JP5217845B2 - ロボット操作装置及びロボット操作システム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施の形態1のロボット操作装置を組み込んだロボット100の利用形態の模式図で、ここでは、テレビ会議システムに利用した例を示している。図1には自会議室を示しており、ネットワークを介して相手会議室との間で映像及び音声をやりとりする通常のテレビ会議システムが構築されているものとする。
この例では、自会議室内のテーブルTBに、5名の参加者a〜eが着席している。そして、テーブルTB上には本実施の形態1のロボット操作装置を組み込んだロボット100が配置されており、参加者a〜eからの指示によりテーブルTB上を動き回る。ロボット100は、撮影手段としてのカメラ106(図2参照)を搭載しており、参加者の顔を撮影したり、例えばディスプレイやホワイトボードなどの資料10や資料20を撮影する。撮影した映像は、相手会議室側へと送信される。
ロボット100は、駆動部101、操作入力部102、情報提示部103、位置検出部104、ベースポイントデータベース105、撮影手段としてのカメラ106、遠隔地の相手会議室と通信を行うための通信部107及びロボット100全体を制御する制御部108を備えている。
ロボット100が図上部を向いているときの状態をベクトル(0,1)で表すと、時計回りに90度回転したときの状態はベクトル(1,0)として表される。
ベースポイントデータベース105には、IDと、座標値と、更新時間と、タイプと、ユーザとが記録されている。「ID」は、ベースポイントを一意に定めるIDである。座標値は、ベースポイントの座標値であり、ここでは二次元平面上の座標値(x、y)を示す。「更新時間」は、このベースポイントがベースポイントデータベース105内に格納された時間、又はデータが更新された時間である。「タイプ」は、このベースポイントが作成された要因、すなわちユーザのロボット100に対する操作入力で作成されたか、又は、予め登録されたかの区別を示すもので、前者は「入力」、後者は「指定」として記録される。「ユーザ」とは、このデータを作成した参加者を識別するためのIDを示す。
図5は、実施の形態1のロボット100の動作の流れを示すフローチャートである。以下、ロボット100はテーブルTB上、つまり平面上を動作するものとし、位置情報は二次元座標で表されるものとして説明する。
電源が投入されてロボット100の動作が開始されると、ロボット100はまず、予め設定されたデフォルトの複数の動作候補を提示する(S1)。ここでは、図1に示すように、ロボット100の前方に例えば、45゜ずつ方向を異ならせた3つの矢印と、その矢印を特定する番号1〜3とを、動作候補として情報提示部103によりテーブルTB上に投影表示するものとする。そして、参加者は、3つの矢印の何れかを選択する。選択方法としては、ロボット100の操作入力部102から、矢印に対応する番号を入力するなどして選択する。なお、ここでは、矢印の何れかが選択された場合、予め設定された動作距離(例えば30cm)だけ進むように構成されているものとする。
制御部108は、割り込み指示があるかを常に監視しており、割り込み指示があると(S21)、ロボット100の移動動作を停止させ(S22)、全ての投影表示(動作候補の提示・予告表示)を停止させる(S23)。そして、位置検出部104からロボット100の現在位置を取得し、取得した現在位置データをベースポイントデータベース105に追加し、割り込み処理を終了する。割り込み処理終了後は、図5のフローチャートのステップS8の処理に移行する。
図7は、動作候補の生成方法の流れを示すフローチャートである。
まず、ベースポイントデータベース105の中から、ロボット100の現在位置との距離が小さい順に、少なくとも2個以上のベースポイントを選択する(S31)。選択数は任意であるが、ここでは3個選択するものとする。そして、選択された3個のベースポイントから2個を選択したベースポイントの各組み合わせ毎に、次の図8に示すような線分データを作成する(S32)。ここで、例えば図1のベースポイントA、B、Cを選択したとすると、各組み合わせは(A,B)、(B,C)、(A,C)の3通りとなる。
線分データは、2個選択したベースポイントの一方を始点、他方を終点とし、そのそれぞれの座標値と、始点と終点間の距離と、始点と終点間を結ぶ線の傾きと、始点と終点間を結ぶ線に垂直な線分の傾きとで構成される。距離の計算方法には複数の候補が考えられるが、ここでは単純にユークリッド距離を用いるものとする。垂直な成分の傾きは、始点と終点間を結ぶ線に垂直な線分の傾き1と、その線分の方向とは180゜逆の方向の線分の傾き2との2つが登録される。「始点と終点間を結ぶ線の傾き」は、それぞれロボット100の向いている向きと同様の方向ベクトルで表現される。線分データは、動作候補の作成、動作の予告表示などの際に使われる。
図9は、線分データの作成方法の流れを示すフローチャートである。ベースポイントの各組み合わせ毎に線分データが作成されるが、ここでは、一つの組み合わせに対して行われる線分データの作成方法について図9を参照して説明する。
具体的には始点が(px1,py1)、終点が(px2,py2)で表されるときに、
D=sqrt((px2−px1)2+(py2−py1)2)
で表される値Dを距離とする。
具体的には
((px2−px1)/D,(py2−py1)/D)
として表されるベクトルが傾きの方向ベクトルとなる。以下、傾きの方向ベクトルを(d1,d2)と表す。
ロボットの向きの方向ベクトルが(o1,o2)で表されているとき、
内積は、
o1×d1+o2×d2
で計算される。
具体的には、反時計回りに90度回転させるアフィン変換により、
(−d2,d1)
が求める値となる。
具体的には、
(d2,−d1)
が求める値となる。
以上の線分データの作成処理を、全てのベースポイントの組み合わせについて行う。
具体的には、
ロボットの現在位置の位置ベクトルP(p1,p2)を始点とし、
線分データの傾き(d1,d2)の方向と、垂直線分の傾き1(−d2,d1)の方向と、垂直線分の傾き2(d2,−d1)の方向のそれぞれを動作方向とした3つの動作指示を作成する(図7のS33)。
線分データの傾き(d1,d2)の方向の対応した動作指示ベクトルは、線分データの距離Dに基づいて以下のように計算される。
(p1+(D/k)×d1,p2+(D/k)×d2)
:kは定数
以上のように、動作候補は、ベースポイント間の幾何学的な関係から生成されており、1つの線分データに対して3つの動作指示が動作候補として生成される。なお、動作候補の動作距離は、線分データの距離Dに基づいて計算するため、ベースポイント間の距離が短い場合には動作距離も短くなり、ベースポイント間の距離が長い場合には動作距離も長くなる。したがって、例えば参加者がロボット100を細かく動かしているような場合には動作候補の動作距離も短くなり、その場のロボットの動作状況に見合った動作距離が生成されるようになっている。
(1)線分データの傾き(d1,d2)の方向(図10(e)の矢印1a)
(2)垂直線分の傾き1(−d2,d1)の方向(図10(e)の矢印2a)
(3)垂直線分の傾き2(d2,−d1)の方向(図10(e)の矢印3a)
図11は、図1の利用形態における、本実施の形態1の動作説明図である。ここでは、ベースポイントCの位置にロボット100が位置し、A点の方向に向かっているものとする。そして、A点に向かう途中で動作方向を変更し、資料10が適切に撮影できる位置に移動させた後、今度は資料20が適切に撮影できる位置へと移動させる場合について考える。ここでは、簡単のため、A−B間を結んだ線に平行に資料10が配置され、A−C間を結んだ線に平行に資料20が配置されているものとする。
実施の形態1では、ロボットとロボットを操作する人物が同一の空間を共有していることを前提としたものであった。このため、例えば相手会議室の参加者が自会議室側のロボットを操作するといった、遠隔操作を行う場合に生じる問題については対策が取られていない。すなわち、例えば相手会議室からは自会議室側の空間の情報を十分に把握しきれないために、動作指示が実際には不適切であっても、それを相手会議室側では認識できないという問題があった。例えば、テーブルの端からロボットが落ちてしまうような動作指示を出してしまう場合等が該当する。本実施の形態2は、上記の問題の解決を図るものであり、遠隔地(相手会議室)から指示された動作指示を実際にロボット500に実行させる前に、ロボット500と空間を共有する自会議室側の参加者に通知して、介入又は承認を求めるような構成とするものである。
自会議室と相手会議室とは、ネットワークを介して接続され、一般のテレビ会議システムが構築されていると共に、ネットワークには、ベースポイントを管理するサーバ200が接続されている。なお、この実施の形態2では、自会議室に存在する参加者a〜eと、遠隔地の相手会議室に存在する参加者fが共に自会議室に配置されたロボット本体300を動作させるものとする。また、自会議室側では、自会議室の参加者(図14の例では特に参加者e)が、ロボット操作装置としてのロボット側クライアント400を使用してロボット本体300を動作させるものとする。
実施の形態2のロボット500は、ロボット本体300と、ロボット本体300を駆動するロボット側クライアント400とから構成されている。ロボット本体300は、駆動部101と、カメラ106と、ロボット側クライアント400とのデータの入出力を行うための入出力インタフェース(IF)301と、制御部302とを備えている。
表示画面700は、ロボット500の動作候補やベースポイント等が表示されるロボット情報表示画面701と、ロボット情報表示画面701に表示された動作候補を番号で選択するための選択ボタンが表示された入力表示画面702と、ロボット500のカメラ106で撮影された映像が表示されるロボットカメラ映像表示画面703と、相手会議室を俯瞰で撮影した映像が表示される俯瞰映像表示画面704とから構成されている。
図17は、実施の形態2のロボット操作システムの各装置間のデータの流れ及びそれぞれの装置における処理の流れを示す図である。
ロボット側クライアント400の制御部405は、割り込み指示があるかを常に監視しており、割り込み指示があると(S411)、ロボット500の動作を停止させ(S412)、全ての表示(動作候補の提示・予告表示)を停止させる(S413)。そして、位置検出部104からロボット500の現在位置を取得し(S414)、取得した現在位置データをサーバ200に送信する(S415)。サーバ200は、ロボット側クライアント400からの現在位置データを受信すると(S211)、ベースポイントデータベース201に追加し(S212)、割り込み処理を終了する。割り込み処理終了後は、図17のフローチャートのステップ203の処理に移行する。
Claims (10)
- ロボットに動作指示を与え、ロボットを動作させるためのロボット操作装置であって、
ユーザが操作をする入力部と、
該入力部の操作によってユーザから入力された動作指示の履歴を蓄積するデータベースと、
該データべースに蓄積された動作指示の履歴に基づいて前記ロボットの次の移動経路に関する動作候補を複数生成する動作候補生成部と、
該動作候補生成部で生成された複数の動作候補をユーザにより選択可能に提示する情報提示部と
を備えたことを特徴とするロボット操作装置。 - 動作指示の履歴は、ロボットが移動する際の目標とする位置を示す目標位置の履歴及び/又は前記入力部を介して前記ユーザから動作方向の変更が指示されたときの前記ロボットの位置の履歴であることを特徴とする請求項1記載のロボット操作装置。
- 前記データベースは更に、前記入力部から新たな動作指示が入力されない場合の前記ロボットの現在位置を、ロボットの滞在位置を示す位置データとして蓄積し、及び/又は、ユーザにより予め指定された指定位置を位置データとして蓄積し、前記動作候補生成部は、前記データベースに蓄積された前記複数の位置データに基づいて前記ロボットが次に動作する動作候補を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のロボット操作装置。
- 前記動作候補生成部は、前記ロボットの現在位置を示す現在位置データと前記データベースに蓄積された前記複数の位置データとに基づいて前記動作候補を生成することを特徴とする請求項3記載のロボット操作装置。
- 前記動作候補生成部は、前記データベースに記憶された複数の位置データのうち、前記ロボットの現在位置に近い順に所定数選択した複数の位置データと、前記ロボットの現在位置とに基づいて前記動作候補を生成することを特徴とする請求項3記載のロボット操作装置。
- 前記動作候補生成部は、前記データベースに蓄積された前記複数の位置データが示す複数の位置のそれぞれの位置と位置との間の幾何学的な関係から前記動作候補を生成することを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載のロボット操作装置。
- 前記動作候補生成部は、前記データベースに蓄積された前記複数の位置データのうちの2点間を結ぶ直線に平行な方向を動作方向とした動作候補を生成することを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れかに記載のロボット操作装置。
- 前記動作候補生成部は、前記データベースに蓄積された前記複数の位置データのうちの2点間を結ぶ直線に垂直な方向を動作方向とした動作候補を生成することを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れかに記載のロボット操作装置。
- 請求項1乃至請求項8の何れかのロボット操作装置と、該ロボット操作装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワーク及び前記ロボット操作装置を介して前記ロボットに動作指示を送信して前記ロボットを遠隔操作する遠隔操作クライアントと、前記ネットワークに接続されたサーバとを備え、
前記ロボット操作装置の前記データベース及び前記動作候補生成部を、前記ロボット操作装置に代えて前記サーバに設け、
前記ロボット操作装置及び前記遠隔操作クライアントのそれぞれからの前記ロボットに対する動作指示の履歴を前記サーバに設けた前記データベースに蓄積するようにし、該データベースに蓄積された動作指示の履歴に基づいて前記サーバに設けた前記動作候補生成部が前記ロボットが次に動作する動作候補を生成し、前記ロボット操作装置及び前記遠隔操作クライアントに送信するようにしたことを特徴とするロボット操作システム。 - 前記ロボット操作装置は、前記遠隔操作クライアントから前記ネットワークを介して前記ロボットに対する動作指示を受信すると、該動作指示に基づき前記ロボットを実際に動作させる前に、前記動作指示に基づく動作予告を、予め設定された一定時間が経過するまで自装置の前記情報提示部に表示し、その間に自装置の前記入力部から別の動作指示が入力されなければ、前記遠隔操作クライアントからの前記動作指示に基づき前記ロボットを動作させ、一方、自装置の前記入力部から別の動作指示が入力されれば、該動作指示を優先して前記ロボットに動作させることを特徴とする請求項9記載のロボット操作システム。
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