JP5192362B2 - パルプ漂白水の製造方法及び装置 - Google Patents
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Description
図2において、パルプ設備100では、先ず、原料となる木材等の原料チップtが、トラック等その他の運搬手段で運ばれ、トラックダンパ102等を用いてチップヤード104に荷卸しされる。その後、原料チップは、コンベア等の搬送手段でチップサイロ106に投入される。そして、設備の操業度に応じて、チップサイロ106の排出口から排出され、蒸解釜108に投入される。
洗浄釜110で洗浄されたパルプをスクリーン112で「うらごし」して、パルプ中に含まれるゴミや生煮えのチップなどを除去する。これによって、良いパルプが漂白設備114に送られる。
吸収塔144に接続された管路168にエジェクタ170が設けられている。エジェクタ170の内部に駆動流体として蒸気を噴出することで、管路168及び管路168に連通した吸収塔144が負圧となる。これによって、ClO2を管路156を介して吸収塔142,144に吸引する吸引力が発生する。
また、特許文献2(特開2001−123384号公報)には、パルプ蒸解釜から黒液をフラッシュタンクに送り、このフラッシュタンクで黒液をフラッシュさせて、フラッシュタンクから回収設備に排出される液の容量と温度を低減すると共に、このフラッシュタンクの内部を負圧にするためにエジェクタを設けることが開示されている。
また、装置を運転するために、多くの補機類とこれら補機類の駆動装置を必要とし、これらの補機類を駆動ためのファン動力やポンプ動力が多大となっている。
パルプ製造工程においてパルプ原料から製造したパルプを漂白する漂白工程に用いられるパルプ漂白水の製造方法において、
常温域付近にある原水を温度成層型タンクの上部に供給すると共に、該温度成層型タンクの下部に冷水を導入して該温度成層型タンクの内部で上下方向に温度成層を形成させ、
該温度成層型タンクの上部から導出した原水を冷凍サイクルを構成する冷凍装置で冷却して冷水とし、
該冷水を該温度成層型タンクの下部に供給して一旦貯留すると共に、該温度成層型タンクの下部から導出した冷水を吸収塔に供給し、該吸収塔で冷水に漂白剤を吸収させて漂白水を製造するようにしたものである。
冷凍装置だけでは、ある程度の負荷変動には対応できるが、0〜100%の範囲の負荷変動には対応が困難であり、負荷が0%近くになると、冷凍装置が停止するおそれがある。あるいは負荷変動によりCOPが低下する。
本発明では、温度成層型タンクを併設し、この温度成層型タンクに冷凍装置で製造した冷水を一旦貯留し、必要時に冷水を吸収塔に供給するようにしたことで、負荷変動に対しても冷水を安定して供給できる。
本発明では、常温域付近の原水の温度成層型タンクへの導出入を温度成層型タンクの上部で行ない、冷凍装置で冷却した冷水の導出入を温度成層型タンクの下部で行なうようにしているので、温度成層型タンク内の温水と冷水とが混合して温度成層を乱すおそれがない。
さらに、前述した従来装置と比べて補機類を大幅に削減でき、また、これらの補機類を駆動するポンプ動力等の動力を大幅に節減できる。
本発明方法では、温度成層型タンクを用いることによって、冷水の温度制御が容易になり、所望温度の冷水を吸収塔に供給できるので、必要時に所望濃度の二酸化塩素水をパルプ製造設備に安定供給できる。
パルプ製造設備により製造したパルプを漂白する漂白設備に用いられるパルプ漂白水の製造装置において、
上部に原水導入管及び原水導出管が接続されると共に下部に冷水導入管及び冷水導出管が接続され、内部で上下方向に温度成層を形成する温度成層型タンクと、
冷凍サイクルを構成し、該温度成層型タンクの上部から該原水導出管を介して導入された原水を冷却し該冷水導入管を介して該温度成層型タンクの下部に冷水を供給する冷凍装置と、を備え、
該温度成層型タンク内の上部に常温域の原水を貯留すると共に、該温度成層型タンク内の下部に冷水を貯留し、該冷水を吸収塔に供給し該冷水に漂白剤を吸収させて漂白水を製造するように構成したものである。
また、該冷凍装置と共に、温度成層型タンクを併設し、この温度成層型タンクに冷凍装置で製造した冷水を一旦貯留し、必要時に冷水を吸収塔に供給するようにしたことで、負荷変動に対しても冷水を安定して供給できる。
また、温度成層型タンクと冷凍装置のみを設けるだけでよく、従来の製造装置に比べて補機類を大幅に節減でき、そのため、これらの補機類を駆動する動力を大幅に節減できる。
第1の温度センサの検出値が閾値より下降した時に前記冷凍装置の運転を停止させ、第2の温度センサの検出値が閾値より上昇した時に該冷凍装置を再起動させるように構成するとよい。
かかる構成とすることにより、製造する冷水の温度を正確に設定温度に維持できるため、所望温度の冷水を必要時に吸収塔に安定供給できる。
また、温度成層型タンク20の下部には、温度成層型タンク20の下部に貯留された冷水cの温度を検出する温度センサ32が設けられ、温度センサ32の冷水温度検出値に基づいて圧縮式冷凍装置30の運転を制御するように構成されている。
温度成層型タンク20内に貯留された原水wは、原水導出管路16を介して圧縮式冷凍装置30に送られ、圧縮式冷凍装置30で10℃の温度に冷却された冷水cとなる。この冷水cは、冷水導入管路26を介して温度成層型タンク20の下部に戻される。
温度成層型タンク20の下部に貯留された冷水cは、冷水導出管路34を介して、吸収塔40に送られる。吸収塔40には、管路44からClO2が導入され、冷水cと混じり合って、冷水cに吸収され、二酸化塩素水が製造される。二酸化塩素水は、管路46を介して図示しない貯留タンク(図2に示す二酸化塩素水タンク162と同一のタンク)に一旦貯留される。
また、管路48には、図2中のエジェクタ170と同様のエジェクタが設けられ、該エジェクタによって吸収塔40内を負圧にすることによって、ClO2を管路44から吸収塔40内に吸引するようにしている。
さらには、温度センサ24及び32を設けることで、冷水cの温度を正確に設定温度に保持できるため、冷水cの温度に依存する二酸化塩素水の濃度をパルプ製造設備の漂白工程に最適な濃度に調整可能である。本実施形態では、冷水cの温度を氷結温度より高く、かつ10℃以下とすることにより、二酸化塩素水の必要濃度を確保できる。
また、圧縮式冷凍装置30のみで温度成層型タンク20を併設しない比較例の場合は、二酸化塩素水の製造が安定せず、負荷が0%近くのとき圧縮式冷凍装置が停止するおそれがある。また、余分に電力を消費してしまう。
12 原水導入管路
14,18 ポンプ
16 液面計
17 原水導出管路
20 温度成層型タンク
24 温度センサ(第2の温度センサ)
26 冷水導入管路
30 圧縮式冷凍装置
32 温度センサ(第1の温度センサ)
34 冷水導出管路
40 吸収塔
100 パルプ製造設備
114 漂白設備
c 冷水
w 原水
Claims (4)
- パルプ製造工程においてパルプ原料から製造したパルプを漂白する漂白工程に用いられるパルプ漂白水の製造方法において、
常温域付近にある原水を温度成層型タンクの上部に供給すると共に、該温度成層型タンクの下部に冷水を導入して該温度成層型タンクの内部で上下方向に温度成層を形成させ、
該温度成層型タンクの上部から導出した原水を冷凍サイクルを構成する冷凍装置で冷却して冷水とし、
該冷水を該温度成層型タンクの下部に供給して一旦貯留すると共に、該温度成層型タンクの下部から導出した冷水を吸収塔に供給し、該吸収塔で冷水に漂白剤を吸収させて漂白水を製造するようにしたことを特徴とするパルプ漂白水の製造方法。 - 前記漂白水が二酸化塩素水であり、前記温度成層型タンクから前記吸収塔に供給する冷水の温度を氷結温度より高く10℃以下とし、冷水の温度を前記範囲に調節することによって、該冷水に吸収される二酸化塩素の濃度を調節するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のパルプ漂白水の製造方法。
- パルプ製造設備により製造したパルプを漂白する漂白設備に用いられるパルプ漂白水の製造装置において、
上部に原水導入管及び原水導出管が接続されると共に下部に冷水導入管及び冷水導出管が接続され、内部で上下方向に温度成層を形成する温度成層型タンクと、
冷凍サイクルを構成し、該温度成層型タンクの上部から該原水導出管を介して導入された原水を冷却し該冷水導入管を介して該温度成層型タンクの下部に冷水を供給する冷凍装置と、を備え、
該温度成層型タンク内の上部に常温域の原水を貯留すると共に、該温度成層型タンク内の下部に冷水を貯留し、該冷水を吸収塔に供給し該冷水に漂白剤を吸収させて漂白水を製造するように構成したことを特徴とするパルプ漂白水の製造装置。 - 前記温度成層型タンクの冷水貯留域に冷水の温度を検出する第1の温度センサを設けると共に、原水貯留域に原水の温度を検出する第2の温度センサを設け、
第1の温度センサの検出値が閾値より下降した時に前記冷凍装置の運転を停止させ、第2の温度センサの検出値が閾値より上昇した時に該冷凍装置を再起動させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載のパルプ漂白水の製造装置。
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