JP5332588B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明はスペクトル割り当てに関し、特にワイヤレス通信システムにおいて利用するスペクトル割り当て方法に関する。一般的に、ワイヤレス通信システムは通信スペクトルの割り当てられた部分を用いて(同時に)通信することができる通信装置を含む。通信スペクトルは装置間で実効的に共有される。本発明はスペクトル割り当て方法と、かかる方法の一部または全部を実効できるシステム及び通信装置とに及ぶ。
無線通信システムを具体例として挙げると、通信装置は同じ伝送媒体(一般的には周囲の大気)を共有する無線伝送を用いて(互いに、及び/または他の通信装置と)通信するのが一般的である。かかる無線伝送は通常はアロケーションまたは割り当てされた周波数帯域を占有するように構成されているが、それにも係わらず、かかる伝送により無線周波数スペクトルは共有される。
同じ周波数割り当て(すなわち共有通信スペクトルの同じ部分)を占めるラジオ送信は互いに干渉する。干渉レベルは、それぞれの送信のパワーレベルや送信機の相対的な位置などの多数の要因により決まる。実際、多数の要因が干渉に影響する。
例えば、基地局(BS)を含むモバイルテレコミュニケーションシステムを考えると、これらの要因には、BSにおけるアンテナの方位、BSが用いる送信方式(例えば、FDDまたはTDD)、BSのセルにおけるセクター化の性質、利用するパワー制御方式、利用するハンドオーバー方式、各時点においてBSが処理するトラフィックの性質、各時点で各BSに割り当てられているアクティブな加入者(例えば、移動局すなわちMS)の数が含まれる。BSで利用されるスマートアンテナ方式も干渉に影響する。干渉に対する送信パワーのインパクトを考えると、BSに複数の離れたスペクトルサブチャンクまたはサブバンドを割り当て、サブチャンクごとに異なる送信パワーレベルを用いてもよい。これらの異なるパワーレベルが干渉に影響する。他の重要な要因は、隣接する2つのサブバンド間の干渉漏えい(interference leakage)である。テレコミュニケーションシステムでは、かかる漏えいを低減するガードバンドの導入が現実的な解決策ではあるが、それでもBSに割り当てられたサブバンドの構成は干渉に影響する。干渉に関してその他の重要な要因は、例えば、周囲の大気の状態や信号伝搬に対する障害物の存否である。干渉の影響として、「干渉の無い」システムと比較して、信号の劣化やシステム全体の性能の低下がある。それゆえ、ワイヤレス通信システムにおいてリソースアロケーションまたは割り当てを管理することが望ましい。
一般的には、モバイル通信システムは、無線通信システムの一種であり、システム構成を効率的かつスケーラブルとするために階層的な装置ネットワークとして実現される。図1は、本発明を実施できるシステムの種類を理解するのに有用なモバイル通信システムまたはモバイル通信ネットワーク1の例を示す概略図である。ネットワーク1は複数の無線アクセスネットワーク(RAN)2に分かれる。各RAN2は、一般的にはIPネットワーク8を介して、上位コアネットワーク(CN)6からRAN2にアクセスするためのゲートウェイ(GW)4を含む。一般的に、各RAN2はGW4に接続された1つ以上の基地局(BS)10を含む。各BS10は、そのカバレッジの地理的エリア内にある1つ以上のユーザ装置(UE)に無線信号を送信し、またはそのUEから無線信号を受信する。UEはユーザ端末(UT)と呼んでも、端末装置(TE)と呼んでも、移動局(MS)と呼んでも良い。
CN6、GW4、BS10の間の通信は有線の通信リンク(例えば、光ファイバリンク)でも、ワイヤレス通信リンク(例えば、無線またはマイクロ波リンク)でもよい。BS10とUE12との間の通信は一般的にはワイヤレスリンクであり、無線送信を用いるのが一般的である。
CN6は例えばIPネットワーク8に分散していてもよい。IPネットワーク8は例えばインターネットを含む。図1には2つのRAN2のみを示したが、ネットワーク1に含まれるRAN2の数はいくつでもよい。同様に、各RANに含まれるGW4、BS10、UE12の数はいくつでもよい。UE12は移動可能であって、1つのBS10のセルから他のBS10のセルに移動でき、1つのRAN2から他のRAN2に移動することもできる。BS10はあるRAN2の専用であっても、一時的または永続的に複数のRAN2で共有されてもよい。1つのBS10は例えば同時に2つのRAN2にサービス(serve)してもよい。図1のRAN2は同じコンポーネント装置からできているが、互いに異なるコンポーネント装置からできていてもよい。一般的に、RAN2ごとにそれを運営するモバイルネットワークオペレータは異なってもよい。RAN2ごと、及びBS10ごとにカバレッジの地理的エリアは異なってもよく、カバレッジのエリアは一部または全部がオーバーラップしてもよい。例えば、1つのRAN2を他のRAN2と実効的に同じ場所に配置してもよい。
近年におけるUE利用の普及と、近い将来に流通するUE数の増加により、かかるネットワークにおける無線周波数スペクトルの共有が問題であり、この点、無線システムの要求は変化している。一部のシステムやモバイルオペレータはスペクトル資源をもっと欲しがっているが、既存の無線スペクトル資源のほとんどは十分に利用されていないかほとんどのいつも使用されていない。無線インフラストラクチャの設計では、よりよく利用するように既存のスペクトルを共有することを試み、それによりワイヤレス接続の需要が高まる中にあってスペクトルを十分利用していない問題を解決することが望ましい。
本発明の第1の態様によるスペクトル割り当て方法は、ワイヤレス通信システムにおいて利用するスペクトル割り当て方法であって、前記システムは少なくとも一グループの通信装置を含み、各通信装置は通信用に予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーであり、前記方法は、動的に、前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階を含む。
実施形態によると、スペクトル割り当ては、動的、かつ通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置のグループのリーダーによる制御の下で行われる。かかる再割り当ては現代のシステム要求に合致し、現実的なスペクトル再割り当ての単純なフレームワークを提供する。
動的という用語は、少なくとも、本方法が、システムの動作中に人がシステムを再設定することなしに実行できることを意味する。本方法は適切な時間間隔で自動的に行うことができる。より好ましくは、本方法は、所定または一定の間隔ではなく必要に応じて行われる。いずれの場合にも、再割り当て制御の通常の時間スケールは短期でもよく、例えば数秒ごとでもよい。しかし、長期でもよく、例えば数分ごとであっても、この評価の時間間隔が問題のシステムに適しているならよい。
「予め割り当てられた」との用語は、スペクトルが予め割り当てられた通信システムがそのスペクトル帯域内で動作するライセンスを受けている場合を含む。
「スペクトル」という用語は、通信に利用できる電磁放射のラジオ周波数またはその他の周波数範囲を意味する。例えば、ワイヤレス通信システムは、電磁波スペクトルの無線周波数の範囲内で動作するラジオアクセスネットワーク(RAN)である。追加的または代替的に、無線通信システムは、例えばマイクロ波の周波数範囲内で動作してもよい。
「ワイヤレス通信システム」との用語はワイヤレス(wireless)アクセスネットワークに関し、例えば、基地局などのネットワーク要素をすべて含む無線(radio)アクセスネットワークに関する。ワイヤレス通信システムは、RFIDタグリーダーに関係していても、場合によって他の装置(例えば、制御回路)を含み、ネットワークを形成するかかるリーダーのグループに関係していてもよい。
再割り当ての制御は任意の適切な制御ステップを含み、かかる再割り当ての可否を決定する段階を少なくとも含むことが好ましい。
リーダーはグループの永続的リーダーであり、所定の物であると有利である。あるいは、リーダーは一時的なリーダーであり、前記方法は前記一時的なリーダーになる前記グループの一通信装置を選択する段階を含む。
かかる場合、前記方法は、グループのリーダーを時に応じて変更する段階をさらに含み得る。
適切なプロセスを提供するため、再割り当てを一連の再割り当てで構成し、各再割り当てをグループのリーダーとグループの他の通信装置との間で行ってもよい。
グループのすべての通信装置がスペクトル割り当てに参加してもよい。一部のみが参加する場合、どの通信装置が再割り当てに参加を希望しているか決定する段階を含み得る。かかる決定は、ワークロード及び/または装置が被る干渉等の多くの要因に基づくものであってもよい。
どの通信装置が参加するかに関する決定は、グループのリーダーその他において行われる。方法の制御を簡単にするため、決定はリーダーで行うと有利である。
一連の再割り当ては所定の順序、例えば再割り当ての履歴に基づき制御され得る(例えば、同じ通信装置が一連の再割り当てで頻繁に最後になってしまうことを回避する)。言うまでもなく、再割り当てが一続き(in a series)のものであり、各再割り当てがグループのリーダーと他の通信装置との間で行われるとき、その一続きの後の方の通信装置は再割り当ての可能性の点において自由度が減ってしまい不利である。さらに、リーダーは再割り当てから最大限の利益を得ることが多い。よって、所定のリーダーがない場合、リーダーシップを回して1つの通信装置が他の装置より有利にならないようにすることができる。
好ましい実施形態では、再割り当ての結果として予想される干渉を示す少なくとも1つの指標に応じて前記再割り当てを制御することができる。
好ましい実施形態では、再割り当てを第1の通信装置と第2の通信装置間で行い、一方をリーダーとし、制御をそのリーダーにおいて排他的に行ってもよい。あるいは、問題のシステムにとって適切であれば、第1と第2の装置間で集合的に制御を行ってもよい。
いずれの場合にも、制御は第1と第2の通信装置間のネゴシエーションに基づき行うことができる。
再割り当ての結果として予想される干渉(及び任意的に必要に応じて現在の干渉)を示す様々な指標を用いることができる。例えば、前記指標は第1と第2の通信装置の一方または両方が被ると予想される干渉に基づく。他の指標は生じさせる干渉を反映するものであってもよい。どの指標を選択するかは、再割り当て方法の究極的な目標、例えば目標が装置の一方の利益の最大化にあるのか、両方の装置で最もよい状態にあるのかによって決まる。
好ましい実施形態では、本方法は、各再割り当てについて、前記少なくとも1つの指標に応じて受け入れるスペクトル構成を選択する段階をさらに含み得る。
好ましい実施形態では、本発明は選択するために複数の構成候補を特定する段階と、前記複数の構成候補から受け入れる構成を選択する段階をさらに含む。この複数の候補を特定することにより、多数の構成候補からの選択プロセスを単純化することができる。例えば、構成候補はシステムにとって実現可能なものや適切と思われるものに限定してもよい。
構成候補は、第1の構成候補を特定し、前記第1の構成候補に繰り返しプロセスを実行することによりさらに別の構成候補を特定することにより、複数の構成候補を特定することにより見つけることができる。
選択にあたり、最初に見つけた最良の構成候補を選択してもよいし、すべての構成候補を検討して全体として最良の構成を選択してもよい。
構成候補の選択は、第1の通信装置及び/または第2の通信装置で行ってもよく、スペクトルの割り当てられる側でも割り当てる側で行ってもよい。
選択は、割り当てられる側における帯域幅の予想される変化に基づき行っても、割り当てられる側が被ると予想される干渉、または割り当てられる側が生じさせる干渉に基づいて行ってもよい。この好ましい実施形態の現実的な実現では、被る、または生じさせると予想される干渉は割り当てる側のものである。
さらに、選択は追加的または代替的に、割り当てる側の帯域幅の実質的変化、及び/または割り当てる側が被る、または生じさせる干渉に基づくものであってもよい。また、これらの手段の実施は、実際的には割り当てられる側に関するものであってもよい。
有利にも、再割り当ては最初予測的割り当てであり、こうした再割り当てを検討して承認すべきか否か決定する段階を含んでいてもよい。例えば、予測的な各再割り当てに対して、受け入れるスペクトル構成を選択し、それを受け入れるか否か決定する段階を含んでもよい。これは、前記少なくとも1つの指標に応じて決定し、選択した構成が所定の要求を満たすか判断するものであってもよい。
この決定はスペクトルの割り当てられる側で行い、またはその再割り当てのスペクトルを割り当てる側で行ってもよい。この承認するかどうかの決定は、構成候補選択用と同じ決定要因に基づいてもよいが、構成候補の選択をする装置と異なる装置の替わりにこの承認決定を行う場合、レーティングのしかたは異なってもよい。
上記の通り、スペクトル割り当ては適切な時に、一定または所定の時に、または必要に応じて行うことができる。好ましい実施形態では、スペクトル割り当ては、例えば通信装置の1つからのスペクトル要求や、スペクトルのオファーであるトリガーに応答して行う。場合によっては、トリガーはデータのオーバーロードや過剰な干渉レベルであってもよい。
前記の干渉指標は、第1と第2の通信装置間で測定または推定を行うことにより、またはその他の適切な手段により求めることができる。指標は設定フェーズで求めても、運営フェーズで求めてもよい。スペクトル構成候補を検討する場合、本方法は、各スペクトル構成候補に関して指標を求める段階を含み得る。この場合、1つの干渉指標を測定により求め、その他の指標を最初の測定に基づく推定により求めることもできる。
システムは1つまたは複数のグループを含む。好ましい実施形態では、前記システムは少なくとも2つのグループを含み、前記方法は所定の順序で一度の1つのグループの制御を行う段階を含む。
どの実施形態における再割り当ても、グループのリーダーと、そのグループの一部ではない他の通信装置との間の外部再割り当てを含み得る。あるいは、割り当ては外部のものでも、リーダーとそのグループ内の通信装置との間のものであってもよい。
システムが少なくとも2つのグループを含み、2つの外部再割り当てがある場合、本方法は、リーダーごとにそれぞれの順序で制御を行う段階を含み得る。シーケンスで用いる順序は、上記の理由により、例えば、前の少なくとも1つのシーケンスの履歴に基づいて決定してもよい。
実施形態によるスペクトル割り当て方法は、かかる外部再割り当ての要求を認識し、かかるシーケンスを開始する段階を含み得る。ここで、外部再割り当ての1つがグループのリーダーにおいて適切であるかチェックして、その再割り当てを承認すべきか否か決定してもよい。かかる決定は、適切な要因に基づき行うことができる。例えば、グループの他の各通信装置からの外部再割り当てに関する測定など、グループの通信装置における再割り当ての予想される効果を考慮することが好ましい。
本発明の第2の態様によるワイヤレス通信システムは、少なくとも一グループの通信装置であって、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーである通信装置と、動的に、前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する、前記グループのリーダー内に配置された制御手段とを含む。
本発明の第3の態様による通信装置は、ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーとして利用される通信装置であって、前記ワイヤレス通信システムは、前記通信装置とともに前記グループを形成する複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記通信装置は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する制御手段を含む。
本発明の第4の態様によるスペクトル割り当て方法は、ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーである一通信装置で利用するスペクトル割り当て方法であって、前記システムは、前記グループリーダーとともに前記グループを形成する少なくとも複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記方法は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階を含む。
第2と第3の態様で規定された制御手段は制御回路として構成することができる。かかる回路にはプロセッサ、メモリ、バスラインが含まれ得る。
第2と第3の態様のシステムと装置は、それぞれ、第1の態様の方法の特徴と同等の特徴を含み得る。第4の態様の方法は、ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーに関係があれば、第1の態様の方法のどの特徴を含んでもよい。
第5の態様によるコンピュータプログラムは、コンピュータで実行されたとき、そのコンピュータに上記の態様の方法のいずれかを実行させるものである。
さらに別の態様によるコンピュータプログラムは、コンピュータにロードされたとき、そのコンピュータを上記の態様のシステムまたは装置にするものである。
さらに別の態様では、上記の態様のコンピュータプログラムをキャリア媒体に担ったものである。
ここで、例として、添付した図面を参照する。
モバイル通信システムやモバイル通信ネットワークの一例を示す概略図である。 スペクトル共有のコンセプトの理解に有用な単純化したネットワークアーキテクチャを示す概略図である。 スペクトル共有のシナリオを示す概略図である。 RANカバレッジの地理的エリア、すなわちセルを示す概略図である。 長期スペクトル割り当てを示す概略図である。 3つのワイドエリア展開(deployment)すなわちセル(WA1、WA2、WA3)と、1つのメトロポリタンエリア展開すなわちセル(MA)の地理的配置を示す図である。 BS間のスペクトルアロケーションを示す概略図である。 UE間のスペクトルアロケーションを示す概略図である。 階層的相関関係についてスペクトル割り当ての4つの段階をまとめた図である。 本発明を化体する通信システムと、代替的帯域幅割り当て図を示す概略図である。 本発明を化体した方法を示すフローチャートである。 本発明を組み込むワイヤレス通信システムを示す概略図である。 図11Aとは構成が異なる、本発明を化体したワイヤレス通信システムを示す概略図である。 主システムと副システムの間で通信スペクトルのネゴシエーションを行うシナリオを示す概略図である。 本発明(方法1)を化体した方法を示す概略図である。 本発明(方法2)を化体した方法を示す概略図である。 本発明(方法3)を化体した方法を示す概略図である。 本発明(方法4)を化体した方法を示す概略図である。 方法1ないし4のアプローチを全体的に理解するのに有用な概略図である。 スペクトル制御システム全体において、本発明の実施形態に対する主なインパクトを示す概略図である。 BSiのスペクトル構成の一決定方法を示す概略図である。 本発明(方法A)を化体した方法を示す概略図である。 実施形態によるスペクトル選択方法を示すフロー図である。 実施形態による代替的なスペクトル選択方法を示すフロー図である。 実施形態による別のスペクトル選択方法を示すフロー図である。 実施形態によるさらに別のスペクトル選択方法を示すフロー図である。 スペクトル推定動作方法を示すフロー図である。 本発明を化体した方法Bを示す概略図である。 本発明を化体した方法Cを示す概略図である。 方法Cでの使用に適したスペクトル選択動作を示すフロー図である。 方法Cでの使用に適した代替的スペクトル選択動作を示すフロー図である。 方法Cでの使用に適した別のスペクトル選択動作を示すフロー図である。 方法Cでの使用に適したさらに別のスペクトル選択動作を示すフロー図である。 方法Cに適したスペクトル推定動作の一例を示す図である。 干渉測定(方法D)の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定の他の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定のさらに他の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定のさらに他の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定のさらに他の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定のさらに他の設定プロトコルにおける通信を示す概略図である。 干渉測定を求めるアプローチを実施するワイヤレス通信する地理的レイアウトを示す概略図である。 干渉測定を求めるアプローチを実施するワイヤレス通信する地理的レイアウトを示す概略図である。 図40のシナリオにおける次のステップを示す図である。 干渉測定を求めるアプローチを実施するワイヤレス通信する地理的レイアウトを示す概略図である。 干渉測定を求めるアプローチを実施するワイヤレス通信する地理的レイアウトを示す概略図である。 図43のシナリオにおける次のステップを示す図である。 BS間の通信と異なるBSにおける動作をまとめた概略図である。 本発明の実施形態により利用できるアカウンティングプロセスを示す概略図である。 BSが通信する少ない方法を理解するのに有用な概略図である。 BSが通信する少ない方法を理解するのに有用な概略図である。 再割り当て前のシミュレーション結果を示す概略図である。 図49Aの例の再割り当て後のシミュレーション結果を示す概略図である。 再割り当て前のシミュレーション結果を示す概略図である。 図50Aの例の再割り当て後のシミュレーション結果を示す概略図である。 再割り当て前のシミュレーション結果を示す概略図である。 図51Aの例の再割り当て後のシミュレーション結果を示す概略図である。 RAN1のBS1、RAN2のBS2、RAN3のBS3が短期スペクトルネゴシエーションに係わるシナリオを示す概略図である。 スペクトル割り当ての相反利益を示す概略図である。 スペクトル割り当ての相反利益を示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションのトリガーを示す概略図である。 スペクトルネゴシエーションにおけるBS間のシグナリングを示す概略図である。 図60のシグナリングの後に、BS間の別のシグナリングを示す概略図である。 図60と図61に示したシグナリング後のステップを示す図である。 図60と図61に示したシグナリング後のステップを示す図である。 図60と図61に示したシグナリング後のステップを示す図である。 異なるシグナリングのシナリオを示す概略図である。 それに続くステップを示す図である。 異なるシグナリングの動作を示す概略図である。 その後のシグナリングを示す図である。 その後のシグナリングを示す図である。 その後のシグナリングを示す図である。 その後のシグナリングを示す図である。 再割り当て前のシミュレーション結果を示す概略図である。 図72Aの例の再割り当て後のシミュレーション結果を示す概略図である。 再割り当て前のシミュレーション結果を示す概略図である。 図50Aの例の再割り当て後のシミュレーション結果を示す概略図である。
ワイヤレスモバイルネットワークのスペクトルをよりよく利用するために、スペクトルを共有し、システム装置が共存し、2つ以上のRANの間でスペクトル交換が可能なシステムを考えた。
図2は、スペクトル共有のコンセプトの理解に有用な単純化したネットワークアーキテクチャを示す概略図である。図2のネットワークは、図1の概略図とある程度比較できる。基本的なアイデアは、独立したRAN(Radio Access Networks)が、必要としない時に、互いのスペクトルを利用できるようにすることである。RAN間のネゴシエーションは、そのRANのゲートウェイ間の通信により行うことができる。
図2に2つのRAN、RAN1とRAN2を示した。それぞれGWとBSを有している。2つのGWの間で直接的または間接的に通信が可能である。GWは両方とも中央データベースにアクセスできる。中央データベースは例えば管理機能を有していても良い。図2に示したように、スペクトル共有はゲートウェイレベル及び/または基地局レベルで想定している。周波数帯域の共有を司る規則に応じたスペクトル共有のアプローチを想定している。かかるアプローチの1つを水平共有と呼ぶ。いわゆる水平共有は同じステータス(status)のシステムまたは通信装置間で行われる。すなわち、他のシステムに対して優先されるシステムが無い場合である。かかる水平共有は協調があってもなくても行える。協調にはシグナリング機能や少なくとも他のシステムの検知機能を要し、所定の規則(set of rules)や「スペクトルエチケット」に基づく協調を含む。
スペクトル共有へのもう1つのアプローチを「垂直共有」と呼ぶ。いわゆる垂直共有は、明らかに確立された優先順位があるシステムまたは通信装置間で実行される。例えば、スペクトルにアクセスする点で優遇される主システムと、主システムに対して害となる干渉を起こさないことを条件にスペクトルを利用できるだけの副システムがある。スペクトル共有をできるシステムは、レガシー(スペクトルを共有できない)システムと比較して主システムまたは副システムのいずれかであろう。そのため、垂直共有には2タイプある。第1のタイプ(図2の「垂直共有1」)は主システムとしてスペクトル共有可能システムを有する。第2のタイプ(図2の「垂直共有2」)は主システムとしてレガシーシステムを有する。
図2には、ゲートウェイレベルでスペクトルレジスタ(spectrum register)を記憶できることも示した。このように、システム間(例えばRANまたはBS間)のスペクトル共有の記録をとることができる。ユーザ端末(UT)を用いてスペクトル測定をしてスペクトル共有プロセスを支援してもよい。
図2は、長期スペクトル割り当て(長期割り当て)と短期スペクトル割り当て(短期割り当て)の両方を実行できることを示す。これらの異なる機能は次のように理解することができる。スペクトル共有はRAN間で利用可能なスペクトルリソースの一部を定期的に再割り当てるときに用いる。固定したスペクトル割り当てと対照的に、スペクトル共有によりネットワーク間でのスペクトルリソースのバランスを動的にとることができる。結果として、システムのスペクトル的なスケーラビリティが改善し、ネットワークが利用できるスペクトルリソースを要求の変化に応じて調節することができる。かかる要求は、例えばネットワークオペレータのカスタマーベースやマーケットシェアに関する金銭的または商業的な要求であってもよい。かかる要求は、例えばそれぞれのネットワークにおける付加に関する運営上の要求であってもよい。言うまでもなく、スペクトル共有により通信ネットワークの運営の焦点を絞り、結果としてスペクトルリソースに対する全体的な需要を限定するものであってもよい。また、スペクトルリソースをそれぞれのネットワークの付加の総計の変化に応じて再割り当て、それにより複数のネットワークにわたるスペクトルの全体的な使用を増やしてもよい。
スペクトル共有機能により、通信システムにおけるスペクトルへのアクセスが安定的、予測可能、かつ信頼性が高いものとなり、一方、システムの異なるネットワーク間でのスペクトルの要求の変化に迅速に反応できることが望ましい。スペクトル共有を、(大きな地理的エリアにゆっくり変化する安定的なスペクトル割り当てを提供する)長期的スペクトル割り当てと、(大規模ソリューションに短期的変化を提供する)短期的スペクトル割り当てとに分割することにより、必要な安定性と予測可能性を妥当な複雑性で達成することができる。
上記に基づき、スペクトルのネゴシエーションと管理について4つのステージを提案した。第1のステージは「スペクトル共存と共有」と呼ぶ。この第1のステージでは、スペクトルの共存と共有のシナリオの下、複数のRAN(例えば、異なるオペレータに属するものでもよい)は、既存の専用スペクトル帯域を越えてRANの1つに利用可能とすべき共有スペクトルの量を決定する。典型的なシナリオを図3に示す。3つのオペレータ(オペレータ1、2、3)はそれぞれ自分のRAN(それぞれRAN1、2、3)を有している。各RANは、ガードバンドにより隣接する帯域と隔てられている自分専用のスペクトル帯域を有する。また、共有スペクトル帯域もあり、どのRANも自分の専用スペクトル帯域に加えて利用することができる。
スペクトルの正確な最終的な境界に関する決定は場所に依存し、例えば、エリアの性質(例えば、都市部または郊外エリア)やそのエリアの座標に応じて決まる。空間的セパレーション及び周波数セパレーションの間のトレードオフ(trade-off)も割り当てられるスペクトルの正確な最終的な境界に影響がある。
この場所依存性は図4を参照すれば分かるであろう。図4には、3つの地理的なカバレッジエリアすなわちセルを示した。3つのオペレータの3つのRANは各セルにあるが、3つのRANに対する専用スペクトルアロケーションと共有スペクトルアロケーション間にはセルごとに違いがある。すなわち、(一部スペクトル共有または再割り当てが行われると仮定して)利用可能なスペクトルの最初の境界はセルごとに異なる。
第2のステージは長期(LT)スペクトル割り当てと呼ばれる。ステージ1においてスペクトル境界に関する決定をした後、定期的または準定期的に、例えば1−2分おきに、(例えば異なるオペレータに属する)異なるRANのGW間でネゴシエーションが行われる。かかるネゴシエーションにより、利用可能なスペクトルを再配置(再アロケーションまたは再割り当て)して、異なるRAN、例えば主RANと副RANの間のスペクトル利用を理想的に最大化する。このように、1つのモバイルオペレータは、利用していないスペクトルを下取りに出して自分の不使用スペクトルからの収益を最大化し、他のオペレータから不使用スペクトルを取得してサービス品質(QoS;Quality of Service)を高めることができる。もちろん言うまでもなく、かかるスペクトル共有は金銭的要因の影響を受ける必要はなく、技術的要因の影響のみを受けてもよい。例えば、複数のRANにわたるスペクトル利用を最大化したということでもよい。
例として、図5は第2のステージの一部として、スペクトルをいかに移転/再割り当て/再アロケーションするかを示している。図5では、この第2のステージを第1のラン(run)と第2のランにより2回行う。第1のランの前、RAN1−3はほぼ等しい専用帯域幅を有し、RAN1とRAN2は付加的な共有帯域幅を共有し、RAN2のシェアの方が大きいことが分かる。第1のランの後、RAN2は、RAN3からスペクトルを取得して、専用スペクトルアロケーションの大きさが増加していることが分かる。また、第1のランの後、RAN3と2は付加的共有帯域幅を共有する(RAN1は付加的共有帯域幅は占有していない)。第2のランの後、RAN3はRAN2からスペクトルを取得することにより専用スペクトルアロケーションのサイズを大きくする。また、第2のランの後、RAN3と2は付加的な共有帯域幅を共有するが、RAN3のシェアの方が(RAN2より)大きい。したがって、図5から分かるように、専用スペクトル割り当てと追加的スペクトル割り当てはランごとに変化してもよい。
第3のステージは短期(ST)スペクトル割り当てと呼ばれる。ステージ2でスペクトル割り当て境界に関する決定を行った後、短期的に定期的または準定期的にBS間で局所的にネゴシエーションを行う。言うまでもなく、ステージ3における短期的割り当ての目的は、迅速にスペクトル割り当てを行うことにより全体的な柔軟性を向上することにより、ステージ2のスケジューリングされた長期的割り当てを増やすことである。かかる短期割り当てはセルの空間的な細かさ(granularity)で行え、以下に明らかにするように様々な方法でトリガー(trigger)できる。
第3のステージの可能性のあるシナリオを図6に示した。図6の左側の図は、3つのワイドエリア展開(deployment)すなわちセル(WA1、WA2、WA3)と、1つのメトロポリタンエリア展開すなわちセル(MA)の地理的配置を示す。図6の右側の図は、この第3のステージの2つのラン(runs)の効果を示す。第1のランの前、MAはWA1にアロケーションまたは予め割り当てされたスペクトル部分の間の比較的小さなスペクトル部分を占める。第1と第2のランにより、MAはネゴシエーションしてWA1から次第にスペクトルを取得する。
第4のステージはチャネルアロケーション/無線リソースパーティショニングと呼ぶ。物理レイヤーとネットワークレイヤーの両方において、許容可能な性能レベル(例えばビットエラーレートBER)を達成するため、無線の仕様を変更する。ネットワークレベルでは、チャネル割り当て/無線リソースパーティショニングを適用することにより(すなわち、チャネル周波数を適切に選択することにより)、干渉を最小化できる。
第3のステージで(すなわち短期的に)決定をした後、適切なサブチャネルを各セルまたは基地局に超短期的にアロケーションする決定をすることができる。これを、BS間のアロケーションの場合を図7Aに示し、(より小さな他のサブチャネル構成の一部として)1つのBSがサービスしているUE間のアロケーションの場合を図7Bに示した。
図8は、階層的相関関係について上記の4つのステージをまとめた図である。4つのステージのすべてを行う必要はなく、これらのステージを組み合わせて並行してまたは順次行うことができる。
図9は、本発明を化体した通信システム20と、本発明の目的及び利益を理解するのに有用な帯域幅割り当て図とを示す概略図である。
通信システム20はワイヤレス通信システムであり、少なくとも一群の通信装置22を含む。本実施形態では、通信システム20は通信装置A、B、Cとラベル付けされた一グループの通信装置22と、通信装置Dとラベル付けされた別の通信装置とを含む。以下に明らかにするように、本発明の実施形態は一グループの通信装置に焦点を絞り、特にそのグループのメンバー間の干渉、及びそのグループの一メンバーと別の通信装置(通信装置D)との間の干渉に焦点を絞っている。
そのグループの通信装置22の1つ、例えば通信装置Aは、グループのリーダーであると考える。グループのリーダーはそのグループの永続的なリーダーであってもよいし、一時的なリーダーであってもよい。すなわち、そのグループのリーダーに指定された通信装置22は時に応じて変更されてもよい。実際、グループ辞退が一時的に形成されるものであってもよい。リーダーは、システム20に本発明を化体するスペクトル再割り当てを実行させる制御手段を有する。図10を参照してかかる方法を検討する。単純化のため、かかる制御手段は図9には明示的には示していない。通信装置22は、例えばモバイル通信ネットワーク等の無線アクセスネットワークの基地局(BS)である。
通信装置22は、例えば無線送信を用いて、(互いに、または図9には図示しない他の通信装置と)ワイヤレスで通信可能である。かかる通信のために、各通信装置A−Dは利用可能な通信周波数スペクトルの一部を予め割り当てられている。図9の下側の図には、(a)として、2つの帯域幅構成の図にかかる事前割り当てを示した。
時に応じて、システムの通信装置22はいろいろな理由によりスペクトルのアロケーションが最適状態ではなく、それゆえスペクトル割り当てによりアロケーションを変更したいことがある。例えば、かかる装置22の1つの通信負荷(送信するデータ量)がある時点で比較的高く、その負荷をサポートするために付加的な(extra)帯域幅すなわちスペクトルを必要としているとする。その状況では、できればその通信装置22が他の通信装置22から付加的なスペクトルを取得することが利益にかなう。逆に、通信装置22の1つの負荷がある時点で比較的低く、その時点で不使用または十分使用されていないスペクトル部分があるとする。同様に、その通信装置22は他の通信装置22に十分使用されていなく余分なスペクトルを使用させることが利益にかなう。これによりシステム20内のスペクトル利用が全体的に改善される。
通信装置22が異なるオペレータ(オーナー)により運営されている場合、スペクトルの再割り当てによりこれらのオペレータはスペクトルを売る(trade in)ことができる。図9のシステム20では、一グループの通信装置22(通信装置A-C)は例えば同じRANに属し、よって同じオペレータに属し、通信装置Dは別のRANに属し、よって別のオペレータに属していてもよい。そのシナリオでは、そのグループメンバー間のスペクトルの再割り当ては、トレードという意味ではそのグループのオペレータの利益とはならない。そのオペレータがそのグループの各通信装置22に割り当てられたスペクトルを「所有」しているからである。しかし、そのグループの通信装置22と通信装置Dとの間のスペクトル再割り当ては、そのグループのオペレータと通信装置Dのオペレータの両方にとってトレードという点で利益になる。
図9に示した2セットの帯域幅割り当て図(a)ないし(e)は、システム20で生じ得るスペクトルの再割り当ての例である。左側の帯域幅割り当て図のセットは、グループのメンバー間に生じ得るスペクトルの再割り当てを表し、この場合は通信装置Aと通信装置Bの間の場合を表す。右側の帯域幅割り当て図のセットは、グループの一メンバー(この場合通信装置A)と(グループのメンバーではない)通信装置Dとの間に生じ得る再割り当てを表す。
図9の両方の帯域幅割り当て図のセットを参照して、相異なるスペクトルレイアウトは、問題の2つの通信装置22間で、図示したように順番に(すなわち(a)から(e)に)、または任意の順序で生じ得るスペクトルの再割り当ての例として挙げたものである。図(b)と(c)から分かるように、問題となっているいずれかの通信装置22が他方の通信装置に割り当てられていた周波数スペクトルにスペクトル割り当てを拡大することができる。図(d)から分かるように、通信装置22へのスペクトルのアロケーションすなわち割り当ては、1つの連続したアロケーションである必要はない。通信装置22の1つに、他の通信装置22に割り当てられていた大きなスペクトル部分内に含まれるスペクトル部分を再割り当てしてもよい。実際、2つの通信装置のスペクトルアロケーションは、図(d)に示したものより複雑であってもよく、例えば、多数の異なる分離した(分散した)部分を有し、各部分がそれ自体のパワーレベルと変調方式を有していてもよい。図(e)から分かるように、ある時点に問題の通信装置22にアロケーションまたは割り当てされたスペクトルのすべてが、(同じ方法で、または何か他の方法で)他の時点に同じ通信装置22にアロケーションされている必要はない。例えば、ある時点において、どの通信装置22もスペクトルのある部分を欲しがらないとき、どの通信装置22にもその部分を割り当てない方が効率的である。利点の一つは他の周波数における干渉が低くなることであり、利点のもう一つは他の通信装置(例えば、図9に図示しない通信装置)がそのスペクトル部分を利用でき、問題の通信装置のオペレータの収益が増加することである。このように、スペクトル利用の改善は、問題の再割り当てを実行する通信装置22の間でのみ達成されるのではなく、それらの通信装置より大きい通信システム(例えば、通信システム20全体や通信システム20より大きい通信システム)において達成される。最終的に、単純化のため図9には図示していないが、その装置のスペクトルアロケーションを他の装置のスペクトルアロケーションと周波数及び/または時間においてオーバーラップさせることも可能である。
上記の説明から分かるように、本発明の実施形態は、通信装置22のグループのリーダーをスペクトル再割り当ての制御に巻き込むことに焦点を絞っている。特に、本発明の実施形態はかかるリーダーにそのグループのメンバーを巻き込んだ再割り当てを制御させる。図9において、通信装置Aは(一時的または永続的に)グループのリーダーであるものとし、それゆえ通信装置Aは帯域幅割り当て図(bandwidth-assignment diagrams)の両方のセットに示した再割り当てに係わっているように示した。図9では、制御しているリーダー(通信装置A)は、再割り当てそのものに実際に係わっている(そのスペクトル割り当てが変更される)ものとして示したが、もちろん自分のグループに影響がある再割り当て(re-assignments)を制御して、自分のスペクトルを再割り当てしなくてもよい。例えば、リーダー(通信装置A)は通信装置Bと通信装置Cの間の再割り当て、または通信装置Bと通信装置Dの間の再割り当てを制御する。これにより有利にもそのグループ(すなわちクラスター)に係わるすべての再割り当てについてある程度の中央制御(及び共通の利益)を維持することができる。
図10は、本発明を化体した方法30を示すフロー図である。方法30はステップS2を含み、システム20で実行できる。
システム20をシステム例として、方法30はシステム20が使用中に、すなわち動的に実行される。方法30を多数の方法で開始することができることは明らかであるが、ここでの目的のために、本方法を、開始後ステップS2を実行し、次いで本方法を終了するものと仮定する。もちろん、図10に破線で示したように、例えば定期的に、またはトリガーに基づき、方法30を2回以上実行することも有利である。2回以上方法30を実行することにより、複数または一連の再割り当てを制御することができる。かかる一連の再割り当ては同じ通信装置22に係わるものであっても、違う通信装置22のセットに係わるものであってもよい。このように、システム20は、システム全体やかかるシステムの一部の変化する状態や要求を効果的に「追跡(track)」することができる。
ステップS2では、グループリーダーにおいて、少なくとも一つのグループメンバーに係わるスペクトル再割り当てを制御する。
本発明をよりよく理解するため、図11Aと図11Bを参照して好ましい実施形態を検討する。図11Aと図11Bは、本発明を化体するワイヤレス通信システム40を2つの方法で整理して示した概略図である。通信システム40は6つの基地局42(BS1−BS6)を含む。
図11Aでは、BS42は2つの異なるクラスター(クラスター1とクラスター2)に分かれている。BS1、BS3、及びBS4はクラスター1の一部であり、BS2、BS4、BS5、及びBS6はクラスター2の一部である。BS4はクラスター1の一部であるとともにクラスター2の一部でもある。図1に戻り、同じクラスターのBS42は同じRANに含まれるが、言うまでもなく、BS42のクラスターへの分け方とBS42のRANへの分け方は異なっていてもよい。
図11Bでは、BS42は単一のクラスターに分けられる(organised)。BS1ーBS6はすべて同じクラスターにあるが、もちろんこれらのBS42が複数の異なるRANの一部であってもよい。通信システム40のBS42は図1の通信ネットワーク1等のモバイル通信システムの構成要素であるものとする。すなわち、BS1−BS6と同様に、通信システム40は複数のGW、複数のBS、及び複数のUEを含んでもよい。通信システムはIPネットワークとCNをさらに含む。
BS1−BS6は、例えば、アロケーションまたは割り当てされた周波数スペクトルを用いて、UEとの間で、無線信号を送受信することができる。本実施形態はBS対BSの高速スペクトル割り当て及びネゴシエーションメカニズムに関する。物理レイヤーにおいて、パワー制御を利用して干渉を低減でき、このようにシステムの無線送受信器(例えば、BSやUE)の信号対干渉比(SIR;Signal-To-Interference Ratio)を満たすことができるものと仮定する。
図11Aと図11Bから分かるように、複数のBS42を主BSであるとして示し、残りのBSを副BSであるとして示した。上記の通り、主部分と副部分とを有するシステムにおけるスペクトル再割り当ての制御は重要である。
図11Aと図11Bにおいて、主BSは主システムを形成し、副BSは副システムを形成するものとする。一般的に、主システム(例えば、モバイルオペレータが所有するRAN)はその無線スペクトルリソースを完全に制御でき、望めば、スペクトル共有をネゴシエーションして副システムにスペクトルへのアクセスをさせてもよい。
図12は、主システムと副システムの間で通信スペクトルのネゴシエーションを行うシナリオを示す概略図である。図12では、一方のRANは主システムでありBS1−BS5とGW1を含み、もう一方のRANは副システムでありBS6−BS10とGW2を含む。図12に示したように、長期スペクトル割り当てはGW同士のネゴシエーションにより行われる。
RANはGWを通じて長期スペクトルネゴシエーションに係わるが、無線スペクトルのアロケーションまたは共有に関する短期ネゴシエーションは、主システムのBSと副システムのBSの間で行われてもよい。BSの送信パワーと相対的位置関係により、2つのBSの間で排他的にスペクトルへのアクセスを制御する個別的(isolated)かつ排他的なネゴシエーションを行うこと(及び/または利用するアンテナの方向を考慮すること)は常に可能とは限らない。スペクトル割り当てに関する決定が他のBSに影響を与え、他のスペクトル割り当てに関する他のBSの決定に影響を与えるからである。同様に、どのスペクトルネゴシエーションにも2以上の当事者がいることが多い。図11Aと図11Bから分かるように、本発明の実施形態は、主BSと副BSを含むBSのクラスター(グループ)に基づくスペクトルネゴシエーション及びスペクトルの再割り当てに焦点を絞っている。BSの各クラスターは互いのインパクトが最も高いBSを含む。
一方、(例えば、図12に示したようにGW間の)スペクトル再割り当てに関する集中ネゴシエーションが可能であるが、シグナリングオーバーヘッドとBSから収集する情報の複雑性に関する欠点がある。一方、関与するBS自体の間で分散的にネゴシエーションをすると、シグナリングオーバーヘッドは低下するが、BS間の決定はスペクトルのユーザに対するその決定のインパクトを知らずに局所的に行われるので、かかる決定の結果、利益衝突が生じる。本発明の実施形態は、主BSと副BSのクラスター(すなわちグループ)に対して、準集中的なクラスターサイズのスペクトルネゴシエーションとスペクトルの再割り当てを提供し、スペクトル再割り当てへの集中的及び分散的アプローチの両方を利用(し、一方で個々のアプローチの欠点の回避を試みる)ことにより、これらの問題を解決することを目的とする。
(例えば、図5と図12に示した)長期スペクトル割り当ては、複数のネットワークの複数のRANを巻き込む非局所的プロセス(すなわち、集中的プロセス)であり、短期スペクトル割り当ては一般的には複数のBSを直接巻き込む、より局所的なプロセスである。したがって、長期と短期の割り当ての潜在的な利益は異なり、互いにほとんど依存しない。長期スペクトル割り当ては従来の無線ネットワークにおける低速無線リソース管理(slow RRM; slow Radio Resource Management)に類似していると考えられるが、短期スペクトル割り当ては、例えばHSDPAシステムが行う、高速パケットスケジューリングと高速RRMに類似していると考えられる。同様に、低速RRMと高速RRMプロセスは互いに補完的であり、長期及び短期のスペクトル割り当てプロセスも互いに補完的であると考えられる。長期スペクトル割り当ては、例えば、1−2分ごと、かつ「RANネットワークに広がる」ホワイトスペクトルスペース(white spectrum space)を利用するものであり、一方、短期スペクトル割り当ては秒単位の「局所化」した(例えば、BSごとの)スペクトルを利用するものである。
システム40のBS間のスペクトルの再割り当てする複数の方法を検討する。かかる方法により本発明を実施できる。これらの方法は、図11Aと図11Bに示したクラスター構成を仮定して、システムのBS間の効率的な短期ネゴシエーションを含む。以下に明らかになるように、各ネゴシエーションは一連のコンポーネント・ネゴシエーション(component negotiations)を含む。各コンポーネント・ネゴシエーションは、局所的に2つのBSのみに関係すると仮定する。また、全体的なネゴシエーション(及びコンポーネント・ネゴシエーション)は一度に1回だけ行うことが予め合意されているものと仮定する。コンポーネント・ネゴシエーションは、排他的であり一対一のネゴシエーションであるものとし、全体的ネゴシエーション(すなわち、コンポーネント・ネゴシエーションのセット、すなわち簡単にネゴシエーションのセット)はBS42のクラスター構造を考慮する。
システム40のBS42は、スペクトルの再割り当ての制御機能を実行するために、互いに通信できるものと仮定する。この通信は、ワイヤレス通信(例えば、空中線通信(OTA))及び/または(例えば有線IPリンクを介した)ワイヤード(wired)通信を含む。図1には図示していないが、かかる制御通信は(例えば、マイクロ波リンク等の専用OTAチャネルを介して)BS間で直接行われる。代替的、または追加的に、かかる制御通信は、図1に示したリンクを同様のリンクに沿って、GW、IPネットワーク、さらにCNを介してルーティングされる。しかし、本実施形態の目的では、これらの通信はBS自体から始まり、制御されるものと仮定する。
後の説明のために、システム40はN個のトランスミッタ・レシーバ・ノード(すなわち、BS42)を含むと仮定する。これらのBSは、BS1−BS6を含み、固定した位置に配置され、縦横L×Lの正方形の地理的領域に一様に分布している。 BSは、可能性のある各スペクトル割り当てについて、他のBS(及び/または一般的にはそのBSのセル)に生じる干渉を測定/予測/推定する機能を有し、かかる各スペクトル割り当てについて、他のBSから受ける干渉を決定/測定/推定(または干渉に関する関連情報を取得)する機能も有すると仮定する。
上記の方法を例示するため、システム40のBS間でスペクトル共有すなわちスペクトル交換を行う4つの方法(方法1−4)を、本発明の実施方法に関する例として説明する。これらの方法はシステムのBS間の短期スペクトル割り当てに関するものであるが、これらの方法はもちろん任意の時間スケールで使用することができる。各方法1−4において、各クラスターのBSはそのクラスターのリーダーであるとする。システム40のBS間の主/副関係との一貫性を保つため、1つの主BSが各クラスターのリーダーとして機能し、各クラスターはそのリーダーである主BSと、副システムまたはRANの複数のBSとを含むと仮定する。したがって、本実施例では、BS1またはBS2のいずれか、または両方がそれぞれのクラスターのリーダーであると考える。図11Bの場合、クラスターは1つしかなく、以下の説明ではBS1がクラスターのリーダーであると考えるが、言うまでもなく、BS2がそのクラスターのリーダーであってもよい。実際、BS1は時間によってはそのクラスターのリーダーであり、BS2は残りの時間にリーダーであると考えてもよい。すなわち、クラスターのリーダーはそのクラスターの一時的なリーダーに過ぎない。もちろん、システム40の主/副関係はなくてもよく、BS42は同等のステータスを有していてもよい。その場合、リーダーは他の基準に基づき選択されてもよく、例えば1つずつ順番にリーダーにしてもよい。
図13は、本発明を化体した方法1を表す概略図である。図13は、システム40が図11Aに示したように構成されているとの仮定の下、システム40のBS間の通信とそのBSが行う動作を示す。すなわち、方法1の場合、2つのクラスターがあると仮定する。方法1はステップ1ー7を含み、これらのステップが方法1の一部であることを示す「M1」を前に付した。
方法1、わがまま(selfish)アプローチ
図13を見れば明らかなように、方法1は基本的に一連のネゴシエーションを含み、これらを繰り返すこともできる。すなわち、ステップM1−1からM1−7は何回でも繰り返すことができ、各繰り返しはスペクトル再割り当てネゴシエーションの1サイクルまたは1シリーズを表している。以下の説明はかかるサイクルまたはシリーズの1つを表す。
方法1のステップは概して区別可能な2つのセクションに分かれている。ステップM1−1とM1−2はかかる最初のセクションを構成し、現在の一連のネゴシエーションにおいてシステム40のどのBS42がスペクトル再割り当てネゴシエーションを行うか決定する。単純化するため、システム40のすべてのBSがかかるネゴシエーションを実行すべきと決定したと仮定するが、すべてのBSが各一連のネゴシエーションに参加する必要はない。ステップM1−3ないしM1−7は方法1の第2のセクションを表し、一連のネゴシエーションを形成する個々のネゴシエーションを表している。
より詳細には、ステップM1−1において、システム40のBSはスペクトル再割り当てネゴシエーションに参加したいかどうか決定する。ネゴシエーションに参加したいBSは、それぞれのクラスターリーダーに要求を送信する。この場合、図11Aに示したように、2つのクラスターがあり、BS1は第1のクラスターのクラスターリーダーであり、BS2は第2のクラスターのクラスターリーダーであるとする。ステップM1−2において、クラスターリーダーBS1とBS2は、スペクトル再割り当てネゴシエーションに参加要求をしたどのBSにネゴシエーションに参加させるか決定する。説明を簡単にするため、すべてのBS(BS3−BS6)がネゴシエーションへの参加を希望しているだけでなく、すべてのBSがネゴシエーションに参加を許可されるとも仮定する。しかし、参加したいBSの一部がネゴシエーションへの参加を許可されないと決定してもよい。BSがネゴシエーションに参加したいかどうか、またはネゴシエーションへの参加を許可されるかどうか決定する理由は以下に詳しく説明する。
ステップM1−1とM1−2に続いて、希望(interested)する各BS(すなわちBS3−BS6)のネゴシエーションを、ステップM1−3ないしM1−7により所定の順序で行う。言うまでもなく、ネゴシエーションを行う順序はシステムの要求により決まり、図13に示した順序はこれらのネゴシエーションを順序付ける好ましい方法である。方法1では、ネゴシエーションはクラスターごとに行われ、この場合、(BS1がクラスターリーダーの)クラスター1のネゴシエーションが最初に行われ、(BS2がクラスターリーダーの)クラスター2のネゴシエーションが次に行われる。クラスターに2つ以上の希望する(interested)BSがある場合(今の例がこの場合である)、希望するBSがネゴシエーションを行う順序はシステムの要求により決まり、図13に示した順序は単なる好ましいネゴシエーション順序付け方法の1つである。例えば各BSに識別番号を割り振り、その識別番号順にネゴシエーションを行う。
図13にも示したように、言うまでもなく、各ネゴシエーションは2つの主要ステージを含む。第1のステージには「A」を付し(例えば、方法ステップM1−3A)、第2のステージには「B」を付した(例えば、方法ステップM1−3B)。第1のステージでは、関与している参加希望BS(interested BS concerned)(例えば、ステップM1−3のBS3)は、提案されたスペクトルの再割り当ての結果として採用したいスペクトル構成(すなわち、スペクトルのアロケーション、及び任意的にパワーレベルやMCS(modulation and coding schemes)等)を決定する。その参加希望BSは、次にクラスターリーダーに所望のスペクトル構成を通知する。第2のステージでは、関与しているクラスターリーダー(方法ステップM1−3ではBS1)は、参加希望BSが所望する提案されたスペクトル再割り当てを許容するかどうか決定し、その参加希望BSに提案された再割り当てが承認されたかどうか通知する。クラスターリーダーは、例えば、干渉の測定値/推定値(干渉指標)に応じて、提案された再割り当てを承認するかどうか決定する。
それゆえ、方法1では、ステップM1−3でBS3がBS1とネゴシエーションし、M1−4でBS4がBS1とネゴシエーションし、ステップM1−5でBS5がBS2とネゴシエーションし、ステップM1−6でBS6がBS2とネゴシエーションし、ステップM1−7でBS4がBS2とネゴシエーションする。方法1では、BS4はクラスター1とクラスター2の両方に含まれるので、2回ネゴシエーションする。
いわゆる「参加希望している(interested)」及び「関与している(engaged)」BS(BS3、BS4、BS5及びBS6)において行われる動作をより詳しく見ると、これらのBSは、提案された再割り当ての結果として被る見込みの干渉に基づき、所望のスペクトル構成を決定することが分かる。具体的に、これらの参加希望BSは、提案された再割り当ての結果として他のBSに生じると予想される干渉は考慮していない。したがって、参加希望BSは事実上自分にとって最善のものを考えるだけなので、方法1は「わがまま(selfish)」法と呼ぶ。参加希望BSは事実上自分にとって最善のものを考えるが、各クラスターの再割り当てはクラスターのクラスターリーダーにより制御されるので、再割り当ての全体的な制御も一部行われる。ある意味、クラスターリーダーは、何らかの理由により許容できないと思われる再割り当てを承認しないことにより、自分のクラスターの再割り当てに影響することができる。しかし、「わがまま」法であるから、方法1のクラスターリーダーは、予見される再割り当てを承認するかしないか決定する時に、自分の干渉のみを考慮する。
図13の各ステップに示した方法ステップは、方法1の一連のネゴシエーションという性質を理解してもらうことを主目的としている。図14ないし図16は、以下に説明し、方法2ないし方法4を表しているが、これらの方法の一連のネゴシエーションという性質を理解してもらうことを主目的としている。特に、方法1ないし方法4の各ステップで行われる方法の詳細な例は図13ないし図16には示していないが、後で詳細に説明する。
図14は、本発明を化体した方法2を表す概略図である。図14は、システム40が図11Bに示したように構成されているとの仮定の下、システム40のBS間の通信とそのBSが行う動作を示す。すなわち、方法2の場合、1つのクラスターがあると仮定する。

方法2、わがままアプローチ
方法2は、方法1と同様にステップ1ないし7を含み、ステップが方法2のステップであることを示す「M2」を頭に付した。図14を図13と比較すると、方法2の概略構成は方法1に非常に似ているので、方法2の以下の説明では、主に方法2と方法1の間の相違点にフォーカスする。
方法2と方法1の主な相違点は、方法2が、図11A(すなわち、クラスターが2つである)ではなく図11B(すなわち、クラスターが1つである)に示した構成のシステム40に関するものであることである。方法1のように、方法2では、すべての参加希望BSは今の一連のネゴシエーションに参加希望(interested)であり、これらのネゴシエーションに関与を許されていると考える。クラスターは1つだけなので、BS1がそのクラスターのクラスターリーダーであると仮定する。したがって、BS1は、参加希望BSがネゴシエーションへの関与を許されるかどうか決定するBSである。また、BS1は、各ステップM2−3ないしM2−7で行われる予想再割り当てサブセクション(prospective re-assignment subsection)を許すかどうか検討するBSである。
方法1と同様に方法2は「わがまま」法である。すなわち、参加希望(interested)BS(BS2−BS6)とクラスターリーダー(BS1)は両方とも、スペクトルネゴシエーションに関与するとき、自分に最善のもののみを考える。また、図14に示したネゴシエーションが参加希望BS間で行われる順序は、単に可能な順序の1つであって、どの様な順序で行ってもよいことは言うまでもない。
図15は、本発明を化体した方法3を表す概略図である。図15は、システム40が図11Aに示したように構成されているとの仮定の下、システム40のBS間の通信とそのBSが行う動作を示す。すなわち、方法3の場合、2つのクラスターがあると仮定する。
方法3、思いやりアプローチ
方法3はステップ1ー7を含み、これらのステップが方法3のステップであることを示す「M3」を前に付した。図15を図13と比較すると、方法3は方法1によく似ている。方法3の以下の説明では、方法1と方法3の間の相違点に集中する。
方法1と方法3の両方で、システム40は図11Aに示したように構成され、2つのクラスターを有する。主要な動作及び動作の順序は方法1及び方法3とで同じである。方法3と方法1の主要な相違点は、方法3が「思いやりのある(considerate)」方法であり、方法1が「わがままな(selfish)」方法だという点である。特に、方法3では、参加希望BS(BS3−BS6)は、提案された再割り当ての結果として自分が被ると予想される干渉のみではなく、提案された再割り当ての結果として他のBSに生じると予想される干渉についても考慮する。同様に、クラスターリーダー(BS1とBS2)は、自分に影響する干渉だけでなく、他の主BSに影響する干渉も考える。
図16は、本発明を化体した方法4を表す概略図である。図14は、システム40が図11Bに示したように構成されているとの仮定の下、システム40のBS間の通信とそのBSが行う動作を示す。すなわち、方法4の場合、1つのクラスターのみがあると仮定する。
方法4、思いやりアプローチ
方法4はステップ1ー7を含み、これらのステップが方法4のステップであることを示す「M4」を前に付した。図16を図14と比較すると、方法2と方法4は互いによく似ている。それゆえ、以下の説明では方法2と方法4の間の相違点に主に集中する。
方法2と方法4の両方で、システム40は図11Bに示したように構成され、1つのクラスターのみを有する。それゆえ、方法2と方法4における概略構成とネゴシエーションの順序は同じである。方法4と方法2の主要な相違点は、方法4が「思いやりのある(considerate)」方法であり、方法2が「わがままな(selfish)」方法だという点である。それゆえ、方法4では(方法3と同様に)、参加希望BSは、提案された再割り当ての結果として自分が被ると予想される干渉のみではなく、提案された再割り当ての結果として他のBSに生じると予想される干渉についても考慮する。同様に、クラスターリーダー(BS1)は自分に影響する干渉だけでなく、主システムの他のBSに影響する干渉も考慮する。各BSは自分のクラスターメンバーと自分自身に対して責任を有するものと仮定する。ここで、BS2はBS1がリーダーである主BSである。BS1について、BS2が自分のニーズは自分で処理し、支援は必要ないと仮定する。
方法1ないし方法4の場合によっては、BSのクラスターは場所的に他のクラスターとオーバーラップしない。
図17は、方法1ないし4のアプローチを全体的に理解するのに有用な概略図である。図17はとくに方法2と4に関係し、クラスターは1つである。しかし、言うまでもなく、図17を、クラスターが2つである方法1と3を表すものとすることは可能である。 基本的には、図17は、方法2と4で行われる双方向ネゴシエーションのラウンドロビン構成を例示している。参加希望及び関与する各副BS(BS2ーBS6)は自分の順番のときにクラスターリーダー(BS1)とネゴシエーションする。一連のネゴシエーションが完全に終わると、次の一連のネゴシエーションを行い、以下同様に続く。ネゴシエーションの順序と関与するBSはシリーズ(series)ごとに変更してもよい。BS2は副BSとして示したが、前出の図に示したように主BSとしてもよい。例えば、状況は図11Bと同様であり、BS2はBS1がリーダーである主BSであるとしてもよい。
図18は、例えば図3ないし図8を参照して説明したスペクトル制御システムにおいて本発明の実施形態が有する主なインパクトを理解するための概略図である。特に、本発明の実施形態は、「RAN間ハンドオーバー/ロードバランシング」と「短期スペクトル割り当て」の動作に主なインパクトを有する。
方法1ないし4の様々なステップの一部として実行される方法の詳細な例を検討するために、複数の仮定をおく。BS間の通信は空中線(Over The Air)またはIPリンクのいずれかにより行われると仮定する。各BSは送受信無線ノードであると考える。システム40は無線ネットワークであり、N個の送受信ノード(BS)を有するものとする。前述の通り、これらのBSは、縦横L×Lの正方形領域に一様に分布して固定されていると仮定する。
また、BSは、以下に導入する複数のスペクトル構成のそれぞれにおいて、他のBSが被る干渉を測定/推測/ルックアップ(look-up)する機能を有するものと仮定する。また、これらのBSは、スペクトル構成の各々において他のセル(他のBS)から受ける干渉を測定/推測/ルックアップする機能を有するものと仮定する。
各基地局は、任意の時点に割り当てた、可能性のある複数のスペクトル構成(各スペクトル構成は周波数帯域幅のアロケーションと、任意的に、それに加えて利用するパワーレベル/MCSを定める)を有するものと仮定する。1つの構成から他の構成に変更することにより、他のBSとの間で割り当てたスペクトルを表す、BSに割り当てられたスペクトル量は変化する。かかる構成は集合として定義できる:
Figure 0005332588
ここで、cniはBSi(すなわち送受信器i)の可能性のあるn番目のスペクトル構成であり、MはBSiの潜在的及び可能性のあるかかるスペクトル構成の総数である。以下の説明では、変数mやpを変数nの代わりに用いるが、それぞれの場合において、変数の値は可能性のある構成のどれを参照しているかを示す。
図19は、可能性のあるBSiのスペクトル構成の決定する方法を理解するのに有用な概略図である。言うまでもなく、図19に示したプロセスは、可能性のある複数のかかる構成を決定する簡単かつ効率的な一方法であるが、もちろん可能性のある複数の構成を他の方法で決定することもできる。特に、図19のプロセスはBSiに割り当てられる可能なスペクトル構成のすべてを生成するものではなく、妥当な複雑性を有し妥当な広がりを有する妥当な数の相異なる構成を決定するものである。もちろん、図19は、例えば、離れたサブチャンクにおける複雑なスペクトル割り当てを含むような、BSが適合するすべての可能なスペクトル構成を生成するようにすることもできる。
図19において、第1の構成c1iは割り当ての最小スペクトルチャンク(minimum spectrum chunk)であるものとし、第2の構成及びそれ以降の構成は前の構成(possibility)に1つまたは2つのサブチャンクを追加することにより反復的に生成されるものとする。このように、可能性のあるn個の構成を生成する。ここでn=Mである。かかるチャンク及びサブチャンクはそれぞれ複数の所定のサブチャネルまたはチャネルにより構成されている。
また、Biは割り当てる各スペクトル構成の全帯域幅であり、
Figure 0005332588
ここで関数BW()はアロケーションされたかかる各スペクトル構成の帯域幅を表す。
スペクトル構成に関係してBSiによりBSj(BSjはBSi以外のBS)に生じると予想される干渉は次式で表せる:
Figure 0005332588
ここで、cniはBSiの、可能性のあるn番目のスペクトル構成であり、ここで、cpjはBSjの、可能性のあるp番目のスペクトル構成であり、piはBSi(すなわち、送受信器i)に関連する送信パワーであり、ηijはBSiとBSj間のワイヤレス通信リンクに関連する全体的送信ゲインである。基本的に、2つのスペクトル構成間のオーバーラップ(overlap (or interspersal))が大きければ大きいほど、予想される干渉も大きくなる。
同様に、あるスペクトル構成に関係するBSjに関連してBSiに生じると予想される干渉は次式で表せる:
Figure 0005332588
あるスペクトル構成に関して他の基地局すべてからBSi(すなわち、例えばセルi)が受けると予想される全体的な干渉γiは、次式で決定できる:
Figure 0005332588
あるスペクトル構成に関して他の基地局にBSiにより生じると予想される全体的な干渉βiは、次式で決定できる:
Figure 0005332588
各基地局における受信SIRを公平に比較するため、各BSiにおける受信信号パワーはSiであると仮定する。すると:
Figure 0005332588
及び、
Figure 0005332588
BSiによるスペクトルネゴシエーションの開始時に(例えば、スペクトルの予見的再割り当ての前に)処理される総トラフィックロードは:
Figure 0005332588
ここで、dkiはi番目の基地局のk番目のバッファに現在あるデータ量である。
後での説明のために、各BSには3つの閾値が割り当てられている。第1の閾値Riは他のセル(BS)からBSiが受けた許容できる最大干渉量を示す。第2の閾値Iiは他のセル(BS)にBSiが及ぼす最大干渉量を示す。第3の閾値Diは、BSiのバッファで送信を待っている最大データ量を示す。
上記を念頭において、上記の方法1ないし4のステップ1ないし7に関する複数の詳細な方法をここで検討する。
最初に、方法1−4のステップ1(例えば、方法1のステップM1−1)に関して、短期スペクトル割り当てに関与するか否かに関する参加希望(interested)BSにおける意思決定に対して、以下のオプション例を想定する。
オプション1:関与する参加希望BSがBSiであり、他のBSから受ける干渉を知ることができるものとする。このシナリオでは、BSiはスペクトルネゴシエーションへの参加を希望(interested in taking part)しており、以下の条件が成立するとき、クラスターリーダーBSに要求を送信する:
Figure 0005332588
オプション2:再び、関与する参加希望BSがBSiであり、他のBSから受ける干渉と、他のBSに及ぼす全干渉とを知ることができるものとする。このシナリオでは、BSiはスペクトルネゴシエーションへの参加を希望(interested in taking part)しており、以下の条件が成立するとき、クラスターリーダーBSに要求を送信する:
Figure 0005332588
第2に、方法1−4のステップ2(例えば、方法1のステップM1−2)に関して、一連のネゴシエーションに参加を許されるBSを適格とし決定する、クラスターのリーダーについて、次のオプション例を想定する。

オプション1:クラスターリーダーBSは要求しているすべてのBSの要求を受諾する。

オプション2:クラスターリーダーBSは、すべての要求を検討するが、前の一連のネゴシエーションに参加しなかったBSのみに、今の一連のネゴシエーションに参加させる。
第3に、方法1−4のステップ3−7のパートA(例えば、方法1のステップM1−3A)に関して、予想される再割り当ての結果として受け入れられる所望のスペクトル構成を選択するネゴシエーションに関与する参加希望BSについて、次のオプション例を想定する。

オプション1:参加希望の(すなわちリーダーではない)各BSは、順番に、提案された再割り当ての結果として他のBSから受けると予想される干渉を知ることができる。したがって、各BSは利用可能なスペクトル構成Ci=[c1i c2i ... cMii](i=1...N)の範囲を検討し、帯域幅が最も広く、γiのレベルが最も低いスペクトル割り当てcgi∈Ciを選択する。これはいわゆる「わがまま」アプローチとなり、方法1と2に最も適切である。

オプション2:参加希望の(すなわちリーダーではない)各BSは、順番に、提案された再割り当ての結果として他のBSから受けると予想される干渉と、他のBSに及ぼすと予想される全干渉とを知ることができる。したがって、各BSは利用可能なスペクトル構成Ci=[c1i c2i ... cMii](i=1...N)の範囲を検討し、帯域幅が最も広く、γi及びβiのレベルが最も低いスペクトル割り当てcgi∈Ciを選択する。これはいわゆる「思いやり」アプローチとなり、方法3と4に最も適切である。

第4に、方法1−4のステップ3−7のパートB(例えば、方法1のステップM1−3B)に関して、ネゴシエーションにおいて示唆されたスペクトル構成を承認または拒絶する決定をする、クラスターBSについて、次のオプション例を想定している。

オプション1:クラスターリーダーBSjは、示唆された再割り当ての結果として被ると予想される干渉を知る機能を有する。予想される干渉が閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。これはいわゆる「わがまま」アプローチとなり、方法1と2に最も適切である。

オプション2:クラスターリーダーBSjは、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BS(すなわち、他の参加希望のBS)にネゴシエーションしているBSが及ぼすと予想される干渉を知る機能を有する。予想される干渉が閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。これはいわゆる「思いやり」アプローチとなり、方法3と4に最も適切である。

オプション3:クラスターリーダーBSjは、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BS(すなわち、他の参加希望のBS)からネゴシエーションしているBSが被ると予想される干渉を知る機能を有する。予想される干渉が閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。これはいわゆる「わがまま」アプローチとなり、方法1と2に最も適切である。

オプション4:クラスターリーダーBSjは、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BS(すなわち、他の参加希望のBS)からネゴシエーションしているBSが被ると予想される干渉、及び他の副BSにネゴシエーションしているBSが及ぼすと予想される干渉を知る機能を有する。予想される干渉(すなわち、2種類の干渉の組み合わせ)が閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。これはいわゆる「思いやり」アプローチとなり、方法3と4に最も適切である。

オプション5:クラスターリーダーBSjは、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BS(すなわち、他の参加希望のBS)からネゴシエーションしているBSが被ると予想される干渉、及び他の副BSにネゴシエーションしているBSが及ぼすと予想される干渉、及びネゴシエーションをしているBSからクラスターリーダー自体が被ると予想される干渉を知る機能を有する。予想される干渉(すなわち、これらの種類の干渉の組み合わせ)が閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。これはいわゆる「思いやり」アプローチとなり、方法3と4に最も適切である。

オプション6:クラスターリーダーBSjは、ネゴシエーションしている副BSが処理するトラフィックロードと、示唆された再割り当ての結果としてネゴシエーションしているBSから被ると予想される干渉を知る機能を有する。トラフィックロードが限界閾値より高いとき、クラスターリーダーは干渉が閾値より大きくても、示唆された再割り当てを受諾/承認する。

オプション7:クラスターリーダーBSjは、ネゴシエーションしている副BSが処理するトラフィックロードを知る機能を有し、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BSにネゴシエーションしている副BSが及ぼすと予想される干渉を知る機能を有する。干渉が干渉閾値よりも低ければ、クラスターリーダーは示唆された再割り当てを受諾/承認する。トラフィックロードがトラフィック閾値より高いとき、クラスターリーダーは干渉が干渉閾値(または干渉に係わるその他の閾値)より大きくても、示唆された再割り当てを受諾/承認する。

オプション8:クラスターリーダーBSjは、ネゴシエーションしている副BSが処理するトラフィックロードを知る機能を有し、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BSからネゴシエーションしている副BSが被ると予想される干渉を知る機能を有する。トラフィックロードが限界閾値より高いとき、クラスターリーダーは干渉が閾値より大きくても、示唆された再割り当てを受諾/承認する。

オプション9:クラスターリーダーBSjは、ネゴシエーションしている副BSが処理するトラフィックロードを知る機能を有し、示唆された再割り当ての結果として、システム(またはクラスター)の他の副BSからネゴシエーションしている副BSが被ると予想される干渉と、示唆された再割り当ての結果として他のBSにネゴシエーションしている副BSが及ぼすと予想される干渉とを知る機能を有する。トラフィックロードが限界閾値より高いとき、クラスターリーダーはこの干渉(上記の2種類の干渉の組み合わせ)が閾値より大きくても、示唆された再割り当てを受諾/承認する。

オプション10:クラスターリーダーBSjは、ネゴシエーションしている副BSが処理するトラフィックロードを知る機能を有する。また、クラスターリーダーは、示唆された再割り当ての結果として、システム(すなわちクラスター)中の他の副BSからネゴシエーションしている副BSが被ると予想される干渉と、他のBSにネゴシエーションしている副BSが及ぼすと予想される干渉と、ネゴシエーションしている副BSからクラスターリーダーが被ると予想される干渉とを知る機能を有する。トラフィックロードが限界閾値より高いとき、クラスターリーダーはこの干渉(上記の種類の干渉の組み合わせ)が閾値より大きくても、示唆された再割り当てを受諾/承認する。

もちろん、上記の「オプション」は互いに代替的に用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。用いる「オプション」の組み合わせは時に応じて、例えばシステム要求の変化やトリガーに応じて変更してもよい。

第5に、方法1−4のステップ3−7のそれぞれに係わる2つのBS間のネゴシエーションを行う方法を検討する。簡単のため、かかるネゴシエーションをこれらの方法のステップ3−7の1つのパートAとB(例えば、方法1のステップM1−3AとM1−3B)をネゴシエーション例として、単独のものとして検討する。方法1−4のアナロジーで、さらに別のネゴシエーション方法をネゴシエーションに適用してもよい。
方法1−4では、各ネゴシエーションでは2つのBSは、クラスターリーダーBS(例えば、BS1)と参加希望かつ関与している(interested and engaged)BS(例えば、BS3)である。さらに説明するため、システム40におけるBSのナンバリングは破棄し、問題となる2つのBSを一般的にBS1とBS2とする。
2つのBS(BS1とBS2)の間のネゴシエーション(スペクトル共有またはスペクトル交換の実行)の方法(方法A−D)を、本発明をいかに実施するかのさらなる例として、ここで説明する。これらの方法は2つの基地局間の短期スペクトル割り当てに関係するが、もちろんいかなる時間スケールでも利用することができる。上記の通り、方法A−Dに関して説明するネゴシエーションは、方法1−4のネゴシエーションのどれで置き換えてもよい。
方法A−Dの各々において、潜在的に、BS1はBS2にスペクトルを割り当てるものと仮定し、BS2はかかるスペクトルの割り当てを受けるものと仮定する。さらに、方法A−Dの各々において、提案された再割り当てを承認するか否かを決定するBSはBS1である。したがって、方法A−Dについて、BS1はクラスターリーダーであり、BS2は対応する参加希望(interested and engaged)BSであるものとする。もちろん、BS1が潜在的に割り当てをされるものであり、割り当てをするものでないとして、方法A−Dと同等の方法を実施することもできる。しかし、かかる等価な方法の説明は、重複を避けるためにしない。
図20は、本発明の一実施形態の一部である方法Aを示す概略図である。図20は、BS1とBS2の間の通信と、方法Aの動作中にBSが行う動作を示している。
方法1、わがままアプローチ
方法Aでは、BS1はBS2に、再割り当てできるスペクトル部分を有することを通知する。例えば、BS1は、その時十分なトラフィックロード(traffic load)を有していないかも知れない、または再割り当てを提案した時に、その時に割り当てられている全スペクトルの保持を正当化するのに十分なトラフィックロードを予想していないかも知れない。事実上、BS1は余分なスペクトルを一時的に有している、または有することを予想している。
これに応じて、BS2は、スペクトル選択動作を行い、受け入れたい(adopt)スペクトル構成を特定する。かかる動作の例は、図21ないし図24を参照して後ほど説明する。スペクトル選択動作の結果として、BS2はBS1に所望のスペクトル構成の示唆を通知する。
次に、BS1はスペクトル評価動作を行い、示唆されたスペクトル構成を評価して、再割り当てを承認するか否か決定する。かかる動作は図25を参照して後ほど説明する。スペクトル評価動作の後、BS1はBS2に示唆されたスペクトル構成を承認したか否か通知する。
BS1が示唆された再割り当てを承認した場合、再割り当てが行われ、BS1とBS2はその再割り当てを考慮してそれぞれのスペクトルを受け入れる(adopt)。すなわち、BS2は所望のスペクトル構成を受け入れ、BS1はBS2が受け入れた構成に対応する新しい構成を受け入れる。かかる再割り当ては、BS1とBS2のネゴシエーションが行われる所定時間に行われてもよい。あるいは、BS1とBS2は定期的または準定期的に再割り当てを行うように構成されていてもよい。この場合、承認された再割り当ては次の再割り当て時に有効となってもよい。かかる再割り当ては、所定期間の間有効であっても、2つのBS間でネゴシエーションにより決めた期間有効であってもよい。外部装置がかかる再割り当てのタイミングや、かかる再割り当てが有効な期間を制御してもよい。トリガーにより再割り当てのタイミングを制御してもよい。BS1が示唆された再割り当てを承認しない場合、その再割り当ては行われず、BS1とBS2はそれぞれ既存のスペクトルを受け入れる。
図21は、方法50のフロー図であり、上記のスペクトル選択動作の一例である。方法50は、BS2が受けると予想される干渉を考慮して所望の値mを選択するステップS51を含む。図19を参照して説明したように、mの各値は異なるスペクトル構成を表し、mの値を選択するということは所望のスペクトル構成を選択することと同じである(再割り当て後に受け入れられるスペクトル構成となる)。このmの値は再割り当てが望まれるスペクトル構成と呼ぶ。構成によりBS2が受けると予想される干渉量は異なることがあり得る。それゆえ、図20に示したように、BS2は、受けると予想されるかかる干渉を考慮して、BS1に示唆する所望のスペクトル構成を選択することができる。
BS2が所望のスペクトル部分を選択する一方法は、mの値の全範囲(すなわち、1からMまで)を評価して、例えば受けると予想される干渉が最も小さいmの値を選択することである。これは、mの「最良」値を選択する方法である。あるいは、BS2は、mの値を順番に評価し、例えば受けると予想される干渉値が閾値より小さい最初のmの値を選択してもよい。これは、mの「最初の許容可能」値を選択する方法である。言うまでもなく、所望のmの値は他の多くの方法で選択できる。例えば、それまでに選択された値の履歴を考慮してもよい。
図22は方法60のフロー図であり、スペクトル選択動作の他の一例である。方法60はmの「最良」値を選択する一方法であり、ステップS61ないしS65を含む。本方法は、受けると予想される干渉を考慮するのと同時に、異なる構成に関連する帯域幅も考慮する。図22から分かるように、本方法は、ステップS61でm=1と設定し、ステップS63とS64に基づきmの各値について、ステップS62においてBm,2(帯域幅)とγ2,m(受けると予想される干渉)の値を評価して保存する。次に、保存された値に基づき、ステップS65においてmの好ましい値を選択する。このように、受けると予想される干渉が最低になるような、または帯域幅が最高となるような、または他の何らかの要求を最もよく満たすような、mのいわゆる「最良」値を選択することができる。
単純なシステムでは、BS2は、現在アロケーションされているより帯域幅が大きく、干渉値が高い構成を評価してもよい(帯域幅が大きいほど干渉値は高い)。しかし、以下に詳細に説明するように、干渉には多くのパラメータが影響(impact)する。
より現実的な場合には、特にBSが周波数領域において十分に分離されていない場合には、BSにアロケーションされる帯域幅が増加すると、受ける干渉は減少する。
実際の場合には、帯域幅が大きくなっても干渉は必ずしも大きくはならない。なかんずくシステムやシステムの制御及び要求によるが、多くのパラメータが干渉に影響する。関係のあるパラメータとしては、BSのアンテナ方向、BSの送信方式(例えばFDDまたはTDD)、セル内のセクター化の性質、提案されているパワー制御方式、セルにおけるハンドオーバー方式、各時点でBSにより処理されるトラフィックの性質、各時点で各BSに割り当てられたアクティブな加入者の数がある。BSで用いられるスマートアンテナ方式にも依存する。
おそらく、この他に考慮すべき最も重要なパラメータは送信パワーである(例えば、BS2はスペクトルサブチャンクをそれぞれ異なるパワーで送信している)。他の重要なパラメータは、異なるBSにアロケーションされた隣接する2つのサブバンド間の干渉漏えい(interference leakage)である。電気通信システムでは、1つの実際的なソリューションは、リーケージを防止するガードバンド(guard band)を導入することであるが、これは全面的に有効であるというわけではない。1つのBSの現在のスペクトル構成が他のBSの2つのサブチャンク(sub-chunks)の間に挟まれている場合、別の構成では、潜在的な干渉が低く、より大きなスペクトル量をアロケーションしてもよい。これは勿論ありうる。特に、2つのBS間の全体的なセパレーション距離が前よりも大きい新しい構成の場合に、パワープロファイル、アンテナ方向、セクター化、スマートアンテナソリューションの結果がすべて、干渉を低くするようなものである場合である。
しかし、上記のパラメータにもよるが、特にスマートアンテナソリューションを用いた場合、サンドイッチ構成が他の構成より好ましいような反対の潜在的シナリオも想定することができることに留意するに越したことはない。
図23は方法70のフロー図であり、スペクトル選択動作のさらに他の一例である。方法70はステップS71−S80を含む。
方法70は、提案されたスペクトル再割り当てによりBS2の現在の状態を改善するために、その状態を考慮する。ステップS71において、受けている干渉、帯域幅、及びスペクトル構成の現在の値を評価する。ステップS72において、これらの評価された値を「最良の」値として記憶し、他の値をこの「最良の」値に対して比較して、状態を改善できそうかチェックする。また、ステップS72において、変数mをm=1に初期設定する。
ステップS73において、mの現在値について、すなわちmがその値になるスペクトル構成について、受けると予想される干渉と帯域幅を評価する。ステップS74において、ステップS73で評価した帯域幅を対応する「最良の」値と比較する。評価した帯域幅が対応する「最良の」値より大きくなければ、ステップS77に進む。評価した帯域幅が対応する「最良の」値より大きければ、ステップS75に進み、ステップS73で評価した予想干渉を対応する「最良の」値と比較する。評価した帯域幅が対応する「最良の」値より小さくなければ、ステップS77に進む。しかし、評価した帯域幅が対応する「最良の」値より小さければ、ステップS76に進む。
ステップS76において、ステップS73で評価した値がステップS72で記憶した「最良の」値よりよいとする。それゆえ、ステップS73で評価した値を新しい「最良の」値として設定する。そしてステップS77に進む。
ステップS77において、変数mの現在値が最大値Mであるか判断する。そうでないとき、ステップS78でmの値をインクリメントし、ステップS73に戻る。このように、mの全値を検討する。
ステップS77において、変数mの現在値が最大値Mであると判断すると、ステップS79に進む。ステップS79において、方法70を実行した結果を受け入れるか決定をする。例えば、方法70を実行している間に、再割り当てを全体的に破棄するか、どんなスペクトル変更が必要か「考え直す」必要があるように、通信状態が大きく変化することがある。例えば、ステップS79を実行した時点で、BS2がもはや割り当てられる側ではなくなり、割り当てる側になることもある。ステップS79において、方法70の実行結果が受け入れられないと決定された場合、本方法から出る。出てから、方法70を再度開始しても、他の方法を行ってもよい。
ステップS79において、方法70の実行結果を受け入れると決定したとき、ステップS80に進み、現在記憶されている「最良の」値を受け入れる。すなわち、これらの値(対応するmの値を含む)が、方法AにおいてBS2からBS1に送られる所望のスペクトルの示唆の基礎となる。もちろん言うまでもなく、ステップS79は任意的である。すなわち、方法70の結果を受け入れるか決定をせずに、ステップS80がステップS77に続いてもよい。
値の間の「<」や「>」を用いた比較やその後のフロー選択(choice of paths)を含むフロー図では、比較する値が等しいとき、本方法はデフォルトで一方または他方を選択し、完了エラーを回避することは当業者には明らかである。
図24は方法80のフロー図であり、スペクトル選択動作のさらに他の一例である。方法80はステップS81からS89まであり、方法70の代わりとなり得る。
ステップS81において、受けている干渉、及ぼしている干渉、帯域幅、及びスペクトル構成の現在の値を評価して、「最良の」値として記憶する。ステップS82において、変数mをm=1に初期設定する。
ステップS83において、mの現在値について、すなわちmがその値になるスペクトル構成について、受けると予想される干渉、及ぼす干渉、帯域幅、及びスペクトル構成を評価する。ステップS84において、ステップS83で評価した帯域幅を対応する「最良の」値と比較する。評価した帯域幅が対応する「最良の」値より大きくなければ、ステップS87に進む。評価した帯域幅が対応する「最良の」値より大きければ、ステップS85に進み、ステップS83で評価した、受けると予想される干渉を対応する「最良の」値と比較する。同様に、評価した、受けると予想される帯域幅が対応する「最良の」値より小さくなければ、ステップS87に進む。しかし、評価した、受けると予想される帯域幅が対応する「最良の」値より小さければ、ステップS86に進む。
ステップS86において、ステップS83で評価した値が「最良の」値よりよいものとする。それゆえ、ステップS83で評価した値を新しい「最良の」値として設定する。そしてステップS87に進む。
ステップS87において、変数mの現在値が最大値Mであるか判断する。そうでないとき、ステップS88でmの値をインクリメントし、ステップS83に戻る。
ステップS87において、変数mの現在値が最大値Mであると判断すると、ステップS89に進む。ステップS89において、現在記憶している「最良の」値を受け入れる。すなわち、これらの値(対応するmの値を含む)が、方法AにおいてBS2からBS1に送られる所望のスペクトルの示唆の基礎となる。
勿論、方法80では及ぼすと予想される干渉値を評価するが、言うまでもなく、これは本質的なことではない。この値は方法80の動作に何の効果も有さないからである。
上記の通り、(例を上で説明した)スペクトル選択動作の結果として、BS2はBS1に受け入れるべき所望のスペクトル構成の示唆を通知する。次に、BS1はスペクトル評価動作を行い、示唆されたスペクトル構成を評価して、再割り当てを承認するか否か決定する。図25は方法90のフロー図であり、スペクトル評価動作の一例である。方法90はステップS91−S95を含む。
方法90は、提案されたスペクトルの再割り当てがその状態を改善するか否かBS1が決定できるように、BS1の現在の状態を考慮する。ステップS91において、他の値をこの「最良の」値に対して比較して、状態を改善できそうかチェックできるように、受ける干渉と及ぼす干渉の現在の値を「最良の」値として記憶する。記憶した値は現在値でも、最新の最良値でもよい。
ステップS92において、BS2による再割り当てのためのスペクトルの示唆C2,m(mの値はBS2により選択されると仮定する)を考慮し、示唆された再割り当ての下で、すなわち示唆されたmの値のスペクトル構成について、BS1が受けると予想される干渉を評価する。ステップS93では、ステップS92において評価されるBS1が受けると予想される干渉を、ステップS91の対応する「最良の」値と比較する。評価した、受けると予想される帯域幅が対応する「最良の」値より小さければ、ステップS94に進む。しかし、評価した、受けると予想される帯域幅が対応する「最良の」値より小さくなければ、ステップS95に進む。ステップS94において、提案された再割り当てが承認され、ステップS95において、示唆された再割り当てが拒絶される。
勿論、言うまでもなく、BS1により及ぼされる干渉をステップS91において考慮するが、これは本質的ではない。及ぼされる干渉は方法90の実行には影響しないからである。
図26は、本発明の一実施形態の一部である方法Bを示す概略図である。図26は、BS1とBS2の間の通信と、方法Bの動作中にBSが行う動作を示している。
方法B、わがままアプローチ
方法Bでは、BS2がBS1に、スペクトル要求の形式で、付加的なスペクトルを必要とすることを通知する。例えば、BS2は、その時点でトラフィックがオーバーロードしているかも知れない、または提案された再割り当ての時点でオーバーロードを予想しているかも知れない。事実上、BS2はスペクトルが一時的に不足している、または不足すると予想している。スペクトルの必要性は至急のものでも、ハイレベルのものでもよく、本発明の実施形態はスペクトルに対する要求の重要性のレベルを示すところまで拡張することができる。
BS1にかかる要求を通知して、BS2は、スペクトル選択動作を行い、受け入れたい(adopt)スペクトル構成を特定する。かかる動作の例は図21ないし図24を参照して説明したので、これ以上は説明しない。スペクトル選択動作の結果として、BS2はBS1に所望のスペクトル構成の示唆を通知する。
次に、BS1はスペクトル評価動作を行い、示唆されたスペクトル構成を評価して、再割り当てを承認するか否か決定する。かかる動作は図25を参照してすでに説明した。スペクトル評価動作の後、BS1はBS2に示唆されたスペクトル構成を承認したか否か通知する。
BS1が示唆された再割り当てを承認した場合、再割り当てが行われ、BS1とBS2はその再割り当てを考慮してそれぞれのスペクトルを受け入れる(adopt)。したがって、言うまでもなく、方法Bは方法Aと基本的に同様であり、BS1からのスペクトルのオファーではなく、BS2からのスペクトルに対する要求で始まる点で異なる。
図27は、本発明の一実施形態の一部である方法Cを示す概略図である。図27は、BS1とBS2の間の通信と、方法Cの動作中にBSが行う動作を示している。

方法C、思いやりアプローチ
方法Cは、BS1からBS2への利用可能スペクトルのオファーに関係する点で方法Aと非常に似ている。方法Cと方法Aの主な相違点は、方法Cでは、受ける干渉だけでなく及ぼす干渉を考慮する点である。結果として、方法Cは「思いやり」アプローチとなり、一方方法Aは「わがまま」アプローチとなる。事実上、言うまでもなく、方法CとDは「わがまま」な方法AとBのそれぞれ「おもいやり」バージョンである。したがって、方法AとBは方法1と2に対して最も適切であり、方法CとDは方法3と4に対して最も適切である。しかし、方法1−4において方法A−Dの任意の組み合わせを用いて、「ハイブリッド」アプローチを作ってもよい。
方法Cでは、BS1はBS2に、再割り当てできるスペクトル部分を有することを通知する。例えば、BS1は、その時十分なトラフィックロード(traffic load)を有していないかも知れない、または再割り当てを提案した時に、その時に割り当てられている全スペクトルの保持を正当化するのに十分なトラフィックロードを予想していないかも知れない。事実上、BS1は余分なスペクトルを一時的に有している、または有することを予想している。
これに応じて、BS2は、スペクトル選択動作を行い、受け入れたい(adopt)スペクトル構成を特定する。方法Cで使用するのに適したスペクトル選択動作は、図21−24のいわゆる「わがまま」なスペクトル選択動作の「思いやり」バージョンである。方法Cに適したスペクトル選択動作の例を図28−31に示す。スペクトル選択動作の結果として、BS2はBS1に所望のスペクトル構成の示唆を通知する。
次に、BS1は好ましくはスペクトル評価動作を行い、示唆されたスペクトル構成を評価して、再割り当てを承認するか否か決定する。方法Cで使用するのに適したスペクトル評価動作は、図25のいわゆる「わがまま」なスペクトル評価動作の「思いやり」バージョンである。方法Cに適したスペクトル評価動作の一例を図32に示す。スペクトル評価動作の後、BS1はBS2に示唆されたスペクトル構成を承認したか否か通知する。
BS1が示唆された再割り当てを承認した場合、再割り当てが行われ、BS1とBS2はその再割り当てを考慮してそれぞれのスペクトルを受け入れる(adopt)。
図27に示したように、BS1は、BS2が示唆したスペクトル構成を評価し、再割り当てを承認するか否か決定するスペクトル評価動作を行わなくてもよい。むしろ、BS1は、BS2の示唆を単にアクノレッジ(acknowledge)し、その後に再割り当てをおこなってもよい。すなわち、BS1はBS2の示唆を自動的に受け入れてもよい。方法に「思いやり」があり、BS2が及ぼされる干渉を考慮したときは、このように自動的受け入れを方法C(及び方法D)で利用することも有用である。このように、スペクトル評価動作の実行を回避することもできる。もちろん、単にスペクトル評価動作の実行を回避するために、かかる自動的受け入れを方法AとBで利用してもよい。
図28ないし図31は方法100、110、120、及び130のフロー図であり、上記の通り、方法Cで使用するスペクトル選択動作の例である。方法100,110,120及び130はそれぞれ方法50,60,70及び80に似ており、受ける干渉のみでなく及ぼす干渉も考慮する点で異なるだけである。従って、方法50,60,70及び80の詳細な説明が方法100,110,120及び130にもアナロジー的に当てはまるので、方法100,110,120及び130の詳細な説明は省略する。もちろん、方法50,60,70及び80を適用して受ける干渉ではなく及ぼす干渉を考慮することもできる。
同様に、図32は、方法140のフロー図であり、上記の方法Cで使用するスペクトル評価動作の一例である。方法140は方法90に似ていて、受ける干渉だけでなく及ぼす干渉を考慮する点でことなる。従って、方法90の詳細な説明がアナロジー的に方法140にも当てはまるので、方法140の詳細な説明は省略する。もちろん、方法90を受ける干渉ではなく及ぼす干渉を考慮するように適応させることもできる。
図33は、本発明の一実施形態の一部である方法Dを示す概略図である。図33は、BS1とBS2の間の通信と、方法Dの動作中にBSが行う動作を示している。
方法D、思いやりアプローチ
方法Dは、BS2からBS1への利用可能スペクトルの要求に関係する点で方法Bと似ている。方法Dと方法Bの主な相違点は、方法Dでは、受ける干渉だけでなく及ぼす干渉を考慮する点である。結果として、方法Dは「思いやり」アプローチとなり、一方方法Bは「わがまま」アプローチとなる。
方法Dでは、BS2がBS1に、スペクトル要求の形式で、付加的なスペクトルを必要とすることを通知する。BS2は、その時点でトラフィックがオーバーロードしているかも知れない、または提案された再割り当ての時点でオーバーロードを予想しているかも知れない。事実上、BS2はスペクトルが一時的に不足している、または不足すると予想している。スペクトルの必要性は至急のものでも、ハイレベルのものでもよく、本発明の実施形態はスペクトルに対する要求の重要性のレベルを示すところまで拡張することができる。プロセスを他の方法でトリガーすることもできるので、この要求は本質的なものではなく、方法Bでも本質的なものではない。
かかる要求に対してBS1はアクノレッジメントの形式で応答しても、(図33に示したように)再割り当てに対するBS2のアプリケーションの最初の受け入れまたは拒絶の形式で応答してもよい。これは、方法Cを参照して上で示唆したように、例えばスペクトル評価動作を行わないときに有用である。
BS1にかかる要求を通知して、BS2は、スペクトル選択動作を行い、受け入れたい(adopt)スペクトル構成を特定する。かかる動作の例は図28ないし図31を参照して説明したので、これ以上は説明しない。スペクトル選択動作の結果として、BS2はBS1に所望のスペクトル構成の示唆を通知する。
次に、BS1は任意的にスペクトル評価動作を行い、示唆されたスペクトル構成を評価して、再割り当てを承認するか否か決定する。かかる動作は図32を参照してすでに説明した。スペクトル評価動作の後、BS1はBS2に示唆されたスペクトル構成を承認したか否か通知する。
BS1が示唆された再割り当てを承認した場合、再割り当てが行われ、BS1とBS2はその再割り当てを考慮してそれぞれのスペクトルを受け入れる(adopt)。したがって、言うまでもなく、方法Dは方法Cと基本的に同様であり、BS1からのスペクトルのオファーではなく、BS2からのスペクトルに対する要求で始まる点で異なる。
図21−24及び図28−31はスペクトル選択動作を示し、図25及び図32はスペクトル評価動作を示す。かかるスペクトル選択動作とスペクトル評価動作を方法A−Dで用いて、例えばハイブリッドの「思いやり/わがまま」方としてもよい。
図1に戻り、BS1とBS2のどちらかがGWまたはCNまたは他のBSに、スペクトルネゴシエーションの結果を通知する。例えば、再割り当てが受け入れられたかどうか、及びどのスペクトルが割り当てられたかに関する情報を、ネットワークを介して通信し、別の場所で処理してもよい。例えば、再割り当ての集中記録をつけてもよい。
上記の方法A−D(及び同様に方法1−4)では、言うまでもなく、「思いやり」アプローチに対する「わがまま」アプローチの利点は、他の基地局に及ぼされる干渉に関する情報が必要なく、シグナリングオーバーヘッドが小さくなり複雑性も低下することである。「思いやり」アプローチは「わがまま」アプローチよりも有利である。例えば、(異なるオペレータに属す)BS間の性能の公平性という点で、ネットワーク性能が全体的に改善することが多いからである。
干渉測定
方法A−D(及び方法1−4)では、再割り当てのスペクトル構成を選択し、その再割り当てを承認するかどうか決定するために、干渉値(予想される干渉の指標である)を評価し、検討する。かかる値は方法を実行するたびに評価する必要はなく、例えば、予め評価されても予め記憶されていてもよい。例えば、方法A−Dはかかる値を評価する替わりに、記憶されたルックアップテーブルの値にアクセスしてもよい。かかる値は関連するBS内にローカルに記憶してもよいし、外部装置にリモートに記憶してもよい。
本発明は、本発明を化体する方法で使用する干渉値を取得するアプローチ、例えば上記の方法A−Dにも及ぶ。本発明をよく理解するため、複数のかかるアプローチをここで説明する。これらのアプローチは方法A−Dを念頭において説明するが、言うまでもなく、方法1−4でのより一般的な使用にあてはめてもよい。
以下に説明する第1から第5のアプローチは、1つのBSが他のBSに及ぼす干渉に関するものである。第6と第7のアプローチは、1つのBSがサービスするUEにより他のBSに及ぼす干渉に関する。どちらのタイプの干渉も重要であるから、別々に検討する。

第1のアプローチ
第1のアプローチとして、BSのシステム(すなわち、式(1)を参照して上で説明したように、BS1とBS2を含むN個のBS)を動作させる前に、各BSについて動作が孤立している(すなわち、他に干渉の原因はない)ものとして、複数の測定/評価を行う。これらの測定/評価は、いずれかのBSをスイッチオンし、あるスペクトル構成Cを用いて送信を開始させ、そのスペクトル構成Cにおける送信パワーを変化(dP)させた場合、システムの目標BSに及ぼされる干渉にその結果予想される変化(dI)が分かるように行う。次に、各BSは、各スペクトル構成C及び送信パワーPについて、システムのその他の各BSに及ぼされると予想される干渉が分かるように、パラメータのテーブルを作る。

第2のアプローチ
第1のアプローチと類似した第2のアプローチを想定する。各BSは、スペクトル構成Cとデフォルトの送信パワーレベルPを用いて、そのスペクトル構成CでデフォルトパワーPを用いて送信をした時、他の目標基地局にどのくらいの干渉が生じるか決定できるように、干渉の初期測定を行わせる。他のBSにおけるベース(base interference)干渉の上昇を、そのBSに記憶する。各BSは、そのBSと他の各BSとの間の平均伝搬状態も知っている(上記の式においてηで表した)。次に、各BSは、例えばパワーの変更(dP)と異なる割り当てCについて、他の各BSで予想される干渉の潜在的変化(dI)を評価する。従って、この第2のアプローチは、第1のアプローチで作られたのと同様だが、必要な他のパラメータを評価する初期測定を用いて、パラメータテーブルを作る。

第3のアプローチ
上記の第2のアプローチの実施方法に対応する第3のアプローチを想定している。BSが一スペクトル構成(例えばC1)から他のスペクトル構成(例えばC2)に送信を変更するとき、無線チャネルのフェージング状態はほとんど変わらないと仮定する。これを念頭に、図34と図35は、第3のアプローチにおいてBS1とBS2が実行できる動作と通信を示している。
図34では、BS1は、テストフェーズに入りスペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信をすることを、BS2に最初に通知する。図34に点線の矢印で示したように、この最初の通知は本質的なものではない。BS1とBS2は外部のトリガーや所定のテスト時刻に応じて、第3のアプローチを行ってもよい。
次に、BS1はスペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信を行い、(図34には図示していないが)BS2はBS1からのテスト送信の結果として干渉の増加を測定する。次に、BS2は、ほぼ干渉増加を表すインデックスをBS1にシグナリングし、BS1はそれを記録する。
図34に示したように、BS1は次に各スペクトル構成C2、C3、...Cnを用いた送信の結果としてBS2が被ると予想される干渉を評価する。次に、BS1は、そのテストフェーズを完了したこと、及びBS2が自分のテストフェーズを行ってもよいことをBS2にシグナリングする。
図35は、図34に示したのと同じ一連の動作及び通信を表すが、BS2がテストフェーズに入り送信し、BS1が干渉測定を行ってインデックスをBS2にシグナリングして返す点で異なる。従って、重複する説明は省略する。それにもかかわらず、言うまでもなく、異なるスペクトル構成Cの場合に(及び、図34と図35には示していないが、以下に説明する第4のアプローチを参照して明らかになるように、異なるパワーレベルPの場合に)予想される干渉レベルに関する情報を収集するために、複数のBSが順次テストフェーズに入ることができる。言うまでもなく、各テストフェーズでは、送信するBSは、測定をしている複数のBSから干渉インデックスを受信することができる。このように、各BSはテストフェーズにおいて他の複数のBSに関する情報を収集することができ、図34と図35に示したのと同じ方法で評価することにより、他のBSの値一式(full set of values)を収集(complete)することができる。

第4のアプローチ
上記の第3のアプローチを改善する方法に相当する第4のアプローチを想定している。第3のアプローチでは、テスト送信はパワーP1とスペクトル構成C1とを用いて行うので、割り当てC2−Cnの推定値はパワーP1を用いた送信に対応するものである。第4のアプローチは、スペクトル割り当てCの変更だけでなく送信パワーPの変更の問題を解決する。
再び、BSが一スペクトル構成(例えばC1)から他のスペクトル構成(例えばC2)に送信を変更するとき、無線チャネルのフェージング状態はほとんど変わらないと仮定する。これを念頭に、図36と図37は、第4のアプローチにおいてBS1とBS2が実行できる動作と通信を示している。
図36では、BS1は、テストフェーズに入りスペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信をすることを、BS2に通知する。再び、図36に点線の矢印で示したように、この最初の通知は本質的なものではない。BS1とBS2は外部のトリガーや所定のテスト時刻に応じて、第4のアプローチを行ってもよい。
次に、BS1は(第3のアプローチと同様に)スペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信を行い、(図36には図示していないが)BS2はBS1からのテスト送信の結果として干渉の増加を測定する。次に、BS2は、ほぼ干渉増加を表すインデックスをBS1にシグナリングし、BS1はそれを記録する。第3のアプローチとは異なり、第4のアプローチでは、BS1はスペクトル構成C1を用いてパワーP2でテスト送信を行い、BS2から別のインデックスを受信して記録する。これは、BS1がスペクトル構成C1を用いてP1−Pnのパワーで送信する時にBS2が被ると予想される干渉の記録を取得するまで続く。
次に、BS1は、各スペクトル割り当てC2,C3,...Cnを用いて、各パワーレベルP2,P3,...Pnと組み合わせたときに、送信の結果としてBS2が被ると予想される干渉を評価する。次に、BS1は、そのテストフェーズを完了したこと、及びBS2が自分のテストフェーズを行ってもよいことをBS2にシグナリングする。
もちろん、CnとPnはスペクトル割り当てCの数とパワーレベルPの数が同じであることを示唆しているが、必ずしもその必要はない。さらに、CとPの可能なすべての組み合わせの推定を得ることが望ましいが、処理時間の点では複数の「ありそうな(likely)」組み合わせの推定のみを得る、または必要な時にだけ(すなわちその場で)推定を行うことの方が望ましいかも知れない。
図37は、図36に示したのと同じ一連の動作及び通信を表すが、BS2がテストフェーズに入り送信し、BS1が干渉測定を行ってインデックスをBS2にシグナリングして返す点で異なる。従って、重複する説明は省略する。それにもかかわらず、言うまでもなく、異なるスペクトル構成Cの場合に予想される干渉レベルに関する情報を収集するために、複数のBSがこのように順次テストフェーズに入ることができる。言うまでもなく、各テストフェーズでは、送信するBSは、測定をしている複数のBSから干渉インデックスを受信することができる。このように、各BSはテストフェーズにおいて他の複数のBSに関する情報を収集することができ、図36と図37に示したのと同じ方法で評価することにより、他のBSの値一式(full set of values)を収集(complete)することができる。

第5のアプローチ
想定している第5のアプローチは第3と第4のアプローチと類似しているが、BSの送信が一スペクトル構成(例えばC1)から他のスペクトル構成(例えばC2)に変わると、及び/または一送信パワー(例えばP1)から他の送信パワー(例えばP2)に変わると、無線チャネルのフェージング状態が大きく変化するシナリオを考慮するものである。
それゆえ、第5のアプローチは、第3と第4のアプローチのような推定よりも、個々の測定とフィードバックに基づく。第5のアプローチでは、潜在的なスペクトル割り当てC及び/または送信パワーPの場合に無線チャネルフェージングが同様ではないとき、潜在的な各チャネル(スペクトル)割り当てC(及び/または潜在的な各送信パワーP)について個々の測定を行う。これを念頭において、図38と図39は、第5のアプローチにおいてBS1とBS2が実行できる動作と通信を示している。
図38では、BS1は、テストフェーズに入りスペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信をすることを、BS2に通知する。再び、図38に点線の矢印で示したように、この最初の通知は本質的なものではない。BS1とBS2は外部のトリガーや所定のテスト時刻に応じて、第5のアプローチを行ってもよい。
次に、BS1は(第3のアプローチと同様に)スペクトル構成C1を用いてパワーP1でテスト送信を行い、(図38には図示していないが)BS2はBS1からのテスト送信の結果として干渉の増加を測定する。次に、BS2は、ほぼ干渉増加を表すインデックスをBS1にシグナリングし、BS1はそれを記録する。第3のアプローチとは異なり、第5のアプローチでは、BS1はスペクトル構成C2を用いてパワーP1でテスト送信を行い、BS2から別のインデックスを受信して記録する。これは、BS1がスペクトル構成C1−Cnを用いてP1からのパワーで送信する時にBS2が被ると予想される干渉の記録を取得するまで続く。したがって、BS1では推定は行わず、値を個々の測定により求める。
次に、BS1は、そのテストフェーズを完了したこと、及びBS2が自分のテストフェーズを行ってもよいことをBS2にシグナリングする。図39は、図38に示したのと同じ一連の動作及び通信を表すが、BS2がテストフェーズに入り送信し、BS1が干渉測定を行ってインデックスをBS2にシグナリングして返す点で異なる。従って、重複する説明は省略する。
勿論、図38と図39は基本的には図34と図35(第3のアプローチ)の第5のアプローチバージョンに相当するが、異なるパワーレベルPで異なるスペクトル割り当てCを用いて測定を行うことにより、同様に図36と図37の第5のアプローチバージョンを実行することも可能である。
上記の通り、次に提案する第6と第7のアプローチは、一BSがサービスするUEから他のBSに及ぼされる干渉を測定するものである。

第6のアプローチ
UEを考慮した第6のアプローチを想定している。かかるアプローチは、(上記の第1のアプローチと同様に)ネットワーク(BSとUEを含む)が完全に動作するようになる前に、すなわちネットワーク設定/構成/初期化プロセスの一部として行うと好適である。
第6のアプローチでは、システムを完全に動作する状態にする前に、動作が孤立していると仮定して、測定/推定を行う。目的は、一BSがサービスし、スペクトル構成Cで送信を開始して送信パワーが変化(dP)した一グループのUEに対して、目標BSにおける予想される干渉の変化(dI)がどうなるかを見いだすことである。第6のアプローチの結果として、(第1から第5のアプローチと同様に、)そのBSは、サービスしているUEがいずれかのスペクトル構成Cといずれかの送信パワーPまたは変調・符号化方式Sで送信する結果として、目標BSに及ぼされると予想される干渉を表すパラメータのテーブルをつくる。
複雑性を許容可能な範囲に留めて有用な結果を得るために、そのBSがサービスしている地理的エリア(すなわちセル)を、格子で複数のコンポーネント領域に分割し、異なる領域にある異なる数のUEを考える。例えば、格子領域またはセルごとに期待最大数のUEを含むものとする。
第6のアプローチを実行するために、複数段階のプロセスを想定する。図40ないし図42は、第6のアプローチを理解するために用いる3つのBS、すなわちBS1、BS2,BS3の地理的レイアウト例を示す概略図である。図40ないし図42において、BS1が担当BS(BS in charge)、すなわちセルにUEがいて、そのBSがサービスしているUEが他のBSに有する影響に関する情報を求めるBSであるものとする。図40ないし図42の「その他の」BSはBS2とBS3である。図から分かるように、BS1のセルは格子により複数のコンポーネント格子領域に分割されている。
ネットワークが動き出してから完全に動作するまで、UE(1つだけから期待最大数のUEまで)がBS1(担当BS)のセルの格子領域内にアロケーションされる。BS1は、格子領域内のUEが送信目的に最も割り当てられるであろう、最も確からしいまたは現実的な変更・符号化方式Sを知っている。BS1(この例での担当BS)は他のBSであるBS2及びBS3に、テスト送信を行うことを通知する。
BS1は可能性のあるスペクトル構成Cをサブバンドに分割し、現在の関心格子領域(current grid region of interest)のUEに、送信にどのスペクトル構成Cと変調・符号化方式Sを用いるか通知する。
図40に示したように、BS1は次に関心格子領域のUE(この場合、格子領域には4つのUEを示した)に、第1のサブバンドから始めてスペクトル構成Cをスイープ(sweep)するように要求する。他のBS(この場合BS2とBS3)は、図41に示したように、各スイープにおける干渉増加を測定し、その結果をBS1に報告する。次に、BS1は様々な干渉増加を記録する。
勿論、上記のプロセスは、UE、格子領域、スペクトル割り当てC、送信パワーP、及び変調・符号化方式Sに対して繰り返すこともできる。上記のプロセスは担当BSであるBSについて繰り返すこともできる。さらに、第1から第5のアプローチはこの第6のアプローチで使用するように適合させることができる。複雑性のレベルは変わるが、UEの移動性(mobility)を考慮することもでき、UEが一格子領域から他の格子領域にそれぞれの速度で動く時に測定をしてもよい。一バリエーションでは、モバイルUEは同じ格子領域(すなわち格子セル)にアロケーションされた時送信するように構成されている。
ネットワークが動作状態になり、短期スペクトル割り当てを行う前に、かかる割り当てを検討しているBSは記録された情報にアクセスして、他のBSに生じる(及び/または生じると予想される)干渉を決定する。図42は可能性のあるかかるシナリオの一例である。
図42に示したように、4つのUEが格子領域2(すなわちG2)にあり、1つのUEが格子領域6(G6)内を動いており、もう2つのUEが格子領域12(G12)にアロケーションされている。BS1はスペクトル割り当てを検討するBSであり、送信パラメータと検討中のスペクトル構成を見て、すべての格子領域(G2、G6及びG12)の記憶された測定の最もよい組み合わせを考え、現在のスペクトル構成及び/または再割り当て後の予見的スペクトル構成に基づき、BS2とBS3への予想される干渉の最もよい推定を行う。例えば、BS1は、G2に関する測定結果を見て、G2に4つのUEのみがいる時の予想される干渉レベルを決定し、同様に、他の結果を見て、G6に動いているUEがあり、G12に2つのUEがアロケーションされている時に予想される干渉レベルを決定する。次に、BS1は、この例では、3つの格子領域の結果を合計して、現在及び/または予想されるスペクトル構成Cの結果としてBS2とBS3に及ぼされる干渉の重ね合わせの推定を求める。

第7のアプローチ
UEを考慮した、第6のアプローチに類似した第7のアプローチを想定している。かかるアプローチは、(BSとUEを含む)ネットワークが完全な動作状態にあるときに実行するのに好適である。このアプローチは、ネットワークが完全な動作状態になる前に第6の測定方式を受け入れることが望ましい場合に有利である。
第7のアプローチは図43と図44を参照して理解することができる。再び、BS1、BS2及びBS3を考え、BS1はそのセルにUEを有し、スペクトルの予想的再割り当てを検討するBSである。
短期割り当てを十分に考える前(理想的には直前)に、BS1は、潜在的スペクトル割り当てが付加的なスペクトル量を現在の割り当てられたスペクトル量に加えるものであるか(すなわち、BS1がスペクトルを得るのか失うのか)判断する。次に、BS1は、提案された短期スペクトル割り当てが完了すると、その追加的スペクトル中のどのサブチャネルがアロケーションされるか特定する。
次に、BS1は他のBS(この場合、BS2とBS3)に、そのBS(BS2とBS3)に測定及びリスニングモードに入らせるために、付加的スペクトル内でテスト送信をもうすぐ行うことを通知する。次に、BS1は、図43に示したように、そのセル中のUEに、付加的なスペクトルの指定したサブチャネル内で、割り当てられた(または現在の)変調・符号化方式で、割り当てられたパワーで、テスト送信をするように命令する。BS1は、付加的スペクトル中でUEが送信した情報を復号する必要はない。
BS2とBS3は、図44に示したように、テスト送信について通知されているので、テスト送信の結果として干渉増加を測定し、測定結果をBS1に通知する。このように、BS1は、BS2とBS3への、予想されるスペクトル再割り当ての効果を事実上評価することができる。
もちろん、BS1は、予想される短期割り当てを行う前に、例えば予想される異なるスペクトル割り当てについて、第7のアプローチの実行を何度か試み(すなわち、他のスペクトル割り当てやスペクトルサブチャンクまたはサブチャネルのアロケーションの効果を理解し)、さらに別の関係する干渉値を記録してもよい。
図45は、第7のアプローチにおけるBS間の通信と異なるBSにおける動作をまとめた概略図である。留意する点として、この第7のアプローチの実行では(及び上記の第1ないし第6のアプローチでも同様に)シグナリングが必要であるが、短期スペクトル割り当ての時間が数百ミリ秒、または秒の範囲であれば、必要なシグナリングは無視できる。
言うまでもなく、本発明の実施形態を利用するために、上記の7つのアプローチの任意の組み合わせを方法A−Dのどれと組み合わせてもよい。

アカウンティングプロセス
上述のように、本発明はスペクトル再割り当てのアカウントがなされる実施形態にも及ぶことを想定している。かかるアカウントは、例えば再割り当てのトレンドを特定することなどの純粋に技術的な理由で有用である。かかるトレンドは、不要なまたは一般的には必要がない値や測定や推定を必要が無い限りしないように、本発明の実施形態の様々な方法とアプローチを合理化するために有用である。これにより、処理時間の低減、パワー消費の低減、及び/または必要な記憶容量の低減という効果がある。さらに、このように、本発明に関係するシグナリングのオーバーヘッドを低減または最小化することができる。
かかるアカウンティングのさらに別の利益は、スペクトルネゴシエーション(スペクトル再割り当て)のスナップショット(グループ)のスペクトルの利用可能性または利用性を、経験する干渉に加えて、改善できることである。従来の再割り当てをこのように研究することにより、必ずしも被る干渉を増大せずにスペクトル利用を改善できる。
かかるアカウンティングのさらに別の使い道は、(異なるBSを運営している)オペレータにスペクトルを売買させ、スペクトルの再割り当てにより何らかの金銭的利益を得させることである。かかる売買は、かかるアカウンティングプロセスにより、例えばかかる売買を司る複数のパラメータを設定することにより自動化できる。
図46は、本発明の実施形態により利用できるアカウンティングプロセスを示す概略図である。図から分かるように、(方法1−4におけるどのBSペアでもよい)仮想的なBS1とBS2は、一連のN回のネゴシエーション、すなわちお互いにN回のスペクトル再割り当てを行う。各ネゴシエーション後、またはN回のネゴシエーション後に再割り当てされたスペクトルは、記録され、スペクトルレジスタに報告される。スペクトルレジスタはBSに記憶されてもよいし、上位ネットワーク要素(higher network entity)等の外部装置内に記憶されてもよい。
各BSは自分のスペクトルレジスタを有していてもよい。または、単一の共有レジスタがあってもよい。異なるオペレータがBSを運営する場合、各BSが自分のスペクトルレジスタを有すると利益がある。レジスタに基づき、貸し借りされたスペクトルの総量を評価し、2つのオペレータ間のお金の動きを管理することができる。
上記の通り、BSは異なる複数の方法で互いに通信できる。図47と図48は、かかる方法のうち少しを理解するために有用な概略図である。図47(A)において、BSはそれぞれのGS(異なるRANに属すると仮定する)を介して、そしていわゆるIPバックボーンであるIPネットワークを介して互いに通信できる。図47(B)では、異なるRANに属するBSは共有装置を介して、例えば共有の中間BSまたはその他の無線送受信器を介して、互いに通信できる。図48(A)では、BSは空中線通信を用いて、例えばラジオリンクまたはマイクロ波リンクを用いて、互いに通信できる。図48(B)では、BSは有線リンクを用いて互いに通信できる。これはBSが互いに近いところにいるとき、例えば事実上同じ場所にあるとき、最も有用である。

性能評価、シミュレーション結果
本発明の実施形態の利点を理解するため、具体的には方法1−4に関係して、複数のシミュレーションを行い、その結果を図49Aないし図51Bに示した。これらのシミュレーションでは、BSは上記の方法3を利用するものと仮定した。
BSは潜在的な一スペクトル割り当てから開始して、短期スペクトル割り当てを行うこと仮定し、またBSは他のBSに及ぼす干渉と他のBSから受ける干渉を知っていることを仮定した。このように、ネゴシエーションは方法3に従って「わがまま」ではなく、「思いやり」があるものと仮定した。また、方法3に従って1つのリーダーの主BSがあると仮定し、他のBSはすべて副システムに属するものと仮定した。
異なる3つのシミュレーションを示した(図49ないし図51に対応)。それぞれ、スペクトル再割り当て前(図49A−51A)と再割り当て後(図49B−51B)のシミュレーション結果を示した。したがって、BSのスペクトル構成は再割り当ての結果として変化している。これらの図に示した結果は、再割り当ての前後に経験したSIRと、他のBS(Int2)に生じた干渉値と、BSが使用する帯域幅BWとを示すスナップショットである。単純化のため、利用できる帯域幅の全体を再割り当てを目的として8つのスペクトルユニットに分割する。各BSはいつでもアロケーションされた帯域幅の一部または全部を使用できる。
ここで、図49ないし図51を参照するに、各スナップショットは、それぞれがスペクトルユニットに対応した一列のブロブ(blobs)により、各BSが現在使用しているスペクトル(アロケーションされたスペクトルと同じかより少ない)をグラフィカルに示す。図にはリーダーBSと副BSのみを示した。図49ないし図51の付番方法は、方法3の付番方法と必ずしも同じではないことを留意しておく。使用した帯域幅BWの値(0から8まで)と、経験したSIR及び生じた干渉Int2の値も示した。
一BSのエントリーを見ると、(そのBSのスペクトル割り当て全体における)ホワイトスペースは自分のRANとスペクトルアロケーションポリシーにより時間的に制御されていることに留意すべきである。これにより、特に境界のセルにおいて、利用可能スペクトルの独立した利用が可能になる。ラジオノードに送信レートと目標SIR値を調整させるために、データパケットのアダプティブチャネルコーディングレートとラジオノードを考える。シミュレーションのために選んだビットエラーレート(BER)は10−3であり、リードミュラーチャネルコードRM(1,m)を用いるものと仮定する。シミュレーションに使用した符号化レートとそれに対応するSIR目標値を下の表1に示す。
Figure 0005332588
表1 リードミュラーコードRM(1,m)のコードレートと目標BERに対する対応SIR要求
個々のシミュレーションに戻り、図49Aから図49Bまでの再割り当てにおいて、図から分かるように、ホワイトスペース(すなわち不使用スペクトル)は少なくとも2つのBSにより利用されている。そのBSのBWは図49Aから図49Bで増加した。(BS1では2スペクトルユニットから4スペクトルユニットに改善し、BS2では3スペクトルユニットから4スペクトルユニットに改善した。)ネゴシエーションしているBSとリーダーBSのすべてでSIRが向上した。図から分かるように、BSが互いに及ぼす干渉(すなわちInt2)もすべてのBSについて改善した。
図50Aから図50Bの再割り当てにおいて、図から分かるように、BS1は、割り当ての結果SIRが低下した唯一のBSである。他の副BS(すなわちBS1以外)とリーダーBSはすべて干渉プロファイルInt2を向上させ、2つのBSは利用可能帯域幅BWを改善した。同様の利点は図51にも示されている。
一般的に、シミュレーションによりBSが他のBSに利用可能なホワイトスペースを積極的に利用できることを示された。これは、BSが使用する帯域幅BWが割り当ての結果として減少しない理由である。
表示したSIRの結果は、表1を用いてスループットの結果にマッピングできる。
上記の実施形態では、リーダーBSのコンセプトと、複数のリーダーBSのコンセプトと、それらの順次的なタスク構成とを導入した。主システムと副システム間の準集中的なクラスター範囲のスペクトルネゴシエーションの提案した方法は完全に集中的でも完全に分散的でもない。提案した実施形態では、クラスターごとの単一のリーダーが、主基地局及び副基地局のクラスターに対して、「わがままな」または「思いやりのある」短期スペクトルネゴシエーションと割り当てとを実行または制御するメカニズムを導入した。
提案した実施形態により、主基地局と副基地局のクラスターに対する準集中的なクラスター範囲のスペクトルネゴシエーションと割り当てとを提供して、集中的アプローチと分散的アプローチの両方をある程度利用し、一方両者の欠点を回避することにより、非集中的及び分散的ソリューションの両方のクラスで問題を解決する。集中的ネゴシエーションでは、シグナリングオーバーヘッドが大きくなり、関与する分散した要素のすべてから情報を集めることの複雑性が大きくなる。一方、分散的ネゴシエーションでは、シグナリングオーバーヘッドは少なくなるが、他のスペクトルユーザに対するインパクトを知ることなく局所的に決定するので、利益衝突が起こる。
提案した方法により、短期的によりよいスペクトル構成に収斂する安全な方法になるシーケンシャルプロトコルを提供する。クラスターのリーダーにより決定がされ、上位レイヤーへのシグナリングは必要ないので、上位要素による制御に基づく完全に集中化された制御は回避される。これらの方法は副システムに対する主システムの優先順位を尊重するものである。モバイルワイヤレスネットワークにおいて、スペクトル利用と干渉レベルを同時に改善し、スペクトルに対する局所的な需要をBSにおけるトラフィックパターンに事実上リンクすることが可能である。QoS、全体的なネットワークカバレッジ、スループットを改善し、潜在的なコールバックログ(call backlog)を低減することが可能である。提案した方法により、ピーク時に必要なとき、貸し手の無線リソースを利用可能とすることにより、貸し手の収益をさらに向上する。このように、無線リソースを無駄にせず、効果的な方法で利用できる。
上記の実施形態では、クラスターすなわちBSのグループに、特にかかるクラスターのBS間のスペクトルの再割り当てに焦点をあてた。さらに、かかる実施形態では、主・副関係があり、特にBSのクラスターにはクラスターリーダーがいることを仮定した。しかし、本発明は、異なるクラスター間のスペクトルの再割り当て、すなわちクラスター間再割り当てにも及ぶ。さらに、本発明は、一クラスターのどのBSもそのクラスターの他のBSよりクラスターリーダーになりそうもないような、予め決められた主・副関係がないシステムにも及ぶ。
送信パワーとBSの相対的位置とにより、2つのBS間で排他的にスペクトルにアクセスする孤立した排他的なスペクトルネゴシエーションを行うことは必ずしも常に可能ではない。スペクトルアロケーションに関する決定は他のBSの決定に影響するからである。時として、3つ以上の当事者がスペクトルネゴシエーションを希望(interested)することもある。
システムに全体として利益をもたらす方法での再割り当てを目的としたスペクトル構成の選択(例えば、可能な複数の構成からの所望のスペクトル構成の選択)は、スペクトル共有プロセスの当事者間に優先順位(主/副関係)がなく、集中的な意思決定が得られない場合には、非常に困難なタスクである。例えば、複数の無線装置(例えばBS)を含むネットワークにおいて、1つのBSによる決定は他のBSまたは無線要素(radio entities)に影響する。顕著な例では、全体的な制御が何も無くてもチェーン効果が生じて、ネットワーク(セルラー環境)の一端にあるセルでの意思決定が、そのネットワークの他端にあるセルに影響を与えることもある。かかるシステムのBS間の潜在的な利益衝突を、何らかの全体的な制御ないしに回避することは困難であり、複数のBSが同じスペクトルのチャンク(他のアロケーション)を占有しようとするシナリオが考えられる。これは、システムのBSが一般的にお互いを知らずに、衝突を回避するように機能する集中的な制御を知らないように動作するので、基本的に起こりうることである。一方、例えば上位レイヤー装置(higher-layer authority)として機能する集中的な制御手段を含めると、ネットワーク中の全体的な干渉レベルを制御する、余計かつ頻繁なオーバーヘッドシグナリングが生じる。
本発明は、スペクトルの共通プールに公平かつ効率的にアクセスできるようにする効率的なメカニズムを導入することにより、これらの欠点を克服する方法にも及ぶ。これは、特に優先順位がない、クラスター間の設定において考えるものである。
図52は、無線アクセスネットワーク1(RAN1)のBS1、RAN2のBS2、及びRAN3のBS3が短期スペクトルネゴシエーションに関与するシナリオを理解するのに有用である。交換するスペクトルチャンク(すなわち他のアロケーション)は共有された共通のスペクトルプールの一部であると仮定する。例えば図5を参照して説明した専用チャネルとは異なり、どのRANも共通プールを利用する点で有線されないと仮定する。
問題は、図53Aと図53Bに示したように、他のBSにスペクトルを割り当てるどの短期的決定も、他のネットワーク要素(network entities)を考慮せずに行われた場合、ネットワーク全体の利益と相反する可能性があることである。例えば、RAN1のBS1により利用されていないスペクトルチャンク(例えば、図53A中、丸印をつけたチャンク)をRAN2のBS5に割り当てたとき、図53Bに示したように、RAN1のBS2,BS3,BS4に干渉を生じる。図53Aと図53BのRANは互いに優先関係を有しておらず、BS1からBS5への割り当てにかかわらず、RAN1のBS2−BS4は割り当てられた帯域幅内でRAN1とRAN2の間には潜在的な排他ゾーンがあるにもかかわらず、依然として送信をできる。それゆえ、RAN2が主システムではなく、RAN1に対して優先されない場合には、RAN間、すなわちクラスター間の短期スペクトル割り当てを管理してかかる問題を解決することが望ましい。
スペクトル再割り当ての場合にクラスター間かつ優先関係のない場合を解決する、例えば、方法1−4または方法A−Dのいずれかと組み合わせて、本発明の実施形態で使用する複数の方法をここで説明する。方法1−4における一連のネゴシエーションと同様に、各方法において1つまたは一連のネゴシエーションを行うと仮定する。各ネゴシエーションと短期スペクトル割り当ての際、1つのBSがリーダーとして機能し、自分のRANの関与する参加希望BSとクラスターを形成することも仮定する。このように、図11Aと図11Bに示したようなクラスターを一時的に形成できる。クラスターの形成は、問題のリーダーBSによる決定により最も影響を受けそうなBSをそのクラスターに含めるというコンセプトに基づく。例えば、図53Aと図53Bでは、BS1のクラスターメンバーはBS2,BS3及びBS4である。各リーダーBSには、スペクトルを欲しがりネゴシエーションに関与する他のRANの特定のBSが割り当てられる。
かかるクラスター間、すなわちRAN間のネゴシエーションを開始またはトリガーするステージに関して、次の可能性がある:

第1の可能性:図54を参照して、GWが、長期ネゴシエーションと長期スペクトル割り当ての結果として、リーダーBS(BS1)に、他のRANの他のBSとの潜在的なネゴシエーションを検討するように要求する信号を送信する。

第2の可能性:図55を参照して、それに対してリーダーBS(BS1)が大きなトラフィックを経験し、通信スペクトルの増加を望む、異なるRANのBS(BS5)。その場合、BS5はBS1に、短期スペクトルネゴシエーションと潜在的な割り当てを検討するように要求してもよい。

第3の可能性:図56と図57を参照して、一RANのリーダーBSは2つ以上の他のRANのBSから、短期スペクトルネゴシエーションと割り当てを求める要求を受け取る。

第4の可能性:図58と図59を参照して、クラスター(RAN)のリーダーBSが他のRANのBSに、スペクトルを利用可能であることをシグナリングし、それ自体が短期スペクトルネゴシエーションと割り当てをトリガーする。

かかるトリガーに応答するステージに関して、以下の可能性がある:

可能性1:この可能性では、図54と図55の例として示したように、RAN1のリーダーBSは要求のある1つのBSに関与している。

BS1について、N個のクラスターメンバーが割り当てられているものと仮定する。さらに、指定されたスペクトルチャンクの候補について(図53Aで丸印をつけたチャンク)、各BS(BSi、i=1,...N)が受ける干渉は次式で表される:
Figure 0005332588
この可能性では、クラスターのリーダーBS(BS1)は、すべてのBSメンバーに、その関心スペクトルチャンクにおける現在の干渉値を送信するように依頼する。これを図60に示し、関心スペクトルチャンクには丸印を付けた。
次のステップでは、クラスターリーダーBS(BS1)は、図61(関心チャンクに丸印を付した)に示したように、他のRANすなわちクラスターの要求BS(BS5)に、関心スペクトルチャンクのパワーレベルPを知らせるように依頼する。
次のステップでは、すべての関与BS(BS2−BS5)は、図62に示したように、リーダーBS(BS1)に要求された情報を提供する。
リーダーBS(BS1)とのネゴシエーションに関与するBSi(この場合BS5)から、そのリーダーBS(BS1)と同じクラスターのBSjへの干渉は、次式であると仮定する:
Figure 0005332588
ここで、pはBSiからの送信パワー、ηijは図63に示したようにBSiからBSjへの送信ゲインである。
次に、リーダーBS(BS1)は、次式のように、受信した情報に基づき、そのチャンクに関して生じる全干渉を決定する:
Figure 0005332588
ここで、Nはクラスター内のリーダーを除くBSの数である。
リーダーBSが処理する全トラフィックロードは次式であると仮定する:
Figure 0005332588
ここで、dは現在k番目のバッファにあるデータ量である。
リーダーBS(BS1)には2つの閾値が割り振られている。第1の閾値Aは、他のクラスターメンバーが許容できる、個別の各BSからの最大干渉許容量を示す。第2の閾値Cは、リーダーBSにより処理されるトラフィックロードに対する閾値を示す。
リーダーBSは、次式が満たされるとき、要求されたスペクトルチャンクを与える:
Figure 0005332588
ここでβは関心チャンクにおける干渉レベルである。
勿論、同様の方法で、関心クラスターを越えてBSのインパクトを取得することは可能である。その場合、シグナリングの複雑性はこの可能性よりも高くなるだろう。

可能性2:別のシナリオでは、可能性1で導入されたシグナリングの一部を回避するために、リーダーBSが最初に自分が現在処理しているトラフィックロードを調査する。
次の関係が満たされる場合、すなわち
Figure 0005332588
リーダーBS(BS1)は、そのスペクトルチャンクをトレードに出してよいと決定し、ネゴシエーションしているBS(BS5)にその関心スペクトルチャンクを一時的に割り当て、図64に示したように(BS5に移転されるチャンクに丸印を付した)、一時的に送信するようにそのBSに依頼する。一方、リーダーBSは、そのチャンクにおける送信はすべて停止する。
リーダーBS(BS1)は、次に、そのクラスターの他のBS(BS2−BS4)に、図65に示したように、関心チャンクにおいて受ける干渉の測定を準備するように依頼する。
クラスターメンバー(BS2−BS4)は、次に(理想的にはすぐに)、図66に示すように、そのスペクトルチャンク内で受ける干渉レベルでよい、またはよくなければ、「OK」または「notOK」を示す信号を送信する。
クラスターメンバーからの受信信号がすべて「OK」であれば、リーダーBSは現在のスペクトル割り当てが有効(すなわち受け入れ可能)であると判断する。1つの信号だけが「notOK」である場合、リーダーBSは、現在のスペクトル割り当てが有効ではなく、下のスペクトル構成を再開するために、移転したスペクトルを取り戻す。勿論、リーダーBSは、所定数のクラスターメンバーが「notOK」状態をシグナリングしても、例えば、より多くのクラスターメンバーが「OK」状態をシグナリングしている場合、現在のスペクトル割り当てを維持することは可能である。

可能性3:リーダーBSとネゴシエーションしている他の1つまたは2つ以上のRANの、2つ以上のネゴシエーションし関心を持っているBSがあるとき、リーダーBSはかかるネゴシエーションしているBSに対して可能性1または2で説明したシーケンスを実行し、自分のクラスターに最小レベルの干渉を生じる、ネゴシエーションしているBSにスペクトルチャンクを与えてもよい。

可能性4:この可能性は可能性3をさらに発展させたもの(further consideration)と考えられる。図67に示したように、2つ以上のネゴシエーションが可能なとき、ネゴシエーションを行う順序を決定する集中的要素はない。この問題を解決する1つの可能性は以下の通りである。
各BSには(製造段階、または運営の設定フェーズにおいて)ネゴシエーション識別番号が割り振られていると仮定する。ネゴシエーションは識別番号の順に行われる。番号は連続した番号であってもよい。図68に示したように、RAN2のリーダーBSのネゴシエーション識別番号は3である。
任意のRANの任意のリーダーBSは、自分でスペクトル要求を送信した際に、スペクトル要求を受信すると、順次ネゴシエーションフェーズが必要なことを関与するBSに警告するトリガーを自動的に送信する。これは、任意の2つのリーダーBSが同時にスペクトルネゴシエーションに入った時に行われる。例えば、図69において、BS1(RAN1のリーダーBS)は、順次ネゴシエーションフェーズをトリガーしている。
そのトリガー信号を送信した後、ネゴシエーション識別番号が最も小さいリーダーBSが、例えば上記の可能性1−3のどれかにより、スペクトル割り当てとネゴシエーションプロセスを開始する。図69において、このリーダーBSは識別番号が1のBS1である。識別番号は、順次ネゴシエーションフェーズを開始する時に、(例えばそのフェーズを開始するBSが)一連の連続した識別番号として、関与するBSに割り当ててもよい。こうすれば、BSは識別番号を比較しなくても実行順序を決定できる。
図70に示したように、最初のリーダーBS(BS1)がそのネゴシエーションを終了すると、次のリーダーBS(この場合BS5)がネゴシエーションを行えるように(take its turn)、次のリーダーBSに知らせる信号を送信する。このプロセスはその次のリーダーに続く。
すべてのリーダーBSがネゴシエーションをする順番をそれぞれ完了すると、図71に示したように、最後のリーダーBS(この場合BS6)は、連続したスペクトル割り当て及びネゴシエーションが一巡したことを、他のリーダーBSに通知する信号を送信する。これは、リーダーBSが(例えば)可能性1−3によりネゴシエーション及び割り当てをする機会があり、連続した一巡のスペクトル割り当ての機会があることを意味している。ネゴシエーションと短期スペクトル割り当てプロセスにおける一定の公平性を維持するため、(識別番号で決まる)ネゴシエーションの順序は、時に応じて、またはシーケンスごとにローテーションしても変更してもよい。そのようにして、リーダーBS1の識別番号は、現在1であるとすると、次のネゴシエーションのラウンドすなわちシーケンスでは(例えば)2となることがある。
性能評価、シミュレーション結果
本発明の実施形態の利点を理解するため、具体的には上記の可能性1−4に関係して、複数のシミュレーションを行い、その結果を図72Aないし図73Bに示した。これらのシミュレーションでは、BSは上記の可能性2を利用するものと仮定した。
図72Aと図72Bでは、2つのRAN(すなわちRAN1とRAN2)を考える。主クラスター(RAN1)では、3つのBSがあり、その1つがリーダーBSであると仮定する。ネゴシエーションに関与するBSはRAN2に属している。リーダーBSと、そのクラスターと、RAN2のネゴシエーションに関与しているBSのみを示した。図73Aないし図73Bにおいて、RAN1のクラスターのBSの方が多い点を除き、同様のシナリオを検討する。
BSは潜在的な一スペクトル割り当てから開始して、短期スペクトル割り当てを行うこと仮定し、またBSは他のBSに及ぼす干渉と他のBSから受ける干渉を知っていることを仮定した。
(図72ないし図73に対応する)異なる2つのシミュレーションを示した。それぞれ、スペクトル再割り当て前(図72Aと73A)と再割り当て後(図72Bと73B)のシミュレーション結果を示した。したがって、BSのスペクトル構成は再割り当ての結果として変化している。これらの図に示した結果は、再割り当ての前後に経験したSIRと、他のBS(Int2)に生じた干渉値と、BSが使用する帯域幅BWとを示すスナップショットである。単純化のため、利用できる帯域幅の全体を、再割り当てを目的として8つのスペクトルユニットに分割する。各BSはいつでもアロケーションされた帯域幅の一部または全部を使用できる。
ここで、図72及び図73を参照するに、各スナップショットは、それぞれがスペクトルユニットに対応した一列のブロブ(blobs)により、各BSが現在使用しているスペクトル(アロケーションされたスペクトルと同じかより少ない)をグラフィカルに示す。使用した帯域幅BWの値(0から8まで)と、経験したSIR及び生じた干渉Int2の値も示した。
ラジオノードに送信レートと目標SIR値を調整させるために、データパケットのアダプティブチャネルコーディングレートとラジオノードを考える。シミュレーションのために選んだビットエラーレート(BER)は10−3であり、リードミュラーチャネルコードRM(1,m)を用いるものと仮定する。シミュレーションに用いたコーディングレートとそれに対応するSIR目標要求を表2(これは偶然、表1と同じであるが、参照しやすくするためにここに再掲する)に示した。
Figure 0005332588
表2 リードミュラーコードRM(1,m)のコードレートと目標BERに対する対応SIR要求
図72Aと図72Bでは、RAN1のリーダーBSがRAN2のネゴシエーションに関与しているBSにスペクトルチャンクを解放したことが分かる。結果として、クラスターのリーダーでないBSの1つにおいてSIRが低下したが、他においてSIRは改善された。SIRが低下したクラスターメンバーにおいて生じる干渉は閾値より低いので、このスペクトル移転は進められた。
上記の通り、図73Aと図73Bは、図72Aと図72Bよりも多くのBSがRAN1のネゴシエーションに関与するクラスターに含まれた状況を示している。様々なBSへの影響は図中に示した値から知ることができる。
提案した実施形態により、関与する装置やシステム間に優先順序が無いにもかかわらず、スペクトルネゴシエーションを行う中心的要素(central entity)が無くてもよい。本発明の実施形態で概要を説明したプロセスと方法により、RAN間に優先順序が無くても、上位レイヤー要素や決定権限の必要性を低下させることにより、RAN間及びRAN内でクラスター全体にわたるネゴシエーションを実現することができる。複数のRANに関与する、順次ネゴシエーションを含むネゴシエーションプロトコルを考える。提案した「ネゴシエーション識別番号」(ネゴシエーション順序番号)は、分散した順次ネゴシエーションの実現に有用であり、この番号のローテーションまたは変更はある程度の公平性の維持に有用である。
提案した方法では、BS間のシグナリングにより干渉レベルを求め、リーダーBSが提案されたスペクトルの再割り当てについて決定できる必要情報を収集できるようにする。かかる情報には潜在的な干渉レベルとパワーレベルが含まれる。順次ネゴシエーションを制御するシグナリングも行う。
集中的ネゴシエーションにはシグナリングオーバーヘッドが大きくなるという問題があり、関与する分散要素の全てから情報を集めるのがより複雑になるという問題がある。分散的ネゴシエーションによりシグナリングオーバーヘッドは低下するが、スペクトル割り当ての決定により利益衝突が発生することがある。他のスペクトルユーザに与える影響を考慮せずに、局所的に決定が行われるからである。これは特に、関与する無線ネットワークや装置間に優先順序付けの機能(system)がないシステムにおいて問題となる。ここに開示した実施形態により、RAN間に優先順序がないときに、RAN間のネゴシエーションのために、順集中的なクラスター全体にわたるスペクトルネゴシエーション及び割り当てを提案することにより、両クラスの解決を図るものである。
ここで開示した提案は、永続的な集中的上位レイヤー権限が決定を下さなくても、複数のRAN間の優先順序の無いネゴシエーションにおける潜在的な利益衝突を低減することを目的としている。本提案は、クラスターのリーダー(BS)により決定がされ、上位レイヤーへのシグナリングは必要ないので、上位要素による制御に基づく完全に集中化された制御から一歩離れるものである。
複数のRANが関与している時にスペクトルネゴシエーションをするための、提案した順次ネゴシエーションのメカニズム、及び提案した「ネゴシエーション順序番号」の利用は、分散的順次ネゴシエーションを実現する役にたつ。これらは、効率的かつ公平な短期スペクトル割り当てのための複数のスペクトルネゴシエーションを実現する役に立つ。
本提案によりモバイルワイヤレスネットワークにおけるスペクトル利用及び干渉レベルが改善され、QoS、ネットワーク全体のカバレッジ、及びスループットが改善され、コールブロッキング(call blocking)が低減できる。ピーク時に必要な時に、確実に無線リソースを利用できるようにして、スペクトルの貸し借りの当事者の収益を改善することもできる。
上記のどの態様においても、様々な特徴(features)をハードウェアで実現しても、プロセッサ上で動作するソフトウェアモジュールとして実現してもよい。一態様の特徴を他の態様の特徴に適用することもできる。
本発明は、ここに説明した方法を実行するコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品も含み、ここに説明した方法を実行するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能媒体も含む。本発明を化体したコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能媒体に格納してもよいし、例えば、インターネットのウェブサイトから供給されるダウンロード可能なデータ信号等の信号の形式であっても、その他のどんな形式であってもよい。
なお、詳述した上記の実施形態に関して以下の付記を記す。
(付記1) ワイヤレス通信システムにおいて利用するスペクトル割り当て方法であって、
前記システムは少なくとも一グループの通信装置を含み、各通信装置は通信用に予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーであり、
前記方法は、動的に、前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階を含む方法。
(付記2) 前記制御は前記再割り当ての可否を決定する段階を含む、付記1に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記3) 前記リーダーは前記グループの永続的なリーダーである、付記1または2に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記4) 前記リーダーは前記グループの一時的なリーダーであり、
前記方法は前記一時的なリーダーになる前記グループの一通信装置を選択する段階を含む、付記1または2に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記5) グループのリーダーである通信装置を時に応じて変更する段階を含む、付記4に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記6) 前記再割り当ては一連の再割り当てを含み、各再割り当ては前記グループのリーダーと他の通信装置との間で行う、付記1ないし5いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記7) 前記グループの通信装置のうち前記一連の再割り当てに参加したいものを決定する段階を含む、付記6に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記8) 関与する装置のワークロード及び/またはその装置が被る干渉に基づき前記決定を行う、付記7に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記9) 前記グループのリーダーにおいて前記グループの通信装置が前記一連の再割り当てに参加するか決定する段階を含む、付記6ないし8いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記10) 所定の順序で前記一連の再割り当てを制御する段階を含む、付記6ないし9いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記11) 前記順序は通信装置が関与する再割り当ての履歴に基づく、付記10に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記12) 再割り当ての結果として予想される干渉を示す少なくとも1つの指標に応じて前記再割り当てを制御する段階を含む、付記1ないし11いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記13) 各再割り当ては第1の通信装置と第2の通信装置との間で行われ、前記第1または第2の通信装置の一方は前記グループのリーダーであり、
前記制御は前記グループのリーダーにおいて排他的に、または前記第1と第2の通信装置の間で集合的に行われる、付記6ないし12いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記14) 前記制御は前記第1と第2の通信装置の間のネゴシエーションに基づき行われる、付記13に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記15) 前記少なくとも1つの指標は前記再割り当ての結果として前記第1と第2の通信装置の一方または両方が被ると予想される干渉を示す、付記13または14に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記16) 前記少なくとも1つの指標は前記再割り当ての結果として前記第1と第2の通信装置の一方または両方が生じさせると予想される干渉を示す、付記13ないし15いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記17) 各再割り当てについて、前記少なくとも1つの指標に応じて受け入れるスペクトル構成を選択する段階をさらに含む、付記13ないし16いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記18) 選択するために複数の構成候補を特定する段階と、前記複数の構成候補から受け入れる構成を選択する段階をさらに含む、付記17に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記19) 第1の構成候補を特定し、前記第1の構成候補に繰り返しプロセスを実行することによりさらに別の構成候補を特定することにより、複数の構成候補を特定する段階をさらに含む、付記18に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記20) 一順序で前記構成候補の一部を検討することにより前記選択を行う段階と、所定の要求を満たす第1の候補部分を選択する段階とを含む、付記18または19に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記21) 前記構成候補のすべてを検討することにより前記選択を行う段階と、前記第1及び/または第2の通信装置に最も好ましい構成候補を選択する段階とを含む、付記18または19に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記22) 各再割り当てについて、その再割り当てにおけるスペクトルを割り当てられる側である前記第1または第2の通信装置において、またはその再割り当てにおけるスペクトルを割り当てる側である前記第1または第2の通信装置において、前記選択を行う段階を含む、付記17ないし21いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記23) 各再割り当てについて、前記選択を
前記再割り当ての結果として割り当てられる側において予想される帯域幅の変化、
前記再割り当ての結果として割り当てられる側が被ると予想される干渉、
前記再割り当ての結果として割り当てられる側が生じさせると予想される干渉、
のうち1つまたはそれ以上に基づき行う段階を有する、付記22に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記24) 各再割り当てについて、前記選択を
前記再割り当ての結果として割り当てる側において予想される帯域幅の変化、
前記再割り当ての結果として割り当てる側が被ると予想される干渉、
前記再割り当ての結果として割り当てる側が生じさせると予想される干渉、
のうち1つまたはそれ以上に基づき行う段階を有する、付記22または23に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記25) 前記再割り当ては最初は予測的割り当てであり、
前記制御は前記予測的再割り当てを検討して、その予測的再割り当てを承認するか否か決定する段階を含む、付記1ないし25いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記26) 各予測的再割り当てについて、
受け入れるスペクトル構成を選択する段階と、
選択した構成を承認するか否かを決定する段階とを含む、付記25に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記27) 各再割り当てについて、前記少なくとも1つの指標に応じて選択した構成を承認するか否か決定する段階をさらに含む、付記12を引用する付記25に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記28) 選択した構成が所定の要求を満たすか判断することにより前記決定を行う段階を含む、付記26または27に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記29) 各再割り当てについて、その再割り当てにおけるスペクトルを割り当てられる側である前記第1または第2の通信装置において、またはその再割り当てにおけるスペクトルを割り当てる側である前記第1または第2の通信装置において、前記決定を行う段階を含む、付記26ないし28いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記30) 各再割り当てについて、前記決定を
前記再割り当ての結果として割り当てられる側において予想される帯域幅の変化、
前記再割り当ての結果として割り当てられる側が被ると予想される干渉、
前記再割り当ての結果として割り当てられる側が生じさせると予想される干渉、
のうち1つまたはそれ以上に基づき行う段階を有する、付記29に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記31) 各再割り当てについて、前記決定を
前記再割り当ての結果として割り当てる側において予想される帯域幅の変化、
前記再割り当ての結果として割り当てる側が被ると予想される干渉、
前記再割り当ての結果として割り当てる側が生じさせると予想される干渉、
のうち1つまたはそれ以上に基づき行う段階を有する、付記29または30に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記32) トリガーに応じて前記少なくとも1つの再割り当てを行う、付記1ないし31いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記33) 前記トリガーは前記第1または第2の通信装置からのスペクトル要求を含む、付記32に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記34) 前記トリガーは前記第1または第2の通信装置からのスペクトルオファーを含む、付記32または33に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記35) 前記トリガーは前記第1または第2の通信装置により送信されるデータのオーバーロードを含む、付記32ないし34いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記36) 前記トリガーは前記通信装置の1つが被る過剰レベルの干渉を含む、付記32ないし35いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記37) 前記第1と第2の通信装置間で測定及び/または推定を行うことにより前記干渉指標を求める段階を含む、付記12を引用する前記付記に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記38) 設定フェーズ中、前記再割り当てが制御される動作フェーズの前に前記干渉指標を求める段階を含む、付記37に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記39) 前記再割り当てが制御される動作フェーズ中に前記干渉指標を求める段階を含む、付記37に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記40) 各スペクトル構成候補に関して前記干渉指標を求める段階を含む、付記18を引用する付記37ないし39いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記41) 測定により前記スペクトル構成候補の1つについて前記干渉指標を求める段階と、測定した干渉指標に基づき推定することにより、他のスペクトル構成候補に関する干渉指標を求める段階とを含む、付記40に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記42) 前記システムは少なくとも2つのグループを含み、前記方法は所定の順序で一度の1つのグループの制御を行う段階を含む、付記1ないし41いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記43) 前記再割り当ては前記グループのリーダーとそのグループの一部ではない他の通信装置との間の外部再割り当てを行う段階を含む、付記1ないし42いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記44) 前記システムは少なくとも2つのグループを含み、
少なくとも2つの外部割り当ては異なるグループのリーダーを関与させ、
前記方法は異なるリーダーに関する制御を順番に行う段階を含む、
付記43に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記45) 少なくとも前のシーケンスの履歴に応じて前記シーケンスにおける再割り当ての順序を決定する段階を含む、付記44に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記46) 外部再割り当ての要求は異なるグループのリーダーを関与させることを認識する段階と、前記認識に応じて前記シーケンスを開始する段階とを含む、付記44または45に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記47) 前記外部再割り当てについて、前記リーダーにおいて、前記グループの他の通信装置への再割り当ての予測される影響を考慮する段階と、予測される効果に応じて再割り当てを承認するか否か決定する段階とを含む、付記44ないし46いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記48) 前記グループの他の通信装置から外部再割り当てに関する測定を求めることにより予想される効果を評価する段階を含む、付記47に記載のスペクトル割り当て方法。
(付記49) 少なくとも一グループの通信装置であって、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーである通信装置と、
動的に、前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する、前記グループのリーダー内に配置された制御手段とを含む、ワイヤレス通信システム。
(付記50) ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーとして利用される一通信装置であって、前記ワイヤレス通信システムは、前記一通信装置とともに前記グループを形成する複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、
前記一通信装置は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する制御手段を含む通信装置。
(付記51) ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーである一通信装置で利用するスペクトル割り当て方法であって、
前記システムは、前記グループリーダーとともに前記グループを形成する少なくとも複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、
前記方法は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階を含む方法。

Claims (9)

  1. ワイヤレス通信システムにおいて利用するスペクトル割り当て方法であって、
    前記システムは通信装置のグループを含み、各通信装置は通信用に予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーであり、
    前記方法は、動的に、
    前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階
    異なるグループのリーダーに関して、前記制御を順番に行う段階、
    を含む方法。
  2. 前記再割り当ては一連の再割り当てを含み、各再割り当ては前記グループのリーダーと他の通信装置との間で行う、請求項1に記載のスペクトル割り当て方法。
  3. 再割り当ての結果として予想される干渉を示す少なくとも1つの指標に応じて前記再割り当てを制御する段階を含む、請求項1または2に記載のスペクトル割り当て方法。
  4. 前記再割り当ては最初は予測的割り当てであり、
    前記制御は前記予測的再割り当てを検討して、その予測的再割り当てを承認するか否か決定する段階を含む、請求項1ないし3いずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
  5. 前記システムは少なくとも2つのグループを含み、前記方法は所定の順序で一度に1つのグループの制御を行う段階を含む、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
  6. 前記再割り当ては前記グループのリーダーとそのグループの一部ではない他の通信装置との間の外部再割り当てを行う段階を含む、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のスペクトル割り当て方法。
  7. 少なくとも一グループの通信装置であって、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、前記グループの一通信装置は前記グループのリーダーである通信装置と、
    動的に、前記グループのリーダーにおいて、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する、前記グループのリーダー内に配置された制御手段とを含
    前記制御は、異なるグループのリーダーに関して順番に行われる、ワイヤレス通信システム。
  8. ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーとして利用される一通信装置であって、前記ワイヤレス通信システムは、前記一通信装置とともに前記グループを形成する複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、
    前記一通信装置は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する制御手段を含み、
    前記制御は、異なるグループのリーダーに関して順番に行われる、通信装置。
  9. ワイヤレス通信システムにおけるグループリーダーである一通信装置で利用するスペクトル割り当て方法であって、
    前記システムは、前記グループリーダーとともに前記グループを形成する少なくとも複数の他の通信装置を含み、各通信装置は通信のために予め割り当てられた通信スペクトル部分を有し、
    前記方法は、動的に、任意的に前記システムの他の通信装置と共に、通信装置のスペクトル要求に応じて、通信装置間のスペクトル利用を改善するように、前記グループの少なくとも一通信装置が関与する前記システムの通信装置間のスペクトルの再割り当てを制御する段階
    異なるグループのリーダーに関して、前記制御を順番に行う段階、
    を含む方法。
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