上述したように、従来、パチンコ機等の遊技機は、メーカー名や製造番号等の付された証紙等が貼着され、出荷先等が厳格に管理されている(例えば、特許文献1参照。)。さらに、近年では、部品交換などリサイクル性の観点から、遊技盤、当該遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠、当該遊技盤取付枠の背面側に搭載される制御機器などに対し個別に専用の証紙等を貼着し、管理している。
例えば、遊技盤取付枠に関しては、その前面側が前面枠等によって覆われ、その背面側には制御機器等が搭載されるため、証紙等は、制御機器等の搭載されていない背面下部のように比較的見やすい位置に貼着される。
しかしながら、遊技盤取付枠の背面側には、遊技盤前面の遊技領域より排出される遊技球(アウト球)を回収するための球回収機構が形成されており、当該球回収機構により回収された遊技球は排出シュートから遊技機外部へ排出される。そして、この遊技機が遊技ホールの島設備に設置された際には、排出シュートから排出される遊技球を受けて所定の排出部へと導く球受箱が排出シュートの下方位置に配置される。このため、証紙等が遊技盤取付枠の背面下部に直接貼着され、露出した状態となっていると、前記球受箱を設置する際に、誤って証紙等を傷つける恐れがあった。
さらに、遊技盤取付枠の背面側に搭載される制御機器等の中には、ハーネス等を介して外部機器と接続されるものもあるため、遊技盤取付枠の開閉等に伴いハーネス等が証紙等に触れる場合もある。ハーネス等が証紙等に繰り返し接触すると、証紙等に付された文字等が次第に擦れて判別できなくなるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解決するものであり、証紙等を保護することのできる遊技機を提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.固定枠に対し一側部を中心に開閉可能に軸支され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠を備え、
特定情報を有する証紙部材が前記遊技盤取付枠に対し付着される遊技機であって、
前記証紙部材が付着される付着部を有し、前記遊技盤取付枠の背面側でかつ前記遊技盤より下方位置に着脱可能に取付けられる付着部材と、
前記証紙部材を被覆するよう前記付着部材に対し取付けられ、透視性を有した被覆部材とを備えていることを特徴とする遊技機。
上記手段1によれば、被覆部材により証紙部材が被覆されるため、誤って証紙部材を傷つけてしまうといった不具合を低減することができる。結果として、証紙部材の耐久性や防護性を高めることができる。ひいては、比較的長期間、証紙部材を良好な状態で保つことができるため、リサイクル性が向上される。さらには、遊技機が長期間使用された場合においても部品交換時に正規品である否かの確認を容易に行えたり、証紙部材から管理状況を把握できるため不法投棄などの抑制効果がある。
証紙部材を遊技盤取付枠に直接付着する構成では、遊技機の製造時において付着ミス等が発生し、証紙部材を付着し直す場合には、証紙部材を傷つけずに剥がすといった非常に手間のかかる作業を強いられることとなる。また、遊技機の故障時やリサイクル時等において、証紙部材の付着された遊技盤取付枠を取り替える場合にも、同様の不具合が発生するおそれがある。特にパチンコ機等の遊技機においては、各種遊技機管理団体等によって証紙番号等が厳格に管理されているため、傷ついたり貼付間違いをした証紙部材は棄却して、新たな証紙番号を付与した証紙部材を前記管理団体に発行してもらう必要が生じ、その手続等に多大な手間や時間を要するおそれがある。その点、本手段のように付着部材を着脱可能とすることにより、付着ミス等が発生した場合等においても、証紙部材の交換を比較的容易に行うことができ、上記各種不具合の発生を防止することができる。なお、「着脱可能」な取付けの例としては、(1)付着部材がネジ等の固定手段により固定され、固定手段を取外すことにより、付着部材の取外しが可能となること、(2)付着部材に形成された係止部が遊技盤取付枠に係止され、係止部の係止状態を解除することにより、付着部材の取外しが可能となること、(3)前記(1)及び(2)の構成を組合わせて取付けられていることなどが挙げられる。一方、被覆部材は、付着部材に対し着脱可能に取付けられてもよいし、又は、接着剤等により着脱不能に取付けられてもよい。
また、以下の手段においても同様であるが、上記「証紙部材」には各種遊技機管理団体が発行する証紙部材が含まれる。また、この「証紙部材」には、紙製のいわゆる「証紙」のみならず、例えば樹脂製のフィルム部材やシート部材なども含まれる。
上記「特定情報」には、前記管理団体の検査を受けたことを示す情報、前記管理団体が付した管理番号、企業名、遊技機の機種番号や製造番号、製造年度、これらをコード化したQRコード(登録商標)等のコード情報などが含まれる。また、上記「特定情報を有する」ことには、証紙部材に対し文字や数字等により特定情報が記載されることはもちろんのこと、所定の読取り手段により読み取ることのできるコード情報として特定情報が付されること(登録、記憶)などが含まれる。
また、上記「付着」には、「貼着」や「接着」などは勿論のこと、所定の係止手段による「係止」や、固定手段による「固定」なども含まれる。
手段2.前記付着部材を前記遊技盤取付枠に取付けた状態のまま、前記被覆部材を着脱可能としたことを特徴とする手段1に記載の遊技機。
上記手段2によれば、被覆部材への汚れやキズなどの付着、光の反射等により、当該被覆部材を介して証紙部材に付された特定情報の読み取りが困難となる場合には、被覆部材を取外して証紙部材を直接見ることができる。結果として、特定情報の読み取り作業を何度も行わなければならないといった不具合もなく、作業性の向上を図ることができる。特に、製造工場における遊技機出荷時などにおいては、流れ作業の中で特定情報の読み取りを行っているため、予め被覆部材を取外しておけば、読み取り作業を効率よく行うことができる。また、被覆部材に汚れやキズなどが付いた場合には、付着部材や証紙部材を替えることなく、被覆部材のみを取り替えることも可能となるため、交換コストの増大を抑制することができる。なお、「着脱可能」な取付けの例としては、上記付着部材の(1)〜(3)の構成と同様の構成が挙げられる。加えて、工具等を用いることなく、手動操作により着脱可能とすることにより、作業性が向上する。
手段3.前記遊技盤取付枠に前記付着部材を嵌め込む取付凹部を設け、
前記取付凹部の周縁部(遊技盤取付枠の壁面)より前記付着部材全体が奥まった位置に配置されることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
上記手段3によれば、付着部材が遊技盤取付枠の壁面より出っ張っている場合に比べて、上記被覆部材にキズや汚れが付きにくくなる。又、被覆部材が取外されている場合には証紙部材自体にキズや汚れが付きにくくなる。さらに、出っ張り部分がなくなるため、外観品質が向上するとともに、遊技機を構成する他の部材の取付けの妨げになるおそれも低減される。
手段4.前記付着部の周囲のうち少なくとも一部において周壁部を突出形成するとともに、
前記周壁部の先端部より前記被覆部材全体が奥まった位置に配置されることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
上記手段4によれば、上記手段3の作用効果が高められる。
手段5.前記遊技盤取付枠の前面側にて開閉可能に支持され、閉鎖状態において前記遊技盤取付枠の略全域を覆う前面扉を備えるとともに、
前記遊技盤取付枠に対し前記前面扉を施錠する施錠機構を備え、
前記被覆部材は、前記付着部材の裏面側に係止される係止部を有し、
前記係止部を、前記遊技機取付枠の前面側に露出した状態とし、
前記前面扉の解錠状態において、前記遊技盤取付枠の前面側から前記被覆部材の係止部の係止解除を行えることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
被覆部材を着脱可能とすることにより、証紙部材の交換が容易になる反面、証紙部材を付け替える不正行為、例えば所定の遊技機に付着された証紙部材を剥がし、別の遊技機に付着するといった不正行為が比較的容易に行われるおそれがある。その点、上記のように通常時は塞がれている遊技盤取付枠の前面側から、前面扉を開けた場合においてのみ、被覆部材の取外しを行えるようにしたことにより、証紙部材交換の容易性を維持しつつ、不正行為を低減できる。なお、上記手段5の構成に限定されず、上記前面扉に代えて、例えば「前記遊技盤取付枠の前面側にて開閉可能に支持され、閉鎖状態において前記遊技盤取付枠の前面側かつ前記遊技盤より下方位置を覆う開閉部材」を備えた構成においても、同様の作用効果を得ることができる。
手段6.前記付着部材は、左右方向中央部より前記遊技盤取付枠の開閉軸側に取付けられることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
仮に遊技盤取付枠の開閉軸側とは反対側に付着部材を取付けた場合には、遊技盤取付枠を僅かに開いた状態でも上記証紙部材を付け替える不正行為が行われるおそれがある。これに対し、上記手段6のようにすれば、そのようなおそれを低減することができる。しかし、遊技盤取付枠の開閉軸側には、一般的にハーネス等を介して外部機器と接続される電気機器が数多く搭載されているため、上記課題で述べた不具合が発生しやすい。つまり、手段6のような構成においては、上記手段1等の構成がより奏効する。
手段7.前記遊技盤取付枠の色と、前記付着部材の色とを異ならせたことを特徴とする手段1乃至手段6のいずれかに記載の遊技機。
上記手段7によれば、例えば遊技盤取付枠に付着部材を取付けた状態で、当該付着部材に証紙部材を付着する場合において、証紙部材の付着位置を見付けやすくなり、作業性が向上する。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は右側面図である。また、図4は、内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。但し、図4では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137などを省略して示している。
図1乃至図4に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、例えば木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。
内枠12の開閉軸線は、後述するハンドル18の設置箇所とは反対側、すなわちパチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす青色の樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面扉としての前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられ、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)70の方へ案内する球受皿である。なお、上皿19から溢れる遊技球は下皿15へ案内されるようになっている。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技場等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、中央電飾部103の左右側方には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。また、各エラー表示ランプ104に隣接してスピーカSP(図8参照)が設けられるとともに、当該スピーカSPの前側にスピーカカバー24が取着されている。
また、上皿19の右方には、後述する証紙S1を視認できるよう透明樹脂が取付けられた小窓107が設けられている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対を為して別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側に遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、後側へ膨出した膨出部40が形成されている。この膨出部40の前面右側には、発射装置70が取付けられている。本実施形態では、発射装置70としてソレノイド式発射装置を採用している。また、膨出部40には、後述する払出機構部352から上記下皿15の排出口16へ繋がる球通路71が設けられている。また、発射装置70の発射レール70aと後述するレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置70から発射された遊技球が後述する戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72及び球通路71を介して下皿15に排出される。また、球通路71の下側にはハーネスカバー74が設けられている。これにより中継基板75と発射装置70とを接続するハーネス(図示略)をまとめている。
次に、遊技盤30の構成について図5を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球(入賞)すると、それぞれに対応して設けられた検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33)に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとして変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する可変表示装置としての装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は複数の発光手段(LED)を内蔵しており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯表示態様が切換表示(変動表示)され、その変動表示が特定の点灯態様で数秒間停止した場合に第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
特別表示装置43は、普通図柄表示装置41の側方に設けられた複数の発光部により構成され、遊技球が第1契機対応口33を通過する毎に点灯する発光部の組合せが切換えられる(変動表示される)。そして、変動表示が停止したときに点灯している発光部の組合わせにより、大当たりか否かが確定的に表示される。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
また、遊技盤30には、発射装置70から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレール50を通じて、遊技盤面上に形成された遊技領域内に案内される。レール50は内レール構成部51と外レール構成部52とからなる。
内レール構成部51の先端部分(図5の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、内外レール構成部51,52の並行部分を除く。
また、遊技盤30の右下隅部には証紙S1が貼着されている。証紙S1には、後述する証紙S3と同様に、製造番号や企業名など各種情報が記載されている。この証紙S1は、樹脂ベース20に形成された小窓73、及び、前面枠セット14に形成された上記小窓107を介して、パチンコ機10外部より視認することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を図7に基づいて説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合において、主基板とサブ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
なお、第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で工具等を用いずとも着脱できるよう構成されており、さらに、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。上述したように遊技盤30の中央にはルータ加工によって形成された貫通穴に対して可変表示装置ユニット35が配設されている。この可変表示装置ユニット35に対し、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。さらに、フレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板などが配設されている。
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして図示しない裏枠セットが取付けられている。この裏枠セットは、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成形品であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている。また、内枠12には、裏枠セット(遊技盤30)の下方位置において排出通路盤217が取付けられており、該排出通路盤217には排出球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート218が形成されている。従って、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セットの球回収機構を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出シュート218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出シュート218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュート218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、パチンコ機10が遊技ホールの島設備に設置された際には、図3に示すように、排出シュート218から排出される遊技球を受けて所定の排出部へと導く球受箱Yが排出シュート218の下方位置に配置される。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出する入賞感知機構(検出スイッチ)などが設けられている。入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板(主制御装置261)に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる。
第1制御基板ユニット201は、主制御装置261と、サブ制御装置262とを具備している。主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって連結されており、基板ボックス263が開封された場合には、封印ユニットにおいて所定の痕跡が残るよう構成されている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。なお、基板ボックス263には証紙S2が貼着されている。この証紙S2には、後述する証紙S3と同様に、製造番号や企業名など各種情報が記載されている。
また、サブ制御装置262は、主制御装置261(主基板)からの指示に従い各種演出制御を司るCPUや、各種プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含むサブ制御基板を具備しており、このサブ制御基板についても当該サブ制御基板に対応する基板ボックスに収容されて構成されている。
第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314を具備している。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射装置等の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
上記払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313についても、それぞれに対応する基板ボックス315、316、317に収容されて構成されている。但し、発射制御装置312(基板ボックス316)は、電源装置313(基板ボックス317)の裏側に配置されている。また、払出制御装置311が収容される基板ボックス315には、前述した主制御装置261と同様に封印ユニットが設けられ、基板ボックス315の開封した痕跡が残るようになっている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技場の営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部354を有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、前述のサブ制御装置262及び主制御装置261の一部も合わせて囲む構成となっている。
また、払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は上記上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
尚、本実施形態では、前面枠セット14の施錠機構は、内枠12の施錠機構と一体的となっており、各施錠機構は、単一の施錠装置G1によって具現化されている。また、施錠装置G1は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠196(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠196の鍵穴に鍵を挿入し、一方側に回動操作することで内枠12を解錠することができ、他方側に回動操作することで前面枠セット14を解錠することができるようになっている。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図8は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理(このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される)によって停電の発生等による電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しないスイッチ等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射装置70による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置70は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置70が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドに基づいて装飾図柄表示装置42の表示を制御する。プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
さて、パチンコ機10の背面側では、図7に示すように内枠12(膨出部40)の下部が上記各ユニット201〜203によって覆われず、露出した状態となっている。そして、本実施形態では、この部位、詳しくはパチンコ機10の背面側から見て内枠12(膨出部40)の右下隅部において、証紙部材としての証紙S3が貼着された証紙貼着用ユニット400が取付けられている。なお、上記証紙S3には、上記特定情報として、遊技機の製造番号、企業名、製造年度及びこれらをコード化したQRコードが付されている。もちろん、特定情報は、上記情報に限られるものではなく、所定の遊技機管理団体の検査を受けたことを示す情報、前記管理団体が付した管理番号、遊技機の機種番号等であってもよい。
また、内枠12(膨出部40)の右下隅部には、膨出部40の背壁部40aにおいて、証紙貼着用ユニット400が嵌め込まれる略矩形状の取付凹部390が形成されている(図15等参照)。但し、取付凹部390は、膨出部40の背壁部40aと下壁部40bとの境界部に沿って形成されており、取付凹部390の内周面のうち下辺に対応した壁面は存在せず、下壁部40b側に開口された構成となっている。つまり、膨出部40の背壁部40aと下壁部40bとの境界部(角部)が切欠かれた状態となっており、証紙貼着用ユニット400が取付凹部390に取付けられた際には、当該証紙貼着用ユニット400の下面が下壁部40b側に露出した状態となる。これにより、証紙貼着用ユニット400の着脱作業を行いやすくなる。
ここで、証紙貼着用ユニット400について図9〜図16を参照して詳しく説明する。証紙貼着用ユニット400は、証紙S3が貼着される付着部材としての証紙プレート401と、証紙プレート401(証紙S3)の前面側を覆う被覆部材としての保護カバー402とから構成されている。なお、図9〜図11は証紙プレート401を示す図であり、図12〜図14は保護カバー402を示す図であり、図15,16は、証紙貼着用ユニット400の取付構造を示す図である。
証紙プレート401及び保護カバー402は合成樹脂材料により形成されている。具体的には、証紙プレート401は、黒色のABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂により構成されている。一方、保護カバー402は、証紙S3を視認可能なように透視性を有する透明又は半透明のPC(ポリカーボネート)樹脂により構成されている。
証紙プレート401は、平板状をなす略長方形状の本体部404を備えている。本体部404の表面は証紙S3を貼着する付着部としての貼着面404aとなる。貼着面404aの左側には、本体部404の上辺部及び左側辺部に沿って延びる2本の突条が直角に交わるように形成された鉤状の位置決め部405が設けられている。これにより、貼着面404aに証紙S3を貼着する際には、当該証紙S3の左上コーナー部を位置決め部405に合わせて貼着することにより、証紙S3の貼着位置を適切な位置とすることができる。
また、本体部404には、表面側に突出したリブ406が周縁部に沿って形成されている。この周壁部としてのリブ406は、遊技ホールの島設備の球受箱Yやハーネスなどの物が保護カバー402に接触するのを防ぐためのものである。これにより、保護カバー402にキズや汚れ等が付くのを低減することができる。結果として、保護カバー402を介しての証紙S3視認性の低下を抑制することができる。また、同様の理由から、証紙プレート401に保護カバー402が取着されていない状態においては、本体部404に貼着された証紙S3が傷つきにくくなる。但し、当該リブ406は、本体部404の上辺部及び左右側辺部に対応した部位においてのみ形成されており、本体部404の下辺部に対応した部位には形成されていない。これは、本体部404の全周にわたってリブ406を形成した場合、証紙S3を貼着する貼着面404aがリブ406より凹んだ位置となるため、証紙S3を貼着する際に作業者が指の先端を凹部に入れるような状態で作業を行わなければならず、作業性の低下が懸念されるためである。つまり、本実施形態のように本体部404の下辺部に対応した部位が省略された構成とすれば、本体部404の下側から指を差し入れ、貼着面404aに指の腹を押し付けるようにして、証紙S3の貼着作業を行うことができ、作業性の向上を図ることができる。併せて、上述したように内枠12の取付凹部390が下壁部40b側に開口された構成、すなわち取付凹部390に取付けられた証紙プレート401の下面が下壁部40b側に露出した状態となるため、取付凹部390に証紙プレート401が取付けられた状態での当該証紙プレート401への証紙S3の貼着作業性も向上される。
また、本体部404の右側辺部略中央部には、当該右側辺部より右方向へ延出形成された固定部407が設けられている。固定部407には固定手段としてのネジNを挿通するためのネジ孔408が形成されている。固定部407の表面側では、ネジ孔408の周囲がテーパ状の凹部409となっている。これにより、取付凹部390への証紙プレート401の取付時には凹部409にネジNの頭部が収まり、ネジNの頭部が固定部407の表面より突出しない構成となっている。一方、固定部407の裏面側では、ネジ孔408の周囲が拡径しネジ孔408より大径となった凹部410が形成されている。この凹部410には、取付凹部390への証紙プレート401の取付時において、取付凹部390に形成されたボス391が嵌め込まれる。
貼着面404aには、当該貼着面404aと本体部404右側辺部のリブ406との境界部において、本体部404裏面側に貫通した上下一対の挿通孔411が形成されている。これに対応して、本体部404裏面側には、各挿通孔411から本体部404右側辺部にかけて、切欠き状の溝部412が形成されている。これにより、本体部404右側辺部のリブ406の裏面側を潜るように、貼着面404aから本体部404右側辺部までが通じた状態となっている。
また、本体部404の左端部には、本体部404裏面側において略平板状の係止片414が一体形成されている。係止片414は、本体部404裏面側に突出するとともに、本体部404左側辺部より左方へ突出している。係止片414の先端部には、表面側において係止爪415が形成されている。また、本体部404と係止片414との重畳部位には、貼着面404aから本体部404裏面側まで貫通した貫通孔416が形成されている。貫通孔416は、貼着面404aと本体部404左側辺部のリブ406との境界部に沿って縦長の形状となっている。また、係止片414の基端部は面取りされ、テーパ状となっている。これは、後述する取付凹部390の挿入孔392へ係止片414を挿入しやすくするためである。
次に保護カバー402について詳しく説明する。保護カバー402は、略平板状の本体部421を備えている。本体部421は、証紙プレート401の貼着面404aと略同一長方形状をなし、証紙プレート401への保護カバー402の取付時には、本体部421がリブ406の内側に嵌め込まれた状態となり、貼着面404aのほぼ全域を被覆する。
また、本体部421の裏面、すなわち証紙プレート401に貼着された証紙S3と対抗する面には、本体部421の周縁部に沿ってリブ422が突出形成されている。このリブ422は、保護カバー402を証紙プレート401に取付けた際に、本体部421が証紙S3と接触するのを防ぐためのものである。これにより、証紙S3が傷つきにくくなる。
また、本体部421の右端部には、本体部421裏面側において、上下一対の係止突部423が一体形成されている。係止突部423は、本体部421裏面側に突出するとともに、本体部421右側辺部より右方へ突出している。そして、証紙プレート401への保護カバー402の取付けの際には、一対の係止突部423が証紙プレート401側の一対の挿通孔411に挿通されることとなる。また、係止突部423の基端部は面取りされ、テーパ状となっている。これは、挿通孔411へ係止突部423を挿入しやすくするためである。
また、本体部421の左側辺部略中央部には、裏面側へ向け突出形成された係止片425が設けられている。係止片425の先端部には、本体部421外側において係止爪426が形成されている。そして、証紙プレート401への保護カバー402の取付けの際には、係止片425が証紙プレート401側の貫通孔416に挿通され、係止片414の裏面側にて係止爪426が係止される。従って、係止片425及び係止爪426により本実施形態における係止部が構成される。
また、本体部421の左側辺部には、係止片425の上方及び下方位置において、切欠き状の凹部427が形成されている。これは、係止片425を撓みやすくさせるためのものであり、これにより係止片425の貫通孔416への挿入や貫通孔416からの取外しが容易となる。
次に、証紙貼着用ユニット400を内枠12の取付凹部390へ取付ける手順について、メーカー出荷時における取付手順を一例に説明する。なお、取付凹部390には、証紙貼着用ユニット400を保持する手段として、上述したボス391の他、証紙プレート401の係止片414が挿入される挿入孔392が形成されている。この挿入孔392は、取付凹部390の左側壁部393とプレート取付面390aとの境界部に形成されており〔図15(a)参照〕、膨出部40の前面側まで貫通している〔図16(a)参照〕。そして、証紙プレート401の取付けの際には、まず証紙プレート401の係止片414を取付凹部390の挿入孔392に挿し込む。その後、証紙プレート401を右側に傾倒させ、取付凹部390のボス391を固定部407の凹部410に嵌め込む。この状態で、固定部407をネジNによりボス391に固定する。証紙プレート401の取付けが完了すると、係止片414は、膨出部40の前面側に露出した状態で、膨出部40の前面壁部に係止される〔図16(b)参照〕。また、証紙プレート401が取付凹部390に取付けられた状態では、証紙プレート401全体が膨出部40の背壁部40aより奥まった位置に収容される。
次に、証紙プレート401が取付凹部390に取付けられた状態で、証紙プレート401の貼着面404aに証紙S3を貼着する。この際、内枠12が青色であるのに対し、証紙プレート401は黒色であるので、作業者は、証紙プレート401の位置すなわち貼着位置を見付けやすくなり、作業性が向上する。
上述したように証紙S3が貼着されるとともに、上記証紙S1,S2が貼着されたパチンコ機10は、流れ作業の中の一工程においてカメラ等の撮像手段により各証紙S1〜S3の記載内容が個々に読み取られ、出荷先等と合わせて管理コンピュータに登録される。仮に、この段階で証紙プレート401に貼着された証紙S3が保護カバー402により覆われていると、光の反射等により、その記載内容を読み取りにくくなる場合もあるため、本実施形態では、保護カバー402の取付作業は、パチンコ機10(内枠12等)の登録後において行われる。
保護カバー402の取付けの際には、まず保護カバー402の一対の係止突部423を、証紙プレート401の一対の挿通孔411に挿し込む。その後、保護カバー402を左側に傾倒させつつ、係止片425を弾性変形させ、証紙プレート401の貫通孔416に挿し込む。そして、保護カバー402が完全に傾倒された状態で、係止片425の係止爪426が証紙プレート401の係止片414の裏面側にて係止される。従って、係止片425は膨出部40の前面側に露出した状態となる。また、係止突部423は証紙プレート401の溝部412に係止される。このようにして保護カバー402が証紙プレート401に取付けられた状態では、保護カバー402全体が証紙プレート401のリブ406より奥まった位置に収容される。つまり、保護カバー402全体が、膨出部40の背壁部40aより奥まった位置に収容される。なお、上述したように保護カバー402の裏面にリブ422が形成されていることに加え、上記保護カバー402を傾倒させつつ取付ける取付構造を採用することにより、例えば証紙プレート401(証紙S3)上をスライドさせて保護カバー402を取付ける構成に比べて、証紙S3が傷つきにくくなる。
そして、保護カバー402の取付けが完了したパチンコ機10は包装され、当該包装体の表面に出荷先が印字され、出荷先等が厳格に管理された状態で出荷される。
上記構成により、一旦、保護カバー402が取付けられると、パチンコ機10の背面側からは取外し不能となる。一方、パチンコ機10の前面側からは、前面枠セット14を解錠して開放することにより、内枠12の前面側から保護カバー402の係止片425を操作することができる。つまり、保護カバー402の取外しを行うことができる。このように、前面枠セット14を解錠した場合のみ、すなわち鍵を持っている者のみが、保護カバー402の取外しを行える構成とした理由としては、例えば、パチンコ機10が長く使用され、保護カバー402にキズや汚れが付き、証紙S3の視認性が低下した場合などにおいて、部品交換やリサイクルなどを行う際に保護カバー402を取外し、証紙S3の記載内容を保護カバー402を介さず直接読み取りできるようにするとともに、証紙S3を剥がす等の不正行為を防止するためである。
以上詳述したように、本実施形態では、保護カバー402により証紙S3が被覆されるため、誤って証紙S3を傷つけてしまうといった不具合を低減することができる。結果として、証紙S3の耐久性や防護性を高めることができる。ひいては、比較的長期間、証紙S3を良好な状態で保つことができるため、リサイクル性が向上される。さらには、パチンコ機10が長期間使用された場合においても部品交換時に正規品である否かの確認を容易に行えたり、証紙S3から管理状況を把握できるため不法投棄などの抑制効果がある。また、所定のパチンコ機に貼着された証紙S3を剥がし、別のパチンコ機に貼着するといった不正行為を行うことも困難となる。
さらに、保護カバー402を着脱可能とすることにより、保護カバー402への汚れやキズなどの付着、光の反射等により、当該保護カバー402を介して証紙S3に記載された特定情報の読み取りが困難となる場合には、保護カバー402を取外して証紙S3を直接見ることができる。結果として、特定情報の読み取り作業を何度も行わなければならないといった不具合もなく、作業性の向上を図ることができる。また、保護カバー402に汚れやキズなどが付いた場合には、証紙プレート401や証紙S3を代えることなく、保護カバー402のみを取り替えることも可能となるため、交換コストの増大を抑制することができる。
また、証紙貼着用ユニット400が取付けられる取付凹部390が、内枠12の開閉軸側となる膨出部40の右下隅部に設けられている。内枠12の開閉軸側には、カードユニット接続基板314のようにハーネス等を介して外部機器と接続される電気機器が数多く搭載されているため、仮に証紙貼着用ユニット400を設けず、内枠12に対し直接証紙S3を貼着した構成では、ハーネス等が証紙S3に触れ、証紙Sに記載された文字等が擦れて判別できなくなるおそれがある。その点、本実施形態では、証紙貼着用ユニット400を備えているため、そのような不具合は低減される。
さらに、証紙貼着用ユニット400が内枠12の開閉軸寄りに取付けられていることにより、例えば前面枠セット14を開放して、発射装置70など内枠12の前面側のメンテナンスを行っている際に、誤って保護カバー402を取外してしまうおそれも低減される。
また、上記各ユニット201〜203からより離れた位置となる膨出部40の背壁部40a下端に証紙貼着用ユニット400が取付けられることにより、証紙S3の貼着作業や証紙貼着用ユニット400の取付作業をより容易に行うことができる。
なお、証紙貼着用ユニット400が取付けられる膨出部40には、上述したように発射装置70やハーネスカバー74など数多くの部材を取付けるとともに、球通路71やファール球通路72などを形成しなければならない。そのため、例えば内枠12の開閉軸側とは反対側にあたる正面右寄りには発射装置70を取付けるスペースをできる限り広く確保したいし、中央部には球通路71やファール球通路72を形成するスペースを確保したい。従って、本実施形態のように、証紙貼着用ユニット400の取付スペースを内枠12の開閉軸寄りとすることにより、発射装置70等の取付スペースを確保しやすくなる。
また、取付凹部390には、証紙貼着用ユニット400を保持する手段(ボス391及び挿入孔392)が左右両側部に設けられており、中央部には証紙プレート401の取付けられる略平坦なプレート取付面390aが形成されている。このため、証紙貼着用ユニット400を使用せずにプレート取付面390aに直接証紙S3を貼着することもでき、利便性が向上する。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)証紙貼着用ユニットは、上記証紙貼着用ユニット400の構成に限られるものではなく、これらと異なる構成(例えば証紙プレートと保護カバーの組付け構成や、内枠への取付構成等)を採用してもよい。
例えば取付凹部390等を省略した構成を採用してもよい。
また、保護カバーを証紙プレートに対し接着剤等により着脱不能に取付けた構成としてもよいし、ネジ等により固定する構成としてもよい。
また、証紙プレートを内枠に対し、ネジ等の固定手段を用いず、係止爪等の係止手段によってのみ支持させる構成としてもよい。
また、予め保護カバーが証紙プレートに組付けられた構成としてもよい。例えば、保護カバーが証紙プレートに対し開閉可能に組付けられた構成を採用してもよい。
また、証紙貼着用ユニット400の取付位置も、上記実施形態のように内枠12の開閉軸側に限られるものではなく、例えば内枠12の開閉軸側とは反対側であってもよい。
(b)証紙貼着用ユニット400の取付手順は上記実施形態の手順に限定されるものではない。例えば、予め証紙プレート401に証紙S3を貼着した状態で当該証紙プレート401を取付凹部390に取付ける構成としてもよい。
(c)証紙プレート401及び保護カバー402の材質や色等は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、証紙プレート401を内枠12と同色のものとしてもよい。
(d)上記実施形態では、内枠12の前面側に、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。これに限らず、例えば、内枠12の前面側かつ遊技盤30を覆う第1扉体と、内枠12の前面側かつ遊技盤30より下方位置を覆う開閉部材としての第2扉体とを個別に備えた構成としてもよい。
(e)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。
(f)上記実施形態では、証紙部材として、紙製の証紙(証紙シール)S3等を採用しているが、これに代えて樹脂製のフィルム部材等を採用してもよい。また、貼着できない(シール部材でない)証紙S3を所定の係止手段により証紙プレート401に係止したり、固定手段により固定する構成としてもよい。