JP5357871B2 - 急性の動的な疾患の意思決定支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、患者、特に急性の動的な疾患に苦しむ患者の治療において臨床医を支援する方法に関する。
敗血症は、たとえば、感染又は他の外傷により生じた免疫系の疾患の形式での深刻な病気である。
敗血症に苦しむ患者が治療されないか又は治療が最適ではない場合、患者は死に至る場合がある。
敗血症は、感染に対する免疫系の幾つかの要素からなる反応を含む複雑な病気である。これらの反応は、モニタするのが困難である。それは、診療室で通常測定されない化学伝達物質を介して互いに伝達する多数の細胞型を含むからであり、たとえ化学伝達物質が診療室で測定されたとしても、これらの測定は、これらの応答のダイナミクスが余りに複雑であって患者の間で広く変動するために解釈することが困難である。敗血症の複雑さは、敗血症が米国において10番目の死の主な原因であり、数十年の研究にもかかわらず、非心臓の集中治療室において死の主な原因であるという事実により見られる。
今日、敗血症の治療は、臨床医の経験及び技能に基づいているが、敗血症の複雑さのため、経験豊かな臨床医は、最適な治療を行うことができないか、又は臨床医は、患者の悪化した状態につながる治療を行う場合さえある。
敗血症の患者は治療を必要とするときに臨床医が直面する課題の幾つかは、病気の動的且つ急速な作用と同様に病気の進行に作用する多数の未知の生物学的及び生理学的要素により生じている。
したがって、敗血症のような病気に苦しむ患者について適切な治療を実行するために臨床医を支援することができるシステムを構築することが課題である。
US2003/0097220は、特定の個人のために最適な治療のプロトコルを推薦する意思決定支援システムを開示している。このシステムは、システムモデル、複数の治療プロトコル、個人に特化したパラメータに基づいて前記システムモデルを変更するシステムモデルモディファイヤ、及び変更されたシステムモデルに基づいて前記複数の治療プロトコルから最適な治療プロトコルを選択するセレクタを有する。
US2003/0097220で開示される方法は、癌の治療に関連しており、したがって、短時間のスケール(たとえば時間)で急速に変化する非常に動的な進展の性質を有する病気に対処することができず、結果的に、敗血症の治療において臨床医を支援することに適さない。
したがって、本発明は、上述された課題のうちの1つ以上を単独又は何れかの組み合わせで緩和、軽減又は除去するものである。特に、本発明の目的は、急性の動的な疾患(acute dynamic diseases)をモデル化し、病気の管理において臨床医を支援するために将来の患者の値を予測することができる方法及び装置を提供することにある。
この目的及び幾つかの他の目的は、独立の請求項に係る方法を提供するすることで本発明の第一の態様により達成される。
本発明は、排他するものではないが、急性の動的な疾患をもつ患者の患者値を予測し、病気の管理において臨床医を支援するために予測された患者値から導出される病気管理情報を出力するために特に有益である。
したがって、本発明の第一の態様の実施の形態では、本方法は、数学モデルを初期の患者値に適合させるステップを含む。すなわち、患者の生物的及び/又は生理的パラメータの測定から得られる複数の患者値は、モデルを患者に、又はより正確には患者の病気に適合又はパーソナライズさせるために使用される。患者の病態はたとえば病気の進行のために変化する可能性があるので、モデルが将来の患者値を予測するために良好に適するように、モデルを最近の患者値に新たに適合させることが必要であるか又は有益である。したがって、最近の患者値を使用し且つ複数の初期の患者値を使用して、患者のダイナミック(dynamic)にモデルを適合させ続けることで、モデルは、患者の最近の健康状態に調整される。モデルを継続的に適合させる利点は、急性の動的な疾患が各種の患者値の非常に動的な変化を示すときでさえ、将来の患者値を予測できることである。したがって、予測された患者値を連続して決定することで、病気管理情報は、急性の動的な疾患の管理において臨床医を支援する医療装置の出力装置に出力することができる。すなわち、病気管理情報は、臨床医に特定の治療介入を実行するためのガイダンスを提供する。
本発明の第一の態様の利点は、患者値の最初の予測を行う可能性が与えられるため、モデルが初期の患者値に最初に適合されることである。患者値の最初の予測は、出力装置を介して出力され、臨床医は患者の健康に関する最初の迅速な評価をなすことができる。本発明の第一の態様の別の利点は、複数の患者値を使用するためにモデルが適用されるので、本方法は欠けている患者値に耐性をもつことであり、したがって、本方法は、医療装置に供給される幾つかの患者値が遅れたものであっても、本方法は将来の患者値の適当な予測を提供し続ける。
第一の態様に係る方法の他の利点は、免疫系のダイナミクスの数学的モデルを、重要な化学伝達物質の連続的測定と、モデルを個々の患者に調節し、たとえば患者の現在の状態及び/又はその起こり得る成り行きといった病気管理情報を表示する臨床医の情報ディスプレイに提示するアルゴリズムとに結びつけることである。
従属の請求項2に係る本発明の実施の形態では、病気管理情報は、治療介入を含む。1以上の治療介入は、たとえば可能性のある治療介入のリストの形式で又は可能性のある治療介入のグラフィカルな例示として、薬物投与計画又は治療介入に対する示唆としてユーザ又は臨床医に提供される場合がある。示唆される治療介入は、予測される患者値を分析することで決定される場合がある。
従属の請求項3に係る本発明の実施の形態では、病気管理情報は、出力装置に治療加入を実行するタイミングデータを含む。したがって、薬物治療の治療効果を改善するので、薬物治療を開始する時間を出力することは有益である。別の利点は、最適な時間で薬物治療を開始するために臨床医が支援されることである。タイミングデータは、予測される患者値を分析することで決定される場合がある。
従属の請求項4に係る本発明の実施の形態では、病気管理情報は、予測される患者値の信頼の評価を含む。したがって、発病のタイミング及び増殖性の炎症のピークといった、推定される患者値の耐性を臨床医が判断するのを可能にするので、予測の信頼の評価を提供することが有益である場合がある。
従属の請求項5に係る本発明の実施の形態では、医療装置は、治療介入の治療値を受信する。治療値は入力装置を介して供給されるか、臨床医はユーザ入力を介して医療装置に手動で値を供給する場合がある。治療値を使用することで、予測される患者値は、これらの治療値をモデルに適用することで決定される。治療値は、たとえば血清の抗生物質のレベル、血清の抗炎症のレベル又は他の投薬のレベルといった、投薬の値を含む場合がある。代替的又は付加的に、治療値は、たとえば投与量の許容度、投薬間の期間、投薬のデューティサイクル、すなわち薬物が投与される期間のパーセンテージ、薬物投与計画を開始する時間及び/又は薬物投与計画を終了する時間といった、投薬量の投薬計画ジェネレータの値を含む。予測される将来の患者値が既に実行された投薬の治療効果を含むので、モデルにおいて治療値を使用することは有益な場合がある。
代替的又は付加的に、異なる薬物治療を検査する可能性を提供するので、モデルにおいて治療値を使用することは有益な場合があり、これにより、臨床医は、患者にとって良好な転帰となる特定の薬物治療を選択することができる。したがって、臨床医自身の発案の様々な治療計画の下で、可能性のある疫病経過を診察して、診療医がシステムにとって知られていない場合がある状況(たとえば併存疾患)の知識を利用することができる能力を診療医に提供することは有益である。
従属の請求項6に係る本発明の実施の形態では、計算装置が使用され、モデルと接続して最初及び最近の患者値を使用して決定される場合がある新たな患者値を医療装置に供給する次のサンプル時間を決定する。新たな患者値を供給する決定された時間は、入力装置又はユーザ入力装置を介して最近の患者値を医療装置に提供するように、患者の新たな生物的及び/又は生理的サンプルを何時とるべきかを臨床医を支援する出力装置に出力される場合がある。
従属の請求項7に係る発明の実施の形態では、FFTアナライザを使用して周波数成分を計算するか又は患者値の変化の割合を計算するといった、患者値のダイナミクスを分析することで前の患者値からサンプル時間が決定される。したがって、最近の患者値がたとえば低周波成分又は低い変化の割合を示しといった患者の安定状態を示す場合、医療装置に新たな患者値を供給する次の時間は延期されるか、又は臨床医が患者の状態における変化を観察しない場合に新たな患者値が全く供給される必要がない。最近の患者の値がたとえば高周波成分又は高い変化の割合を示すといった患者の不安定な状態を示す場合、医療装置に新たな患者値を供給する次の時間は、予測される患者値の精度を改善するために促進される場合がある。
従属の請求項8に係る発明の実施の形態では、サンプル時間は、固定された周波数をもつ周期である。周波数は、患者値のダイナミクスから決定される場合がある。サンプル時間の周期は、10時間未満、好ましくは5時間未満、より好ましくは2時間未満でありたとえば1時間未満である場合がある。
従属の請求項9に係る発明の実施の形態では、モデル空間における健康転帰(health outcomes)を区別する健康な領域は、健康転帰の予測について患者データを適合されたモデルに供給することで決定される。健康な領域は患者データを分析して可能性のある治療介入を決定する有利な方法を提供する場合があるので、健康な領域を決定することは有益な場合がある。
従属の請求項10に係る発明の実施の形態では、様々な患者の健康転帰に関する患者の軌跡がモデル空間において決定される。患者の軌跡が臨床医に患者の健康、治療介入の作用及び患者値の将来の進行に関する容易に理解可能なグラフィカルな提示を提供するので、患者の軌跡を決定することは有益である場合がある。
従属の請求項11に係る発明の実施の形態では、出力装置は、臨床医を支援するため、たとえば患者の軌跡、健康な領域及び治療の介入といった病気管理情報を表示する。
第二の態様において、本発明は、独立の請求項13に係る医療装置に関する。
第三の態様において、本発明は、本発明の第一の態様の方法をプロセッサが実行するのを可能にするコンピュータプログラムに関する。
本発明の第一、第二及び第三の態様は、他の態様の何れかと結合される場合がある。本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかとなるであろう。
要するに、本発明は、実施の形態において、たとえば敗血症といった急性の動的な疾患に苦しむ患者の治療のための介入を選択することにおいて、臨床医、看護婦又は他のユーザを支援する医療装置に関する。医療装置は、病気のモデルが患者に適合又はパーソナライズされる方法に基づく。本装置が患者の健康を予測可能なままであることを保証するため、本装置には、新たな患者値が連続的に供給され、モデルは新たな患者値に連続的に適合される。本医療装置は現在の健康状態に連続的に適合されるので、本装置は、たとえば薬物治療の示唆といった病気管理情報を出力装置に発生することでユーザを支援することができる。
本発明は、添付図面を参照して例示を通して説明される。
急性の動的な病気の管理において臨床医を支援する医療装置100を示す図である。 患者の健康の5つのダイナミクスのうちの1つに対応する時間的経過を示す図である。 患者の健康の5つのダイナミクスのうちの1つに対応する時間的経過を示す図である。 患者の健康の5つのダイナミクスのうちの1つに対応する時間的経過を示す図である。 患者の健康の5つのダイナミクスのうちの1つに対応する時間的経過を示す図である。 患者の健康の5つのダイナミクスのうちの1つに対応する時間的経過を示す図である。 予測される患者のダイナミクスと比較される患者データを示す図である。 用法ジェネレータの関数rを示す図である。 深刻な免疫欠損症に適用される抗生物質の治療の例を示す図である。 深刻な免疫欠損症に適用される抗生物質の治療の例を示す図である。 持続性のある非感染性の炎症のダイナミクスに適用される抗炎症性の治療の例を示す図である。 持続性のある非感染性の炎症のダイナミクスに適用される抗炎症性の治療の例を示す図である。 ユーザ入力装置と出力装置の例を示す図である。 モデル空間における健康転帰を区別する健康領域のマップを示す図である。 図8Aにおけるのと同じモデルであるがkpmが30から40に増加されるモデルを使用した健康領域のマップを示す図である。 出力装置を有する医療装置の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る方法のステップを示す図である。 信頼のエンベロープと結合される予測される患者値を示す図である。
本発明の実施の形態は、たとえば敗血症といった、免疫系の炎症性の疾患又は動的な疾患として分類される病気に関する。係る深刻な病気は、非常に動的な特性を有しており、すなわち、係る病気は、動的に進行することがあり、これは、病気の発病及び進行を予測することが困難であるという意味を含んでいる。さらに、これらの病気は、短い時間スケールにおいて迅速に進行する。短時間での治療介入は有益であり、さもなければ非常に不利な結果(たとえば死)となる場合がある。診療室においてそのようになる可能性がある、臨床医が病気に影響を及ぼす多数の要素に対処することができないとき、臨床医は、治療の選択において臨床医を支援するため、多数の患者値を分析可能な医療装置を使用することで、より最適な治療を選択することができる場合がある。
この記載の文脈において、用語「治療介入“intervention”」は、治療上の介入、診断上の介入、管理上の介入、又は苦痛緩和上の介入のような何れかの種類の介入を意味するとして理解されるべきである。
この記載の文脈において、用語「臨床医“clinician”」は、介護者、医療従事者、医師、看護婦、技術者、又は病院管理者を等価的に示すものとして理解されるべきである。
免疫系は、非常にロバストとなるように進化する多数の冗長な制御系である。敗血症は、感染に対する免疫系の幾つかの要素の反応を含む複雑化された病気である。これらの反応は、モニタするのが困難である。それは、これらの反応が、診療室で通常測定されない化学的伝達物質を介して互いに伝達する多数の細胞型を含むためであり、診療室で測定されるとしても、これらの測定はこれらの応答のダイナミクスが余りに複雑且つ患者間で広く変化するために解釈することが困難であるためである。これは、敗血症の症状の発現の臨床管理を非常に困難にし、この場合、全ての患者にとって最適な治療のアプローチがなく、免疫系による過剰反応が抗炎症性及び/又は抗凝固の治療を要求し、且つ治療介入のタイミングが重要であることが知られているが正しく判断することが非常に困難である一方で、不適切な免疫応答は、抗生物質の治療を要求する。
上述されたように、本発明の実施の形態は、敗血症に関する。しかし、本発明は、敗血症、免疫系の炎症性の疾患又は動的な疾患に限定されない。これは、本発明の実施の形態は、関節炎のような自己免疫疾患、及び癌又は心臓病の炎症性の要素といった、他の病気にも適用可能な場合があるためである。一般に、本発明の実施の形態は、本明細書で記載される病気又は他の病気をカバーする急性の動的な疾患のグループにおける様々な病気に適用可能である。急性の動的な疾患の他の例は、通常のペースメーキングのダイナミクスが誤る心臓の細動、及び神経発火の通常の調整が誤るてんかん性発作である。
本発明の実施の形態は、急性の動的な病気と呼ばれる病気のグループに関連する。急性の動的な病気は、病気の本質が、生物学的なメカニズムが病気又は破壊されていない生物学的なダイナミクスの機能不全である病気を含む。したがって、幾つかの急性の動的な疾患は、免疫系の生物学的なダイナミクスにおける障害として見られる。急性の動的な疾患の治療は、生物額的なダイナミクスのリセット又は生物学的なダイナミクスを再び軌道に乗せることと見ることができる。
特定の用語「敗血症“sepsis”」が文脈で使用されたとき、この文脈は、敗血症に限定されるとして理解されるべきではないが、免疫系の炎症性の疾患、動的な疾患、或いはその文脈において急性の動的な疾患として広く理解されるべきである。したがって、敗血症への引用は、実際の文脈が急性の動的な疾患の大きなグループ内、又は免疫系の炎症性の疾患又は動的な疾患の小さなグループ内の他の病気について同様に有効である場合に便宜上使用される場合がある。
急性の動的な疾患とは対照的に、たとえば癌は、破壊された遺伝子により引き起こされる病気である。したがって、癌の疾患の経過は、癌は非常に長いスケールで進行し(週、月又は年)、癌は動的な特性ではなく単調な特性を示し、これにより癌は少なくとも週のような短期間を通して予測するのが容易であるので、急性の動的な疾患とは非常に異なる。
したがって、癌では、癌細胞は、通常の自己細胞セルであるように使用される細胞の破壊されたバージョンであり、治療の目標は、それらを除くことである。急性の動的な疾患では、必ずしも免疫系の細胞の何れかに支障があるわけではなく、治療の目標は、それらの何れを始末することではない。勿論、pathogen細胞(感染性細胞)は、免疫系がそれ自身で機能できない場合には始末されるべきである。病気は、これらの細胞の集合の作用が人体をホメオスタシス(人体の安定状態)に通常に戻す健康な応答から外れる始めることである。したがって、治療の目標は、これらの細胞間のシグナル伝達を幾分変更して、健康な制御のダイナミクスを回復することである。これは困難である。それは、このシステムがロバストとなるように進化されているためであり、その多数の冗長度、したがって単一の薬の多くの失敗がこれを行うために計画される。
急性の動的な疾患は、典型的に、たとえば病原体のレベル及び各種の白血球のタイプといった、各種の健康のデータ又は患者の値における高速の変化を含む動的な性質により特徴付けされる。たとえば、炎症のダイナミクスを記述する時定数は、癌の病気の時定数とは明らかに異なる。これは、炎症のダイナミクスが数分から数時間に広がる一方で、経過の発病及び細動(特定の急性の動的な疾患)は数秒から数分に広がるためである。したがって、急性の動的な疾患に関連する健康データは、4時間内、2時間内又は1時間内といった時間内で著しく変化する場合がある。しかし、特定の炎症性の疾患に関連する健康データは、たとえば1時間内、1〜30分の間のような数分内、1〜30秒内のような数秒内といった、更に高速で変化する場合がある。
同様に、急性の動的な疾患は、4時間内、2時間内又は1時間内といった時間内で死を引き起こす致命的な状態に発展する場合がある。急性の動的な疾患により引き起こされる心臓発作は、1〜5秒の間といった数秒で致命的となる可能性がある。
したがって、急性の動的な疾患の高速に進展する経過は、たとえば癌の病気といった他の病気について類似の装置とは異なる、係る病気の経過を追跡して予測する医療支援装置の機能に特定の要件を設定する。
図1は、たとえば適切な治療の選択において臨床医を支援することで、急性の動的な疾患の管理において臨床医を支援する医療装置100を示す。医療装置は、医療の意思決定支援システムと等価的に呼ばれる。医療装置100は、患者の生体的及び/又は生理的な測定を特徴付ける患者の値を受け、治療又は投薬の測定を特徴付ける治療のデータを受ける入力装置101を有する。
生体的な値は、たとえば血液サンプルの測定値を示し、この場合、たとえば分析試料といった各種医療装置を使用して、この特定の生体学的な物質又は生体分子の存在又は量が決定される。係る生体学的な値は、たとえばサイトカイン、凝固因子及び反応種及び病原体を含む。
物理的な値は、たとえば体温、血圧、心拍数、呼吸数及び各種の白血球のカウントの測定から得られる。
生体的及び物理的な値は、幾つかの外部の医療装置又は分析試料へのコネクション105を介して入力装置101に供給される。
医療装置100は、実施の形態では、ユーザ入力装置102を更に有し、ここで、たとえば臨床医である医療装置のユーザは、他の患者の値を医療装置100に供給することができる。たとえば、臨床医は、コネクション105を介して供給されない患者の値を入力する場合がある。ユーザ入力装置102を介して、臨床医は、治療のデータ又は値を入力する場合がある。治療のデータは、たとえば与えられた薬剤又は薬、或いはやがて与えられるであろう薬剤又は薬のデータ又は値を含む。また、治療データは、可能性のある治療の作用を検査する検査データとして入力される場合がある。ユーザ入力装置102は、キーボード又はタッチパッドである場合がある。
治療は、たとえば抗生物質のタイプ、投与量及び投与の頻度である場合がある。
医療装置100は、入力装置101及び/又はユーザ入力装置102から供給される患者データ及び治療データを処理可能な計算装置103を更に備える。計算装置は、コネクション105を介して得られる生体的及び物理的な値と同様に、ユーザ入力装置102を介して得られる生体的、物理的及び治療の値を処理する。データの処理は、患者の病気の進行を予測することができるように病気のモデルを使用して実行される。
医療装置100は、たとえば、病気の進行の理解において臨床医を支援し、成功する治療介入の選択において臨床医を支援するグラフィカルユーザインタフェース104である出力装置104を更に備える。そのため、計算装置からの各種データは、出力装置104に供給され、ここで、出力装置は、臨床医にとって有効且つ容易に理解できる形式でデータを処理する。
入力装置101、ユーザ入力装置102、計算装置103及び出力装置104は、相互接続される個別の装置である場合がある。代替的に、1以上の上述された装置101−104が結合される場合がある。たとえば、ユーザ入力装置102及び出力装置は、1つの装置として結合される場合がある。計算装置103は、病気のモデルを構成するプログラムコードを実行し、モデルを使用して入力装置101及びユーザ入力装置102からの入力値を処理するコンピュータである場合がある。さらに、計算装置103は、モデルを患者の値に適合し、幾つかの妥当な治療を決定する。出力装置104及び/又はユーザ入力装置102は、たとえばコンピュータ又はモニタに含まれる場合がある。
入力装置101、ユーザ入力装置102及び出力装置104は、たとえば計算装置に接続可能なプリント回路ボード又は計算装置と統合されるプリント回路ボードといった電子装置である。ユーザ入力装置102及び出力装置104は、値又はデータを表す信号をモニタに供給して係る値又はデータを表示するため、モニタに接続される場合がある。
以下において明らかであるように、敗血症の患者の治療において臨床医を支援するための医療装置にとって条件は、医療装置が患者の敗血症の進行を予測可能なことである。病気の正確な予測を提供するため、所与の病気の段階でモデルに関連する全ての生体的且つ物理的な値を医療装置100に供給すること、及びその値が十分に高い周波数で供給されることが重要な場合がある。同時に、患者が余りに多くのたとえば血液サンプルといったサンプルの採取にさらされないことも重要である。これは、患者が危篤の状態にあり、血液のサンプリングは、患者を新たな感染の危険にさらすからである。また、生体的な測定を行うために使用される分析試料のコストを低減することが望まれる場合がある。
以下において明らかであるように、特定の医療の介入が特定の時間で又は特定の期間内で実行されることが重要な場合がある。したがって、患者の値を医療装置100に供給する点に関して、及び治療を実行するタイミングを決定する点に関して、タイミングは重要な問題である。
さらに、敗血症は、患者によって異なって進行する場合があるので、医療装置はモデルを患者に適合又はパーソナライズ可能なことが重要であり、さらに、敗血症の挙動は数時間内又は数分内で変化する場合があるので、最近の患者のデータの使用により、敗血症の現在の状態にモデルが適合されることが重要な場合がある。
上述されたように、たとえば敗血症といった病気を正確にモデル化するため、感染に対する免疫反応の本質的なダイナミクス及びタイミングをモデルが捕捉できることが重要である。引用により本明細書に盛り込まれる“R. Kumar, G. Clermont, Y. Vodovots, C.C. Chow, The dynamics of acute inflammation, The Journal of Theoretical Biology, 2004.04.044, 145-155”で開示される、以下の3変数のモデルは、初期条件及びパラメータ値に依存して、診療で観察される各種の病気のダイナミクスを示す。この比較的シンプルなモデルは、生体的な生体分子又は細胞のダイナミクスのみを含み、生理的な患者データを含まない。モデルは、以下の3つの通常の微分方程式から構成される。
Figure 0005357871
この場合、
Figure 0005357871
であり、以下θ=1.0及びw=0.5とする。
モデルの状態変数について、pは免疫反応及び敗血症に関与する病原体の集合レベル、mは、早発型炎症促進性の応答(たとえば、血清のサイトカイン及びマクロファージのレベル)、及びlは、遅発型炎症促進性の応答である。ここで、病原体(p)は、たとえばウィルス、バクテリア、菌類又は寄生虫を含む感染性因子である。したがって、病原体の測定は、病気の進行の情報を提供する場合がある。
2つの状態変数に加えて、5つの速度定数kが存在する。これらの定数は速度定数であり、この場合、kijは、変数iの変化率が変数jのレベルにより影響される割合を示し、kiは、変数iの変化率がそれ自身のレベルにより影響される割合である。1つの更なるモデルの変更が適用され、病原体の変数が閾値(たとえば0.0005)以下に低下した場合、上記式は無視され、病原体は除去されたとして宣言される。この変更がなければ、単一の細胞未満を表すレベルを下回ってその数が低下される病原体の集合の非現実的な回復が観察され、計算装置103からの誤ったデータが得られる場合がある。
以下の表は、モデルにより示される5つの異なるダイナミクスを示す。これらのダイナミクスは、診療において全て観察される。
Figure 0005357871
上記表で示される5つのダイナミクスに対応するこれらの時間的経過は、図2A〜図2Eに示される。横座標は、時間(hours)を表し、縦座標は、ダイナミクスの曲線に対応して病原体(p)、早発型の炎症促進性(m)及び遅発型の炎症促進性(l)のレベルを表す。したがって、図2Aは、健康な応答のダイナミクスを示し、図2Bは、非感染性の炎症、図2Cは、持続性のある感染性の炎症を示し、図2Dは、反復性の感染を示し及び図2Eは、厳しい免疫不全を示す。
式1〜3は、モデルに患者の値を供給することで、適切な数学的方法により解くことができる。
医療装置100及びモデルに十分な数の患者データ及び十分な頻度を供給する重要性を示す例として、図2Aからの患者データp、m及びlのサンプルをモデルに供給することで、式1〜3のkパラメータを推定するため、図2Aからの患者データp、m及びlが使用される。患者データのモデルへの最良のフィットを提供するkの値を計算するため、当業者にとって知られている最小自乗方法又は類似の最小化/最適化/推定方法を使用して、kパラメータを推定することができる。したがって、kパラメータの推定は、モデルを患者の値に適合させることに対応する。
したがって、図2Aにおけるp,m及びlのダイナミクスは、実際の患者の実際の患者データのダイナミクスとして見られる場合がある。第一の例では、以下の表2で示されるkパラメータは、時間当たり2サンプルで図2Aから患者データをサンプリングすることで収集された全体で9サンプルに基づいて推定される。したがって、表2は、図2Aからの実際のパラメータ及び推定されるパラメータを示す。
Figure 0005357871
図3は、予測された患者のダイナミクス(Xp,Xl,Xm)と比較される図2Aからの患者の値(p,l,m)を示す。図3は、近未来の予測が良好であるが、明らかな逸脱は、最後の観察に続いて約5時間である、約時間9で生じ始めることを示す。
予測される患者の値(Xp,Xl,Xm)は、初期の患者の値を医療装置100に供給することで決定される。初期の患者の値は、図3におけるドットで示される患者の値(p,l,m)の1以上の値又は値のセットを含む。このモデルは、次いで、初期の患者の値(p,l,m)の1以上の値又は値のセットに適合される。このモデルを患者の現在の健康に連続して適合するため、医療装置100には、新たな最近の患者の値(p,l,m)が供給され、この新たな最近の患者の値は、1以上の初期の患者の値と組み合わせて、このモデルを再び適合させるために使用される。したがって、一連の履歴的な患者の値及び最近の患者の値は、kパラメータを連続して適合することでモデルを連続いて適合させるために使用される。
図3は、十分に高いサンプリング周波数で得られた十分な数の患者の値を使用する重要性を例示する。このように、サンプリング周波数は、病気の最も速く期待されるダイナミクスを注意深く検討することで選択される必要がある。図3における例では、病原体(p)は、約時間3で基本的になくなり、免疫反応(l及びm)の減退は、その後数時間続く。30分のインターバルでの9つのサンプルは、重要なダイナミクスのバルクを捕捉し、したがって、推定及び予測は良好である。より複雑なモデルは、多数のパラメータを含む。どの位頻繁に血液が病気の患者から採取されるかに関する制約、及びどの位迅速に生物学的又は生体分子の測定値が得られるかに関する制約が存在するので、病気の動的な進行を正確な予測を保証するため、どの生物学的な値が医療装置100に供給されるべきか、及びどの位頻繁に供給されるべきかに関する情報を医療装置がユーザ又は臨床医に供給することができる場合に有益な場合がある。
図3に示される予測された患者の値と実際の患者の値の間の比較は、最近の患者のデータに基づいて患者の現在の健康にモデルを適合する重要性を示す。明らかに、モデルを患者の履歴の健康データに適合させるために利用可能な最近の患者のデータのサンプルが多くなると、モデルは更に正確になる。しかし、敗血症又は他の炎症性の疾患が後のステージでのみ診断される場合があり、炎症性の疾患は迅速に進展し、臨床医の視点の観点で突然にそれらの性質を変える場合があるので、最も最近の患者のデータに基づいて患者の現在の健康にモデルを連続的に適合させることは有益な場合がある。このように、図3における例から9つのサンプルが使用されるだけでなく、モデルを連続して更新するために患者のデータの後続するサンプルが使用され、これにより、病気が突然に変化する場合でさえ、モデルは将来の患者の値を予測可能である。そのように、たとえば臨床医がその突然の変化を予測することができなかった場合に、医療装置100は、患者の値における突然の変化を予測することができる。明らかに、係る突然の変化の予測において臨床医を支援する機能は、非常に有益である。
モデルは患者データの基本的なダイナミクスに適合されているので、実施の形態では、モデルの患者の値への継続される適合は、患者の予測の十分な精度を維持する一方で、低周波で実行される場合がある。したがって、最初の9サンプルが時間当たり2サンプルの頻度で得られ、患者の値の医療装置100への継続される入力は、低周波で実行される場合がある。したがって、実施の形態では、臨床医を支援する方法は、新たなサンプルの生物学的/生体学的な分析から得られる新たな患者の値を医療装置100に供給する時間(すなわちサンプルタイム)を示唆することを含む。新たな患者の値を供給する示唆された時間は、たとえばモデルの固有値を使用することによるといった、計算装置103により決定される、特定の患者の値(p,l,m)の変化率又はダイナミクスの頻度に基づく。代替的、又は付加的に、新たな患者の値を供給する示唆された時間は、たとえば、計算された時間とユーザ入力装置102を介して入力された時間との間の妥協として計算される、ユーザ入力装置102に入力される値に基づく。
たとえば、入力装置101に供給される測定された患者値が予測された値に徐々に近づき始める場合、予測が更に正確になるので患者値を少ない頻度で供給することが十分な場合がある。患者値が予測された境界(図8及び図9、並びに予測される境界に関する対応する説明)から離れている場合、最終的な結果は不確かさが少なく、高い精度を有することが重要ではなく、したがって、患者値を少ない頻度で提供することが十分な場合がある。逆に、患者の状態が生と死との間の境界に近い場合、患者値をより頻繁に供給することが有益な場合がある。また、測定された患者値が予測された患者値からそれる場合、患者値は、臨床的予測における信頼が余り正確でなくなるので、医療装置100に更に頻繁に供給されるべきである。
患者値(図3で示されるか又は他の予測される患者値)の予測は、たとえば、病原体のレベルが増加し、期待される炎症性の応答が増加せず、次いで患者の健康が(たとえば特定の抗生物質の薬物治療といった)特定の治療介入を必要とする(たとえば免疫の機能不全といった)臨床状態に向かうことを観察することによるといった、医療装置100を適合させて予測された患者値から決定された病気管理情報を供給することで、臨床医を支援するために使用される場合がある。同様に、病気管理情報は、たとえば予測された患者値から決定される場合があり、病原体のレベルがゼロに低減するように予測されるが、炎症応答が健康なレベルを過ぎてエスカレートし続けるように予測される場合、患者は、(たとえば抗炎症性の薬といった)別の特定の治療介入を必要とする(たとえば過剰な炎症といった)特定の臨床状態に向かう場合がある。
患者値(図3に示されるか又は他の予測される患者値)の予測は、どのくらい敗血症が進行するかの理解において臨床医を支援するために使用される場合があり、この理解から、臨床医は、どのような治療介入が開始されるべきかを判定することができる場合がある。しかし、患者値と治療介入の薬との間の相互作用を含むようにモデルを拡張することで、臨床医は、異なる意図された治療介入の作用を予測することができ、したがって、所望の結果を有する特定の治療介入を選択することができる。
抗生物質の治療の形式及び/又は非炎症性の治療の形式での治療介入を含む係るモデルは、式(4)〜(9)により与えられる。
Figure 0005357871
式(4)〜(9)は、広範囲の投与計画を許容する関数である。
関数rは、例では、period時間の周期、dose(DP、図4)の振幅をもつ方形波発生器であり、この場合、duty(D)は、薬物が投与される周期のパーセントである。全体の投薬計画は、taからtbまでの時間インターバルに制限される。パラメータperiod(P)は、「period時間毎に投薬せよ」を意味するように解釈される場合がある。パラメータcb及びciは、薬物動態学の部分であり、kpb,kb,kmi及びkiは、選択された薬剤の既知の特性として考慮される。用量療法ジェネレータ(dose regimen generator)の関数rは、図4に示される。
したがって、医療装置は、たとえば1以上のパラメータb,i,dose,period,duty,ta,tbといった治療の値が供給される場合がある。これらの値は、臨床医が治療の値を手動で入力できるようにユーザ入力装置102を構成することで供給される場合がある。更に又は代替的に、治療の値は、コネクション105を介して装置から供給される。
治療の値からなる上述されたリストは、排他的なリストとして理解されるべきではなく、すなわち他の治療の値も同様に適用可能である。臨床医にとって利用可能な多くの治療は、凝固及びアラキドン酸経路、特定のエンドトキシン(たとえばLPS)、前及び抗炎症の経路、抗酸化剤等を含む免疫系応答における特異的な経路を目的とする物質を含む。
式(4)〜(9)により与えられた拡張されたモデルが適切な治療介入の選択において臨床医を支援するためにどのように使用されるかを例示するため、図5A〜図5Bは、(図2Eで示される)深刻な免疫欠損のダイナミクスに適用される抗生物質の治療の例を示し、図6A〜図6Bは、(図2Bで示される)持続性のある非感染の炎症のダイナミクスに適用される抗炎症の治療の例を示す。
抗生物質の治療が適用される第一のシナリオでは、免疫欠損における病原体の集団における急速な上昇は、時間3まで気付かれない。このシナリオでは、病原体は、低いkmpを有し、免疫反応をトリガすることができず、この病原体は、ステルス病原体と呼ばれる。
数学的なモデルに基づいて、医療装置100の入力装置100、出力装置104に入力される患者の値は、実施の形態では、図2Eに示される患者の値の予測を示す場合がある。この出力に基づいて、臨床医は、潜在的な治療の間で選択するために支援される。しかし、この治療を実際に実行する前に、臨床医は、この治療が患者の患者値にどのように影響を及ぼすか検査するのを望む場合がある。したがって、医療装置100は、ユーザ入力装置102を介して抗生物質の治療を特徴付ける値を臨床医が入力するのを可能にする。
したがって、臨床医は、(病原体及び抗生物質の情報から導出される)kpb=5,kb=1及びcb=1により特徴付けられる薬剤を選択する場合があり、この場合、dose=2,period=2,duty=20,ta=4及びtb=12により規定される薬剤の投与データは、ユーザ入力装置102を使用して手動的に、薬品の投与装置のような外部装置へのコネクションを介して電子的に、医療装置100に供給される。
医療装置100は、潜在的な投薬の治療の作用を理解するガイダンスを臨床医に供給する出力装置104を介して、たとえば図5Aに示される出力を生成する。
図5Aは、病原体が深刻にではないが影響されることを示す。第二の試験の計画は、duty=100及びdose=4に対応して、デューティサイクルを100%まで増加し、投与を4にまで増加する。図5Bに示されるように、この投与の計画は、より効果的である。
図5A及び図5Bに示される例は、効果的な治療の介入を選択する重要性を示す。この接続では、効果的な治療の介入は、薬剤の投与データ(dose, period, duty, ta 及びtb)に依存する。したがって、薬剤の投与の異なる値及びタイミングに関する異なる値、すなわちperiod及びdutyの値を検査する可能性を臨床医に提供することで、特に、taにより与えられる治療を始動する値により、臨床医は、最も効果的な治療を発見することができる。
別の例では、「免疫の崩壊の後に続く過剰な炎症」に苦しむ患者について、「抗炎症の治療」を開始するタイミング(ta)は、治療の成功にとって非常に重要であることが知られている。したがって、異なるタイミングの方法を検査する可能性を臨床医に提供し、period, duty, ta及びtbといった異なる値の治療の作用を検査することで、重要な開始時間taを選択するリスクが除かれるか、少なくとも低減される。
第二のシナリオでは、(図2Bに示される)持続性のある非感染の炎症性のダイナミクスに対して抗炎症性の治療が適用される。kmi=2,ki=1,ci=1,periodi=1,dose=2,duty=100による1時間について(自然の免疫系により病原体が破壊された後)時間5で非感染の治療を適用することで、図6Aに示されるように所望の結果が達成される。図6Aに示される情報が提示され、臨床医は、この仮説の治療を実行するために医療装置100を介して支援される。しかし、患者値(p,m,l)及び治療値(i)のこの提示から、臨床医は、過剰な炎症の所望の減退を達成する最小の計画を探すため、この投与の計画を調節することを選択する場合がある。dose=0.3及びduty=30によるこの新たな投与の計画を検証するため、関連する値が医療装置100に供給され、医療装置は、図6Bに類似の検査結果を生成する。図6Bは、調整される投与の計画が図6Bに示される投与の計画にとって良好であることを示す。
式(1)〜(9)により記述される以外のモデルは、医療装置100で使用される場合がある。したがって、更に多くの変数(p,l,m,b,i)及びパラメータkに基づく更に複雑なモデルが使用される場合があり、たとえば、更に正確な推定を行うために18の変数及び80のパラメータを含むモデルが使用される場合がある。これらのモデルは、微分方程式に基づく場合があり、これらのモデルは、確率変数を含む場合があり、これらの変数は、統計的なモデルを含む場合がある。
図7は、ユーザ入力装置701〜703,102及び出力装置704,104の例を示しており、具体的には、図7は、入力装置102のユーザインタフェース701〜703、及び出力装置104のユーザインタフェース704を示し、この場合、ユーザインタフェース701〜704は、単一のユーザインタフェース700に結合される。ユーザインタフェース700は、適切な治療の介入の判定において臨床医を支援するため、入力装置101及びユーザ入力装置102から患者の値を取り出すために医療装置100を開始し、モデルの患者データへの適合を開始し、出力装置104への出力信号の発生を開始するボタン705を更に有する。したがって、ユーザインタフェースは、異なる治療の介入を検査するために臨床医又は他のユーザにより医療装置100と共に使用される場合がある。
図5〜図6に示される患者値及び意図される薬剤の投与の計画の予測される進行を示すグラフは、どのような治療の介入が実行されるべきか、何時実行されるべきか(ta)及びどのような投与の期間及びデューティサイクル(period, duty)であるべきか、の判定において臨床医を支援するための役に立つツールである。
したがって、ユーザインタフェース704と共に出力装置104は、臨床医を支援するために病気管理情報を出力する。予測される患者値の使用により、たとえば、1以上の治療の介入の示唆、介入を何時実行すべきか臨床医を支援するタイミングデータ、予測の信頼度を臨床医が判断するのを可能にする予測される患者の値1101(図11)の信頼値1102(図11)の推定値といった、様々なタイプの病気管理情報が決定される。
さらに、ユーザインタフェース704と共に出力装置104は、図8A〜図8Bに示されるように、予測される患者の軌跡811−813、健康領域801〜804及び治療の介入820を出力する。
本発明の実施の形態では、計算装置103は、出力装置104を介して臨床医を支援するための代替的又は付加的なツールを臨床医に提供するため、入力される患者値及び薬剤の投与の計画の治療データの分析のために使用される。係るツールの例は、図8A〜図8Bに示される。
図8Aは、適合されるモデル(たとえば式(1)〜(3)により構成されるモデル)に、健康転帰の予測のために患者データ(p,m,l)、推定されるk及び治療データ(b,i)を提供することで決定されたモデルスペース(p,m)において健康転帰を識別する健康領域801〜803のマップ800を示す。
図8A〜図8Bに示される特定の例について、マップ800は、はじめに、2次元のp−m平面を形成するためにlの微分をゼロに等しくする(式(3)をゼロに設定する)ことで決定される。第二に、初期条件(p,m,l)の空間は、体系的にスキャンされ、初期条件から、最終的な健康転帰を導出するためにモデルが使用される。最終的な健康の結果は、たとえば、表1の健康のダイナミクスとして、健康な応答、持続性のある非感染性の炎症、持続性のある感染性の炎症、反復性の感染、及び厳しい免疫不全といった、個別の健康の定義に従ってカテゴリ化される。
図8Aに示されるマップでは、個別の健康転帰801〜803は、異なるシンボル、すなわち円、点等で示される。個別の健康転帰の領域801〜803も示される。図8Aでは、領域801は、(図2Aに示されるように)望ましい健康応答を示し、領域803は、(図2Bに示されるように)持続性のある非感染性の炎症を示す、領域802は、信頼されない領域を示し、この場合、モデルは、十分な信頼度で患者値を予測することができない。
図8Bは、図8Aに示されるのと同じモデルであるが、病原体と戦う早期の炎症の有効性における増加をモデル化するため、kmを30から40に増加したモデルを使用した健康領域801〜804のマップを示す。kpmにおける増加のため、健康転帰の領域801が拡張し、新たな領域804が現れている。領域804は、この領域における初期条件は図2Dに示される再発性の感染症のダイナミクスにつながるので望まれない領域である。
図8Bは、患者の現在の患者値810をマップにおいて発見し、軌跡の予測のために適合されたモデルに治療データを供給することでモデルスペース(p,m)における患者の健康転帰の患者の軌跡811〜813を決定することにより、健康領域のマップ800が患者の治療の管理において臨床医を支援するためにどのように使用されるかを示す。1つのシナリオでは、患者の健康を示す軌跡811は、健康な応答の領域801に発展するように予測される。別のシナリオでは、軌跡812は、患者の病気が健康な応答の領域801に向かって発展するように予測されることを示すが、その後、患者の病気は、健康な反応の領域801から離れて進展する。第三のシナリオでは、軌跡813は、再発性の感染症804の望まれない領域への病気の進展を予測する。
異なる軌跡は、ユーザインタフェース700を使用して臨床医により検査される異なる治療介入により生じる。
たとえば5,10又は18の変数といった3つの変数(p,m,l)を超える変数を含むモデルのマップ800は、5変数のモデルのマップを視覚化するために3又は4の二次元のマップ800を発生することで、図8A〜図8Bに類似して視覚化される場合があることを理解されたい。
健康領域801〜804及び患者の軌跡811〜813は、どのような治療の介入が適用されるかを判定するために臨床医により使用される場合がある。たとえば、図8Bにおける軌跡811が特定の薬物治療に応答して患者データ(p,l,m)の発展を表すとき、その軌跡は、計画された薬物治療を継続すること、及び最も最近の患者データ(p,l,m)に基づいて患者の現在の健康にモデルを適合させ続けることを臨床医に推薦する。
別のシナリオでは、図8Bにおける患者の軌跡812は、時間Taにおける所与のポイントで、患者データが健康な応答領域801の境界に近づくことを知らせる。健康な応答領域801の境界への時間Taでの患者の軌跡812の接近820は、治療介入の方法を示唆するために使用される。例は、pを下方向にシフトするための抗生物質の適用、又はmを下にシフトするために抗炎症薬の適用である。このシナリオは、本発明の実施の形態において、どのような治療介入及び治療介入の時間が患者にとって有益であるかの判定において医療装置100がどのように臨床医を支援することができるかを示し、すなわち、治療の介入は、最良の効率を達成するために時間Taで開始される必要があるか、又は、治療の介入は、宇宙船が地球の重力場に入るために十分に低速で移動するために地球の重力場に入る前に宇宙船が短時間のエンジン逆噴射を適用するように、軌跡が約Taで領域に入り込むようにTaの前に開始される必要がある。この例は、タイミングデータを含む病気管理情報を実施する。
したがって、実施の形態では、健康な領域のマップ800、患者の軌跡、境界又はその組み合わせは、病気管理情報を出力装置104に出力することを実施する。
図9は、出力装置902,104を含む医療装置901,100の例を示す。医療装置901には、コネクション105を介して生物学的及び生理学的な値を含む患者値が供給される。患者値は、患者905からサンプルが供給されている生物学的分析器903及び生体学的分析器904から決定される。したがって、生物学的分析器903及び生体学的分析器904は、コネクション901又はユーザ入力装置102を介して患者値を医療装置901に供給する外部装置である。
出力装置902は、図8A及び図8Bで示されるマップ800に類似するマップ920を示す。マップ920は、健康な応答領域911及び非健康な応答領域910を示す。前の3つのサンプルの患者値は、観察913として示される。患者905に適合されるモデルの使用により、治療の介入が始動されないときに病気の予測される方向914は、計算装置103により得られる。本発明の実施の形態では、医療装置901は、患者の健康を健康な応答の領域911にシフトする可能性がある治療の介入を推薦することができる。推選される治療の介入は、矢印915により例示され、治療の介入の治療の作用は、予測される方向916により示され、これにより、安定な健康な結果917が得られる。
入力装置101に供給される患者値は、たとえば測定の原理のため、雑音又は不確定要素により影響される場合がある。また、モデルの初期条件を設定するために使用される患者値における小さなエラー又は推定されるkパラメータ(kp,kmp,klm)における小さなエラーでさえ、モデルにおける非線形性のために非常に異なる結果の予測につながる可能性がある。
本発明の実施の形態では、患者値の許容範囲は、全ての患者の値及び患者値から推定される速度定数(kパラメータ)が幾つかの不確かさにさらされるアプローチにおいて考慮される。測定技術の固有の不確かさの情報は、ハイ(与えられた値よりも上)及びロウ(与えられた値よりも下)といった2つの値を特定するために使用される。同様のアプローチは、たとえば少ない観察を使用した以前の推定の過去の履歴といった他の基準を使用して、推定されるレートの制約について行うことができる。この例示について、これらハイ/ロウのペアを生成するため、公称(nominal)の値の固定されたパーセンテージ(1%ダウン及び0.5%アップ)がシンプルに使用される。ここで、摂動の変数のそれぞれについて、3つの値(ハイ、公称、ロウ)のうちの1つのそれぞれの組み合わせについてモデルが実行される(式(4)〜(9)により与えられるモデルについて、3つの状態変数(p,l,m)、不確かさのないb=0及びi=0、5つの速度定数(kパラメータ)が存在する)。モデルのそれぞれの実行について、全ての計算された軌跡の外側のエンベロープが追跡される。
このアプローチを使用して、予測される軌跡1101のプロットは、図11に示されるように計算される軌跡(破線)の上側及び下側のエンベロープ1102をプロットすることで補強される。これは、過剰な炎症(hyper-inflammation)のケースのプロットであり、エンベロープは、摂動が公称の予測からの境界付けされた逸脱を示すことを示している。
臨床医のためのこの示唆は、過剰な炎症の発病及びピークのタイミングが不確かである一方で、(実行される摂動の範囲で)発生がないことを示している。したがって、信頼度の推定値を提供することは、望まれる治療及びそれらの最良のスケジューリングに関する、これらの洞察から導出される推薦が臨床医に有利にも提供される場合がある。
したがって、出力装置104に供給される病気管理情報は、予測される患者値1101を表示することに加えて、予測される患者値1101の精度を視覚化するように、たとえばエンベロープ1102の形式で信頼の推定値1102を表示する場合がある。
図10は、本発明の実施の形態に係る方法のステップを示す。
ステップ1001では、医療装置100は、入力装置101又はユーザ入力装置102へのコネクション105を介して患者値が供給される。
ステップ1002では、ダイナミックモデルは、複数の患者値を使用することで患者の現在のダイナミックに適合される。例では、モデルを適合することは、kパラメータを推定することを含む。代替的な実施の形態では、全ての患者値は、モデルを患者データに適合するために必ずしも使用される必要はない。たとえば、極端又は信頼できない患者値が無視される場合がある。
任意のステップ1003では、治療の介入が実行されないときに患者の健康の進行は、将来の患者値を予測することで適合されたモデルを使用して予測される。任意のステップ1003は、予測された患者値を出力装置104に出力することで実行される。
ステップ1004では、ダイナミックモデルは、改善されたモデルを得るため、最近の患者値及び複数の初期の患者値を使用して患者のダイナミックに連続して適合される。最近の患者値は、初期の患者値に続いて、医療装置に供給される。ダイナミックモデルは、新たな患者値が入力装置101又はユーザ入力装置102に供給されるたびに、適合し直されることが理解される。連続的な適合は、必要とされる限り継続される。
ステップ1005では、改善されたモデル(最も最近に適合されたモデル)を使用して、予測される患者値が決定される。予測される患者値は、治療の介入が実行されないとき、患者の健康の進行を決定するために任意に使用される場合がある。代替的に、予測される患者値は、改善されたモデル及び治療介入の治療値(b,i)を使用して決定される。治療の値は、既に実行された投薬からの値であるか、又は、治療の値は、実行されていないが、特定の投薬の治療の効果を予測するために医療装置100で試験される投薬の値である場合がある。
ステップ1006では、急性の動的な疾患の管理において臨床医を支援するため、病気管理情報が医療装置100の出力装置104に出力される。病気管理情報は、予測された患者値から決定される。
ステップ1001〜1006の順序は、必ずしも例示及び記載される順序である必要はなく、たとえばステップ1006は、任意のステップ1003及びステップ1004の間で実行される場合がある。
本発明の実施の形態では、医療装置は、多数のユーザのために機能する。看護婦は、現在の傾向を監視するあめにシステムを使用することができる。本装置は、アラーム、治療の計画、又は治療の介入の推薦のような関連する出力を生成することで臨床医を支援することができる。さらに、本装置は、現在及び仮説の治療の介入に基づいて将来の患者の傾向を予測することができる。さらに、病院の管理者は、例を挙げると、リソース(スペース、臨床医、機器)のスケジューリング、インベントリの管理、及び品質の保証における支援のため、システムの個々の例又は係るシステムの集合を使用することができる。
本発明は、特定の実施の形態と共に記載された画、本明細書で述べた特定の形式に限定されることが意図されない。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定される。請求項において、用語「備える“comprising”」は他のエレメント又はステップの存在を排除しない。さらに、個々の特徴は異なる請求項に含まれる場合があるが、これらは、有利にも組み合わされる場合があり、異なる請求項に含まれることは、特徴の組み合わせが実施可能及び/又は有利ではないことを意味しない。さらに、単数の参照は、複数であることを排除しない。したがって、“a”、“an”、“第一”、“第二”等は、複数であることを排除しない。さらに、請求項における参照符号は、範囲を制限するとして解釈されない。

Claims (12)

  1. 患者の生物学的及び/又は生理学的な測定値を特徴付ける患者値を受ける入力装置を有する医療装置を使用して、患者の急性の動的な疾患の管理において臨床医を支援する方法であって、
    前記医療装置は、前記急性の動的な疾患のモデルを使用して前記患者データを処理する計算装置を更に有し、
    当該方法は、
    前記医療装置に最初の患者値を供給するステップと、
    前記医療装置に供給される複数の前記最初の患者値を使用して前記モデルを患者のダイナミックに適合させるステップと、
    改善されたモデルを得るために最近の患者値と複数の前記最初の患者値とを使用して前記患者のダイナミックに前記モデルを適合させ続けるステップであって、前記最近の患者値は、前記最初の患者値に続いて前記医療装置に供給されるステップと
    前記改善されたモデルを使用して予測される患者値を決定するステップと、
    前記予測される患者値の精度を示す信頼度推定値を決定するステップと、
    健康転帰の予測ために前記最初の患者値を適合されたモデルに供給することで、前記最初の患者値に含まれる病原体の集合レベルと早発型の炎症促進性の応答とをパラメータとして有するモデル空間において健康転帰を識別する健康領域を決定するステップと、
    前記急性の動的な疾患の管理において前記臨床医を支援するために、前記医療装置の出力装置に、前記予測される患者値、前記信頼度の推定値及び前記健康領域を含む病気管理情報を出力するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記病気管理情報は、治療の介入を含み、前記治療の介入は、前記予測される患者値を使用して決定される、
    請求項1記載の方法。
  3. 前記病気管理情報は、前記治療の介入を実行するタイミングデータを含み、前記タイミングデータは、前記予測される患者値を使用して決定される、
    請求項2記載の方法。
  4. 前記医療装置は、治療の介入に関する治療の値を受け、前記予測される患者値は、治療の値と関連して前記改善されたモデルを使用して決定される、
    請求項1記載の方法。
  5. 当該方法は、生体学的及び/又は生理学的な分析から得られた新たな患者値を前記医療装置に供給するサンプルタイムを決定するステップを更に含む、
    請求項1記載の方法。
  6. 前記サンプルタイムは、以前の患者値から決定される、
    請求項5記載の方法。
  7. 前記サンプルタイムは、固定された周波数をもつ周期である、
    請求項5記載の方法。
  8. 当該方法は、モデル空間における患者の健康転帰に関する患者の軌跡を判定するステップを更に含む、
    請求項1記載の方法。
  9. 前記出力装置、前記臨床医を支援するため、予測される患者の軌跡、健康の領域及び治療の介入を含むリストから選択された1以上の病気管理情報を表示する、
    請求項1記載の方法。
  10. 前記急性の動的な病気は、炎症性疾患である、
    請求項1記載の方法。
  11. 患者の急性の動的な疾患の管理において臨床医を支援する医療装置であって、
    前記医療装置は、患者の生物学的及び/又は生理学的な測定値を特徴付ける患者値を受ける入力装置と、前記急性の動的な疾患のモデルを使用して前記患者データを処理する計算装置とを有し、
    前記入力装置には、最初の患者値と、前記最初の患者値に続いて供給される最近の患者値が供給され、
    前記計算装置は、複数の前記最初の患者値を使用して前記モデルを患者のダイナミックに適合させ、改善されたモデルを得るために最近の患者値と複数の前記最初の患者値とを使用して前記患者のダイナミックに前記モデルを適合させ続け、
    前記計算装置は、前記改善されたモデルを使用して予測される患者値を決定し、
    前記計算装置は、前記予測される患者値の精度を示す信頼度の推定値を決定し、
    前記計算装置は、健康転帰の予測ために前記最初の患者値を適合されたモデルに供給することで、前記最初の患者値に含まれる病原体の集合レベルと早発型の炎症促進性の応答とをパラメータとして有するモデル空間において健康転帰を識別する健康領域を決定し、
    当該医療装置は、前記急性の動的な疾患の管理において前記臨床医を支援するために、前記予測される患者値、前記信頼度の推定値及び前記健康領域を含む病気管理情報を出力する
    ことを特徴とする医療装置。
  12. プロセッサに、請求項1記載の方法を実行させるコンピュータプログラム。
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