JP5276348B2 - 航空機用情報送受信システム - Google Patents

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本発明は、航空機用情報送受信システムに係り、特に、地上局から気象に関する情報等の飛行に関する情報を航空機に配信する航空機用情報送受信システムに関する。
航空機の飛行には、降雨や風、雷等の気象状況が強く影響する。乱気流等は航空機事故の1つの大きな要因となっている。そのため、従来から、大型の航空機等では機体に気象レーダを搭載して前方の空域の気象状況を探知することが行われている(例えば特許文献1等参照)。
しかし、小型機にこのような気象レーダを搭載することは困難であるためパイロットの目視に頼らざるを得ないが、目視では風向や風速を認識したり予想したりすることは困難であり、航空機事故の約半数は風が関係していると言われる状況となっている。そこで、現在、レーダ等を用いて収集した気象等の情報を地上局から上空の航空機に配信して提供する技術の開発が進められている。
特開2007−232695号公報
ところで、航空機の飛行には、少なくとも気象等の変動が比較的激しい低空域では数十m〜数百m刻みの比較的細かい範囲ごとの情報が必要であり、高度方向を含む3次元的な情報が必要となる。しかも、航空機が高速で飛行すること等を考慮して、全体として航空機の前方や左右方向には少なくとも100kmの範囲、高度方向には数千ft〜数万ftの範囲の情報の提供が要求される。このように、航空機に対しては、膨大な量のデータの配信が必要となり、しかも、リアルタイム性も要求されるため、情報を圧縮して高速に配信することが求められる。
しかしながら、上記のように空域を3次元的に細分化した各小空間における各情報を、例えばJPEG圧縮等の情報圧縮技術を用いて圧縮して配信した場合、航空機では、各小空間における各情報を可逆的に正確に復元できない。そのため、例えば気象の状況が互いに異なる空間同士の境界が不鮮明になってしまい、情報が劣化して、航空機の飛行経路管理等に用いることができないものになってしまう。なお、JPEG圧縮には、復元した画像にモザイク状のノイズが発生するという特徴があるが、特に航空機の飛行制御においては情報にこのようなモザイク状のノイズがのることは回避されるべきである。
このようなことから、航空機に対して配信される情報の圧縮には可逆性が要求される。しかも、リアルタイム性を確保するために高速で配信可能であることが要求される。そのため、実用に耐える程度に圧縮率が高いものであることが要請される。
また、高圧縮率の可逆的圧縮が可能になれば、気象に関する情報以外に、例えば制限空域に関する情報や地形に関する情報等を配信することが可能となる。従来、航空機内では気象に関する情報はレーダ画面に表示され、制限空域に関する情報は書類に記載され、地形に関する情報は高度計等の計器による表示や地図等により把握されるなど、個別に管理されていた。
しかし、このようにそれらの情報を地上からまとめて配信するように構成すれば、航空機側でそれらの情報をコンピュータに取り込んで1つの画面上にそれらを同時に表示することが可能となる。そして、パイロットがその画面を見るだけで気象や制限空域、地形等の情報を把握することが可能となり、情報を総合的に把握することが可能となるとともにパイロット等の情報収集の負担を軽減することが可能となる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、気象等の飛行に関する情報を可逆的に高圧縮率で圧縮して配信することが可能な航空機用情報送受信システムを提供することを目的とする。また、飛行に関する情報を航空機側で1つの画面上に表示可能な形で配信可能な航空機用情報送受信システムを提供することも目的とする。
前記の問題を解決するために、第1の発明は、航空機用情報送受信システムにおいて、
自らの管理空域を飛行する航空機に対して飛行に関する情報を配信する地上局を備え、
前記地上局は、当該航空機に前記飛行に関する情報を配信する領域を前記管理空域内に設定し、前記飛行に関する情報を、前記領域を仮想的に分割して形成された各小空間に割り当て、前記飛行に関する情報の数値が隣接する小空間に対して変化する小空間の位置を表す位置情報と、当該位置における隣接する小空間に対する前記数値の変化量を表す変化量情報とに分離し、前記変化量情報を圧縮し、前記位置情報と前記圧縮した変化量情報とを当該航空機に配信することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記航空機は、前記地上局から配信された前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を受信し、前記位置情報が表す前記領域内の位置に、前記圧縮した変化量情報中の当該位置における前記変化量を割り当てて前記飛行に関する情報を復元することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記航空機は、復元した前記飛行に関する情報を画像表示装置の1つの画面上に表示させることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記航空機は、復元した前記飛行に関する情報を、画像表示装置の1つの画面上に、水平面表示、鉛直面表示または立体表示させることを特徴とする。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記地上局は、前記各小空間を、前記領域を仮想的に高度方向および水平方向にそれぞれ分割して形成された各小空間とすることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記各小空間は、高度が高くなるほど高度方向および水平方向の分割の間隔が大きくなるように設定されることを特徴とする。
第7の発明は、第5または第6の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記地上局は、前記各小空間にそれぞれ割り当てた前記飛行に関する情報に基づいて、隣接する小空間における前記飛行に関する情報に対して数値が変化する小空間に数値1を割り当て、数値が変化しない小空間に数値0を割り当てて前記位置情報を形成することを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記地上局は、前記各小空間に前記変化量がそれぞれ割り当てられて形成される前記変化量情報を、前記位置情報の前記数値1が割り当てられた各小空間における前記変化量のみを並べて数列化して圧縮することで、前記圧縮した変化量情報を形成することを特徴とする。
第9の発明は、第5から第8のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記地上局は、前記領域内の同一の高度に属する前記各小空間からなる層ごとに、前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を形成することを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、
前記地上局は、
航空機が上昇中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびそれより上方の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
航空機が降下中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびそれより下方の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
航空機が水平飛行中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびその上下の所定数の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
を当該航空機に対して配信することを特徴とする。
第11の発明は、第10の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記地上局は、前記飛行に関する情報を配信する前記航空機が上昇中または降下中である場合には、当該航空機の上昇率または降下率に基づいて、前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を配信する前記層の上方または下方の範囲を設定することを特徴とする。
第12の発明は、第5から第11のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記航空機は、前記地上局から取得した前記領域に関する情報に基づいて前記領域を仮想的に構築し、受信した前記位置情報および前記圧縮した変化量情報をそれぞれ対応する前記各小空間に割り当てて前記飛行に関する情報を復元することを特徴とする。
第13の発明は、第1から第12のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記飛行に関する情報には、気象に関する情報が含まれることを特徴とする。
第14の発明は、第13の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記気象に関する情報は、飛行に関する大気中の危険要素の強度に基づいて分類された複数の段階を表す数値が割り当てられて形成されることを特徴とする。
第15の発明は、第1から第14のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記飛行に関する情報には、制限空域に関する情報が含まれることを特徴とする。
第16の発明は、第15の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記制限空域に関する情報は、前記制限空域が時間帯で変化する際に前記地上局から前記航空機に対して配信されることを特徴とする。
第17の発明は、第14の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、
前記飛行に関する情報には、制限空域に関する情報が含まれ、
前記制限空域に関する情報は、前記複数の段階に分類された前記気象に関する情報の数値範囲を越える値で定義され、前記気象に関する情報とともに1つの情報として配信されることを特徴とする。
第18の発明は、第1から第17のいずれかの発明の航空機用情報送受信システムにおいて、前記飛行に関する情報には、地形に関する情報が含まれることを特徴とする。
第19の発明は、第17の発明の航空機用情報送受信システムにおいて、
前記飛行に関する情報には、地形に関する情報が含まれ、
前記地形に関する情報は、前記複数の段階に分類された前記気象に関する情報の数値範囲を越える値で定義され、かつ、前記制限空域に関する情報と異なる数値で定義され、前記気象に関する情報および前記制限空域に関する情報ともに1つの情報として配信されることを特徴とする。
第1の発明によれば、管理空域における気象や制限空域等の飛行に関する情報を航空機に配信する際に、当該航空機に情報を配信する領域を管理空域内に設定し、その領域における飛行に関する情報を各小空間に割り当て、飛行に関する情報の数値が隣接する小空間に対して変化する小空間の位置を表す位置情報とその変化量を表す変化量情報とに分離し、変化量情報を圧縮し、位置情報と圧縮した変化量情報とを当該航空機に配信する。その際、位置情報を、例えば飛行に関する情報の数値が変化する領域内の位置を1で表し、その他の位置を0で表した数列として形成すれば、各位置の情報がそれぞれ1ビットで形成されるため、位置情報を圧縮された情報とすることができる。
また、JPEG圧縮等のようにある位置の情報が周囲の他の位置の情報と混じりあわないため、領域の位置の情報を正確に復元することが可能となり、気象の状況等が変化する空間同士の境界や制限空域の境界等を鮮明に表現することが可能となる。また、各位置における情報の数値の変化量を表す変化量情報を、例えば上記のように位置情報の数値1が割り当てられた位置における変化量のみを列記して数列化することで、高圧縮率で圧縮した変化量情報を形成することが可能となる。
領域を仮想的に複数の小区間に分割することで、領域における位置の特定が容易かつ明確となるとともに、飛行に関する情報を各小空間に対応付けて割り当てることで、位置情報や変化量情報の形成や圧縮、航空機における飛行に関する情報の再構築を容易かつ確実に行うことが可能となる。
このように、第1の発明では、気象等の飛行に関する情報から形成した位置情報と変化量情報とをそれぞれ可逆的に高圧縮率で圧縮して配信することが可能となるため、航空機で飛行に関する情報を正確に復元することが可能となるとともに、高圧縮率で圧縮された情報を短時間で高速に配信することが可能となり、情報のリアルタイム性が確保される。
第2の発明によれば、前記発明の効果に加え、地上局から配信された領域の情報に基づいて例えば航空機のコンピュータ内の仮想空間上に領域を再構築し、配信された位置情報を構築した領域にあてはめて位置情報で表される位置に変化量を割り当てることで、その領域の各位置における飛行に関する情報を容易かつ的確に復元することが可能となる。また、その際、復元される飛行に関する情報は、気象の状況等が変化する空間同士の境界や制限空域の境界等が鮮明に表現されるため、航空機のパイロット等がその領域における気象や制限空域等の状況を明確に把握して的確に対処することが可能となる。
第3の発明によれば、前記各発明の効果に加え、飛行に関する情報として、気象に関する情報や制限空域に関する情報、地形に関する情報等の複数種類の情報を配信し得るが、それらを的確に復元して、複数種類の飛行に関する情報を画像表示装置の1つの画面上に表示させることで、パイロット等がその画面を見るだけで気象や制限空域、地形等の情報を一元的に把握することが可能となり、情報を総合的に把握して管理することが可能となる。また、それとともに、パイロット等の情報収集の負担を軽減することが可能となる。
第4の発明によれば、地上局から配信された領域の情報に基づいて航空機のコンピュータ内の仮想空間上に3次元的な領域を再構築し、また、その各位置に飛行に関する情報を再現することで、複数種類の飛行に関する情報を3次元的に復元することができる。そして、前記発明の効果に加え、そのように領域の各位置の情報を3次元的に復元することで、それを用いて画像表示装置の画面上に復元した飛行に関する情報を水平面表示や鉛直面表示、立体表示させることが可能となり、パイロット等が飛行に関する情報を3次元的に把握することが可能となり、気象や制限空域、地形等の情報を総合的かつ立体的に的確に把握して管理することが可能となる。
第5の発明によれば、前記各発明の効果に加え、領域を高度方向および水平方向に分割することで、領域における位置の特定が容易かつ明確となるとともに、飛行に関する情報を各小空間に対応付けて割り当てることで、位置情報や変化量情報の形成や圧縮、航空機における飛行に関する情報の再構築を容易かつ確実に行うことが可能となる。
第6の発明によれば、一般的に上空の気象は地表付近よりも安定しており、その変化は3次元的に比較的大きなスパンで生じるため、上空では小空間の高度方向および水平方向の分割の間隔を大きくとることができる。そのため、前記各発明の効果に加え、高度が高くなるほど小空間の高度方向および水平方向の分割の間隔が大きくなるように設定しても、実用に耐える程度に十分に気象の変動等を表すことが可能となるとともに、上空では小空間の数を減らすことが可能となるため、航空機に配信する情報量の低減を図ることが可能となる。また、配信される情報量が低減するため、より迅速に航空機に情報を配信することが可能となる。
第7の発明によれば、位置情報を0、1の数値からなる情報とすることが可能となり、各小空間の0、1の情報をそれぞれ1ビットで配信可能となるため配信する情報量が低減されるとともに、位置情報を可逆的に圧縮して配信することが可能となり、前記各発明の効果が的確に発揮される。
第8の発明によれば、前記各発明の効果に加え、位置情報における数値1が割り当てられた小空間における変化量のみを順に並べて数列化して圧縮することで、容易に圧縮した変化量情報を形成することが可能となるとともに、航空機側では、圧縮した変化量情報の最初の変化量から順次変化量を読み出して数値1が割り当てられた小空間に対応させることで、当該小空間おける変化量を容易かつ的確に把握して飛行に関する情報を復元することが可能となる。
第9の発明によれば、前記各発明の効果に加え、領域を同一の高度に属する各小空間からなる各層に分割し、層ごとに位置情報や圧縮した変化量情報を形成することで、3次元の情報を2次元化して処理することが可能となり、位置情報や圧縮した変化量情報の形成や復元を容易かつ的確に行うことが可能となる。
第10の発明によれば、前記各発明の効果に加え、航空機が上昇中または降下中に下方または上方の層の位置情報等を除外して配信し、航空機が水平飛行中であればその上下の所定の範囲の層の位置情報等のみを配信することで、配信する情報量が低減され、より迅速に航空機に情報を配信することが可能となる。
第11の発明によれば、前記各発明の効果に加え、航空機が上昇中または降下中である場合に当該航空機の上昇率または降下率に基づいて設定した範囲内の層の位置情報等のみを配信することで、配信する情報量が低減され、より迅速に航空機に情報を配信することが可能となる。
第12の発明によれば、前記発明の効果に加え、航空機側で、地上局から配信された領域の情報に基づいてコンピュータ内の仮想空間上に領域を再構築し、配信された位置情報を構築した領域にあてはめて位置情報で表される位置に変化量を割り当てることで、その領域の各位置における飛行に関する情報を容易かつ的確に復元することが可能となる。また、その際、復元される飛行に関する情報は、気象の状況等が変化する空間同士の境界や制限空域の境界等を鮮明に表現されるため、航空機のパイロット等がその領域における気象や制限空域等の状況を明確に把握して的確に対処することが可能となる。
第13の発明によれば、乱気流や降雨量、風向、風速等の気象に関する情報を地上局から航空機に配信する際に、前記各発明の効果が的確に発揮される。
第14の発明によれば、前記発明の効果に加え、例えば乱気流の情報を乱気流がないレベルから危険な乱気流が発生しているレベルまで7段階に分類して各段階に0〜6の数値を割り当てる等して、飛行に関する大気中の危険要素の強度に基づいて気象に関する情報を複数の段階に分類して数値化することで、気象の飛行に対する危険性等を明確に表現することが可能となるとともに、数値を処理して位置情報等を形成し復元することが可能となり、処理を容易かつ迅速に行うことが可能となる。
第15の発明によれば、制限空域に関する情報を地上局から航空機に配信する際にも、前記各発明の効果が的確に発揮される。
第16の発明によれば、前記発明の効果に加え、制限空域が時間帯で変化する場合であって、制限空域が変化した際に、制限空域に関する情報を地上局から航空機に配信することで、航空機側で制限空域が変わったことを的確に把握して的確に対処することが可能となる。
第17の発明によれば、前記発明の効果に加え、制限空域に関する情報を航空機に配信する場合に、複数の段階に分類された気象に関する情報の数値範囲を越える値で制限空域に関する情報を定義することで気象に関する情報と制限空域に関する情報とを1つの情報にまとめて配信することが可能となり、配信する情報量が低減され、より迅速に航空機に情報を配信することが可能となる。また、気象に関する情報と制限空域に関する情報とをそれぞれ的確に配信することが可能となる。
第18の発明によれば、地形に関する情報を地上局から航空機に配信する際にも、前記各発明の効果が的確に発揮される。
第19の発明によれば、前記発明の効果に加え、制限空域に関する情報と地形に関する情報とを航空機に配信する場合に、複数の段階に分類された気象に関する情報の数値範囲を越える値で制限空域に関する情報や地形に関する情報を定義し、かつ、制限空域に関する情報と地形に関する情報とを異なる数値で定義することで気象に関する情報と制限空域に関する情報と地形に関する情報とを1つの情報にまとめて配信することが可能となり、配信する情報量が低減され、より迅速に航空機に情報を配信することが可能となる。また、気象に関する情報と制限空域に関する情報と地形に関する情報とをそれぞれ的確に配信することが可能となる。
以下、本発明に係る航空機用情報配信システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
[全体構成]
航空機用情報配信システム1は、図1に示すように、航空機3に対して飛行に関する情報を配信する地上局2と、地上局2から飛行に関する情報を受信する航空機3とで構成されている。なお、航空機3は1機のみを図示して説明するが、地上局2は自らが管理する空域を飛行するそれぞれの航空機3に対して個別に飛行に関する情報を配信するようになっている。
[地上局における処理]
地上局2は、情報処理装置21と、アンテナ23を有する送受信装置22とを備えている。地上局2には、その地上局2が管理する管理空域が設定されており、地上局2は、自らが管理する管理空域について、自ら図示しないレーダ装置で飛行に関する情報を取得し、或いは他の気象観測施設等から飛行に関する情報を取得して、コンピュータ等からなる情報処理装置21の記憶手段24に格納させるようになっている。
ここで、飛行に関する情報とは、航空機3が飛行する際の障害または制限となり得る管理空域内の事項についての情報である。飛行に関する情報には、少なくとも気象に関する情報と、制限空域に関する情報と、地形に関する情報が含まれていることが好ましい。
本実施形態では、気象に関する情報には、降雨量や乱気流のレベル、雷の発生の有無等の飛行に関する大気中の危険要素の強度の情報が含まれており、各情報をそれぞれNCWF(National Convective Weather Forecast)の基準に準拠して複数の段階に分類し、各段階にそれぞれ数値を割り当てて形成されるようになっている。
例えば、降雨量の情報は1mあたり降雨量[kg]の大きさに応じて3段階に分類されて各段階に0〜2等の数値が割り当てられ、乱気流の情報は乱気流がないレベルから危険な乱気流が発生しているレベルまで7段階に分類されて各段階に0〜6等の数値が割り当てられ、雷の情報は雷が発生していれば1、発生していなければ0の数値が割り当てられて、それぞれ形成されている。
また、気象に関する情報には、例えばウインドプロファイラ等の装置を用いて収集された大気中の風向・風速の情報も含まれる。風向・風速の情報は、東西方向、南北方向、高度方向の3成分を成分とする3次元のベクトルとして取得されるようになっている。
気象に関する情報の降雨量等の各情報は、それぞれ緯度、経度、高度で特定される3次元的な位置と各情報とが対応付けられて取得されるようになっている。また、各情報は、例えば5分ごと等の所定のサンプリング周期で取得され更新されるようになっている。
また、制限空域に関する情報と地形に関する情報は、それぞれ緯度、経度、高度(標高)で表される3次元の情報として予め取得されており、高度(標高)等に変更があれば変更があった時点で更新されるようになっている。
特に、制限空域については、現時点では領域が固定された空域として設定されているが、今後、時間帯等によって飛行が制限される空域が変更されるように運用することが検討されており、その運用が開始された場合には制限空域が変更される時刻に更新される。なお、このように制限空域が時間帯で変化する場合には、制限空域に関する情報を、制限空域が変化する時点で地上局2から航空機3に対して配信し、他の時点では配信しないように構成することも可能である。
地上局2の情報処理装置21は、上記のようにして取得した飛行に関する情報を、航空機3に配信する情報のソースとなる3次元的なマトリクス状の情報に加工するようになっている。
具体的には、情報処理装置21は、コンピュータ内の仮想空間上に地上局2の管理空域を再現し、図2に示すように、仮想的な管理空域Aを、予め東西方向(X軸方向)、南北方向(Y軸方向)、高度方向(Z軸方向)にそれぞれ分割して、管理空域Aを3次元的なマトリクス状の各小空間Bに分割するようになっている。なお、以下、コンピュータ内の仮想の管理空域Aと区別するために、現実の管理空域を管理空域Arealという。
なお、図2に示したように、本実施形態では、各小空間Bが東西方向、南北方向、高度方向の各辺の長さが等しい立方体形状となるように管理空域Aが分割されるようになっている。小空間Bの東西方向と南北方向の各辺の長さが等しくなるように設定されることが好ましいが、高度方向の辺の長さは必ずしも東西方向や南北方向の各辺の長さに等しく設定されなくともよい。
また、一般的に地表付近では気象の変化が比較的激しいため、管理空域Aの各地点で異なる気象の変動を詳細に反映するように管理空域Aを細かく分割して各小空間Bが小さくなるように設定することが好ましいが、何万ftも上空では気象は比較的安定しているため、必要以上に管理空域Aを細かく分割してデータ数を増やす必要はない。
そのため、本実施形態では、管理空域Aを、滑走路等が存在する地表付近では例えば高さ20m刻みで分割し、1万ft上空では例えば高さ300m刻みで分割し、5万ft上空では例えば高さ1000m刻みで分割するというように、高度が高くなるほど高度方向の分割の間隔が大きくなるようにして分割するようになっている。その際、本実施形態では、管理空域Aを分割して形成される小空間Bは、高度方向の分割の間隔にあわせて水平方向にも分割し、それぞれ立方体形状に構成されるようになっている。そのため、地表付近よりも高度が高くなるに従って各小空間Bの立方体形状が大きくなるように設定される。
情報処理装置21は、上記のようにして飛行に関する情報を取得すると、取得した飛行に関する情報を記憶手段24に格納させるとともに、情報に含まれる各データの緯度、経度、高度に基づいてそれに対応する位置の小空間Bを特定し、その小空間Bに当該データを割り当てていくようにして各小空間Bにそれぞれデータを割り当てるようになっている。
つまり、気象に関する情報のうち、例えば降雨量に関する情報では、緯度、経度、高度で特定される各位置に、それぞれ降雨量の各段階を表す0〜2のいずれかの数値が割り当てられているが、情報処理装置21は、その緯度、経度、高度に対応する位置の小空間Bに当該数値を順次割り当てていき、管理空域Aの全小空間Bに降雨量の各段階を表す数値がそれぞれ割り当てられた降雨量に関する3次元的なマトリクス状の情報を形成する。
同様にして、情報処理装置21は、乱気流のレベル(0〜6)、雷の発生の有無(0、1)、風向・風速(3次元ベクトル)についても、それぞれに関する3次元的なマトリクス状の情報を個別に形成するようになっている。
従って、本実施形態では、気象に関する情報については、降雨量、乱気流のレベル、雷の発生の有無、風向・風速について計4個の3次元的なマトリクス状の情報が形成されるようになっており、さらに、前述した制限空域に関する情報と地形に関する情報についても、それぞれ3次元的なマトリクス状の情報が形成されるようになっている。なお、制限空域に関する情報と地形に関する情報については、一旦形成された後は、前述したような変更があるまで新たに作成されることはない。
以上の3次元的なマトリクス状の各情報の形成は、航空機3が管理空域Arealに進入したか否かに関わらず、地上局2が自ら或いは他の気象観測施設等から飛行に関する情報を取得するごとに行われる。
地上局2の情報処理装置21は、送受信装置22(図1参照)を介して航空機3から発信される当該機の位置すなわち当該機の緯度、経度、高度の情報と速度の情報とを受信すると、その緯度、経度等の情報から当該航空機3が自己の管理空域Arealに進入したか否かを判定するようになっている。そして、航空機3が自己の管理空域Arealに進入したと判定すると、以下の要領で当該航空機3に配信するための情報を形成するようになっている。
情報処理装置21は、まず、当該航空機3の緯度、経度の情報および速度の水平方向成分の方角に基づいて、図3に示すように、コンピュータ内の仮想の管理空域A内の、当該航空機3の緯度、経度、高度に対応する位置に航空機3を設定し、例えば航空機3の位置から進行方向Vの前方150km以内、その左右方向にそれぞれ100km以内の領域に対応する領域rを設定する。
そして、図4に示すように、管理空域A内に、領域rに外接する直方体形状の領域Rを設定するようになっている。この直方体形状の領域Rに属する各小空間Bに割り当てられた飛行に関する情報が、当該航空機3に配信されるようになっている。
なお、上記のように設定した領域Rに属する小空間Bのうち、当該航空機3の当面の飛行に際して情報の配信を必要としない上方および下方の領域に属する小空間Bを除外するように構成すれば、配信する情報量が低減されより迅速に情報を配信することが可能となる。
具体的には、情報処理装置21は、航空機3の速度の高度方向成分に基づいて、当該航空機3が上昇中であるか降下中であるか水平飛行中であるかを判定し、航空機3が上昇中であれば、当該航空機3が存在する高度の管理空域Aの層L(図2参照)、すなわち同一の高度に属する各小空間Bの層L、およびそれより上方の層に属する各小空間Bのみを抽出し、当該航空機3が存在する高度より下方の層に属する小空間Bを除外する。
また、航空機3が降下中であれば、当該航空機3が存在する高度の層Lおよびそれより下方の層に属する各小空間Bのみを抽出し、当該航空機3が存在する高度より上方の層に属する小空間Bを除外する。さらに、航空機3が水平飛行中であれば、当該航空機3が存在する高度の層Lおよびその上下の所定数の層に属する各小空間Bのみを抽出し、それ以外の層に属する小空間Bを除外する。
なお、この場合、航空機3の速度の高度方向成分が0を含む所定の数値範囲内にあれば当該航空機3が水平飛行中である判定し、航空機3の速度の高度方向成分が前記数値範囲を正の側に逸脱している場合に当該航空機3が上昇中であると判定し、負の側に逸脱している場合に当該航空機3が降下中であると判定する。
また、図5に示すように、当該航空機3が上昇中であると判定した場合に、航空機3の速度の高度方向成分Vzに基づいて上昇率[ft/分]を算出し、当該航空機3の所定時間後の高度を算出して、上記領域Rのうち、当該航空機3が現在存在する高度の層L1から所定時間後の高度の層Lnまでの各層からなる領域R1を設定するように構成することが可能である。
このように構成すれば、設定された領域R1に属する各小空間Bの情報のみが航空機3に配信され、層L1よりも下方の領域や層Lnよりも上方の領域に属する各小空間Bの情報は航空機3には配信されないため、配信する情報量がさらに低減され、当該航空機3の当面の飛行に際して必要となる情報をより迅速に配信することが可能となる。当該航空機3が降下中であると判定された場合にも同様にして領域R1が設定される。
なお、以下では、図4に示した直方体形状の領域Rのうち、図5に示した層L1〜Lnの範囲に限定された領域R1に属する各小空間Bの各情報のみを当該航空機3に配信する場合について説明する。しかし、上記のように当該航空機3が存在する高度より上方の層や下方の層に属する小空間Bを除外する場合や、上方の層や下方の層を除外せずに直方体形状の領域Rに属するすべての小空間Bの情報を配信する場合を排除するものではなく、それらの場合でも以下に述べる手法により同様に情報を圧縮して配信することができる。
地上局2の情報処理装置21は、上記のようにして航空機3に情報を配信する管理空域Aの領域R1を設定すると、続いて、領域R1に属する各小空間Bに割り当てられた飛行に関する情報の圧縮を行うようになっている。本実施形態では、情報処理装置21は、領域R1を形成する各層L1〜Lnごとに、当該層Lに属する各小空間Bの飛行に関する情報の圧縮を行うようになっている。
以下、飛行に関する情報の中の気象に関する情報のうち、一例として、各小空間Bに0〜6の数値が割り当てられた乱気流の情報を圧縮する場合について説明する。
乱気流の情報として、領域R1の1つの層Lmには、例えば図6に示すように、各小空間Bにそれぞれ0〜6の数値が割り当てられている。なお、図6では、層Lmが、東西方向(X軸方向)および南北方向(Y軸方向)にそれぞれ20個ずつ計400個の小空間Bからなる場合が示されているが、実際には、層Lmにはより多くの小空間Bが含まれる。
情報処理装置21は、まず、図6の各小空間Bについて、例えば図中の左隣(実空間中では西隣)の小空間Bに割り当てられた数値から当該小空間Bに割り当てられた数値を減算する。そして、図7に示すように、その減算値(すなわち変化量)が0でない場合には、当該小空間Bにその変化量を割り当てていく。なお、図6中最左列の小空間Bについてはその左隣の数値が0として減算する。このようにして変化量を算出すると、図7に示すように、自己に割り当てられた数値が左隣の小空間Bに割り当てられた数値よりも増加する小空間Bには負の値が、減少する小空間Bには正の値が割り当てられる。以下、図7のように各小空間Bに0でない変化量が割り当てられた形の情報を変化量情報という。
そして、情報処理装置21は、図7の変化量情報において、変化量が割り当てられている小空間B(すなわち左隣の小空間Bに割り当てられた数値に対して自己の数値が変化した小空間B)には数値1を割り当て、変化量が割り当てられていない小空間B(すなわち左隣の小空間Bに割り当てられた数値に対して自己の数値が変化しない小空間B)には数値0を割り当てて、図8に示すように、0と1からなる数列を形成するようになっている。以下、図8のように、変化量情報から形成された0、1からなる数列を位置情報という。
また、情報処理装置21は、図7の変化量情報において、変化量が割り当てられていない、いわば空欄の小空間B(すなわち変化量が0の小空間B)を無視して、図7の変化量情報中の左上端の小空間Bから右側に変化量を順次読み出していき、その行を右端まで読み出し終わると、続いて1行下側の行を再度左端から読み出していく。このようにして、図7の全小空間Bについて0でない変化量(すなわち図8の位置情報で数値1が割り当てられた小空間Bの変化量)のみを順次読み出して、それらを図9に示すように並べていく。情報処理装置21は、このようにして変化量情報を圧縮するようになっている。
なお、図9に示す変化量の列を、以下、圧縮した変化量情報という。また、図8に示した位置情報においても、各小空間Bの情報は0または1であるため、各小空間Bごとの情報をそれぞれ1ビットで配信することが可能となる。そのため、図8のように位置情報を0、1からなる数列として形成することで、情報の圧縮が図られている。さらに、位置情報(図8参照)や圧縮した変化量情報(図9参照)をさらに可逆的に圧縮するように構成することも可能である。
情報処理装置21は、このような位置情報と圧縮した変化量情報の形成を、領域R1に属するすべての層L1〜Ln(図5参照)について順次行うことで、航空機3に配信する領域R1の乱気流の情報を圧縮して形成するようになっている。飛行に関する情報の他の情報についても、必要に応じて同様に位置情報と圧縮した変化量情報とを形成するようになっている。
なお、本実施形態では、制限空域に関する情報や地形に関する情報については、予め各小空間Bに0または1が割り当てられた情報が形成されて記憶手段24(図1参照)に格納されるようになっている。そして、情報処理装置21は、上記のように領域R1を設定した段階で、制限空域に関する情報や地形に関する情報の中から、領域R1の各層L1〜Lnの各小空間Bに割り当てられた0、1の数値を読み出し、各層Lmごとに図8に示した位置情報と同様の0、1からなる数列を形成する。このようにして、航空機3に配信する制限空域に関する情報や地形に関する情報を形成するようになっている。
情報処理装置21は、以上のようにして設定した領域R1の情報と、乱気流の情報等の気象に関する情報や制限空域に関する情報、地形に関する情報、すなわち飛行に関する情報を、送受信装置22(図1参照)を介して当該航空機3に配信するようになっている。
情報処理装置21は、当該航空機3に対して、まず、領域R1についての情報を配信するようになっている。具体的には、領域R1に属する各層Lmの各基準点(例えば図6の基準点Pm参照)の緯度、経度、高度の情報と、各層Lmの高度方向の長さ、小空間Bが立方体形状に形成されていない場合には小空間Bの東西方向および南北方向の各長さ、各層Lmの東西方向および南北方向の各個数等の、後述するように航空機3のコンピュータ31内に領域R1を構築するために必要な情報が配信される。
続いて、情報処理装置21は、乱気流の情報等の位置情報や圧縮した変化量情報を順次配信していき、当該航空機3に飛行に関する情報を配信するようになっている。その際、図8に示した0、1の数値からなる位置情報については、変化量情報の圧縮の際の読み出し順と同様に図8中の左上端の数値から右側に順次送信していき、その行を右端まで送信し終わると、続いて1行下側の行を左端から送信していくようにして、すべての数値を配信する。
以上のようにして、地上局2では、情報処理装置21により、領域R1の設定、飛行に関する各情報の圧縮、および当該航空機3に対する配信が行われるようになっている。
なお、航空機3が地上局2の管理空域Arealから退出するまでの間、当該航空機3に所定の時間間隔で設定された領域R1の情報や飛行に関する各情報が配信されるようになっている。また、制限空域に関する情報や地形に関する情報については、航空機3が管理空域Arealに進入してきた時点で、予め管理空域Areal全域の情報を当該航空機3に配信しておき、それらに変更があった場合以外には情報を再配信しないように構成することも可能である。
[航空機における処理]
航空機3は、図1に示すように、コンピュータ31と、アンテナ34を有する送受信装置32と、画像表示装置33とを備えている。また、航空機3には、当該航空機3の緯度、経度、高度や速度等を計測するセンサ類35が搭載されており、センサ類35は計測した情報をコンピュータ31に送信するようになっている。また、前述したように、航空機3は、センサ類35が計測した自己の緯度、経度、高度の情報および速度の情報を送受信装置32を介して地上局2に発信して知らせるようになっている。
航空機3のコンピュータ31は、送受信装置32を介して地上局2から配信された前述した領域R1に属する各層Lmの各基準点Pm等の領域R1の情報を受信すると、その情報を記憶手段36に格納するとともに、その情報に基づいて、コンピュータ内の仮想空間上に、各小空間Bを有する各層Lmからなる領域R1を構築するようになっている。
そして、地上局2から飛行に関する情報、すなわち乱気流の情報等の位置情報や圧縮した変化量情報を含む気象に関する情報や制限空域に関する情報、地形に関する情報が配信されてくると、コンピュータ31は、それらを記憶手段36に順次格納するとともに、地上局2の情報処理装置21による情報の形成手順と逆の手順でそれらの情報を順次復元していくようになっている。
具体的には、例えば図8に示した乱気流の情報の場合、位置情報の1番目の数値は左隣の数値から変化がないことを示す0であり、航空機3のコンピュータ31に構築された仮想空間上の層Lmにおいても図中の層Lmの最左列のさらに左隣は数値0とされるため、図10に示すように、層Lmの左上端の小空間Bには0が復元される。そして、図8の位置情報の場合、1番目から7番目まで0が続くため、図11に示すように、航空機3のコンピュータ31の仮想空間上の層Lmの最上行には左端から7個の0が復元される。
続いて、位置情報の8番目の数値は左隣の小空間Bに割り当てられた数値から変化することを示す1であるから、コンピュータ31は、ここで図9に示した圧縮した変化量情報の1番目の数値を参照する。そして、1番目の数値が−1であり、前述したように左隣の数値から1増加させることを意味するものであるから、コンピュータ31は、図12に示すように、層Lmの最上行の左端から8番目の小空間Bに1を復元させる。
位置情報の9番目の数値は左隣の数値から変化がないことを示す0であるから、コンピュータ31は、図13に示すように、層Lmの最上行の左端から9番目の小空間Bに、8番目の小空間Bと同じ1を復元させる。そして、図8の位置情報の場合、9番目から17番目まで0が続くため、図14に示すように、コンピュータ31は、層Lmの最上行の左端から9番目から17番目までの小空間Bに、8番目の小空間Bと同じ1を復元させる。
そして、位置情報の18番目の数値は1であるから、コンピュータ31は、上記と同様にして今度は図9に示した圧縮した変化量情報の2番目の数値を参照し、左隣の数値から1減少させることを意味する1であるから、図15に示すように、層Lmの最上行の左端から18番目の小空間Bに0を復元させる。同様に、19番目および20番目も0とする。
続いて、位置情報の21番目の数値、すなわちこの場合は層Lmの上から2行目の最左端の小空間Bに対応する数値が、左隣の数値から変化することを示す1であり、図9に示した圧縮した変化量情報の3番目の数値が−4であるから、図16に示すように、コンピュータ31は、層Lmの上から2行目の最左端の小空間Bに4を復元させる。また、位置情報の22番目の数値も1であり、図9に示した圧縮した変化量情報の4番目の数値が4であるから、コンピュータ31は、層Lmの上から2行目の左端から2番目の小空間Bに4−4である0を復元させる。
コンピュータ31は、層Lmの各行について同様にして小空間Bに割り当てられた数値を順時復元していき、図6に示した層Lmの乱気流の情報を復元する。また、この作業を領域R1のすべての層L1〜Lnについて行うことで、領域R1の全小空間Bについて乱気流の情報を復元するようになっている。コンピュータ31は、他の飛行に関する情報についても、位置情報と圧縮した変化量情報の形で配信されてきたものについては同様にして復元するようになっている。
コンピュータ31は、このようにして復元した領域R1についての気象に関する情報等の飛行に関する各情報をそれぞれ記憶手段36に格納するようになっている。
また、コンピュータ31は、復元した領域R1についての飛行に関する各情報に基づいて、それらの情報を画像表示装置33の1つの画面上に表示させてパイロット等が一元的に管理できるように構成されている。
具体的には、コンピュータ31は、センサ類35から送信されてくる自己の緯度、経度、高度の情報に基づいて、仮想空間上に自己の現在位置を3次元的に対応付け、仮想空間上に構築した領域R1との位置関係を把握するようになっている。なお、当該航空機3はその速度に応じて時々刻々その位置が移動するため、仮想空間上の現在位置も時々刻々変化する。
そして、パイロット等により図示しない入力手段を介して画像表示装置33の画面上に飛行に関する情報を表示することが指示された場合には、コンピュータ31は、領域R1の各層L1〜Lnのうち表示に必要となる各情報を記憶手段36から読み出して画像表示装置33の画面33a上に例えば図17から図19の各図に示すように表示させるようになっている。
図17から図19は、飛行に関する各情報を画像表示装置の画面に表示される場合の表示例を表す図であり、図17では航空機3の現在の高度に相当する高度の層Lmの各情報をトラックアップ表示させた状態が、図18では航空機3の現在の高度に相当する高度の層Lmの各情報をノースアップ表示させた状態が、図19では航空機3の進行方向を含む鉛直面について各情報を鉛直面表示させた状態が、それぞれ例示されている。
なお、当該航空機3が図17、図18では画面33aの中央に表示され、図19では画面33aの左側に表示されている。図17、図18において当該航空機3右方の◇の表示は他の航空機4の位置を表す表示である。さらに、各図中のABCの表示はそれぞれ3次元移動経路点を表し、図17、図18の細長の長方形の表示および図19の平行四辺形状の表示は到達目標である空港5を表す表示である。
また、各図の画面33aには、前述した領域R1の各小空間Bが正方形状に表現される。そして、飛行に関する情報の気象に関する情報のうち、降雨量の情報(取り得る数値は0〜2)や乱気流の情報(取り得る数値は0〜6)については、0でない数値が割り当てられた小空間Bの位置がそれらを表す数値に応じてグレースケールの濃淡や緑、黄、赤等の所定の色で区別されて表示されている(各図において小空間Baで示される部分参照)。
さらに、気象に関する情報のうち、風向・風速の情報(3次元ベクトル)については、各小空間Bの位置に、図17、図18では東西方向および南北方向の2成分を有するベクトルとして矢印表示され、図19では風向・風速の3次元ベクトルを当該航空機3の進行方向を含む鉛直面に投影した2次元ベクトルとして矢印表示されている(各図の小空間Bbで示される部分参照)。また、各図の表示例では表示がないが、雷の情報(取り得る数値は0、1)は、雷が発生していることを表す数値1が割り当てられている小空間Bの画面33a上の位置に稲妻のマークが表示されるようになっている。
さらに、各図では、飛行に関する情報のうち、制限空域に関する情報(取り得る数値は0、1)については、制限空域であることを表す数値1が割り当てられた小空間Bの位置が着色されて表示されている(各図の小空間Bcで示される部分参照)。
また、図18に示すように、地形に関する情報(取り得る数値は0、1)ついても、地表や地中等の地形上進入できない領域に対応する領域であることを表す数値1が割り当てられた小空間Bの位置が制限空域とは別の色で着色されて表示されている(図18の小空間Bdで示される部分参照)。なお、例えばトラックアップ表示やノースアップ表示等の水平面表示を行う場合に、領域R1の当該層Lmの上下の所定の範囲の標高を、予め入力されている等高線で表示された地図等で表示するように構成することも可能である。
コンピュータ31は、画像表示装置33の画面33aに例えば図17、図18に示したように水平面表示がなされている状態で、パイロット等により入力手段を介して他の高度の情報の表示が指示された場合には、領域R1の各層L1〜Lnのうち、指示された高度に相当する高度の層Lの各情報を記憶手段36から読み出して、上記と同様に画像表示装置33の画面33a上に表示させるようになっている。
また、画像表示装置33の画面33aに例えば図19に示したように鉛直面表示がなされている状態で、パイロット等により他の鉛直面における情報の表示が指示された場合には、領域R1の各小空間Bのうち、指示された鉛直面を含む各小空間Bの各情報を記憶手段36から読み出して、上記と同様に画像表示装置33の画面33a上に表示させるようになっている。
このように、本実施形態では、航空機3のコンピュータ31においては、仮想空間上に領域R1が構築され、その各層L1〜Lnの各小空間Bに飛行に関する情報が復元されて記憶手段36に格納されている。そのため、それらを適宜読み出すことで、複数種類の飛行に関する情報を、上記のように容易に水平面表示させたり鉛直面表示させたりすることが可能となり、また、図示を省略するが、容易に鳥瞰表示等のような立体表示を行わせることが可能となる。また、このように、複数種類の飛行に関する情報を画像表示装置33の1つの画面33aに表示させることで、パイロット等がそれらの情報を一元的に管理することが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように航空機3のコンピュータ31で仮想空間上に構築された領域R1の各層L1〜Lnの各小空間Bに飛行に関する情報が復元されて記憶手段36に格納されているため、水平面表示や鉛直面表示、立体表示を容易に切り替えることが可能となる。例えば図17や図18に示した水平面表示では、当該航空機3の近傍では風速が小さい風が吹いているように見えるが、図19に鉛直面表示すると略下向きに強い風が吹いていることが分かる。このように、表示を容易に切り替え可能とすることで、例えば水平面表示のみでは正確に表しきれない実際の風向や風速をパイロット等が迅速かつ的確に把握することが可能となる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る航空機用情報送受信システム1によれば、管理空域Arealを3次元的に細分化して各小空間Bにおける飛行に関する情報を航空機3に配信する際に、地上局2は、管理空域Areal内に当該航空機3に情報を配信する領域R(または領域R1)を設定し、飛行に関する情報を位置情報と変化量情報とに分離し、変化量情報を圧縮し、位置情報と圧縮した変化量情報とを当該航空機3に配信する。
その際、位置情報は、飛行に関する情報の数値が変化する領域R内の小空間Bの位置を0、1で表す数列として形成することができ、各位置の情報がそれぞれ1ビットで形成されるため、位置情報は圧縮された情報となる。また、JPEG圧縮等のようにある小空間Bの情報が周囲の他の小空間Bの情報と混じりあわないため、領域Rの小空間Bの情報を正確に復元することが可能となり、情報が変化する空間同士の境界を鮮明に表現することが可能となる。また、各位置における情報の数値の変化量を表す変化量情報を、例えば位置情報の数値1が割り当てられた各小空間における変化量のみを列記して数列化することで、高圧縮率で圧縮した変化量情報を形成することが可能となる。
このように、本実施形態に係る航空機用情報送受信システム1では、気象等の飛行に関する情報から形成した位置情報と変化量情報とをそれぞれ可逆的に高圧縮率で圧縮して配信することが可能となる。そのため、航空機3で飛行に関する情報を正確に復元することが可能となるとともに、高圧縮率で圧縮された情報を短時間で高速に配信することが可能となり、情報のリアルタイム性が確保される。
さらに、航空機3側では、地上局2が管理空域Areal内に設定した領域R(または領域R1)を自らのコンピュータ31内に構築し、その領域Rの各小空間Bに飛行に関する情報を復元できるため、それに基づいて複数種類の飛行に関する情報を1つの画面33a上に表示することが可能となる。そのため、パイロット等がその画面33aを見るだけで気象や制限空域、地形等の情報を一元的に把握することが可能となり、情報を総合的に把握して管理することが可能となる。また、それとともに、パイロット等の情報収集の負担を軽減することが可能となる。
[変形例]
なお、上記の実施形態では、飛行に関する情報のうち、気象に関する情報、制限空域に関する情報および地形に関する情報をそれぞれ個別に形成して配信する場合について説明した。しかし、例えば制限空域に関する情報や地形に関する情報の形成の仕方を工夫することで、それらの情報を、気象に関する情報とともに1つの情報として形成することが可能である。
例えば、それらの情報を気象に関する情報の中の乱気流の情報に入れ込む場合について説明する。乱気流の情報は、図6に示したように、乱気流がないレベル(0)から危険な乱気流が発生しているレベル(6)まで7段階に分類されて各段階に0〜6の数値が割り当てられて形成される。
そこで、例えば、図20に示すように、乱気流の情報中に、制限空域に関する情報や地形に関する情報を、それぞれ乱気流の情報における各段階の数値範囲(0〜6)を越える値で定義して書き込むことで、それらの情報を乱気流の情報に入れ込んで1つの情報として航空機3に配信することが可能となる。図20の例では、数値8が対応付けられた各小空間Bの領域Sが制限空域に対応し、数値9が対応付けられた各小空間Bの領域Tが地表や地中等の地形上進入できない領域に対応する。
なお、制限空域に関する情報や地形に関する情報を表すいずれかの数値或いは両方の数値を負の値として定義してもよい。また、上記のように制限空域と地形とを異なる数値で定義すれば、航空機3側でそれらを区別して認識することが可能となる。
また、図20のように情報を形成した場合も、上記の実施形態と同様の要領で位置情報(図21参照)や圧縮した変化量情報(図22参照)を形成することが可能であり、それに基づいて航空機3側で上記の実施形態と同様の要領で情報を復元することが可能となる。
また、航空機3側では、復元した情報における各小空間Bに割り当てられた数値を参照して乱気流の情報と制限空域に関する情報と地形に関する情報とを分離することも可能となる。なお、制限空域に関する情報と地形に関する情報を乱気流の情報以外の情報に入れ込むように構成することも可能であり、制限空域に関する情報と地形に関する情報のいずれか一方のみを入れ込むように構成することも可能である。
本実施形態に係る航空機用情報配信システムの構成を示すブロック図である。 情報処理装置内の仮想空間上の管理空域を分割して形成される小空間を説明する図である。 情報処理装置内の仮想空間上に設定される航空機周囲の領域を説明する図である。 図3の領域に基づいて設定される航空機に飛行に関する情報を配信する直方体形状の領域を説明する図である。 航空機の上昇率等に基づいて設定される領域を説明する図である。 領域の1つの層の各小空間に数値が割り当てられた乱気流の情報の例を示す図である。 図6の各小空間の数値に基づいて形成される変化量情報を示す図である。 図7の変化量情報に基づいて形成された位置情報を示す図である。 図7の変化量情報と図8の位置情報とに基づいて形成された圧縮した変化量情報を示す図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 図8の位置情報と図9の圧縮した変化量情報に基づいて乱気流の情報を復元する手順を説明する図である。 航空機の画像表示装置の画面にトラックアップ表示された飛行に関する各情報の表示例を表す図である。 航空機の画像表示装置の画面にノースアップ表示された飛行に関する各情報の表示例を表す図である。 航空機の画像表示装置の画面に鉛直面表示された飛行に関する各情報の表示例を表す図である。 領域の1つの層において1つにまとめられた乱気流の情報と制限空域に関する情報と地形に関する情報の例を示す図である。 図20の情報に基づいて形成された位置情報を示す図である。 図20の情報と図21の位置情報とに基づいて形成された圧縮した変化量情報を示す図である。
符号の説明
1 航空機用情報送受信システム
2 地上局
3 航空機
33 画像表示装置
33a 画面
Areal 管理空域
B 小空間
L、L1〜Ln、Lm 層
R、R1 領域

Claims (19)

  1. 自らの管理空域を飛行する航空機に対して飛行に関する情報を配信する地上局を備え、
    前記地上局は、当該航空機に前記飛行に関する情報を配信する領域を前記管理空域内に設定し、前記飛行に関する情報を、前記領域を仮想的に分割して形成された各小空間に割り当て、前記飛行に関する情報の数値が隣接する小空間に対して変化する小空間の位置を表す位置情報と、当該位置における隣接する小空間に対する前記数値の変化量を表す変化量情報とに分離し、前記変化量情報を圧縮し、前記位置情報と前記圧縮した変化量情報とを当該航空機に配信することを特徴とする航空機用情報送受信システム。
  2. 前記航空機は、前記地上局から配信された前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を受信し、前記位置情報が表す前記領域内の位置に、前記圧縮した変化量情報中の当該位置における前記変化量を割り当てて前記飛行に関する情報を復元することを特徴とする請求項1に記載の航空機用情報送受信システム。
  3. 前記航空機は、復元した前記飛行に関する情報を画像表示装置の1つの画面上に表示させることを特徴とする請求項2に記載の航空機用情報送受信システム。
  4. 前記航空機は、復元した前記飛行に関する情報を、画像表示装置の1つの画面上に、水平面表示、鉛直面表示または立体表示させることを特徴とする請求項3に記載の航空機用情報送受信システム。
  5. 前記地上局は、前記各小空間を、前記領域を仮想的に高度方向および水平方向にそれぞれ分割して形成された各小空間とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  6. 前記各小空間は、高度が高くなるほど高度方向および水平方向の分割の間隔が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項5に記載の航空機用情報送受信システム。
  7. 前記地上局は、前記各小空間にそれぞれ割り当てた前記飛行に関する情報に基づいて、隣接する小空間における前記飛行に関する情報に対して数値が変化する小空間に数値1を割り当て、数値が変化しない小空間に数値0を割り当てて前記位置情報を形成することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の航空機用情報送受信システム。
  8. 前記地上局は、前記各小空間に前記変化量がそれぞれ割り当てられて形成される前記変化量情報を、前記位置情報の前記数値1が割り当てられた各小空間における前記変化量のみを並べて数列化して圧縮することで、前記圧縮した変化量情報を形成することを特徴とする請求項7に記載の航空機用情報送受信システム。
  9. 前記地上局は、前記領域内の同一の高度に属する前記各小空間からなる層ごとに、前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を形成することを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  10. 前記地上局は、
    航空機が上昇中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびそれより上方の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
    航空機が降下中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびそれより下方の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
    航空機が水平飛行中であれば当該航空機が存在する高度の前記層およびその上下の所定数の前記層の前記位置情報および前記圧縮した変化量情報、
    を当該航空機に対して配信することを特徴とする請求項9に記載の航空機用情報送受信システム。
  11. 前記地上局は、前記飛行に関する情報を配信する前記航空機が上昇中または降下中である場合には、当該航空機の上昇率または降下率に基づいて、前記位置情報および前記圧縮した変化量情報を配信する前記層の上方または下方の範囲を設定することを特徴とする請求項10に記載の航空機用情報送受信システム。
  12. 前記航空機は、前記地上局から取得した前記領域に関する情報に基づいて前記領域を仮想的に構築し、受信した前記位置情報および前記圧縮した変化量情報をそれぞれ対応する前記各小空間に割り当てて前記飛行に関する情報を復元することを特徴とする請求項5から請求項11のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  13. 前記飛行に関する情報には、気象に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  14. 前記気象に関する情報は、飛行に関する大気中の危険要素の強度に基づいて分類された複数の段階を表す数値が割り当てられて形成されることを特徴とする請求項13に記載の航空機用情報送受信システム。
  15. 前記飛行に関する情報には、制限空域に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  16. 前記制限空域に関する情報は、前記制限空域が時間帯で変化する際に前記地上局から前記航空機に対して配信されることを特徴とする請求項15に記載の航空機用情報送受信システム。
  17. 前記飛行に関する情報には、制限空域に関する情報が含まれ、
    前記制限空域に関する情報は、前記複数の段階に分類された前記気象に関する情報の数値範囲を越える値で定義され、前記気象に関する情報とともに1つの情報として配信されることを特徴とする請求項14に記載の航空機用情報送受信システム。
  18. 前記飛行に関する情報には、地形に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の航空機用情報送受信システム。
  19. 前記飛行に関する情報には、地形に関する情報が含まれ、
    前記地形に関する情報は、前記複数の段階に分類された前記気象に関する情報の数値範囲を越える値で定義され、かつ、前記制限空域に関する情報と異なる数値で定義され、前記気象に関する情報および前記制限空域に関する情報ともに1つの情報として配信されることを特徴とする請求項17に記載の航空機用情報送受信システム。
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