JP5220261B2 - 光学式ロータリーエンコーダ及び光学式ロータリーエンコーダの組立方法 - Google Patents

光学式ロータリーエンコーダ及び光学式ロータリーエンコーダの組立方法 Download PDF

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Description

この発明は、回転軸に連結されたサーボシステムの回転位置検出に用いられる光学式ロータリーエンコーダ及びその組立方法に係り、より詳しくは容易に且つ精度良く組み立てることができるようにするエンコーダの構造及び組立方法の改善に関するものである。
図12は従来の光学式ロータリーエンコーダの組立方法を示す模式図である。図12に示すように、従来の組立方法においては、シャフト11、2個のベアリング12,16、ハウジング7、プレロードスプリング17及び軸継手15(軸継手であると共にここではベアリング押えとしての役割もする)を相互に組み合わせて接着剤等により固着し、その後、パルス円板18をシャフト11の端部に接着剤等により固定して第1の中間組立体20を組み立てる。ハウジング7には、後で第2の中間組立体を収納する軸方向に貫通した収納穴7dが形成されている。
そして、この第1の中間組立体20に対して、図13に示すように、取付座としての発光部品取付座(以下、取付座)21に、発光部品としての発光素子2と固定スケール5とが搭載されて構成された第2の中間組立体19を用意する。固定スケール5は、発光素子2の光発射口を覆うように取付座21の一側面に貼着されている。そして、この第2の中間組立体19を、図13の矢印に示すように、第1の中間組立体20のハウジング7に形成された収納穴7dに、パルス円板18と反対の方向から挿入する。収納穴7dは、第2の中間組立体19が挿入された際、周囲に所定の隙間が形成されるように、第2の中間組立体19より大きく形成されている。
その後、図14に示すように、ギャップシート23でZ軸方向の位置を維持しながらXY軸方向の位置調整をする。ここで、Z軸方向とはパルス円板18の主面に垂直な方向であり、XY軸方向とはパルス円板18の主面に平行な平面内の方向である。そして、取付座21が所定の位置に調整されたところで、図15に示すように、取付座21の周囲に接着剤27が充填され取付座21が固定される。
ここで、高精度なエンコーダとするためには、まず、XY軸方向の位置調整(パルス円板18に対する固定スケール5の主面と平行な面内の位置調整)が精度よく行われなければならない。そして、さらにはZ軸方向の位置調整(固定スケール5とパルス円板18との間のギャップ調整)が精度よく行われることにより、さらに高精度なエンコーダとすることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−140611号公報
上述のように、高精度なエンコーダとするためには、固定スケール5とパルス円板18との間のZ軸方向の正確な位置決めも必要であるが、固定スケール5とパルス円板18との間のXY軸方向の正確な位置決めが必要である。これに関して、従来の方法では、まず、Z軸方向及びXY軸方向の位置決め調整を同時に行わなければならない。そしてさらには、中間組立体19の位置調整が終了した非常にデリケートな状態において、接着剤27が固化するまで中間組立体19を正確に支持しなければならない。そのため、位置調整の作業が非常に難しいことに加え、エンコーダを高精度のものとすることは容易なことではなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、固定スケールのXY軸方向の位置決め調整を単独で行えるようにするとともに、XY軸方向の位置決め調整を容易に且つ高精度に行うことができる光学式ロータリーエンコーダ及び光学式ロータリーエンコーダの組立方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る光学式ロータリーエンコーダは、シャフトと、このシャフトに取り付けられたパルス円板と、このパルス円板に対向するようにハウジングに対し固定された固定スケールと、パルス円板と固定スケールの両側に相対向するようにそれぞれ配置された発光部品及び受光部品とを有する光学式ロータリーエンコーダにおいて、シャフトが貫通する貫通穴を有するハウジングと、ハウジングに嵌合しシャフトと直交する主面に発光部品を収納する収納部が形成され、収納部を覆うように配置される固定スケールの取付面が、主面の一部に形成されている取付座とを有し、ハウジング及び取付座の少なくともいずれか一方は、円筒内周面及び円筒外周面の少なくともいずれか一方を有していることを特徴とする。
この発明によれば、まず固定スケールの取付面が取付座の主面の一部に形成されているので、固定スケールのXY軸方向の位置決め調整とZ軸方向の位置決めとを別々に行うことができる。つまり、XY軸方向の位置決め調整を単独で行うことができる。さらには、ハウジング及び取付座の少なくともいずれか一方は、円筒内周面及び円筒外周面の少なくともいずれか一方を有しているので、取付座或いはハウジングに嵌合した取付座を、例えば、チャック装置のような中心軸位置決め支持装置を用いて、シャフト中心軸を位置決め基準とした状態で固定し、この位置決め基準に対して固定スケールを取付座のシャフトと直交する主面上でXY方向にずらしながら位置調整することができるので、固定スケールのXY軸方向の位置決め調整を容易に且つ高精度に行うことができる。
以下、本発明にかかる光学式ロータリーエンコーダ及び光学式ロータリーエンコーダの組立方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1はこの発明にかかる光学式ロータリーエンコーダの実施の形態の本体の縦断面図である。図2は発光部品取付座の正面図である。図3は図2のII−II線に沿う矢視断面図である。図1において、光学式ロータリーエンコーダの本体100は、発光部品取付座(以下、取付座)1、ハウジング7、第1,第2ベアリング12,16、シャフト11、軸継手15及びパルス円板18を有している。
ハウジング7は、概略円板状を成し中央部にベアリング収納穴7aが形成されている。この収納穴7aには、第1ベアリング12及び第2ベアリング16が、ハウジング7と中心軸を一致させて圧入されている。これらのベアリング12,16には、同じくハウジング7と中心軸を一致させてシャフト11が回転自在に挿入されている。ハウジング7の一側には、ベアリング収納穴7aを囲むようにボス部7bが形成されている。このボス部7bには円環状で周方向断面が矩形の取付座1が嵌合されている。取付座1は、ボス部7bに嵌合された後、さらにねじ9によってハウジング7に締着されている。
図2において、円環状を成す取付座1の中央部には、ハウジング7のボス部7bに嵌め込まれるための係合穴1aが形成されている。係合穴1aは円筒状の内周面を有している。取付座1のパルス円板18と対向する主面1bの周方向所定の位置には発光素子2が収納される収納部としての4個の発光部品取付穴1cが穿孔されている。発光部品取付穴1c内には、発光素子2が収納されている。主面1bの発光部品取付穴1c開口部近傍の表面は、図2に点線で示すように固定スケール5の取付面1dとされている(実際には、特に段部や溝等が形成されている訳ではなく、図に示した点線は単に領域を示している)。固定スケール5は、この取付面1dに4個の発光部品取付穴1cを覆うように配置され取付座1の取付面1dに貼着される。この発光部品取付穴1cから夫々周方向に90度離れた位置に、この取付座1をハウジング7に締着するためのねじ穴1eが形成されている。取付座1は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレ−ト)等の樹脂にて作製されている。発光素子2は、取付座1に対して特に高精度に位置決めされる必要はなく発光部品取付穴1cに単に挿入されて取り付けられている。発光素子2は、具体的には発光素子ダイオードが用いられている。固定スケール5には、図示しない多数のスリットでなるスリット窓群が形成されている。
図3に戻り、シャフト11の例えば工作機械の回転軸と接続される側の端部には、軸継手15が取り付けられている。シャフト11の反対側の端部には、パルス円板18が固定されている。パルス円板18は、ハウジング7の1側の面の全体を覆うように広がっている。パルス円板18には図示しない多数のスリットが固定スケール5に形成されたスリット窓群と対向する半径方向位置に全周にわたって形成されている。
このように構成された光学式ロータリーエンコーダの本体100に対して、パルス円板18を挟むようにして、固定スケール5と対向する位置に受光部品としての受光素子25がステイ26に支持されて配設されている。これらの機器は図示しないカバーに収納されて光学式ロータリーエンコーダとされる。
次に光学式ロータリーエンコーダの動作を説明する。電源を投入し、発光素子2を発光させると光は固定スケール5に形成されたスリット窓群を通過し、その後、パルス円板18のスリット窓を通過し、受光素子25を照射する。このとき、受光素子25は光量に比例した電流を発生する。ここで、シャフト11が回転すると、発光素子2から発光された光はパルス円板18のスリット窓で、通過、遮断を繰り返され、受光素子25の発光電流は疑似正弦波となる。そして、固定スケール5は発光素子2から出た斜めの入射光をカットして、有効平行成分光のみを通過させ、発光電波の波高値を高くする。この電流を波形整形回路にて電圧に変換し、パルス波形に整形して外部に出力する。
次に、光学式ロータリーエンコーダの本体100の組立方法を説明するが、それに先立ち、中間組立体について説明する。図4は光学式ロータリーエンコーダの組立工程の中間工程を示す。図4に示すように、中間組立体としての第1組立体30と第2組立体40とが合体して第3組立体50とされる。第1組立体30は、発光素子2(図示せず)と固定スケール5が装着された取付座1がハウジング7にねじ9で締着されたものである。第2組立体40は、シャフト11に第1ベアリング12が圧入されてなるものである。そして、第1組立体30と第2組立体40が合体したものを第3組立体50とする。この第3組立体50にパルス円板18が取り付けられて本体100が作製される。そして、この本体100に受光部品としての受光素子25、受光素子25を支えるステイ26及び図示しないカバーが取り付けられて光学式ロータリーエンコーダが作製される(図1参照)。
次に、光学式ロータリーエンコーダの本体100の組立方法を説明する。
[1工程:発光部品固定工程]
1工程である発光部品固定工程においては、取付座1に発光部品としての発光素子2が取り付けられる。発光素子2は、特に高精度に位置決めされる必要はなく発光部品取付穴1cに単に挿入されて取り付けられる。
[2工程:固定スケール固定工程]
図5は固定スケール固定工程を説明する模式図である。2工程である固定スケール固定工程においては、まず、チャック装置3等の部材の中心を位置決めして支持することができる支持装置に、取付座1をチャッキングする。すなわち、図5(a)に示すように、矢印A方向に爪3aが閉じた状態のチャック装置3に取付座1をセットし、図5(b)に示すように、矢印B方向に爪3aを開いて取付座1の中心軸とチャック装置3の中心軸とが一致するようにして取付座1を支持する。なお、取付座1を位置決め支持する装置は、必ずしもチャック装置3でなくともよく、取付座1の係合穴1aの円筒内周面に接触して中心軸が位置決め基準となるように取付座1を位置決め支持できる装置であればよい。
次に、取付座1がチャック装置3にチャッキングされている状態で、チャック装置3の中心に対して所定の位置となるように、取付座1に固定スケール5を固定する。固定スケール5は、取付面1dに4個の発光部品取付穴1cを覆うように配置され貼着される。このとき、固定スケール5は、図示しない位置決めジグに案内されて位置決めされる。この位置決めジグは、例えば、チャック装置3から支持されチャック装置3の中心に対して所定の位置に固定スケール5を位置決めするものである。具体的には、チャック装置3の中心に中心マーク3bが刻印されており、この位置決めジグはこの中心マーク3bと固定スケール5に刻印された調整マーク6とが正確に設計寸法の位置関係となるように固定スケール5を取付面1d上ですべらせて固定スケール5を位置決めする。なお、固定スケール5の位置決めに関しては、このような位置決めジグを用いる他に、コンピュータを用いた画像処理により両マークの位置を正確なものとする方法も有効である。
[3工程:取付座固定工程]
図6は取付座固定工程を説明する模式図である。3工程である取付座固定工程においては、取付座1に熱を加えて膨張させた後、冷えて収縮する際の収縮力によりハウジング7のボス部7bの円筒外周面に取付座1の係合穴1aの円筒内周面を密着させて位置決めして固定する。
50℃〜60℃の環境に30分間程度置いて適度な温度に暖めた状態にして膨張させた取付座1を常温のハウジング7に装着して放置する。そして、取付座1が常温に戻ったところで、ねじ9にてハウジング7に取付座1を締着する。
このような方法によりハウジング7に取付座1を組み付けることで、ハウジング7のボス部7bの円筒外周面に取付座1の係合穴1aの円筒内周面が密着し両者の中心軸が一致する。すなわち、2工程のチャック装置3による支持状態を再現した状態でハウジング7に取付座1が固定されることになる。そのため、取付座1とハウジング7の中心軸が一致し、固定スケール5はハウジング7の中心に対し設計寸法通りの位置に正確に位置決め固定されることとなる。このようにして第1組立体30が組み立てられる。なお、取付座1を暖める代わりにハウジング7を冷やして縮小させこれによって両者を嵌合させても同様の効果を得ることができ、同様の組立方法で組み立てることができる。
このように本実施の形態の光学式ロータリーエンコーダにおいては、ハウジング7と取付座1とを有し、ハウジング7はシャフト11が貫通する円筒面を形成するベアリング収納穴(貫通穴)7aを有しており、取付座1はハウジング7に嵌合するとともに、シャフト11と直交する主面1bに発光部品である発光素子2を収納する発光部品取付穴1cが形成され、発光部品取付穴1cを覆うように配置される固定スケール5の取付面1dが、主面1bの一部に形成されているので、固定スケール5のXY軸方向の位置決め調整とZ軸方向の位置決めとを別々に行うことができる。さらには、取付座1及びハウジング7の少なくともいずれか一方が、円筒内周面を有しているので、この円筒内周面をチャック装置3のような中心軸位置決め支持装置を用いて、シャフト中心軸を位置決め基準とした状態で固定することができる。すなわち、取付座1のみをチャック装置3を用いて固定し、或いは取付座1が嵌合したハウジング7をチャック装置3を用いて固定することができる。そしてこの状態で、位置決め基準に対して固定スケール5を取付座1のシャフト11と直交する主面1b上でXY方向に滑らし位置をずらせながら位置調整することができる。そのため、XY軸方向の位置決め調整を容易に且つ高精度に行うことができる。
また、固定スケール5は、取付座1を介してハウジング7に位置決めされて固定されており、取付座1は、円環状を成し中心軸が位置決め基準となるように位置決め支持装置で支持された状態で中心軸に対して所定の位置に固定スケール5が位置決めされて固定され、さらに、取付座1は、熱を加えられて膨張した後、冷えて収縮する際の収縮力によりハウジング7のボス部7bの円筒外周面に自らの係合穴1aの内周面を密着させて位置決め固定される。そのため、ハウジング7の中心軸に対して、固定スケール5をXY方向平面内で容易に且つ精度よく位置決め固定することができる。これにより、組立作業が容易で且つ高精度に光学式ロータリーエンコーダを組み立てることができる。
さらに、この固定スケール固定工程にて用いられる位置決め支持装置は、取付座1の係合穴1aの円筒内周面をチャッキングするチャック装置3であるので、取付座1を中心軸が位置決め基準となるように容易に位置決め支持することができる。
さらにまた、取付座1は樹脂で作製されているので、熱に対する伸縮率が大きく低い温度で暖めた状態でもハウジング7に嵌め合わすことができる。
なお、本実施の形態においては、1工程である発光部品固定工程において、取付座1に発光部品としての発光素子2が取り付けられる。しかしながら、発光素子2は、上述のように特に高精度に位置決めされる必要はないので、2工程である固定スケール固定工程の後に取り付けが行われてもよい。さらに、寿命により切れた発光素子2を取り替え可能とするメンテナンス用に、例えばハウジング7に発光素子2取り替え用の穴を設けた構造とする場合には、3工程である取付座固定工程の後に発光素子2の取り付けが行われてもよい。
また、本実施の形態においては、2工程である固定スケール固定工程において、取付座1に固定スケール5が貼着されてから、取付座1がハウジング7に固定されるが、逆に取付座1をハウジング7に固定した後、ハウジング7をチャック装置3で固定し、この状態にて取付座1に固定スケール5を固定するようにしてもよい。このような順序とすることにより、チャック装置3は金属のハウジング7のベアリング収納穴7aを掴むので爪の押圧力による変形が樹脂の取付座1を掴むときより小さくなり、より高精度なものとすることができる。さらには、取付座1をハウジング7に固定して一体とした後、ベアリング収納穴7aの穴中心を位置決め基準とすることにより、取付座1をハウジング7に嵌合したときの嵌め合い誤差が無くなるので、さらに高精度なものとすることができる。
さらにまた、本実施の形態においては、発光部品としての発光素子2が収納される収納部は、取付座1を貫通する発光部品取付穴1cであるが、発光素子2の収納部は貫通穴でなく凹部とされてもよい。
[4工程:シャフト・ジグ係合工程]
図7はギャップ調整ジグの形状を示す説明図である。図8はシャフト・ジグ係合工程を説明する模式図である。図7において、ギャップ調整ジグ8は概略円板状を成し中央に凹部8dが形成され、この凹部8dの開口部の周囲に基準面としてのシャフト当たり面8aが形成されている。なお、ここで(組み立て)基準面とは、複数の部品を組み立てる際の基準となる面のことであり、例えば2つの組立体を組み合わせるとき、2つの組立体を同一の面を基準に組み立てておき、両基準面が一致するように2つの組立体を組み合わせれば両組立体間の組み立て誤差は減るが、2つの組立体を夫々異なる面を基準に組み立て、両基準面間を所定の寸法となるように2つの組立体を組み合わせれば、両基準面間を所定の寸法にする際の誤差が合体物に含まれてしまうので組立精度は先のものより落ちる。
図7に戻り、ギャップ調整ジグ8の表面8bの周方向所定の位置には、固定スケール5を逃がすための溝8cが形成されている。このギャップ調整ジグ8は、後工程の組立においてパルス円板18とハウジング7(つまり、パルス円板18と固定スケール5)との位置関係が正確なものとなるように、表面8bに対するシャフト当たり面8aの深さD1が非常によい精度に作製されている。
4工程であるシャフト・ジグ係合工程においては、このギャップ調整ジグ8に対して、図8に示すように第1ベアリング12が圧入されたシャフト11、すなわち、第2組立体40を、シャフト11の基準面11dがギャップ調整ジグ8のシャフト当たり面8aに密着するようにして係合させてギャップ調整ジグ8上に立設させる。
[5工程:第3組立体組立工程]
図9は第3組立体組立工程の様子を示す模式図である。図10は第3組立体組立工程の結果得られた第3組立体の縦断面図である。5工程としての第3組立体組立工程においては、ギャップ調整ジグ8に係合した状態の第2組立体40の第1ベアリング12に第1組立体30のハウジング7を圧入し、プレロードスプリング17を挿入し第2ベアリング16を圧入し、軸継手15をシャフト11の端部に固着して図10に示す第3組立体50が組み立てられる。
図9において、シャフト11の基準面11dがギャップ調整ジグ8のシャフト当たり面8aに当接した状態の第2組立体40に対して、図9の上方から第1組立体30を嵌め合わせて行く。つまり、第1組立体30は、ハウジング7に形成されたベアリング挿入穴7aに第1ベアリング12を徐々に挿入させながら図9の下方に下がって行く。しかしながら、第1組立体30は、どこまでも下がることはなく、取付座1の主面1bがギャップ調整ジグ8の表面8bに密着した位置で押し止まる。ここで、表面8bとシャフト当たり面8aとの位置関係は、上述のように深さD1として非常によい精度に作製されている。そのため、この深さD1の精度が、そのまま、シャフト11の基準面11dと取付座1の主面1bとの位置関係に写される。つまり、シャフト11の基準面11dと取付座1の主面1bとが非常によい位置精度となるように組み立てられる。一方、固定スケール5は、取付座1の主面1bに形成された取付面1d上に貼着されている。この結果、シャフト11の基準面11dと固定スケール5の表面とのギャップD2が非常に精度のよいものとなる。また、取付座1の主面がギャップ調整ジグ8の表面8bに当接した状態で組み立てるのでシャフト11が垂直にしっかりと立設し組み立て作業が容易となる。
[6工程:パルス円板取付工程]
図11はパルス円板取付工程を示す縦断面図である。6工程としてのパルス円板取付工程は、5工程にて組み立てられた第3組立体50からギャップ調整ジグ8が取り外され、今までギャップ調整ジグ8が係合していたシャフト11の基準面11dにパルス円板18が固着される。このような組立方法とすることで、パルス円板18の主面と固定スケール5の表面との間のギャップD3の精度が高い状態で光学式ロータリーエンコーダの本体100を組み立てることができる。つまり、非常によい精度に作製されたギャップD1の精度が、他の部材の位置決め誤差を殆ど含むことなく、ギャップD2、ギャップD3に写される。そのため、ギャップ調整ジグ8のギャップD1の精度さえ良くしておけば、非常に容易にパルス円板18と固定スケール5との位置関係を高精度とすることができる。
このように組み立てられた本体100に受光手段としての受光素子25及びこの受光素子25を支えるステイ26及び図示しないカバーが取り付けられて光学式ロータリーエンコーダが作製される(図1参照)。
以上のように、この実施の形態の光学式ロータリーエンコーダの組立方法においては、シャフト11に第1ベアリング12が圧入されてなる第2組立体40を、シャフト11の基準面11dがギャップ調整ジグ8のシャフト当たり面8aに密着するようにして係合させるシャフト・ジグ係合工程と、第2組立体40の第1ベアリング12に第1組立体30のハウジング7を圧入して第3組立体50を組み立てる第1組立体・第2組立体合体工程とを有するので、シャフト11の基準面11dとギャップ調整ジグ8のシャフト当たり面8aとが当接した状態で第3組立体50が組み立てられ、シャフト11の基準面11dと固定スケール5の表面と間のギャップD2を非常に精度よく組み立てることができ、さらに、ギャップ調整ジグ8のシャフト当たり面8aが当接していたシャフト11の基準面11dにパルス円板18を固着するので、パルス円板18の主面と固定スケール5の表面との間のギャップD3を高い精度とすることができる。
なお、発光部品固定工程、固定スケール固定工程及び取付座固定工程とからなる第1組立体30を一連の組み立てる工程と、第2組立体40を組み立てた後、これをギャップ調整ジグ8に係合させるシャフト・ジグ係合工程とは順番の前後が入れ替わってもよい。
以上説明したように、この発明は例えば工作機等に用いられる回転軸の回転座標絶対位置を高精度且つ高信頼性で検出する光学式ロータリーエンコーダに好適なものである。
この発明にかかる光学式ロータリーエンコーダの本体の縦断面図である。 発光部品取付座の正面図である。 図3のII−II線に沿う矢視断面図である。 光学式ロータリーエンコーダの組立方法の中間工程を示す模式図である。 固定スケール固定工程を説明する模式図である。 取付座固定工程を説明する模式図である。 ギャップ調整ジグの形状を示す説明図である。 シャフト・ジグ係合工程を説明する模式図である。 第1組立体・第2組立体合体工程の様子を示す模式図である。 第1組立体・第2組立体合体工程の結果得られた第3組立体の縦断面図である。 パルス円板取付工程を示す縦断面図である。 従来の光学式ロータリーエンコーダの組立方法を示す模式図である。 発光部品取付座をハウジングに固定する様子を示す模式図である。 ギャップシートでZ軸方向の位置を保持しながら発光部品取付座のXY軸方向の位置調整をする様子を示す模式図である。 接着剤を充填し発光部品取付座を固定する様子を示す模式図である。
符号の説明
1 発光部品取付座(取付座)
1a 円筒内周面を形成する取付座1の係合穴
1b パルス円板18と対向しシャフト11と直交する取付座1の主面
1c 発光部品取付穴(収納部)
1d 取付座1の形成された固定スケール5の取付面
2 発光素子(発光部品)
3 チャック装置(位置決め支持装置)
5 固定スケール
7 ハウジング
7a ベアリング収納穴(貫通穴)
7b ボス部
8 ギャップ調整ジグ
9 ねじ
11 シャフト
11d シャフト11の基準面
12 第1ベアリング
15 軸継手
16 第2ベアリング
17 プレロードスプリング
18 パルス円板
25 受光素子
26 ステイ
30 第1組立体
40 第2組立体
50 第3組立体
100 本体

Claims (7)

  1. シャフトと、該シャフトに取り付けられたパルス円板と、該パルス円板に対向するようにハウジングに対し固定された固定スケールと、前記パルス円板と前記固定スケールの両側に相対向するようにそれぞれ配置された発光部品及び受光部品とを有する光学式ロータリーエンコーダにおいて、
    前記シャフトが貫通する貫通穴を有するハウジングと、
    円環状をなし前記ハウジングに嵌合し前記シャフトと直交する主面に前記発光部品を収納する収納部が形成され、前記収納部を覆うように配置される前記固定スケールの取付面が、前記主面の一部に形成されている取付座とを有し、
    前記固定スケールの表面に位置決め用マークが形成され、前記固定スケールは、前記取付座の中心軸に対し前記位置決め用マークが所定の位置となるように位置決めして固定され、
    前記取付座と前記ハウジングとは、前記取付座の円筒内周面が前記ハウジングの円筒外周面に嵌るように温度差を与えられて嵌め合わされ、前記温度差をなくされて前記ハウジングの前記円筒外周面に前記取付座の前記円筒内周面が密着させて固定されている
    ことを特徴とする光学式ロータリーエンコーダ。
  2. 前記取付座は、樹脂で作製されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式ロータリーエンコーダ。
  3. シャフトと、該シャフトに取り付けられたパルス円板と、該パルス円板に対向するようにハウジングに対し固定された固定スケールと、前記パルス円板と前記固定スケールの両側に相対向してそれぞれ配置された発光部品及び受光部品とを有する光学式ロータリーエンコーダの組立方法において、
    円環状の取付座に前記発光部品を固定する発光部品固定工程と、
    前記取付座を中心軸が位置決め基準となるように位置決め支持装置で支持し、この状態で前記中心軸に対して所定の位置となるように固定スケールを位置決めして前記取付座に固定する固定スケール固定工程と、
    前記取付座の円筒内周面が前記ハウジングの円筒外周面に嵌るように両者に温度差を与えて嵌め合わせた後、前記温度差をなくすことにより前記ハウジングの円筒外周面に前記取付座の前記円筒内周面を密着させて両者を固定する取付座固定工程とを有する
    ことを特徴とする光学式ロータリーエンコーダの組立方法。
  4. 前記シャフトに第1ベアリングが圧入されてなる第2組立体を、前記シャフトの基準面がギャップ調整ジグの基準面に密着するように係合させるシャフト・ジグ係合工程を実行した後、
    前記発光部品固定工程、前記固定スケール固定工程および前記取付座固定工程により組み立てられた第1組立体のハウジングを、前記第2組立体の前記第1ベアリングに挿入して第3組立体を組み立てる第3組立体組立工程とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学式ロータリーエンコーダの組立方法。
  5. 前記第3組立体から前記ギャップ調整ジグを外し、前記シャフトの前記基準面に前記パルス円板を固定するパルス円板固定工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の光学式ロータリーエンコーダの組立方法。
  6. 前記固定スケール位置決め固定工程にて用いられる前記位置決め支持装置は、前記取付座の円筒内周面をチャッキングするチャック装置である
    ことを特徴とする請求項に記載の光学式ロータリーエンコーダの組立方法。
  7. 前記取付座は、樹脂で作製されている
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の光学式ロータリーエンコーダの組立方法。
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