JP5223547B2 - 粉末冶金用鉄基混合粉末 - Google Patents

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本発明は、粉末冶金技術に用いて好適な鉄基混合粉末に関するものである。
粉末冶金技術に用いる鉄基混合粉末は、基本成分となる鉄粉に、合金成分を含有する金属粉末(以下、合金用粉末という)と潤滑剤とを混合して製造される。その際、一般に合金用粉末として黒鉛粉末,銅粉末,リン化鉄粉末等が使用され、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛,ステアリン酸リチウム等が使用される。また、必要に応じて切削性改善用粉末(たとえばMnS等)を添加する場合もある。
このような鉄基混合粉末を粉末冶金技術に適用するにあたって、鉄基混合粉末を金型に充填し、加圧成形して製造した成形体(以下、圧粉体という)を金型から取り出して焼結する。しかしながら鉄粉,合金用粉末,潤滑剤,切削性改善用粉末は各々の特性(すなわち粒径,形状,比重等)が異なるので、混合して得た鉄基混合粉末を輸送し、さらにホッパーへ装入およびホッパーから排出することによって、合金用粉末,潤滑剤,切削性改善用粉末等が鉄基混合粉末中で偏析を生じるという問題があった。
偏析が生じた鉄基混合粉末から圧粉体を製造すると、単一の圧粉体にて特性(すなわち成分,密度)の均一な分布が得られず、しかも複数の圧粉体間で特性のバラツキが生じる。したがって、そのような圧粉体を焼結した焼結体は寸法や強度が不均一になり、焼結体の歩留りが低下するのは避けられない。
そこで鉄基混合粉末における鉄粉,合金用粉末,潤滑剤,切削性改善用粉末の偏析を防止する技術が種々検討されている。たとえば特許文献1〜3には鉄粉の表面に予め合金用粉末を付着させる技術が開示され、特許文献4には遊離潤滑剤を添加し、偏析防止粉の流出性を改善せしめる技術が開示されている。
また特許文献5には、所定の粒度分布を有する鉄粉を用いて鉄基混合粉末を製造する技術が開示されている。この技術は、鉄基粉末を金型に充填する際の充填性を改善することによって、圧粉体の特性のバラツキを防止し、ひいては焼結体の歩留り低下を防止するものである。
しかしながら鉄基混合粉末の流動性や金型への充填性を高めると、圧粉体を金型から取り出す際の押圧力(以下、抜出力という)が増大しやすいことが一般に知られている。つまり、流動性や充填性を高めた鉄基混合粉末を用いると抜出力が増加し、圧粉体の取り出しに長時間を要することによる生産性低下や圧粉体に欠損が生じることによる歩留り低下を招くことが多い。
圧粉体の抜出力を低減するためには、鉄基混合粉末を加圧成形する温度にて軟質で延伸性を有する潤滑剤を使用することが有効である。その理由は、加圧成形によって潤滑剤が鉄基混合粉末から滲出して金型表面に付着し、金型と圧粉体との摩擦力を低減するからである。ところが、そのような潤滑剤は延伸性を有するが故に、鉄粉や合金用粉末の粒子にも付着し易く、鉄基混合粉末の流動性や充填性を阻害するのである。
したがって、鉄基混合粉末の流動性や充填性の改善と圧粉体の抜出力の低減とを両立させることは困難である。この問題に対して、抜出力を低減する潤滑剤を核とし、流動性を改善する潤滑剤を被覆した二層構造の潤滑剤が検討されている。しかし、そのような潤滑剤は製造コストが上昇する。しかも潤滑剤の粒子寸法が拡大し加圧成形にて潰れ難くなるので、圧粉体中に潤滑剤の粒子が残留し、焼結によって燃焼あるいは気化して空洞となる。こうして発生する空洞は焼結体の欠陥であり、焼結体の歩留り低下を招く。
特開平1-219101号公報 特開平2-217403号公報 特開平3-162502号公報 特開平5-148505号公報 特開2002-280103号公報
本発明は、安価な手段で鉄基混合粉末の流動性の改善と圧粉体の抜出力の低減とを両立させ、成形工程や焼結工程の生産性向上と圧粉体や焼結体の歩留り向上とを達成できる、粉末冶金技術に用いて好適な鉄基混合粉末(以下、粉末冶金用鉄基混合粉末という)を提供することを目的とする。
本発明は、潤滑剤を内包した金属炭酸塩多孔質粒子と鉄粉とを混合してなる粉末冶金用鉄基混合粉末である。
本発明の粉末冶金用鉄基混合粉末においては、金属炭酸塩多孔質粒子が、一次微粒子の集合体であることが好ましく、その一次微粒子の粒子径は0.001〜10μmであることが好ましい。あるいは、金属炭酸塩多孔質粒子が連結したチャンネル構造を有するものであることが好ましい。また、金属炭酸塩多孔質粒子の粒径は1〜100μmであることが好ましい。
また、潤滑剤の割合が、金属炭酸塩多孔質粒子100質量部に対して10〜400質量部であることが好ましい。潤滑剤は、金属石鹸,ビスアミド,脂肪酸アミド,脂肪酸,液状潤滑剤および熱可塑性樹脂の中から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
また、使用する鉄粉の表面に有機結合剤を介して合金用粉末が付着していることが好ましい。その有機結合剤は、脂肪酸アミドおよび金属石鹸の中から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
さらに、粉末冶金用鉄基混合粉末が遊離潤滑剤を含有することが好ましい。
本発明によれば、安価な手段で、粉末冶金用鉄基混合粉末の流動性や充填性の改善と圧粉体の抜出力の低減とを両立できる。したがって圧粉体や焼結体の生産性向上と歩留り向上とを達成でき、しかも大型かつ複雑な形状を有する焼結製品の製造が可能となる。
本発明の粉末冶金用鉄基混合粉末は、金属炭酸塩多孔質粒子と鉄粉と合金用粉末と潤滑剤とを混合したものである。まず、本発明で使用する金属多孔質粒子について説明する。
金属炭酸塩多孔質粒子は、粉末である粒子体内に空隙を内在させたものであり、その製法は特に限定しない。ただし、
(A)図1(a)に示すような、粒子径0.001〜10μmの金属炭酸塩微粉末3(以下、一次微粒子という)を造粒して得た金属炭酸塩多孔質粒子1
または
(B)図1(b)に示すような、連結したチャンネル構造4を予め有する金属炭酸塩多孔質粒子1
を使用することが好ましい。なお、連結したチャンネル構造を有する金属炭酸塩多孔質粒子1とは、粒子全体に形成された多数の孔同士が互いに連結し、たとえばスポンジのような構造となっている粒子をいう。なお、この金属炭酸塩多孔質粒子は中空状の構造、たとえばバルーン状あるいはチューブ(パイプ)状のような構造のものを用いてもよい。
ここで上記の(A)について説明する。
この金属炭酸塩多孔質粒子1は、金属炭酸塩微粉末の一次微粒子3を造粒して得られるものであり、一次微粒子3の集合体である。一次微粒子3の粒子径が0.001μm未満では、一次微粒子3の粒子間の空隙が微小になるので、十分な量の潤滑剤2を保持できず、抜出力低減の効果が得られない。しかも、貯蔵や輸送の際に目詰まりを起こし、操業に支障を来たすばかりでなく、極めて微細な一次微粒子3は、その製造コストの上昇を招く。一方、10μmを超えると、一次微粒子3の粒子間の空隙が拡大するので潤滑剤2が流出し易くなり、十分な量の潤滑剤2を保持できず、抜出力低減の効果が得られない。したがって、一次微粒子3の粒子径は0.001〜10μmの範囲内が好ましい。より好ましくは0.01〜1μmである。
この一次微粒子を造粒して金属炭酸塩多孔質粒子としてもよい。金属炭酸塩多孔質粒子の粒径が1μm未満では、粉末冶金用鉄基混合粉末を加圧成形する際に、潤滑剤を内包する金属炭酸塩多孔質粒子が鉄基混合粉末の間隙に偏析して圧壊され難くなり、内包された潤滑剤が放出され難くなるので、抜出力低減の効果が得られない。一方、100μmを超えると、圧粉体中に金属炭酸塩多孔質粒子がそのままの形状で残存し、圧粉体を焼結して得られる焼結体の欠陥となり、焼結体の強度低下の原因になる。したがって、金属炭酸塩多孔質粒子の粒径は、1〜100μmの範囲内とする。上記の欠点をより減少させるためには、1〜40μmの範囲内が好ましい。より好ましくは10〜25μmの範囲内である。
金属炭酸塩微粉末を造粒して金属炭酸塩多孔質粒子を製造する際に、金属炭酸塩微粉末に潤滑剤を添加することが好ましい。その潤滑剤の種類は、金属石鹸(たとえばステアリン酸亜鉛,ステアリン酸マンガン,ステアリン酸リチウム等),ビスアミド(たとえばエチレンビスステアリン酸アミド等),モノアミドを含む脂肪酸アミド(たとえばステアリン酸モノアミド,エルカ酸アミド等),脂肪酸(たとえばオレイン酸,ステアリン酸等),液状潤滑剤(たとえばリン酸エステル,ポリオールエステル,鉱油,ポリグリコール等),熱可塑性樹脂(たとえばポリアミド,ポリエチレン,ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので好ましい。
ただし脂肪酸や液状潤滑剤のような室温で液体となる潤滑剤は、金属炭酸塩微粉末の粒子間に液架橋を生じて、粒子同士が付着し凝集するので、流動性が低下する惧れがある。また、脂肪酸アミドのようなワックス系の潤滑剤は、室温で固体であるが、粘着性が高いので、粒子同士が付着して凝集し、流動性が低下する惧れがある。金属炭酸塩微粉末を造粒する際に添加する潤滑剤は、これらの特性を考慮して適宜選択する。その際、それぞれ単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
あるいは、金属炭酸塩微粉末を造粒した金属炭酸塩多孔質粒子に潤滑剤を含浸させてもよい。その潤滑剤の種類は、金属石鹸(たとえばステアリン酸亜鉛,ステアリン酸マンガン,ステアリン酸リチウム等),ビスアミド(たとえばエチレンビスステアリン酸アミド等),モノアミドを含む脂肪酸アミド(たとえばステアリン酸モノアミド,エルカ酸アミド等),脂肪酸(たとえばオレイン酸,ステアリン酸等),液状潤滑剤(たとえばリン酸エステル,ポリオールエステル,鉱油,ポリグリコール等),熱可塑性樹脂(たとえばポリアミド,ポリエチレン,ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので好ましい。
脂肪酸や液状潤滑剤は、金属炭酸塩多孔質粒子に含浸させ易いので好ましい。金属炭酸塩微粉末を造粒して得た金属炭酸塩多孔質粒子に含浸させる潤滑剤は、これらの特性を考慮して、それぞれ単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
また、金属炭酸塩微粒子に潤滑剤を添加して造粒してもよい。このようにしても、潤滑剤を内包する金属炭酸塩多孔質粒子を得ることができる。
潤滑剤の添加量(合計)が、金属炭酸塩多孔質粒子100質量部に対して10質量部未満では、圧粉体の抜出力を低減する効果が得られない。一方、400質量部を超えると、金属炭酸塩微粉末粒子あるいは金属炭酸塩多孔質粒子が凝集するので、流動性が低下する惧れがある。したがって、金属炭酸塩微粉末を造粒する際に添加する潤滑剤と、金属炭酸塩微粉末を造粒して得た金属炭酸塩多孔質粒子に含浸させる潤滑剤と、の合計含有量は金属炭酸塩多孔質粒子100質量部に対して10〜400質量部の範囲内とすることが好ましい。
ここで上記の(B)について説明する。
金属炭酸塩多孔質粒子1としては、たとえば吸油性の高い市販の合成炭酸カルシウム等が好適である。
これらの金属炭酸塩多孔質粒子1に、(A)と同様に潤滑剤2を含浸させる。使用する潤滑剤2は(A)と同じであるから説明を省略する。含浸手法は(A)と同様の方法を用いても良いし、減圧もしくは真空中で含浸を行なっても良い。
なお、(A)および(B)の構造を有する金属炭酸塩多孔質粒子1は、その製造工程で不可避的に混入する不純物(たとえば酸素,窒素,炭素,水素,金属元素,結晶水等)を含有しても良い。
次に、本発明で使用する鉄粉について説明する。
鉄粉は、有機結合剤を介してその表面に合金用粉末や切削性改善粉末を付着させたもの(以下、合金成分外装鉄粉という)が好ましい。鉄粉の表面に合金用粉末や切削性改善粉末を付着させることによって、合金用粉末や切削性改善粉末の偏析を防止する。使用する鉄粉の特性は限定せず、圧粉体を焼結した焼結製品に要求される仕様に応じて適宜選択する。
有機結合剤の種類は、脂肪酸アミド,金属石鹸を用いることが好ましい。これらの有機結合剤をそれぞれ単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。有機結合剤の添加量が0.05質量%未満では、鉄粉の表面に合金用粉末や切削性改善粉末を均一かつ十分に付着できない。一方、0.6質量%を超えると、鉄粉同士が付着し凝集するので、流動性が低下する惧れがある。したがって、有機結合剤の添加量は0.05〜0.6質量%の範囲内とするのが好ましい。なお、有機結合剤の添加量(質量%)は、粉末冶金用鉄基粉末の質量に占める有機結合剤の比率を指す。
合金用粉末の種類は、黒鉛粉末,金属粉末(たとえばCu,Mo,Ni等),B粉末および亜酸化銅粉末等が用いられる。切削性改善用粉末はMnS粉末等が用いられる。これらの合金用粉末あるいは切削性改善用粉末はそれぞれ単独で使用してもよいし、あるいは2種以上を併用してもよい。
さらに粉末冶金用鉄基混合粉の流動性を向上させるために、遊離潤滑剤を添加してもよい。遊離潤滑剤は、金属多孔質粒子に内包させた潤滑剤とは別に添加し、その添加量は粉末冶金用鉄基混合粉の質量に占める割合で1質量%以下であることが好ましい。遊離潤滑剤の種類は、金属石鹸(たとえばステアリン酸亜鉛,ステアリン酸マンガン,ステアリン酸リチウム等),ビスアミド(たとえばエチレンビスステアリン酸アミド等),モノアミドを含む脂肪酸アミド(たとえばステリアン酸モノアミド,エルカ酸アミド等),脂肪酸(たとえばオレイン酸,ステアリン酸等),熱可塑性樹脂(たとえばポリアミド,ポリエチレン,ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので好ましい。
特に好ましくは、以上のようにして得た金属炭酸塩多孔質粒子と合金成分外装鉄粉と遊離潤滑剤等を混合して、粉末冶金用鉄基混合粉末を得る。混合装置は、従来から知られている撹拌翼型ミキサー(たとえばヘンシェルミキサー等)や容器回転型ミキサー(たとえばV型ミキサー,ダブルコーンミキサー等)が使用できる。
この粉末冶金用鉄基混合粉末は優れた流動性と充填性を有し、かつ圧粉体の抜出力を低減することができる。しかも、安価な材料を用いて粉末冶金用鉄基混合粉末を製造することができる。
鉄粉の表面に有機結合剤を介して合金用粉末を付着させて合金成分外装鉄粉とした。使用した有機結合剤とその添加量(質量%)は、ステアリン酸モノアミド:0.05%,およびエチレンビスステアリン酸アミド:0.05%である。なお、有機結合剤の添加量(質量%)は、粉末冶金用鉄基混合粉末の質量に占める有機結合剤の比率を指す。合金用粉末は、Cu(銅)粉末とC(黒鉛)粉末を使用し、その添加量(質量%)はそれぞれCu:2%,C:0.8%である。なお、Cu,Cの添加量(質量%)は、粉末冶金用鉄基混合粉末の質量に占めるCu,Cの比率を指す。
また実施例として表1の金属炭酸塩多孔質粒子に表2の潤滑剤を添加含浸した。金属炭酸塩多孔質粒子の一次粒子の平均粒子径と構造、金属炭酸塩多孔質粒子の平均粒径、および潤滑剤の種類とその添加量は表2に示す通りである。なお、粒子構造は既に説明した(A)(B)の概念に準じて分類した。一次微粒子の平均粒子径,金属多孔質粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察される粒子(50個)の最大径を測定し、その平均値である。なお、添加した潤滑剤の添加量(質量%)は、粉末冶金用鉄基混合粉末の質量に占める潤滑剤の比率を指す。
また、金属炭酸塩多孔質粒子に内包させた潤滑剤とは別に遊離潤滑剤を使用した。遊離潤滑剤の種類とその添加量は表2に示す通りである。また、表2に示すように、金属炭酸塩多孔質粒子を用いずに遊離潤滑剤のみを添加した場合を比較例とした。なお、遊離潤滑剤の添加量(質量%)は、粉末冶金用鉄基混合粉末の質量に占める潤滑剤の比率を指す。
Figure 0005223547
Figure 0005223547
これらの合金成分外装鉄粉と潤滑剤含有金属炭酸塩多孔質粒子と遊離潤滑剤とを混合して粉末冶金用鉄基混合粉末とし、その流動性をJIS規格Z2502に準拠して評価した。評価の結果を表3に示す。
Figure 0005223547
表3に示すように、実施例1〜4は実施例5〜8に比べて流動性が良好であった。なお、比較例は流動度なしと評価された。
次いで、粉末冶金用鉄基混合粉末を金型(外径11mm,高さ11mm)に充填し、室温で圧力980MPaを加えて加圧成形し、円柱状の圧粉体とした。この圧粉体を金型から取り出す際の抜出力を測定した。その結果を表3に示す。また、得られた圧粉体の密度を測定した。その結果を表3に併せて示す。
表3に示すように、実施例1〜4は、実施例5〜8に比べて抜出力が低く、かつ成形密度が大きくなった。
多孔質粒子の例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 金属炭酸塩多孔質粒子
2 潤滑剤
3 一次微粒子
4 連結したチャンネル構造

Claims (9)

  1. 炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウムからなる金属炭酸塩多孔質粒子が潤滑剤を内包し、前記金属炭酸塩多孔質粒子と鉄粉とを混合してなることを特徴とする粉末冶金用鉄基混合粉末。
  2. 前記金属炭酸塩多孔質粒子が、一次微粒子の集合体であることを特徴とする請求項1に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  3. 前記一次微粒子の粒子径が、0.001〜10μmであることを特徴とする請求項2に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  4. 前記金属炭酸塩多孔質粒子が、連結したチャンネル構造を有することを特徴とする請求項1に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  5. 前記金属炭酸塩多孔質粒子の粒径が、1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  6. 前記潤滑剤の割合が、前記金属炭酸塩多孔質粒子100質量部に対して10〜400質量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  7. 前記潤滑剤が、金属石鹸、ビスアミド、脂肪酸アミド、脂肪酸、液状潤滑剤および熱可塑性樹脂の中から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  8. 前記鉄粉が、その表面に有機結合剤を介して合金用粉末を付着させてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  9. 遊離潤滑剤を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
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