JP5249361B2 - エスカレータのステップ支持構造 - Google Patents
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Description
従来は、ステップとステップ軸の連結方法として、特許文献1に示されているように、開口部と溝部を設けたブッシュ(固定具)を用い、ブッシュを変形させることでステップ軸に嵌め、ステップ軸と一体となったブッシュをステップの口金部に固定することにより、ステップとステップ軸を連結させていた。
また、この方法では、ブッシュの磨耗や破損により交換が必要になったときにブッシュを取り付けるためにステップ軸やローラを分解する必要があり手間がかかっていた。
更に、ステップ軸周りに分解可能な2つの軸受部品を噛合わせる方法では、軸受部品の交換は比較的容易であるが、軸受部品の形状が複雑になり、金型費用が高く、製作に手間がかかるといった課題があった。
合や軸受が厚い場合でも、軸受精度や信頼性を満足し、かつ、ステップ軸等を分解することなく、簡単に軸受交換ができるという顕著な効果を奏する。
図1は、この発明の実施の形態1によるエスカレータのステップ支持構造を示す概略斜視図である。図1において、エスカレータのステップ1は、チェーン(図示せず)によりエスカレータの進行方向に駆動されるステップ軸3に回動自在に連結支持される。
ステップ軸3はステップ1の長手方向に平行に配置され、ステップ1には長手方向の両端にステップ軸3を挿脱するための開口部2aを有する円筒状のステップ口金2(図2(a)参照)が設けられている。この各ステップ口金2は、少なくとも2個のU形軸受4,4を介してステップ軸3に回動自在に支持されている。
各U形軸受4は、図2(b)に示すようにステップ口金2の内径にほぼ等しい大きさの外形を有する円板に、その中心部から径方向に伸びて外周部に開口するステップ軸挿脱用の切欠き溝2aを形成し、全体として略U形を有している。
また、強度や配置の関係上、U形軸受4の径が拡大したり、剛性が上がっても、形状自体は変わらずに対応できるため、設計変更が不要になる。
テップ口金2から外せば、切欠き溝4aの開口を利用してステップ軸3から簡単に取外すことができる。
実施の形態1では、U形軸受を2個用いたが、図4に示すようにU形軸受4を3個以上接続することもできる。
この場合には、軸受の支持箇所を増やすことができるため、安定してステップの荷重を受けることができる。例えばU形軸受4を軸方向に4個つなげてステップ口金に挿入することで、上方向、下方向それぞれ2箇所で支持できるため、安定してステップとステップ軸を連結支持することができる。
図5(a)に示すように、U形軸受同士が接触する側面に一方のU形軸受4には複数の突起4bを、他方のU形軸受4には突起4bに対応して複数の穴4cをそれぞれ設け、ステップ軸3に取り付けた状態で、それらを係合させることにより、U形軸受4,4同士を接続させるようにしても良い。
このようにすれば、U形軸受4が連結後にステップ軸から外れなくなるため、U形軸受4にはが落下することなく軸受取付け作業性が向上する。
また、U形軸受4に設ける突起4bをカギ状にして一度係合すると外れない構造にすることで、製品稼動時に軸受が分離しなくなり、軸受の信頼性が向上する。
U形軸受4を組立てる際に、ステップ軸3に対する取付け角度を間違えると切欠き溝4aが同一方向に集まり、切欠き溝4aのステップ軸3に対する角度位置が互いにずれるように設定できなくなり、十分な軸受強度を得ることはできなくなる場合がある。
そこで、切欠き溝4aのステップ軸3に対する角度位置を決めるために、図6(a)のようにU形軸受の外周面に位置決め用突起4dを設けて、組立時は図6(b)のようにそれぞれの位置決め用突起4dを合わせて位置決めするようにすれば、取付け角度間違いによる軸受強度の低下を解消できる。
U形軸受4を組合せたときに切欠き溝4aによる剛性低下が懸念される場合は、図7(a)に示すようにU形軸受4の側面に突出部4eを設け、同じ形状のU形軸受4を反転させて、切欠き溝4aに突出部4eを嵌合させるようにして良い。
このようにすれば、組立後は図7(b)のように、切欠き溝4aをお互いの突出部4eで埋めるように2個のU形軸受4,4を一体に嵌合させることができるため、U形軸受の剛性低下が抑えられる。
上記各実施の形態においては、U形軸受4がステップ軸3の軸方向に移動する可能性があるが、これを防止する必要がある場合には、図9に示すようにU形のクランプ金具5をステップ口金2の側端部でステップ軸3に嵌合し、これをボルト・ナット5aで締付けることによりクランプ金具5を変形させてステップ軸3に固定すればよい。
切欠き溝、4b 突起、4c 穴、4d 位置決め用突起、4e 突出部、4f フランジ部、5 クランプ金具、5a ボルト・ナット
Claims (7)
- エスカレータのステップを、該エスカレータの進行方向に駆動されるステップ軸に回動自在に支持するエスカレータのステップ支持構造において、
前記ステップに設けられ、前記ステップ軸を挿脱するための開口部を有する円筒状のステップ口金と、
前記ステップ口金の内径にほぼ等しい大きさの外形を有する円板に、その中心部から径方向に伸びて外周部に開口するステップ軸挿脱用の切欠き溝を形成した少なくとも2個のU形軸受を備え、
少なくとも前記2個のU形軸受を、前記ステップ軸に対する前記切欠き溝の角度位置が互いにずれるように挿入した状態で、前記ステップ口金内に嵌合保持したことを特徴とするエスカレータのステップ支持構造。 - 前記U形軸受を前記ステップ軸に対し3個以上挿入配置したことを特徴とする請求項1記載のエスカレータのステップ支持構造。
- 前記少なくとも2個のU形軸受のうち、少なくとも1個のU形軸受の片側側面に前記ステップ軸の軸方向に形成された突起を設け、前記突起を他のU形軸受の側面に形成された穴に係合させ、前記U形軸受同士を接続したことを特徴とする請求項1または2記載のエスカレータのステップ支持構造。
- 前記各U形軸受の外周面に前記ステップ軸に対する前記切欠き溝の角度位置が互いにずれるように位置決めする位置決め用突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のエスカレータのステップ支持構造。
- 前記U形軸受の反開口側側面に前記切欠き溝と嵌合し得る突出部を設け、同じ形状のU形軸受を反転させて2個のU形軸受が一体に嵌合するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のエスカレータのステップ支持構造。
- 前記ステップ口金の側端部の前記ステップ軸上に、前記U形軸受の軸方向への移動を防止するクランプ金具を固定したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のエスカレータのステップ支持構造。
- 前記少なくとも2個のU形軸受のうち、いずれか1個のU形軸受として、片側側面にステップ口金の側端部と当接するフランジ部を形成したフランジ付きU形軸受を用い、前記フランジ付きU形軸受側の前記ステップ軸にのみに前記クランプ金具を固定したことを特徴とする請求項6記載のエスカレータのステップ支持構造。
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