JP5337640B2 - 粒子状物質の捕集分布検出方法及びその装置 - Google Patents

粒子状物質の捕集分布検出方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、粒子状物質の捕集分布検出方法及びその装置、並びにこれを用いた排ガス浄化装置に関するものであり、特にディーゼルエンジンの排気系に配置されたフィルタのPM堆積分布を検出する場合などに用いられる。
内燃機関たとえばディーゼルエンジンの排気系には、PM(主として炭素微粒子からなるスート、高分子量炭化水素微粒子、サルフェートなどの硫黄系微粒子など)を捕集するフィルタなどの捕集装置が装着されている。捕集装置に捕集されたPM量を検出する方法としては、従来、特許文献1に開示された方法がある。この方法は、PMなどの電磁波を吸収する粒子状物質の捕集分布を、外部から数10GHz〜数THzの電磁波を照射し、捕集装置を透過した電磁波の強度を検出し、予め決められた電磁波強度と捕集量との関係式に強度を代入して捕集分布を検出する方法である。この方法は、非破壊でPM捕集分布を検出できるため、PM捕集分布検出に飛躍的な効果をもたらしている。
特開2009−57948号公報
ところで、上記特許文献1の非破壊方法を用いて、CT(コンピュータ断層撮影)画像を得るために、捕集装置の全周(360°)方向からのデータ信号を取得しなければならないという要望がある。
上記特許文献1で開示された方法は、数10GHz〜数THzの電磁波を検査対象物に照射している。しかしながら、DPFの構造によっては、周波数を80GHz以上とすると、捕集装置の壁構造と電磁波の照射方向との角度によって電磁波は屈折や反射による干渉現象で、受信信号強度が増減されてしまう。このため、CTとして必要な全周方向から充分に強いデータ信号を得ることが困難である。
照射する電磁波の周波数を80GHz未満とすることが発明者らの実験によって可能であることを確認している。しかし、全周方向から充分な強さのデータ信号を得るためには、DPFの種類、構造によっては、電磁波の空間分解能を理論上4mm以下にできない。このため、捕集装置に堆積した微粒子状物質の捕集分布の空間分解能力に上限が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、PMなどの電磁波を吸収する粒子状物質の捕集分布を、精度良く検出することを課題とする。
発明者は、数10GHz〜数THzの電磁波を、捕集装置に照射する実験を行った。捕集装置の壁構造は、電磁波の照射角度によって、電磁波を屈折・反射させる向き・量が異なるため電磁波の透過率が相違する。この壁構造による屈折・反射特性は、照射する電磁波の周波数により変化することを見出した。
そこで、複数の電磁波の周波数を適宜選択することにより、2以上の照射角度毎の電磁波の透過率の大小を互いに補完できることに着目した。
(1)本発明の粒子状物質の捕集分布検出方法は、粒子状物質が捕集された捕集装置に対して外部から電磁波を照射することにより、捕集された該粒子状物質の該捕集装置内の捕集分布を検出する方法において、
周波数が異なり且つ前記捕集装置に照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射し、該捕集装置を透過した該電磁波の強度を検出する検出工程と、
前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定工程と、
前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完工程と、
前記2以上の照射角度毎に、前記補完工程で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度毎の前記粒子状物質の捕集量を演算する演算工程と、
を行うことを特徴とする(請求項1)。
上記構成によれば、粒子状物質を捕集した捕集装置に、周波数が異なる複数の電磁波を照射している。この複数の電磁波は、照射角度毎に、捕集装置を透過した透過率が互いに異なる。このため、2以上の照射角度間での透過率が互いに等しくなるように係数を予め設定しておき、2以上の照射角度間でのブランク強度を等しくする。そして、粒子状物質を捕集した使用後捕集装置を透過した電磁波の強度と、粒子状物質を捕集していない使用前捕集装置を透過した電磁波の強度との差をもとめ、この差に、上記の係数を掛けることにより、捕集装置に捕集された粒子状物質の捕集量の分布を示すデータを得ることができる。
また、照射する電磁波は、各照射角度での透過率が互いに異なる。透過率が小さい角度領域では、捕集量に関する信号の検出精度が低い。そこで、各照射角度毎に、複数の電磁波の中から、透過率の高い方の電磁波を選択する。複数の電磁波を、粒子状物質を捕集した使用後捕集装置に2以上の照射角度で照射して、複数の電磁波の強度を検出した後に、透過率が小さくなる角度領域で検出された電磁波の強度は、透過率の最も高い電磁波で検出された電磁波の強度で補完する。このため、各照射角度毎に、捕集量を精度良く検出することができる。
(2)複数の前記電磁波は、前記照射角度毎に、前記捕集装置を透過する透過率が異なる周波数領域の中からから2以上選択されたものであることが好ましい(請求項2)。
この場合には、透過率の小さい電磁波で検出した捕集量を、透過率の大きい電磁波で検出した捕集量で補完することができる。
(3)前記補完工程は、予め、各照射角度毎に、前記複数の電磁波の中で前記透過率の最も高い電磁波を選択する選択データを作成しておき、該選択データに基づいて前記複数の電磁波の強度の中から前記透過率の最も高い前記電磁波の強度を選択することが好ましい(請求項3)。
この場合には、各照射角度毎に、前記複数の電磁波の中で前記透過率の最も高い電磁波の強度が選択される。選択された電磁波の強度を用いて演算工程で粒子状物質の捕集量を演算する。このため、2以上の照射角度のすべてで、精度の高い検出結果を得ることができる。また、360°全方位から所定間隔毎での照射角度で、複数の電磁波を捕集装置に照射して粒子状物質を検出した場合には、360°全方位からの照射データが得られ、360°全方位にわたって、精度の高い検出結果を得ることができる。
(4)本発明の粒子状物質の捕集量分布検出装置は、粒子状物質が捕集された捕集装置の外部から該捕集装置に、周波数が異なり且つ前記捕集装置に照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射する照射手段と、
前記捕集装置を透過した電磁波の強度を検出する受信手段と、
前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定手段と、
前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完手段と、
前記2以上の照射角度毎に、前記補完手段で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度での前記粒子状物質の捕集量を演算する演算手段と、
を備えたことを特徴とする(請求項4)。
上記構成によれば、上記(1)と同様に、精度良く捕集装置内の粒子状物質の捕集分布を検出することができる。
(5)前記照射手段で、前記捕集装置に対して360°のあらゆる方向から等ピッチで電磁波を照射し、前記演算手段で360°のあらゆる方向での前記粒子状物質の捕集量を演算することが好ましい(請求項5)。
この場合には、360°のあらゆる方向からの粒子状物質の捕集量に関するデータを用いて、捕集装置のコンピュータ断層画像の再構成を行うことにより、捕集装置内での粒子状物質の捕集分布を、二次元又は三次元の情報に構築することができる。
(6)本発明の排ガス浄化装置は、排ガス流路に配置されカーボンを主とするPMを捕集するフィルタと、
該フィルタを収容する収納容器と、
該収納容器に形成された入射窓から該フィルタに、周波数が異なり且つ該フィルタに照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射する照射手段と、
前記フィルタを透過した電磁波の強度を検出する受信手段と、
前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前のフィルタを透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定手段と、
前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完手段と、
前記2以上の照射角度毎に、前記補完手段で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前のフィルタを透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度での前記粒子状物質の捕集量を演算する演算手段と、
を備えたことを特徴とする(請求項6)。
上記構成によれば、上記(1)と同様に、精度良くフィルタ内の粒子状物質の捕集分布を検出することができる。ゆえに、フィルタ内の捕集分布に基づいて、PM捕集量の多い部分を局部的に加熱する手だてを講じることができ、フィルタの再生処理の時間を短縮したり、フィルタ再生処理までの時間を長くしたりすることができる。したがって、フィルタの再生処理を効率よく行うことができ、燃費の向上につながる。
本発明によれば、粒子用物質を捕集した捕集装置に対して、周波数が異なり且つ捕集装置に対する透過率の異なる複数の電磁波を2以上の照射角度で照射している。このため、粒子状物質の捕集分布を精度良く検出することができる。
本発明の一実施例に係る捕集分布検出装置の構成を示す説明図である。 実施例に係る捕集分布検出方法を示す説明図である。 フィルタに照射するミリ波の周波数を変えたときの透過率を示す説明図である。 フィルタに照射するミリ波の照射角度の説明図である。 90GHzのミリ波の透過率を示す説明図(a)、及び110GHzのミリ波の透過率を示す説明図(b)。 照射角度毎の基準透過率(ブランク強度)を一定にしたときの補正透過率(補正強度)を示す説明図である。
本発明にいう粒子状物質とは、周波数が数10GHz 〜数THz のミリ波レベルの電磁波を吸収し、そのエネルギーを最終的には熱エネルギーに変換する物質であるとよく、カーボンを主とするPM、フェライト粉などの磁性体粉末などが例示される。
電磁波の周波数は、数10GHz 〜数THz のミリ波レベルのマイクロ波を用いるとよい。周波数がこの範囲より低いと捕集された粒子状物質を透過しやすくなるが、波長が長くなって、空間分解能が低下する。また周波数がこの範囲より高くなると、捕集された粒子状物質を透過しにくくなり、やはり検出精度が低下する。特に、100〜200GHzのマイクロ波を検出する電磁波受信手段には、品質が安定した安価な汎用品を用いることができる。
電磁波の周波数は、粒子状物質を検出可能な範囲で、2以上選択する。また、捕集装置は、セル壁の厚み、セルの形状、セルピッチ、捕集装置の形状及び材質などについてさまざまな種類がある。そのため、捕集装置に電磁波を照射する角度によって、電磁波を屈折・反射させる特性が変わる。このため、電磁波の周波数の少なくともある範囲では、照射角度によって透過率が相違する。そこで、捕集装置を透過する透過率が照射角度によって相違する周波数領域を測定などにより取得し、周波数領域の中から、各照射角度毎に、2以上の周波数が互いに透過率の大小が異なるものを選択する。
捕集装置は、粒子状物質を含む気体が流通する流路中に配置されて粒子状物質を捕集するものであり、各種フィルタを用いることができる。この捕集装置は、周波数が数10GHz 〜数THz のミリ波レベルのマイクロ波を透過するものが用いられる。マイクロ波の一部が吸収されても構わない。排ガス浄化装置の場合には、コージェライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、チタニアなどセラミックス製のフィルタが代表的に用いられる。これらのセラミックスは、周波数が数10GHz 〜数THz のミリ波レベルのマイクロ波の透過率が高い。
フィルタのセル隔壁表面及びセル隔壁内の細孔表面に酸化触媒層を形成した触媒付きフィルタを用いることも好ましい。マイクロ波は触媒としてのPtなどの貴金属にも吸収されるが、貴金属の担持量及び担持分布が一定であれば、粒子状物質の捕集分布を精度高く検出することができる。
照射手段は、捕集装置の外部から捕集装置に周波数が数10GHz 〜数THz の電磁波を照射する手段であり、マグネトロンなどを用いることができる。捕集装置に電磁波を直接的に照射することが望ましいが、排ガス浄化フィルタなど金属製の収納容器に収納されている捕集装置の場合には、収納容器に形成され数10GHz 〜数THz の電磁波を透過可能な入射窓を介して電磁波を照射する。この入射窓の材質としては、コージェライト、窒化ケイ素、アルミナなどのセラミックス、ガラスなどを用いることができる。
受信手段は捕集装置を透過した電磁波の強度を検出するものであり、マイクロ波センサなど公知のものを用いることができる。受信手段は、捕集装置に対して照射手段と反対側に配置され、捕集装置に近接して配置することが望ましい。しかし排ガス浄化装置の場合には、熱によって受信手段が劣化する恐れがあるので、収納容器に形成され数10GHz 〜数THz の電磁波を透過可能な放射窓を介して受信するように構成する。この放射窓は、入射窓と同様のもので耐熱性を有する材質から形成することができる。
照射手段と受信手段とは、捕集装置に対して互いに反対側に位置するように配置される。例えばハニカムフィルタなど円柱形状の捕集装置の場合には、その直径方向の両側にそれぞれ配置することができる。あるいは排ガス流入側と排ガス流出側で、それぞれ軸を含む平面上で互いに反対側に位置するように配置することも好ましい。このようにすれば、排ガス流れ方向の全長におけるPM捕集量を検出することができる。
本発明の捕集分布検出方法及び捕集分布検出装置では、粒子状物質が捕集された捕集装置を少なくとも湿度が一定の恒湿室に配置した状態で、捕集分布の検出を行うことが望ましい。周波数が数10GHz 〜数THz のミリ波レベルのマイクロ波は水分に吸収されるため、測定雰囲気の湿度が変動すると検出値も変動して精度が低下するからである。
本発明の捕集分布検出方法及び捕集分布検出装置では、電磁波は捕集装置に向かって2以上の照射角度で照射され、それぞれの角度で透過した電磁波の強度が受信手段によってそれぞれ検出される。
ここで、照射手段と受信手段とを結ぶ直線上に捕集装置が配置されている。電磁波の照射角度は、この直線の捕集装置に対する角度をいう。2以上の照射角度は、捕集装置に対して、照射手段と受信手段とが周方向に異なる複数の位置に配置され、捕集装置に対して複数の方向から電磁波が照射される、捕集装置に対する角度をいう。
本発明において、「照射角度」は、捕集装置に対するある照射方向を基準方向とし、この基準方向に対する照射角度をいう。2以上の照射角度は、前記捕集装置に対して360°のあらゆる方向から等ピッチで照射されたときの互いに該等ピッチの照射角度であるとよい。この場合には、捕集装置の粒子状物質の捕集分布を二次元状に検出することができる。
照射手段と受信手段とを互いに対向させた状態で、捕集装置の周方向に沿って移動させながら2以上の照射角度で検出してもよい。あるいはCTスキャンのように、照射手段と受信手段とを捕集装置の周囲に沿って相対的に回転させながら軸方向に移動させて複数箇所で検出することも好ましい。このようにすれば、捕集装置内の粒子状物質の捕集分布を立体的に検出することができ、二次元又は三次元の情報を得ることが可能となる。
照射手段と受信手段とを、捕集装置の表面に沿って互いに対向するようにそれぞれ複数箇所に配置することもできる。例えばハニカムフィルタなど円柱形状の捕集装置の場合には、その軸方向に複数箇所とすることが好ましく、端面の直径に沿う複数箇所とすることも好ましい。
捕集装置に照射角度を変えて電磁波を照射すると、電磁波の照射角度が捕集装置の壁構造に対して変化する。このため、捕集装置による電磁波の屈折・反射特性が変化して、受信手段により受信する電磁波の強度が増減する。
そこで、設定手段及び設定工程は、2以上の照射角度に対して粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の透過率が、2以上の照射角度間で等しくなるように、2以上の照射角度毎に複数の電磁波に係数を設定する。すなわち、捕集装置のみによって透過される2以上の照射角度間での受信信号の強度を等しくなるように係数を決定する。
捕集装置を透過した電磁波の透過率は、捕集装置の材質、壁構造、壁厚み、セルの大小などの形状によって異なる。このため、個々の捕集装置ごとに、2以上の照射角度で複数の電磁波を照射して、透過した電磁波の透過率を測定して、複数の電磁波の係数を各照射角度毎に設定するとよい。
捕集装置を透過した電磁波の透過率が小さい角度領域では、受信電磁波の強度が小さく情報が乏しいため、粒子状物質の捕集量を正確に検出することができない。そこで、補完手段及び補完工程は、周波数の異なる複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の捕集装置を透過した透過率が、複数の電磁波のうちの他の電磁波の捕集装置を透過した透過率よりも小さくなる角度領域で検出された電磁波の強度を、他の電磁波の角度領域で検出された電磁波の強度で補完する。具体的には、たとえば、各電磁波の2以上の照射角度での透過率の最大値と最小値の間の中間値以上の値を採用する方法、又は各照射角度毎に透過率の大きい方の電磁波の強度を採用する方法などがある。後者の場合には、予め、各照射角度毎に、複数の電磁波の中で透過率の最も高い電磁波を選択する選択データを作成しておく。そして、選択データに基づいて、複数の電磁波の強度の中から透過率の最も高い電磁波の強度を選択する。
演算手段又は演算工程は、補完工程で補完された電磁波の強度と、粒子状物質が捕集されていない捕集装置のみの場合の電磁波のブランク強度との差に、設定工程で設定された係数を掛けることにより、粒子状物質の捕集量を演算する。捕集装置自体が周波数が数10GHz 〜数THz の電磁波をある程度吸収する場合が多いので、先ずブランクとして粒子状物質が捕集されていない状態の捕集装置のみの場合の受信強度を測定しておく。そうすれば、粒子状物質が捕集された状態における受信強度との差から、粒子状物質の捕集量を算出することができる。
なお、「電磁波の強度」は、透過率でも、また捕集装置を透過して受信手段により受信された受信強度であってもよい。透過率とは、捕集装置を透過して受信手段により受信された受信強度に対する、照射手段から捕集装置に照射された照射強度の比率をいう。
算出された粒子状物質の捕集量に関するデータは、コンピュータ断層映像の再構成を行うことにより、二次元的、更には三次元的な捕集分布情報を作成できる。
本発明の排ガス浄化装置では、PMの捕集分布を検出しながら、検出されたPM捕集分布に応じてフィルタの再生処理を行うことができる。排ガス浄化装置は、フィルタへ流入する排ガスの温度を外周と内周とで異ならせるように制御する手段、フィルタの流入側端面とそこへ流入する排ガス量との関係を制御する手段、フィルタの軸方向の特定部位を加熱する手段、などを更に用いることが好ましい。これらの手段を用いることで、PMの捕集分布に応じて捕集量の多い部分を局部的に加熱することができる。
なお、水も電磁波吸収体であり、フィルタ内の水分量が検出値に影響を及ぼす。したがって、水分センサなどを用いて検出された水分量も加味して検出することが望ましい。しかし、フィルタの温度を一定値に制御して検出すれば、飽和水蒸気圧が一定であるので、排ガス中に含まれる水分は一定とみなすことができ、実用上は問題無くPM捕集分布を検出することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
本例の捕集分布検出装置は、CT装置であり、その模式図を図1に示している。図1に示すように、この装置は、ディーゼルエンジンの排気系に用いられるフィルタ1と、ミリ波発信器2と、ミリ波受信器3と、演算装置4と、から構成されている。
フィルタ1は、本発明における捕集装置に相当し、排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、を有するハニカム形状のウォールフロー構造をなし、コージェライトから形成されている。フィルタ1のセル隔壁は、厚みが0.3 mmであり、一辺が 1.4 mmの正方形断面のセルを形成している。フィルタ1の外形は、直径 130 mmの円筒形である。このフィルタ1は、回転可能な試料台10に流出側端面が接するように載置されている。
ミリ波発信器2には発信部20が備えられ、発信部20はフィルタ1の外周表面に配置されている、発信部20はフィルタ1の周面に向かって、ミリ波を照射する。
ミリ波受信器3には受信部30が備えられ、受信部30はフィルタ1の中心軸に対して発信部20と対称位置に配置され、フィルタ1を透過したマイクロ波を受信する。発信部20と受信部30とは、電磁波の発信・受信が適切に行われる水平方向の位置関係を維持しながら、フィルタ1の軸方向に上下移動可能である。また、発信部20と受信部30は、水平方向に適切な受信位置となる位置関係を維持しながら、フィルタ1の軸方向に上下方向に固定されており、フィルタ1は回転可能な試料台10とともに上下移動可能である。
なお、発信部20、受信部30は、それぞれ複数備えていてもよい。この場合、複数の発信部20、複数の受信部30は、互いに、フィルタ1の中心を通る直線上で互いに対向しており、フィルタの軸方向に等間隔で配置されているとよい。この場合には、各送信部及び受信部の移動、検出時間を短縮することができ、捕集分布の3次元情報を迅速に作成することができる。
上記した捕集分布検出装置を用いて、捕集装置に捕集されたPMの捕集分布を検出する。
<前工程>
先ず、図1、図2に示すように、新品のフィルタ1を試料台10に載置して、発信部20から10〜260GHzのミリ波を入力強度IBで照射した。試料台10を回転させることでフィルタ1を周方向に回転させながら、送信部20からミリ波を、フィルタ1の全周(360°)方向で等ピッチ(たとえば、0.5°毎)に照射する。そして受信部30によって、フィルタ1を直径方向に透過したミリ波の出力強度IAをそれぞれ測定する。入力強度IBに対する出力強度IAの比率(IA/IB)をもとめ、これをミリ波の透過率とする。
ミリ波の透過率を図3に示した。図3のX軸は、フィルタ1に対するミリ波の照射角度を示し、Y軸は、ミリ波の周波数を示す。座標上には、ミリ波の透過率の大小を示した。フィルタ1に対するミリ波の照射角度は、図4に示すように、フィルタ1のセル壁と平行である場合を基準角度(θ0)(θ=0°)とし、図4の紙面上で時計周りに照射方向を回転させたときの、基準角度に対する角度θである。
図3から明らかなように、80GHz未満では、照射角度を変えたときの透過率はほぼ一定であった。80GHz以上の場合には、照射角度を変えたときの透過率が変化した。透過率は、照射角度45°を中心に対称に変化した。また、周波数が大きくなるほど、透過率が小さくなった。80GHz以上の範囲では、同一の照射角度で、透過率が比較的大きい周波数領域と小さい周波数領域とがあった。そして、すべての照射角度で、一方の周波数の透過率が大きく、他方の周波数の透過率が小さくなるような、2つ以上の周波数の組み合わせを選ぶことができる。たとえば、90GHzと110GHz、120GHzと190GHz、140GHzと180GHzなどの組み合わせがある。この組み合わせのミリ波は、各照射角度毎に、フィルタ1を透過した出力強度IAを補完できる。すなわち、各照射角度毎に、小さい出力強度をもつ一方の周波数のミリ波の該出力強度を、大きい出力強度をもつ他方の周波数のミリ波の該出力強度で補完することができる。本例では、ミリ波の周波数の組み合わせとして、90GHzと110GHzを選び、以下の捕集分布の検出を行った。
<選択工程>
図5に、90GHzと110GHzのミリ波の透過率を測定した結果を示した。図5(a)は、90GHzのミリ波の透過率を示し、図5(b)は、110GHzのミリ波の透過率を示す。両図において、X軸は、フィルタ1に対する照射角度を示し、Y軸は、ミリ波の透過率を示す。フィルタ1に対する照射角度は、図4に示すように、フィルタのセル壁と平行である場合を基準角度(θ0)(θ=0°)としている。図5のX軸は、照射角度が0°の位置から図4の紙面上で時計周りに回転させる方向を「+」で、反時計方向に回転させる方向を「−」で示した。同図より、90GHzと110GHzとで、照射角度毎の透過率が相違していることがわかる。たとえば、角度0°付近では、90GHzのミリ波は60%を示すのに対して、110GHzのミリ波は5%以下と小さい。角度±23°付近では、90GHzのミリ波では5%以下と小さく、110GHzのミリ波では50%以上と大きい。このように、90GHzのミリ波と110GHzのミリ波とでは、透過率の大小が逆の関係にある。
各照射角度毎に、90GHzのミリ波の透過率と110GHzのミリ波の透過率とを比較して、透過率の大きい方の周波数を選択する。各照射角度毎に、選択された周波数を選択データとして保存する。たとえば、図5に示すように、照射角度が0°付近では、90GHzのミリ波の透過率が60%であり、110GHzのミリ波よりも大きく、90GHzのミリ波で検出された信号は、十分に大きく、PM捕集量に対してより精度の高い情報を含んでいる。一方、110GHzのミリ波で検出された信号は、小さすぎて、PM捕集量の精度のある情報を含んでいない。この場合、透過率の大きい90GHzのミリ波から得た信号を選ぶ。
また、照射角度が23°付近では、90GHzのミリ波の透過率は、5%以下であり、110GHzのミリ波の透過率よりも小さい。この場合、透過率の大きい110GHzのミリ波で検出された信号を選ぶ。このように、各照射角度毎に、大きい方の透過率のミリ波の信号を選ぶ。
<設定工程>
また、90GHzと110GHzのミリ波の各照射角度毎の透過率が一定になるように、各照射角度毎に係数をもとめた。たとえば、図5の二点鎖線で示すように、透過率を50%にしようとするには、90GHzの角度0°付近での係数α1は0.8(=50%/60%)、110GHzの角度0°付近での係数β1は10以上(=50%/5%以下)となり、90GHzの角度23°付近での係数α2は10以上(=50%/5%以下)、110GHzの角度23°付近での係数β2は1以下(=50%/50%以上)となる。90GHzと110GHzの360°方向の各照射角度毎の係数α、βをもとめる。
<検出工程>
次に、新品のフィルタ1に、PMを捕集させる。図2のS51、S52工程において、PMを捕集したフィルタ1に、90GHzと110GHzのミリ波を照射して透過率をそれぞれ測定する。すなわち、PMを捕集したフィルタ1を試料台10の上に載せて、発信部20から90GHzと110GHzのミリ波を入力強度IBで照射する。フィルタ1を周方向に回転させながら、送信部20からミリ波を、フィルタ1の全周(360°)方向で等ピッチ(たとえば、0.5°毎)に照射する。そして受信部30によって、フィルタ1を透過したミリ波の透過率ICをそれぞれ測定する。透過率ICは、発信部20から照射されてフィルタに入力された入力強度に対する、フィルタから出力されて受信部30で受信した出力強度の比率である。
<補完工程>
各照射角度毎に、検出工程で検出された複数のミリ波の透過率IC(強度)のうち、透過率が大きいミリ波を採用する。例えば、照射角度が0°付近では、90GHzのミリ波の透過率が60%であり、110GHzのミリ波の透過率は5%以下であり、90GHzのミリ波の透過率が、110GHzのミリ波の透過率よりも大きいため、90GHzのミリ波を、PM捕集後のフィルタに照射したときの透過率ICを選択する。
選択データとして保存された周波数をもつミリ波は、複数のミリ波の中でも高い透過率をもつため、検出精度が高い。このため、高い透過率をもつミリ波をPM捕集後のフィルタに照射して検出された透過率ICを採用するのである。また、複数のミリ波のうち透過率の大きいものと小さいものとは、各照射角度毎に異なるため、各照射角度毎に、検出された複数のミリ波の透過率IC(強度)のうち、透過率が大きいミリ波を採用するのである。
<演算工程>
S53工程、S54工程において、演算装置4により、各照射角度毎に、複数のミリ波の中で採用されたミリ波の透過率ICと、PM捕集前の新品のフィルタを透過したミリ波の透過率IAとの差(IC-IA)を求め、この差に、設定工程で設定された各照射角度毎の係数α、βを掛けて、補正透過率Dを得る。図6に示すように、PM が捕集されていないフィルタ1の補正基準透過率D0を例えば50%とする場合、PMが捕集されているフィルタ1の補正透過率Dは、図5の点線で示すように、50%よりも小さくなった。PM捕集量が多いほど補正基準透過率D0と補正透過率Dとの差が大きくなった。補正基準透過率D0と補正透過率Dとの差は、PMの捕集量に相関する。これにより、360°方向の各照射角度毎のPM捕集量の分布が求められる。なお、同じ仕様のDPF同士では、新品のDPFフィルタの計測は1度でまかなうことも可能である。
<Y方向移動>
図2には、フィルタ1の径方向断面の中心を通る位置を示すが、図2におけるDPFの下端から上端まで、図2のY方向にフィルタ1を移動させながら、上記の設定、検出、補完及び演算の各工程を行い、各位置での全周(360°)方向のPM捕集量を求める。
<再構成工程>
S55工程において、演算工程で算出されたPM捕集量に関するデータを用いて、フィルタ1のコンピュータ断層映像の画像再構成を行う。具体的には、位置座標(X,Y,Z)=(Y方向の位置、照射角度、PM捕集量)に、逆フーリエ変換を行うことにより、フィルタ1のコンピュータ断層映像の画像再構成を行い、二次元断面画像情報を得る。
<三次元化工程>
フィルタ1の軸方向(図2のZ方向)にフィルタ1を上下移動させながら、上記の設定、検出、補完、演算及び再構成の各工程を行い、三次元化した再生画像を作成する。
<表示工程>
S56工程において、PM捕集量を表す二次元及び三次元画像は、ディスプレイなどの表示装置の画面に表示する。
本例においては、PMを捕集したフィルタ1に、90GHzと110GHzの電磁波を照射している。この電磁波は、照射角度毎に、フィルタ1を透過した透過率が互いに異なる。このため、2以上の照射角度間での透過率が互いに等しくなるように各照射角度毎に係数α(=α1、α2・・・)、β(=β1、β2・・・)を予め設定しておき、2以上の照射角度間での基準透過率(ブランク)を等しくする。そして、PMを捕集したフィルタ1から出力された電磁波の透過率ICと、PMを捕集する前のフィルタ1を透過した電磁波の透過率IAとの差(IC-IA)を各照射角度毎にもとめ、この差に、上記の係数α、βをそれぞれ掛けることにより、フィルタ1に捕集されたPM捕集量の分布を示すデータを得ることができる。
また、照射する電磁波は、各照射角度での透過率が互いに異なる。透過率が小さい角度領域では、検出精度が低い。そこで、各照射角度毎に、複数のミリ波の中から、透過率の高い方のミリ波を選択する。複数のミリ波をPM捕集後の捕集装置に2以上の照射角度で照射して、複数のミリ波の強度を検出した後に、各照射角度毎に、複数のミリ波の透過率(IC)のうち、予め選択した透過率の高い方のミリ波の強度を採用する。このため、各照射角度毎に、捕集量を精度良く検出することができる。
1:フィルタ、2:ミリ波発信器、3:ミリ波受信器、4:演算装置、10:試料台、20:発信部、30:受信部。

Claims (6)

  1. 粒子状物質が捕集された捕集装置に対して外部から電磁波を照射することにより、捕集された該粒子状物質の該捕集装置内の捕集分布を検出する方法において、
    周波数が異なり且つ前記捕集装置に照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射し、該捕集装置を透過した該電磁波の強度を検出する検出工程と、
    前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定工程と、
    前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完工程と、
    前記2以上の照射角度毎に、前記補完工程で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度毎の前記粒子状物質の捕集量を演算する演算工程と、
    を行うことを特徴とする粒子状物質の捕集量分布検出方法。
  2. 複数の前記電磁波は、前記照射角度毎に、前記捕集装置を透過する透過率が異なる周波数領域の中からから2以上選択されたものである請求項1記載の捕集量分布検出方法。
  3. 前記補完工程は、予め、各照射角度毎に、前記複数の電磁波の中で前記透過率の最も高い電磁波を選択する選択データを作成しておき、該選択データに基づいて前記複数の電磁波の強度の中から前記透過率の最も高い前記電磁波の強度を選択する請求項1又は請求項2に記載の捕集量分布検出方法。
  4. 粒子状物質が捕集された捕集装置の外部から該捕集装置に、周波数が異なり且つ前記捕集装置に照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射する照射手段と、
    前記捕集装置を透過した電磁波の強度を検出する受信手段と、
    前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定手段と、
    前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完手段と、
    前記2以上の照射角度毎に、前記補完手段で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前の捕集装置を透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度での前記粒子状物質の捕集量を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする粒子状物質の捕集量分布検出装置。
  5. 前記照射手段で、前記捕集装置に対して360°のあらゆる方向から等ピッチで電磁波を照射し、前記演算手段で360°のあらゆる方向での前記粒子状物質の捕集量を演算する請求項4記載の捕集量分布検出装置。
  6. 排ガス流路に配置されカーボンを主とするPMを捕集するフィルタと、
    該フィルタを収容する収納容器と、
    該収納容器に形成された入射窓から該フィルタに、周波数が異なり且つ該フィルタに照射したときの透過率が互いに異なる複数の電磁波を、前記捕集装置に対して2以上の照射角度で照射する照射手段と、
    前記フィルタを透過した電磁波の強度を検出する受信手段と、
    前記2以上の照射角度に対して前記粒子状物質を捕集する前のフィルタを透過した電磁波の透過率が、該2以上の照射角度間で等しくなるように、該2以上の照射角度毎に前記複数の電磁波にそれぞれ係数を設定する設定手段と、
    前記複数の電磁波のうちの少なくとも一つの電磁波の前記透過率が前記複数の電磁波のうちの他の電磁波の前記透過率よりも小さくなる角度領域で検出された前記電磁波の強度を、該他の電磁波の該角度領域で検出された前記電磁波の強度で補完する補完手段と、
    前記2以上の照射角度毎に、前記補完手段で補完された前記電磁波の強度と、前記粒子状物質を捕集する前のフィルタを透過した電磁波の強度との差に、前記設定工程で設定された係数を掛けることにより、前記2以上の照射角度での前記粒子状物質の捕集量を演算する演算手段と、
    を備えたことを特徴とする排ガス浄化装置。
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