局eNB宛に測定された自己干渉量を含む測定報告メッセージ(“Measurement Report”)を送信する(ステップS104)。さらに中継局RNは基地局eNB宛に、RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS106)。
ここで、基地局eNBは、ステップS104で受信した測定報告メッセージに含まれる、中継局RNの自己干渉量に基づいて、中継局RNとの間のバックホールを設定するか否かを判断する。中継局RNの自己干渉量が基準値より大きく、中継局RNで自己干渉をキャンセルできないと判断した場合には、既にステップS100でバックホールの区間が中継局RNに通知されているため、図16のステップS108以降の処理は行わなくてもよい。中継局RNの自己干渉量が小さく中継局RNで自己干渉をキャンセルできると判断した場合には再度、基地局eNBは中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS108)。このとき、基地局eNBは、RRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれる“DLBH Config”及び“ULBH Config”を、バックホールを設定しないことを意味する特定のコードとして、例えば“0000000000”の10ビットデータとする。この“DLBH Config”及び“ULBH Config”の値を受けて、中継局RNは、基地局eNBとの間のバックホールを設定しないようにする。最後に、中継局RNは再度、RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS110)。なお、ステップS104とステップS106の実行順番は逆であってもよい、つまり、ステップS106を先に実行した後、ステップS104を実行してもよい。
本実施形態のバックホール設定方法では上述したように、LTEの中継局RNのRRCリコンフィグレーション手続きを変更することで、下りバックホール及び上りバックホールの区間が設定されうる。
(6)第6実施形態
以下、第6実施形態について説明する。
図17を参照して、本実施形態のバックホール設定方法を含む、中継局RNの接続開始手続きについて説明する。この接続開始手続きにおいては、第5実施形態の方法(図16)に示したものと比較して、RRCリコンフィグレーション手続きのみが異なる。具体的には、本実施形態のバックホール設定方法は、第5実施形態の方法(図16)と比較して、中継局RNが自発的に自己干渉量の測定を行う点と、自己干渉量が基準値以下である場合に中継局RNが基地局eNBに対してバックホールのリリースを要求する点で異なる。
図17に示すRRCリコンフィグレーション手続きでは、基地局eNBが、中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS120)。このとき、図16のステップS100と異なるのは、基地局eNBから中継局RNに対して中継局RNの自己干渉量を測定するための命令を示す“SI-Measure”が含まれていない点である。よって、中継局RNは、ステップS120のRRC接続リコンフィグレーションメッセージに応じて自発的に、自局の自己干渉量を測定する(ステップS122の“SI Measurement”)。
自己干渉量の測定が完了すると中継局RNは、基地局eNB宛にRRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS124)。また、ステップS122で測定された自己干渉量が基準値以下である場合には、中継局RNはバックホールを設定しなくてもよいと判断して、バックホールの解除(リリース)を基地局eNBに要求する。この要求のために中継局RNは基地局eNB宛に、RRC接続リコンフィグレーション要求メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Request”)を送信する(ステップS126)。ここで送信されるRRC接続設定メッセージは、バックホールのリリースを要求するための“release BH Config”が追加される形で、LTEで規定されているものから拡張されている。
ステップS126のバックホールリリースの要求に応じて、基地局eNBは再度、RRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信する(ステップS128)。このとき、基地局eNBは、RRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれる“DLBH Config”及び“ULBH Config”を、バックホールを設定しないことを意味する特定のコードとして、例えば“0000000000”の10ビットデータとする。この“DLBH Config”及び“ULBH Config”の値を受けて、中継局RNではバックホールリリースの要求が受け入れられたことが確認される。最後に、中継局RNは再度、RRC接続リコンフィグレーション完了メッセージ(“RRC Connection Reconfiguration Complete”)を送信する(ステップS130)。
本実施形態のバックホール設定方法では上述したように、LTEの中継局RNのRRCリコンフィグレーション手続きを変更することで、下りバックホール及び上りバックホールの区間が設定されうる。
(7)第7実施形態
以下、第7実施形態について説明する。
本実施形態では、前述した各実施形態において中継局RNによって行われる自己干渉量の測定方法について、図18及び図19を参照して説明する。図18及び図19は、中継局RNによって自己干渉量を測定する方法を説明するための図である。
図18に示す測定方法では、中継局RNは、移動局UEへ送信する参照信号(Reference Signal)としてのパイロット信号(Pilot)に基づいて、下りの自己干渉量の測定(“DL SI Measurement”)を行う(ステップS140)。下りの自己干渉量の測定では、移動局UE宛の送信信号の内、基地局eNB向けの送受信部に回り込んで受信された信号成分(図18で点線で示す)が測定される。一方、中継局RNは、基地局eNBへ送信するSRS(Sounding RS)信号に基づいて、上りの自己干渉量の測定(“UL SI Measurement”)を行う(ステップS142)。上りの自己干渉量の測定では、基地局eNB宛の送信信号の内、移動局UE向けの送受信部に回り込んで受信された信号成分(図18で点線で示す)が測定される。
なお、パイロット信号、SRS信号のレベルは基地局eNBと中継局RNの間の無線環境によって変動しうるため、一定期間における複数回のサンプル(自己干渉量の測定値)を統計処理(例えば平均化処理)することが好ましい。
図19に示す測定方法では、基地局eNBが中継局RN宛にRRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)を送信した後のタイミング(例えば図9のステップS30後のタイミング)において、中継局RNは基準信号を利用して自己干渉量を測定する。このとき、RRC接続リコンフィグレーションメッセージに含まれるIEである“SI-Measure”には、“BaseSigPattern”と“BaseSigTiming”のデータがある。“BaseSigPattern”は、基地局eNBと中継局RNの間で予め規定された基準信号の信号パターン(所定のビット列)を示す。“BaseSigTiming”は、基地局eNBと中継局RNの間で予め規定された基準信号の送信タイミング(例えばサブフレーム単位でのタイミング)を示す。図19では、RRC接続リコンフィグレーションメッセージ(“RRC Connection Reconfiguration”)により、ステップS150で基地局eNBから中継局RN宛に“BaseSigPattern”と“BaseSigTiming”が通知され、その後に先ず、下りの自己干渉量の測定が行われる。
すなわち、ステップS150で通知されたデータに基づいた所定パターンの基準信号(“DL BaseSig”)が所定の送信タイミング(T1,T2,…Tn)で、基地局eNBから中継局RN宛に送信される。中継局RNは、通知されたデータに基づいた所定パターンの基準信号を所定の送信タイミング(T1,T2,…Tn)で移動局UE向けの送受信部から送信する。そして中継局RNは、その送信信号が自局の基地局eNB側の送受信部に回り込んで受信された信号の電力(DL M1,DLM2,…,DL Mn)を測定することにより下りの自己干渉量を得る(ステップS152)。
中継局RNはさらに、下りの自己干渉量を測定した後に上りの自己干渉量を測定する。すなわち、中継局RNは、ステップS150で通知されたデータに基づいた所定パターンの基準信号を所定の送信タイミング(T1,T2,…Tn)で基地局eNB向けの送受信部から送信する。そして中継局RNは、その送信信号が自局の移動局UE側の送受信部に回り込んで受信された信号の電力(UL M1,ULM2,…,UL Mn)を測定することにより上りの自己干渉量を得る(ステップS154)。
なお、図19に示した自己干渉量の測定方法において、基準信号はSRS信号とすることができる。ここで一般的に、SRS信号向けの無線リソースと送信タイミングが基地局eNB側から中継局RN宛に通知されなければ、中継局RNはSRS信号を送信することができない。よって、基準信号はSRS信号とする場合には、図5〜図7の手続きP1のステップS11のRRCセットアップ手続きの直後に自己干渉量を測定することが好ましい。
但し、予め基地局eNBと中継局RNの間で所定のSRS信号の信号パターンとSRS信号に使用する無線リソースを試験パターンとして予め規定しておくようにしてもよい。それにより、SRS信号向けの無線リソースと送信タイミングが基地局eNB側から中継局RN宛に通知されなくても、既知の試験パターンに基づき所望のタイミングで自己干渉量の測定を開始することができる。
(8)第8実施形態
以下、第8実施形態について説明する。
本実施形態では、前述した各実施形態における基地局eNBと中継局RNの具体例について説明する。
(8−1)基地局eNBと中継局RNの構成
先ず、図20及び図21を参照して、基地局eNBと中継局RNの構成について説明する。図20及び図21はそれぞれ、基地局eNB及び中継局RNの構成を示すブロック図である。なお、移動局UEの構成は図示しないが、基地局eNBと中継局RNで設定されたバックホールに応じて、中継局RNとの間で信号の送受信を行う送受信部を備える。
図20に示すように、本実施形態の基地局eNBは、送受信部11,12と、無線フレーム処理部13と、制御部20と、を備える。制御部20は、データプレーン部21と、バックホール制御部221及び基準信号制御部222を含む制御プレーン部22と、を備える。
送受信部11は、X2プロトコルに従って行われる他の基地局との送受信処理や、S1プロトコルに従って行われるMME(Mobility Management Entity)等の上位局との間の送受信処理を行う。送受信部12は、中継局RN及び移動局UEとの間の送受信処理を行う。例えば下り無線フレームをOFDMで送信するときには、送受信部12は、無線フレーム処理部13により生成された無線フレームのサブキャリア毎の時間領域信号への変換(IFFT処理)、時間領域信号の合成処理、及びCP(Cyclic Prefix)付加処理等を行う。
制御部20のデータプレーン部21は主として、上位局若しくは他の基地局、中継局RN及び移動局UEとの間のデータプレーンの信号のプロトコル処理を行うとともに、中継局RN及び移動局UE毎にリソースブロック単位でスケジューリング(無線リソースの割当処理)を行う。
制御部20の制御プレーン部22は主として、上位局若しくは他の基地局、中継局RN及び移動局UEとの間の制御プレーンの信号のプロトコル処理を行う。基準信号制御部222は、中継局RNにおいて自己干渉量を測定するときに使用される基準信号(例えば、パイロット信号、SRS信号等)の信号パターン及びその送信タイミングを設定する。
バックホール制御部221は、中継局RNとの間のバックホールの設定に関する制御を行う。バックホール制御部221は、例えば、バックホールの区間若しくは候補区間の設定、中継局RNからのメッセージに基づくバックホールの設定若しくはリリース(解除)等を行う。また、バックホール制御部221は、自らバックホールの区間を設定する場合には、中継局RNから通知される中継局RNの自己干渉量に基づいて、バックホールの設定を行う。すなわち、バックホール制御部221は、中継局RNで測定された自己干渉量が基準値以下であると判断した場合には、その中継局RNとの間のバックホールは設定しない。バックホール制御部221はさらに、中継局RNで測定された自己干渉量が基準値以上であると判断した場合には、無線フレーム内にバックホールを設定する。
なお、データプレーン部21におけるスケジューリングは、バックホール制御部221により設定されたバックホールが考慮される。無線フレーム処理部13は、データプレーン部21のスケジューリング結果に従って、中継局RN及び移動局UE向けの無線フレームを生成する。ここで、無線フレーム処理部13で生成される無線フレームのフォーマットは、バックホールが設定されたか否かに応じて異なるようにしてもよい。すなわち、図12に示したように、バックホールが設定される場合には中継局RN向けの無線フレームフォーマットにGIが付加され、バックホールが設定されない場合には中継局RN向けの無線フレームフォーマットにGIが付加されないようにしてもよい。
図21に示すように、本実施形態の中継局RNは、基地局eNBと移動局UEの間の無線通信を中継する。この中継局RNは、送受信部31,32と、スケジューラ33と、制御部40と、を備える。制御部40は、スケジューラ制御部411を含むデータプレーン部41と、バックホール制御部421及び自己干渉測定部422を含む制御プレーン部42と、を備える。なお、本実施形態の中継局RN、各受信系において、自己干渉量が基準値以下である場合に有効に動作する自己干渉抑制機能(図示せず)を備えている。
送受信部31は、基地局eNBとの間の送受信処理を行う。送受信部32は、移動局UEとの間の送受信処理を行う。この中継局RNでは、基地局eNBと移動局UEの間の無線通信の中継に当たり、受信信号に対しいったん復調及び復号化が行われる。そして、復調及び復号化された受信信号中のデータ信号は、スケジューリングが行われた後、再度符号化及び変調されて宛先ノード宛に送信される。例えば下り信号がOFDMである場合、送受信部32は、基地局eNBから受信したOFDM信号をFFT処理することでサブキャリア単位のデータ信号を分離し、このデータ信号に対して復調及び復号化処理を行う。データ信号は再度、符号化及び変調処理されて、スケジューラ33により所定の無線フレームフォーマットにマッピングされる。送受信部31は、サブキャリア毎の時間領域信号への変換(IFFT処理)、時間領域信号の合成処理、及びCP(Cyclic Prefix)付加処理等を行う。
制御部40のデータプレーン部41は主として、基地局eNB及び移動局UEとの間のデータプレーンの信号のプロトコル処理を行う。また、スケジューラ制御部411は、移動局UE毎に例えばリソースブロック単位でスケジューリングを行う。スケジューラ33の処理は、スケジューラ制御部411のスケジューリング結果に基づいて行われる。
制御部40の制御プレーン部42は主として、基地局eNB及び移動局UEとの間の制御プレーンの信号のプロトコル処理を行う。自己干渉測定部422は、例えば基地局eNBから中継局RNの自己干渉量を測定するための命令(前述した”SI-Measure”)を受けたときに、自己干渉量の測定を行う。このとき、自己干渉量を測定するときに使用される基準信号(例えば、パイロット信号、SRS信号等)の信号パターン及びその送信タイミングは、図19に例示したようにして例えば基地局eNBから通知される。
バックホール制御部421では、基地局eNBとの間のバックホールの設定に関する制御を行う。バックホール制御部421は、例えば、基地局eNBとのバックホールの設定、基地局eNBから通知されるバックホールの候補区間からのいずれかの候補区間の決定、中継局RNによるバックホールの指定の通知に基づくバックホールの設定、設定されたバックホールのリリース(解除)要求等を行う。また、バックホール制御部421は、自らバックホールを設定する場合には、自己干渉測定部422によって測定された自己干渉量に基づいて、バックホールの設定を行う。すなわち、バックホール制御部421は、自己干渉測定部422で測定された自己干渉量が基準値以下であると判断した場合には、基地局eNBとの間のバックホールは設定しない。バックホール制御部421はさらに、自己干渉測定部422で測定された自己干渉量が大きいと判断した場合には、無線フレーム内にバックホールを設定する。
なお、データプレーン部41のスケジューラ制御部411では、バックホール制御部421により設定されたバックホールに基づいて、各移動局UEのスケジューリングを行う。スケジューラ33は、スケジューラ制御部411におけるスケジューリング結果に従って、各移動局UE宛のデータ信号の無線フレームフォーマットへのマッピングを行う。
(8−2)基地局eNBと中継局RNの動作
次に、図22及び図23を参照して、主としてバックホールの設定に関連した、基地局eNBと中継局RNの動作の一例について説明する。図22及び図23はそれぞれ、基地局eNB及び中継局RNの動作の一例を示すフローチャートである。
先ず図22を参照すると、基地局eNBは中継局RN宛に、中継局RNの自己干渉量を測定するための基準信号の情報(信号パターン及び送信タイミング)を通知する(ステップS160)。基地局eNBは、図19に示したように、例えば、この基準信号の情報を含むRRC接続リコンフィグレーションメッセージを中継局RNへ送信する。その後、例えば測定報告メッセージの形式で、中継局RNにおける自己干渉量の情報を受信する(ステップS162)。基地局eNBにおいて、バックホール制御部221は、中継局RNからの自己干渉量が基準値よりも大きい場合には、中継局RNにおいて自己干渉のキャンセルができないと判断し(ステップS164のNO)、中継局RNとの間のバックホールを設定する(ステップS168)。
一方、バックホール制御部221は、中継局RNからの自己干渉量が基準値以下である場合には、中継局RNにおいて自己干渉のキャンセルができると判断し(ステップS164のYES)、中継局RNとの間のバックホールを設定しない(ステップS166)。この場合にはさらに、基地局eNBの無線フレーム処理部13は、GIを除いて中継局RN向け無線フレームを生成する(ステップS170)。
次に図23を参照すると、中継局RNは基地局eNBから、中継局RNの自己干渉量を測定するための基準信号の情報(信号パターン及び送信タイミング)を受信する(ステップS180)。この基準信号の情報を受信したことをトリガとして、自己干渉測定部422が自己干渉量の測定を行う(ステップS182)。中継局RNにおいて、バックホール制御部421は、ステップS182で測定された自己干渉量が基準値より大きい場合には、自己干渉のキャンセルができないと判断し(ステップS184のNO)、基地局eNBとの間のバックホールを設定する(ステップS188)。
一方、バックホール制御部221は、ステップS182で測定された自己干渉量が基準値以下である場合には、自己干渉のキャンセルができると判断し(ステップS184のYES)、基地局eNBとの間のバックホールを設定しない(ステップS186)。この場合にはさらに、スケジューラ制御部411が同時送受信を許可、すなわち、移動局UEへのデータ送信と同時に基地局eNBから信号を受信し、移動局UEからのデータ受信と同時に基地局eNB宛の信号を送信することを許可する。この許可に応じて、スケジューラ33が同時送受信を実行する(ステップS190)。
ここで、図22及び図23では、それぞれステップS164及びS184で基地局eNB及び中継局RNが個別に、中継局RNにおける自己干渉量の測定結果に基づくバックホールの設定を行っている。しかしながら、前述した各実施形態で示したように、基地局eNB又は中継局RNのいずれか一方が、中継局RNで測定された自己干渉量に基づくバックホール設定有無の判定を主体的に行い、他方がその判定結果を受信しうる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の通信区間設定方法、中継局、基地局、移動通信システムは上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
各実施形態では、下りバックホール、及び上りバックホールの双方が設定される場合について説明したが、基地局eNBと中継局RNとの間において、データ送信から所定時間経過後(LTEでは4ms後)に確認応答がなされることを前提とすれば、下りバックホールの区間又は上りバックホールの区間のいずれかが設定されればよい。
eNB…基地局
11,12…送受信部
13…無線フレーム処理部
20…制御部
21…データプレーン部
22…制御プレーン部
221…バックホール制御部
222…基準信号制御部
RN…中継局
31,32…送受信部
33…スケジューラ
40…制御部
41…データプレーン部
411…スケジューラ制御部
42…制御プレーン部
421…バックホール制御部
422…自己干渉測定部

Claims (15)

  1. 基地局と移動局の間の無線通信を中継する中継局を備えた移動通信システムにおける通信区間設定方法であって、
    中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定し、
    中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量を測定し、
    前記自己干渉量に応じて、前記通信区間の設定を制御する、
    ことを含む、通信区間設定方法。
  2. 前記自己干渉量が基準値よりも大きい場合には、前記通信区間を設定し、前記自己干渉量が基準値以下である場合には、前記通信区間を設定しないように制御する、
    請求項1に記載された通信区間設定方法。
  3. 基地局から中継局に、前記通信区間が設定される候補としての候補区間を通知し、
    中継局から基地局に、前記候補区間の中から選択される前記通信区間の選択結果を通知すること、をさらに含む、
    請求項1又は2に記載された通信区間設定方法。
  4. 基地局から中継局に対して前記自己干渉量の測定を指示すること、をさらに含む、
    請求項1〜3のいずれかに記載された通信区間設定方法。
  5. 前記通信区間を設定する場合には、基地局から中継局にガード区間を設けた無線フレームを送信し、前記通信区間を設定しない場合には、基地局から中継局にガード区間を設けない無線フレームを送信する、
    請求項1〜4のいずれかに記載された通信区間設定方法。
  6. 設定された下り通信区間で基地局から中継局への下り送信を行うとき、その下り送信の送信電力を、前記自己干渉量が小さい場合には相対的に大きくし、前記自己干渉量が大きい場合には相対的に小さくすること、をさらに含む、
    請求項1〜5のいずれかに記載された通信区間設定方法。
  7. 基地局と移動局の間の無線通信を中継する中継局であって、
    基地局との間で信号の送受信を行う第1送受信部と、
    移動局との間で信号の送受信を行う第2送受信部と、
    中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量を測定する測定部と、
    中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定可能な制御部と、
    を備え、
    制御部は、前記自己干渉量に応じて、前記通信区間の設定を制御する、
    中継局。
  8. 前記制御部は、前記自己干渉量が基準値よりも大きい場合には、前記通信区間を設定し、前記自己干渉量が基準値以下である場合には、前記通信区間を設定しないように制御する、
    請求項7に記載された中継局。
  9. 前記第1送受信部は、基地局から前記通信区間が設定される候補としての候補区間の通知を受け、基地局へ前記候補区間の中から選択される前記通信区間の選択結果を通知する、
    請求項7又は8に記載された中継局。
  10. 前記第1送受信部は、基地局から前記自己干渉量の測定の指示を受ける、
    請求項7〜9のいずれかに記載された中継局。
  11. 前記第1送受信部は、前記通信区間が設定される場合には、基地局からガード区間を設けた無線フレームを受信し、前記通信区間が設定されない場合には、基地局からガード区間を設けない無線フレームを受信する、
    請求項7〜10のいずれかに記載された中継局。
  12. 前記測定部は、基地局からの指示に応じて前記自己干渉量の測定を行う、
    請求項7〜11のいずれかに記載された中継局。
  13. 中継局を介して移動局との間の無線通信を行う基地局であって、
    中継局との間で信号の送受信を行う送受信部と、
    中継局から移動局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局からの送信信号を受信する下り通信区間と、移動局から中継局への信号の送信を制限することにより中継局で基地局への送信信号を送信する上り通信区間と、の少なくともいずれかの通信区間を設定可能な制御部と、
    を備え、
    前記送受信部は、中継局の送信信号のうち中継局で受信される信号成分としての自己干渉量の測定結果を、中継局から受信し、
    前記制御部は、前記自己干渉量に応じて、前記通信区間の設定を制御する、
    基地局。
  14. 前記制御部は、前記自己干渉量が基準値よりも大きい場合には、前記通信区間を設定し、前記自己干渉量が基準値以下である場合には、前記通信区間を設定しないように制御する、
    請求項13に記載された基地局。
  15. 前記送受信部は、中継局へ前記通信区間が設定される候補としての候補区間を通知し、中継局から前記候補区間の中から選択される前記通信区間の選択結果の通知を受ける、
    請求項13又は14に記載された基地局。
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