JP5287825B2 - Idle control device for hybrid vehicle - Google Patents
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Description
この発明は、動力源としてエンジンとモータとを具備するとともに、これらの動力源と駆動輪との間にクラッチが設けられたハイブリッド車両のアイドル時の制御に関する。 The present invention relates to control during idling of a hybrid vehicle that includes an engine and a motor as power sources and in which a clutch is provided between the power source and drive wheels.
車両駆動系としてエンジンと変速機との間にモータ(一般にはモータ/ジェネレータである)が位置し、かつこのモータとエンジンとを第1クラッチを介して締結・解放可能な形で連結するとともに、モータと駆動輪との間に、発進クラッチとなる第2クラッチを介在させてなるハイブリッド車両が特許文献1に開示されている。
As a vehicle drive system, a motor (generally a motor / generator) is positioned between the engine and the transmission, and the motor and the engine are connected via a first clutch in a form that can be engaged and released,
そして、特許文献1には、このようなハイブリッド車両における第1クラッチの伝達トルク特性の学習制御が開示されている。すなわち、機械的なクラッチは、例えば経年変化等によって伝達トルクが立ち上がるストローク位置が変化してしまうが、例えばエンジンが燃焼爆発していない状態では、第1クラッチの締結に伴ってモータに負のトルクが加わるので、特許文献1では、第1クラッチの実際の締結開始点を上記モータのトルク変化に基づいて検知かつ学習し、経年変化等に拘わらずに常に適切な締結制御を実現するようにしている。
上記のような締結開始点の検知技術は、動力源(エンジンおよびモータ)と駆動輪との間に介在するクラッチ(引用文献1では第2クラッチ)についても基本的に適用することができる。しかしながら、エンジンが動作中でかつモータによる回転数制御がなされているアイドル運転状態(駆動輪側が無負荷である状態)においては、種々の要求、例えば冷却水温に基づく目標アイドル回転数の変化や発電要求などによる目標エンジントルクの変化があると、モータトルクが変化してしまう。このような他の要因によるモータトルクの変化と、クラッチの締結に起因したモータトルクの変化と、を互いに識別することは困難であり、従って、上記のクラッチ締結開始点の検知の精度が低くなる、という問題がある。 The fastening start point detection technique as described above can be basically applied also to a clutch (second clutch in Cited Document 1) interposed between a power source (engine and motor) and drive wheels. However, in an idle operation state where the engine is operating and the rotational speed is controlled by the motor (a state where the drive wheel side is unloaded), various demands such as changes in the target idle rotational speed based on the cooling water temperature and power generation If there is a change in the target engine torque due to demand or the like, the motor torque will change. It is difficult to distinguish between a change in motor torque due to such other factors and a change in motor torque due to clutch engagement, and therefore the accuracy of detection of the clutch engagement start point is reduced. There is a problem.
本発明のアイドル制御装置は、直接にあるいは種々の機構を介して互いに連結されるエンジンとモータとを動力源として具備するとともに、この動力源から駆動輪に至る間にクラッチが介在したハイブリッド車両を前提としており、上記クラッチが解放状態からスリップ締結状態へと遷移する際のスリップ締結の開始点を上記モータのトルク変化ないし回転数変化に基づいて検知する。そして、上記エンジンがトルク制御による動作中でかつ上記モータが回転数制御されているアイドル運転中に、上記クラッチを解放状態からスリップ締結状態へと遷移させる要求があったときに、上記開始点の検知が完了するまで、他の要求に基づく上記エンジンの目標トルクの変更ならびに上記モータの目標回転数の変更を禁止する構成となっている。 An idle control device according to the present invention includes an engine and a motor that are connected to each other directly or through various mechanisms as a power source, and a hybrid vehicle in which a clutch is interposed between the power source and a drive wheel. The starting point of slip engagement when the clutch transitions from the disengaged state to the slip engaged state is detected based on the torque change or the rotational speed change of the motor. When there is a request to change the clutch from the disengaged state to the slip-engaged state while the engine is operating under torque control and the motor is controlled in rotation speed , Until the detection is completed, a change in the target torque of the engine and a change in the target rotational speed of the motor based on other requests are prohibited .
すなわち、エンジンが動作中でかつモータが回転数制御されているアイドル運転状態において、上記クラッチが解放状態からスリップ締結状態へと遷移する際に、スリップ締結の実際の開始点においてモータ回転数が低下し、かつこれを回復するようにモータトルクが立ち上がるので、これらの変化からスリップ締結の開始点が検知される。本発明では、このスリップ締結開始点の検知の際に、エンジンの実際のトルクおよびモータの実際の回転数が安定したものとなっているため、これらの変化が外乱となることがなく、クラッチのスリップ締結の開始点が精度よく検出される。 That is, in the idle operation state where the engine is operating and the motor is controlled in rotation speed, the motor rotation speed decreases at the actual start point of slip engagement when the clutch transitions from the released state to the slip engagement state. In addition, since the motor torque rises so as to recover from this, the start point of the slip fastening is detected from these changes. In the present invention, when the slip engagement start point is detected, the actual torque of the engine and the actual rotational speed of the motor are stable. The starting point of slip fastening is detected with high accuracy.
この発明によれば、モータのトルクないし回転数の変化に基づくクラッチのスリップ締結の開始点の検知をより高精度に行うことが可能となり、例えばクラッチの経年変化等に対し確実に対処することができる。 According to the present invention, it is possible to detect the slip engagement start point of the clutch based on a change in the torque or the number of revolutions of the motor with higher accuracy. For example, it is possible to reliably cope with a secular change of the clutch, for example. it can.
以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。 Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
初めに、本発明が適用されるハイブリッド車両の基本的な構成を説明する。図1は、本発明の一実施例としてフロントエンジン・リヤホイールドライブ(FR)式の構成としたハイブリッド車両のパワートレーンを示し、1がエンジン、2が駆動車輪(後輪)である。なお、本発明はこのFR形式に限定されるものではなく、FF形式あるいはRR形式等の他の形式としても適用することができる。 First, a basic configuration of a hybrid vehicle to which the present invention is applied will be described. FIG. 1 shows a power train of a hybrid vehicle having a front engine / rear wheel drive (FR) type configuration as one embodiment of the present invention, wherein 1 is an engine and 2 is a drive wheel (rear wheel). The present invention is not limited to this FR format, and can be applied to other formats such as FF format or RR format.
図1に示すハイブリッド車両のパワートレーンにおいては、通常の後輪駆動車と同様にエンジン1の車両前後方向後方に自動変速機3がタンデムに配置されており、エンジン1(クランクシャフト1a)からの回転を自動変速機3の入力軸3aへ伝達するシャフト4に、モータ/ジェネレータ5が一体に設けられている。
In the power train of the hybrid vehicle shown in FIG. 1, an
モータ/ジェネレータ5は、ロータに永久磁石を用いた同期型モータからなり、モータとして作用(いわゆる「力行」)するとともに、ジェネレータ(発電機)としても作用(いわゆる「回生」)するものであり、上記のようにエンジン1と自動変速機3との間に位置している。そして、このモータ/ジェネレータ5とエンジン1との間に、より詳しくは、シャフト4とエンジンクランクシャフト1aとの間に第1クラッチ6が介挿されており、この第1クラッチ6がエンジン1とモータ/ジェネレータ5との間を切り離し可能に結合している。
The motor /
ここで上記第1クラッチ6は、伝達トルク容量を連続的に変更可能な構成であり、例えば、比例ソレノイドバルブ等でクラッチ作動油圧を連続的に制御することで伝達トルク容量を変更可能な常閉型の乾式単板クラッチあるいは湿式多板クラッチからなる。
Here, the
また、モータ/ジェネレータ5と駆動輪2との間、より詳しくは、シャフト4と変速機入力軸3aとの間には、第2クラッチ7が介挿されており、この第2クラッチ7がモータ/ジェネレータ5と自動変速機3との間を切り離し可能に結合している。
Further, a
上記第2クラッチ7も上記第1クラッチ6と同様に、伝達トルク容量を連続的に変更可能な構成であり、例えば比例ソレノイドバルブでクラッチ作動油圧を連続的に制御することで伝達トルク容量を変更可能な湿式多板クラッチあるいは乾式単板クラッチからなる。
Similarly to the
自動変速機3は、複数の摩擦要素(クラッチやブレーキ等)を選択的に締結したり解放することで、これら摩擦要素の締結・解放の組み合わせにより、前進7速後進1速等の変速段を実現するものである。つまり、自動変速機3は、入力軸3aから入力された回転を選択変速段に応じたギヤ比で変速して出力軸3bに出力する。この出力回転は、ディファレンシャルギヤ装置8を介して左右の駆動輪(後輪)2へ分配して伝達される。なお、自動変速機3としては、上記したような有段式のものに限られず、無段変速機であってもよい。この自動変速機3は、セレクトレバー等を介して運転者により選択されるレンジとして、非走行レンジであるP(パーキング)レンジおよびN(ニュートラル)レンジ、走行レンジであるD(ドライブ)レンジおよびR(リバース)レンジ、を少なくとも備えている。
The
上記のパワートレーンにおいては、モータ/ジェネレータ5の動力のみを動力源として走行する電気自動車走行モード(EVモード)と、エンジン1をモータ/ジェネレータ5とともに動力源に含みながら走行するハイブリッド走行モード(HEVモード)と、が可能である。例えば停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時には、EVモードが要求されるが、このEVモードでは、エンジン1からの動力が不要であるからこれを停止させておくとともに第1クラッチ6を解放し、かつ第2クラッチ7を締結させておくととともに自動変速機3を動力伝達状態にする。この状態でモータ/ジェネレータ5のみによって車両の走行がなされる。
In the power train described above, an electric vehicle traveling mode (EV mode) that travels using only the power of the motor /
また例えば高速走行時や大負荷走行時などではHEVモードが要求されるが、このHEVモードでは、第1クラッチ6および第2クラッチ7をともに締結し、自動変速機3を動力伝達状態にする。この状態では、エンジン1からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が変速機入力軸3aに入力されることとなり、双方によるハイブリッド走行がなされる。
Further, for example, the HEV mode is required during high-speed traveling or heavy load traveling. In this HEV mode, the
上記モータ/ジェネレータ5は、車両減速時に制動エネルギを回生して回収できるほか、HEVモードでは、エンジン1の余剰のエネルギを電力として回収することができる。
The motor /
なお、上記EVモードからHEVモードへ遷移するときには、第1クラッチ6を締結し、モータ/ジェネレータ5のトルクを用いてエンジン始動が行われる。また、このとき第1クラッチ6の伝達トルク容量を可変制御してスリップ締結させることにより、円滑なモードの遷移が可能である。
When transitioning from the EV mode to the HEV mode, the
また、上記第2クラッチ7は、いわゆる発進クラッチとして機能し、車両発進時に伝達トルク容量を可変制御してスリップ締結させることにより、トルクコンバータを具備しないパワートレーンにあってもトルク変動を吸収し円滑な発進を可能としている。 Further, the second clutch 7 functions as a so-called start clutch, and by variably controlling the transmission torque capacity and starting the slip engagement when starting the vehicle, it absorbs torque fluctuations smoothly even in a power train that does not include a torque converter. The start is possible.
なお、図1では、モータ/ジェネレータ5から駆動輪2の間に位置する第2クラッチ7が、モータ/ジェネレータ5と自動変速機3との間に介在しているが、図2に示す実施例のように、第2クラッチ7を自動変速機3とディファレンシャルギヤ装置8との間に介在させてもよい。
In FIG. 1, the
また、図1および図2の実施例では、第2クラッチ7として専用のものを自動変速機3の前方もしくは後方に具備しているが、これに代えて、第2クラッチ7として、図3に示すように、自動変速機3内にある既存の前進変速段選択用の摩擦要素または後退変速段選択用の摩擦要素などを流用するようにしてもよい。なお、この場合、第2クラッチ7は必ずしも1つの摩擦要素とは限らず、変速段に応じた適宜な摩擦要素が第2クラッチ7となり得る。
In the embodiment shown in FIGS. 1 and 2, a dedicated
図4は、図1〜3のように構成されるハイブリッド車両のパワートレーンにおける制御システムを示している。 FIG. 4 shows a control system in the power train of the hybrid vehicle configured as shown in FIGS.
この制御システムは、パワートレーンの動作点を統合制御する統合コントローラ20を備えている。このパワートレーンの動作点は、目標エンジントルクtTeと、目標モータ/ジェネレータトルクtTm(あるいは目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)と、第1クラッチ6の目標伝達トルク容量tTc1と、第2クラッチ7の目標伝達トルク容量tTc2と、で規定される。
The control system includes an
また、この制御システムは、少なくとも、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ11と、モータ/ジェネレータ回転数Nmを検出するモータ/ジェネレータ回転センサ12と、変速機入力回転数Niを検出する入力回転センサ13と、変速機出力回転数Noを検出する出力回転センサ14と、エンジン1の要求負荷状態を表すアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度APO)を検出するアクセル開度センサ15と、モータ/ジェネレータ5用の電力を蓄電しておくバッテリ9の蓄電状態SOCを検出する蓄電状態センサ16と、を具備しており、上記動作点の決定のために、これらの検出信号が上記統合コントローラ20に入力されている。
Further, this control system includes at least an
なお、エンジン回転センサ11、モータ/ジェネレータ回転センサ12、入力回転センサ13、出力回転センサ14は、例えば図1〜図3に示すように配置される。
The
上記統合コントローラ20は、上記の入力情報の中のアクセル開度APOと、バッテリ蓄電状態SOCと、変速機出力回転数No(車速VSP)と、から、運転者が要求している車両の駆動力を実現可能な走行モード(EVモードあるいはHEVモード)を選択するとともに、目標エンジントルクtTe、目標モータ/ジェネレータトルクtTm(あるいは目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1、および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2、をそれぞれ演算する。
The
上記目標エンジントルクtTeはエンジンコントローラ21に供給され、エンジンコントローラ21は、実際のエンジントルクTeが目標エンジントルクtTeとなるようにエンジン1を制御する。例えば、上記エンジン1はガソリンエンジンからなり、そのスロットルバルブを介してエンジントルクTeが制御される。
The target engine torque tTe is supplied to the
一方、上記目標モータ/ジェネレータトルクtTm(あるいは目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)はモータ/ジェネレータコントローラ22に供給され、このモータ/ジェネレータコントローラ22は、モータ/ジェネレータ5のトルクTm(または回転数Nm)が目標モータ/ジェネレータトルクtTm(または目標モータ/ジェネレータ回転数tNm)となるように、インバータ10を介してモータ/ジェネレータ5を制御する。
On the other hand, the target motor / generator torque tTm (or the target motor / generator rotation speed tNm) is supplied to the motor / generator controller 22, and the motor / generator controller 22 receives the torque Tm (or rotation speed Nm) of the motor /
また、上記統合コントローラ20は、目標第1クラッチ伝達トルク容量tTc1および目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2にそれぞれ対応したソレノイド電流を第1クラッチ6および第2クラッチ7の締結制御ソレノイドバルブ(図示せず)に供給し、第1クラッチ6の伝達トルク容量Tc1が目標伝達トルク容量tTc1に一致するように、また、第2クラッチ7の伝達トルク容量Tc2が目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に一致するように、第1クラッチ6および第2クラッチ7の締結状態を個々に制御する。
Further, the
また上記統合コントローラ20は、自動変速機3の制御を行うATコントローラ31とも接続されている。ATコントローラ31は、前述したセレクトレバー等により選択されたレンジ位置と、車速VSP(変速機出力回転数No)と、アクセル開度APOと、から最適な変速段を決定し、自動変速機3内部の摩擦要素の掛け替えによる変速制御を行う。そして、その自動変速機3の種々の状態を示す情報は上記統合コントローラ20へ入力される。なお、図3に示すように第2クラッチ7が実質的に自動変速機3の摩擦要素によって構成される場合には、第2クラッチ7は実際にはATコントローラ31を介して制御される。
The
図6のフローチャートは、本発明の要部であるアイドル時(ここでは駆動輪側が無負荷である状態をアイドルと呼ぶこととし、通常は車両停車状態である)における制御、特に、第2クラッチ7の特性の学習制御を考慮したアイドル時制御の処理の流れを示している。なお、この処理は、例えば運転中に繰り返し実行するようにしてもよく、あるいは車両停車中やアイドル状態であることを条件として、かかる条件が成立している間だけ繰り返し実行するようにしてもよい。
The flowchart of FIG. 6 shows the control during idling (here, the state in which the driving wheel side is unloaded is referred to as idling and is normally in the vehicle stop state), particularly the
ステップ1では、エンジン1とモータ/ジェネレータ5とが第1クラッチ6によって結合されているHEVモードであるか否か判定する。第1クラッチ6が解放されてエンジン1が停止しているEVモードであれば、エンジントルクの変動が第2クラッチ7の学習制御に影響することはないので、本ルーチンを終了する。なお、車両停車状態は、基本的には、第1クラッチ6が解放されるとともにエンジン1が停止しているEVモードとなるが、電力要求、バッテリ9の蓄電状態SOC、冷機始動直後のエンジン1の暖機状態、などによっては、車両停車中もエンジン1の動作を伴うHEVモードとなり得る。
In
ステップ2では、モータ/ジェネレータ5が回転数制御中であるか否かを判定する。エンジン1が動作しているアイドル運転時は、基本的には、モータ/ジェネレータ5の回転数制御によってアイドル回転数制御(ここではエンジン回転数Neとモータ/ジェネレータ回転数Nmとは互いに等しい)が実現されるが、バッテリ9の蓄電状態SOCが極端に少ない場合などは、モータ/ジェネレータ5をトルク制御とし、エンジン1自体(換言すればエンジンコントローラ21)のアイドル回転数制御機構によって目標アイドル回転数を維持するようにしている。このようなエンジン1側でのアイドル回転数制御中は第2クラッチ7のスリップ締結の開始を検知することが困難であるので、本ルーチンを終了する。なお、モータ/ジェネレータ5の回転数制御によりアイドル回転数制御がなされている状態では、エンジン1は、トルク制御となり、エンジンコントローラ21を介して、実際のエンジントルクTeが目標エンジントルクtTeとなるように制御される。
In
次に、ステップ3では、自動変速機3が非走行レンジであるPレンジあるいはNレンジから走行レンジであるDレンジあるいはRレンジに切り換えられた否かを判定する。DレンジあるいはRレンジへの切換が検出された場合は、ステップ3からステップ4へ進む。
Next, in
このようにDレンジに切り換えられたときに、自動変速機3は、所定の変速段、例えば1速に変速制御される。そして、この自動変速機3は、トルクコンバータを具備していないが、トルクコンバータを具備する場合に生じる微弱な駆動力いわゆるクリープ力を模擬的に発生するように、同時に、第2クラッチ7が解放状態からスリップ締結状態に遷移する。
When the
ここで、湿式多板クラッチ等からなる第2クラッチ7には、ストローク開始からスリップ締結の開始点までの間にある程度の遊び(いわゆるガタ)があり、かつこの遊びの大小は個体差や経年変化等によって異なるものとなるが、第2クラッチ7のストロークを増加させていってスリップ締結が開始したときに、駆動輪側が固定されていることから、モータ/ジェネレータ5の回転数が僅かに低下し、かつこれを補うようにモータ/ジェネレータ5のトルクが増加する。従って、このモータ/ジェネレータ5の回転数の低下あるいはトルクの上昇からスリップ締結が開始したことが検知され、スリップ締結の開始点の学習制御がなされる。このスリップ締結の開始点の検知については、図6のタイムチャートを用いてさらに後述する。
Here, the
ステップ3でDレンジあるいはRレンジへの切換を検出したときに、ステップ4では、エンジン1の目標エンジントルクtTeの変更を禁止し、前回値を繰り返し保持する。さらにステップ5で、モータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmの変更を禁止し、前回値を繰り返し保持する。つまり、アクセルペダルの不必要な踏込(いわゆる空吹かし)や発電要求の増減あるいはエンジン暖機状態の変化等があったとしても、これらの要求に基づく目標値の変更が禁止され、トルク制御中のエンジン1の目標エンジントルクtTeならびに回転数制御中のモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmが実質的に一定に保持される。従って、実際のエンジン1のトルクTeならびにモータ/ジェネレータ5の回転数Nmも略一定となる。
When switching to the D range or R range is detected in
このようにエンジン1のトルクTeならびにモータ/ジェネレータ5の回転数Nmが略一定に保持されている条件の下で、第2クラッチ7のスリップ締結への遷移ならびにその学習制御が実行される。
As described above, the transition to the slip engagement of the
ステップ6では、この学習制御が完了したか否か、換言すれば第2クラッチ7の遊びが無くなってスリップ締結に至ったか否か、を判定する。この判定がYESとなるまでは、ステップ4,5によって、目標エンジントルクtTeならびに目標回転数tNmを一定に保持する。そして、ステップ6でYESとなったら、ステップ7およびステップ8へ進み、目標エンジントルクtTeならびに目標回転数tNmの前回値保持を解除する。換言すれば、他の要求に基づく変更を許可する。
In
図6は、エンジン動作を伴うアイドル運転中に自動変速機3をDレンジに切り換えた場合の各部の動作を示すタイムチャートの一例を示している。なお、この例では、図示する期間の間、車両は停車状態であり、かつアクセル開度APOは0つまり全閉位置に保たれている。そして、前述したように、モータ/ジェネレータ5の回転数制御によって、エンジン1とモータ/ジェネレータ5とからなる動力源の回転数(この例では図3の構成を前提として変速機入力回転数Niとして示す)が目標のアイドル回転数に制御されている。
FIG. 6 shows an example of a time chart showing the operation of each part when the
このようなアイドル運転状態において、「セレクト信号」として示すように、運転者がNレンジ(あるいはPレンジ)からDレンジ(あるいはRレンジ)に切り換えると、「CL2指令油圧」および「CL2実油圧」として示すように、統合コントローラ20およびATコントローラ31を介して第2クラッチ7の締結動作が開始される。そして同時に、前述したように、目標エンジントルクtTeならびにモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmの変更が禁止され、これらが一定に保持される。
When the driver switches from the N range (or P range) to the D range (or R range) as shown as a “select signal” in such an idle operation state, “CL2 command hydraulic pressure” and “CL2 actual hydraulic pressure” As shown, the engagement operation of the
第2クラッチ7の締結動作としては、この実施例では、第2クラッチ7を速やかにスリップ締結に遷移させると同時に急激な完全締結状態への遷移を回避するために、第2クラッチ7へ供給する油圧の指令値(CL2指令油圧)が、図示するように、3段階に制御される。つまり、初期に大きな指令値を与えた後、2回に分けて段階的に指令値を引き下げ、さらにその後、徐々に指令値を増大させて行く。Nレンジにおいては、第2クラッチ7の油圧が全てドレーンされており、比較的大きな遊びが存在するが、このように初期に大きな指令値を与えることで第2クラッチ7のストローク(ピストンストローク)は速やかに増加し、かつ指令値の引き下げに伴って、該ストロークの増加速度が緩やかになっていく。なお実際の油圧(CL2実油圧)は、図示のように遅れて徐々に増加していく。
As an engaging operation of the
第2クラッチ7のストロークの増加に伴い、やがて第2クラッチ7がスリップ締結に至り、トルク伝達が開始する。このとき駆動輪2側が固定されているので、変速機入力回転数Niつまりモータ/ジェネレータ5の回転数Nmが低下し、かつこれを回復するようにモータ/ジェネレータ5のトルクTmが上昇する。従って、このトルクTmの上昇(あるいは回転数Nmの低下)によって、スリップ締結の開始点(符号Sで示す)が検知される。このように実際にスリップ締結が開始したことを検知した時点で、第2クラッチ7の油圧指令値はさらに引き下げられ、Dレンジでの停車状態における目標第2クラッチ伝達トルク容量tTc2に対応した値に維持される。これにより、第2クラッチ7はスリップ締結状態に維持され、擬似的なクリープ力が駆動輪2に与えられる。
As the stroke of the
そして、スリップ締結の開始点を検知した時点で、目標エンジントルクtTeならびにモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmの変更禁止が解除される。図示例では、Dレンジにおける目標アイドル回転数がNレンジにおける目標アイドル回転数よりも低く設定されており、従って、モータ/ジェネレータ5による回転数制御によって変速機入力回転数NiがDレンジにおける目標アイドル回転数へと低下していく。
When the start point of slip engagement is detected, the prohibition of changing the target engine torque tTe and the target rotational speed tNm of the motor /
一方、上記のように検出されたスリップ締結の開始点Sは、種々のパラメータの形で学習される。例えば、セレクト開始からスリップ締結の開始点Sまでの時間tとして学習され、この時間tが所定の目標時間に収束するように、図6に示した油圧指令値(CL2指令油圧)の段階的プロフィールが学習補正される。あるいは、単純に、スリップ締結が開始するクラッチストローク(移動量あるいは絶対位置)として学習するようにしてもよい。 On the other hand, the slip fastening start point S detected as described above is learned in the form of various parameters. For example, the stepwise profile of the hydraulic pressure command value (CL2 command hydraulic pressure) shown in FIG. 6 is learned as the time t from the start of selection to the slip fastening start point S and converges to a predetermined target time. Is corrected for learning. Or you may make it learn simply as a clutch stroke (movement amount or absolute position) from which slip fastening starts.
このように上記実施例では、Dレンジへの切換からスリップ締結の開始点の検知・学習に至るまでの間、他の要求の有無に拘わらず目標エンジントルクtTeならびにモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmが一定に保持されるので、これらの外乱による誤検出が確実に排除され、スリップ締結の開始点の検知・学習をより高精度に行うことができる。また、Dレンジへの切換をトリガとして目標エンジントルクtTeならびにモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmの変更が禁止されるので、その変更禁止の期間が必要最小限のものとなり、他の機能への悪影響が最小限となる。
As described above, in the above embodiment, the target engine torque tTe and the target rotational speed of the motor /
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は上記実施例に限られず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、自動変速機3が非走行レンジから走行レンジへ人為的に切り換えられたときのスリップ締結への遷移を対象としているが、例えばシステム上の機能によってスリップ締結への遷移がなされる際にも同様の処理を行うことが可能である。
As mentioned above, although one Example of this invention was described, this invention is not restricted to the said Example, A various change is possible. For example, in the above embodiment, the
また上記実施例では、目標エンジントルクtTeならびにモータ/ジェネレータ5の目標回転数tNmを一定値に固定しているが、スリップ締結の開始の検出に悪影響を与えない所定の許容範囲の中で、これらの僅かな変化を許容するようにしてもよい。例えば、図5のステップ4,5において、単位時間当たりの変化量を微小量に制限したり、あるいは、初回の値から上限値および下限値を設定し、その範囲を越える変化を禁止するようにすればよい。
In the above embodiment, the target engine torque tTe and the target rotational speed tNm of the motor /
1…エンジン
3…自動変速機
5…モータ/ジェネレータ
6…第1クラッチ
7…第2クラッチ
9…バッテリ
10…インバータ
20…統合コントローラ
21…エンジン
31…ATコントローラ
DESCRIPTION OF
Claims (2)
上記エンジンがトルク制御による動作中でかつ上記モータが回転数制御されているアイドル運転中に、上記クラッチを解放状態からスリップ締結状態へと遷移させる要求があったときに、上記開始点の検知が完了するまで、他の要求に基づく上記エンジンの目標トルクの変更ならびに上記モータの目標回転数の変更を禁止することを特徴とするハイブリッド車両のアイドル制御装置。 The engine includes a motor and a motor connected to each other as a power source, and a clutch is interposed between the power source and the drive wheel, and slip engagement when the clutch transitions from a released state to a slip engaged state. In the hybrid vehicle that detects the starting point of the motor based on the torque change or the rotational speed change of the motor,
When the engine is operating under torque control and the motor is in idle operation where the rotation speed is controlled , the start point is detected when there is a request to change the clutch from the disengaged state to the slip engaged state. A hybrid vehicle idle control device that prohibits a change in target torque of the engine and a change in target rotational speed of the motor based on other requirements until completion .
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