JP5359818B2 - Piezoelectric actuator and electronic device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、圧電素子を用いて振動を発生させる圧電アクチュエータおよびそれを用いた電子機器に関する。 The present invention relates to a piezoelectric actuator that generates vibration using a piezoelectric element, and an electronic apparatus using the piezoelectric actuator.
近年、電磁式アクチュエータは、スピーカ等の音響部品の駆動源として利用されている。この電磁式アクチュエータは、永久磁石とボイスコイルから構成されており、磁石を用いたステータの磁気回路の作用により振動を発生させている。この電磁型アクチュエータを振動源として利用した電磁式スピーカは、電磁式アクチュエータの振動部に固定された、
有機フィルム等の振動板が振動することにより音を発生するものである。
In recent years, electromagnetic actuators have been used as driving sources for acoustic components such as speakers. This electromagnetic actuator includes a permanent magnet and a voice coil, and generates vibration by the action of a magnetic circuit of a stator using the magnet. An electromagnetic speaker using this electromagnetic actuator as a vibration source is fixed to the vibration part of the electromagnetic actuator.
Sound is generated when a diaphragm such as an organic film vibrates.
一方、携帯電話機やノート型パーソナルコンピュータなどの携帯端末の需要が増えており、小型で省電力のアクチュエータの需要が高まっている。しかし、電磁式アクチュエータは、電気インピーダンスが低く、動作時にボイスコイルへ大量の電流を流す必要がある。そのため電磁式アクチュエータは、電力消費が大きい。 On the other hand, the demand for mobile terminals such as mobile phones and notebook personal computers is increasing, and the demand for compact and power-saving actuators is increasing. However, the electromagnetic actuator has a low electrical impedance, and requires a large amount of current to flow to the voice coil during operation. Therefore, the electromagnetic actuator consumes a large amount of power.
また電磁式アクチュエータは、ボイスコイルから漏洩する磁束による弊害を防止するため、電子機器への適用に際しては電磁シールドを施す必要がある。このため電磁式アクチュエータは、小型・薄型化は困難であり、携帯電話機等の小型電子機器への適用には不向きであった。アクチュエータの小型化を図ろうとしてボイスコイルを細線化すると、線材の抵抗値が増し、ボイスコイルが焼損するなど実用的には不向きである。 Moreover, in order to prevent the electromagnetic actuator from being adversely affected by magnetic flux leaking from the voice coil, it is necessary to provide an electromagnetic shield when applied to an electronic device. For this reason, it is difficult to reduce the size and thickness of the electromagnetic actuator, and it is not suitable for application to a small electronic device such as a mobile phone. If the voice coil is thinned to reduce the size of the actuator, the resistance value of the wire increases and the voice coil burns out, which is not suitable for practical use.
上記のような問題点に鑑み、電磁式アクチュエータに代わる薄型振動部品として、圧電セラミックスなどの圧電素子を駆動源とした圧電アクチュエータが開発されている。この圧電アクチュエータは、電界の状態に応じて伸縮運動により機械的振動を発生させるもの
である。
In view of the above problems, a piezoelectric actuator using a piezoelectric element such as a piezoelectric ceramic as a drive source has been developed as a thin vibration part replacing an electromagnetic actuator. This piezoelectric actuator generates mechanical vibration by expansion and contraction according to the state of an electric field.
しかし圧電アクチュエータは、小型薄型化には有利であるが、電磁式アクチュエータと比較して音響素子としての性能に劣るという一面がある。これは圧電素子自体が、高剛性であり、電磁式アクチュエータと比較して十分な平均振動振幅が得られないことに起因している。つまり、アクチュエータの振幅が小さければ、音響素子の音圧も小さくなってしまうためである。 However, the piezoelectric actuator is advantageous in reducing the size and thickness, but has an aspect that the performance as an acoustic element is inferior to that of the electromagnetic actuator. This is due to the fact that the piezoelectric element itself is highly rigid, and a sufficient average vibration amplitude cannot be obtained as compared with the electromagnetic actuator. That is, if the amplitude of the actuator is small, the sound pressure of the acoustic element is also small.
上述の課題に対して特許文献1、2、3には、アクチュエータの振動振幅を増大させるため、以下のような構造が示されている。
In order to increase the vibration amplitude of the actuator,
特許文献1には、図18に示すように弾性体101と圧電体102とバネ103と筐体105を備えた圧電アクチュエータが記載されている。圧電体102は、弾性体101の一方の面に接着され、弾性体101は、ばね103を介して筐体106と接続している。
また特許文献2には、図19に示すように、振動板201と圧電素子202、弾性部材203と、リング状の質量負荷部材204とを備えた振動発生装置が記載されている。圧電素子202は振動板201の両面に接着され、振動板201の外周縁には弾性部材203の一端が連結されている。そして、弾性部材203の他端には、質量負荷材204が固定されている。
Further, as shown in FIG. 19,
また特許文献3には、図20に示すように、振動膜301と圧電磁気板302と金属板303とフレーム304とを備えた圧電型スピーカが記載されている。フレーム304に固着された振動膜301の中央部には金属板303が固着され、金属板303には圧電磁気板302が接着剤で貼り付けられている。
特許文献1、2、3に記載の圧電アクチュエータは、特定の周波数においてのみ振幅を拡大することを目的としているため、広域の周波数帯において、所定レベル以上の音圧を得ることはできないという問題があった。
Since the piezoelectric actuators described in
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、大きな振動振幅が得られ、かつ広い周波数帯域の音を再生することが可能な、圧電アクチュエータおよび電子機器を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a piezoelectric actuator and an electronic device capable of obtaining a large vibration amplitude and reproducing a sound in a wide frequency band. It is to provide.
以上の課題を解決するため、本発明の圧電アクチュエータは、電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子と、少なくとも一方の面に前記圧電素子が貼り付けられる台座と、前記台座の少なくとも一方の面と接続する振動膜と前記振動膜と接続する支持部材とを有し、前記振動膜は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有する材料で構成されていることを特徴とする。 In order to solve the above problems, a piezoelectric actuator according to the present invention includes a piezoelectric element in which at least two opposing surfaces expand and contract in accordance with the state of an electric field, a pedestal on which the piezoelectric element is attached to at least one surface, It has a vibration film connected to at least one surface of the pedestal and a support member connected to the vibration film, and the vibration film is made of a material having a piezoelectric characteristic that expands and contracts according to the state of an electric field. It is characterized by.
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、圧電素子と圧電特性を有する振動膜とに交流電圧を印加する第1の工程と、周波数ごとの音圧レベルを測定する第2の工程と、前記音圧レベルの周波数ごとの音響特性が、急峻な山や谷となる周波数を抽出する第3の工程と、前記音響特性が急峻な山や谷となる周波数において、前記圧電素子と前記振動膜とを独立的に制御する第4の工程とを備えることを特徴とする。 The piezoelectric actuator driving method of the present invention includes a first step of applying an AC voltage to the piezoelectric element and the vibrating membrane having piezoelectric characteristics, a second step of measuring a sound pressure level for each frequency, and the sound pressure. In the third step of extracting the frequency at which the acoustic characteristics for each level of frequency become steep peaks and valleys, and at the frequency at which the acoustic characteristics become steep peaks and valleys, the piezoelectric element and the vibration film are made independent. And a fourth step of controlling automatically.
本発明は、大きな振動振幅が得られ、かつ広い周波数帯域の音を再生することが可能な、圧電アクチュエータおよび電子機器を提供することができる。 The present invention can provide a piezoelectric actuator and an electronic device that can obtain a large vibration amplitude and can reproduce a sound in a wide frequency band.
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成において、同一の構造部については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In addition, in the structure of each embodiment demonstrated below, about the same structure part, the same code | symbol is attached | subjected and shown, and the overlapping description is abbreviate | omitted.
[第1の実施形態]図1は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1の圧電アクチュエータ6の縦断面図である。
[First Embodiment] FIG. 1 is an exploded perspective view showing the structure of a
[構成の説明]図1、図2に示すように、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、少なくとも一方の面に圧電素子1が貼り付けられている台座2と、台座2の少なくとも一方の面と貼り付けられて接続している振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有する材料で構成されている圧電性振動膜であり、支持部材4と接続されている。
[Explanation of Configuration] As shown in FIGS. 1 and 2, the
図1、図2に示すように、圧電素子1、台座2、圧電特性を有する振動膜3、支持部材4はいずれも円形で、これらの4つの部材は同一中心となるように(同心円状に)配置されている。また、振動膜3の外周部は、円形枠状に形成された支持部材4に接続されている。なお、圧電素子1、台座2、振動膜3、支持部材4の形状は必ずしも円形に限らず、多角形でもよい。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[部分の説明]圧電素子1は、図1に示すように、互いに平行に対向する2つの主面10a、10bを有する圧電板(圧電セラミックス)である。圧電板の主面10aには上部電極層が形成され、また主面bには下部電極層(いずれも不図示)が形成されている。特に限定されるものではないが、圧電板の分極方向は、本実施形態では図示上下方向(圧電素子の厚み方向)において上向きとなっている。
[Description of Portions] As shown in FIG. 1, the
圧電素子1は、図3に示すように上部電極層および下部電極層に交流電圧が印加され交流的な電界が付与されると、例えばその主面10aは拡大するように、また主面bは縮小するように、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。換言すれば、圧電素子1は、主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を行う。
As shown in FIG. 3, when an AC voltage is applied to the upper electrode layer and the lower electrode layer and an AC electric field is applied to the
台座2は、図2に示すように少なくとも一方の面に圧電素子1が貼り付けられており、圧電素子1より面積が大きい。台座2は、上記の構造により圧電素子1の伸縮運動を上下方向の振動に変換する機能を有する。台座2は、伸縮性のある材料である弾性体で構成されその材質としては、金属材料(例えばステンレス、アルミ合金、リン青銅、チタン、またはチタン合金、鉄ニッケル合金、鉄ニッケル合金、マグネシウム合金)や、樹脂材料(例えばエポキシ、アクリル、ポリイミド、またはポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ポリエステル、ポリプロピレンなど)が挙げられる。また台座2は、圧電素子1を構成するセラミック材料より低剛性の材料を広く用いることが望ましい。
As shown in FIG. 2, the
台座2の表面は、圧電素子1の主面10b(下部電極層)と接続しているため、台座2は圧電素子1を拘束している。図1では、台座2は圧電素子1が貼り付けられる領域を拘束部20aとして示され、圧電素子が拘束されないそれ以外の領域(拘束部20aを包囲する領域)を非拘束部20bとして示している。
Since the surface of the
振動膜3は、台座2の少なくとも一方の面と、貼りつけられて接続している。振動膜3は、台座2の面積より大きく、端部において支持部材4と接続している。振動膜3は、圧電アクチュエータ6の振動振幅を増大させるための膜部材であり、台座2よりも低い剛性の材料であることが望ましい。
The
振動膜3の材質は圧電特性を有する機能分子材料(圧電高分子フィルム)からなる。例えば振動膜3は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの圧電高分子フィルムである。振動膜3の一方の主面には上部電極層、また他方の主面には下部電極層(いずれも不図示)が形成されている。振動膜3の分極方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では、図示上下方向(振動膜3の厚み方向)上向きとなっている。
The material of the
振動膜3は圧電素子1と同様に、上部電極層および下部電極層に交流電圧が印加され交流的な電界が付与されると、一方の主面は拡大し、他方の主面は縮小するような、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。換言すれば、振動膜3は、主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を行う(図3の圧電素子と同様な振動モードを示す)。
Like the
振動膜3の厚みは、例えば10μm以上500μm以下であればよい。特に、振動膜30が平らなシート材の場合、好ましくは20μm以上200μm以下が好ましい。
The thickness of the
支持部材4は、圧電アクチュエータ6の筐体を構成する支持材料であり、その材質は特に限定されるものではなく、樹脂材料であってもよいし金属材料であってもよい。なお、圧電素子1と台座2との接合、および、台座2と振動膜3との接合、振動膜3と支持部材4との接合には、例えば、エポキシ系接着剤が利用可能である。
The
接着剤層の厚みは特に限定されるものではないが、あまりに厚すぎると接着剤層に吸収される振動エネルギーが増大し、十分な振動振幅が得られなくなる可能性もあるため、例えば20μm以下であることが好ましい。 The thickness of the adhesive layer is not particularly limited, but if it is too thick, vibration energy absorbed by the adhesive layer increases, and sufficient vibration amplitude may not be obtained. Preferably there is.
[作用の説明]次に、本発明の第1の実施形態における動作について説明する。 [Explanation of Action] Next, the operation of the first embodiment of the present invention will be described.
圧電素子1は、電圧が印加されていない中立の状態(図2参照)から、圧電素子1に所定の電圧(電界)を印加すると、図3(a)の矢印pに示すように、圧電素子1はその面積が広がる方向に変形する。
When a predetermined voltage (electric field) is applied to the
圧電素子1の下面(主面10b)は、台座2に拘束されているため、この拘束効果により、圧電素子1の上面と下面との間に変形の量の差が生じる。その結果、図示するような凸型の変形モードとなる。この変形モードでは、圧電素子1および台座2、さらには台座2を支持している振動膜3が、図示上方に向かって凸となるような湾曲状態となる。
Since the lower surface (
また圧電素子1は、上記とは逆の電界を印加すると、図3(b)の矢印qに示すように、圧電素子1がその面積が減少する方向に変形する。圧電素子1は台座2による拘束効果により、圧電素子1の上面と下面との間に変形量の差が生じる。その結果、図示するような凹型の変形モードとなる。この変形モードでは、上記とは逆に、圧電素子1、台座2、および振動膜3が、図示下方に向かって凸となるような湾曲状態となっている。本実施形態の圧電アクチュエータ6は、上述のような凸型の変形モードと凹型の変形モードを交互に繰り返すことで、圧電素子1、拘束部材2、および振動膜3が上下方向に振動する。
Further, when an electric field opposite to the above is applied to the
圧電特性を有している振動膜3は、圧電素子1と同様に、交流電圧を印加することで伸縮運動を繰り返し、厚み方向である上下方向に振動を行う。そして圧電アクチュエータ6は、圧電素子1から振動膜3に伝播される振動と、振動膜3自体の振動とを同期させて、振動を重ね合わすことで、振動量は増幅させて音圧レベルを増加することができる。
Similar to the
[効果の説明]第1の実施形態における効果について説明する。第1の実施形態における構成によれば、台座2と支持部材4とを接続する部材が、圧電特性を有する振動膜3により接続されている。圧電素子1は、交流電圧を印加されることにより伸縮運動を行い、その振動は台座2から振動膜3に伝播される。そして振動膜3自体は、圧電特性を有しているため圧電素子と同様に、交流電圧を1印加されることで厚み方向に伸縮運動を行う。
[Explanation of Effects] The effects of the first embodiment will be described. According to the configuration of the first embodiment, the member that connects the
その結果、圧電アクチュエータ6は、振動膜3に伝播された圧電素子1の振動と、振動膜3自体の伸縮運動による振動とを同期させることで、振動量を増幅させ、大きな音圧レベルを得ることができる。
As a result, the
また第1の実施形態における構成において、圧電特性を有する振動膜3は、台座2に比べて相対的に低剛性な部材で構成されているため、より変形しやすいものとなっている。そのため、台座2の外周部が支持部材4に直接支持される従来の構成に比べて、基本共振周波数を低くさせることができ、広い周波数帯域を得ることができる。
In the configuration of the first embodiment, the
本実施形態の圧電アクチュエータ6は、広い周波数帯域で高い音圧レベルで振動する十分な振動振幅を得ることができ、音響素子として用いた場合、良好な周波数特性を実現することが可能となる。
The
[第2の実施形態]次に第2の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。 [Second Embodiment] Next, a second embodiment will be described in detail with reference to the drawings.
[構成の説明]図4に第2の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、第1の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、少なくとも一方の面に圧電素子1が貼り付けられる台座2と、台座2の少なくとも一方の面と貼り付けられて接続する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されており、各構成要素の接続関係については、第1の実施形態と同様の接続関係である。
[Description of Configuration] FIG. 4 shows a
第2の実施形態と第1の実施形態との相違点として、圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。制御部5は、圧電素子1に設けられた上部電極層および下部電極層(いずれも不図示)と接続し、また振動膜3に設けられた上部電極層および下部電極層と接続している。制御部5はメモリ7とも接続している。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
As a difference between the second embodiment and the first embodiment, the
制御部5は、圧電素子1および振動膜3に設けられたそれぞれの電極層に、周波数に応じて交流電圧を独立的に印加することができる。そのため、制御部5は交流電圧を独立的に印加することで、圧電素子1および振動膜3の主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を、独立的に制御することができる。
The control unit 5 can independently apply an alternating voltage to the respective electrode layers provided on the
メモリ7は、事前に圧電アクチュエータ6の音響測定を行うことで、図5に示すような音響特性が急峻な山となる周波数Aと、音響特性が急峻な谷となる周波数Bとなることを抑制する、圧電素子1と振動膜3の最適化した駆動条件を記憶している。なお図5は、圧電アクチュエータ6を駆動したときの、音圧レベルの周波数特性を示す図である。
The
つまり、メモリ7は、音響特性が急峻な山となる周波数Aにおいて、音圧レベルを低下させるように、圧電素子1と振動膜3とを独立的に駆動させる駆動条件と、音響特性が急峻な谷となる周波数Bにおいて、音圧レベルを増加させるように、圧電素子1と振動膜3とを独立的に駆動させる駆動条件とを保存している。
In other words, the
[作用の説明]次に、本発明の第2の実施形態における動作について説明する。なお図6は、圧電素子1と振動膜3の伸縮運動を断面図として簡易的に表したものである。図6(a)は、音響特性が急峻な山となる周波数Aにおける圧電素子1と振動膜3の振動様態であり、図6(b)は、音響特性が急峻な谷となる周波数Bにおける圧電素子1と振動膜3の振動様態である。
[Explanation of Action] Next, the operation in the second embodiment of the present invention will be described. FIG. 6 simply shows the expansion and contraction motion of the
制御部5は、例えば図6(a)に示される音響特性が急峻な山となる振動様態を以下のように抑制する。制御部5は、音響特性が急峻な山となる周波数において、音圧レベルを低下するために、振動膜3の駆動を停止させ、圧電素子1のみを駆動するように制御する。
For example, the control unit 5 suppresses the vibration mode in which the acoustic characteristics illustrated in FIG. The control unit 5 controls to stop the driving of the vibrating
圧電アクチュエータ6は、図6(a)のように振動膜3の振動を停止させ、圧電素子1のみを駆動するため、周波数Aにおいて音圧レベルを低下させることができる。そのため、圧電アクチュエータ6は、図7に示すように周波数Aにおいて、音響特性が急峻な山となることを抑制できるため、音圧レベルの平坦化を実現することができる。なお図7は、音圧レベルの平坦化を行った場合の、音圧レベルの周波数特性を示す図である。
Since the
なお、音響特性が急峻な山となることを抑制するための圧電素子1と振動膜3の駆動方法は上記に限られるものではなく、圧電素子1と振動膜3を独立的に駆動させることで音圧レベルを低下させることができるものであればよい。例えば、図6(a)の振動様態の場合、制御部5は、振動膜3の振動を圧電素子1とは逆相に駆動させることでも、音圧レベルを低下させることができる。
Note that the driving method of the
一方、制御部5は、例えば図6(b)にように示される音響特性が急峻な谷となる振動様態を以下のように抑制する。制御部5は、振動様態が急峻な谷となる周波数において、音圧レベルを向上させるために、振動膜3を逆相で駆動するように制御させる。
On the other hand, the control unit 5 suppresses the vibration mode in which the acoustic characteristics shown in FIG. The control unit 5 controls the
圧電アクチュエータ6は、図6(b)にように振動膜3の振動を圧電素子1と逆相で駆動することで、周波数Bにおいて音圧レベルを増加させることができる。そのため圧電アクチュエータ6は、図7に示すように周波数Bおいて音響特性が、急峻な谷となることを抑制できるため、圧電アクチュエータ6は、音圧レベルの平坦化を実現することができる。
The
なお、音響特性が急峻な谷となることを抑制するための圧電素子1と振動膜3の駆動方法は上記に限られるものではなく、圧電素子1と振動膜3を独立的に駆動させることで音圧レベルを低下させることができるものであればよい。
In addition, the drive method of the
[効果]第2の実施形態における効果について説明する。 [Effect] The effect of the second embodiment will be described.
第2の実施形態における圧電クチュエータ6は、制御部5が圧電素子1と振動膜3とを独立的に制御することで振動姿態を変形させ、分割振動を抑制することができる。
In the
分割振動とは、位相が異なる(同相と逆位相)振動モードが規則的に混在した振動姿態を形成される。この分割振動における音響放射は、放射面内に混在した位相が異なる(同相と逆位相)振動モードが互いに位相を干渉し、放射音が打ち消されてしまう。 The divided vibration is a vibration state in which vibration modes having different phases (in-phase and opposite phase) are regularly mixed. In the acoustic radiation in this divided vibration, vibration modes having different phases mixed in the radiation plane (in-phase and opposite phase) interfere with each other, and the radiated sound is canceled out.
この分割振動が発生すると、面全体が同一方向に並進運動するピストン運動(基本共振周波数で発生する振動モード)と異なり、入力音響信号から音響振動への変換効率が、分割振動の発生周波数前後で著しく変化し、音響信号以外の音響を生じさせてしまう。 When this split vibration occurs, the conversion efficiency from the input acoustic signal to the acoustic vibration is around the frequency of the split vibration, unlike the piston motion (vibration mode generated at the fundamental resonance frequency) in which the entire surface translates in the same direction. It changes remarkably and causes sound other than the sound signal.
そこで、本発明の第2の実施の形態では制御部5は、急峻な山谷の要因となる分割振動の姿態に合わせて選択的に圧電素子1と振動膜3とに独立的に交流電圧を制御し、急峻な山谷となる形状を抑制させることができる。
Therefore, in the second embodiment of the present invention, the control unit 5 selectively controls the AC voltage to the
そのため圧電クチュエータ6は、分割振動の発生により特定の周波数において、音が再生できなかったり、音が強調されたり、再生音が歪んだりして、音圧レベル周波数特性に起伏をもたらす原因を防ぐことができ、音圧レベルを高めるとともに、音圧レベルの平坦化を実現することができる。
For this reason, the
本実施形態の圧電アクチュエータ6は、上記の効果に加え、振動膜3が台座2に比べ低剛性で構成されているため、基本共振周波数を低減させることができ、広い周波数帯域を得ることができる。
In addition to the above-described effects, the
その結果、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、広い周波数帯域で高い音圧レベルで振動する十分な振動振幅を得ることができ、音響素子として用いた場合、良好な周波数特性を実現することが可能となる。
As a result, the
なお、従来、分割振動の抑制には、その振動姿態を考慮して特定の箇所に部材を配置し、局部的な剛性を調整することで、姿態を変形する方法が行われていた。しかしながら、この方法では、特定の分割振動を抑制できるが、これ以外の振動モードをも減衰させてしまい、音響特性が全般的に劣化する問題があった。 Conventionally, in order to suppress the divided vibration, there has been a method of deforming the appearance by arranging a member at a specific location in consideration of the vibration appearance and adjusting the local rigidity. However, this method can suppress specific divided vibrations, but also attenuates vibration modes other than this, resulting in a problem that the acoustic characteristics are generally deteriorated.
したがって、本発明では、特定周波数での振動姿態を選択的に抑制することができ、周波数が急峻な山や谷となる周波数のみを抑制することができることから、その利用価値は高い。 Therefore, according to the present invention, the vibration state at a specific frequency can be selectively suppressed, and only the frequencies that have steep peaks and valleys can be suppressed, so that the utility value is high.
[第3の実施形態]次に、本発明の第3の実施形態について説明する。 [Third Embodiment] Next, a third embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図8に本実施形態の圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5を備えている。
[Description of Configuration] FIG. 8 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。 About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment.
第3の実施形態と第2の実施形態との相違点は、圧電アクチュエータ6がセンサ8と処理部9を備えていることである。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the third embodiment and the second embodiment is that the
センサ8は、圧電素子1または振動膜3に接続され、圧電アクチュエータ6の周波数に応じた、音圧レベルを測定する。そしてセンサ8は、制御部5に接続され、測定した情報を制御部9に送信する。
The
センサ8は、特に限定されず、設置位置も特に限定ない。センサ8は、圧電アクチュエータ6の周波数に応じた音圧レベルを特定できるものであればよく、音響マイクロホンなどがあげられる。
The
処理部9は、図5で示すような周波数と音圧レベルの関係から、音響特性が急峻な山となる周波数Aと、音響特性が急峻な谷となる周波数Bを抽出する。 The processing unit 9 extracts a frequency A at which the acoustic characteristic is a steep mountain and a frequency B at which the acoustic characteristic is a steep valley from the relationship between the frequency and the sound pressure level as shown in FIG.
そして処理部9は、抽出した音響特性が急峻な山となる周波数での振動様態(A1)、急峻な谷となる周波数での振動様態(B1)を特定する。そして処理部9は、周波数Aにおいて音響特性が急峻な山となること、また周波数Bにおいて音響特性が急峻な谷となることを抑制する、最適化した駆動条件を制御部5に送信する。 Then, the processing unit 9 specifies the vibration mode (A1) at a frequency at which the extracted acoustic characteristic becomes a steep peak and the vibration mode (B1) at a frequency at which the steep valley becomes a steep valley. Then, the processing unit 9 transmits to the control unit 5 optimized driving conditions that suppress the steep peaks of the acoustic characteristics at the frequency A and the steep valleys of the acoustic characteristics at the frequency B.
制御部5は圧電素子1に設けられた上部電極層および下部電極層(いずれも不図示)と接続している。また、制御部5は振動膜3に設けられた上部電極層および下部電極層(いずれも不図示)と接続している。
The control unit 5 is connected to an upper electrode layer and a lower electrode layer (both not shown) provided in the
第3の実施形態では、圧電アクチュエータ6はセンサ8と処理部9とを備えることで、事前に音響測定を行いメモリ7に駆動条件の保存をする必要がなく、圧電アクチュエータ6の動作時おいても分割振動の発生を防ぐことができる。
In the third embodiment, since the
[作用の説明]次に、第3の実施形態の作用について説明する。第3の実施形態における圧電アクチュエータ6の駆動方法を図9のフローチャートを用いて説明する。
[Description of Action] Next, the action of the third embodiment will be described. A driving method of the
S1において、制御部5は、圧電素子1の電極に交流電流を印加し、圧電アクチュエータ6を振動させる。次に、S2に処理を進める。
In S <b> 1, the control unit 5 applies an alternating current to the electrode of the
S2において、センサ8は、周波数ごとの音圧レベルを測定し、その情報を処理部9に送る。次に、S3に処理を進める。
In S <b> 2, the
S3において、処理部9は、センサ8から送られた圧電アクチュエータ6の周波数ごとの音圧レベルから、音響特性が山となる周波数Aを抽出した場合、S4に処理を進める。音響特性が山となる周波数Aを抽出できない場合は、S7に処理を進める。
In S3, when the processing unit 9 extracts the frequency A at which the acoustic characteristics are peaks from the sound pressure level for each frequency of the
S4において、処理部9は、抽出した音響特性が急峻な山となる周波数での振動様態(A1)を特定する。次に、S5に処理を進める。 In S4, the processing unit 9 specifies a vibration mode (A1) at a frequency at which the extracted acoustic characteristics become a steep mountain. Next, the process proceeds to S5.
S5において、処理部9は周波数Aにおいて音圧レベルを低下させ、音響特性が急峻な山となることを抑制する、最適化した駆動条件が算出し制御部5に送る。次に、S6に処理を進める。 In S <b> 5, the processing unit 9 calculates an optimized drive condition that reduces the sound pressure level at the frequency A and suppresses the steep mountain of the acoustic characteristics, and sends it to the control unit 5. Next, the process proceeds to S6.
S6において、制御部5は、処理部9から送信された情報に基づいて、周波数Aにおいて音圧レベルを低下させ音響特性が急峻な山となる振動様態を抑制するように、圧電素子1と振動膜3の駆動を独立的に制御する。
In S <b> 6, the control unit 5 vibrates with the
S7において、処理部9は、センサ8から送られた圧電アクチュエータ6の周波数ごとの音圧レベルから、音響特性が谷となる周波数Bを抽出した場合、S8に処理を進める。音響特性が谷となる周波数Bを抽出できない場合は、S11に処理を進める。
In S7, when the processing unit 9 extracts the frequency B at which the acoustic characteristics are valleys from the sound pressure level for each frequency of the
S8において、処理部9は、抽出した音響特性が急峻な谷となる周波数での振動様態(B1)を特定する。次に、S5に処理を進める。 In S8, the processing unit 9 specifies a vibration mode (B1) at a frequency at which the extracted acoustic characteristics become a steep valley. Next, the process proceeds to S5.
S9において、処理部9は周波数Bにおいて音圧レベルを増加させ、音響特性が急峻な谷となることを抑制する、最適化した駆動条件が算出し制御部5に送る。次に、S10に処理を進める。 In S <b> 9, the processing unit 9 increases the sound pressure level at the frequency B, calculates an optimized drive condition that suppresses the steep valley of the acoustic characteristics, and sends it to the control unit 5. Next, the process proceeds to S10.
S10において、制御部5は、処理部9から送信された情報に基づいて、周波数Bにおいて音圧レベルを増加させ音響特性が急峻な谷となる振動様態を抑制するように、圧電素子1と振動膜3の駆動を独立的に制御する。
In S <b> 10, based on the information transmitted from the processing unit 9, the control unit 5 vibrates with the
S11において、圧電アクチュエータ6は音圧レベルの平坦化を実現することができる。
In S11, the
[効果の説明]第3の実施形態における効果について説明する。第3の実施形態における圧電クチュエータ6は、センサ8と処理部9とを備えることで事前に音響測定を要することなく、分割振動を抑制することができる。
[Explanation of Effects] Effects in the third embodiment will be described. The
第3の実施形態における圧電アクチュエータ6は、センサ8が圧電アクチュエータ6の動作時の周波数ごとの音圧レベルを検知し、その情報に基づいて処理部9が算出した駆動条件に基づき、制御部5が圧電素子1と振動膜3とを独立的に制御することで振動姿態を変形させ、分割振動を抑制する。
In the
すなわち処理部9は、圧電アクチュエータ6が動作時の周波数音圧レベル特性において急峻な山谷の要因となる分割振動の姿態と、それが発生する周波数を特定する。そして制御部5は、処理部9が算出した駆動条件に合わせて選択的に圧電素子1と振動膜3とに交流電圧を制御し、急峻な山谷となる形状を抑制することができる。
That is, the processing unit 9 identifies the state of the divided vibration that causes a steep mountain and valley in the frequency sound pressure level characteristic during operation of the
そのため圧電アクチュエータ6は、携帯機器などに搭載することによる外的要因や、圧電アクチュエータ6が搭載する携帯機器筐体の損傷や劣化など、使用状況による周囲環境よる音圧レベルの変化に対応することができる。そして、圧電アクチュエータ6は、センサ8により周囲環境による影響を受けた音響特性を測定することで、アクティブに音圧レベル特性が急峻な山谷に変化した場合でも、音圧レベルを高めるとともに、音圧レベルの平坦化を実現することができる。
Therefore, the
つまり、圧電アクチュータ6が動作時において、周囲環境により分割振動の発生し特定の周波数において、音が再生できなかったり、音が強調されたり、再生音が歪んだりして、音圧レベル周波数特性に起伏をもたらす原因を防ぐことができる。
That is, when the
本実施形態の圧電アクチュエータ6は、上記の効果に加え、振動膜3が台座2に比べ低剛性で構成されているため、基本共振周波数を低減させることができ、広い周波数帯域を得ることができる。
In addition to the above-described effects, the
その結果、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、広い周波数帯域で高い音圧レベルで振動する十分な振動振幅を得ることができ、音響素子として用いた場合、良好な周波数特性を実現することが可能となる。
As a result, the
[第4の実施形態]次に、本発明の第4の実施形態について説明する。 [Fourth Embodiment] Next, a fourth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図10に第4の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 10 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。 About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment.
第4の実施形態と上記の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6は、振動膜3は圧電セラミックスを樹脂膜内部に分散させて成形した複合圧電フィルムで構成されていることである。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the fourth embodiment and the above-described embodiment is that the
振動膜3の材質は、圧電セラミックスを樹脂膜3a内部に分散させて成形した複合圧電フィルムであり、図10で示されるように圧電セラミックス3bをブロック上に加工し、エポキシ樹脂を含浸させることで形成される。振動膜3は、上記の実施形態と同様に圧電アクチュエータ6の振動振幅を増大させるための部材であり、台座2よりも低い剛性を有している。
The material of the
図10(a)は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の断面図であり、振動膜3は、樹脂膜3aに圧電セラミックス3bを分散して成形することで、振動膜3の延在方向に圧電セラミックスと樹脂膜が交互に配列されている。なお、図10(b)に示すように、圧電セラミックスは樹脂膜の一部に成形されていてもよい。なお、圧電セラミックス3bは、上面から見て格子状に設けてもよいし、千鳥格子上に設けてもよい。
FIG. 10A is a cross-sectional view of the
振動膜3は、圧電素子の表面が現れるまで研磨され、平行に対向する2つの主面に上部電極層および下部電極層(いずれも不図示)が形成されている。振動膜3の分極方向は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、図示上下方向(振動膜3の厚み方向)上向きとなっている。
The vibrating
[作用の説明]第4の実施形態における振動膜3は、上記の実施形態と同様に上部電極層および下部電極層に交流電圧が印加され交流的な電界が付与されると、その両主面が同時に拡大または縮小するような、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。振動膜3は、主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を行う(図3の圧電素子と同様な振動モードを示す)。
[効果の説明]第4の実施形態における効果について説明する。第4の実施形態における圧電クチュエータの振動膜3は、圧電セラミックスを樹脂膜内部に分散させて成形した複合圧電フィルムである。そのため、上記の第1〜第3の実施形態と同様に、圧電素子1と振動膜3とを独立的に駆動制御することで、音圧レベルを高めるとともに、音圧レベルの平坦化を実現することができる。
[Explanation of Operation] When the
[Explanation of Effects] Effects in the fourth embodiment will be described. The
圧電性を有する振動膜3は、樹脂膜3aに比べコストが高いという問題があった。そこで、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、樹脂膜に圧電セラミックなどの圧電素子1を分散させた複合圧電フィルムを振動膜3として備えているため、コストを低減することができる。
The
また、圧電性を有する振動膜3は、樹脂膜3aに比べ傷つきやすいという品質の点においても問題があった。そこで、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、樹脂膜に圧電セラミックなどの圧電素子を分散させた複合圧電フィルムを振動膜3として備えているため、圧電セラミックを樹脂膜3aが保護することで、品質を向上させることができる。
Further, the
本実施形態の圧電アクチュエータ6は、上記の効果に加え、振動膜3が台座2に比べ低剛性で構成されているため、基本共振周波数を低減させることができ、広い周波数帯域を得ることができる。
In addition to the above-described effects, the
その結果、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、広い周波数帯域で高い音圧レベルで振動する十分な振動振幅を得ることができ、音響素子として用いた場合、良好な周波数特性を実現することが可能となる。
As a result, the
[第5の実施形態]次に、本発明の第5の実施形態について説明する。 [Fifth Embodiment] Next, a fifth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図11に第5の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 11 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。 About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment.
第5の実施形態と第4の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6は圧電特性を有する振動膜3の一方の面に、樹脂膜3a をエポキシ系接着剤により接合した複合材料であることである。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the fifth embodiment and the fourth embodiment is that the
振動膜3と樹脂膜3aとからなる複合材料は、上記の実施形態と同様に圧電特性を有することで、圧電アクチュエータ6の振動振幅を増大させる部材であり、台座2よりも低い剛性を有している。
The composite material composed of the
図12は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の断面図であり、振動膜3における振動方向の一方の面に、樹脂膜3aがエポキシ系接着剤により接合されている。なお振動膜3の、樹脂膜3aが接合される面は、図12では台座と反対側の面であるが、これに限定されない。
つまり、振動膜3と台座2との間に樹脂膜3aを介在させて、接合してもよい。
FIG. 12 is a cross-sectional view of the
That is, the
振動膜3は、平行に対向する2つの主面に上部電極層および下部電極層(いずれも不図示)が形成されている。振動膜3の分極方向は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、図示上下方向(振動膜3の厚み方向)上向きとなっている。
The
[作用の説明]第5の実施形態における振動膜3は、上記の実施形態と同様に上部電極層および下部電極層に交流電圧が印加され交流的な電界が付与されると、その両主面が同時に拡大または縮小するような、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。振動膜3は、主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を行う(図3の圧電素子と同様な振動モードを示す)。
[効果の説明]第5の実施形態における効果について説明する。第5の実施形態における圧電クチュエータの振動膜3は、一方の面に樹脂膜3aが接合されている。そのため、上記の実施形態と同様に、圧電素子1と振動膜3とを独立的に駆動制御することで、音圧レベルを高めるとともに、音圧レベルの平坦化を実現することができる。
[Explanation of Operation] When the vibrating
[Explanation of Effects] Effects in the fifth embodiment will be described. The
圧電性を有する振動膜3は、品質の点において樹脂膜に比べ傷つきやすいという問題があった。そこで、本実施形態の圧電アクチュエータ6の振動膜3は、一方の面に樹脂膜3aが接合されているため、振動膜3を樹脂膜が保護することで、品質を向上させることができる。
The
本実施形態の圧電アクチュエータ6は、上記の効果に加え、振動膜3が台座2に比べ低剛性で構成されているため、基本共振周波数を低減させることができ、広い周波数帯域を得ることができる。
In addition to the above-described effects, the
その結果、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、広い周波数帯域で高い音圧レベルで振動する十分な振動振幅を得ることができ、音響素子として用いた場合、良好な周波数特性を実現することが可能となる。
As a result, the
[第6の実施形態]次に、本発明の第6の実施形態について説明する。 [Sixth Embodiment] Next, a sixth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図12に第6の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 12 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。 About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment.
上記の実施形態と上記の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6は、台座2が圧電特性を有する振動膜3と同一の材料で形成されていることである。台座2の材質以外の構成については、上記の実施形態と同様である。台座2と振動膜3の部材は、圧電特性を有する高分子フィルムで構成することができる。
The difference between the above embodiment and the above embodiment is that the
図12は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の断面図であり、台座2は上記の実施形態と同様に、圧電素子と接続する拘束部20aと、拘束部20aの外側を非拘束部20bと示している。
FIG. 12 is a cross-sectional view of the
[作用の説明]第6の実施形態における振動膜3は、上記の実施形態と同様に上部電極層および下部電極層に交流電圧が印加され交流的な電界が付与されると、その両主面が同時に拡大または縮小するような、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。振動膜3は、主面が拡大するような第1の変形モードと、主面が縮小するような第2の変形モードとを繰り返すような伸縮運動を行う(図3の圧電素子と同様な振動モードを示す)。
[Explanation of Action] The vibrating
また第6の実施形態における台座2は、振動膜3と同様な材質で形成されているため、台座2の非拘束部20bと振動膜3とで構成される変形しやすい領域A30が広くなることで、圧電アクチュエータ6として大きな変形を実現することができる。
In addition, since the
なお、台座2は振動膜3と同様の材質であっても、台座2と圧電素子1が接続している領域A20は、領域A30に比べ変形しにくいため、ピストン運動を維持することができる。
Even if the
[効果の説明]第6の実施形態における効果について説明する。第6の実施形態における台座2は、振動膜3と同様な材質で形成されているため、台座2の非拘束部20bと振動膜3とで構成される変形しやすい領域A30が広くなることで、圧電アクチュエータ6として大きな変形を実現することができる。
[Explanation of Effects] Effects in the sixth embodiment will be described. Since the
第6の実施形態における圧電アクチュエータ6は、基本共振周波数が低くなることを意味する。そして、基本共振周波数が下がるということは、音響素子の周波数特性の改善につながる。すなわち、基本共振周波数の低下により、低周波数帯域の音圧レベルが増加する。
The
[第7の実施形態]次に、本発明の第7の実施形態について説明する。 [Seventh Embodiment] Next, a seventh embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図13に第7の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 13 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。図14は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の上面図である。
About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment. FIG. 14 is a top view of the
上記の実施形態と第7の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6の振動膜3は、図13に示すように開口部3A形成されていることである。開口部3Aは円形であり、圧電素子1や台座2と同一中心となっていることが好ましいが、これに限定されない。なお、圧電素子1、台座2、振動膜3、支持部材4の形状は必ずしも円形に限らず、多角形でもよい。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the above embodiment and the seventh embodiment is that the
振動膜3は、開口部3Aが形成されていることにより、台座2は、その裏面(図示下面)の外周付近のみが振動膜3により支持されることとなる。つまり、台座2の裏面は、開口部3Aに対応する領域が露出した構造となっている。
Since the
[作用の説明]上記のように構成された本実施形態の圧電アクチュエータ6は、圧電素子1を駆動源として上記実施形態同様に振動動作を行う。台座2は、外周部のみが支持される構成となっており、開口部3Aのところでは振動膜3による拘束を受けない。
[Explanation of Action] The
[効果の説明]第7の実施形態における効果について説明する。第7の実施形態における圧電クチュエータ6の振動膜3は、開口部3Aが形成されていることにより、台座2は屈曲変形し易くなり、圧電アクチュエータ6の振動振幅が増大する。また、圧電アクチュエータ6は、台座2と振動膜3の見かけ上の剛性が低下するため、圧電アクチュエータ6の共振周波数が下がることを意味し、音響素子の周波数特性が改善される。
[Explanation of Effects] Effects in the seventh embodiment will be described. In the
上記のような、振動膜3の開口部3Aによる作用効果に鑑みれば、開口部3Aの面積が大きくなるにしたがって、台座2がより屈曲変形し易くなる。そして、圧電アクチュエータ6の共振周波数も低減すると言える。なお、開口部3Aの形状は、円形に限らず矩形または多角形であってもよい。また、上記実施形態のように1つの開口部3Aだけでなく、複数の開口部3Aが設けられていてもよい。
In view of the operational effects of the
[第8の実施形態]次に、本発明の第8の実施形態について説明する。 [Eighth Embodiment] Next, an eighth embodiment of the present invention will be described.
図14に第8の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
FIG. 14 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。図14は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の上面図である。
About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment. FIG. 14 is a top view of the
上記の実施形態と第7の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6の圧電素子1は正方形に形成されていることである。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the above embodiment and the seventh embodiment is that the
本実施形態の圧電アクチュータ6は、上記の実施形態の圧電素子1の輪郭形状のみを変更したものであり、その材質や基本的構造については上記の実施形態と同様である。例えば、圧電板の上下面にそれぞれ上部電極層と下部電極層とが形成されている点については、上記実施形態と同様である。
The
なお、圧電素子1の形状は、正方形に限らず多角形でもよい。
The shape of the
[効果の説明]第8の実施形態における効果について説明する。第8の実施形態における圧電クチュエータ6の圧電素子1は、正方形であるので、円形の圧電素子1と同様に対称性が高く、伸縮運動(径拡がり運動)する際のエネルギー効率が高くなり大きな駆動力が得ることができる。そして圧電素子1の大きな駆動力により、圧電アクチュエータ6は十分な振動振幅が得られることとなる。
[Explanation of Effects] Effects in the eighth embodiment will be described. Since the
また、圧電素子1が多角形であるため、円形素子と比較して歩留まりがよく、また、作製するのも容易であることから製造コストの点で有利である。
Further, since the
[第9の実施形態]次に、本発明の第9の実施形態について説明する。 [Ninth Embodiment] Next, a ninth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図15に第9の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 15 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。図15は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の上面図である。
About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment. FIG. 15 is a top view of the
上記の実施形態と第7の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6の支持部材4は、矩形に形成されている。支持部材4に合わせて振動膜3の輪郭形状は、矩形とされていることである。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
As a difference between the above embodiment and the seventh embodiment, the
[作用の説明]第9の実施形態における圧電クチュエータ6の振動膜3は、矩形であったとしても、台座2が振動膜3を介して支持部材4に接続されていることによる上記の実施形態による作用効果は同様にして得ることができる。
[Explanation of Action] Even if the
[効果の説明]第9の実施形態における効果について説明する。第9の実施形態における振動膜3は、矩形に形成されることにより、次のような点から、圧電アクチュエータ6を配置するため面積を有効に利用できるようになる。
[Explanation of Effects] Effects in the ninth embodiment will be described. Since the
例えば、図15の破線にて示すような円形の振動膜3と、矩形振動膜3とを考える。円形振動膜3のサイズは、円形振動膜3の輪郭が矩形振動膜3の輪郭に内接するような関係にある。
For example, consider a
圧電アクチュエータ6を電子機器等に配置する場合、電子機器側の配置スペースとしては矩形領域が確保されていることが多い。この場合、振動膜3は、円形の振動膜3を利用しようが、あるいは、矩形の振動膜3を利用しようが、電子機器側に必要な配置スペースはほぼ同じである。
When the
この点に鑑みれば、同じ配置スペースを使用する2つの振動膜3のうち、振動膜3の面積をより広くすることが可能な本実施形態の圧電アクチュエータ6の方が、より高い音圧レベルを実現し得る点で有利である。
In view of this point, of the two
なお、矩形の振動膜3と円形の振動膜3とを比較すると、矩形の振動膜3の方が振動膜3の面積が広くなり、圧電アクチュエータ6は、この増分に対応した音圧レベルの向上を実現することができる。
When the
[第10の実施形態]次に、本発明の第10の実施形態について説明する。 [Tenth Embodiment] Next, a tenth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図16に第10の実施形態における効果について説明する。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 16 explains the effects of the tenth embodiment. The
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。図16は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の断面図である。
About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment. FIG. 16 is a cross-sectional view of the
上記の実施形態と第10の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6の振動膜3は、平坦な中央部31と、端部に湾曲部32を備えた構造となっていることである。振動膜3は、湾曲部32を介して指示部材4と接続している。その他の構成については上記の実施形態と同様である。
The difference between the above embodiment and the tenth embodiment is that the
振動膜3は、台座2の裏面を支持する平坦な中央部31と、該中央部31の外側に形成された湾曲部32とを有している。図示は省略するが、上面側から見た中央部31の輪郭形状は円形であり、湾曲部32の輪郭形状は、該中央部31と同心のドーナツ状となっている。
The
[作用の説明]第10の実施形態における圧電クチュエータ6の振動膜3は、湾曲部32を備えた構造であったとしても、台座2が振動膜3を介して支持部材4に接続されていることによる上記の実施形態による作用効果は同様にして得ることができる。
[Explanation of Action] The
[効果の説明]第10の実施形態における効果について説明する。第10の実施形態における圧電アクチュエータ6は、振動膜3の端部に湾曲部32が形成されていることにより、接続部領域A30における振動膜3のストークが長尺化し、これにより振動膜が低剛性化する。そのため、振動膜3は、変形し易くなり共振周波数が低減すると共に、より大きな振動振幅が得られるようになる。
[Explanation of Effects] Effects in the tenth embodiment will be described. In the
なお湾曲部3cは、振動膜の一部を立体的に湾曲させた構造部を意図するものであり、したがって、図16に示す断面半円状の湾曲部32の他にも、例えば、波形形状が連続するような断面の構造部も含まれる。
The curved portion 3c is intended to be a structural portion in which a part of the diaphragm is curved three-dimensionally. Therefore, in addition to the semicircular
[第11の実施形態] 次に、本発明の第10の実施形態について説明する。 [Eleventh Embodiment] Next, a tenth embodiment of the present invention will be described.
[構成の説明]図17に第11の実施形態における圧電アクチュエータ6を示す。圧電アクチュエータ6は、上記の実施形態と同様に電界の状態に応じて少なくとも対向する2つの面が伸縮運動する圧電素子1と、圧電素子1を支持する台座2と、台座2を支持する振動膜3とが順に積層された構成となっている。また振動膜3は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有しており、支持部材4と接続されている。また圧電アクチュエータ6は、制御部5とメモリ7とを備えている。
[Description of Configuration] FIG. 17 shows a
各構成要素の接続関係については、上記の実施形態と同様の接続関係を有している。図17は、本実施形態の圧電アクチュエータ6の断面図である。
About the connection relationship of each component, it has the connection relationship similar to said embodiment. FIG. 17 is a cross-sectional view of the
上記の実施形態との相違点としては、圧電アクチュエータ6は、台座2の両面に圧電素子1aと圧電素子2aとが貼り付けられていることである。
The difference from the above embodiment is that the
[作用の説明]圧電アクチュエータ6は、圧電素子1aが伸びると圧電素子1bが縮み、圧電素子1bが伸びると圧電素子1aが縮むといった動作を繰り返し行う。
[Explanation of Action] The
[効果の説明]第11の実施形態における効果について説明する。第11の実施形態における圧電アクチュエータ6は、台座2の両面に圧電素子1が貼り付けられている。そのため、圧電アクチュエータ6は、1枚型の圧電素子と比較して大きな駆動力を得ることが可能となる。
[Explanation of Effects] Effects in the eleventh embodiment will be described. In the
バイモルフ型の圧電素子1は、圧電素子1a、1bが、一方が伸び他方が縮むような動作を行うものであれば(要するに、互いに逆の動作を行うような2枚の素子からなるものであれば)、各圧電素子1の分極方向は特に限定されるものではない。例えば、両方の圧電素子1の分極方向がいずれも同一方向(例えば図示上向き)に揃っていてもよい。
The bimorph-
なお、バイモルフ型の素子を利用する場合、図18に示すように、開口部3Aが形成された振動膜3を用いるようにしてもよい。あるいは、開口部3Aがない振動膜3を用い、振動膜3を介在させた状態で、圧電素子1aを圧電素子1bの反対側に貼り付けるようにしてもよい。
Note that when a bimorph type element is used, as shown in FIG. 18, a vibrating
[第12の実施形態]上記の第1〜第10の実施形態における圧電アクチュエータ6は携帯機器に搭載することができる。
[Twelfth Embodiment] The
構成と動作については、第1〜第10の実施形態におけるいずれかの構成と動作と同様であるため、説明は省略する。 Since the configuration and operation are the same as any configuration and operation in the first to tenth embodiments, description thereof will be omitted.
本実施形態では、圧電アクチュエータ6は携帯機器に搭載されているため、第3の実施形態におけるセンサ8を携帯機器に組み込まれているマイク等を利用することや、携帯機器のCPUを処理部9として利用することもできる。
In the present embodiment, since the
[効果の説明]特許文献1、2の圧電素子1を用いた圧電アクチュエータ6は、基本共振周波数以下の周波数で十分な音圧を出すのは困難とされていた。そのため、基本共振周波数以降の周波数帯のみを再生可能な音として利用する構成が採られることが多かった。具体的には、圧電アクチュエータ6の基本共振周波数が高周波数帯域(例えば2kHz)にあるような場合、極単に言えば、音響素子は2kHz以上の帯域でしか、充分な音圧レベルが得られないこととなる。
[Explanation of Effects] It has been difficult for the
携帯電話機等の携帯端末で音楽を再生する場合に必要な周波数帯域は、少なくとも1kHz〜10kHzの範囲を超える広帯域であることが好ましい。本発明の上記の実施形態における圧電アクチュエータ6は、音圧レベルの平坦化を維持しながら、基本共振周波数が1kHz以下へ低周波かすることが可能である。従って、本発明の圧電アクチュエータ6は、携帯電話機等に好適であり、特に本実施形態のような小型化にも有利なアクチュエータであればその利用価値は非常に高いものとなる。
It is preferable that the frequency band necessary for reproducing music on a portable terminal such as a cellular phone is a broadband exceeding the range of at least 1 kHz to 10 kHz. The
そのため、本発明に係る圧電アクチュエータ6は、電子機器(例えば、携帯電話機、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、小型ゲーム機器など)の音源としても利用可能である。
Therefore, the
また、圧電素子1としてセラミックスを用いる圧電アクチュエータ6においては、落下させた際に圧電素子が破損しやすいという一面があった。このことから、携帯型の電子機器は、使用時にユーザが誤って機器を落下させてしまうことも多いため、圧電アクチュエータ6は携帯型の機器には適していないと考えられてきた。
Further, the
本発明の上記の実施形態における圧電アクチュエータ6は、圧電素子1が固定された台座2と支持部材が4、低剛性の圧電特性を有する振動膜3を介して支持されている。そのため、圧電アクチュエータ6を備えた携帯型の電子機器を落下した場合であっても、落下時に応力が集中する振動の節目に、低剛性な樹脂材料が配置されているため、衝撃が振動膜3の減衰により吸収される。
In the
そのため、圧電素子1の破損が生じにくいものとなり、衝撃安定性を向上にも有利である。したがって、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、携帯型の電子機器に対しても好適に利用することが可能である。
Therefore, the
また、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、下記のような利点も持つ。圧電アクチュエータ6の音響特性は、構成する部材の材質や形状を適宜変化させることによって容易に調整することができる。このため、従来のように音響特性を調整するために、音響素子の構造を大幅に変更する必要がないため、製造安定性の向上、製造コストの低減にも有利である。
Moreover, the
また、本実施形態の圧電アクチュエータ6は、下記のような利点も持つ。圧電アクチュエータは、基本共振周波数を下げるために、圧電素子を薄くする必要があった。しかし、本発明によれば比較的厚い圧電素子1を用いたとしても、圧電特性を有する振動膜3の膜厚および、支持部材4と拘束部材との間隔の調整や、部材の形状の微調整により、剛性や慣性の効果を利用して、基本共振周波数を下げることが可能となる。
Moreover, the
一般に、薄い圧電素子1の製造は、焼成時に割れなど破損が生じてしまい、歩留まりの低下などで比較的コストがかかる。これに対して、本発明によれば薄い圧電素子を用意する必要がないため、製造コストを抑えることが可能となり、圧電アクチュエータの製造コストは低減できる効果を持つ。
In general, the manufacture of the thin
また、本実施形態の構成において、支持部材3は、水平方向に延在するように(すなわち圧電素子10の主面と平行となるように)設けられている。したがって、振動膜3を追加したことによる圧電アクチュエータ6全体の形状サイズの増加という問題も生じにくく、圧電アクチュエータ6の薄型化を実現することができる。
In the configuration of the present embodiment, the
Claims (21)
少なくとも一方の面に前記圧電素子が貼り付けられる台座と、
前記台座の少なくとも一方の面と接続する振動膜と
前記振動膜と接続する支持部材とを有し、
前記振動膜は電界の状態に応じて伸縮運動する圧電特性を有する材料で構成されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。 A piezoelectric element in which at least two opposing surfaces expand and contract in accordance with the state of the electric field;
A pedestal on which the piezoelectric element is attached to at least one surface;
A vibration film connected to at least one surface of the pedestal and a support member connected to the vibration film;
2. The piezoelectric actuator according to claim 1, wherein the vibration film is made of a material having a piezoelectric characteristic that expands and contracts according to a state of an electric field.
心円状に配置されていることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。 17. The piezoelectric actuator according to claim 1, wherein the diaphragm has a circular contour shape, and the piezoelectric element, the pedestal, and the diaphragm are arranged concentrically. .
電子機器。 An electronic device comprising the piezoelectric actuator according to claim 1 as an acoustic element.
周波数ごとの音圧レベルを測定する第2の工程と
前記音圧レベルの周波数ごとの音響特性が、急峻な山や谷となる周波数を抽出する第3の工程と
前記音響特性が急峻な山や谷となる周波数において、前記圧電素子と前記振動膜とを独立的に制御する第4の工程とを備えることを特徴とする圧電アクチュエータ駆動方法。 A first step of applying an AC voltage to the piezoelectric element and the diaphragm having piezoelectric characteristics, a second step of measuring the sound pressure level for each frequency, and the acoustic characteristics for each frequency of the sound pressure level are steep peaks. A third step of extracting a frequency to be a valley and a fourth step to independently control the piezoelectric element and the vibration film at a frequency at which the acoustic characteristics are steep peaks and valleys. A method for driving a piezoelectric actuator.
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