JP5355301B2 - 無線通信システム、無線通信基地局、および無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、無線通信基地局、および無線通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のアンテナを有するアクセスポイント(基地局)と、少なくても2端末の存在する空間分割多重アクセス無線通信システムの下りリンクからなる、マルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)ダウンリンクにおける送信ビームフォーミング技術、および、端末の復号方法に関する。
これまでに、マルチユーザMIMO技術が提案されている(非特許文献1)。マルチユーザMIMOは、アクセスポイント側に多数のアンテナ素子をもたせるとともに、端末側は比較的少数のアンテナ素子をもたせ、アクセスポイントと複数の端末とで同時に仮想的なMIMOチャネルを形成するものである。
マルチユーザMIMOは、仮想的な大規模なMIMOを形成することにより、小型の端末化(端末におけるアンテナ素子数の少数化)を考えた場合におけるシステムの全通信容量を増大させることができる技術として注目されているものである。
従来のマルチユーザMIMOダウンリンクにおける送信BF(Beam Forming:ビーム形成)法としてBD(Block Diagonalization:ブロック対角化)法がある(非特許文献2)。
BD法は、自端末以外の全ての端末の全受信アンテナに対してヌルを形成するZF(Zero Forcing:ゼロフォーシング)規範の送信ビーム形成法である。また、MMSE(Maximum Mean Square Error:最小二乗法)法に基づいた種々のビーム形成法も考案されている。MMSE法に基づくビーム形成法は、自端末以外の全ての端末の全受信アンテナに対してヌルを形成するのではなく、一定量の漏洩を許容する。
従来のマルチユーザMISOダウンリンクにおける送信BFとしては、ZF法に基づくCI(Channel Inversion)法や、MMSEに基づくRCI(Regularized Channel Inversion)法が知られいる(非特許文献3)。
Q. H. Spencer, et al., "An Introduction to the Multi-User MIMO Downlink," IEEE Commun. Magazine, pp. 60-67, Oct. 2004. Q. H. Spencer, A. L. Swindlehurst, and M. Haardt, "Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels," IEEE Trans. Sig. Processing, vol. 52, issue 2, Feb. 2004. Christian B. Peel, et al.,"A Vector-Perturbation Technique for Near-Capacity Multiantenna Multiuser Communication-Part I: Channel Inversion and Regularization," IEEE TRANS. COM., VOL. 53, NO. 1, JAN. 2005.
ZF法に基づくBFは、ある端末対の空間相関が高い場合、総送信電力を一定とすると、端末対の希望ビームが抑圧される。そのため、ビット誤り率(BER:Bit Error Rate)が増加する問題がある。
またMMSE規範の送信BFもあるが、一定の低量の漏洩しか許容しないため、希望端末への受信電力を所望値とするために、BD法と同じく送信電力を一定とすると希望端末の希望ビームが抑圧されるという問題がある。なお、これらの従来技術では、端末は、希望チャネルのみを推定して、希望信号のみを復号する。
このように、従来の方法においては、総送信電力を増大させることなく、ビット誤り率特性を向上させることが難しいという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、総送信電力を増大させることなく、ビット誤り率特性を向上させることができる無線通信システムおよび無線通信方法を提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信システムであって、前記基地局は、前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類する分類手段と、一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビームを形成する第1の形成手段と、前記他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する第2の形成手段とを有し、前記一方の端末群に属する端末は、前記基地局が送信した希望信号のチャネル推定結果に基づいて自端末宛ての信号を復号する第1の復号手段を有し、前記他方の端末群に属する端末は、基地局が他の端末宛てに送信した干渉信号のチャネル推定結果に基づいて前記他の端末に宛てた信号を復号する干渉検出手段と、受信信号から前記復号した信号を差し引くことで、自端末宛ての信号を復号する第2の復号手段とを有することを特徴とする無線通信システムである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記第2の形成手段は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する場合に、前記一方の端末群に属する端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に電力を抑えた下り信号のビームを形成することを特徴とする無線通信システムである。
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の無線通信システムにおいて、前記分類手段は、端末の前記分類をチャネルごとに行うことを特徴とする無線通信システムである。
請求項に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、前記分類手段は、すべての端末をビーム形成前の受信電力、または互いの端末との空間相関に基づいて順序付けするオーダーリング手段と、前記順序付けにおいて先頭の第1端末を前記一方の端末群に分類する第1の分類手段と、前記第1端末以外の端末へのビームの漏洩を許容し、受信電力が一定となるように前記第1端末に対してビームを形成した時に、送信電力が最小となる第2端末を前記他方の端末群に分類する第2の分類手段とを有することを特徴とする無線通信システムである。
請求項に記載の発明は、請求項3に記載の無線通信システムにおいて、前記分類手段は、送信ウエイトを、送信ウエイト行列のフロベニウスノルムが一定値となるように正規化することを特徴とする無線通信システムである。
また、請求項6に記載の発明は、複数のアンテナを有し、複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信基地局であって、前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類する分類手段と、一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビームを形成する第1の形成手段と、前記他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する第2の形成手段とを有することを特徴とする無線通信基地局である。
請求項に記載の発明は、複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信方法であって、前記基地局は、前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類し、一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビーム形成し、他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビーム形成し、前記一方の端末群に属する端末は前記基地局が送信した希望信号のチャネル推定結果に基づいて自端末宛ての信号を復号し、他方の端末群に属する端末は、基地局が他の端末宛てに送信した干渉信号のチャネル推定結果に基づいて前記他の端末に宛てた信号を干渉検出により復号し受信信号から前記復号した信号を差し引くことで、自端末宛ての信号を復号することを特徴とする無線通信方法である。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の無線通信方法において、前記基地局は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する場合に、前記一方の端末群に属する端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に電力を抑えた下り信号のビームを形成することを特徴とする無線通信方法である。
請求項に記載の発明は、請求項7または8に記載の無線通信方法において、前記基地局は、端末の前記分類をチャネルごとに行うことを特徴とする無線通信方法である。
請求項10に記載の発明は、複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信方法であって、前記基地局は、すべての端末から構成される端末群である第1集合に含まれる前記端末を、ある規則に基づいて順序付けするオーダリングを行う第1手順と、端末群である第2集合および端末群である第3集合を空集合に設定する第2手順と、前記第1集合に含まれる前記端末のうち、前記オーダリングによる順序が最も若い端末を第1端末とする第3手順と、前記第1端末を前記第2集合に加える第4手順と、前記第1端末に対してビームを形成するとともに、前記第1端末以外の端末への漏洩を無視して当該ビームの形成を行った場合、受信電力が一定の制約条件下で送信電力を最小化できる端末を第2端末とする第5手順と、前記第2端末以外の他の端末にヌルを向けるか、または、当該他の端末が復号可能である程度に少量の電力しか伝送しないように前記第2端末にビームを形成する第6手順と、前記第2端末を前記第3集合に加える第7手順と、前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末群を前記第1集合にする第8手順と、前記第3手順から前記第8手順までを繰り返し実行することにより端末群を前記第2集合または前記第3集合のいずれかに分類する第9手順と、前記分類の結果、前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末の数がゼロになった場合には、前記第1端末に対して前記第5手順において形成されたビームを、前記第2端末に対して前記第6手順において形成されたビームをそれぞれ送信し、前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末の数が1になった場合には、前記いずれにも属さない端末にビームを形成し、前記いずれにも属さない端末以外の端末に、当該端末が復号可能である程度に漏洩の少ないビームを形成するとともに、前記第1端末に対して前記第5手順において形成されたビームを、前記第2端末に対して前記第6手順において形成されたビームをそれぞれ送信する第10手順とを有することを特徴とする無線通信方法である。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の無線通信方法において、前記基地局は、前記第10手順において、前記いずれにも属さない端末以外の端末に、当該端末が復号可能である程度に漏洩の少ないビームを形成する場合に、前記いずれにも属さない端末以外のすべての端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記いずれにも属さない端末以外の端末が復号可能である程度に電力を抑えたビームを形成することを特徴とする無線通信方法である。
請求項12に記載の発明は、請求項7から11のいずれか一項に記載の無線通信方法において、前記基地局は、送信ウエイトを、送信ウエイト行列のフロベニウスノルムが一定値となるように正規化することを特徴とする無線通信方法である。
この発明によれば、総送信電力を増大させることなく、ビット誤り率特性を向上させることができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態によるBER特性と従来技術によるBER特性とを示すグラフである。 本実施形態において、基地局が、漏洩先端末と漏洩元端末とを選択する場合の動作を示す第1のフローチャートである。 本実施形態において、基地局が、漏洩先端末と漏洩元端末とを選択する場合の動作を示す第2のフローチャートである。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第1例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第2例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第3例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第4例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第5例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第6例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第7例を示す構成図である。 複雑な漏洩が生じる場合に、本実施形態よる基地局が形成するビームの第8例を示す構成図である。 従来技術による基地局が形成するビームを示す構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態による無線通信システムの構成を示す概略ブロック図である。なお、以降の図において、対応する構成については同一の符号を付け、その説明を省略する。
まず、この図1を参照しながら本発明の概念を説明する。図1は、端末のアンテナ素子数および伝送ストリーム数が1の場合で、2端末が存在する場合である。ある瞬時のチャネルにおいて、当該2端末の空間相関が高いとする。
この場合、図13に示すように、自端末以外の全ての端末の全受信アンテナに対してヌルを形成するZF(Zero Forcing:ゼロフォーシング)規範の送信ビーム形成法を用いると、端末1に対するビームは端末2に対してヌルを向けなければならない。よって、空間相関が高いことによる制約条件が厳しいために、端末1に対するビームは抑圧されてしまう。そのため、ビームの送信電力を一定値にするとBER特性が劣化するという問題が生じる。
一方、本実施形態においては、基地局は、端末1に対してMRC(Maximal Ratio Combining:最大比合成)ビーム形成を行なう。そのとき、端末2に対して大きな電力が漏洩してしまうため、端末2にとって、干渉信号が端末2に対する希望信号よりも大きくなってしまうこともありえる。
しかし、端末1と2の間に遠近差が存在している場合は、端末1の漏洩干渉信号が端末2に対する希望信号よりも大きくなる確率は高くなる。なお、「端末1と2の間に遠近差が存在している場合」とは、基地局から端末1までの距離と、基地局から端末2までの距離との差が、基準となる距離よりも大きいことである。この基準となる距離とは、予め定められている距離であってもよい。
このように、端末1と2の間に遠近差が存在している場合は、端末2は、干渉チャネルまで推定して、最初に干渉信号を復号して、受信信号より干渉信号レプリカを差引くことにより、希望信号のみが残留する確率が高まり、希望信号を正確に復号できる確率が高まる。
このようにした場合、端末2の復号処理計算負荷は高くなるが、端末1のビーム形成の制約条件が緩まったことにより、端末1の受信電力が一定値である場合、送信ビーム列ベクトルのフロベニウスノルムを小さくできる。特に端末1が遠くに存在する場合、本発明の方法の効果が発揮できる可能性が大きい。なお、ここでいう「フロベニウスノルムが小さい」とは、総送信電力が小さいということに相当する。
一方、基地局は、端末2に対しては、ZF法を用いて送信することにより、端末1は、希望信号を通常と同じく復号できる。尚、ZF法を用いなくても、端末2に対するビームの電力が小さい場合、MMSE法などの他のビームフォーミング法であっても、端末1の復号に大きな支障をきたすことは無い場合もありえる。
以上の動作により、端末1および端末2共に正確に復号が可能であり、かつ、正規化前送信ビーム行列のフロベニウスノルムを小さくできる。なお、全送信電力を一定とするために送信ビーム行列を正規化する必要があるが、正規化前送信ビーム行列のフロベニウスノルムを小さくすることができる。すなわち、総送信電力を小さくすることができる。そのために、総送信電力を一定とすると、希望ビーム電力を増大し、BER特性を改善できる。
以上の方法によるBER特性の改善量を、計算機シミュレーションにより説明する。図2がシミュレーション結果を表しており、この図2より、確かに効果があることがわかる。
ここで、図2の条件は、遠近差のある二つの端末の平均電力差が20dBであり、チャネルがi.i.d.であるときに、本発明の方法を用いた時のBER特性を、従来方式の場合とともに示している。この図2において、点線のBER特性は、従来方式を表しており、実線のBER特性は、本実施形態による方法を表している。二つの線は、遠近差のある二つの端末のBERに対応している。なお、図の横軸は送信SNR(Signal to Noise Ratio)であり、縦軸はBERの平均である。この図からBER=10-2において、約7dBの送信SNRゲインが得られていることがわかる。
図1の例では、二つの端末しか考慮しなかったので、受信電力の大小により漏洩元と漏洩先の端末を峻別できたが、N端末(ここでNは、2以上の任意の自然数)が存在する場合、漏洩元と漏洩先の端末を選択する操作が重要になる。
次に、本実施形態の無線通信システムによる基地局と端末との、一例としての構成について説明する。この無線通信システムは、複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する。
基地局は、次の第1手順から第4手順を実行する。
第1手順では、基地局は、複数の端末のうち、複数の端末へのビームを形成する前における当該複数の端末のそれぞれの伝送損失および空間相関に基づいて漏洩元端末として第1端末群の要素に追加する。
第2手順では、基地局は、複数の端末のうち、第1端末群に属さない端末を漏洩先端末として第2端末群の要素に追加する。
このようにして、基地局は、複数の端末を伝送損失と空間相関に基づいて漏洩元端末である第1端末群と漏洩先端末である第2端末群とに分類する。ここで、伝送損失は、複数の端末と自基地局との距離に基づいている。よって、この分類において、基地局は、端末間に遠近差に基づいて、複数の端末を漏洩元端末である第1端末群と漏洩先端末である第2端末群とに分類していることになる。
第3手順では、基地局は、第1端末群の端末での受信電力が規定値以上であり、かつ、第2端末群の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビームであって、自基地局から第1端末群の端末に対する下り信号のビームを第1下り信号のビームとして形成する。
第4手順では、基地局は、自基地局から第2端末群の端末に対する下り信号のビームを第2下り信号のビームとして形成する。
第1端末群の端末は、基地局から第1端末群の端末に送信される第1下り信号のビームを受信し、当該受信した第1下り信号のビームに基づいて、基地局から第1端末群の端末への下り信号を復号する第5手順、を実行する。
第2端末群の端末は、次の、第6手順から第8手順を実行する。
第6手順では、第2端末群の端末は、希望信号の伝達関数を推定するとともに、基地局から第1端末群の端末への第1下り信号のビームの漏洩による干渉信号である第1端末群の端末に対する下り信号の伝達関数を第1伝達関数として推定する。
第7手順では、第2端末群の端末は、受信信号全体において、推定した第1伝達関数に基づいて、基地局から第1端末群の端末に対する下り信号を復号する。
第8手順では、第2端末群の端末は、受信信号全体から復号した下り信号を差引いた残留受信信号に基づいて、基地局から第2端末群の端末への下り信号を復号する。
次に図3のフローチャートを用いて、基地局が、漏洩先端末と漏洩元端末とを選択する場合の動作について詳細に説明する。なお、この図3では、端末数はNであるマルチユーザMISO(Multiple Input Single Output)の場合であり、各端末が一本のアンテナを具備しているものとする。
基地局は、たとえば、端末に対して形成する下り信号のビームを変更する場合に、最初に、ビーム形成前(ビームを変更する前)の受信電力で端末を昇順にオーダーリングする(ステップS301)。ここで、ビーム形成前の受信電力とは、チャネル行列のうち各端末に対応する行ベクトルのフロベニウスノルムのことである。また、i番目に受信電力の弱い端末をORDER(i)と表す。
次に、変数iを1に設定し、集合A,Bを空集合に設定する(ステップS302)。次に、ORDER(i)の端末を端末aとし(ステップS303)、端末aが集合Bの一要素であるか否かを判定する(ステップS304)。ステップS304の判定において、端末aが集合Bの一要素である場合には、変数iを、i=i+1とインクリメントして(ステップS305)、ステップS303に処理を戻す。一方、ステップS304の判定において、端末aが集合Bの一要素でない場合には、変数jを、j=i+1に設定して(ステップS306)、ORDER(j)の端末をb’とする(ステップS307)。
次に、端末b’が集合Bの一要素であるか否かを判定し(ステップS308)、端末b’が集合Bの一要素である場合には、変数jを、j=j+1とインクリメントして(ステップS309)、ステップS307からの処理を繰り返す。
一方、ステップS308の判定において、端末b’が集合Bの一要素でない場合には、端末aのビーム形成を行う(ステップS310)。その時、端末b’には閾値以上の漏洩を許容して、端末aに一定の電力の希望ビームが向くように、送信ビームフォーミングを行う。その時の送信ウエイト列ベクトルをw(j)とする。ビーム形成の規範としては、MRC、ZF、または、MMSEなどが用いられる。そして、送信ウエイト列ベクトルw(j)のフロベニウスノルムを、Norm(j)と表す。
次に、変数jの値と端末数Nの値とを比較し(ステップS311)、変数jの値と端末数Nの値とが一致しない場合には、ステップS309からの処理を繰り返す。一方、ステップS311の比較において、変数jの値と端末数Nの値とが一致する場合には、フロベニウスノルムNorm(j)を最小とするjを、変数bとする(ステップS312)。
次に、フロベニウスノルムNorm(b)が、従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さいか否かを判定する(ステップS313)。なお、従来のビーム形成法とは、すべての他の端末を考慮にいれた、MRC、ZF、または、MMESE法による形成方法である。
このステップS313の判定において、フロベニウスノルムNorm(b)が、従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さい場合には、送信ウエイト列ベクトルw(j)を送信ウエイト行列Wの端末aに対応する列ベクトルに設定して、集合Aに要素aを含め、集合Bに要素bを含める(ステップS314)。一方、ステップS313の判定において、フロベニウスノルムNorm(b)が、従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さい場合には、処理を後述するステップS317に進める。
ステップS313に続いて、次に、変数iを、i=i+1とインクリメントする(ステップS316)。次に、変数iの値と端末数Nの値とを比較し(ステップS317)、ステップS317の比較において、変数iの値と端末数Nの値とが一致しない場合には、ステップS403からの処理を繰り返す。一方、ステップS317の比較において、変数iの値と端末数Nの値とが一致する場合には、集合Bの端末に対して従来の送信ビーム形成を実行し、送信ウエイト列ベクトルwを求め、集合Aの送信ウエイト列ベクトルと合成して送信ウエイト列行列を求める(ステップS318)。
以上の方法は、マルチユーザMISOの場合であったが、マルチユーザMIMOの場合は、BDなどのマルチユーザMIMOに適したビーム形成法を行えば、マルチユーザMISOの場合と同様に扱える。しかし、一般にマルチユーザMIMOの場合は、種々の状況が想定されるので、各々の状況に合わせて制御がおこなわれる。このことについては、後ほど後述する。
次に、図4を用いて、基地局の動作の一例について説明する。
最初に、ビーム形成前の受信電力で端末を昇順にオーダーリングする(ステップS401)。ここで、ビーム形成前の受信電力とは、チャネル行列の行ベクトルのフロベニウスノルムのことである。また、i番目に受信電力の弱い端末をORDER(i)と表す。
次に、変数iを1に設定し、集合A,Bを空集合に設定する(ステップS402)。次に、ORDER(i)の端末を端末aとし(ステップS403)、変数jをj=i+1に設定して(ステップS404)、ORDER(j)の端末をb’とする(ステップS405)。
次に、端末aのビーム形成を行う(ステップS406)。その時、端末b’には閾値以上の漏洩を許容して、端末aに一定の電力の希望ビームが向くように送信ビームフォーミングを行う。その時の送信ウエイト列ベクトルをw(j)とする。ビーム形成の規範としては、MRC、ZF、または、MMSEなどが用いられる。そして送信ウエイト列ベクトルw(j)のフロベニウスノルムを、Norm(j)と表す。
次に、フロベニウスノルムNorm(b)が、従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さいか否かを判定する(ステップS407)。
このステップS407の判定において、フロベニウスノルムNorm(j)が従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さい場合には、端末aを指標とする集合A(a)に、要素(ORDER(j),w(j),Norm(j))を追加する(ステップS408)。
次に、変数jの値と端末数Nの値とを比較し(ステップS409)、変数jの値と端末数Nとが一致する場合(j=Nの場合)には、集合A(a)に従来のビーム形成法で求めた送信ウエイト列ベクトルwと、そのノルムNormを用いて要素(0,w,Norm)を追加する(ステップS410)。
上述したステップS407の判定において、フロベニウスノルムNorm(j)が従来のビーム形成法の送信ウエイト列ベクトルのフロベニウスノルムより小さくない場合には、変数jをj=j+1とインクリメントして(ステップS410)、ステップS405に処理を戻す。
また、上述したステップS409の比較において、変数jの値と端末数Nの値とが一致しない場合(j≠Nの場合)には、上述したステップS410にて、変数jをj=j+1とインクリメントして、ステップS405に処理を戻す。
上述したステップS411に続いて、変数iをi=i+1とインクリメントする(ステップS412)。次に、変数jの値と端末数Nとが一致するか否かを判定し(ステップS413)、変数jの値と端末数Nとが一致しない場合(j≠Nの場合)には、上述したステップS403に処理を戻す。
一方、このステップS413の判定で、変数jの値と端末数Nとが一致する場合(j=Nの場合)には、漏洩元端末aと漏洩先端末bの組み合わせ、および、漏洩先でも漏洩元でもない端末cの組み合わせを総当たりで求め(ステップS414)、正規化前の送信ウエイト行列のフロベニウスノルムが最も小さくなるような漏洩元端末aと漏洩先端末bの組を選択する(ステップS415、S416)。
すなわち、このステップS414において、端末の組み合わせ{ai,bi}もしくは、{ci}を一要素とする集合Bを総当たりで求める。この選択ルールとして、ai≠bj≠ckであり、かつ、全端末=∪(ai,bj,ck )であり、かつ、(∀i,j,k)であり、かつ、(bi,w_0,Norm_0)である端末を、A(ai)の一要素とする。
また、ステップS415とS416とにおいて、A(ai)の要素(bi,w_ai,Norm_ai)のw_aiを端末aiの送信ウエイト列ベクトルとして用い、A(ck)の要素(0,w_ck,Norm_ck)のw_ckを端末ckの送信ウエイト列ベクトルとして用い、A(bj)の要素(0,w_bj,Norm_bj)のw_bjを端末bjの送信ウエイト列ベクトルとして用いる。そして、w_ai,w_bj,w_ckから構成される送信ウエイト行列Wのフロベニウスノルムを計算し、最も小さな値をとる(ai ,bj, ck )の組み合わせを選択する。
そして、基地局は、ステップS416に続いて、漏洩元端末aを端末群Aの端末、漏洩先端末bの端末群Bの端末とみなし、図3のステップS310からS318と同様の処理を実行して、漏洩元端末aを端末群Aの端末と漏洩先端末bの端末群Bの端末とに対してのビームを形成する。
図1から図4までの説明においては、単純な漏洩法を想定して記してきたが、複雑な漏洩において、基地局のビームの形成も考えられる。次に、図5から図12を用いて、複雑な漏洩が生じる場合に、基地局が形成するビームの例について説明する。
図5は、端末のアンテナ素子数および伝送ストリーム数がそれぞれ2の場合で、2端末が存在する場合である。この場合でも、基地局は、端末1の2ストリームに対してはMRC送信ビーム形成を行い、端末2の2ストリームには、BD法でビーム形成を行う。端末2は、自端末2に漏洩してくる端末1のビームが十分に大きい時、干渉チャネルを推定してMMSE規範などの線形復号を行なうことにより、干渉ストリームの正確な復号結果を干渉信号レプリカとして得ることができる。そして、端末2は、干渉信号レプリカを自端末2の受信信号から差引き、希望チャネルの推定結果を用いて残留受信信号から端末2の希望信号を線形復号することが出来る。
図6は、基地局が、端末1に対してMRC送信ビーム形成を行なったとき、漏洩干渉量が大きい端末が複数存在した場合(この場合、端末2と3)、当該漏洩干渉量が大きい複数の端末である複数漏洩許容先端末も干渉チャネルをそれぞれ推定して干渉信号を干渉信号レプリカとして復号する。そして、複数漏洩許容先端末は、自端末で復号した干渉信号レプリカを自端末が受信した受信信号から差引いて、推定希望チャネルを用いて、自端末の希望信号を復号することが出来る。なお、本実施例を実現するためには、端末2と3の漏洩干渉信号が希望信号と比較して十分大きな必要がある。
図7は、図6の実施例と同じであるが、端末受信アンテナ素子数、ストリーム数が複数(この場合2)の場合である。この場合も、図6の場合と同様にして、複数漏洩許容先端末は、自端末で復号した干渉信号レプリカを自端末が受信した受信信号から差引いて、推定希望チャネルを用いて、自端末の希望信号を復号することが出来る。
図8は、漏洩端末(端末部分集合TAに属する端末)の数が2の場合である。この場合、上述した本実施形態において、基地局により漏洩端末として選択される端末1,2は、所望送信電力が大きな端末である。そのため、基地局から漏洩端末1へのMRC送信ビームが、他の漏洩端末2に対して漏洩すると、漏洩端末1の干渉信号は他の漏洩端末2の希望信号に比べて大きくはならない。そのため、漏洩端末2は、干渉信号を正確に復号できず、希望信号も正確に復号できない。よって、漏洩端末1は、他の漏洩端末2に対してヌルを向けるZF法を用いて送信する必要があることになる。
しかし、この場合においても、漏洩許容先端末3に対しては、漏洩を許容し、ZF法では存在を考慮しない。それで、端末3にとっては、干渉信号が希望信号よりも十分に大きくなるので、干渉信号を抽出でき、希望信号の正確な復号が可能である。また、端末3は2本のアンテナを具備しているため、漏洩端末1,2からの2ストリームの干渉波を復号できるのである。なお、漏洩端末1の送信ビーム形成法として、MMSE規範でも良い場合がある。
図9は漏洩許容先端末(端末部分集合TBに属する端末)の数が2の場合である。この場合、上述した本実施形態において、基地局は、漏洩端末1,2のことを考慮し、漏洩許容先端末は考慮せずに、漏洩端末1,2に対してZF法またはMMSE法により、漏洩端末1,2の端末に対してそれぞれ1ストリームを伝送する。
この場合、漏洩許容先端末3,4にとっては、2ストリームが干渉源になるが、それぞれの漏洩許容先端末3,4は、2本のアンテナ素子を有しているため、干渉信号が十分に大きければ、干渉信号レプリカから先に復号して差引き、残留信号から希望信号を復号する。これにより、漏洩許容先端末3,4は、正確な希望信号の復号が可能である。
図10は、図9の方法では収容できない端末5である収容不可端末が存在する場合である。この収容不可端末とは、端末集合TCに属する端末であり、干渉信号が希望信号に対して十分に大きくない、または、具備しているアンテナ素子数が干渉ストリーム数より少ない端末である。
この場合、基地局は、収容不可端末である端末5に対してもヌルを向けるZF法のビーム形成を漏洩端末が実行することにより、全端末の正確な復号が可能となる。但し、収容不可端末である端末5は干渉信号まで復号して、干渉信号レプリカを差引き、希望信号を復号する動作はせずに希望信号を、そのまま復号する。
図11は、2端末(端末1と2)が存在して、端末1のアンテナが2本、端末2のアンテナが1本であるときに、基地局は、端末1の1ストリームにはMRC送信ビーム形成を行い、別のストリームには端末2にヌルを向けるZF法を行なう場合である。
この場合、端末2は、端末1にヌルを向けるZF法のビーム形成を行なう。端末1は希望信号のみで、かつ2本のアンテナを有しているので、2ストリームを復号できる。端末2も、端末1の1ストリームが干渉となるが、干渉の大きさが大きいため、干渉信号を復号して干渉信号レプリカを差し引き、希望信号1ストリームを復号できる。よって、計3本のストリームを伝送できる。この場合、基地局は、端末1の1ストリームにMRCを利用しているため、送信電力を削減できる効果がある。
図12は、2端末(端末1と2)が存在し、端末1のアンテナが2本であり、端末2のアンテナが2本であるときに、基地局は、端末1の1ストリームにはMRC送信ビーム形成を行い、別のストリームには端末2にヌルを向けるZF法を行なう場合である。
この場合、端末2は、端末1にヌルを向けるZF法のビーム形成を行なう。端末1は希望信号のみで、かつ2本のアンテナを有しているので、2ストリームを復号できる。端末2も端末1の1ストリームが干渉となるが、干渉の大きさが大きいため、干渉信号を復号して干渉信号レプリカを差し引き、希望信号1ストリームを復号できる。よって、計3本のストリームを伝送できる。この場合、端末1の1ストリームにMRCを利用しているため、送信電力を削減できる効果がある。
なお、この図12の本例で、図5の例と異なるのは、端末数が2で、各端末が具備しているアンテナの構成も同じであるが、図5では、2ストリーム共にMRC送信ビーム形成を行うのであるが、図12では、端末1の1ストリームはMRC送信ビーム形成を行い、別のストリームには端末2にヌルを向けるZF法を行なうことである。この理由は、一つのストリームの端末2に対する漏洩干渉ストリームの受信電力が希望ストリームに対して、十分大きくすることが出来ないため、端末2に対する漏洩干渉ストリームにならないように端末2にヌルを向けるZF法を行なうのである。
以上、図1から図12を用いて詳細に説明してきたが、本実施形態は、基地局は、端末部分集合TAに属する端末に対して、端末部分集合TBに対して十分大きな干渉となるように送信ビーム形成を実行する。そして、端末部分集合TBの端末は、干渉信号を先に復号して受信信号から干渉信号レプリカを差引き、残留受信信号から希望信号を復号することができる。また、基地局は、端末部分集合TAの端末に対しては他の端末からの干渉が十分に小さくなるように送信ビーム形成を行なっているので、端末部分集合TAは、通常の希望信号の復号を行なうことができる。
上述した本実施形態による効果は、基地局による端末部分集合TAの端末に対する送信ビーム形成の制約条件を緩めることにより、基地局における、送信電力を小さく出来ることにある。たとえば、他の端末に干渉を与えないという従来の送信ビーム形成法で送信する場合、大きな送信電力が必要な端末群を端末部分集合TAに設定し、小さな送信電力しか必要としない端末群を端末部分集合TBに設定する。これにより、端末部分集合TAに属する端末が、端末部分集合TBに対して十分大きな干渉となるように送信ビーム形成を実行することが可能となり、また、端末部分集合TAの端末の送信ビーム形成の制約条件を緩めることによる送信電力削減効果も大きい。
本発明では、チャネル状態により送信ビーム形成を適応的に行なうが、通常、所望送信電力の大きさが十分に異なるという状態の確率を高めるためには、端末間に遠近差が存在するという条件が必要である。また、この条件の下で、端末部分集合TAに属する端末が、端末部分集合TBに対して十分大きな干渉となるように送信ビーム形成を実行するためには、端末部分集合TAに属する干渉元端末と端末部分集合TBに属する干渉先端末との空間相関が高い必要がある。
なお、空間相関は、LOS(Line Of Sight)環境においては物理的配置が決まれば値も決まるのであるが、マルチパスリッチなNLOS(Non Line of Sight)環境においては値が時間により変化する可能性がある。たとえば、ある瞬間においては、空間相関が高く、別の瞬間においては、空間相関が低い状態が生じる可能性があり、端末部分集合TAとTBに属する端末の組み合わせは瞬時で変化する可能性がある。それで、ある端末は常に端末部分集合TBに属しているとは限らず、ある瞬間では、端末部分集合TCに属すこともありえる。この端末部分集合TCとは、端末部分集合TAに属することも出来ず、端末部分集合TBに属することも出来ない端末である。
このような場合において、基地局は、端末部分集合TAの端末に対して送信ビーム形成を実行する場合、この端末部分集合TCに対しては、干渉とならないように送信ビーム形成を実行しなければならない。
また、端末部分集合TBに属する端末集合は、空間相関が時々刻々変化するので、自端末が端末部分集合TBに属しているか否かは、端末自らが判断しなければならない。なお、端末部分集合TBに属している端末は、干渉チャネルを推定する時に、他の端末からの大きな干渉が存在するか否かを判断すれば、自端末が端末部分集合TBに属しているか否かを判断できる。
今まで、具体的な実施例について述べてきたのであるが、これらの実施例に共通しているルールが存在する。一つのルールは、端末部分集合TBの各端末の具備しているアンテナ数よりも、当該端末への干渉信号ストリーム数が同じか、小さいことである。このルールは、干渉信号の正確な復号をするために必要な条件である。更に、端末部分集合TBの各端末の具備しているアンテナ数よりも、当該端末への希望信号ストリーム数が同じか、小さいことも必要である。このルールは、希望信号の正確な復号をするために必要な条件である。更に、干渉信号が希望信号よりも十分大きい必要がある。このルールは、干渉信号が希望信号の存在下において、正確な復号をするために必要な条件である。なお、本発明による端末部分集合TBの各端末の干渉信号は、端末部分集合TAのストリームの漏洩した信号ストリームである。
更に端末部分集合TA・TCに関してのルールは、干渉信号が希望信号に比べて十分に小さいことである。このルールは希望信号を正確に復号するために必要な条件である。
次に、各端末のSINR(Signal to Interference and Noise Ratio:信号対干渉雑音比)が等しくなるように制御された送信ウエイトを用いて、各端末に送信する方法について説明する。この実現方法の一例について、以下に詳細に説明する。
基地局は、最初に2以上の複数端末を、2端末の組に分割する。この場合、複数端末の数が奇数の場合は、1端末が残されることになる。次に基地局は、それぞれの2端末の組に対して、各端末が同じSINRとなるように送信ウエイトを決定する。実際には、図3または図4を用いて説明したようにして、基地局は送信ウエイトを決定する。
次に、基地局は、決定した送信ウエイトを用いた場合において、漏洩元となる遠方の端末1から近傍の端末2に漏洩する漏洩電力R21と、遠方の端末への希望信号電力R11とを、遠方の端末に割り当てる電力P1の一次関数として算出する。
また、基地局は、同様に、決定した送信ウエイトを用いた場合において、近傍の端末2の希望信号電力R22と、端末1に与える干渉信号電力R12とを、近傍の端末に割り当てる電力P2の一次関数として算出し、次の式(1)と式(2)とが成立するようにP1とP2を決める。なお、ここで、雑音電力をNとする。
R11/N=min(R22/N, R21/(N+R22)) ・・・ (式1)
P=P1+P2 ・・・ (式2)
ここで、希望信号電力R11=k11・P1、漏洩電力R21=k21・P1、希望信号電力R22=k22・P2、干渉信号電力R12=k12・P2である。また、係数k11,k12,k22,k21は、各端末に割り当てられる電力が1であるときの、図3または図4を用いて説明したビーム形成実行時の受信電力係数である。なお、Pは、2端末に割り当てられる総送信電力を表している。
以上のようにして総送信電力を各端末に割り当てられる電力P1,P2を分割すると、端末1,2でほぼ同じBER特性が得られる。たとえば、端末数が4である場合には、2端末の二組A,Bに分け、それぞれの組に電力PAとPBを割り当てる。ここで、総送信電力P_total=PA+PBが成立する。そして、組A、Bの2端末に総送信電力をPA、PBとして、既述の方法で電力を分配する。組A,Bの2端末のBER特性は、ほぼ同一になると考えられるが、組が異なるとBER特性は一般に異なる。そこで、電力PA,PBを総送信電力P_total=PA+PBの条件下で微調整を行い、組A,Bの4端末のSINR(BER特性)がほぼ同じになるようにする。たとえば、基地局は、以下の式を逐次的に実行すればよい。
PA=PA-PA/m ・・・ (式3)
PB=PB+PA/m ・・・ (式4)
(組AのSINRが大きい場合。)
PA=PA+PB/m ・・・ (式5)
PB=PB-PB/m ・・・ (式6)
(組BのSINRが大きい場合。)
このmは正整数である。基地局は、上記の式(3)から式(6)を実行して、SINRを求め、SINRが同じになるように逐次的に調整する。
なお、たとえば、6端末の場合には、漏洩を許容する量が大きいため、基地局は、6端末をA,B,Cの三組にして、送信電力PA,PB,PCで分配する可能性がある。この場合、基地局は、まずAとBで上述した動作を実行し、次にCとの調整を行い、必要ならA,Bの電力分配操作を繰り返して、逐次的に上記の式(3)から式(6)の処理を実行し、6端末が同じSINRになるようにすればよい。
なお、図2に示したように、本実施形態によるBER特性のシミュレーション結果においては、基地局は、各端末のSINRが等しくなるように制御された送信ウエイトを用いて、各端末に送信している。この図2に示すシミュレーション結果により、基地局は、各端末のSINRが等しくなるように制御された送信ウエイトを用いて、各端末に送信することにより、2端末のBER特性が同じとなることがわかる。
<効果>
以上説明したように、本発明は、端末部分集合TAに属する端末が、端末部分集合TBに対して十分大きな干渉となるように送信ビーム形成を実行し、端末部分集合TBの端末は、干渉信号を先に復号して受信信号から干渉信号レプリカを差引き、残留受信信号から希望信号を復号することを特徴とする。端末部分集合TAに対しては他の端末からの干渉が十分に小さくなるように送信ビーム形成を行なうので、通常の希望信号の復号を行なう。
そして、本発明の効果は、端末部分集合TAの端末の送信ビーム形成の制約条件を緩めることにより、送信電力を小さく出来ることにある。特に、大きな送信電力が必要な端末群を端末部分集合TAに設定し、小さな送信電力しか必要としない端末群を端末部分集合TBに設定することにより、端末部分集合TAに属する端末が、端末部分集合TBに対して十分大きな干渉となるように送信ビーム形成を実行することが可能となり、また、端末部分集合TAの端末の送信ビーム形成の制約条件を緩めることによる送信電力削減効果も大きいのである。
<ポイント>
本発明のポイントは、干渉信号を先に復号し、受信信号から干渉信号レプリカを差引いて、残留受信信号から希望信号を復号することが可能な端末が存在する場合に、当該端末部分集合TBに属する端末には、干渉信号が希望信号よりも十分大きくなるように送信ビーム形成を実行することにより、送信電力を削減することが可能になる点にある。
また、干渉信号が希望信号よりも十分大きくなる確率を高めるためには、端末間で遠近差が存在することが必要である。それで、本発明の効果を高めるためには、端末間で遠近差が存在することが必要である。そして、APからの距離が遠い端末が近い端末に対して干渉源となるので、より大きな所望送信電力が必要なAPからの距離が遠い端末の制約条件を緩めることができるので、本発明の効果は大きく発現するのも本発明のポイントである。
このように、本発明は、送信電力が一定でBERを小さくするために考案された方法であり、干渉チャネルまで推定して干渉信号も復号して干渉信号レプリカ差引き、残余の受信信号から希望信号を復号する。そして、干渉信号が存在しても希望信号の復号が可能となることに着目し、多量の電力が当該端末に漏洩しても復号できることを利用して、送信ビーム形成の制約条件を緩和して、送信ビーム電力を小さくすることにより、正規化後の希望ビームの受信電力を大きくしてBER特性を向上することを狙った方法である。特に、端末間の空間相関が高い場合に特に効果が有るのが特徴的である。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1、2、3、4、5…端末、AP…基地局

Claims (12)

  1. 複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類する分類手段と
    一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビーム形成する第1の形成手段と、
    前記他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する第2の形成手段と
    を有し、
    前記一方の端末群に属する端末は、
    前記基地局が送信した希望信号のチャネル推定結果に基づいて自端末宛ての信号を復号する第1の復号手段
    を有し、
    前記他方の端末群に属する端末は、
    基地局が他の端末宛てに送信した干渉信号のチャネル推定結果に基づいて前記の端末に宛てた信号を復号する干渉検出手段と、
    受信信号から前記復号した信号を差し引くことで、自端末宛ての信号を復号する第2の復号手段と
    有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2の形成手段は、
    前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する場合に、前記一方の端末群に属する端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に電力を抑えた下り信号のビームを形成する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記分類手段は、
    端末の前記分類をチャネルごとに行うことを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記分類手段は、
    すべての端末をビーム形成前の受信電力、または互いの端末との空間相関に基づいて順序付けするオーダーリング手段と、
    前記順序付けにおいて先頭の第1端末を前記一方の端末群に分類する第1の分類手段と、
    前記第1端末以外の端末へのビームの漏洩を許容し、受信電力が一定となるように前記第1端末に対してビームを形成した時に、送信電力が最小となる第2端末を前記他方の端末群に分類する第2の分類手段と
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項4に記載の無線通信システムにおいて、
    前記分類手段は、
    送信ウエイトを、送信ウエイト行列のフロベニウスノルムが一定値となるように正規化することを特徴とする無線通信システム。
  6. 複数のアンテナを有し、複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信基地局であって、
    前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類する分類手段と、
    一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビームを形成する第1の形成手段と、
    前記他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する第2の形成手段と
    を有することを特徴とする無線通信基地局。
  7. 複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信方法であって、
    前記基地局は、
    前記複数の端末に対するビームの送信ウエイト行列ベクトルのフロベニウスノルムが最小となるように、前記複数の端末を2種類の端末群に分類し、
    一方の端末群に属する端末へ送信する場合は、他方の端末群に属する全部または一部の端末へのビームの漏洩を許容する下り信号のビーム形成し、
    他方の端末群に属する端末へ送信する場合は、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビーム形成し、
    前記一方の端末群に属する端末は
    前記基地局が送信した希望信号のチャネル推定結果に基づいて自端末宛ての信号を復号し、
    他方の端末群に属する端末は、
    基地局が他の端末宛てに送信した干渉信号のチャネル推定結果に基づいて前記他の端末に宛てた信号を干渉検出により復号し
    受信信号から前記復号した信号を差し引くことで、自端末宛ての信号を復号する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  8. 請求項7に記載の無線通信方法において、
    前記基地局は、
    前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に漏洩の少ない下り信号のビームを形成する場合に、前記一方の端末群に属する端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記一方の端末群に属する端末が復号可能である程度に電力を抑えた下り信号のビームを形成する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  9. 請求項7または8に記載の無線通信方法において、
    前記基地局は、
    端末の前記分類をチャネルごとに行う
    ことを特徴とする無線通信方法
  10. 複数のアンテナを有する基地局から複数の端末へ下りリンクにより無線通信する無線通信方法であって、
    前記基地局は、
    すべての端末から構成される端末群である第1集合に含まれる前記端末を、ある規則に基づいて順序付けするオーダリングを行う第1手順と、
    端末群である第2集合および端末群である第3集合を空集合に設定する第2手順と、
    前記第1集合に含まれる前記端末のうち、前記オーダリングによる順序が最も若い端末を第1端末とする第3手順と、
    前記第1端末を前記第2集合に加える第4手順と、
    前記第1端末に対してビームを形成するとともに、前記第1端末以外の端末への漏洩を無視して当該ビームの形成を行った場合、受信電力が一定の制約条件下で送信電力を最小化できる端末を第2端末とする第5手順と、
    前記第2端末以外の他の端末にヌルを向けるか、または、当該他の端末が復号可能である程度に少量の電力しか伝送しないように前記第2端末にビームを形成する第6手順と、
    前記第2端末を前記第3集合に加える第7手順と、
    前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末群を前記第1集合にする第8手順と、
    前記第3手順から前記第8手順までを繰り返し実行することにより端末群を前記第2集合または前記第3集合のいずれかに分類する第9手順と、
    前記分類の結果、前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末の数がゼロになった場合には、前記第1端末に対して前記第5手順において形成されたビームを、前記第2端末に対して前記第6手順において形成されたビームをそれぞれ送信し、前記第2集合および前記第3集合のいずれにも属さない端末の数が1になった場合には、前記いずれにも属さない端末にビームを形成し、前記いずれにも属さない端末以外の端末に、当該端末が復号可能である程度に漏洩の少ないビームを形成するとともに、前記第1端末に対して前記第5手順において形成されたビームを、前記第2端末に対して前記第6手順において形成されたビームをそれぞれ送信する第10手順と
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  11. 請求項10に記載の無線通信方法において、
    前記基地局は、
    前記第10手順において、前記いずれにも属さない端末以外の端末に、当該端末が復号可能である程度に漏洩の少ないビームを形成する場合に、前記いずれにも属さない端末以外のすべての端末に対してヌルを向ける、もしくは、前記いずれにも属さない端末以外の端末が復号可能である程度に電力を抑えたビームを形成する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  12. 請求項7から11のいずれか一項に記載の無線通信方法において、
    前記基地局は、
    送信ウエイトを、送信ウエイト行列のフロベニウスノルムが一定値となるように正規化する
    ことを特徴とする無線通信方法。
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