JP5260660B2 - 荷電粒子ビームを制御する技術 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的に半導体の製造に関し、特に、荷電粒子ビームを制御する技術に関する。
イオン注入は、基板に高エネルギーイオンを直接照射することにより、基板内に化学種を堆積させるプロセスである。半導体の製造に当っては、イオン注入装置が主として、ターゲット材料の導電型及びレベルを変えるドーピング処理用に用いられる。集積回路(IC)基板及びその薄膜構造における正確なドーピングプロファイルが、ICの適切な性能にとって重要となることが多い。所望のドーピングプロファイルを達成するために、1つ以上のイオン種を異なるドーズで、且つ、異なるエネルギーレベルで注入することができる。
半導体ウェーハにデバイスを形成するには、通常、半導体ウェーハの異なる深さに不純物を注入する必要がある。半導体ウェーハに向けられるイオンビーム中の不純物のエネルギーは、不純物が半導体ウェーハに入り込む深さを決定する。デバイスのサイズが縮小され、その動作速度が増加するにつれて、例えば、半導体ウェーハに浅いトランジスタの接合を形成するために、非常に低エネルギーのイオンビームを用いることが所望されるようになった。
同時に、高エネルギーのイオン注入は、例えば、限定はされないが、半導体ウェーハをマスキングしなければならない、といったような従来のいくつかの処理を実行する必要がないので、製造コストを最小限に抑えるのに役立つ。また、高エネルギーイオンの注入の使用により製造される半導体デバイスは、比較的低レベルの接合漏れ及び改良されたラッチアップ特性を示すことができる。従って、高エネルギーのイオン注入により実行されるイオン注入処理によって、生産収率を高くできる。それ故に、高エネルギーのイオン注入は、半導体デバイスの製造プロセスにおけるイオン注入用に広く用いられている。
図1は、従来技術のイオン注入システム100を示す。このイオン注入システム100は、イオン源102と、イオンビーム10が通過する一連の複合構成要素とを備える。一連の構成要素は、例えば、抽出マニピュレータ104、フィルタ磁石106、加速又は減速段108、アナライザ磁石110、回転質量スリット112、スキャナ114及び補正磁石116を含む。イオン源102、抽出マニピュレータ104及びフィルタ磁石106は、ターミナル118内に収納できる。光ビームを操作する一連の光学レンズによく似て、イオン注入装置の構成要素は、イオンビーム10を、最終ステーション120の方へ導く前に、フィルタにかけて集束させることができる。イオンビーム10をフィルターにかけ集束させることができるイオン注入装置の構成要素は、光学要素又はビーム光学要素と呼ぶことができる。
加速又は減速段108は、イオン注入システム100には不可欠な構成要素である。イオンビームに必要なエネルギーレベルの範囲は広くできるので(例えば、約1kVから600kV以上)、加速又は減速段108は、イオンを広い電圧スペクトル(例えば、約1kVから600kV以上)に加速又は減速するために必要となり得る。
従来の方法では、抵抗分割器を用いて、イオンビームを加速又は減速段108に沿って徐々に加速(加速ポテンシャルを分割)又は減速(減速ポテンシャルを分割)することができる。すなわち、1つ以上の抵抗器を加速又は減速段108に沿って、隣接する電極間に電気的に接続することができる。このようにして、複数の抵抗器は、抵抗器の連鎖を形成する。加速又は減速段108の各電極は、抵抗器の連鎖に沿う所定の電気接点に電気的に接続することができる。従って、加速電圧又は減速電圧は抵抗器により分配できる。加速又は減速段108に沿う電圧の分配をグレーディングと呼ぶことができる。動作電圧スペクトルがより広くなり、上位の電圧がより高くなるにつれて、従来の抵抗分割器は少なくとも2つの問題がある。
広い電圧範囲のイオン注入での従来の抵抗分割器に対する第1の問題は、バラスト(ballast)電流に関する。従来の抵抗分割器を通って流れる電流は、分割電流と呼ぶことができる。分割電流は、加速又は減速段108の電極間の電圧ギャップの維持を容易にすることができるので、バラスト電流と呼ぶこともできる。
高エネルギー加速の場合には、ビーム剛性を高くすることができる。すなわち、ビームを偏向させるために必要な磁力又は静電気力の量を大きくできる。高エネルギー加速のモードでは、イオンビームのほとんどのイオンは、イオンビームが進む方向からそれないで、加速又は減速段108の電極の開口部を通過することになる。イオンは荷電粒子であるため、イオンの輸送はイオンビーム電流にさせることができる。従って、高エネルギー加速の場合には、加速又は減速段108の電極によって、イオンはほとんどインターセプトされない。イオンビーム電流は、損失がほとんどない。イオンビームは良好に集束され、安定な動作を達成できるので、電極が帯電することはない。従って、分割抵抗器の連鎖を通って流れる分割電流を比較的低くできるが(例えば、数百マイクロアンペア)、それでも加速又は減速段108の電極間に電圧ギャップが維持される。それ故に、高エネルギー加速にとっては、比較的低いバラスト電流を必要とすることがある。
加速電圧が降下すると(例えば、低位から中位のエネルギー加速又は減速)、分割電流は低マイクロアンペアになる(すなわち、V/Rが低くなる)。この場合、この低電流がグレーディングを行うことになる。しかしながら、高エネルギー加速に比べて、ビーム剛性も低くなる。すなわち、高エネルギーモードの動作に比べて、より多くのイオンがイオンビームからそれて、加速又は減速段108の電極によってイオンがインターセプトされることになる。場合によっては、イオンビームは、加速又は減速段108の電極によってインターセプトされる二次のイオン/電子を生成することになる。十分なイオン/電子が加速又は減速段108の電極によってインターセプトされると、ラッチアップが発生する。すなわち、分割電流は、2つの電極間に電圧ギャップを維持するのには不十分となり、電圧崩壊を生じ得る。ラッチアップは、集束劣化を生じさせ、結局は、イオン/電子流から電圧を変える加速又は減速段108の電極により、回復不能な状況に至る。非常に似た不安定性が、減速の場合にも生じたりする。
一般的に、イオンビームエネルギーが低くなるにつれて、抵抗器の連鎖を通って流れる電流は高くする必要がある。従って、低エネルギー加速及び減速に対しては、高エネルギー加速に対するよりも、遥かに高いバラスト電流を必要とすることになる。これは、線形単一の抵抗器連鎖を用いるだけでは実際上達成不可能である。例えば、ビームが低エネルギーであれば、オームの法則により、低い抵抗は十分な電流を維持することになる(I=V/R)。しかしながら、ビームが高エネルギーであれば、高い電圧が必要となる。電流及び電圧が共に高ければ、発生する電力は高くなる(P=IV=I2R=V2/R)。高い電流は多くの熱を発生する。抵抗器は極めて熱くなり、それらの抵抗値は変化する。
上記課題の1つの可能な解決策は、低エネルギーの加速及び減速用に抵抗値が低い異なる抵抗器の連鎖を選択するスイッチを用いることである。これらのスイッチは、電気的に作動させることができ、電気スイッチと呼ぶ。電気スイッチは例えば、リレーにより作動できる。また、スイッチは、加圧流体により投入でき、このスイッチを油圧/空気圧スイッチと呼ぶ。この油圧/空気圧スイッチは、誘電材料製のダクト(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)送気管)内の加圧媒体により作動できる。しかしながら、低い抵抗値の抵抗器の場合には、バラスト電流が、通常、非常に高くなり、抵抗器に多くの熱を発生し、過熱及び熱破損をもたらす可能性がある。このようなことが起こらないようにするために、加速電圧に応じて適切なスイッチング順序を選択できる。
イオン注入用の広い電圧範囲での、従来の抵抗分割器に対する第2の問題は、高い電界応力に関連し、各抵抗器はそれに対し保護する必要がある。高エネルギーモードでは、高加速電圧(例えば、650kV以上)を抵抗器の連鎖に分配できる。リード接続又はフェルール接続のような抵抗器の導電性材料は、高い電界応力のために、遮蔽する必要がある。そのような遮蔽は、以前は、抵抗器の連鎖を、高誘電強度材料(例えば、SF6ガス)で満たすことのできる加圧容器に入れることにより実現していた。しかしながら、そのような構成で、抵抗器の連鎖に役立てるには、加圧容器を空にする必要があり、これには時間がかかり、大きな労働力を要するため、容易なことではない。
前述を考慮して、イオン注入装置用の加速又は減速荷電粒子ビームを制御する現在の技術に関連して、顕著な課題と欠点があることが理解できる。
荷電粒子ビームを制御する技術を開示する。1つの特定の実施態様では、その技術は荷電粒子加速/減速システムとして実現できる。荷電粒子加速/減速システムは加速段を備えてもよい。加速段は荷電粒子ビームが通過できる開口部を有する複数の電極を含んでもよい。荷電粒子加速/減速システムは前記複数の電極に電気的に結合された複数の抵抗器も備えてもよい。荷電粒子加速/減速システムは、さらに、前記複数の電極及び前記複数の抵抗器に電気的に結合された複数のスイッチを備えてもよく、前記複数のスイッチの各々は、複数の動作モードでそれぞれ選択的に切り替えられるように構成されてもよい。
この特定の実施態様の他の側面により、荷電粒子加速/減速システムは、加速電圧を与える第1の電源と、減速電圧を与える第2の電源と、前記第1の電源に電気的に結合された第1のスイッチと、前記第2の電源に電気的に結合された第2のスイッチと、をさらに備えてもよい。前記第2のスイッチは、高電圧環境で動作するように構成されてもよい。
この特定の実施態様のさらなる側面により、前記複数の抵抗器は、抵抗器の直列連鎖を構成してもよい。各々のスイッチは、直列連鎖の前記複数の抵抗器の少なくとも1つに並列に電気的に接続されてもよい。前記複数のスイッチの少なくとも1つは、前記連鎖の前記複数の抵抗器の少なくとも1つに直列接続されてもよい。前記少なくとも1つの直列接続された電気スイッチ及び前記少なくとも1つの抵抗器は、前記複数の抵抗器の少なくとも他の1つに並列接続されてもよい。
この特定の実施態様の追加の側面により、荷電粒子加速/減速システムは、複数のアクチュエータをさらに備えてもよい。各々のスイッチは、複数のアクチュエータの各1つにそれぞれ接続されてもよい。
この特定の実施態様のなお、さらなる側面により、少なくとも1つのスイッチは加圧流体により作動し、該加圧流体は加圧空気、加圧気体及び加圧液体から成るグループから選択されてもよい。
この特定の実施態様のなお追加の側面により、少なくとも1つのスイッチは電気信号により作動し、該電気信号はリレーにより送信されてもよい。
別の特定の実施態様で、その技術は荷電粒子加速/減速システムとして実現できる。荷電粒子加速/減速システムは加速段を備えてもよい。加速段は荷電粒子ビームが通過できる開口部を有する複数の電極を含んでもよい。荷電粒子加速/減速システムは複数の抵抗器アセンブリも備えてもよい。各々の抵抗器アセンブリは、少なくとも1つの抵抗器を備えてもよい。前記少なくとも1つの抵抗器は、支持構造の2つの電気接点間に電気的に接続されてもよい。各々の電気接点は前記複数の電極の各1つに電気的に接続されてもよい。各々の抵抗器アセンブリは、さらにスイッチを備えてもよい。前記スイッチは、前記少なくとも1つの抵抗器に並列に前記2つの電気接点間に電気的に接続されてもよい。
この特定の実施態様の他の側面により、前記支持構造はプリント基板であってもよい。前記複数の抵抗器アセンブリの少なくとも1つは、前記2つの電気接点間の前記スイッチに直列に電気的に接続された少なくとも1つの追加の抵抗器をさらに備えてもよい。
この特定の実施態様のさらなる側面により、各々のスイッチは、空気圧で制御されてもよい。
この特定の実施態様の追加の側面により、各々のスイッチは、電気的に制御されてもよい。
この特定の実施態様のなお他の側面により、前記複数の抵抗器アセンブリの前記スイッチは、少なくとも2つのグループに分けられてもよい。前記少なくとも2つのグループの各々のグループの前記スイッチは、通常、選択的に動作してもよい。
この特定の実施態様のなお、さらなる側面により、前記抵抗器アセンブリの各々は、高誘電強度材料に埋め込まれてもよい。前記高誘電強度材料は、熱伝導エポキシ樹脂及びシリコンをベースにした化合物から成るグループから選択されてもよい。
さらに別の特定の実施態様で、その技術は電気的接続をするための装置として実現できる。前記装置は、支持構造に取り付けられた少なくとも1つの抵抗器を備えてもよい。前記少なくとも1つの抵抗器は、前記支持構造における2つの電気接点間に電気的に接続されてもよい。前記装置は、前記2つの電気接点間に電気的に位置するスイッチも備えてもよい。前記スイッチは、非導電性の材料から実質上構成された非導電性のセクションを有するハウジングを備えてもよい。前記非導電性のセクションの少なくとも一部は、前記支持構造における前記2つの電気接点間に位置してもよい。前記スイッチは、前記ハウジング内で選択的に移動可能なシャトルをさらに備えてもよい。前記シャトルは、第1の動作モードでは、前記2つの電気接点の内の1つの電気接点に隣接した第1の位置にバイアスをかけられてもよく、第2の動作モードでは、前記2つの電気接点間の電気的接続を確立するために、前記2つの電気接点の内の他方の電気接点に向かって移動できてもよい。
この特定の実施態様の他の側面により、前記装置は注封材料の層をさらに備えてもよい。前記注封材料の層は、前記支持構造、前記少なくとも1つの抵抗器及び前記スイッチを包み込んでもよい。さらに、前記注封材料は誘電性で、熱伝導性の材料であってもよい。前記誘電性で、熱伝導性の材料は、熱伝導性のエポキシ樹脂及びシリコーンベースの化合物から成るグループから選択されてもよい。
本開示を、添付図面に示す実施形態を参照して詳細に説明する。本開示は以下に実施形態を参照して説明されるが、本開示はそれらに限定されないと理解すべきである。本教示にアクセスする当業者は、追加の実行、修正及び実施形態を認めるほかに、ここに説明される本開示の範囲内にあり、それに関して本開示が顕著な有用性を有する他の使用分野も認める。
本開示をより十分に分かりやすくするために、同様の要素は同様の番号で参照される添付図面を参照する。これらの図面は本開示を限定するものと解釈されるべきではなく、例示を意味しているにすぎない。
従来技術のイオン注入システムを示す図である。 本開示の一実施形態による荷電粒子加速/減速システムの概略図である。 本開示の一実施形態による抵抗器アセンブリの概略図である。 本開示の一実施形態による抵抗器アセンブリの概略図である。 本開示の一実施形態による支持構造上の抵抗器アセンブリの概略図である。 本開示の一実施形態による支持構造上の抵抗器アセンブリの概略図である。
図2は、本開示の一実施形態によるイオン注入装置の荷電粒子加速/減速システム200の概略図である。当業者には当然のことながら、イオンビーム10、イオン源102、ターミナル118並びに加速又は減速段108のみを、図2に組み入れている。その結果、図2のこれらの要素は、図1の対応する要素に関連して、理解すべきである。
図2を参照するに、荷電粒子加速/減速システム200において、イオンビーム10はイオン源102から取り出すことができる。イオン源102は引き出し電源224に関係している。引き出し電源224は、ターミナル118に対してイオン源102用の正電圧を供給できる。イオン源102は、減速スイッチ216及び減速電源214により、接地230から分離できる。イオン源102は、また、引き出し電源224、加速スイッチ212及び加速電源210により、接地230から分離できる。ターミナル118は、加速スイッチ212及び加速電源210により、接地230から分離できる。なお、本開示による荷電粒子加速/減速システムは、イオンビームを加速及び/又は減速できる。
取り出されたイオンビーム10は、その後、ターミナル118のアパーチャを通過して、図2に示す加速又は減速段108に入ることができる。加速又は減速段108は、複数の電極232により図2に概略的に示してある。複数の電極232は、開口部240を有している相隔たる導電性のプレートとすることができる。図2の実施形態では、複数の電極232は、電極232a、232b、232c、232d、232e、232f及び232gを含む。イオンビーム10は、特定のエネルギーレベルへ加速又は減速でき、その後、加速又は減速段108から離れる。
加速電源210により供給される正電圧は、抵抗器の連鎖220及び油圧/空気圧スイッチ又は電気スイッチの連鎖202により電極232に印加して、加速電圧に応じてビーム光学素子を操作することができる。図2の実施形態では、抵抗器の連鎖220は、抵抗器220a、220b、220c、220d、220e、220f及び220gを含む。抵抗器220に並列のスイッチの連鎖202は、スイッチ202a、202b、202c、202d、202e、202f及び202gを含む。抵抗器及びその対応するスイッチは、グレーディング抵抗器アセンブリと呼ぶことができる。従って、加速電圧を7つの等しい電位に分けるために、荷電粒子加速/減速システム200には、7つの抵抗器アセンブリを示してある。なお、本開示による他の実施形態では、抵抗器220が同じ抵抗値を持たないで、電圧を同等に分けないようにすることができる。さらに、図2に示すように、スイッチの連鎖202は3つのグループに分けることができる。スイッチ202a、202b、202c及び202dは制御ケーブル252に接続することができる。スイッチ202e及び202fは制御ケーブル254に接続することができる。スイッチ202gを制御ケーブル256に接続できる。従って、7つの抵抗器アセンブリを制御ケーブル252、254及び256により選択制御できる。抵抗器アセンブリの連鎖を、本開示では、電圧グレーディング抵抗器アセンブリ連鎖と呼ぶことができる。また、制御ケーブルの各々を、本開示では、アクチュエータと呼ぶことができる。
荷電粒子加速/減速システム200の一実施形態では、後述するように、スイッチ202の各々を加圧空気、加圧気体又は加圧液体により作動できる。従って、アクチュエータの各々は、誘電材料で作った加圧送気管(例えば、PTFE送気管)とすることができ、加圧空気、加圧気体又は加圧液体によりスイッチを作動させることができる。
荷電粒子加速/減速システム200の別の実施形態では、スイッチ202の各々を電気的に作動できる。従って、アクチュエータの各々は、電気信号(例えば、リレー)の送信によりスイッチを作動できる。
荷電粒子加速/減速システム200は、イオンビームに対し広範囲のエネルギーレベル(例えば、単一の荷電粒子に対し1kV から約750kV)を達成するように設計する。広範囲のエネルギーレベルは、荷電粒子加速/減速システム200の複数の動作モードにより達成できる。複数の動作モードは、以下に詳細に説明するように、減速スイッチ216、加速スイッチ212、グレーディング抵抗器アセンブリのスイッチ202、引き出し電源224、減速電源214及び加速電源210を連携して作動させることにより、与えることができる。さらに、選択的に制御される7つの抵抗器アセンブリは、加速エネルギー又は減速エネルギーに従って、電極232間の抵抗値を選択的に変化させるのに役立てることができ、これにより、以下に詳細に説明するように、バラスト電流をそれ相応に維持する。
例えば、第1の模範的な動作モードでは、荷電粒子加速/減速システム200は、中エネルギーレベルから高エネルギーレベルまで(例えば、80kVから625kVまで)を達成するように動作できる。この動作モードでは、減速スイッチ216を切ったままにし、加速スイッチ212を入れることができる。イオンビーム10は、引き出し電源224により与えられる正の引き出し電圧によって、取り出すことができる。加速電源210は、ターミナル118と接地230との間に正電圧を与えることができる。従って、最初の抽出エネルギーを得た後に、イオンビーム10を、電極232により、さらに、加速できる。この動作モードを、本開示では、加速モードと呼ぶことができる。
加速動作モードでは、加速電源210は、例えば、ほぼ670kV程度の高い正電圧だが、これに限定されない高い正電圧を供給できる。この加速動作モードを、本開示では、高ビームエネルギー加速動作モードと呼ぶことができる。高ビームエネルギー加速動作モードでは、減速スイッチ216は、本動作モードのイオン源102と接地230との間に670kV以上の電圧ギャップ(例えば、引き出し電圧及び加速電圧)を維持するように、設計できる。
また、加速動作モードでは、イオンビーム10の所望のエネルギーレベルを、エネルギーレベル範囲の下限とし、それにより、加速電源210によって供給される正電圧を低くすることができる。この加速動作モードを、低エネルギービーム加速動作モードと呼ぶことができる。先述したように、ある特定の状況では、イオンビームの剛性が低くなるため、電極232が、イオン又は二次イオン/電子をインターセプトすることがある(例えば、ビーム衝突)。従って、この加速動作モードでは、電極232間に低エネルギーの電位勾配を維持するために、より高いバラスト電流を必要とする。
すでに述べたように、多数の加速モードを提供するために、スイッチ202を選択的に入れることができる。しかしながら、1つ以上の電極をターミナルに接地する際に、接地された電極に対するバラスト電流は、加速電源210の電流能力により規定されることになる。ターミナルに近接する接地された電極は、非常に高いバラスト電流を有することができる(例えば、加速電源210の電流能力に近い)。これらの電極に対して、ビーム衝突により引き起こされる電流は、問題にならない。さらに、残りの電極は、それらの電極間の電圧降下が高くなる。従って、残りの電極に対するバラスト電流も高くなる。
例えば、1つの模範的な動作モード例では、抵抗器220及びスイッチ202によって、7ギャップの加速モードを提供できる。この7ギャップの加速モードでは、全てのスイッチ202を切り、従って、加速電源210により与えられる電圧を、抵抗器の連鎖220を経由して電極232間に分配させることができる。この加速モードは、加速電源210により与えられる正電圧が十分に高くて、イオンビーム10が高いビーム剛性を有し、バラスト電流が大きな問題にならない際に、用いることができる。バラスト電流は低くできるが、イオンビーム電流の5〜10%以下にはできない。抵抗器220の各々の抵抗値は高くして(例えば、100MOhm又は150MOhm)、電力を十分に低くできる比較的低いバラスト電流にすることができる。なお、バラスト電流(I=V/R)と生成される電力(P=IV)との間で兼ね合いを取ることができる。製品の安全性の観点から、構成要素は60℃以上にしてはいけない。
別の例では、抵抗器220及びスイッチ202によって、3ギャップの加速モードを提供できる。この3ギャップの加速モードでは、アクチュエータ252によってスイッチ202a、202b、202c及び202dを入れることができる。残りのスイッチ202e、202f及び202gは切ったままにする。従って、電極232a、232b、232c及び232dは、ターミナル118に電気的に短絡される。さらに、加速電源210により与えられる正電圧は、電極232e、232f及び232gにわたって広げられる。加速電源210により与えられる低い正電圧を、少数の電極間に印加することにより、より高いバラスト電流を達成できる。従って、抵抗器220e、220f及び220gを流れる比較的高いバラスト電流を達成できる。この動作モードは、加速電源210により与えられる正電圧が低く、イオンビーム10が低いビーム剛性を有する際に、用いることができる。
さらに別の例では、抵抗器220及びスイッチ202によって、1ギャップの加速モードを提供できる。1つのギャップの加速モードでは、アクチュエータ252によってスイッチ202a、202b、202c及び202dを入れると共に、アクチュエータ254によってスイッチ202e及び202fを入れることができる。残りのスイッチ202gは切ったままにする。従って、電極232a、232b、232c、232d、202e及び202fは、ターミナル118に電気的に短絡される。さらに、加速電源210により与えられる正電圧は、電極232fと電極232gとの間に印加される。この動作モードでは、加速電源210が大きい電流を供給でき、電極232f及び232gでのイオン/電子のインターセプトにより生じる電流は、電圧ギャップに影響を及ぼすことはない。
第2の模範的な動作モードでは、荷電粒子加速/減速システム200は、低エネルギーレベルから中エネルギーレベルまで(例えば、40kVから80kVまで)を達成するように、動作できる。この動作モードでは、減速スイッチ216を切ったままにし、加速スイッチ212を入れることができる。イオンビーム10は、引き出し電源224により与えられる正の引き出し電圧によって取り出すことができる。加速電源210は、0Vを供給するようにプログラムするか、又は、切ることができる。従って、最初の抽出エネルギーを得た後に、イオンビーム10は、さらなる加速又は減速をされることなく(例えば、イオンビーム10のエネルギーに変化はなし)、電極232を経てドリフトしたりする。この動作モード例を、本開示では、ドリフトモードと呼ぶことができる。
このドリフト動作モードでは、加速電源210は、0Vを供給するようにプログラムするか、又は、切ることができるため、イオンビームのエネルギーは、イオン源102と接地230との間の引き出し電源224により与えられる引き出し電圧のみに依存し得る。さらに、アクチュエータ252、254及び256はスイッチ202の全てを入れることができる。そこで、電極232の全てを接地でき、イオン又は二次イオン/電子のインターセプトのせいで電極に蓄積される電荷はない。電極に衝突するイオンビームからの電流はあり得るが、この電流は抵抗器220を通らずに接地230へ直接流れる。ドリフト動作モードでは、バラスト電流に顕著な制限はない。
第3の模範的な動作モードでは、荷電粒子加速/減速システム200は、抽出エネルギーより低いイオンエネルギー(例えば、1kVから40kVまで)を達成するように、動作できる。この動作モードでは、減速スイッチ216を入れ、加速スイッチ212を切ったままにできる。イオンビーム10は、引き出し電源224により与えられる正の引き出し電圧によって取り出すことができる。減速電源214は、引き出し電源224により与えられる正電圧より低い正の電圧を供給できる。従って、ターミナル118を接地230に対し負の電圧にセットできる。そのため、最初の抽出エネルギーを得た後に、イオンビーム10は、電極232により減速できる。イオンビーム10の最終エネルギーは、減速電源214の設定により決定できる。例えば、引き出し電源224は60kVの正電圧を供給でき、減速電源214は40kVの正電圧を供給できる。減速電源214は接地230に対する電圧を供給するために、イオン源102は接地230に対して40kVにできる。引き出し電源224により供給する60kVの正電圧は、イオン源102とターミナル118との間に与えることができる。従って、ターミナル118は接地230に対し20kVの負電圧を有することができる。この20kVの負電圧を電極232に印加して、イオンビーム10のイオンの進行方向とは反対方向に電界を生成させることができる。そのため、イオンビーム10は電極232により減速される。この動作モード例を、本開示では、減速モードと呼ぶことができる。
減速動作モードでは、所望のエネルギーレベルを低くし(例えば、2kVから40kVまで)、それにより、ターミナル118と接地230との間に印加する電圧を低くできる(例えば、前例では20kV)。先述の通り、ある特定の状況では、ビーム剛性が低いため、電極232は、イオン又は二次イオン/電子をインターセプトすることがある。従って、この減速動作モードでは、電極232間に電位勾配を維持するために、より高いバラスト電流を必要とする。さらに、多数の減速モードを提供するために、スイッチ202を選択的に入れることができる。そのため、ターミナル118と接地230との間の電圧を抵抗器220のサブセットに印加することができる(例えば、1ギャップの減速を用いることができる)。高いバラスト電流を達成できる。
荷電粒子加速/減速システム200では、図2に7つの電極及び7つの抵抗器アセンブリを示す。本開示による荷電粒子加速/減速システムの別の実施形態では、異なる数の電極及び異なる数の抵抗器アセンブリを用いることができる。抵抗器アセンブリの数は電極の数と一致させる必要はない(例えば、隣接する電極は、ビーム光学素子が要求するならば、同じ電圧に接続できる)。抵抗器アセンブリの数は、用いる最大電圧、及び、例えば、限定されないが、有効なビーム光学素子(例えば、加速及び減速段108を通るハイビームの走過)、グレーディング抵抗器アセンブリ当たりの電気的ストレス並びに高電力及び高電圧抵抗器の可用性と云ったような他の要因に依存する。
また、荷電粒子加速/減速システム200では、各々の抵抗器アセンブリは、1つの抵抗器を備えるように示される。本開示による荷電粒子加速/減速システムの別の実施形態では、各々の抵抗器アセンブリは、2つの電気接点の間に、多くの抵抗器を備えることができる。例えば、そのような抵抗器アセンブリの実施形態を図3A及び図3Bに示し、以下に詳細に説明する。
さらに、荷電粒子加速/減速システム200では、抵抗器220の各々は等しい抵抗値を有することができる。なお、本開示による荷電粒子加速/減速システムの別の実施形態では、抵抗器220の各々は所望の抵抗値を有することができる。抵抗器220の各々に対する所望の抵抗値は、同じにする必要はない。
さらに、荷電粒子加速/減速システム200では、7つの抵抗器アセンブリが、3つのアクチュエータにより制御されることを示している。本開示による荷電粒子加速/減速システムの別の実施形態では、抵抗器アセンブリの各々のスイッチは、それぞれ、アクチュエータにより制御できる。さらに別の実施形態では、スイッチは、それぞれ、異なる数のグループで制御でき、各々のグループは異なる数のスイッチを有することができる。
図3A及び図3Bは、本開示の一実施形態による2つの動作モードにおける模範的な抵抗器アセンブリ300を示す。抵抗器アセンブリ300は、本開示による荷電粒子加速/減速システムの一実施形態で用いることができる。例えば、抵抗器アセンブリ300は、荷電粒子加速/減速システム200で用いることができる。抵抗器アセンブリ300は、図2でのターミナル118と第1の電極232aとの間に設置でき、又は、任意の2つの隣接する電極間に設置できる。すなわち、電気接点322及び332はターミナル118及び第1の電極232aに接続でき、又は、任意の2つの電極に接続できる。それにより、荷電粒子加速/減速システム200の加速又は減速動作モードに対して、電圧ギャップを維持できる。
図3Aには、本開示の一実施形態による第1の動作モードにおける模範的な抵抗器アセンブリ300を示してある。図3Aに示すように、この第1の動作モードでは、スイッチ310は切られている。すなわち、スイッチ310のハウジング314内のシャトル312は、第1の電気接点318に接続されるが、ハウジング314内の絶縁材により第2の電気接点316から離される。絶縁材は、ハウジング314の2つの遠位端の2つのキャップ320a及び320bにより、ハウジング314内に維持できる。絶縁材は、空気又は高誘電強度ガス(例えば、SF6)又は液体(例えば、液体シリコーン)とすることができる。ハウジング314の少なくとも一部分は、シャトル312が電気接点316と接触しない際には、2つの電気接点316及び318が接続されないように、非導電性材料から作ることができる。
電気接点316は、2つの抵抗器304a及び304bを経由して、電気接点322に接続できる。抵抗器304a及び304bは、図示のように、直列接続できる。電気接点318は、3つの抵抗器304c、304d及び304eを経由して、電気接点332に接続できる。抵抗器304c、304d及び304eは、図示のように、直列接続できる。
スイッチ310が切られている第1の動作モードでは、抵抗器304を通って流れる電流はなく、電気接点322と332との間の電圧差は、開放スイッチ310により維持される。従って、荷電粒子加速/減速システム200が、高エネルギーレベル用の加速モードで動作している際には、スイッチ310により維持される高電圧(例えば、112kV)が存在し得る。そのため、スイッチ310は、限定はされないが、例えば、その全てを参照することにより本明細書に組み込まれるHellerに特許された米国特許第6,717,079号に記載されたスイッチのような、高電圧環境に適する電気スイッチ又は油圧/空気圧スイッチとすることができる。
さらに、スイッチ310が切られている第1の動作モードでは、電気接点322と332との間の電圧差が、抵抗器302の連鎖間に分配される。抵抗器302a、302b、302c、302d及び302eは、高位から中位のエネルギー範囲で、及び、例えば、抵抗器アセンブリ当たり約75Mohmから200Mohmの抵抗値で用いることができる。
本開示の実施形態による抵抗器アセンブリの別の実施形態では、抵抗器304の並列/直列組み合わせを、バラスト電流の要件に応じて、用いることができる。
本開示の実施形態による抵抗器アセンブリのさらに別の実施形態では、2つ以上の抵抗器を並列にし、並列の抵抗器のグループを電気接点322と332との間に連鎖にできる。
本開示の実施形態による抵抗器アセンブリのなお別の実施形態では、電気接点322と332との間に単一の抵抗器を使用できる。例えば、単一の抵抗器は、約10から100Mohmの抵抗値、30から100kVの定格電圧及び15から100Wの定格電力の金属酸化物高電圧抵抗器とすることができる。
図3Bには、本開示の実施形態による第2の動作モードにおける抵抗器アセンブリ300の例を示してある。図3Bに示すように、第2の動作モードでは、スイッチ310は電気接点316と318とを接続する。すなわち、シャトル312は、絶縁材に渡って延在して、電気接点316につながる。Hellerの特許に記載されているように、シャトル312を、加圧ガスにより加圧して絶縁材を横切って動かすことができる。
先述の通り、荷電粒子加速/減速システム200が低エネルギー加速又は減速動作モードで動作する際には、ターミナル118と電極232との間の電圧ギャップを低く維持しなければならないことがある。このような状況にて、電気接点322と332との間に十分なバラスト電流で、低電圧ギャップを維持するために、抵抗器アセンブリ300を用いることができる。十分なバラスト電流は、抵抗器304を、例えば、抵抗器アセンブリ当たり20Mohmから40Mohmまでの、これに限定されない低抵抗値に保つことにより達成できる。抵抗器304は抵抗器302に対し並列であるため、電気接点322と332との間の低電圧ギャップ(例えば、10kV)に対して高いバラスト電流を維持できる。
本開示の実施形態による抵抗器アセンブリの別の実施形態では、抵抗器304を除去できる。すなわち、電気接点316は、直接、電気接点322に接続でき、電気接点318は、直接、電気接点332に接続できる。そのため、第2の動作モードでは、抵抗器アセンブリ300は電気接点322と332とを短絡させることができる。
本開示の実施形態による抵抗器アセンブリのさらに別の実施形態では、電気接点316と322との間、並びに、電気接点318と332との間に、多少の抵抗器を用いることができる。
図4A及び図4Bは、本開示の一実施形態による、それぞれ、支持構造上の抵抗器アセンブリ400及び注封材料中の支持構造上の抵抗器アセンブリ400の概略図を示す。本開示の実施形態による抵抗器アセンブリの模範的な実施形態は、プリント基板を支持構造として用いて実装できる。すなわち、前記の本開示の実施形態による抵抗器アセンブリの抵抗器及びスイッチは、プリント基板上に配置できる。なお、1つ以上の抵抗器アセンブリを、本開示による一実施形態における、支持構造上に配置できる。
図4Aに示すように、本開示の実施形態による抵抗器アセンブリ400の模範的な実施形態は、抵抗器402、404及び406並びにスイッチ410を、プリント基板420上に配置することにより実現できる。抵抗器402及び404は、大きい抵抗(例えば、10から200Mohmまで)を有する抵抗器として、プリント基板420の2つの電気接点412と416との間に直列に接続できる。スイッチ410及び抵抗器406も2つの電気接点412と416との間に直列に接続できる。すなわち、スイッチ410及び抵抗器406は、抵抗器402及び404に対し並列にできる。スイッチ410は、Hellerの特許に記載されたようなスイッチとすることができる。抵抗器406は、スイッチ410に直列に接続される小さい抵抗値(例えば、5から40Mohmまで)の抵抗器とすることができる。
スイッチ410を切ると、抵抗器402及び404を用いて、2つの電気接点412と416との間に高電圧を維持することができる。2つの抵抗器402及び404の抵抗値が大きいため、小さなバラスト電流を維持できる。しかしながら、2つの抵抗器402及び404により強い電界が維持されることがあり、抵抗器402及び404の導電性材料は、高い電界の応力のために遮蔽の必要がある。前述のように、抵抗器402及び404を遮蔽する従来の方法は、抵抗器402及び404を圧力容器に入れて、圧力容器を高誘電強度ガス(例えば、SF6)又は液体(例えば、液体シリコーン)で満たす方法である。本開示の一実施形態では、図4Bに示し、以下に詳細に説明するように、抵抗器アセンブリ400を高誘電強度材料中に注封することができる。
スイッチ410を入れると、前述のように、2つの電気接点412と416との間で、抵抗器402及び404を抵抗器406及びスイッチ410に並列にできる。抵抗器406の抵抗値が低いため、2つの電気接点412と416との間の低い電圧差により、バラスト電流を大きめにすることができる。このような状況では、熱放散が問題になり得る。高誘電強度材料に注封された抵抗器アセンブリ400は、熱放散を助けることもできる。
図4Bには、高誘電強度材料408中に注封した抵抗器アセンブリ400を示してある。前述したように、SF6ガスで満たされた圧力タンクを排気させることは、容易な作業ではなく時間がかかる。本開示の実施形態による一実施形態では、抵抗器アセンブリ400を高誘電強度材料408中に注封することができる。例えば、図4Bに示すように、抵抗器アセンブリ400は高誘電強度のプラスチック材料408に注封することができる。高誘電強度のプラスチック材料408は、熱伝導性が高く、それによって、誘電ガス又は誘電液体に比べて、熱の放散を改善することができる。図4Bに示す実施形態では、高誘電強度のプラスチック材料408は、熱伝導性のエポキシ樹脂とすることができる。なお、他の適切な誘電材料を、本開示の実施形態による抵抗器アセンブリ400を注封するために用いることができる。
本開示は、ここに記載された特定の実施形態による範囲に限定すべきではない。実際に、ここに記載された実施形態に加えて、他の種々の本開示の実施形態及び変更は、前述の明細書及び添付の図面から当業者には明らかであろう。従って、そのような他の実施形態及び変更は、本開示の範囲内に収まることを意味する。さらに、本開示は、特定の目的用に特定の環境で特定の実行のコンテキストでここに記載されたけれども、その有用性はそれらに限定されることなく、本開示は、任意の数の目的用に任意の数の環境で有利に実行できる。従って、以下に記載の特許請求の範囲は、ここに記載された本開示の全幅及び精神を考慮して解釈すべきである。

Claims (19)

  1. 荷電粒子ビームが通過できる開口部を有する複数の電極を含む加速段と、
    前記複数の電極に電気的に結合された複数の抵抗器と、
    前記複数の電極及び前記複数の抵抗器に電気的に結合された複数のスイッチと、を備え、
    前記複数のスイッチの各々は、複数の動作モードでそれぞれ選択的に切り替えられるように構成される、荷電粒子加速/減速システム。
  2. 加速電圧を与える第1の電源と、
    減速電圧を与える第2の電源と、
    前記第1の電源に電気的に結合された第1のスイッチと、
    前記第2の電源に電気的に結合された第2のスイッチと、
    をさらに備える、請求項1に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  3. 前記第2のスイッチは、高電圧環境で動作するように構成される、請求項2に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  4. 前記複数の抵抗器は、抵抗器の直列連鎖を構成する、請求項1に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  5. 各々のスイッチは、直列連鎖の前記複数の抵抗器の少なくとも1つに並列に電気的に接続される、請求項4に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  6. 複数のアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  7. 各々のスイッチは、複数のアクチュエータの各1つにそれぞれ接続される、請求項6に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  8. 少なくとも1つのスイッチは加圧流体により作動し、該加圧流体は加圧空気、加圧気体及び加圧液体から成るグループから選択される、請求項1に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  9. 少なくとも1つのスイッチは電気信号により作動し、該電気信号はリレーにより送信される、請求項1に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  10. 前記複数のスイッチの少なくとも1つは、前記連鎖の前記複数の抵抗器の少なくとも1つに直列接続され、
    前記少なくとも1つの直列接続された電気スイッチ及び前記少なくとも1つの抵抗器は、前記複数の抵抗器の少なくとも他の1つに並列接続される、請求項5に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  11. 荷電粒子ビームが通過できる開口部を有する複数の電極を含む加速段と、
    複数の抵抗器アセンブリと、を備え、
    各々の抵抗器アセンブリは、
    支持構造の2つの電気接点間に電気的に接続され、各々の電気接点は前記複数の電極の各1つに電気的に接続された、少なくとも1つの抵抗器と、
    該少なくとも1つの抵抗器に並列に前記2つの電気接点間に電気的に接続されたスイッチと、を備える、荷電粒子加速/減速システム。
  12. 前記支持構造はプリント基板である、請求項11に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  13. 前記複数の抵抗器アセンブリの少なくとも1つは、前記2つの電気接点間の前記スイッチに直列に電気的に接続された少なくとも1つの追加の抵抗器をさらに備える、請求項12に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  14. 各々のスイッチは、空気圧で制御される、請求項11に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  15. 各々のスイッチは、電気的に制御される、請求項11に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  16. 前記複数の抵抗器アセンブリの前記スイッチは、少なくとも2つのグループに分けられる、請求項11に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  17. 前記少なくとも2つのグループの各々のグループの前記スイッチは、通常、選択的に動作する、請求項16に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  18. 前記抵抗器アセンブリの各々は、高誘電強度材料中に注封される、請求項11に記載の荷電粒子加速/減速システム。
  19. 前記高誘電強度材料は、熱伝導性のエポキシ樹脂及びシリコーンベースの化合物から成るグループから選択される、請求項18に記載の荷電粒子加速/減速システム。
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