JP5179637B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体の不足状態及び貯留皿の満杯状態を報知する遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機の遊技盤には、始動入賞口や大入賞口などの各種入賞口が配設されている。そして、遊技盤に発射された遊技球が前記入賞口に入球すると、予め定めた個数の賞球が景品として遊技者に払い出されるようになっている。このようなパチンコ遊技機では、遊技中、賞球の払い出しに係る各種エラーが発生することがある。例えば、賞球の払い出しが発生したにもかかわらずパチンコ遊技機で払い出すべき遊技球が不足した場合に発生するエラーや、遊技球を貯留する球皿が払い出された遊技球で満杯になった場合に発生するエラーがある。
そこで、従来のパチンコ遊技機では、このようなエラーを早期に解消させるべく、遊技者に対してエラー報知を行っている。具体的には、球皿の満杯状態や遊技球の不足状態が検出された場合、払出制御基板が主制御基板に対しエラー信号を送信し、該エラー信号を受信した主制御基板が表示制御基板に対しエラー発生通知コマンドを指示する構成となっている。そして、表示制御基板は、エラー発生通知コマンドに基づきエラー報知を実行させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−111000号公報
ところで、このようなパチンコ遊技機では、払出制御基板と主制御基板との間の信号線が、コネクタがはずれたなどの理由により断線した場合、エラーが発生しても、エラー報知が行われなくなってしまうという問題がある。
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、信号線の非接続状態を検出することができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技の進行を制御する主制御装置と、遊技媒体を遊技者に払出す払出装置と、前記主制御装置と前記払出装置との間に接続され、前記払出装置の動作を制御する払出制御装置と、前記払出装置が払出した前記遊技媒体を検出する毎に前記払出制御装置に払出検出信号を出力する払出検出手段とを備え、前記払出装置は、遊技場の遊技機設置設備に設置された際に前記遊技機設置設備から供給される遊技媒体を貯留する貯留部材に対し該貯留部材の遊技媒体を前記払出装置に案内する第1通路に接続されており、前記第1通路を介して供給された前記遊技媒体を1個単位で前記払出装置から払い出すための媒体払出手段を有するとともに、遊技者が保留する前記遊技媒体を貯留する貯留皿に対して前記媒体払出手段の作動によって前記払出装置から払い出された遊技球を前記貯留皿に案内する第2通路に接続されており、前記第1通路には前記払出装置における前記媒体払出手段の作動停止時において前記貯留部材から供給された前記遊技媒体が前記第1通路内であって、前記払出装置における前記媒体払出手段の上流側に停留されており、前記媒体払出手段の作動に伴って前記第1通路内の前記遊技媒体が前記払出装置から順次、前記媒体払出手段の下流側となる前記第2通路に払出されるとともに前記第1通路には前記払出装置から前記遊技媒体が払出される毎に前記貯留部材の遊技媒体が補給され、前記貯留皿には遊技者の操作により前記第2通路を介して前記貯留皿に到達した遊技媒体を前記貯留皿内に貯留する貯留状態及び前記貯留皿内の遊技媒体を外部に排出する貯留解除状態に切換える切換機構が設けられた遊技機において、前記第1通路、前記第2通路又は前記払出装置のいずれかにエラーが発生したか否かを検出するエラー検出手段を備え、前記エラー検出手段は、前記払出制御装置に接続されて検出結果を前記払出制御装置に出力し、前記払出制御装置は、予め定めた遊技媒体の払出条件が成立すると前記払出装置の前記媒体払出手段を作動させて前記払出条件に応じた数の遊技媒体を払出させるように前記媒体払出手段に対して動作信号を出力する制御部と、前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合、前記主制御装置側に所定の電圧を印加することによりエラー状態になったことを示すエラー信号を出力する検出結果送受信部と、前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合にエラー状態であることを報知する状態報知手段と、を含み、前記主制御装置には、前記エラー状態であることを報知する報知装置の報知内容を制御する報知制御装置が接続されているとともに、前記主制御装置と前記払出制御装置との間を接続する制御用信号線が接続しているか否かを検出するための接続状態検出用回路が設けられ、前記接続状態検出用回路によって前記制御用信号線が接続されていなことが検出された場合には、前記払出制御装置に設けられた状態報知手段と前記報知制御装置の制御による前記報知装置のエラー状態の報知により、前記制御用信号線が接続されていないことを認識可能としたことを要旨とする。
本発明によれば、信号線の非接続状態を検出することができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 パチンコ遊技機を上から見た場合の平面図。 球貸し操作部を示す平面図。 遊技盤の表側を示す正面図。 パチンコ遊技機の機裏側を示す背面図。 遊技盤の裏側を示す背面図。 主制御基板ケースを外した状態の遊技盤の裏側を示す背面図。 (a)〜(d)は払出ユニットの構成と動作態様を示す模式図。 (a)〜(c)は球タンク、樋部材、及び払出ユニットの構成と動作態様を示す模式図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 図10の電気的構成の中から要部を取り出したブロック図。 球貸しによる払出動作時の信号処理を示すタイミングチャート。 メインCPUが実行するメイン処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行する電源断発生時処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行するタイマ割込み処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行する入力処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行する賞球信号入力処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行する賞球記憶数設定処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行するエラー信号入力処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行する賞球処理を示すフローチャート。 メインCPUが実行するエラー処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行するメイン処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する電源断発生時処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行するコマンド割込み処理を示すフローチャート。 同じく、コマンド割込み処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行するタイマ割込み処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する電源投入復電時コマンド処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出計数センサ入力処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する入力処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する賞球制御処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し制御処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する賞球信号処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行するエラー処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する出力処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する賞球払出準備処理を示すフローチャート。 同じく、賞球払出準備処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出ソレノイド作動処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出ソレノイドオフ処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出計数センサチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する賞球球切り間隔処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する賞球払出終了処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し要望時間計測処理を示すフローチャート。 同じく、球貸し要望時間計測処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出確認スイッチ待機処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する要望了解時間計測処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し準備処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し球切り間隔処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し払出終了処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する球貸し継続確認処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行するインターバル時間設定処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する満杯エラーチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する遊技球不足エラーチェック処理を示すフローチャート。 同じく、遊技球不足エラーチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出ユニットエラーチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を示すフローチャート。 同じく、払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する払出ユニット球切れエラーチェック処理を示すフローチャート。 同じく、払出ユニット球切れエラーチェック処理を示すフローチャート。 払出CPUが実行する遊技球等貸出装置接続チェック処理を示すフローチャート。 賞球及び貸し球としての遊技球の払出態様を示す模式図。 賞球及び貸し球としての遊技球の払出態様を示す模式図。 遊技球の払出し間隔を示す模式図。 賞球数確認カウンタにおける遊技球のカウント態様と賞球情報の出力態様を示す模式図。 賞球数確認カウンタにおける遊技球のカウント態様と賞球情報の出力態様を示す模式図。 検出回路の構成を示す回路図。
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図65にしたがって説明する。なお、以下の説明において「上」「下」「左」「右」は、特に断らない限り、パチンコ遊技機を機表側から見た場合(遊技場での設置状態において遊技者側から見た場合)の「上」「下」「左」「右」を示すものとする。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13(図2に示す)が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠13の前面側には、中央部に窓口14を有するとともに、該窓口14の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した前枠16が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠16の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠16には、窓口14のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠16の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠16には、窓口14の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠16の裏面に装着されており、該前枠16の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠16の下部には、上皿15から溢れ出て機内部に形成される溢れ球通路22を流下した遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠16には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口15aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15bが連設されており、さらに右方側に貯留通路15b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、機内に装備された発射ユニット83(図10及び図11に示す)によって遊技盤YBに向けて発射される。なお、遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。
上皿15の上面15dには、貸し球(遊技球)の貸し受けに関しての各種操作を行うための操作部としての球貸し操作部26が装備されている。球貸し操作部26には、図3に示すように、カードユニット装置11にプリペイドカードを投入した状態で遊技者が遊技球の貸し受けを指示する球貸ボタン26aと、カードユニット装置11に投入したプリペイドカードの返却を指示する返却ボタン26bとが設けられている。また、球貸し操作部26には、カードユニット装置11に投入したプリペイドカードの残金(遊技球と交換可能な有効金額)を表示する度数表示器26cと、球貸しが可能な状態であるか否かを報知する球貸し可能表示LED26dとが設けられている。度数表示器26cは、例えば7セグメントLEDからなり、残金(例えば、500円、1000円)を数字にて発光表示する形態とされている。球貸し操作部26には、プリペイドカードの投入時に該カードの残金が表示され、球貸ボタン26aを操作する毎に払出された貸し球の数に応じて投入時の残金が書き替えられることにより書き換え後の残金が表示される。本実施形態のパチンコ遊技機10では、球貸し可能な状態においてカードユニット装置11にプリペイドカードを投入し、球貸し操作部26を操作することにより、投入したプリペイドカードの有効金額内における一定額単位(本実施形態では100円単位)に対して所定球数(100円の場合に25球)の遊技球を貸し受けることができる。
上皿15の前面15eには、上皿球抜きボタン27が設けられている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、上皿15と下皿23とが溢れ球通路22とは別に設けた図示しない球抜き通路で接続されている。そして、上皿球抜きボタン27が押下操作されると、上皿15の貯留通路15b内の遊技球が前記球抜き通路を介して下皿23に流下案内されるようになっている。
下皿23には、溢れ球通路22を流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。また、下皿23には、貯留部23b内の遊技球を下皿23から外部に排出するための図示しない切換機構が設置されている。切換機構は、下皿23の下部に配置された下皿球抜きボタン28と、貯留部23bの底部の一部を貫通するように形成された図示しない球抜き孔と、該球抜き孔を開放及び閉鎖するための蓋体と、下皿球抜きボタン28の操作状態に連動させて蓋体を開放状態又は閉鎖状態に作動させる作動部材とから構成されている。このような切換機構により下皿23は、蓋体の閉鎖状態にあって球抜き孔が閉鎖されている場合に遊技球を貯留部23bで貯留可能な貯留状態とされる一方で、下皿球抜きボタン28が押下操作されて蓋体が開放状態に作動し、球抜き孔が開放されている場合に遊技球を外部に排出する貯留解除状態とされる。また、下皿23には、前記球抜き通路を介して上皿15から流下案内された遊技球を貯留部23bに排出する図示しない球抜き口が設けられている。
次に、遊技盤YBの構成について図4にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール30が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール30によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路30aが形成されるとともに、誘導レール30の内側に遊技領域H1が形成される。誘導路30aの下方には、中枠13に装着されるとともに、発射ユニット83の作動によって打球される遊技球を案内する図示しない発射レールが配置されている。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール30の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされているとともに、非遊技領域H2には遊技盤YBの隅部に位置するようにコーナー飾り部材31が設けられている。
遊技盤YBの遊技領域H1には、表示枠体32が装着されている。表示枠体32には、各種の飾り部材や図示しない発光体(LEDやランプなど)の発光により発光演出を行う複数の盤用ランプ部32aが装着されているとともに、演出表示装置33、特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35などの各種表示装置が装着されている。
本実施形態の演出表示装置33は、液晶表示部33aを備えており、該液晶表示部33aが遊技領域H1の中央に配置されるように表示枠体32に装着されている。演出表示装置33には、複数種類の図柄を変動させて複数列の図柄からなる図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲーム(図柄組み合わせゲーム)などの表示演出の画像が表示されるようになっている。演出表示装置33の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄を用いて行われる。
本実施形態の特別図柄表示装置34は、図示しない発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバー(図4では表面に「☆(星)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では6個)の特図発光部34a,34b,34c,34d,34e,34fを備えている。この特別図柄表示装置34は、6個の特図発光部34a〜34fが演出表示装置33の右下方部において並列配置されるように表示枠体32に装着されている。そして、特別図柄表示装置34では、複数個の特図発光部34a〜34fの中から所定の特図発光部を点灯させて、その点灯した特図発光部の位置と個数によって区別される組み合わせを導出する図柄変動ゲームが表示されるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームで点灯又は消灯する特図発光部を特別図柄として扱っている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
演出表示装置33と特別図柄表示装置34では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、演出表示装置33では各列の飾り図柄の変動が開始する一方で、特別図柄表示装置34では各特図発光部34a〜34fが点滅することで特別図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置33と特別図柄表示装置34には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。このとき、演出表示装置33と特別図柄表示装置34では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定的に停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものである。本実施形態において演出表示装置33の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一種類の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一種類の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。一方、本実施形態において特別図柄表示装置34の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、特図発光部34a〜34fにおいて発光した特図発光部の組み合わせによって構成される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置33の表示領域を特別図柄表示装置34の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置33を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置34よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置33の表示内容に注目し、該演出表示装置33の図柄変動ゲームで導出されて確定的に停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
本実施形態の普通図柄表示装置35は、図示しない発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバー(図4では表面に「○(丸)」と「×(ばつ)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普図発光部35a,35bを備えている。この普通図柄表示装置35は、2個の普図発光部35a,35bが演出表示装置33の右下方部において並列配置されるように表示枠体32に装着されている。そして、普通図柄表示装置35では、前述した大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(後述する開閉羽根38の開動作により下始動口39を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する普通図柄変動ゲームが行われる。そして、本実施形態においては、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄として「○(丸)」側の普図発光部35aを点灯させるとともに、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで「×(ばつ)」側の普図発光部35bを点灯させる。このため、遊技者は、普通図柄表示装置35の図柄変動ゲームで確定的に「○(丸)」側の普図発光部35aが点灯することにより当りを認識できるとともに、前記図柄変動ゲームで確定的に「×(ばつ)」側の普図発光部35bが点灯することによりはずれを認識できる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、普通図柄変動ゲームで点灯及び消灯する普図発光部を普通図柄として扱っている。
遊技盤YBの遊技領域H1であって演出表示装置33の下方には、遊技球の入球を契機に大当り抽選の抽選条件及び所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する始動入賞口装置36が配設されている。本実施形態では、賞球として払出される遊技球が景品としての景品用遊技媒体となる。そして、本実施形態の始動入賞口装置36は、演出表示装置33の直下に位置する上始動口37と、開閉動作可能な開閉羽根38を有する普通電動役物が装備された下始動口39とから構成されている。本実施形態の始動入賞口装置36は、上始動口37において常時遊技球の入球を許容する一方で、下始動口39において開閉羽根38が開放した時に遊技球の入球を許容するようになっている。そして、上始動口37に遊技球が入球した場合には、前記大当り抽選の抽選条件と賞球として3球の遊技球を払出す払出条件が付与されるとともに、下始動口39に遊技球が入球した場合には、前記大当り抽選の抽選条件と賞球として4球の遊技球を払出す払出条件が付与される。
開閉羽根38は、前述した普通図柄変動ゲームで当り図柄が導出されることにより予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、下始動口39を開放する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において当り抽選の抽選条件は、表示枠体32(画像表示装置33)の左方に配置した普通図柄作動ゲート40への遊技球の入球を契機に付与される。普通図柄作動ゲート40は、遊技球が通過する構成とされており、遊技球が通過した場合には当り抽選の抽選条件のみを付与し、賞球の払出条件を付与しない。
遊技盤YBの遊技領域H1であって始動入賞口装置36の下方(下始動口39の直下)には、大当り遊技中に開放される大入賞口装置(特別電動役物)41が配設されている。大入賞口装置41には、開閉動作可能な開閉扉42が装備されている。開閉扉42は、大当り遊技中に予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、遊技球の入球を許容するように大入賞口装置41を開放する。そして、大入賞口装置41には、該大入賞口装置41へ入球した遊技球の入球口(図示しない)が設けられており、該入球口へ遊技球が入球したことを契機に所定球数(本実施形態では15球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。
大当り遊技は、大当り抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定的に停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、開閉扉42の開動作により大入賞口装置41が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、15回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、開閉扉42の開動作により大入賞口装置41が開放されてから開閉扉42の閉動作により大入賞口装置41が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置41は、規定入球数(例えば、9球)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(1ラウンドは25秒)が経過する迄の間、開放される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
遊技盤YBの遊技領域H1であって大入賞口装置41の左方には、左下外入賞口装置43と、左下中入賞口装置44と、左下内入賞口装置45とが、遊技盤YBの左右方向に並列し、かつ上下方向に高さを異ならせて配設されている。また、遊技盤YBの遊技領域H1であって大入賞口装置41の右方には、右下入賞口装置46が配設されている。これらの各入賞口装置43〜46は、遊技球の入球を契機に所定球数(本実施形態では10球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。また、遊技盤YBの遊技領域H1であって大入賞口装置41の下方には、遊技領域H1に発射されて該遊技領域H1を流下した遊技球のうち、アウト球となった遊技球が入球するアウト球口47が配設されている。アウト球とは、遊技領域H1に配設された各種入賞口装置36,41,43〜46の何れにも入球しなかった遊技球である。
遊技盤YBにおいて右側に装着されたコーナー飾り部材31の下方には、未払出し状態にある賞球の総数を示す未払出し数を表示する未払出し数表示装置としての賞球残数表示装置48が装着されている。本実施形態において賞球残数表示装置48は、遊技領域H1外に配置されているとともに、遊技領域H1に配置されている大入賞口装置41、アウト球口47及び特別図柄表示装置34の右方域であって近傍に配置されている。具体的に言えば、賞球残数表示装置48は、大入賞口装置41の真横に配置されている。また、賞球残数表示装置48は、アウト球口47の斜め右上に配置されている。また、賞球残数表示装置48は、特別図柄表示装置34の斜め右下に配置されている。この配置により、賞球残数表示装置48は、遊技者側からパチンコ遊技機10(遊技盤YB)を正面視した場合、遊技盤YBの右下隅に配置されていることになる。そして、前枠16に配置される賞球残数表示装置48は、該前枠16に形成される窓口14の下側周縁、すなわち上皿15に近い側の窓口14の周縁であって、上皿15の右方となる貯留通路15bの下流に形成される上皿取込口側に配置されている。また、本実施形態の賞球残数表示装置48は、3つの7セグメントLED(図示しない)を横並び形態で配置し、3桁の数字(000〜999)又は3桁のアルファベット(例えば、「FFF」)を発光表示可能な構成とされている。例えば、賞球残数表示装置48に「048」の3桁の数字が表示された場合には、遊技球の未払出し数が「48球」であることを報知している。
次に、パチンコ遊技機10の機裏側の構成を説明する。
図5には、パチンコ遊技機10の機裏側を略示している。中枠13の裏側には、該中枠13に組み付けセットされる遊技盤YBと対応する位置に保護カバー50が開閉可能に装着されている。また、中枠13の裏側上部(保護カバー50の上部)には、遊技場の遊技機設置設備から供給される遊技球を貯留可能な貯留部材としての球タンク51が装着されている。遊技場の遊技機設置設備は、パチンコ遊技機に対して遊技球を供給する機構と、パチンコ遊技機から排出された遊技球(各種入賞口へ入球した後に排出された遊技球とアウト球となった遊技球)を回収する機構とからなる遊技球循環機構を装備し、該遊技球循環機構により遊技球を供給するとともに回収して循環させるようになっている。
中枠13の裏側であって図5における右側方には、球タンク51内の遊技球を上皿15に向けて払出す際に遊技球を案内する通路が形成された樋部材52が装着されている。樋部材52は、図5において球タンク51の右側下方に連設されるとともに、上下方向に延設されている。樋部材52には、外部出力装置としての外部端子板53が装着されている。外部端子板53は、遊技場に設置された各パチンコ遊技機の動作状態を管理するために遊技場の管理室などに設置される外部管理装置としてのホールコンピュータHC(図10に示す)に接続する基板である。
中枠13の裏側下部であって保護カバー50の下部には、主制御基板54(図10に示す)を内部に装備した主制御基板ケース54Kが配置されている。主制御基板ケース54K(主制御基板54)は、図5及び図6に示すように、遊技盤YBの裏面側下部に装着されている。主制御基板54は、遊技の進行を制御する主制御装置として機能し、パチンコ遊技機10全体を制御する。また、中枠13の裏側下部であって主制御基板ケース54Kの下部には、電源基板55(図10に示す)を内部に装備した電源基板ケース55Kと、払出制御基板56(図10に示す)を内部に装備した払出制御基板ケース56Kが装着されている。また、中枠13の裏側下部であって主制御基板ケース54Kの下部には、発射制御基板57(図10に示す)を内部に装備した発射制御基板ケース57Kが装着されているとともに、主制御中継端子板58と遊技球等貸出装置接続端子板59とが装着されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、機種毎に専用部品となる主制御基板54を遊技盤YBに装着し、機種に関係なく流用可能な共通部品となる電源基板55、払出制御基板56及び発射制御基板57を中枠13に装着している。この構成により、遊技盤YBを交換し、その他の部材をそのまま流用して機種変更を行う場合(盤代えによる機種変更)において、主制御基板54などの遊技盤YBに装着される専用部品は交換対象の部品となり、払出制御基板56などの中枠13に装着される共通部品は非交換対象の部品となる。
電源基板55は、電源スイッチ55bと遊技機設置設備の電源に接続される電源コード55cを有し、パチンコ遊技機10の各種制御基板や各種演出装置に対して電源を供給する。さらに、電源基板55には、パチンコ遊技機10の電源投入時に操作することにより、バックアップデータをクリアするRWMクリアスイッチRCが設けられている。払出制御基板56は、遊技球を払出す払出ユニット61(図5、図8などに示す)の動作を制御する払出制御装置として機能し、賞球又は貸し球として払出す遊技球の払出しに関する払出制御を実行する。発射制御基板57は、発射ハンドル24の操作状態を検知し、その検知結果に応じて遊技球の発射間隔や発射強度などの発射制御を実行する。主制御中継端子板58は、主制御基板54と他の制御基板との間に接続される基板である。遊技球等貸出装置接続端子板59は、カードユニット装置11と、球貸し操作部26と、払出制御基板56を接続する基板である。
ここで、球タンク51と樋部材52について図9を用いてさらに詳しく説明する。
球タンク51は、図9に示すように、遊技球を貯留するとともに図9において左側から右側に斜状をなす底部51aを有する貯留部51bと、図9において貯留部51bの右方に連設されるとともに遊技球を1列に整流させる整流機構を装備した整流樋51cとを一体化した構成とされている。したがって、遊技場の遊技機設置設備から供給される遊技球は、球タンク51の貯留部51bで貯留されて順次整流樋51cへ誘導され、該整流樋51cで整流された後に整流樋51cの排出口51dから球タンク51外へ1球ずつ排出される。排出口51dは、球タンク51において遊技球を排出する口となる。
樋部材52には、整流樋51cの排出口51dに整合させて配置される球入口60aを有する1本の案内通路としての遊技球補給通路60が形成されている。遊技球補給通路60は、球入口60aから左右の方向に順にカーブを描く形状(蛇行した形状)で成形されているとともに、パチンコ遊技機10の下方に向かって延設されている。また、樋部材52には、遊技球補給通路60の球出口60bに連設して1台の払出装置としての払出ユニット61が装着されている。払出ユニット61は、球タンク51に貯留された遊技球を機外(上皿15又は下皿23)に払出す装置である。
払出ユニット61の構成を図8にしたがって詳しく説明する。
払出ユニット61には、遊技球補給通路60から流下供給される遊技球を払出ユニット61内に取り込むための取込口61aを上流側とするとともに、装置内に取り込んだ前記遊技球を払出ユニット61外に払出すための払出口61bを下流側とし、取込口61aと払出口61bとを連通させる球通路61cが形成されている。また、払出ユニット61の球通路61cの途中には、該球通路61c内に臨むようにして外周部に球送り部61dが凹設される爪車式の媒体払出手段としての球送りスプロケット61eが回転可能に支持されている。球通路61cは、球送りスプロケット61eを境界とし、該球送りスプロケット61eの上流側(すなわち、取込口61a側)が媒体通路としての上流側通路部61fになるとともに、下流側(すなわち、払出口61b側)が下流側通路部61gとなる。
球通路61cの上流側通路部61fには、球送りスプロケット61eの作動によって払出される次払出し段階で停留されている遊技球の存在の有無を検出する第1検出手段(エラー検出手段)としての払出制御センサ61hが配設されている。払出制御センサ61hは、上流側通路部61fにおいて1球の遊技球を検出し得る位置に設けられている。球通路61cの下流側通路部61gには、球送りスプロケット61eの作動によって払出された遊技球(次払出し段階で停留されていた遊技球)を検出する払出検出手段としての払出計数センサ61iが配設されている。
払出ユニット61には、球送りスプロケット61eの球送り部61dに対して係合状態と非係合状態を取り得るストッパ61jが設けられているとともに、該ストッパ61jの上端には、付勢ばね61kが連結されている。ストッパ61jは、付勢ばね61kにより図8において時計回り方向へ回動付勢されている。また、払出ユニット61には、払出制御基板56からの制御信号を受けて励磁(オン)又は消磁(オフ)されるストッパ61jの作動部材となる電磁ソレノイドとしての払出ソレノイド61lが設けられている。ストッパ61jは、払出ソレノイド61lの励磁又は消磁により揺動し、該動作に応じて係合状態又は非係合状態へ切換ることによって球送りスプロケット61eを回転させたり、その回転を規制したりする。
図8(a)は、払出動作停止時の払出ユニット61を示す図である。図8(a)の状態では、球送りスプロケット61eにストッパ61jが係合することによって該球送りスプロケット61eの回転が規制されているため、遊技球の払出しは行われない。また、図8(a)の状態で払出制御センサ61hは、次払出し段階で待機状態にある1球の遊技球を検出する。図8(b)は、払出動作開始時の払出ユニット61を示す図である。図8(b)の状態では、払出ソレノイド61lのオンにより球送りスプロケット61eの規制状態が解除されるとともにストッパ61jが非係合状態となるため、次払出し段階で待機している遊技球の重さにより球送りスプロケット61eが回転して遊技球が払出される。図8(b)の状態で払出計数センサ61iは、球送りスプロケット61eの回転によって払出された遊技球を検出する。
図8(c)は、払出動作中の払出ユニット61を示す図である。図8(c)の状態では、払出ソレノイド61lが所定時間経過後にオフされることにより、ストッパ61jが球送りスプロケット61eに係合して係合状態となる。その結果、球送りスプロケット61eは、回転が停止する。図8(d)は、払出動作終了時の払出ユニット61を示す図であり、払出動作終了時の払出ユニット61は図8(a)に示す払出動作停止時と同じ状態となる。そして、図8(a)の状態から図8(d)の状態になると、1球の遊技球の払出しが完了する。本実施形態では、図8(b)に示すように払出ソレノイド61lがオンされた状態が1球の遊技球の払出しを許容する払出許容状態となる。また、本実施形態では、図8(a)又は(図8(d)に示すように払出ソレノイド61lがオフされた状態が1球の遊技球の払出しを規制する払出規制状態となる。
樋部材52の説明に戻り、該樋部材52において払出ユニット61の下方には、該払出ユニット61から払出された遊技球を受け入れて案内する球排出通路62が形成されている。また、樋部材52において球排出通路62の下方には、球排出通路62を案内された遊技球を受け入れる球受け部63が形成されている。球受け部63には、球排出通路62の球出口62aの直下に配置される球受け台64と、払出ユニット61から払出された遊技球を上皿15へ向けて払出すための樋部材52の出口となる遊技球内部払出口上65と、前記遊技球を下皿23へ向けて払出すための樋部材52の出口となる遊技球内部払出口下66とが設けられている。
球受け台64は、球排出通路62から落下した遊技球を受け止める面となる底面64aを有し、該底面64aには、図9において右側に所定高さに形成された規制壁64bが立設されている。遊技球内部払出口上65は、その開口下端が球受け台64の底面64aに整合されるように配置されているとともに、上皿15の払出口15aに接続されている。その一方で、遊技球内部払出口下66は、球受け台64の下部に配置されているとともに、下皿23に遊技球を導く溢れ球通路22に接続されている。したがって、払出ユニット61から払出された遊技球は、球排出通路62により球受け台64へ向けて落下し、球受け台64から遊技球内部払出口上65をとおって上皿15の払出口15aへ導かれる。このとき、上皿15の貯留通路15bが遊技球で一杯の状態であって、かつ遊技球が球受け台64の底面64aまで到達するほど一杯の状態になっている場合には、球排出通路62から落下した遊技球が溢れ球となって規制壁64bを乗り越え、遊技球内部払出口下66へ導かれる。そして、溢れ球となった遊技球は、遊技球内部払出口下66をとおって溢れ球通路22から下皿23へ導かれる。
樋部材52において遊技球補給通路60には、その通路途中に該通路の側壁の一部を構成する球抜きレバー67が設けられている。また、樋部材52には、球抜きレバー67の操作によって該球抜きレバー67よりも上流側に貯留される遊技球を遊技機設置設備に装備されたアウト球タンクに排出する球抜き通路68が形成されているとともに、球抜き通路68の下流側には、球抜き通路68を流下した遊技球を排出する樋排出口68aが形成されている。さらに、樋部材52には、遊技球補給通路60と払出ユニット61に形成された球通路61cの上流側通路部61fにより構成される第1通路内に予め定めた一定球数(本実施形態では25球)の遊技球が停留されているか否かを検出する払出確認スイッチ69(図5に示す)が装着されている。払出確認スイッチ69は、払出ユニット61の払出制御センサ61hで検出される次払出し段階で停留されている遊技球から遊技球補給通路60側に向かって停留されている遊技球を数えた場合に、前記一定球数目(本実施形態では25球目)の遊技球が存在し得る位置、すなわち該遊技球を検出し得る位置に装着されている。払出確認スイッチ69により、遊技球補給通路60と上流側通路部61fの両通路において停留されている遊技媒体の合計数が前記一定球数であるか否かが検出される。
図9(a)に示すように、球タンク51内に貯留される遊技球は、該球タンク51の整流樋51cによって1列に整流された後に該整流樋51cの排出口51dから遊技球補給通路60へ移り、該遊技球補給通路60に沿って左右方向へカーブを描くように案内されながら払出ユニット61へ案内される。そして、払出ユニット61からは、球送りスプロケット61eの回転により送り出された遊技球が下流側通路部61gにおいて払出計数センサ61iにより検出された後、球排出通路62を介して球受け部63の球受け台64へ排出される。その後、遊技球は、球受け台64から遊技球内部払出口上65と払出口15aを介して上皿15へ排出される。また、上皿15が遊技球で満杯になった場合には、図9(b)に示すように球受け部63に排出された遊技球が溢れ球となり、遊技球内部払出口下66から溢れ球通路22へ排出される。そして、溢れ球通路22に排出された遊技球は、出口23aを介して下皿23へ排出される。なお、貸し球としての遊技球及び賞球としての遊技球は、いずれも同じ経路を辿るようにして払出される。
本実施形態では、払出口15a、下流側通路部61g、球排出通路62、球受け部63、球受け台64及び遊技球内部払出口上65によって形成される遊技球の通り道(通路)が第2通路となる。また、本実施形態では、溢れ球通路22、出口23a、球受け部63、球受け台64及び遊技球内部払出口下66によって形成される遊技球の通り道(通路)が第3通路となる。
また、球抜きレバー67が操作された場合には、図9(c)に示すように、遊技球補給通路60内の遊技球が球抜き通路68を流下し、樋排出口68aから遊技機設置設備に設置されたアウト球タンクに排出される。
次に、遊技盤YBの裏面側の構成について図6及び図7にしたがってさらに詳しく説明する。
図6は、遊技盤YBの裏側を覆う保護カバー50を脱着した状態を示す。図7は、図6に示す主制御基板ケース54Kを遊技盤YBから脱着した状態を示す。
遊技盤YBの裏面側左上部であって主制御基板ケース54Kの上部には、サブ統括制御基板70(図10に示す)及び音声・ランプ制御基板71(図10に示す)を内部に装備したサブ統括制御基板ケース70Kが装着されている。本実施形態においてサブ統括制御基板70と音声・ランプ制御基板71は一体成形されている。サブ統括制御基板70は、主制御基板54が出力する制御信号を入力し、演出表示装置33、各枠用ランプ部17,18,19、各盤用ランプ部32a、及び各スピーカ20,21,25などの演出装置を統括的に制御するための制御信号を音声・ランプ制御基板71及び演出表示制御基板72(図10に示す)に出力する。音声・ランプ制御基板71は、各枠用ランプ部17,18,19と盤用ランプ部32aの発光態様と、各スピーカ20,21,25の音声出力態様を専門的に制御するサブ基板である。
遊技盤YBの裏面側中央部であって主制御基板ケース54Kの上部には、演出表示装置33及び演出表示制御基板72(図10に示す)などを装備した演出表示ユニット73が装着されている。演出表示制御基板72は、演出表示装置33の表示態様を専門的に制御するサブ基板である。
図7に示すように、遊技盤YBの裏面側下部であって主制御基板ケース54Kの手前側には、遊技盤YBの遊技領域H1に配置した各種入賞口装置36,41,43〜46へ入球した遊技球を集合させる集合樋74が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、始動入賞口装置36の上始動口37へ入球した遊技球を検知する上始動口スイッチ75が装着されているとともに、始動入賞口装置36の下始動口39へ入球した遊技球を検知する下始動口スイッチ76が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、大入賞口装置41へ入球した遊技球を検知するカウントスイッチ77が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、左下外入賞口装置43、左下中入賞口装置44及び左下内入賞口装置45へ入球した遊技球を検知する左下入賞口スイッチ78が装着されているとともに、右下入賞口装置46へ入球した遊技球を検知する右下入賞口スイッチ79が装着されている。本実施形態において左下外入賞口装置43、左下中入賞口装置44及び左下内入賞口装置45へ入球した遊技球は、集合樋74で集められて1つの左下入賞口スイッチ78を用いて検知される。また、遊技盤YBの裏面側であって普通図柄作動ゲート40に対応する位置には、該普通図柄作動ゲート40を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチ80が装着されている。
遊技盤YBの裏面側には、下始動口39に装備した開閉羽根38と対応する位置に、該開閉羽根38を開閉動作させる普通電動役物ソレノイド81が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、大入賞口装置41に装備した開閉扉42と対応する位置に、該開閉扉42を開閉動作させる大入賞口ソレノイド82が装着されている。なお、遊技盤YBに装着されるサブ統括制御基板70、音声・ランプ制御基板71、演出表示制御基板72、演出表示ユニット73(演出表示装置33と演出表示制御基板72)、各スイッチ75〜80、及び各ソレノイド81,82も、主制御基板54と同様に交換対象の部品となる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を図10及び図11にしたがって説明する。
電源基板55には、遊技機設置設備の電源が接続されているとともに、主制御中継端子板58とサブ統括制御基板70が接続されている。主制御中継端子板58には、主制御基板54と、払出制御基板56と、発射制御基板57が接続されている。発射制御基板57には発射ユニット83が接続されている。発射ユニット83は、図5に図示する発射ソレノイド84と該発射ソレノイド84に連結される図示しない打球杆から構成される。そして、上皿15から機内に取り込んだ遊技球は、発射制御基板57による発射ソレノイド84のオン/オフ制御に応じて打球杆が作動することにより遊技盤YBへ向けて打球される。
主制御基板54と主制御中継端子板58は、互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されているとともに、発射制御基板57と主制御中継端子板58は、主制御中継端子板58から発射制御基板57への一方向通信を許容した形態で接続されている。その一方で、払出制御基板56と主制御中継端子板58は、互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されている。また、主制御中継端子板58には、前枠16の開放時に該前枠16の開放を検知する扉開放検知スイッチ85が接続されている。
主制御基板54には、サブ統括制御基板70と、図柄表示基板86と、賞球残数表示基板87とが接続されている。図柄表示基板86には、特別図柄表示装置34と普通図柄表示装置35が接続されており、主制御基板54が出力する制御信号を入力することにより特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35の表示内容を制御する。そして、図柄表示基板86は、表示枠体32において特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35と対応する位置に装着されている。賞球残数表示基板87には、賞球残数表示装置48が接続されており、主制御基板54が出力する制御信号を入力することにより賞球残数表示装置48の表示内容を制御する。そして、賞球残数表示基板87は、コーナー飾り部材31において賞球残数表示装置48と対応する位置に装着されている。
主制御基板54には、上始動口スイッチ75、下始動口スイッチ76、カウントスイッチ77、左下入賞口スイッチ78、右下入賞口スイッチ79、及び普通図柄変動スイッチ80などの各種の遊技球検出用のスイッチが接続されている。また、主制御基板54には、普通電動役物ソレノイド81及び大入賞口ソレノイド82などの各種の可動体作動用のソレノイドが接続されている。さらに、主制御基板54には、外部端子板53が接続されているとともに、該外部端子板53にはホールコンピュータHCが接続されるようになっている。
サブ統括制御基板70には、演出表示制御基板72と音声・ランプ制御基板71とが接続されている。演出表示制御基板72には、演出表示装置33が接続されている。音声・ランプ制御基板71には、各枠用ランプ部17,18,19と、各盤用ランプ部32aと、各スピーカ20,21,25とが接続されている。
払出制御基板56には、払出ユニット61と遊技球等貸出装置接続端子板59とがそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。そして、遊技球等貸出装置接続端子板59には、カードユニット装置11と球貸し操作基板88とがそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。球貸し操作基板88は、上皿15の内部であって球貸し操作部26と対応する位置に装着されている。カードユニット装置11と遊技球等貸出装置接続端子板59は、互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されている。遊技球等貸出装置接続端子板59と球貸し操作基板88は、互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されている。
払出制御基板56には、払出確認スイッチ69と、第2検出手段(エラー検出手段)としての満杯スイッチ89とが接続されている。満杯スイッチ89は、上皿15と下皿23を連結する溢れ球通路22の途中に設置されている。そして、満杯スイッチ89は、下皿23における遊技球の貯留量が該遊技球の外部排出(すなわち、下皿球抜きボタン28の操作などにより下皿23内の遊技球を取り出すこと)を遊技者に促す貯留量に達したか否かを検出する。なお、パチンコ遊技機10では、上皿15の貯留量が満杯状態になると遊技球を溢れ球通路22によって下皿23へ導くようになっている。このため、下皿23の貯留量が満杯状態となり、該満杯状態を解消させない場合には、遊技球の払出しに伴って溢れ球通路22や樋部材52の球受け部63も遊技球で満杯状態となり、やがて払出ユニット61まで達し、該払出ユニット61の動作を妨げることとなる。したがって、パチンコ遊技機10は、下皿23の満杯状態を満杯スイッチ89で検出し、遊技者に遊技球の外部排出を促す制御(満杯状態の報知など)を実行するように構成されている。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における主制御基板54と、払出制御基板56と、主制御中継端子板58と、遊技球等貸出装置接続端子板59と、払出ユニット61と、球貸し操作基板88の接続態様及び送受信される制御信号の種類を図11にしたがってさらに詳しく説明する。
主制御基板54には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU(Central Processing Unit )54aと、主制御用CPU54aの制御プログラムを格納する主制御用ROM(Read Only Memory)54bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RWM(Read Write Memory )54cなどが設けられている。主制御用CPU54aは、大当り判定用乱数などの各種乱数値を所定の周期毎にカウントし、発生させる。
払出制御基板56には、制御動作を所定の手順で実行することができる払出制御用CPU56aと、払出制御用CPU56aの制御プログラムを格納する払出制御用ROM(Read Only Memory)56bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる払出制御用RWM(Read Write Memory )56cとが設けられている。さらに、払出制御基板56には、該払出制御基板56側で検出した各種のエラー状態を表示する状態報知手段としての状態表示装置56dが設けられている。状態表示装置56dは、7セグメントLEDから構成されており、本実施形態ではエラー状態に応じて予め定めた1桁の数字を発光表示可能な構成とされている。
本実施形態において払出制御基板56の払出制御用CPU56aは、7種類のエラー状態を検出するように構成されている。具体的に言えば、払出制御用CPU56aは、払出停止中エラーと、満杯エラーと、遊技球不足エラーと、払出ユニットエラーと、払出ユニット球詰まりエラーと、払出ユニット球切れエラーと、遊技球等貸出装置未接続エラーを検出する。払出停止中エラーは、遊技球の払出しが停止状態のときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「0」が表示される。満杯エラーは、下皿23が満杯状態のときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「1」が表示される。遊技球不足エラーは、遊技球補給通路60内の遊技球が不足しているときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「2」が表示される。払出ユニットエラーは、払出ユニット61を構成する払出制御センサ61hや払出計数センサ61iなど、払出ユニット61自体に故障が発生しているときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「3」が表示される。払出ユニット球詰まりエラーは、払出ユニット61の作動によって払出される遊技球が該払出ユニット61から排出されずに払出計数センサ61iの検知範囲内で滞留しているときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「4」が表示される。払出ユニット球切れエラーは、次払出し段階の遊技球が存在しておらず、払出制御センサ61hが遊技球を検知できないときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「5」が表示される。遊技球等貸出装置未接続エラーは、パチンコ遊技機10とカードユニット装置11が未接続のときのエラー状態であり、本実施形態において状態表示装置56dには「6」が表示される。なお、状態表示装置56dには、払出制御用CPU56aがこれらのエラー状態を何れも検出していない場合、「−」が表示される。
主制御基板54は、主制御中継端子板58を介して払出制御基板56に対し払出し指示信号としての賞球制御信号を出力するとともに、外部端子板53に対し情報1信号と、情報2信号と、情報3信号と、情報4信号と、情報5信号と、情報6信号と、情報7信号と、扉開放情報信号とを出力する。これらの各信号は、別々の信号線を用いて出力される。賞球制御信号は、各入賞口装置36,41,43〜46への遊技球の入球により賞球としての遊技球の払出条件が成立した場合に、該払出条件に応じた数の賞球の払出しを指示する信号である。情報1信号〜情報7信号は、ホールコンピュータHCに対し、パチンコ遊技機10の遊技に関する情報を出力する信号である。例えば、これらの情報としては、大当り遊技などの遊技状態を示す情報、始動入賞口装置36(上始動口37と下始動口39)へ遊技球が入球したことを示す情報や、図柄変動ゲーム及び普通図柄変動ゲームが終了したことを示す情報などである。扉開放情報信号は、前枠16が開放されたこと、すなわち扉開放検知スイッチ85が扉の開放を検出したことを出力する信号である。
払出制御基板56は、主制御中継端子板58を介して主制御基板54に対し払出完了信号としての賞球信号と、第2信号(エラー信号)としてのエラー1信号と、第1信号(エラー信号)としてのエラー2信号とを出力する。また、払出制御基板56は、主制御中継端子板58及び主制御基板54を介して外部端子板53に対し一定数払出信号としての賞球情報信号を出力し、該賞球情報信号は外部端子板53を介してホールコンピュータHCに出力される。これらの各信号は、別々の信号線を用いて出力される。なお、賞球情報信号は、主制御用CPU54aに入力されず、該主制御用CPU54aは賞球情報信号を用いた制御を実行しない。このように主制御用CPU54aが制御に用いない賞球情報信号の信号線も主制御基板54に接続することで、賞球情報信号の信号線を主制御中継端子板58と外部端子板53との間に特別に配設する必要がなく、賞球信号やエラー1信号などの信号線とまとめたコネクタを使って信号を送ることができる。また、賞球情報信号を主制御基板54経由で外部端子板53に送信する構成により、主制御用CPU54aが外部端子板53に出力する情報1信号などの信号線とまとめたコネクタを使って賞球情報信号を送ることもできる。したがって、信号線の取り回し形態の簡素化や、部品点数の削減を図ることができる。
賞球信号は、払出ユニット61の作動によって1球の賞球としての遊技球の払出しが完了したことを指示する信号である。この賞球信号は、1球の賞球としての遊技球の払出しが完了した場合にオンとなり、払出しが完了していない場合にオフとなる。エラー1信号は、払出制御基板56の払出制御用CPU56aが検出する各種のエラー状態のうち、満杯エラーが発生している場合に該エラー状態を指示する信号である。エラー2信号は、払出制御基板56の払出制御用CPU56aが検出する各種のエラー状態のうち、払出ユニット球切れエラーが発生している場合に該エラー状態を指示する信号である。これらのエラー1信号とエラー2信号は、満杯エラーを検出した場合にエラー1信号がオンになるとともに、払出ユニット球切れエラーを検出した場合にエラー2信号がオンになる一方で、これらのエラーを検出していない場合に何れの信号(エラー1信号とエラー2信号)もオフとなる。賞球情報信号は、予め定めた一定数単位(本実施形態では10球)の賞球としての遊技球を払出した旨を指示する信号である。この賞球情報信号は、前記一定数単位の賞球としての遊技球の払出しが完了した場合にオンとなり、払出しが完了していない場合にオフとなる。
払出制御基板56は、主制御中継端子板58を介して発射制御基板57に対し発射停止信号を出力する。発射停止信号は、遊技球の発射を強制的に停止させる旨を指示する信号である。本実施形態において払出制御基板56は、遊技球等貸出装置未接続エラーが発生している場合に発射停止信号を出力する。また、払出制御基板56は、払出確認スイッチ69が出力する払出確認スイッチ信号を入力するとともに、満杯スイッチ89が出力する満杯スイッチ信号を入力する。払出確認スイッチ信号は、遊技球補給通路60と払出ユニット61に形成された球通路61cの上流側通路部61fからなる通路内に所定球数(本実施形態では25球)の遊技球が停留されているか否かの検出結果を示す信号である。この払出確認スイッチ信号は、払出確認スイッチ69が前記所定球数の遊技球を検出した場合にオンとなり、前記所定球数の遊技球を検出していない場合にオフとなる。また、満杯スイッチ信号は、下皿23における遊技球の貯留量が該遊技球の外部排出を遊技者に促す貯留量に達したか否かの検出結果を示す信号である。この満杯スイッチ信号は、満杯スイッチ89が前記貯留量に達した旨を検出した場合にオンとなり、前記貯留量に達した旨を検出していない場合にオフとなる。
払出制御基板56は、払出ユニット61に払出ソレノイド信号を出力するとともに、該払出ユニット61は、払出制御基板56に払出計数センサ信号(払出検出信号)と払出制御センサ信号を出力する。払出ソレノイド信号は、払出ユニット61の払出ソレノイド61lに対し、オン作動及びオフ作動を指示する信号である。払出計数センサ信号は、払出計数センサ61iによる遊技球の検出結果を示す信号であり、払出計数センサ61iから出力される。この払出計数センサ信号は、払出計数センサ61iが遊技球を検出した場合にオンとなり、遊技球を検出していない場合にオフとなる。払出制御センサ信号は、払出制御センサ61hによる遊技球の検出結果を示す信号であり、払出制御センサ61hから出力される。この払出制御センサ信号は、払出制御センサ61hが遊技球を検出した場合にオンとなり、遊技球を検出していない場合にオフとなる。
払出制御基板56は、遊技球等貸出装置接続端子板59を介してカードユニット装置11に対しEXS信号(台端末貸出完了信号)とPRDY信号(台READY信号)を出力する。EXS信号は、球貸しに係る1単位(本実施形態では1度数分の25球)に該当する貸し球としての遊技球の払出しが完了した旨を指示する信号である。PRDY信号は、パチンコ遊技機10において遊技球の払出しが可能であることを指示する信号である。一方、払出制御基板56は、遊技球等貸出装置接続端子板59を介してカードユニット装置11が出力するVL信号(カードユニット接続確認信号)と、BRDY信号(カードユニットREADY信号)と、BRQ信号(貸出し要求信号としての台端末貸出要求完了確認信号)を入力する。VL信号は、カードユニット装置11が接続されていることを指示する信号である。BRDY信号は、球貸しに係る処理中であることを指示する信号である。BRQ信号は、球貸しに係る1単位(本実施形態では1度数分の25球)に該当する貸し球としての遊技球の払出しを要求する信号である。
球貸し操作基板88には、球貸ボタン26aと、返却ボタン26bと、度数表示器26cと、球貸し可能表示LED26dとを有する球貸し操作部26が装着されている。そして、球貸し操作基板88は、遊技球等貸出装置接続端子板59を介してカードユニット装置11に対し球貸し操作信号と返却操作信号を出力する。球貸し操作信号は、球貸ボタン26aの操作状態を指示する信号であるとともに、返却操作信号は、返却ボタン26bの操作状態を指示する信号である。一方、球貸し操作基板88は、遊技球等貸出装置接続端子板59を介してカードユニット装置11が出力する度数表示信号と球貸し表示信号を入力する。度数表示信号は、カードユニット装置11に投入されているプリペイドカードの有効度数の表示を指示する信号である。球貸し表示信号は、遊技球の貸出しが可能な状態であるか否かを指示する信号である。
図12は、球貸しに伴う払出制御基板56の払出制御用CPU56aとカードユニット装置11との信号の送受信状況を示すタイミングチャートを示す。
払出ユニット61が遊技球の払出しを実施可能な状態であり、かつ遊技球の払出しを行っていない状態においては、図12に示すように、カードユニット装置11が入力するPRDY信号はオンとされる一方でEXS信号はオフとされており、払出制御基板56が入力するBRDY信号及びBRQ信号は共にオフとされている(時点A)。
この状態で球貸ボタン26aが操作されるとともに、カードユニット装置11が球貸ボタン26aの操作(オン)示す操作信号を入力すると、球貸し処理の要求を示すBRDY信号がオンになるとともに(時点B)、続いて球貸し要求を示すBRQ信号がオンとなる(時点C)。次いで、カードユニット装置11は、球貸し動作の開始を示すEXS信号のオンを入力すると(時点D)、BRQ信号をオフにする(時点E)。次いで、カードユニット装置11は、球貸し動作の完了を示すEXS信号のオフを入力すると(時点F)、再びBRQ信号をオンにする(時点G)。そして、カードユニット装置11は、BRQ信号のオン/オフ制御を球貸し度数分(例えば、5度数分)だけ繰返し実施し、最後に行ったBRQ信号のオン/オフ制御の終了後にEXS信号のオフを入力すると(時点J)、球貸し処理要求の終了を示すためのBRDY信号をオフとし(時点K)、球貸ボタン26aの操作に伴う処理を終了する。
一方、払出制御用CPU56aでは、BRDY信号のオンを入力している状態で、球貸し要求を示すBRQ信号のオンを入力すると(時点C)、EXS信号をオンとする(時点D)。そして、払出制御用CPU56aは、払出ソレノイド61lを駆動して1回の球貸し要求に基づく1度数分(本実施形態では25球)の貸し球としての遊技球の払出しを実施し、その後にEXS信号をオフにする(時点F)。すなわち、払出制御用CPU56aは、BRDY信号のオンを入力している状態で、BRQ信号のオンを検出する毎に1度数分の貸し球としての遊技球の払出しを実施する。なお、本実施形態では、球貸ボタン26aを押下する一回の球貸し操作に基づいて球貸しの1単位(1度数)に相当する25球の遊技球を払出す処理が5回繰返し実施されて、125球の貸し球としての遊技球が払出されるようになっている。
また、主制御基板54には、図11に示すように、接続状態検出用回路としての検出回路90が搭載されている。検出回路90は、主制御基板54と払出制御基板56との間を接続する制御用信号線SLが接続されているか否かを検出する。本実施形態の検出回路90は、制御用信号線SLとしてエラー1信号を送信するための信号線とエラー2信号を送信するための信号線が接続されているか否かを検出する。
検出回路90の具体的な構成を図65に示す。検出回路90は、常時、制御用信号線SLに対して所定電圧(本実施形態では5V)を供給するように構成されている。検出回路90は、払出制御基板56が出力するエラー1信号の制御用信号線SLとエラー2信号の制御用信号線SLのそれぞれに各別に設けられている。そして、検出回路90から制御用信号線SLに供給する所定電圧は、払出制御基板56が満杯エラー及び払出ユニット球切れエラーを検出していない場合、払出制御基板56によって制御用信号線SLが接地されることにより接地側へ逃がされる。このため、払出制御基板56がエラー状態を検出していない場合には、主制御基板54(主制御用CPU54a)へ所定電圧が印加されず、主制御用CPU54aはエラー1信号及びエラー2信号のオフを検出する。
一方、検出回路90が制御用信号線SLに供給する所定電圧は、払出制御基板56が満杯エラーを検出した場合、払出制御基板56によってエラー1信号を出力するための制御用信号線SLが未接地の状態に切り換えられることにより主制御基板54(主制御用CPU54a)へ印加される。このため、払出制御基板56が満杯エラーを検出した場合、主制御基板54(主制御用CPU54a)へ所定電圧が印加されることで、主制御用CPU54aはエラー1信号のオンを検出する。また、検出回路90が制御用信号線SLに供給する所定電圧は、払出制御基板56が払出ユニット球切れエラーを検出した場合、払出制御基板56によってエラー2信号を出力するための制御用信号線SLが未接地の状態に切り換えられることにより主制御基板54(主制御用CPU54a)へ印加される。このため、払出制御基板56が払出ユニット球切れエラーを検出した場合、主制御基板54(主制御用CPU54a)へ所定電圧が印加されることで、主制御用CPU54aはエラー2信号のオンを検出する。
このように構成した検出回路90によれば、主制御基板54と払出制御基板56との間で制御用信号線SLが正常に接続されている場合であって払出制御基板56のエラー未検出時には、前記所定電圧が接地側に逃がされてエラー信号(エラー1信号とエラー2信号)がオフとなる。また、主制御基板54と払出制御基板56との間で制御用信号線SLが正常に接続されている場合であって払出制御基板56のエラー検出時には、前記所定電圧が主制御基板54に印加されてエラー信号(エラー1信号及びエラー2信号のうち少なくともいずれか一方)がオンとなる。
その一方で、本実施形態の検出回路90によれば、主制御基板54と払出制御基板56との間で制御用信号線SLが正常に接続されていない場合(例えば、断線やコネクタ抜け)、検出回路90が制御用信号線SLに供給する所定電圧は、主制御基板54(主制御用CPU54a)側に印加されることとなる。すなわち、制御用信号線SLが正常に接続されていない場合には、制御用信号線SLが未接地の状態と同じ状態になる。このため、払出制御基板56のエラー未検出時において前記所定電圧は、接地側へ逃げることができず、主制御基板54(主制御用CPU54a)側へ印加される。したがって、主制御基板54(主制御用CPU54a)は、制御用信号線SLが正常に接続されていない場合においても所定電圧が印加されることでエラー信号(エラー1信号及びエラー2信号のうち少なくともいずれか一方)のオンを検出する。その結果、払出制御基板56のエラー未検出時においてエラー検出時と同じ状態が作り出される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において制御用信号線SLが正常に接続されなくなる要因としては、制御用信号線SL自体の断線や、遊技盤YB、主制御基板54、主制御中継端子板58又は払出制御基板56の交換時におけるコネクタの接続忘れ若しくは接続不良などがある。
本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用CPU54aは、エラー1信号(満杯エラー)のオンを検出すると、満杯状態の報知を指示するエラー指定コマンド(第2報知信号に相当する)を選択し、該エラー指定コマンドをサブ統括制御基板70に出力する。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用CPU54aは、エラー2信号(払出ユニット球切れエラー)のオンを検出すると、払出ユニット61における球切れの状態(遊技球の不足状態)の報知を指示するエラー指定コマンド(第1報知信号に相当する)を選択し、該エラー指定コマンドをサブ統括制御基板70に出力する。なお、本実施形態において満杯状態の報知を指示するエラー指定コマンドと遊技球の不足状態の報知を指示するエラー指定コマンドは、異なるコマンドである。
また、主制御用CPU54aは、エラー1信号(満杯エラー)のオンからオフを検出すると、満杯エラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドを選択し、該エラー解除指定コマンドをサブ統括制御基板70に出力する。また、主制御用CPU54aは、エラー2信号(払出ユニット球切れエラー)のオンからオフを検出すると、払出ユニット球切れエラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドを選択し、該エラー解除指定コマンドをサブ統括制御基板70に出力する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、エラー1信号がオンからオフになると満杯エラーの状態から復帰し、エラー2信号がオンからオフになると払出ユニット球切れエラーの状態から復帰する。
一方、本実施形態においてサブ統括制御基板70のCPUは、エラー指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応するエラー報知を実行させる。具体的に言えば、サブ統括制御基板70のCPUは、音声・ランプ制御基板71に対してエラー報知の実行を指示し、両スピーカ20,21からのエラー音によるエラー報知を実行させる。そして、サブ統括制御基板70のCPUは、満杯状態の報知を指示するエラー指定コマンドを入力した場合には満杯状態の報知を指示するとともに、遊技球の不足状態の報知を指示するエラー指定コマンドを入力した場合には遊技球の不足状態の報知を指示する。また、サブ統括制御基板70のCPUは、エラー解除指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応するエラー報知を終了させる。具体的に言えば、サブ統括制御基板70のCPUは、音声・ランプ制御基板71に対してエラー報知の終了を指示し、両スピーカ20,21からのエラー音によるエラー報知を終了させる。なお、満杯エラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドと払出ユニット球切れエラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドは、別々のコマンドとして設定されている。このため、サブ統括制御基板70のCPUは、入力したエラー解除指定コマンドに対応するエラー報知のみを終了させる。すなわち、サブ統括制御基板70のCPUは、満杯エラーと払出ユニット球切れエラーが同時期に発生している場合に一つのエラー解除指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応するエラー報知のみを終了させ、一つのエラー解除指定コマンドの入力により満杯エラーと払出ユニット球切れエラーに係る両方のエラー報知を終了させない。本実施形態では、両スピーカ20,21が報知装置として機能し、サブ統括制御基板70と音声・ランプ制御基板71が報知装置の報知内容(エラー音)を制御する報知制御装置として機能する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において払出制御基板56には、前述のように払出制御基板56で検出する7種類のエラー状態を報知する状態表示装置56dが装備されている。そして、状態表示装置56dには、満杯エラーの発生時に「1」が表示されるとともに、払出ユニット球切れエラーの発生時に「5」が表示される。このため、満杯状態に係るエラー報知時に状態表示装置56dの表示内容が「1」の時には満杯エラーが発生していることを認識し得るとともに、遊技球の不足状態に係るエラー報知時に状態表示装置56dの表示内容が「5」の時には払出ユニット球切れエラーが発生していることを認識し得る。したがって、エラー報知状態において状態表示装置56dの表示内容がエラー未発生状態(本実施形態では、「−」)を示す場合、すなわち満杯エラー及び払出ユニット球切れエラーの何れも発生していない場合には、主制御基板54と払出制御基板56を接続する制御用信号線SLの接続状態に異常が発生し、その発生に伴って検出回路90の作用でエラー報知がなされたことを認識し得る。
以下、本実施形態において主制御基板54の主制御用CPU54aが実行する制御内容を図13〜図21のフローチャートにしたがって説明する。なお、図13〜図21のフローチャートには、主制御用CPU54aが実行する制御内容の中でも、遊技球の払出しに係る制御及びエラー報知に係る制御に関連する制御内容を示しており、これらの処理を中心に説明する。
最初に、主制御用CPU54aが実行するメイン処理を図13にしたがって説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、電源投入によって電源基板55に搭載したリセット信号出力回路(図示しない)からのリセット信号がオンとなる。そして、主制御用CPU54aは、リセット信号がオンの時には起動を待機し、オンからオフになると起動し、セキュリティチェック後にメイン処理を実行する。
メイン処理において主制御用CPU54aは、タイマ割込み処理(図15)の割込みを禁止するとともに(ステップMA1)、CPU内蔵のRWMのアクセスを許可し(ステップMA2)、さらにCPU周辺デバイスとウォッチドッグタイマの初期設定を行い(ステップMA3,MA4)、電源投入時に必要な各種設定を行う。次に、主制御用CPU54aは、RWMクリアスイッチRCがオンされているか否かを確認する(ステップMA5)。RWMクリアスイッチRCは、初期化を指示するスイッチであり、電源基板55に装備されている。なお、主制御用CPU54aは、RWMクリアスイッチRCがオンされているか否かの確認を電源投入時にしか行わない。
ステップMA5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、パチンコ遊技機10の電源断時に主制御用RWM54cに設定されるバックアップフラグを確認し、該バックアップフラグが正常か否かを判定する(ステップMA6)。すなわち、正常にバックアップの処理が行われている否かを判定する。そして、主制御用CPU54aは、ステップMA6の判定結果が肯定の場合にはステップMA7に移行し、ステップMA6の判定結果が否定の場合にはステップMA16に移行する。
ステップMA7に移行した主制御用CPU54aは、主制御用RWM54cのチェックサムを算出し、続いてステップMA7で算出したチェックサムが電源断時に算出したチェックサムの値と一致するか否かを判定する(ステップMA8)。そして、主制御用CPU54aは、ステップMA8の判定結果が肯定の場合にはステップMA9に移行し、ステップMA8の判定結果が否定の場合にはステップMA16に移行する。主制御用CPU54aは、ステップMA5の判定結果が肯定、ステップMA6の判定結果が否定、又はステップMA8の判定結果が否定の場合には主制御用RWM54cに記憶されているバックアップデータを消去し、初期値に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップMA16以降の処理)。その一方で、主制御用CPU54aは、ステップMA8の判定結果が肯定の場合には前記バックアップデータの設定値に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップMA9以降の処理)。
ステップMA8の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、RMWクリアスイッチがオンされておらず、かつ正常にバックアップが行われていることから、ステップMA9以降で復電時の処理を行う。ステップMA9にて主制御用CPU54aは、電源断前のスタックポインタを復帰させる。次に、主制御用CPU54aは、サブ統括制御基板70に対して電源断時の遊技状態(確率変動状態や変動時間短縮状態などを含む)に復帰させるための復帰コマンドを送信する(ステップMA10)。この復帰コマンドによりサブ統括制御基板70は、電源断時の遊技状態を報知させる。次に、主制御用CPU54aは、割込みのインターバルタイマを設定(例えば、4m秒)するとともに(ステップMA11)、電源断前のレジスタを復帰する(ステップMA12)。次に、主制御用CPU54aは、電源断前に割込みが許可されていたか否かを判定する(ステップMA13)。主制御用CPU54aは、ステップMA13の判定結果が肯定の場合には割込み許可を設定するとともに(ステップMA14)、前記判定結果が否定の場合には割込みを許可せずにステップMA15に移行し、割込みの許可/不許可(禁止)を電源断前の状態に復帰させる。そして、主制御用CPU54aは、ステップMA15にて電源断前のアドレスを設定し、その設定したアドレスへ戻る。
一方、ステップMA16に移行した主制御用CPU54aは、主制御用RWM54cの初期化時の処理を行う。この処理は、出荷状態からの最初の電源投入時、RWMクリアスイッチRCがオンされた時、及びバックアップが異常である時に行う。ステップMA16にて主制御用CPU54aは、主制御用RWM54cを全てクリアする。すなわち、主制御用RWM54cの全記憶領域を0(零)クリアする。次に、主制御用CPU54aは、スタックポインタに8000Hを設定するとともに(ステップMA17)、主制御用RWM54cに初期値を設定する(ステップMA18)。次に、主制御用CPU54aは、電源投入初期時のコマンドを送信し(ステップMA19)、割込みのインターバルタイマ(例えば、4m秒)を設定する(ステップMA20)。
そして、主制御用CPU54aは、ステップMA20の処理が終了すると、以降ステップMA21と、ステップMA22と、ステップMA23の各処理を繰り返し実行する。主制御用CPU54aは、ステップMA21で割込みを禁止に設定するとともに、ステップMA22で待機時間乱数更新処理を実行し、さらにステップMA23で割込みを許可に設定する。ステップMA23の終了後、主制御用CPU54aは、ステップMA21に戻る。待機時間乱数更新処理は、タイマ割込み処理(図15)の実行後、次の割込み時間が経過する迄の待機時間中に乱数値を更新するための処理であり、この処理に係る時間はタイマ割込み処理の終了時点に応じて変動する変動時間となっている。すなわち、例えば遊技が行われていない時などタイマ割込み処理が早く終了する場合には待機時間乱数更新処理の処理時間が長くなり、図柄変動ゲームの開始時など処理量が多くタイマ割込み処理に時間を要する場合には待機時間乱数更新処理の処理時間が短くなる。
次に、主制御用CPU54aが実行する電源断発生時処理を図14にしたがって説明する。
電源断発生時処理は、パチンコ遊技機10の主電源のオフ時や停電時など、パチンコ遊技機10に電源断が生じた場合に実行する処理である。電源断発生時処理において主制御用CPU54aは、全使用レジスタを主制御用RWM54cに退避する(ステップMB1)。次に、主制御用CPU54aは、スタックポインタの値を保存するとともに(ステップMB2)、主制御用RWM54cのチェックサムを算出して保存する(ステップMB3)。次に、主制御用CPU54aは、バックアップフラグを設定するとともに(ステップMB4)、アクセスを禁止する(ステップMB5)。その後、主制御用CPU54aは、電源断になるまで無限ループを実行する。電源断後は、電源基板55のバックアップ用電源(コンデンサ)から主制御用RWM54cへ電源が供給され、電源断時における主制御用RWM54cの記憶内容がバックアップデータとして保持される。
次に、タイマ割込み処理を図15にしたがって説明する。
タイマ割込み処理は、パチンコ遊技機10の起動後、所定の制御周期(例えば、4m秒)毎に繰り返し実行する処理であり、このタイマ割込み処理にて各種遊技に係る処理を実行する。
タイマ割込み処理において主制御用CPU54aは、ウォッチドッグタイマを設定する(ステップMC1)。次に、主制御用CPU54aは、普通電動役物ソレノイド81や大入賞口ソレノイド82などに制御信号を出力する出力処理を実行するとともに(ステップMC2)、払出制御基板56やサブ統括制御基板70などに制御コマンドを出力するコマンド出力処理を実行する(ステップMC3)。次に、主制御用CPU54aは、上始動口スイッチ75などの各種スイッチや、払出制御基板56などの制御基板から入力した各種制御信号(制御コマンド)に応じた処理を実行する(ステップMC4)。次に、主制御用CPU54aは、大当り判定用乱数などの各種乱数を更新する乱数処理を実行する(ステップMC5)。次に、主制御用CPU54aは、特別図柄表示装置34で行われる図柄変動ゲームに係る特別図柄ゲーム処理を実行する(ステップMC6)。特別図柄ゲーム処理にて主制御用CPU54aは、大当り判定用乱数に基づき大当り判定を行い、当該大当り判定の判定結果に応じて特別図柄からなる大当り図柄又ははずれ図柄を決定するとともに、図柄変動ゲームの変動時間(ゲーム開始からゲーム終了までの時間)を定めた変動パターンなどを決定する。次に、主制御用CPU54aは、大当り遊技に係る大当り中処理を実行する(ステップMC7)。大当り中処理にて主制御用CPU54aは、大当り遊技に伴う各種演出(オープニング演出やエンディング演出など)を決定するとともに、大入賞口装置41の開閉扉42の開放/閉鎖などを制御する。
次に、主制御用CPU54aは、普通図柄表示装置35で行われる普通図柄変動ゲームに係る普通図柄ゲーム処理を実行する(ステップMC8)。普通図柄ゲーム処理にて主制御用CPU54aは、当り判定用乱数に基づき当り判定を行い、当該当り判定の判定結果に応じて普通図柄からなる当り図柄又ははずれ図柄を決定するとともに、普通図柄変動ゲームの変動時間(ゲーム開始からゲーム終了までの時間)を定めた変動パターンなどを決定する。次に、主制御用CPU54aは、開閉羽根38の開放及び閉鎖に係る普通電動役物処理を実行する(ステップMC9)。次に、主制御用CPU54aは、賞球の払出条件が成立したことに伴う遊技球の払出しに係る賞球処理を実行する(ステップMC10)。次に、主制御用CPU54aは、遊技中に発生した各種エラーに係るエラー処理を実行する(ステップMC11)。次に、主制御用CPU54aは、外部端子板53を介して外部(ホールコンピュータHC)に出力する外部出力情報に係る情報処理を実行する(ステップMC12)。情報処理にて主制御用CPU54aは、外部出力する情報を生成する。
次に、主制御用CPU54aは、賞球の未払出し数を表示する賞球残数表示装置48に係る賞球残数処理を実行する(ステップMC13)。次に、主制御用CPU54aは、割込みを許可に設定し(ステップMC14)、その後にタイマ割込み処理を終了するとともに次の割込みが発生するまでタイマ割込み処理の実行を待機させる。
ステップMC13の賞球残数処理にて主制御用CPU54aは、主制御用RWM54cに記憶する主制御用賞球総数のデータと、同じく主制御用RWM54cに記憶する過剰払出数のデータを読出し、主制御用賞球総数のデータから過剰払出数のデータを減算して賞球残数のデータを生成する。本実施形態では、主制御用賞球総数が主制御装置の管理する景品用遊技媒体の払出し総数となる。
主制御用賞球総数は賞球の未払出し数を示すものであり、この数は払出条件の成立時に加算される一方で、賞球としての遊技球を払出す毎に減算される。主制御用賞球総数の加算は図18に示す賞球記憶数設定処理で実行されるとともに、主制御用賞球総数の減算は図17に示す賞球信号入力処理で実行される。過剰払出数は、賞球総数が「0(零)」のとき、すなわち遊技者に払出すべき賞球が存在しないときに賞球としての遊技球が払出された場合に累積加算される数であって、パチンコ遊技機10から余分に払出した賞球の総数を示すものである。なお、過剰払出しが生じる要因としては、例えば払出ユニット61の誤作動によって遊技球を払出した場合や、ノイズなどで払出計数センサ61iが反応した場合などが挙げられる。過剰払出数の加算は、図17に示す賞球信号入力処理で実行される。
賞球残数処理の説明に戻り、賞球残数のデータを生成した主制御用CPU54aは、該データを確認し、そのデータの示す値に応じて賞球残数表示装置48に表示させる賞球の未払出し数の表示態様を決定し、表示データを生成する。具体的に言えば、主制御用CPU54aは、賞球残数のデータが「0(零)」又は正の値の場合には賞球の未払出し数を点灯させて表示するための表示データを生成する。また、主制御用CPU54aは、賞球残数のデータが「1000」を超える値の場合(主制御用賞球総数が1000球を超える場合)には賞球の未払出し数として「FFF」を点灯させて表示するための表示データを生成する。また、主制御用CPU54aは、主制御用賞球総数のデータから過剰払出数のデータを減算し、その減算値が負の値の場合には賞球の未払出し数を点滅させて表示するための表示データを生成する。賞球の未払出し数を点滅させる表示データを生成する場合、主制御用CPU54aは、過剰払出数のデータから主制御用賞球総数のデータを減算し、その減算値である正の値を点滅させるための表示データを生成する。なお、賞球残数処理にて生成した表示データは、次の割込み周期においてステップMC2の出力処理で賞球残数表示基板87に出力され、該賞球残数表示基板87の制御によって前記表示データに対応する賞球の未払出し数が所定の表示態様で賞球残数表示装置48に表示される。したがって、本実施形態では、賞球残数処理で賞球残数表示装置48の表示データを生成し、該表示データを出力処理で出力して賞球残数表示装置48に賞球の未払出し数を表示させる主制御用CPU54aが、主制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、タイマ割込み処理にて実行される入力処理(ステップMC4)と、賞球処理(ステップMC10)と、エラー処理(ステップMC11)についてさらに詳しく説明する。
最初に、入力処理について図16〜図19にしたがって説明する。
図16の入力処理にて主制御用CPU54aは、各種スイッチ75〜80,85の検出信号や、払出制御基板56などの制御基板からの制御信号の入力確認を行うポート入力処理を実行する(ステップMD1)。次に、主制御用CPU54aは、賞球信号の入力に伴う賞球信号入力処理(ステップMD2)を実行する。賞球信号入力処理の具体的な処理内容は、図17のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
次に、主制御用CPU54aは、大当り抽選の抽選条件を付与し得る始動入賞口装置36(上始動口37と下始動口39)に入球した遊技球を検出する上始動口スイッチ75と下始動口スイッチ76からの検出信号の入力に伴う特別図柄入力処理を実行する(ステップMD3)。特別図柄入力処理にて主制御用CPU54aは、前記スイッチ75,76からの検出信号の入力が確認された場合、保留中の図柄変動ゲームの回数に対応する特別図柄用の始動保留球の記憶数の加算や、大当り判定用乱数と大当り図柄決定用乱数の取得及び格納などを行う。特別図柄用の始動保留球の記憶数は、始動入賞口装置36に遊技球が入球することで1加算されるとともに、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口装置36へ遊技球が入球すると、始動保留球の記憶数は更に加算されて所定の上限数(例えば、4)まで累積される。なお、特別図柄用の始動保留球の記憶数は、遊技盤YBに配設される特別図柄保留記憶数表示部(図示しない)を通じて遊技者に報知される。
次に、主制御用CPU54aは、賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る大入賞口装置41に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ77からの検出信号の入力に伴う特別電動役物入力処理を実行する(ステップMD4)。特別電動役物入力処理にて主制御用CPU54aは、カウントスイッチ77からの検出信号の入力が確認された場合、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置41へ入球した遊技球の数をカウントするカウント値の加算などを行う。
次に、主制御用CPU54aは、普通当り抽選の抽選条件を付与し得る普通図柄作動ゲート40に入球した遊技球を検出する普通図柄変動スイッチ80からの検出信号の入力に伴う普通図柄入力処理を実行する(ステップMD5)。普通図柄入力処理にて主制御用CPU54aは、普通図柄変動スイッチ80からの検出信号の入力が確認された場合、保留中の普通図柄変動ゲームの回数に対応する普通図柄用の始動保留球の記憶数の加算や、当り判定用乱数の取得及び格納などを行う。普通図柄用の始動保留球の記憶数は、普通図柄作動ゲート40に遊技球が通過することで1加算されるとともに、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート40へ遊技球が入球すると、始動保留球の記憶数は更に加算されて所定の上限数(例えば、4)まで累積される。なお、普通図柄用の始動保留球の記憶数は、遊技盤YBに配設される普通図柄保留記憶数表示部(図示しない)を通じて遊技者に報知される。
次に、主制御用CPU54aは、大当り抽選の抽選条件及び賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る普通電動役物を装備した下始動口39に入球した遊技球を検出する下始動口スイッチ76からの検出信号の入力に伴う普通電動役物入力処理を実行する(ステップMD6)。普通電動役物入力処理にて主制御用CPU54aは、下始動口スイッチ76からの検出信号の入力が確認された場合、1回の開閉羽根38の開放中に下始動口39へ入球した遊技球の数をカウントするカウント値の加算などを行う。
次に、主制御用CPU54aは、賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る各入賞口装置36,41,43〜46に入球した遊技球を検出する各スイッチ75〜79からの検出信号の入力に伴う賞球記憶数設定処理を実行する(ステップMD7)。賞球記憶数設定処理にて主制御用CPU54aは、何れかのスイッチ75〜79の検出信号の入力が確認された場合、その時の遊技球の入球に伴って付与する払出条件に対応する数を主制御用賞球総数に累積加算するとともに記憶して管理する。賞球記憶数設定処理の具体的な処理内容は、図18のフローチャートに示しており、詳細は後述する。
次に、主制御用CPU54aは、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)が出力するエラー1信号及びエラー2信号の入力に伴うエラー信号入力処理を実行する(ステップMD8)。エラー信号入力処理にて主制御用CPU54aは、エラー1信号やエラー2信号の入力が確認された場合、エラー状態に応じたエラー報知を実行させるための処理を行う。エラー信号入力処理の具体的な処理内容は、図19のフローチャートに示しており、詳細は後述する。次に、主制御用CPU54aは、扉開放検知スイッチ85からの検出信号の入力に伴う扉開放チェック処理を実行する(ステップMD9)。扉開放チェック処理にて主制御用CPU54aは、扉開放検知スイッチ85からの検出信号の入力が確認された場合、前枠16が開放された旨の報知を実行させるための処理を行う。ステップMD9の終了後、主制御用CPU54aは、入力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC5からの処理を実行する。
次に、入力処理のステップMD2で実行される賞球信号入力処理について図17にしたがって説明する。
賞球信号入力処理にて主制御用CPU54aは、賞球信号を入力したか否かを判定する(ステップME1)。このステップME1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、賞球信号を入力していないので賞球信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。一方、ステップME1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、主制御用賞球総数の上位バイトのアドレスをセットするとともに(ステップME2)、主制御用賞球総数の上位バイトをロードしてこれを賞球データとして設定する(ステップME3)。次に、主制御用CPU54aは、主制御用賞球総数の下位バイトのアドレスをセットするとともに(ステップME4)、賞球データと主制御用賞球総数の下位バイトの内容を論理和する(ステップME5)。
続いて、主制御用CPU54aは、ステップME5の演算結果が「00H」であるか否かを判定する(ステップME6)。ステップME6にて主制御用CPU54aは、賞球信号の入力時点、すなわち払出制御基板56(払出制御用CPU56a)が払出ユニット61の払出計数センサ61iから払出計数センサ信号を入力した時点において主制御用賞球総数の値が「0(零)」であるか否かを判定する。ステップME6の判定結果が否定の場合(主制御用賞球総数>0)、主制御用CPU54aは、主制御用賞球総数を1減算し(ステップME7)、その減算後の主制御用賞球総数が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップME8)。ステップME8の判定結果が肯定の場合(主制御用賞球総数=0)、主制御用CPU54aは、賞球LED停止指定コマンドをセットする(ステップME9)。賞球LED停止指定コマンドは、賞球の払出し時に点灯する賞球LEDの消灯を指示するためのコマンドである。なお、賞球LEDは、上側枠用ランプ部17内に装備されている。また、ステップME8の判定結果が否定の場合(主制御用賞球総数>0)、主制御用CPU54aは、賞球信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。
一方、ステップME6の判定結果が肯定の場合(主制御用賞球総数=0)、主制御用CPU54aは、ステップME10からの処理を実行する。ステップME6が肯定になる場合は、払出ユニット61の払出計数センサ61iにより賞球としての遊技球が検知されたにも拘わらず、主制御基板54側で管理する主制御用賞球総数が「0(零)」の状態、すなわち払出すべき賞球が存在しない状態である。このような状況下での遊技球の払出しは、余分に遊技球を払出していることとなり、過剰払出しの状態である。
ステップME10にて主制御用CPU54aは、過剰払出数の最大値(本実施形態では255球)をセットするとともに、ステップME11にて過剰払出数のアドレスをセットする。過剰払出数の最大値は、過剰払出しの状態をエラーとして認識し、エラー報知を実行するための指標となる値である。そして、主制御用CPU54aは、過剰払出数の最大値と過剰払出数の内容を比較し(ステップME12)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップME13)。ステップME13の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、既に過剰払出数が過剰払出数の最大値に達しており、過剰払出しに係るエラー報知を行っていることから、賞球信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。
一方、ステップME13の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、過剰払出数の内容を+01H(1加算)する(ステップME14)。そして、主制御用CPU54aは、過剰払出数の最大値とステップME14で加算した加算後の過剰払出数の内容を比較し(ステップME15)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップME16)。ステップME16の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、過剰払出数の内容が過剰払出しに係るエラー報知の対象となる過剰払出数の最大値に達していないことから、過剰払出数の内容の書き換えのみを行って賞球信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。一方、ステップME16の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、過剰払出数の内容が過剰払出しに係るエラー報知の対象となる過剰払出数の最大値に達したことから、過剰払出エラーが発生した旨を示す過剰払出エラーフラグをセットする(ステップME17)。そして、主制御用CPU54aは、賞球信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD3からの処理を実行する。
賞球信号入力処理では、賞球信号の入力を契機に主制御用賞球総数が減算されるとともに、その減算後の数が記憶されて管理される。また、賞球信号入力処理では、賞球信号の入力時に主制御用賞球総数が「0(零)」の場合に過剰払出数が加算されるとともに、その加算後の数が記憶されて管理される。したがって、本実施形態では、賞球信号入力処理を実行する主制御用CPU54aと主制御用賞球総数を記憶する主制御用RWM54cが、主制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、入力処理のステップMD7で実行される賞球記憶数設定処理について図18にしたがって説明する。
賞球記憶数設定処理にて主制御用CPU54aは、賞球の払出し対象となる入賞口装置に入球した遊技球を検出可能な検出スイッチの数に対応する処理数Nをセットする(ステップMF1)。本実施形態のパチンコ遊技機10には、前記検出スイッチとして上始動口スイッチ75、下始動口スイッチ76、カウントスイッチ77、左下入賞口スイッチ78、及び右下入賞口スイッチ79の5つのスイッチが装備されている。したがって、主制御用CPU54aは、賞球記憶数設定処理において5つの検出スイッチ毎に入球の有無を確認するために前記処理数Nとして「5」をセットする。
次に、主制御用CPU54aは、No.Nの検出スイッチが遊技球を検出したか否かを判定する(ステップMF2)。ステップMF2の判定は、全ての検出スイッチの判定が終了するまで検出スイッチ毎に繰り返し行われ、ステップMF2の「N」には、ステップMF1でセットした「5」を最初として前記判定が終了する毎に順に「4」→「3」→「2」→「1」の数値がセットされる。これらの番号は、予め検出スイッチと対応付けられており、ステップMF2の判定対象となる検出スイッチを特定する情報となる。本実施形態では、No.5が右下入賞口スイッチ79を示し、No.4が左下入賞口スイッチ78を示し、No.3がカウントスイッチ77を示し、No.2が下始動口スイッチ76を示し、No.1が上始動口スイッチ75を示す。
ステップMF2の判定結果が否定の場合、すなわちステップMF2で入球の確認を行った検出スイッチが遊技球を検出していない場合、主制御用CPU54aは、前記処理数Nを1減算し、その減算後の数字を新たな処理数Nとしてセットする(ステップMF3)。次に、主制御用CPU54aは、ステップMF3でセットした処理数Nが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMF4)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、確認すべき検出スイッチが残っているのでステップMF2に戻る。一方、ステップMF4の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、全ての検出スイッチの確認が終了したので賞球記憶数設定処理を終了し、入力処理のステップMD8からの処理を実行する。
ステップMF2の判定結果が肯定の場合、すなわちステップMF2で入球の確認を行った検出スイッチが遊技球を検出している場合、主制御用CPU54aは、その検出スイッチ(入賞口装置)に対応する賞球記憶数(X)データを+1(1加算)する(ステップMF5)。賞球記憶数(X)データとは、賞球数毎に入球数を対応付けて記憶したデータである。本実施形態のパチンコ遊技機10では、賞球数として「3球」、「4球」、「10球」及び「15球」の4種類が設定されている。なお、(X)は、賞球数を区別するための情報を意味し、本実施形態では4種類の賞球数が設定されているので、賞球記憶数データとしては4種類となる。そして、主制御用CPU54aは、遊技球を検出した前記検出スイッチに対応する賞球数を主制御用賞球総数に加算し、該賞球総数を書き換える(ステップMF6)。ステップMF5,MF6にて主制御用CPU54aは、例えば、賞球数「4球」の検出スイッチが遊技球を検出した場合、賞球数「4球」に対応する賞球記憶数データを1加算するとともに、主制御用賞球総数に「4」を加算する。その後、主制御用CPU54aは、ステップMF3に戻り、以降の処理を実行する。
賞球記憶数設定処理では、賞球の払出し対象となる入賞口装置への遊技球の入球を契機に主制御用賞球総数が加算されるとともに、その加算後の数が記憶されて管理される。すなわち、主制御用賞球総数は、払出条件が成立する毎に賞球記憶数設定処理にて逐次加算される。したがって、本実施形態では、賞球記憶数設定処理を実行する主制御用CPU54aと主制御用賞球総数を記憶する主制御用RWM54cが、主制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、入力処理のステップMD8で実行されるエラー信号入力処理について図19にしたがって説明する。
エラー信号入力処理にて主制御用CPU54aは、入力チェックBをロードするとともに(ステップMG1)、該入力チェックBをセットする(ステップMG2)。ステップMG2にて主制御用CPU54aは、エラー2信号がオフであれば「00H」をセットし、エラー2信号がオンであれば「10H」をセットする。次に、主制御用CPU54aは、入力チェックBと賞球切れエラー信号(10H)を論理積し、これをフラグデータとする(ステップMG3)。そして、主制御用CPU54aは、フラグデータを賞球切れエラーフラグにセーブする(ステップMG4)。ステップMG3,MG4の処理にて主制御用CPU54aは、払出ユニット球切れエラーの発生状態を示すエラー2信号の入力状態を賞球切れエラーフラグにセーブし、今回の割込み周期における払出ユニット球切れエラーの発生状態を記憶する。ステップMG4では、払出ユニット球切れエラーが発生した時は賞球切れエラーフラグに「10H」をセットする一方で、払出ユニット球切れエラーが発生していない時は賞球切れエラーフラグに「00H」をセットする。
次に、主制御用CPU54aは、入力チェックBをセットする(ステップMG5)。ステップMG5にて主制御用CPU54aは、エラー1信号がオフであれば「00H」をセットし、エラー1信号がオンであれば「08H」をセットする。そして、主制御用CPU54aは、入力チェックBと満杯エラー信号(08H)を論理積し、これをフラグデータとし(ステップMG6)、さらに満杯エラーフラグのアドレスをセットする(ステップMG7)。次に、主制御用CPU54aは、ステップMG6でセットしたフラグデータと満杯エラーフラグの内容を比較し(ステップMG8)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップMG9)。本実施形態において満杯エラーフラグには、満杯エラー中以外に「00H」がセットされる一方で、満杯エラー中に「08H」がセットされる。そして、この満杯エラーフラグは、後述するステップMG10で更新されるため、ステップMG8の比較で使用する満杯エラーフラグには前回の制御周期のデータがセットされていることになる。
ステップMG9の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、エラー信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD9からの処理を実行する。ステップMG9の判定結果が肯定となる場合は、満杯エラーが発生していないとき、又は今回の制御周期よりも以前の制御周期で既に満杯エラーが発生しているときである。
一方、ステップMG9の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、フラグデータを満杯エラーフラグにセーブする(ステップMG10)。すなわち、ステップMG9の判定結果が否定となる場合は、今回の制御周期で満杯エラーが発生したとき、又は今回の制御周期で満杯エラーが解消されたときであり、今回の制御周期における満杯エラーの発生状態の変化に伴って満杯エラーフラグの内容をステップMG10で書き換える。そして、主制御用CPU54aは、エラー3コマンド選択テーブルのアドレスをセットする(ステップMG11)。次に、主制御用CPU54aは、データ選択処理を実行するとともに(ステップMG12)、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップMG13)。その後、主制御用CPU54aは、エラー信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD9からの処理を実行する。
ステップMG12にて主制御用CPU54aは、今回の制御周期でエラーが発生した場合にはエラーの報知を指示するエラー指定コマンドを選択し、今回の制御周期でエラーが解消した時にはエラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドを選択する。また、ステップMG13にて主制御用CPU54aは、ステップMG12で選択したコマンドをサブ統括制御基板70に出力するサブ制御コマンドとしてセットし、次の周期で実行されるタイマ割込処理のステップMC3(コマンド出力処理)で出力する。したがって、本実施形態では、エラー信号入力処理とタイマ割込処理(コマンド出力処理)を実行する主制御用CPU54aが、報知信号出力部として機能する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC10で実行される賞球処理について図20にしたがって説明する。
賞球処理にて主制御用CPU54aは、賞球の区分数に対応する処理数Mをセットする(ステップMH1)。本実施形態のパチンコ遊技機10では、賞球数が「3球」、「4球」、「10球」及び「15球」の4つに区分されている。したがって、主制御用CPU54aは、賞球処理において4つの賞球の区分毎に処理を実行するために前記処理数Mとして「4」をセットする。
次に、主制御用CPU54aは、主制御用RWM54cに記憶されている賞球記憶数データのうち、何れかの賞球記憶数(X)データ(例えば、賞球数が15球に対応する賞球記憶数データ)を読み出し、その賞球記憶数(X)データを判定対象とする賞球記憶数データとしてセットする(ステップMH2)。ステップMH2にて主制御用CPU54aは、賞球記憶数データを順次読み出す。次に、主制御用CPU54aは、ステップMH2でセットした賞球記憶数データが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMH3)。ステップMH3にて主制御用CPU54aは、ステップMH3の判定対象となる賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球していないか否かを判定する。
ステップMH3の判定結果が否定の場合、すなわち前記賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球している場合、主制御用CPU54aは、ステップMH2でセットした賞球記憶数データを−1(1減算)する(ステップMH4)。そして、主制御用CPU54aは、ステップMH4で減算した減算後の賞球記憶数データを元の賞球記憶数(X)データのアドレスにセットする(ステップMH5)。次に、主制御用CPU54aは、ステップMH2にてセットした賞球記憶数データに対応する球数の賞球の払出しを指示するための賞球制御信号(賞球制御コマンド)を作成し(ステップMH6)、ステップMH10に移行する。
一方、ステップMH3の判定結果が肯定の場合、すなわち前記賞球記憶数データに対応する球数の賞球を付与し得る入賞口装置へ遊技球が入球していない場合、主制御用CPU54aは、次の賞球数記憶データ(X)を新たに判定対象とする賞球記憶数データとしてセットする(ステップMH7)。そして、主制御用CPU54aは、処理数Mを1減算(−1)し、その減算後の数字を新たな処理数Mとしてセットする(ステップMH8)。次に、主制御用CPU54aは、ステップMH1でセットした処理数Mが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップMH9)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、確認すべき賞球記憶数データが残っているのでステップMH3に戻る。一方、ステップMH9の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、全ての賞球記憶数データの確認が終了しているのでステップMH10に移行する。
ステップMH10に移行した主制御用CPU54aは、賞球LED作動指定コマンドデータをセットする。賞球LED作動指定コマンドは、前述した賞球LEDの点灯を指示するためのコマンドである。また、主制御用CPU54aは、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップMH11)。その後、主制御用CPU54aは、賞球処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC11からの処理を実行する。
賞球処理では、賞球の払出条件の成立により、その払出条件に応じた数の賞球の払出しを指示する賞球制御信号を作成している。そして、賞球処理にて作成した賞球制御信号は、次の割込み周期においてステップMC3のコマンド出力処理にて払出制御基板56に出力される。したがって、本実施形態では、賞球処理とコマンド出力処理(タイマ割込み処理のステップMC3)を実行する主制御用CPU54aが、払出指示部として機能する。
次に、タイマ割込み処理のステップMC11で実行されるエラー処理について図21にしたがって説明する。
エラー処理にて主制御用CPU54aは、賞球切れエラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップMI1)、賞球切れエラーフラグをロードし、これをフラグデータとする(ステップMI2)。ステップMI1,MI2にて主制御用CPU54aは、エラー処理よりも先に実行する図19のエラー信号入力処理のステップMG4でセットした内容をフラグデータにセットする。本実施形態において賞球切れエラーフラグには、賞球切れエラー(払出ユニット球切れエラー)中以外に「00H」がセットされる一方で、賞球切れエラー中に「10H」がセットされる。
次に、主制御用CPU54aは、過剰払出エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップMI3)、ステップMI2でセットしたフラグデータと過剰払出エラーフラグの内容を論理和し、これをフラグデータとする(ステップMI4)。過剰払出エラーフラグの内容は、エラー処理よりも先に実行する図17の賞球信号入力処理のステップME17でセットされる。本実施形態において過剰払出エラーフラグには、過剰払出エラー中以外に「00H」がセットされる一方で、過剰払出エラー中に「10H」がセットされる。また、本実施形態では、払出ユニット球切れエラーと過剰払出エラーを一つに纏めてエラーの発生を判断するため、ステップMI1〜MI4の処理にて賞球切れエラーフラグの内容と過剰払出しエラーフラグの内容を合成し、一つのフラグデータとして設定する。
次に、主制御用CPU54aは、エラーフラグのアドレスをセットする(ステップMI5)。そして、主制御用CPU54aは、フラグデータとエラーフラグの内容を比較し(ステップMI6)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップMI7)。本実施形態においてエラーフラグには、賞球切れエラー中以外及び過剰払出エラー中以外に「00H」がセットされる一方で、賞球切れエラー中又は過剰払出エラー中に「10H」がセットされる。そして、このエラーフラグは、後述するステップMI8で更新されるため、ステップMI7の比較で使用するエラーフラグには前回の制御周期のデータがセットされていることになる。
ステップMI7の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU54aは、エラー処理を終了し、タイマ割込み処理のステップMC12からの処理を実行する。ステップMI7の判定結果が肯定となる場合は、賞球切れエラー及び過剰払出エラーが発生していないとき、又は今回の制御周期よりも以前の制御周期で既に賞球切れエラー及び過剰払出エラーの少なくとも何れか一方が発生しているときである。
一方、ステップMI7の判定結果が否定の場合、主制御用CPU54aは、フラグデータをエラーフラグにセーブする(ステップMI8)。すなわち、ステップMI7の判定結果が否定となる場合は、今回の制御周期で賞球切れエラー及び過剰払出エラーの少なくとも何れか一方が発生したとき、又は過剰払出エラーが発生していない条件下において今回の制御周期で賞球切れエラーが解消したときである。このため、ステップMI8では、今回の制御周期におけるエラーの発生状態の変化に伴ってエラーフラグの内容を書き換える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、図13のメイン処理におけるステップMA5を経てステップMA16からの処理を実行すること、すなわちRWMクリアによるパチンコ遊技機10の起動を条件に過剰払出エラーから復帰できるようになっている。
次に、主制御用CPU54aは、エラー1指定コマンド選択テーブルのアドレスをセットする(ステップMI9)。そして、主制御用CPU54aは、データ選択処理を実行するとともに(ステップMI10)、サブ制御コマンド設定処理を実行する(ステップMI11)。その後、主制御用CPU54aは、エラー信号入力処理を終了し、入力処理のステップMD9からの処理を実行する。
ステップMI10にて主制御用CPU54aは、今回の制御周期でエラーが発生した場合にはエラー報知を指示するエラー指定コマンドを選択し、今回の制御周期でエラー(賞球切れエラー)が解消した時にはエラーの解除を指示するエラー解除指定コマンドを選択する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、ステップMI10でエラー指定コマンドを選択することにより、賞球切れエラーと過剰払出しエラーとが共通の報知態様でエラー報知されるようになっている。本実施形態では、賞球切れエラーのエラー報知と過剰払出しエラーのエラー報知を指示するエラー指定コマンドが共通のコマンドとなっている。また、ステップMI11にて主制御用CPU54aは、ステップMI10で選択したコマンドをサブ統括制御基板70に出力するサブ制御コマンドとしてセットし、次の周期で実行されるタイマ割込処理のステップMC3(コマンド出力処理)で出力する。したがって、本実施形態では、エラー処理とタイマ割込処理(コマンド出力処理)を実行する主制御用CPU54aが、報知信号出力部として機能する。
以下、本実施形態において払出制御基板56の払出制御用CPU56aが実行する制御内容を図22〜図59のフローチャートにしたがって説明する。
最初に、払出制御用CPU56aが実行するメイン処理を図22にしたがって説明する。払出制御用CPU56aは、リセット信号がオンの時には起動を待機し、オンからオフになると起動してメイン処理を実行する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、主制御基板54よりも払出制御基板56の方が早く起動する。そして、主制御基板54(主制御用CPU54a)は起動すると、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)に対し払出しの開始を指示するコマンドを出力する。
メイン処理において払出制御用CPU56aは、タイマ割込処理(図26)の割込みを禁止するとともに(ステップHA1)、CPU内蔵のRWMのアクセスを許可する(ステップHA2)。次に、払出制御用CPU56aは、内部割込みベクタテーブルのアドレスと外部割込みベクタテーブルのアドレスを設定するとともに(ステップHA3)、割込みモードを設定する(ステップHA4)。次に、払出制御用CPU56aは、RWMクリアスイッチRCがオンされているか否かを確認する(ステップHA5)。なお、払出制御用CPU56aは、RWMクリアスイッチRCがオンされているか否かの確認を電源投入時にしか行わない。
ステップHA5の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、パチンコ遊技機10の電源断時に払出制御用RWM56cに設定されるバックアップフラグを確認し、該バックアップフラグが正常か否かを判定する(ステップHA6)。すなわち、正常にバックアップの処理が行われているか否かを判定する。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHA6の判定結果が肯定の場合にはステップHA7に移行し、ステップHA6の判定結果が否定の場合にはステップHA16に移行する。
ステップHA7に移行した払出制御用CPU56aは、作業領域チェックサムをチェックし、有効か否かを判定する。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHA7の判定結果が肯定の場合にはステップHA8に移行し、ステップHA7の判定結果が否定の場合にはステップHA16に移行する。払出制御用CPU56aは、ステップHA5の判定結果が肯定、ステップHA6の判定結果が否定、又はステップHA7の判定結果が否定の場合には払出制御用RWM56cに記憶されているバックアップデータを消去し、初期値に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップHA16以降の処理)。その一方で、払出制御用CPU56aは、ステップHA7の判定結果が肯定の場合には前記バックアップデータの設定値に基づきパチンコ遊技機10を起動させる(ステップHA8以降の処理)。
ステップHA7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、RWMクリアスイッチRCがオンされておらず、かつ正常にバックアップが行われていることから、ステップHA8以降で復電時の処理を行う。ステップHA8にて払出制御用CPU56aは、電源断前のスタックポインタを復帰させるとともに、作業領域にデータを設定する(ステップHA9)。次に、払出制御用CPU56aは、コマンド処理中フラグをチェックし、該フラグが有効であるか否かを判定する(ステップHA10)。ステップHA10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、電源投入復電時のコマンド処理を実行し(ステップHA11)、ステップHA12に移行する。一方、ステップHA10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHA12に移行する。
ステップHA12に移行した払出制御用CPU56aは、CPU内蔵のCTCを設定する(ステップHA12)。本実施形態において払出制御用CPU56aは、ステップHA12にて1m秒周期のタイマモードに設定する。次に、払出制御用CPU56aは、復帰したスタックポインタによりCPUのレジスタを復帰する(ステップHA13)。次に、払出制御用CPU56aは、電源断前に割込みが許可されていたか否かを判定する(ステップHA14)。ステップHA14の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、割込み許可を設定し(ステップHA15)、復帰アドレスへジャンプする。一方、ステップHA14の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、割込みを許可せずに、復帰アドレスへジャンプする。
一方、ステップHA16に移行した払出制御用CPU56aは、払出制御用RWM56cの初期化時の処理を行う。この処理は、出荷状態からの最初の電源投入時、RWMクリアスイッチRCがオンされた時、及びバックアップが異常である時に行う。ステップHA16にて払出制御用CPU56aは、払出制御用RWM56cを全てクリアする。すなわち、払出制御用RWM56cの全記憶領域を0(零)クリアする。次に、払出制御用CPU56aは、スタックポインタに8000Hを設定するとともに(ステップHA17)、CPU内蔵のCTCを設定する(ステップHA18)。本実施形態において払出制御用CPU56aは、ステップHA18にて1m秒周期のタイマモードに設定する。そして、払出制御用CPU56aは、割込み許可を設定し(ステップHA19)、以降、ステップHA19の処理を繰り返し実行する。
次に、払出制御用CPU56aが実行する電源断発生時処理を図23にしたがって説明する。
電源断発生時処理にて払出制御用CPU56aは、全使用レジスタを払出制御用RWM56cに退避する(ステップHB1)。次に、払出制御用CPU56aは、スタックポインタの値を保存するとともに(ステップHB2)、全出力ポートをオフし(ステップHB3)。さらにバックアップフラグを設定する(ステップHB4)。次に、払出制御用CPU56aは、作業領域チェックサムを計算して保存する(ステップHB5)。このとき、払出制御用CPU56aは、スタックエリア、作業領域の未使用領域、及び作業領域チェックサムを除く作業領域の加算値を作業領域チェックサムへ保存する。次に、払出制御用CPU56aは、CPU内蔵のRWMへのアクセスを禁止する(ステップHB6)。その後、電源断になるまで無限ループを実行する。
次に、コマンド割込み処理を図24及び図25にしたがって説明する。
払出制御用CPU56aは、主制御用CPU54aが出力するINT信号の入力を契機にコマンド割込み処理を実行する。
コマンド割込み処理にて払出制御用CPU56aは、レジスタの交換を行う(ステップHC1)。次に、払出制御用CPU56aは、システムフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHC2)、ポート0を入力し、これをポート入力データの下位バイトとする(ステップHC3)。次に、払出制御用CPU56aは、システムフラグのビット3(コマンド処理中フラグ)をセットする。システムフラグは状態を示すフラグであり、ステップHC3でセットされるシステムフラグのビット3には、コマンド割込み処理中に「1」がセットされる。なお、本実施形態のシステムフラグは、8ビットのデータから構成されており、払出し開始時にはビット0に「1」がセットされるようになっている。
次に、払出制御用CPU56aは、ポート入力データの下位バイトをセットし、これを受信確認データにするとともに(ステップHC5)、ポート入力データの下位バイトと80Hを比較し(ステップHC6)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHC7)。本実施形態において「80H」は、賞球制御コマンド(賞球制御信号)を示し、ステップHC6,HC7にて払出制御用CPU56aは賞球制御コマンドを入力したか否かを判定する。
ステップHC7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHC25(図25に示す)に移行する。一方、ステップHC7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、コマンドデータバッファをロードするとともに(ステップHC8)、該コマンドデータバッファと80H(賞球制御コマンド)を比較し(ステップHC9)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHC10)。ステップHC10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHC26(図25に示す)に移行する。一方、ステップHC10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、受信確認データをセットしてこれを検索値とするとともに(ステップHC11)、コマンドデータテーブルのアドレスをセットしてこれを検索対象ブロックアドレスとする(ステップHC12)。次に、払出制御用CPU56aは、サーチバイト数をセットし(ステップHC13)、ブロックサーチを行うとともに(ステップHC14)、その検索結果が一致するか否かを判定する(ステップHC15)。
ステップHC15の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHC26(図25に示す)に移行する。一方、ステップHC15の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、図25のステップHC16に移行し、システムフラグのアドレスをセットする(ステップHC16)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート入力データの下位バイトと0F0Hを比較し(ステップHC17)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHC18)。本実施形態において「0F0H」は、払出し開始を指示するコマンドを示し、ステップHC17,HC18にて払出制御用CPU56aは払出し開始か否かを判定する。ステップHC18の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート入力データの上位バイトをセットする(ステップHC19)。本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用CPU54aは、賞球制御信号(賞球制御コマンド)として15種類のコマンドを出力し、払出し開始を示すコマンドとして1種類のコマンドを出力する。
次に、払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数をロードしてこれを賞球総数データとするとともに(ステップHC20)、該賞球総数データとポート入力データ(賞球制御信号の示すデータ(賞球数))を加算してこれを賞球総数データとする(ステップHC21)。次に、払出制御用CPU56aは、加算後の賞球総数データを払出制御用賞球総数にセーブし(ステップHC22)、ステップHC24へ移行する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、払出制御基板56の払出制御用RWM56cに払出制御用賞球総数が記憶されて管理されるようになっている。払出制御用賞球総数は賞球の未払出し数を示すものであり、この数は主制御用CPU54aが出力した賞球制御信号の入力に伴って加算される一方で、賞球としての遊技球を払出す毎に減算される。そして、本実施形態において払出制御用賞球総数の加算はコマンド割込み処理のステップHC20〜HC22で実行されるとともに、払出制御用賞球数の減算は図28に示す払出計数センサ入力処理で実行される。本実施形態では、コマンド割込処理を実行する払出制御用CPU56aと払出制御用賞球総数を記憶する払出制御用RWM56cが、払出制御側払出し総数管理部として機能する。また、払出制御用賞球総数が払出制御装置の管理する景品用遊技媒体の払出し総数となる。
コマンド割込み処理の説明に戻り、ステップHC18の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHC23へ移行してシステムフラグのビット0(払出開始フラグ)をセットし、その後にステップHC24へ移行する。ステップHC24へ移行した払出制御用CPU56aは、受信確認データをセットし、その後に受信確認データをコマンドデータバッファにセーブする(ステップHC25)。次に、払出制御用CPU56aは、システムフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHC26)、システムフラグのビット3(コマンド処理中フラグ)を「0(零)」にリセットする(ステップHC27)。次に、払出制御用CPU56aは、レジスタの交換を行うとともに(ステップHC28)、割込みを許可し(ステップHC29)、コマンド割込み処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理を図26にしたがって説明する。
本実施形態において払出制御用CPU56aは、コマンド割込み処理とタイマ割込み処理を1m秒で実行する。
タイマ割込み処理にて払出制御用CPU56aは、レジスタを退避するとともに(ステップHD1)、割込みを許可する(ステップHD2)。次に、払出制御用CPU56aは、分岐カウンタのアドレスをセットするとともに(ステップHD3)、分岐カウンタの内容を+01H(1加算)し(ステップHD4)、分岐カウンタのビット0(払出計数センサ入力処理)を判定する(ステップHD5)。分岐カウンタは、タイマ割込み処理の更新回数を示し、図28に示す払出計数センサ入力処理を実行するかどうかの判定に使用する。払出計数センサ入力処理は、払出計数センサ61iからの払出計数センサ信号の入力に係る処理であり、本実施形態では2m秒毎に実行する。また、分岐カウンタのビット0には、払出計数センサ入力処理を実行する場合に「1」がセットされる。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHD6にてステップHD5の判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する。
ステップHD6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ入力処理を実行することを判定しているので、割込みを禁止し(ステップHD7)、払出計数センサ入力処理を実行する(ステップHD8)。そして、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ入力処理の実行後、割込みを許可し(ステップHD9)、ステップHD10に移行する。一方、払出制御用CPU56aは、ステップHD6の判定結果が肯定の場合、払出計数センサ入力処理を実行しないので、ステップHD10に移行する。なお、払出制御用CPU56aは、割込み禁止を設定した場合には図24のコマンド割込み処理を実行せずに、割込み禁止を設定していない場合にはタイマ割込み処理の各処理よりもコマンド割込み処理を優先して実行する。ステップHD10に移行した払出制御用CPU56aは、入力処理を実行する。入力処理は、払出制御基板56に接続される各種スイッチからの信号の入力状態を確認する処理である。
次に、払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリア(賞球モジュールカウンタ及び球貸しモジュールカウンタのアドレスをセットするために使用するエリア)のアドレスをセットし、これをモジュールアドレスとする(ステップHD11)。本実施形態では、モジュールカウンタとして、賞球制御処理(ステップHD15)のジャンプ先を決定するために使用する賞球モジュールカウンタと、球貸し制御処理(ステップHD20)のジャンプ先を決定するために使用する球貸しモジュールカウンタの2種類が用意されている。賞球制御処理は、賞球としての遊技球を払出すために実行する処理であり、詳細は後述する。球貸し制御処理は、貸し球としての遊技球を払出すために実行する処理であり、詳細は後述する。
賞球モジュールカウンタには、00H、01H、02H、03H、04H、05H、06H及び07Hの8個のデータ値がセットされるようになっており、これらのデータ値によりジャンプ先を認識し得るようになっている。「00H」は賞球払出し準備処理(図35及び図36)を、「01H」は払出ソレノイド作動処理(図37)を、「02H」は払出ソレノイドオフ処理(図38)を、「03H」は払出計数センサチェック処理(図39)を、「04H」は賞球球切り間隔処理(図40)を、「05H」は賞球払出終了処理(図41)を示す。また、「06H」は、払出ユニット球詰まりエラーの発生時に球詰まりを解消させるように払出ソレノイド61lを作動させる低速モード作動処理を示す。また、「07H」は、低速モード作動処理にて払出ソレノイド61lを作動させた後、所定時間(例えば、30秒)の間、払出ソレノイド61lの作動を待機させる低速モード待機処理を示す。
球貸しモジュールカウンタには、00H、01H、02H、03H、04H、05H、06H、07H、08H、09H及び0AHの11個のデータ値がセットされるようになっており、これらのデータ値によりジャンプ先の処理を認識し得るようになっている。「00H」は球貸し要望時間計測処理(図42及び図43)を、「01H」は払出確認スイッチ待機処理(図44)を、「02H」は要望了解時間計測処理(図45)を、「03H」は球貸し準備処理(図46)を、「04H」は払出ソレノイド作動処理(図37)を、「05H」は払出ソレノイドオフ処理(図38)を示す。「06H」は払出計数センサチェック処理(図39)を、「07H」は球貸し球切り間隔処理(図47)を、「08H」は球貸し払出終了処理(図48)を、「09H」は球貸し継続確認処理(図49)を、「0AH」はタイムオーバー信号処理を示す。タイムオーバー信号処理は、各種処理でセットするタイマ値にしたがって処理が正常に実行されているか否かを判定する処理である。
タイマ割込み処理(図26)のステップHD12からの説明に戻り、ステップHD12にて払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタの下位バイトをモジュールアドレスにセーブする。次に、払出制御用CPU56aは、モジュールアドレスを+0001Hし(ステップHD13)、賞球モジュールカウンタのアドレスの上位バイトをモジュールアドレスにセーブする(ステップHD14)。そして、払出制御用CPU56aは、図30に示す賞球制御処理(ステップHD15)を実行する。
次に、払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアのアドレスをセットし、これをモジュールアドレスとする(ステップHD16)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタのアドレスの下位バイトをモジュールアドレスにセーブし(ステップHD17)、モジュールアドレスを+0001Hする(ステップHD18)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタのアドレスの上位バイトをモジュールアドレスにセーブする(ステップHD19)。そして、払出制御用CPU56aは、図31に示す球貸し制御処理を実行する(ステップHD20)。
次に、払出制御用CPU56aは、ステップHD21の賞球情報処理(賞球情報信号をセットするための処理)、ステップHD22の賞球信号処理(図32)、ステップHD23のエラー処理(図33)、及びステップHD24の出力処理(図34)を順次実行する。そして、払出制御用CPU56aは、レジスタの復帰を行い(ステップHD25)、その後にタイマ割込み処理を終了する。
次に、電源投入復電時コマンド処理を図27にしたがって説明する。電源投入復電時コマンド処理は、パチンコ遊技機10の電源断時において実行済の処理を判定し、電源断時の状態に復帰させるために必要な処理を実行する。
電源投入復電時コマンド処理にて払出制御用CPU56aは、電源断時コマンドバッファをロードし、これをコマンドデータの下位バイトとする(ステップHE1)。次に、払出制御用CPU56aは、コマンドデータの下位バイトをセットし、これをコマンド確認データとする(ステップHE2)。次に、払出制御用CPU56aは、コマンドデータの下位バイトと80Hを比較し(ステップHE3)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHE4)。ステップME4の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHE23に移行する。
一方、ステップHE4の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、コマンドデータバッファをロードする(ステップHE5)。そして、払出制御用CPU56aは、コマンドデータバッファと80Hを比較し(ステップHE6)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHE7)。ステップME7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、電源投入復電時コマンド処理を終了する。一方、ステップHE7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、コマンド確認データをセットし、これを検索値とする(ステップHE8)。次に、払出制御用CPU56aは、コマンドデータテーブルのアドレスをセットし、これを検索対象ブロックアドレスとし(ステップHE9)、サーチバイト数をセットする(ステップHE10)。
次に、払出制御用CPU56aは、ブロックサーチを行い(ステップHE11)、その検索結果が一致するか否かを判定する(ステップHE12)。ステップME12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、電源投入復電時コマンド処理を終了する。次に、払出制御用CPU56aは、システムフラグのアドレスをセットする(ステップHE13)。そして、払出制御用CPU56aは、コマンドデータの下位バイトと0F0Hを比較し(ステップHE14)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHE15)。ステップME15の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、システムフラグのビット0(払出開始フラグ)をセットし(ステップHE16)、ステップHE22に移行する。
一方、ステップME15の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、コマンドデータの上位バイトをセットする(ステップHE17)。次に、払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数をロードし、これを賞球総数データとする(ステップHE18)。また、払出制御用CPU56aは、賞球総数データとコマンドデータを加算し、これを賞球総数データとする(ステップHE19)。そして、払出制御用CPU56aは、Cフラグ(キャリーフラグ)が「1」であるか否かを判定する(ステップHE20)。ステップME20の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球総数データを払出制御用賞球総数にセーブし(ステップHE21)、ステップHE22に移行する。一方、ステップHE20の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップME22へ移行する。ステップHE22に移行した払出制御用CPU56aは、コマンド確認データをセットし(ステップHE22)、コマンド確認データをコマンドデータバッファにセーブする(ステップHE23)。その後、払出制御用CPU56aは、電源投入復電時コマンド処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD8で実行される払出計数センサ入力処理について図28にしたがって説明する。
払出計数センサ入力処理にて払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグCKをロードする(ステップHF1)。入力エッジフラグCKは、払出計数センサ信号(ビット0)、払出制御センサ信号(ビット1)、払出確認スイッチ信号(ビット2)、RWMクリア信号(ビット3)、満杯スイッチ信号(ビット4)、VL信号(ビット5)、BRDY信号(ビット6)及びBRQ信号(ビット7)の入力状態を示すフラグである。入力エッジフラグCKは、8ビットのデータから構成される。そして、払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグCKのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHF2)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHF3)。入力エッジフラグCKのビット0は、払出計数センサ信号の入力状態を示し、2回連続でオフを検出した後に2回連続でオンを検出した場合に払出計数センサ信号の入力状態としてオン(すなわち、払出計数センサ61iが遊技球を検出した)を示す数値(「1」)が設定される。
ステップHF3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号を入力していないことから(払出計数センサ61iが遊技球を検出していないことから)、払出計数センサ入力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD9からの処理を実行する。
一方、ステップHF3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号を入力していることから(払出計数センサ61iが遊技球を検出していることから)、球貸し総数をロードし、これを球貸し総数データとする(ステップHF4)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し総数データと00Hを比較、すなわち遊技者に払出すべき貸し球としての遊技球が存在するか否かを比較し(ステップHF5)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHF6)。ステップMF6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、1球の遊技球が貸し球として払出されたので、球貸し総数データを−01H(1減算)する(ステップHF7)。そして、払出制御用CPU56aは、減算後の球貸し総数データを球貸し総数にセーブし(ステップHF8)、払出計数センサ入力処理を終了するとともにタイマ割込み処理のステップHD9からの処理を実行する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、払出制御基板56の払出制御用RWM56cに球貸し総数が記憶されて管理されるようになっている。球貸し総数は貸し球の未払出し数を示すものであり、この数はカードユニット装置11が出力したBRQ信号の入力に伴って加算される一方で、貸し球としての遊技球を払出す毎に減算される。そして、本実施形態において球貸し総数の加算は図45に示す要望了解時間計測処理で実行されるとともに、球貸し総数の減算は払出計数センサ入力処理のステップHF7で実行される。本実施形態では、球貸し総数が払出制御装置の管理する景品用遊技媒体の払出し総数となる。
払出計数センサ入力処理の説明に戻り、ステップHF6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し総数が「0(零)」、すなわち遊技者に払出すべき貸し球が存在しないことから、払出制御用賞球総数をロードし、これを賞球総数データとする(ステップHF9)。次に、払出制御用CPU56aは、賞球総数データの下位バイトをセットするとともに(ステップHF10)、賞球総数データの上位バイトと下位バイトを論理和し(ステップHF11)、その演算結果が00Hであるか否かを判定する(ステップHF12)。
ステップHF12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数が「0(零)」、すなわち遊技者に払出すべき賞球も存在しないことから、ステップHF24に移行する。一方、ステップHF12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数が「1」以上、すなわち遊技者に払出すべき賞球が存在している状態で1球の遊技球が賞球として払出されたので、賞球総数データを−0001H(1減算)する(ステップHF13)。そして、払出制御用CPU56aは、減算後の賞球総数データを払出制御用賞球総数にセーブする(ステップHF14)。
次に、払出制御用CPU56aは、賞球数確認カウンタをロードしてこれをカウンタデータとし(ステップHF15)、該カウントデータを+01H(1加算)した後(ステップHF16)、カウンタデータを賞球数確認カウンタにセーブする(ステップHF17)。賞球数確認カウンタは、賞球払出回数を示すものであり、賞球情報カウンタを加算するためのカウンタとして使用される。また、賞球情報カウンタは、賞球情報の出力回数を示し、賞球情報(一定数単位の賞球としての遊技球を払出した旨を指示する賞球情報信号)を出力するために使用される。ステップHF16では、賞球としての遊技球を払出したことにより賞球数確認カウンタを加算し、賞球として払出した遊技球数を1つの遊技球の払出し分更新する。
次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと払出検出回数の最大値(本実施形態では10回(賞球として払出した遊技球の数として10球に相当する))を比較し(ステップHF18)、Cフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップHF19)。ステップHF19の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、1球の賞球としての遊技球の払出しが完了した時点において賞球数確認カウンタの値が最大値(「10」)に達していないことから、ステップHF24に移行する。一方、ステップMF19の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球数確認カウンタが最大値に達したこと、すなわち賞球情報信号の出力タイミングが到来したことを示すオンデータをセットし(ステップHF20)、そのオンデータを賞球情報カウンタにセーブする(ステップHF21)。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットするとともに(ステップHF22)、該クリアデータを賞球数確認カウンタにセーブし(ステップHF23)、ステップHF24に移行する。すなわち、ステップHF22,HF23において賞球数確認カウンタの値が「0(零)」となる。
ステップHF24に移行した払出制御用CPU56aは、賞球信号カウンタをロードし、これをカウンタデータとする。賞球信号カウンタは、賞球信号の出力回数を示すものであり、賞球信号を出力するために使用される。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータを+01H(1加算)し(ステップHF25)、その加算後のカウンタデータを賞球信号カウンタにセーブする(ステップHF26)。その後、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ入力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD9からの処理を実行する。
払出計数センサ入力処理にて払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号を入力している場合においてステップHF6を否定判定したとき、払出制御用賞球総数が示す数に関係なく球貸し総数を減算する。すなわち、払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき貸し球が存在する場合、払出ユニット61の作動によって払出された遊技球は貸し球として認識し、賞球よりも先に貸し球を払出させる。一方、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号を入力している場合においてステップHF6を肯定判定したとき、払出制御用賞球総数を減算する。このとき、払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数が1以上であって遊技者に払出すべき賞球が存在する場合には払出制御用賞球総数を減算し(ステップHF12を否定判定した時)、払出制御用賞球総数が0(零)であって遊技者に払出すべき賞球が存在しない場合には払出制御用賞球総数を減算しない(ステップHF12を肯定判定した時)。そして、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号を入力している場合において球貸し総数が0(零)のとき、払出制御用賞球総数を減算した場合及び減算しなかった場合の何れの場合でも賞球信号を出力するための準備を実行する(ステップHF24〜HF26)。
また、払出制御用CPU56aは、ステップHF15〜HF23にて賞球として払出した遊技球数を予め定めた一定数単位(本実施形態では10球)で管理する。そして、払出制御用CPU56aは、賞球として払出した遊技球数が一定数単位に達すると、賞球情報信号を出力するための準備を実行する。本実施形態では、払出計数センサ入力処理を実行する払出制御用CPU56a及び払出制御用賞球総数と球貸し総数を記憶する払出制御用RWM56cが、払出制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD10で実行される入力処理について図29にしたがって説明する。
入力処理にて払出制御用CPU56aは、ポート1を入力し、これをポート入力データとする(ステップHG1)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート入力データとポート1論理合わせデータを排他的論理和し、これをポート入力データとする(ステップHG2)。次に、払出制御用CPU56aは、入力チェックA1のアドレスをセットし、これを入力チェック1アドレスとする(ステップHG3)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート入力処理を行う(ステップHG4)。その後、払出制御用CPU56aは、入力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD10からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD15で実行される賞球制御処理について図30にしたがって説明する。
賞球制御処理にて払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数をロードし、これを賞球総数データとする(ステップHH1)。次に、払出制御用CPU56aは、賞球総数データの上位バイトをセットするとともに(ステップHH2)、賞球総数データの上位バイトと下位バイトを論理和してこれを賞球総数データとし(ステップHH3)、賞球総数データをセットする(ステップHH4)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し総数をロードし、これを球貸し総数データとするとともに(ステップHH5)、賞球総数データと球貸し総数データを論理和する(ステップHH6)。また、払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHH7)。
次に、払出制御用CPU56aは、ステップHH6の演算結果が00Hであるか否かを判定する(ステップHH8)。ステップHH8にて払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数と球貸し総数の何れもが「0(零)」であるか否かを判定する。ステップHH8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき遊技球(賞球又は貸し球)が存在することから、賞球モジュールカウンタの値に応じた処理を実行すべくステップHH17に移行する。
一方、払出制御用CPU56aは、ステップHH8の判定結果が肯定の場合、ステップHH7でセットしたカウントデータと00H(賞球払出準備処理)を比較し(ステップHH9)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHH10)。ステップHH10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき遊技球(賞球又は貸し球)は存在しないが、現在の賞球モジュールカウンタの値が賞球払出準備処理を示すので、当該処理を実行すべくステップHH17に移行する。
一方、ステップHH10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHH7でセットしたカウントデータと03H(払出計数センサチェック処理)を比較し(ステップHH11)、Cフラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHH12)。払出計数センサチェック処理は、遊技球の払出し時に払出計数センサ61iが正しく作動しているか否かをチェックするための処理である。ステップHH12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数チェック処理以降の処理なので、これらの処理を実行すべくステップHH17に移行する。
一方、ステップHH12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタの値が払出ソレノイド作動処理(01H)又は払出ソレノイドオフ処理(02H)を示すので、クリアデータ(00H)をセットする(ステップHH13)。そして、払出制御用CPU56aは、該クリアデータを賞球モジュールカウンタにセーブする(ステップHH14)。ステップHH13,HH14では、バックアップ機能を搭載したパチンコ遊技機10において、電源遮断からの復帰後、払出制御用賞球総数が「0(零)」であるにも拘わらず払出ソレノイド作動処理や払出ソレノイドオフ処理の実行によって余分な遊技球が払出されないようにするため、クリアデータ(00H)をセットする。この処理により、賞球モジュールカウンタの値は「00H(賞球払出準備処理)」となり、遊技者に払出すべき遊技球が存在しない場合には賞球払出準備処理に移行される。
次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHH15)、払出SOL出力バッファのビット1をリセットし(ステップHH16)、ステップHH17に移行する。払出SOL出力バッファは、払出ソレノイド61lの出力データを示し、払出ソレノイド61lがオンの場合、ビット1に「1」がセットされる。ステップHH16では、払出SOL出力バッファのビット1を「0(零)」にリセットすることにより、払出ソレノイド61lをオフするための指示が生成される。
ステップHH17に移行した払出制御用CPU56aは、賞球制御処理ジャンプテーブルのアドレスをセットする。次に、払出制御用CPU56aは、ジャンプ先アドレス算出処理を実行するとともに(ステップHH18)、復帰アドレスをセットし(ステップHH19)、算出されたアドレスにジャンプする(ステップHH20)。すなわち、ステップHH17以降の処理において払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタにセットされているデータ値に基づく処理にジャンプする。その後、払出制御用CPU56aは、賞球制御処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD16からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD20で実行される球貸し制御処理について図31にしたがって説明する。
球貸し制御処理にて払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数をロードし、これを賞球総数データとする(ステップHI1)。次に、払出制御用CPU56aは、賞球総数データの上位バイトをセットするとともに(ステップHI2)、賞球総数データの上位バイトと下位バイトを論理和してこれを賞球総数データとし(ステップHI3)、賞球総数データをセットする(ステップHI4)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し総数をロードし、これを球貸し総数データとするとともに(ステップHI5)、賞球総数データと球貸し総数データを論理和する(ステップHI6)。また、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHI7)。
次に、払出制御用CPU56aは、ステップHI6の演算結果が00Hであるか否かを判定する(ステップHI8)。ステップHI8にて払出制御用CPU56aは、払出制御用賞球総数と球貸し総数の何れもが「0(零)」であるか否かを判定する。ステップHI8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき遊技球(賞球又は貸し球)が存在することから、貸し球モジュールカウンタの値に応じた処理を実行すべくステップHI17に移行する。
一方、払出制御用CPU56aは、ステップHI8の判定結果が肯定の場合、ステップHI7でセットしたカウントデータと04H(払出ソレノイド作動処理)を比較し(ステップHI9)、Cフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップHI10)。ステップHI10の判定結果が肯定の場合、現在の球貸しモジュールカウンタの値が球貸し要望時間計測処理(00H)、払出確認スイッチ待機処理(01H)、要望了解時間計測処理(02H)又は球貸し準備処理(03H)の何れかを示すこととなる。したがって、払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき遊技球(賞球又は貸し球)は存在しないが、これらの処理を実行すべくステップHH17に移行する。
一方、ステップHI10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHI7でセットしたカウントデータと06H(払出計数センサチェック処理)を比較し(ステップHI11)、Cフラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHI12)。ステップHI12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数チェック処理以降の処理なので、これらの処理を実行すべくステップHI17に移行する。
一方、ステップHI12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタの値が払出ソレノイド作動処理(04H)又は払出ソレノイドオフ処理(05H)を示すので、クリアデータ(00H)をセットする(ステップHI13)。そして、払出制御用CPU56aは、該クリアデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHI14)。ステップHI13,HI14では、バックアップ機能を搭載したパチンコ遊技機10において、電源遮断からの復帰後、払出制御用賞球総数が「0(零)」であるにも拘わらず払出ソレノイド作動処理や払出ソレノイドオフ処理の実行によって余分な遊技球が払出されないようにするため、クリアデータ(00H)をセットする。この処理により、球貸しモジュールカウンタの値は「00H(球貸し要望時間計測処理)」となり、遊技者に払出すべき遊技球が存在しない場合には球貸し要望時間計測処理に移行される。
次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHI15)、払出SOL出力バッファのビット1をリセットし(ステップHI16)、ステップHI17に移行する。
ステップHI17に移行した払出制御用CPU56aは、球貸し制御処理ジャンプテーブルのアドレスをセットする。次に、払出制御用CPU56aは、ジャンプ先アドレス算出処理を実行するとともに(ステップHI18)、復帰アドレスをセットし(ステップHI19)、算出されたアドレスにジャンプする(ステップHI20)。すなわち、ステップHI17以降の処理において払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタにセットされているデータ値に基づく処理にジャンプする。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し制御処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD21からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD22で実行される賞球信号処理について図32にしたがって説明する。この処理は、賞球信号をセットするための処理である。
賞球信号処理にて払出制御用CPU56aは、システムフラグのアドレスをセットする(ステップHJ1)。そして、払出制御用CPU56aは、システムフラグのビット0(払出開始フラグ)を判定し(ステップHJ2)、その判定結果が0(零)であるか否かを判定する(ステップHJ3)。ステップHJ3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球信号処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD23からの処理を実行する。
一方、ステップHJ3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球信号カウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHJ4)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと00Hを比較し(ステップHJ5)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHJ6)。ステップHJ6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、出力すべき賞球信号が存在しないことから、賞球信号処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD23からの処理を実行する。
一方、ステップHJ6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球信号タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHJ7)。賞球信号タイマは、賞球信号の出力時間を監視するためのタイマとして使用される。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHJ8)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHJ9)。この判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHJ14に移行する。一方、ステップHJ9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHJ10)、ポート2出力バッファのビット4(賞球信号)をセットする(ステップHJ11)。ポート2出力バッファは、ポート2から出力される賞球情報信号(ビット0)、払出ソレノイド信号(ビット1)、エラー1信号(ビット2)、エラー2信号(ビット3)、賞球信号(ビット4)、発射停止信号(ビット5)、PRDY信号(ビット6)及びEXS信号(ビット7)の出力状態を示すものである。ポート2出力バッファは、8ビットのデータから構成される。ポート2出力バッファのビット4は、賞球信号の出力状態を示し、賞球信号を出力する場合に該賞球信号の出力状態としてオンを示す数値(「1」)が設定される。
次に、払出制御用CPU56aは、賞球信号タイマのタイマデータを+01H(1加算)し(ステップHJ12)、タイマデータを賞球信号タイマにセーブする(ステップHJ13)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球信号処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD23からの処理を実行する。
ステップHJ9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータと14H(本実施形態では「20m秒」を示す)を比較し(ステップHJ14)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHJ15)。ステップHJ15の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHJ16)、ポート2出力バッファのビット4(賞球信号)をリセットする(ステップHJ17)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHJ12に移行する。
ステップHJ15の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータと28H(本実施形態では40m秒を示す)を比較し(ステップHJ18)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHJ19)。ステップHJ19の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHJ12に移行する。一方、ステップHJ19の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球信号カウンタのアドレスをセットし(ステップHJ20)、賞球信号カウンタの内容を−01H(1減算)する(ステップHJ21)。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHJ22)、クリアデータを賞球信号タイマにセーブする(ステップHJ23)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球信号処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD23からの処理を実行する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD23で実行されるエラー処理について図33にしたがって説明する。
エラー処理にて払出制御用CPU56aは、ステップHK1〜HK6にて各種のエラー状態が発生しているかをチェックする各種チェック処理を実行する。払出制御用CPU56aは、ステップHK1(詳細は図51に示す)にて満杯エラーが発生しているかをチェックするとともに、ステップHK2(詳細は図52及び図53に示す)にて遊技球不足エラーが発生しているかをチェックし、さらにステップHK3(詳細は図54に示す)にて払出ユニットエラーが発生しているかをチェックする。また、払出制御用CPU56aは、ステップHK4(詳細は図55及び図56に示す)にて払出ユニット球詰まりエラーが発生しているかをチェックするとともに、ステップHK5(詳細は図57及び図58に示す)にて払出ユニット球切れエラーが発生しているかをチェックする。また、払出制御用CPU56aは、ステップHK6(詳細は図59に示す)にて遊技球等貸出装置未接続エラーが発生しているかをチェックする。
ステップHK6の終了後、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHK7)、ポート2出力バッファのビット3をリセットする(ステップHK8)。ポート2出力バッファのビット3は、エラー2信号の出力状態を示し、エラー2信号(払出ユニット球切れエラー)を出力する場合に該エラー2信号の出力状態としてオンを示す数値(「1」)が設定される。ステップHK8では、ポート2出力バッファのビット3を「0(零)」にリセットする。
次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグをロードし、これをエラーデータとする(ステップHK9)。払出球エラーフラグは、払出制御のエラー状態、すなわち払出制御用CPU56aが検出するエラーのエラー状態を示すものである。具体的に言えば、払出ユニットエラーフラグ1〜3(ビット0〜2)、払出ユニット球詰まりエラーフラグ(ビット3)、遊技球不足エラーフラグ(ビット4)、払出ユニット球切れエラーフラグ(ビット5)、遊技球等貸出装置接続エラーフラグ(ビット6)及び満杯エラーフラグ(ビット7)のエラー状態を示す。払出球エラーフラグは、8ビットのデータから構成される。払出制御用CPU56aは、これらのエラーを検出すると、その検出したエラー種に対応する払出球エラーフラグのビットにエラー検出を示す数値(「1」)をセットする。なお、本実施形態において払出ユニットエラーは、3種類の条件の何れかが成立するとエラーをセットするので、その条件毎にビットを割り当てている。
次に、払出制御用CPU56aは、ステップHK9でセットしたエラーデータと20Hを論理積し(ステップHK10)、その演算結果が00Hであるか否かを判定する(ステップHK11)。ステップHK11の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのビット3(エラー2信号(払出ユニット球切れエラー)の出力状態)をセットする(ステップHK12)。ステップHK12の終了後、又はステップHK11の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、エラー処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD24からの処理を実行する。
エラー処理のステップHK7〜HK12の処理にて払出制御用CPU56aは、エラーデータと20Hを論理積することで、払出ユニット球切れエラーが発生しているか否かを判定する。そして、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球切れエラーが発生している場合には、エラー2信号を主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力するためにポート2出力バッファのビット3をセットする。本実施形態では、エラー処理にて払出ユニット球切れエラー(遊技球の不足状態)の発生を検出する払出制御用CPU56aが、検出結果送受信部として機能する。
次に、タイマ割込み処理のステップHD24で実行される出力処理について図34にしたがって説明する。
出力処理にて払出制御用CPU56aは、状態表示装置56dの表示内容を制御するための7セグ表示処理を実行する(ステップHL1)。ステップHL1にて払出制御用CPU56aは、払出し開始を示すコマンドを入力すると、エラー状態が発生していない条件のもとで、状態表示装置56dの表示内容を「0」から「−」に変更する。次に、払出制御用CPU56aは、算出されたアドレスの内容(またはセグメントデータ)をポート3に出力するとともに(ステップHL2)、クリアデータをセットする(ステップHL3)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHL4)、ポート2出力バッファのビット2(エラー1信号(満杯エラー))を判定し(ステップHL5)。その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHL6)。
ステップHL6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファにエラー1信号を出力する旨がセットされているので、ステップHL12に移行する。一方、ステップHL6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのビット3(エラー2信号(払出ユニット球切れエラー))を判定し(ステップHL7)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHL8)。ステップHL8の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファにエラー2信号を出力する旨がセットされているので、ステップHL12に移行する。
一方、ステップHL8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、システムフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHL9)、システムフラグのビット0(払出開始フラグ)を判定し(ステップHL10)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHL11)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHL11の判定結果が否定の場合にはステップHL12に移行し、ステップHL11の判定結果が肯定の場合にはステップHL13に移行する。
ステップHL12に移行した払出制御用CPU56aは、クリアデータを払出SOL出力バッファにセーブする。ステップHL12にて払出制御用CPU56aは、払出し開始を示すコマンドを入力していない時、満杯エラー又は払出ユニット球切れエラーの発生時及び遊技球の払出しを実行しない時に、遊技球が払出されないように払出ソレノイド61lの作動を停止させるようになっている。次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファをロードし、これをSOL出力データとするとともに(ステップHL13)、SOL出力データをセットする(ステップHL14)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファをロードし、これをポート出力データとする(ステップHL15)。そして、払出制御用CPU56aは、SOL出力データとポート出力データを論理和し、これをポート出力データとするとともに(ステップHL16)、ポート出力データをポート2に出力する(ステップHL17)。その後、払出制御用CPU56aは、出力処理を終了し、タイマ割込み処理のステップHD25からの処理を実行する。
出力処理にて払出制御用CPU56aは、満杯エラーの発生状態と、払出ユニット球切れエラーの発生状態をポート2出力バッファのデータ値から判断し(ステップHL4〜HL8)、その判断結果に基づきエラー信号を出力する(ステップHL17)。払出制御用CPU56aは、エラー信号(エラー1信号、エラー2信号)を出力する場合、これらのエラー状態が解消される迄の間、前記エラー信号を継続して出力する。また、出力処理にて払出制御用CPU56aは、遊技球の払出状態をシステムフラグのデータ値から判断し(ステップHL9〜HL11)、その判断結果に基づき払出ソレノイド信号を出力する(ステップHL17)。さらに、出力処理にて払出制御用CPU56aは、賞球信号及び賞球情報信号を出力する。したがって、本実施形態では、出力処理を実行する払出制御用CPU56aが、払出制御用賞球総数分の賞球及び球貸し総数分の貸し球を払出させるように払出ユニット61(払出ソレノイド61l)に対して動作信号(払出ソレノイド信号)を出力する制御部として機能する。また、本実施形態では、出力処理を実行する払出制御用CPU56aが、エラー検出の検出結果を出力する検出結果送受信部として機能する。さらに、本実施形態では、賞球としての遊技球を払出す毎に主制御用CPU54aに賞球信号を出力するとともに、賞球としての遊技球を一定数払出す毎に外部端子板53に賞球情報信号を出力する払出制御用CPU56aが、払出制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、賞球モジュールカウンタ、及び球貸しモジュールカウンタでセットされる値に応じて実行される各種処理について図35〜図50にしたがって詳しく説明する。以下の説明では、賞球の払出しに係る処理として、賞球払出準備処理(図35及び図36)、払出ソレノイド作動処理(図37)、払出ソレノイドオフ処理(図38)、払出計数センサチェック処理(図39)、賞球球切り間隔処理(図40)及び賞球払出終了処理(図41)について説明する。また、以下の説明では、貸し球の払出しに係る処理として、球貸し要望時間計測処理(図42及び図43)、払出確認スイッチ待機処理(図44)、要望了解時間計測処理(図45)、球貸し準備処理(図46)、球貸し球切り間隔処理(図47)、球貸し払出終了処理(図48)及び球貸し継続確認処理(図49)について説明する。なお、払出ソレノイド作動処理(図37)、払出ソレノイドオフ処理(図38)及び払出計数センサチェック処理(図39)は、賞球の払出しに係る処理、及び貸し球の払出しに係る処理の両方で実行され、共通の処理である。
最初に、賞球払出準備処理を図35にしたがって説明する。
賞球払出準備処理は、払出ソレノイド61lを作動させるための準備を行う処理である。賞球払出準備処理にて払出制御用CPU56aは、球貸し総数をロードし、これを球貸し総数データとする(ステップHM1)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し総数データと00Hを比較し(ステップHM2)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHM3)。ステップHM2,HM3にて払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき貸し球としての遊技球が存在するか否かを判定する。ステップHM3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、貸し球の払出しが完了していないので賞球払出準備処理を終了する。すなわち、貸し球の払出しを優先させるために賞球の払出しに係る処理を終了させる。
ステップHM3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHM4)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと00H(球貸し要望時間計測処理値)を比較し(ステップHM5)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHM6)。ステップHM5,HM6にて払出制御用CPU56aは、貸し球の払出しに係る処理を待機している状態であるか否か、すなわち、貸し球の払出しに係る処理を実行していない状態であるか否かを判定する。ステップHM6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸しに係る処理の実行中であることから、賞球払出準備処理を終了する。
ステップHM6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し総数が「0(零)」で、かつ貸し球の払出しに係る処理も実行していないので、払出制御用賞球総数をロードし、これを賞球総数データとする(ステップHM7)。次に、払出制御用CPU56aは、賞球総数データの上位バイトをセットするとともに(ステップHM8)、賞球総数データの上位バイトと下位バイトを論理和し(ステップHM9)、その演算結果が00Hであるか否かを判定する(ステップHM10)。ステップHM10にて払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき賞球としての遊技球が存在するか否かを判定する。そして、ステップHM10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHM11)、そのクリアデータを25球切りカウンタにセーブする(ステップHM12)。25球切りカウンタは、払出す遊技球の球切り間隔を示すものであり、払出し間隔を設けるためのカウンタとして使用される。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、25球の遊技球(賞球と貸し球の合算値)を払出す毎に、1球の遊技球の払出し間隔(本実施形態では10m秒)よりも長い払出し間隔(本実施形態では170m秒)を設定するようになっている。このため、ステップHM10〜HM12では、遊技者に払出すべき賞球及び貸し球としての遊技球が何れも存在しない場合、25球切りカウンタの計数値を払出した遊技球が存在しない状態(すなわち、払出し数「0(零)」の状態)を示す初期値(本実施形態では「0(零)」)にリセットする。
一方、ステップHM10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットする(ステップHM13)。そして、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット0(払出ユニットエラーフラグ)を判定し(ステップHM14)、その判定結果は「1」であるか否かを判定する(ステップHM15)。ステップHM14,HM15にて払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーが発生しているか否かを判定する。ステップHM15の判定結果が肯定の場合、既に払出ユニットエラーが発生していることから、払出制御用CPU56aは、賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM15の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット1(払出ユニットエラーフラグ)を判定し(ステップHM16)、その判定結果は「1」であるか否かを判定する(ステップHM17)。
ステップHM17の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、既に払出ユニットエラーが発生していることから、賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM17の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット2(払出ユニットエラーフラグ)を判定し(ステップHM18)、その判定結果は「1」であるか否かを判定する(ステップHM19)。ステップHM19の判定結果が肯定の場合、既に払出ユニットエラーが発生していることから、払出制御用CPU56aは、賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM19の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット4(遊技球不足エラーフラグ)を判定し(ステップHM20)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHM21)。
ステップHM21の判定結果が肯定の場合、既に遊技球不足エラーが発生していることから、払出制御用CPU56aは、賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM21の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして06H(低速モード作動処理)をセットする(ステップHM22)。次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット3(払出ユニット球詰まりエラーフラグ)を判定し(ステップHM23)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHM24)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHM24の判定結果が肯定の場合にはステップHM37(図36に示す)に移行し、ステップHM24の判定結果が否定の場合にはステップHM25(図36に示す)に移行する。ステップHM13〜HM24にて払出制御用CPU56aは、エラーの発生状態を確認する。
ステップHM25に移行した払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする。入力レベルフラグAは、払出計数センサ信号(ビット0)、払出制御センサ信号(ビット1)、払出確認スイッチ信号(ビット2)、RWMクリア信号(ビット3)、満杯スイッチ信号(ビット4)、VL信号(ビット5)、BRDY信号(ビット6)及びBRQ信号(ビット7)の入力状態を示すフラグである。入力レベルフラグAは、8ビットのデータで構成される。入力レベルフラグAには、各信号について2回連続でオンを入力したときに、オンを示す数値(「1」)がセットされる。
次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット1(払出制御センサ信号)を判定し(ステップHM26)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHM27)。ステップHM27の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御センサ61hの検出範囲に遊技球が存在しておらず、払出制御センサ信号のオンを入力していないことから賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM27の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御センサ信号のオンを入力しているので、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHM28)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHM29)。
ステップHM29の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号のオンを入力しているので、賞球払出準備処理を終了する。一方、ステップHM29の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ61iの検出範囲に遊技球が存在しておらず、払出計数センサ信号のオンを入力していないので、100m秒タイマ初期値をセットし、これをタイマデータとする(ステップHM30)。ステップHM27を否定判定(払出制御センサ信号がオン)し、かつステップHM29を否定判定(払出計数センサ信号がオフ)した場合は、払出ユニット61内において次の遊技球の払出し準備が整っていることになる。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータ(100m秒)を賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHM31)。賞球制御汎用タイマは、賞球制御処理に係る時間を示し、処理間を監視するためのタイマとして使用される。
次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHM32)、払出SOL出力バッファのビット1をセットする(ステップHM33)。ステップHM33により、払出ソレノイド61lをオンするための指示が生成される。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータ(00H)をセットし(ステップHM34)、該クリアデータを払出計数センサオン回数にセーブする(ステップHM35)。払出計数センサオン回数は、払出計数センサ61iの通過球数を示し、払出ユニットエラーフラグ1を作成するために使用される。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータをセットし(ステップHM36)、該カウンタデータを賞球モジュールカウンタにセーブする(ステップHM37)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球払出準備処理を終了する。
ステップHM36では、カウンタデータとして払出ソレノイド作動処理を示す「01H」をセットし、該データ「01H」をステップHM37でセーブする。これにより、次の周期で実行されるタイマ割込処理(図26)の賞球制御処理(ステップHD15)では、ジャンプ先が払出ソレノイド作動処理となる。一方、ステップHM24を肯定判定し、ステップHM37に移行した場合には、該ステップHM37にてカウンタデータとして低速モード作動処理を示す「06H」をセーブする。これにより、次の周期で実行されるタイマ割込処理(図26)の賞球制御処理(ステップHD15)では、ジャンプ先が低速モード作動処理となる。
次に、払出ソレノイド作動処理を図37にしたがって説明する。
払出ソレノイド作動処理は、払出ソレノイド61lを作動させるための処理である。払出ソレノイド作動処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHN1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット1(払出制御センサ信号)を判定し(ステップHN2)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHN3)。ステップHN3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御センサ信号がオンなので、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHN4)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHN5)。ステップHN5の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサ信号がオフなので賞球制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHN6)。
次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHN7)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHN8)。ステップHN8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)する(ステップHN9)。そして、払出制御用CPU56aは、減算後のタイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHN10)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ソレノイド作動処理を終了する。
一方、ステップHN3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータ(00H)をセットするとともに(ステップHN11)、該クリアデータを払出制御センサオフ未検出回数にセーブする(ステップHN12)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHN20へ移行する。払出制御センサオフ未検出回数は、払出制御センサ61hのオフの未検出回数を示し、払出ユニットエラーフラグ3を作成するために使用される。
ステップHN5の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御センサオフ未検出回数をロードし、これを未検出回数データとする(ステップHN13)。そして、払出制御用CPU56aは、未検出回数データを+01H(1加算)し(ステップHN14)、その加算後の未検出回数データを払出制御センサオフ未検出回数にセーブする(ステップHN15)。次に、払出制御用CPU56aは、未検出回数データを払出制御センサオフ未検出回数の最大値(本実施形態では3回(03H))と比較し(ステップHN16)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHN17)。
ステップHN17の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHN20に移行する。一方、ステップHN17の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHN18)、払出エラーフラグのビット2(払出しユニットエラーフラグ3)をセットし(ステップHN19)、その後にステップHN20へ移行する。
ステップHN20に移行した払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容の+01H(1加算)を2回実行する(ステップHN21)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、2つ進んで払出ソレノイド作動処理から払出計数センサチェック処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「01H」から「03H」になり、球貸し制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「04H」から「06H」になる。
次に、払出制御用CPU56aは、100m秒タイマ初期値をセットし、これをタイマデータにするとともに(ステップHN22)、該タイマデータ(100m秒)を賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHN23)。次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHN24)、払出SOL出力バッファのビット1をリセットする(ステップHN25)。ステップHN25では、払出SOL出力バッファのビット1を「0(零)」にリセットすることにより、払出ソレノイド61lをオフするための指示が生成される。その後、払出制御用CPU56aは、払出ソレノイド作動処理を終了する。
ステップHN8の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする(ステップHN26)。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容を+01H(1加算)する(ステップHN27)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、1つ進んで払出ソレノイド作動処理から払出ソレノイドオフ処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「01H」から「02H」になり、球貸し制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「04H」から「05H」になる。その後、払出制御用CPU56aは、ステップHN22に移行する。
払出ソレノイド作動処理では、ステップHN3を肯定判定することにより、払出ソレノイド61lの作動によって遊技球が球送りスプロケット61eで送り出されたことを認識する。本実施形態では、ステップHN3を肯定判定することが正常な動作の流れとなる。また、払出ソレノイド作動処理では、ステップHN5を肯定判定した場合、ステップHN13〜HN19の処理にて払出ユニットエラーの発生条件の1つを検出する。すなわち、これらの処理では、払出制御センサ信号がオンからオフに切り替わることなく、払出計数センサ61iが遊技球を検出している場合のエラーを検出し、払出制御センサ61hに異常が発生しているか否かを判定する。そして、本実施形態では、前述の状態が3回連続した場合に払出ユニットエラーの発生を認識し得るようになっている。また、払出ソレノイド作動処理では、ステップHN8を肯定判定した場合、払出ユニット61内で遊技球が正常に準備されているにも拘わらず、例えば球詰まりなどの原因で該遊技球が賞球制御汎用タイマの設定値を超えても払出されない状態となる。
次に、払出ソレノイドオフ処理を図38にしたがって説明する。この処理は、払出ソレノイド作動処理が正常に行われなかった場合に行う処理である。
払出ソレノイドオフ処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHO1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット1(払出制御センサ信号)を判定し(ステップHO2)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHO3)。ステップHO3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHO4)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHO5)。ステップHO5の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、賞球制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHO6)。
次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHO7)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHO8)。ステップHO8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)する(ステップHO9)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHO10)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ソレノイドオフ処理を終了する。
ステップHO3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットするとともに(ステップHO11)、該クリアデータを払出制御センサオフ未検出回数にセーブする(ステップHO12)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHO20へ移行する。
ステップHO5の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出制御センサ61hのオフ未検出回数をロードし、これを未検出回数データとする(ステップHO13)。そして、払出制御用CPU56aは、未検出回数データを+01H(1加算)し(ステップHO14)、その加算後の未検出回数データを払出制御センサオフ未検出回数にセーブする(ステップHO15)。次に、払出制御用CPU56aは、未検出回数データを払出制御センサオフ未検出回数の最大値(本実施形態では3回(03H))と比較し(ステップHO16)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHO17)。ステップHO17の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHO20に移行する。一方、ステップHO17の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHO18)、払出エラーフラグのビット2をセットし(ステップHO19)、その後にステップHO20へ移行する。
ステップHO20に移行した払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容を+01H(1加算)する(ステップHO21)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、1つ進んで払出ソレノイドオフ処理から払出計数センサチェック処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出ソレノイドオフ処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「02H」から「03H」になり、球貸し制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「05H」から「06H」になる。次に、払出制御用CPU56aは、100m秒タイマ初期値をセットし、これをタイマデータにするとともに(ステップHO22)、該タイマデータ(100m秒)を賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHO23)。
ステップHO8の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHO24)、払出SOL出力バッファのビット1をセットする(ステップHO25)。次に、払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする(ステップHO26)。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容を−01H(1減算)する(ステップHO27)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、1つ戻って払出ソレノイドオフ処理から払出ソレノイド作動処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出ソレノイドオフ処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「02H」から「01H」になり、球貸し制御処理から払出ソレノイド作動処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「05H」から「04H」になる。その後、払出制御用CPU56aは、ステップHO22に移行する。
次に、払出計数センサチェック処理を図39にしたがって説明する。この処理は、払出ソレノイド作動処理又は払出ソレノイドオフ処理で払出制御センサ61hのオフが検出された場合に払出計数センサ61iの故障をチェックするための処理である。
払出計数センサチェック処理にて払出制御用CPU56aは、賞球制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHP1)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHP2)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHP3)。ステップHP3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサオン未検出回数をロードし、これを未検出回数データとする(ステップHP4)。払出計数センサオン未検出回数は、払出計数センサ61iのオンの未検出回数を示し、払出ユニットエラーフラグ2を作成するために使用される。次に、払出制御用CPU56aは、未検出回数データを+01H(1加算)し(ステップHP5)、その加算後の未検出回数データを払出計数センサ61iのオン未検出回数にセーブする(ステップHP6)。
次に、払出制御用CPU56aは、未検出回数データと払出計数センサ61iのオン未検出回数の最大値(本実施形態では3回(03H))を比較し(ステップHP7)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHP8)。ステップHP8の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHP11に移行する。一方、ステップHP8の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップHP9)、払出球エラーフラグのビット1(払出ユニットエラーフラグ2)をセットし(ステップHP10)、ステップHP11に移行する。
ステップHP11に移行した払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容の−01H(1減算)を3回実行する(ステップHP12)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、3つ戻って払出計数センサチェック処理から賞球払出し準備処理又は球貸し準備処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出計数センサチェック処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「03H」から「00H」になり、球貸し制御処理から払出計数センサチェック処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「06H」から「03H」になる。その後、払出制御用CPU56aは、払出計数センサチェック処理を終了する。
ステップHP3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)し、その減算後のタイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHP14)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHP15)。そして、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHP16)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHP17)。ステップHP17の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサチェック処理を終了する。
ステップHP17の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、モジュールカウンタ記憶エリアの内容をロードし、これをカウンタアドレスとする(ステップHP18)。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタアドレスの内容を+01H(1加算)する(ステップHP19)。これにより、賞球モジュールカウンタ及び貸し球モジュールカウンタの示す処理は、1つ進んで払出計数センサチェック処理から賞球球切り間隔処理又は球貸し球切り間隔処理に切り替わる。すなわち、賞球制御処理から払出計数センサチェック処理にジャンプした場合には賞球モジュールカウンタの値が「03H」から「04H」になり、球貸し制御処理から払出計数センサチェック処理にジャンプした場合には球貸しモジュールカウンタの値が「06H」から「07H」になる。その後、払出制御用CPU56aは、払出計数センサチェック処理を終了する。
本実施形態の払出計数センサチェック処理では、ステップHP17を否定判定することが正常な動作の流れとなる。また、払出計数センサチェック処理では、ステップHP3を肯定判定した場合、ステップHP4〜HP12の処理にて払出ユニットエラーの発生条件の1つを検出する。すなわち、これらの処理では、払出制御センサ信号がオンからオフに切り替わり、払出計数センサ61iが遊技球を検出していない場合のエラーを検出し、払出計数センサ61iに異常が発生しているか否かを判定する。そして、本実施形態では、前述の状態が3回連続した場合に払出ユニットエラーの発生を認識し得るようになっている。
次に、賞球球切り間隔処理を図40にしたがって説明する。
賞球球切り間隔処理にて払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「06H(低速モード作動処理)」をセットするとともに(ステップHQ1)、払出球エラーフラグのアドレスをセットする(ステップHQ2)。次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット3(払出ユニット球詰まりエラーフラグ)を判定し(ステップHQ3)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHQ4)。ステップHQ4の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHQ10に移行する。
ステップHQ4の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHQ5)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHQ6)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHQ7)。ステップHQ7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、遊技球の払出し途中なので、賞球球切り間隔処理を終了する。
ステップHQ7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、1球の遊技球の払出しが終了したので、図50に示すインターバル時間設定処理を実行する。インターバル時間は、遊技球の払出し間隔を示す時間であり、インターバル時間設定処理は、25球の遊技球の払出し単位でインターバル時間を設定するための処理である。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「05H(賞球払出終了処理)をセットし(ステップHQ9)、該カウンタデータを賞球モジュールカウンタにセーブする(ステップHQ10)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球球切り間隔処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を図41にしたがって説明する。
賞球払出終了処理にて払出制御用CPU56aは、賞球制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHR1)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHR2)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHR3)。ステップHR3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットする(ステップHR4)。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータを払出計数センサオン未検出回数にセーブするとともに(ステップHR5)、クリアデータ(00H(賞球払出し準備処理))を賞球モジュールカウンタにセーブする(ステップHR6)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球払出終了処理を終了する。
ステップHR3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)する(ステップHR7)。そして、払出制御用CPU56aは、減算後のタイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHR8)。その後、払出制御用CPU56aは、賞球払出終了処理を終了する。
次に、球貸し要望時間計測処理を図42にしたがって説明する。
球貸し要望時間計測処理にて払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHS1)、ポート2出力バッファのビット6(PRDY信号)をセットし(ステップHS2)、さらにポート2出力バッファのビット7(EXS信号)をリセットする(ステップHS3)。次に、払出制御用CPU56aは、システムフラグをロードする(ステップHS4)。そして、払出制御用CPU56aは、システムフラグのビット0(払出開始フラグ)を判定し(ステップHS5)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHS6)。ステップHS6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し要望時間計測処理を終了する。
ステップHS6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグをロードする(ステップHS7)。そして、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグと00Hを比較し(ステップHS8)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHS9)。すなわち、エラーの発生状態を確認する。ステップHS9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し要望時間計測処理を終了する。
ステップHS9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し総数をロードする(ステップHS10)。そして、払出制御用CPU56aは、球貸し総数と00Hを比較し(ステップHS11)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHS12)。ステップHS12にて払出制御用CPU56aは、遊技者に払出すべき貸し球が存在するか否かを判定する。ステップHS12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「03H(球貸し準備処理)」をセットするとともに(ステップHS13)、該カウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHS14)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し要望時間計測処理を終了する。
ステップHS12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「0AH(タイムオーバー処理)」をセットするとともに(ステップHS15)、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHS16)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット6(BRDY信号)を判定し(ステップHS17)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHS18)。ステップHS18の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHS35(図43)に移行する。ステップHS18の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグAのアドレスをセットする(ステップHS19)。入力エッジフラグAは、払出計数センサ信号(ビット0)、払出制御センサ信号(ビット1)、払出確認スイッチ信号(ビット2)、RWMクリア信号(ビット3)、満杯スイッチ信号(ビット4)、VL信号(ビット5)、BRDY信号(ビット6)及びBRQ信号(ビット7)の入力状態を示すフラグである。入力エッジフラグAは、8ビットのデータから構成される。入力エッジフラグAは、2回連続でオンの信号を入力したときにセットされる。
次に、払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグAのビット7(BRQ信号)を判定し(ステップHS20)、その判定結果は「1」であるか否かを判定する(ステップHS21)。ステップHS21の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHS27(図43)に移行する。
ステップHS21の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHS22)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータと39H(57m秒)を比較し(ステップHS23)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHS24)。ステップHS24の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHS33(図43)に移行する。一方、ステップHS24の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを+01H(1加算)する(ステップHS25)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHS26)。球貸し制御汎用タイマは、球貸し制御処理に係る時間を示し、処理間を監視するためのタイマとして使用される。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し要望時間計測処理を終了する。
次に、図43に示すステップHS27に移行した払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと1EH(30m秒)を比較し(ステップHS28)、Cフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップHS29)。ステップHS29の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHS33に移行する。ステップHS29の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータと39H(57m秒)を比較し(ステップHS30)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHS31)。ステップHS31の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHS33に移行する。
ステップHS31の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「01H(払出確認スイッチ待機処理)」をセットする(ステップHS32)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタにセーブするためのカウンタデータをセットする(ステップHS33)。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHS33でセットしたカウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHS34)。ステップHS34において、ステップHS32を経由した場合には球貸しモジュールカウンタに「01H」がセーブされるとともに、ステップHS18又はステップHS24を肯定判定した場合には球貸しモジュールカウンタに「0AH」がセーブされる。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHS35)、該クリアデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHS36)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し要望時間計測処理を終了する。
次に、払出確認スイッチ待機処理を図44にしたがって説明する。
払出確認スイッチ待機処理にて払出制御用CPU56aは、システムフラグをロードする(ステップHT1)。そして、払出制御用CPU56aは、システムフラグのビット0(払出開始フラグ)を判定し(ステップHT2)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHT3)。ステップHT3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出確認スイッチ待機処理を終了する。
ステップHT3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットする(ステップHT4)。そして、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのビット4(遊技球不足エラーフラグ)を判定し(ステップHT5)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHT6)。ステップHT6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHT19に移行する。一方、ステップHT6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグをロードし、これをチェックデータとする(ステップHT7)。そして、払出制御用CPU56aは、チェックデータと00Hを比較し(ステップHT8)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHT9)。ステップHT9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出確認スイッチ待機処理を終了する。
ステップHT9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHT10)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータを+01H(1加算)し(ステップHT11)、該タイマデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHT12)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと14H(20m秒)を比較し(ステップHT13)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHT14)。ステップHT14の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出確認スイッチ待機処理を終了する。
ステップHT14の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「02H(要望了解時間計測処理)」をセットし(ステップHT15)、該カウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHT16)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHT17)、ポート2出力バッファのビット7(EXS信号)をセットし(ステップHT18)、ステップHT19に移行する。ステップHT19に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータに00Hをセットする。その後、払出制御用CPU56aは、払出確認スイッチ待機処理を終了する。
次に、要望了解時間計測処理を図45にしたがって説明する。
要望了解時間計測処理にて払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「0AH(タイムオーバー処理)」をセットするとともに(ステップHU1)、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHU2)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット7(BRQ信号)を判定し(ステップHU3)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHU4)。ステップHU4の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHU10に移行する。
ステップHU4の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHU5)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと38H(56m秒)を比較し(ステップHU6)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHU7)。ステップHU7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHU18に移行する。ステップHU7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを+01H(1加算)し(ステップHU8)、該タイマデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHU9)。その後、払出制御用CPU56aは、要望了解時間計測処理を終了する。
ステップHU10に移行した払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと1DH(29m秒)を比較し(ステップHU11)、Cフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップHU12)。ステップHU12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHU18に移行する。ステップHU12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータと38H(56m秒)を比較し(ステップHU13)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHU14)。ステップHU14の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHU18に移行する。ステップHU14の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「03H(球貸し準備処理)」をセットする(ステップHU15)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し数データをセットするとともに(ステップHU16)、該球貸し数データを球貸し総数にセーブし(ステップHU17)、ステップHU18に移行する。
ステップHU18に移行した払出制御用CPU56aは、カウンタデータをセットする。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHU19)。ステップHU19において、ステップHS17を経由した場合には球貸しモジュールカウンタに「03H」がセーブされるとともに、ステップHU7、ステップHU12又はステップHU14を肯定判定した場合には球貸しモジュールカウンタに「0AH」がセーブされる。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータに00Hをセットする(ステップHU20)。その後、払出制御用CPU56aは、要望了解時間計測処理を終了する。
要望了解時間計測処理では、BRQ信号(貸出し要求信号)の入力に応じて球貸し総数が記憶されて管理される。したがって、本実施形態では、球貸し総数を管理する払出制御用CPU56aと球貸し総数を記憶する払出制御用RWM56cが、払出制御側払出し総数管理部として機能する。
次に、球貸し準備処理を図46にしたがって説明する。
球貸し準備処理にて払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHV1)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと00Hを比較し(ステップHV2)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHV3)。ステップHV3にて払出制御用CPU56aは、賞球としての遊技球の払出しの準備段階であるか否か(払出しの途中であるか否か)を判定する。ステップHV3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し準備処理を終了する。ステップHV3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグをロードする(ステップHV4)。そして、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグと00Hを比較し(ステップHV5)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHV6)。ステップHV6にて払出制御用CPU56aは、エラーの発生状態を確認する。ステップHV6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し準備処理を終了する。
ステップHV6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHV7)。そして、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット1(払出制御センサ信号)を判定し(ステップHV8)、その比較結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHV9)。ステップHV9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し準備処理を終了する。ステップHV9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHV10)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHV11)。ステップHV11の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し準備処理を終了する。
ステップHV11の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「04H(払出ソレノイド作動処理)」をセットし(ステップHV12)、該カウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHV13)。次に、払出制御用CPU56aは、100m秒タイマ初期値としてセットするとともにこれをタイマデータとし(ステップHV14)、該タイマデータ(100m秒)を賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHV15)。次に、払出制御用CPU56aは、払出SOL出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHV16)、払出SOL出力バッファのビット1(払出ソレノイド)をセットする(ステップHV17)。ステップHV17にて払出制御用CPU56aは、払出ソレノイド61lをオンするための指示を生成する。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHV18)、該クリアデータを払出計数センサオン回数にセーブする(ステップHV19)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し準備処理を終了する。
次に、球貸し球切り間隔処理を図47にしたがって説明する。
球貸し球切り間隔処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップHW1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップHW2)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHW3)。ステップHW3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸し球切り間隔処理を終了する。
ステップHW3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、図50に示すインターバル時間設定処理を実行する(ステップHW4)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「08H(球貸し払出終了処理)」をセットし(ステップHW5)、該カウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHW6)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し球切り間隔処理を終了する。
次に、球貸し払出終了処理を図48にしたがって説明する。
球貸し払出終了処理にて払出制御用CPU56aは、賞球制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHX1)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHX2)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHX3)。ステップHX3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)し(ステップHX4)、該タイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする(ステップHX5)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し払出終了処理を終了する。
ステップHX3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHX6)、該クリアデータを払出計数センサオン未検出回数にセーブする(ステップHX7)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「03H(球貸し準備処理)」をセットするとともに(ステップHX8)、球貸し総数をロードする(ステップHX9)。そして、払出制御用CPU56aは、球貸し総数と00Hを比較し(ステップHX10)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHX11)。ステップHX11の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHX17に移行する。
ステップHX11の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「09H(球貸し継続確認処理)」をセットする(ステップHX12)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップHX13)、ポート2出力バッファのビット7(EXS信号)をリセットする(ステップHX14)。次に、払出制御用CPU56aは、256m秒タイマ初期値としてセットし、これをタイマデータとする(ステップHX15)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータ(256m秒)を球貸し制御汎用タイマにセーブし(ステップHX16)、ステップHX17に移行する。
ステップHX17に移行した払出制御用CPU56aは、カウンタデータをセットする。ステップHX17にて払出制御用CPU56aは、ステップHX11を肯定判定している場合には「09H」をセットし、ステップHX11を否定判定している場合には「03H」をセットする。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHX17でセットしたカウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHX18)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し払出終了処理を終了する。
次に、球貸し継続確認処理を図49にしたがって説明する。
球貸し継続確認処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットするとともに(ステップHY1)、カウンタデータとして「00H(球貸し要望時間計測処理)」をセットする(ステップHY2)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット6(BRDY信号)を判定し(ステップHY3)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップHY4)。ステップHY4の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHY14に移行する。
ステップHY4の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「01H(払出確認スイッチ待機処理)」をセットする(ステップHY5)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット7(BRQ信号)を判定し(ステップHY6)、その判定結果が「1」であるか否かを判定する(ステップHY7)。ステップHY7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHY14に移行する。一方、ステップHY7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、カウンタデータとして「0AH(タイムオーバー信号処理)」をセットする(ステップHY8)。次に、払出制御用CPU56aは、球貸し制御汎用タイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップHY9)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマデータと00Hを比較し(ステップHY10)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHY11)。ステップHY11の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップHY14に移行する。
ステップHY11の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを−01H(1減算)する(ステップHY12)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHY13)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し継続確認処理を終了する。
ステップHY14に移行した払出制御用CPU56aは、カウンタデータをセットする。ステップHY14にて払出制御用CPU56aは、ステップHY4を肯定判定している場合には「00H」をセットするとともに、ステップHY7を肯定判定している場合には「01H」をセットし、さらにステップHY11を肯定判定している場合には「0AH」をセットする。そして、払出制御用CPU56aは、ステップHY14でセットしたカウンタデータを球貸しモジュールカウンタにセーブする(ステップHY15)。次に、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップHY16)、該クリアデータを球貸し制御汎用タイマにセーブする(ステップHY17)。その後、払出制御用CPU56aは、球貸し継続確認処理を終了する。
次に、賞球球切り間隔処理(図40)のステップHQ8、及び球貸し球切り間隔処理(図47)のステップHW4で実行されるインターバル時間設定処理を図50にしたがって説明する。
インターバル時間設定処理にて払出制御用CPU56aは、25球切りカウンタをロードし、これをカウンタデータとする(ステップHZ1)。次に、払出制御用CPU56aは、1球の払出しが終了したのでカウンタデータを+01(1加算)し(ステップHZ2)、該カウンタデータを25球切りカウンタにセーブする(ステップHZ3)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマデータ(10m秒)をセットする(ステップHZ4)。そして、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと19H(25球)を比較し(ステップHZ5)、その比較結果が一致するか否かを判定する(ステップHZ6)。ステップHZ6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、24球以下なのでステップHZ10に移行する。
ステップHZ6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータ(170m秒)をセットするとともに(ステップHZ7)、クリアデータをセットする(ステップHZ8)。そして、払出制御用CPU56aは、クリアデータを25球切りカウンタにセーブし(ステップHZ9)、ステップHZ10に移行する。ステップHZ10に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータをセットし、ステップHZ11にてタイマデータを賞球制御汎用タイマにセーブする。ステップHZ10にて払出制御用CPU56aは、ステップHZ6を肯定判定(25球に達した)した場合にはタイマデータとして「170m秒」をセットするとともに、ステップHZ6を否定判定(25球未満)した場合にはタイマデータとして「10m秒」をセットする。その後、払出制御用CPU56aは、インターバル時間設定処理を終了し、賞球球切り間隔処理のステップHQ9又は球貸し球切り間隔処理のステップHW5からの処理を実行する。
インターバル時間設定処理では、所定球数(本実施形態では25球)を境界として遊技球の払出し間隔を変更するために、払出した遊技球の球数をカウントし、そのカウント数に応じて「10m秒」又は「170m秒」のインターバル時間を設定する。これらの時間は、賞球制御汎用タイマに設定され、払出制御用CPU56aは、設定されたタイマ値に応じて遊技球の払出し間隔を制御し、払出ユニット61を作動させる。なお、本実施形態では、遊技球を連続して払出す前提のもとで、タイマに10m秒が設定された場合には1球の遊技球の払出し後、処理時間を含めて12m秒の経過によって次の遊技球の払出動作が実行される。また、タイマに170m秒が設定された場合には25球の遊技球の払出し後、処理時間を含めて172m秒の経過によって次の遊技球の払出動作が実行される。本実施形態では、25球未満の場合に設定されるタイマ値が基本インターバル時間となり、25球に達した場合に設定されるタイマ値が基本インターバルよりも長い時間に定めた待機インターバル時間となる。また、待機インターバル時間は、基本インターバル時間を含んで構成されるので、待機インターバル時間から基本インターバル時間を減算した時間が追加インターバル時間になる。そして、本実施形態では、インターバル時間設定処理を実行する払出制御用CPU56aが、インターバル時間を設定して払出ユニット61を制御する制御部として機能する。
次に、図33のエラー処理で実行される各種のエラーチェック処理について図51〜図59にしたがって説明する。
最初に、エラー処理のステップHK1で実行される満杯エラーチェック処理を図51にしたがって説明する。
満杯エラーチェック処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップEA1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット4(満杯スイッチ信号)を判定し(ステップEA2)、その判定結果が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップEA3)。ステップEA3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、満杯スイッチオンタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップEA4)。満杯スイッチオンタイマは、満杯スイッチ89のオン時間を示し、満杯エラーフラグを作成するために使用する。次に、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値の下位バイトをセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEA5)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップEA6)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEA7)。ステップEA7の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEA11に移行する。
ステップEA7の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値の上位バイトをセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEA8)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップEA9)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEA10)。ステップEA10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEA19に移行する。一方、ステップEA10の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし(ステップEA11)、該タイマデータを満杯スイッチオンタイマにセーブする(ステップEA12)。その後、払出制御用CPU56aは、満杯エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK2からの処理を実行する。
ステップEA3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップEA13)、該クリアデータを満杯スイッチオンタイマにセーブする(ステップEA14)。次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットし(ステップEA15)、払出球エラーフラグのビット7(満杯エラーフラグ)をリセットする(ステップEA16)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットし(ステップEA17)、ポート2出力バッファのビット2(エラー1信号)をリセットする(ステップEA18)。その後、払出制御用CPU56aは、満杯エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK2からの処理を実行する。
ステップEA10の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットし(ステップEA19)、払出球エラーフラグのビット7(満杯エラーフラグ)をセットする(ステップEA20)。次に、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットし(ステップEA21)、ポート2出力バッファのビット2(エラー1信号)をセットする(ステップEA22)。その後、払出制御用CPU56aは、満杯エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK2からの処理を実行する。
満杯エラーチェック処理のステップEA22でセットされたポート2出力バッファのビット2のデータは、図34の出力処理で主制御用CPU54aに出力される。本実施形態では、満杯エラーチェック処理にて満杯エラー(貯留皿の満杯状態)の発生を検出する払出制御用CPU56aが、検出結果送受信部として機能する。
次に、エラー処理のステップHK2で実行される遊技球不足エラーチェック処理を図52にしたがって説明する。
遊技球不足エラーチェック処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップEB1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット2(払出確認スイッチ信号)を判定し(ステップEB2)、その判定結果は「0(零)」であるか否かを判定する(ステップEB3)。ステップEB3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、図53のステップEB17に移行する。
ステップEB3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップEB4)、該クリアデータを払出確認スイッチオフタイマにセーブする(ステップEB5)。払出確認スイッチオフタイマは、払出確認スイッチ69のオフ時間を示し、遊技球不足エラーフラグを作成するために使用する。次に、払出制御用CPU56aは、払出確認スイッチオンタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップEB6)。払出確認スイッチオンタイマは、払出確認スイッチ69のオン時間を示し、遊技球不足エラーフラグを作成するために使用する。
次に、払出制御用CPU56aは、800m秒タイマ初期値を下位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEB7)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップEB8)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEB9)。ステップEB9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEB13に移行する。一方、ステップEB9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、800m秒タイマ初期値を上位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEB10)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップEB11)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEB12)。ステップEB12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEB13に移行する。
ステップEB13に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出確認スイッチオンタイマにセーブする(ステップEB14)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球不足エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK3からの処理を実行する。一方、ステップEB12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEB15)、払出球エラーフラグのビット4(遊技球不足エラーフラグ)をリセットする(ステップEB16)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球不足エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK3からの処理を実行する。
図53のステップEB17に移行した払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットする。そして、払出制御用CPU56aは、クリアデータを払出確認スイッチオンタイマにセーブするとともに(ステップEB18)、払出確認スイッチオフタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップEB19)。次に、払出制御用CPU56aは、800m秒タイマ初期値の下位バイトをセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEB20)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップEB21)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEB22)。ステップEB22の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEB26に移行する。
ステップEB22の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、800m秒タイマ初期値の上位バイトをセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEB23)。次に、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップEB24)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEB25)。ステップEB25の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEB26に移行する。
ステップEB26に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出確認スイッチオンタイマにセーブする(ステップEB27)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球不足エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK3からの処理を実行する。一方、ステップEB25の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEB28)、払出球エラーフラグのビット4(遊技球不足エラーフラグ)をセットする(ステップEB29)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球不足エラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK3からの処理を実行する。
次に、エラー処理のステップHK3で実行される払出ユニットエラーチェック処理を図54にしたがって説明する。
払出ユニットエラーチェック処理にて払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタをロードする(ステップEC1)。次に、払出制御用CPU56aは、賞球モジュールカウンタと00H(賞球払出準備処理)を比較し(ステップEC2)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEC3)。ステップEC3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK4からの処理を実行する。
ステップEC3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタをロードする(ステップEC4)。そして、払出制御用CPU56aは、球貸しモジュールカウンタと00H(球貸し要望時間計測処理)を比較し(ステップEC5)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEC6)。ステップEC6の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK4からの処理を実行する。
ステップEC6の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグAのアドレスをセットする(ステップEC7)。そして、払出制御用CPU56aは、入力エッジフラグAのビット0(払出計数センサ信号)を判定し(ステップEC8)、その判定結果は「0(零)」であるか否かを判定する(ステップEC9)。ステップEC9にて払出制御用CPU56aは、賞球及び貸し球として遊技者に払出すべき遊技球が存在していないのに、払出計数センサ61iがオンしたか否かを判定する。ステップEC9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK4からの処理を実行する。
ステップEC9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出計数センサオン回数をロードし、これをカウンタデータとする(ステップEC10)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータを+01H(1加算)し(ステップEC11)、カウンタデータを払出計数センサオン回数にセーブする(ステップEC12)。次に、払出制御用CPU56aは、カウンタデータと払出計数センサオン回数の最大値(3回)を比較し(ステップEC13)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップHC14)。ステップHC14の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK4からの処理を実行する。一方、ステップEC14の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEC15)、払出球エラーフラグのビット0(払出ユニットエラーフラグ1)をセットする(ステップEC16)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニットエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK4からの処理を実行する。
次に、エラー処理のステップHK4で実行される払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を図55にしたがって説明する。
払出ユニット球詰まりエラーチェック処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップED1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット0(払出ユニットエラーフラグ1)を判定し(ステップED2)、その判定結果が一致するか否かを判定する(ステップED3)。ステップED3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、図56のステップED17に移行する。
ステップED3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップED4)、該クリアデータを払出計数センサオフタイマにセーブする(ステップED5)。払出計数センサオフタイマは、払出計数センサ61iのオフ時間を示し、払出ユニット球詰まりエラーフラグを作成するために使用する。次に、払出制御用CPU56aは、払出計数センサオンタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップED6)。払出計数センサオンタイマは、払出計数センサ61iのオン時間を示し、払出ユニット球詰まりエラーフラグを作成するために使用する。
次に、払出制御用CPU56aは、10秒タイマ初期値を下位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップED7)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップED8)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップED9)。ステップED9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップED13に移行する。
ステップED9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、10秒タイマ初期値を上位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップED10)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップED11)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップED12)。ステップED12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップED13に移行する。
ステップED13に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出計数センサオンタイマにセーブする(ステップED14)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK5からの処理を実行する。一方、ステップED12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップED15)、払出球エラーフラグのビット3(払出ユニット球詰まりエラーフラグ)をセットする(ステップED16)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK5からの処理を実行する。
図56のステップED17に移行した払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし、該クリアデータを払出計数センサオンタイマにセーブする(ステップED18)。次に、払出制御用CPU56aは、払出計数センサオフタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップED19)。次に、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値を下位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップED20)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップED21)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップED22)。ステップED22の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップED26に移行する。
ステップED22の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値を上位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップED23)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップED24)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップED25)。ステップED25の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップED26に移行する。
ステップED26に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出計数センサオフタイマにセーブする(ステップED27)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK5からの処理を実行する。一方、ステップED25の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップED28)、払出球エラーフラグのビット3(払出ユニット球詰まりエラーフラグ)をリセットする(ステップED29)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球詰まりエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK5からの処理を実行する。
次に、エラー処理のステップHK5で実行される払出ユニット球切れエラーチェック処理を図57及び図58にしたがって説明する。
払出ユニット球切れエラーチェック処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップEE1)。次に、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット1(払出制御センサ信号)を判定し(ステップEE2)、その判定結果は「0(零)」であるか否かを判定する(ステップEE3)。ステップEE3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、図58のステップEE17に移行する。
ステップEE3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし(ステップEE4)、該クリアデータを払出制御センサオフタイマにセーブする(ステップEE5)。払出制御センサオフタイマは、払出制御センサ61hのオフ時間を示し、払出ユニット球切れエラーフラグを作成するために使用する。次に、払出制御用CPU56aは、払出制御センサオンタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップEE6)。払出制御センサオンタイマは、払出制御センサ61hのオン時間を示し、払出ユニット球切れエラーフラグを作成するために使用する。
次に、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値の下位バイトをセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEE7)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップEE8)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEE9)。ステップEE9の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEE13に移行する。
ステップEE9の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、1秒タイマ初期値を上位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEE10)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップEE11)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEE12)。ステップEE12の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEE13に移行する。
ステップEE13に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出制御センサオンタイマにセーブする(ステップEE14)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球切れエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK6からの処理を実行する。一方、ステップEE12の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEE15)、払出球エラーフラグのビット5(払出ユニット球切れエラーフラグ)をセットする(ステップEE16)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球切れエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK6からの処理を実行する。
図58のステップEE17に移行した払出制御用CPU56aは、クリアデータをセットし、該クリアデータを払出制御センサオンタイマにセーブする(ステップEE18)。次に、払出制御用CPU56aは、払出制御センサオフタイマをロードし、これをタイマデータとする(ステップEE19)。次に、払出制御用CPU56aは、10秒タイマ初期値を下位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEE20)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの下位バイトを比較し(ステップEE21)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEE22)。ステップEE22の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEE26に移行する。
ステップEE22の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、10秒タイマ初期値を上位バイトにセットし、これをタイマ比較データとする(ステップEE23)。そして、払出制御用CPU56aは、タイマ比較データとタイマデータの上位バイトを比較し(ステップEE24)、その比較結果は一致するか否かを判定する(ステップEE25)。ステップEE25の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ステップEE26に移行する。
ステップEE26に移行した払出制御用CPU56aは、タイマデータを+0001Hし、該タイマデータを払出制御センサ61hのオフタイマにセーブする(ステップEE27)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球切れエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK6からの処理を実行する。一方、ステップEE25の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEE28)、払出球エラーフラグのビット5(払出ユニット球切れエラーフラグ)をセットする(ステップEE29)。その後、払出制御用CPU56aは、払出ユニット球切れエラーチェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK6からの処理を実行する。
払出ユニット球切れエラーチェック処理のステップEE29でセットされたポート2出力バッファのビット5のデータは、図34の出力処理で主制御用CPU54aに出力される。本実施形態では、払出ユニット球切れエラーチェック処理にて払出ユニット球切れエラー(遊技球の不足状態)の発生を検出する払出制御用CPU56aが、検出結果送受信部として機能する。
次に、エラー処理のステップHK6で実行される遊技球等貸出装置接続チェック処理を図59にしたがって説明する。
遊技球等貸出装置接続チェック処理にて払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのアドレスをセットする(ステップEF1)。そして、払出制御用CPU56aは、入力レベルフラグAのビット5(VL信号)を判定し(ステップEF2)、その判定結果は「1」であるか否かを判定する(ステップEF3)。ステップEF3の判定結果が否定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップEF4)、ポート2出力バッファのビット5(発射停止信号)をセットする(ステップEF5)。次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEF6)、払出球エラーフラグのビット6(遊技球等貸出装置未接続エラーフラグ)をセットする(ステップEF7)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球等貸出装置接続チェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK7からの処理を実行する。
ステップEF3の判定結果が肯定の場合、払出制御用CPU56aは、ポート2出力バッファのアドレスをセットするとともに(ステップEF8)、ポート2出力バッファのビット5(発射停止信号)をリセットする(ステップEF9)。次に、払出制御用CPU56aは、払出球エラーフラグのアドレスをセットするとともに(ステップEF10)、払出球エラーフラグのビット6(遊技球等貸出装置未接続エラーフラグ)をリセットする(ステップEF11)。その後、払出制御用CPU56aは、遊技球等貸出装置接続チェック処理を終了し、エラー処理(図33)のステップHK7からの処理を実行する。
遊技球等貸出装置接続チェック処理では、ステップEF3を否定判定した場合、すなわちカードユニット装置11が出力するVL信号(接続されていることを指示する信号)を入力していない場合、発射停止信号をセットする。発射停止信号は、図34の出力処理で発射制御基板57を介して出力される。発射停止信号を入力した発射制御基板57は、発射ユニット83の駆動を停止し、遊技球の発射を規制する(遊技球を発射させない)。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における遊技球の払出態様を図60〜図62にしたがって説明する。
図60は、賞球としての遊技球の払出し中に球貸しの要求があった場合の払出態様を示す。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、図35の賞球払出準備処理のステップHM1〜HM3で遊技者に払出すべき貸し球の存在を判定し、その判定結果に応じて賞球の払出しを実行するか否かが決定される。このため、遊技球の払出しについては、常に賞球よりも貸し球が優先される。また、賞球の払出しを開始させる場合には、貸し球に係る処理が初期段階にあること、すなわち球貸し要望時間計測処理の段階であることを条件としている。したがって、賞球の払出し途中で貸し球が払出されることなく、また貸し球の払出し途中で賞球が払出されることもない。
このような制御を実行する場合、遊技球は、図60に示すように払出される。すなわち、図60に示すように、例えば、2球目の賞球の払出し後、3球目の賞球の払出し前に球貸しの要求があった場合には、2球目の遊技球を賞球として払出した後、続いて貸し球としての遊技球が球貸し総数分、払出される。その後、球貸し総数分の遊技球の払出しが完了したならば、賞球の払出しが再開される。なお、賞球信号は、賞球としての遊技球が払出される毎にオフからオンになり、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)から主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力される。
図61は、貸し球としての遊技球の払出し中に賞球の要求があった場合の払出態様を示す。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、前述のように遊技球の払出しについて常に賞球よりも貸し球が優先される。このため、貸し球としての遊技球の払出し中に賞球の要求があった場合においては、貸し球としての遊技球の払出し完了後に賞球としての遊技球が払出されることになる。
このような制御を実行する場合、遊技球は、図61に示すように払出される。すなわち、図61に示すように、例えば、2球目の貸し球の払出し後から3球目の貸し球の払出し開始までのインターバル間(基本インターバル時間)に賞球の要求があった場合には、該賞球の要求に対する遊技球の払出しが保留され、残りの貸し球(3球目以降)が球貸し総数分優先して払出される。その後、球貸し総数分の遊技球の払出しが完了したならば、1球目の賞球の払出しが開始される。なお、賞球信号は、賞球としての遊技球が払出される毎にオフからオンになり、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)から主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力される。
図62は、25球の遊技球が連続して払出される場合の払出し態様を示す。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、図50のインターバル時間設定処理のステップHZ16で25球切りカウンタのカウント値が25球に達したか否かを判定し、その判定結果に応じて異なるインターバル時間(賞球制御汎用タイマ)を設定し、該時間に基づく払出し間隔で遊技球を順次払出す。そして、1球の遊技球は、払出ソレノイド61lがオンし、払出制御センサ61hがオンからオフになり、かつ払出計数センサ61iがオフからオンになることにより払出される。
具体的に言えば、1球目の遊技球が払出されると、該遊技球の払出し後にインターバル時間として時間T1(基本インターバル時間)が設定され、該時間T1の経過後に払出ソレノイド61lが再びオフからオンし、2球目の遊技球が払出される。以下、25球目の遊技球の払出しまで同じ動作を繰り返し、遊技球を順次払出す。そして、25球目の遊技球の払出しが完了したならば、該遊技球の払出し後にインターバル時間として時間T2(待機インターバル時間)を設定し、該時間T2の経過後に次の遊技球の払出しを開始させる。
なお、賞球総数と球貸し総数の合算値が25球に満たず、25球の遊技球を連続して払出すことができない場合には、遊技球の払出し完了後にインターバル時間として時間T1が設定され、該時間T1の経過後も次の遊技球の払出しが発生しないときにはそのまま待機する。インターバル時間(時間T1と時間T2)を設定する場合の指標となる「25球」は、賞球として払出された遊技球の球数と貸し球として払出された遊技球の球数の合算数である。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10から外部(ホールコンピュータHC)に出力される賞球情報の出力態様を説明する。賞球情報は、賞球としての遊技球を10球払出す毎に出力される情報であり、賞球情報信号として払出制御基板56から外部端子板53に出力され、その外部端子板53を介してホールコンピュータHCに出力される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図28の払出計数センサ入力処理により賞球としての遊技球が払出された場合に賞球数確認カウンタが1加算され、そのカウンタ値が10球になると賞球情報信号を出力するようになっている。払出計数センサ入力処理では、遊技球の払出し時において球貸し総数が存在する場合には貸し球の払出しと判断し(ステップHF6を否定判定)、前記払出し時に球貸し総数が「0(零)」で、かつ賞球総数が存在する場合には賞球の払出しと判断する(ステップHF12を否定判定)。そして、払出計数センサ入力処理では、賞球の払出しと判断した場合、1球の払出し毎に賞球数確認カウンタを1加算し、該カウンタ値が10球になると賞球情報カウンタをオフからオンし、賞球情報信号を時間T3(例えば、56m秒)の間出力する。なお、遊技球の払出し時に球貸し総数と賞球総数の何れもが「0(零)」の場合、その払出しについては賞球の払出しと判断せずに賞球数確認カウンタの値を更新しない。このような場合に払出された遊技球は、例えば払出ユニット61の誤作動などによって払出された過剰払出し球となる。
図63は、賞球としての遊技球が10球払出された場合を示す。
図63に示すように、球貸し総数が「0(零)」であって、賞球総数が「0(零)」でない場合には、払出計数センサ61iがオンする毎に賞球数確認カウンタの値が1加算される。そして、賞球数確認カウンタの値が「10」になると、賞球情報カウンタがオンとなって賞球情報信号がオンする。
図64は、賞球としての遊技球が10球に満たない状態で、賞球以外の遊技球が払出された場合を示す。図64は、賞球数確認カウンタが「7」までカウントしている状態、すなわち7球の遊技球が払出されている状態を示す。そして、図64に示すように、球貸し総数と賞球総数の何れもが「0(零)」の状態で遊技球が払出された場合(「8」を付した払出計数センサ信号)、賞球数カウンタは更新されず、現在のカウンタ値(この場合は「7」)を維持する。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出ユニット61から遊技球が払出される毎に自身で管理する貸し球総数をもとに、払出した遊技球が賞球であるか、又は貸し球であるかを判断し、賞球が払出された場合に該賞球としての遊技球の払出しの完了を示す賞球信号を出力する。そして、主制御基板54(主制御用CPU54a)は、賞球信号を入力した場合に自身で管理する主制御用賞球総数を減算する。したがって、主制御用賞球総数をもとに賞球の未払出し数を報知する賞球残数表示装置48において、正確な賞球の未払出し数を報知させることができる。
(2)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、遊技球の払出し時において賞球としての遊技球よりも貸し球としての遊技球を優先させて払出す制御を実行する。これにより、例えば、大当り遊技などの特定遊技状態時に、一度に多量の賞球が払出される場合においても迅速に貸し球の払出しを完了させることができる。また、例えば、賞球の払出し要求と貸し球の払出し要求とが同時に発生した場合でも、賞球総数を正しく管理することができ、遊技者に対して賞球を正確に払出すことができる。
(3)貸し球は、遊技者による球貸し操作部26の操作、すなわち遊技者の意思に基づいて払出されることから、遊技者の操作に対して迅速に応答でき、貸し球が払出されたことを遊技者に迅速に把握させることができる。また、球貸し操作部26に装備される度数表示器26cと関連付けて、該度数表示器26cの表示内容を迅速に書き換えることができ、遊技者の操作を迅速に反映させることができる。
(4)払出ユニット61を電磁ソレノイド式(払出ソレノイド61l)とすることにより、貸出し要求に対して迅速に貸し球を払出すための制御に切り換えることができる。すなわち、1球単位で払出し制御を切り換えることができる。
(5)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出制御用賞球総数が遊技者に払出すべき賞球の存在を示さないときであっても賞球の払出しがあると、主制御装置に賞球信号を出力する。すなわち、貸し球総数と払出制御用賞球総数が何れも「0(零)」の場合に遊技球の払出しがあった場合には、該遊技球の払出しを賞球の払出しとみなして賞球信号を出力する。そして、賞球信号を入力した主制御基板54(主制御用CPU54a)は、主制御用賞球総数を減算する。このため、パチンコ遊技機10から賞球として払出された遊技球のみを対象として正確な過剰払出し分の報知を行わせることができる。
(6)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出制御センサ61hと満杯スイッチ89の各検出信号(払出制御センサ信号、満杯スイッチ信号)をもとに状態を判別する。そして、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、遊技球の不足状態が発生した場合にはエラー2信号を主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力し、下皿23の満杯状態が発生した場合にはエラー2信号とは異なるエラー1信号を主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力する。そして、主制御基板54(主制御用CPU54a)は、入力した信号の種類に応じて異なるエラー指定コマンドをサブ統括制御基板70に出力し、エラーの状態に応じた報知を実行させる。したがって、遊技球の不足状態及び下皿23の満杯状態の各状態に応じた報知を実行させ、エラーの早期解決に寄与することができる。
(7)主制御基板54(主制御用CPU54a)と払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、それぞれ各別に賞球総数(主制御用賞球総数と払出制御用賞球総数)を管理し、払出ユニット61から賞球が払出される毎にそれぞれ管理している賞球総数を減算する。そして、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出ユニット61から賞球が払出された時、自身で管理する払出制御用賞球総数が遊技者に払出すべき賞球の存在を示さない場合には払出制御用賞球総数を減算しない一方で、賞球信号を主制御基板54(主制御用CPU54a)に出力する。主制御基板54(主制御用CPU54a)は、賞球信号を入力すると、自身で管理する主制御用賞球総数の値に関係なく該総数を減算する。その結果、このような自体が生じた場合には、払出制御基板56で管理する払出制御用賞球総数と主制御基板54で管理する主制御用賞球総数に差が生じる。そして、主制御基板54(主制御用CPU54a)は、主制御用賞球総数が予め定めた負の値に達すると、過剰払出し状態が発生したことを報知させる。このとき、本実施形態では、主制御基板54(主制御用CPU54a)が過剰払出し状態を指示する信号として遊技球の不足状態の報知を指示するエラー指定コマンドを流用して指示する。すなわち、主制御基板54(主制御用CPU54a)は、下皿23の満杯状態、遊技球の不足状態、過剰払出し状態のうち、遊技中に発生頻度が最も高い満杯状態については専用のエラー指定コマンドを用いて報知を指示し、満杯状態よりも発生頻度が低い遊技球の不足状態と該不足状態よりもさらに発生頻度が低い過剰払出し状態については兼用のエラー指定コマンドを用いて報知を指示する。したがって、過剰払出し状態などの発生頻度が低いものに関して兼用の信号を用いることで報知に係る制御負担を軽減させることができる。また、信号を兼用することで信号線の数も減らすことができ、制御構成を簡素化することもできる。
(8)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出ユニット61から遊技球が払出される毎に自身で管理する貸し球総数と払出制御用賞球総数をもとに、払出した遊技球が賞球として払出されているかを判断し、賞球として払出されている場合に自身で管理する賞球数確認カウンタの値を更新する。すなわち、払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、貸し球として遊技者に払出すべき遊技球が存在しない場合で、かつ賞球として遊技者に払出すべき遊技球が存在する場合に、賞球としての遊技球が払出されたと判断する。したがって、1台の払出ユニット61で賞球と貸し球を払出す場合において、遊技場などに設置されるホールコンピュータHCに対して賞球として払出した遊技球の数に係る遊技情報(賞球情報)を正確に出力することができる。
(9)賞球情報信号は、主制御基板54を経由して外部端子板53に出力される。このため、払出制御基板56と外部端子板53との間に賞球情報信号の伝送路となる信号線を直接設ける必要がなく、パチンコ遊技機10の配線系統を簡素化することができる。
(10)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、貸し球総数及び払出制御用賞球総数の何れもが遊技者に払出すべき遊技球の存在を示さないときであっても遊技球の払出しがあると、主制御基板54(主制御用CPU54a)に賞球信号を出力する一方で、賞球数確認カウンタの値は更新しない。そして、賞球信号を入力した主制御基板54(主制御用CPU54a)は、主制御用賞球総数を減算する。このため、遊技場などに設置されるホールコンピュータHCに対しては賞球として払出した遊技球の数に係る賞球情報を正確に出力でき、かつ賞球残数表示装置48を用いて過剰払出し状態の報知、すなわち機内部で賞球の払出しに関して異常が発生したことを報知させることもできる。
(11)払出制御基板56(払出制御用CPU56a)は、払出した遊技球の数が一定数(本実施形態では25球)に達する毎に待機インターバル時間(図62の時間T2)を設定するので、多量の遊技球を払出す場合であっても払出ユニット61に過度の負担を強いることがない。そして、払出した遊技球の数は、賞球と貸し球を合算した値として管理される。このため、待機インターバル時間を設定するための制御の共通化を図ることができる。したがって、1台の払出ユニット61で賞球と貸し球を払出す場合において、遊技球の払出しに係る制御を簡素化しつつ、遊技球を効率よく払出すことができる。
(12)払出した遊技球の数が一定数単位の値未満(本実施形態では25球未満)で、払出すべき遊技球(貸し球と賞球)が存在しない場合には、その時点までに計数している遊技球の数(25球切りカウンタの値)をリセットする。これにより、少数の遊技球を断続的に払出すような状況下において一定数単位毎に待機インターバル時間が設定されることなく、遊技球の払出し効率の低下を抑制できる。すなわち、少数の遊技球を断続的に払出すような状況下では、払出し完了後、次の遊技球の払出し迄に払出ユニット61を待機させることができるため、このような状況下において一定数単位毎に待機インターバル時間を設定することは却って払出し効率の低下に繋がる。したがって、遊技球の払出し状況に応じて自然に払出ユニット61が待機しているような状況下での待機インターバル時間の設定を行わないことで払出し効率の低下を抑制できる。
(13)待機インターバル時間を設定するための遊技球の払出し数を1回の貸出し要求(BRQ信号)に応じて払出す貸し球の数に設定した。これにより、1回の貸出し要求に応じて払出される貸し球の払出数分の遊技球を一気に払出すことができる。すなわち、前記貸し球の払出数分の遊技球を払出している途中に待機インターバル時間が設定され難くなる。また、複数回の貸出し要求に応じて払出される数単位で待機インターバル時間を設定すると、払出装置が連続作動して負担を強いることになるが、このような状況の発生も回避できる。
(14)検出回路90は、制御用信号線SLが主制御基板54と払出制御基板56との間で正常に接続されているときであって払出制御基板56(払出制御用CPU56a)がエラー信号を出力するために制御用信号線SLが接地されていない場合、又は制御用信号線SLが主制御基板54と払出制御基板56との間で接続されていないために制御用信号線SLが払出制御基板56により接地されていない場合、所定の電圧を主制御基板54側に印加する。このため、コネクタが外れたなどの理由により、制御用信号線SLが断線した場合、検出回路90から主制御基板54側に電圧が印加される。この場合、主制御基板54にエラー信号が入力されたときと同じ状態となるので、主制御基板54は、エラー信号が入力されたものとして、サブ統括制御基板70にエラー状態の報知を指示するエラー指定コマンドを出力する。これにより、報知装置(本実施形態ではスピーカ20,21)は、エラー状態を報知する。このため、パチンコ遊技機10にエラーが発生したことを容易に発見することができる。
(15)また、制御用信号線SLの非接続状態を検出するために専用の信号線を設ける必要がなく、また、主制御基板54は、制御用信号線SLが断線した場合、払出制御基板56がエラー信号を出力した場合と同じ処理を行うので、専用の異常検出プログラムを用意する必要もない。
(16)状態表示装置56dは、払出制御用CPU56aがエラー状態(満杯エラー、払出ユニット球切れエラーなど)の発生を検出すると、エラーの種類を識別し得る形態でエラー表示を行う。このため、報知装置(本実施形態ではスピーカ20,21)によりエラー状態(満杯エラーや賞球切れエラー(払出ユニット球切れエラーのこと))が報知されたときに、状態表示装置56dを見ることにより何れのエラーが発生したかを確認することができる。また、前記報知装置によりエラー状態が報知されたときに、状態表示装置56dがエラー状態を報知していなかった場合には、制御用信号線SLに異常があることを容易に発見することができる。
(17)払出制御センサ61hの検出結果をもとに払出ユニット球切れエラーの発生状態を検出する(図57の払出ユニット球切れエラーチェック処理)。払出制御センサ61hは、払出ユニット61の払出動作が正常に行われたか否かを検出するために用いるセンサでもある。したがって、払出ユニット球切れエラーの検出と払出動作の検出を1つのセンサで兼用することで、これらの検出を別々に行うために他のセンサを新たに設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、賞球残数表示装置48にて過剰払出し状態を報知する場合、その報知態様を変更しても良い。例えば、過剰払出数を負の値にし、該値を賞球残数表示装置48に表示させて過剰払出し状態を報知しても良い。
○ 実施形態において、賞球残数表示装置48の配置や構成を変更しても良い。例えば、前枠16、上皿15や遊技盤YBの遊技領域H1に配置しても良い。また、遊技機設置設備に装備しても良い。
○ 実施形態において、払出確認スイッチ69の検出結果に基づく遊技球不足エラーを報知しても良い。この場合、払出確認スイッチ69は、前記第1通路で異常(エラー)が発生したか否かを検出するエラー検出手段になる。払出確認スイッチ69は、前記第1通路内に予め定めた一定球数(前記実施形態では25球)の遊技球が停留されているか否かを検出するためのスイッチ(遊技球不足エラーを検出するためのスイッチ)であることから、払出ユニット61よりも上流側において遊技球の有無を検出し得る。したがって、払出すべき遊技球が不足することを早期に検出し、その検出結果をもとに早期にエラー報知を行うことができる。
○ 実施形態は、上皿15と下皿23の2つの貯留皿を具備したパチンコ遊技機10に具体化したが、上皿と下皿を兼用した1つの貯留皿を具備したパチンコ遊技機に具体化しても良い。この場合、払出ユニット61と貯留皿を接続する通路が第2通路となり、該通路上に満杯スイッチが装備される。
○ 実施形態では、エラーが発生すると遊技球の払出しを停止させているが、払出しの停止に加えて遊技球の発射を停止させるようにしても良い。この場合、遊技球を発射できなくなるので、例えば多量の遊技球の獲得チャンスとなり得る大当り遊技中に満杯エラーが発生し、遊技球の発射が停止すると、大入賞口装置41が開放時間によっても閉鎖制御されることにより遊技球の獲得チャンスを逸することになる。したがって、制御用信号線SLの異常検出を行うことで遊技者に不利益を与えにくくすることができる。
○ 実施形態では、満杯エラーと払出ユニット切れエラーの発生時にエラー信号を出力する制御用信号線SLに検出回路90を設けたが、その他のエラー発生を主制御基板54側に指示する構成の場合には、該エラーを指示する信号線に検出回路90を設けても良い。
○ 実施形態では、賞球としての遊技球を10球払出す毎に賞球情報信号を出力しているが、賞球情報信号の出力契機となる払出し数は変更しても良い。また、払出制御基板56と外部端子板53を直接信号線で接続して信号を出力するようにしても良い。
○ 実施形態において、基本インターバル時間(図62の時間T1)と待機インターバル時間(図62の時間T2)の時間は変更しても良い。また、待機インターバル時間を設定する場合の遊技球の払出し数は変更しても良い。例えば、払出条件の成立時に遊技者に払出される賞球の最大数分を前記遊技球の払出し数に設定しても良い。
○ 実施形態において、一球の遊技球の払出し完了後の25球切りカウンタの値が一定数単位の値未満の場合であって、かつ遊技者に払出すべき賞球及び貸し球が存在しない場合にはその時点までに払出した遊技球の数を保持しても良い。そして、遊技者に払出すべき遊技球の発生により前記遊技球の数の更新を再開さても良い。この構成によれば、遊技者に払出すべき遊技球が存在しなくなった場合でも前記遊技球の数を初期値にリセットすることなく保持することで、払出すべき遊技球が存在するか否かの判定や一定数単位未満での遊技球の数のリセットなどの処理が不要となり、払出し制御を簡素化(制御プログラムの簡素化)することができる。
○ 実施形態において、遊技媒体貸出用ユニットとしてはプリペイドカードを投入する形式に限らず、コインを投入する形式に変更しても良い。
○ 実施形態において、エラー1信号やエラー2信号に基づくエラー報知の報知態様を変更しても良い。例えば、表示装置によるエラー報知やランプの発光によるエラー報知に変更しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)遊技の進行を制御する主制御装置と、遊技媒体を遊技者に払出す払出装置と、前記主制御装置と前記払出装置との間に接続され、前記払出装置の動作を制御する払出制御装置と、前記払出装置が払出した前記遊技媒体を検出する毎に前記払出制御装置に払出検出信号を出力する払出検出手段とを備え、前記払出装置は、遊技場の遊技機設置設備に設置された際に前記遊技機設置設備から供給される遊技媒体を貯留する貯留部材に対し該貯留部材の遊技媒体を前記払出装置に案内する第1通路に接続されており、前記第1通路を介して供給された前記遊技媒体を1個単位で前記払出装置から払い出すための媒体払出手段を有するとともに、遊技者が保留する前記遊技媒体を貯留する貯留皿に対して前記媒体払出手段の作動によって前記払出装置から払い出された遊技球を前記貯留皿に案内する第2通路に接続されており、前記第1通路には前記払出装置における前記媒体払出手段の作動停止時において前記貯留部材から供給された前記遊技媒体が前記第1通路内であって、前記払出装置における前記媒体払出手段の上流側に停留されており、前記媒体払出手段の作動に伴って前記第1通路内の前記遊技媒体が前記払出装置から順次、前記媒体払出手段の下流側となる前記第2通路に払出されるとともに前記第1通路には前記払出装置から前記遊技媒体が払出される毎に前記貯留部材の遊技媒体が補給され、前記貯留皿には遊技者の操作により前記第2通路を介して前記貯留皿に到達した遊技媒体を前記貯留皿内に貯留する貯留状態及び前記貯留皿内の遊技媒体を外部に排出する貯留解除状態に切換える切換機構が設けられた遊技機において、前記第1通路、前記第2通路又は前記払出装置のいずれかにエラーが発生したか否かを検出するエラー検出手段を備え、前記エラー検出手段は、前記払出制御装置に接続されて検出結果を前記払出制御装置に出力し、前記払出制御装置は、予め定めた遊技媒体の払出条件が成立すると前記払出装置の前記媒体払出手段を作動させて前記払出条件に応じた数の遊技媒体を払出させるように前記媒体払出手段に対して動作信号を出力する制御部と、前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合、前記主制御装置側に所定の電圧を印加することによりエラー状態になったことを示すエラー信号を出力する検出結果送受信部を含み、前記主制御装置には、前記エラー状態であることを報知する報知装置の報知内容を制御する報知制御装置が接続されているとともに、前記主制御装置と前記払出制御装置との間を接続する制御用信号線が接続しているか否かを検出するための接続状態検出用回路が設けられ、前記接続状態検出用回路は、前記制御用信号線に接続されており、該制御用信号線に所定の電圧を印加し続けるように構成され、前記払出制御装置は、前記エラー信号を出力しない場合には前記制御用信号線を接地して、前記制御用信号線に印加される電圧を接地側に逃がす一方、前記エラー信号を出力する場合には前記制御用信号線を接地しないように切り換えて、前記制御用信号線に印加される電圧を主制御装置側に印加させ、前記主制御装置は、前記接続状態検出用回路から電圧を印加された場合には、前記エラー信号を入力したとして、エラー状態の報知を指示する報知信号を報知制御装置に出力し、前記接続状態検出用回路は、前記制御用信号線が前記払出制御装置と前記主制御装置との間で正常に接続されているときであって前記払出制御装置が前記エラー信号を出力するために前記制御用信号線が接地されていない場合、又は前記制御用信号線が前記払出制御装置と前記主制御装置との間で接続されていないために前記制御用信号線が前記払出制御装置により接地されていない場合、前記所定の電圧を主制御装置側に印加することを特徴とする遊技機。
(ロ)前記エラー検出手段は、少なくとも、前記第1通路内であって前記上流側に所定個数の遊技媒体が停留されているか否かを検出する第1検出手段と、前記貯留皿における遊技媒体の貯留量が前記遊技媒体の外部排出を遊技者に促す貯留量に達したか否かを検出する第2検出手段とを含み、前記第1検出手段と前記第2検出手段は別々の信号線を介して前記払出制御装置に接続されてそれぞれ検出結果を格別に前記払出制御装置に出力するように構成され、前記払出制御装置の前記検出結果送受信部は、前記第1検出手段からの異常検出信号を入力して前記第1検出手段によって前記所定個数の遊技媒体が停留されていない旨が検出された場合、及び前記第2検出手段からの異常検出信号を入力して前記第2検出手段によって前記遊技媒体の貯留量が該遊技媒体の外部排出を遊技者に促すレベルの貯留量に達している旨が検出された場合には払出装置がエラー状態になったことを示すエラー信号を出力することを特徴とする前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記払出制御装置には、不足状態又は満杯状態であることを報知する状態報知手段が備えられ、前記払出制御装置は、前記第1検出手段から異常検出信号を入力し、前記第1検出手段によって前記所定個数の遊技媒体が停留されていない旨が検出された場合には、払出すべき遊技媒体が不足している不足状態であることを前記状態報知手段に報知させるように前記状態報知手段を制御するとともに、前記第2検出手段から異常検出信号を入力し、前記第2検出手段によって前記遊技媒体の貯留量が該遊技媒体の外部排出を遊技者に促すレベルの貯留量に達している旨が検出された場合には前記貯留皿が前記遊技媒体により満杯状態であることを前記状態報知手段に報知させるように前記状態報知手段を制御することを特徴とする技術的思想(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)遊技の進行を制御する主制御装置と、遊技媒体を遊技者に払出す払出装置と、前記主制御装置と前記払出装置との間に接続され、前記払出装置の動作を制御する払出制御装置と、前記払出装置が払出した前記遊技媒体を検出する毎に前記払出制御装置に払出検出信号を出力する払出検出手段とを備え、前記払出装置は、遊技場の遊技機設置設備に設置された際に前記遊技機設置設備から供給される遊技媒体を貯留する貯留部材に対し該貯留部材の遊技媒体を前記払出装置に案内する第1通路に接続されており、前記第1通路を介して供給された前記遊技媒体を1個単位で前記払出装置から払い出すための媒体払出手段を有するとともに、遊技者が保留する前記遊技媒体を貯留する第1貯留皿に対して前記媒体払出手段の作動によって前記払出装置から払い出された遊技球を前記第1貯留皿に案内する第2通路に接続されており、前記第1通路には前記払出装置における前記媒体払出手段の作動停止時において前記貯留部材から供給された前記遊技媒体が前記第1通路内であって、前記払出装置における前記媒体払出手段の上流側に停留されており、前記媒体払出手段の作動に伴って前記第1通路内の前記遊技媒体が前記払出装置から順次、前記媒体払出手段の下流側となる前記第2通路に払出されるとともに前記第1通路には前記払出装置から前記遊技媒体が払出される毎に前記貯留部材の遊技媒体が補給され、前記第1貯留皿には前記第2通路により前記第1貯留皿へ案内された前記遊技媒体が前記第1貯留皿から溢れ出た場合に該遊技媒体を貯留する第2貯留皿が第3通路を介して接続されており、前記第1貯留皿から溢れ出た前記遊技媒体は前記第3通路により前記第2貯留皿へ案内され、前記第2貯留皿には、遊技者の操作により前記第3通路を介して前記第2貯留皿に到達した遊技媒体を前記第2貯留皿内に貯留する貯留状態及び前記第2貯留皿内の遊技媒体を外部に排出する貯留解除状態に切換える切換機構が設けられた遊技機において、前記第1通路、前記第3通路又は前記払出装置のいずれかにエラーが発生したか否かを検出するエラー検出手段を備え、前記エラー検出手段は、前記払出制御装置に接続されて検出結果を前記払出制御装置に出力し、前記払出制御装置は、予め定めた遊技媒体の払出条件が成立すると前記払出装置の前記媒体払出手段を作動させて前記払出条件に応じた数の遊技媒体を払出させるように前記媒体払出手段に対して動作信号を出力する制御部と、前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合、前記主制御装置側に所定の電圧を印加することにより払出装置がエラー状態になったことを示すエラー信号を出力する検出結果送受信部を含み、前記主制御装置には、前記エラー状態であることを報知する報知装置の報知内容を制御する報知制御装置が接続されているとともに、前記主制御装置と前記払出制御装置との間を接続する制御用信号線が接続しているか否かを検出するための接続状態検出用回路が設けられ、前記接続状態検出用回路は、前記制御用信号線に接続されており、該制御用信号線に所定の電圧を印加し続けるように構成され、前記払出制御装置は、前記エラー信号を出力しない場合には前記制御用信号線を接地して、前記制御用信号線に印加される電圧を接地側に逃がす一方、前記エラー信号を出力する場合には前記制御用信号線を接地しないように切り換えて、前記制御用信号線に印加される電圧を主制御装置側に印加させ、前記主制御装置は、前記接続状態検出用回路から電圧を印加された場合には、前記エラー信号を入力したとして、エラー状態の報知を指示する報知信号を報知制御装置に出力し、前記接続状態検出用回路は、前記制御用信号線が前記払出制御装置と前記主制御装置との間で正常に接続されているときであって前記払出制御装置が前記エラー信号を出力するために前記制御用信号線が接地されていない場合、又は前記制御用信号線が前記払出制御装置と前記主制御装置との間で接続されていないために前記制御用信号線が前記払出制御装置により接地されていない場合、前記所定の電圧を主制御装置側に印加することを特徴とする遊技機。
(ホ)前記エラー検出手段は、少なくとも、前記第1通路内であって前記上流側に所定個数の遊技媒体が停留されているか否かを検出する第1検出手段と、前記第2貯留皿における遊技媒体の貯留量が前記遊技媒体の外部排出を遊技者に促す貯留量に達したか否かを検出する第2検出手段とを含み、前記第1検出手段と前記第2検出手段は別々の信号線を介して前記払出制御装置に接続されてそれぞれ検出結果を格別に前記払出制御装置に出力するように構成され、前記払出制御装置の前記検出結果送受信部は、前記第1検出手段からの異常検出信号を入力して前記第1検出手段によって前記所定個数の遊技媒体が停留されていない旨が検出された場合、及び前記第2検出手段からの異常検出信号を入力して前記第2検出手段によって前記遊技媒体の貯留量が該遊技媒体の外部排出を遊技者に促すレベルの貯留量に達している旨が検出された場合には払出装置がエラー状態になったことを示すエラー信号を出力することを特徴とする技術的思想(ニ)に記載の遊技機。
(ヘ)前記払出制御装置には、不足状態又は満杯状態であることを報知する状態報知手段が備えられ、前記払出制御装置は、前記第1検出手段から異常検出信号を入力し、前記第1検出手段によって前記所定個数の遊技媒体が停留されていない旨が検出された場合には、払出すべき遊技媒体が不足している不足状態であることを前記状態報知手段に報知させるように前記状態報知手段を制御するとともに、前記第2検出手段から異常検出信号を入力し、前記第2検出手段によって前記遊技媒体の貯留量が該遊技媒体の外部排出を遊技者に促すレベルの貯留量に達している旨が検出された場合には前記第2貯留皿が前記遊技媒体により満杯状態であることを前記状態報知手段に報知させるように前記状態報知手段を制御することを特徴とする技術的思想(ホ)に記載の遊技機。
(ト)前記払出制御装置には、エラー状態であることを報知する状態報知手段が備えられ、前記払出制御装置は、前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合には、当該エラー状態であることを前記状態報知手段に報知させるように前記状態報知手段を制御することを特徴とする技術的思想(イ)又は(ニ)に記載の遊技機。
10…パチンコ遊技機、11…カードユニット装置、15…上皿、15a…払出口、20,21…スピーカ、22…溢れ球通路、23…下皿、23a…出口、26…球貸し操作部、48…賞球残数表示装置、51…球タンク、51d…排出口、53…外部端子板、54…主制御基板、54a…主制御用CPU、54b…主制御用ROM、54c…主制御用RWM、56…払出制御基板、56a…払出制御用CPU、56b…払出制御用ROM、56c…払出制御用RWM、56d…状態表示装置、60…遊技球補給通路、61…払出ユニット、61a…取込口、61e…球送りスプロケット、61f…上流側通路部、61g…下流側通路部、61h…払出制御センサ、61i…払出計数センサ、61l…払出ソレノイド、62…球排出通路、63…球受け部、64…球受け台、65…遊技球内部払出口上、66…遊技球内部払出口下、70…サブ統括制御基板、71…音声・ランプ制御基板、90…検出回路、HC…ホールコンピュータ、SL…制御用信号線。

Claims (1)

  1. 遊技の進行を制御する主制御装置と、遊技媒体を遊技者に払出す払出装置と、前記主制御装置と前記払出装置との間に接続され、前記払出装置の動作を制御する払出制御装置と、前記払出装置が払出した前記遊技媒体を検出する毎に前記払出制御装置に払出検出信号を出力する払出検出手段とを備え、前記払出装置は、遊技場の遊技機設置設備に設置された際に前記遊技機設置設備から供給される遊技媒体を貯留する貯留部材に対し該貯留部材の遊技媒体を前記払出装置に案内する第1通路に接続されており、前記第1通路を介して供給された前記遊技媒体を1個単位で前記払出装置から払い出すための媒体払出手段を有するとともに、遊技者が保留する前記遊技媒体を貯留する貯留皿に対して前記媒体払出手段の作動によって前記払出装置から払い出された遊技球を前記貯留皿に案内する第2通路に接続されており、前記第1通路には前記払出装置における前記媒体払出手段の作動停止時において前記貯留部材から供給された前記遊技媒体が前記第1通路内であって、前記払出装置における前記媒体払出手段の上流側に停留されており、前記媒体払出手段の作動に伴って前記第1通路内の前記遊技媒体が前記払出装置から順次、前記媒体払出手段の下流側となる前記第2通路に払出されるとともに前記第1通路には前記払出装置から前記遊技媒体が払出される毎に前記貯留部材の遊技媒体が補給され、前記貯留皿には遊技者の操作により前記第2通路を介して前記貯留皿に到達した遊技媒体を前記貯留皿内に貯留する貯留状態及び前記貯留皿内の遊技媒体を外部に排出する貯留解除状態に切換える切換機構が設けられた遊技機において、
    前記第1通路、前記第2通路又は前記払出装置のいずれかにエラーが発生したか否かを検出するエラー検出手段を備え、前記エラー検出手段は、前記払出制御装置に接続されて検出結果を前記払出制御装置に出力し、
    前記払出制御装置は、
    予め定めた遊技媒体の払出条件が成立すると前記払出装置の前記媒体払出手段を作動させて前記払出条件に応じた数の遊技媒体を払出させるように前記媒体払出手段に対して動作信号を出力する制御部と、
    前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合、前記主制御装置側に所定の電圧を印加することによりエラー状態になったことを示すエラー信号を出力する検出結果送受信部と、
    前記エラー検出手段によってエラーが検出された場合にエラー状態であることを報知する状態報知手段と、を含み、
    前記主制御装置には、前記エラー状態であることを報知する報知装置の報知内容を制御する報知制御装置が接続されているとともに、前記主制御装置と前記払出制御装置との間を接続する制御用信号線が接続しているか否かを検出するための接続状態検出用回路が設けられ、
    前記接続状態検出用回路によって前記制御用信号線が接続されていなことが検出された場合には、前記払出制御装置に設けられた状態報知手段と前記報知制御装置の制御による前記報知装置のエラー状態の報知により、前記制御用信号線が接続されていないことを認識可能としたことを特徴とする遊技機。
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