JP5300644B2 - RC slab construction method for building structures using end-clad flat deck plates - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、長手方向の端部を閉塞した端部閉塞フラットデッキプレートを用いた建築構造物のRCスラブ(鉄筋コンクリートスラブ)構築方法に関する。 This invention relates to RC slabs (reinforced concrete slab) method for constructing a building structure with end closures flat deck plates of closing the longitudinal end portion.
図3に示すように、フラットデッキプレート10は、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブ3を複数条備えた断面形状で、ロール成形により製造される建築鋼材であり、主として、建築構造物の床スラブ、屋根スラブなどの鉄筋コンクリートスラブ(以下、RCスラブと称す)を構築する際に、捨て型枠として複数枚を敷き並べて用いられる。図示の補剛用リブ3は上面につながる2枚重ね部3aとその下方の三角形の中空部3bを持つ中空型である。なお、中空部のない閉塞型(後述の図9)もある。
このフラットデッキプレート10は、一方の縁部に短幅平坦部2aを備え、他方の縁部にL形に折り曲げた係止片4を備え、平板部2に多数のエンボス5を形成している。なお、他の図ではエンボス5の図示は省略している。
隣接する2つのフラットデッキプレート10同士は、一方のフラットデッキプレート10の係止片4を他方のフラットデッキプレート10の側端の垂直な2枚重ね部3aの隙間に差し込んで連結する。
As shown in FIG. 3, the
The
Two
このフラットデッキプレート10は通常、長手方向の両端部を押し潰して閉塞する閉塞加工をして用いる。この端部を閉塞したフラットデッキプレートは一般に端部閉塞フラットデッキプレートと称される。
図10、図11に示すように、従来の端部閉塞フラットデッキプレート1’の閉塞端部(押し潰して閉塞した閉塞を指す)1a’は、図示の通り、補剛用リブ3が上面側(平板部2側)に押し潰されており、両端の閉塞端部1a’を梁6に掛けて捨て型枠として用いる(特許文献1)。図示例の梁6はH形鋼梁(H形鋼による鉄骨梁)である。
端部閉塞フラットデッキプレートは、両端が閉塞されていることで、コンクリート打設時に補剛用リブのスパン方向両端からコンクリートが漏れることが防止される、などの利点を有する。
The
As shown in FIGS. 10 and 11, the closed end portion 1a ′ of the conventional end closed
The closed end flat deck plate has advantages such as preventing the leakage of concrete from both ends in the span direction of the stiffening rib when the concrete is placed by closing both ends.
ところで、事務所ビルなどの建築物の最近の傾向としては、経済性、快適性、汎用性を兼ね備えた仕様となるように、用途別の床構造を複数種類用いて設計することが多くなっている。
例えば、図12は、H形鋼梁6を境界として、片側に、適宜構造のスラブ11といわゆるOA床等の二重床12とからなる執務部床13、他側にRCスラブ15とカーペット等の仕上16とからなる廊下、トイレ等の共用部床17を構築する場合を示す。18は壁を示す。
By the way, as a recent trend of buildings such as office buildings, it is often designed by using multiple types of floor structures for different purposes so that the specifications have economy, comfort and versatility. Yes.
For example, FIG. 12 shows an H-
事務を行う執務部床13のスラブ11としては、合成スラブ構造、一方向性スラブ構造、RCスラブ構造などの各種のスラブが採用されるが、図示例では、経済性を重視して、合成スラブ用のデッキプレートを用いて構築した合成スラブ構造を採用する場合を想定している。11aはデッキプレート、11bはコンクリート層部分を示す。
また、仕上には快適性、汎用性を考慮し、LAN環境に対応したOA床(すなわち二重床)12を配置している。
なお、合成スラブ用のデッキプレートを含めて、山部と谷部とが並んで波形をなすデッキプレート11の場合には、図示のように、上面側(山面)を下面側(谷面)に押し潰した閉塞端部をもつデッキプレートを用いることが従来より行われている。
前記合成スラブ構造とは、コンクリートに対するズレ・剥離防止機構を設けた合成スラブ用のデッキプレートを用いて施工する構造であり、デッキプレートとコンクリートとが一体化して剛性に寄与する床構造である。一方向性スラブ構造とは、デッキプレートの溝を利用して一方向に配筋する鉄筋コンクリートスラブであり、デッキプレートはスラブ自重を負担する床構造である。
Various slabs such as a composite slab structure, a unidirectional slab structure, and an RC slab structure are adopted as the
Further, in consideration of comfort and versatility, an OA floor (that is, a double floor) 12 corresponding to the LAN environment is disposed for finishing.
In addition, in the case of the
The synthetic slab structure is a structure that is constructed using a deck plate for a synthetic slab provided with a mechanism for preventing slippage and separation from concrete, and is a floor structure in which the deck plate and concrete are integrated to contribute to rigidity. The unidirectional slab structure is a reinforced concrete slab arranged in one direction using a groove in the deck plate, and the deck plate is a floor structure that bears the weight of the slab.
一方、廊下やトイレ等の共用部床17には、配管空調等を配慮して、端部閉塞フラットデッキプレート1’を用いたRCスラブ構造15を採用し、仕上16はカーペット敷き等を配置している。この共用部床17にはOA床の採用は、経済的なスラブ構造を設計する観点からみて過剰設計となるため殆ど行われない。
On the other hand, the
この場合、共用部床17の床面17aと執務部床13の床面13aとは同じ高さレベルである必要があるが、図12のように、端部閉塞フラットデッキプレート(以下、場合により単にフラットデッキプレートと略す)1’の閉塞端部1a’を梁6に直接載せてコンクリートを打設したのでは、OA床12のために執務部床13の床面13aが高くなっているので、共用部床17のRCスラブ15のスラブ厚dが過剰に厚くなり、経済性に欠ける。このため、この工法はあまり採用されない。
In this case, the
そこで、従来は、共用部床17として、図13のように、剛性上必要なスラブ厚に合わせて、仕上高さから逆算した位置にフラットデッキプレート1’を敷設する工法、すなわち、フラットデッキプレート1’の上面をH形鋼梁6の上面より高い位置にかさ上げするかさ上げ工法を採用しており、そのためにかさ上げ材19として溝形鋼または山形鋼を事前に梁脇に溶接して取り付ける構造としていた。これにより、共用部床17のRCスラブ15が経済設計となる。
Therefore, conventionally, as the
なお、かさ上げ材19を用いる図13の構造を構築する場合の具体的事例では、執務部床13のスラブ11として合成スラブを採用した場合、例えば次のような寸法範囲での設計が多く採用されている。
執務部床13については、合成スラブ11のスラブ厚aが145〜165mm、二重床12の高さbが100mm、スラブ厚aと二重床高さbとの合計cが245〜265mm、共用部床17については、RCスラブ15のスラブ厚dが140〜165mm、カーペット敷等の仕上げeが0〜10mmである。それらの各寸法の具体的設定に応じてかさ上げ高さfが決まる。
なお、図12において、執務部床13が前記各寸法a、b、cの通りである場合、RCスラブ15のスラブ厚dはc(=245〜265mm)から仕上げ厚e(0〜10mm)を引いた厚みとなり、前述の通りスラブが過剰に厚くなる設計となる。
なお、共用部床17として、経済性に優れた合成スラブ構造でなくRCスラブ構造を採用するのは、前述した配管空調等を配慮してのことである。すなわち、建築物の設計では、共用部床に各種配管を貫通させることが多いが、デッキプレートが強度部材として機能している合成スラブでは、デッキプレートに配管のための貫通穴をあけることは強度を損なうため設計が難しく、各種配管を貫通させる共用部床には合成スラブ構造は採用しずらい。
In the specific case where the structure of FIG. 13 using the raising
For the
In FIG. 12, when the
The
特許文献2は、フラットデッキプレートではないが、建築構造物において、例えば広いスパンと狭いスパンとが隣接していて梁の両側で波高さの異なるデッキプレートが用いられる場合に、波高さの異なるデッキプレートを梁上で接合する接合方法として、波高さの低いデッキプレートを、梁上に載せた仕切り材の上に載せて、波高さの異なるデッキプレートの上面高さを揃える方法が記載されている。
上記図13のように、かさ上げ材19を梁に溶接固定してフラットデッキプレート1’をかさ上げする方法は、別部材として必要となるかさ上げ材19の材料費及び加工費のためにコスト増となり、また、かさ上げ材19を溶接固定する作業が煩雑でその工数及び管理箇所増のためにコスト増となる。
また、図12のようにかさ上げ材を用いない場合は、コンクリート量増大のためにコスト増となり、また、それに伴う重量増大に応じて必要となる鉄骨部材のサイズアップのためにコスト増となる。
As shown in FIG. 13, the method of raising the
In addition, when the raising material is not used as shown in FIG. 12, the cost increases due to the increase in the amount of concrete, and the cost increases due to the increase in the size of the steel member required in accordance with the accompanying increase in weight. .
ところで、鉄骨構造物においては、コスト削減の観点から合成梁の設計を行うケースがある。図14に示すように、合成梁21とは、鉄骨梁6上に頭付きスタッド22を配置し、頭付きスタッド22を介して梁直上のコンクリート23を鉄骨梁6の挙動と一体化させることにより、梁構造の断面性能向上を図ったものである。この場合、梁直上のコンクリート厚Kは、その合成梁に要求される断面性能に対応する適正なコンクリート厚と同厚以上とする。なお、梁直上のコンクリート(合成梁を構成するコンクリート)23は、鉄骨梁6の両側の適宜構造のスラブ25を構築する際に行うコンクリート打設により同時に打設される。
By the way, in a steel structure, there is a case where a composite beam is designed from the viewpoint of cost reduction. As shown in FIG. 14, the
図15に示すように、鉄骨梁6を境界とする両側にいずれも、従来のフラットデッキプレート1’を鉄骨梁6に直接載せてRCスラブ25を構築する場合で、梁を合成梁21とする場合、合成梁に要求される断面性能に対応する適正なコンクリート厚Kに対して、RCスラブ25のスラブ厚gが過剰に厚くなり、経済性に欠けるというケースがある。この場合、図16のように、RCスラブ25のスラブ厚gを当該RCスラブ25に要求される適正なスラブ厚gにすると、合成梁21ではコンクリート厚Kが不足して合成梁の断面性能が不十分になるため、採用できない。
そこで、RCスラブ25のスラブ厚gを適正厚にすることと、合成梁21のコンクリート厚Kを適正厚にすることとを両立させるために、図17のように、図13のRCスラブと同じくかさ上げ材19でかさ上げしたRCスラブ25とすると、前述のように、かさ上げ材19を用いることに伴うコスト増という問題が生じる。
As shown in FIG. 15, the
Therefore, in order to achieve both the proper slab thickness g of the
本発明は上記背景のもとになされたもので、かさ上げ材を必要とせずにRCスラブのかさ上げをすることが可能で、経済性に優れたRCスラブを構築することが可能な建築構造物のRCスラブ構築方法を提供することを目的とし、また、合成梁構造を採用してRCスラブを構築する際に、合成梁として要求される断面性能を満たすことと、RCスラブをかさ上げ材なしに適正なスラブ厚とすることを両立させることが可能な建築構造物のRCスラブ構築方法を提供することを目的とする。 The present invention has been made based on the above background, can be the raising of the RC slab without requiring raising material, building structures capable of establishing a good RC slab economics An object of the present invention is to provide a method for constructing an RC slab of an object, and when constructing an RC slab using a composite beam structure, satisfying a cross-sectional performance required for the composite beam, and raising the RC slab An object of the present invention is to provide an RC slab construction method for a building structure that can achieve both an appropriate slab thickness without any need.
上記課題を解決する請求項1の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法は、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする。
An RC slab construction method for a building structure according to the invention of
請求項2の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法は、梁を境界として片側に、スラブ上に二重床を備えた第1の床、他側に、RCスラブを備えた第2の床を構築する際に、前記第2の床のRCスラブを、第2の床が第1の床の床面高さと同じ床面高さとなるように構築する建築構造物のRCスラブ構築方法であって、
前記第2の床のRCスラブを構築する際に、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて、梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする。
An RC slab construction method for a building structure according to a second aspect of the invention includes a first floor having a double floor on one side, a second floor having an RC slab on the other side, with a beam as a boundary. When building an RC slab for a building structure, the RC slab for the second floor is constructed such that the second floor has the same floor height as the floor height of the first floor. And
When constructing the RC slab of the second floor, flat plates are formed on both ends in the longitudinal direction of the flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed by bending the flat plate portion of the upper surface downward in the length direction. Using an end closed flat deck plate with a rib lower surface position closed end formed by crushing the portion to the stiffening rib lower surface position, as a discarded mold frame spanning between the beams with the flat plate portion side up An RC slab raised to the upper surface of the beam is constructed.
請求項3の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法は、梁を境界として片側に、第1の床、他側に、設計強度上要求されるスラブ厚が第1の床よりも小のRCスラブを備えた第2の床を構築する際に、前記第2の床のRCスラブを、第2の床が第1の床の床面高さと同じ床面高さとなるように構築する建築構造物のRCスラブ構築方法であって、
前記第2の床のRCスラブを構築する際に、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて、梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする。
The RC slab construction method for a building structure according to the invention of
When constructing the RC slab of the second floor, flat plates are formed on both ends in the longitudinal direction of the flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed by bending the flat plate portion of the upper surface downward in the length direction. Using an end closed flat deck plate with a rib lower surface position closed end formed by crushing the portion to the stiffening rib lower surface position, as a discarded mold frame spanning between the beams with the flat plate portion side up An RC slab raised to the upper surface of the beam is constructed.
請求項4の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法は、梁が鉄骨梁である場合に請求項2又は3の建築構造物のRCスラブ構築方法によりRCスラブを構築する際のコンクリート打設に際して、前記鉄骨梁上面に予め頭付きスタッドを溶接固定した上で鉄骨梁直上にもコンクリートを打設して合成梁を同時に構築することを特徴とする。
The RC slab construction method for a building structure according to the invention of claim 4 is used when concrete is placed when the RC slab is constructed by the RC slab construction method for a building structure according to
請求項5の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法は、鉄骨梁を境界とする両側にいずれもRCスラブを構築する際に、両側とも、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いることで、梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築する建築構造物のRCスラブ構築方法であって、
前記RCスラブを構築する際のコンクリート打設に際して、
前記鉄骨梁上面に予め頭付きスタッドを溶接固定した上で鉄骨梁直上にもコンクリートを打設して合成梁を同時に構築することを特徴とする。
In the RC slab construction method for a building structure according to the invention of claim 5, when the RC slab is constructed on both sides of the steel beam as a boundary , the upper surface flat plate portion is bent downward in the length direction on both sides. End closed flat deck with rib lower surface position closed end formed by crushing the flat plate portion to the lower surface of the stiffening rib at both longitudinal ends of the flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed An RC slab construction method for a building structure that constructs an RC slab that is raised with respect to the upper surface of a beam by using a plate as an abandoned form that spans between the beams with the flat plate portion side up. ,
When placing concrete when constructing the RC slab,
A headed stud is welded and fixed to the upper surface of the steel beam in advance, and concrete is placed directly on the steel beam to simultaneously construct a composite beam.
請求項1の発明の建築構造物のRCスラブ構築方法によれば、長手方向の両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を持つ構造の端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠としてRCスラブを構築するので、RCスラブが梁上面位置より概ね補剛用リブの高さ分だけかさ上げされる。
このように、かさ上げ材を用いることなく、かさ上げRCスラブを構築することができ、かさ上げ材の材料費及び加工費によりコスト増や、かさ上げ材設置工数及び管理箇所増によるコスト増の問題のない経済設計が実現される。
According to RC slab construction method of a building structure of the invention of
In this way, it is possible to construct a raised RC slab without using a raised material, which increases the cost due to the material cost and processing cost of the raised material, and increases the cost due to the increased number of man-hours for installing the raised material and management points. A problem-free economic design is realized.
請求項2の発明のRCスラブ構築方法によれば、梁の片側にスラブ上に二重床を備えた第1の床、他側にRCスラブを備えた第2の床を構築する場合で、第2の床と第1の床の床面高さを揃える場合に、長手方向の両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を持つ構造の端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いることで、経済性に優れたRCスラブを構築することが可能となる。
According to the RC slab construction method of the invention of
請求項3の発明のRCスラブ構築方法によれば、梁の片側に強度上要求されるスラブ厚が大のスラブを備えた第1の床、他側に強度上要求されるスラブ厚が小のRCスラブを備えた第2の床を構築する場合で、第2の床と第1の床の床面高さを揃える場合に、長手方向の両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を持つ構造の端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いることで、経済性に優れたRCスラブを構築することが可能となる。
According to the RC slab construction method of the invention of
請求項4の発明のRCスラブ構築方法により、請求項2又は3の建築構造物のRCスラブ構築方法を、梁が鉄骨梁で合成梁を構築する場合に適用することができる。
According to the RC slab construction method of the invention of claim 4, the RC slab construction method of the building structure of
請求項5の発明のRCスラブ構築方法によれば、合成梁の両側にいずれもRCスラブを構築する場合に、長手方向の両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を持つ構造の端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いることで、合成梁として要求される断面性能を満たすことと、かさ上げ材なしに適正なスラブ厚のRCスラブを構築することを両立させることが可能となる。 According to the RC slab construction method of the fifth aspect of the present invention, when the RC slab is constructed on both sides of the composite beam , the flat plate portion is crushed to the lower surface of the stiffening rib at both longitudinal ends. The cross section performance required as a composite beam is satisfied by using an end closed flat deck plate having a structure having a rib lower surface position closed end as a discarded form frame in a state where the flat plate portion side is placed between the beams. This makes it possible to achieve both the construction of an RC slab having an appropriate slab thickness without a raising material.
以下、本発明の建築構造物のRCスラブ構築方法の実施例を、図1〜図9を参照して説明する。 Hereinafter, the Example of the RC slab construction method of the building structure of this invention is described with reference to FIGS.
図1は本発明の端部閉塞フラットデッキプレート1を用いてRCスラブを構築する際に、複数枚の端部閉塞フラットデッキプレート1を、捨て型枠として梁6間に架け渡して敷き並べた状態を示す側面図、図2(イ)は図1の閉塞端部近傍の拡大図、図2(ロ)は補剛用リブ3の部分の断面図である。
この端部閉塞フラットデッキプレート1は、先に説明した図3のフラットデッキプレート10の長手方向の両方の端部を閉塞したものである。図3の再度の説明は省略する。
FIG. 1 shows that when an RC slab is constructed using the end-capped
The end closure
図1、図2、及び、図4の斜視図に示すように、本発明の端部閉塞フラットデッキプレート1は、図10、図11で説明した従来の端部閉塞フラットデッキプレート1’とは逆に、上面側(平板部2側)が補剛用リブ3の略下面位置まで押し潰されている。すなわち、平板部2を補剛用リブ3の略下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部(以下、単に閉塞端部と言う)1aを備えている。
As shown in the perspective views of FIGS. 1, 2, and 4, the end closed
図5は、この端部閉塞フラットデッキプレート(以下、場合により単にフラットデッキプレートと略す)1を用いてRCスラブ15を構築する一実施例を示す。
この実施例は、H形鋼梁6を境界として、片側に適宜構造のスラブ11といわゆるOA床等の二重床12とからなる執務部床13、他側にRCスラブ15とカーペット等の仕上16とからなる廊下等の共用部床17を構築する場合である。18は壁である。
FIG. 5 shows an embodiment in which the
In this embodiment, with an H-shaped
事務を行う執務部床13のスラブ11としては、合成スラブ構造、一方向性スラブ構造、RCスラブ構造などの各種のスラブが採用されるが、この実施例では、経済性を重視して、合成スラブ用のデッキプレートを用いて構築した合成スラブ構造を採用する場合を想定している。11aはデッキプレート、11bはデッキプレート上面より上のコンクリート層部分を示す。
RCスラブでは捨て型枠のデッキプレートは剛性を負担しないのでデッキプレート上面より上の鉄筋コンクリート部分dがスラブ厚dとされるが、合成スラブでは合成スラブ用のデッキプレート11aがコンクリートと一体化して引張り剛性を負担するので、デッキプレート11aを含めた厚みaがスラブ厚aとされる。
また、スラブ11の上に快適性、汎用性を考慮し、LAN環境に対応したOA床(すなわち二重床)12を配置している。
一方、廊下やトイレ等の共用部床17には、配管空調等を配慮して、フラットデッキプレートを用いたRCスラブ構造を採用し、仕上16はカーペット敷き等を配置している。
Various slabs such as a synthetic slab structure, a unidirectional slab structure, and an RC slab structure are adopted as the
In RC slabs, the discarded form deck plate does not bear rigidity, so the reinforced concrete part d above the top surface of the deck plate has the slab thickness d. Since the rigidity is borne, the thickness a including the deck plate 11a is the slab thickness a.
In addition, an OA floor (that is, a double floor) 12 corresponding to the LAN environment is disposed on the
On the other hand, an RC slab structure using a flat deck plate is adopted for the
この場合、共用部床17の床面17aと執務部床13の床面13aとは同じ高さレベルである必要があるが、図12のように従来の端部閉塞フラットデッキプレート1’を梁6に直接載せてRCスラブ15を構築したのでは、スラブ厚dが過剰に厚い過剰設計となる。
そこで、図示のように、本発明の端部閉塞フラットデッキプレート1を共用部床17のRCスラブ15を構築する捨て型枠としてを用いる。フラットデッキプレート1は図1、図2、図4の態様でスパン両側のH形鋼梁6間に架け渡され、これを捨て型枠としてRCスラブを構築すれば、図5のようなスラブ厚dのかさ上げRCスラブ15が構築される。
このように、本発明の端部閉塞フラットデッキプレート1によれば、かさ上げ材を用いることなく、かさ上げRCスラブを構築することができ、かさ上げ材の材料費及び加工費によりコスト増や、かさ上げ材設置工数及び管理箇所増によるコスト増の問題のない経済設計が実現される。
In this case, the
Therefore, as shown in the drawing, the end block
As described above, according to the end closed
なお、図5の構造の具体的寸法例について説明すると、執務部床13の仕様は図13と同じであり、合成スラブ11のスラブ厚aが145〜165mm、二重床12の高さbが100mm、スラブ厚aと二重床高さbとの合計cが245〜265mmを想定している。
共用部床17については、フラットデッキプレート1として成(せい)hが一般的なフラットデッキプレートの成75mmより高い100mmのものを用いている。RCスラブ15のスラブ厚dが図13と同じく140〜165mm、カーペット敷等の仕上げeが0〜10mmである。
5 will be described. The specifications of the
As for the
図6は、図5におけるH形鋼梁6を合成梁とした実施例を示す。
すなわち、図5のRCスラブ15及び合成スラブ11を構築する際のコンクリート打設に際して、H形鋼梁(鉄骨梁)6の上面に予め頭付きスタッド22を溶接固定した上で梁直上にもコンクリート23を打設して、合成梁21を同時に構築したものである。
FIG. 6 shows an embodiment in which the H-shaped
That is, when the
図7は、H形鋼梁6の両側にいずれも、本発明の端部閉塞フラットデッキプレート1を捨て型枠として用いてRCスラブ25を構築する場合で、かつ、H形鋼梁6を合成梁21とする場合の実施例である。
すなわち、H形鋼梁6の両側にいずれも、本発明のフラットデッキプレート1を捨て型枠として用いてRCスラブ25を構築する際のコンクリート打設に際して、H形鋼梁(鉄骨梁)6の上面に予め頭付きスタッド22を溶接固定した上で梁直上にもコンクリート23を打設して、合成梁21を同時にRCスラブ25を構築したものである。図示例ではカーペットなどの仕上げ16を配置している。
図15のように、従来のフラットデッキプレート1’を直接梁6に載せて両側のRCスラブ25を構築したとすると、前述の通り、合成梁21に要求される断面性能に対応する適正なコンクリート厚Kに対して、RCスラブ25のスラブ厚g(g=K)が過剰に厚い過剰設計となるが、図7のように本発明のフラットデッキプレート1を用いてRCスラブ25を構築すると、RCスラブ25のスラブ厚gを適正にすることができ、過剰に厚い過剰設計になることを避けることができる。
また、かさ上げ材を用いることでコスト増になることも避けることができる。
したがって、合成梁21として要求される断面性能を満たすことと、かさ上げ材なしに適正なスラブ厚gのRCスラブ25を構築することを両立させることができる。
FIG. 7 shows a case where the
That is, on both sides of the H-shaped
As shown in FIG. 15, when the conventional
Further, it is possible to avoid an increase in cost by using the raising material.
Therefore, it is possible to satisfy both of satisfying the cross-sectional performance required as the
図8は、梁6を境界として片側に、重量設備が設置されるなどにより強度上要求されるスラブ厚mが大のスラブ31を備えた第1の床33、他側に、荷重があまりかからず強度上要求されるスラブ厚nが小のRCスラブ35を備えた第2の床37を構築する際に、前記第2の床37のRCスラブ35を、第2の床37の床面37aと第1の床33の床面33aとを同じ高さレベルとなるように構築する場合の実施例である。
図示の第1の床33のスラブ31は合成スラブを想定している。但し、一方向性スラブ構造、あるいは波形の通常のデッキプレートを用いたRCスラブ構造、その他のスラブであってもよい。
第2の床37のRCスラブ35を構築する際の捨て型枠として、上記実施例の端部閉塞フラットデッキプレート1を用いる。
これにより、梁6の上面に対してかさ上げされたRCスラブ35が構築される。
第2の床37のRCスラブを構築する際に、図12の共用部のRCスラブ15のように、従来のフラットデッキプレート1’を用いてRCスラブを構築したのでは、この第2の床37のRCスラブが過剰設計になってしまうが、本発明のフラットデッキプレート1を用いてかさ上げして適性なスラブ厚nのRCスラブ35を構築することで、過剰設計を回避できる。
FIG. 8 shows the
The
The end block
Thereby, the RC slab 35 raised with respect to the upper surface of the
When the RC slab of the
本発明で用いるフラットデッキプレートにおける補剛用リブの断面形状は、上述の実施例の補剛用リブ3のような断面形状に限らず、同じ中空型でも、中空部3bの形状や大きさが異なるもの、2枚重ね部3aの高さ(上下方向の長さ)が異なるものなど種々の断面形状が可能である。
また、例えば、図9に示したフラットデッキプレート10’の補剛用リブ3’のように、中空部がなく全体が2枚重ね部3a’で、その2枚重ね部3a’がL形をなしている断面形状のものでもよい。
The cross-sectional shape of the stiffening rib in the flat deck plate used in the present invention is not limited to the cross-sectional shape as in the
Further, for example, as 'stiffening ribs 3'
10 端部閉塞していないフラットデッキプレート
1 端部閉塞フラットデッキプレート
1a 閉塞端部
2 平板部
3、3’ 補剛用リブ
3a、3a’ 二枚重ね部
3b 中空部
6 梁(鉄骨梁(H形鋼梁))
11 (第1の床13の)スラブ
11a デッキプレート
11b コンクリート層部分
12 (第1の床13の)二重床
13 第1の床(執務部の床)
13a 第1の床の床面
15 (第2の床17の)RCスラブ
16 (第2の床17の)仕上
17 第2の床(共用部の床)
17a 第2の床の床面
18 壁
a 第1の床のスラブ11のスラブ厚
b 二重床12の高さ
c 第1の床のスラブのスラブ厚aと二重床の高さbの合計厚み
d 第2の床のRCスラブ15のスラブ厚
e 第2の床の仕上16の厚み
21 合成梁
22 頭付きスタッド
23 コンクリート
25 (鉄骨梁の両側にRCスラブを構築する場合の)RCスラブ
g (鉄骨梁の両側にRCスラブを構築する場合の)RCスラブ25のスラブ厚
K 合成梁のコンクリート厚
31 (第1の床33の)スラブ
31a デッキプレート
31b コンクリート層部分
33 第1の床
33a 第1の床の床面
35 (第2の床37の)RCスラブ
36 (第2の床37の)仕上
37 第2の床
37a 第2の床の床面
m 第1の床のスラブ31のスラブ厚
n 第2の床のRCスラブ35のスラブ厚
1 0 end occluded non-flat deck plate first end closure flat deck plate 1a closed
11 Slab 11a (of the first floor 13)
13a First floor 15 (second floor 17) RC slab 16 (second floor 17)
Claims (5)
前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする建築構造物のRCスラブ構築方法。 A rib formed by crushing the flat plate portion to the lower surface of the stiffening rib at both longitudinal ends of a flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed by bending the flat plate portion of the upper surface downward in the length direction. End block flat deck plate with bottom position block end ,
An RC slab construction method for a building structure, wherein the RC slab is raised with respect to the upper surface of the beam by using it as a discarded mold frame in a state of being extended between the beams with the flat plate portion side up .
前記第2の床のRCスラブを構築する際に、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて、梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする建築構造物のRCスラブ構築方法。 When constructing a first floor with a double floor on a slab on one side with a beam as a boundary and a second floor with an RC slab on the other side, the RC slab of the second floor is An RC slab construction method for a building structure constructed so that the second floor has the same floor height as the first floor,
When constructing the RC slab of the second floor, flat plates are formed on both ends in the longitudinal direction of the flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed by bending the flat plate portion of the upper surface downward in the length direction. Using an end closed flat deck plate with a rib lower surface position closed end formed by crushing the portion to the stiffening rib lower surface position, as a discarded mold frame spanning between the beams with the flat plate portion side up An RC slab construction method for a building structure, wherein the RC slab is raised with respect to the beam upper surface.
前記第2の床のRCスラブを構築する際に、上面の平板部を長さ方向にわたって下方に折り曲げて形成された補剛用リブを複数条備えたフラットデッキプレートにおける長手方向両端部に、平板部を補剛用リブ下面位置まで押し潰してなるリブ下面位置閉塞端部を備えた端部閉塞フラットデッキプレートを、前記平板部側を上にして梁間に掛け渡す態様の捨て型枠として用いて、梁上面に対してかさ上げされたRCスラブを構築することを特徴とする建築構造物のRCスラブ構築方法。 When constructing the second floor having the RC slab whose slab thickness required for design strength is smaller than that of the first floor on one side, the first floor on the other side with the beam as the boundary, An RC slab construction method for a building structure in which an RC slab of 2 floors is constructed so that the second floor has the same floor surface height as the floor surface of the first floor,
When constructing the RC slab of the second floor, flat plates are formed on both ends in the longitudinal direction of the flat deck plate having a plurality of stiffening ribs formed by bending the flat plate portion of the upper surface downward in the length direction. Using an end closed flat deck plate with a rib lower surface position closed end formed by crushing the portion to the stiffening rib lower surface position, as a discarded mold frame spanning between the beams with the flat plate portion side up An RC slab construction method for a building structure, wherein the RC slab is raised with respect to the beam upper surface.
前記RCスラブを構築する際のコンクリート打設に際して、
前記鉄骨梁上面に予め頭付きスタッドを溶接固定した上で鉄骨梁直上にもコンクリートを打設して合成梁を同時に構築することを特徴とする建築構造物のRCスラブ構築方法。 In constructing RC slabs on both sides of a steel beam as a boundary, both sides are flat deck plates having a plurality of stiffening ribs formed by bending the upper flat plate portion downward in the length direction. A mode in which an end closed flat deck plate having a rib lower surface position closed end portion formed by crushing a flat plate portion to the position of the lower surface of a stiffening rib at both ends in the longitudinal direction is spanned between the beams with the flat plate portion side facing up. An RC slab construction method for a building structure that constructs an RC slab that is raised with respect to the beam upper surface,
When placing concrete when constructing the RC slab,
An RC slab construction method for a building structure, in which a headed stud is welded and fixed to the upper surface of the steel beam in advance, and concrete is cast directly on the steel beam to simultaneously construct a composite beam.
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