JP5350888B2 - 風力発電機の増改築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、風力発電機の増改築方法に係り、特に、基礎に固定されたタワーと、このタワーの上部に取り付けられたナセルと、このナセルに取り付けられた風車とを備えた風力発電機の増改築方法に関する。
従来、一般的に利用されているこの種の風力発電機としては、コンクリート製の基礎にタワーが固定され、風車が取り付けられたナセルがタワーの頂部に取り付けられたものが知られている。このナセル内には発電機や増速機が収容され、増速機から突出するロータ軸に風車が固定されている。風車のブレードが風を受けて回転すると、増速機により一定の回転数に上げられ、発電機によって回転運動を電力に変換している。
この種の風力発電機においては、通常、タワーおよび風車の耐用年数が20年程度となるように設計されている。このため、設計された耐用年数を経過すると、風力発電機について、基礎からタワー、さらには風車までを全体的に解体撤去し、新たな風力発電機を構築するようにしている。しかしながら、風力発電機を撤去する際には、解体のための手間が生じたり、廃棄物が増加したりすることとなる。
このような手間や廃棄物の増加を軽減するため、増改築時における第1世代タワーの残存耐力を特定し、第1世代タワーの残存耐力を第2世代タワーの耐力の一部として利用する風力発電機の増改築方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。この風力発電機の増改築方法によれば、第2世代タワーにおいて第1世代タワーの残存耐力を利用することができるので、第1世代タワーの再利用を図ることができる。その結果、風力発電機を解体するための手間や廃棄物の増加を軽減することができるというものである。
特開2009−68407号公報
しかし、上記特許文献1に開示された風力発電機の増改築方法では、第1世代タワーの残存耐力を利用するようにしている。このため、第1世代タワーを撤去する際には、この方法を利用することができないという問題がある。また、第1世代タワーを残存させるにしても、第2世代タワーの大きさによっては、第1世代タワーでは対応できなくなることがある。このような場合には、第1世代タワーの利用を効率的に行うことができなくなることがあるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、既設の風力発電機を増改築するにあたり、タワーを撤去した場合でも、既設の風力発電機を有効利用することができる風力発電機の増改築方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る風力発電機の増改築方法は、既設基礎に固定された既設タワーと、既設タワーの上部に取り付けられたナセルと、ナセルに取り付けられた風車とを備える風力発電機を増改築するにあたり、既設基礎と一体化させた状態で既設基礎の周囲に新設基礎を構築し、既設タワーの周囲を覆い上端に開口部が形成された中空の新設タワーを新設基礎上に建設し、新設タワーの上端の開口部から既設タワーを引き抜いて撤去することを特徴とする。
一般に、この種の風力発電機では、タワーおよび風車の耐用年数に合わせて耐用年数が定められているため、基礎などは耐用年数が経過していないにもかかわらず、撤去されてしまうこととなる。この点、本発明に係る風力発電機の増改築方法においては、既設基礎と一体化させた状態で既設基礎の周囲に新設基礎を構築し、既設タワーの周囲を覆った状態の新設タワーを新設基礎上に建設する。このため、既設基礎における耐力を増改築された風力発電機においても有効利用することができる。その結果、既設の風力発電機を有効利用することができる。しかも、既設基礎を撤去する必要がなくなるので、既設基礎の撤去に係る手間や廃棄物の増加を軽減することもできる。
ここで、新設タワーを建設するとともに、または新設タワーを建設した後に、既設タワーを撤去する態様とすることができる。
このように、新設タワーを建設するとともに、または新設タワーを建設した後に、既設タワーを撤去することにより、新設タワーの建設に既設タワーを利用することができる。具体的には、たとえば、既設タワーを足場などの支柱にしたり、耐力が許せば昇降装置を設けて昇降装置として利用したりすることができる。したがって、既設タワーを新設タワーの建設に有効利用することができる。
また、新設タワーを建設した後、既設タワーを撤去する態様とすることができる。
既設タワーが老朽化して撤去を要求される場合でも、新設タワーを建設するために既設タワーを利用することができる場合がある。このため、新設タワーを建設した後、既設タワーを撤去することにより、撤去対象となる既設タワーであっても、その有効利用を図ることができる。
さらに、新設基礎の下部に新設杭を打設する態様とすることができる。
このように、新設基礎の下部に新設杭を打設することにより、新設タワーを支持する基礎の支持力を向上させることができる。
また、新設タワーが、コンクリート製および鋼製の少なくとも一方である態様とすることができる。
このように、新設タワーとしては、コンクリート製または鋼製のいずれの態様とすることもできる。
あるいは、新設タワーを建設するにあたり、新設タワーの下部をコンクリート製とし、新設タワーの上部を鋼製とする態様とすることができる。
このように、新設タワーの下部をコンクリート製とし、新設タワーの上部を鋼製とすることにより、新設タワーの建設を容易なものとすることができる。
そして、コンクリートが、プレストレストコンクリートである態様とすることができる。
このように、新築タワーを構成するコンクリートがプレストレストコンクリートであることにより、新設タワーの耐力を高いものとすることができる。
本発明に係る風力発電機の増改築方法によれば、既設の風力発電機を増改築するにあたり、タワーを撤去した場合でも、既設の風力発電機を有効利用することができる。
第1の実施形態に係る増改築が行われた風力発電機の側面図である。 増改築が行われた風力発電機の平断面図である。 増改築が行われた風力発電機における基礎の側面図である。 風力発電機を増改築する際の作業工程を示す図である。 図4に続く作業工程を示す図である。 (a)は、第2の実施形態に係る増改築が行われる既設風力発電機の側面図、(b)は増改築が行われた後の新設風力発電機の側面図である。 新設風力発電機を建設する際の新設基礎の規模を決める際の解析の結果を示す図である。 (a)は、第3の実施形態に係る増改築が行われる既設風力発電機の側面図、(b)は増改築が行われた後の新設風力発電機の側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、増改築が行われた風力発電機の側面図、図2は、その平断面図、図3は、増改築が行われた風力発電機における基礎の側面図である。
本実施形態においては、図1に仮想線で示す既設風力発電機1を増改築することによって新設風力発電機2とするものである。図1〜図3に示すように、本実施形態に係る増改築が行われた新設風力発電機2は、既設基礎11および新設基礎21を備えている。既設基礎11は、増改築が行われる前から構築されていた基礎であり、新設基礎21は、増改築を行う際に増設のために新設される基礎である。既設基礎11および新設基礎21は、いずれも杭基礎であり、新設基礎21は、既設基礎11に対して一体となるように構築されている。
既設基礎11は、下段に配置された既設基礎下段部および既設基礎下段部の上段に配置された既設基礎上段部を備えている。既設基礎下段部は、平面視した形状が略正六角形をなす柱状体をなしている。また、既設基礎上段部は、平面視した形状が既設基礎下段部の平面視形状よりも一回り小さい略正八角形をなす柱状体をなしている。
また、既設基礎11の下部には、既設杭12が打設されており、新設基礎21の下部には、新設杭22が打設されている。既設杭12は、既設基礎11の下部に打設されており、図2に示すように、既設基礎11の下部には、円形状に配置された8本の既設杭12およびその中央部に1本の既設杭12が打設されている。
新設杭22は、新設基礎21の下部に打設されており、新設基礎21の下部には、円形状に配置された8本の新設杭22が打設されている。これらの8本の新設杭22は、既設杭12の周囲に配置されている。さらに、新設杭22としては、既設杭12よりも大径の杭が用いられている。
新設基礎21の上には、コンクリート製の新設タワー23が建設されている。新設タワー23は、断面円形状をなしており、側面視した形状は、上端が狭く下端が広い末広がり形状をなしている。新設タワー23における下端部には、新設タワー23の内部への出入口となる扉が設けられている。
また、新設タワー23の内部は中空とされている。さらに、新設タワー23は、全体的にコンクリート製とされており、その高さはおよそ50mとされている。さらに、新設タワー23は、PC鋼材24によって新設基礎21に定着されている。新設タワー23は、新設基礎21および新設杭22に支持されるほか、既設基礎11および既設杭12によっても支持されている。
新設タワー23の上端部には、風力発電装置3が設けられている。この風力発電装置3は、たとえば、600KW発電装置である。また、風力発電装置3は、ナセル31を備えている。このナセル31内には、図示しない発電機や増速機が収容されている。また、増速機からは、図示しないロータ軸が突出しており、このロータ軸には、風車のハブ32が固定されている。さらに、ハブ32には、3枚のブレード33が固定されている。
また、ナセル31には、図示しない風向・風速計の機器本体が設けられ、刻々変わる風速や風向を計測している。ナセル31では、風向・風速計によって計測した風速や風向きに対応して、風車の向きやブレード33の角度を制御している。このように、風車の向きやブレード33の角度を制御することで効率的な発電を行っている。
次に、本実施形態に係る風力発電機の増改築の手順について説明する。本実施形態に係る風力発電機の増改築を行うにあたり、耐用年数が経過した既設風力発電機を利用する。図4(a)に、この既設風力発電機における風車を取り外した状態の側面図を示す。図4(a)に示すように、既設風力発電機1は、既設基礎11を備えている。また、既設基礎11の下方には、既設杭12が打設されている。既設基礎11および既設杭12は、新たに構築する新設風力発電機2の一部として用いられる。
既設基礎11の上には、鋼製の既設タワー13が設けられている。既設タワー13は、たとえば高さがおよそ50mであり、新設タワー23と同じ程度の高さのものである。既設タワー13は、既設基礎11の上に建設されており、既設基礎11および既設杭12によって支持されていたものである。このように、既設風力発電機においても、基礎として杭基礎が用いられていたものである。既設タワー13に対しては、新設タワー23に設けられる600KW発電装置と同等の風力発電装置が設けられている。
既設風力発電機1を増改築して新設風力発電機2を建設するにあたっては、まず、図4(a)に示されるように、既設風力発電機1から風力発電装置を取り外し、既設タワー13が残った状態とする。このとき、既設タワー13を支持する既設基礎11および既設杭12は、除去することなくそのまま残しておく。ここで、既設基礎11に既設タワー13を定着部として用いられていたアンカーリングが取り付けられている際には、そのままの状態としておく。
次に、図4(b)に示すように、大型クレーンCによってリフトアップジャッキRを既設タワー13の頂部に搬送し、そのままリフトアップジャッキRを既設タワー13の頂部に載置する。さらに、新設基礎21の上にクライミング型枠Mを設ける。このとき、新設タワー23の下部は幅広とされている。このため、クライミング型枠Mとしては、外枠および内枠を設けておく。それから、リフトアップジャッキRとクライミング型枠Mとを吊り鋼材Wによって連結する。
リフトアップジャッキRとクライミング型枠Mとを連結したら、新設タワー23の最下部の鉄筋コンクリート工事を実施する。この鉄筋コンクリート工事を実施するにあたり、既設杭12の周囲に新設杭22を打設し、既設基礎11の周りに、既設基礎11を覆うようにして新設基礎21を構築する。この新設基礎21は、新設杭22の上方に構築される。また、新設基礎21は、既設基礎11に対して一体的に構築される。
ここで、新設タワー13の最下部には、鉄筋やPC鋼材が組み込まれており、これらの鉄筋やPC鋼材が新設タワー13の下端部から出ている構造となっている。新設基礎21を構築する際に、これらの鉄筋やPC鋼材を新設基礎21に埋め込む。こうして、新設タワー13は、PC鋼線や鉄筋によって新設基礎21に定着される。
新設タワー13の最下部の工事が済んだら、図4(c)に示すように、新設タワー23を下方から徐々に構築していく。新設タワー23を構築する際には、新設タワー23をクライミング型枠Mの1リフト分構築する。クライミング型枠Mの1リフト分の新設タワー23の構築が済んだら、リフトアップジャッキRによってクライミング型枠Mを引き上げ、新設タワー23の構築施工を繰り返す。
この新設タワー23の施工を繰り返すにあたり、クライミング型枠Mの上昇に伴い、高所に足場を組むことが必要となる。このとき、既設タワー13が残存していることから、既設タワー13をクライミング型枠Mおよび足場の支柱として利用する。このように、既設タワー13をクライミング型枠Mおよび足場の支柱として利用することにより、クライミング型枠Mおよび足場の組立が容易となり、施工を容易なものとすることができる。
その後、クライミング型枠Mの内枠が既設タワー13に干渉するまでクライミング型枠Mを引き上げながら、新設タワー23の構築を続ける。クライミング型枠Mの内枠が既設タワー13に干渉したら、図5(a)に示すように、クライミング型枠Mにおける内枠を取り外す。その一方で、既設タワー13に内枠を取り付けて新設タワー23の構築を継続する。
やがて、新設タワー23の構築が進み、新設タワー23の建設が終了すると、リフトアップジャッキRを解体するとともに、クライミング型枠Mを取り外す。こうして、図5(b)に示すように、既設タワー13の外側に新設タワー23が建設された状態となる。それから、図5(c)に示すように、既設タワー13を新設タワー23の頂部から引き抜く形で撤去する。既設タワー13を撤去する際には、大型クレーンを用いて既設タワー13を吊り下げて撤去する。
その後、建設された新設タワー23に対して、図1に示す風力発電装置3を設けることにより、新設風力発電機2の増改築が完了する。
このように、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法においては、既設風力発電機1における既設基礎11および既設杭12を撤去することなく、そのまま新設風力発電機2の基礎および杭として利用している。このため、既設基礎11および既設杭12における耐力を新設風力発電機2においても有効利用することができる。その結果、既設風力発電機1を有効利用することができる。しかも、既設基礎11および新設基礎21を撤去する必要がなくなる。したがって、既設基礎の撤去に係る手間や廃棄物の増加を軽減することもできる。
また、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、新設タワー23を建設している際に、既設タワー13を撤去している。このため、既設タワー13をクライミング型枠Mや足場の支柱として利用することができる。したがって、これらの支柱を別途設ける必要がなくなるので、その分効率的に新設風力発電機2の建設を行うことができる。
さらに、新設タワー23を建設した後は、既設タワー13を新設タワー23の上部から引き抜いている。このため。既設タワー13を容易に撤去することができる。さらに、新設基礎21の下方には新設杭22が設けられている。このため、新設タワー23を支持する支持力をより高いものとすることができる。
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。たとえば、上記実施形態においては、既設風力発電機と新設風力発電機が同じ発電能力を有する風力発電機とする例を示しているが、新設風力発電機が、既設風力発電機よりも高い発電能力を有する風力発電機である態様とすることもできる。本実施形態では、新設風力発電機が、既設風力発電機よりも高い発電能力を有する風力発電機である態様について説明する。
本実施形態では、たとえば、図6(a)に示す既設風力発電機4よりも、図6(b)に示す新設風力発電機5の方が大型となる。図6(a)に示す既設風力発電機4は、既設基礎41および既設杭42を備えている。既設基礎41および既設杭42は、上記第1の実施形態と同様のものである。既設基礎41の上方には、既設タワー43が設けられている。既設タワー43の上には、上記第1の実施形態と同様の風力発電装置3(図1)が設けられる。既設タワー43は、上記第1の実施形態と同様に鋼製である。
また、図6(b)に示すように、既設風力発電機4を増改築して建設される新設風力発電機5は、基礎として既設基礎41を利用するほか、既設基礎41の周囲に形成された新設基礎51をも利用する。また、新設基礎51の下方には、新設杭52が打設されている。新設基礎51および新設杭52については、上記第1の実施形態と同様のものである。
新設基礎51の上方には、新設タワー53が設けられる。新設タワー53は、新設タワー下部53Aと新設タワー上部53Bとによって構成されており、新設タワー下部53Aと新設タワー上部53Bとは、アダプタ54によって接合されている。また、新設タワー下部53Aはコンクリート製であり、新設タワー上部53Bは鋼製である。
アダプタ54は、断面コ字形状をなしている。また、新設タワー下部53Aの上端部および新設タワー上部53Bの下端部には、それぞれボルト孔が形成されている。新設タワー下部53Aに形成されたボルト孔にアダプタ54の一片を貫通するボルトが締結されることにより、新設タワー下部53Aとアダプタ54とが連結される。同様に、新設タワー上部53Bに形成されたボルト孔にアダプタ54の一片を貫通するボルトが締結されることにより、新設タワー上部53Bとアダプタ54とが連結される。こうして、新設タワー下部53Aと新設タワー上部53Bとは、アダプタ54を介して連結される。
新設風力発電機5は、既設風力発電機4に対して大型化を図ったものであり、既設風力発電機4に設けられる風力発電装置は、たとえば600KW発電装置であるのに対して、新設タワー53に設けられる風力発電装置は、たとえば2000KW発電装置とされる。このため、新設タワー53も大型化され、その高さは、この場合80m程度とされる。
本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、上記第1の実施形態と図4および図5に示す施工手順と同様の施工手順を経ることにより、新設タワー下部53Aまで形成する。ここで、本実施形態では、新設タワー下部53Aを形成したら、新設タワー下部53Aの上端部にアダプタ54を取り付け、その後に既設タワー43を撤去する。
既設タワー43を撤去したら、大型クレーンによって新設タワー上部53Bとなる鋼管を新設タワー下部53Aの上方に搬送し、アダプタ54の位置に合わせる。それから、新設タワー上部53Bとなる鋼管を大型クレーンで吊り下げた状態でアダプタ54に対して新設タワー上部53Bを取り付ける。新設タワー上部53Bの取り付け作業が済んだら、新設タワー53の上端部に風力発電装置を取り付けて、風力発電機の増改築が完了する。
このように、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏するほか、大型の風力発電機とすることができるという作用効果を奏するものとなる。ここで、新設風力発電機5が大型化されることにより、基礎に求められる支持力も大きくなる。一方、既設基礎41については、耐力が残ってはいるものの、その耐力を確実に把握することは困難である。
そこで、風力発電機の増改築を行う前に、有限要素法(FEM)による耐力の解析を行い、新設風力発電機5として求められる支持力、さらには、新設基礎51に求められる耐力をシミュレーションすることが好適となる。たとえば、図7(a)に示すように、建設対象として想定される新設風力発電機をメッシュ状に分割し、既設基礎および新設基礎における各部分に作用する応力状態を把握し、既設基礎41が保有する耐力を有効に活用しながら、既設基礎41に対して作用荷重を分担させることができる新設基礎51を設計することができる。
ここで、FEM解析の結果の一例を図7(b)に示す。ここでのFEM解析では、既設基礎41と新設基礎51との間の摩擦係数μを0.6に設定した。図7(b)に示すように、既設基礎41および新設基礎51においては、既設杭42が設けられた位置および新設杭52が設けられた位置近傍の領域Xにおいて、内部応力が高くなる。さらに、新設基礎51では、新設タワー53が接続される部位の近傍における領域Xにおいて内部応力が高くなる。
そして、たとえば既設基礎41における少ない鉄筋量であっても、新設風力発電機5の構造体としての鉄筋量を満足する場合には、コンクリートを増加させること等により、既設基礎41における鉄筋をそのまま利用することができる。この場合、使用する鉄筋の量を少なくすることができる。もちろん、鉄筋量が不足する場合には、新設基礎51に必要鉄筋を施工することもできる。
これらの解析結果に基づいて、経済的な新設基礎51を設計することができる。さらには、既設基礎および新設基礎におけるコンクリート間の付着の違いによる応力分担の差も把握することができる。したがって、設計目標に応じた新旧コンクリートの付着工法の選定が可能となる。このように、FEM解析を行った後に新設基礎51の設計を行うことにより、経済的な新設基礎51の設計を行うことができる。
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、既設タワーを除去することなく、そのまま新設タワーの内側に残しておく。ここで、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法の対象となる風力発電機は、図8(a)に示す既設風力発電機6と、図8(b)に示す新設風力発電機7とは、同じ高さを有している。
図8(a)に示す既設風力発電機6は、既設基礎61および既設杭62を備えている。既設基礎61および既設杭62は、上記第1の実施形態と同様のものである。既設基礎61の上方には、既設タワー63が設けられている。既設タワー63の上には、上記第1の実施形態と同様の風力発電装置3(図1)が設けられる。既設タワー63は、上記第1の実施形態と同様に鋼製である。
また、図8(b)に示すように、既設風力発電機6を増改築して建設される新設風力発電機7は、基礎として既設基礎61を利用するほか、既設基礎61の周囲に形成された新設基礎71をも利用する。また、新設基礎71の下方には、新設杭72が打設されている。これらの点は、上記第1の実施形態と同様である。さらに、本実施形態に係る新設風力発電機7では、既設タワー63を撤去することなく、そのままの状態としている。
本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、上記第1の実施形態と図4および図5に示す施工手順と同様の施工手順を経ることにより、新設タワー73まで形成する。その後、既設タワー63を撤去することなく、新設タワー73の上端部に風力発電装置を取り付けて、風力発電機の増改築が完了する。
このように、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施形態に係る風力発電機の増改築方法では、既設タワー63を撤去することなく、そのまま状態としている。このため、そのままの状態とした既設タワー63の有効利用を図ることができる。しかも、既設タワー63を撤去する必要がなくなるので、その分の手間や廃棄物の増加を軽減することができる。
既設タワー63は、発電装置を維持するために必要な耐力が残っていないと考えられることから、撤去することも考えられるが、他の用途に用いるのであれば、そのまま残しておいてその他の用途に用いることができる。この既設タワー63は、他の用途として、もともと既設タワー63に設置されていた昇降はしご、踊り場、簡易エレベータ、ケーブル・電気設備等を新設風力発電機7でそのまま使用とするものとすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記第2の実施形態では、風力発電機を大型化するにあたり、新設タワーをコンクリート製と鋼製の2段階としたが、単にコンクリート製または鋼製とすることもできる。また、態様においても、新設タワーの態様としては、単にコンクリート製または鋼製としたり、コンクリート製と鋼製の2段階としたり、さらにはその他の組み合わせとしたりすることもできる。
また、上記実施形態におけるコンクリートして、プレストレストコンクリートを用いることもできる。コンクリートとしてプレストレストコンクリートを用いることにより、新設タワーの強度を高いものとすることができる。
さらに、上記各実施形態においては、基礎として杭基礎を用いているが、他の基礎、たとえば直接基礎やケーソン基礎などを用いることもできる。また、新設基礎をコンクリートで施工する場合には、この新設基礎となるコンクリートについて、プレストレストコンクリートを用いることもできる。
1,4,6…既設風力発電機
2,5,7…新設風力発電機
3…風力発電装置
11,41,61…既設基礎
12,42,62…既設杭
13,43,63…既設タワー
21,51,71…新設基礎
22,52,72…新設杭
23,53,73…新設タワー
24…PC鋼材
31…ナセル
32…ハブ
33…ブレード
53A…新設タワー下部
53B…新設タワー上部
54…アダプタ
C…大型クレーン
M…クライミング型枠
R…リフトアップジャッキ
W…吊り鋼材

Claims (5)

  1. 既設基礎に固定された既設タワーと、前記既設タワーの上部に取り付けられたナセルと、前記ナセルに取り付けられた風車とを備える風力発電機を増改築するにあたり、
    前記既設基礎と一体化させた状態で前記既設基礎の周囲に新設基礎を構築し、
    前記既設タワーの周囲を覆い上端に開口部が形成された中空の新設タワーを前記新設基礎上に建設し、
    前記新設タワーの上端の前記開口部から前記既設タワーを引き抜いて撤去することを特徴とする風力発電機の増改築方法。
  2. 前記新設基礎の下部に新設杭を打設する請求項に記載の風力発電機の増改築方法。
  3. 前記新設タワーが、コンクリート製および鋼製の少なくとも一方である請求項1または請求項2に記載の風力発電機の増改築方法。
  4. 前記新設タワーを建設するにあたり、前記新設タワーの下部をコンクリート製とし、前記新設タワーの上部を鋼製とする請求項1〜請求項のうちのいずれか1項に記載の風力発電機の増改築方法。
  5. 前記コンクリートが、プレストレストコンクリートである請求項または請求項に記載の風力発電機の増改築方法。
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