JP5193734B2 - 無線端末装置、記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、CDMA方式の複数のプロトコルによる無線通信サービスを提供する基地局と無線信号により通信する無線端末装置、記憶媒体に関する。
CDMA(Code Division Multiple Access)方式により無線通信を行う無線端末装置では、CDMA方式における複数のシステムに対応し、それぞれのシステムに対応した複数のプロトコルによって通信が可能となっている。CDMA方式で提供される複数のシステムには、cdma2000 1x方式(以下、「1x方式」という。)とcdma2000 1xEV−DO(Evolution Data Only(Optimized))方式(以下、「EV−DO方式」という。)がある。
CDMA方式の無線端末装置では、複数のシステムが同じ周波数帯を利用するために、周波数チャネルの再割り当てを行うことによって限られた周波数チャネルを有効に利用している。その周波数チャネルの再割り当ては、無線端末装置の電源投入時、基地局が提供する通信エリア圏外からの復帰時、通信終了時などに行われている。
周波数チャネルの再割り当てでは、ある決められた順に基づいて、周波数チャネルをスキャンすることによって有効な周波数チャネルが検出される。そして、検出された周波数チャネルを利用可能な周波数チャネルとして選択する。その際の周波数チャネルのスキャンでは、その周波数チャネルによって待受け可能か否かに関係なく、決められた順にスキャンを行うことしか行わないため、その周波数チャネルにおけるノイズ成分が多く待受けできない状態の周波数チャネルであってもスキャンを行ってしまう。このような周波数チャネルのスキャンは、本来の通信以外に電力を無駄に消費してしまう要因となっている。また、無駄なスキャンにより時間的なロスも生じる。
そこで、ノイズ成分の多い周波数チャネルへのスキャンの優先順位を下げることにより、電力消費を抑える技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によると、ノイズを検出したと判定した周波数チャネルをテーブルに登録し、そのテーブルに記憶された周波数チャネルへのスキャンを行う優先順位を下げることにより、利用可能性が高い周波数チャネルを優先してスキャンすることができ、パイロット信号を含む周波数チャネルを早い段階で検出することができる。これにより、スキャンする周波数チャネルの数を減らして電力消費を抑えることが可能となり、かつ、時間効率も向上する。このノイズを検出したと判定する判定方法として、測定した電界強度とパイロット信号の信号強度(Ec/Io)に基づいて、それぞれ予め定められる1つの閾値との比較を行うという判定方法が示されている。
特開2003−18661号公報
しかしながら、特許文献1によると、所定のエリアにおける所定の周波数チャネルの総電波強度情報(以下、「RSSI」という。)が予め定められた閾値以上であり、その周波数チャネルにおける電波エネルギー密度(パイロット信号の信号強度。以下、「Ec/Io」という。)が予め定められた閾値未満ならば妨害波と判定して、非優先度テーブルにその周波数チャネルを登録する。これにより、妨害波に対するスキャンの優先度は低くなるものの、予め作成されているスキャンテーブル内の周波数チャネルからパイロットチャネルを検出できなかった場合には、最終的に非優先テーブル内に登録されている妨害波を含む周波数チャネルに対してスキャンが行われることになり、無駄な電力が消費されるという問題がある。
また、特許文献1によると、「RSSIが強く、Ec/Ioが弱い周波数チャネル」を妨害波と定義している。しかしながら、昨今の無線端末装置は多機能化しており、必ずしもこの定義が当てはまらない場合が生じ得る。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、周波数チャネルの捕捉処理を効率よく行って捕捉時間を短縮し、電力消費を低減する無線端末装置、記憶媒体を提供することにある。
本発明の第1の観点は、CDMA方式の無線通信サービスを提供する基地局との間で、複数のプロトコルにより高周波数帯又は低周波数帯のいずれかの周波数帯における無線信号により通信する無線端末装置であって、前記複数のプロトコルを使用可能であり、なおかつそれぞれのプロトコルにおいて複数の周波数チャネルを使用可能な通信部と、一のプロトコルにおいて所定の順で前記複数の周波数チャネルをスキャンして、周波数チャネルごとの電界強度を測定する電界強度測定部と、前記電界強度測定部にて予め定められる所定の値以上の電界強度が測定される周波数チャネルにおいて報知されるパイロット情報を逆拡散する逆拡散部と、前記逆拡散部にて逆拡散された前記パイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度を測定する信号強度測定部と、前記周波数チャネルのスキャンのタイミングを記憶する記憶部と、前記電界強度及び前記信号強度の測定結果に基づいて前記周波数チャネルをスキャンするタイミングを設定し該タイミングの設定値を前記記憶部に記録する主制御部と、を備え、前記主制御部は、所定の前記周波数チャネルに対して前記信号強度が予め定められる所定の値に満たずに待受けに失敗すると、当該周波数チャネルの前記電界強度及び前記信号強度に基づいて次回のスキャンのタイミングを設定する設定手段を有し、前記高周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、突発的な測定値の変動を吸収する所定のフィルタを用いて前記電界強度及び前記信号強度の少なくとも一方にフィルタ処理を行ってから判定を行い、前記低周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、前記フィルタ処理を行わずに前記判定を行う。
また、本発明の無線端末装置において、前記主制御部は、前記信号強度測定部にて測定された前記パイロット信号の信号強度が、予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては待ち受けする周波数チャネルでの捕捉が成功したとして待ち受け処理を行い、前記閾値TE(h)に満たず、なおかつ前記閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては前記閾値TE(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くしても良い。
また、本発明の無線端末装置において、前記主制御部は、前記パイロット信号の信号強度が、前記閾値TE(h)に満たず、前記電界強度の値が、閾値TR(h)に満たず、なおかつ前記閾値TR(h)よりも低い予め定められる閾値TR(l)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては、前記閾値TR(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くし、前記閾値TR(h)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては、前記閾値TR(h)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くしても良い。
また、本発明の無線端末装置において、前記主制御部は、前記突発的な変動値を吸収する所定のフィルタとして、前記電界強度及び前記信号強度の検出値を複数回サンプリングして、中央の値を採用するメディアンフィルタ処理を行うこととしてもよい。
また、本発明の無線端末装置において、前記周波数帯は、異なる複数の周波数帯に対応しており、前記高周波数帯は2GHz(ギガヘルツ)帯であり、前記低周波数帯は800MHz(メガヘルツ)帯であってもよい。
また、本発明の無線端末装置において、前記異なる複数のプロトコルは、cdma2000 1x方式とcdma2000 1xEV−DO方式におけるプロトコルとしても良い。
本発明の第2の観点は、CDMA方式の無線通信サービスを提供する基地局との間で、複数のプロトコルにより高周波数帯又は低周波数帯のいずれかの周波数帯における無線信号により通信する無線端末装置を制御するプログラムを記憶する記憶媒体であって、前記無線端末装置に、一のプロトコルにおいて所定の順で前記複数の周波数チャネルをスキャンして、周波数チャネルごとの電界強度を測定させ、予め定められる所定の値以上の電界強度が測定される周波数チャネルにおいて報知されるパイロット情報を逆拡散させ、前記逆拡散された前記パイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度を測定させ、前記周波数チャネルのスキャンのタイミングを記憶させ、前記電界強度及び前記信号強度の測定結果に基づいて前記周波数チャネルをスキャンするタイミングを設定し該タイミングの設定値を記録させ、所定の前記周波数チャネルに対して前記信号強度が予め定められる所定の値に満たずに待受けに失敗すると、当該周波数チャネルの前記電界強度及び前記信号強度に基づいて次回のスキャンのタイミングを設定させ、前記高周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、突発的な測定値の変動を吸収する所定のフィルタを用いて前記電界強度及び前記信号強度の少なくとも一方にフィルタ処理を行ってから判定を行わせ、前記低周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、前記フィルタ処理を行わずに前記判定を行わせる。
この本発明によれば、周波数チャネルの捕捉処理を効率よく行って捕捉時間を短縮し、電力消費を低減する無線端末装置を提供できる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による無線端末装置を利用する通信システムを示すブロック図である。この図に示される通信ネットワーク1は、無線端末装置10を移動局とする無線通信システムである。また、通信ネットワーク1は、無線端末装置10、基地局A20及び基地局B30を備える。
通信ネットワーク1における無線端末装置10は、対向する基地局の通信可能範囲へ移動することにより、その基地局を介した通信を行う。無線端末装置10には、対向する基地局として基地局A20と基地局B30があり、無線端末装置10は、それぞれの基地局と対向する無線通信を可能とする。無線端末装置10は、対向する基地局の通信可能範囲へ移動することにより、その基地局を介した通信を行える。
また、無線端末装置10は、複数のプロトコルによる通信を可能とする無線端末装置である。基地局A20は、プロトコルXを提供する無線基地局である。基地局A20は、プロトコルXの通信が提供される通信エリア21を有する。基地局B30は、プロトコルXとプロトコルYとを提供する無線基地局である。基地局B30は、プロトコルXの通信が提供される通信エリア31と、プロトコルYの通信が提供される通信エリア32とを有する。なお、基地局A、基地局Bは、いずれも同じ通信事業者の運営するロケーションセンタ、交換局等に接続される基地局である。
このような通信ネットワーク1において無線端末装置10は、通信エリア21においては、基地局A20とプロトコルXによって通信可能である。無線端末装置10は、通信エリア31又は32においては、基地局B30とプロトコルX又はYによって通信可能である。
通信ネットワーク1における通信方式、無線端末装置10又は基地局B30の機能によって、プロトコルX又はYのいずれか一方で利用可能となることもある。
このような通信ネットワーク1に、CDMA(Code Division Multiple Access)方式を適用する。そのときのプロトコルXとYとしては、cdma2000 1x方式(以下、「1x方式」という。)とcdma2000 1xEV−DO(Evolution Data Only(Optimized))方式(以下、「EV−DO方式」という。)として説明する。
1x方式とEV−DO方式には、用いられる周波数やCDMA変調における拡散コードに類似性がある。そのため、無線端末装置は利用可能な周波数チャネルを選択することによって、選択できた周波数チャネルを用いて通信することが一般に行われている。
ここで、「RSSIが強く、Ec/Ioが弱い周波数チャネル」が、すなわち妨害波とは限らない場合が生じ得るケースについて説明する。
例えば、1x方式で使用されていない周波数チャネルであるが、EV−DO方式で使用されている周波数チャネルが存在するエリアにおいて、1x方式での周波数チャネルのスキャンを行うときがこのケースに当てはまる。その周波数チャネルを1x方式でスキャンを行うと、EV−DO方式の電波を検出してしまい、EV−DO方式の電波が干渉している周波数チャネルであるのに、1x方式でのパイロット信号を捕捉しようとすることになる。
そのパイロット信号を捕捉しようとする処理を行う要因について説明する。EV−DO方式は1x方式から派生した方式であり、そのEV−DO方式のパイロット信号は、1x方式のパイロット信号に類似した構成を有している。その1x方式での周波数チャネルのスキャンでは、EV−DO方式の電波に含まれるパイロット信号を捕捉することができないが、その周波数チャネルでのEc/Ioは、ノイズを含んだ他の周波数チャネルでの値より高く検出されることになる。その検出された結果から、本来捕捉することができない周波数チャネルでありながら、捕捉することが見込まれる周波数チャネルと判断してしまい、妨害波との切り分けを行うためのパラメータを切り換えて捕捉を試みる処理を不必要に行ってしまうことになる。このようにEV−DO方式の周波数チャネルをスキャン対象としてしまったときには、通常の1x方式の周波数チャネルでの捕捉を失敗したときより多くの処理を行い処理時間が長くかかってしまうだけでなく、処理に必要となる無駄な電力が消費されるという問題がある。
また、基地局A20及び基地局B30は、他の無線端末装置による回線の利用状況などによって通信端末装置10が利用できる周波数チャネルは変化する。また、無線端末装置10が、基地局の通信エリアを越えて他の基地局の通信エリアに移動するときなど、無線端末装置10は、利用可能とされる周波数チャネルをスキャンすることで検出する。
より具体的に説明すると、基地局A20の通信エリア21では1x方式として周波数チャネル100chが利用可能であるが周波数チャネル200chは利用できないこととする。また、基地局B30の通信エリア31では1x方式として、周波数チャネル200chが利用可能であり、通信エリア32ではEV−DO方式として、周波数チャネル100chが利用可能とする。通信端末装置10は、通信エリア21において1x方式で周波数チャネル100chをスキャンすると捕捉することができる。その後、通信端末装置10が通信エリア31及び通信エリア32の範囲に移動して、1x方式で周波数チャネル100chをスキャンすると、EV−DO方式の周波数チャネル100chの電波を受信してしまうため、捕捉失敗と判定できるまでに時間がかかってしまう。そのため、利用できない周波数チャネルへのスキャンを避けることによって捕捉完了までの時間を短縮する。
そして、それぞれの基地局は、複数の周波数帯(「バンドクラス」ともいう)に対応しているものも含まれる。各周波数帯には、上述した周波数チャネルが複数含まれており、例えば2GHz(ギガヘルツ)帯と800MHz(メガヘルツ)帯に対応している。そして、それぞれの周波数帯で1x方式およびEV−DO方式の双方のプロトコルでの通信が供給可能に構成される。
図を参照し、通信ネットワーク1における無線端末装置10について説明する。
図2は、無線端末装置10を示すブロック図である。無線端末装置10は、通信部11、操作部12、音声入力部13、スピーカ(SP)14、マイク(MIC)15、表示部16、記憶部17、制御部18を備える。
無線端末装置10における通信部11は、CDMA方式の複数のシステムにおいて用いられるプロトコルによる無線通信サービスを提供する基地局と無線信号により無線通信を行う。通信部11が対応可能とするCDMA方式で用いられるプロトコルには、1x方式やEV−DO方式がある。通信部11は、設けられた空中線を介して基地局から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号を電気信号に変換する。また、通信部11は、入力された電気信号を無線信号に変換し空中線を介してその無線信号を出力する。さらに、通信部11は、利用できる周波数帯(バンドクラス)として複数に対応しており、この例においては、一方が2GHz(ギガヘルツ)帯、他方が800MHz(メガヘルツ)帯の周波数帯である。操作部12は、入力キーとその入力キーが操作されたことを検出する検出回路を有している。操作部12は、入力キーが操作されたことを検出し、操作された入力キーに応じた信号を出力する。音声入力部13には、スピーカ(SP)14が接続され、通信部11で受信した無線信号に含まれる音声情報を電気信号からスピーカ14に出力可能な電気信号に変換し増幅して出力する。音声入力部13には、マイク(MIC)15が接続され、マイク15から入力される音声信号を増幅し、無線通信可能とする電気信号に変換し出力する。すなわち、音声入力部13は、無線通信を可能とする電気信号である符号化されたデジタル信号と、スピーカ14及びマイク15を用いて入出力可能なアナログ信号との変換処理と信号増幅処理を行う。表示部16には、液晶表示部などが設けられ、入力信号にしたがって無線端末装置10の操作に必要とされる情報などが表示される。
記憶部17は、無線端末装置10の各種処理に用いられる情報を記憶するテーブルなどを割り付けられた記憶場所に記憶する記憶部であり、半導体メモリ又は磁気ディスク装置などによって構成される。記憶部17に記憶されるテーブルには、周波数スキャンテーブル170がある。
記憶部17における周波数スキャンテーブル170は、無線端末装置10がスキャンする周波数チャネルを登録するテーブルである。周波数スキャンテーブル170は、主制御部180により予め記録され、周波数チャネルのスキャン処理時に主制御部180によって参照される。
制御部18は、所定のエリアにおける所定の周波数チャネルの電界強度(以下、「RSSI」という。)及びその周波数チャネルにおける電波エネルギー密度(パイロット信号の信号強度。以下、「Ec/Io」という。)の測定結果に基づいて周波数チャネルをスキャンする間隔を設定して記憶部17に記録する。制御部18は、制御部180、RSSI測定部181、逆拡散部182、信号強度測定部183を備える。制御部18における主制御部180は、無線端末装置10における通信処理・信号処理・入出力処理・表示処理などを行う。主制御部180は、通信部11から入力される受信信号をRSSI測定部181、逆拡散部182に出力する。また、主制御部180は、RSSI測定部181、信号強度測定部183から入力される測定結果を記憶部17の周波数スキャンテーブル170に記録する。主制御部180は、記録されたRSSIとEc/Ioの測定結果を用いたフィルタ処理を行う。主制御部180は、測定結果又はフィルタ処理の結果に基づいてスキャンタイミングを指定するスキャン間隔設定の判定を行う。主制御部180は、その判定の結果に基づいて記憶部17にタイマー設定値を記録する。主制御部180は、記憶部17に記録された周波数スキャンテーブル170の情報を参照し、記憶されている周波数チャネルをスキャンして待受け可能な周波数チャネルを判定する。
また、主制御部180は、通信部11から受信した受信信号を変換し音声入力部13に出力する。主制御部180は、音声入力部13から入力された信号を変換し、通信部11に出力する。主制御部180は、操作部12で検出したキー入力を示す信号を判定処理し、通信制御処理などの入力信号とする。主制御部180は、操作部12からの入力、通信部11からの入力など各種情報から操作に必要とされる表示画面を生成し表示部16に出力する。
RSSI測定部181は、指定された周波数チャネルの受信電界強度を測定し、測定された結果をRSSIとして出力する。逆拡散部182は、指定された周波数チャネルにて基地局から報知されるパイロット情報を逆拡散し、逆拡散された信号を出力する。信号強度測定部183は、逆拡散部182にて逆拡散されたパイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度(Ec/Io)を測定し、測定された結果を出力する。
図を参照して周波数チャネルのスキャンにおける優先度制御処理に用いられるテーブルのデータ構造とデータについて説明する。
図3は、無線端末装置10における記憶部17に記憶される周波数スキャンテーブル170を示す概略図である。周波数スキャンテーブル170は、無線端末装置10におけるプロトコルごとに利用可能な周波数チャネルを登録するテーブルである。周波数スキャンテーブル170は、仮想的に行と列によって構成される2次元の表形式のテーブルであり、「No.」、「周波数チャネル」、「バンドクラス」、「タイマー設定値」、「タイマーカウント値」、「R1」、「R2」、「R3」、「R4」、「R5」、「E1」、「E2」、「E3」、「E4」及び「E5」の項目の列を有する。周波数スキャンテーブル170における「No.」は、周波数スキャンテーブル170に記録される情報を一意に示す番号を示す項目である。その項目によって示される要素には、1から順にmaxまでの数値が記憶される。「周波数チャネル」は、無線端末装置10が通信可能とする周波数チャネルを示す項目である。この項目には、無線端末装置10が通信可能とする「f1」から「fmax」で示されるm個の周波数チャネルが順に記憶される。
「バンドクラス」は、その周波数チャネルが含まれる周波数帯を示す項目であり、この項目には、2GHz(ギガヘルツ)帯を示す2G又は800Mz(メガヘルツ)帯を示す800Mが記憶される。「タイマー設定値」は、その周波数チャネルをスキャンする間隔を示す項目である。この項目には、設定された周波数チャネルごとに設定される値が記憶される。「タイマーカウント値」は、タイマー設定値で設定された間隔で示される次のスキャンまでの時間的間隔を示す。この値は、タイマー設定値で設定された値から予め定められた値で減算され、値が「0」を示したときにタイマー値がタイムアウトしたことを示す。「R1」、「R2」、「R3」、「R4」及び「R5」は、RSSIの測定結果を示す項目であり、連続して測定された結果が順に記録される。「E1」、「E2」、「E3」、「E4」及び「E5」は、Ec/Ioの測定結果を示す項目であり、連続して測定された結果が順に記録される。このテーブルの行は、スキャンする周波数チャネルごとに設定され、「No.」をキーとして参照される。
ところで、周波数帯についての説明を補足する。昨今の利用者の増加及び通信帯域の大容量化に対応するため、利用できる周波数帯が複数となりつつある。この例においては2GHz(ギガヘルツ)帯と800MHz(メガヘルツ)帯が利用な例を示している。ここで、2GHz(ギガヘルツ)帯の電波は、800MHz(メガヘルツ)帯に比べると直進性が強いため、障害物を透過したり、廻り込みにくかったりするため捕捉されにくいという特徴を有している。そのため、2GHz(ギガヘルツ)帯では、800MHz(メガヘルツ)帯に比べると、その電波の受信の安定度が低い。
さらに、2GHz帯における受信状態の安定性について説明する。その電波を安定し良好に受信できる状態、すなわち「RSSIが強く、Ec/Ioも強い」状態であっても、一時的に受信環境が悪化することがある。そのような状態を図4に示す。この図は、RSSIとEc/Ioの変化を時系列で示したグラフである。横軸は、その時間経過を示し、縦軸はその時点でのRSSIとEc/Ioの測定値を示す。
図を参照して無線端末装置10でのRSSIとEc/Ioの測定結果について説明する。図4は、無線端末装置10におけるRSSIとEc/Ioの測定結果をもとに、それぞれの変化を時系列で示したグラフである。横軸は、その時間経過を示し、縦軸はその時点でのRSSIの測定値(dB(デシベル))とEc/Ioの測定値(dB(デシベル))を示す。この測定は、2GHz(ギガヘルツ)帯における周波数チャネルにおける測定結果を示したものであり、受信信号の安定度が揺らぐことにより測定結果がばらついていることが示されている。具体的には、同じ周波数チャネルの電波を受信しているのに、時折Ec/Ioの値が劣化した点(PE1〜3)が示されている。電界強度を示すRSSIの値の変化量は数dB(デシベル)程度と少ないが、Ec/Ioの値は、PE1〜3で示される箇所で、大きく劣化していることが示されている。
このような状態で単に「RSSIが強く、Ec/Ioが弱い」周波数チャネルについてを妨害波と判定して、スキャン処理が発生しにくいように取り扱う場合には、受信環境の悪化が一時的で受信状態がすぐに復帰する捕捉しやすい周波数チャネルであっても、その周波数チャネルへのスキャンを避けることとなってしまい、非効率的である。このように、受信する電波が安定しないと、そのときのRSSIとEc/Ioの測定値もばらつき、その測定値を用いる妨害波判定の判定方法では、正しい判定結果を得ることが困難となる。その結果、この周波数チャネルよりも定常的に条件の悪い周波数チャネルをスキャンを試みることとなり、なかなか捕捉することができずに無駄な電力が消費されるという問題がある。
つまり、連続的に利用可能な状況でありながら、突発的に発生する劣化を検出してしまい、その検出結果をもとに判定してしまうと誤った結果が導かれてしまうことになる。PE1〜3で示されるような突発的な変動値に影響されないようにするため、突発的な変動値に吸収するフィルタ処理を行うこととする。
図を参照して無線端末装置10におけるRSSI及びEc/Ioの突発的な測定値の変動を吸収するフィルタ処理について説明する。ここでは、Ec/Ioでの例を代表として示すこととする。
図5は、無線端末装置10におけるEc/Ioの移動平均処理を行った例を示すグラフである。この図に示されるグラフEc/Ioは測定値の変化を示し、図4に示したEc/Ioの測定値と同じ値を示している。グラフAVEは、そのEc/Ioの値から移動平均処理を行った結果を示す。このグラフの横軸は時間の経過を示し、縦軸はEc/Io(dB(デシベル))を示す。このグラフAVEに示される移動平均処理について説明する。
連続する測定データ(dB(デシベル))から、次式(1)に示す区間のサンプルSを所定時間ごとに連続して抽出した。
S=(−15、−16、−15、−16、−15、−30、−32、−15、−15、−14、…) ・・・(1)
上記のサンプルをもとに、連続する測定点5点を選択する範囲を移動させ、選択した5点についてそれぞれ平均する演算により平均値を求める。
選んだ5点とその5点の値の平均値の関係を順に示すと下記のようになる。
(−15、−16、−15、−16、−15)→ −15.4、
(−16、−15、−16、−15、−30)→ −18.4、
(−15、−16、−15、−30、−32)→ −21.6、
(−16、−15、−30、−32、−15)→ −21.6、
(−15、−30、−32、−15、−15)→ −21.4、
(−30、−32、−15、−15、−14)→ −21.2
上記に示した6回の移動平均処理の結果Saveを順に並べると次式(2)のようになる。
Save
=(−15.4、−18.4、−21.6、−21.6、−21.4、−21.2)
・・・(2)
PE1〜3で示されるEc/Ioの突発的な測定値の変動に対して、移動平均処理の効果により、突出した劣化量を緩和することができるが、PA1とPA2の範囲で示されるように、平均的に5dB(デシベル)以上の劣化量が現れている。1〜2点の突発的な劣化を示す測定データが、広い時間範囲で影響を与える結果となり、突発的な変動を十分に吸収しきれていない。
さらに、突発的な変動を吸収する効果が高いフィルタ処理について説明する。検出される突発的な変動は、持続性がなく、1〜2点の測定データに収まることが多いという特徴に着目し、メディアンフィルタ処理を適用することとする。
図6は、無線端末装置10におけるEc/Ioのメディアンフィルタ処理を行った例を示すグラフである。この図に示されるグラフEc/Ioは測定値の変化を示し、図4、図5に示したEc/Ioの測定値と同じ値を示している。グラフMEDは、そのEc/Ioの値からメディアンフィルタ処理を行った結果を示す。このグラフの横軸は時間の経過を示し、縦軸はEc/Io(dB(デシベル))を示す。
図5に示した移動平均処理と同じデータを用いたときのメディアンフィルタ処理について説明する。ここで示すメディアンフィルタでは、連続する測定点5点を選択する範囲を移動させ、選択した5点についてそれぞれの値の大きさ順に並び替え、そのときに順位が中央となる値を演算により代表値として求める。選んだ5点とその5点の値のメディアンフィルタ処理による代表値の関係を順に示すと下記のようになる。
(−15、−16、−15、−16、−15)→ −15、
(−16、−15、−16、−15、−30)→ −16、
(−15、−16、−15、−30、−32)→ −16、
(−16、−15、−30、−32、−15)→ −16、
(−15、−30、−32、−15、−15)→ −15、
(−30、−32、−15、−15、−14)→ −15
順にメディアンフィルタ処理の結果Smedを並べると次式(3)のようになる。
Smed=(−15、−16、−16、−16、−15、−15) ・・・(3)
図に示されたグラフMEDの変動幅からもわかるように、メディアンフィルタ処理では突発的な変動を吸収する効果として十分な効果を得ることが可能であり、平均化処理の結果を示すグラフAVEと比較して効果が得られていることが示される。
図を参照して無線端末装置10のスキャンする周波数チャネルの優先制御処理における動作について説明する。周波数チャネルのスキャンを行うシステムを1x方式のシステムであるとして説明する。
測定処理間隔は次の条件に基づいて設定することとする。
条件1:電界強度(RSSI)の値から、予め定められる閾値TR(h)と閾値TR(l)を用いて、RSSIの強度に応じて「強」、「中」、「弱」に分類する。閾値TR(h)は、閾値TR(l)より高い値に設定する。判定するRSSIの値は、測定値又は突発的な変動を吸収するフィルタ処理の結果の値を用いる。
条件2:RSSIの値が高いほど妨害波の可能性が高いとみなし、RSSIの「強」、「中」、「弱」の順でスキャンの間隔を長く設定する。
条件3:Ec/Ioを、予め定められる閾値TE(h)と閾値TE(l)から、検出された結果に基づいて、Ec/Ioの値に応じて「強」、「中」、「弱」に分類する。閾値TE(h)は、閾値TE(l)より高い値に設定する。判定するEc/Ioの値は、測定値又は突発的な変動を吸収するフィルタ処理の結果の値を用いる。「強」に分類されるEc/Ioの値は、Ec/Ioを捕捉できると判定される値である。「中」に分類されるEc/Ioの値は、捕捉できるほどではないがEc/Ioの値が所定の値(閾値TE(l))を超えて検出される値である。また、「弱」に分類されるEc/Ioの値は、所定の値(閾値TE(l))に達しない値である。
条件4:Ec/Ioの値で「強」を示す周波数チャネルにおいて、Ec/Ioが低下して検出されることがあっても、一時的なEc/Ioの低下によって捕捉できなかった可能性が高いため、スキャン間隔を長くする間隔の設定は行わず、次回スキャンを行うタイミングで再度スキャンを実施する。
条件5:Ec/Ioの値で「中」を示す周波数チャネルにおいて、EV−DO方式の電波である可能性が高いため、Ec/Ioの値が「中」、「弱」の順で、スキャン間隔を長く設定する。
以上の条件を判定条件として定めることで、主制御部180によってRSSI及びEc/Ioの値から、周波数チャネルごとにスキャン周期を設定することができ、効率的なスキャンを実施することが可能となる。
上記の条件に基づいて行われる周波数チャネルごとにスキャン周期の判定について図を用いて説明する。
図7は、無線端末装置10の測定処理間隔を示す図である。この図は、RSSIとEc/Ioの組み合わせ条件を模式化して表したものである。この図の横軸は、Ec/Ioを示し、その値は左が高く、右が低くなる。閾値TE(h)と閾値TE(l)を用いて、左から「強」、「中」、「弱」に3分割して表している。縦軸は、RSSIを示し、その値は上が高く、下が低くなる。閾値TR(h)と閾値TR(l)を用いて、上から「強」、「中」、「弱」に3分割して表している。それぞれの条件に応じて全体を9つのマトリクスに分割して測定処理間隔を定めて表すことができる。
設定するスキャン間隔を、T1、T2、T3、T4、T5、T6及びT0で示す。スキャン間隔は、T1が最も長く、続いてT2、T3、T4、T5、T6の順に短くし、T6がスキャン間隔の設定を行わない基準値(T0)についで短くなるように設定する。スキャン間隔の設定を行わない基準値(T0)のときには、毎回測定処理を行うことになる。上記の関係を不等式で表すと次式(4)のようになる。
T1>T2>T3>T4>T5>T6>T0 ・・・(4)
前述の5つの条件に基づいて、分割された9つのマトリクスについて判定条件を考慮してまとめると、以下に示すことができる。
主制御部180は、信号強度測定部にて測定されたパイロット信号の信号強度(Ec/Io)が、予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては待ち受けする周波数チャネルでの捕捉が成功したとして待ち受け処理を行い、閾値TE(h)に満たず、なおかつ閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)を超えた値が得られた周波数チャネルに関しては、閾値TE(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くする。
さらに、主制御部180は、パイロット信号の信号強度(Ec/Io)が、閾値TE(h)に満たず、RSSIの値が、閾値TR(h)に満たず、なおかつ閾値TR(h)よりも低い予め定められる閾値TR(l)を超えた値が得られた周波数チャネルに関しては、閾値TR(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くし、閾値TR(h)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては、閾値TR(h)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くする。
上記の条件を満たすように、T1〜T6及びT0で示されるスキャン間隔を、分割して示されたマトリクスの条件に割り付ける。RSSIが「強」を示し、Ec/Ioが「中」と「弱」である場合のスキャン間隔をそれぞれT1とT2とする。RSSIが「中」を示し、Ec/Ioが「中」と「弱」である場合のスキャン間隔をそれぞれT3とT4とする。RSSIが「弱」を示し、Ec/Ioが「中」と「弱」である場合のスキャン間隔をそれぞれT5とT6とする。さらにEc/Ioが「強」である場合のスキャン間隔には、繰り返し判定を行う基準値(T0)とする。
図を参照して無線端末装置10のスキャンする周波数チャネルのスキャン間隔設定処理における動作について説明する。
図8は、無線端末装置10におけるスキャン間隔設定処理を示すフローチャートである。
主制御部180は、記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170を参照し、予め記憶されている周波数チャネルfn(f1〜fmax)の順にスキャンを開始する。主制御部180は、周波数スキャンテーブル170を参照するキーを示すインデックス(n)を記憶部17における変数記憶領域に割付けて、その初期値(n=1)を設定する(ステップSa1)。
主制御部180は、周波数チャネルfnのスキャン間隔タイマーがタイムアウトか否かの判定を行う。その判定は、主制御部180が記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170においてインデックス(n)をキーとして、周波数チャネルfnのタイマーカウント値を参照し、参照した値が0か否かの判定によって行われる(ステップSa2)。
主制御部180は、スキャン間隔タイマーがタイムアウトしていないと判定した場合には、次の周波数チャネルの判定処理とするため、記憶部17の変数記憶領域に割付けられたインデックス(n)を参照し、1を加算して変数記憶領域に加算されたnの値を記録する (ステップSa3)。
主制御部180は、インデックス(n)の値を、周波数スキャンテーブル170に登録されている周波数チャネルの数を示す(max)の値を超えたか否かを判定する。その判定の結果、インデックス(n)の値が(max)の値を超えていない場合には、周波数スキャンテーブル170において次に登録されている周波数チャネルのスキャン処理(ステップSa2)を行う。その判定の結果、インデックス(n)の値が(max)の値を超えた場合には、全ての周波数チャネルのスキャンを終えて、パイロット信号の捕捉に失敗した状態でスキャニング処理を終了する(ステップSa4)。
ステップSa2の判定の結果、主制御部180は、周波数チャネルfnのスキャン間隔タイマーがタイムアウトしたと判定したときには、周波数チャネルfnでの電界強度(RSSI)を測定する。周波数チャネルfnの電界強度(RSSI)の測定では、主制御部180は、周波数チャネルfnを通信部11によって受信させ、その受信信号の電界強度をRSSI測定部181に測定させる。主制御部180は、RSSI測定部181での測定結果としてRSSI(P)を取得し、取得したRSSI(P)を記憶部17における変数記憶領域に割付けて記録する(ステップSa5)。主制御部180は、逆拡散部182に周波数チャネルfnの無線信号を逆拡散させる(ステップSa6)。主制御部180は、逆拡散部182にて逆拡散された受信信号からパイロット情報に基づいた相関値を信号強度測定部183によって測定する。周波数チャネルfnのパイロット信号の信号強度(Ec/Io)の測定では、主制御部180は、信号強度測定部183によって測定されたパイロット信号の信号強度(Ec/Io)の測定結果を記憶部17における変数記憶領域に割付けて記録する(ステップSa7)。
主制御部180は、周波数チャネルfnにおいてパイロット信号を検出できたか否かを判定する。その判定は、信号強度測定部183において測定されたパイロット信号の信号強度(Ec/Io)が予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られたか否かを判定することによって行われる。主制御部180は、その判定の結果、周波数チャネルfnに関して、その信号強度(Ec/Io)が閾値TE(h)以上であれば、パイロット信号を検出できたと判定する。そして、主制御部180は、待受けする周波数チャネルでの捕捉が成功したとして待ち受け処理を行い周波数チャネルのスキャンを終了する(ステップSa8)
ステップSa8の判定の結果、主制御部180は、記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170においてインデックス(n)をキーとして、周波数チャネルfnのバンドクラスを参照し、そのバンドクラスが2GHz(ギガヘルツ)帯であるか否かの判定を行う。判定の結果、2GHz(ギガヘルツ)帯でないときにはスキャン間隔算出処理(ステップSa11)を行う(ステップSa9)。
ステップSa9の判定の結果、主制御部180は、そのバンドクラスが2GHz(ギガヘルツ)帯であると判定したときには、RSSI又はEc/Ioの少なくともいずれか一方のばらつきの除去の処理を行う。ばらつきの除去の処理は、RSSI又はEc/Ioの測定を所定の回数(例えば、5回)繰り返し行って、その測定値に対して突発的な変動を除去する処理を行う。具体的には、RSSIのばらつきの除去の処理では、主制御部180は、ステップSa5と同じ処理によりRSSIの測定を所定の間隔で行い、その測定結果を記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170の「R1」〜「R5」にそれぞれ記録する。また、Ec/Ioのばらつきの除去の処理では、主制御部180は、ステップSa6とステップSa7と同じ処理によりEc/Ioの測定を所定の間隔で行い、その測定結果を記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170の「E1」〜「E5」にそれぞれ記録する(ステップSa10)。
主制御部180は、スキャン間隔算出処理を行う(ステップSa11)。
主制御部180は、ステップSa11によるスキャン間隔算出処理で算出された周波数チャネルfnのスキャン間隔が基準とされる間隔(T0)であるか否かの判定を行う。判定の結果、主制御部180は、周波数チャネルfnのスキャン間隔が基準とされる間隔(T0)であると判定されたときには、同じ周波数チャネルfnに対して、周波数チャネルfnのスキャン間隔タイマーがタイムアウトしたか否かの判定処理(ステップSa2)からの処理を繰り返し行う(ステップSa12)。
ステップSa12の判定の結果、主制御部180は、周波数チャネルfnのスキャン間隔が基準とされる間隔(T0)でないと判定されたときには、ステップSa11で算出されたスキャン間隔タイマーの値をセットする。具体的には、主制御部180は、記憶部17に割り付けられている周波数スキャンテーブル170においてインデックス(n)をキーとして、周波数チャネルfnのタイマー設定値に、ステップSa11で算出されたスキャン間隔タイマーの値を記録する (ステップSa13)。
主制御部180は、スキャン間隔タイマーがタイムアウトしていないと判定した場合には、次の周波数チャネルの判定処理とするため、記憶部17の変数記憶領域に割付けられたインデックス(n)を参照し、1を加算して変数記憶領域に加算されたnの値を記録する (ステップSa14)。
主制御部180は、インデックス(n)の値を、周波数スキャンテーブル170に登録されている周波数チャネルの数を示す(max)の値を超えたか否かを判定する。その判定の結果、インデックス(n)の値が(max)の値を超えていない場合には、周波数スキャンテーブル170において次に登録されている周波数チャネルのスキャン処理(ステップSa2)を行う。その判定の結果、インデックス(n)の値が(max)の値を超えた場合には、全ての周波数チャネルのスキャンを終えて、パイロット信号の捕捉に失敗した状態でスキャニング処理を終了する(ステップSa15)。
図9は、無線端末装置10のスキャン間隔算出処理を示すフローチャートである。
以下、800MHz(メガヘルツ)帯におけるスキャン間隔算出処理として説明する。
主制御部180は、RSSI測定部181で測定されたRSSIの値(R)を予め定められる閾値TR(h)及び閾値TR(l)と比較して、RSSIの強さに応じた判定を行う(ステップSb1)。
ステップSb1の判定の結果、主制御部180は、RSSIの値(R)が予め定められる閾値TR(h)以上であると判定されたときには、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、Ec/Ioの強さに応じた判定を行う(ステップSb2)。
ステップSb2の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、閾値TE(h)に満たず、なおかつ閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られたときには、スキャン間隔をT1に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する(ステップSb3)。
ステップSb2の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(l)と比較して、閾値TE(l)に満たない値が得られたときには、スキャン間隔をT2に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する。スキャン間隔T2は、スキャン間隔T1より短い値に予め設定される値とする(ステップSb4)。
ステップSb1の判定の結果、主制御部180は、RSSIの値(R)が予め定められる閾値TR(h)に満たず、なおかつ予め定められる閾値TR(l)以上であると判定されたときには、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、Ec/Ioの強さに応じた判定を行う(ステップSb5)。
ステップSb5の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、閾値TE(h)に満たず、なおかつ閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られたときには、スキャン間隔をT3に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する(ステップSb6)。
ステップSb5の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(l)と比較して、閾値TE(l)に満たない値が得られたときには、スキャン間隔をT4に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する。スキャン間隔T4は、スキャン間隔T3より短い値に予め設定される値とする(ステップSb7)。
ステップSb1の判定の結果、主制御部180は、RSSIの値(R)が予め定められる閾値TR(l)に満たないと判定されたときには、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、Ec/Ioの強さに応じた判定を行う(ステップSb8)。
ステップSb8の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(h)及び閾値TE(l)と比較して、閾値TE(h)に満たず、なおかつ閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られたときには、スキャン間隔をT5に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する(ステップSb9)。
ステップSb8の判定の結果、主制御部180は、Ec/Ioの値(E)を予め定められる閾値TE(l)と比較して、閾値TE(l)に満たない値が得られたときには、スキャン間隔をT6に設定し、スキャン間隔算出処理を終了する。スキャン間隔T6は、スキャン間隔T5より短い値に予め設定される値とする(ステップSb10)。
また、2GHz(ギガヘルツ)帯におけるスキャン間隔算出処理については、上記の800MHz帯の処理において、以下の読み替えを行うこととする。RSSI測定部181で測定されたRSSIの値(R)を、RSSI測定部181で測定されたRSSIの値(R)に基づき、主制御部によってばらつきの除去処理(ステップSa10)されたRSSIの代表値(R)と読み替える。
信号強度測定部183で測定された信号強度(Ec/Io)の値(E)を、信号強度測定部183で測定された号強度(Ec/Io)の値(E)に基づき、主制御部によってばらつきの除去処理(ステップSa10)された信号強度(Ec/Io)の値(E)の代表値(E)と読み替える。
すなわち、2GHz(ギガヘルツ)帯におけるスキャン間隔算出処理では、測定値をフィルタ処理することにより突発的な変動を吸収することで、伝播特性が不安定なときに生じる一時的な変動を除去した演算結果に基づいて判定することを可能とする。
以上に示したように、周波数スキャンテーブル171に記憶されている周波数チャネルのスキャンを行う間隔を設定する。
これらの処理により、全周波数チャネルの中からスキャン対象とする周波数チャネル数を減らすことができ、なおかつそのスキャン対象とする周波数チャネルにおいても利用可能性が高いものから順にスキャンする検索を行うので、パイロット信号を含む周波数チャネルを捕捉成功となるまでの周波数チャネルのスキャン回数を削減することができ、パイロット信号を捕捉できるまでのスキャン時間の短縮並びに電力消費の低減が可能となる。
以上に示したように、無線端末装置10は、複数のプロトコル基地局から報知される一のプロトコルの周波数チャネルごとの受信電界強度(RSSI)及びパイロット信号の信号強度(Ec/Io)の測定値並びに該測定値の突発的な変動値を吸収する所定のフィルタ処理した結果に基づいて該周波数チャネルごとに該周波数チャネルをスキャンするタイミングを設定し、該周波数チャネルをスキャンする。
これにより、受信電界強度(RSSI)及びパイロット信号の信号強度(Ec/Io)の測定結果から、妨害波又は異なるプロトコルで利用されている可能性が高い周波数チャネルのスキャンのスキャン間隔を長くして、同周波数チャネルへのスキャン回数を減らすことができる。そして、捕捉完了までにスキャンする周波数チャネルの数を減らすことができ、捕捉完了までの処理時間を短縮し、その間に必要となる電力消費を低減することが可能となる。
また、無線端末装置10は、通信部11は、複数のプロトコルを使用可能であり、なおかつそれぞれの該プロトコルにおいて複数の周波数チャネルを使用可能とする。RSSI測定部181は、一のプロトコルにおいて所定の順で複数の周波数チャネルをスキャンして周波数チャネルごとの受信電界強度を測定しRSSIとして出力する。逆拡散部182は、RSSI測定部181にて予め定められる所定の値以上のRSSIが検出される周波数チャネルにて基地局から報知されるパイロット情報を逆拡散する。信号強度測定部183は、逆拡散部182にて逆拡散された前記パイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度(Ec/Io)を測定する。記憶部17は、周波数チャネルのスキャンのタイミングを記憶する。主制御部180は、所定の周波数チャネルに対して待受けに失敗すると、当該周波数チャネルにおけるRSSI測定部181にて測定されたRSSI及び信号強度測定部183にて測定されたパイロット信号の信号強度(Ec/Io)に基づいて次回のスキャンのタイミングを設定する。また、主制御部180は、高周波数帯におけるスキャンの時には、突発的な変動値を吸収する所定のフィルタを用いてRSSI及び信号強度(Ec/Io)の少なくとも一方にフィルタ処理を行ってから判定を行い、低周波数帯におけるスキャンの時には、フィルタ処理を行わずに判定処理を行う。
これにより、受信電界強度(RSSI)及びパイロット信号の信号強度(Ec/Io)の測定結果から、妨害波又は異なるプロトコルで利用されている可能性が高い周波数チャネルのスキャンのスキャン間隔を長くして、同周波数チャネルへのスキャン回数を減らすことができる。そして、捕捉完了までにスキャンする周波数チャネルの数を減らすことができ、捕捉完了までの処理時間を短縮し、その間に必要となる電力消費を低減することが可能となる。また、受信信号の安定性が低くなる高周波数帯におけるスキャン処理では、測定値から突発的な変動を吸収するフィルタ処理を行い、突発的に生じる変動を回避して判定することができる。それにより突発的な変動に影響されることなく、スキャン間隔を設定する判定処理を行うことが可能となり、適切なスキャン間隔でのスキャンを行うことで、捕捉完了までにスキャンする周波数チャネルの数を減らすことができ、捕捉完了までの処理時間を短縮し、その間に必要となる電力消費を低減することが可能となる。
また、主制御部180は、信号強度測定部183にて測定されたパイロット信号の信号強度(Ec/Io)が、予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては待ち受けする周波数チャネルでの捕捉が成功したとして待ち受け処理を行い、閾値TE(h)に満たず、なおかつ記閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては、閾値TE(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くする。
これにより、主制御部180は、Ec/Ioの検出レベルが高く予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られた周波数チャネルは、その周波数での待ち受けを可能とすることができる。また、主制御部180は、閾値TE(h)に満たず、閾値TE(l)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては、EV−DO方式の受信波の干渉を受けている可能性が高いと判定し、閾値TE(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くすることで、その周波数チャネルへのスキャン回数を減らすことができる。
また、主制御部180は、パイロット信号の信号強度(Ec/Io)が、閾値TE(h)に満たず、RSSIの値が、閾値TR(h)に満たず、なおかつ閾値TR(h)よりも低い予め定められる閾値TR(l)以上の値が得られた周波数チャネルに関しては、閾値TR(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くし、前記閾値TR(h)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては、前記閾値TR(h)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くする。
これにより、受信電力(RSSI)の低下をともなう、Ec/Ioの低下は一時的な受信状態が悪化した可能性があると見込んで、その周波数チャネルのスキャンの間隔を短く設定して、受信の可能性判定回数が多くなるように設定することができる。そして、Ec/Ioの検出強度が低いのに、RSSIの強度があるときは、繰り返しても妨害波の影響を受けて捕捉が困難であると判定し、スキャン間隔を長く設定して、受信の可能性判定回数が少なくなるように設定することができる。
また、主制御部180は、突発的な変動値を吸収する所定のフィルタとして、RSSI及び前記信号強度(Ec/Io)の検出値を複数回サンプリングして、中央の値を採用するメディアンフィルタ処理を行う。
これにより、無線端末装置10は、無線信号の伝播特性が不安定なために受信特性が不安定となり、信号強度(Ec/Io)などの測定値がばらついても、測定値に生じる突発的な変動を吸収することができる。そして、捕捉しやすい周波数チャネルへのスキャンの優先度を落とすことなく処理することができ、捕捉できるまでのスキャン回数を低減でき消費電力を低減することがきる。
また、無線端末装置10に適用される周波数帯は、異なる複数の周波数帯に対応しており、高周波数帯は2GHz(ギガヘルツ)帯であり、低周波数帯は800MHz(メガヘルツ)帯である。
これにより、無線端末装置10は、無線信号の伝播特性が不安定な2GHz帯と、標準的な800MHz帯を識別することが可能となる。無線端末装置10は、受信特性が不安定となることにより信号強度(Ec/Io)などがばらつく2GHz帯での測定値から、突発的な変動を吸収することができる。そして、捕捉しやすい周波数チャネルへのスキャンの優先度を落とすことなく処理することができ、捕捉できるまでのスキャン回数を低減でき消費電力を低減することがきる。この例においては、高周波数帯は2GHz(ギガヘルツ)帯、低周波数帯は800MHz(メガヘルツ)帯を例にそれぞれ説明を行ったが、もちろんそれに限定されるものではなく、高周波数帯を2.5GHz(ギガヘルツ)帯、低周波数帯を450MHz(メガヘルツ)帯などであっても本発明同様の構成は有用である。
また、無線端末装置10に適用される異なる複数のプロトコルは、cdma2000 1x方式とcdma2000 1xEV−DO方式におけるプロトコルである。
これにより、無線端末装置10は、CDMA方式で提供されている一般的なプロトコルに対応することができ、類似性の高い信号を有する異なるプロトコルを認識して区別することで、不要な周波数チャネルのスキャン回数を低減でき消費電力を低減することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。本発明の無線端末装置10が対応するシステム及びプロトコルは、例示した1x方式又はEV−DO方式に制限されることなく、他の種類のシステム及びプロトコルに適用することができ、対応するシステム並びにプロトコルの数や接続形態についても特に限定されるものではない。
また、ステップSa10のばらつき除去処理において、RSSI及びEc/Ioの測定を行いその測定値に基づいて判定を行うこととして説明したが、ステップSa10では、過去に行われた複数回の測定(ステップSa5又はステップSa7)でその測定値を周波数スキャンテーブル170に記録しておき、ステップSa10では、その記録された値を参照し、突発的な変動を吸収する判定を行うこととしても良い。
また、基準となるスキャン間隔(T0)は、条件に応じて値を変更することとしても良い。例えば、無線端末装置10の電源投入時などに適応するとパイロット信号の捕捉完了を早くすることが可能となる。
また、測定値を参照し突発的な変動を吸収する処理に用いるサンプル数を5個として説明したが、突発的な変動値の発生状況に応じて、その影響を低減できる他のサンプル数を用いることも可能である。また、メディアンフィルタは、選んだサンプルにおける中央の値を参照することとしたが、突発的に外れたサンプルを省いて中央値付近のサンプルをさらに選択して平均化処理を行った結果を代表値としたり、その中央値付近のサンプルを用いて重み付け評価を行う評価関数を設定し演算結果を代表値としたりすることも可能である。
また、本発明の無線端末装置10が行う周波数スキャンは1x方式としてのスキャンを行うこととして説明した。上記に示した実施形態と同じ方法で、EV−DO方式における周波数スキャンとして適用することも可能である。これにより、1x方式の信号を受信してしまったときにEV−DO方式でのパイロットチャネルの捕捉が遅くなるという問題を回避することが可能である。
また、操作部12は、入力を検出する入力キーのほかに、入力処理を行える手段を有するものであれば良い。例えば、タッチパネル、キーボード、マウスなどであっても良い。
また、無線端末装置10は、携帯電話端末装置に限らず、無線通信が行える端末装置、通信機能を有するナビゲーション端末及びゲーム端末或いはコンピュータに接続して用いられる通信モジュールであっても良い。
上述の無線端末装置10は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した無線端末装置10が行う周波数チャネルのスキャンの処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
本発明の実施形態による無線端末装置を利用する通信システムを示すブロック図である。 同実施形態における無線端末装置を示すブロック図である。 同実施形態における無線端末装置の記憶部に記憶されるテーブルを示す図である。 同実施形態における無線端末装置での測定結果を示す図である。 同実施形態における無線端末装置のフィルタ処理を示す図(その1)である。 同実施形態における無線端末装置のフィルタ処理を示す図(その2)である。 同実施形態における無線端末装置の測定処理間隔を示す図である。 同実施形態における無線端末装置の動作を示すフローチャートである。 同実施形態における無線端末装置のスキャン間隔算出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 無線端末装置
11 通信部
12 操作部
13 音声入力部
14 スピーカ(SP)
15 マイク(MIC)
17 記憶部
18 制御部
170 周波数スキャンテーブル
180 制御部
181 RSSI測定部
182 逆拡散部
183 信号強度測定部

Claims (7)

  1. CDMA方式の無線通信サービスを提供する基地局との間で、複数のプロトコルにより高周波数帯又は低周波数帯のいずれかの周波数帯における無線信号により通信する無線端末装置であって、
    前記複数のプロトコルを使用可能であり、なおかつそれぞれのプロトコルにおいて複数の周波数チャネルを使用可能な通信部と、
    一のプロトコルにおいて所定の順で前記複数の周波数チャネルをスキャンして、周波数チャネルごとの電界強度を測定する電界強度測定部と、
    前記電界強度測定部にて予め定められる所定の値以上の電界強度が測定される周波数チャネルにおいて報知されるパイロット情報を逆拡散する逆拡散部と、
    前記逆拡散部にて逆拡散された前記パイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度を測定する信号強度測定部と、
    前記周波数チャネルのスキャンのタイミングを記憶する記憶部と、
    前記電界強度及び前記信号強度の測定結果に基づいて前記周波数チャネルをスキャンするタイミングを設定し該タイミングの設定値を前記記憶部に記録する主制御部と、を備え、
    前記主制御部は、
    所定の前記周波数チャネルに対して前記信号強度が予め定められる所定の値に満たずに待受けに失敗すると、当該周波数チャネルの前記電界強度及び前記信号強度に基づいて次回のスキャンのタイミングを設定する設定手段を有し、
    前記高周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、突発的な測定値の変動を吸収する所定のフィルタを用いて前記電界強度及び前記信号強度の少なくとも一方にフィルタ処理を行ってから判定を行い、前記低周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、前記フィルタ処理を行わずに前記判定を行うこと
    を特徴とする無線端末装置。
  2. 前記主制御部は、
    前記信号強度測定部にて測定された前記パイロット信号の信号強度が、予め定められる閾値TE(h)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては待ち受けする周波数チャネルでの捕捉が成功したとして待ち受け処理を行い、
    前記閾値TE(h)に満たず、なおかつ前記閾値TE(h)よりも低い予め定められる閾値TE(l)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては前記閾値TE(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くすること
    を特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
  3. 前記主制御部は、
    前記パイロット信号の信号強度が、前記閾値TE(h)に満たず、
    前記電界強度の値が、閾値TR(h)に満たず、なおかつ前記閾値TR(h)よりも低い予め定められる閾値TR(l)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては、前記閾値TR(l)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くし、前記閾値TR(h)以上の値が得られた前記周波数チャネルに関しては、前記閾値TR(h)に満たない周波数チャネルよりもスキャン間隔を長くすることを特徴とする請求項2に記載の無線端末装置。
  4. 前記主制御部は、
    前記突発的な変動値を吸収する所定のフィルタとして、前記電界強度及び前記信号強度の検出値を複数回サンプリングして、中央の値を採用するメディアンフィルタ処理を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線端末装置。
  5. 前記周波数帯は、異なる複数の周波数帯に対応しており、
    前記高周波数帯は2GHz(ギガヘルツ)帯であり、前記低周波数帯は800MHz(メガヘルツ)帯であることを特徴とする、
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線端末装置。
  6. 前記異なる複数のプロトコルは、
    cdma2000 1x方式とcdma2000 1xEV−DO方式におけるプロトコルであること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線端末装置。
  7. CDMA方式の無線通信サービスを提供する基地局との間で、複数のプロトコルにより高周波数帯又は低周波数帯のいずれかの周波数帯における無線信号により通信する無線端末装置を制御するプログラムを記憶する記憶媒体であって、
    前記無線端末装置に、
    一のプロトコルにおいて所定の順で前記複数の周波数チャネルをスキャンして、周波数チャネルごとの電界強度を測定させ、
    予め定められる所定の値以上の電界強度が測定される周波数チャネルにおいて報知されるパイロット情報を逆拡散させ、
    前記逆拡散された前記パイロット情報に基づいてパイロット信号の信号強度を測定させ、
    前記周波数チャネルのスキャンのタイミングを記憶させ、
    前記電界強度及び前記信号強度の測定結果に基づいて前記周波数チャネルをスキャンするタイミングを設定し該タイミングの設定値を記録させ、
    所定の前記周波数チャネルに対して前記信号強度が予め定められる所定の値に満たずに待受けに失敗すると、当該周波数チャネルの前記電界強度及び前記信号強度に基づいて次回のスキャンのタイミングを設定させ、
    前記高周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、突発的な測定値の変動を吸収する所定のフィルタを用いて前記電界強度及び前記信号強度の少なくとも一方にフィルタ処理を行ってから判定を行わせ、前記低周波数帯におけるスキャンのタイミングの設定の場合には、前記フィルタ処理を行わずに前記判定を行わせることを特徴とするプログラムを記憶する記憶媒体。
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