JP5185698B2 - プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法 - Google Patents

プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5185698B2
JP5185698B2 JP2008147693A JP2008147693A JP5185698B2 JP 5185698 B2 JP5185698 B2 JP 5185698B2 JP 2008147693 A JP2008147693 A JP 2008147693A JP 2008147693 A JP2008147693 A JP 2008147693A JP 5185698 B2 JP5185698 B2 JP 5185698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat absorber
irradiation
laser beam
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008147693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009294069A (ja
Inventor
二郎 笠原
崇 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2008147693A priority Critical patent/JP5185698B2/ja
Publication of JP2009294069A publication Critical patent/JP2009294069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5185698B2 publication Critical patent/JP5185698B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

本発明は、配管を加熱して配管の残留応力を低減する際に用いるレーザ光の照射強度とそのレーザ光を受光する熱吸収体の温度変化との関係をプロファイルするプロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法に関する。
原子力発電所その他の大型プラントで使用される配管や管台等の各部材を設置する際、設置する配管などの溶接が行われると配管の溶接部の内表面側には降状応力を超える引っ張り残留応力が発生し、応力腐食割れを起こす可能性がある。このため、こうした配管の温度分布を予め測定し、測定された温度分布に基づいて配管に発生する応力を計算する。そして得られた応力が配管の許容応力の範囲内であるかどうかを確認し、その残留応力による腐食割れに対して予防保全を図るようにしている。
従来の配管の残留応力を軽減する装置の構成の一例を簡略に示す図を図10に示す。図10に示すように、従来のレーザ光発生装置101では、配管102の溶接部継手103に配管102の外面からレーザ光104を照射して、配管102を加熱することで配管102の残留応力を低減するようにしている。具体的には、配管102の外面からレーザ光104を照射し、配管102と溶接部継手103とを含むレーザ光104の照射部分であるレーザ光照射範囲105の温度を上昇させる。このとき、レーザ光104の照射時は、溶接部継手103の外面側に圧縮応力がかかり、内面側に引張り応力がかかるが、冷却後、溶接部継手103の外面側に引張り応力がかかり、内面側に圧縮応力がかかることで、溶接部継手103の残留応力が軽減される。
この時、予めレーザ光104の照射量と温度変化との関係を求めておき、溶接部継手103に照射するレーザ光104を調整するようにしている。従来では、例えば、イオンビームをフィルム等に照射して予めイオンビーム照射量とその時の光透過率との関係を求め、その時の光照射量からイオンビームの入熱測定を行い、イオンビーム照射量を調整するようにしたものが採用されている(特許文献1、参照)。
特開平03−296678号公報
しかしながら、従来の測定方法では、高密度のレーザ光を照射する環境下で用いるレーザ光の出力は評価するのが困難である、という問題がある。
本発明は、前記問題に鑑み、高密度のレーザ光を照射する環境下において用いるレーザ光の出力の評価が可能なプロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、装置本体に設けられた断熱材にレーザ照射手段の照射位置の中央を中心として直列に等間隔で配置され、前記レーザ照射手段から照射されるレーザ光を受光可能な金、銀又は銅の何れかからなる円柱状に成型された複数の熱吸収体と、前記熱吸収体内の中心に中央部まで挿入して設けられ、前記熱吸収体の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部の測定結果に基づいて前記熱吸収体の配列方向における入熱密度分布を検出する検出部とを有し、前記断熱材は前記熱吸収体の配列方向に沿って設けられ、隣接する前記熱吸収体同士の間にも前記断熱材が配設されてなり、前記熱吸収体は前記断熱材に埋設され、前記熱吸収体の一部を前記断熱材から突出させると共に、前記熱吸収体のレーザ照射光の照射側の面である受光面に黒体塗料を塗布し、前記断熱材から突出した前記熱吸収体の側面は鏡面処理を施していることを特徴とするプロファイル測定装置にある。
の発明は、第の発明において、前記レーザ光の照射量が制御可能な制御部を有し、前記温度測定部が計測した前記熱吸収体の温度が50℃に到達した後、前記レーザ光の照射を停止することを特徴とするプロファイル測定装置にある。
の発明は、第1又は第2のプロファイル測定装置の発明を用いて、得られた前記熱吸収体の配列方向における入熱密度分布から前記レーザ光の照射強度分布をもとめることを特徴とするレーザ光のプロファイル測定方法にある。
本発明によれば、装置本体に設けられた断熱材にレーザ照射手段の照射位置の中央を中心として直列に等間隔で配置され、前記レーザ照射手段から照射されるレーザ光を受光可能な金、銀又は銅の何れかからなる円柱状に成型された複数の熱吸収体と、前記熱吸収体内の中心に中央部まで挿入して設けられ、前記熱吸収体の温度を測定する温度測定部と、前記温度測定部の測定結果に基づいて前記熱吸収体の配列方向における入熱密度分布を検出する検出部とを有し、前記断熱材は前記熱吸収体の配列方向に沿って設けられ、隣接する前記熱吸収体同士の間にも前記断熱材が配設されてなり、前記熱吸収体は前記断熱材に埋設され、前記熱吸収体の一部を前記断熱材から突出させると共に、前記熱吸収体のレーザ照射光の照射側の面である受光面に黒体塗料を塗布し、前記断熱材から突出した前記熱吸収体の側面は鏡面処理を施していることにより、前記レーザ光により加熱された前記熱吸収体の温度変化を測定し、得られた前記熱吸収体の温度上昇分布から前記レーザ光による入熱密度分布を評価することで、前記レーザ光の照射強度分布をもとめることができる。
これにより、原子力発電所用配管や管台等に発生した応力腐食割れの予防保全を目的に例えばL−SIPで用いられる高密度のレーザ光の出力の評価を行うことを可能とする。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第一の実施の形態]
本発明による第一の実施の形態に係るプロファイル測定装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置の構成を簡略に示す斜視図であり、図2は、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図であり、図3は、図1中のA−A断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置10−1は、装置本体16に設けられた断熱材20にレーザ照射手段11の照射位置の中央を中心として直列に等間隔で配置されレーザ照射手段11から照射されるレーザ光12を受光可能な金、銀又は銅の何れかからなる円柱状に成型された複数の熱吸収体13と、この熱吸収体13内の中心に中央部まで挿入して設けられ、熱吸収体13の温度を測定する熱電対(温度測定部)14と、この熱電対14の測定結果に基づいて熱吸収体13の配列方向における入熱密度分布を検出する検出部15とを有し、断熱材20は熱吸収体13の配列方向に沿って設けられ、隣接する熱吸収体13同士の間にも断熱材20が配設されてなり、熱吸収体13は断熱材20に埋設され、熱吸収体13の一部を断熱材20から突出させると共に、熱吸収体13のレーザ照射光12の照射側の面である受光面21に黒体塗料22を塗布し、断熱材20から突出した熱吸収体13の側面は鏡面処理を施しているものである。
ここで、原子力発電所用配管や管台等に発生する応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking:「SCC」)に対する予防保全を目的として、レーザ外面照射応力改善工法(outer surface irradiated Laser Stress Improvement Process:「L−SIP」)などが用いられている。
L−SIPとは、対象となる配管又は管台の周溶接継手に対して、外面からレーザ光を局部的に照射し、全周を移動させることで、配管の内側と外側に温度差を付けて内面側を一時的に引張降伏させることにより、冷却後に内面側の溶接残留応力を圧縮応力側に改善する工法である。また、L−SIPは、原理的には管内の水有り無しに関わらず管内面の溶接残留応力の改善可能な工法である。
L−SIPでは、まず、局所的にレーザを外表面に移動させながら照射し、全周にわたって板厚の内外面に温度差を与える。
そして、外表面の熱膨張により、外面が伸びようとして板厚内で曲げの変形が発生するが、配管・管台が剛体であるので、変形が拘束される結果、外面側が圧縮、内面側が引張の降伏状態になる。
そして、板厚の内外面の温度差がなくなる過程(外表面が冷却する過程)において、今度は、外表面の収縮により外表面が縮もうとして、板厚内で曲げの変形が発生(膨張時とは逆の方向)するが、配管・管台が剛体であるので、変形が拘束される結果、外面側を引張、内面側を圧縮応力状態となる。これにより、配管内面側の溶接残留応力を圧縮応力側とし、軽減するようにしている。
本発明は、L−SIPのように高密度のレーザを照射する環境下において用いるレーザ出力を評価するのに用いる場合について説明する。
本実施の形態においては、熱吸収体13は、装置本体16に一列に配置されており、銅(Cu)を材料として用いて円柱状に成型されたものである。また、熱吸収体13を構成するのに用いられる金属としては、Cuに限定されるものではなく、熱伝導率が大きく、比熱が大きい金属であればよく、例えば、銀(Ag)、金(Au)などを用いてもよい。
また、本実施の形態においては、各々の熱吸収体13に接触するように熱吸収体13の温度を測定する熱電対14が設けられている。具体的には、各々の熱吸収体13内に熱電対14を設けている。各々の熱吸収体13内に熱電対14を設けることで、レーザ光12により加熱された各々の熱吸収体13の温度を測定することができるため、各々の熱吸収体13の温度変化を測定することができる。また、本実施の形態においては、熱吸収体13内に熱電対14を設けるようにしているが、これに限定されるものではなく、熱吸収体13の下端側に熱電対14を設けるようにしてもよい。
レーザ光12の照射時間Δtと熱吸収体13の温度上昇幅との関係の一例を図4に示す。図4に示すように、時間t1でレーザ光12を熱吸収体13に照射すると、熱吸収体13の温度は上昇し、レーザ光12の照射開始から所定時間の間は熱吸収体13の温度上昇の変化率は高く、ある所定温度付近まで熱吸収体13の温度が上昇すると熱吸収体13の温度の変化率は低くなり、ほぼ一定となる。このときの熱吸収体13の温度が最大上昇温度Tmaxとなる。また、時間t1からレーザ光12の照射を停止する時間t2までのレーザ光12の照射時間Δtにおける熱吸収体13の温度上昇幅はΔTとなる。そして、時間t2でレーザ光12の照射を止めた後、熱吸収体13の温度は熱吸収体13の温度低下の変化率が小さくなるようにして低下していき、ほぼ一定の温度まで低下する。
よって、レーザ光12の照射時間Δtでの熱吸収体13の温度上昇幅ΔTを測定することにより、熱吸収体13の温度変化を測定することができる。
また、本実施の形態においては、操作部17においてレーザ照射手段11が操作され、熱電対14で測定された熱吸収体13の温度の測定結果に基づいて検出部15において検出された熱吸収体13の配列方向における入熱密度分布が検出される。また、この検出部15で検出された熱吸収体13の直線方向における温度上昇分布と、後述するように各々の熱吸収体13の温度上昇分布に基づいて得られるレーザ光12の入熱密度分布、熱吸収体13の配列方向に沿ったレーザ光12の照射強度の直線状の分布は表示部18において表示される。また、制御部19においてレーザ照射手段11から照射されるレーザ光12の照射量、照射時間などが制御される。
また、本実施の形態においては、熱電対14は、図1、3に示すように、熱吸収体13内の温度測定部として熱吸収体13内に例えば銀ロウを使ったロウ付けにより固定している。また、ロウ付けを行う際には銀ロウに限られるものではなく、りん銅ロウ、真鍮ロウ、アルミロウなど他のものを用いるようにしてもよい。また、ロウ付け以外に、接着剤、粘着テープ或いは点溶接等により、熱電対14を熱吸収体13内に固定するようにしてもよい。
また、熱電対14は、熱吸収体13内の中央部付近まで挿入させ、熱吸収体13の温度変化を測定するようにしている。また、熱電対14を熱吸収体13内に挿入する位置は、特にこれに限定されるものではなく、熱吸収体13内の上部側、下部側など用いる熱吸収体13の材料などに応じて、熱電対14の固定位置は適時変更するようしてもよい。また、熱電対14は、図示しないコネクタで装置本体16に固定するようにしている。
また、本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、隣接する熱吸収体13同士の間に断熱材20が配設され、熱吸収体13の配列方向に沿って断熱材20を装置本体16に設けている。この断熱材20は装置本体16と同じ高さとなるようにして設けているが、これに限定されるものではなく、断熱材20を装置本体16と異なる高さとなるようにして設けてもよい。隣接する熱吸収体13同士の間に断熱材20を配設し、各々の熱吸収体13を断熱材20で囲うようにすることで、照射されたレーザ光12により熱吸収体13が加熱されても各々の熱吸収体13同士による熱影響を遮断することができる。このため、各々の熱吸収体13は他の熱吸収体13による熱影響を受けることなく、熱吸収体13の温度変化を正確に測定することができる。
また、本実施の形態においては、断熱材20を熱吸収体13の配列方向に沿って装置本体16に設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各々の熱吸収体13同士の間に断熱材20を仕切り板として装置本体16に設けるようにしてもよい。
また、断熱材20の材料としては、プラスチック系、無機繊維系、天然系などのものが用いられる。無機繊維系としては、グラスウール、ロックウールなどが例示される。また、プラスチック系としては、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、高発泡ポリエチレン(ポリエチレンフォーム)、フェノールフォームなどが例示される。また、天然系としては、インシュレーションボード(木質繊維)、炭化コルク(木質繊維)、セルロースファイバー(木質繊維)、ウール(羊毛)などが例示される。
また、本実施の形態においては、図1〜図3に示すように、熱吸収体13の一部を断熱材20から突出させると共に、熱吸収体13のレーザ照射光の照射側の面である受光面21に黒体塗料22を塗布している。また、断熱材20から突出した熱吸収体13の側面は鏡面処理を施している。黒体塗料22の熱吸収率は約1.0程度であり、熱吸収体13の側面の熱吸収率は0.1以下である。また、熱吸収体13の側面は鏡面処理に限らず、レーザ光12を反射するための反射部材を貼り付けるか塗布してレーザ光12を反射するようにしてもよい。よって、レーザ光12は熱吸収体13の側面から入射されることなく受光面21側からのみ熱吸収体13に入射させ、熱吸収体13に入熱することができる。これにより、各々の熱吸収体13の測定面積を一定に確保し、検出精度を保つことができると共に、熱吸収体13にはレーザ光12による余分な入熱を防ぐことができるため、各々の熱吸収体13でのレーザ光12の温度上昇幅ΔTの測定誤差を軽減することができる。また、本実施の形態においては、熱吸収体13の一部を断熱材20から突出させるようにしているが、これに限定されるものではなく、断熱材20と同じ高さとしてもよい。
また、黒体塗料22としては、例えば、カーボンブラック系、金属酸化物系の黒体塗料が用いられるが、特にこれに限定されるものではなく、熱の吸収性能が高いものであればよい。
また、本実施の形態においては、複数の熱吸収体13を断熱材20上に直列に等間隔で配置しているため、各々の熱吸収体13の温度上昇の割合からレーザ光12の入熱の分布を評価することができる。
熱吸収体の配置と各々の熱吸収体の最大上昇温度との関係を図5に示す。図5は、装置本体16に設置した熱吸収体13−1〜13−6(図5中、下側図)の各々の最大上昇温度Tmax(図5中、上側図)を示した図である。図5中、断熱材20、黒体塗料22は省略し、熱吸収体13−1〜13−6と、熱吸収体13−1〜13−6を設置する装置本体16のみを示す。
また、熱吸収体13−1〜13−6の各々の最大上昇温度Tmaxは表示部18に表示される。
図5に示すように、図1に示すレーザ照射手段11の照射位置の中央付近に熱吸収体13−3が位置している場合、レーザ光12の照射位置の中央付近にある熱吸収体13−3の最大上昇温度Tmaxが他の熱吸収体13−1、13−2、13−4〜13−6の最大上昇温度Tmaxよりも高くなる。各々の熱吸収体13−1〜13−6の最大上昇温度Tmaxはレーザ光12の照射強度に依存し、入熱の分布を表すこととなる。
よって、レーザ照射手段11からのレーザ光12の照射位置によって熱吸収体13の各々の最大上昇温度Tmaxは異なるため、本実施の形態のように、熱吸収体13を装置本体16に直列に等間隔で配置することにより、各々の熱吸収体13の最大上昇温度Tmaxから各々の熱吸収体13の温度上昇分布を得ることができ、その各々の熱吸収体13の温度上昇分布からレーザ光12の入熱密度分布を評価することで、各々の熱吸収体13の配列方向に沿ったレーザ光12の照射強度の直線状の分布を測定することができる。
また、図5に示す熱吸収体13−3のように、レーザ光12の照射位置の中央付近にあり、レーザ光12の入熱の影響を最も受ける熱吸収体13に設けた熱電対14が計測した熱吸収体13の温度が50〜200℃の所定温度に到達した後、レーザ光12の照射を停止するのが好ましい。これは、熱吸収体13の温度が200℃以上になると、熱吸収体13の周囲に配設してある断熱材20がレーザ光12で燃えてしまうためである。また、熱吸収体13の温度が50℃以下では、測定誤差が例えば1/10以上と大きくなり、検出性能が低下するためである。
また、複数のレーザ照射手段11を用いた時の複数の熱吸収体の最大上昇温度を図6に示す。また、図6中、図5同様、断熱材20、黒体塗料22は省略し、複数の熱吸収体13−1〜13−nを設置する装置本体16のみを示す。また、このときの複数の熱吸収体13−1〜13−nの各々の最大上昇温度Tmaxも上述と同様に表示部18に表示される。
図6中、下側図に示すように、レーザ照射手段11−1〜11−5から複数の熱吸収体13−1〜13−nにレーザ光12−1〜12−5を照射すると、図6中、上側図に示すように、レーザ光12−1〜12−5が各々重なる部分でレーザ光の照射強度が強くなり、最大上昇温度Tmaxが高くなる。
よって、図6に示すように、レーザ照射手段11を複数用いる場合、レーザ照射手段11からのレーザ光12の照射位置によって熱吸収体13の各々の最大上昇温度Tmaxは異なり、特に各々のレーザ照射手段11から照射されるレーザ光12が重なった領域での最大上昇温度Tmaxは異なる。このため、本実施の形態のように、熱吸収体13を装置本体16に直列に等間隔に配置し測定することで、各々の熱吸収体13の最大上昇温度Tmaxから各々の熱吸収体13の温度上昇分布を得ることができる。
この結果、レーザ照射手段11を複数用いる場合でも、その各々の熱吸収体13の温度上昇分布からレーザ光12の入熱密度分布を評価することで、各々の熱吸収体13の配列方向に沿ったレーザ光12の照射強度の直線状の分布を測定することができる。
また、装置本体16を移動させた状態を図7に示す。図7に示すように、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置10−1の装置本体16を熱吸収体13の配列方向と直交する方向に移動させた時でのレーザ照射手段11−1〜11−5から各々照射されるレーザ光12−1〜12−5による複数の熱吸収体13−1〜13−nの最大上昇温度Tmaxを測定し、複数のレーザ光12−1〜12−5の照射強度分布を測定する。
装置本体16が設置される位置によってレーザ照射手段11−1〜11−5から各々照射されるレーザ光12−1〜12−5による複数の熱吸収体13−1〜13−nへの熱影響は異なる。このため、装置本体16を前後方向に移動させた時でのレーザ照射手段11−1〜11−5から各々照射されるレーザ光12−1〜12−5による複数の熱吸収体13−1〜13−nの最大上昇温度Tmaxを測定する。
これにより、レーザ光12−1〜12−5の照射強度分布を測定することで、レーザ照射手段11−1〜11−5の照射中央部分から外側に向けてのレーザ光12−1〜12−5の照射強度分布を測定することができる。この結果、複数のレーザ照射手段11を用いる場合、熱吸収体13の配列方向と直交する方向での複数のレーザ光12の照射強度の照射強度分布を測定することができ、熱分布を確認することができる。
このように、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置10−1によれば、レーザ照射手段11から照射されるレーザ光12を受光するように一列に配置された複数の熱吸収体13と、この熱吸収体13に接触するように設けられ、熱吸収体13の温度を測定する熱電対(温度測定部)14と、この熱電対14の測定結果に基づいて熱吸収体13の配列方向における入熱密度分布を検出する検出部15とを設けることで、レーザ光12により加熱された熱吸収体13の温度変化を測定し、得られた熱吸収体13の温度上昇分布からレーザ光12による入熱密度分布を評価することで、レーザ光12の照射強度分布を測定することができる。
これにより、原子力発電所用配管や管台等に発生した応力腐食割れの予防保全を目的にL−SIPで用いられる高密度のレーザ光の出力の評価を行うことができる。
また、本発明は、L−SIPなど高密度のレーザを照射する環境下において用いるレーザ出力を評価するのに用いられる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来より用いられているレーザを照射する環境下において用いるレーザ出力を評価するのに用いてもよい。
[第二の実施の形態]
次に、本発明による第二の実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置について、図8を参照して説明する。
プロファイル測定装置の構成は、本発明の第一の実施の形態によるプロファイル測定装置と同様であるため、上記実施の形態によるプロファイル測定装置と同一構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。また、本実施の形態によるプロファイル測定装置を示す図は省略し、熱吸収体の配置の構成のみを簡略に示す図のみを用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図である。図8に示すように、本実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置10−2は、本実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置10−1において直列に配置した熱吸収体を十字型に組み合わせてなるものである。
即ち、図8に示すように、本実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置10−2においては、熱吸収体13−5を中心として熱吸収体13−1〜13−9を装置本体16の長手方向に配置し、熱吸収体13−10〜13−15を装置本体16の短手方向に配置してなるものである。
レーザ光12はレーザ照射手段11から放射状に照射されるため、熱吸収体13−5の上側にレーザ照射手段11を設置し、熱吸収体13−5を中心として熱吸収体13−1〜13−9を装置本体16の長手方向に配置し、熱吸収体13−10〜13−15を装置本体16の短手方向に配置して熱吸収体13−1〜13−15を装置本体16に十字型に配置することで、レーザ光12による熱吸収体13−10〜13−15の温度上昇分布を軸対象で一度に測定することができる。
よって、本実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置10−2によれば、熱吸収体13−1〜13−15を装置本体16に十字型に配置しているため、レーザ光12による熱吸収体13−10〜13−15の温度上昇分布からレーザ光12の軸対象の強度分布を面分布として一度で簡易、且つ、迅速に測定することができる。
[第三の実施の形態]
次に、本発明による第三の実施の形態に係る第三のプロファイル測定装置について、図9を参照して説明する。
プロファイル測定装置の構成は、本発明の第一の実施の形態によるプロファイル測定装置と同様であるため、上記実施の形態によるプロファイル測定装置と同一構成については同一符号を付して重複した説明は省略する。また、本実施の形態によるプロファイル測定装置を示す図は省略し、熱吸収体の配置の構成のみを簡略に示す図のみを用いて説明する。
図9は、本実施の形態に係る第三のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図である。図9に示すように、本実施の形態に係る第三のプロファイル測定装置10−3は、複数の熱吸収体13を格子状に配置してなるものである。
レーザ光12はレーザ照射手段11から放射状に照射されるため、複数の熱吸収体13を格子状に配置することで、レーザ光12による熱吸収体13の温度上昇分布を放射状に一度で測定することができる。
よって、本実施の形態に係る第三のプロファイル測定装置10−3によれば、複数の熱吸収体13を断熱材20に格子状に配置することで、レーザ光12による複数の熱吸収体13の温度上昇分布を放射状に面分布として一度で簡易、且つ、迅速に測定することができる。
以上のように、本発明に係るプロファイル測定装置は、高密度のレーザ光のレーザ出力を評価できるので、原子力発電所用配管や管台等に発生した応力腐食割れの予防保全を目的に用いられる高密度のレーザ光用の出力の評価に用いて適している。
本発明の第一の実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置の構成を簡略に示す斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る第一のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図である。 図1中のA−A断面図である。 レーザ照射時間と熱吸収体の温度上昇幅との関係の一例を示す図である。 熱吸収体の配置と各々の熱吸収体の最大上昇温度との関係を示す図である。 複数のレーザ照射手段を用いた時の複数の熱吸収体のレーザ光照射強度を示す図である。 本体を移動させた状態を示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係る第二のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る第三のプロファイル測定装置の構成の一部を簡略に示す平面図である。 従来の配管の残留応力を軽減する装置の構成の一例を簡略に示す模式図である。
符号の説明
10−1〜10−3 第一のプロファイル測定装置〜第三のプロファイル測定装置
11 レーザ照射手段
12 レーザ光
13、13−1〜13−n 熱吸収体
14 熱電対
15 検出部
16 装置本体
17 操作部
18 表示部
19 制御部
20 断熱材
21 受光面
22 黒体塗料
max 最大上昇温度
Δt 照射時間
ΔT 温度上昇幅

Claims (3)

  1. 装置本体に設けられた断熱材にレーザ照射手段の照射位置の中央を中心として直列に等間隔で配置され、前記レーザ照射手段から照射されるレーザ光を受光可能な金、銀又は銅の何れかからなる円柱状に成型された複数の熱吸収体と、
    前記熱吸収体内の中心に中央部まで挿入して設けられ、前記熱吸収体の温度を測定する温度測定部と、
    前記温度測定部の測定結果に基づいて前記熱吸収体の配列方向における入熱密度分布を検出する検出部と
    を有し、
    前記断熱材は前記熱吸収体の配列方向に沿って設けられ、隣接する前記熱吸収体同士の間にも前記断熱材が配設されてなり、
    前記熱吸収体は前記断熱材に埋設され、前記熱吸収体の一部を前記断熱材から突出させると共に、前記熱吸収体のレーザ照射光の照射側の面である受光面に黒体塗料を塗布し、前記断熱材から突出した前記熱吸収体の側面は鏡面処理を施していることを特徴とするプロファイル測定装置。
  2. 請求項において、
    前記レーザ光の照射量が制御可能な制御部を有し、
    前記温度測定部が計測した前記熱吸収体の温度が50℃に到達した後、前記レーザ光の照射を停止することを特徴とするプロファイル測定装置。
  3. 請求項1又は2のプロファイル測定装置を用いて、得られた前記熱吸収体の配列方向における入熱密度分布から前記レーザ光の照射強度分布をもとめることを特徴とするレーザ光のプロファイル測定方法。
JP2008147693A 2008-06-05 2008-06-05 プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法 Active JP5185698B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147693A JP5185698B2 (ja) 2008-06-05 2008-06-05 プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008147693A JP5185698B2 (ja) 2008-06-05 2008-06-05 プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009294069A JP2009294069A (ja) 2009-12-17
JP5185698B2 true JP5185698B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=41542373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008147693A Active JP5185698B2 (ja) 2008-06-05 2008-06-05 プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5185698B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5911903B2 (ja) * 2014-03-28 2016-04-27 ファナック株式会社 レーザ光の強度分布を計測するビームプロファイラ、レーザ発振器、およびレーザ加工装置
RU2713055C1 (ru) * 2019-07-17 2020-02-03 Федеральное государственное унитарное предприятие "ВСЕРОССИЙСКИЙ НАУЧНО-ИССЛЕДОВАТЕЛЬСКИЙ ИНСТИТУТ ОПТИКО-ФИЗИЧЕСКИХ ИЗМЕРЕНИЙ" (ФГУП "ВНИИОФИ") Измеритель мощности лазерного излучения
US20230287556A1 (en) * 2020-06-30 2023-09-14 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Method for controlling a flux distribution of evaporated source material, detector for measuring electromagnetic radiation reflected on a source surface and system for thermal evaporation with electromagnetic radiation

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5558474A (en) * 1978-10-26 1980-05-01 Toshiba Corp Energy distribution measuring device of high-speed particle bundle
JPS59120924A (ja) * 1982-12-28 1984-07-12 Amada Co Ltd レ−ザビ−ムのエネルギ分布の測定方法及びその装置
JPH10328874A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Tanaka Seisakusho Kk レーザ位置検出器およびレーザ加工機
JP2003294526A (ja) * 2002-04-01 2003-10-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザパワー検出装置
DE502006001404D1 (de) * 2005-04-01 2008-10-02 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh Optisches element sowie verfahren zur erfassung von strahlparametern, mit einem als pixels-matrix ausgebildeten temperatursensor
JP4741914B2 (ja) * 2005-09-16 2011-08-10 小池酸素工業株式会社 レーザ切断方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009294069A (ja) 2009-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2664583C2 (ru) Лазерный сварочный аппарат
JP5185698B2 (ja) プロファイル測定装置及びレーザ光のプロファイル測定方法
US20170059528A1 (en) Multi ultrasonic probe for scanning welded zone of tube
JPH0326928A (ja) 温度監視装置及び熱電対組立体
JPH02151382A (ja) 特に原子力発電所内の蒸気発生装置内における、管の内側にブシュを遠隔操作によって溶接するための方法及び装置
US5006268A (en) Device for laser welding inside a tubular element
WO2015151774A1 (ja) 太陽熱集熱装置
JP2011502282A (ja) 精密位置決めシステムおよび方法のための局部加熱により形成されたガラスビーズ隆起部
JP3649223B2 (ja) 配管系の熱処理方法および熱処理装置
JP6637615B2 (ja) 高出力レーザのための2軸適応光学(ao)システム
JP2013519065A (ja) 太陽熱コレクタ用のリフレクタ、レシーバ配置及びセンサ
CN111637967A (zh) 一种通用固体吸收型高能激光能量测量探头
EP0564323A1 (fr) Dispositif de maintien transversal d'un composant de grande dimension d'un réacteur nucléaire, et son procédé de réglage
US10802181B2 (en) Beam dumps having tailored absorbing surfaces
CN111571019A (zh) 一种针对曲面零件的激光冲击加工的装置及方法
JP2020011265A (ja) 溶接補修装置および溶接補修方法
JP4195584B2 (ja) 核燃料保存容器
JP2016112570A (ja) 補修溶接方法及び補修溶接用プラグ、並びに原子炉容器
US9518764B2 (en) Longer-life solar power plant receiver
KR20160019176A (ko) 온도 제어 기능을 가지는 레이저 용착기
CN105758010A (zh) 一种线性菲涅尔吸热器二次反射镜固定装置
JP4260170B2 (ja) 断熱パネル及びその配設方法
Koizumi et al. Critical issues for the manufacture of the ITER TF coil winding pack
US20190030646A1 (en) Device And Method For Reducing A Stress Concentration At An Edge Of A Laminated Composite Material
KR20110014203A (ko) 초음파의 레이저 발생을 위한 중공 코어 도파로

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5185698

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3