JP5307497B2 - Low floor saddle riding type vehicle - Google Patents
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Description
この発明は、運転者の足を載せるステップフロアを有する低床式鞍乗り型車両に関する。 The present invention relates to a low floor saddle riding type vehicle having a step floor on which a driver's foot is placed.
従来、上記低床式鞍乗り型車両において、パッセンジャー(後部同乗者)が着座可能なパッセンジャーシートと、前記パッセンジャーの足を載せる可倒式のピリオンステップとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、上記従来の構成において、ピリオンステップの基端部はリヤサスペンションのピボット軸の前方かつ上方に位置しているが、当該車両の低重心化を図るべくシート高を下げた場合、パッセンジャーシートの着座面からピリオンステップまでの距離が短くなる傾向にあり、パッセンジャーの乗車姿勢に制約を受け易くなるとうい課題がある。
そこでこの発明は、運転者の足を載せるステップフロアを有する低床式鞍乗り型車両において、シート高を下げた場合にもパッセンジャーが比較的楽な姿勢で乗車可能とすることを目的とする。
By the way, in the above-described conventional configuration, the base end portion of the pillion step is located in front and above the pivot shaft of the rear suspension. There is a tendency that the distance from the seating surface to the pillion step tends to be short, and the passenger's riding posture is likely to be restricted.
Accordingly, an object of the present invention is to enable a passenger to ride in a relatively easy posture even when the seat height is lowered in a low floor saddle riding type vehicle having a step floor on which a driver's foot is placed.
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、運転者が着座するメインシート(41)と、後部同乗者が着座するパッセンジャーシート(42)と、前記運転者の足を載せるステップフロア(45a)と、前記ステップフロア(45a)とは独立して設けられ、前記後部同乗者の足を載せるピリオンステップ(46)とを備えた低床式鞍乗り型車両において、当該車両の車体フレーム(5)は、前輪懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ(6)から後方に延びて後輪懸架系を直接又は間接的に上下揺動可能に支持するメインフレーム部(10)を有し、前記ピリオンステップ(46)の下端は、前記後輪懸架系を上下揺動可能に支持するピボット軸(38)の軸中心よりも前方かつ下方に配置され、前記メインフレーム部(10)に固定的に支持されるエンジン(15)と、該エンジン(15)の出力を後輪側に伝達可能とする左右方向に沿う最終出力軸(24)とを備え、前記ピリオンステップ(46)の下端は、前記最終出力軸(24)の軸中心よりも前方かつ下方に配置され、前記ピボット軸(38)と最終出力軸(24)とが互いに同軸とされ、前記後輪懸架系は、スイングアーム(35)とリヤクッション(37)とを備え、前記リヤクッション(37)は、略水平に前後方向に延在し、前記ピボット軸(38)の上方で該ピボット軸(38)を前後に跨ぐように配置され、前記ピリオンステップ(46)は、前記最終出力軸(24)の上方に配置されるフレーム部材(9a)にその上端部(47a)が結合され、該上端部(47a)に対してその下端部(48)が左右外側に位置するように傾斜して設けられたステー(47)の前記下端部(48)に支持され、前記最終出力軸(24)に取り付けられるドライブスプロケット(39)が、前記ステー(47)の前記上端部(47a)の下方に配置され、該ドライブスプロケット(39)の一部が上面視で、前記ステー(47)と重なることを特徴とする。
なお、前記低床式鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車するものであってステップフロアを有する車両の全般を含む概念であり、スクータ型の自動二輪車(原動機付自転車含む)はもちろん、例えば前輪を二つ(又は一つ)、後輪を一つ(又は二つ)備えた三輪車や、前後輪を二つずつ備えた四輪車をも含む概念である。
As a means for solving the above-mentioned problems, the invention described in
The low floor saddle riding type vehicle is a concept that includes the entire vehicle having a step floor that rides across the vehicle body, including a scooter type motorcycle (including a motorbike), of course, For example, the concept includes a tricycle having two (or one) front wheels and one (or two) rear wheels and a four-wheel vehicle having two front and rear wheels.
請求項2に記載の発明は、前記ピリオンステップ(46)が側面視で、前記リヤクッションユニット(37)の前端よりも後方に配置されることを特徴とする。
The invention according to
請求項3に記載した発明は、前記ピリオンステップ(46)の下端は、前記エンジン(15)のクランクシャフト(16a)の回転中心よりも上方に配置されることを特徴とする。
The invention described in
請求項4に記載した発明は、前記メインシート(41)及びパッセンジャーシート(42)は、それぞれ前記メインフレーム部(10)を含む車体フレーム(5)に直接的に支持されることを特徴とする。 The invention described in claim 4 is characterized in that the main seat (41) and the passenger seat (42) are directly supported by a vehicle body frame (5) including the main frame portion (10). .
請求項1に記載した発明によれば、ピリオンステップの下端をピボット軸の軸中心よりも前方かつ下方に配置することで、当該車両の低重心化を図るべくシート高を下げた場合にも、パッセンジャーシートの着座面からピリオンステップまでの距離を確保し易くし、パッセンジャーの足の曲がりを抑えて比較的楽な姿勢で乗車させることができる。
また、ピボット軸と最終出力軸とが互いに別軸である場合と比べて、後輪懸架系の揺動半径を確保した上で車両全長を短くすることができる。
請求項3に記載した発明によれば、車体バンク時における路面からピリオンステップまでの距離を十分に確保することができる。
請求項4に記載した発明によれば、各シートが物品収納ボックスや車体カバー等を介して車体フレームに間接的に支持される場合と比べて、シート高をより下げることができる。
According to the invention described in
In addition, compared to the case where the pivot shaft and the final output shaft are separate from each other, the overall length of the vehicle can be shortened while securing the swing radius of the rear wheel suspension system.
According to the invention described in
According to the fourth aspect of the present invention, the seat height can be further reduced as compared with the case where each seat is indirectly supported by the body frame via the article storage box, the body cover, or the like.
以下、この発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。また、図中矢印FRは車両前方を、矢印LHは車両左方を、矢印UPは車両上方をそれぞれ示す。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In the following description, the directions such as front, rear, left and right are the same as those in the vehicle unless otherwise specified. In the figure, the arrow FR indicates the front of the vehicle, the arrow LH indicates the left side of the vehicle, and the arrow UP indicates the upper side of the vehicle.
図1に示す自動二輪車(低床式鞍乗り型車両)1において、その前輪2は左右一対のフロントフォーク3の下端部に回転可能に軸支される。左右フロントフォーク3の上部はステアリングステム4を介して車体フレーム5前端部のヘッドパイプ6に操向可能に枢支される。これら左右フロントフォーク3及びステアリングステム4の集合体を前輪懸架系とする。ステアリングステム4上にはバー型の操向ハンドル7が取り付けられる。
In the motorcycle (low floor saddle riding type vehicle) 1 shown in FIG. 1, the
車体フレーム5は複数種の鋼材を溶接等により一体に結合してなり、ヘッドパイプ6から斜め下後方に延びるダウンフレーム部8と、該ダウンフレーム部8の下部から後方に延びるセンターフレーム部9と、該センターフレーム部9の後部から斜め上後方に延びるシートフレーム部11とを主になる。ヘッドパイプ6、ダウンフレーム部8及びセンターフレーム部9は、前輪懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ6から後方に延びて後述の後輪懸架系をファイナルギヤケース23を介して間接的に上下揺動可能に支持するメインフレーム部10を構成する。
The
図2を併せて参照し、ダウンフレーム部8は、ヘッドパイプ6の上部から上面視で斜め後左右外側に分岐すると共に側面視で斜め下後方に延びる左右アッパダウンパイプ8aと、ヘッドパイプ6の下部から上面視で斜め後左右外側に分岐すると共に側面視で斜め下後方に延びる左右ロアダウンパイプ8bと、左右ロアダウンパイプ8bの前端部(上端部)からそれぞれ左右アッパダウンパイプ8aの中間部まで側面視で略水平に延びる左右ガセットパイプ8cとを主になる。
Referring also to FIG. 2, the
左右アッパダウンパイプ8a及びロアダウンパイプ8bは、それぞれ上面視でヘッドパイプ6から斜め後左右外側に延びた後に屈曲し、車体左右中心面CSと略平行をなして後方に延びる。左右アッパダウンパイプ8a及びロアダウンパイプ8bの後方延出部分は上面視で互いに重なり、当該部位が車体フレーム5全体の左右全幅を構成する。
The left and right upper down
センターフレーム部9は、車体前後中央部にて側面視で緩やかに屈曲して前後に延びる左右センターパイプ9aを主になる。左右センターパイプ9aは、上面視では車体左右中心面CSと略平行をなして前後に延び、それぞれ左右アッパダウンパイプ8a及びロアダウンパイプ8bと同一の左右位置に配置される。左右センターパイプ9aの前端部は左右ロアダウンパイプ8bの下部にそれぞれ後方から結合され、左右センターパイプ9aの前部には左右アッパダウンパイプ8aの下端部がそれぞれ上方から結合される。左右センターパイプ9aの前後中間部の間には、上面視で後方に凸の緩やかなV字状をなすセンタクロスパイプ9bが渡設される。センタクロスパイプ9bの左右中間部には、当該部位から側面視で斜め上後方に延びるクッション支持ブラケット9cが設けられる。
The center frame portion 9 mainly includes left and
シートフレーム部11は、左右センターパイプ9aの後部から側面視で斜め上後方に延びる左右シートパイプ11aと、左右センターパイプ9aの後端部から側面視で左右シートパイプ11aよりもやや傾斜を急にして斜め上後方に延びる左右サポートパイプ11bとを主になる。左右サポートパイプ11bの後端部はそれぞれ左右シートパイプ11aの後部に下方から結合され、もって側面視で狭角のV字状をなすシートフレーム部11が構成される。左右シートパイプ11a及びサポートパイプ11bの前端部は、それぞれ左右センターパイプ9aの対応部位に左右方向に沿うボルト等により着脱可能に結合される。なお、図示都合上、シートフレーム部11は側面図にのみ示す。
The
車体フレーム5の下部内側には、自動二輪車1の原動機であるエンジン15が搭載される。エンジン15は、例えば水冷四ストロークV型二気筒エンジンであり、クランクシャフト16aを左右方向に沿わせて概ねセンターフレーム部9よりも下方に配置される。なお、図中符号C1は前記クランク軸の回転中心(軸中心、クランク軸線)を示す。エンジン15の下部を構成するクランクケース16の前端部からは前シリンダ17が前方(やや斜め上前方)に向けて突設され、クランクケース16の上端部からは後シリンダ18が上方(やや斜め後上方)に向けて突設される。
An
クランクケース16の後方には変速機ケース19が連設される。クランクケース16及び変速機ケース19の右側部には、これらに渡るように伝動ケース21が構成され、該伝動ケース21内には例えばベルト式の無断変速機22が収容される。変速機ケース19の斜め上後方にはファイナルギヤケース23が連設され、該ファイナルギヤケース23の左方にはエンジン15の最終出力軸24が突設される。
A
前シリンダ17の上部及び後シリンダ18の前部には、それぞれ別個のスロットルボディ25の下流側が接続される。各スロットルボディ25の上流側は、前シリンダ17の上方に配されたエアクリーナケース26にそれぞれ接続される。前シリンダ17の前方にはラジエータ29が配設される。
A separate downstream side of the
前シリンダ17の下部及び後シリンダ18の後部には、それぞれ排気管27の基端側が接続される。前シリンダ17の排気管27はクランクケース16の下部右側を通過してファイナルギヤケース23の下方まで延び、後シリンダ18の排気管27は変速機ケース19の後部左側を通過して同じくファイナルギヤケース23の下方まで延びる。各排気管27は、ファイナルギヤケース23の斜め下後方を後上がりに延びつつ互いに合流して一本の集合管となり、その先端側は車体後部右側に配されたサイレンサ28に接続される。サイレンサ28は、右シートパイプ11aの斜め下右側に位置し、側面視で右シートパイプ11aと略平行に傾斜して配置される。
The base end side of the
左右ロアダウンパイプ8bの下端部には、該下端部から後方に突出する前エンジンハンガ31がボルト締結等により結合され、該前エンジンハンガ31にはエンジン15のクランクケース16の下端部前側が左右方向に沿うマウントボルトにより締結支持される。
また、左右センターパイプ9aの前部におけるアッパダウンパイプ8aとの結合部には、該結合部から下方に突出する前上エンジンハンガ32がボルト締結等により結合され、該前上エンジンハンガ32にはエンジン15のクランクケース16の上部前側(前後シリンダ17,18間)が左右方向に沿うマウントボルトにより締結支持される。
さらに、左右センターパイプ9aの後部には、該後部から下方に突出する後エンジンハンガ33がボルト締結等により結合され、該後エンジンハンガ33にはエンジン15のファイナルギヤケース23の上部が左右方向に沿うマウントボルトにより締結支持される。
A
Further, a front
Further, a
クランクケース16は、側面視で左右ロアダウンパイプ8bよりも後方かつ左右センターパイプ9aよりも下方に位置する。クランクケース16の下端部は、前後輪2,36間の車体下方位置にあり、当該位置にはさらに前シリンダ17の排気管27の後方延出部及び前エンジンハンガ31が配置される。前シリンダ17は、左右ロアダウンパイプ8bの下部間に入り込むように配置され、後シリンダ18は、左右センターパイプ9aの前後中間部間に入り込むように配置される。
The
エンジン15左側のケースカバー21a及びケースカバー21bは、上面視で左センターパイプ9aよりも左方(左右外側)に張り出し、エンジン15右側の伝動ケース21は、上面視で右センターパイプ9aよりも右方(左右外側)に張り出す。これら伝動ケース21及び各ケースカバー21a,21bにより、エンジン15全体の左右全幅が構成される。ファイナルギヤケース23は、上面視で左右センターパイプ9aの左右内側においてこれらと所定量離間するように左右幅を狭めて設けられる。
The
ファイナルギヤケース23の左右側部には、スイングアーム35の前端部が上下揺動可能に枢支される。スイングアーム35の後端部には後輪36が回転可能に軸支される。スイングアーム35は、前後に延びる左右アーム35aと、該左右アーム35aの前部間を連結するクロスメンバ35bとを主になる。クロスメンバ35bの左右中間部には、当該部位から上方に延びるクッション連結部35cが設けられる。
The front end portion of the
クッション連結部35cには、略水平(やや前上がり)をなして前後に延在するリヤクッション37の後端部が上下揺動可能に連結される。一方、リヤクッション37の前端部は前記クッション支持ブラケット9cに上下揺動可能に連結され、もって後輪36の上下動に応じてリヤクッション37が伸縮する。これらスイングアーム35及びリヤクッション37の集合体を後輪懸架系とする。なお、図中符号C2はスイングアーム35の揺動中心(軸中心、ピボット軸線)を示す。
The rear end portion of the
ここで、図3,4を参照し、スイングアーム35の前端部である左右アーム35aの前端部を上下揺動可能に支持する左右方向に沿うピボット軸38は、同じく左右方向に沿う前記最終出力軸24と同軸に配置される。すなわち、前記ピボット軸線(軸中心)C2が最終出力軸24の回転中心(軸中心)となる。ピボット軸38は、ファイナルギヤケース23を貫通することなく左右別体の部材により構成される。具体的には、ピボット軸38は、ファイナルギヤケース23の左側においては該ファイナルギヤケース23に固設した中空状のカラー部材38a等により構成され、ファイナルギヤケース23の右側においては該ファイナルギヤケース23に固設した段付きボルト38b等により構成される。
3 and 4, the
前記最終出力軸24は、ファイナルギヤケース23左側のピボット軸38内(カラー部材38a内)を通過してその左方に突出し、該突出部分にはドライブスプロケット39が取り付けられる。一方、後輪36のハブ部左側にはドリブンスプロケット39aが取り付けられ、該ドリブンスプロケット39aとドライブスプロケット39とにドライブスプロケット39bが巻き掛けられて、チェーン式の伝動機構が構成される。
The
図1,2を参照し、センターフレーム部9の後部上方には運転者用のメインシート41が配設され、シートフレーム部11の上方には後部同乗者用のパッセンジャーシート42が配設される。各シート41,42は、互いに別体とされつつも前後に連なるように配設される。メインシート41の略水平な上面(運転者用の着座面)41aに対し、パッセンジャーシート42の略水平な上面(後部同乗者用の着座面)42aは上方に変位して設けられる。メインシート41の後端部には、パッセンジャーシート42の着座面42aよりも上方に突出する側面視山形の前バックレスト41bが設けられ、パッセンジャーシート42の後端部には、同じく着座面42aよりも上方に突出する側面視山形の後バックレスト42bが設けられる。
Referring to FIGS. 1 and 2, a driver
ここで、自動二輪車1は、各シート41,42の下方に物品収納ボックスを設けておらず、各シート41,42は、その底板をセンターフレーム部9(左右センターパイプ9a)及びシートフレーム部11(左右シートパイプ11a)に近接させてこれらに直接的に支持される。なお、メインシート41の後部下方には前記リヤクッション37が近接配置され、パッセンジャーシート42の前部下方には燃料タンク43が近接配置される。
Here, the
車体前部両側には、メインシート41に着座した乗員(運転者)が斜め下前方に伸ばした足を載せるための左右ステップボード45が配設される。左右ステップボード45は、側面視でエンジン15のクランクケース16の前端部近傍から左右ロアダウンパイプ8bの側方を通過して前輪2の後端部近傍まで略水平に延びるステップフロア45aと、側面視でステップフロア45aの前端部からフロントフォーク3の中間部と交差するまで前上がりに傾斜して延びるフットレスト45bとを一体的に有してなる。
On both sides of the front part of the vehicle body, left and
左右のステップフロア45a及びフットレスト45bは、それぞれ支持ステーを介して左右ロアダウンパイプ8b等に支持される(フットレスト45bの支持ステー45cのみ側面図に示す)。
左右ステップボード45は、上面視で車体フレーム5の左右全幅よりも左右外側に張り出して設けられる。また、左右ステップボード45のフットレスト45bは、それぞれステップフロア45aよりもさらに左右外側に張り出して設けられる。なお、車体の周囲は合成樹脂製の車体カバー44により適宜覆われている。
The left and
The left and
そして、図3,4を併せて参照し、側面視でメインシート41の下方となる部位であって変速機ケース19の左右外方となる部位には、パッセンジャーシート42に着座した乗員(後部同乗者)が斜め下前方に伸ばした足を載せるための左右ピリオンステップ46が配設される。左右ピリオンステップ46は、それぞれ側面視V字状をなすステー47を介して左右センターパイプ9aの後部外側に支持される。ステー47の下端部はステップ支持部48とされ、該ステップ支持部48の外側に形成された上下一対の支持壁48aに、ピリオンステップ46の基端部46aが略垂直な支持軸48bを介して揺動可能に軸支される。
3 and 4, the passenger seated on the passenger seat 42 (rear riding on the rear portion) is located at a portion below the
これにより、左右ピリオンステップ46は、ステップ支持部48から左右外側に略水平となるように起立して後部同乗者の足を載せることを可能とした使用状態(図中実線で示す)と、ステップ支持部48から斜め上後方に車体左右中心面CSと略水平となるように倒れてステップ支持部48からの左右外側への突出を無くした格納状態(図中鎖線で示す)との間で揺動可能な可倒式とされる。
As a result, the left and
ステー47の上端部47aは、左右方向に沿うボルト等により左右センターパイプ9aの後部外側に着脱可能に結合される。ステー47は、その上端部47aに対して下端部(ステップ支持部48)が左右外側に位置するように傾斜して設けられ、もって該ステップ支持部48(及びピリオンステップ46の基端部46a、さらには前記格納状態にあるピリオンステップ46全体)が、上面視で左右センターパイプ9aの左右外側にこれらと所定量離間して配置される。また、ステップ支持部48(及びピリオンステップ46の基端部46a、さらには前記格納状態にあるピリオンステップ46全体)は、上面視でエンジン15の左右外側面から左右外側に張り出すように配置され、かつステップボード45のステップフロア45aの左右外側縁よりも左右内側に配置される。
The
ここで、メインシート41は、その左右外側部が上面視でエンジン15の左右外側面よりも左右外側に円弧状に張り出すように設けられる。このメインシート41の左右外側部の下方には、前記ステー47のステップ支持部48が所定量離間して配置される。そして、ピリオンステップ46の前記格納状態では、該ピリオンステップ46におけるステップ支持部48に支持される基端部46aを含む全体が、上面視でメインシート41の左右外側部よりも左右内側に(メインシート41の左右全幅内に収まるように)配置される。一方、ピリオンステップ46の使用状態では、該ピリオンステップ46の先端側が、上面視でメインシート41の左右外側部から左右外側に突出するように配置される。
Here, the
これにより、ピリオンステップ46の格納状態では、その左右外側への突出が十分に抑えられる一方、ピリオンステップ46の使用状態では、パッセンジャーシート42に着座した乗員がその左右の足の間にメインシート41を挟み込んだ状態で左右ピリオンステップ46に自然に足を載せることが可能である。
また、メインシート41の後部の下方には、前記スイングアーム35のピボット軸38が位置しており、該ピボット軸38に対して、ピリオンステップ46の基端部46aが側面視で前方かつ下方に離間して配置される。詳細には、ピリオンステップ46の基端部46aの下端位置(図では支持軸48bの貫通孔中心の下端位置に相当)が、側面視でピボット軸線C2よりも前方かつ下方に離間して配置される。なお、ピリオンステップ46の前記下端を図中符号46bで示す。
Thereby, in the retracted state of the
A
これにより、ピリオンステップ46がパッセンジャーシート42の着座面42aから前方かつ下方により離間して配置され、パッセンジャーの膝の曲がりが緩やかになって比較的楽な乗車姿勢をとることが可能である。
さらに、ピリオンステップ46の前記下端46bは、エンジン15のクランク軸線C1よりも上方かつステップフロア45aの上面よりも上方に位置しており、該左右ピリオンステップ46を車体下部に配置しながらも車体バンク時の路面クリアランスを十分に確保することが可能である。
As a result, the
Further, the
以上説明したように、上記実施例における低床式鞍乗り型車両は、運転者が着座するメインシート41と、後部同乗者が着座するパッセンジャーシート42と、前記運転者の足を載せるステップフロア45aと、前記後部同乗者の足を載せるピリオンステップ46とを備えた自動二輪車1であって、当該自動二輪車1の車体フレーム5は、前輪懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ6から後方に延びて後輪懸架系を間接的に上下揺動可能に支持するメインフレーム部10を有し、前記ピリオンステップ46の下端46bは、前記後輪懸架系を上下揺動可能に支持するピボット軸38の軸中心(エンジン15におけるピボット軸38と同軸の最終出力軸24の軸中心でもある)C2よりも前方かつ下方に配置されるものである。
As described above, the low floor saddle riding type vehicle according to the above embodiment has the
この構成によれば、ピリオンステップ46の下端46bをピボット軸38の軸中心C2よりも前方かつ下方に配置することで、当該自動二輪車1の低重心化を図るべくシート高を下げた場合にも、パッセンジャーシート42の着座面42aからピリオンステップ46までの距離を確保し易くし、パッセンジャーの足の曲がりを抑えて比較的楽な姿勢で乗車させることができる。
According to this configuration, even when the seat height is lowered to lower the center of gravity of the
また、上記低床式鞍乗り型車両においては、前記ピボット軸38と最終出力軸24とが互いに同軸とされることで、ピボット軸38と最終出力軸24とが互いに別軸である場合と比べて、後輪懸架系の揺動半径を確保した上で車両全長を短くすることができる。
In the low floor saddle riding type vehicle, the
さらに、上記低床式鞍乗り型車両においては、前記ピリオンステップ46の下端46bは、前記エンジン15のクランクシャフト16aの回転中心C1よりも上方に配置されることで、車体バンク時における路面からピリオンステップ46までの距離を十分に確保することができる。
Further, in the low floor saddle riding type vehicle, the
しかも、上記低床式鞍乗り型車両においては、前記メインシート41及びパッセンジャーシート42は、それぞれ前記メインフレーム部10を含む車体フレーム5に直接的に支持されることで、各シート41,42が物品収納ボックスや車体カバー等を介して車体フレーム5に間接的に支持される場合と比べて、シート高をより下げることができる。
Moreover, in the low floor saddle-ride type vehicle, the
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、エンジンが後輪懸架系と共に上下揺動するユニットスイング式の低床式鞍乗り型車両や、車体フレームに固定的に支持されたエンジンに対して変速機を収容する伝動ケースが上下揺動する低床式鞍乗り型車両にも適用できる。また、車体フレームのメインフレーム部が後輪懸架系を直接的に上下揺動可能に支持するピボット部を備えた低床式鞍乗り型車両や、左右一体のステップフロアを有する低床式鞍乗り型車両にも適用できる。
そして、上記実施例における構成はこの発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
The present invention is not limited to the above-described embodiment. For example, the present invention is fixedly supported on a unit swing type low floor saddle riding type vehicle in which the engine swings up and down together with the rear wheel suspension system, or a vehicle body frame. The present invention can also be applied to a low floor saddle-ride type vehicle in which a transmission case that houses a transmission with respect to an engine swings up and down. In addition, a low-floor saddle-ride type vehicle having a pivot portion in which the main frame portion of the body frame directly supports the rear wheel suspension system so as to be vertically swingable, and a low-floor saddle-ride vehicle having a left and right integrated step floor. It can also be applied to type vehicles.
And the structure in the said Example is an example of this invention, and it cannot be overemphasized that a various change is possible in the range which does not deviate from the summary of the said invention.
1 自動二輪車(低床式鞍乗り型車両)
5 車体フレーム
6 ヘッドパイプ
10 メインフレーム部
15 エンジン
16a クランクシャフト
C1 回転中心(クランク軸線)
24 最終出力軸
38 ピボット軸
C2 軸中心(ピボット軸線)
41 メインシート
42 パッセンジャーシート
45a ステップフロア
46 ピリオンステップ
46b 下端
1 Motorcycle (low floor saddle riding type vehicle)
5
24
41
Claims (4)
当該車両の車体フレーム(5)は、前輪懸架系を操向可能に支持するヘッドパイプ(6)から後方に延びて後輪懸架系を直接又は間接的に上下揺動可能に支持するメインフレーム部(10)を有し、前記ピリオンステップ(46)の下端は、前記後輪懸架系を上下揺動可能に支持するピボット軸(38)の軸中心よりも前方かつ下方に配置され、
前記メインフレーム部(10)に固定的に支持されるエンジン(15)と、該エンジン(15)の出力を後輪側に伝達可能とする左右方向に沿う最終出力軸(24)とを備え、前記ピリオンステップ(46)の下端は、前記最終出力軸(24)の軸中心よりも前方かつ下方に配置され、
前記ピボット軸(38)と最終出力軸(24)とが互いに同軸とされ、
前記後輪懸架系は、スイングアーム(35)とリヤクッション(37)とを備え、
前記リヤクッション(37)は、略水平に前後方向に延在し、前記ピボット軸(38)の上方で該ピボット軸(38)を前後に跨ぐように配置され、
前記ピリオンステップ(46)は、前記最終出力軸(24)の上方に配置されるフレーム部材(9a)にその上端部(47a)が結合され、該上端部(47a)に対してその下端部(48)が左右外側に位置するように傾斜して設けられたステー(47)の前記下端部(48)に支持され、
前記最終出力軸(24)に取り付けられるドライブスプロケット(39)が、前記ステー(47)の前記上端部(47a)の下方に配置され、該ドライブスプロケット(39)の一部が上面視で、前記ステー(47)と重なることを特徴とする低床式鞍乗り型車両。 The main seat (41) on which the driver is seated, the passenger seat (42) on which the rear passenger is seated, the step floor (45a) on which the driver's feet are placed, and the step floor (45a) are independent of each other. provided in the low floor type saddle-type vehicle provided with a pillion steps (46) for placing the feet of the rear passenger,
The vehicle body frame (5) of the vehicle extends from the head pipe (6) that supports the front wheel suspension system so as to be steerable and supports the rear wheel suspension system so that the rear wheel suspension system can swing up and down directly or indirectly. (10), the lower end of the pillion step (46) is disposed forward and below the center of the pivot shaft (38) that supports the rear wheel suspension system so as to be vertically swingable.
An engine (15) fixedly supported by the main frame part (10), and a final output shaft (24) along the left-right direction that enables transmission of the output of the engine (15) to the rear wheel side; The lower end of the pillion step (46) is disposed forward and below the axial center of the final output shaft (24),
The pivot shaft (38) and the final output shaft (24) are coaxial with each other;
The rear wheel suspension system includes a swing arm (35) and a rear cushion (37),
The rear cushion (37) extends in the front-rear direction substantially horizontally, and is disposed above the pivot shaft (38) so as to straddle the pivot shaft (38) in the front-rear direction .
In the pillion step (46), the upper end (47a) is coupled to the frame member (9a) disposed above the final output shaft (24), and the lower end ( 48) is supported by the lower end portion (48) of the stay (47) provided to be inclined so as to be positioned on the left and right outer sides,
A drive sprocket (39) attached to the final output shaft (24) is disposed below the upper end (47a) of the stay (47), and a part of the drive sprocket (39) is seen from above, A low floor saddle riding type vehicle characterized by overlapping with the stay (47) .
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