JP5298880B2 - 照明ユニット - Google Patents
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Description
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、照明ユニット内部に発生した水分による不要な短絡を防止することができる照明ユニットを提供することを目的とする。
ただし、本発明において、支持体の「第1の面」とは、構成される部材に関係なく、発光素子が設けられる面のことを言う。さらに「第2の面」とは、第1の面の高さよりも低い面のことを言う。
また、本発明の照明ユニットは、さらに前記複数の光源を一体的に覆う透光性のカバーを有し、前記カバーは、前記支持体の第2の面に固定されているのが好ましい。これにより、カバー内面に結露した水分を第2の面まで逃がすことができ、支持体の第1の面に水分が流れて滞留してしまうのを抑制することができる。
さらに、前記支持体の第1の面には、その短手方向の端部で開口するように前記光源を覆う光反射体が設けられているのが好ましい。これにより、光源及び光反射体周辺に結露した水分を支持体の第2の面まで導き易くすることができる。
このとき、光反射体は、前記光源を覆う部分が略ドーム形状を有しているのが好ましく、光反射体を伝う水分の流れをさらに良くすることができる。
また、前記支持体の第1の面には、前記支持体の長手方向に対して斜めに、前記支持体の第2の面側まで延在された溝部が形成されているのが好ましい。これにより、支持体の第1の面を流れる水分を溝部が第2の面まで容易に導くことができる。
また、本発明の照明ユニットは、前記支持体の長手方向側に排水口が形成されており、前記排水口は、少なくとも前記支持体の第2の面の延長上にあり、かつ、前記支持体の第1の面の高さよりも低くなるように配置されているのが好ましい。これにより、照明ユニットの内部から外部に水分を効率良く排水することができる。
また、前記支持体は、前記第1の面と反対側の面が、前記照明ユニットを取り付ける面から離間しているのが好ましい。これにより、照明ユニットの取り付け面が結露して発生した水分が、支持体の第1の面まで流れ込み滞留してしまうのを抑制することができる。
図1は、第一の実施形態に係る照明ユニットを模式的に示す斜視図である。図2は、第一の実施形態に係る照明ユニットの端部を下面側から模式的に示す拡大図である。図3は、第一の実施形態に係る照明ユニットの端部を上面側から模式的に示す拡大図である。図4は、第一の実施形態に係る照明ユニットを模式的に示す図1のA−A' 線における断面図である。図5は、第一の実施形態に係る照明ユニットの内部を模式的に示す斜視図である(ただし、内部構造をより明確に示すためにカバー30を図示していない)。図6は、第一の実施形態に係る照明ユニットの端部における内部を模式的に示す拡大図である(ただし、内部構造をより明確に示すためにカバー30及びキャップ50を図示していない)。図7は、第一の実施形態に係る照明ユニットの光反射体を模式的に示す斜視図である。図8は、第一の実施形態に係る照明ユニットのキャップの内側を模式的に示す斜視図である。
また、本実施形態では、支持体20に光反射体70を複数有しており、1つの光反射体70が複数の光源10を個別に覆うように設けられている。言いかえると、1つの光反射体70は、同一方向に開口するドーム形状を有する部分74(以下、ドーム部という)を複数有しており、各ドーム部74の内側に光源10がそれぞれ設けられている。さらに、光反射体70は、隣接するドーム部74の間に、支持体の第1の面21の短手方向yの端部に沿って設けられる壁面部75を有している。このとき、光反射体の壁面部75は、支持体の第1の面21に対して略垂直方向に、光反射体のドーム部74(特に、その開口部)の高さよりも高くなるように延在して設けられている。これにより、各光源10が隔離された状態となるため、隣接した光源10周辺に水分が再び浸入することを抑制することができる。さらに、外部で反射されて戻ってきた光を再び外部へ反射することができるため、光の取り出し効率を向上させることもできる。また、この光反射体70は、支持体20の長手方向xに沿って背中合わせとなるように2列に配列されており、各光反射体のドーム部74が互い違いに重なるように配置されている。これにより、支持体の第1の面21の中央付近を長手方向xに流れる水分を、第2の面22側に導くことができると共に、照明ユニットを小型化することもできる。
また、本実施形態に係る光反射体70は、支持体20と接する部分にフック部76を有し、支持体20に形成された貫通孔に光反射体のフック部76が挿入され係止されているが、これに限定されない。例えば、光反射体70と支持体20とを両面テープ等の接着部材を用いて固定することもできる。
具体的には、照明ユニットの長手方向xが縦向き(略鉛直方向)になるように設置された際、支持体の第1の面21に結露した水分は、(I)自然に支持体の第2の面22に排水されたり、(II1・II2)光反射体70に導かれて支持体の第2の面22に排水されたりする。特に、支持体の第1の面21の中央付近(光反射体の背中側)を流れる水分は、(II2)光反射体の略ドーム形状を有する部分74に沿って、支持体の第2の面22まで導かれ排水される。光源周辺(光反射体の内側)を流れる水分は、(II1)光反射体70が支持体の第1の面21の短手方向yの端部で開口しているため、光反射体70の内面に沿って支持体の第2の面22まで導かれ排水される。
また、カバー30の内面に結露した水分は、(III)そのままカバー30の内面を長手方向xに流れてキャップ50の排水口から外部に排水されるが、照明ユニットの長手方向xが横向き(略水平方向)になるように設置された際には、(IV)カバー30が支持体の第2の面22に固定されているためカバー30の内面を沿って支持体の第2の面22まで流れ込み排水される。
また、天井等から落下した水滴がキャップ50の配線孔80等から内部に浸入した際には、(V)そのまま支持体の第2の面22を流れて、反対側のキャップの排水口60から外部に排水される。
支持体は、排水構造を有する照明ユニットの土台であって、各部材を直接又は間接的に接続するための部材である。支持体は、長手方向に沿って光源が配列される第1の面と、第1の面が突出するように段差を有する第2の面と、から少なくとも構成されている。支持体の第2の面の段差は、第2の面に流れ込んだ水分が再び第1の面に流れ込まないように2mm以上10mm以下とするのが好ましく、さらに好ましくは4mm以上8mm以下である。このような支持体の第2の面の形状は、第1の面を流れる水分を排水することができれば良く、第一の実施形態のような略L字形状に限定されず、略V字形状や略U字形状等に形成しても良い。
また、支持体は、第一の実施形態(特に、図4)のように基板20aと台座20bとの2つの部材から構成することができ、特に、支持体の第1の面21は、光源10が設けられる側全体に基板20aを有していても良いが、部分的に基板20aを有することで台座20bが露出されていても良い。さらに、支持体は、1つの部材からも構成することができ、例えばセラミックスやガラスエポキシ等からなる回路基板に直接溝部を形成することによって、第1の面及び第2の面を構成することができる。
また、支持体の長手方向側には、照明ユニットを外部に固定するための取り付け部材を設けることができ、ネジ等の部品により固定することができる。例えば、第一の実施形態(特に、図6)のように、取り付け部材24は、台座20bの長手方向xの端部を略L字形状に折り曲げて構成しても良いが、別の部材及び形状から構成することもできる。さらに、照明ユニットを外部に取り付ける際には、少なくとも支持体の第1の面と反対側の面が、照明ユニットを取り付ける面から離間しているのが好ましい。これにより、照明ユニットの取り付け面に結露した水分が、照明ユニットの内部に流れ込み、基板の上面に滞留してしまうのを防止することができる。また、取り付け面の裏側に設けられた外部電源やガラス扉の結露防止用ヒーターからの熱の影響を抑制することもできる。さらには、支持体の取り付け部材以外が照明ユニットの取り付け面から離間しているのが好ましく、ネジや配線などの障害物の多い取り付け面に対しても、容易に取り付けが可能となり利便性に優れる。
台座は、後述する基板と共に支持体を構成するための部材である。台座は、放熱性を考慮して、熱伝導性に優れた材料、例えば、アルミニウム合金やステンレス鋼、鉄、銅等の金属材料を板金加工したものや、アルミニウム合金を押し出し加工したものに塗装及びアルマイト処理が施されたもの等が好ましい。例えば、第一の実施形態に係る台座20bでは、長尺な金属板が用いられており、基板20aが配置される第1の面21が突出するように、金属板の短手方向yの端部を略L字形状に折り曲げることによって第2の面22を形成している。
基板は、発光素子を有する光源やコネクタ等の電子部品が配置され、さらに、それらの電子部品と電気的に接続される回路パターンが形成された回路基板である。基板としては、機械的強度および熱伝導性が高く、熱変形の少ない材料を用いるのが好ましい。具体的には、セラミックス、ガラス、ガラスエポキシ、アルミニウム合金等を用いたプリント基板が好適に利用される。
また、第一の実施形態に係る基板では、矩形形状を有しているが、これに限定されず、正方形状の基板を台座の長手方向に並べて配置しても良い。基板の上面には、複数の光源が台座の長手方向に沿って所定の間隔で配列されている。このとき、光源は、基板の回路パターンとAgやAu、Sn等の接合部材によって、ハンダ付けされて電気的に接続されている。光源の配列としては、二列で互い違いになるように設けられても良いが、照明ユニットの用途に応じて一列または三列以上設けても良い。さらに、基板は、例えば第一の実施形態(特に図6)のように、外部電源(図示しない)と電気的な接続を可能にする配線(図示しない)及びコネクタ90を有しており、光源10と同様にしてコネクタ90が回路パターンと電気的に接続されている。このとき、コネクタは、台座の長手方向側に設けられているのが好ましく、長手方向に並べられた複数の基板を直列的に接続し易くすることができる。さらに、照明ユニットを複数設ける際にも、各照明ユニットを直列的に接続し易くすることができる。
また、基板の上面には、照明ユニット内部に発生した水分に対する保護処理がされているのが好ましい。例えば、シリコーンやフッ素系、アクリル系の防水コートが挙げられる。さらに、基板の下面には、放熱性に優れるグリスや両面テープを設けて台座との隙間(空気層)を埋めるのが好ましく、熱伝導性が好ましくない基板を用いる際には、銅やアルミニウム合金等から構成される金属基板を接合しても良い。
光源は、発光素子を有しており、光を発光することが可能な素子であれば特に限定されるものではない。例えば、発光ダイオード(LED)や半導体レーザ素子(LD)等の当該分野で使用されているもののいずれをも使用することができる。特に、RGBの各波長域の光に対応した複数の発光素子を用いることにより、単色の発光素子を用いる場合よりも、演色性を向上させることができるため好ましい。
このような発光素子は、光源として、発光素子自体を直接基板に実装して用いても良い他、パッケージや被覆部材等により覆われた発光装置として用いても良い。例えば、発光装置としては、セラミックや樹脂などで形成されたパッケージに発光素子が配置された表面実装型(SMD)や、リードフレームに配置された発光素子をガラスや樹脂などの被覆部材でモールドして形成された砲弾型(ランプタイプ)等が挙げられる。さらに、パッケージや被覆部材には、それぞれ波長変換部材(例えば、アルミニウム酸化物系蛍光体や窒化物系蛍光体、シリケート系蛍光体等)や光拡散部材(例えば、アルミナやシリカ、酸化チタン等)を含有させることもできる。
光反射体は、光源からの光を照明ユニットの短手方向に反射するように、光源を覆う部材である。光反射体は、支持体の第1の面の短手方向の端部で開口するように設けられているのが好ましく、照明ユニットの用途に合わせて、互い違いに開口するように配置したり、片側方向のみに開口するように配置したりすることもできる。このような光反射体は、ABS、ポリカーボネート、アクリル等の樹脂成型品に光反射性の高いAlやAg等の金属膜を蒸着、鍍金したもの、若しくはAl板材等をプレス加工したものにより、形成することができる。さらに、光反射面には拡散効果のあるブラスト加工を施すこともできる。
(カバー)
カバーは、発光素子から光が入射する光有効面が透光性を有する材料で構成されていれば特に限定されず、当該分野で公知の材料によって形成することができる。例えば、軽量で、強度の強いプラスチック、特に加工性および耐熱性を考慮すると、ポリカーボネートやアクリルなどの樹脂材料にて構成されていることが好ましい。ここで、透光性を有する材料は、発光素子からの光を100%透過することが好ましいが、混色、色むら等を考慮して、半透明および不透明(例えば、光透過性が70%程度以上、乳白色のもの等)のものも含むものとする。また、カバーは、光拡散効果を有するものでもよい。光拡散効果を有するカバーを用いることにより、輝度・色ムラが照射ムラに影響する発光素子を使用した場合にも、これらの照射ムラを抑制することが可能な照明ユニットを得ることができる。ここで、光拡散効果を有するカバーとは、発光素子からの光を拡散し得る部材を意味し、カバー自体に光拡散処理が施されたものでもよいし、カバーに光拡散効果を有する他の部材を組み合わせたものでもよい。例えば、カバーの外側や内側に拡散シート(例えば、半透明および乳白色樹脂製の薄いシート)を貼り付けてもよいし、サンドブラスト、研磨等の粗面化処理を施してもよい。さらに、カバーを形成する材料自体に拡散部材を混入してもよい。これにより、発光素子からの光を均一なひとつの面光源とすることができる。
(キャップ)
キャップは、カバー及び支持体の長手方向の端部を外側から覆うと共に保持するための部材である。具体的には第一の実施形態(特に図8)のように、キャップ50の内側に、カバー30及び支持体20の長手方向xに突出された突起部52が複数設けられており、この突起部52とキャップの内面53から溝部51を構成している。この溝部51に対して、カバー30及び支持体20の長手方向xの端部が挿入されて保持されている。このようなキャップの材料としては、特に限定されず、ABS、ポリカーボネート、PP、POM等の樹脂が好適に利用される。
図11は、第二の実施形態に係る照明ユニットを短手方向yに切った断面を模式的に示す断面図である。
さらに、第二の実施形態に係る支持体20は、光源10が設けられるための基板20aと台座20bとの少なくとも二つの部材から構成され、台座20bの上に基板20aが設けられている。つまり、支持体の第1の面21は基板20a及び台座20bから構成され、支持体の第2の面22は台座20bから構成されることになる。このとき、支持体20を短手方向yに切った断面からみて、基板20aの端部は、支持体の第2の面22側に突出するように設けられている。
第三の実施形態に係る発光装置は、支持体の第1の面に溝部が形成されている点以外は、第一の実施形態と実質的に同様の構造を有している。
さらに具体的には、支持体の第1の面21には、支持体20の長手方向xに対して斜めに、支持体の第2の面22側まで延在された溝部が形成されている。
実施例1として、第一の実施形態に係る照明ユニットを用いて説明する。
なお、光源10として発光ダイオードを有する表面実装型の発光装置、支持体の基板20aとしてガラスエポキシ基板、支持体の台座20bとして亜鉛メッキ鋼(SECC)、カバー30としてポリカーボネート樹脂、光反射体70としてポリカーボネート樹脂にアルミニウム合金の膜を蒸着したもの、キャップ50としてポリカーボネート樹脂、を用いる。
Claims (7)
- 発光素子を有する複数の光源と、前記光源が長手方向に沿って配列された長尺な支持体と、を備え、
前記支持体は、前記光源が設けられた第1の面と、前記第1の面から連続して前記第1の面の高さよりも低く、かつ前記支持体の長手方向に沿って設けられた第2の面と、から少なくとも構成されており、
前記支持体は、前記光源が設けられるための基板と台座とを備え、
前記支持体の第1の面は前記基板および前記台座から構成され、前記支持体の第2の面は前記台座から構成され、
前記基板の端部は、前記第2の面側に突出していることを特徴とする照明ユニット。 - 前記照明ユニットは、さらに前記複数の光源を一体的に覆う透光性のカバーを有し、
前記カバーは、前記支持体の第2の面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。 - 前記支持体の第1の面には、その短手方向の端部で開口するように前記光源を覆う光反射体が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明ユニット。
- 前記光反射体は、前記光源を覆う部分が略ドーム形状を有していることを特徴とする請求項3に記載の照明ユニット。
- 前記支持体の第1の面には、前記支持体の長手方向に対して斜めに、前記支持体の第2の面側まで延在された溝部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の照明ユニット。
- 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の照明ユニットは、前記支持体の長手方向側に排水口が形成されており、
前記排水口は、少なくとも前記支持体の第2の面の延長上にあり、かつ、前記支持体の第1の面の高さよりも低くなるように配置されていることを特徴とする照明ユニット。 - 前記支持体は、前記第1の面と反対側の面が、前記照明ユニットを取り付ける面から離間していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の照明ユニット。
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