JP5306317B2 - ベクトルを使用する画像処理 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に画像の圧縮及び復号化に関し、特に特徴ベクトルのブロックの圧縮及び復号化に関する。
3次元グラフィックスのリアルタイムレンダリングは、モバイル端末において、ゲーム、マンマシンインタフェース、メッセージング及びmコマースを含む多くの魅力的な用途を有している。3次元レンダリングは計算コストの高いタスクであるため、多くの場合、十分な性能を達成するためには専用のハードウェアの構築を必要とする。従って、専用ハードウェアアーキテクチャの複雑さや使用帯域幅を低減する革新的な方法が非常に重要である。
特に携帯電話機における主なボトルネックはメモリ帯域幅である。メモリ帯域幅の使用量を低減する一般的な技術は、テクスチャ圧縮である。テクスチャリングとは、レンダリングされた三角形上に画像(ここでは、テクスチャと呼ぶ)を「貼り付ける」処理を指す。テクスチャをメモリに圧縮し、アクセス中にそれらのテクスチャを伸張すれば、帯域幅の使用を大幅に削減することができる。
殆どのテクスチャ圧縮方式は、写真のような画像形式のデータの処理に集中している。しかし、プログラマブルシェーダの出現により、従来の写真画像だけでなく他の多くの種類のデータもテクスチャとして使用され始めた。従って、バンプマッピングは、安価な方法で幾何学的物体に詳細な錯覚を与える技術として普及した。更に詳細には、バンプマップ又は法線マップと呼ばれるテクスチャが面法線を揺らがせるために各画素において使用される。法線マップを生成する一般的な方法では、ポリゴンの総数が多いモデルから開始し、幾何学的単純化アルゴリズムを使用して複雑さの低いモデルを作成する。それらの2つのモデル間の「差分」は、法線マップに「焼き付け」られる。リアルタイムレンダリングの場合、法線マップは複雑さの低いモデルに適用され、より緻密な外観を与える。例えば文献[1]は、法線マップを使用して品質を維持しつつ、三角形の総数が非常に多いモデル(15000個のポリゴン)から三角形の総数が非常に少ないモデル(1000個のポリゴン)にすることが可能な方法を示す。
移動デバイス及び端末はPCシステムより計算性能が低いため、ポリゴンの総数がより少ないモデルを使用できることは、当然移動デバイス及び端末にとって非常に魅力的である。
今日、殆どの場合、三角形等のプリミティブをレンダリングする度にローカル接空間(X, Y, Z)においてバンプマッピングが実行される。法線の長さは関係ないため、単位法線が採用される。従って、問題は3成分(X, Y, Z)を圧縮することである。ここで、X2 + Y2 + Z2 = 1である。最も単純な方式は、X, Y, ZをRGB(赤色、緑色、青色)として処理し、S3TCやDXT1[2]を使用して圧縮することであるが、品質は非常に低下する。
実際には、滑らかな表面の場合、非圧縮のRGB888やXYZ888でさえ、ある物体に対して十分な品質を与えない。特に滑らかな表面の場合、8ビットより多くのビット数が必要とされる。従って、ATI Technologiesは、多くの場合にXYZ888より高い品質を可能にする圧縮形式である3Dc[1]を開発した。
3Dcにおいては、X及びYのみが圧縮され、Zが式(1)を使用して計算される:
Figure 0005306317
(1)
X及びYは別個に圧縮される。X値は4×4画素のブロックにグループ化される。それらの値の範囲は、−127.000〜+127.000(あるいは、0〜255)であるが、多くの場合、それらの値はある区間にクラスタ化される。3Dcはそのことを利用し、16ビットを使用してその値を記す。16ビットのうち8ビットは区間の開始に対するものであり、8ビットは区間の終了に対するものである。
この区間内において、各値は3ビットずつ使用して特定される。これは、区間内の8つの再現レベルが可能であることを意味する。再現レベルはX方向及びY方向に常に等間隔に配置される(等間隔)。しかし、一般に、X方向のそのような再現レベルの間の間隔はY方向の対応する間隔と異なる。この2つの直行する方向/軸の解像度が異なる再現レベルのグリッドの使用は、圧縮されるブロックの元の法線の適切な表現とは限らない。
本発明は、従来の構成の上記欠点及び他の欠点を克服する。
本発明の一般的な目的は、効率的なブロック符号化/圧縮及びブロック復号化/伸張方法及びシステムを提供することである。
この目的及び他の目的は、添付の請求の範囲により規定されるような本発明により満たされる。
簡単に説明すると、本発明は、画像を圧縮(符号化)し、圧縮(符号化)画像を伸張(復号化)する形態の画像処理を含む。
本発明によると、圧縮される画像は、複数の画像要素(画素、テクスチャ要素であるテクセル、又は体積要素であるボクセル)を含む複数のブロックに分解される。ブロック中の各画像要素は、2つ又は3つの特徴ベクトル成分を有する特徴ベクトルにより特徴付けられる。その後、画像ブロックは圧縮される。
圧縮は、ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを判定することを含む。このバウンディングセクションは、圧縮されるブロックの特徴ベクトルの少なくとも一部を含む。少なくとも1つのサイズパラメータは、N個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するために使用される。更に、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションはそれらのベクトルを含む。ブロックの画像要素は、提供されたパターンの複数の表現ベクトルのうち1つのベクトルを画像要素の特徴ベクトルの表現として選択することにより符号化される。この選択は、画像要素の特徴ベクトルに基づいて更に実行される。選択したベクトルと関連付けられるベクトル識別子は、画像要素に割り当てられる。従って、圧縮又は符号化ブロックは、少なくとも1つのサイズパラメータの表現及びベクトル識別子のシーケンスを含む。
圧縮ブロックは、圧縮ブロックから少なくとも1つのサイズパラメータを提供することにより伸張又は復号化される。現在の画像に対する複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンは、提供されたサイズパラメータに基づいて提供又は再作成される。画像要素は、複数の表現ベクトルのうち1つのベクトルを画像要素の特徴ベクトルの復号化表現として選択するために、圧縮ブロックに提供される割当てベクトル識別子を使用して復号化される。
更に本発明は、ブロック圧縮器/符号器及びブロック伸張器/復号器に関する。
本発明は、元の特徴ベクトルのベクトル表現がバウンディングセクション内のグリッドを形成することに限定されない、ブロックの効率的な符号化を提供する。更に本発明は、X方向及びY方向に異なるサンプリングを有するという危険性を低減する。従って、決定論的擬似ランダムパターンの使用により、多くの画像ブロックに対して特徴ベクトルの更に正確な表現を提供し、それにより圧縮エラーを低減する。
本発明により提供される他の利点は、本発明の実施形態の以下の説明を読むことにより理解されるだろう。
添付の図面と共に以下の説明を参照することにより、本発明は本発明の更なる目的及び利点と共に最もよく理解されるだろう。
本発明の一実施形態に係る画像要素のブロックを圧縮する方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像要素のブロックを示す概略図である。 本発明に係るブロックの特徴ベクトルを示す図である。 本発明の一実施形態に係る表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを示す図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮ブロックを示す概略図である。 本発明に係るブロックの特徴ベクトルを示す別の図である。 本発明の一実施形態に係る表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを示す図である。 図6の元のバウンディングセクションの軸にパターンを位置合わせするために図7のベクトルパターンを回転することを示す図である。 図1及び図15のパターン提供ステップの一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る図9の方法の、追加のステップを示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態に係る図9の方法の、追加のステップを示すフローチャートである。 本発明の更なる実施形態に係る図9の方法の、追加のステップを示すフローチャートである。 図12の方法の動作を示す図である。 本発明の一実施形態に係る決定論的擬似ランダムパターンの生成を示す図である。 本発明の一実施形態に従って圧縮ブロックを復号化する方法を示すフローチャートである。 本発明に係る画像圧縮器及び画像復号器を備えるユーザ端末を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像圧縮器を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るブロック圧縮器を示すブロック図である。 図18のパラメータ判定器の一実施形態を示すブロック図である。 図18のパターン提供器の一実施形態を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像復号器を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るブロック復号器を示すブロック図である。 図22のパターン提供器の一実施形態を示すブロック図である。
図中、同一の図中符号は対応する要素又は同様の要素に対して使用される。
本発明は、画像及び図形処理に関し、特に、画像及びブロックの符号化又は圧縮、並びに符号化(圧縮)画像及びブロックの復号化又は伸張に関する。
概して本発明によれば、画像圧縮中、画像は複数のブロック又はタイルに分解又は分割される。そのような各ブロックは、特定の画像要素に関連する特性又は特徴を有する複数の画像要素を含む。ブロックは圧縮され、画像の圧縮表現を生成する。
その後、符号化画像又はグラフィックプリミティブがレンダリングされる場合、例えば画面上に表示される場合、圧縮ブロックの関連する画像要素は識別及び伸張される。それらの伸張画像要素は、元の画像又はグラフィックプリミティブの伸張表現を生成するために使用される。
本発明は、ゲーム、3次元(3D)マップ及びシーン、3Dメッセージ(例えばアニメーションメッセージ)、スクリーンセーバ、マンマシンインタフェース(MMI)等の3D図形に対する使用によく適しているが、それらへの使用に限定されない。つまり本発明は、1次元(1D)画像、2次元(2D)画像又は3D画像等の他の種類の画像又は図形を圧縮するために用いられてもよい。
本発明は、バンプマップ、法線マップ又は画像を処理するのに特に適している。従来技術において周知のように、法線又は面法線は、面に対して垂直である(平面の場合)か又は面の接平面に対して垂直である(平坦でない面の場合)3Dベクトルを示す。
本発明において、「画像要素」という表現は、ブロック又はブロックの圧縮表現の要素を示す。結果として、そのブロックは画像又はテクスチャの一部に対応する。従って本発明によると、画像要素は、(1D、2D、3D)テクスチャのテクセル(テクスチャ要素)、(1D又は2D)画像の画素又は3D画像のボクセル(体積要素)であってもよい。一般に画像要素は、特定の画像要素特性又は特徴により特徴付けられる。本発明において、各画像要素は、画像要素と関連付けられる特徴を表す特徴ベクトルを有する。この特徴は、画像要素の外観を制御するか又は外観に影響を及ぼす。そのような特徴ベクトルの好適な実施形態は面法線であり、更に好ましくは正規化された面法線である。そのような面法線は、3つのベクトル成分又は座標、すなわちX成分、Y成分及びZ成分を有する。しかし、一般に画像要素毎にX座標及びY座標等の2つの法線座標のみを特定するので十分である。これは、残りの座標が上記式(1)等を使用してそれらの座標から計算できるからである。
更に以下において、用語「画像」は、本発明を使用して符号化及び復号化される任意の1D、2D又は3D画像又はテクスチャを示すために使用される。それらの画像又はテクスチャは、バンプマップ、法線マップ、写真、ゲーム形式のテクスチャ、テキスト、図面、ハイダイナミックレンジ画像及びテクスチャ等を含むがそれらに限定されない。
本発明は、各画像要素が2次元特徴ベクトルを有する画像及びブロックを圧縮及び伸張するのに特に適する画像処理を提供する。本発明の好適な実現例において、2つのベクトル成分はX座標及びY座標(あるいは、X座標及びZ座標又はY座標及びZ座標)等の正規化面法線の2つの座標を表す。以下において、X成分及びY成分を含む特徴ベクトルと関連して本発明を説明する。しかし、X成分、Y成分、Z成分のうち2つの成分の任意の他の組合せが使用できるため、これは単なる例示として考えられるべきである。非正規化法線が採用される場合、第3の成分は、本明細書で説明されるように他の2つの成分と同様に単に追加及び処理される。
本発明の画像処理は、バウンディングセクションの再構成点の均一な分布を可能にするため、ブロックを処理するのに特に適する。これは、バウンディングセクションの隣接又は近傍の2つの再構成点の間からの平均距離が完全に均一であることを意味する。これは、再構成点が1つのグリッドにわたるか又はグリッドを形成することを必要とし且つ矩形のバウンティングボックス/セクションの場合にY方向と比較してX方向の隣接又は近傍の2つの再構成点の間の異なる距離を取得するという大きな欠点を有する従来の解決策と比較されるべきである。これは、本発明がバウンディングセクションの表現ベクトルのサンプリングを改善し、それによりいずれの方向へのアンダーサンプリングの危険性も低減することを意味する。
(圧縮/符号化)
図1は、本発明の1つの面に係る画像を圧縮する(不可逆的)方法を示す。画像は、複数のブロックに分解又は分割される。そのような各ブロックは、複数の画像要素、すなわち少なくとも2つの画像要素を含む。本発明の好適な実施形態において、ブロックは、16個の画像要素(画素、テクセル又はボクセル)を含み、2m×2n個の画像要素のサイズを有する。ここで、m=4-n及びn=0, 1, 2, 3, 4である。更に好ましくは、m及びnは双方とも2である。サイズ2m×2n又は2m×2m×2p個の画像要素のブロックを利用することもできる。ここで、m、n、pの全てが同時にゼロにならないようにという条件の下、m、n、pはゼロ又は正の整数である。図2は、本発明に係る16個の画像要素310を含むブロック300の一例を概略的に示す。図2は、画像要素310と関連付けられる種々の異なる特徴ベクトル又は法線312を概略的に更に示す。
ステップS1は、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを判定することを含む。このバウンディングセクションは、ブロック中の特徴ベクトルの少なくとも一部、好ましくは全てを含む。バウンディングセクションは、一般に、特徴ベクトル空間の平行四辺形であり、特に軸平行の直角平行四辺形、すなわち正方形又は矩形である。
特定の一実施形態において、ステップS1は、最初にこのバウンディングセクションを規定することを含む。この規定は、ブロック中の2D特徴ベクトルの最小及び最大の第1のベクトル成分(X成分等)と最小及び最大の第2のベクトル成分(Y成分等)とを識別することにより実現される。3D特徴ベクトルの場合、バウンディングセクションは平行六面体、好ましくは直角平行六面体であり、3つのベクトル成分の最小及び最大の成分が判定される。バウンディングセクションは、Xmin、Xmax、Ymin、Ymax等の識別された成分を使用して規定される。
少なくとも1つのサイズパラメータは、バウンディングセクションの識別されたベクトル成分に基づいて判定される。例えば第1の実施形態は、バウンディングボックスのサイズパラメータとして全ての4つの成分Xmin、Xmax、Ymin、Ymaxを使用できる。別の方法においては、ΔX=Xmax-Xmin及びΔY=Ymax-Ymin等のそれらの成分から計算される少なくとも2つのパラメータが代わりに使用可能である。他の方法は、Xmin、Xmax又はΔX=Xmax-Xmin、あるいはYmin、Ymax又はΔY=Ymax-Ymin等のサイズパラメータとして1つのベクトル成分のみを使用できる。前者の場合、パラメータは基本的にバウンディング平行四辺形の幅を表し、その一方で後者の場合は高さを表す。更なる方法は、ΔX/ΔY又はΔY/ΔX等の2つのパラメータのアスペクト比の表現を使用することである。本発明に従って使用される別の可能なサイズパラメータは、バウンディング平行四辺形の対角線の表現である。更に本発明において、上記提示されたパラメータのうち2つ以上のパラメータの組合せが使用可能である。従って、ステップS1において判定し且つ本発明のブロック圧縮において使用する少なくとも1つのサイズパラメータの具体的選択において、いくつかの可能性が存在する。しかし、バウンディングセクションの各次元のサイズ又は相対サイズを表す1つのパラメータ又は集合又は複数のパラメータが好ましい。
サイズパラメータの選択に関する重要な概念は、同一の種類のパラメータ又は複数のパラメータの同一の集合を、本発明に従って圧縮される種々のブロックに対して使用するのが好ましいことである。従って、サイズパラメータが第1のブロックに対するΔX、ΔYを含む場合、同一のパラメータの種類、すなわちΔX、ΔYは第2のブロックに対しても使用されるのが好ましいが、当然ΔX、ΔYの実際の値は2つのブロック間で異なってもよい。
次のステップS2は、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションが含むN個の複数の表現ベクトル又は再構成点の決定論的擬似ランダムパターンを提供するために、判定されたサイズパラメータを使用する。従って、特徴ベクトル空間の表現ベクトルのグリッドを生成する従来技術と明らかに異なり、本発明は、N個の複数の表現ベクトルがX方向に沿う第1のベクトル距離及びY方向に沿う第2のベクトル距離を有するようなグリッドを形成しない決定論的擬似ランダムパターンを提供するための入力として判定されたサイズパラメータを使用する。
本技術分野において周知のように、決定論的パターンは、同一の入力、すなわちサイズパラメータが与えられた場合に、表現ベクトルの同一パターンが取得されることを暗に示す。しかし、2つの異なる入力が同一パターンを結果として与えてもよい。擬似ランダムパターンは、同一のシード状態又は入力により、すなわちサイズパラメータにより初期化される時に表現パターンの同一シーケンスが提供されることを意味する。また、パターンの擬似ランダム特性は、N個の複数の表現ベクトルがバウンディングセクション内にある程度無作為に分布し、それによりブロック中の特徴ベクトルの元の分布を更に正確に表現する非グリッドパターンを達成することを暗に示す。
図3及び図4は本発明の原理を示す。図3は、特徴ベクトル空間、この場合はXY平面における2D特徴ベクトル(法線)312の分布を表す。図中、特徴ベクトル312のうち4つの特徴ベクトルのみが明示されており、ブロック中の残りの画像要素に対しては、ベクトル312の端点314に対応する点のみが示される。図面を単純化するために、特徴ベクトルのうち1つの特徴ベクトル及びその端点のみが図中符号を伴って提供される。図3は、ここではベクトル312の端点314を囲む軸平行の直角平行四辺形の形態であるバウンディングセクション330を更に示す。バウンディングセクション330のサイズは、ブロック中の特徴ベクトル312の最小及び最大のベクトル成分により規定される。
図4は、同一のバウンディングセクション330とバウンディングセクション330が含む端点324を有するN個の複数の表現ベクトル322とを示す。図面を単純化するために、図中、1つの表現ベクトル及びその端点のみが図中符号を与えられる。図から明らかに分かるように、擬似ランダムパターン320又はバウンディングセクション330内の表現ベクトル322の分布はグリッドとは程遠いが、依然としてX方向又はY方向のアンダーサンプリングなしでバウンディングセクション領域全体を均一にカバーすることができる。
図1に戻ると、次のステップS3において、N個の複数の表現ベクトルの擬似ランダムパターンの1つの表現ベクトルがブロック中の画像要素の特徴ベクトルの表現として選択される。この選択は、画像要素と関連付けられる特徴ベクトルに基づいて更に実行される。特徴ベクトルの端点に最近接する端点を有するベクトルは圧縮エラーを最小化するので、一般的な実現例ではステップS3においてそのようなベクトルが選択される。
次のステップS4は、選択したベクトルと関連付けられるベクトル識別子又は指標を画像要素に割り当てる。ステップS3及びS4は、ブロック中の画像要素毎に繰り返されるのが好ましく、これは線L1により概略的に示される。これは、そのような場合、結果として得られる圧縮ブロックの各画像要素が、N個の表現ベクトルのうち1つのベクトルの識別を可能にする割当てベクトル識別子を有することを意味する。
選択ステップS3及び割当てステップS4は、以下の擬似コードを使用して実現可能である。
for q = 0 to 15//図2に係るブロックを仮定して全ての画像要素に対して
{
minerr = MAXERR;
for i = 0 to 63//N=64の全ての表現ベクトルに対して
{
err = (fv_x[q] - rv_x[i]) × (fv_x[q] - rv_x[i]);
err = err + (fv_y[q] - rv_y[i]) × (fv_y[q] - rv_y[i]);
if err < minerr
{
minerr = err;
compressed[q] = i;
}
}
}
この場合、符号化される2D特徴ベクトルは、fv_x[](X成分が入る)及びfv_y[](Y成分が入る)に格納される。N個の表現ベクトルは、rv_x[](X成分が入る)及びrv_y[](Y成分が入る)に格納される。行列compressed[]は、画像要素毎に、特徴ベクトルの端点から表現ベクトルの端点までの最短の距離ベクトルを結果として与える表現ベクトルと関連付けられるベクトル識別子iを含む。
ステップS1〜S6は、画像分解中に提供される全てのブロックに対して繰り返されるのが好ましい。結果として、圧縮ブロックのシーケンス又はファイルが得られる。結果として得られる圧縮ブロックは、ブロック分解で分解されたのと同一の順序で左から右及び上から下にファイルに並べられる。その後、方法は終了する。
圧縮画像は、その後の画像の表示等のレンダリングまで格納しておくためにメモリに提供される。更に圧縮画像は、別のユニットへの(無線、又は有線)送信のために圧縮ブロック表現の信号として送信機に提供される。
図1に開示された上述のブロック圧縮の結果、ブロックの圧縮表現が得られる。そのような圧縮ブロック表現500を図5に示す。圧縮ブロック500は、サイズパラメータ510、520、530、540の表現を含む。図中、圧縮ブロック500は、バウンディング平行四辺形の対角線上で対向する2つの隅の座標510、520、530、540の表現を含む。
各特徴ベクトルがベクトル成分毎にPビットを有する場合、サイズ表現510、520、530、540もPビットを有する。別の実施形態において、サイズパラメータ表現510、520、530、540は、特徴ベクトルのベクトル成分と比較してより少ないビット数を含む。例えば、座標表現510、520、530、540はMビットでもよい。ここで、M<Pである。更に、異なるサイズパラメータ510、520、530、540に対して異なるビット数を使用できる。
圧縮ブロック500はベクトル識別子550を更に含み、好ましくはブロックの画像要素毎に1つのそのようなベクトル識別子550を含む。
図2に示すようなブロックレイアウトを有する一般的な実現例において、すなわち図5のQが16であり、N=64個の表現ベクトルが決定論的擬似ランダムパターンに提供される場合、サイズパラメータ表現510、520、530、540毎に8ビットが使用可能である。その結果、4×8=32ビットとなる。この例示において、64個の異なる表現ベクトルを有するため、6ビットのベクトル識別子550を必要とする。これにより、識別子シーケンスに対する合計ビットサイズは16×6=96ビットとなる。従って、圧縮ブロック500の合計サイズは32+96=128ビットになる。
表現ベクトルの擬似ランダム化の利点は、ベクトル識別子550毎に奇数のビット数を使用できることである。従来技術に係るグリッドを使用するシステムにおいて、ベクトル識別子に対して使用される画像要素毎のビット数は2で割り切れる。これは、2で割り切れない場合にはビットを浪費せずにM×Mの表現ベクトルのグリッドを作成できないためである。例えば、5ビットのベクトル識別子を使用するグリッドは、M×M<25=32であることを要求する。これは、Mが5である必要があり、従って32-25=7個のビットの組合せを浪費することを意味する。実際にはこれにより、グリッドに基づくシステムは画像要素毎に4ビット又は6ビットの識別子を使用する必要がある。しかし、本発明は5ビット又は7ビットのベクトル識別子550等の奇数のビット数の識別子を使用できる。
本発明は、図5に示す特定のビットレイアウトに限定されない。実際には、含む要素、すなわちサイズパラメータ表現510、520、530、540及びベクトル識別子550の任意の順序が使用可能である。
場合によっては、ブロックの特徴ベクトルは、必ずしもX軸及びY軸に平行な辺を有するバウンディング平行四辺形を使用することで最適に表現可能であるとは限らない。図6は、そのような一例を示す。図から分かるように、全ての特徴ベクトルを含む直角平行四辺形330の最小の可能なバウンディングセクションは、実際には回転されるため軸平行ではない。そのようなバウンディングセクション330は、2つのベクトルv1342及びv2344、並びに
Figure 0005306317
等の高さ因子のみを使用して新しい座標フレームで表される。ここで、width=||v1-v2||であり、heightは回転された平行四辺形330の高さである。この座標フレームの2つの軸は、単純に
Figure 0005306317
及び
Figure 0005306317
である。
このバウンディング平行四辺形330の左下の隅は
Figure 0005306317
であり、対角線上の対向する隅は
Figure 0005306317
により規定される。
この場合、パラメータhは、表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するためにサイズパラメータ及び入力として使用可能である。好適な実施形態において、最初にバウンディングセクション330は、図7に示すようなX軸及びY軸に位置合わせされる。h又は上述のサイズパラメータのうちの任意のサイズパラメータ又はそれらのサイズパラメータの組合せ等の少なくとも1つのサイズパラメータは、バウンディングセクション330内の表現ベクトルのパターン320を生成するために採用される。その後、バウンディングセクション330及び更に重要には表現ベクトルのパターン320は、図6に示す元の回転位置に到達するように回転される。これは、この例において、バウンディング平行四辺形330の左側の辺の中点がベクトルv1342に位置合わせされるまで、バウンディング平行四辺形330の左下の隅(Xmin, Ymin)により規定される回転点を中心にパターン320を回転することを含む。その後、最も合致する表現ベクトルの選択及びベクトル識別子の割当てが上述のように実行される。
従って、回転不変な特徴ベクトル圧縮が採用される場合、最初に決定論的擬似ランダムパターンが提供され、その後回転されてバウンディング平行四辺形の辺を境界フレームの軸に位置合わせする。
この場合、圧縮ブロックは、ベクトル識別子のシーケンスに加えて2つのベクトルv1及びv2の表現、並びに表現heightを含むのが好ましい。
バウンディングセクション及び表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンが必ずしも回転のみ行なわれる必要はなく、平行移動又は平行移動及び回転等の他の形態の移動も可能であることは、本発明により考慮される。
図9は、図1のベクトル提供ステップS2の一実施形態を示すフローチャートである。方法は、図1のステップS1から継続する。本実施形態において、少なくとも1つのサイズパラメータは、N個の表現ベクトルのパターンを生成する目的で決定論的擬似ランダム関数の初期シード入力として利用される。方法はステップS10において開始し、ベクトルカウンタkはゼロに設定され、シード入力はサイズパラメータに設定される。次のステップS11は、表現ベクトルv0を出力又は得る決定論的擬似ランダム関数又は生成元にシードを入力する。次のステップS12は、k=N-1であるか、すなわち必要なN個の表現ベクトルを得たかを調査する。k≠N-1の場合、ステップS13に進み、得られた表現ベクトルv0はシード入力として採用され、ベクトルカウンタkは1増分される。
上記より明らかなように、得られた表現ベクトルはvx及びvy等の2つのベクトル成分を含む。擬似ランダム関数又は生成元は、入力として2つの数字、すなわちvx及びvy、あるいはΔX及びΔY、ΔX/ΔY又はΔY/ΔX等の初期サイズパラメータを使用する。あるいは、最初に、単一の数字は、ベクトル成分又は複数のサイズパラメータに基づいて、例えばそれらを加算することにより生成される。
いずれの場合も、方法はステップS13からステップS11に戻り、新しい表現ベクトルv1が先の表現ベクトルv0に基づいてシード入力として出力される。ステップS11〜S13のループは、N個の表現ベクトルがv0-vN-1を得るまで繰り返される。このループにおいて、決定論的擬似ランダム関数又は生成元への入力は、k=0でない限り、次のベクトルvkを提供するための先の表現ベクトルvk-1である。この場合、シードはサイズパラメータである。N個の異なる表現ベクトルが提供されると、図1のステップS3に進む。
本実施形態は、以下の擬似コードを使用して実現される。この場合、関数RAND()は区間[0.0, 1.0]、すなわち端点0.0及び1.0を含む区間の乱数を得る。シードは、関数SEED()により設定される。この例示において、表現ベクトルはバウンディングセクションのサイズを補正するためにΔX及びΔYにより変倍される。
function generate_representation_vectors(Xmin, Xmax, Ymin, Ymax)
ΔX=Xmax-Xmin;
ΔY=Ymax-Ymin;
if ΔX==ΔY
{
SEED(ΔX×256+ΔY)//サイズパラメータに基づいて初期シードを生成する
for i = 0 to 63//N=64個の表現ベクトルを提供する
{
rv_x[i] = Xmin + ΔX × RAND();
rv_y[i] = Ymin + ΔY × RAND();
}
}
ここで、表現ベクトルのX座標及びY座標は、rv_x[]及びrv_y[]にそれぞれ格納される。
上記提示された擬似コードは、バウンディングセクションが正方形の場合に適する。しかし、ΔXがΔYと等しくない場合、一方向のアンダーサンプリングを回避することに注意が払われるべきである。同等なサンプリング特性を実際に保持する表現ベクトルのパターンを作成する1つの可能な実現例は、ΔX及びΔYの大きい方を使用してランダムな値を変倍し、バウンディングセクション外の点を単純に廃棄することである。
図10は、ブロック圧縮方法の追加のステップを示すフローチャートである。方法は、図9のステップS11から継続する。次のステップS20は、新しく得られた表現ベクトルvkがバウンディングセクションの境界線内又は境界線上に存在するかを調査する。ベクトルvkがバウンディングセクション外にある場合、そのベクトルは廃棄され、新しいベクトルvkが得られる(廃棄されたベクトルをシードとして使用して)。このチェック及び廃棄は、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションが含む表現ベクトルvkが見つけられるまで継続され、図9のステップS12に進む。
そのような実現例に対する擬似コードは以下の通りである。
function generate_representation_vectors(Xmin, Xmax, Ymin, Ymax)
ΔX=Xmax-Xmin;
ΔY=Ymax-Ymin;
SEED(ΔX×256+ΔY)//サイズパラメータに基づいて初期シードを生成する
if ΔX==ΔY//正方形のバウンディングセクションの場合
{
for i = 0 to 63//N=64個の表現ベクトルを提供する
{
rv_x[i] = Xmin + ΔX × RAND();
rv_y[i] = Ymin + ΔY × RAND();
}
}
else//矩形のバウンディングセクションの場合
{
if ΔX > ΔY//ΔX、ΔYの大きい方に従ってランダムな値を変倍する
Δbig = ΔX;
else
Δbig = ΔY;
for i = 0 to 63//N=64個の表現ベクトルを提供する
{
candidate_x = Δbig×RAND();//候補表現ベクトル
candidate_y = Δbig×RAND();
while NOT((candidate_x≦ΔX) AND (candidate-y≦ΔY))
{
candidate_x = Δbig×RAND();//古い候補ベクトルが廃棄される
candidate_y = Δbig×RAND();//新しい候補ベクトルが得られる
}
rv_x[i] = Xmin + candidate_x;
rv_y[i] = Ymin + candidate_y;
}
}
本発明の更なる実施形態は、得られた表現ベクトルが特徴ベクトル空間において先に得られたベクトルに近接して配置されているかを調査する。バウンディングセクションの領域の全体又は少なくともかなりの部分を可能な限り範囲に含むように適切に分布した擬似ランダムパターンを提供するために、複数の表現ベクトルがあまりに位置が接近した点で終了しないことが好ましい。
図11は、圧縮方法の追加のステップを示すフローチャートである。方法は、図9のステップS11から継続する。次のステップS30は、得られたベクトルvkと先に得られた表現ベクトルvdとの間の距離ベクトルの長さが規定の閾値Tより小さいかを調査する。ここで、d=0, ..., k-1である。そのような場合、現在の候補表現ベクトルは廃棄され、新しい候補ベクトルvkが得られてステップS30で試験される。候補表現ベクトルが先のベクトルから十分に離れている場合、図9のステップS12に進む。
生成される特定の擬似ランダムパターンに依存して、N個のベクトルに近づくにつれて、先に得られた表現ベクトルから最短の長さで位置付けられる新しい表現ベクトルを得ることは益々困難になるだろう。そのような場合、閾値Tの適応が採用される。例えば事前定義された新しい表現ベクトル数が得られ、ステップS30において試験される要求を満たさずにS31で廃棄される場合、閾値TはT1<Tに減少される。手順は、新しい閾値T1を使用して継続され、N個のベクトルのうちいくつかの残りの表現ベクトルを得られる。新しいベクトルが減少したベクトルT1を使用して最後に事前定義された試行回数で得られなかった場合、この閾値の段階的な減少は複数段階で実行される。
閾値Tが2つの異なる閾値、すなわちベクトル成分毎に1つの閾値である2つの異なる閾値Tx及びTyと交換可能であることは、本発明により考慮される。そのような場合、ステップS30は、
Figure 0005306317
であり且つ
Figure 0005306317
であるかをチェックすることを含む。
図11に示す上述の手順は、ポアソン分布又は少なくともポアソンのような分布に従って分布する表現ベクトルを提供する。従って、ポアソン分布は互いに対して最短距離を有する点を与える。ポアソン分布でない場合、表現ベクトルが互いに非常に近接し、その結果、バウンディングセクションの別の部分が不十分にサンプリングされるため、ポアソン分布を提供することは利点である。本発明のベクトルのサンプリングにおいて、表現ベクトルのポアソン(又はポアソンのような)分布を取得する他の方法も使用可能である。
候補表現ベクトルがバウンディングセクション内にあるかをまず調査してから、判定された表現ベクトルに近接し過ぎないことをチェックするために、図10及び図11に開示される実施形態の組合せが使用可能であることは、本発明が予期するところである。
図10及び図11に開示される実施形態のいずれかと別個であるか又はそれと組み合わされる本発明の別の実施形態を図12に示す。方法は、図9のステップS11から継続する。N個の表現ベクトルが得られると、結果として得られる決定論的擬似ランダムパターンは、各表現ベクトルをボロノイ領域又はセルの重心に反復的に移動することにより緩和される。従来技術において周知のように、Sが次元dのユークリッド空間におけるn個の点の集合である場合、Sの点pのボロノイ領域V(p)は、Sの他の点よりpに近接する点の集合である。図13は、表現ベクトルの端点324に対するそのようなボロノイ領域326を示す。表現ベクトルは、ボロノイ領域326の重心の方向を指し示すように移動される。1つのベクトルの移動が隣接する表現ベクトルのボロノイ領域326に影響を及ぼすため、このベクトルの移動及び緩和は反復処理で実行されるのが好ましい。
少なくともいくつかの表現ベクトルが緩和後にバウンディングセクションの境界線の方向を指し示すことを可能にするため、境界線上のボロノイ領域はバウンディングセクションの外側に1/7等のある距離だけ拡張される。
パターン緩和が完了すると、図1のステップS3に進む。
本発明に係る決定論的擬似ランダムパターンを生成する別の実施形態を図14に概略的に示す。本実施形態は、サイズパラメータをシードとして使用して候補表現ベクトルを提供することを含む。必要に応じて実行されるステップは、候補表現がバウンディングセクション内に存在するかを調査し、存在しない場合はそのベクトルを廃棄する。新しい表現ベクトルは、先に提供された表現ベクトルの端点324を中心とする円328の円周上の点の方向を指し示すように無作為に提供される。新しい表現ベクトルがバウンディングセクション内にあるか否かを調査するために、必要に応じて再度チェックを実行してもよい。この手順は、表現ベクトルvkが先のベクトルvk-1の端点に位置付けられる円の円周の方向を指し示すようにN個の複数の表現ベクトルを得るために繰り返される。
複数の表現ベクトルが互いに近接して位置する端点の方向を指し示すことを防止し、それによりバウンディングセクションの一部において不十分なサンプリングを有する危険性を防止するために、別のチェック及び可能なベクトル廃棄が本実施形態において使用可能である。従って、表現ベクトルvkは、先に提供された表現ベクトルvd d=0, ..., k-1の端点を中心とする円が含む点の方向を指し示す場合に廃棄される。本実施形態において、ベクトルは、先に得られた表現ベクトルの端点と関連付けられ且つその端点を中心とする円の内部にある場合に廃棄される。図14において、斜線で網掛けされた領域は、図示される円328の円周上で終了する次の表現ベクトルに対して利用可能ではない。
図1のステップS2で提供される決定論的擬似ランダムパターンは、上述の任意の実施形態に従って実行中に生成される。そのような場合、そのようなパターンは、サイズパラメータシードから開始して、圧縮されるブロック毎に生成される。別の方法は、種々のシード値に対して上述の任意の実施形態を使用して複数の種々の決定論的擬似ランダムパターンを最初に事前に計算することである。これらの事前に計算されたパターンは、テーブル又はデータベースに格納される。その結果、圧縮中、表現ベクトルは生成されない。明らかに対照的に、図1のステップS2のパターンの提供は、少なくとも1つのサイズパラメータをテーブル又はデータベースルックアップインデックスとして使用して決定論的擬似ランダムパターンをデータベースから提供又は検索することを含む。
上述のように、サイズパラメータが8ビットシーケンスである場合、ΔX等のサイズパラメータは28=256個の値のうち任意の値である。同様のことがY成分ΔYにも当てはまる。従って、そのようなサイズパラメータの256×256=65,536個の異なる組合せが存在する。これは、65,536個の擬似ランダムパターンを事前に計算し且つ格納することになる。別の方法は、計算及び格納されたパターンの数を減少し、そのようなパターンの各々を特定の値の代わりにサイズパラメータの範囲又は区間と関連付けることである。例えば、t1≦ΔX<t2の場合は第1の擬似ランダムパターンが使用され、t2≦ΔX<t3の場合は表現ベクトルの第2のパターンが採用されるべきである。ここでt1<t2<t3である。別の方法は、幅パラメータをwidth=max(ΔX, ΔY)と規定し、高さパラメータをheight=min(ΔX, ΔY)と規定することである。そのような場合、それらのパラメータのアスペクト比H=height/width(0<H≦1)は使用するパターンを選択するために使用される。例えば、s1≦H<s2の場合は第1の擬似ランダムパラメータが使用され、s2≦H<s3の場合は第2のベクトルパターンが使用される。ここでs1<s2<s3である。
これは、関連する区間内に存在する種々の初期シードが試験され、結果として得られるパターンがバウンディングセクションのいくつかの領域において不十分なサンプリングを有するパターンを廃棄する目的で調査されるという更なる利点を有する。そのような場合、最適な擬似ランダムパターンを有すると考えられるパターンのみがサイズパラメータシードの所定の区間に対して格納される。
パターンを提供することは、判定されたサイズパラメータを種々の事前定義済み区間と比較することと、サイズパラメータが存在する区間と関連付けられるデータベース中のパターンを識別することとを含む。
(伸張/復号化)
図15は、本発明に係る圧縮画像を伸張する方法を示すフローチャートである。圧縮画像は、基本的にブロックのいくつかの圧縮表現を含む。それらのブロック表現は、上述の画像圧縮方法により生成されるのが好ましい。
一般に、方法は伸張する圧縮ブロックを識別することにより開始する。圧縮画像の全てのブロックが伸張されて、元の画像の伸張表現を生成することが可能である。あるいは、元の画像の一部のみがアクセスされる。その結果、選択された数のブロックのみが伸張される必要がある(あるいは、更に厳密には、ある特定のブロックの選択された数の画像要素が復号化される必要がある)。
正確な圧縮ブロックが識別されると、本実施形態において、ステップS50は圧縮ブロックに基づいて少なくとも1つのサイズパラメータを提供する。提供ステップS50は、単純に1つ以上のサイズパラメータに対して各ビット組合せを検索することにより実行され、それらをパラメータとして直接使用できる。例えば圧縮ブロックのパラメータがPビットを含む場合、検索されたパラメータはPビットを含む。別の実施形態において、パラメータ表現はMビットを含む。ここでM<Pである。そのような場合、検索されたMビットシーケンスは、ステップS50においてサイズパラメータを構成するPビットシーケンスに拡張又は拡大される。このビットの拡張は、MビットシーケンスのうちP-Mビットの最下位ビット(又は最上位ビット)を複製し且つそれらを最上位ビット(又は最下位ビット)として加算してPビットシーケンスを形成することにより実現可能である。更に上述したように、Xmin、Xmax、Ymin及びYmaxを含む圧縮ブロックからΔX及びΔYを計算する等、サイズパラメータは検索したシーケンスに基づいて更に計算可能である。
次のステップS51は、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションが含むN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供する目的で提供されたサイズパラメータを使用する。このS51の提供は、基本的に図1の圧縮方法の対応するステップS2と同様に実行される。その結果、図9〜図14に更に開示される上述の実施形態はブロック復号化において更に使用される。そのような場合、ブロック圧縮において採用された擬似ランダム関数又は生成元のコピーは、ブロック復号化においても採用される。これは、同一のサイズパラメータが与えられると、同一の擬似ランダムパターンが圧縮及び復号化の双方において生成されることを意味する。
同様に、複数の決定論的擬似ランダムパターンが事前に計算されており且つデータベースに格納される場合、ステップS51は、関連するパターンをデータベースから識別及び検索する目的でステップS50で提供されたサイズパラメータをパターン識別子として使用することを含むことができる。
バウンディングセクションが回転及び/又は平行移動される場合、提供されたパターンは、圧縮ブロックに含まれる上述の2つのベクトル表現に基づいて特徴ベクトル空間において回転/平行移動される。
その後、ステップS52に進み、ベクトルはN個の表現ベクトルの中からブロック中の画像要素に対して選択される。選択されたベクトルは、画像要素の元の特徴ベクトルの復号化表現として採用される。ベクトルの選択は、圧縮ブロックに含まれ且つ画像要素と関連付けられるベクトル識別子又はインデックスに基づいて実行される。図5を参照。
画像要素の最終的な特徴ベクトル表現は、必要に応じて、2Dベクトルの成分及び式(1)を使用して、選択された表現ベクトルの第3のベクトル成分を計算することにより判定されてもよい。
ステップS52は、ブロック中のいくつかの画像要素に対して実行される(線L2により概略的に示される)。いくつかの用途においては、単一の画像要素のみが特定のブロックから復号化される、特定のブロックの複数の画像要素が復号化される、且つ/又は特定のブロックの全ての画像要素が復号化される、ことが本発明により予期されている。
ステップS50〜S52は、復号化されるべき画像要素を含む全てのブロックに対して繰り返されるのが好ましい。これは、ステップS50〜S52のループが1度実行されることもあるが、多くの場合、異なる圧縮ブロックに対して数回及び/又は特定の圧縮ブロックに対して数回実行されることを意味する。
元の画像の伸張表現又はその一部は、復号化画像要素及びブロックに基づいて生成される。尚、いくつかの応用例において、復号化表現の単一画素をレンダリングするために、いくつかの画像要素が復号化される必要がある。例えば、3次元線形補間の間に8つの画像要素が復号化され、2次元線形補間の場合には対応する数は4つの画像要素である。このことは、当業者には周知である。その後、方法は終了する。
(本発明の実装)
本発明に係るブロック(画像)圧縮及びブロック(画像)伸張方式は、ユーザ端末、あるいは画像を処理及び/又はレンダリングするように構成される他のユニット等の一般的なデータ処理システムに提供される。そのような端末はコンピュータであってもよく、例えばPC、ゲームコンソール、あるいはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルユニット及び電話機等のシンクライアントである。
本発明に係る圧縮及び/又は復号化方法は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして実現されてもよい。方法又はその一部を実現するコンピュータプログラム製品は、汎用又は特に適応されたコンピュータ、プロセッサ又はマイクロプロセッサ上で実行するソフトウェア又はコンピュータプログラムを含む。ソフトウェアは、図1又は図15及び好ましくは図9〜図12において上述したステップの少なくとも1つを使用してコンピュータに方法を実行させるコンピュータプログラムコード要素又はソフトウェアコード部分を含む。プログラムは、磁気ディスク、CD−ROM又はDVDディスク、USBメモリ、ハードディスク、光磁気メモリ記憶手段等の1つ以上の適切なコンピュータ可読媒体又はデータ記憶手段、RAM又は揮発性メモリ、ROM又はフラッシュメモリにファームウェアとして全体又は部分的に格納されてもよく、あるいはデータサーバに全体又は部分的に格納されてもよい。
(ユーザ端末)
図16は、モバイルユニットで表されるユーザ端末10を示す。しかし、本発明は、モバイルユニットに限定されず、PCコンピュータ及びゲームコンソール等の他の端末及びデータ処理ユニットで実現可能である。本発明に直接関わるモバイルユニット10の手段及び要素のみを図示する。
モバイルユニット10は、モバイルユニット10内で画像データを含むデータを処理するための(中央)処理装置(CPU)13を含む。グラフィックシステム12は、画像及び図形データを管理するためにモバイルユニット10に提供される。特にグラフィックシステム12は、接続された画面16又は他の表示装置上に画像をレンダリング又は表示するように構成される。モバイルユニット10は、データを格納するために記憶装置又はメモリ14を更に含む。画像データ、特に本発明に係る圧縮画像データがこのメモリ14に格納されてもよい。
本発明に係る画像圧縮器20は、一般にモバイルユニット10に提供される。この圧縮器20は、画像又はテクスチャを画像の圧縮表現に圧縮するように構成される。上述したように、そのような圧縮表現は、複数の圧縮ブロックのシーケンス又はファイルを含む。この画像圧縮器20は、図示されるように、CPU13上で実行するソフトウェアとして提供されてもよい。あるいは又はそれに加えて、圧縮器20は、グラフィックシステム12又はモバイルユニット10の他の場所に配置されてもよい。
ブロック圧縮器20からの画像の圧縮表現は、画像を後でレンダリングするまで格納するために、(メモリ)バス15を介してメモリ14に提供されてもよい。あるいは又はそれに加えて、圧縮画像データは、他の外部端末又はユニットに(無線又は有線)送信するために入出力(I/O)ユニット11に転送されてもよい。例えばI/Oユニット11は、ユーザ端末の送信機及び受信機のチェーンを表す。I/Oユニット11は、外部ユニットから画像データを受信するように更に構成される。この画像データは、画像圧縮器20により圧縮されるべき画像又は伸張されるべき圧縮画像データであってもよい。更に、例えばグラフィックシステム12に提供された専用テクスチャメモリに圧縮画像表現を格納できる。また、圧縮画像の一部が例えばグラフィックシステム12のテクスチャキャッシュメモリに更に又は代わりに(一時的に)格納されてもよい。
一般に、伸張画像表現を生成するために、本発明に係る画像伸張器30は圧縮画像を伸張するためにモバイルユニット10に提供される。この伸張表現は、元の画像全体又はその一部に対応してもよい。画像伸張器30は、伸張画像データをグラフィックシステム12に提供し、一般にグラフィックシステム12は、データが画面16上にレンダリング又は提示される前にデータを処理する。図示されるように、画像伸張器30はグラフィックシステム12に配置される。あるいは又はそれに加えて、復号器30は、CPU13又はモバイルユニット10の他の場所で実行するソフトウェアとして提供可能である。
図示するように、モバイルユニット10は、画像圧縮器20及び画像伸張器30の双方を備える。しかし、端末10によっては、画像圧縮器20のみを含むことができる。そのような場合、圧縮画像データは、画像の伸張及び可能性としてレンダリングを実行する別の端末に送信される。同様に、端末10は画像伸張器30のみを含むことが可能である。すなわち、圧縮器を有さない。そのような端末10は、圧縮画像データを含む信号を別のエンティティから受信し、それを伸張して伸張画像表現を生成する。このように、圧縮画像信号は無線送信機及び受信機を使用して端末間で無線送信される。あるいは、本発明に従って端末間で画像及び圧縮画像表現を配信する他の技術が採用可能であり、例えばBLUETOOTH(登録商標)、IRポートを使用するIR技術及び端末間の画像データの有線転送がある。更に、接続可能であり且つ端末間で交換可能であるUSBメモリを含むメモリカード又はチップがこの画像データ端末間配信に対して使用可能である。
モバイルユニット10のユニット11、12、13、20及び30は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。
(画像符号化器)
図17は、本発明に係る画像圧縮器20の一実施形態を示すブロック図である。一般に圧縮器20は、入力画像を複数の画像要素のいくつかの画像ブロックに分解又は分割する画像分解器22を含む。分解器22は、16個の画像要素(画素、テクセル又はボクセル)を含むブロック、すなわち画像要素4×4個分の一般的なサイズを有するブロックに画像を分解するように構成される。この分解器22は、異なる入力画像を異なるサイズのブロックに分解するように構成される。そのような場合、分解器22は入力情報を受信するのが好ましく、それにより所定の画像に対して使用するブロック形式の識別が可能になる。
画像圧縮器20の本実施形態は、ブロック圧縮器100を含む。このブロック圧縮器100は、画像分解器から受信したブロックを圧縮し、圧縮ブロック表現を生成する。ブロック表現の全体のサイズは、非符号化ブロックの対応するサイズより小さい。ブロック圧縮器100は、分解器22からの各ブロックを順次処理(符号化)するように構成されるのが好ましい。
別の実現例において、圧縮器20は、画像分解器22からの複数のブロックを並列処理する複数のブロック圧縮器100を含む。それにより、画像符号化時間の合計は短縮される。
画像圧縮器20のユニット22及び100は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット22及び100は、画像圧縮器20に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットが画像処理端末の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
(ブロック符号化器)
図18は、図17の画像圧縮器のブロック圧縮器等の本発明に係るブロック圧縮器100の一実施形態を示すブロック図である。圧縮器100は、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを判定するように構成されるパラメータ判定器110を含む。この判定は、ブロックの特徴ベクトルの少なくとも一部に基づいてバウンディングセクションを規定することにより実行される。上述の任意のパラメータ実施形態等のサイズパラメータは、規定されたバウンディングセクションに基づいてパラメータ判定器により判定される。
パターン提供器120は、ベクトル空間のバウンディングセクションが含むN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するために、圧縮器100で実現される。提供器120は、パラメータ判定器110により判定される少なくとも1つのサイズパラメータに少なくとも部分的に基づいてそのパターン提供を実行する。
特定の一実施形態において、パターン提供器120は、接続されたパターンデータベース150から事前に計算された擬似ランダムパターンを検索するために判定されたサイズパラメータを使用する。そのような場合、データベースは、N個の複数の表現ベクトルの複数の異なる擬似ランダムパターンを含む。ここで、各パターンはサイズパラメータの許容される範囲又は値と関連付けられる。従って、少なくとも1つのサイズパラメータはデータベース150においてパターン識別子として機能し、それにより圧縮器100による実際のブロック圧縮手順中の任意の実行中のパターン計算の必要性を緩和する。本明細書において更に説明されるように、データベース150の種々のパターンは、パターン提供器120により先に生成されていてもよい。あるいは、パターンはいくつかの他のユニットにより生成され、データベース150に入力するために圧縮器100に送出される。
ベクトル選択器130は、ブロック中の少なくとも1つの画像要素に対して、提供されたパターンのN個の複数の表現ベクトルの中から1つのベクトルを選択するために、ブロック圧縮器100で実現される。選択器130は、好ましくは特徴ベクトルと複数の表現ベクトルのうちの1つのベクトルとの間の差分ベクトルの最短のベクトルの長さを結果として与えるベクトルを選択することにより、画像要素の特徴ベクトルに基づいて更に選択を行なう。
ブロック圧縮器100は、処理された画像要素にベクトル識別子を割り当てるように構成される識別子割当器140を含む。更にこのベクトル識別子は、ベクトル選択器130により選択されたベクトルと関連付けられ、そのベクトルの識別を可能にする。ベクトル選択器130及び識別子割当器140は、ベクトルを選択し、ブロック中の画像要素毎にベクトル識別子を割り当て、それによりサイズパラメータの表現及びベクトル識別子のシーケンスを含む圧縮ブロックの圧縮表現を取得する。
ブロック圧縮器100のユニット110〜140は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット110〜150は、ブロック圧縮器100に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットが画像圧縮器の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
図19は、図18のパラメータ判定器110の一実施形態を示す概略ブロック図である。判定器110は、圧縮ブロックに基づいてバウンディングセクションの長さを表す第1のサイズパラメータを判定するように構成される長さ判定器112を含む。長さ判定器112は、Xmin及びXmaxに対応する圧縮ブロックのシーケンスを検索し且つ可能性として拡張する。長さパラメータは、それらの2つの値の間の差分として計算される。すなわち、ΔX=Xmax-Xminである。
高さ判定器114は、バウンディングセクションの高さを表す第2のパラメータを判定するように構成される。この判定器114は、Ymin及びYmaxに対応する圧縮ブロックのビットシーケンスを検索し且つ可能性として拡張し、それらの値の差分として高さを計算する。すなわち、ΔY=Ymax-Yminである。
パラメータ判定器110のユニット112及び114は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット112及び114は、パラメータ判定器110に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットがブロック圧縮器の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
図20は、図18のパターン提供器120の一実施形態を示すブロック図である。提供器120は、シード入力に基づいて表現ベクトルを出力する決定論的擬似ランダムベクトル生成器122を含む。生成器122の初期シード入力は、パラメータ判定器の少なくとも1つのサイズパラメータである。必要に応じて後続するシードは、直前に出力された表現ベクトルである。ベクトル生成器122が2つ(あるいは、3つ又はそれ以上)のベクトル成分を別個に処理してもよいことは、本発明により考慮される。そのような場合、生成器122は、擬似ランダム関数の2つのインスタンスを有することができる。一方はXベクトル成分を出力するためであり、他方はYベクトル成分を出力するためである。
ベクトル廃棄器124は、ベクトル生成器122からの候補表現ベクトルを調査する目的でパターン提供器120に実現可能である。そのような場合、廃棄器124は、候補ベクトルがベクトル空間のバウンディングセクション内に存在するかを調査でき、存在しない場合はその候補ベクトルは廃棄される。それに加えて又はあるいは、廃棄器124は、候補ベクトルと先に生成された表現ベクトルとの間の距離ベクトルの各長さを調査する。それらの長さのうち任意の長さが最小閾値より小さい場合、候補ベクトルは廃棄される。あるいは、上述したように、ベクトル廃棄器124はベクトル成分毎に1つの閾値を利用できる。
パターン提供器120は、ベクトルの端点と関連付けられるように、パターンの表現ベクトルを各ボロノイ領域の重心に反復的に移動するように構成されるベクトル変更器を必要に応じてに含んでもよい。
別の実施形態において、最初に、ベクトル生成器122はサイズパラメータに基づいて初期表現ベクトルを生成する。後続する表現ベクトルは、先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円の円周上の点の方向を指し示すように生成される。
ベクトル廃棄器124は、バウンディングセクションの境界線の外側にあるベクトルを廃棄することに加えて、先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円が含む点の方向を指し示す表現ベクトルも廃棄する。
一実施形態において、パターン提供器120は、ベクトル生成器122のみを含む。そのような場合、生成器122は、バウンディングセクションが囲む領域全体にわたる効率的なベクトルのサンプリングを提供するという固有の特性を有する擬似ランダム関数/生成元を使用するのが好ましい。一例は、ポアソンディスク分布を含む。別の実施形態において、パターン提供器120は、ベクトル生成器122、並びにベクトル廃棄器124及びベクトル変更器126のうち少なくとも一方を含む。
パターン提供器120のユニット122〜126は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット122〜126は、パターン提供器120に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットがブロック圧縮器の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
(画像復号化器)
図21は、本発明に係る画像伸張器30の一実施形態を示すブロック図である。画像伸張器30は、伸張するためにブロック伸張器200に提供されるべき符号化ブロックを例えばメモリから選択するように構成されるブロック選択器32を含むのが好ましい。ブロック選択器32は、例えばヘッダ又はレンダリングエンジンから圧縮画像データと関連付けられる入力情報を受信するのが好ましい。所望の画像の要素を有する圧縮ブロックのアドレスは、入力情報に基づいて算出される。この算出されたアドレスは、画像内の画像要素(画素、テクセル又はボクセル)座標に依存するのが好ましい。ブロック選択器32は、アドレスを使用してメモリから圧縮ブロックを識別する。この識別された圧縮画像ブロックは、記憶装置から取り出されてブロック伸張器200に提供される。
画像ブロックの画像要素への(ランダム)アクセスにより、必要とされる画像の部分のみを選択的に伸張できるのが有利である。更に画像は、データが要求される任意の順序で伸張される。例えばテクスチャマッピングにおいて、テクスチャの一部のみが要求されてもよく、一般にそれらの部分は非連続的な順序で要求される。従って、本発明の画像伸張は、画像の一部又は一区分のみを処理するように有利に適用される。
選択された圧縮ブロックは、ブロック伸張器200に転送される。伸張器200は、画像ブロックに加えて、復号化されるべきブロックの画像要素を特定する情報を受信するのが好ましい。情報は、画像ブロック全体、すなわち画像ブロック中の全ての画像要素が復号化されるべきであることを特定できる。しかし、受信した情報は、復号化されるべき単一の画像要素又はいくつかの画像要素のみを識別できる。その後ブロック伸張器200は、ブロック中の画像要素の伸張表現を生成する。
任意の画像合成器34は、画像伸張器30により提供される。この合成器は、ブロック伸張器200から復号化した画像要素を受信し、それらを合成して画面上にレンダリング又は表示される画素を生成する。この画像合成器34は、グラフィックシステムに提供されてもよい。
あるいは、画像伸張器30は複数のブロック伸張器200を含む。複数のブロック伸張器200へのアクセス権を有することにより、画像復号器30は複数の符号化画像ブロックを同時に処理できる。それらの複数のブロック伸張器200は、画像伸張器30の処理性能及び効率を向上する並列処理を可能にする。
画像伸張器30のユニット32、34及び200は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット32、34及び200は、画像伸張器30に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットがユーザ端末の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
(ブロック復号器)
図22は、本発明に係るブロック伸張器又は復号器200の一実施形態を示す図である。ブロック復号器200は、圧縮ブロックに基づいて特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを提供するように構成されるパラメータ提供器210を含む。このパラメータの提供は、単一のビットシーケンスの検索及び必要に応じて所望のビット長を達成するようにビットシーケンスを拡張することに基づいて行なわれる。あるいは、パラメータ提供器210は、少なくとも1つのサイズパラメータを計算する目的で検索(及び拡張)されたデータを更に処理する。
パターン提供器220は、提供されたサイズパラメータに基づいてN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを判定するためにブロック復号器200に配置される。このパターン提供器220は、図18に開示される上述のブロック圧縮器のパターン提供器と同様に動作する。例えばパターン提供器220は、複数の異なる事前計算されたパターンを含む接続されたデータベース250において提供されたサイズパラメータをパターン識別子として使用できる。あるいは、パターン提供器はサイズパラメータに基づいて実行中にパターンを生成する。
その後、ベクトル選択器240は、現在のブロック中の画像要素の元の特徴ベクトルの復号化表現として使用されるベクトルをN個の表現ベクトルの中から選択する。この選択は、圧縮ブロックに含まれ且つ画像要素と関連付けられるベクトル識別子に基づいて実行される。
ブロック復号器200のユニット210〜240は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット210〜250は、ブロック復号器200に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットが画像伸張器の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
図23は、図22のパターン提供器220の一実施形態を示す概略ブロック図である。パターン提供器は、ベクトル生成器222、並びに必要に応じて設けられるベクトル廃棄器224及び/又はベクトル変更器226を含む。図20と関連する上記説明は、パターン提供器220のそれらのユニットの動作に準用される。
パターン提供器220のユニット222〜226は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。ユニット222〜226は、パターン提供器220に共に実現されてもよい。あるいは、いくつかのユニットがブロック復号器の他の場所に提供される分散させた実施例も可能である。
上述において、法線、好ましくは正規化面法線を特徴ベクトルとして有する画像ブロックの処理を参照して本発明を説明した。別の実現例において、特徴ベクトルは、RGB(赤色、緑色、青色)空間等の色空間における色ベクトルであってもよい。更に、特徴ベクトル空間の特徴ベクトルとして表現可能な他の画像要素特徴は、本発明に従って処理可能である。
添付の請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱せずに、種々の変形及び変更が本発明に対して行なわれてもよいことが当業者には理解されるだろう。
(参考文献)
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[2]米国特許第5,956,431号公報

Claims (26)

  1. 各々が関連する特徴ベクトルを有する複数の画像要素のブロック(300)を圧縮する方法であって、
    判定手段が、複数の特徴ベクトルのうち少なくとも一部を含む特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを判定するステップと、
    パターン提供手段が、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに含まれるN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて提供するステップと、
    選択手段が、前記画像要素と関連付けられる特徴ベクトルに基づいて、少なくとも1つの画像要素について、前記N個の複数の表現ベクトルから1つの表現ベクトルを前記特徴ベクトルの表現として選択するステップと、
    割り当て手段が、前記選択した表現ベクトルと関連付けられるベクトル識別子を前記少なくとも1つの画像要素に割り当てるステップとを有し、
    パターンを提供する前記ステップは、
    a)前記パターン提供手段が、表現ベクトルを無作為に提供するステップと、
    b)廃棄手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記表現ベクトルが含まれない場合に前記表現ベクトルを廃棄するステップと、
    c)ベクトル提供手段が、先に提供された表現ベクトルの端点を中心とする円の円周上の点の方向を指し示す表現ベクトルを無作為に提供するステップと、
    d)前記廃棄手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記表現ベクトルが含まれない場合に前記表現ベクトルを廃棄するステップと、
    e)繰り返し手段が、前記N個の複数の表現ベクトルを得るために、表現ベクトルを無作為に提供する前記ステップc)及び表現ベクトルを廃棄する前記ステップd)を繰り返すステップとを有することを特徴とする方法。
  2. パラメータを判定する前記ステップは、
    前記判定手段が、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションの幅を表す第1のパラメータを判定するステップと、
    前記判定手段が、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションの高さを表す第2のパラメータを判定するステップとを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 圧縮ブロックの画像要素の画像特徴を表す特徴ベクトルを復号化する方法であって、
    パラメータ提供手段が、前記圧縮ブロックに基づいて、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを提供するステップと、
    パターン提供手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションが含むN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するステップと、
    選択手段が、前記画像要素と関連付けられ且つ前記圧縮ブロックに含まれるベクトル識別子に基づいて、前記N個の複数の表現ベクトルから1つのベクトルを前記特徴ベクトルの復号化表現として選択するステップとを有し、
    パターンを提供する前記ステップは、
    a)前記パターン提供手段が、表現ベクトルを無作為に提供するステップと、
    b)廃棄手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記表現ベクトルが含まれない場合に前記表現ベクトルを廃棄するステップと、
    c)ベクトル提供手段が、先に提供された表現ベクトルの端点を中心とする円の円周上の点の方向を指し示す表現ベクトルを無作為に提供するステップと、
    d)前記廃棄手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記表現ベクトルが含まれない場合に前記表現ベクトルを廃棄するステップと、
    e)繰り返し手段が、前記N個の複数の表現ベクトルを得るために、表現ベクトルを無作為に提供する前記ステップc)及び表現ベクトルを廃棄する前記ステップd)を繰り返すステップとを有することを特徴とする方法。
  4. パターンを提供する前記ステップは、
    利用手段が、決定論的擬似ランダム関数の初期シード入力として前記少なくとも1つのパラメータを利用するステップと、
    出力手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて前記決定論的擬似ランダム関数から表現ベクトルを出力するステップと、
    繰り返し手段が、前記N個の複数の表現ベクトルを得るために前記決定論的擬似ランダム関数のシード入力として先に出力された表現ベクトルを利用する、表現ベクトルを出力する前記ステップを繰り返すステップとを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 廃棄手段が、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記表現ベクトルが含まれない場合に、表現ベクトルを廃棄するステップを更に有することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 廃棄手段が、前記表現ベクトルから先に出力された表現ベクトルまでの距離が事前に定義した距離以内である場合に表現ベクトルを廃棄するステップを更に有することを特徴とする請求項4又は5記載の方法。
  7. 移動手段が、前記表現ベクトルの端点と関連付けられるボロノイ領域の重心に前記表現ベクトルを反復的に移動するステップを更に有することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記廃棄手段が、前記表現ベクトルが、該表現ベクトルを提供するために用いられる前記先に提供された表現ベクトルとは異なる、他の先に提供された表現ベクトルの端点を中心とする円に含まれる点の方向を指し示す場合に、表現ベクトルを廃棄するステップを更に有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. パターンを提供する前記ステップは、前記パターン提供手段が、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、N個の複数の表現ベクトルの複数の異なる決定論的擬似ランダムパターンを含むデータベースから、N個の複数の表現ベクトルの前記決定論的擬似ランダムパターンを提供するステップを有し、
    各決定論的擬似ランダムパターンは、前記少なくとも1つのパラメータの許容される範囲と関連付けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記N個の複数の表現ベクトルが前記特徴ベクトル空間においてグリッドを形成しないという条件を満たすことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. コンピュータに、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。
  12. 各々が関連する特徴ベクトルを有する複数の画像要素のブロックを圧縮する圧縮器であって、
    前記特徴ベクトルの少なくとも一部を含む特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを判定するように構成されるパラメータ判定器と、
    前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに含まれるN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するように構成されるパターン提供器と、
    前記画像要素と関連付けられる特徴ベクトルに基づいて、少なくとも1つの画像要素について、前記N個の複数の表現ベクトルから1つの表現ベクトルを前記特徴ベクトルの表現として選択するように構成されるベクトル選択器と、
    前記選択した表現ベクトルと関連付けられるベクトル識別子を前記少なくとも1つの画像要素に割り当てるように構成される識別子割当器とを有し、
    前記パターン提供器は、
    i)初期表現ベクトルを生成し、ii)各表現ベクトルが先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円の円周上の点の方向を指し示す、N−1個の追加の表現ベクトルを生成するように構成される決定論的擬似ランダムベクトル生成器と、
    前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記ベクトル生成器により生成される表現ベクトルが含まれない場合に、前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器とを有することを特徴とする圧縮器。
  13. 前記パラメータ判定器は、
    前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションの幅を表す第1のパラメータを判定するように構成される長さ判定器と、
    前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションの高さを表す第2のパラメータを判定するように構成される高さ判定器とを有することを特徴とする請求項12記載の圧縮器。
  14. 前記パターン提供器は、前記少なくとも1つのパラメータを初期シード入力として利用し且つ前記少なくとも1つのパラメータに少なくとも部分的に基づいて前記N個の複数の表現ベクトルを出力する決定論的擬似ランダムベクトル生成器を有することを特徴とする請求項12又は13に記載の圧縮器。
  15. 前記パターン提供器は、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングボックスに前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルが含まれない場合に、前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器を更に有することを特徴とする請求項14記載の圧縮器。
  16. 前記パターン提供器は、前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルから先に出力された表現ベクトルまでの距離が事前に定義した距離以内である場合に前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器を更に有することを特徴とする請求項14又は15記載の圧縮器。
  17. 前記パターン提供器は、前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルを前記表現ベクトルの端点と関連付けられるボロノイ領域の重心に反復的に移動するように構成されるベクトル変更器を更に有することを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載の圧縮器。
  18. 前記ベクトル廃棄器は、前記ベクトル生成器により生成される前記表現ベクトルが、該表現ベクトルを提供するために用いられる前記先に提供された表現ベクトルとは異なる、他の先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円により含まれる点の方向を指し示す場合に前記表現ベクトルを廃棄するように更に構成されることを特徴とする請求項12から17のいずれか1項に記載の圧縮器。
  19. 前記パターン提供器は、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、N個の複数の表現ベクトルの複数の異なる決定論的擬似ランダムパターンを含むデータベースから、N個の複数の表現ベクトルの前記決定論的擬似ランダムパターンを提供するように構成され、各パターンは、前記少なくとも1つのパラメータの許容される範囲と関連付けられることを特徴とする請求項12から18のいずれか1項に記載の圧縮器。
  20. 圧縮ブロックの画像要素の画像特徴を表す特徴ベクトルを復号化する復号器であって、
    前記圧縮ブロックに基づいて、特徴ベクトル空間のバウンディングセクションのサイズを表す少なくとも1つのパラメータを提供するように構成されるパラメータ提供器と、
    前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションが含むN個の複数の表現ベクトルの決定論的擬似ランダムパターンを提供するように構成されるパターン提供器と、
    前記画像要素と関連付けられ且つ前記圧縮ブロックに含まれるベクトル識別子に基づいて、前記N個の複数の表現ベクトルから1つのベクトルを前記特徴ベクトルの復号化表現として選択するように構成されるベクトル選択器とを有し、
    前記パターン提供器は、
    i)初期表現ベクトルを生成し、ii)各表現ベクトルが先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円の円周上の点の方向を指し示す、N−1個の追加の表現ベクトルを生成するように構成される決定論的擬似ランダムベクトル生成器と、
    前記少なくとも1つのパラメータに基づいて判定された前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングセクションに前記ベクトル生成器により生成される表現ベクトルが含まれない場合に、前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器とを有することを特徴とする復号器。
  21. 前記パターン提供器は、前記少なくとも1つのパラメータを初期シード入力として利用し且つ前記少なくとも1つのパラメータに少なくとも部分的に基づいて前記N個の複数の表現ベクトルを出力する決定論的擬似ランダムベクトル生成器を有することを特徴とする請求項20に記載の復号器。
  22. 前記パターン提供器は、前記特徴ベクトル空間の前記バウンディングボックスに前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルが含まれない場合に、前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器を更に有することを特徴とする請求項21記載の復号器。
  23. 前記パターン提供器は、前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルから先に出力された表現ベクトルまでの距離が事前に定義した距離以内である場合に前記表現ベクトルを廃棄するように構成されるベクトル廃棄器を更に有することを特徴とする請求項21又は22記載の復号器。
  24. 前記パターン提供器は、前記ベクトル生成器から出力される表現ベクトルを前記表現ベクトルの端点と関連付けられるボロノイ領域の重心に反復的に移動するように構成されるベクトル変更器を更に有することを特徴とする請求項21から23のいずれか1項に記載の復号器。
  25. 前記ベクトル廃棄器は、前記ベクトル生成器により生成される前記表現ベクトルが、該表現ベクトルを提供するために用いられる前記先に提供された表現ベクトルとは異なる、他の先に生成された表現ベクトルの端点を中心とする円により含まれる点の方向を指し示す場合に前記表現ベクトルを廃棄するように更に構成されることを特徴とする請求項20から24のいずれか1項に記載の復号器。
  26. 前記パターン提供器は、前記少なくとも1つのパラメータに基づいて、N個の複数の表現ベクトルの複数の異なる決定論的擬似ランダムパターンを含むデータベースから、N個の複数の表現ベクトルの前記決定論的擬似ランダムパターンを提供するように構成され、各パターンは、前記少なくとも1つのパラメータの許容される範囲と関連付けられることを特徴とする請求項20から25のいずれか1項に記載の復号器。
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