以下に、本発明にかかる通信システムおよびデータ転送方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の通信システムは、PDN−GW(Packet Data Network Gateway)10,Source S−GW(Serving Gateway)21,Source MME(Mobile Management Entity)22,Source HeNB(Home eNodeB)23,Target S−GW31,Target MME32,Target HeNB33,UE(User Equipment:ユーザ端末)40で構成される。
本実施の形態では、UE40が、Source側の無線アクセスネットワークであるハンドオーバ元無線アクセスネットワーク(Source MME22,Source HeNB23を含むネットワーク)から、Target側の無線アクセスネットワークであるハンドオーバ先無線アクセスネットワーク(Target MME32,Target HeNB33を含むネットワーク)へハンドオーバする例を説明する。また、本実施の形態では、ハンドオーバ元無線アクセスネットワーク、ハンドオーバ先無線アクセスネットワークがともにLTEに対応するネットワークであるとする。
UE40は、Source HeNB23のセル内から、Target HeNB33のセル内へと移動し、Source HeNB23からTarget HeNB33へハンドオーバする。図1に示したSource S−GW21,Source MME22,Source HeNB23は、UE40のハンドオーバ元の通信経路上にあり、Target S−GW31,Target MME32,Target HeNB33はハンドオーバ先の通信経路上にある。
PDN−GW10は、コアネットワーク(上位ネットワーク)と接続し、コアネットワークから送信されたユーザデータの転送先を切り換えるゲートウェイである。Source S−GW21は、PDN−GW10から転送されたユーザデータを中継し、ユーザデータの転送先を決めるUE40のハンドオーバ元のゲートウェイである。Source MME22は、UE40を含めユーザ端末の移動制御を行うハンドオーバ元の制御装置である。Source HeNB23は、ハンドオーバ前にUE40を収容するハンドオーバ元の基地局である。
また、Target S−GW31は、PDN−GW10から転送されたユーザデータを中継し、ユーザデータの転送先を決めるハンドオーバ先のゲートウェイである。Target MME32は、ユーザ端末の移動制御を行うハンドオーバ先の制御装置である。Target HeNB33は、ハンドオーバ後にUE40を収容するハンドオーバ先の基地局である。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。図2は、本実施の形態のハンドオーバ時のユーザデータ転送手順の一例を示すチャート図である。ここでは、以下のハンドオーバ処理に関する各メッセージは、基本的には上記非特許文献1に記載されているメッセージを用いることとする。なお、以下の手順は一例であり、同様の内容を送信する方法であれば、上記非特許文献1に記載のメッセージを用いなくてもよい。
はじめに、UE40はSource HeNB23に接続しており、ハンドオーバ前の下りユーザデータはPDN−GW10からSource S−GW21,Source HeNB23を経由し、UE40へ送信される。また、ハンドオーバ前の上りユーザデータはUE40からSource HeNB23,Source S−GW21を経由して、PDN−GW10へ送信される。以下、UE40がSource HeNB23からTarget HeNB33へハンドオーバする際の動作を順に説明する。
Source HeNB23は、UE40のTarget HeNB33へのハンドオーバ実行を決定すると、ハンドオーバ処理の実行を要求する“Handover Required”メッセージをSource MME22へ送信する(ステップS1)。この際、“Handover Required”メッセージには、ハンドオーバ先(Target HeNB33)に対応するセル(ターゲットセル)のID(IDentifier)を含めることとする。なお、ハンドオーバ先およびハンドオーバ実行の決定方法はどのような方法を用いてもよく、たとえば、UE40が測定した各基地局の受信品質に基づいて決定する方法などどのような方法を用いてもよい。
Source MME22は、受信した“Handover Required”メッセージのメッセージに含まれるターゲットセルIDに基づいてハンドオーバ先基地局(Target HeNB33)を収容するTarget MME32を選択し、PDN−GW10のUL(Up Link)用TEID(Tunnel End Point Identifier)情報を含むハンドオーバに必要な情報を送信するための“Forward Relocation Request”メッセージをTarget MME32へ送信する(ステップS2)。
Target MME32は、“Forward Relocation Request”メッセージを受信すると、ハンドオーバ先基地局であるTarget HeNB33へデータを送信するTarget S−GW31を選択する。そして、Target MME32は、PDN−GW10のUL用TEID情報を含む、新たなデータパスの生成を要求する“Create Session Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS3)。これにより、ハンドオーバ完了後のTarget S−GW31からPDN−GW10方向への上りデータパスが確立されることになる。
Target S−GW31は、“Create Session Request”メッセージを受信すると、ハンドオーバ完了後のTarget HeNB33の上りデータ送信先となるTarget S−GW31のUL用TEIDを“Create Session Response”メッセージに格納してTarget MME32へ返信する(ステップS4)。
Target MME32は、受信した“Create Session Response”メッセージからTarget S−GW31のUL用TEID情報を抽出し、Target S−GW31のUL用TEID情報を含む、ハンドオーバ処理の実施を要求する“Handover Request”メッセージをTarget HeNB33へ送信する(ステップS5)。これにより、ハンドオーバ完了後のTarget HeNB33からTarget S−GW31方向への上りデータパスが確立される。
Target HeNB33は、“Handover Request”メッセージを受信すると、DL(Down Link)用TEIDとハンドオーバ処理中にTarget S−GW31からTarget HeNB33方向へのユーザデータ転送に用いるFW(Forward)用TEID(FW用TEIDとする)とを、それぞれを割り当て、これらTEID情報を含む“Handover Request Acknowledge”メッセージをTarget MME32へ返信する(ステップS6)。
Target MME32は、受信した“Handover Request Acknowledge”メッセージからFW用TEID情報を抽出し、FW用TEID情報を含む、ハンドオーバ処理中の転送用のパスの確立を要求する“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS7)。これにより、ハンドオーバ処理中のTarget S−GW31からTarget HeNB33方向へのデータ転送パスが確立される。
Target S−GW31はハンドオーバ処理中のSource S−GW21からTarget S−GW31方向へのデータ転送に用いるFW用TEIDを割り当て、割り当てたFW用TEID情報を含む“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージをTarget MME32へ送信する(ステップS8)。
Target MME32は、受信した“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージから抽出したFW用TEID情報を含む“Forward Relocation Response”メッセージをSource MME22へ送信する(ステップS9)。
Source MME22は、受信した“Forward Relocation Response”メッセージからFW用TEID情報を抽出し、FW用TEID情報を“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージに含めてSource S−GW21へ送信する(ステップS10)。これにより、ハンドオーバ実行中のSource S−GW21からTarget S−GW31方向へのデータ転送パスが確立される。すなわち、Target S−GW31は、ステップS7で送信された“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージにより、UE40がハンドオーバ処理中であり、そのハンドオーバ処理中の転送経路の設定が必要であることを検出し、自身への転送用の情報であるFW用TEID情報をTarget MME32,Source MME22経由でSource S−GW21に通知していることになる。
Source S−GW21は、Source HeNB23が転送データの宛先として使用するFW用TEIDを割り当て、FW用TEIDを“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージに含めてSource MME22へ返信する(ステップS11)。そして、Source S−GW21は、上記ステップS7およびステップS10で確立されたSource S−GW21〜Target S−GW31間、Target S−GW31〜Target HeNB33間のデータ転送パスを用い、PDN−GW10から受信したUE40宛ての下りデータをTarget HeNB33へ転送する。
従来の技術では、Source S−GW21は、UE40のハンドオーバ処理中に、PDN−GW10から受信したUE40宛の下りデータを、Source HeNB23に転送し、Source HeNB23は、転送された下りデータをSource S−GW21を経由してTarget HeNB33へ転送する。したがって、この下りデータは、Source S−GW21とSource HeNB23の間を往復して転送されることになるが、本実施の形態では、Source S−GW21がTarget S−GW31を経由してTarget HeNB33へ転送される。したがって、Source S−GW21とSource HeNB23間を経由することなく、Source S−GW21がハンドオーバ処理中に受信したUE40宛のデータを転送する。
以降、Target HeNB33は、Source S−GW21からTarget S−GW31を経由して転送されたデータを内部に蓄積し、UE40のハンドオーバが完了するまで送信せずに保持する。以下、ハンドオーバ処理中にSource S−GW21がPDN−GW10から受信しTarget S−GW31を介してTarget HeNB33へ転送したデータを中間データ(Intermediate data)と呼ぶこととする。
Source MME22は、ステップS11で送信された“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージからFW用TEID情報を抽出し、FW用TEID情報を、UE40のTarget HeNB33へのハンドオーバの実行を指示する“Handover Command”メッセージに含めてSource HeNB23へ送信する(ステップS12)。これにより、ハンドオーバ処理中のSource HeNB23からSource S−GW21方向へのデータ転送パスが確立される。
Source HeNB23は、“Handover Command”メッセージを受信すると、“Handover Command”メッセージをUE40へ送信し、Target HeNB33へのハンドオーバをUE40に指示する(ステップS13)。
Source HeNB23は、UE40との間で送受する無線データに付与するシーケンス番号情報を含む“eNB Status Transfer”メッセージをSource MME22へ送信する(ステップS14)。“eNB Status Transfer”メッセージは、Source HeNB23がTarget MME32へUE40との通信に関する情報を伝達するためにSource MME22経由で送信するメッセージである。
また、Source HeNB23は、ハンドオーバ処理開始前に受信し、かつUE40へ未達のUE40宛のDLデータを、ステップS12で確立したSource S−GW21へのデータ転送パスを使用して転送する。
この転送データはSource S−GW21に到着後、Source S−GW21〜Target S−GW31間及びTarget S−GW31〜Target HeNB33間に確立したデータ転送パスにより、Target HeNB33へ配送される。以下、ハンドオーバ処理中にSource HeNB23からSource S−GW21へ転送され、Target S−GW31を介してTarget HeNB33へ転送したデータを旧データと呼ぶ。Target HeNB33では、ステップS11以降に転送されている中間データと、上記の旧データと、を区別することなく内部に蓄積し、ハンドオーバ完了までUE40に送信せずに保持する。
Source MME22は、“eNB Status Transfer”メッセージで受信した情報を“Forward Access Context Notification”メッセージに格納してTarget MME32へ転送する(ステップS15)。
Target MME32は“Forward Access Context Notification”メッセージで受信した情報を“Forward Access Context Acknowledge”メッセージに乗せ換えてSource MME22へ送信する(ステップS16)。
Target MME32は”Forward Access Context Notification”メッセージで受信した情報を“eNB Status Transfer”メッセージに格納してTarget HeNB33へ転送する(ステップS17)。以上のステップS14、S15、S16およびステップS17により、Source HeNB23とUE40で送受した無線データに付与されたシーケンス番号情報がTarget HeNB33へ通知される。
UE40はTarget HeNB33へのハンドオーバ完了後、“Handover Confirm”メッセージをTarget HeNB33へ送信する(ステップS18)。Target HeNB33は、内部に蓄積した下りデータ(中間データおよび旧データ)をリオーダリング処理後にUE40へ送信し、また、“Handover Notify”メッセージをTarget MME32へ送信してUE40のハンドオーバが完了したことを通知する(ステップS19)。
なお、Target HeNB33が“Handover Confirm”メッセージを受信した以降、UE40からの上りデータはTarget HeNB33〜Target S−GW31間、Tartget S−GW31〜PDN−GW10間で確立した上りデータパスにより、Target HeNB33からPDN−GW10へ送信される。
Target MME32は、Target HeNB33から“Handover Notify”メッセージを受信すると、“Forward Relocation Complete Notification”メッセージをSource MME22へ送信し、UE40のハンドオーバが完了したことを通知する(ステップS20)。
Source MME22は“Forward Relocation Complete Acknowledge”メッセージをTarget MME32へ返信すると共に、ハンドオーバ前のUE40関連リソースおよびハンドオーバ実行中のデータ転送パスを解放するためのタイマをスタートさせる(ステップS21)。同様にTarget MME32は“Forward Relocation Complete Acknowledge”メッセージを受信した後、ハンドオーバ実行中のデータ転送パスを解放するためのタイマをスタートさせる。
Target MME32は、Target HeNB33のDL用TEID情報を含む“Modify Bearer Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS22)。これにより、ハンドオーバ完了後のTarget S−GW31からTarget HeNB33方向への下りデータパスが確立される。
Target S−GW31は、DL用TEIDを割り当て、“Modifiy Bearer Request”メッセージに含めてPDN−GW10へ送信する(ステップS23)。これにより、ハンドオーバ完了後のPDN−GW10からTarget S−GW31方向への下りデータパスが確立される。
PDN−GW10は、“Modify Bearer Response”メッセージをTarget S−GW31へ返信する(ステップS24)。Target S−GW31は、PDN−GW10のUL用TEID情報を含む“Modify Bearer Response”メッセージをTarget MME32へ返信する(ステップS25)。
UE40は、Target HeNB33経由で報知されるセルの識別子情報等に基づいて、自身の位置が接続していたセルと異なるセルに移動したと判断した場合に、“Tracking Area Update procedure”を初期化する(ステップS26)。
Source MME22は、ステップS21でスタートさせたタイマが終了した場合、“Delete Session Request”メッセージをSource S−GW21へ送信する。このメッセージによりSource S−GW21は、ハンドオーバ前のUE40関連リソースを解放する(ステップS27)。
また、Source MME22は、ステップS21でスタートさせたタイマが終了すると(ステップS21のタイマの開始から所定の時間が経過すると)、“UE Context Release Command”メッセージをSource HeNB23へ送信する。このメッセージによりSource HeNB23は、ハンドオーバ前のUE40関連リソースを解放する(ステップS28)。
Source HeNB23は、“UE Context Release Command”メッセージを受信すると“UE Context Release Complete”メッセージをSource MME22へ返信する(ステップS29)。Source S−GW21は、“Delete Session Request”メッセージを受信すると“Delete Session Response”メッセージをSource MME22へ返信する(ステップS30)。
また、Source MME22は、ステップS21でスタートさせたタイマが終了すると、“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージをSource S−GW21へ送信する(ステップS31)。Source S−GW21は、ステップS11で割り当てたハンドオーバ実行中のデータ転送パスを解放する。
Source S−GW21は、“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージを受信すると“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージをSource MME22へ返信する(ステップS32)。
Target MME32はステップS21でスタートさせたタイマが終了すると、“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS33)。このメッセージによりTarget S−GW31は、ステップS8で割り当てたハンドオーバ処理中のデータ転送パスを解放する。
Target S−GW31は、“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージを受信すると“Delete Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージをTarget MME32へ返信する(ステップS34)。
本実施の形態では、Source HeNB23,Target HeNB33がそれぞれ接続するMMEおよびS−GWが異なり、UE40のハンドオーバ前後でMMEおよびS−GWが切り換わる(この場合は、Source MME22からTarget MME32に、Source S−GW21からTarget S−GW31にそれぞれ切り換わる)場合について説明したが、MMEまたはS−GWのいずれかまたは両方がハンドオーバ前後で切り換わらない場合でも同様である。
ただし、ハンドオーバ前後で同一のS−GWを使用する場合、上記ステップS11以降でS−GWからの下りデータ送信先がSource HeNB23からTarget HeNB33へ切り換わる際に、S−GWからSource HeNB23に対してエンドマーカー(end marker)と呼ばれる特殊なデータを送信し、S−GWからSource HeNB23に送信される中間データの終わりを通知する必要がある。本実施の形態では、S−GWからSource HeNB23に中間データが送信されることはないため、S−GWはステップS11以降任意のタイミングでSource HeNB23に対してエンドマーカーを送信すればよい。
また、Source S−GW21ではSource HeNB23から受信する旧データとPDN−GW10から受信する中間データとを、受信した順番にTarget S−GW31を経由しTarget HeNB33へ送信しているが、旧データ、中間データを一時的に蓄積し、リオーダリング後に送信するようにしても良い。
なお、本実施の形態では、Source S−GW21からTarget S−GW31を経由してTarget HeNB33への転送パスを設定するために、“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージ等を用いたが、転送パスの設定は、Source S−GW21からTarget S−GW31を経由してTarget HeNB33へ転送するよう転送パスを設定する方法であれば、これ以外の方法で実施してもよい。
以上のように、本実施の形態では、UE40のハンドオーバ処理中に、Source S−GW21がPDN−GW10から受信したデータをTarget S−GW31を経由してTarget HeNB33へ転送するようにした。そのため、Source S−GW21からSource HeNB23にユーザ回線の使用が想定される場合にも、ハンドオーバ時の通信遅延を削減し、転送データによるブロードバンド回線ひっ迫を軽減することができる。また、通信遅延を削減することができるため、Target HeNB33が転送データをリオーダリングの際のバッファ量も削減でき、コストを低下させることができる。
実施の形態2.
図3は、本発明にかかる通信システムの実施の形態2の構成例を示す図である。図3に示すように、本実施の形態の通信システムは、Source HeNB23の上位にSource HeNB−GW24を追加し、Target HeNB33の上位にTarget HeNB−GW34を追加する以外は、実施の形態1の通信システムと同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
HeNB−GW(Source HeNB−GW24,Target HeNB−GW34)は、複数のHeNBを収容する機能を有し、自身が接続するS−GW(Source S−GW21またはTarget S−GW31)およびMME(Source MME22またはTarget MME32)から受信したデータを、自身が収容するHeNB(Source HeNB23またはTarget HeNB33)に転送する。また、HeNB−GWは、自身が収容するHeNBからのデータは、自身の接続するS−GWまたはMMEへ転送する。なお、S−GWは、ユーザデータに関しては、HeNB−GWを経由することなくHeNBへ送信することも可能である。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。図4は、本実施の形態のハンドオーバ時のユーザデータ転送手順の一例を示すチャート図である。ここでは、実施の形態1と同様、UE40が、Soure HeNB23のセル内から、Target HeNB33のセル内へ移動する例について説明する。
まず、UE40はSource HeNB23に接続しており、ハンドオーバ前の下りユーザデータは、PDN−GW10からSource S−GW21,Source HeNB−GW24,Source HeNB23を経由し、UE40へ送信される。また、ハンドオーバ前の上りユーザデータはUE40からSource HeNB23,Source HeNB−GW24,Source S−GW21を経由して、PDN−GW10へ送信される。以下、UE40がSource HeNB23からTarget HeNB33へハンドオーバする際の動作を順に説明する。
Source HeNB23はUE40のTarget HeNB33へのハンドオーバ実行を決定すると、“Handover Required”をSource HeNB−GW24を経由させ、Source MME22へ送信する(ステップS1a)。
ステップS2〜ステップS4は、実施の形態1と同様である。ステップS4の後、Target MME32は、ステップS4で送信された“Create Session Response”メッセージから抽出したTarget S−GW31のUL用TEID情報を含む“Handover Request”メッセージをTarget HeNB−GW34を経由して、Target HeNB33へ送信する(ステップS5a)。
Target HeNB−GW34は、“Handover Request”メッセージを中継する際に、“Handover Request”に含まれるTarget S−GW31のUL用TEIDに対応するUL中継用TEIDを割り当て、“Handover Request”メッセージに含まれるTarget S−GW31のUL用TEIDと入れ換えて転送する。これにより、Target HeNB33〜Target HeNB−GW34間及びTarget HeNB−GW34〜Target S−GW31間の2つの上りデータパスが形成され、ハンドオーバ完了後の上りデータはTarget HeNB33からTarget HeNB−GW34へ送信された後、Target HeNB−GW34によってTarget S−GW31へ中継される。
Target HeNB33は、DL用TEID、FW用TEIDを割り当て、これらTEID情報を含む“Handover Request Acknowledge”メッセージをTarget HeNB−GW34を経由させ、Target MME32へ返信する(ステップS6a)。Target HeNB−GW34は、“Handover Request Acknowledge”メッセージの中継経由時に、“Handover Request Acknowledge”に含まれるDL用TEID,FW用TEIDにそれぞれ対応するDL中継用TEID,FW中継用TEIDを割り当て、“Handover Request Acknowledge”メッセージに含まれるTEIDと入れ換えて転送する。
ステップS7〜ステップS11は、実施の形態1と同様である。ステップS11の後、Source MME22は、“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージからFW用TEID情報を抽出し、“Handover Command”メッセージに含めてSource HeNB−GW24を経由させてSource HeNB23へ送信する(ステップS12a)。
Source HeNB−GW24は、“Handover Command”メッセージの中継時に、“Handover Command”に含まれるSource S−GW21のFW用TEIDに対応するFW中継用TEIDを割り当て、“Handover Command”メッセージに含まれるSource S−GW21のFW用TEIDと入れ換えて転送する。これにより、ハンドオーバ処理中のSource HeNB23からSource S−GW21方向へのデータ転送パスが確立される。
また、Source HeNB−GW24は本ステップで確立されたSource HeNB23〜Source S−GW21間のデータ転送パスと、上記ステップS7およびステップS10で確立されたSource S−GW21〜Target S−GW31間、Target S−GW31〜Target HeNB33間のデータ転送パスを用いて、Source S−GW21から受信したUE40宛の下りデータのTarget HeNB33への転送を開始する。
Target HeNB33は、転送された下りデータを内部に蓄積し、UE40のハンドオーバが完了するまでUE40に送信せず、保持する。以下、ハンドオーバ処理中にSource HeNB−GW24がSource S−GW21から受信し、Source S−GW21,Target S−GW31,Target HeNB−GW34を経由してTarget HeNB33へ転送したデータを中間データと呼ぶ。
ステップS13は、実施の形態1と同様である。ステップ14aは、実施の形態1のステップS14と同様であるが、“eNB Status Transfer”メッセージはSource HeNB−GW24を経由して送信される。
ステップS15,ステップS16は実施の形態1と同様である。ステップ17aは、実施の形態1のステップS17と同様であるが、“eNB Status Transfer”メッセージはTarget HeNB−GW34を経由して送信される。
ステップS18は実施の形態1と同様である。ステップS19aは、実施の形態1のステップS19と同様であるが、“Handover Notify”メッセージはTarget HeNB−GW34を経由して送信される。
ステップS20,ステップS21は実施の形態1と同様である。ステップS21の後、Target MME32は、Target HeNB−GW34で入れ換えられたTarget HeNB33のDL中継用TEIDに対応するTEID情報を含む“Modify Bearer Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する。これにより、ハンドオーバ完了後のTarget S−GW31からTarget HeNB33方向への下りデータパスが確立される。
ステップS23〜ステップS27は、実施の形態1と同様である。Source MME22はステップS21でスタートさせたタイマが終了した場合、“UE Context Release Command”メッセージをSource HeNB−GW24を経由させて、Source HeNB23へ送信する(ステップS28a)。Source HeNB23は、ハンドオーバ前のUE40関連リソースを解放する。また、Source HeNB−GW24も同様に、ハンドオーバ前のUE40関連リソースを解放する。
ステップS29aは、実施の形態1のステップS29と同様であるが、“UE Context Release Complete”メッセージはTarget HeNB−GW34を経由して送信される。以降、ステップS30〜ステップS34は実施の形態1と同様である。
なお、本実施の形態では、Source HeNB23及びTarget HeNB33が接続するMME及びS−GWが異なり、UE40のハンドオーバ前後で切り換わる場合について示したが、MMEまたはS−GWのいずれかまたは両方が切り換わらない場合でも同様である。また、Source HeNB−GW24は、Source HeNB23からの旧データとSource S−GW21を経由したPDN−GW10からの中間データとを、受信した順番にSource S−GW21、Target S−GW31、Target HeNB−GW34を経由しTarget HeNB33へ送信しているが、旧データおよび中間データを一時的に蓄積し、リオーダリング後に送信しても良い。
以上のように、本実施の形態では、実施の形態1にHeNB−GWを追加した通信システムにおいて、ハンドオーバ実行中にSource HeNB−GW24がSource S−GW21から受信したデータを、Source S−GW21、Target S−GW31、Target HeNB−GW34を経由してTarget HeNB33へ転送することにした。そのため、HeNB−GWを備える通信システムにおいて、Source HeNB−GW24がハンドオーバ先へのデータ転送を実施することで実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
図5は、本発明にかかる通信システムの実施の形態3の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施の形態の通信システムは、実施の形態1の通信システムにTarget SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Support Node)35,Target RNC(Radio Network Controller)36、Target NB(Node B)37を追加し、Target MME32およびTarget HeNB33を削除する以外は、実施の形態1の通信システムと同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態1および実施の形態2では、UE40のハンドオーバ先無線アクセスネットワークがハンドオーバ元(Source)無線アクセスネットワークと同一のLTEシステムであることを想定していたが、本実施の形態ではハンドオーバ先(Target)無線アクセスネットワークが従来の3Gセルラシステムである場合を想定する。なお、本実施の形態では、ハンドオーバ先無線アクセスネットワークがUTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)の場合を例に説明するが、この例示によって本発明の適用の範囲が限定されるものではなく、例えばハンドオーバ先無線アクセスネットワークがGERAN(GSM/EDGE Radio Access Network)であっても同様である。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。図6は、本実施の形態のハンドオーバ時のユーザデータ転送手順の一例を示すチャート図である。ここでは、実施の形態1と同様、UE40が、Soure HeNB23のセル内から、Target NB37のセル内へ移動する例について説明する。
まず、UE40はSource HeNB23に接続しており、ハンドオーバ前の下りユーザデータはPDN−GW10からSource S−GW21,Source HeNB23を経由し、UE40へ送信される。また、ハンドオーバ前の上りユーザデータはUE40からSource HeNB23,Source S−GW21を経由して、PDN−GW10へ送信される。図6は、UE40がSource HeNB23からTarget NB37へハンドオーバする際の動作シーケンスを示したものである。
本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様であり、図6のステップS101〜ステップS104は、Target MME32をTarget SGSN35に換える以外は、実施の形態1のステップS1〜S4と同様である。また、ステップS105〜ステップS127は、ハンドオーバ先がUTRANであるため、そのシステムに対応した手順のハンドオーバ処理が実施されるが、基本的な処理は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1と異なる部分を説明する。
ステップS104の後、Target SGSN35は、“Relocation Request”メッセージをTargt RNC36へ送信する(ステップS105)。Target RNC36は、DL用TEIDを割り当て、そのTEID情報を含む“Relocation Request Acknowledge”メッセージをTarget SGSN35へ返信する(ステップS106)。これにより、Target SGSN35からTarget RNC36方向への下りデータパスが確立される。
Target SGSN35は、DL用TEIDを割り当て、そのTEID情報を含む“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS107)。これにより、Target S−GW31からTarget SGSN35方向への下りデータパスが確立される。
Target S−GW31は、DL用TEIDを割り当て、割り当てたDL用TEID情報を含む“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージをTarget SGSN35へ返信する(ステップS108)。
Target SGSN35は、受信した“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージから抽出したDL用TEID情報を含む“Forward Relocation Response”メッセージをSource MME22へ送信する(ステップS109)。
Source MME22は、受信した“Forward Relocation Response”メッセージからDL用TEID情報を抽出し、“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Request”メッセージに含めてSource S−GW21へ送信する(ステップS110)。これにより、Source S−GW21からTarget S−GW31方向へのデータ転送パスが確立される。
Source S−GW21は、Source HeNB23が転送データの宛先として使用するFW用TEIDを割り当て、“Create Indirect Data Forwarding Tunnel Response”メッセージに含めてSource MME22へ返信する(ステップS111)。Source S−GW21は上記ステップS106、ステップS107およびステップS10で確立されたSource S−GW21〜Target S−GW31間、Target S−GW31〜Target SGSN35間、Target SGSN35〜Target RNC36間の下りデータパスを用い、PDN−GW10から受信したUE40宛の下りデータのTarget RNC36への転送を開始する。Target RNC36は、転送されたデータを内部に蓄積し、UE40のハンドオーバが完了するまでUE40に送信せず、保持する。
ステップS112以降は、LTEシステム(E(Evolved)−UTRAN)同士のハンドオーバ手順を、E−UTRANからUTRANへのハンドオーバ手順に変更する以外は実施の形態1と同様である。E−UTRANからUTRANへのハンドオーバ手順は、従来と同様であるため詳細な説明は省略するが、実施の形態1と異なる部分を以下に示す。
ステップS112は、実施の形態1のステップS12と同様であり、ステップS112の後、Source HeNB23は、UE40にLTEシステムからUTRANシステムへハンドオーバするための“HO from E(Evolved)−UTRAN Command”メッセージをUE40へ送信する(ステップS113)。UE40は、“UTRAN Iu Access Procedures”手順を実施し(ステップS114)、終了後に“Handover to UTRAN Complete”メッセージをTarget RNC36に送信する(ステップS115)。その後、Source HeNB23は、ハンドオーバ処理中に受信したUE40宛のデータ(旧データ)を、Source S−GW21,Target S−GW31,Target SGSN35経由でTarget RNC36に転送する。
Target RNC36は、“Handover to UTRAN Complete”メッセージを受信すると、“Relocation Complete”メッセージをTarget SGSN35に送信する(ステップS116)。以下、ステップS117〜ステップS129は、E−UTRANからUTRANへのハンドオーバに対応する処理となる以外は、実施の形態1のステップS20〜ステップS25と同様である。
なお、ハンドオーバ前後で同一のS−GWを使用する場合のエンドマーカーに関する処理は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本実施の形態では、異なるアクセスネットワーク間でのハンドオーバ(E−UTRANからUTRANへのハンドオーバ)実行中にSource S−GW21がPDN−GW10から受信したUE40宛のデータをTarget S−GW31を介してTarget RNC36へ転送するようにした。そのため、E−UTRANからUTRANへハンドオーバする場合に、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態の通信システムに、ハンドオーバ元の無線アクセスネットワークに実施の形態2と同様にSource HeNB−GW24を設置する場合には、ハンドオーバ元アクセスネットワーク側の動作を実施の形態2と同様とし、本実施の形態の動作を実施すればよい。
実施の形態4.
つぎに、本発明にかかる実施の形態4のリオーダリング方法について説明する。本実施の形態の通信システムの構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態では、実施の形態1の動作とリオーダリング方法が異なるがそれ以外は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1と異なる点について、図2を用いて説明する。
本実施の形態では、ステップS3では、Target MME32はTarget S−GW31に対するリオーダリングの実施を要求するリオーダリング要求情報を含む“Create Session Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS3)。Target S−GW31は、リオーダリング要求情報に基づいてSource S−GW21から転送される旧データおよび中間データと、PDN−GW10のデータ送信パスが切り換わった後の新規データを一時的に蓄積し、リオーダリング後にTarget HeNB33へ転送する。
ステップS5では、Target MME32はTarget HeNB33に対するリオーダリングの停止を要求するリオーダリング不要情報を含む“Handover Request”メッセージをTarget HeNB33へ送信する(ステップS5)。
ステップS6では、Target HeNB33はリオーダリングされたデータのみ受信するため、DL用TEIDのみを割り当て、“Handover Request Acknowledge”メッセージに格納してTarget MME32へ返信する。
ステップS11以降、Source S−GW21〜Target S−GW31間のデータ転送パスが確立された後には、Source S−GW21から旧データ,中間データがTarget S−GW31に転送されるが、Target S−GW31は、旧データと中間データのリオーダリングを行なった後にTarget HeNB33にデータを転送する。
ハンドオーバ完了後(ステップS25の後)、PDN−GW10は下りデータの送信先をSource S−GW21からTarget S−GW31に切り替えてデータを送信する。Target S−GW31は、PDN−GW10からパス切り替え後にUE40宛の新規データを受信した場合、Source S−GW21から受信し、リオーダリング及びTarget HeNB33への送信が完了していない旧データおよび中間データが残っている場合には、旧データおよび中間データの送信が完了するまでPDN−GW10から受信した新規データのTarget HeNB33への転送を待ち合わせる。以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本実施の形態では、ハンドオーバ実行時にハンドオーバ先のTarget S−GW31がハンドオーバ元からの転送データとPDN−GW10からのパス切り換え後の新規データとに対してリオーダリングを行うようにした。そのため、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、ハンドオーバ先のTarget HeNB33でのリオーダリングが不要となりリオーダリング用バッファを削減することができ、Target HeNB33のコストを低下させることができる。
なお、本実施の形態では、Target S−GW31は、ステップS11〜S17のハンドオーバ実行中に受信した旧データおよび中間データを、リオーダリング完了後にTarget HeNB33へ転送するようにした。これに限らず、Target S−GW31は、リオーダリング完了後も内部にデータを蓄積し、Target MME32がステップS19によりハンドオーバ完了を認識した後にTarget S−GW31に対してTarget HeNB33へのデータ送信を指示するようにしても良い。この場合、Target HeNB33は、上記リオーダリング用バッファの削減に加えて、さらにハンドオーバ実行中に受信した下りデータを蓄積するためのバッファの容量を削減することができる。
実施の形態5.
つぎに、本発明にかかる実施の形態5のリオーダリング方法について説明する。本実施の形態の通信システムの構成は実施の形態2と同様である。本実施の形態では、実施の形態2の動作とリオーダリング方法が異なるがそれ以外は実施の形態2と同様である。以下、実施の形態2と異なる点について、図4を用いて説明する。
実施の形態4では、Target S−GW31が、Source S−GW21から転送されてくる旧データおよび中間データと、ハンドオーバ完了後にPDN−GW10から送信されてくる新規データをリオーダリングした後にTarget HeNB33に転送するようにしたが、本実施の形態では、旧データ、中間データおよび新規データのリオーダリングをTarget HeNB−GW34が行なう。
ステップS5aでは、Target MME32はTarget HeNB−GW34に対するリオーダリング要求情報、Target HeNB33に対するリオーダリング不要情報を含む“Handover Request”メッセージをTarget HeNB−GW34へ送信する。Target HeNB−GW34は、中継する“Handover Request”メッセージに含まれるTarget HeNB−GW34に対するリオーダリング要求情報に基づいてリオーダリングを行なうことを認識し、実施の形態2と同様にTarget S−GW31のUL用TEIDに対応するUL中継用TEIDを割り当て、UL中継用TEIDを“Handover Request”メッセージに含まれるTarget S−GW31のUL用TEIDと入れ替えてTarget HeNB33へ転送する。
ステップS6aでは、Target HeNB33は、受信した“Handover Request”メッセージに含まれる、Target HeNB33に対するリオーダリング不要情報より、リオーダリングされたデータのみ受信することを認識し、DL用TEIDのみを割り当て、DL用TEIDを“Handover Request Acknowledge”メッセージに格納してTarget MME32へ返信する。
ステップS11以降、Source S−GW21〜Target S−GW31間のデータ転送パスが確立された後、Source S−GW21から旧データ,中間データがTarget S−GW31を経由してTarget HeNB−GW34に転送されるが、Target HeNB−GW34では旧データと中間データのリオーダリングを行なった後にTarget HeNB33にデータを転送する。
ハンドオーバ完了後(ステップS25の後)、PDN−GW10は下りデータの送信先をSource S−GW21からTarget S−GW31に切り替えてデータを送信するが、Target HeNB−GW34はSource S−GW21から受信し、リオーダリング及びTarget HeNB33への送信が完了していない旧データおよび中間データが残っている場合には、旧データおよび中間データの送信が終了するまでPDN−GW10からSource S−GW21を経由して受信した新規データのTarget HeNB33への転送を待ち合わせる。
以上のように、本実施の形態では、ハンドオーバ実行時にTarget HeNB−GW34が、ハンドオーバ元からの転送データ(中間データおよび旧データ)とPDN−GW10のパス切り換え後の新規データとのリオーダリングを行うようにした。そのため、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、ハンドオーバ先のTarget HeNB33でのリオーダリングが不要となりリオーダリング用バッファを削減することができ、Target HeNB33のコストを低下させることができる。
なお、本実施の形態では、ステップS5aでTarget MME32はTarget HeNB−GW34に対するリオーダリング要求情報と、Target HeNB33に対するリオーダリング不要情報を含む“Handover Request”メッセージをTarget HeNB−GW34に送信するようにしたが、これに限らず、たとえばリオーダリングエンティティをHeNBまたはHeNB−GWのいずれであるかを指定する1つの情報要素として両者を統合して指定してもよい。
また、本実施の形態では、ステップS11〜S17aのハンドオーバ実行中にTarget HeNB−GW34が受信した旧データ及び中間データは、Target HeNB−GW34にてリオーダリング完了後にTarget HeNB33へ転送するようにしたが、Target HeNB33はリオーダリング完了後も内部にデータを蓄積し、Target MME32がステップS19aにてハンドオーバ完了を認識した後Target HeNB−GW34に対してTarget HeNB33へのデータ送信を指示するようにしても良い。この場合、Target HeNB33は、リオーダリングバッファの削減に加えて、ハンドオーバ実行中に受信した下りデータを蓄積するためのバッファの容量を削減することができる。
実施の形態6.
図7は、本発明にかかる通信システムの実施の形態6の構成例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態の通信システムは、実施の形態1の通信システムにSource SGSN25,Source RNC(Radio Network Controller)26、Source NB(Node B)27を追加し、Source MME22およびSource HeNB23を削除する以外は、実施の形態1の通信システムと同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
実施の形態3では、ハンドオーバ元無線アクセスネットワークがLTEシステム(E−UTRAN)であり、ハンドオーバ先無線アクセスネットワークが従来の3Gセルラシステム(UTRAN等)である場合について説明したが、本実施の形態では、ハンドオーバ元無線アクセスネットワークが従来の3Gセルラシステムであり、ハンドオーバ先無線アクセスネットワークがLTEシステムである場合について説明する。なお、本実施の形態では、ハンドオーバ元無線アクセスネットワークがUTRANの場合を例に説明するが、これに限らず、たとえば、ハンドオーバ元無線アクセスネットワークがGERAN(GSM(Global System for Mobile Communications) EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution) Radio Access Network)等であってもよい。その場合、その無線アクセスネットワーク内の動作は、その無線アクセスネットワークに対応した動作に変更すればよい。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。図8は、本実施の形態のハンドオーバ時のユーザデータ転送手順の一例を示すチャート図である。ここでは、UE40が、Soure NB27のセル内から、Target HeNB33のセル内へ移動する例について説明する。
まず、UE40はSource NB27を介してSource RNC26に接続しており、ハンドオーバ前の下りユーザデータはPDN−GW10からSource S−GW21、Source SGSN25,Source RNC26を経由し、Source NB27を介してUE40へ送信される。また、ハンドオーバ前の上りユーザデータはUE40からSource NB27を介し、Source HeNB23,Source RNC26,Source SGSN25,Source S−GW21を経由してPDN−GW10へ送信される。なお、図8では、図の簡略化のため、Source NB27を省略しているが、ハンドオーバの完了前のUE40とSource RNC26との通信は、Source NB27を経由している。
本実施の形態の動作は、ハンドオーバ元無線アクセスネットワーク内での動作がUTRANに対応する動作となる以外は、実施の形態4の動作と同様である。本実施の形態では、実施の形態4と同様に、Target S−GW31が、旧データおよび転送データと、新規データと、のリオーダリングを行いリオーダリング処理後のデータをTarget HeNB33へ転送する。
まず、Source RNC26が、UE40のハンドオーバを要求する“Relocation Required”メッセージをSource SGSN25へ送信する(ステップS201)。ステップS202は、実施の形態4のSource MME22の動作をSource SGSN25が実施する以外は、実施の形態4のステップS2と同様である。
ステップS202の後、Target MME32はTarget S−GW31に対するリオーダリング要求情報を含む“Create Session Request”メッセージをTarget S−GW31へ送信する(ステップS203)。Target S−GW31はSource側(Source S−GW21)から転送される旧データおよび中間データと、PDN−GW10のデータ送信パスが切り換わった後の新規データと、を一時的に蓄積し、リオーダリング後にTarget HeNB33へ転送する。ステップS204は、実施の形態4のステップS4と同様である。
Target MME32はTarget HeNB33に対するリオーダリング不要情報を含む“Handover Request”メッセージをTarget HeNB33へ送信する(ステップS205)。Target HeNB33はリオーダリングされたデータのみ受信するため、DL用TEIDのみを割り当て、DL用TEIDを“Handover Request Acknowledge”メッセージに格納してTarget MME32へ返信する(ステップS206)。
ステップS207〜ステップS211は、実施の形態4のSource MME22の動作をSource SGSN25が実施する以外は、実施の形態4のステップS7〜ステップS11と同様である。ステップS211の後、Source SGSN25がSource RNC26へ“Relocation Command”を送信し(ステップS212)、Source RNC26は、UTRANへのハンドオーバを指示する“HO from UTRAN Command”を送信する(ステップS213)。そして、UE40がE−UTRANでTarget HeNB33に接続するための“E−UTRAN Access Procedures”が実施される(ステップS214)。
ステップS214の後、UE40は、ハンドオーバ完了を通知する“HO to E−UTRAN Complete”メッセージをTarget HeNB33へ送信する(ステップS215)。ステップS11でSource S−GW21〜Target S−GW31間のデータ転送パスが確立された後、ステップS215でハンドオーバが完了するまでSource S−GW21から旧データおよび中間データがTarget S−GW31に転送されるが、Target S−GW31では旧データと中間データのリオーダリングを行なった後にTarget HeNB33にデータを転送する。
ハンドオーバ完了後、PDN−GW10は下りデータの送信先をSource S−GW21からTarget S−GW31に切り替えてデータを送信するが、Target S−GW31は、Source S−GW21から受信し、リオーダリング及びTarget HeNB33への送信が完了していない旧データおよび中間データが残っている場合には、旧データおよび中間データを送信するまでPDN−GW10から受信した新規データのTarget HeNB33への転送を待ち合わせる。
ステップS215の後、実施の形態4のステップS19〜ステップS27と同様に、ステップS216〜ステップS224を実施する。ただし、実施の形態4のSource MME22の動作をSource SGSN25が実施する。
ステップS224の後、Source RNC26およびSource SGSN25は、UE40との通信のためのリソースを解放するための“Iu Release Procedure”を実施する(ステップS225,226)。そして、実施の形態4のステップS30と同様のステップS227を実施し、Target MME32とTarget S−GW31との間で実施の形態4のステップS33,ステップS34に相当する“Delete Bearer”処理を実施する(ステップS228,S229)。
なお、本実施の形態では、ハンドオーバ実行時にTarget S−GW31が、実施の形態4と同様に、リオーダリングを行なうようにしたが、これに限らず、Target S−GW31はリオーダリングを行なわず、実施の形態1と同様にTarget HeNB33がリオーダリングを行なうようにしてもよい。また、実施の形態5のように、ハンドオーバ先がTarget HeNB−GW34を備える場合は、実施の形態5と同様にTarget HeNB−GW34がリオーダリングを行なってもよい。
以上のように、本実施の形態では、ハンドオーバ元がUTRANに対応するネットワークでありハンドオーバ先がE−UTRANに対応するネットワークである場合に、ハンドオーバ実行時にTarget S−GW31がハンドオーバ元からの転送データとPDN−GW10でのパス切り換え後の新規データのリオーダリングを行うようにした。そのため、異なる方式の無線アクセスネットワーク間のハンドオーバ時にも、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、さらに、Target HeNB33でのリオーダリングを不要とし、Target HeNB33のリオーダリング用バッファを削減することができる。
なお、本実施の形態では、ステップS211〜ステップS214までのハンドオーバ実行中にTarget S−GW31が受信した旧データ及び中間データは、Target S−GW31にてリオーダリング完了後にTarget HeNB33へ転送するようにしたが、Target S−GW31はリオーダリング完了後も内部にデータを蓄積し、Target MME32がステップS215にてハンドオーバ完了を認識した後Target S−GW31に対してTarget HeNB33へのデータ送信を指示するようにしても良い。この場合、上記リオーダリングバッファの削減に加えて、Target HeNB33は、ハンドオーバ実行中に受信した下りデータを蓄積するためのバッファの容量を削減することができる。