JP5184573B2 - 糖尿病合併症改善剤 - Google Patents

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Description

本発明は2型糖尿病合併症改善剤に関し、より詳しくは、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有する糖尿病合併症改善剤に関する。
糖尿病は国民病とも言われるほどにその患者数が多いうえ、いわゆる糖尿病予備軍と疑われる人の数も多く、その数はさらに上昇している。糖尿病は高血糖、糖尿、体蛋白質の崩壊、ケトン血症、アシドーシス等の症状を呈し、それらの症状が遷延すると網膜、腎糸球体、中枢神経系を中心とする血管障害等の合併症(糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性ニューロパシー等)を併発するという特徴を有する。
また、糖尿病には、1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病、若年発症型糖尿病)と2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病、成人発症型糖尿病)とが存在する。このうち、2型糖尿病は、その初期段階において自覚症状が少ないという問題があり、また、早期に適切な予防措置を行わなければ合併症の発症及び進展が大きな問題となるケースも多い。1型糖尿病の場合には糖尿病及び合併症ともに、主にインスリンの投与により治療されるが、2型糖尿病の場合には、合併症に対する有効且つ安全性の高い治療薬は未だ少なく、治療法は主に食事療法と運動療法によって行われている。このため、現在、糖尿病合併症の成因の解明や治療法の確立が急務となっている。
従来、こうした糖尿病合併症の改善剤として、副作用の少ない天然物由来の成分からなる糖尿病合併症の改善剤が注目されている。たとえば、シソ科の多年草である丹参の根の水抽出物には、高血糖状態における血中総蛋白濃度の低下抑制作用、血中アルブミンの低下抑制作用、及び酸化ストレス障害低減作用等を有することが知られている(特許文献1参照)。
特開2006−63076号公報
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、ミズキ科ミズキ属に属する山茱萸(サンシュユ)から抽出された7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースが、2型糖尿病合併症の改善作用を発揮することを見出したことによりなされたものである。本発明の目的は、2型糖尿病合併症の改善を図ることのできる糖尿病合併症改善剤を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の糖尿病合併症改善剤は、2型糖尿病合併症に対する改善剤であって、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有し、脂質代謝異常改善剤として適用されることを特徴とする。
請求項2に記載の糖尿病合併症改善剤は、請求項1に記載の発明において、肝臓又は腎臓における脂質代謝異常改善剤として適用されることを特徴とする。
本発明の糖尿病合併症改善剤によれば、2型糖尿病合併症の改善を図ることのできる糖尿病合併症改善剤が提供される。
血中、肝臓中、及び腎臓中における脂質代謝異常、酸化ストレスの上昇の発生メカニズムを示す模式図。 (a)〜(c)は肝臓におけるグルコース、トリグリセリド、総コレステロール量の測定結果を示すグラフ、(d)〜(f)は腎臓におけるグルコース、トリグリセリド、総コレステロール量の測定結果を示すグラフ。 (a)〜(c)は肝臓におけるPPARα、SREBP−1、及びSREBP−2の発現量の測定結果を示すグラフ、(d)〜(f)は腎臓におけるPPARα、SREBP−1、及びSREBP−2の発現量の測定結果を示すグラフ。 (a)〜(c)は肝臓におけるNF−κB、COX−2、及びiNOSの発現量の測定結果を示すグラフ、(d)〜(f)は腎臓におけるNF−κB、COX−2、及びiNOSの発現量の測定結果を示すグラフ。 (a)〜(c)は肝臓におけるRAGE、CML、及びCELの発現量の測定結果を示すグラフ、(d)〜(f)は腎臓におけるRAGE、CML、及びCELの発現量の測定結果を示すグラフ。
以下、本発明を具体化した実施形態を詳細に説明する。
実施形態の糖尿病合併症改善剤は、下記一般式(1)に示される構造を有する7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有している。
この7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースは、例えば、ミズキ科ミズキ属に属する山茱萸(サンシュユ)に主成分として含有される物質として知られている。糖尿病合併症改善剤に含有される7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースは、山茱萸等の天然物から抽出して得られたものであってもよいし、化学的な合成により得られたものであってもよい。なお、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを山茱萸から抽出して得る方法については、公知の単糖類の抽出方法を適宜採用することができる。例えば、水又は親水性溶媒を用いた抽出、及びクロマトグラフィー等を適宜組み合わせることにより、精製物を指標として抽出することができる。より詳細には、例えば公知文献(Yamabe,N.,Kang,K.S.,Matsuo,Y.,Tanaka,T.,Yokozawa,T.,2007.Identification of antidiabetic effect of iridoid glycosides and low molecular weight polyphenol fractions of Corni Fructus, a constituent of Hachimi−jio−gan, in streptozotocin−induced diabetic rats.Biol.Pharm.Bull.30,1289−1296.)に開示される方法が挙げられる。また、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを合成により得る方法については、例えば文献(Xie,Y.,Zhao,Y.,2007.Synthesis of 7−O−galloyl−D−sedoheptulose.Carbohydr.Res.342,1510−1513)に開示される方法が挙げられる。
本実施形態の糖尿病合併症改善剤は、2型糖尿病の合併症改善作用を効果・効用とする医薬品、医薬部外品、健康食品、特定保健用食品、健康飲料、栄養補助食品等の組成物に配合されることにより摂取される。
本実施形態の糖尿病合併症改善剤を医薬品として使用する場合、又は医薬品中に配合させて使用する場合における投与方法としては、例えば服用(経口摂取)により投与する方法(経口投与)、腸内投与(経腸投与)等が挙げられる。剤形としては、特に限定されないが、例えばガム製剤、散剤、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、坐剤、液剤、注射剤等が挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲において、添加剤としての賦形剤、基剤、乳化剤、溶剤、安定剤等を配合してもよい。
本実施形態の糖尿病合併症改善剤を飲食品として使用する場合には、種々の食品素材又は飲料品素材に添加することによって、例えば粉末状、錠剤状、顆粒状、液状(ドリンク剤等)、カプセル状、シロップ、キャンディー等の形状に加工して健康食品製剤、栄養補助食品等として使用することができる。上記の飲食品としては、具体的にはスポーツドリンク、茶葉やハーブなどから抽出した茶類飲料、牛乳やヨーグルト等の乳製品、ペクチンやカラギーナン等のゲル化剤含有食品、グルコース、ショ糖、果糖、乳糖やデキストリン等の糖類、香料、ステビア、アスパルテーム、糖アルコール等の甘味料、植物性油脂及び動物性油脂等の油脂等を含有する飲料品や食料品が挙げられる。また、本発明の目的を損なわない範囲において、基材、賦形剤、添加剤、副素材、増量剤等を適宜添加してもよい。
次に、本実施形態の糖尿病合併症改善剤の薬理効果について説明する。
2型糖尿病は、標的細胞でのインスリン作用不全の結果生じる疾患であって、種々の生理機能の異常を引き起こす。また、2型糖尿病は1型糖尿病と異なり、インスリンの投与によって治療することができず、合併症を生じやすい。2型糖尿病における高血糖状態においては、様々な生理機能の異常が引き起こされる。上記生理機能の異常としては、例えば脂質代謝異常、酸化ストレスの上昇(活性酸素の増加)、肝機能の低下、及び腎機能の低下が挙げられる。なお、高血糖状態とは、血糖値が医学的な正常範囲(例えば75g経口糖負荷試験にて診断される)よりも高い状態を意味し、通常は空腹時血糖値が100mg/dLよりも高い状態を指す。
以下では上記生理機能の異常の発生メカニズムの一例を説明する。高血糖状態が長期的に持続すると、PPARα、SREBP−1、及びSREBP−2といった脂質制御に関与する転写因子の発現異常をもたらす。そして、こうした転写因子の発現異常は、生体内の各器官において、遊離脂肪酸の増加やトリグリセリド及びコレステロール(TC)の蓄積といった脂質代謝異常を引き起こす。PPARαはトリグリセリド等の脂質代謝に関与する因子であり、SREBP−1及びSREBP−2はコレステロール量を制御する因子である。なお、SREBP−1はトリグリセリド等の脂質代謝にも関与する。
また、高血糖状態や脂質代謝異常は、活性酸素種(ROS:Reactive oxygen species)を増加させる。そして、活性酸素種によって非酵素的な蛋白糖化反応や糖の自動酸化等が促進されて、生体内の酸化ストレスが上昇する。また、非酵素的な蛋白糖化反応においては、最終糖化産物(AGEs:advanced glycation endproducts)が生成される。最終糖化産物としては、例えばCML(Nε−カルボキシメチルリジン)及びCEL(Nε−カルボキシエチルリジン)が挙げられる。この最終糖化産物や活性酸素種は、COX−2(シクロオキシゲナーゼ2)やiNOS(誘導型一酸化窒素合成酵素)といった炎症性タンパクの発現を誘導する転写因子であるNF−κB(nuclear factor−kappa B)を活性化して炎症を引き起こす。なお、図1は血中、肝臓中及び腎臓中における脂質代謝異常及び酸化ストレスの上昇の発生メカニズムを示している。
本実施形態の糖尿病合併症改善剤は、2型糖尿病における高血糖状態によって生じる種々の生理機能の異常を適正化するとともに、上記生理機能の異常によって引き起こされる合併症の発症及び進展を抑制する。上記生理機能の異常としては、例えば脂質代謝異常、酸化ストレスの上昇(活性酸素の増加)、肝機能の低下、及び腎機能の低下が挙げられる(なお、図1中の下向矢印は本実施形態の糖尿病合併症改善剤による具体的作用を示すとともに、当該下向矢印の太さはその作用の強さを表現している。)。そして、上記生理機能の異常によって発症及び進展する糖尿病合併症としては、例えば糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症、動脈硬化、心筋梗塞、及び脳卒中が挙げられる。
次に本実施形態における作用効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の糖尿病合併症改善剤は、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有する。したがって、2型糖尿病合併症の発症及び進展を効果的に抑制することができる。
(2)本実施形態の糖尿病合併症改善剤は、高血糖状態における脂質代謝異常の改善作用、肝機能の改善作用、酸化ストレスの上昇抑制作用、及び腎機能の改善作用を有している。したがって、脂質代謝異常改善剤、肝機能改善剤、酸化ストレス抑制剤、又は腎機能改善剤として適用することができる。
(3)山茱萸等の天然物由来の7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを利用した場合には、天然成分由来であることから、安全性が高く、医薬品、飲食品に容易に適用することができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 糖尿病合併症改善剤は、ヒト以外にも、ウマ、ウシ、ブタのような家畜(非ヒト哺乳動物)、ニワトリ等の家禽、或いは犬や猫等のペットに使用してもよい。
・ 糖尿病合併症改善剤は、高血糖状態であると診断された糖尿病患者に限らず、2型糖尿病と疑われる人(いわゆる糖尿病予備軍の人)に使用してもよい。この場合、糖尿病合併症改善剤は糖尿病合併症の発症を予防する予防薬として機能する。なお、2型糖尿病と疑われる人としては、糖尿病と診断されていない人であって空腹時血糖値が100mg/dLよりも高くなる傾向のある人、又は糖尿病前状態(耐糖能異常(impaired glucose tolerance))と診断された人を指す。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ) 前記7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースは山茱萸由来である前記糖尿病合併症改善剤。
(ロ) 7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有する糖尿病合併症の発症予防薬。
(ハ) 糖尿病性腎症改善剤、糖尿病性網膜症改善剤、糖尿病性神経症改善剤、動脈硬化改善剤、心筋梗塞改善剤、又は脳卒中改善剤として適用される前記糖尿病合併症改善剤。
次に、各試験例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
被験対照の2型糖尿病モデルマウスとして、5週齢のオスのC57BLKS/J db/dbマウス(30匹)を用いるとともに、正常対照として、5週齢のオスのC57BLKS/J m/mマウス(6匹)を用いた。上記各マウスは日本エスエルシー株式会社から購入したものを用いた。これら各マウスを1週間予備飼育した後、2型糖尿病モデルマウスを10匹ずつランダムに3群に群別した。次いで、第2群及び第3群の2型糖尿病モデルマウスに対して、山茱萸から単離した7−O−ガロイル−D−セドヘプツロース(以下、「GS」と記載する。)をそれぞれ1日当たり20mg/kg体重、及び100mg/kg体重の投与量となるように胃ゾンデで8週間、連日経口投与した。このとき、GSは蒸留水に溶解した状態で投与した。また、第1群の2型糖尿病モデルマウス及び正常対照のマウスには、蒸留水のみを投与した。8週間の連日経口投与期間中においては、各マウスの体重、食餌摂取量、及び水分摂取量を連日測定した。8週間の連日経口投与後、各マウスから血液、肝臓、及び腎臓を採取し、下記各種パラメータの測定を行った。なお、山茱萸からのGSの単離は、公知の手法(Yamabe,N.,Kang,K.S.,Matsuo,Y.,Tanaka,T.,Yokozawa,T.,2007.Identification of antidiabetic effect of iridoid glycosides and low molecular weight polyphenol fractions of Corni Fructus, a constituent of Hachimi−jio−gan, in streptozotocin−induced diabetic rats.Biol.Pharm.Bull.30,1289−1296.参照)に基づいて行った。
<試験1:形態学的及び生理学的測定>
連日経口投与の前後における各マウスの体重の変化量を測定した。また、連日経口投与期間中における各マウスの1日当たりの食餌摂取量及び水分摂取量を測定した。さらに、採取した肝臓及び腎臓の重量を測定し、体重100g当たりの肝臓重量及び腎臓重量を算出した。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、正常対照と比較して、2型糖尿病モデルマウス(第1〜3群)では肝臓重量が増加している。しかしながら、GSを投与していない第1群と比較して、100mg/kg体重のGSを投与した第3群では肝臓重量の増加幅が小さくなっている。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる肝臓重量の増加を抑制して、肝臓重量を適正値に近づける作用を有することが分かる。
<試験2:血中成分の測定>
採取した血液に関し、血清中に含有されるグルコース、トリグリセリド、総コレステロール、HDLコレステロール、LDL/VLDLコレステロール、及び遊離脂肪酸(NEFA)を測定した。また、グルコース及び脂質の代謝に関与するホルモンであるレプチン、インシュリン及びアディポネクチン、並びに過酸化脂質のバイオマーカーであるチオバルビツール酸反応性物質(TBA−reactive substance)を測定した。グルコース、トリグリセリド、総コレステロール、及びNEFAの測定は、それぞれグルコースCIIテスト(和光純薬工業社製)、トリグリセリドEテスト(和光純薬工業社製)、コレステロールEテスト(和光純薬工業社製)、及びNEFACテスト(和光純薬工業社製)を用いて測定した。レプチン及びインシュリンの測定は、ELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbent Assay)法を用いて測定した。HDLコレステロール及びLDL/VLDLコレステロールは、Biovisionキット(Biovision社製)を用いて測定した。チオバルビツール酸反応性物質の測定は、ナイトウ、ヤマナカの手法(Naito,C.,Yamanaka,T.,1978.Atherosclerosis and peroxidative lipid. Jpn.J.Geriatr.15,187−191.参照)に基づいて測定した。その結果を表2に示す。
表2に示すように、正常対照と比較して、2型糖尿病モデルマウス(第1〜3群)では全ての項目でその数値が大きく増減している。これらのうち、レプチン、インシュリン、トリグリセリド、総コレステロール、HDLコレステロール、LDL/VLDLコレステロール、及び遊離脂肪酸(NEFA)の増加、並びにアディポネクチンの減少は、脂質代謝異常に基づくものであると考えられる。また、チオバルビツール酸反応性物質の増加は酸化ストレスの上昇に基づくものであると考えられる。
一方、GSを投与していない第1群と比較して、GSを投与した第2群及び第3群ではトリグリセリド、総コレステロール、LDL/VLDLコレステロール、NEFA、及びチオバルビツール酸反応性物質の増加幅が小さくなっている。とくに、トリグリセリド、NEFAに関してはGSの濃度依存的にその増加幅が小さくなっている。さらに、GSを投与していない第1群と比較して、GSを投与した第2群及び第3群ではアディポネクチンの減少幅が小さくなっている。また、この傾向は100mg/kg体重のGSを投与した第3群において顕著になっている。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる脂質代謝異常を改善する作用を有することが分かる。
また、GSを投与していない第1群と比較して、GSを投与した第2群及び第3群では、過酸化脂質のバイオマーカーであるチオバルビツール酸反応性物質の増加幅が小さくなっている。つまり、GSの投与によって過酸化脂質の増加幅が小さくなっている。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる酸化ストレスの上昇を改善する作用を有することが分かる。なお、血清中のグルコース、レプチン、及びインシュリンに関しては、GSの投与の有無に応じて、その数値が大きく変化することはなかった。
<試験3:肝機能及び腎機能の測定>
採取した肝臓について、肝機能を示す指標となるアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)のレベルを、トランスアミナーゼCIIテスト(和光純薬工業社製)を用いて測定した。また、採取した腎臓について、腎機能を示す指標となるクレアチニン、及び尿素窒素(Urea−N)のレベルを、それぞれCRE−ENカイノス(カイノス社製)及びBUNカイノス(カイノス社製)を用いて測定した。その結果を表3に示す。
表3に示すように、正常対照と比較して、2型糖尿病モデルマウス(第1〜3群)では肝機能及び腎機能の指標となる各項目の数値が増加し、肝機能及び腎機能が低下傾向にあることがわかる。一方、GSを投与していない第1群と比較して、GSを投与した第2群及び第3群では各項目の数値の増加幅が小さくなっている。とくに、AST、クレアチニン、及び尿素窒素に関しては、GSの濃度依存的にその増加幅が小さくなっている。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる肝機能及び腎機能の低下を抑制して、肝機能及び腎機能を改善する作用を有することが分かる。
<試験4:肝臓及び腎臓におけるグルコース、トリグリセリド、及び総コレステロール含有量の測定>
採取した肝臓及び腎臓中に含有されるグルコース、トリグリセリド、及び総コレステロールを測定した。まず、肝臓及び腎臓の組織を氷冷した0.9%NaCl緩衝液中でホモジナイズした後、0.15M Ba(OH)、5% ZnSOを用いて除タンパク処理を行った。次いで、遠心分離処理(1670g、15分)を行い、上清を採取した。37℃で30分間、インキュベーションした後、和光キットを用いてグルコースを測定した。また、Folchらの手法(Folch,J.,Lees,M.,SloaneStanley,G.H.,1957.A simple method for the isolation and purification of total lipides from animal tissues.J.Biol.Chem.226,497−509.参照)に従って、クロロホルム−メタノール混合液(2:1,v/v)を用いてホモジネート中から脂質成分を抽出した後、和光キットを用いてトリグリセリド及び総コレステロールを測定した。その結果を図2に示す。なお、図2(a)〜(c)は肝臓に関する結果を示すとともに、図2(d)〜(f)は腎臓に関する結果を示す。
図2(a)〜(f)に示すように、正常対照と比較して、2型糖尿病モデルマウス(第1〜3群)では各項目の数値が増加している。これは糖代謝異常、及び高血糖状態によって生じる脂質代謝異常に基づくものであると考えられる。一方、肝臓中のグルコースに関しては、GSの投与によりその増加幅が減少する傾向にある(図2(a)参照)。また、肝臓中のトリグリセリド及び総コレステロール、並びに腎臓中のグルコース及びトリグリセリドに関しては、GSの投与によりその増加幅が顕著に減少している。この結果から、GSは肝臓及び腎臓における糖代謝異常を改善するとともに、肝臓及び腎臓における脂質代謝異常を改善する作用を有することが分かる。
<試験5:肝臓及び腎臓における活性酸素種の発生量、チオバルビツール酸反応性物質レベル、酸化型グルタチオン(GSH)レベル、及び還元型グルタチオン(GSSG)レベルの測定>
肝臓及び腎臓における活性酸素種(ROS)の発生量、チオバルビツール酸反応性物質レベル、酸化型グルタチオン(GSH)レベル、及び還元型グルタチオン(GSSG)レベルを測定した。上記のとおり、チオバルビツール酸反応性物質は過酸化脂質のバイオマーカーである。また、酸化型グルタチオン(GSH)レベル、及び還元型グルタチオン(GSSG)レベルは酸化状態(酸化ストレス)を示す指標となる物質である。
活性酸素種の発生量の測定は、Aliらの手法(Ali,S.F.,LeBel,C.P.,Bondy,S.C.,1992.Reactive oxygen species formation as a biomarker of methylmercury and trimethyltin neurotoxicity. Neurotoxicology 13,637−648.参照)を用いて行った。また、チオバルビツール酸反応性物質の測定は、ミハラ、ウチヤマの手法(Mihara,M.,Uchiyama,M.,1978.Determination of malonaldehyde precursor in tissues by thiobarbituric acid test.Anal.Biochem.86,271−278.参照)を用いて行った。酸化型グルタチオン及び還元型グルタチオンの測定は、Hissin、Hilfの手法(Hissin,P.J.,Hilf,R.A.,1976.A fluorometric method for determination of oxidized and reduced glutathione in tissues.Anal Biochem.74,214−226.参照)を用いて行った。その結果を表4に示す。
表4に示すように、正常対照と比較して、2型糖尿病モデルマウス(第1群)では各項目の数値が大きく増減している。これは酸化ストレスの上昇に基づくものであると考えられる。一方、GSを投与していない第1群と比較して、GSを投与した第2群及び第3群では、各項目の数値の増減幅が小さくなっている。特に、肝臓中におけるチオバルビツール酸反応性物質レベル、ROSレベル、及びGSH/GSSGに関しては、100mg/kg体重のGSを投与した第3群では正常対照と同等の数値を示している。この結果から、GSは高血糖状態によって生じるROSの増加を抑制して、酸化ストレスの上昇を改善する作用を有することが分かる。
<試験6:肝臓及び腎臓におけるPPARα、SREBP−1、及びSREBP−2発現量の測定>
肝臓及び腎臓について、脂質制御に関与する転写因子であるPPARα、SREBP−1、及びSREBP−2の発現量を測定した。まず、各群のマウスの肝臓及び腎臓の組織から核を含む画分を分離した。肝臓及び腎臓の組織を氷冷した溶解バッファー(5mM Tris−HCl(pH7.5),2mM MgCl,15mM CaCl,1.5Mスクロース含有)中でホモジナイズした後、0.1M DDT(ジチオスレイトール)及びプロテアーゼインヒビターカクテルを加えた。次いで、遠心分離処理(10500g、20分、4℃)を行い、得られたペレットを抽出バッファー(20mM 2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラゾール]エタンスルホン酸(pH7.9),1.5mM MgCl,0.42M NaCl,0.2mM EDTA,25%(v/v)グリセロール含有)で懸濁し、0.1M DDT及びプロテアーゼインヒビターカクテルを加えた。混合液を氷冷下で30分放置した後、遠心分離処理(20500g、5分、4℃)を行うことで、核を含む画分を得た。
得られた核を含む画分中に含まれるPPARα、SREBP−1、及びSREBP−2のレベルをウエスタンブロット法により測定した。具体的には、得られた核を含む画分に含まれるタンパク(30μg)を8%SDS−PAGEにて分離するとともに、これをニトロセルロース膜に転写した。5%(w/v)のスキムミルクにてブロッキングした後、PPARα、SREBP−1、及びSREBP−2のいずれかの一次抗体を加え、一晩、4℃にてインキュベーションした。その後、洗浄処理を行うとともに二次抗体(HRP標識IgG)を加え、1.5時間、室温にてインキュベーションした。抗原−抗体複合体をECLウエスタンブロッティングディテクション試薬で化学発光させるとともに、その発光をLAS−1000plusにて検出した。そして、各タンパクのバンド強度に基づいて、β−アクチンを基準とする各タンパク量を定量した。その結果を図3に示す。なお、図3(a)〜(c)は肝臓に関する結果を示すとともに、図3(d)〜(f)は腎臓に関する結果を示す。
図3(a)、(d)に示すように、PPARαの発現量については肝臓及び腎臓ともに、正常対照と2型糖尿病モデルマウス(第1群)との間の大きな変化はみられなかった。しかしながら、図3(b)、(c)、(e)、(f)に示すように、SREBP−1及びSREBP−2の発現量については肝臓及び腎臓ともに、正常対照と比較して2型糖尿病モデルマウス(第1群)では発現量が増加している。これは脂質代謝異常に基づくものであると考えられる。一方、100mg/kg体重のGSを投与した第3群では、肝臓及び腎臓ともにSREBP−1の発現量が正常対照と同等の数値を示している。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる脂質代謝異常、特にSREBP−1が関与するトリグリセリド量に関する制御異常を改善する作用を有することが分かる。
<試験7:肝臓及び腎臓におけるNF−κB、iNOS、及びCOX−2発現量の測定>
肝臓及び腎臓について、NF−κB(p65)の発現量、並びにNF−κBにより発現誘導されるCOX−2及びiNOSの発現量を測定した。まず、各群のマウスの肝臓及び腎臓の組織から核を除いた画分を分離した。核を除いた画分は、肝臓及び腎臓の組織を氷冷した溶解バッファー(pH7.4)(137mM NaCl,20mM Tris−HCl,1%Tween20,10%グリセロール,1mM PMSF,プロテアーゼインヒビター混合液(DMSO溶液)含有)中でホモジナイズして得られた破砕物に対して、遠心分離処理(2000g、10分、4℃)を行うことにより得た。そして、得られた核を除いた画分中に含まれるNF−κB(p65)、iNOS、及びCOX−2のレベルをウエスタンブロット法により測定した。ウエスタンブロット法については上記試験6と同様の方法で行った。その結果を図4に示す。なお、図4(a)〜(c)は肝臓に関する結果を示すとともに、図4(d)〜(f)は腎臓に関する結果を示す。
図4(a)〜(f)に示すように、肝臓及び腎臓ともに、正常対照と比較して2型糖尿病モデルマウス(第1群)ではNF−κB、iNOS、及びCOX−2の発現量が増加している。これは高血糖状態によって生じる酸化ストレスの上昇に基づくものであると考えられる。一方、肝臓及び腎臓におけるNF−κBの発現(図4(a)、(d)参照)、並びに腎臓におけるiNOS及びCOX−2の発現(図4(e)、(f)参照)については、GSの投与量依存的にその発現量の増加が抑制されている。また、肝臓におけるiNOSの発現(図4(c)参照)については、100mg/kg体重のGSを投与した第3群において顕著な発現量の増加抑制作用が確認できる。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる酸化ストレスの上昇を改善する作用を有することが分かる。
<試験8:肝臓及び腎臓におけるRAGE、CML、及びCEL発現量の測定>
肝臓及び腎臓について、最終糖化産物であるCML(Nε−カルボキシメチルリジン)及びCEL(Nε−カルボキシエチルリジン)の発現量、並びに最終糖化産物に特異的なレセプターであるRAGEの発現量を測定した。まず、各群のマウスの肝臓及び腎臓の組織から核を除いた画分を分離した。核を除いた画分は、肝臓及び腎臓の組織を氷冷した溶解バッファー(pH7.4)(137mM NaCl,20mM Tris−HCl,1%Tween20,10%グリセロール,1mM PMSF,プロテアーゼインヒビター混合液(DMSO溶液)含有)中でホモジナイズして得られた破砕物に対して、遠心分離処理(2000g、10分、4℃)を行うことにより得た。そして、得られた核を除いた画分中に含まれるRAGE、CEL、及びCMLのレベルをウエスタンブロット法により測定した。ウエスタンブロット法については上記試験6と同様の方法で行った。その結果を図5に示す。なお、図5(a)〜(c)は肝臓に関する結果を示すとともに、図5(d)〜(f)は腎臓に関する結果を示す。
図5(a)〜(f)に示すように、肝臓におけるCELの発現量を除いて、正常対照と比較して2型糖尿病モデルマウス(第1群)では、RAGE、CEL、及びCMLの発現量が増加している。これは高血糖状態によって生じる酸化ストレスの上昇に基づくものであると考えられる。一方、肝臓におけるRAGE及びCMLの発現(図5(a)、(b)参照)については、GSの投与量依存的にその発現量の増加が抑制されている。また、腎臓におけるCML及びCELの発現については、100mg/kg体重のGSを投与した第3群において顕著な発現量の増加抑制作用が確認できる。この結果から、GSは高血糖状態によって生じる酸化ストレスの上昇を改善する作用を有することが分かる。

Claims (2)

  1. 2型糖尿病合併症に対する改善剤であって、7−O−ガロイル−D−セドヘプツロースを有効成分として含有し、脂質代謝機能改善剤として適用されることを特徴とする糖尿病合併症改善剤。
  2. 肝臓又は腎臓における脂質代謝異常改善剤として適用されることを特徴とする請求項1に記載の糖尿病合併症改善剤。
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