以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、図1乃至図3を参照して実施形態に係るパチンコ機の全体構成について説明する。図1は、パチンコ機を示す正面図である。図2は、本体枠および前面枠を開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。図3は、パチンコ機の裏面構成を示す背面図である。
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、遊技盤4、前面枠5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の前面一側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉可能に装着されている。なお、外枠2は、木製の枠材に代えて、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成された部材であってもよい。
本体枠3は、前枠体8、遊技盤装着枠9、および機構装着枠10を備えており、これらを合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前側に形成された前枠体8は、外枠2前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成され、外枠2に対して開閉自在に構成されている。なお、外枠2に対する本体枠3の開閉は、内枠開放スイッチ36(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
また、本体枠3は、合成樹脂材によって一体に形成されるとともに、前面側に遊技盤装着枠9が後面側に機構装着枠10がそれぞれ形成されている。これによって、合成樹脂製の本体枠3は、従来の前枠(内枠、前面枠等と呼ばれることがある)と、機構板(裏機構板、裏セット板等と呼ばれることがある)との機能を兼ね備えている。
前枠体8の後部に一体的に形成された遊技盤装着枠9には、遊技盤4が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。また、遊技盤装着枠9の左側部には、係合突部33が上下に2つ形成され、遊技盤装着枠9の右側部には、係合凹部(図示しない)が上下に2つ形成されている。また、遊技盤4の盤面(前面)の左側部には係合突部33と対応する係止凹部34が上下に2つ形成され(図4参照)、遊技盤4の盤面の右側部には係合凹部と対応する係合フック35が上下に2つ形成されている。係合フック35は、遊技盤4と遊技盤装着枠9とを係脱可能に係止する。
また、遊技盤4の左下部には、係止フック38が形成され(図4参照)、遊技盤装着枠9の左下部には、係止フック38と対応する付勢ロック部37が設けられている。遊技盤4を遊技盤装着枠9に装着した場合には、付勢ロック部37が係止フック38を下方に付勢して係止する。そして、付勢ロック部37によって係止フック38を下方に付勢することにより遊技盤4に下方への付勢力を作用しつつ係止することができる。これにより、遊技盤4が遊技盤装着枠9の下縁部と密着して下方に押圧固定される。
また、遊技盤4の盤面には、外レールと内レールとを備えた案内レール11が設けられている。また、遊技盤装着枠9よりも下方に位置する前枠体8の前側下部の一側寄りには、重低音用スピーカ14が装着されている。また、前枠体8前面の下部領域内の上側部分には、遊技盤4の発射通路に向けて遊技球を導く発射レール15が傾斜状に装着されている。一方、前枠体8前面の下部領域内の下側部分には、下前面部材16が装着されている。下前面部材16前面のほぼ中央には、下皿17が設けられ、片側寄りには操作ハンドル18が設けられている。
また、図2に示すように、本体枠3(前枠体8)のヒンジ機構7が設けられる側とは反対側となる開放側の後面には、外枠2に対して本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対して前面枠5を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置19が装着されている。施錠装置19は、外枠2に設けられた閉止具20に係脱可能に係合して本体枠3を閉鎖状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック21と、前面枠5の開放側の後面に設けられた閉止具22に係脱可能に係合して前面枠5を閉鎖状態に施錠する上下複数の扉施錠フック23とを備えている。
しかして、シリンダー錠24の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることによって、本体枠施錠フック21と外枠2の閉止具20との係合が解除されて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に鍵が回動操作されることによって、扉施錠フック23と前面枠5の閉止具22との係合が解除されて前面枠5が解錠されるようになっている。なお、シリンダー錠24の前端部は、パチンコ機1の前方から鍵を挿入して解錠操作が行えるように、前枠体8および下前面部材16を貫通して下前面部材16の前面に露出して配置されている。
本体枠3前面の一側には、ヒンジ機構25によって前面枠5が前方に開閉可能に装着されている。前面枠5は、扉本体フレーム26、および上皿28を備えて構成されている。扉本体フレーム26は、プレス加工された金属製フレーム部材によって構成され、前枠体8の上端から下前面部材16の上縁に亘る部分を覆う大きさに形成されている。扉本体フレーム26のほぼ中央には、後述する遊技領域12を前方から透視可能なほぼ円形状の開口窓30が形成されている。また、扉本体フレーム26の後側には、開口窓30よりも大きい矩形枠状をなす窓枠31が設けられている。この窓枠31には、ガラスまたは透明樹脂板等の透明板32が装着されている。なお、本体枠3に対する前面枠5の開閉は、扉開放スイッチ39(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
扉本体フレーム26の前側には、開口窓30の周囲において、左右両側部にパチンコ機1を光装飾する枠ランプ27が、下部に上皿28が、上部に中高音用スピーカ29が装着されている。なお、枠ランプ27は、後述する画像表示装置42にて実行される演出の演出態様に応じて点灯・消灯制御され、中高音用スピーカ29および上述した重低音用スピーカ14は、画像表示装置42にて実行される演出の演出態様に応じて複数種類の音出力態様の音出力制御が実行される。このように、画像表示装置42にて実行される演出に同期して枠ランプ27の点灯・消灯制御、中高音用スピーカ29および重低音用スピーカ14の音出力制御、を実行することにより演出効果を高め、遊技者の興趣を向上させるためのものである。また、中高音用スピーカ29および重低音用スピーカ14では、不正行為が実行されたことを報知する警告音、遊技に関するエラー状態が発生したことを報知する情報音、等の出力も行われる。
次に、本体枠3の裏面構成について説明すると、図3に示すように、本体枠3の裏面上側には、遊技島に設置される球揚送装置から供給される遊技球を貯留する球タンク105と、球タンク105と払出装置103とを接続し、球タンクに貯留される遊技球を流下せしめるタンクレール106と、が配置されている。なお、タンクレール106によって球タンク105と接続される払出装置103(球払出手段)は、ユニット状に形成され、タンクレール106からの遊技球を受け入れて遊技球の払い出しを指示する信号にもとづいて所定個数の遊技球を払い出す。
また、タンクレール106の下方には、基板等が内蔵される基板保護カバー107が設けられている。なお、基板保護カバー107は、タンクレール106から落下した球によってこれら基板類が損傷するのを防止するとともに、各基板への不正行為を防止する役割を担っている。また、基板保護カバー107は、パチンコ機1の後面側に張り出しており、その下方に主制御基板101が配置されている。また、主制御基板101の遊技盤4後面側には周辺制御基板111(図5に符号のみ記載)が配置されている。しかして、主制御基板101および周辺制御基板111の上方がパチンコ機1の後面側に張り出した基板保護カバー107によって覆われ、タンクレール106から落下した球によって主制御基板101および周辺制御基板111が損傷するのを防止している。
また、本体枠3の裏面下側一側に発射制御装置104(発射手段)が取り付けられている。この発射制御装置104は、発射位置に送られた球を発射する発射ハンマーと、発射ハンマーに往復回動動作を付与する発射モータ等を集約して設けることにより構成され、操作ハンドル18と関連付けられている。また、発射制御装置104の右側方には、払出制御基板102が設けられている。払出制御基板102は、主制御基板101からの遊技球の払い出しを指示する信号を受信したことにもとづいて払出装置103を駆動制御する。
次に、遊技盤4に設けられる各種構成部材および装置について図4を参照して説明する。図4は、遊技盤4を示す正面図である。
遊技盤4の盤面には、案内レール11が円形状に立設する。案内レール11は、外レール11aと内レール11bによって構成され、内レール11bの先端部には、外レール11aと内レール11bによって囲まれる領域への遊技球の進入を防止する逆流防止弁11cが設けられている。また、内レール11bおよび逆流防止弁11cによって囲まれる領域に遊技領域12を形成している。遊技領域12は、種々の部材によって、遊技球を転動可能な領域と、その他の領域(遊技球を転動不可能な領域)と、に区画形成される。具体的には、遊技領域12の中央部分に、遊技盤4の前面側の盤面から前方に所定の厚みを有し、中央が刳り貫かれた規制壁部材40が立設し、遊技領域12を区画している。すなわち、遊技領域12を流下してきた遊技球が規制壁部材40に接触すると、規制壁部材40の左右両側の一方に誘導され、規制壁部材40の内部に進入できないように規制壁部材40が形成されている。
また、規制壁部材40の一部には、遊技球が進入可能な開口(図示しない)が開設され、該開口から進入した遊技球は、規制壁部材40の内壁に沿って設けられる誘導部材40dにより規制壁部材40の下部内側面に誘導される。誘導部材40dは、透明な合成樹脂から形成される筒状の部材であり、内部を転動する遊技球を視認可能に構成される。また、規制壁部材40の下部内側面には、遊技球が転動可能な棚形状を有する入賞補助ステージ40eが形成されている。入賞補助ステージ40eは、その中央部分に前方下方に傾斜した補助溝40fが形成される。該補助溝40fは、後述する上始動口72の真上に位置し、入賞補助ステージ40e上を転動する遊技球を上始動口72の真上に放出し、上始動口72への入賞を補助するものである。
なお、この実施の形態では、誘導部材40dを透明な合成樹脂から形成することによって内部を転動する遊技球を視認可能としたが、誘導部材40dの内部を転動する遊技球が視認可能であれば誘導部材40dを異なる構成としてもよい。例えば、誘導部材40dの側面にスリット状の開口を複数形成することにより内部を転動する遊技球を視認可能となるようにしてもよい。
規制壁部材40の内側領域には、複数種類の画像を表示制御可能な画像表示装置42が配設される。遊技球の進入を阻止する規制壁部材40内部に画像表示装置42が設けられるため、画像表示装置42の前方を遊技球が流下して表示内容を視認し難くなるという不具合を防止できる。また、この実施の形態の画像表示装置42は、画像を表示可能な液晶表示装置(LCD)によって構成され、左・中・右の3つの領域それぞれにて各々を識別可能な複数種類の装飾図柄(例えば、「0」〜「9」のアラビア数字を模した図柄)の変動表示を行う。
規制壁部材40の右下部には、特別図柄表示器41、特図保留記憶LED47、および状態表示LED43が設けられている。特別図柄表示器41は、4個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより特別図柄を変動表示する。特図保留記憶LED47は、4個のLEDによって構成され、点灯するLEDの個数を制御することにより後述する特図保留記憶数を表示する。状態表示LED43は、1個のLEDによって構成され、遊技状態に応じた態様でLEDを駆動させる。
また、規制壁部材40の右上方(後述する背面装飾部材50)には、普通図柄表示器44および普図保留記憶LED48が設けられている。普通図柄表示器44は、上下2個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより普通図柄を変動表示する。普図保留記憶LED48は、上下2個のLEDによって構成され、所定の態様でLEDを駆動制御することにより後述する普図保留記憶数を表示する。
規制壁部材40の左側方には、ゲート74が設けられている。ゲート74は、遊技領域12に突設して遊技球が通過可能な通過領域を形成し、ゲート74の通過領域を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ74aが設けられている。なお、上述した普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示は、ゲート74を遊技球が通過し、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されたことにもとづいて開始される。すなわち、ゲートスイッチ74aによる遊技球の検出に応じて普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示が許可される。この例では、普通図柄表示器44は、上下2つのLEDによって構成され、上下のLEDを交互に点灯させることによって普通図柄の変動表示を実行する。そして、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯させた状態で変動表示を停止した場合には、当りとなり、普通図柄表示器44の下側のLEDを点灯させた状態で変動表示を停止した場合には、はずれとなる。
また、規制壁部材40の中央下方には、上始動口72と下始動口73とを備えた可変入賞球装置71が配置する。可変入賞球装置71において、上始動口72は、上方から流下する遊技球を常に受け入れ可能な状態で設けられる。一方、下始動口73は、上始動口72の下方に設けられるとともにその両側に可動片71aが設けられ、上方および左右両側が塞がれた状態で設けられる。すなわち、可変入賞球装置71において、下始動口73は、遊技球を受け入れ不可能な状態で設けられている。可動片71aは、普通電動役物ソレノイド71bにより下部を支点として回動し、可変入賞球装置71の状態を下始動口73に遊技球を受け入れ可能な開放状態と、下始動口73に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態と、のいずれかの状態に制御する。また、上始動口72に入賞した遊技球は上始動口スイッチ72aによって検出され、下始動口73に入賞した遊技球は下始動口スイッチ73aによって検出される。
なお、上述した特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示は、上始動口72に遊技球が入賞して上始動口スイッチ72aにより遊技球が検出されたこと(所謂始動入賞)、および、下始動口73に遊技球が入賞して下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出されたこと(所謂始動入賞)、にもとづいて開始される。すなわち、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aによる遊技球の検出に応じて特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示が許可される。この例では、特別図柄表示器41は、4つのLEDによって構成され、4個のLEDを所定の態様で駆動制御することにより特別図柄の変動表示を実行する。
規制壁部材40の上部には、大入賞口開閉装置75が配設されている。大入賞口開閉装置75は、大入賞口の状態を、遊技球を受け入れ可能な開放状態と、遊技球を受け入れ不可能(開放状態よりも受け入れ難い状態でもよい)な閉塞状態と、のいずれかの状態に制御する装置である。具体的には、大入賞口開閉装置75は、大入賞口の上方に突設する封鎖部材(図示しない)と、大入賞口の左右両側に配置する可動片(図示しない)と、により遊技球の進入を阻害するように構成され、大入賞口ソレノイド76aにより大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して遊技球を受け入れ可能な開放状態と遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態とに制御する。大入賞口に入賞した遊技球は、カウントスイッチ75aによって検出される。また、大入賞口に遊技球が入賞し、カウントスイッチ75aによって検出されたことにもとづいて所定数(例えば、13個)の遊技球の払い出しが行われる。
また、遊技領域12の最下部には、遊技領域12を流下していずれの入賞口や入賞装置にも入賞しなかった遊技球を遊技領域12から排出するアウト口77が設けられている。また、遊技領域12には、上方から遊技球を受け入れ可能な複数の一般入賞口(左上・左中入賞口13a、左下入賞口13b、右入賞口13c)も設けられ、いずれかの一般入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて所定数(例えば、10個)の遊技球の払い出しが行われる。なお、左上・左中入賞口13aに入賞した遊技球は、左上・左中入賞口スイッチ13dによって検出され、左下入賞口13bに入賞した遊技球は、左下入賞口スイッチ13eによって検出され、右入賞口13cに入賞した遊技球は、右入賞口スイッチ13fによって検出される。この例では、上述した可変入賞球装置71、および一般入賞口13a〜13cは、板状パネル70に突設して一体形成され、遊技球が入賞可能な入賞領域を形成する。
また、遊技盤4の前面(遊技領域12が形成される側)には、遊技球の流下方向を変化させる複数の障害釘が植設する。また、以上説明した一般入賞口13a〜13cおよび各種入賞口(上始動口72、下始動口73、大入賞口)に入賞した遊技球は、各球検出スイッチによって検出された後、遊技盤4の裏面に排出されるが、これら全ての遊技球は、遊技盤4裏面に設けられた全入賞口入賞数計数スイッチ45a(図5に符号のみ記載)によって検出されるようになっている。
次に、パチンコ機1の裏面側に設けられる主基板100と周辺基板110とについて説明する。図5は主基板100と周辺基板110とを示すブロック図である。
主基板100は、図5に示すように、主制御基板101および払出制御基板102により構成されている。主制御基板101は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしての主制御MPU101aと、入出力デバイス(I/Oデバイス)としての主制御I/Oポート101bと、を備えている。主制御MPU101aには、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、が内蔵されている。また、不正を防止するための機能も内蔵されている。
主制御I/Oポート101bを介して、カウントスイッチ75a、上始動口スイッチ72a、下始動口スイッチ73a、ゲートスイッチ74a、左上・左中入賞口スイッチ13d、左下入賞口スイッチ13e、右入賞口スイッチ13f、全入賞口入賞数計数スイッチ45a、磁気検知スイッチ45b、扉開放スイッチ39、および内枠開放スイッチ36からの検出信号がそれぞれ入力される。
なお、全入賞口入賞数計数スイッチ45aは、遊技領域12に設けられた複数種類の入賞口(この例では、一般入賞口13a〜13c、上始動口72、下始動口73、および大入賞口)に入賞した全ての遊技球を検出するスイッチであり、主制御MPU101aは、全入賞口入賞数計数スイッチ45aによって遊技球が検出されたことにもとづいて入賞球数を計数する。また、磁気検知スイッチ45bは、遊技盤4の後面側であって、遊技領域12における上始動口72および下始動口73の近傍に設けられ、磁気変化を検出するものである。すなわち、磁気検知スイッチ45bは、磁石等を用いて遊技球を上始動口72および下始動口73に不正に入賞させる不正行為がなされたことを検出するスイッチであり、主制御MPU101aは、磁気検知スイッチ45bによって磁気が変化したことを検出したときに不正がなされたことを報知する処理を行う。
また、主制御MPU101aは、上記した検出信号にもとづき、主制御I/Oポート101bを介して普通電動役物ソレノイド71b、大入賞口ソレノイド76a、特別図柄表示LED基板46(特別図柄表示器41および特図保留記憶LED47を搭載する基板)、普通図柄表示LED基板49(普通図柄表示器44および普図保留記憶LED48を搭載する基板)、および状態表示LED基板(状態表示LED43を搭載する基板;図示しない)を駆動する駆動信号を出力する。
主制御基板101と払出制御基板102との基板間では、互いに、つまり双方向に各種コマンドがやり取りされ、主制御基板101と周辺制御基板111との基板間では、主制御基板101から周辺制御基板111へ、つまり一方向に各種コマンドが出力されている。
払出制御基板102は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしての払出制御MPU102aと、I/Oデバイスとしての払出制御I/Oポート102bと、を備えている。払出制御MPU102aには、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMと、一時的にデータを記憶するRAMと、が内蔵されている。また、不正を防止するため機能も内蔵されている。
主制御基板101から出力された払出装置103(払出モータ)を駆動するコマンドは払出制御I/Oポート102bを介して入力され、払出制御MPU102aは、このコマンドにもとづき、払出制御I/Oポート102bを介して払出装置103(払出モータ)を駆動する駆動信号を出力する。これにより、払出装置103は賞球を払い出す。なお、払出制御MPU102aは、図示しないプリペイドカードユニットから貸球要求信号が入力されると、貸球を払い出す。また、払出制御MPU102aは、主制御基板101から出力された異常発生時(例えば、磁気検知スイッチにより磁気変化を検出した)のコマンドが払出制御I/Oポート102bを介して入力されると、このコマンドにもとづいて発射制御装置104(発射モータ)の駆動を停止する駆動停止信号を、払出制御I/Oポート102bを介して出力する。これにより、発射制御装置104は異常発生時にその駆動が停止される。
周辺基板110は、図5に示すように、周辺制御基板111により構成されている。周辺制御基板111は、図5に示すように、マイクロプロセッサとしてのサブ統合MPU111aと、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するサブ統合ROM111bと、高音質の演奏を行う音源IC111cと、この音源IC111cが参照する音楽および効果音等の音情報が記憶されている音ROM111d、を備えている。
サブ統合MPU111aは、主制御基板101からコマンドを受け取ると、このコマンドにもとづいて表示演出に関する表示コマンドを作成し、液晶表示基板120に出力する。液晶表示基板120は、サブ統合MPU111aから出力された表示コマンドに応じてLEDモジュール(画像表示装置42)を制御して装飾図柄の変動表示、キャラクタ等の画像表示等を行う。
また、サブ統合MPU111aは、パラレル入出力ポートやシリアル入出力ポート等を内蔵しており、主制御基板101からコマンドを受け取ると、このコマンドにもとづいて、演出に関する演出コマンドを作成し、この演出コマンドを、パラレル入出力ポートから音源IC111cに出力する。音源IC111cは、サブ統合MPU111aから出力された演出コマンドに応じて、音ROM111dから音情報を読み込み、上述した重低音用スピーカ14および中高音用スピーカ29から各種演出に合わせた音楽および効果音等が出るよう制御を行う。また、サブ統合MPU111aは、演出コマンドに合わせて、枠ランプ27(図5には、枠装飾基板27aと記載)を駆動する駆動データを出力する。
また、サブ統合MPU111aは、演出コマンドに合わせて、シリアル入出力ポートからランプ駆動基板119に、パチンコ機1を光装飾する各種LED(例えば、遊技盤左上LED基板119a、遊技盤左中LED基板119b、遊技盤左LED基板119c、遊技盤左下LED基板119d、遊技盤下LED基板119e、右下飾りLED基板119f、右ワープLED基板119g、右上飾り上LED基板119h、右上飾り中LED基板119i、右上飾り下LED基板119j、および大入賞口内LED基板119k)に搭載されるLEDを点灯/消灯(ON/OFF)するON/OFFデータと、各種モータ(例えば、大入賞口内振分モータ59a)を駆動する駆動データと、を出力する。
なお、右ワープLED基板119gは、規制壁部材40の右側方に設けられ、規制壁部材40の右側方の遊技領域を光装飾するものである。また、右上飾り上LED基板119h、右上飾り中LED基板119i、および、右上飾り下LED基板119jは、後述する右上装飾部材40cの後面側に設けられ、右上装飾部材40cを光装飾するものである。また、大入賞口内LED基板119kは、大入賞口開閉装置75の後面側に設けられ、大入賞口を光装飾するものである。
また、大入賞口内振分モータ59aの位置を検出する大入賞口内振分モータセンサ59b、振分装置進入スイッチ59c、振分装置進入スイッチ58d、特定演出スイッチ62d、特定演出排出スイッチ55dからの検出信号は、ランプ駆動基板119を介して周辺制御基板111に入力される。サブ統合MPU111aは、大入賞口内振分モータセンサ59b、振分装置進入スイッチ59c、振分装置進入スイッチ58d、特定演出スイッチ62d、特定演出排出スイッチ55dからの検出信号が入力されると、大入賞口内振分モータ59a、液晶表示基板120等に制御信号を出力する。
このように本実施形態では、特別図柄を変動表示する特別図柄表示器41を主基板100に搭載される主制御MPU101aで制御する一方、規制壁部材40および背面装飾部材50に設けられている各種装置(大入賞口開閉装置75、画像表示装置42等)を周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aで制御するようになっている。このため、主基板100(主制御MPU101a)の制御負担を軽減することができるとともに、周辺基板110(サブ統合MPU111a)の制御によって規制壁部材40および背面装飾部材50に設けられている各種装置によって多彩な演出を実行することができ、演出に対する興趣を低減しない構成にできる。
ここで、上述した各種構成部材および装置等が設けられた遊技盤4にて実現される遊技について説明する。遊技者が操作ハンドル18を操作することによりパチンコ機1の裏面側に設けられる発射制御装置104によって遊技球が打ち出される。発射制御装置104から打ち出された遊技球は、発射レール15および案内レール11の外レール11aと内レール11bとによって囲まれる領域を通って遊技領域12の上部に放出され、遊技領域12を障害釘等に衝突しながらアウト口77に向かって流下する。そして、遊技領域12を流下する遊技球がゲート74を通過し、ゲートスイッチ74aによって検出されると、普通図柄表示器44で普通図柄の変動表示が開始される。
なお、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されると、所定範囲の普通図柄当り判定乱数を更新するカウンタから普通図柄当り判定乱数を抽出する。そして、普通図柄表示器44にて普通図柄の変動表示を開始するときに、普通図柄当り判定乱数にもとづいて当りとするか否かの判定を行い、変動表示の結果、判定結果に応じた態様でLEDを停止表示する。具体的には、当りと判定された場合には、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯した状態で普通図柄の変動表示を停止させ、はずれと判定された場合には、普通図柄表示器44の下側のLEDを点灯した状態で普通図柄の変動表示を停止させる。
また、普通図柄表示器44にて普通図柄の変動表示を実行中、および、普通図柄表示器44の表示結果が当りとなったことにもとづいて可変入賞球装置71を開閉制御しているときに遊技球がゲート74を通過し、ゲートスイッチ74aにより遊技球が検出されたことにもとづいて抽出された普通図柄当り判定乱数は、所定個数(この実施の形態では、4個)まで記憶可能とされ、記憶される普通図柄当り判定乱数の個数(普図保留記憶数)は普図保留記憶LED48によって表示される。上述したように、普図保留記憶LED48は、2個のLEDによって構成される。この例では、上側のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が1であることを示し、上下2個のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が2であることを示し、上側のLEDを点滅させて下側のLEDを点灯させることにより普図保留記憶数が3であることを示し、上下2つのLEDを点滅させることにより普図保留記憶数が4であることを示す。
また、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示は、所定期間経過後に停止し、停止時の普通図柄の表示結果が「当り」となったときに可変入賞球装置71を所定時間(例えば、500ms(0.5秒))開放状態に制御する。一方、普通図柄表示器44の表示結果が「はずれ」となった場合には、可変入賞球装置71を開放状態に制御することなく下始動口73に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態を維持するが、上始動口72は遊技球を受け入れ可能な状態となっている。
すなわち、下始動口73は、普通図柄表示器44に当りとなる表示結果が停止表示されたときに所定時間(例えば、500ms(0.5秒))開放状態に制御される。具体的には、普通図柄表示器44に当りとなる表示結果が停止表示されたことにもとづいて普通電動役物ソレノイド71bを可動して可動片71aを回動し、可変入賞球装置71を開放状態に制御する。そして、所定期間経過したときに再び普通電動役物ソレノイド71bを可動して可動片71aを回動し、可変入賞球装置71を閉塞状態に制御する。可変入賞球装置71を開放状態に制御することにより下始動口73に遊技球を受け入れ可能な状態になり、可変入賞球装置71を閉塞状態に制御することにより遊技球を受け入れ不可能な状態になる。
また、遊技領域12を流下する遊技球が上始動口72、または、下始動口73に入賞すると、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始可能な状態(例えば、大当り遊技及び小当り遊技状態中でない状態、および、特別図柄および装飾図柄の変動表示中でない状態)であれば、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始するとともに、画像表示装置42にて装飾図柄の変動表示を開始し、所定期間経過後に特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示、および、画像表示装置42における装飾図柄の変動表示を停止して表示結果を導出する。
なお、本実施形態では、特別図柄の変動表示が許可される入賞口として、可変入賞球装置71に設けられる上始動口72および下始動口73の2つの始動入賞口が設けられているが、可変入賞球装置71に設けられる始動入賞口の設置個数はこれらに限られず、例えば、上始動口72と、下始動口73と、のいずれか一方のみ設ける構成であってもよい。また、上始動口72に遊技球が入賞して上始動口スイッチ72aによって検出されたこと、および、下始動口73に遊技球が入賞して下始動口スイッチ73aによって検出されたことにもとづいて所定数(例えば、3個)の遊技球の払い出しが行われる。また、上始動口72に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72aによって遊技球が検出されたときと、下始動口73に遊技球が入賞し、下始動口スイッチ73aによって遊技球が検出されたときと、で異なる個数の遊技球を払い出すようにしてもよい。例えば、上始動口72に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72aによって遊技球が検出されたときに3個の遊技球を払い出し、下始動口73に遊技球が入賞し、下始動口スイッチ73aによって遊技球が検出されたときに4個の遊技球を払い出すようにしてもよい。
また、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出されると、所定範囲の当り判定用乱数を更新するカウンタから当り判定用乱数を抽出する。また、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を開始するとき(および、画像表示装置42にて装飾図柄の変動表示を開始するとき)に、当り判定用乱数にもとづいて当り(15R大当り、2R大当り、小当り)とするか否かの判定を行い、変動表示の結果、判定結果に応じた態様で特別図柄表示器41のLEDを点灯制御するとともに、画像表示装置42に判定結果に応じた装飾図柄を導出表示する。具体的には、当り(15R大当り、2R大当り、小当り)とする判定がなされた場合には、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様で点灯表示するとともに、画像表示装置42に装飾図柄の特定表示結果を導出表示する。一方、はずれと判定された場合には、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様とは異なる態様(はずれ図柄)で点灯表示するとともに、画像表示装置42にはずれ状態となる表示結果(はずれ図柄:非特定表示結果、この実施の形態では、少なくとも2種類以上の識別情報(図柄)の組み合わせ)を導出表示する。このように、特別図柄表示器41における特別図柄の表示結果と、画像表示装置42における装飾図柄の表示結果と、は対応している。
また、画像表示装置42にて変動表示される装飾図柄は特別図柄表示器41にて変動表示される特別図柄とは異なる演出用の図柄であり、特別図柄表示器41にて行われる変動表示の内容を、演出用の装飾図柄を用いてより演出効果を高めて遊技者に表示するものである。つまり、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様で点灯表示した場合には大当り遊技状態(15R大当り遊技状態、2R大当り遊技状態)又は小当り遊技状態に移行制御するが、万が一、画像表示装置42にて装飾図柄の表示結果が特定表示結果となっても特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様とは異なる態様で点灯表示した場合には大当り遊技状態及び小当り遊技状態に移行制御されない。
さらに、この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDによって点灯表示する特定の態様は、高利益特別態様(15R確変大当り図柄)と、高利益特別態様とは異なる高利益非特別態様(15R非確変図柄)と、低利益特別態様(2R大当り図柄)と、特殊態様(小当り図柄)と、を含む。
そして、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち高利益特別態様(15R確変大当り図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち高利益特別表示結果(15R確変大当り図柄:この実施の形態では、同一の奇数図柄の組み合わせ)を導出表示し、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち低利益特別態様(2R大当り図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち低利益表示結果(2R大当り図柄(はずれ図柄のうち予め定められた装飾図柄の組み合わせ):この実施の形態では、「1」と「2」と「3」を含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等、チャンス目ともいう)を導出表示する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち高利益非特別態様(15R非確変図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち高利益非特別表示結果(15R非確変図柄:この実施の形態では、同一の偶数図柄の組み合わせ)を導出表示し、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち特殊態様(小当り図柄)で点灯表示する場合には、画像表示装置42に装飾図柄の表示結果として特定表示結果のうち特殊表示結果(小当り図柄(はずれ図柄のうち予め定められた装飾図柄の組み合わせ):この実施の形態では、2R大当り図柄と同様に、「1」と「2」と「3」を含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等、チャンス目ともいう)を導出表示する。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器41に表示される低利益特別態様に対応して画像表示装置42に表示される低利益表示結果と、特別図柄表示器41に表示される特殊態様に対応して画像表示装置42に表示される特殊表示結果と、を同一の図柄の組み合わせ(「1」と「2」と「3」を含む図柄の組み合わせ、例えば、「123」、「213」等)としている。そのため、画像表示装置42を視認している遊技者にとっては、小当り遊技状態となったか、2R大当り遊技状態となったかを把握することが困難となる。また、本例では、特殊表示結果としてはずれ図柄のうち予め定められた装飾図柄の組み合わせとするため、特別図柄表示器41の表示結果がはずれとなる場合にも画像表示装置42に特殊表示結果が表示される。そのため、画像表示装置42に特殊表示結果が導出されたときに2R大当りであるか、小当りであるか、はずれであるか、の判別が困難になる。なお、特別図柄表示器41の表示結果がはずれとなる場合には画像表示装置42に特殊表示結果を表示しないように構成してもよい。
特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様及び低利益特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態に制御し、該大当り遊技状態終了後に通常状態および後述する時短状態よりも高い確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定される高確率状態(この実施の形態では、高確率状態では、1/80の確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定、通常状態および時短状態では、1/400の確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定)に制御する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益非特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態に制御し、該大当り遊技状態終了後に特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示を所定回数(例えば、100回)実行するまで、特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を停止表示するまでの変動時間と、普通図柄表示器44により普通図柄の変動表示を開始してから普通図柄を停止表示するまでの変動時間と、を通常状態よりも短縮する時短状態に制御する。なお、画像表示装置42による装飾図柄の変動表示は特別図柄表示器41による特別図柄の変動表示と同期している。具体的には、特別図柄表示器41により特別図柄の変動表示を開始するときに画像表示装置42により装飾図柄の変動表示を開始し、特別図柄表示器41により特別図柄を停止表示するときに画像表示装置42により装飾図柄を停止表示する。すなわち、特別図柄表示器41による特別図柄の変動時間と、画像表示装置42による装飾図柄の変動時間と、は同一の時間とされ、時短状態において特別図柄表示器41による特別図柄の変動時間が短縮されることに伴って画像表示装置42による装飾図柄の変動時間も短縮される。
また、時短状態では、さらに、下始動口73が開放状態にされる開放時間を通常状態よりも延長する制御(この実施の形態では、通常状態では、500ms(0.5秒)、時短状態では、5s(5秒))と、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示の結果が当り(この実施の形態では、普通図柄表示器44の上側のLEDを点灯表示)となる確率を高める制御と、が実行される。なお、通常状態とは、高確率状態および時短状態とは異なる遊技状態のことである。また、時短状態では、大当り(15R大当り、2R大当り)と判定される確率は通常状態と同じ(低確率)であるため、通常状態と時短状態とを総称して低確率状態と呼ぶことがある。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様(15R確変大当り図柄)で点灯表示したことに基づく大当り遊技状態を実行して、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する場合には、時短状態の制御も並行して行われる。すなわち、特別図柄表示器41の4個のLEDを高利益特別態様で点灯表示した場合には、大当り遊技状態の終了後に特別図柄の変動表示を所定回数実行するまで時短状態の制御と高確率状態の制御との両方が並行して行われ、大当り遊技状態の終了後の特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数に達したときに時短状態の制御を終了し、高確率状態の制御を単独で行うようになる。なお、時短状態の制御を終了するときに高確率状態の制御を終了するようにしてもよい。すなわち、大当り遊技状態の終了後に特別図柄の変動表示を所定回数(例えば、100回)実行するまで通常状態および時短状態よりも高い確率で大当り(15R大当り、2R大当り)と判定される高確率状態に制御するようにしてもよい。
一方、特別図柄表示器41の4個のLEDを低利益特別態様(2R大当り図柄)で点灯表示したことに基づく大当り遊技状態を終了して大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する場合には、大当り遊技状態を終了するときの遊技状態に応じて時短状態の制御を並行して行う場合と時短状態の制御を並行して行わない場合とがある。具体的には、特別図柄表示器41の4個のLEDを低利益特別態様(2R大当り図柄)で点灯表示したことに基づく大当り遊技状態を終了するときに遊技状態を判別し、時短状態の制御が行われていれば大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御と並行して時短状態の制御を行い、時短状態の制御が行われていなければ大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を単独で行う。
また、上述した例に限らず、時短状態では、特別図柄表示器41および画像表示装置42における特別図柄および装飾図柄の変動時間を通常状態よりも短縮する制御、普通図柄表示器44における普通図柄の変動時間を通常状態よりも短縮する制御、普通図柄表示器44における普通図柄の変動表示の結果が当りとなる確率を通常状態よりも高める制御、可変入賞球装置71が開放状態にされる開放時間を通常状態よりも延長する制御、可変入賞球装置71が開放状態にされる回数を通常状態よりも増加する制御、のうちいずれか1つ、または、任意の組み合わせ(全部でもよい)を実行するようにしてもよい。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特殊態様で点灯表示した場合には、小当り遊技状態に制御する。なお、小当り遊技状態の終了後には、小当り遊技状態を開始する以前の遊技状態を継続させる。すなわち、遊技状態が上記高確率状態である場合に小当り遊技状態となった場合には、小当り遊技状態の終了後に継続して高確率状態に制御する。また、遊技状態が上記時短状態である場合に小当り遊技状態となった場合には、小当り遊技状態の終了後に時短状態の終了条件(特別図柄の変動表示の実行回数が所定回数に達していること)が成立していなければ継続して時短状態に制御し、小当り遊技状態の終了後に時短状態の終了条件が成立していれば通常状態に制御する。このように、小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なり、遊技状態の変化に直接起因するものではなく、単に賞球の払い出しを得る機会を与えるものである。
また、この実施の形態では、画像表示装置42の3つの表示領域に対応する左・中・右の装飾図柄は、左装飾図柄→右装飾図柄→中装飾図柄の順に停止するように制御される。装飾図柄の停止図柄とは、左・中・右の装飾図柄の変動表示を開始してから中装飾図柄が停止表示されることにより左・中・右の装飾図柄全てが停止表示された状態の図柄の組み合わせをいう。
また、特別図柄表示器41にて特別図柄の変動表示を実行中、または、大当り遊技状態(15R大当り遊技状態、2R大当り遊技状態)及び小当り遊技状態の実行中、に上始動口72、または、下始動口73に遊技球が入賞し、上始動口スイッチ72a及び下始動口スイッチ73aにより遊技球が検出された(所定条件成立)ことにもとづいて抽出された当り判定用乱数は、所定個数(この実施の形態では、4個)まで記憶可能とされ、記憶される当り判定用乱数の個数(特図保留記憶数)は、特図保留記憶LED47によって表示される。上述したように、特図保留記憶LED47は、4つのLEDによって構成される。この例では、1個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が1であることを示し、2個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が2であることを示し、3個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が3であることを示し、4個のLEDを点灯させることにより特図保留記憶数が4であることを示す。すなわち、始動入賞が発生する毎に特別保留記憶LED47の点灯するLEDを1つ増やし、特別図柄の変動表示の開始条件(前回の特別図柄の変動表示、大当り遊技状態及び小当り遊技状態が終了して後述する特別図柄プロセスフラグが特別図柄通常処理を行うべき旨を示している状態)が成立したことに基づいて特別保留記憶LED47の点灯するLEDを1つ減らす。このように、特図保留記憶LED47は、所定条件が成立(上始動口72、または、下始動口73に遊技球が入賞)したが未だ特別図柄の変動表示が開始されていない記憶数(特図保留記憶数)を表示するものである。
この実施の形態では、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様で点灯表示したことにもとづく大当り遊技状態及び小当り遊技状態では、大入賞口ソレノイド76aにより大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ可能な開放状態に制御する。なお、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち高利益特別態様および高利益非特別態様で点灯表示したときには、15R大当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、30s(30秒))が経過したとき、あるいは所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞したとき、に大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。大入賞口に遊技球を受け入れ可能な開放状態に制御してから大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御するまでが大当り遊技状態における1ラウンド(1R)である。15R大当り遊技状態は、15ラウンド(15R)を実行したときに終了する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち低利益特別態様で点灯表示したときには、2R大当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、300ms(0.3秒))が経過したときに大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。2R大当り遊技状態は、2ラウンド(2R)を実行したときに終了する。
また、特別図柄表示器41の4個のLEDを特定の態様のうち特殊態様で点灯表示したときには、小当り遊技状態に制御し、大入賞口を開放状態に制御してから所定時間(例えば、300ms(0.3秒))が経過したときに大入賞口ソレノイド76aにより再び大入賞口の左右両側に配置する可動片を回動して大入賞口に遊技球を受け入れ不可能な閉塞状態に制御する。この実施の形態における小当り遊技状態では、大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にする制御(ラウンド)を2回繰り返す。
なお、この実施の形態では、2R大当り遊技状態で大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの期間と、小当り遊技状態で大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの期間と、を同一(見分けが付かない程度(例えば、100ms(0.1秒)以内の差)であれば同一とみなす)としている。また、2R大当り遊技状態で大入賞口を閉塞状態にしてから再び開放状態にするまでの待機時間と、小当り遊技状態で大入賞口を閉塞状態にしてから再び開放状態にするまでの待機時間と、を同一(見分けが付かない程度(例えば、100ms(0.1秒)以内の差)であれば同一とみなす)としている。そのため、2R大当り遊技状態に制御されているのか小当り遊技状態に制御されているのかを把握することが困難になり、小当り遊技状態であると把握されたときに高確率状態に制御されないことにより遊技者の興趣を低下させることを防止できる。
また、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態では、大入賞口を開放状態にしてから閉塞状態にするまでの開放時間が極端に短いため、大入賞口内への遊技球の入球は殆ど期待できない(例えば、1〜2個)。そのため、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態となったことを遊技者に悟られ難くでき、2R確変大当りとなった場合には突如として高確率状態に制御されたかの印象を与えることができる。また、この実施の形態では、2R大当り及び小当りとなった場合に、2R大当りであるか小当りであるかを報知しない。そのため、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態となったことが悟られた場合であっても、小当り遊技状態が実行されているのか大当り遊技状態が実行されているのかの判別を困難となる。
上述したように、状態表示LED43は、遊技状態に応じた態様でLEDを駆動させるが、積極的に遊技者に遊技状態を報知するものではない。すなわち、この実施の形態では、遊技領域12の右下部に状態表示LED43が配置し、遊技盤4に形成される遊技領域12の左側領域に遊技球を転動可能な領域が形成され、遊技領域12の右側領域には遊技球を転動可能な領域が殆ど形成されていないため、画像表示装置42及び遊技球の転動に注目している遊技者は状態表示LED43の態様に気付き難い。また、遊技状態に応じた態様で状態表示LED43を駆動していることを遊技者に知らせないため、状態表示LED43が駆動していることに気付いたとしても遊技状態に応じた態様で駆動していることに気付き難い。また、この実施の形態では、大当り遊技状態(2R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態)の終了後に時短状態に制御するか、高確率状態に制御するかを報知しない。そのため、現在の遊技状態を把握することが困難となり、遊技をやめ難くなる。
なお、状態表示LED43の具体的な態様として、例えば、15R大当り遊技状態では、状態表示LED43を赤色で点灯させ、2R大当り遊技状態では、状態表示LED43を赤色で点滅させる。また、小当り遊技状態では、緑色で点滅させる。通常状態では、状態表示LED43を消灯させ、時短状態では、状態表示LED43を緑色で点灯させ、高確率状態では、青色で点灯させる。なお、当りの種類(15R大当り、2R大当り、小当り)に応じて駆動されるLEDと、遊技状態に応じて駆動されるLEDと、を別個に設けるように構成してもよい。
次に、主制御基板101(特に主制御MPU101a)で実行される制御処理の例について説明する。図6(a)は、当該パチンコ機1に電源が投入されるとき、上記主制御基板101の主制御MPU101aによって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図6(a)に示されるように、この実施の形態にかかる主制御基板101はまず、図示しないクリアスイッチが操作されていることを条件にステップS1の処理として、各種のレジスタやRAMに格納されているデータを初期化する。クリアスイッチはパチンコ機1の背面側に設けられ、本体枠3が開放されなければ操作できないようになっている。また、クリアスイッチは電源投入から所定期間(例えば1秒)が経過する以前の操作に応じてクリア信号を主制御基板101に出力し、電源投入時に主制御MPU101aがクリア信号を入力されていると判断した場合に初期化処理(ステップS1)を実行して各種のレジスタやRAMに格納されているデータを初期化するようになっている。
次いで、ステップS2の処理として、予め定められた数値範囲内で更新される数である乱数の更新を行う。すなわち、この実施の形態にかかる主制御基板101では、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理に供される乱数(当り判定用乱数、付与価値決定用乱数)、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)についての抽選処理に供される(変動パターン決定用乱数)、上記可動片71aの動作契機となる当りの当落にかかる抽選処理に供される乱数(普通図柄当り判定乱数)等々、といった乱数を保持する乱数カウンタを備えている。そこで、このステップS2の処理では、これら乱数のうちの当落に関わらない乱数(変動パターン決定用乱数)のみが更新されるかたちで当該乱数カウンタのカウンタ操作が行われることとなる。
なお、こうしてステップS1及びS2の処理が行われた後は、上記ステップS2の処理のみが基本的に繰り返し行われる。ただし、この実施の形態では、例えば4ms毎に以下のタイマ割込制御が行われる。
図6(b)は、上記主制御基板101の主制御MPU101aによって定期的に行われるタイマ割込制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
同図6(b)に示されるように、この割込制御ではまず、ステップS11の処理として、レジスタの退避処理が行われる。次いで、ステップS12の処理として、上記ゲートスイッチ74a、上記上始動口スイッチ72a、上記下始動口スイッチ72b、上記カウントスイッチ75a、左下入賞口スイッチ13e、左上・左中入賞口スイッチ13d、全入賞口入賞数計数スイッチ45aなど、各種のスイッチからの検出信号が入力される。そして次に、ステップS13の処理として、上記乱数カウンタの値を更新するための乱数更新処理が行われる。なお、このステップS13の処理では、上述の乱数のうち、上記特別図柄及び上記普通図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(当り判定用乱数、付与価値決定用乱数、普通図柄当り判定乱数)が更新されるかたちで上記乱数カウンタのカウンタ操作が行われる。
そして、こうして乱数の更新が行われた後、当該主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS14の処理として、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む特別図柄プロセス処理を実行する。なお、この特別図柄プロセス処理については後述するが、ここでは、基本的に、上記主制御MPU101aのRAMに格納されている遊技の進行状況を示す特別図柄プロセスフラグに基づいて該当する処理が選択的に実行されることとなる。
そして次に、同主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS15の処理として、上記可動片71aの動作契機となる当りの当落にかかる抽選処理を含む普通図柄プロセス処理を実行する。なお、この普通図柄プロセス処理についても後述することとするが、ここでも、基本的に、遊技の進行状況を示す普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択的に実行されることとなる。また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当り遊技状態(2R大当り遊技状態の一部を除く)の終了後の所定期間内は、上記可動片71aの駆動頻度がより高くなるように当該抽選処理を実行する構成となっている(いわゆる時短状態)。なお、この実施の形態では、上記普通図柄の変動表示制御に要する時間を上記大当り遊技状態の終了後の所定期間だけ短縮するとともに、上記可動片71aの開放時間を延長することによって、こうした時短状態を実現するようにしている。
また、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)及び普通図柄プロセス処理(ステップS15)が行われると、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS16の処理として、同特別図柄プロセス処理にてRAMの所定の領域に設定されたコマンドを上記周辺基板110などに送信する処理を行う。次いで、ステップS17の処理として、上記普通図柄プロセス処理にて同じくRAMの所定の領域に設定されたコマンドを例えば上記周辺基板110などに送信する処理を行う。
また、同主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS18の処理として、例えばホール管理用コンピュータに供給される当り情報(15R大当り、2R大当り、小当り)などのデータを出力する情報出力処理を行う。
そして次に、同主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS19の処理として、上記上始動口スイッチ72a、上記下始動口スイッチ73a、上記カウントスイッチ75a、左下入賞口スイッチ13e、左上・左中入賞口スイッチ13dなどの検出信号がオン状態にあるときは、それら信号に応じた賞球が遊技者に払い出されるよう上記払出制御基板102に払出制御コマンドを出力する。これにより、上記払出制御基板102に搭載される払出制御MPU102aは、払出制御I/Oポート102bから払出装置103に駆動信号を出力し、遊技者に賞球を払い出すようになる。
また、同主制御基板101の主制御MPU101aは、次にステップS20の処理として、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する。次いで、ステップS21の処理として、パチンコ機1の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する。そしてその後、常時動作するアクチュエータの駆動制御を行うとともに(ステップS22)、上記レジスタの内容を復帰させ(ステップS23)、割込許可状態に設定した時点で(ステップS24)、この制御が終了することとなる。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマによる割込処理によって遊技制御処理を実行することとしたが、当該割込処理では例えば割り込みが発生したことを示すフラグのセットのみを行うようにしてもよい。ただしこの場合、遊技制御処理をメイン処理にて実行することとなる。
図7は、上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、各種の抽選処理に供される乱数が更新されたとすると(ステップS13)、同図7に示されるように、この主制御基板101の主制御MPU101aはまず、上記上始動口スイッチ72a又は上記下始動口スイッチ73aによる検出信号がオン状態(始動口への入球あり)にあることを条件に(ステップS30)、例えば特別図柄の当り判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれをRAMに格納するなどの始動口通過処理を実行する(ステップS40)。そしてその後は、上述の特別図柄プロセスフラグに応じて、以下の9つのプロセス処理の1つを選択的に実行することとなる。
1.主制御MPU101aのRAMに格納されている特別図柄の当り判定用乱数、付与価値決定用乱数などを読み出し、読み出した当り判定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる特別図柄通常処理(ステップS50)
2.上記付与価値決定用乱数に基づく大当りの種類についての決定処理と、特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果及び大当りの種類についての決定処理の結果に基づいて特別図柄の変動制御停止時の態様の決定処理などが行われる特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)
3.上記変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄表示器41に表示される特別図柄の変動態様や、上記画像表示装置42に特別図柄に対応して実行される演出表示の変動態様についての抽選処理などが行われる変動パターン設定処理(ステップS52)
4.特別図柄表示器41における上記特別図柄の変動表示が停止されるまで待機する特別図柄変動処理(ステップS53)
5.特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果及び大当りの種類についての決定処理の結果に基づいて決定された特別図柄の変動制御停止時の態様が上記特別図柄表示器41に表示されるように上記特別図柄の変動表示を停止させる特別図柄停止処理(ステップS54)
6.特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理の結果が予め決められた特定の態様となったとき(15R大当り、2R大当り、小当り)、上記大当り遊技状態及び小当り遊技状態に移行する旨などの遊技者への報知が上記周辺基板110によって行われるまで待機する大入賞口開放前処理(ステップS55)
7.特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての抽選処理の結果が予め決められた特定の態様となったとき(15R大当り、2R大当り、小当り)、大入賞口開閉装置75により上記大入賞口が開放状態に制御される大入賞口開放中処理(ステップS56)
8.大当り遊技状態及び小当り遊技状態が終了する旨の遊技者への報知が上記周辺基板110によって行われるまで待機する大入賞口開放後処理(ステップS57)
なお、上記特別図柄プロセスフラグは、上述のステップS1の処理(図6参照)において、上記特別図柄通常処理(ステップS50)を行うべき旨を示すよう操作されている。
次に、上記始動口通過処理(ステップS40)、及びこうした9つのプロセス処理(ステップS50〜S57)の具体的態様についてそれら処理の別に詳述する。図8は、上記始動口通過処理(ステップS40)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS30の処理において、上記上始動口スイッチ72a又は下始動口スイッチ73aがオン状態にあり、上記上始動口72又は上記下始動口73への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図8に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、ステップS41の処理として、まず、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御MPU101aのRAMから取得する。そして、このカウンタ値に基づいて上述の特別図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS42〜S44の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS42の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントアップする。次いで、ステップS43の処理として、上記当り判定用乱数及び付与価値決定用乱数を上記乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS44の処理として、こうして取得された各乱数を、上記主制御MPU101aのRAMの記憶領域のうちの上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する乱数記憶領域に格納する。
ただし、上記ステップS41の処理において、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記特別図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、上記特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすることなく、上記特別図柄の保留数がその最大値であると判断した時点で、この処理を終了する。
また、主制御MPU101aは、ステップS43で取得した当り判定用乱数及び付与価値決定用乱数に基づいて当りとするか否かを当該乱数に基づく変動表示を開始する以前に事前判定する入賞時当り判定処理を実行した後(ステップS45)、処理を終了する。
図9は、上記入賞時当り判定処理(ステップS45)についてその手順を示すフローチャートである。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、入賞時当り判定処理を開始すると、まず、事前判定フラグの状態を確認する(ステップS61)。事前判定フラグは、入賞時当り判定処理における当り判定の結果に応じてその後の入賞時当り判定処理にて使用する当り判定テーブルを示すフラグである。事前判定フラグには、入賞時当り判定処理で大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する大当り(後述する15R確変大当り、2R確変大当りのいずれか)に制御すると判定した場合にセットされる高確率事前判定フラグと、入賞時当り判定処理で大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御する大当り(後述する15R非確変大当り)に制御すると判定した場合にセットされる低確率事前判定フラグとが設けられ、パチンコ機1への電源投入時に実行される上記初期化処理(ステップS1)で、パチンコ機1への電源を遮断する以前の状態に復旧させる復旧処理を実行することなく、主制御MPU101aのRAMの内容を初期化して初期状態に設定する場合には初期状態として低確率事前判定フラグがセットされる。図示していないがこの例では、パチンコ機1への電源を遮断するときには遊技の進行状況を示す情報(例えば各種フラグ等)を主制御MPU101aのRAMに保存するバックアップ処理を実行する。そしてパチンコ機1への電源を投入したときに図示しないクリアスイッチが操作されていなければ、初期化処理(ステップS1)を実行することなくバックアップ処理で主制御MPU101aのRAMに保存された情報を参照し、該情報に応じた状態に復旧させる復旧処理を実行する。また、パチンコ機1への電源投入時にクリアスイッチを操作した場合には、復旧処理を実行することなく初期化処理を実行してパチンコ機1を初期状態に設定するようになっている。
そして、高確率事前判定フラグがセットされていれば、図10(B)に示す上記主制御MPU101aのROMに格納されている高確率時の当り判定テーブルを選択し(ステップS62)、低確率事前判定フラグがセットされていれば、図10(A)に示す上記主制御MPU101aのROMに格納されている低確率時の当り判定テーブルを選択し(ステップS63)、選択した当り判定テーブルと始動口通過処理のステップS43で取得した当り判定用乱数とを比較する(ステップS64)。
なお、図10に示す当り判定テーブルは、振り分けられる判定値の総数を示し、具体的な値は省略されている。ここで、このテーブルには、判定結果毎(大当り、小当り、はずれ)に当り判定用乱数が関連付けされるかたちで記憶されている。主制御基板101の主制御MPU101aでは、取得した当り判定用乱数に対応して関連付けされている判定結果を特定することにより、大当り、小当り及びはずれのいずれかと判定する。また、この実施の形態では、上記特別図柄の当り判定用乱数の値は400種類だけ用意されている。これに対し、上記主制御MPU101aのROMには、低確率時(通常状態及び時短状態)では、そのうちの2種類の乱数値が小当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、1種類の乱数値が大当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、397種類の乱数値が上記はずれであることを示す当り判定値と一致するように上記当り判定値がそれぞれ登録されている。また、高確率時(高確率状態)では、そのうちの2種類の乱数値が小当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、10種類の乱数値が大当りに当選したことを示す当り判定値と一致し、388種類の乱数値が上記はずれであることを示す当り判定値と一致するように上記当り判定値がそれぞれ登録されている。このように、この実施の形態では、高確率状態では、大当りに当選したことを示す当り判定値が低確率時(通常状態及び時短状態)の10倍に高められる。
この実施の形態では、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値と、低確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値と、を同一に設定しているが、これに限らず、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値を低確率時に小当りに当選したことを示す判定値よりも多く設定することにより高確率時の小当りの発生確率を低確率時の小当りの発生確率よりも高めるようにしてもよいし、高確率時に小当りに当選したことを示す当り判定値を低確率時に小当りに当選したことを示す判定値よりも少なく設定することにより高確率時の小当りの発生確率を低確率時の小当りの発生確率よりも低下させるようにしてもよい。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、選択した当り判定テーブルと始動口通過処理のステップS43で取得した当り判定用乱数との比較の結果、大当りとすると判定した場合には(ステップS65)、図11(A)に示す上記主制御MPU101aのROMに格納されている大当り種類決定テーブルと始動口通過処理のステップS43で取得した付与価値決定用乱数とを比較する(ステップS66)。
なお、図11に示す大当り種類決定テーブルは、振り分けられる判定値の総数を示し、具体的な値は省略されている。ここで、このテーブルには、大当りの種類毎に付与価値決定用乱数が関連付けされるかたちで記憶されている。主制御基板101の主制御MPU101aでは、取得した付与価値決定用乱数に対応して関連付けされている大当りの種類を特定することにより、大当りの種類を決定する。
図11(A)に示すように、
1.15R大当り遊技状態に制御し、該15R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御する15R確変大当り
2.15R大当り遊技状態に制御し、該15R大当り遊技状態の終了後に前記時短状態に制御する15R非確変大当り
3.1ラウンド毎の開放時間(大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間)が300ms(0.3秒)の2R大当り遊技状態に制御し、該2R大当り遊技状態の終了後に前記高確率状態に制御する2R確変大当り
の3種類の大当りの中から、大当り種類決定テーブルと始動口通過処理のステップS43で取得した付与価値決定用乱数との比較によりいずれかの大当りに決定する。
決定した大当りが15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)でなければ、すなわち決定した大当りが2R大当り(2R確変大当り)であれば(ステップS67)、特図保留数カウンタのカウンタ値及び2R確変大当りに応じた事前当選判定フラグをセットし(ステップS68)、低確率事前判定フラグをリセットして高確率事前判定フラグをセットし、処理を終了する(ステップS71)。
また、決定した大当りが15R確変大当りであれば(ステップS69)、特図保留数カウンタのカウンタ値及び15R確変大当りに応じた事前当選判定フラグをセットし(ステップS70)、低確率事前判定フラグをリセットして高確率事前判定フラグをセットし(ステップ71)、処理を終了する。一方、決定した大当りが15R非確変大当りであれば(ステップS69)、特図保留数カウンタのカウンタ値及び15R確変大当りに応じた事前当選判定フラグをセットし(ステップS72)、高確率事前判定フラグをリセットして低確率事前判定フラグをセットし(ステップS73)、処理を終了する。
また、選択した当り判定テーブルと始動口通過処理のステップS43で取得した当り判定用乱数との比較の結果、大当りとすると判定した場合に(ステップS65)、小当りと判定すれば(ステップS74)、特図保留数カウンタのカウンタ値及び小当りに応じた事前当選判定フラグをセットし(ステップS74)、処理を終了する。
以上の処理により、セットされている事前当選判定フラグを参照することにより、大当りの有無及び小当りの有無、並びにRAMに記憶される複数の特図保留記憶のうち大当り及び小当りとなる特図保留記憶を特定できるようになる。
図12は、上記特別図柄通常処理(ステップS50)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、同図12に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS101の処理として、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、上記特別保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある特別図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS102の処理として、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(例えば、当り判定用乱数、付与価値決定用乱数)のうちの最先に格納された乱数を同RAMから読み出す。そして次に、ステップS103及びS104の処理として、上記特別保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。これにより、上記特別図柄の変動表示制御の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に解除されるようになる。
そしてその後、ステップS105の処理として、上記読み出された特別図柄の当り判定用乱数に基づいて上記小当り及び上記大当りの当落についての抽選処理である開始時当り判定処理を行う。その後、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグが更新された時点で(ステップS106)、この処理を終了する。
図13は、上記開始時当り判定処理(ステップS105)についてその手順を示すフローチャートである。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、現在の遊技状態が高確率状態であれば(ステップS111)、上記図10(B)に示す高確率時の当り判定テーブルを選択し(ステップS112)、現在の遊技状態が低確率状態であれば(ステップS111)、図10(A)に示す低確率時の当り判定テーブルを選択し(ステップS113)、選択した当り判定テーブルと特別図柄通常処理のステップS102で読み出した当り判定用乱数とを比較する(ステップS114)。
そして、選択した当り判定テーブルと特別図柄通常処理のステップS102で読み出した当り判定用乱数との比較の結果、大当りとすると判定した場合には(ステップS115)、当該変動が大当りに当選していることを示す大当りフラグをセットして処理を終了し(ステップS116)、選択した当り判定テーブルと特別図柄通常処理のステップS102で読み出した当り判定用乱数との比較の結果、小当りとすると判定した場合には(ステップS117)、当該変動が小当りに当選していることを示す小当りフラグをセットして処理を終了する(ステップS118)。
図14は、上記特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止図柄設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図14に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、特別図柄の変動表示停止時における表示態様の抽選処理の結果、すなわち上記開始時当り判定処理(ステップS105)の結果を判別する。抽選処理結果の判別は、大当りフラグがセットされているか否か(ステップS121)、小当りフラグがセットされているか否か(ステップS124)、を判別することにより行う。
主制御MPU101aは、大当りフラグがセットされていれば、上記3種類の大当りの中から、付与価値決定用乱数と上記図11(A)に示す大当り種類決定テーブルとの比較によりいずれかの大当りに決定し(ステップS122)、決定した大当りの種類に応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS123)。
また、主制御MPU101aは、小当りフラグがセットされていれば(ステップS124)、小当りに応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS125)。
また、主制御MPU101aは、大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていなければ、はずれに応じた特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)に決定する(ステップS127)。
この実施の形態の大当り種類決定テーブルは、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する15R確変大当り及び2R確変大当りに振分けられる判定値の総数と、大当り遊技状態の終了後に時短状態(低確率状態)に制御する15R非確変大当りに振分けられる判定値の総数と、が同数となるように設定されている。すなわち、大当りとなった場合に大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する大当りとする割合は50%に設定されている。
また、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する大当りのうち15ラウンドの大当り遊技状態を実行する大当り(15R確変大当り)には30個の判定値が振分けられ、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する大当りのうち2ラウンドの大当り遊技状態を実行する大当り(2R確変大当り)には20個の判定値が振分けられている。すなわち、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御する大当りのうち、15ラウンドの大当り遊技状態を実行する大当り(15R確変大当り)となる割合は60%に設定され、大当りとなった場合に2ラウンドの大当り遊技状態(2R確変大当り)となる割合は、40%に設定されている。
なお、2R大当り遊技状態が実行された場合には、2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御され、小当り遊技状態が実行された場合には以前の遊技状態を継続する。つまり、2R大当り遊技状態が実行された場合には、2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に遊技者にとって有利な状態に移行制御するが、小当り遊技状態が実行された場合には状態が変化しないため、有利度合いが異なる。そのため、遊技者は小当りとなることよりも2R大当り又は15R大当りとなることを望みつつ遊技を行う。また、小当り遊技状態の終了後には以前の遊技状態を継続する。そのため、2R大当り遊技状態の終了後に常に時短状態の制御を実行してしまうと2R大当り遊技状態が実行されたか小当り遊技状態が実行されたかを容易に判別できてしまう。この実施の形態では、2R大当り遊技状態を終了するときに現在の遊技状態を確認し、時短状態の制御を実行していれば2R大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御に並行して時短状態の制御を行い、時短状態の制御を実行していなければ高確率状態の制御を単独で行うことにより2R大当り遊技状態が実行されたか小当り遊技状態が実行されたかを判別することを困難にするとともに、2R大当り遊技状態であればより長い大入賞口開閉装置75の開放時間が設定された2R大当りに決定される割合を高くし、小当り遊技状態であればより短い大入賞口開閉装置75の開放時間が設定された小当りに決定される割合を高くしたため、より長い開放時間で2ラウンドの大入賞口の開閉制御が実行された場合に高確率状態に対する期待を高め、遊技興趣を向上させることができる。
ここで、この特別図柄の変動制御停止時の態様(特別図柄の停止図柄)についての決定処理は、上記主制御MPU101aのROMに格納されている図15に示される図柄決定テーブルに基づいて行われる。なお、この図柄決定テーブルにおいて、「1〜4」の数字は、上記特別図柄表示器41を構成する4つのLED(7セグメントLED、ドットLED)を各々示すものである。
すなわち、この図柄決定テーブルには、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(4つのLEDの点灯、消灯)を示す表示態様情報が当り判定用乱数及び付与価値決定用乱数に基づく抽選結果(大当りの種類、小当り、はずれ)にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、前記抽選結果に対応して関連付けされている表示態様情報をこの図柄決定テーブルから取得することで、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(4つのLEDの点灯、消灯)を決定する。これにより、上記特別図柄の変動表示停止時における表示態様(停止図柄)についての決定処理が行われるようになる。
なお、図柄決定テーブルに記憶されている特別図柄の変動制御停止時の態様は、抽選結果(大当りの種類、小当り、はずれ)それぞれに1対1対応とされているが、これに限らず、抽選結果(大当りの種類、小当り、はずれ)それぞれに対応して複数の態様を関連付けするようにしてもよい。例えば、15R確変大当りに対応して特別図柄の変動制御停止時の態様を2つ関連付けし、15R確変大当りとすることに決定された場合に抽選等により該2つの態様のうち一方に決定するようにしてもよい。
そして、こうして停止図柄についての決定処理が行われた後は、ステップS128の処理として、これら抽選結果(大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)、小当り、はずれのいずれかを指示)が上記周辺基板110に送信されるよう抽選結果それぞれに応じた判定結果通知コマンドをセットする。これにより、抽選結果に基づく演出が上記画像表示装置42にて行われるようになる。そしてその後は、ステップS129の処理として、上記変動パターン設定処理(ステップS52)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
なお、この実施の形態では、特別図柄通常処理のステップS105で当り判定用乱数に基づいて大当りとするか否かを判定し、大当りと判定したときに、特別図柄停止図柄設定処理のステップS122で付与価値決定用乱数に基づいて大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)を決定するように構成されるが、大当りの当落と種類とを決定するタイミングは上記した例に限られるものではない。例えば、開始時当り判定処理(ステップS105)を実行したときに当り判定用乱数に基づいて大当りとするか否かと大当りの種類との両方を決定するように構成してもよい。
図16は、上記変動パターン設定処理(ステップS52)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該変動パターン設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図16に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS141の処理として、上記乱数カウンタから上記変動パターン決定用乱数を取得する。そして、後述する一括変動設定処理を実行する(ステップS142)。
本実施形態のパチンコ機1では、特別図柄表示器41で実行される特別図柄の複数回の変動表示に対応して画像表示装置42で実行される装飾図柄の変動表示に代えて一連の動画(後述する第1変動態様(当り)、第1変動態様(はずれ)、第2変動態様(当り)、第2変動態様(はずれ)、第3変動態様(当り)、第3変動態様(はずれ)のそれぞれに対応した動画であって、切れ目のない連続した演出表示がなされる動画)を特別図柄の複数回の変動表示に跨って再生し、該特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示を停止表示するときに当該最後の変動表示の表示結果に応じた演出結果(例えば、一連の動画として予め決められた演出条件を達成するか否かの演出(自動車のレースを行って1位でゴールするか否かの演出等)を行い、15R大当りに応じた演出結果として上記演出条件を達成したことを通知する演出結果(自動車のレースで1位でゴールする)、2R確変大当り、小当り及びはずれに応じた演出結果として上記演出条件を達成しなかったことを通知する演出結果(自動車のレースで2位以下でゴールする))を通知することで宛も変動表示が1回だけ実行されたかの一括変動を実行する。一括変動設定処理では、入賞時当り判定処理の結果に基づいて一括変動を実行するか否か等の抽選処理及び一括変動を実行する場合若しくは実行している場合に一括変動として実行される複数回の変動表示のうち1回の変動表示における特別図柄の変動パターンを決定する処理等を実行する。
また、この例では一括変動の実行中には画像表示装置42における装飾図柄の表示を消去し、装飾図柄の変動表示に代えて一連の動画を表示して一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた演出結果を通知した後、一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた装飾図柄の停止図柄を導出表示する。これにより特別図柄の変動表示の開始及び停止に同期して変動表示が開始及び停止される装飾図柄を視認することで一括変動していること、すなわち一連の動画の再生中に複数回の変動表示が実行されていることを悟られ難くしている。なお、一括変動していることを悟られ難くするものであれば、一括変動の実行中に画像表示装置42における装飾図柄の表示を消去するものに限られず、装飾図柄を縮小表示(例えば装飾図柄のフォントを小さくする)、移動表示(例えば画像表示装置42の左上端部に移動して表示)、態様変化(例えばアラビア数字からなる左・中・右の装飾図柄の態様を所定数のカラーボールに変化させ、特別図柄の変動表示の開始に同期してカラーボールの色を変化させ、特別図柄の変動表示の停止に同期して特別図柄の表示結果に対応する色でカラーボールを停止表示する)、一連の動画の表示開始に同期して装飾図柄の変動表示を開始して一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに同期して装飾図柄を停止表示することにより一連の動画の再生中に1度だけ装飾図柄を停止表示する、等のうちいずれか1つ又は複数(縮小表示、移動表示、態様変化の全てを実行するものでもよい)の制御を実行するように構成してもよい。
一括変動設定処理における抽選処理の結果、一括変動しないと判定した場合には(ステップS143)、変動表示の表示結果に応じて特別図柄の変動パターンを決定する処理を行う(ステップS144〜ステップS150)。
具体的には、上記大当りフラグがセットされているときは(ステップS144)、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS145)。なおここでは、上記主制御MPU101aのROMに格納され、大当りの種類毎に設けられる大当り時の変動パターンテーブル(15R確変大当り時変動パターンテーブル、15R非確変大当り時変動パターンテーブル、2R確変大当り時変動パターンテーブル:図示略)に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われる。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
また、上記ステップS144の処理において、上記大当りフラグがセットされていないときに、上記小当りフラグがセットされているときは(ステップS146)、上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS147)。ただしここでは、上記主制御MPU101aのROMに格納されている小当り時の変動パターンテーブル(小当り時変動パターンテーブル)に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行うこととなる。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
また、上記ステップS144及びステップS146で上記大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていないときは、特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を停止表示するまでの変動時間を通常状態よりも短縮させる時短状態の制御(高確率状態で時短状態の制御が実行されている場合を含む)が実行されているか否か判別する(ステップS148)。
時短状態の制御が実行されていれば、上記主制御MPU101aのROMに格納されている時短状態時のはずれ時変動パターンテーブル(時短はずれ時変動パターンテーブル)と上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行い(ステップS149)、時短状態の制御が実行されていなければ、上記主制御MPU101aのROMに格納されている通常状態時のはずれ時変動パターンテーブル(通常はずれ時変動パターンテーブル)と上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS150)。
ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされた状態で、特図保留記憶数毎に記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、はずれ時変動パターンテーブル(時短はずれ時変動パターンテーブル、通常はずれ時変動パターンテーブル)の特図保留記憶数に対応するテーブルに、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。
なお、上記短縮はずれ時変動パターンテーブルと通常はずれ時変動パターンテーブルとの同一の特図保留記憶数に対応するテーブルにあっては、短縮はずれ時変動パターンテーブルには通常はずれ時変動パターンテーブルに設定される変動パターンよりも短い変動時間が設定される。例えば、短縮はずれ時変動パターンテーブルの特図保留記憶数が「1個」の場合に選択され得る変動パターンは、通常はずれ時変動パターンテーブルの特図保留記憶数が「1個」の場合に選択され得る変動パターンの変動時間よりも短くなるように各テーブルが構成されている。これにより、時短状態では、はずれとなる変動表示の変動時間を短縮できる。
また、図示していないが上記ステップS144及びステップS146で上記大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていない場合、すなわち今回の変動表示の表示結果がはずれとなる場合には、画像表示装置42で変動表示する装飾図柄をリーチ(この例では、左装飾図柄と右装飾図柄とが同一図柄で停止表示し、中装飾図柄が未だ停止表示していない状態)するか否かを判定し、リーチすると判定した場合に時短状態の制御が実行されていれば、短縮リーチはずれ時変動パターンテーブルと上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行い、リーチすると判定した場合に時短状態の制御が実行されていなければ、通常リーチはずれ時変動パターンテーブルと上記取得した変動パターン決定用乱数に基づいて上記特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行う。
また、この実施の形態では、大当りとなる場合及び小当りとなる場合には、時短状態の制御が実行されている場合にも時短状態の制御が実行されていない場合にも同一の変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定するように構成したが、時短状態の制御が実行されていない場合に選択される変動パターンテーブル(通常15R確変大当り時変動パターンテーブル、通常15R非確変大当り時変動パターンテーブル、通常2R確変大当り時変動パターンテーブル、通常小当り時変動パターンテーブル)と、時短状態の制御が実行されている場合に選択され、時短状態の制御が実行されていない場合に選択される変動パターンテーブルよりも短い変動時間の変動パターンに決定される割合が高い変動パターンテーブル(短縮15R確変大当り時変動パターンテーブル、短縮15R非確変大当り時変動パターンテーブル、短縮2R確変大当り時変動パターンテーブル、短縮小当り時変動パターンテーブル)と、を備えて特別図柄の変動パターンについての抽選処理を行うことにより、時短状態の制御が実行されている場合には、大当り及び小当りとなるときにも通常状態よりも変動時間を短縮させるように構成してもよい。
そして、こうして特別図柄の変動パターンについての抽選処理が行われると、次にステップS151の処理として、上記特別図柄表示器41における上記特別図柄の変動表示制御を開始するとともに、上記決定された特別図柄の変動パターンを上記周辺基板110へのコマンド(変動パターンコマンド)としてセットし、決定した変動パターンの変動時間を変動タイマに設定する(ステップS152)。これにより、こうして決定された変動時間だけ上記画像表示装置42にて演出制御が行われるようになる。また、特別図柄の変動表示制御が開始されると、次にステップS153の処理として、時短状態の継続回数がセットされる時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判断する。そして、このカウンタ値が「0」でなければ、該時短回数カウンタをカウントダウンした後(ステップS154)、同時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かをさらに判断する(ステップS155)。そしてこの結果、同カウンタ値が「0」であれば、上記時短状態の制御を終了することを示す時短終了フラグをセットする(ステップS156)。
上記ステップS153の処理にて時短回数カウンタのカウンタ値が「0」であると判断された場合や、ステップS155の処理にて時短回数カウンタが「0」でないと判断された場合には、その時点で上記ステップS157の処理に移行する。そして、上記特別図柄変動処理(ステップS53)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS157)、この処理を終了する。
図17は、上記一括変動設定処理(ステップS142)についてその手順を示すフローチャートである。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、一括変動設定処理を開始すると、まず、一括変動の実行中であることを示す一括変動実行フラグがセットされているか否かを判別する(ステップS1421)。一括変動実行フラグがセットされている場合には、ステップS1435に移行して実行中の一括変動における1回の変動表示の変動パターンを決定するための処理を実行する。
一括変動実行フラグがセットされていなければ(ステップS1421)、上記事前当選判定フラグに基づいて一括変動するか否かの判定を既に実行していることを示す判定済みフラグがセットされているか否かを判別し(ステップS1422)、判定済みフラグがセットされている場合には以降の処理を実行することなく処理を終了する。上述したように一括変動は一連の動画を複数回の変動表示に跨って再生するものであり、一括変動する複数回の変動表示の最後の変動表示以外の変動表示で大当りとなった場合には大当りとなったことを遊技者が気付かないことによって不利益を与えるおそれがあるため、入賞時当り判定処理にて大当りや小当りと判定された特図保留記憶がある場合には、当該特図保留記憶に基づく変動表示が一括変動の最後の変動表示となる場合にのみ一括変動を実行可能となるようにしている。
なお、本例では2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態が実行されていることを遊技者に悟られ難いように制御するため、入賞時当り判定処理にて2R大当り及び小当りと判定された特図保留記憶がある場合に、当該特図保留記憶に基づく変動表示が一括変動の最後以外の変動表示となる場合にも一括変動を実行可能となるように構成してもよい。この場合には、一連の動画の再生中に2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態を実行するため、2R大当り遊技状態及び小当り遊技状態となったことをさらに悟られ難くすることができる。
一方、判定済みフラグがセットされていなければ(ステップS1422)、所定範囲(この例では0〜199)の一括変動判定乱数を更新するカウンタから一括変動判定乱数を取得し(ステップS1423)、図18に示す上記主制御MPU101aのROMに格納されている一括変動判定テーブルと取得した一括変動判定乱数とに基づいて一括変動するか否か及び一括変動の変動態様(第1変動態様、第2変動態様、第3変動態様のいずれか)を決定する(ステップS1424〜ステップS1430)。なお、図18に示す一括変動判定テーブルは、振り分けられる判定値(一括変動判定値)の総数を示し、具体的な値は省略されている。ここで、このテーブルには、判定結果毎(一括変動無し、第1変動態様、第2変動態様、第3変動態様)に一括変動判定乱数が関連付けされるかたちで記憶されている。主制御基板101の主制御MPU101aでは、取得した一括変動判定乱数に対応して関連付けされている判定結果を特定することにより、一括変動無し、第1変動態様の一括変動を実行する、第2変動態様の一括変動を実行する、第3変動態様の一括変動を実行する、のいずれかと判定する。
具体的には、事前当選判定フラグがセットされていなければ(ステップS1424)、図18に示すその他の事前判定結果(入賞時当り判定処理の結果)に応じた一括変動判定テーブルと取得した一括変動判定乱数とを比較して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定し(ステップS1425)、事前当選判定フラグがセットされていれば(ステップS1424)、該事前当選判定フラグの内容を確認した後に事前当選判定フラグをリセットして判定済みフラグをセットし(ステップS1426)、事前当選判定フラグの内容が15R確変大当りであれば(ステップS1427)、図18に示す15R確変大当りの事前判定結果に応じた一括変動判定テーブルと取得した一括変動判定乱数とを比較して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定し(ステップS1428)、事前当選判定フラグの内容が15R非確変大当りであれば(ステップS1429)、図18に示す15R非確変大当りの事前判定結果に応じた一括変動判定テーブルと取得した一括変動判定乱数とを比較して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定し(ステップS1430)、事前当選判定フラグの内容が15R確変大当り及び15R非確変大当りのいずれでもなければ(ステップS1429)、すなわち2R確変大当り又は小当りであれば、ステップS1425に進み、図18に示すその他の事前判定結果(入賞時当り判定処理の結果)に応じた一括変動判定テーブルと取得した一括変動判定乱数とを比較して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定する。
なお、本例では事前判定結果が2R確変大当り及び小当りである場合に、はずれとなる場合にも選択される共通の一括変動判定テーブルを選択して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定するように構成したが、はずれとなる場合に選択される一括変動判定テーブルとは異なる2R確変大当りとなる場合に選択される一括変動判定テーブル(2R確変大当りの事前判定結果に応じた一括変動判定テーブル)と、小当りとなる場合に選択される一括変動判定テーブル(小当りの事前判定結果に応じた一括変動判定テーブル)と、のうち一方又は両方を備えるように構成してもよい。
この実施の形態の一括変動判定テーブルは、図18に示すように、各テーブルにおいて特図保留記憶数毎に振り分けられる判定値(一括変動判定値)の割合を異ならせ、特図保留記憶数が「1個」の場合には一括変動しないと判定するように構成されている。なお、上述したように事前当選判定フラグは事前判定結果と特図保留数カウンタのカウンタ値とに応じてセットされ、主制御MPU101aは一括変動設定処理にて事前当選判定フラグに応じた一括変動判定テーブルのうち事前当選判定フラグに応じた保留記憶数に応じたテーブルを選択して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定する。また、事前当選判定フラグがセットされていない場合には、特図保留数カウンタのカウンタ値を確認し、その他の一括変動判定テーブルのうち特図保留数カウンタのカウンタ値に応じたテーブルを選択して一括変動するか否か及び一括変動の変動態様を決定する。
また、各テーブルにおいて特図保留記憶数が多い程、一括変動中に再生する一連の動画の再生時間(一括変動する複数回の特別図柄の変動表示の変動時間を合算した全変動時間)が長い変動態様が選択される割合が高くなるように構成されている。また、第3変動態様は15R確変大当り及び15R非確変大当りの場合にだけ選択されるように各テーブルが構成され、第3変動態様は確実に15R大当りとなる(15R大当り確定)ことを示唆する変動態様(大当りとなる割合を示す大当り信頼度が100%の変動態様)である。また、15R確変大当りの一括変動判定テーブルは15R非確変大当りの一括変動判定テーブルよりも第3変動態様が選択される割合が高くなるように(第3変動態様を15R確変大当りの大当り信頼度が高くなるように)構成され、第3変動態様の一括変動を実行する場合には15R確変大当りに対する期待を向上させ、遊技興趣を向上させることができる。また、特図保留記憶数が「2個」の場合には15R確変大当りとなる場合にだけ第3変動態様を選択可能となるように(第3変動態様を15R確変大当りとなる大当り信頼度が100%となるように)各テーブルを構成している。そのため、一括変動する複数回の変動表示が「2個」の特図保留記憶数に基づくものである場合に第3変動態様の一括変動を実行したときには15R確変大当りとなったことを認識でき、遊技興趣を向上させることができる。また、この例では、事前判定結果が15R確変大当りの場合に一括変動する割合が最も高く(200分の150の割合で一括変動する)、事前判定結果がその他(2R確変大当り、小当り、はずれ)の場合に一括変動する割合が最も低く(200分の3の割合で一括変動する)なるように各テーブルを構成している。そのため、一括変動したときには15R大当り(この例では特に15R確変大当り)となる期待を向上させ、遊技興趣を向上させることができる。
換言すると、第1変動態様〜第3変動態様が実行された場合には第1変動態様〜第3変動態様が実行されていない場合よりも15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)となる大当り信頼度が高く、第3変動態様が実行された場合には第1変動態様が実行された場合よりも15R確変大当りとなる大当り信頼度が高い。また、第2変動態様が実行された場合には第1変動態様が実行された場合よりも15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)となる大当り信頼度が高く、第3変動態様が実行された場合には100%の大当り信頼度で15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)となる。
具体的には、事前判定結果が2R確変大当り、小当り、はずれのいずれかの場合に選択されるその他の一括変動判定テーブルは、特図保留記憶数が「2個」の場合に200分の3の割合で第1変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「3個」の場合に200分の2の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の1の割合で第2変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「4個」の場合に200分の1の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の2の割合で第2変動態様の一括変動を実行すると判定するように構成され、事前判定結果が15R非確変大当りの場合に選択される15R非確変大当りの一括変動判定テーブルは、特図保留記憶数が「2個」の場合に200分の70の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の30の割合で第2変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「3個」の場合に200分の60の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の35の割合で第2変動態様の一括変動を実行し、200分の5の割合で第3変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「4個」の場合に200分の50の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の40の割合で第2変動態様の一括変動を実行し、200分の10の割合で第3変動態様の一括変動を実行すると判定するように構成され、事前判定結果が15R確変大当りの場合に選択される15R確変大当りの一括変動判定テーブルは、特図保留記憶数が「2個」の場合に200分の70の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の50の割合で第2変動態様の一括変動を実行し、200分の30の割合で第3変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「3個」の場合に200分の50の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の50の割合で第2変動態様の一括変動を実行し、200分の50の割合で第3変動態様の一括変動を実行すると判定し、特図保留記憶数が「4個」の場合に200分の30の割合で第1変動態様の一括変動を実行し、200分の50の割合で第2変動態様の一括変動を実行し、200分の70の割合で第3変動態様の一括変動を実行すると判定するように構成されている。
また、一括変動の変動態様(一連の動画)各々は最終結果(一括変動の最後の変動表示における表示結果;事前当選判定フラグが示す判定結果と一致)が15R大当りの場合とそれ以外(図中には「はずれ」と記載)の場合とで別個に設けられている。例えば、第1変動態様は事前当選判定フラグが15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)を示す場合に選択され得る当りの第1変動態様と、事前当選判定フラグが2R確変大当り、小当り、及びはずれのいずれかの場合に選択され得る第1変動態様と、をそれぞれ別個に備えている。これにより、最後の部分だけが異なる一連の動画を再生することができ、動画の再生途中で15R大当りとなること若しくは15R大当りとならないことを悟られてしまい、その後の再生内容に興味を失うといった不具合を回避できる。なお、事前当選判定フラグが2R確変大当り及び小当りを示す場合にはずれと共通の変動態様を選択するため、2R確変大当り及び小当りの発生に気付き難くさせることが可能であるが、2R確変大当り及び/又は小当りの発生を積極的に気付かせたい場合には、事前当選判定フラグが2R確変大当り及び/又は小当りを示す場合に事前当選判定フラグが15R大当りの場合と共通の変動態様を選択するようにしてもよい。
次いで、主制御MPU101aは、一括変動すると判定していれば(ステップS1431)、一括変動する特図保留記憶数と最終結果を含む一括変動の変動態様に応じた一括変動実行フラグをセットし(ステップS1432)、一括変動する特図保留記憶数を一括変動カウンタにセットする(ステップS1433)。また、一括変動を開始することを通知する一括変動開始コマンドをセットする(ステップS1434)。一括変動開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、一括変動する特図保留記憶数及び一括変動の変動態様に対応して設けられている。これにより、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、一括変動の開始、一括変動の変動態様、及び一括変動する特別図柄の変動表示の実行回数を把握することが可能になる。
そして、図19に示す上記主制御MPU101aのROMに格納されている一括変動パターンテーブルと取得した変動パターン決定用乱数とに基づいて上記特別図柄の一括変動パターンについての抽選処理を行う(ステップS1435)。なお、一括変動の変動態様及び一括変動する特図保留記憶数に応じて設けられる複数種類の一括変動パターンテーブルのうち、一括変動実行フラグが示す特図保留記憶数及び最終結果を含む変動態様に応じた一括変動パターンテーブルに基づいて上記特別図柄の一括変動パターンについての抽選処理が行われる。また、図19に示す一括変動パターンテーブルは、振り分けられる判定値の総数を示し、具体的な値は省略されている。ここで、このテーブルには、上記特別図柄の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報(一括変動1〜一括変動18)が上記変動パターン決定用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。この点、この実施の形態にかかる主制御基板101の主制御MPU101aでは、上記取得された変動パターン決定用乱数に対応して関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄の一括変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄の一括変動パターンについての抽選処理が行われるようになる。そして、一括変動する複数回の変動表示各々では同一の一括変動パターンに決定され、同一の変動時間で複数回の変動表示が実行される。
具体的には、一括変動の変動態様が一括変動の全変動時間(各変動表示の変動時間の合計)が「24秒」である第1変動態様の当りであり、一括変動する特図保留記憶数が「3個」である場合には、一括変動する特別図柄の変動表示を開始する毎に図19に示す第1変動態様(当り)及び一括変動する特図保留記憶数「3個」に対応した「一括変動2(8秒)」の一括変動パターンに決定され、一括変動する3回の特別図柄の変動表示では毎回「一括変動2(8秒)」の変動表示が実行される。なお、本技術思想は、同一の変動時間で複数回の変動表示を実行することにより一括変動するものに限られるものではなく、一括変動する複数回の変動表示毎に変動時間を異ならせるようにしてもよい。
特別図柄の一括変動パターンを決定すると、一括変動カウンタを1減算し(ステップS1436)、一括変動カウンタが0になったら(ステップS1437)、一括変動実行フラグをリセットして処理を終了する(ステップS1438)。一括変動実行フラグをリセットすることにより、次に一括変動設定処理が実行された場合にステップS1421でNOと判定し、一括変動するか否かの抽選処理が実行される。
また、ステップS1431で一括変動しないと判定した場合及びステップS1437で一括変動カウンタが0でないと判定した場合には処理を以降の処理を実行することなく処理を終了する。
図20は、上記特別図柄変動処理(ステップS53)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図20に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS171の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS52)で決定した変動パターン及び一括変動パターンに応じた変動時間が設定される変動タイマを1減算する。そして、変動時間タイマが0、すなわち、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると(ステップS172)、次にステップS173の処理に移行する。すなわち、このステップS173の処理において、上記特別図柄停止処理(ステップS54)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
図21は、上記特別図柄停止処理(ステップS54)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該特別図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図21に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS181の処理として、上記特別図柄停止図柄設定処理にて決定された停止図柄を上記特別図柄表示器41に表示させるための表示制御を行うとともに、上記画像表示装置42に特別図柄の停止図柄に応じた装飾図柄の表示結果の導出表示を指示する停止表示コマンドを上記周辺基板110へのコマンドとしてセットする(ステップS182)。
次いで、主制御基板101の主制御MPU101aは、上記時短終了フラグがセットされているときには(ステップS183)、時短終了フラグをリセットするとともに(ステップS184)、時短状態フラグをリセットする(ステップS185)。これにより時短状態の制御を終了させる。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、上記大当りフラグがセットされているときは(ステップS186)、大当り遊技状態を開始することを示す大当り開始コマンドをセットし(ステップS187)、大当り遊技状態の開始までの待機時間(大当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS188)。そして、上記判定済みフラグがセットされていれば該判定済みフラグをリセットし(ステップS189)、上記大入賞口開放前処理(ステップS55)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS190)、この処理を終了する。大当り開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)に応じて個々に用意されている。ステップS187では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)に応じた大当り開始コマンド(15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド、2R確変大当り開始コマンド)をセットする。これにより、大当り開始コマンドによって指示された大当りの種類に応じた大当り遊技状態の演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
また、上記大当りフラグがセットされていないときに小当りフラグがセットされていれば(ステップS191)、小当り遊技状態を開始することを示す小当り開始コマンドをセットし(ステップS192)、小当り遊技状態の開始までの待機時間(小当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットし(ステップS193)、ステップS189に進む。これにより、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により小当り遊技状態の演出が実行される。
また、上記大当りフラグ及び上記小当りフラグがセットされていなければ(ステップS191)、特別図柄通常処理(ステップS50)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS194)、この処理を終了する。
図22は、上記大入賞口開放前処理(ステップS55)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放前処理を行うべき旨を示しているときは、同図22に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS201の処理として、大入賞口開閉装置75によって大入賞口を開放状態にするまでの待機時間を示すインターバルタイマを1減算し、インターバルタイマが0、すなわち、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したか否かを判別する(ステップS202)。
インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したら上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りであれば(ステップS203)、大当り遊技状態のラウンドを開始することを示すラウンド開始コマンドをセットする(ステップS204)。ラウンド開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)及び実行するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS204では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)及び実行するラウンドとしての1ラウンド(1R)に応じたラウンド開始コマンドをセットする。これにより、ラウンド開始コマンドによって指示された大当りの種類及び1ラウンド(1R)に応じた大当り遊技状態の演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じたラウンドの実行回数(15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)であれば「15回」、2R大当り(2R確変大当り)であれば「2回」)を開放カウンタにセットし(ステップS205)、大当りの種類に応じた開放時間(大入賞口開閉装置75により大入賞口を開放状態に制御してから閉塞状態に制御するまでの時間:15R大当りであれば「30s(30秒)」、2R大当りであれば「300ms(0.3秒)」)を開放タイマにセットする(ステップS206)。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したときに大当りでなければ、すなわち、小当りであれば、小当り遊技状態のラウンドを開始することを示すラウンド開始コマンドをセットする(ステップS207)。ラウンド開始コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当りの実行するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS207では、小当りの実行するラウンドとしての1ラウンド(1R)に応じたラウンド開始コマンドをセットする。これにより、1Rに応じた小当り遊技状態の演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りに応じたラウンドの実行回数(この例では、2回)を開放カウンタにセットし(ステップS208)、小当りに応じた開放時間(この例では300ms(0.3秒))を開放タイマにセットする(ステップS209)。
以上の設定処理を終了すると、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、開放カウンタを1減算し(ステップS210)、大入賞口への入球数を計数する入球カウンタを0にセットして(ステップS211)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を開放状態に制御する(ステップS212)。その後、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS213)、この処理を終了する。
なお、インターバルタイマが0でない、すなわち、インターバルタイマにセットした待機時間が経過していないと判断したときには、その後の処理を実行することなく大入賞口開放前処理を終了する。
図23は、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)についてその手順を示すフローチャートである。なお上述の通り、この大入賞口開放中処理は、上記ラウンド遊技が繰り返し実行されることによって行われる。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放中処理を行うべき旨を示しているときは、同図23に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS221の処理として、カウントスイッチ75aによる検出信号に基づいて大入賞口への遊技球の入球があったか否かを判別する。そして、この入球があることを条件に、ステップS222の処理として、大入賞口内への遊技球の入球数をカウンタ値として得る入球カウンタをカウントアップし、入球カウンタの値が10以上であれば(ステップS223)、ステップS226に進み、ラウンドを終了するための処理を行う。
また、入球カウンタの値が10未満であれば、開放タイマを1減算し(ステップS224)、開放タイマの値が0、すなわち、開放タイマにセットされた大入賞口の開放時間が経過した場合には(ステップS225)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を閉塞状態に制御する(ステップS226)。次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、開放カウンタが0、すなわち、大当り及び小当りを開始するときにセットされたラウンドの実行回数を終了したか否かを判別する(ステップS227)。
開放カウンタが0である場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS228)、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当り終了コマンドをセットする(ステップS229)。大当り終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)に応じて個々に用意されている。
ステップS229では、15R大当り遊技状態を終了する場合には大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り)に応じた大当り終了コマンドをセットし、2R大当り遊技状態を終了する場合には2R確変大当りに応じた大当り終了コマンドをセットする。これにより、大当りの種類に応じた大当り遊技状態を終了するときの演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じた終了待機時間をインターバルタイマにセットし(ステップS230)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0である場合に、小当り遊技状態を実行していれば、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当り終了コマンドをセットする(ステップS232)。小当り終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドである。これにより、小当り遊技状態を終了するときの演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りに応じた終了待機時間をインターバルタイマにセットし(ステップS233)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0でない場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS234)、ラウンド終了コマンドをセットする(ステップS235)。ラウンド終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)及び終了するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS235では、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)及び実行するラウンドに応じたラウンド終了コマンドをセットする。これにより、ラウンド終了コマンドによって指示された大当りの種類及び終了するラウンドに応じた大当り遊技状態の演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、大当りの種類に応じたラウンド待機時間(大入賞口開閉装置75によって大入賞口を閉塞状態に制御してから再び大入賞口を開放状態に制御するまでの時間)をインターバルタイマにセットし(ステップS236)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
また、ステップS227で開閉カウンタが0でない場合に、小当り遊技状態を実行していれば(ステップS234)、ラウンド終了コマンドをセットする(ステップS237)。ラウンド終了コマンドは、周辺基板110に送信されるコマンドであり、小当り遊技状態の終了するラウンドに応じて個々に用意されている。ステップS237では、終了するラウンドに応じたラウンド終了コマンドをセットする。これにより、終了するラウンドに応じた小当り遊技状態の演出が画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)及びスピーカ14,29等により実行される。
次いで、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、小当りに応じたラウンド待機時間(大入賞口開閉装置75によって大入賞口を閉塞状態に制御してから再び大入賞口を開放状態に制御するまでの時間)をインターバルタイマにセットし(ステップS238)、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS231)、この処理を終了する。
なお、ステップS225で開放タイマが0でない、すなわち、開放タイマにセットされた開放時間が経過していないと判断した場合には、以降の処理を実行することなく処理を終了する。これにより、次にタイマ割込が発生した場合に、再び大入賞口開放中処理が実行される。
このように、この実施の形態では、大当り遊技状態及び小当り遊技状態において、開放タイマにセットされた開放時間が経過したこと及び大入賞口内への遊技球の入球数が所定数(この例では、10個)に達したことの一方が成立した場合に実行中のラウンドを終了する。すなわち、開放タイマにセットされた開放時間が経過した場合及び大入賞口内への入球数が所定数(この例では、10個)に達した場合にラウンドの終了条件が成立したと判断し、実行中のラウンドを終了する処理を行う。なお、小当り遊技状態及び2R大当り遊技状態では、大入賞口内への遊技球の入球数が所定数(この例では、10個)に達したときにはラウンドの終了条件が成立したと判断せずに、開放タイマにセットされた開放時間が経過したときにだけラウンドの終了条件が成立したと判断して実行中のラウンドを終了するようにしてもよい。
図24は、上記大入賞口開放後処理(ステップS57)についてその手順を示すフローチャートである。
上記特別図柄プロセスフラグが当該大入賞口開放後処理を行うべき旨を示しているときは、同図24に示されるように、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、まず、ステップS251の処理として、大入賞口開閉装置75によって大入賞口を開放状態にするまでの待機時間を示すインターバルタイマを1減算し、インターバルタイマが0、すなわち、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したか否かを判別する(ステップS252)。インターバルタイマが0でなければ、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過していないと判断し、以降の処理を実行することなく処理を終了する。
上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したと判断し、開放カウンタの値が0であることに基づいて(ステップS253)、大当り遊技状態を終了する場合には(ステップS254)、2R大当り遊技状態を終了するか否か判別する(ステップS255)。上述したようにこの実施の形態では、2R大当り遊技状態を終了するときの遊技状態に応じて2R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を行う場合と時短状態の制御を行わない場合とがある。すなわち、2R大当り遊技状態を終了する場合には、時短回数カウンタの値が0以下でないことを条件に時短状態フラグ及び時短回数カウンタを更新する(ステップS257)。一方、2R大当り遊技状態を終了する場合に時短回数カウンタの値が0以下であれば時短状態フラグ及び時短回数カウンタを更新することなくステップS258に進む。ステップS257では、時短状態フラグをセットするとともに時短回数カウンタとして予め決められた回数(例えば、50回)をセットする。ステップS257を実行することにより時短状態の制御が開始され、ステップS257の処理を実行しないことにより時短状態の制御が開始されない。また、15R大当り遊技状態を終了する場合には、ステップS257の処理を実行して時短状態フラグ及び時短回数カウンタを更新し、15R大当り遊技状態の終了後に時短状態の制御を開始する。その後、大当りフラグをリセットし(ステップS258)、ステップS260に進む。
また、上記主制御基板101の主制御MPU101aは、インターバルタイマにセットされた待機時間が経過したと判断し、開放カウンタの値が0であることに基づいて(ステップS253)、小当り遊技状態を終了する場合には(ステップS254)、小当りフラグをリセットし(ステップS259)、上記特別図柄通常処理(ステップS50)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS260)、この処理を終了する。
また、ステップS253で開放カウンタが0でない場合に、大当り遊技状態を実行していれば(ステップS261)、大当りの種類(15R確変大当り、15R非確変大当り、2R確変大当り)及び実行するラウンドに応じたラウンド開始コマンドをセットする(ステップS262)。そして、大当りの種類に応じた開放時間(15R大当りであれば「30s(30秒)」、2R大当りであれば「300ms(0.3秒)」)を開放タイマにセットし(ステップS263)、ステップS266に進む。
また、ステップS253で開放カウンタが0でない場合に、小当り遊技状態を実行していれば(ステップS261)、小当り遊技状態の実行するラウンド(ステップS264の場合は2ラウンド(2R))に応じたラウンド開始コマンドをセットする(ステップS264)。そして、小当りに応じた開放時間(「300ms(0.3秒)」)を開放タイマにセットし(ステップS265)、開放カウンタを1減算し(ステップS266)、大入賞口開閉装置75を駆動して大入賞口を開放状態に制御する(ステップS267)。そして、上記大入賞口開放中処理(ステップS56)にプロセス移行されるよう上述の特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS268)、この処理を終了する。
ステップS268で大入賞口開放中処理にプロセス移行されるように特別図柄プロセスフラグを更新することにより、次にタイマ割込が発生した場合に大入賞口開放中処理が実行される。また、大入賞口開放中処理では、ラウンドの終了条件が成立したことに基づいて大入賞口開放後処理にプロセス移行されるように特別図柄プロセスフラグを更新する。つまり、大当り遊技状態及び小当り遊技状態では、大入賞口開放前処理で設定した内容に基づいて大入賞口開放中処理を実行して最初のラウンド(1ラウンド)を実行した後、大入賞口開放後処理と大入賞口開放中処理とを繰り返し実行することにより大当り遊技状態及び小当り遊技状態のラウンドが実行される。
なお、図示していないが、主制御MPU101aは、15R確変大当り及び2R確変大当りを終了するときに、確変フラグをセットし、15R非確変大当りを終了するときに、確変フラグをリセットする。そして、開始時当り判定処理(ステップS105)のステップS111で確変フラグの状態を確認し、確変フラグがセットされていなければ、図10(A)に示す低確率時当り判定テーブルを用いて当りとするか否かの判定を行い、確変フラグがセットされていれば、図10(B)に示す高確率時当り判定テーブルを用いて当りとするか否かの判定を行う。これにより、低確率状態の制御と高確率状態の制御とを切り替え、各遊技状態の制御が可能になる。
また、主制御MPU101aは、小当りを終了するときには確変フラグを更新しない。すなわち、小当りを終了するときには、確変フラグのセット及びリセットを行わない。そのため、小当りを終了するときに高確率状態に制御していれば(確変フラグがセットされていれば確変フラグをリセットすることなく)小当り遊技状態の終了後に継続して高確率状態の制御を実行し、小当りを終了するときに高確率状態に制御していなければ(確変フラグがセットされていなければ確変フラグをセットすることなく)小当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を実行しない。
次に、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aによって実行される処理について説明する。図25は、当該パチンコ機1に電源が投入されるとき、上記周辺制御基板111のサブ統合MPU111aによって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
図25に示すように、パチンコ機1への電力供給が開始されると、サブ統合MPU111aは、初期設定処理を行う(ステップS501)。この初期設定処理は、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aのRAMをクリアする処理等が行われる。なお、この初期設定処理中では割込禁止となっており、初期設定処理のあと割込許可となる。初期設定処理(ステップS501)が終了すると、16ms経過フラグTがセットされたか否かを監視するループ処理を開始する(ステップS502)。
この実施の形態では、サブ統合MPU111aは、2ms経過毎に割込を発生させ、2ms定常処理を実行する。2ms定常処理では、16ms経過監視カウンタをカウントアップする(16ms経過監視カウンタを1加算する)処理が実行され、16ms経過監視カウンタの値が8になったとき、すなわち、16ms経過したときに16ms経過フラグTをセットするとともに、16ms経過監視カウンタをリセット(0にする)処理が実行される。このように、16ms経過フラグTは、2ms定常処理にて16ms毎に「1」に設定(セット)され、通常は「0」に設定(リセット)されている。ステップS502で16ms経過フラグがセットされている(16ms経過フラグTが「1」)ときには、16ms経過フラグをリセットした後(ステップS503)、16ms定常処理を行う(ステップS504)。
この16ms定常処理では、主基板100から受信した演出コマンドにもとづいて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理が実行される。16ms定常処理を終了すると、再びステップS502に戻り、16ms経過フラグTがセットされる毎に、つまり16ms毎に上述したステップS503〜ステップS504を繰り返し行う。一方、ステップS502で16ms経過フラグTがセットされていない(16ms経過フラグTが「0」)ときには、16ms経過フラグTがセットされるまでループ処理を行う。
図26は、サブメイン処理にて16ms毎に実行される16ms定常処理の一例を示すフローチャートである。16ms定常処理において、サブ統合MPU111aは、ステップS601〜ステップS606の処理を実行する。ステップS601のコマンド解析処理では、主基板100から受信した演出コマンドを解析する。ステップS602の演出制御処理では、ステップS151でセットされて送信されたことにより受信した変動パターンコマンドにもとづいて画像表示装置42に関わる制御処理を実行する。
また、ステップS603の音制御処理では、スピーカ14,29に関わる制御処理を実行する。ステップS604のランプ制御処理では、パチンコ機1に設けられたランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)に関わる制御処理を実行する。ステップS605の情報出力処理では、ランプ駆動基板119にランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)の点灯信号を送信する処理などを実行する。ステップS606の乱数更新処理では、演出制御処理(ステップS602)で各種設定に用いられる乱数を更新する処理を実行する。
なお、16ms定常処理におけるステップS601〜ステップS606の処理は16ms以内に終了する。仮に、16ms定常処理を開始してから当該16ms定常処理の終了までに16ms以上かかったとしても、16ms定常処理を開始してから16ms経過したときに直ぐに16ms定常処理を最初から(ステップS601のコマンド解析処理から)実行しない。すなわち、16ms定常処理の実行中に16ms経過したときには、16ms経過フラグのセットのみを行い、当該16ms定常処理の終了後にステップS502で16ms経過フラグがセットされていると判定されたときに16ms定常処理を開始する。
また、この実施の形態では、16ms定常処理にて乱数更新処理(ステップS606)を実行して各種乱数を更新するように構成しているが、各種乱数を更新する時期(タイミング)はこれに限られるものではない。例えば、サブメイン処理におけるループ処理および16ms定常処理のいずれか一方または両方にて各種乱数を更新するように構成してもよい。
図27は、演出制御処理(ステップS602)の一例を示すフローチャートである。演出制御処理において、サブ統合MPU111aは、内蔵されるRAMに格納されている遊技の進行状況を示す演出制御プロセスフラグに応じて、以下の4つのプロセス処理の1つを選択的に実行することとなる。
1.上記コマンド解析処理にて解析された変動パターンコマンドに基づいて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理などが行われる変動演出開始処理(ステップS700)
2.画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等の制御を開始してからの経過時間を計測し、経過時間に応じて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御する処理などが行われる変動演出中処理(ステップS701)
3.停止表示コマンドを受信したことに基づいて判定結果通知コマンドによって通知された抽選結果に応じた装飾図柄の表示結果を導出表示するとともに上記大当り開始コマンド及び小当り開始コマンドを受信したことに基づいてラウンド演出処理が開始されるように演出制御プロセスフラグを更新する処理を行う変動演出終了処理(ステップS702)。
4.大当り遊技状態及び小当り遊技状態の演出を実行し、大当り遊技状態及び小当り遊技状態を終了するときに変動演出開始処理が開始されるように演出制御プロセスフラグを更新する処理を行うラウンド演出処理(ステップS703)。
なお、パチンコ機1への電源投入時に実行される遊技制御メイン処理の初期化処理(ステップS1)でパチンコ機1への電源を遮断する以前の状態に復旧させる復旧処理を実行することなく、主制御MPU101aのRAMの内容を初期化した場合には、上述のステップS501の処理(図25参照)において、上記変動演出開始処理(ステップS700)を行うべき旨を示すよう上記演出制御プロセスフラグが設定される。
また、この実施の形態では、上記変動演出終了処理で15R大当り(15R確変大当り、15R非確変大当り)に応じた大当り開始コマンドを受信したことに基づいてサブ統合MPU111aは、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御して15R大当りを開始することを報知する。一方、上記変動演出終了処理で2R大当り(2R確変大当り)に応じた大当り開始コマンド及び小当りに応じた小当り開始コマンドを受信した場合には、サブ統合MPU111aは、2R大当りであるか小当りであるかを報知することなく画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29等を制御して所定の演出を実行する。そのため、遊技者は2R大当りであるか小当りであるかを判別することが困難になる。
また、この実施の形態では、上記時短状態の制御を実行しているとき(遊技状態が時短状態である場合及び遊技状態が高確率状態であって時短状態の制御が並行して行われている場合)には、サブ統合MPU111aは、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29を、上記時短状態の制御を実行していないとき(通常状態及び遊技状態が高確率状態であって高確率状態の制御が単独で行われている場合)とは異なる態様で制御する。具体的には、上記時短状態の制御を実行しているときには、画像表示装置42の態様(背景色、画像の態様)、スピーカ14,29の音出力態様、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)の点灯態様(色、点灯パターン)等を、上記時短状態の制御を実行していないときとは異なる態様で制御する。これにより、時短状態の制御が実行されているか否かを判別することは可能になる。
一方、高確率状態の制御が行われている場合に、時短状態の制御が並行して行われていない場合には、サブ統合MPU111aは、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29を、通常状態と同様に上記時短状態の制御を実行していないときの態様で駆動する。そのため、時短状態の制御を実行していないときの態様で画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29が駆動されている場合には、高確率状態であるか時短状態であるかを判別することは困難になり、遊技者は遊技をやめ難くなる。また、本実施形態では、2R大当り遊技状態では、大入賞口開閉装置75の開放時間がより長い大当りが実行される割合が高いのに対し、小当り遊技状態では、大入賞口開閉装置75の開放時間がより短い小当りが実行される割合が高いため、大入賞口開閉装置75の開放時間に注目させることができ、長い開放時間で2ラウンドの大入賞口の開閉制御が実行された場合に高確率状態に対する期待を高め、遊技興趣が向上する。
なお、図示していないが、主制御基板101に搭載される主制御MPU101aは、遊技状態を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信する。具体的には、主制御MPU101aは、大当り遊技状態を終了するとき、例えば大入賞口開放後処理のステップS258で大当りフラグをリセットにするときに、大当り遊技状態の終了後に前記時短状態の制御及び前記高確率状態の制御を実行しなければ通常状態に制御することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に前記時短状態の制御を単独で実行すれば(時短状態に制御すれば)時短状態の制御を実行することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御及び時短状態の制御を実行すれば時短状態の制御を実行することを示すコマンドと高確率状態の制御を実行することを示すコマンドとをセットして周辺制御基板111に送信し、大当り遊技状態の終了後に高確率状態の制御を単独で実行すれば高確率状態の制御を実行することを示すコマンドをセットして周辺制御基板111に送信する。サブ統合MPU111aは、これらのコマンドに基づき、遊技状態に応じた態様で画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、スピーカ14,29を駆動する。
また、主制御基板101に搭載される主制御MPU101aは特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に遊技状態を通知するコマンドを周辺制御基板111に送信している。具体的には、変動パターン設定処理のステップS151でセットした変動パターンコマンドを周辺制御基板111に送信する以前に遊技状態を確認し、前記時短状態の制御及び前記高確率状態の制御を実行していなければ通常状態であることを示すコマンドをセットし、前記時短状態の制御を単独で実行していれば時短状態の制御を実行していることを示すコマンドをセットし、前記高確率状態の制御及び前記時短状態の制御を実行していれば高確率状態の制御を実行していることを示すコマンド及び時短状態の制御を実行していることを示すコマンドをセットし、前記高確率状態の制御を単独で実行していれば高確率状態の制御を実行しているコマンドをセットする。このようにしてセットされたコマンドは、変動パターンコマンドを周辺制御基板111に送信する以前(変動パターンコマンドの送信と同時でもよい(変動パターンコマンドを送信するときと同一のタイマ割り込み処理内で送信するものであってもよい))に周辺制御基板111に送信される。
また、この例では、高確率状態の制御と時短状態の制御とが並行して実行されるときには、高確率状態の制御を実行していることを示すコマンドと時短状態の制御を実行していることを示すコマンドとを周辺制御基板111に送信するが、高確率状態の制御と時短状態の制御とが並行して実行されているときに高確率状態の制御と時短状態の制御とが実行されていることを示す1つのコマンドを周辺制御基板111に送信するようにしてもよい。
なお、特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に送信される遊技状態を通知するコマンドは、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされる判定結果通知コマンド及び変動パターン設定処理のステップS151でセットされる変動パターンコマンドとは別個に設けるように構成してもよいし、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされる判定結果通知コマンドを遊技状態毎に複数種類設け、遊技状態と抽選結果とを通知する判定結果通知コマンドを周辺制御基板111に送信することによりサブ統合MPU111aに遊技状態を通知するように構成してもよいし、変動パターン設定処理のステップS151でセットされる変動パターンコマンドを遊技状態毎に複数種類設け、遊技状態及び決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを周辺制御基板111に送信することによりサブ統合MPU111aに遊技状態を通知するように構成してもよい。
また、特別図柄表示器41で特別図柄の変動表示を開始する毎に遊技状態を通知するコマンドを送信する構成としたが、これに限らず、特別図柄の変動表示を開始するときに遊技状態の変更があった場合にだけ遊技状態を通知するコマンドを送信するようにしてもよい。具体的には、変動パターン設定処理のステップS155で時短回数カウンタの値が0になったことにより時短状態の制御を終了する場合に、高確率状態の制御を実行していれば高確率状態の制御を実行していることを示すコマンドを周辺制御基板111に送信し、高確率状態の制御を実行していなければ通常状態であることを示すコマンドを周辺制御基板111に送信するように構成してもよい。
図28に示すように、プロセスデータには、画像表示装置42の表示態様を示す表示制御実行データとランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)の発光態様を示す発光制御実行データとスピーカ14,29の音出力態様を示す音制御実行データとから構成される演出制御実行データと、該演出制御実行データに基づく制御の実行期間を示すプロセスタイマ設定値と、が複数記録されている。
また、サブ統合ROM111Bには主基板100に搭載される主制御MPU101aから送信される変動パターンコマンドそれぞれに対応して複数種類のプロセスデータが記憶されている。周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは主基板100に搭載される主制御MPU101aから変動パターンコマンドを受信したときに、該変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択し、該選択したプロセスデータを参照してプロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている態様で画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、及びスピーカ14,29を制御する。
また、プロセスタイマ設定値に設定されている時間が経過したときに演出制御実行データを切り替えて制御することにより装飾図柄651の変動表示を行う。例えば、プロセスデータの「N(N=1〜n)」番目に記憶されている演出制御実行データ(演出制御実行データ(N))を参照してプロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ制御を実行した後、「N+1」番目に記憶されている演出制御実行データ(演出制御実行データ(N+1))に切り替え、切り替え後の演出制御実行データ(演出制御実行データ(N+1))を参照してプロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ制御を実行する制御を繰り返し実行することにより、装飾図柄の移動速度や方向、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)の発光態様、スピーカ14,29の音出力態様、を異ならせて制御する。これにより、画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、及びスピーカ14,29を同期制御し、一体的な演出が可能となる。
図29は、上記変動演出開始処理(ステップS700)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが変動演出開始処理を行う旨を示しているときには、同図29に示されるように、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、まず、ステップS801の処理として、変動パターンコマンドを受信したか否か判別する。変動パターンコマンドを受信していれば、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされて主基板100に搭載される主制御MPU101aから送信された判定結果通知コマンドに基づいて受信した変動パターンコマンドの変動表示の結果として15R確変大当りとなるか否かを判別し(ステップS802)、15R確変大当りとなる場合には装飾図柄の停止図柄として15R確変大当り図柄(左・中・右の装飾図柄の同一の奇数図柄の組み合わせ、例えば「777」)に決定し(ステップS803)、ステップS805に進む。
また、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされて主基板100に搭載される主制御MPU101aから送信されたコマンドに基づいて受信した変動パターンコマンドの変動表示の結果として15R非確変大当りとなる場合には(ステップS810)、装飾図柄の停止図柄として15R非確変大当り図柄(左・中・右の装飾図柄の同一の偶数図柄の組み合わせ、例えば「222」)に決定し(ステップS804)、ステップS805に進む。
また、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされて主基板100に搭載される主制御MPU101aから送信されたコマンドに基づいて受信した変動パターンコマンドの変動表示の結果として2R確変大当り又は小当りとなるとなる場合には(ステップS811)、装飾図柄の停止図柄としてチャンス目(本例では「1」と「2」と「3」との全てを含む図柄の組み合わせ、例えば「123」、「213」等)に決定し(ステップS812)、特別図柄停止図柄設定処理のステップS128でセットされて主基板100に搭載される主制御MPU101aから送信されたコマンドに基づいて受信した変動パターンコマンドの変動表示の結果として、15R確変大当り、2R確変大当り、15R非確変大当り及び小当りのいずれにもならない場合、すなわちはずれとなる場合には装飾図柄の停止図柄としてはずれ図柄(15R確変大当り図柄、15R非確変大当り図柄及びチャンス目とは異なる図柄であって、少なくとも2種類以上の図柄の組み合わせ)に決定する(ステップS813)。その後、ステップS805に進む。
なお、受信した変動パターンコマンドがリーチ(この例では、左装飾図柄と右装飾図柄とが同一図柄で停止表示し、中装飾図柄が未だ停止表示していない状態)を伴うはずれとなることを示す場合には、はずれ図柄として左装飾図柄と右装飾図柄とを同一の図柄に決定するとともに中装飾図柄を左装飾図柄及び右装飾図柄とは異なる図柄の組み合わせ(リーチはずれ図柄)に決定し、受信した変動パターンコマンドがリーチを伴わないはずれとなることを示す場合には、はずれ図柄として少なくとも左装飾図柄と右装飾図柄とが異なる図柄の組み合わせ(通常はずれ図柄)に決定する。
停止表示する装飾図柄を決定するとサブ統合MPU111aは、受信した変動パターンコマンドが一括変動パターンであるか否かを判別し(ステップS805)、一括変動パターンでなければ、受信した変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択し(ステップS806)、ステップS807に進む。
一方、受信した変動パターンコマンドが一括変動パターンである場合に(ステップS805)、一括変動を開始することを示す一括変動開始コマンドを受信していれば(ステップS814)、一括変動開始コマンド及び変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択し(ステップS815)、一括変動開始コマンド及び変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択したことを示す動画選択済みフラグをセットし(ステップS816)、一括変動開始コマンドに応じた一括変動する特別図柄の変動表示の実行回数を一括変動カウンタにセットする(ステップS817)。
なお、ステップS815ではサブ統合MPU111aによって図18に示す第1変動態様(当り)、第1変動態様(はずれ)、第2変動態様(当り)、第2変動態様(はずれ)、第3変動態様(当り)、第3変動態様(はずれ)のうち一括変動開始コマンド及び一括変動開始コマンドに応じたプロセスデータが選択される。具体的には、一括変動開始コマンドが第1変動態様を示し、変動パターンコマンドが図19に示す一括変動1を示す場合には、第1変動態様(当り)に応じたプロセスデータを選択する。また、ステップS815でサブ統合MPU111aによって選択されるプロセスデータは、一括変動の全期間(一括変動する複数回の特別図柄の変動表示を開始してから最終結果を導出表示するまでの期間)に亘る画像表示装置42の表示態様を示している。そのため、一括変動開始コマンドを受信することなく一括変動パターンの変動パターンコマンドだけを受信した場合に、既にステップS815でプロセスデータを選択していることを示す動画選択済みフラグがセットされていれば(ステップS814a)、プロセスデータを再び選択することなく、ステップS815で既に選択しているプロセスデータに基づいて画像表示装置42の表示制御を継続して実行する(ステップS814aでYESであればプロセスデータを選択することなくステップS809に進む)。
また、受信した変動パターンコマンドが一括変動パターンである場合に選択される一括変動の変動態様に応じたプロセスデータは、一括変動する複数回の特別図柄の変動表示の変動時間を合算した全変動時間よりも長い期間に亘る画像表示装置42の表示態様を示すものである。すなわち、特別図柄表示器41では、主基板100に搭載される主制御MPU101aが上記特別図柄プロセス処理(ステップS14)を実行することによって特別図柄の変動表示が実行されるが、特別図柄の変動表示を終了してから次に特別図柄の変動表示を開始するまで、具体的には特別図柄停止処理(ステップS54)を実行してから再び変動パターン設定処理(ステップS52)を実行して特別図柄の変動表示を開始するまで、の間には特別図柄の変動表示は待機状態となるため、プロセスデータが一括変動の全変動時間に亘る画像表示装置42の表示態様だけを示すものである場合には特別図柄表示器41における特別図柄の変動表示と画像表示装置42の表示態様とにずれを生じてしまう。そのため、一括変動の変動態様に応じたプロセスデータは、一括変動の全変動時間と特別図柄の変動表示の待機時間(特別図柄の変動表示が待機状態となっている期間)とを合算した一括変動の全期間に亘る画像表示装置42の表示態様を示すように構成されている。例えば、一括変動の変動態様が全変動時間「24秒」の第1変動態様(当り)である場合に選択されるプロセスデータには、「24秒+特別図柄の変動表示の待機時間」に亘る画像表示装置42の表示態様が記憶されている。
次いで、サブ統合MPU111aは選択したプロセスデータの最初に記憶される演出制御実行データ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマにセットし(ステップS807)、演出制御実行データ1の内容を表示コマンドとしてセットし(ステップS808)、変動演出中処理(ステップS701)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で(ステップS809)、この処理を終了する。
また、ステップS801で変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合に、動画選択済みフラグがセットされていれば(ステップS818)、言い変えると一括変動の実行中であれば、プロセスタイマを1減算し(ステップS819)、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS820)、実行中の演出制御実行データの次に記憶される演出制御実行データに切り替えるとともに(ステップS821)、切り替え後の演出制御実行データのプロセスタイマ設定値をプロセスタイマにセットし(ステップS822)、切り替え後の演出制御実行データの内容を表示コマンドとしてセットして処理を終了する(ステップS823)。これにより、一括変動の実行中の特別図柄の変動表示の待機状態中であっても一括変動の変動態様に応じて画像表示装置42を連続して表示制御することができ、特別図柄の変動表示が待機状態となる度に画像表示装置42の表示を中断させないため、一連の動画の再生中に複数の変動表示が実行されていることを悟られ難くすることができる。
また、ステップS801で変動パターンコマンドを受信していないと判別した場合に、動画選択フラグがセットされていない場合(ステップS818)、及びステップS820でプロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、以降の処理を実行することなく処理を終了する。
また、本実施形態の周辺制御基板111ではパチンコ機1への電源を遮断するときに遊技演出の進行状況を示す情報(例えばフラグ、実行中のプロセスデータ、タイマの値等)をサブ統合MPU111aに内蔵するRAMに保存するバックアップ処理を実行しない。そして、主制御基板101で復旧処理を実行してパチンコ機1への電源を遮断する以前の状態に復旧させた場合には主制御基板101から表示に関するコマンド(例えば変動パターンコマンド、大当り開始コマンド等)が送信されるまで「停電復旧中」等の表示を行って待機状態となる。また、一括変動を実行しているときにパチンコ機1への電源が遮断され、その後、パチンコ機1への電源を投入したときに主制御基板101で上記復旧処理を実行してパチンコ機1への電源が遮断される以前の状態に復旧させた場合には、特別図柄の変動表示を開始するときに主制御基板101から周辺制御基板111に一括変動パターンの変動パターンコマンドを送信する一方、一括変動開始コマンドは再び送信されない。そのため、周辺制御基板1111のサブ統合MPU111aは、ステップS805で受信した変動パターンコマンドが一括変動パターンであり、且つステップS814で一括変動開始コマンドを受信していないと判断した場合に、既にステップS815でプロセスデータを選択していることを示す動画選択済みフラグがセットされていなければ(ステップS814a)、受信した一括変動パターンの変動パターンコマンドに応じた変動時間の装飾図柄の通常の変動表示(一連の動画ではなく一括変動を実行していないときの通常の装飾図柄の変動表示)を示すプロセスデータを選択して(ステップS814aでNOであればステップS806に進む)、当該プロセスデータの演出制御実行データ1のプロセスタイマ設定値をセットするとともに(ステップS807)、当該プロセスデータの演出制御実行データ1の内容を表示コマンドとしてセットすることにより(ステップS808)、一連の動画の再生を再開することなく受信した変動パターンコマンドに応じた変動時間での装飾図柄の通常の変動表示を実行することにより不具合の発生を抑止している。
なお、一括変動を実行しているときにパチンコ機1への電源が遮断され、その後、パチンコ機1への電源を投入したときに主制御基板101で上記復旧処理を実行してパチンコ機1への電源が遮断される以前の状態に復旧させた場合に、特別図柄の変動表示を開始するときに主制御基板101から周辺制御基板111に一括変動開始コマンドを再び送信するように構成してもよく、この場合には一括変動開始後の経過時間を示す情報を含む一括変動開始コマンド又は一括変動開始コマンドとは別に一括変動開始後の経過時間を示すコマンドを送信すればよい。このように構成することにより、一括変動パターンに応じた一連の動画の再生中にパチンコ機1への電源が遮断され、その後、パチンコ機1への電源を投入したときに主制御基板101で復旧処理を実行してパチンコ機1への電源が遮断される以前の状態に復旧させた場合には、パチンコ機1への電源が遮断される以前に実行していた一連の動画の再生を、中断された時点(電源が遮断された時点)から再開させることができる。
また、パチンコ機1への電源を遮断するときに周辺制御基板111においても遊技演出の進行状況を示す情報(例えばフラグ、実行中のプロセスデータ、タイマの値等)をサブ統合MPU111aのRAMに保存するバックアップ処理を実行し、主制御基板101で復旧処理を実行することなく初期化処理を実行したときにその旨を示すコマンドを周辺制御基板111に送信し、該コマンドを受信したことに基づいてサブ統合MPU111aのRAMに保存している情報を消去して初期設定処理(ステップS501)を実行し、主制御基板101で初期化処理を実行したことを示すコマンドを受信していなければ初期設定処理(ステップS501)を実行することなくバックアップ処理で保存された情報を参照し、該情報に応じた状態に復旧させる復旧処理を実行するように構成してもよい。このように構成することにより、一括変動パターンに応じた一連の動画の再生中にパチンコ機1への電源が遮断され、その後、パチンコ機1への電源を投入したときに主制御基板101で復旧処理を実行してパチンコ機1への電源が遮断される以前の状態に復旧させた場合には、パチンコ機1への電源が遮断される以前に実行していた一連の動画の再生を、中断された時点(電源が遮断された時点)から再開させることができる。
図30は、上記変動演出中処理(ステップS701)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが変動演出中処理を行う旨を示しているときには、同図30に示されるように、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、まず、上記演出制御実行データのプロセスタイマ設定値がセットされるプロセスタイマを1減算し(ステップS831)、プロセスタイマがタイムアウトすれば(ステップS832)、実行中の演出制御実行データの次に記憶される演出制御実行データに切り替えるとともに(ステップS833)、切り替え後の演出制御実行データのプロセスタイマ設定値をプロセスタイマにセットし(ステップS834)、切り替え後の演出制御実行データの内容を表示コマンドとしてセットする(ステップS835)。ステップS832でプロセスタイマがタイムアウトしていなければステップS833〜ステップS835の処理を実行することなくステップS836に進むことで、実行中の演出制御実行データに基づく画像表示装置42の表示制御を継続させる。
そして、主基板100に搭載される主制御MPU101aから上記停止表示コマンドを受信したことに基づいて(ステップS836)、変動演出終了処理(ステップS702)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で(ステップS837)、この処理を終了する。
なお、ステップS836で上記停止表示コマンドを受信していなければ、演出制御プロセスフラグを更新することなく処理を終了する。すなわち、このステップS836の処理において特別図柄の変動表示を停止することを通知する停止表示コマンドを受信していなければ、上記ステップS806,S815で選択したプロセスデータに基づいて画像表示装置42、ランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)、及びスピーカ14,29の駆動制御を継続して実行することにより装飾図柄の変動表示や達成演出などの演出表示が実行される。
図31は、上記変動演出終了処理(ステップS702)についてその手順を示すフローチャートである。
上記演出制御プロセスフラグが変動演出終了処理を行う旨を示しているときは、同図31に示されるように、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、一括変動の実行中であることを示す動画選択済みフラグがセットされているか否かを判別し(ステップS851)、動画選択済みフラグがセットされていれば一括変動する特別図柄の変動表示の実行回数を示す一括変動カウンタを1減算する(ステップS852)。
また、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、一括変動する特図保留記憶数がセットされた一括変動カウンタが0か否かを判別し(ステップS853)、一括変動カウンタが0となっている場合に動画選択済みフラグがセットされていれば該動画選択済みフラグをリセットし(ステップS854)、変動演出開始処理(ステップS700)のステップS803,S804,S812,S813で決定した停止図柄を確定表示(左・中・右の全ての装飾図柄を完全に停止表示した状態)する(ステップS855)。
ステップS851で動画選択済みフラグがセットされていない場合にはステップS853に進み、ステップS853で一括変動カウンタが0でない場合にはステップS856に進む。ステップS853で一括変動カウンタが0でなければステップS855の処理を実行しないように構成することで、一括変動する特別図柄の変動表示が全て実行されるまでは画像表示装置42に装飾図柄の停止図柄を導出表示されなくなり、一連の動画の再生中に複数の変動表示が実行されていることを悟られ難くなる。上述したように本実施形態では一括変動の実行中には画像表示装置42における装飾図柄の表示を消去して該装飾図柄の変動表示に代えて一連の動画を表示する。また、一連の動画は特別図柄の複数回の変動表示に亘って表示されるため、一連の動画の再生中には主制御基板101の主制御MPU101aから変動パターンコマンドや停止表示コマンド等が特別図柄の変動表示の開始及び停止に同期して複数回送信される。周辺制御基板111に搭載されるサブ統合MPU111aでは、一括変動として実行される特別図柄の最初の変動表示を開始するときに送信される変動パターンコマンドを受信したことに基づいて一連の動画の表示を開始し、その後一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに送信される停止表示コマンドを受信するまでは、主制御基板101の主制御MPU101aから送信される変動パターンコマンドや停止表示コマンドを無視することで装飾図柄の変動表示の開始及び停止をさせないようにしている。換言すると、一括変動を実行して一連の動画を再生しているときには、一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するまでは特別図柄の停止表示に同期して装飾図柄を停止表示しない。そして、一括変動する特別図柄の変動表示のうち最後の変動表示を実行して特別図柄を停止表示するときに当該変動表示に応じた装飾図柄の停止図柄を導出表示(確定表示ともいう)することで、宛も1回の変動表示だけが実行されたように認識させている。
なお、本例では一括変動を実行したときに装飾図柄の変動表示に代えて一連の動画を表示して一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた演出結果を通知した後、一括変動として実行される特別図柄の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた装飾図柄の停止図柄を導出表示するように、換言すると一括変動を終了するときには装飾図柄の停止図柄を導出表示するように構成したが、一連の動画によって特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた演出結果を通知した後、装飾図柄の停止図柄を導出表示することなく、一括変動を終了するように構成してもよい。
また、本例では一括変動を実行する場合に画像表示装置42に一連の動画を表示するように構成したが、本技術思想を逸脱しないものであればこれに限定されるものではない。例えば、一括変動を実行する場合に、一括変動として実行される特別図柄の最初の変動表示を開始するときに同期して装飾図柄の変動表示を開始し、一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示のうち最後の変動表示の表示結果を導出表示するときに同期して特別図柄の最後の変動表示の表示結果に応じた装飾図柄の停止図柄を導出表示することにより一括変動として実行される特別図柄の複数回の変動表示に対して1度だけ装飾図柄の表示結果を導出表示するように構成してもよい。
次いで、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、主基板100に搭載される主制御MPU101aから15R確変大当りに応じた大当り遊技状態を開始することを通知する15R確変大当り開始コマンドを受信していれば(ステップS856)、15R確変大当りに応じた大当り遊技状態の実行中であることを示す15R確変大当りフラグをセットしてステップS860に進み(ステップS857)、主基板100に搭載される主制御MPU101aから15R非確変大当りに応じた大当り遊技状態を開始することを通知する15R非確変大当り開始コマンドを受信していれば(ステップS858)、15R非確変大当りに応じた大当り遊技状態の実行中であることを示す15R非確変大当りフラグをセットしてステップS860に進み(ステップS859)、15R大当り遊技状態の制御を開始することを通知する表示を開始するとともに(ステップS860)、ラウンド演出処理(ステップS703)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で(ステップS861)、この処理を終了する。
また、主基板100に搭載される主制御MPU101aから2R確変大当りに応じた大当り遊技状態を開始することを通知する2R確変大当り開始コマンドを受信していれば(ステップS862)、2R確変大当りに応じた大当り遊技状態の実行中であることを示す2R確変大当りフラグをセットしてステップS861に進み(ステップS863)、小当り遊技状態を開始することを通知する小当り開始コマンドを受信していれば(ステップS864)、小当り遊技状態の実行中であることを示す小当りフラグをセットしてステップS861に進む(ステップS865)。
また、主基板100に搭載される主制御MPU101aから15R確変大当り開始コマンド、15R非確変大当り開始コマンド、2R確変大当り開始コマンド、及び小当り開始コマンドのいずれも受信していなければ(ステップS864)、変動演出開始処理(ステップS700)にプロセス移行されるよう上述の演出制御プロセスフラグを更新した時点で(ステップS866)、この処理を終了する。
なお、上記表示コマンドは情報出力処理(ステップS605)で液晶表示基板120及びランプ駆動基板119に送信され、該表示コマンドに基づいて液晶表示基板120は画像表示装置42を表示制御し、ランプ駆動基板119はランプ・LED(119a〜119kに搭載されるLED及び枠ランプ27)を発光制御する。
次に、一括変動を実行中における特別図柄表示器41及び画像表示装置42の表示内容について図32を参照して説明する。
図32(A)は、第1変動態様(当り)の変動態様で、特別図柄の変動表示の実行回数が4回の一括変動を実行している場合の特別図柄表示器41及び画像表示装置42の表示内容を示すタイムチャートであり、図32(B)は、第1変動態様(当り)の変動態様で、特別図柄の変動表示の実行回数が2回の一括変動を実行している場合の特別図柄表示器41及び画像表示装置42の表示内容を示すフローチャートである。
主基板100に搭載される主制御MPU101aは、一括変動設定処理(ステップS142)で一括変動すると判定した場合には、変動パターンコマンドを送信すると同時に、周辺基板110に一括変動する特図保留記憶数と一括変動の変動態様に応じた一括変動開始コマンドを送信し、一括変動の変動パターンに基づいて特別図柄表示器41の表示制御を開始する。
周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、変動パターンコマンドを受信したときに、一括変動開始コマンドを受信していれば一括変動の変動態様及び変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択し、該選択したプロセスデータに基づく画像表示装置42の表示制御を開始する。
また、主基板100に搭載される主制御MPU101aは、特別図柄変動処理(ステップS53)で変動時間をセットした変動タイマを更新して変動タイマがタイムアウトしたことに基づいて、換言すると変動時間が経過したことに基づいて特別図柄を停止表示するとともに周辺基板110に装飾図柄の停止表示を指示する停止表示コマンドを送信する。
このとき、周辺基板110に搭載されるサブ統合MPU111aは、一括変動する特別図柄の変動表示を全て実行するまでは装飾図柄の停止図柄を導出表示することなく、一括変動開始コマンド及び変動パターンコマンドに応じて選択したプロセスデータに基づく画像表示装置42の表示制御を継続して実行し、一括変動する複数回の変動表示のうち最後の変動表示を実行して停止表示コマンドを受信したときに(変動演出終了処理のステップS855)、装飾図柄の停止図柄を導出表示(確定表示)する。
このように、特別図柄表示器41で実行される複数回の変動表示に対応して装飾図柄の変動表示を1回だけ実行されているかのように画像表示装置42を表示制御するため、画像表示装置42で実行される演出表示を単純化することができる一方で通常の装飾図柄の変動表示とは異なる一連の動画によって遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。また、画像表示装置42の演出表示が複雑であるために混乱してしまい、遊技を忌避していた遊技者にも演出表示を単純化することで遊技を促すことができ、遊技機の稼働率低下を抑止できる。
なお、本例では一連の動画の再生時間(一括変動に応じたプロセスデータの総実行時間)が一括変動の変動態様毎に設定されており、同一の一括変動の変動態様が選択された場合には一括変動する特図保留記憶数に関係なく同一の再生時間で一連の動画を再生する。そして、主基板100に搭載される主制御MPU101aは、特別図柄の変動時間を調整することにより、特図保留記憶数に影響されることなく、同一の再生時間での一連の動画の再生を可能にしている。例えば、図32(A)に示す特別図柄の変動表示の実行回数が4回の一括変動を実行する第1変動態様(当り)では、変動時間「6秒」の特別図柄の変動表示を4回実行することにより「約24秒」の第1変動態様(当り)に応じた一連の動画を再生し、図32(A)と同一の変動態様である第1変動態様(当り)であって、特別図柄の変動表示の実行回数が2回の一括変動を実行する図32(B)では、変動時間「12秒」の特別図柄の変動表示を2回実行することにより「約24秒」の第1変動態様(当り)に応じた一連の動画を再生させている。このように異なる複数の条件(この例では特図保留記憶数)で共通の動画データ(プロセスデータ)を使用するため、データ量を低減できる。また、特別図柄の変動時間を調整することにより、一連の動画の再生時間を任意に設定できることが出来るため、遊技者に対して効果的な一連の動画の設計自由度が高い。
また、本実施形態では、特図保留記憶数を表示する特図保留記憶LED47及び特別図柄表示器41を目立たない位置に配置している。具体的には、図4に示すように遊技領域12の下端部に特図保留記憶LED47及び特別図柄表示器41を配置している。また、通常、遊技者は遊技領域12の略中央に配置される画像表示装置42の表示内容に注目して遊技を行うが、この例では画像表示装置42の表示領域(表示画面)が大きく(15インチ)、画像表示装置42の遊技領域12に占める割合が高くなるように構成しているため、画像表示装置42に表示される迫力のある演出に注目している遊技者は遊技領域12の下端部に配置される特図保留記憶LED47及び特別図柄表示器41の点灯及び消灯を気付き難い。このように特図保留記憶LED47及び特別図柄表示器41の点灯及び消灯を遊技者に気付かれ難くすることにより、特図保留記憶LED47及び特別図柄表示器41の点灯及び消灯を視認することで一括変動していること、すなわち一連の動画の再生中に複数回の変動表示が実行されていることを悟られ難くしている。なお、一括変動を実行することによって熟練した遊技者には始動入賞の回数に対して画像表示装置42で実行される変動表示の回数が少ないことを悟られてしまうおそれがあるが、このような場合であっても特別図柄表示器41で特図保留記憶数に1対1対応させて特別図柄を変動表示し、特別図柄の変動表示の開始及び停止に同期して特図保留記憶LED47の点灯及び消灯を実行することにより、始動入賞の回数に対応した回数の変動表示が確実に実行されていることを認識させることができ、遊技店とのトラブル発生を抑止できる。
上記実施形態から把握し得る請求項及び請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(解決手段1)
複数種類の特別図柄情報(特別図柄)を変動表示して表示結果を導出表示する特別可変表示装置(特別図柄表示器41)を備え、
該特別可変表示装置の前記表示結果が特定表示結果(特定の態様)となったことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ機1)において、
所定の数値範囲の判定情報(当り判定用乱数)を更新する判定情報更新手段(主制御MPU101aが乱数更新処理を実行する部分;ステップS13)と、
遊技球が始動入賞したときに前記判定情報更新手段から前記判定情報を取得する判定情報取得手段(主制御MPU101aが始動口通過処理のステップS43で当り判定用乱数を取得する部分)と、
該判定情報取得手段が取得した前記判定情報を取得した順序を特定可能に所定数まで記憶可能な判定情報記憶手段(主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域)と、
前記遊技球が始動入賞したときに、該始動入賞に応じて前記判定情報取得手段が取得した判定情報に基づいて前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する入賞時判定手段(主制御MPU101aが始動口通過処理のステップS45で入賞時当り判定処理を実行する部分)と、
前記判定情報記憶手段に記憶される判定情報のうち前記複数種類の特別図柄情報の変動表示の開始条件(特別図柄プロセスフラグが特別図柄通常処理を行うべき旨を示している状態)が成立した判定情報(特別図柄プロセスフラグが特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときに主制御MPU101aのRAMの乱数記憶領域に格納されている最先の当り判定用乱数)に基づいて前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを判定する変動開始時判定手段(主制御MPU101aが特別図柄通常処理のステップS105で開始時当り判定処理を実行する部分)と、
該変動開始時判定手段の判定結果に応じて前記特別可変表示装置にて前記複数種類の特別図柄情報を変動表示して前記判定結果に応じた前記特別図柄情報の表示結果を導出表示する特別表示制御手段(主制御MPU101aが特別図柄通常処理(ステップS50)、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS51)、変動パターン設定処理(ステップS52)、特別図柄変動処理(ステップS53)、特別図柄停止処理(ステップS54)を実行する部分)と、
該特別表示制御手段による前記複数種類の特別図柄情報の変動表示に同期して前記複数種類の特別図柄情報とは異なる複数種類の装飾図柄情報を変動表示して前記変動開始時判定手段の判定結果に応じた前記装飾図柄情報の表示結果を導出表示する(特別図柄の変動表示の開始に同期して装飾図柄の変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に同期して装飾図柄の変動表示を停止する)演出表示装置(画像表示装置42)と、
該演出表示装置を表示制御する演出表示制御手段(サブ統合MPU111aが演出制御処理(ステップS602)を実行する部分)と、
前記複数種類の特別図柄情報の複数回の変動表示に同期して、当該複数回の変動表示に亘る一連の動画像(一連の動画)を前記演出表示装置に表示する統括演出(一括変動)を実行するか否かを、前記入賞時判定手段の判定結果各々に応じた割合で判定する統括演出判定手段(主制御MPU101aが変動パターン設定処理のステップS142で一括変動設定処理を実行する部分)と、を備え、
前記演出表示制御手段は、前記判定情報記憶手段に記憶される前記判定情報のうちいずれかの前記開始条件が成立したときに前記統括演出判定手段により前記統括演出を実行すると判定されていれば、前記判定情報記憶手段に記憶されている前記統括演出を実行する判定の起因となった判定情報(一括変動設定処理で一括変動すると判定した特図保留記憶数)までの複数の判定情報に応じた前記複数種類の特別図柄情報の複数の変動表示(一括変動開始コマンドが示す一括変動する特図保留記憶数に応じた回数の特別図柄の変動表示)に亘って前記一連の動画像を表示制御し、前記統括演出を実行する判定の起因となった判定情報に応じた前記複数種類の特別図柄情報の変動表示の表示結果を導出表示するときに当該表示結果に応じた演出結果を通知することを特徴とする遊技機。
解決手段1記載の遊技機によれば、複数種類の特別図柄情報の複数回の変動表示に同期して、当該複数回の変動表示に亘る一連の動画像を演出表示装置に表示する統括演出を実行して統括演出を実行する判定の起因となった判定情報に応じた複数種類の特別図柄情報の変動表示の表示結果を導出表示するときに当該表示結果に応じた演出結果を通知するため、演出表示装置の表示内容を単純化することができる一方で、通常の装飾図柄情報の変動表示とは異なる一連の動画像の表示によって遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。また、特別可変表示装置の表示結果を特定表示結果とするか否かの判定結果各々に応じた割合で統括演出を実行するか否かを判定するため、統括演出の実行によって利益付与状態に対する期待を変化させることができ、ひいては一層遊技者の興味を引き付けることができるため、遊技興趣の低下を抑止できる。また、判定情報記憶手段に記憶される判定情報のうちいずれかの開始条件が成立したときに遊技球が始動入賞した時点での特別可変表示装置の表示結果を特定表示結果とするか否かの判定結果に応じて統括演出を実行するか否かの判定を行うため、開始条件が成立した判定情報よりも後に取得した判定情報に基づく判定結果に応じて統括演出を実行するか否かの判定を行うことができ、未だ開始条件が成立していない判定情報の判定結果に応じた特別図柄情報の変動表示に対して予告的に統括演出を実行することができるため、遊技者の興味を引き付け、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段2)
前記演出表示制御手段は、前記一連の動画像を表示制御するときには、前記複数種類の装飾図柄情報を縮小表示した状態で前記複数種類の装飾図柄情報を変動表示することを特徴とする解決手段1記載の遊技機。
解決手段2記載の遊技機によれば、一連の動画像を表示制御するときに複数種類の装飾図柄情報を縮小表示した状態で変動表示するため、複数種類の特別図柄情報の変動表示に同期して変動表示される複数種類の装飾図柄情報の変動表示に気付かれ難くすることができ、ひいては一連の動画像の表示中に特別図柄情報の複数回の変動表示が実行されていることを悟られ難くすることができるため、演出表示装置の表示内容を単純化することができる一方で、通常の装飾図柄情報の変動表示とは異なる一連の動画像の表示によって遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段3)
前記演出表示制御手段は、前記一連の動画像を表示制御するときには、前記複数種類の装飾図柄情報を前記演出表示装置の端部に移動表示した状態で前記複数種類の装飾図柄情報を変動表示することを特徴とする解決手段1又は解決手段2に記載の遊技機。
解決手段3記載の遊技機によれば、一連の動画像を表示制御するときに複数種類の装飾図柄情報を演出表示装置の端部に移動表示した状態で変動表示するため、複数種類の特別図柄情報の変動表示に同期して変動表示される複数種類の装飾図柄情報の変動表示に気付かれ難くすることができ、ひいては一連の動画像の表示中に特別図柄情報の複数回の変動表示が実行されていることを悟られ難くすることができるため、演出表示装置の表示内容を単純化することができる一方で、通常の装飾図柄情報の変動表示とは異なる一連の動画像の表示によって遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段4)
前記演出表示制御手段は、前記一連の動画像を表示制御するときには、前記複数種類の装飾図柄情報の表示を消去し、前記複数種類の装飾図柄情報の変動表示に代えて前記一連の動画像を表示制御することを特徴とする解決手段1記載の遊技機。
解決手段4記載の遊技機によれば、一連の動画像を表示制御するときに複数種類の装飾図柄情報の表示を消去し、複数種類の装飾図柄情報の変動表示に代えて一連の動画像を表示制御するため、複数種類の特別図柄情報の変動表示に同期して変動表示される複数種類の装飾図柄情報の変動表示に気付かれ難くすることができ、ひいては一連の動画像の表示中に特別図柄情報の複数回の変動表示が実行されていることを悟られ難くすることができるため、演出表示装置の表示内容を単純化することができる一方で、通常の装飾図柄情報の変動表示とは異なる一連の動画像の表示によって遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段5)
前記統括演出判定手段は、前記入賞時判定手段によって前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とすると判定されているときには、前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果としないと判定されているときよりも高い割合で前記統括演出を実行すると判定する(特図保留記憶数が2以上の一括変動判定テーブルにおいて、15R確変大当りの場合には200分の150の割合で一括変動すると判定され、15R非確変大当りの場合には200分の100の割合で一括変動すると判定されるのに対し、はずれとなる場合には200分の3の割合で一括変動すると判定される)ことを特徴とする解決手段1乃至解決手段4のいずれかに記載の遊技機。
解決手段5記載の遊技機によれば、特別可変表示装置の表示結果を特定表示結果とすると判定されているときには特定表示結果としないと判定されているときよりも高い割合で統括演出を実行することで統括演出の大当り信頼度を高く設定できるため、統括演出を実行して一連の動画像を表示したときに利益付与状態に対する期待を向上させることができ、ひいては遊技者の興味を引き付けることができるため、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段6)
前記統括演出判定手段は、前記演出表示制御手段が表示制御する前記一連の動画像を、複数種類の動画像のうちいずれかに決定する動画像決定手段(主制御MPU101aが一括変動設定処理のステップS1425、S1428,S1430で第1変動態様、第2変動態様、第3変動態様のいずれかに決定する部分)を備え、
該動画像決定手段は、前記入賞時判定手段によって前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とすると判定されているときには、前記利益付与判定手段に制御しないと判定されているときよりも高い割合で前記複数種類の動画像のうち特定の動画像(第2変動態様、第3変動態様)に決定する(15R確変大当り及び15R非確変大当りの場合にははずれの場合よりも高い割合で第2変動態様及び第3変動態様に決定する)ことを特徴とする解決手段1乃至解決手段5のいずれかに記載の遊技機。
解決手段6記載の遊技機によれば、特別可変表示装置の表示結果を特定表示結果とすると判定されているときには特定表示結果としないと判定されているときよりも高い割合で複数種類の動画像のうち特定の動画像を表示する統括演出を実行することで動画像の種類に応じて大当り信頼度の差を設けることができるため、統括演出にて表示される動画像の種類に対しても興味を抱かせることができ、ひいては特定の動画像が表示されたときに利益付与状態に対する期待を向上させることができるため、遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段7)
前記特定表示結果は、前記利益付与状態の終了後に通常の確率で前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とされる低確率状態(低確率状態;低確率時の当り判定テーブルに基づいて大当りとするか否かを判定する状態(通常状態、時短状態))に制御される非特別表示結果(高利益非特別態様)と、
前記利益付与状態の終了後に前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とする確率が前記低確率状態よりも向上される高確率状態(高確率状態;高確率時の当り判定テーブルに基づいて大当りとするか否かを判定する状態)に制御される特別表示結果(高利益特別態様)と、を含み、
前記動画像決定手段は、前記入賞時判定手段によって前記特別可変表示装置の表示結果を前記特別表示結果とすると判定されているときには、前記非特別表示結果とすると判定されているときよりも高い割合で前記複数種類の動画像のうち特別の動画像(第3変動態様)に決定する(特図保留記憶数が3の一括変動判定テーブルにおいて、15R確変大当りの場合には200分の50の割合で第3変動態様に決定するのに対し、15R非確変大当りの場合には200分の5の割合で第3変動態様に決定する)ことを特徴とする解決手段1乃至解決手段6のいずれかに記載の遊技機。
解決手段7記載の遊技機によれば、利益付与状態の終了後に高確率状態に制御される特別表示結果を特別図柄表示装置に導出表示すると判定されているときには利益付与状態の終了後に低確率状態に制御される非特別表示結果を特別図柄表示装置に導出表示すると判定されているときよりも高い割合で複数種類の動画像のうち特別の動画像を表示する統括演出を実行することで動画像の種類に応じて高確率状態になる利益付与状態の大当り信頼度に差を設けることができるため、統括演出にて表示される動画像の種類に対しても興味を抱かせることができ、ひいては特別の動画像が表示されたときに高確率状態及び利益付与状態に対する期待を向上させることができるため、遊技者の興味を引き付けることができるとともに遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段8)
前記動画像決定手段は、前記入賞時判定手段によって前記特別可変表示装置の表示結果を前記特定表示結果とすると判定されているときにだけ前記特別の動画像(第3変動態様)に決定し得る(特図保留記憶数が2以上の一括変動判定テーブルにおいて、15R大当り及び15R非確変大当りの場合には第3変動態様を選択し得る一方、はずれの場合には第3変動態様を選択し得ない)ことを特徴とする解決手段7記載の遊技機。
解決手段8記載の遊技機によれば、複数種類の特別図柄情報の表示結果を特定表示結果とすると判定されているときにだけ特別の動画像を表示する統括演出を実行し得ることで大当り信頼度を100%とすることができるため、統括演出にて表示される動画像の種類に対しても興味を抱かせることができ、ひいては特別の動画像が表示されたときに確実に利益付与状態に制御されることを認識させることができるため、利益付与状態に対する期待を向上させることができるとともに遊技者の興味を引き付けることができ、遊技興趣の低下を抑止できる。また、利益付与状態の終了後に高確率状態に制御される特別表示結果を特別図柄表示装置に導出表示すると判定されているときには利益付与状態の終了後に低確率状態に制御される非特別表示結果を特別図柄表示装置に導出表示すると判定されているときよりも高い割合で複数種類の動画像のうち特別の動画像を表示する統括演出を実行するため、確実に利益付与状態に制御されるという安心感を得た上で特別図柄表示装置に導出表示される表示結果に注目させることができ、更なる利益を望む遊技者の興味を引き付けることができるともに遊技興趣の低下を抑止できる。
(解決手段9)
前記判定情報更新手段と、前記判定情報取得手段と、前記判定情報記憶手段と、前記入賞時判定手段と、前記変動開始時判定手段と、前記特別表示制御手段と、前記統括演出判定手段と、遊技機への電源が遮断されるときに遊技の進行状態を示す遊技情報(例えば各種フラグ等)を記憶する遊技情報記憶手段(主制御MPU101aが遊技の進行状況を示す情報(例えば各種フラグ等)を主制御MPU101aのRAMに保存するバックアップ処理を実行する部分)と、遊技の進行状態を初期状態に設定する初期状態設定手段(主制御MPU101aが初期化処理を実行する部分;ステップS1)と、前記遊技情報記憶手段に記憶される遊技情報に基づいて遊技の進行状態を復旧させる復旧手段(主制御MPU101aがバックアップ処理で主制御MPU101aのRAMに保存された情報に応じた状態に復旧させる復旧処理を実行する部分)と、を有し、遊技の進行を制御する主制御手段(主制御MPU101a)と、
前記演出表示制御手段と、遊技の演出状態を初期状態に設定する初期演出設定手段(サブ統合MPU111aが初期設定処理を実行する部分;ステップS501)と、を有し、前記主制御手段の制御による遊技の進行状態に応じて遊技の演出を制御する演出制御手段(サブ統合MPU111a)と、を備え、
遊技機への電源が遮断され、その後に再び遊技機への電源が投入されたとき、予め定められた初期化条件が成立している(クリアスイッチが操作されている)場合に前記初期状態設定手段により前記遊技の進行状態を初期状態に設定し、前記初期化条件が成立していない(クリアスイッチが操作されていない)場合に前記復旧手段により前記遊技の進行状態を遊技機への電源が遮断される以前の状態に復旧させる一方、前記復旧手段によって遊技機への電源が遮断される以前の状態に復旧させたか否かに拘わらず前記初期演出設定手段により前記遊技の演出状態を初期状態に設定し、電源の遮断時に前記統括演出の実行中であった場合であっても前記演出表示制御手段により前記実行中の統括演出を再開することなく終了し、前記特別表示制御手段による前記複数種類の特別図柄情報の変動表示毎に前記複数種類の装飾図柄情報を変動表示して前記変動開始時判定手段の判定結果に応じた表示結果を導出表示することを特徴とする解決手段1乃至解決手段8のいずれかに記載の遊技機。
解決手段9記載の遊技機によれば、統括演出の実行中に遊技機への電源が遮断されて、その後に再び電源が投入された場合には遊技の進行状態を遊技機への電源が遮断される以前の状態に復旧させたか否かに拘わらず実行中の統括演出を終了して、複数種類の特別図柄情報の変動表示毎に複数種類の装飾図柄情報を変動表示して表示結果を導出表示するため、遊技機への電源が突然遮断された場合であっても主制御手段による遊技の進行状態と演出制御手段による遊技の演出状態とを整合させることができ、不具合の発生を抑止できる。