JP5224620B1 - 医療支援システム、医療支援システムの作動方法及び医療支援プログラム - Google Patents

医療支援システム、医療支援システムの作動方法及び医療支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】関節の治療において、干渉部位の特定を支援するための医療支援システム、医療支援方法及び医療支援プログラムを提供する。
【解決手段】手術支援システム20の制御部21は、X線CT画像を取り込み、3次元モデルを生成する。次に、制御部21は、曲率半径の分布を作成し、上腕骨の外顆、内顆を特定する。次に、制御部21は、外顆と内顆とから近似円筒を生成する。そして、制御部21は、円筒に基づいて回転軸を特定する。更に、制御部21は、この回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理を実行する。そして、制御部21は、シミュレーションに基づいて、回転時の干渉部位を特定し、干渉部位に基づく削除部位画像の出力処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、関節の治療を支援するための医療支援システム、医療支援システムの作動方法及び医療支援プログラムに関する。
外科手術を行なう場合、患者の状態に応じて手術計画を立案する。この場合、X線撮影写真等を用いて、患部の状態を確認しながら、経験的に削除部位を特定することが多い。また、撮影画像を用いて、シミュレーションにより、手術対象を特定する技術も検討されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
この特許文献1には、手術計画において術前の像と術後の像との間で術中に分離した骨片と術後像の構成骨片との相互関係を把握するための技術が記載されている。この文献に記載されている技術においては、画像を記憶する画像記憶装置、画像記憶装置記憶された画像を表示するディスプレイと、ディスプレイに表示された画像の部位範囲を特定して部位データとして入力するマウスを備える。そして、部位データを座標変換して部分領域データとして出力し、部分領域データと画像記憶装置の記憶領域の画像の術前の骨片部分とを対応づけて識別する。識別された術後の骨片部分を記憶し、部分領域テーブルから、骨片像の集合として第2の画像を表示し、それら骨片像を識別描画するとともに画像記憶装置に記憶されている画像の術前骨片のうち各術後骨片像に対応する術前骨片像を識別描画する。
また、特許文献2には、関節症の診断や人工関節の選定、位置決めを支援する関節手術支援情報算出方法が開示されている。この文献に記載された技術においては、手術支援端末が、X線照射機と専用カセッテ台により撮影されたX線画像を取得する。そして、標本骨3次元データの表示画像を、患者の骨が撮影されたX線画像に合わせて変形させることにより患者の骨近似3次元データを作成し、骨近似3次元データの3次元座標値を求める。この3次元座標値から、少なくとも2本の骨の位置関係を評価するためのパラメータを求める。又は、3次元座標値に基づく患者の骨近似3次元データの表示画像に合わせて、人工膝関節3次元データの表示画像の位置を調節させ、人工膝関節の設置位置を、少なくとも2本の骨の位置を表すための解剖学的座標値として算出する。
特開平6−12462号公報(第1頁、図3) 特開2003−144454号公報(第1頁、図2)
例えば、肘は腕の移行部で、上腕と前腕を繋ぐ肘関節と、これらを取り巻く筋や腱からなる。この肘関節に障害が発生すると、日常生活においても困難になる。ここで、図12を用いて、腕の骨格を説明する。図12(a)に示すように、腕骨格50は、上腕骨51、橈骨52、尺骨53により構成されている。上腕骨51は、上腕の中軸をなす長骨である。この上腕骨51の近位端では上腕骨頭510が肩甲骨(図示せず)と関節し肩関節を形成する。
一方、図12(b)に示すように、遠位端には上腕骨滑車511と上腕骨小頭512からなる鼓のような構造を有している。この遠位端では、上腕骨滑車511が、尺骨53の滑車切痕531に包まれるように関節して、肘関節の一部である腕尺関節を形成する。更に、上腕骨小頭512が、橈骨52の橈骨頭521と関節して、肘関節の一部である腕橈関節を形成する。
そして、このような肘関節において老化や磨耗あるいは酷使等によって障害が発生することがある。例えば、変形性肘関節症においては、運動痛や可動域制限、肘部管症候群が生じることがある。
このような肘関節の障害に対しては、投薬やリハビリテーション等による保存的治療が行なわれることが多い。しかしながら、保存的治療が有効でなく、日常生活動作に不自由を生じる症例では、手術的治療が行なわれる。
この手術においては、肘関節の干渉部位を削除することになる。ここで、干渉部位を特定するためには、上腕骨51に対して、橈骨52や尺骨53の回転状態を把握する必要がある。経験則によって干渉部位を特定する場合には、患者によって骨格が異なるため、判断スキルが必要になる。また、肘の回転状態を変えた複数のX線撮影写真により干渉部位を特定することも可能であるが、この場合にはX線撮影における患者の負担が大きくなる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、この目的は、関節の治療において、干渉部位の特定を支援するための医療支援システム、医療支援システムの作動方法及び医療支援プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムであって、前記制御手段が、前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、前記滑車形状において曲率分布を算出し、前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、前記干渉部位を削除領域として出力することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療支援システムにおいて、前記制御手段が、前記干渉部位を、前記長骨の回転角度に応じて出力することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医療支援システムにおいて、前記制御手段が、前記滑車形状において、複数の近似円筒を生成し、前記各近似円筒の中心軸を組み合わせて、前記長骨を回転させるシミュレーションを実行することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の医療支援システムにおいて、前記制御手段が、前記長骨の回転時に、予め定められた回転角度範囲において干渉するすべての干渉部位を特定し、前記特定した干渉部位を削除領域として出力することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療支援システムにおいて、前記長骨を実際に回転させた状態での複数の回転状態画像を取得し、前記回転状態画像において、回転を妨げる長骨が接触する接触部位を特定し、前記接触部位と、シミュレーションにより算出した干渉部位とを比較し、前記近似円筒の回転軸を特定することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の医療支援システムにおいて、長骨として上腕骨、尺骨、橈骨の3次元モデルを取得し、前記3次元モデルにおいて、滑車形状として上腕骨滑車を特定し、前記上腕骨滑車を回転させるシミュレーションを実行して、前記上腕骨、尺骨、橈骨のいずれかに干渉する干渉部位を特定することを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の医療支援システムにおいて、前記近似円筒は、尺骨に対応する領域と橈骨に対応する領域とに分けて生成することを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムの作動方法であって、前記制御手段が、前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、前記滑車形状において曲率分布を算出し、前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、前記干渉部位を削除領域として出力することを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムを用いて、医療支援を実行させるためのプログラムであって、前記制御手段を、前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、前記滑車形状において曲率分布を算出し、前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、前記干渉部位を削除領域として出力する手段として機能させることを要旨とする。
(作用)
請求項1、8又は9に記載の発明によれば、制御手段が、3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、3次元モデルにおいて、滑車形状を特定する。次に、滑車形状において曲率分布を算出し、曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成する。そして、近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、干渉部位を削除領域として出力する。これにより、3次元モデルを用いて回転状態を予測し、回転動作の障害となる干渉部位を特定して、削除を提案することができる。
請求項2に記載の発明によれば、干渉部位を、長骨の回転角度に応じて出力する。これにより、多様な回転角度において、関節の状態を把握することができる。
請求項3に記載の発明によれば、各近似円筒の中心軸を組み合わせて、長骨を回転させるシミュレーションを実行する。骨格における滑車形状は歪である。このような場合にも、複数の回転軸を滑らせながら、動作解析を行なうことができる。
請求項4に記載の発明によれば、長骨の回転時に、予め定められた回転角度範囲において干渉するすべての干渉部位を特定し、特定した干渉部位を削除領域として出力する。これにより、所定範囲の動作で障害となる部位を特定して、削除を提案することができる。
請求項5に記載の発明によれば、回転状態画像において、回転を妨げる長骨が接触する接触部位を特定し、接触部位と、シミュレーションにより算出した干渉部位とを比較する。これにより、実際の状況を確認しながら、より正確な回転軸を特定することができる。
請求項6に記載の発明によれば、上腕骨、尺骨、橈骨からなる肘関節における治療の支援を行なうことができる。
請求項7に記載の発明によれば、尺骨に対応する領域と橈骨に対応する領域とに分けて、動作解析を行なうことができる。
本発明によれば、関節の治療において、干渉部位の特定を支援するための医療支援システム、医療支援システムの作動方法及び医療支援プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態のシステム概略図。 本発明の実施形態の処理手順の説明図。 本発明の実施形態の肘関節の画像の説明図。 本発明の実施形態の上腕骨の肘関節における近似円筒の説明図。 本発明の実施形態の上腕骨の肘関節における近似円筒の説明図。 本発明の実施形態の上腕骨の肘関節における近似円筒の説明図。 本発明の実施形態の上腕骨の肘関節の画像の説明図。 本発明の実施形態の肘関節における回転曲面の説明図。 本発明の実施形態の肘関節における回転曲面の説明図。 本発明の実施形態の肘関節における回転曲面の説明図。 本発明の実施形態の肘関節にける近似円筒の説明図であって、(a)は骨格への近似円筒、(b)は肘関節の機械的要素の説明図。 腕骨格の説明図であって、(a)は全体、(b)は肘関節の説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜図11に従って説明する。本実施形態では、変形性肘関節症の患者において、肘の曲げ伸ばし時に干渉する骨(干渉部位)を特定して出力する医療支援システムとして説明する。ここで、肘の曲げ伸ばしとは、尺骨53及び橈骨52が上腕骨51に内在する軸に対して回転する運動である。ここでは、図11(a)に示すように、上腕骨51と尺骨53とを含む肘関節を用いて説明する。この肘関節は、図11(b)に示すように、機械的要素を用いて説明できる。具体的には、上腕骨要素71と尺骨要素73とが、回転軸61の近似円筒60、軸受要素75の各機械的要素を用いて説明できる。そこで、図11(a)に示すように、上腕骨51の上腕骨小頭512の外顆515、上腕骨滑車511の内顆516において、近似円筒60を算出し、この近似円筒60を用いて回転軸61を決定する。そして、回転軸61を用いての回転運動における干渉部位を特定して、治療を行なう。
このような肘関節の治療を支援するために、図1に示す手術支援システム20を用いる。この手術支援システム20は、上腕骨51において、橈骨52、尺骨53の回転軸を決定し、この回転軸による回転運動により、干渉する干渉部位を算出するコンピュータ装置である。この手術支援システム20は、図1に示すように、入力部10、表示部15に接続されている。入力部10は、キーボードやポインティングデバイス等、各種指示を入力するための入力手段から構成される。また、表示部15は、ディスプレイ等、情報処理結果を出力するための出力手段から構成されている。
更に、この手術支援システム20は、制御部21、CT画像データ記憶部22、3次元モデル記憶手段としての3次元モデルデータ記憶部23、回転軸データ記憶部24、削除部位データ記憶部25を備えている。
制御部21は、CPU、RAM、ROM等から構成された制御手段として機能し、後述する処理(画像取込段階、画像分析段階、回転軸特定段階、回転解析段階等を含む処理)を行なう。このための医療支援プログラムを実行することにより、制御部21は、画像取込手段211、画像分析手段212、回転軸特定手段213、回転解析手段214等として機能する。
画像取込手段211は、患者のX線CT画像を取得する処理を実行する。
画像分析手段212は、X線CT画像を用いて、3次元モデルを生成する処理を実行する。そして、画像分析手段212は、この3次元モデルを用いて、近似円筒を生成する処理を実行する。
回転軸特定手段213は、生成した近似円筒を用いて、上腕骨51に対する橈骨52、尺骨53の回転軸を特定する処理を実行する。
回転解析手段214は、特定した回転軸を用いて、上腕骨51に対して、橈骨52、尺骨53を回転させるシミュレーションを実行する。このため、回転解析手段214は、シミュレーションにより回転させる伸展位角度、屈曲位角度に関するデータを、予め定められた回転角度範囲として保持している。更に、回転解析手段214は、回転角度に応じて、用いる回転軸に関するデータを保持している。具体的には、外顆において生成した円筒モデルの回転軸を用いる小さい角度範囲(第1の角度範囲)や、内顆において生成した円筒モデルの回転軸を用いる大きい角度範囲(第2の角度範囲)に関するデータを保持している。そして、回転解析手段214は、この回転軸による回転運動における干渉部位を特定する処理を実行する。
CT画像データ記憶部22には、治療対象の患者の腕の上腕骨51、橈骨52、尺骨53の各断面を撮影したCT画像データが記録される。このCT画像データは、コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography )処理を行なうことにより撮影された画像データが登録された場合に記録される。CT画像データは、放射線などを利用して物体を走査しコンピュータを用いて処理した物体の内部画像であり、医用画像のフォーマット(DICOM:Digital Imaging and COmmunication in Medicine )により記録される。
3次元モデルデータ記憶部23には、CT画像データに基づいて生成された3次元モデルが記録される。この3次元モデルは、CT画像から3次元モデル化を行なった場合に記録される。
回転軸データ記憶部24には、上腕骨51に対する橈骨52、尺骨53の回転運動における回転軸データが記録される。この回転軸データは、上腕骨51の遠位端において、回転軸の特定処理を行なった場合に記録される。
削除部位データ記憶部25には、上腕骨51に対する橈骨52、尺骨53の回転運動において、干渉する部位の領域を特定した削除部位データが記録される。この削除部位データは、回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理を行なった場合に記録される。
次に、上記のように構成された手術支援システム20において、手術によって除去する干渉部位を特定する場合の処理手順について、図2〜図10を用いて説明する。
まず、患者の腕(上腕骨51、橈骨52、尺骨53)のコンピュータ断層撮影処理を行ない、DICOMフォーマットによりCT画像を作成する。そして、手術支援システム20の記憶部(ハードディスク等)や記憶媒体に保存する。そして、手術支援システム20の医療支援プログラムを起動する。
この場合、手術支援システム20の制御部21は、X線CT画像の取込処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21の画像取込手段211は、表示部15に、処理対象を撮影したCT画像を指定するための画像指定画面を出力する。ここで、画像指定画面を用いて、手術支援システム20の記憶部(ハードディスク等)や記憶媒体内に記録された評価対象のCT画像を指定する。この場合、画像取込手段211は、指定された記憶領域に格納されたCT画像を取得し、CT画像データ記憶部22に登録する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、3次元化処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21の画像分析手段212は、公知の方法を用いて、DICOMフォーマットのCT画像から、骨(上腕骨51、橈骨52、尺骨53)領域の抽出を行なう。次に、画像分析手段212は、抽出した骨領域からサーフェスデータを生成する。そして、画像分析手段212は、このサーフェスデータを用いて、上腕骨51、橈骨52、尺骨53の3次元モデルを生成し、3次元モデルデータ記憶部23に記録する。この3次元モデルデータ記憶部23には、図3に示すように、上腕骨51、橈骨52、尺骨53のそれぞれについて3次元モデルが記録される。
次に、手術支援システム20の制御部21は、曲率半径の分布作成処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の画像分析手段212は、上腕骨51の遠位端の3次元モデルの表面を構成する微小領域(メッシュ)毎に曲率半径を算出する。そして、画像分析手段212は、曲率半径が共通する領域(曲率半径の誤差が所定範囲内に含まれている領域)を識別できるように、3次元モデル上でグループ分けを行ない、曲率半径分布を算出する。この場合、図4に示す曲率半径の分布が生成される。この図では、曲率半径が共通する領域は同色で表わされている。
次に、手術支援システム20の制御部21は、上腕骨の外顆、内顆の特定処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の回転軸特定手段213は、上腕骨51において上腕骨小頭領域、上腕骨滑車領域(滑車形状)を特定する。そして、回転軸特定手段213は、上腕骨小頭領域において曲率半径が共通するグループの中で面積が広い領域により、外顆を特定する。また、回転軸特定手段213は、上腕骨滑車領域において曲率半径が共通するグループの中で面積が広い領域により、内顆を特定する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、外顆と内顆とから近似円筒の生成処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の回転軸特定手段213は、特定した外顆、内顆を外周面に含む円筒モデルをそれぞれ生成する。この場合、図5、図6に示す近似円筒の3次元モデル(円筒モデル)が生成される。ここでは、外顆、内顆において共通した近似円筒が生成されているが、それぞれ別個に円筒モデルをそれぞれ生成する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、円筒に基づいて回転軸の特定処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の回転軸特定手段213は、図7に示すように各円筒モデルの中心軸を回転軸として特定する。そして、回転軸特定手段213は、上腕骨モデルにおいて、回転軸の配置を特定する相対座標を回転軸データ記憶部24に記録する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21の回転解析手段214は、特定した回転軸を用いて、橈骨モデル、尺骨モデルを伸展位角度、屈曲位角度で回転させるシミュレーションを実行する。ここでは、例えば、伸ばした場合を角度0度として、角度10度(図8)、角度20度(図9)、角度30度(図10)で回転させる。この場合、回転解析手段214は、角度に応じて回転軸を変更する。例えば、予め記憶した小さい角度範囲(第1の角度範囲)では外顆において生成した円筒モデルの回転軸を用い、大きい角度範囲(第2の角度範囲)では内顆において生成した円筒モデルの回転軸を用いて、シミュレーションを実行する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、シミュレーションに基づいて干渉部位の特定処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21の回転解析手段214は、上腕骨滑車モデルと、橈骨モデル又は尺骨モデルとが干渉する領域を特定する。図8〜図10においては、色が最も濃い領域が干渉部位を示している。そして、回転解析手段214は、図8〜図10に示すように、上腕骨滑車の回転角度に応じて干渉部位を表示部15に出力する。
次に、手術支援システム20の制御部21は、削除部位画像の出力処理を実行する(ステップS1−9)。具体的には、制御部21の回転解析手段214は、シミュレーションにおいて特定した干渉領域の中で、予め定められた角度範囲のすべての干渉部位を削除部位として特定する。そして、回転解析手段214は、特定した削除部位を示した手術支援画像を表示部15に出力する。
本実施形態の医療支援システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、曲率半径の分布作成処理(ステップS1−3)、上腕骨の外顆、内顆の特定処理(ステップS1−4)を実行する。そして、手術支援システム20の制御部21は、外顆と内顆から近似円筒の生成処理(ステップS1−5)、円筒に基づいて回転軸の特定処理(ステップS1−6)を実行する。これにより、複数の長骨からなる関節における回転軸を用いて、長骨の回転状態を確認することができる。
(2)本実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理(ステップS1−7)、シミュレーションに基づいて干渉部位の特定処理(ステップS1−8)を実行する。これにより、手術により除去が望ましい部位を特定することができる。
(3)本実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理を実行する(ステップS1−7)。この場合、角度に応じて回転軸を変更する。例えば、小さい角度範囲では外顆において生成した円筒モデルの回転軸を用い、大きい角度範囲では内顆において生成した円筒モデルの回転軸を用いる。これにより、1軸だけではなく、複数の回転軸による滑りを考慮して、回転状態を確認することができる。
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態では、肘関節の治療に適用したが、本願発明の適用範囲は、肘関節に限定されるものではなく、滑車形状を有する関節に適用することができる。
・ 上記実施形態の動作解析処理(ステップS1−7)では、角度に応じて回転軸を変更する。ここでは、小さい角度範囲では外顆において生成した円筒モデルの回転軸を用い、大きい角度範囲では内顆において生成した円筒モデルの回転軸を用いる。これに代えて、特定した複数の回転軸を用いて別個に動作解析処理を実行し、回転角度に応じて、干渉部位の容量が最も小さくなる回転軸を特定してもよい。これにより、干渉が生じる場合には滑りを考慮して、回転軸を特定することができる。
・ 上記実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、外顆と内顆から近似円筒の生成処理(ステップS1−5)、円筒に基づいて回転軸の特定処理(ステップS1−6)を実行する。ここで、近似円筒は2つに限定されるものではない。例えば、手術支援システム20の制御部21は、上腕骨滑車において、複数の近似円筒を生成し、これらの近似円筒の回転軸を特定する。そして、制御部21は、特定した回転軸において、各配置が予め定められた範囲内に含まれる回転軸を抽出する。そして、これらの回転軸を用いて動作解析する。
・ 上記実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、図8〜図10に示すように、上腕骨滑車の回転角度に応じて干渉部位を出力する。干渉部位の出力方法はこれに限定されるものではない。例えば、上腕骨滑車の回転時に、所定の回転角度範囲において干渉するすべての干渉部位を特定し、特定した干渉部位を削除領域として出力するようにしてもよい。
・ 上記実施形態では、手術支援システム20の制御部21は、回転軸を用いて、肘の伸展位、屈曲位の動作解析処理を実行する(ステップS1−7)。ここで、上腕骨51に対して、尺骨53及び橈骨52を実際に回転させた場合の複数の回転状態画像を用いて、回転軸を確認するようにしてもよい。この場合には、上腕骨51に対して、尺骨53及び橈骨52を複数の角度で回転させた状態でのX線CT画像(回転状態画像)を取得する。次に、手術支援システム20の制御部21は、これらのX線CT画像において、尺骨53又は橈骨52が上腕骨51に接触している接触部位を特定する。そして、手術支援システム20の制御部21は、特定した接触部位と、シミュレーションにより算出した干渉部位とを比較して、近似円筒の回転軸を特定する。これにより、複数の回転状態画像を用いて、より正確な回転軸を特定することができる。
10…入力部、15…表示部、20…手術支援システム、21…制御部、211…画像取込手段、212…画像分析手段、213…回転軸特定手段、214…回転解析手段、22…CT画像データ記憶部、23…3次元モデルデータ記憶部、24…回転軸データ記憶部、25…削除部位データ記憶部。

Claims (9)

  1. 治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、
    画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムであって、
    前記制御手段が、
    前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、
    前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、
    前記滑車形状において曲率分布を算出し、
    前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、
    前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、
    前記干渉部位を削除領域として出力することを特徴とする医療支援システム。
  2. 前記制御手段が、前記干渉部位を、前記長骨の回転角度に応じて出力することを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
  3. 前記制御手段が、
    前記滑車形状において、複数の近似円筒を生成し、
    前記各近似円筒の中心軸を組み合わせて、前記長骨を回転させるシミュレーションを実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療支援システム。
  4. 前記制御手段が、
    前記長骨の回転時に、予め定められた回転角度範囲において干渉するすべての干渉部位を特定し、
    前記特定した干渉部位を削除領域として出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の医療支援システム。
  5. 前記長骨を実際に回転させた状態での複数の回転状態画像を取得し、
    前記回転状態画像において、回転を妨げる長骨が接触する接触部位を特定し、
    前記接触部位と、シミュレーションにより算出した干渉部位とを比較し、前記近似円筒の回転軸を特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療支援システム。
  6. 長骨として上腕骨、尺骨、橈骨の3次元モデルを取得し、
    前記3次元モデルにおいて、滑車形状として上腕骨滑車を特定し、
    前記上腕骨滑車を回転させるシミュレーションを実行して、前記上腕骨、尺骨、橈骨のいずれかに干渉する干渉部位を特定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の医療支援システム。
  7. 前記近似円筒は、尺骨に対応する領域と橈骨に対応する領域とに分けて生成することを特徴とする請求項6に記載の医療支援システム。
  8. 治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、
    画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムの作動方法であって、
    前記制御手段が、
    前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、
    前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、
    前記滑車形状において曲率分布を算出し、
    前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、
    前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、
    前記干渉部位を削除領域として出力することを特徴とする医療支援システムの作動方法。
  9. 治療対象の撮影画像に基づいて生成された、複数の長骨における関節を含む骨格の3次元モデルを記録する3次元モデル記憶手段と、
    画像解析を行なう制御手段とを備えた医療支援システムを用いて、医療支援を実行させるためのプログラムであって、
    前記制御手段を、
    前記3次元モデル記憶手段において、解析対象の3次元モデルを特定し、
    前記3次元モデルにおいて、滑車形状を特定し、
    前記滑車形状において曲率分布を算出し、
    前記曲率分布において曲率が共通する領域を特定し、この領域を含む近似円筒を生成し、
    前記近似円筒の中心軸として、長骨を回転させるシミュレーションを実行して、前記長骨のいずれかにおいて干渉する干渉部位を特定し、
    前記干渉部位を削除領域として出力する手段として機能させることを特徴とする医療支援プログラム。
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