JP5283381B2 - 心調律信号のシリーズ(rr)を処理するための方法、及び心調律の変動性を分析するための、特に生物の痛み又はストレスを評価するためのその使用 - Google Patents

心調律信号のシリーズ(rr)を処理するための方法、及び心調律の変動性を分析するための、特に生物の痛み又はストレスを評価するためのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、生物における心調律の変動性を分析するための一般的な方法に関し、及び生物、特に硬膜外型の局所麻酔下で意識がある生物又は全身麻酔下で意識がない生物における痛みを評価するための及び生物によって感じられているストレスを評価するためのその使用に関する。
生理学的な見地からは、生物の心臓は全ての外部の影響から隔離された場合、洞房結節の作用のためメトロノームのように極めて規則的な速度で自動的に収縮する。洞房結節は独立した神経インパルスを生成し、この作用を通して心筋の自発的な収縮を引き起す。それにもかかわらず、心臓は隔離されておらず、副交感神経系及び交感神経系を介して自律神経系(ANS)に接続されている。この自律神経系は心臓の活動に影響を及ぼす:交感系は心調律を加速させ、一方、副交感系は心調律を低下させる。
従って、ある程度は自律的であるが、心臓は自律神経系の影響に供されており、このことは特に生物の体にとって心調律をその必要とする機能に適合させながらも合理的な限界内にとどまらせることを可能にする。結果として、心調律における、特に心調律の変動性(二つの心拍を分離する時間間隔の変動性)における時間にわたる変化の分析は、心臓系の活動に関する、特に自律神経系の活動に関する重要な情報が得られることを可能にする。ANSの活動に関する知識は多数の臨床状況において診断に到達するための価値ある助けであり得る。この主題において、以下の文献が例えば参照されることができる:Lacroix D,Logier R,Kacet S,Hazard J−R,Dagano J(1992):“Effects of consecutive administration of central and peripheral anticholinergic agents on respiratory sinus arrhythmia in normal subjects”,Journal of the Autonomic Nervous System,Vol 39,pp211−218。
これらの心調律の変動及びその結果としてのANSの活動を研究するため、瞬間的な心調律(又は周波数)における時間にわたる変化を表わす信号のスペクトル分析について様々な技術が1970年から開発されてきた。この信号はアナログ生物電気信号のサンプリング後に得られるものであり、生物の心調律を特徴付け、以下では心臓信号と称する。
心調律の変動性を分析する現在公知の主要な方法は以下のものにある:
− いかなる侵襲的又は非侵襲的手段によって心臓信号を獲得する(例えば、心電計による心電計(ECG)信号の獲得、又は動脈中に挿入されるカテーテルに接続された血圧センサの使用、又は赤外パルスセンサの使用であり、これらの例は非限定的である)、
− この信号から、二つの連続する心拍の間の時間間隔を表わす複数のサンプル(RR)からなるいわゆるRRシリーズを構築する、
− そしてRRシリーズのスペクトル分析を実行する。
特に、心臓信号から由来するRRシリーズのスペクトル分析は二つの主要段階で通常実行される。
第一段階では、RRシリーズのスペクトル密度についての曲線が様々な公知手段を使用して例えば0Hz〜2Hzで計算される。最も一般的に使用される方法は、予め規定された重みづけウインドゥによって重みづけられた予め規定された時間ウインドゥにおけるRRシリーズの離散高速フーリエ変換を計算することである。予測された実行に依存して、これは長方形の重みづけウインドゥであることができるか、又は例えばカイザー、ハミング、ハニング又はバーレット重みづけウインドゥであることができる。同様に、計算時間ウインドゥは予め規定されかつ定数であることもでき、又は計算時間ウインドゥは予め決められた寸法であるが時間にわたってスライドさせることもできる。例えば、フーリエ変換は、256秒のスライドする時間ウインドゥにおいて実行され、RRシリーズに適用され、カイザー重みづけに供されてウインドゥイングによるエッジ効果を制限する。
第二段階では、第一段階の最後で得られたスペクトル密度曲線から、予め決められかつ所望によりユーザが調整可能な周波数境界の間で自動的にスペクトルパワー(スペクトル密度曲線の下の面積)が計算される。かかるスペクトルパワー計算は自律神経系(ANS)の活動を特徴付ける定量的な情報が得られることを可能とし、従ってANSによる心臓の調節を調査して分析する手段を構成する。
しかしながら、上述のスペクトル分析はいくつかの欠点を有する。
RRシリーズは非静的である。結果として、この種類の非静的シリーズに対するフーリエ変換の適用は、不明確でたぶん不正確ですらあり、しかも確実性を持って解釈されることができない結果を生ずる。高速フーリエ変換(又は等価物)によってスペクトル密度カーブを計算することは、コンピュータ処理力及び/又はコンピュータ処理時間の見地から比較的求められており、これは現在ではスペクトル分析のこの方法を不適切にし、特に携帯型システムにおいて実時間でのこの方法の実行を困難にする。
同様に、許容可能な周波数解像度を得るために、高速フーリエ変換は、RRシリーズの有意な数のサンプルに対応する比較的大きな時間ウインドゥ(例えば256秒)にわたって計算されなければならない。結果として、スペクトル分析のこの方法は記憶効果を伴ない、これはRRシリーズに生じるいかなる変化の認識を遅延させる。
その主目的として、本発明はRRシリーズを自動的に処理する新規の方法を提案し、この方法は、スペクトル分析に基づく先行技術の方法に内在する上述の欠点を緩和し、高度の感度を持ってANSの活動を特徴付ける定量的値(パラメータ)を計算することを可能にする。
本発明によるRRシリーズを処理するための方法は、二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わすサンプル(RR)の時間分析方法に基づいている。
この方法は、予め決められた長さ(n)を有するメイン時間ウインドゥにおいて(N)サンプル(RR)を選択すること、前記メインウインドゥを(m)サブウインドゥ(F)に切り分けること、サブウインドゥ(F)に含まれるサンプル(RR)に基づいて中間パラメータ(A)を各サブウインドゥ(F)について計算すること、及び最終パラメータを中間パラメータ(A)の関数として計算することにある。
本発明は、その第二の目的として、心調律の変動性を分析するためのシステムを有し、この装置はアナログ心臓信号を獲得する手段、前記心臓信号をサンプリングする手段、及び二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズを構築するように設計されている、サンプリングされた信号を処理する手段を含み、前記処理手段が、RRシリーズを処理するための上述の方法に従って少なくとも一つのパラメータをシリーズ(RR)から自動的に計算するようにさらに設計されている。
本発明の第三の目的は、生物の心調律の変動性を分析するための方法である。この方法は以下の主要段階を含む:
− 生物のアナログ心臓信号を獲得する、
− 前記心臓信号をサンプリングし、二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズを構築する、
− 上述の方法に従ってRRシリーズを処理する。
本明細書において、及び特に特許請求の範囲において、用語「心臓信号」は生物の瞬間的な心調律(又は周波数)を特徴付けるいかなる物理的信号に言及する。本発明を実行するために、様々な侵襲的又は非侵襲的技術が前記心臓信号を獲得するために使用されることができる。公知の侵襲的技術は、例えば、動脈中に挿入されるカテーテルに接続された血圧センサを使用することにある。公知の非侵襲的方法(こちらの方が好ましい)は、例えば赤外パルスセンサの使用、心臓周期の測定を可能にする超音波センサの使用、心電計で使用される種類のセンサの使用、又は心電計(ECG)信号の獲得を含む。心電計(ECG)信号の獲得は実用的に最も一般的に使用される方法である。何故なら、その非侵襲性の特徴に加えて、この方法は例えば赤外パルスセンサによって得られる心臓信号よりもずっと正確な心臓信号の獲得を可能にするからである。
本明細書において、及び特に特許請求の範囲において、用語「RRシリーズ(series)」は、生物の心調律を特徴付けるアナログ心臓信号のサンプリング後に得られた幾つかの連続サンプル(RR)のシリーズを一般的に意味し、各サンプル(RR)は、二つの連続する心拍の間の時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を一般的な態様で特徴とする。
添付の図面を参照して以下に記述される好ましい実施態様では、このRRシリーズはECG信号のR波から一層特異的に構築される。しかし、これは本発明の範囲を限定しない。ECGタイプの心臓信号の場合、いわゆるRRシリーズは、RRシリーズを構築するためのECG信号の他の復極波(P,Q,S又はT)を使用することによって構築されることもできるが、しかしながら、これはECG信号のR波を使用した場合より正確さが劣る。同様に、心臓信号がECG信号でない場合、RRシリーズのサンプルは、ECG信号の二つの連続するR波を分離する時間間隔を決定することによって計算されるのではなく、代わりに、心臓信号において二つの連続する心拍間の時間間隔を測定することによって一層一般的な態様で決定される。
本発明の方法又はシステムによって計算される最終パラメータは、いかなる刺激に影響を与えるANS活動であって心調律(又は周波数)の変動性を生じるANS活動の特徴付けを一般的な態様で可能とする。
本発明の第一の重要な用途は医療又は外科手術の分野に見出され、生物の痛みのレベルを評価することである。
医療又は外科手術の分野では、患者によって感じられている痛みのレベルの知識を有することが、特に前記痛みに対する最良の可能な治療を可能にしそして提供することができるようにするために実際に重要である。
現在までに知られている最も一般的な痛み評価方法は、患者が感じている痛みのレベルを予め確立された痛みスケール上でカーソル又はその等価物によって患者が指すことを可能にするスライディングスケールの使用に基づく主観的な方法である。この方法は、一方では完全に主観的である故全く信頼できないという欠点を有し、他方では意識のある患者に対してしか使用するのに好適でないという欠点を有する。
さらに、局所麻酔下で意識のある患者の場合(例えば硬膜外型の局所麻酔下の患者の場合)、上述の主観的評価方法は麻酔剤投与の実時間での自動的制御のために使用されることができない。
全身麻酔の分野では、意識がない患者によって感じられている痛みのレベルを知ることができることも関心がある。前記痛みのレベルの知識は鎮痛剤投与の最良の可能な適合を可能にする。
上述の理由のため、生物によって感じられている痛みを評価する客観的な方法を提案することにおいてかなりの関心がある。前記方法は、痛みのレベルの尺度であるパラメータの自動的な計算を生じる必要がある。
従って、本発明は、他の目的として、生物によって感じられている痛みを評価するための、上述の分析システムの使用並びに心調律の変動性を分析する上述の方法の応用を有し、この場合、最終的に計算されたパラメータが痛みのレベルを特徴付ける。
文脈に応じて、本発明によれば、痛みの評価は、機械的に換気されていない意識のある生物(即ち、全身麻酔下の患者とは特に対照的に呼吸頻度が正常で変動性であり、制御された換気装置によって支配されていない生物)に対して並びに意識のない生物(特に、全身麻酔下の生物)に対して実行されることができる。後者(全身麻酔下の生物)の場合、痛みのレベルの評価は全身麻酔中の痛覚脱失のレベルに関する間接的な知識を提供する。
本発明の第二の重要な用途は、生物のストレスのレベルを評価するための準医療活動の分野に見出されることができる。
図面の記述
本発明の他の特徴及び利点は、非限定的実施例示の詳細な記述を読むことによって、及び添付の図面を参照することによって一層明確になるであろう。図中、
− 図1は、本発明による分析システムの一例の主要要素の概略を示す。
− 図2は、ECG信号における心拍を特徴付ける一組の波(PQRST)を示す。
− 図3は、アナログECG信号のサンプリング後に得られたディジタルECG信号の一例を示す。
− 図4は、図3の信号から構築されたRRシリーズ(RR信号とも称する)の一例を示す。
− 図5は、ろ波及び正規化後のRRシリーズの一例を示す。
心調律の変動性の分析システム
図1は、本発明による、生物(以下、「患者」と称する)の心臓信号の獲得及び処理を可能にする心調律の変動性の分析システムの一例を示す。
このシステムは以下のものを含む:
− 心電計(ECG)モニタ2の入力に接続されたいくつかの測定電極1を含む、ECG信号を獲得するための従来の手段、
− ECGモニタ2の出力によって与えられるECG信号を処理するための手段3。
ECG信号の処理手段3は、アナログ−ディジタル変換器4及びプログラムされた処理ユニット5を含む。変換器4の入力はECGモニタ2の出力に接続されており、変換器4の出力は処理ユニット5の入力ポートに接続されている。本発明の特定の非限定的実施態様では、処理ユニット5はマイクロコンピュータからなり、変換器4は前記マイクロコンピュータの通信ポート(例えばRS232シリアルポート又はUSBポート)に接続されている。
作動モードでは、電極1は、患者の体に付与され、ECGモニタは、ECG信号と呼ばれるアナログ電気信号を従来公知の態様で出力し、このECG信号は各心拍についてのものであり、例えば図2に示されるような信号の形態を有する。
図2を参照すると、各心拍について、この心電計(ECG)信号は一組の電気波からなる:
− P波。これは房の復極に対応し、低い振幅及びドーム形状を表す;
− PQ空間。これは房心間伝導時間を表す;
− R波。これは実際には室の心収縮又は心拍のマーカと考えられており、QRS複合体は室の収縮を反映する;そして
− T波。これは室の再分極を反映する。
このアナログECG信号は変換器4によって、例えば256Hzの値の予め規定されたサンプリング周波数(fc)でディジタル化される。
変換器4の出力によって与えられたサンプリング信号(図3に示される信号)は、以下に詳述する特定の処理ソフトウェア(痛み評価ソフトウェア)を使用して処理ユニット5によって処理される。この痛み評価ソフトウェアは、処理ユニット5のメモリに記憶されており、実行されたとき、アナログ−ディジタル変換器4によって送達されるディジタル信号から患者の痛みのレベルの尺度である二つの別個のパラメータ(AUCmax及びAUCmoy)を自動的に計算することを可能にする。
この痛み評価ソフトウェアの好ましい変形例は以下に詳述される。
痛み評価ソフトウェアのアルゴリズムの一例
本発明の好ましい実施態様では、痛み評価ソフトウェアのアルゴリズムの主要連続段階は以下のようである:
1.RRサンプルの獲得及び予め決められた周波数fでの再サンプリング
2.n秒(n>1/f)のメイン時間ウインドゥに含まれるRRサンプルの選択
3.ろ波
4.信号の正規化
5.メインウインドゥにおける極小値(P)の測定
6.メイン時間ウインドゥのm(m≧2)個のサブウインドゥ(F)への切り分け、及び各サブウインドゥ(F)について以前の段階で測定された極小値(P)を連結する下方の包絡線(C)によって画定される面積(A)の計算
7.AUCmoy及びAUCmaxパラメータの計算
8.p秒(p≦n)の長さの時間間隔によってメイン時間ウインドゥをn秒だけシフトさせ、段階2の計算を繰り返す。
実際には、システムは実時間で又は遅延時間で使用されるようにプログラムされることができる。
システムが遅延時間で使用される場合、段階1は第一ステップでは全体の望ましい分析期間にわたって全てのRRサンプルを得るために実時間で実行される;次に、これらの連続的なRRサンプルはそれらの実体が処理ユニットのメモリ中の獲得ファイルに記憶される。第二ステップでは、獲得ファイルに記憶されているRR間隔値を使用して遅延時間で段階2〜8が連続ループで実行される。
システムが実時間で作動する場合、一方では獲得段階1が、そして他方では続く処理段階2〜8が、平行に実行される二つの別個のソフトウェアモジュールによって実行され、これらは、第二処理に供給する第一獲得モジュール(段階1)及びバッファファイル又は等価物による計算モジュール(段階2〜8)である。
段階1〜8は以下に詳述される:
段階1:RRサンプルの獲得及び予め決められた周波数fでの再サンプリング
RRサンプルの獲得は、アナログ−ディジタル変換器4によって与えられるディジタルECG信号(図3の信号)を構成する連続ディジタルデータを入力として受取る第一ソフトウェアサブモジュールによって実行される。ECG信号の各データ(又は点)は、ECG信号の瞬間的振幅ECGによって及びサンプリング瞬間t(t=n/fcであり、ここでnはサンプル数であり、fcは変換器4のサンプリング周波数を表わす)によって規定される。
RRサンプルの獲得のための第一サブモジュールは、変換器4によって与えられるディジタル信号におけるそれぞれの連続Rピークを自動的に測定してRRサンプルの連続からなるRRシリーズ(図4)を自動的に構築するように設計されている。各RRサンプルは以下の一対の同格物によって規定される:t(サンプリング瞬間(又は数))、ピークRを続くピークRj+1から分離する(別の変形例ではこれは以前のピークRj−1にも当てはまることができる)時間間隔δti(例えばサンプリング期間fcの倍数で表される)。
R波は従来QRS複合体の最高振幅を有する最も狭い部分であるので、R波は極めて高い正確さで心拍を測定するのに好ましく使用される波であり、時間間隔δtiは実際には二つの連続する心拍を分離する時間に対応する。それにもかかわらず、別の変形例では、RRシリーズを測定して構築するためにECG信号の心拍の他の波(例えばQ波又はS波)を使用することを予見することができる。
上述の第一サブモジュールによって与えられるRRシリーズ(図4)は、予め決められた周波数fで第二ソフトウェアサブモジュールによって自動的に再サンプリングされる。この再サンプリング周波数fは、患者の最大生理学的心周波数の二倍より大きくなければならない。すべての起こりうる生理学的状況を考慮に入れるため、再サンプリング周波数fは6Hzより大きい値に固定されることが好ましい。
この再サンプリングの目的は、RRサンプルが時間の観点から見て等距離にあるRRシリーズ(即ち、換言すればサンプリング瞬間が規則的であるRRシリーズ)を出力することである。この再サンプリングは、例えば線形補間法のような補間法によって公知の態様で行われる。
段階2:n秒(n>1/f)のメイン時間ウインドゥに含まれるRRサンプルの選択
この段階はN個の連続的RRサンプル(N=n.f)を単離することにある。概略としては、例えば8Hzの再サンプリング周波数を有する512個の連続的RRサンプル(N=512)に対応する64秒(n=64)のメインウインドゥが選択される。
以下の段階3〜7はこのメインウインドゥに含まれるサンプルに適用される。
段階3:ろ波/[f1;f2]
この段階は、予め規定された周波数帯域幅[f1;f2]内に存在する周波数のみを維持するために、メインウインドゥ内に含まれるRRシリーズのサンプルに帯域通過フィルタ(ろ波器)を適用することにある。
特に、周波数帯域幅[f1;f2]は、周波数帯域幅[0.05Hz;5Hz]に等しいか又はこの周波数帯域幅内に存在する。周波数帯域幅[f1;f2]は[0.1Hz;1Hz]に等しいことが好ましい。
帯域通過ろ波のこの段階を実行するために、例えば周波数f1で遮断周波数を有するディジタル高域フィルタであって、周波数f2で遮断周波数を有するディジタル低域フィルタと直列に接続されたディジタル高域フィルタが使用される。周波数帯域幅[f1;f2]にセンターリングされた無限インパルス応答を有する再帰型選択的フィルタ(IIRフィルタ)を使用することも可能である。
高域フィルタ(遮断周波数f1)は、0.1Hzより下の低周波数のろ波及び同時に信号中の多数のアーチファクトの除去をその目的として有する。従って、実際、遮断周波数f1は0.1Hzを超えるか又は0.1Hzに等しく、0.1Hz〜0.15Hzの間にあることが好ましい。それは信号の平均値を除去することができるという利点も有する。高域フィルタの使用を省略することも可能である。この場合、中間パラメータ(A)を計算する前に信号をその平均に再センターリングすることが好ましい。
低域フィルタ(遮断周波数f2)は、高周波数、典型的には1Hzを超える高周波数のろ波をその目的とする。何故なら、実際にはこれらの高周波数はいかなる関心のある情報も含んでいないからである。この低域フィルタの実行は好ましいが、それにもかかわらず任意であり、本発明の実行には必須でない。
段階4:信号の正規化
この段階は、以下の一般的に使用される式に従って、段階3から生じる信号のノルム(norm)Sを第一ステップに計算するソフトウェアサブモジュールによって行われる:
Figure 0005283381
式中、pは1より大きい整数であり、Sは信号の離散値である。
別の変形例では、ノルムは以下の式によって計算されることもできる:
Figure 0005283381
好ましくは、本発明の実行のためには、pは2に等しいように選択される。
第二ステップでは、ソフトウェアサブモジュールは、以前に計算されたノルムSで信号の各値Sを割ることによって信号の正規化を実行する。
この段階4は、最終結果に関するより良好な感度(痛みのレベルの尺度となるAUCmoy及びAUCmaxパラメータの感度)の獲得を可能にする。
この正規化はメインウインドゥの全幅に対して、即ち、正規化中、メインウインドゥの(N)RRサンプルを考慮に入れて行われることが必須である。対照的に、各サブウインドゥ(A)に対して行われる正規化は全く無駄である。
段階5:メインウインドゥにおける極小値の測定
図5は、上述の段階4で得られたRR信号の一例(ろ波及び正規化後の)を示す。この図では、横軸は、ろ波されて正規化された信号のゼロ値に対応する。
段階5は、ソフトウェアサブモジュールによって実行され、このサブモジュールは、例えば勾配の反転(又は等価な態様においては信号導関数の符号の変化)を測定するアルゴリズムによって、この信号の極小値(図5の点P)を測定する。
段階6:メイン時間ウインドゥのm(m≧2)個のサブウインドゥ(F)への切り分け、及び各サブウインドゥ(F)について以前の段階で測定された極小値(P)を連結する下方の包絡線(C)によって画定される面積(A)の計算
段階6に対応するソフトウェアサブモジュールは、各サブウインドゥ(F)について段階5で測定された極小値(点P)を連結しかつサブウインドゥ(F)に含まれる下方の包絡線(図5の曲線C)を自動的に計算する。この下方包絡線(C)は例えば線形補間法によって、即ち極小点(P)を連結する直線セグメントを計算することによって決定される。
これに続いて、段階6に対応するソフトウェアサブモジュールは、下方包絡線(C)及び横軸(信号ゼロ値)によって画定される面積(A)を各サブウインドゥ(F)について計算する。この面積(A)は図5の細い平行線を引かれた面積に相当する。
下方包絡線(C)が直線セグメントによって近似される場合、面積(A)のこの計算は、二つの連続する極小点(P)と横軸とによって画定される台形面積の合計を計算することを必要とする。
代替的実施態様では、面積(A)は、横軸とは異なりかつ好ましくは(しかし必須でない)横軸より下に位置された水平直線、例えば図5の一点直線D及び下方包絡線(C)によって画定されることができる。同様に、別の実施態様では、面積(A)の計算のためのこの直線Dは横軸より上に位置させることができ、特に最高縦座標値の点M(図5の特定の例では点M10)を通過するように位置させることができる。
非限定的例として、方法は64秒のメインウインドゥ時間でテストされ、段階6の実行のためにこのメインウインドゥは16秒の四つ(m=4)のサブウインドゥF〜Fに切り分けられた。
段階7:AUCmoy及びAUCmaxパラメータの計算
二つのAUCmoy及びAUCmaxパラメータは痛みレベルの測定を可能にする。
AUCmoyは(m)サブウインドゥFの面積Aの平均に等しい(又はより一般的には前記平均に比例する)。
AUCmaxは(m)サブウインドゥFについて計算された面積Aの最大値に等しい(又はより一般的には前記最大値に比例する)。
段階8:p秒(p≦n)の長さの時間間隔によって時間ウインドゥをn秒だけシフトさせ、段階2の計算を繰り返す。
メイン計算ウインドゥのスライディング及び段階2〜8の繰り返しのためのステップ(p)は、AUCmoy及びAUCmaxパラメータの感度に影響を与え、従って感度後の探索(the sought after sensitivity)に依存する。概略的には、及び実際には、2秒の長さのステップ(p)を選択した場合に極めて満足できる結果が得られている。
さらなる実施態様では、上述のろ波段階(段階3)は、例えばRRサンプルが獲得されるにつれ及びRRサンプルが獲得されたときに連続的態様で選択段階2の前に実行されることができた。同様に、別の変形例の実行では、このろ波段階は正規化段階(上述の段階4)の後に実行されることができた。
実験的確認
テストは、AUCmoyパラメータ及びAUCmaxパラメータがそれぞれ生物によって感じられている痛い刺激の強度に相関することを示した。従って、これらのパラメータは生物の痛みの強度の測定を可能にする。
上述のAUCmoy及びAUCmaxパラメータと感じられた痛みのレベルとの間のこの相関を確認するため、これらのAUCmoy及びAUCmaxパラメータは、心臓血管病、糖尿病又は神経学的疾患の経歴のない、ASA I又はIIに分類される成人分娩婦の集団に対して、硬膜外痛覚脱失(EA)下で膣分娩によって臨月で出産する状況についてテストされた。
計算されたAUCmoy及びAUCmax値は、硬膜外麻酔の処方前及び処方後の両方でアナログ可視的痛みスケール(EVA)を使用して分娩婦によって与えられた痛みレベルの指示と比較された。
この比較は、AUCmoy及びAUCmaxパラメータが、EVAを使用して分娩婦によって与えられた痛みレベルの指示と相関することを証明することを可能にした。
AUCmaxパラメータが最も信頼性があり、従って好ましいパラメータであることは特に注目すべきである。
二つのAUCmoy及びAUCmaxパラメータは意識のある患者でテストされた。そして、本発明による有利な態様ではこれらのパラメータは生物自身の呼吸頻度から独立していることを決定することが可能であった。
二つのAUCmoy及びAUCmaxパラメータは、呼吸頻度が制御された換気装置によって支配されている全身麻酔下にある意識のない患者の痛みの評価のためにも成功裏にテストされた。全身麻酔中のこれらのパラメータを知ることは全身麻酔中の鎮痛成分の間接的な測定を可能にする。
しかし、本発明は、二つの特異的な上述のAUCmoy及びAUCmaxパラメータに限定されない。これらのパラメータは好ましい例として与えられたにすぎない。
より一般的には、目標とされた結果(痛みの評価)に影響を与える本発明の本質的要素は、最終パラメータがメインウインドゥのRRサンプルの組からそれらの実体において直接計算される解決策(これは本発明の一部でない)とは対照的に、時間サブウインドゥに含まれるRRサンプルに対して計算された中間パラメータから最終パラメータを計算することであるということが見出された。従って、一般的に、本発明の方法は、時間サブウインドゥにおける中間パラメータAの計算を可能にし、最終パラメータがこれらの中間パラメータの関数において痛み刺激の強度と相関する、RRサンプルのいかなる処理方法を使用しても実行されることができる。
同様に、予期せぬことに、痛み刺激は呼吸ピーク(極小点P)に極めて顕著に影響を与えることが証明された;痛み刺激が強いほど、極小値(P)に相当するピークの振幅は弱くなり、いくつかの場合には実際にはゼロであることがありうる。対照的に、曲線の極大値(M)は痛み刺激によって顕著に影響を与えられない。結果として、これらのピーク(P)の振幅の変動性を考慮にいれることを可能にする、各サブウインドゥ(F)におけるRRサンプルのいかなる処理方法も各サブウインドゥにおける中間パラメータを計算するために好適であろう。従って、本発明は上述の面積計算に限定されず、上述の面積計算は一例として与えられたにすぎない。非限定的例として、面積(A)の計算は、極小点(P)に対応するピークの振幅の関数における中間パラメータの計算によって置換されることができる。同様に、さらなる実施態様では、好適な形態のウェーブレット(例えばドゥーベチィーのウェーブレット)に基づいてサブウインドゥ(F)のRRサンプルにウェーブレット変換を適用することによって各中間パラメータ(A)を計算することが可能である。
添付の図面を参照して記述された実施態様では、計算アルゴリズムは、二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)を特徴とするサンプル(RR)のRRシリーズに対して適用される。別の実施態様では、本発明は、二つの連続する心拍の間の時間間隔(δti)の逆数(1/δti)を特徴とするサンプル(RR)のRRシリーズに基づいて実行されることができる。この場合、上述の段階1〜4を適用することによって、図5の曲線とは逆の曲線が得られ、点P極大値となり点M極小値となり、上述(段階6)の面請(A)の計算は極大点(P)を連結する上方包絡線(C)に基づいて実行される。
上述の計算アルゴリズム並びにそこから得られるパラメータ、即ちAUCmoy及びAUCmaxパラメータは、生物の痛みの評価に対する用途の観点に限定されず、これらは一層一般的な態様で生物(意識のある又は意識のない)における心調律の変動性を測定するために使用されることができ、その結果としてANS(自律神経系)の活動を変更する可能性のあるいかなる刺激のANSに対する影響を研究するために使用されることができる。
従って、痛みの評価に対して適用される上述の指示は、生物(意識のある又は意識のない)によって感じられているストレスのレベルを評価するために、他の適用分野及び特に準医療の分野にそのまま使用されて転用されることができる。
本発明による分析システムの一例の主要要素の概略を示す。 ECG信号における心拍を特徴付ける一組の波(PQRST)を示す。 アナログECG信号のサンプリング後に得られたディジタルECG信号の一例を示す。 図3の信号から構築されたRRシリーズ(RR信号とも称する)の一例を示す。 ろ波及び正規化後のRRシリーズの一例を示す。

Claims (18)

  1. 二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズを処理するための方法において、(N)サンプル(RR)が予め決められた時間長さ(n)を有するメイン時間ウインドゥにおいて選択されること、前記メインウインドゥが(m)サブウインドゥ(F)に切り分けられること、処理手段が、サブウインドゥ(F)に含まれるサンプル(RR)に基づいて中間パラメータ(A各サブウインドゥ(F)について計算ること、ただし、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)を表わす場合、前記中間パラメータ(A)は、少なくともサブウインドゥ(F)におけるRRシリーズの極小値(P)であってメインウインドゥにおけるサンプル(RR)の平均値より下の極小値(P)の関数であり、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)の逆数(1/δti)を表わす場合、前記中間パラメータ(A)は、少なくともサブウインドゥ(F)におけるRRシリーズの極大値(M)であってメインウインドゥにおけるサンプル(RR)の平均値より上の極大値(P)の関数である、及び処理手段が、痛み刺激の強度又はストレスのレベルと相関する最終パラメータ中間パラメータ(A)の関数として計算ることを特徴とする方法。
  2. 処理手段が、最終パラメータ、メインウインドゥの時間長さ(n)未満の予め決められた時間間隔(p)だけメイン時間ウインドゥをシフトさせることによって、反復によって計算ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 最終パラメータのための計算された値(AUCmax)が中間パラメータ(A)の極大値に比例することを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 最終パラメータのための計算された値(AUCmoy)が中間パラメータ(A)の平均値に比例することを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の方法。
  5. 中間パラメータ(A)の計算のために包絡線(C)が規定され、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)を表わす場合、前記包絡線は測定された極小点(P)を連結し、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)の逆数(1/δti)を表わす場合、前記包絡線は測定された極大点(P)を連結することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 各中間パラメータ(A)は包絡線(C)によって画定される面積の関数であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. パラメータの計算に先立ち、0.1Hzより大きいか又は0.1Hzと等しい、好ましくは0.1Hz〜0.15Hzの間にある遮断周波数を有する高域フィルタによってRRシリーズがろ波されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 中間パラメータ(A)の計算に先立ち、各サブウインドゥ(A)においてRRシリーズのサンプル(RR)がメインウインドゥの全幅にわたって正規化されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 心調律の変動性を分析するためのシステムであって、アナログ心臓信号を獲得する手段(1,2)、前記心臓信号をサンプリングする手段(4)、及び二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズを構築するように設計されている、サンプリングされた信号を処理する手段(5)を含むものにおいて、前記処理手段(5)が、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法に従って少なくとも一つの最終パラメータをシリーズ(RR)から自動的に計算するようにさらに設計されていることを特徴とするシステム。
  10. 生物の心調律の変動性を分析するための方法であって、以下の主要段階を含むことを特徴とする方法:
    − 生物のアナログ心臓信号を獲得する、
    − 前記心臓信号をサンプリングし、二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズを構築する、
    − 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法に従ってRRシリーズを処理する。
  11. 二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)又は前記時間間隔の逆数(1/δti)を表わす複数のサンプル(RR)からなるRRシリーズから、生物によって感じられている痛み又はストレスを評価するための方法において、(N)サンプル(RR)が予め決められた時間長さ(n)を有するメイン時間ウインドゥにおいて選択されること、前記メインウインドゥが(m)サブウインドゥ(F)に切り分けられること、処理手段が、サブウインドゥ(F)に含まれるサンプル(RR)に基づいて中間パラメータ(A各サブウインドゥ(F)について計算ること、ただし、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)を表わす場合、前記中間パラメータ(A)は、少なくともサブウインドゥ(F)におけるRRシリーズの極小値(P)であってメインウインドゥにおけるサンプル(RR)の平均値より下の極小値(P)の関数であり、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)の逆数(1/δti)を表わす場合、前記中間パラメータ(A)は、少なくともサブウインドゥ(F)におけるRRシリーズの極大値(M)であってメインウインドゥにおけるサンプル(RR)の平均値より上の極大値(P)の関数である、及び処理手段が、痛み刺激の強度又はストレスのレベルと相関する最終パラメータ中間パラメータ(A)の関数として計算ることを特徴とする方法。
  12. 処理手段が、最終パラメータ、メインウインドゥの時間長さ(n)未満の予め決められた時間間隔(p)だけメイン時間ウインドゥをシフトさせることによって、反復によって計算ることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 最終パラメータのための計算された値(AUCmax)が中間パラメータ(A)の極大値に比例することを特徴とする請求項11〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 最終パラメータのための計算された値(AUCmoy)が中間パラメータ(A)の平均値に比例することを特徴とする請求項11〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 中間パラメータ(A)の計算のために包絡線(C)が規定され、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)を表わす場合、前記包絡線は測定された極小点(P)を連結し、シリーズ(RR)のサンプル(RR)が二つの連続する心拍を分離する時間間隔(δti)の逆数(1/δti)を表わす場合、前記包絡線は測定された極大点(P)を連結することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 各中間パラメータ(A)は包絡線(C)によって画定される面積の関数であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. パラメータの計算に先立ち、0.1Hzより大きいか又は0.1Hzと等しい、好ましくは0.1Hz〜0.15Hzの間にある遮断周波数を有する高域フィルタによってRRシリーズがろ波されることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 中間パラメータ(A)の計算に先立ち、各サブウインドゥ(A)においてRRシリーズのサンプル(RR)がメインウインドゥの全幅にわたって正規化されることを特徴とする請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
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