JP5210851B2 - 接地極および接地極の施工方法 - Google Patents

接地極および接地極の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、変圧器、避雷器、高圧機器等、電力設備を接地するために、コンクリート柱や木柱、複合鉄筋コンクリート柱、鋼管柱(以下、単に「電柱」という)に近接する場所の地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極および接地極の施工方法であって、特に、接地抵抗を低減することを可能とする接地極および接地極の施工方法に関する。
変圧器、避雷器、高圧機器等、電力設備を架設する電柱には、落雷や漏電による事故を防ぐために、電気設備に関する技術基準を定める省令(以下、「省令」という)により、接地対策を義務付けられている。この接地対策に伴う接地工事は、電柱に近接する場所の地中に接地極を埋設して、その接地極と電力設備を中継するために電柱に取り付けられる接地端子に接地極を接続する工事である。これによって、接地された電力設備は、設備の運転の障害となる異常電流(以下、「接地電流」という)が生じると、その接地電流が接地端子を経由して接地極に流れ、接地極から接地電流を大地に逃がして、故障を未然に防ぐことができる。
そして、この接地工事で使用される接地極は、主に、導電性を有する棒状の接地棒や、この接地棒同士を連結することで地中に深く打ち込むことができる連結式接地棒(特許文献1および2)などがある。
実開昭49−52036号公報 特開平09−298073号公報
ところで、接地工事は、省令により、電力設備の種類毎に必要とされる接地抵抗値が決められており、また、接地極は、地表から75cm以上の深さに埋設しなければならない。よって、従来の接地棒もしくは連結式接地棒の接地工事では、深さ75cm以上の埋設穴を逆円錐状に掘削し、その埋設穴の底部から接地棒もしくは連結式接地棒をハンマーなどで地中に打ち込んでいた。
しかし、接地棒もしくは連結式接地棒の接地抵抗が省令で定める接地抵抗値を満足することができないときは、埋設した接地棒もしくは連結式接地棒から数メートル離した位置に、新たに埋設穴を掘削し、接地棒もしくは連結式接地棒を埋設しなければならず、接地抵抗が省令で定める接地抵抗値を満足するまで続ける必要があった。よって、掘削場所が礫質の地質などで、接地抵抗が落ちにくい場所で行われる接地工事は、接地棒もしくは連結式接地棒を複数ヶ所に打ち込む必要があり、その都度、埋設深さ75cm以上の埋設穴を掘るため、多大な労力や費用が伴っていた。
よって、本発明は、かかる事情に鑑み、手間を掛けずに施工することができ、しかも、さらに接地抵抗を低減することができる接地極および接地極の施工方法を提供することを 課題とする。
本発明に係る接地極は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極であって、地中に打ち込み可能な長尺状の第一接地部材と、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第一接地部材または第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備え、第二接地部材は、第一接地部材を通す挿入口と、該挿入口を通る第一接地部材に押し曲げられて該第一接地部材に押し付けられる弾性を有する可撓部とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、第二接地部材を据え付け可能な形状に埋設穴を掘削することで、手間を掛けずに、1箇所の埋設穴に対して、第一接地部材および第二接地部材の埋設を一緒に行うことができる。さらに、本発明に係る接地極の1箇所あたりの埋設穴で得られる接地抵抗は、地表から深さ方向に向かって第一接地部材を打ち込むことで低減し、さらに、板状の第二接地部材で土壌との接触面積を広げることで低減することができる。よって、従来の接地工事よりもさらに接地抵抗を低減することができる。
また、本発明に係る接地極の施工方法は、前記接地極の施工方法であって、第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部に第二接地部材を配置する配置工程と、配置工程の後に行う、第二接地部材の挿入口を通して埋設穴の底部から下方に向けて少なくとも一本の第一接地部材を打ち込む打ち込み工程と、打ち込み工程と同時に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材を電気的に接続する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、最初の掘削工程で第二接地部材を据え付け可能な形状に埋設穴を掘削することで、その後の工程で埋設穴を掘り直す必要はなく、手間を掛けずに、1箇所の埋設穴に対して、第一接地部材および第二接地部材の埋設を一緒に行うことができる。さらに、本発明に係る接地極の1箇所あたりの埋設穴で得られる接地抵抗は、地表から深さ方向に向かって第一接地部材を打ち込むことで低減し、さらに、板状の第二接地部材を埋設穴の底面に配置することで低減することができる。よって、従来の接地工事よりもさらに接地抵抗を低減することができる。
また、本発明に係る接地極の施工方法は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極であって、地中に打ち込み可能な長尺状の第一接地部材と、該第一接地部材を挿入可能な筒状の連結部を有する第二接地部材であって、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第一接地部材または第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備える接地極の施工方法であって、第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部から下方に向けて少なくとも一本の第一接地部材を打ち込む打ち込み工程と、打ち込み工程において地中に打ち込まれる第一接地部材の進路が障害物によって妨げられて所望の深さ以上に打ち込めない場合に、その第一接地部材を打ち込めない部分を切断する切断工程と、切断工程の後に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材の連結部を電気的に連結する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、切断工程または連結工程の後に行う、第一接地部材の接地抵抗または第一接地部材および第二接地部材の接地抵抗を測定する測定工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、第二接地部材を据え付け可能な形状に埋設穴を掘削することで、手間を掛けずに、1箇所の埋設穴に対して、第一接地部材および第二接地部材の埋設を一緒に行うことができる。さらに、本発明に係る接地極の1箇所あたりの埋設穴で得られる接地抵抗は、地表から深さ方向に向かって第一接地部材を打ち込むことで低減し、さらに、板状の第二接地部材で土壌との接触面積を広げることで低減することができる。よって、従来の接地工事よりもさらに接地抵抗を低減することができる。
また、本発明に係る接地極の施工方法は、地中に既に打ち込まれている長尺状の第一接地部材と、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備え、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極の施工方法であって、第一接地部材の一端が掘り起こされるようにしつつ、第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部に第二接地部材を配置する配置工程と、配置工程の後に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材を電気的に接続する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、最初の掘削工程で、地中に既に打ち込まれている第一接地部材の一端を掘り起こし、第二接地部材を据え付け可能な形状に埋設穴を掘削することで、その後の工程で埋設穴を掘り直す必要はなく、手間を掛けずに、1箇所の埋設穴に対して、打ち込まれていた第一接地部材に第二接地部材を連結することができ、また、掘削工程前から打ち込まれていた第一接地部材および第二接地部材の埋設を一緒に行うことができる。
さらに、本発明に係る接地極の1箇所あたりの埋設穴で得られる接地抵抗は、打ち込まれていた第一接地部材で低減し、さらに、板状の第二接地部材で土壌との接触面積を広げることで低減することができる。よって、従来の接地工事よりもさらに接地抵抗を低減することができる。
また、本発明に係る接地極の施工方法は、打ち込み工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第一接地部材の周囲の土壌、および/または、連結工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第二接地部材の周囲の土壌の少なくともいずれか一方の土壌に対し、接地電流を大地へ逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を注入する地質改善工程をさらに備えるようにすることもできる。
かかる構成によれば、接地抵抗低減剤により第一接地部材および/または第二接地部材の周囲の土壌を地質改善することで、手間を掛けずに、接地抵抗をさらに低減することができる。
また、そのような場合、第一接地部材の周囲の土壌に対して接地抵抗低減剤を注入するか否かを確認すべく、打ち込み工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第一接地部材の接地抵抗を測定する測定工程、および/または、第二接地部材の周囲の土壌に対して接地抵抗低減剤を注入するか否かを確認すべく、連結工程の後から埋め戻し工程の前までにおける連結された第一接地部材および第二接地部材の接地抵抗を測定する測定工程をさらに備えるようにすることができる。
かかる構成によれば、第一接地部材や第二接地部材の接地抵抗を測定することで、その測定結果により、地質改善工程を行う必要があるか否かを確認することができる。
以上の如く、本発明に係る接地極および接地極の施工方法は、1箇所の埋設穴に対して、第一接地部材および第二接地部材の埋設を一緒に行うことができるため、手間を掛けずに施工することができ、しかも、従来よりもさらに接地抵抗を低減することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明に係る接地極の実施形態について、図面を参酌しつつ、説明する。
参考例
まず、参考例に係る接地極の構造について、図1および図2を参酌しつつ説明する。参考例に係る接地極1は、導電性を有する長尺状の丸棒である第一接地部材2と、第一接地部材2の一端(上端)に電気的に接続され、導電性を有する円板状の第二接地部材3と、電柱Pに取り付けられている接地端子P1と第二接地部材3とを電気的につなぐリード線4とを備えている。なお、電柱Pに備えられる接地端子P1は、変圧器、避雷器、高圧機器等、電力設備と接地極1とをつなぐ中継端子である。よって、リード線4は、接地端子P1を介して、接地電流を流す接地線と接続されている。
第一接地部材2は、均一厚さの被覆銅管に鋼棒を挿入して密着させている銅覆鋼棒5と、銅覆鋼棒5の一端(下端)を尖らせている先端部6と、銅覆鋼棒5の他端(上端)に第二接地部材3を連結可能な筒状の連結部7とを備えている。また、第一接地部材2を地中に打ち込むときに、連結部7に嵌め込んで使用するクサビ(図示しない)が第一接地部材2に付属されている。なお、連結部7は、銅覆鋼棒5を一部挿入した状態で外部から圧縮することにより接続される筒状部材からなる。
よって、第一接地部材2は、先端が尖っている先端部6を地面に向け、連結部7に挿入されたクサビをハンマーなどで叩くことで、容易に、地中に打ち込むことができるようになっている。また、クサビは、銅覆鋼棒5、もしくは、連結部7を、直接、ハンマーなどで叩きつけないようにして、第一接地部材2を傷めないようにするものである。
一方、第二接地部材3は、放射状に均一の幅を有する複数の切り込みがあり、その切り込みの一辺に均一の高さの板部材を備える円形の円板部9と、(円板板9の外縁部にて)円板部9とリード線4とを接続するリード端子10と、釘形状(あるいはピン形状)をしており、その胴部が連結部7の内径と略同等の外径を有する連結具11とを備えている。また、円板部9は、略中心を貫通する挿入口12を備えている。連結具11は、第一接地部材2の連結部7に差し込むことで固定可能であり、摩擦力で抜けにくい構造となっている。
そこで、第二接地部材3は、第一接地部材2の連結部7の開口と第二接地部材3の挿入口12とを合わせて、その開口に連結具11を差し込んで連結することができる。また、このようにして連結することで、第二接地部材3は、第一接地部材2と通電する上で許容可能な抵抗で電気的に接続することができる。ここで、許容可能な抵抗とは、少なくとも、土壌と第二接地部材3との接触抵抗より低い抵抗であり、よって、第一接地部材2、もしくは、第二接地部材3のいずれかに接地電流が流れても、第一接地部材2と第二接地部材3の両方から土壌に接地電流を流すことができるようになっている。
次に、参考例に係る接地極1の施工方法について、図2を参酌しつつ説明する。まず、参考例に係る接地極1の施工方法は、第二接地部材3を据え付け可能な埋設穴Hを掘削する掘削工程S1と、掘削工程S1の後に行う、埋設穴Hの底部H1から下方に向けて第一接地部材2を打ち込む打ち込み工程S2と、打ち込み工程S2の後に行う、埋設穴Hの底部H1に第二接地部材3を配置する配置工程S3と、配置工程S3の後に行う、第一接地部材2の一端に第二接地部材3を電気的に接続する連結工程S4と、連結工程S4の後に行う、接地電流を流す接地線とリード線4とを接続する接続工程S5と、接続工程S5の後に行う、埋設穴Hを埋め戻す埋め戻し工程S6と、埋め戻し工程S6の後に行う、第一接地部材2と第二接地部材3とを連結した接地極1の接地抵抗を測定する測定工程S7とを備えている。
次に、工程ごとの施工方法について、より具体的に説明する。まず、掘削工程S1では、掘削する埋設穴Hの深さは、底部H1が省令により定められた所望の深さである75cm以上とする。また、埋設穴Hの底部H1は、第二接地部材3を水平に据え付け可能なように略円柱状に掘削する。ただし、埋設深さは、第二接地部材3を据え付けた状態でも所望の深さとなるように、第二接地部材3を第一接地部材2に連結した状態で、第一接地部材2の上端を超える高さを考慮した深さとする。
打ち込み工程S2では、第一接地部材2を打ち込む位置は、第一接地部材2と第二接地部材3を連結したときに、円板部9やリード端子10が埋設穴Hの壁と干渉しないように、埋設穴Hの略中央とする。そして、埋設穴Hの略中央に第一接地部材2の先端部6をあてて、連結部7に嵌めた状態のクサビをハンマーなどで叩き、地中に打ち込んでいく。そして、第一接地部材2は、所望の深さを超えるまで打ち込まれ続ける。
配置工程S3では、第二接地部材3は、第一接地部材2の連結部7の開口と第二接地部材3の挿入口12とを合わせて、埋設穴Hの底部H1に配置する。このとき、埋設穴Hの底部H1の面に面するように第二接地部材3を配置する。
連結工程S4では、第二接地部材3は、第一接地部材2の開口に連結具11を差し込んで連結する。そして、第二接地部材3は、第一接地部材2と直角に円板部9が連結されるため、第一接地部材2を地中に対して垂直に打ち込むと、埋設穴Hの底部H1と水平となる。よって、埋設穴Hの深さは、板状である円板部9の厚さ分を考慮して掘削するだけで、大きく掘り下げる必要がない。よって、従来のような接地棒や連結式接地棒などの掘削穴Hの深さとほとんど変らないため、掘削に係る労力が増加するようなことはない。
接続工程S5では、第二接地部材3に接続されたリード線4を、電柱Pの接地端子P1に接続する。リード線4は、地表から所望の深さ以上から地表から所定高さまでを合成樹脂管で保護し、それ以外では、直接埋設する。
埋め戻し工程S6では、埋設穴Hは、掘削した土壌などで埋め戻し、整地する。
測定工程S7では、第一接地部材2と第二接地部材3とを連結した接地極1の接地抵抗を測定し、所望の接地抵抗を確保できていることを確認する。このとき、測定した結果より、接地抵抗が所望の接地抵抗から不足するときは、埋設した接地極1から、数mほど離して、新たに接地極1を埋設する。そして、所望の接地抵抗が確保されるまで繰り返し接地極1を施工し、所望の接地抵抗が確保されれば、接地工事を完了する。
よって、参考例に係る接地極1は、従来のような接地棒や連結式接地棒などの接地極と異なり、第一接地部材2と第二接地部材3とを備えているにもかかわらず、その埋設穴Hは、従来とほとんど変らない掘削深さで、かつ、逆円錐状に掘削するのとほとんど変らない円柱状に掘削するだけなので、手間を掛けずに、第一接地部材2と第二接地部材3を埋設することができる。さらに、参考例に係る接地極1は、第一接地部材2と第二接地部材3の両方から接地電流を流すことができ、第一接地部材2と第二接地部材3との両方により接地抵抗を低減することができ、1ヶ所あたりの埋設穴Hの接地抵抗も低減され、埋設穴Hを掘削する数を減らすことができる。
参考例に係る接地極1についての説明は以上である。次に、第一実施形態に係る接地極について、図3および図4を参酌しつつ説明する。なお、参考例に係る接地極1と同様な部分については、同一符号をふり、説明を省略するものとする。
第一実施形態
まず、第一実施形態に係る接地極1Aの構造について、図3を参酌しつつ説明する。第一実施形態に係る接地極1Aは、参考例と同様に、第一接地部材2と、第二接地部材3Aと、リード線4とを備えている。そして、第二接地部材3Aは、円板部9Aと、リード端子10とを備えている。しかし、第一実施形態に係る円板部9Aは、略中心に、銅覆鋼棒5を挿入可能な筒状の連結部11Aを備えている。連結部11Aは、第一接地部材2の銅覆鋼棒5が差し込まれることで固定可能であり、摩擦力で抜けにくい構造となっている。
そこで、第二接地部材3Aは、第一接地部材2の銅覆鋼棒5に連結部11Aを外嵌して連結することができる。また、このようにして連結することで、第二接地部材3Aは、第一接地部材2と通電する上で許容可能な抵抗で電気的に接続することができる。
次に、第一実施形態に係る接地極1Aの施工方法について、図4を参酌しつつ説明する。まず、第一実施形態に係る接地極1Aの施工方法は、第二接地部材3Aを据え付け可能な埋設穴Hを掘削する掘削工程S101と、掘削工程S101の後に行う、埋設穴Hの底部H1から下方に向けて第一接地部材2を打ち込み、第一接地部材2の地表から所望の深さ以下の部分を切断する打ち込み工程S102と、打ち込み工程S102の後に行う、埋設穴Hに第二接地部材3を配置する配置工程S103と、配置工程S103の後に行う、第一接地部材2の一端に第二接地部材3Aを電気的に接続する連結工程S104と、連結工程S104の後に行う、接地電流を流す接地線とリード線4とを接続する接続工程S105と、接続工程S105の後に行う、埋設穴Hを埋め戻す埋め戻し工程S106と、埋め戻し工程S106の後に行う、第一接地部材2と第二接地部材3とを連結した接地極の接地抵抗を測定する測定工程S107とを備えている。
次に、工程ごとの施工方法について、より具体的に説明する。まず、掘削工程S101では、参考例と同様に、掘削する埋設穴Hの深さを所望の深さ以上とし、埋設穴Hの底部H1は、第二接地部材3Aを水平に据え付け可能なように略円柱状に掘削する。
打ち込み工程S102では、参考例と同様に、埋設穴Hの略中央に第一接地部材2の先端部6をあてて、連結管7に嵌めた状態のクサビをハンマーなどで叩き、地中に打ち込んでいく。そして、第一接地部材2は、所望の深さを超えるまで打ち込まれ続ける。しかし、第一接地部材2の打ち込み中に、第一接地部材2の先端部6が岩Rなどの障害物にその進路を妨げられ、第一接地部材2を所望深さ以上に打ち込みことが困難となることがある。このようなときは、第一接地部材2の所望深さ以下の部分を電動工具などで切断し、第一接地部材2が所望深さ以上になるようにする。
配置工程S103では、打ち込み工程S102で第一接地部材2が所望深さ以上になるように第一接地部材2を切断しており、そのときに、第一接地部材2の連結部7も切断されてしまうことがある。よって、第二接地部材3Aは、連結部7も切断された第一接地部材2の銅覆鋼棒5に連結部11Aに合わせて、配置する。このとき、埋設穴Hの底部H1の面に面するように第二接地部材3を配置する。
連結工程S104では、第二接地部材3Aは、連結部7も切断された第一接地部材2の銅覆鋼棒5に連結部11Aを外嵌して連結する。そして、第二接地部材3Aは、第一接地部材2と直角に円板部9が連結されるため、第一接地部材2を地中に対して垂直に打ち込むと、埋設穴Hの底部H1と水平となる。よって、埋設穴Hの深さは、板状である円板部9Aの厚さ分を考慮して掘削するだけで、大きく掘り下げる必要がない。よって、従来のような接地棒や連結式接地棒などの掘削穴の深さとほとんど変らないため、掘削に係る労 力が増加するようなことはない。
接続工程S105は、参考例と同様に、リード線4を接地端子P1に接続する。また、埋め戻し工程S106は、参考例と同様に、埋設穴Hは、掘削した土壌などで埋め戻し、整地される。測定工程S107は、参考例と同様に、第一接地部材2と第二接地部材3Aとを連結した接地極1Aの接地抵抗を測定し、所望の接地抵抗を確保できていることを確認する。このとき、測定した結果より、接地抵抗が所望の接地抵抗から不足するときは、埋設した接地極1Aから、数mほど離して、新たに接地極1Aを埋設する。そして、所望の接地抵抗が確保されるまで繰り返し接地極1Aを施工し、所望の接地抵抗が確保されれば、接地工事を完了する。
よって、第一実施形態に係る接地極1Aは、従来のような接地棒や連結式接地棒などの接地極と異なり、第一接地部材2と第二接地部材3Aとを備えているにもかかわらず、その埋設穴Hは、従来とほとんど変らない掘削深さで、かつ、逆円錐状に掘削するのとほとんど変らない円柱状に掘削するだけなので、手間を掛けずに、第一接地部材2と第二接地部材3Aを埋設することができる。さらに、第一実施形態に係る接地極1Aは、第一接地部材2と第二接地部材3Aの両方から接地電流を流すことができ、第一接地部材2と第二接地部材3Aとの両方により接地抵抗を低減することができ、1箇所あたりの埋設穴Hの接地抵抗も低減され、埋設穴Hを掘削する数を減らすことができる。
なお、第一実施形態に係る接地極1Aの施工方法は、既設の接地棒や連結式接地棒などの接地極の接地抵抗が不足するなどにより、接地抵抗を低減する接地極の改修においても適用することができる。よって、接地極の改修における接地極1Aの施工方法は、第二接地部材3Aを据え付け可能な埋設穴Hを掘削して、第一接地部材2の一端を掘り起こす掘削工程と、掘削工程後に行う、埋設穴Hに第二接地部材3Aを配置する配置工程と、配置工程後に行う、既設の第一接地部材2の一端に第二接地部材3Aを電気的に接続する連結工程と、連結工程後に行う、埋設穴Hを埋め戻す埋め戻し工程とを備える。よって、既設の接地棒もしくは連結式接地棒の第一接地部材2を流用するため、第一接地部材2の一端に取り付けられたリード端子を取り外し、切断された第一接地部材2の一端に連結部7が残らなかったときに有効である。
第一実施形態に係る接地極1Aについての説明は以上である。次に、第二実施形態に係る接地極について、図5および図6を参酌しつつ説明する。なお、参考例および第一実施形態に係る接地極1、1Aと同様な部分については、同一符号を振り、説明を省略するものとする。
第二実施形態
まず、第二実施形態に係る接地極1Bの構造について、図5を参酌しつつ説明する。第二実施形態に係る接地極1Bは、参考例および第一実施形態と同様に、第一接地部材2と、第二接地部材3Bと、リード線4とを備えている。そして、第二接地部材3Bは、円板部9Bと、リード端子10とを備えている。しかし、第二実施形態に係る円板部9Bは、略中心を貫通し、口径が連結部7の外径より広い挿入口12Bと、その挿入口12Bの縁に略全周に渡って、径内方向に延在する弾性の可撓部13Bとを備えている。
よって、第二接地部材3Bは、円板部9Bの挿入口12Bに第一接地部材2を通すことで、可撓部13Bが押し曲げられ、可撓部13Bの反発力によって、第一接地部材2(の外周面)に可撓部13Bが押し付けられるため、連結することができる。また、このようにして連結することで、第二接地部材3Bは、第一接地部材2と通電する上で許容可能な抵抗で電気的に接続することができる。
次に、第二実施形態に係る接地極1Bの施工方法について、図6を参酌しつつ説明する。まず、第二実施形態に係る接地極1Bの施工方法は、第二接地部材3Bを据え付け可能な埋設穴Hを掘削する掘削工程S201と、掘削工程S201の後に行う、埋設穴Hの底部H1に第二接地部材3Bを配置する配置工程S202と、配置工程S202の後に行う、埋設穴Hに第一接地部材2を打ち込む打ち込み工程S203と、打ち込み工程S203と同時に行う、第一接地部材2の一端に第二接地部材3Bを電気的に接続する連結工程S204と、連結工程S204の後に行う、接地電流を流す接地線とリード線4とを接続する接続工程S205と、接続工程S205の後に行う、埋設穴Hを埋め戻す埋め戻し工程S206と、埋め戻し工程S206の後に行う、第一接地部材2と第二接地部材3Bとを 連結した接地極1Bの接地抵抗を測定する測定工程S207とを備えている。
次に、工程ごとの施工方法について、より具体的に説明する。まず、掘削工程S201では、参考例と同様に、掘削する埋設穴Hの深さを所望の深さ以上とし、埋設穴Hの底部H1は、第二接地部材3Aを水平に据え付け可能なように略円柱状に掘削する。
配置工程S202では、第三接地部材3Bを配置する位置は、第一接地部材2と第二接地部材3Bを連結したときに、円板部9Bやリード端子10が埋設穴Hの壁と干渉しないように、埋設穴Hの略中央とする。
打ち込み工程S203では、円板部9Bの挿入口12Bに第一接地部材2の先端部6を あてて、連結管7に嵌めた状態のクサビをハンマーなどで叩き、地中に打ち込む。そして、第一接地部材2は、所望の深さを超えるまで打ち込まれ続ける。このとき、埋設穴Hの壁が崩れても、第一接地部材2の打ち込みが可能であれば、掘り起こさなくてもよい。
連結工程S204は、打ち込み工程S203で第一接地部材2を第二接地部材3Bに通すことで、第一接地部材2に可撓部13Bが押し付けられて連結している。そして、第二接地部材3Bは、第一接地部材2と直角に円板部9Bが連結されるため、第一接地部材2を地中に対して垂直に打ち込むと、埋設穴Hの底部H1と水平となる。よって、埋設穴Hの深さは、板状である円板部9Bの厚さ分を考慮して掘削するだけで、大きく掘り下げる必要がない。よって、従来のような接地棒や連結式接地棒などの掘削穴の深さとほとんど変らないため、掘削に係る労力が増加するようなことはない。
接続工程S205は、参考例および第一実施形態と同様に、リード線4を接地端子P1に接続する。また、埋め戻し工程S206は、参考例および第一実施形態と同様に、埋設穴Hは、掘削した土壌などで埋め戻し、整地される。測定工程S207は、参考例および第一実施形態と同様に、第一接地部材2と第二接地部材3Bとを連結した接地極1Bの接地抵抗を測定し、所望の接地抵抗を確保できていることを確認する。このとき、測定した結果より、接地抵抗が所望の接地抵抗から不足するときは、埋設した接地極1Bから、数mほど離して、新たに接地極1Bを埋設する。そして、所望の接地抵抗が確保されるまで繰り返し接地極1Bを施工し、所望の接地抵抗が確保されれば、接地工事を完了する。
よって、第二実施形態に係る接地極1Bは、従来のような接地棒や連結式接地棒などの接地極と異なり、第一接地部材2と第二接地部材3Bとを備えているにもかかわらず、その埋設穴Hは、従来とほとんど変らない掘削深さで、かつ、逆円錐状に掘削するのとほとんど変らない円柱状に掘削するだけなので、手間を掛けずに、第一接地部材2と第二接地部材3Bを埋設することができる。さらに、第二実施形態に係る接地極1Bは、第一接地部材2と第二接地部材3Bの両方から接地電流を流すことができ、第一接地部材2と第二接地部材3Bとの両方により接地抵抗を低減することができ、1箇所あたりの埋設穴Hの接地抵抗も低減され、埋設穴Hを掘削する数を減らすことができる。
次に、本発明に係る接地極の効果を検証すべく、図7を参酌しつつ、従来の連結式接地棒の実施例と本発明に係る接地極の実施例とを比較して、説明する。まず、従来の実施例の条件は、1.5mの連結式接地棒1Cを2本連結して埋設し、接地抵抗低減剤を使用していない(図7())。本発明に係る接地極の実施例の条件は、1.5mの第一接地部材を2本連結し、直径30cmの第二接地部材3を連結した接地極1を埋設し、接地抵抗低減剤を使用していない(図7())。また、本発明に係る接地極の実施例の条件は、1.5mの第一接地部材を2本連結し、直径30cmの第二接地部材3を連結した接地極1を埋設している。さらに、第一接地部材2の周囲の土壌に接地抵抗低減剤を3(1/2袋)kg注入し、第二接地部材3に接地抵抗低減剤を3(1/2袋)kg注入した土壌を埋め戻している(図7())。また、掘削穴Hは、条件AおよびBでは、高さ0.75m、直径0.3mの円筒状に、条件Cでは、高さ0.75m、直径0.3mの円錐状に掘削するものとする。この結果、条件Cと比較して、条件Aは、20%低減され、条件Bは、40%低減された。よって、本発明による接地極、および、接地極の施工方法は、接地抵抗を低減するのに効果があるものである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、第二接地部材は、導電性を有する円板状である例について説明したが、これに限定されるものではなく、土壌との接触面積を広く得ることができればよく、また、埋設するのに都合がよい形状であればよい。具体的には、埋設穴Hの底の形状が略楕円形や略四角形状であれば、その埋設穴Hの底の形状に合わせて、略楕円形や略四角形状とするものであってもよい。また、上記実施形態において、放射状に均一の幅を有する複数の切り込みがあり、その切り込みの一辺に均一の高さの板部材を備えることに限られず、切り込みや板部材が付いていない形状であってもよいし、らせん状に切れ込みがあり、このらせん状に切り込まれた終端部分にリード端子に備えた円板状の第二P.9 接地部材であって、埋設穴の底部に広げて据え付ける形状であってもよい。
また、上記実施形態において、第一接地部材の銅覆鋼棒は、導電性を有する長尺状の丸棒である例について説明したが、これに限定されるものではなく、側面に均一に注出口が設けられた長尺状の円筒であってもよく、連結管から接地抵抗低減剤を注入すると、銅覆鋼棒の内部を通り、側面に設けられた注出口から土壌に注入するようにしてもよい。よって、第一接地部材を打ち込んだあと、必要に応じて、接地抵抗低減剤を容易に注入することができるため、接地抵抗の低減することができ、よって、従来の接地極と比較して、1ヶ所あたりの埋設穴Hの接地抵抗が低減されているため、埋設穴Hを掘削する数も減らすことができる。
また、上記実施形態に係る打ち込み工程は、1本の第一接地部材を地中に打ち込む例について説明したが、これに限定されるものではなく、打ち込まれた第一接地部材の連結管7に、別の第一接地部材の先端部6を連結して、第一接地部材を延長させて、さらに深く打ち込むようにしてもよい。
また、上記実施形態に係るリード線4は、接地端子P1と第二接地部材とを電気的につなぐ例について説明したが、これに限定されるものではなく、接地端子P1と接地極とを電気的につなぐものであればよく、例えば、接地端子P1と第一接地部材とを電気的につなぐものであってもよい。
また、上記実施形態に係る第一接地部材と第二接地部材との連結方法は、例えば、連結具11を連結管7に打ち込む例や、銅覆鋼棒5を連結部11Aに打ち込む例を説明したが、これに限定されるものではなく、溶接で接続するものであってもよいし、連結管7や連結部11Aを圧縮して、連結具11や銅覆鋼棒5を接続する圧縮接続や、連結管7や連結部11Aの口径を連結具11や銅覆鋼棒5に対して若干小さい口径の部分を有し、先端を尖らせた連結具11や銅覆鋼棒5を連結管7や連結部11Aに挿入して圧着接続するものであってもよい。
また、上記実施形態に係る接地極の施工方法は、接続工程を電柱に取り付けられた接地端子とリード線とを接続するのを連結工程後とする例について説明したが、これに限定されるものではなく、接地電流を流す接地線とリード線とを接続することができればよく、いずれかの工程の前または後に行うものであってもよい。また、埋設工程後に接続工程を行う場合は、埋設工程で接地線と接続する端子を埋設しないようにしておき、接続工程で接地端子とリード線を接続するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る接地極の施工方法は、地質改善工程をさらに加えて、1ヶ所あたりの埋設穴Hの接地抵抗を低減させるようにしてもよい。具体的には、打ち込み工程後に第一接地部材の接地抵抗を測定する測定工程と、この測定工程の結果より、所望の接地抵抗が確保されていないときに、埋設穴Hより接地低減剤を注入し、第一接地部材の周囲の土壌を地質改善する地質改善工程とを備える接地極の施工方法であってもよい。また、連結工程および接続工程後に第一接地部材と第二接地部材の接地抵抗を測定する測定工程と、この測定工程の結果より、所望の接地抵抗を確保されていないときに、埋め戻し工程で埋設穴Hに埋め戻す土壌に接地抵抗低減剤を染み込ませて、埋設穴Hを埋め戻し、第二接地部材の周囲の土壌を地質改善する地質改善工程とを備える接地極の施工方法であってもよい。よって、この接地極の施工方法は、さらに、第一接地部材と第二接地部材との接地抵抗を低減することができ、従来の接地極と比較して、1ヶ所あたりの埋設穴Hの接地抵抗が低減されているため、埋設穴Hを掘削する数も減らすことができる。
また、本実施形態に係る接地極の施工方法は、打ち込み工程後、および/または、連結工程後、および/または、打ち込み工程後から埋設工程前までに、第一接地部材と、第一接地部材および第二接地部材とを連結した接地極とのいずれかの接地抵抗を測定する測定工程を備え、その測定工程で所望の接地抵抗値と測定した接地抵抗値を比較し、必要に応じて、各工程を実施するか、省略するかを判断するようにしてもよい。
よって、打ち込み工程後に行われる測定工程は、その測定結果がすでに接地抵抗を満足するものであれば、これ以上の接地抵抗を低減する必要がないため、連結工程と、地質改善工程と、これ以降の測定工程を省略することができる。また、連結工程と接続工程後に行われる測定工程は、その測定結果がすでに接地抵抗を満足するものであれば、これ以上の接地抵抗を低減する必要がないため、地質改善工程と、これ以降の測定工程を省略することができる。また、連結工程と接続工程後に行われる測定工程は、その測定結果が接地抵抗を満足できないものであれば、地質改善工程を行うようにしてもよい。また、連結工程と接続工程と埋め戻し工程後に行われる測定工程は、その測定結果が接地抵抗を満足するものであれば、これ以上の接地抵抗を低減する必要がないため、接地極の施工を終えることができるが、その測定結果が接地抵抗を満足できないものであれば、新たに接地極の施工を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態に係る打ち込み工程は、第一接地部材の打ち込みの途中であっても、適当な箇所で接地抵抗を測定し、その結果が接地抵抗を満足するものであれば、第一接地部材の所望の深さ以下の部分を切断するようにしてもよい。
また、上記実施形態に係る接地極は、第一接地部材と第二接地部材とを連結する例を説明したが、これに限定されるものではなく、第一接地部材と第二接地部材とを一体化したものであってもよい。
また、上記実施形態に係る埋設穴Hの底面の形状は、略円柱状に掘削する例を説明したが、これに限定されるものではなく、第二接地部材の形状に合わせて埋設穴Hの底の形状を選択することができ、また、上記実施形態に係る埋設穴Hの底面は、水平になるように掘削する例を説明したが、これに限定されるものではなく、底面が斜めに傾いた状態や、逆円錐状であってもよい。ただし、第二接地部材を底面の傾きに合わせて第一接地部材に連結することができ、接地極の埋設深さが省令による所望の深さ以上となる範囲で変更できるものとする。
また、上記実施形態に係る所望の深さを75cm以上としたが、これに限定されるものではなく、省令の改正などで、必要深さが変った場合は、適宜、その深さを変更することができるものとする。
参考例に係る接地極1であり、(a)は、接地極1の上面図であり、(b)は、接地極1の断面図である。 参考例に係る接地極1の施工方法について、(a)は、掘削工程S1、および、打ち込み工程S2を、(b)は、配置工程S2、および、連結工程S4を、(c)は、接続工程S5、埋め戻し工程S6、および、測定工程S7、を説明する図である。 第一実施形態に係る接地極1Aであり、(a)は、接地極1Aの上面図であり、(b)は、接地極1Aの断面図である。 第一実施形態に係る接地極1Aの施工方法について、(a)は、掘削工程S101、および、打ち込み工程S102を、(b)は、配置工程S103、および、連結工程S104、および、接続工程S105を、(c)は、埋め戻し工程S106、および、測定工程S107、を説明する図である。 第二実施形態に係る接地極1Bであり、(a)は、接地極1Bの上面図であり、(b)は、接地極1Bの断面図である。 第二実施形態に係る接地極1Bの施工方法について、(a)は、掘削工程S201、および、配置工程S202を、(b)は、打ち込み工程S203、連結工程S204を、(c)は、接続工程S205、埋め戻し工程S206、および、測定工程S207を説明する図である。 実施例に係る接地極であり、(a)は、条件Aの接地極1の埋設状況を示す図であり、(b)は、条件Bの接地極1の埋設状況を示す図であり、(c)は、条件Cの接地極1Cの埋設状況を示す図である。
1、1A、1B、1C…接地極、2,2A…第一接地部材、3、3A…第二接地部材、4…リド線、5…銅覆鋼棒、6…先端部、7…連結部、9、9A、9B…円板部、10…リード端子、11…連結具、11A…連結部、12、12B…挿入口、13B…可撓部、P…電柱、P1…接地端子、H…埋設穴、H1…(埋設穴H)の底部、R…岩、S1…(参考例に係る)掘削工程、S2…打ち込み工程、S3…配置工程、S4…連結工程、S5…接続工程、S6…埋め戻し工程、S7…測定工程、S101…(第一実施形態に係る)掘削工程、S102…打ち込み工程、S103…配置工程、S104…連結工程、S105…接続工程、S106…埋め戻し工程、S107…測定工程、S201…(第二実施形態に係る)掘削工程、S202…配置工程、S203…打ち込み工程、S204…連結工程、S205…接続工程、S206…埋め戻し工程、S207…測定工程

Claims (6)

  1. 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極であって、地中に打ち込み可能な長尺状の第一接地部材と、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第一接地部材または第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備え
    第二接地部材は、第一接地部材を通す挿入口と、該挿入口を通る第一接地部材に押し曲げられて該第一接地部材に押し付けられる弾性を有する可撓部とを備えることを特徴とする接地極。
  2. 請求項1に記載された接地極の施工方法であって、
    第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部に第二接地部材を配置する配置工程と、配置工程の後に行う、第二接地部材の挿入口を通して埋設穴の底部から下方に向けて少なくとも一本の第一接地部材を打ち込む打ち込み工程と、打ち込み工程と同時に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材を電気的に接続する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする接地極の施工方法。
  3. 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極であって、地中に打ち込み可能な長尺状の第一接地部材と、該第一接地部材を挿入可能な筒状の連結部を有する第二接地部材であって、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第一接地部材または第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備える接地極の施工方法であって、
    第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部から下方に向けて少なくとも一本の第一接地部材を打ち込む打ち込み工程と、打ち込み工程において地中に打ち込まれる第一接地部材の進路が障害物によって妨げられて所望の深さ以上に打ち込めない場合に、その第一接地部材を打ち込めない部分を切断する切断工程と、切断工程の後に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材の連結部を電気的に連結する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、切断工程または連結工程の後に行う、第一接地部材の接地抵抗または第一接地部材および第二接地部材の接地抵抗を測定する測定工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする接地極の施工方法。
  4. 地中に既に打ち込まれている長尺状の第一接地部材と、第一接地部材の一端に電気的に接続される板状の第二接地部材と、第二接地部材に電気的に接続され、接地電流を流す接地線と接続するリード線とを備え、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地極の施工方法であって、
    第一接地部材の一端が掘り起こされるようにしつつ、第二接地部材を据え付け可能な埋設穴を掘削する掘削工程と、掘削工程の後に行う、埋設穴の底部に第二接地部材を配置する配置工程と、配置工程の後に行う、第一接地部材の一端に第二接地部材を電気的に接続する連結工程と、連結工程の後に行う、埋設穴を埋め戻す埋め戻し工程と、いずれかの工程の前または後に行う、接地電流を流す接地線とリード線とを接続する接続工程とを備えることを特徴とする接地極の施工方法。
  5. 打ち込み工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第一接地部材の周囲の土壌、および/または、連結工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第二接地部材の周囲の土壌の少なくともいずれか一方の土壌に対し、接地電流を大地へ逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を注入する地質改善工程をさらに備える請求項2〜4の何れか1項に記載の接地極の施工方法。
  6. 第一接地部材の周囲の土壌に対して接地抵抗低減剤を注入するか否かを確認すべく、打ち込み工程の後から埋め戻し工程の前までにおける第一接地部材の接地抵抗を測定する測定工程、および/または、第二接地部材の周囲の土壌に対して接地抵抗低減剤を注入するか否かを確認すべく、連結工程の後から埋め戻し工程の前までにおける連結された第一接地部材および第二接地部材の接地抵抗を測定する測定工程をさらに備える請求項に記載の接地極の施工方法。
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