JP5282466B2 - ガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置 - Google Patents

ガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、ガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置に関するものである。
従来より、燃料として、石炭、バイオマス、タイヤチップ等の原料を用い、ガス化ガスを生成するガス化設備の開発が進められている。
図4は開発が進められているガス化設備の一例を示すものであって、該ガス化設備は、蒸気により流動媒体(硅砂、石灰石等)の流動層1を形成して投入される原料(石炭、バイオマス、タイヤチップ等)のガス化を行いガス化ガスと可燃性固形分とを生成するガス化炉2と、該ガス化炉2で生成された可燃性固形分が流動媒体と共に導入管3から導入され且つ空気又は酸素等の流動用ガスにより流動層4を形成して前記可燃性固形分の燃焼を行う燃焼炉5と、該燃焼炉5から排ガス管6を介して導入される燃焼排ガスより流動媒体を分離し該分離した流動媒体をダウンカマー7を介して前記ガス化炉2に供給するホットサイクロン等の媒体分離装置8と、前記ガス化炉2で生成されたガス化ガスより流動媒体を分離するホットサイクロン等の媒体分離装置9と、該媒体分離装置9で分離された流動媒体を回収する回収容器10とを備えてなる構成を有している。
尚、図4中、11は前記ガス化炉2の底部へ導入される蒸気を流動層1内へ均一に吹き込むための分散板、12は前記燃焼炉5の底部へ導入される流動用ガスを流動層4内へ均一に吹き込むための分散板である。
前述の如きガス化設備においては、通常運転時、ガス化炉2において、蒸気により流動層1が形成されており、ここに石炭、バイオマス、タイヤチップ等の原料を投入すると、該原料は水蒸気ガス化してガス化され、ガス化ガスと可燃性固形分とが生成され、前記ガス化炉2で生成された可燃性固形分は流動媒体と共に導入管3から、前記流動用ガスにより流動層4が形成されている燃焼炉5へ導入され、該可燃性固形分の燃焼が行われ、該燃焼炉5からの燃焼排ガスは、排ガス管6を介してホットサイクロン等の媒体分離装置8へ導入され、該媒体分離装置8において、前記燃焼排ガスより流動媒体が分離され、該分離された流動媒体はダウンカマー7を介して前記ガス化炉2に戻され、循環される。
ここで、前記燃焼炉5で可燃性固形分の燃焼に伴い高温になった流動媒体が燃焼排ガスと共に排ガス管6を通り前記媒体分離装置8で分離され、前記ダウンカマー7を介してガス化炉2に供給されることにより、ガス化炉2の高温が保持されると共に、原料の熱分解によって生成したガスや、その残渣原料が蒸気と反応することによって、水性ガス化反応[C+H2O=H2+CO]や水素転換反応[CO+H2O=H2+CO2]が起こり、H2やCO等の可燃性のガス化ガスが生成される。
前記ガス化炉2で生成されたガス化ガスは、ホットサイクロン等の媒体分離装置9で流動媒体が分離され、該媒体分離装置9で分離された流動媒体は、回収容器10に回収される。
因みに、前記ガス化設備における通常運転中の熱不足時、即ち前記ガス化炉2において原料のガス化のための充分な熱が得られないような場合には、図4中、仮想線で示される如く、前記ガス化炉2へ供給される原料と同じ石炭、バイオマス、タイヤチップ等の燃料が補助的に前記燃焼炉5へ投入されて燃焼が行われ、不足する熱を補うようになっている。又、前記ガス化設備における通常運転に到る前段階での循環予熱運転時には、前記ガス化炉2への原料の投入は行わずに、該ガス化炉2の底部から蒸気の代わりに流動用の空気を供給した状態で、図4中、仮想線で示される如く、前記石炭、バイオマス、タイヤチップ等の燃料が予熱用として前記燃焼炉5へ投入されて燃焼が行われ、該燃焼炉5での燃料の燃焼に伴い高温になった流動媒体が燃焼排ガスと共に排ガス管6を通り前記媒体分離装置8で分離され、前記ダウンカマー7を介してガス化炉2に供給されることにより、ガス化設備の循環予熱が行われるようになっている。
ところで、前述の如きガス化設備におけるガス化炉2の温度は、高温となる流動媒体の循環量によって制御するようになっている。即ち、該流動媒体の循環量を増加させれば、前記ガス化炉2の温度は上昇し、該流動媒体の循環量を減少させれば、前記ガス化炉2の温度は低下する。尚、前記流動媒体の循環量は、通常、前記燃焼炉5の底部へ導入される流動用ガスの流量を調節すること等によって制御可能となっている。
そして、一般に、前記ガス化炉2に投入される原料のガス化率(炭素転換率)は、該ガス化炉2に投入される原料の種類と、該ガス化炉2内での流動媒体の温度と、該ガス化炉2内に留まる流動媒体の滞留時間との影響を大きく受ける。
尚、前述の如きガス化炉とは異なるが、循環流動層の燃焼炉への流動媒体の戻り位置を変更し、燃焼状態の安定性を保つようにした循環流動層燃焼装置を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
又、流動媒体の循環量を制御することで負荷に応じてガス化炉温度を一定にするようにしたバイオマス燃料ガス化装置を示すものとしては、例えば、特許文献2がある。
特開2002−98308号公報 特開昭63−120825号公報
前述の如きガス化設備においては、多種多様な原料を用いる要求も高くなっているが、原料の種類によって該原料のガス化特性(例えば、熱分解特性、水蒸気ガス化反応速度)が変わるため、ガス化炉2に対する原料投入位置が一つであると原料の種類によってガス化率が変化してしまい、安定した運転ができなくなる虞があった。例えば、バイオマスのようにガス化しやすい原料を用いた場合、ガス化炉2において必要以上に原料のガス化が進んで、燃焼炉5に運ばれる熱源となるチャーの量が減少し、熱バランスがくずれ、運転が不安定となる可能性がある。
本発明は、斯かる実情に鑑み、ガス化炉に投入される原料の種類に応じて、ガス化炉内に留まる流動媒体の滞留時間を調節することができ、ガス化特性の異なる原料に対してもそのガス化率、即ち炭素転換率を目標値とすることができ、安定した運転を行い得るガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、蒸気により流動媒体の流動層を形成して投入される原料のガス化を行いガス化ガスと可燃性固形分とを生成するガス化炉と、該ガス化炉で生成された可燃性固形分が流動媒体と共に導入され且つ流動用ガスにより流動層を形成して前記可燃性固形分の燃焼を行う燃焼炉と、該燃焼炉から導入される燃焼排ガスより流動媒体を分離し該分離した流動媒体を前記ガス化炉に供給する媒体分離装置とを備えたガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法であって、
選択される原料の種類に応じて、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の流動媒体投入ポートのいずれかに流動媒体を導くと共に、該流動媒体投入ポートと対応するガス化炉の長手方向所要箇所に接続された原料投入ポートに前記原料を導き、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向下流側端部に接続された流動媒体抜出ポートから流動媒体を抜き出して前記燃焼炉へ導くことにより、前記ガス化炉の流動媒体の滞留時間を前記原料の種類に応じて制御することを特徴とするガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法にかかるものである。
一方、本発明は、蒸気により流動媒体の流動層を形成して投入される原料のガス化を行いガス化ガスと可燃性固形分とを生成するガス化炉と、該ガス化炉で生成された可燃性固形分が流動媒体と共に導入され且つ流動用ガスにより流動層を形成して前記可燃性固形分の燃焼を行う燃焼炉と、該燃焼炉から導入される燃焼排ガスより流動媒体を分離し該分離した流動媒体を前記ガス化炉に供給する媒体分離装置とを備えたガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置であって、
選択される原料の種類に応じて、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の流動媒体投入ポートと、
該複数の流動媒体投入ポートのいずれかに前記媒体分離装置で分離された流動媒体を導く流動媒体投入切換手段と、
前記複数の流動媒体投入ポートと対応するよう、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の原料投入ポートと、
該複数の原料投入ポートのいずれかに前記原料を導く原料投入切換手段と、
前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向下流側端部に接続され且つ前記ガス化炉から流動媒体を抜き出して前記燃焼炉へ導く流動媒体抜出ポートと
を備えたことを特徴とするガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置にかかるものである。
本発明のガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置によれば、以下のような作用が得られる。
例えば、ガス化しにくい原料を用いる場合は、流動媒体の投入位置をより抜出側から遠い方にするよう、流動媒体投入ポートを選択すると共に、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポートと対応する原料投入ポートに原料を導き、該原料投入ポートからガス化炉へ原料を投入すれば、流動媒体抜出ポートまでの距離が長くなり、ガス化炉内に留まる流動媒体の滞留時間が確保され、目標とするガス化率とすることが可能となり、ガス化炉において適正に原料のガス化が進んで、燃焼炉に運ばれる熱源となるチャーの量が適量となり、熱バランスがくずれることなく保持され、運転が安定して行われる。
逆に、ガス化しやすい原料を用いる場合は、流動媒体の投入位置をより抜出側に近い方にするよう、流動媒体投入ポートを選択すると共に、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポートと対応する原料投入ポートに原料を導き、該原料投入ポートからガス化炉へ原料を投入すれば、流動媒体抜出ポートまでの距離が短縮され、ガス化炉内に留まる流動媒体の滞留時間が減少し、目標とするガス化率とすることが可能となり、ガス化炉において必要以上に原料のガス化が進んでしまうことが避けられ、燃焼炉に運ばれる熱源となるチャーの量が減少せず、熱バランスがくずれることなく保持され、運転が安定して行われる。
この結果、ガス化特性の異なる各種原料に対しても目標とするガス化率を得ることが可能となる。
前記ガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置においては、前記流動媒体投入切換手段を、
前記媒体分離装置で燃焼排ガスより分離された流動媒体を流下させるダウンカマーと、
該ダウンカマーの下端から各流動媒体投入ポートへ向け分岐するよう水平に延びる水平シール部と、
該各水平シール部の先端から立ち上がるように延びる垂直シール部と、
該各垂直シール部の上端から所要傾斜角度で下方へ向け折り返され且つ前記各流動媒体投入ポートに接続される傾斜連結管部と、
前記各水平シール部及び各垂直シール部に対し分散板を介して流動用ガスを送給可能なウインドボックスと、
該各ウインドボックスに接続された流動用ガス供給ラインと、
該各流動用ガス供給ライン途中に設けられた流動用ガス切換弁と
から構成することができる。
又、前記ガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置においては、前記原料投入切換手段を、
前記各原料投入ポートに接続された原料供給ラインと、
該各原料供給ライン途中に設けられ且つ原料ホッパに貯留された原料を切り出す原料フィーダと
から構成することができる。
本発明のガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置によれば、ガス化炉に投入される原料の種類に応じて、ガス化炉内に留まる流動媒体の滞留時間を調節することができ、ガス化特性の異なる原料に対してもそのガス化率、即ち炭素転換率を目標値とすることができ、安定した運転を行い得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図4に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1〜図3に示す如く、選択される原料の種類に応じて、ガス化炉2に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて複数の流動媒体投入ポート20a,20b,20cを接続し、該複数の流動媒体投入ポート20a,20b,20cのいずれかに媒体分離装置8で分離された流動媒体をダウンカマー7から導く流動媒体投入切換手段21を設け、前記複数の流動媒体投入ポート20a,20b,20cと対応するよう、前記ガス化炉2に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて複数の原料投入ポート22a,22b,22cを接続し、該複数の原料投入ポート22a,22b,22cのいずれかに前記原料を導く原料投入切換手段23を設け、前記ガス化炉2に対しその長手方向における流動媒体の流通方向下流側端部に、前記ガス化炉2から流動媒体を抜き出して前記燃焼炉5の導入管3へ導く流動媒体抜出ポート24を接続した点にある。
本図示例の場合、前記流動媒体投入切換手段21は、図2及び図3に示す如く、前記媒体分離装置8で燃焼排ガスより分離された流動媒体を流下させるダウンカマー7の下端から水平シール部25a,25b,25cを各流動媒体投入ポート20a,20b,20cへ向け分岐するよう水平に延ばし、該各水平シール部25a,25b,25cの先端から垂直シール部26a,26b,26cを立ち上がるように延ばし、該各垂直シール部26a,26b,26cの上端から傾斜連結管部27a,27b,27cを所要傾斜角度で下方へ向け折り返して前記各流動媒体投入ポート20a,20b,20cに接続し、前記各水平シール部25a,25b,25c及び各垂直シール部26a,26b,26cに対し分散板28a,28b,28cを介して流動用ガスを送給可能なウインドボックス29a,29b,29cを設け、該各ウインドボックス29a,29b,29cに流動用ガス供給ライン30a,30b,30cを接続し、該各流動用ガス供給ライン30a,30b,30c途中に流動用ガス切換弁31a,31b,31cを設けてなる構成を有し、該流動用ガス切換弁31a,31b,31cの開度制御を行って所望のウインドボックス29a,29b,29cに流動用ガスを送給することにより、対応する水平シール部25a,25b,25c及び垂直シール部26a,26b,26c内の流動媒体を流動化させ、前記媒体分離装置8で分離された流動媒体をダウンカマー7から流動媒体投入ポート20a,20b,20cのいずれかに導くことができるようにしてある。尚、前記各分散板28a,28b,28cには、流動用ガスを噴出可能な多数の噴出ノズル32a,32b,32cを突設してある。
又、前記原料投入切換手段23は、図1に示す如く、前記各原料投入ポート22a,22b,22cに原料供給ライン33a,33b,33cを接続し、該各原料供給ライン33a,33b,33c途中に、原料ホッパ35a,35b,35cに貯留された原料を切り出す原料フィーダ34a,34b,34cを設けてなる構成を有し、該原料フィーダ34a,34b,34cの駆動制御を行うことにより、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポート20a,20b,20cのいずれかと対応する原料投入ポート22a,22b,22cに対し、前記原料ホッパ35a,35b,35cに貯留された原料を導くことができるようにしてある。
尚、前記原料ホッパ35a,35b,35cには、例えば、亜瀝青炭、褐炭、バイオマスを貯留することができる。
次に、上記図示例の作用を説明する。
例えば、亜瀝青炭のようなガス化しにくい原料を用いる場合は、流動媒体の投入位置をより抜出側から遠い方にするよう、流動媒体投入切換手段21の流動用ガス切換弁31aのみを開き、流動用ガス切換弁31b,31cを閉じ、ウインドボックス29aに流動用ガスを送給することにより、対応する水平シール部25a及び垂直シール部26a内の流動媒体を流動化させ、媒体分離装置8で分離された流動媒体をダウンカマー7から流動媒体投入ポート20aに導き、該流動媒体投入ポート20aからガス化炉2へ流動媒体を投入し、流動媒体投入ポート20aから流動媒体抜出ポート24までの距離をL1とすると共に、原料投入切換手段23の原料フィーダ34aのみを駆動して原料ホッパ35aに貯留された原料の切り出しを行い、原料フィーダ34b,34cを停止し、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポート20aと対応する原料投入ポート22aに対し前記原料ホッパ35aに貯留された原料を導き、該原料投入ポート22aからガス化炉2へ原料を投入すれば、ガス化炉2内に留まる流動媒体の滞留時間が確保され、目標とするガス化率とすることが可能となり、ガス化炉2において適正に原料のガス化が進んで、燃焼炉5に運ばれる熱源となるチャーの量も適量となり、熱バランスがくずれることなく保持され、運転が安定して行われる。
逆に、バイオマスのようにガス化しやすい原料を用いる場合は、流動媒体の投入位置をより抜出側に近い方にするよう、流動媒体投入切換手段21の流動用ガス切換弁31cのみを開き、流動用ガス切換弁31a,31bを閉じ、ウインドボックス29cに流動用ガスを送給することにより、対応する水平シール部25c及び垂直シール部26c内の流動媒体を流動化させ、前記媒体分離装置8で分離された流動媒体をダウンカマー7から流動媒体投入ポート20cに導き、該流動媒体投入ポート20cからガス化炉2へ流動媒体を投入し、流動媒体抜出ポート24までの距離をL1からL3に短縮すると共に、原料フィーダ34cのみを駆動して、原料ホッパ35cに貯留された原料の切り出しを行い、原料フィーダ34a,34bを停止し、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポート20cと対応する原料投入ポート22cに対し前記原料ホッパ35cに貯留された原料を導き、該原料投入ポート22cからガス化炉2へ原料を投入すれば、ガス化炉2内に留まる流動媒体の滞留時間が減少し、目標とするガス化率とすることが可能となり、ガス化炉2において必要以上に原料のガス化が進んでしまうことが避けられ、燃焼炉5に運ばれる熱源となるチャーの量が減少せず、熱バランスがくずれることなく保持され、運転が安定して行われる。
更に、前記亜瀝青炭よりガス化しやすいが前記バイオマスに比べるとガス化しにくい褐炭のような原料を用いる場合は、流動媒体の投入位置を前記流動媒体投入ポート20cと流動媒体投入ポート20aとの中間にするよう、流動用ガス切換弁31bのみを開き、流動用ガス切換弁31a,31cを閉じ、ウインドボックス29bに流動用ガスを送給することにより、対応する水平シール部25b及び垂直シール部26b内の流動媒体を流動化させ、前記媒体分離装置8で分離された流動媒体をダウンカマー7から流動媒体投入ポート20bに導き、該流動媒体投入ポート20bからガス化炉2へ流動媒体を投入し、流動媒体抜出ポート24までの距離をL2に変更すると共に、原料フィーダ34bのみを駆動して、原料ホッパ35bに貯留された原料の切り出しを行い、原料フィーダ34a,34cを停止し、前記流動媒体が導かれる流動媒体投入ポート20bと対応する原料投入ポート22bに対し前記原料ホッパ35bに貯留された原料を導き、該原料投入ポート22bからガス化炉2へ原料を投入すれば、ガス化炉2内に留まる流動媒体の滞留時間が前記距離L2に対応した時間となって、目標とするガス化率とすることが可能となり、ガス化炉2において必要以上に原料のガス化が進んでしまったり逆にガス化が不充分となることが避けられ、燃焼炉5に運ばれる熱源となるチャーの量も適量となり、やはり熱バランスがくずれることなく保持され、運転が安定して行われる。
この結果、ガス化特性の異なる各種原料に対しても目標とするガス化率を得ることが可能となる。
こうして、ガス化炉2に投入される原料の種類に応じて、ガス化炉2内に留まる流動媒体の滞留時間を調節することができ、ガス化特性の異なる原料に対してもそのガス化率、即ち炭素転換率を目標値とすることができ、安定した運転を行い得る。
因みに、特許文献1の図4には、循環流動層の燃焼炉への流動媒体の戻り位置を変更し、燃焼状態の安定性を保つようにした循環流動層燃焼装置が開示されているが、これはあくまでも対象が燃焼炉であって、選択される原料の種類に応じて滞留時間をコントロールするガス化炉2とは全く異なるものであり、しかも、ループシールへの空気量を変えることで流動媒体の振り分けを行ってはいるものの、ダウンカマー自体が三つに分岐されており、流動媒体の安定した振り分けは困難であると考えられる。
又、特許文献2に記載のものは、流動媒体の循環量を制御することで負荷に応じてガス化炉温度を一定にするようにしたものに過ぎず、選択される原料の種類に応じて、流動媒体と原料の投入位置を変化させる本願のガス化炉2とは全く異なるものである。
尚、本発明のガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法及び装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、流動媒体投入ポートや原料投入ポートの本数はそれぞれ三本に限らず、二本或いは四本以上とすることも可能であること、又、流動媒体投入ポートはガス化炉の上面の代わりに側面に接続することも可能であること、更に又、ガス化炉に投入される原料の種類は亜瀝青炭、褐炭、バイオマスに限らず、他の種類の原料を用いることも可能であること等、その他、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す全体概要構成図である。 本発明を実施する形態の一例を示す要部拡大平面図である。 本発明を実施する形態の一例における流動媒体投入切換手段を示す側断面図であって、図2のIII−III矢視相当図である。 開発が進められているガス化炉と燃焼炉とを備えたガス化設備の一例を示す全体概要構成図である。
符号の説明
1 流動層
2 ガス化炉
3 導入管
4 流動層
5 燃焼炉
7 ダウンカマー
8 媒体分離装置
20a 流動媒体投入ポート
20b 流動媒体投入ポート
20c 流動媒体投入ポート
21 流動媒体投入切換手段
22a 原料投入ポート
22b 原料投入ポート
22c 原料投入ポート
23 原料投入切換手段
24 流動媒体抜出ポート
25a 水平シール部
25b 水平シール部
25c 水平シール部
26a 垂直シール部
26b 垂直シール部
26c 垂直シール部
27a 傾斜連結管部
27b 傾斜連結管部
27c 傾斜連結管部
28a 分散板
28b 分散板
28c 分散板
29a ウインドボックス
29b ウインドボックス
29c ウインドボックス
30a 流動用ガス供給ライン
30b 流動用ガス供給ライン
30c 流動用ガス供給ライン
31a 流動用ガス切換弁
31b 流動用ガス切換弁
31c 流動用ガス切換弁
33a 原料供給ライン
33b 原料供給ライン
33c 原料供給ライン
34a 原料フィーダ
34b 原料フィーダ
34c 原料フィーダ
35a 原料ホッパ
35b 原料ホッパ
35c 原料ホッパ

Claims (4)

  1. 蒸気により流動媒体の流動層を形成して投入される原料のガス化を行いガス化ガスと可燃性固形分とを生成するガス化炉と、該ガス化炉で生成された可燃性固形分が流動媒体と共に導入され且つ流動用ガスにより流動層を形成して前記可燃性固形分の燃焼を行う燃焼炉と、該燃焼炉から導入される燃焼排ガスより流動媒体を分離し該分離した流動媒体を前記ガス化炉に供給する媒体分離装置とを備えたガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法であって、
    選択される原料の種類に応じて、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の流動媒体投入ポートのいずれかに流動媒体を導くと共に、該流動媒体投入ポートと対応するガス化炉の長手方向所要箇所に接続された原料投入ポートに前記原料を導き、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向下流側端部に接続された流動媒体抜出ポートから流動媒体を抜き出して前記燃焼炉へ導くことにより、前記ガス化炉の流動媒体の滞留時間を前記原料の種類に応じて制御することを特徴とするガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御方法。
  2. 蒸気により流動媒体の流動層を形成して投入される原料のガス化を行いガス化ガスと可燃性固形分とを生成するガス化炉と、該ガス化炉で生成された可燃性固形分が流動媒体と共に導入され且つ流動用ガスにより流動層を形成して前記可燃性固形分の燃焼を行う燃焼炉と、該燃焼炉から導入される燃焼排ガスより流動媒体を分離し該分離した流動媒体を前記ガス化炉に供給する媒体分離装置とを備えたガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置であって、
    選択される原料の種類に応じて、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の流動媒体投入ポートと、
    該複数の流動媒体投入ポートのいずれかに前記媒体分離装置で分離された流動媒体を導く流動媒体投入切換手段と、
    前記複数の流動媒体投入ポートと対応するよう、前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向上流側端部から下流側へ向け所要間隔をあけて接続された複数の原料投入ポートと、
    該複数の原料投入ポートのいずれかに前記原料を導く原料投入切換手段と、
    前記ガス化炉に対しその長手方向における流動媒体の流通方向下流側端部に接続され且つ前記ガス化炉から流動媒体を抜き出して前記燃焼炉へ導く流動媒体抜出ポートと
    を備えたことを特徴とするガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置。
  3. 前記流動媒体投入切換手段を、
    前記媒体分離装置で燃焼排ガスより分離された流動媒体を流下させるダウンカマーと、
    該ダウンカマーの下端から各流動媒体投入ポートへ向け分岐するよう水平に延びる水平シール部と、
    該各水平シール部の先端から立ち上がるように延びる垂直シール部と、
    該各垂直シール部の上端から所要傾斜角度で下方へ向け折り返され且つ前記各流動媒体投入ポートに接続される傾斜連結管部と、
    前記各水平シール部及び各垂直シール部に対し分散板を介して流動用ガスを送給可能なウインドボックスと、
    該各ウインドボックスに接続された流動用ガス供給ラインと、
    該各流動用ガス供給ライン途中に設けられた流動用ガス切換弁と
    から構成した請求項2記載のガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置。
  4. 前記原料投入切換手段を、
    前記各原料投入ポートに接続された原料供給ラインと、
    該各原料供給ライン途中に設けられ且つ原料ホッパに貯留された原料を切り出す原料フィーダと
    から構成した請求項2又は3記載のガス化設備における流動層ガス化炉の多種原料選択切換制御装置。
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