以下、本発明の実施形態が適用された画像処理装置に関し、テレビジョン放送受信装置(以下TV受信装置とする)100を例として説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る画像処理装置であるTV受信装置100にプリンタ装置200が接続されたシステムの概略図である。TV受信装置100は、アンテナ180を備え、放送局よりの放送信号を受信し、映像信号、音声信号その他の情報信号を取得する。そして、これら映像信号、音声信号その他の情報信号を、LCDパネルまたはCRTなどの表示部110(詳細は後述する)、さらにはスピーカなどの音声出力部111に出力する。基本的に、TV受信装置100は、リモコン装置150からの信号で、各種の制御が行われる。勿論、場合によっては、アンテナ180を使用することなく、ケーブルTV会社のケーブルから放送局の放送信号を受信することもありうる。
また、表示部110は、放送の映像を表示することのみならず、他のAV機器の映像信号、後で述べるメモリに蓄積された画像信号の表示や、リモコン装置150を使用する各種の制御のユーザインタフェースとして使用される。したがって、接続されたプリンタ装置200での印刷制御の際にも、ユーザインタフェースとして使用される。TV受信装置100とプリンタ装置200はUSBケーブル140で結合される。TV受信装置100とプリンタ装置200との結合は、有線でも無線でも実施可能である。有線の例ではUSB接続が考えられ、無線でのの例では無線LAN接続やIR通信接続が考えられる。図示の例では、TV受信装置100とプリンタ装置200はUSBケーブル140で接続される。また、TV受信装置100は、ネットワークケーブル145およびルータ146を介してインターネットへ接続されている。したがって、TV受信装置100はインターネットの情報も閲覧可能に構成されている。なお、プリンタ装置200もネットワークケーブル145を介して接続してもよい。
次にTV受信装置100の回路ブロックについて、図2の機能ブロック図を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態1として構成されたTV受信装置100の回路構成を説明する機能的なブロック図である。図2において、101はチューナ部であって、受信したテレビジョン放送(以下TV放送)の高周波信号を増幅し、受信したい放送チャンネルの選局を行い、復調して、映像/音声番組データ、各種データ等が混合されたTSデータを出力する。
また、102はデータ分離部であって、チューナ部101から出力されるTSデータを、映像/音声番組データと、後述する番組情報データ、データ放送データ(データ放送コンテンツ、各種メタデータ、制御文書、その他データ放送用データ)等に分離する。分離された映像/音声番組データは、後述するAVデコーダ部103へ供給され、その他の番組情報データとデータ放送データは、内部バス104を通じてメモリ部105へ出力される。
AVデコーダ部103は、データ分離部102から供給された映像/音声番組データや、メモリ部105から内部バス104を通じて供給される、MPEG等でエンコードされた映像/音声データをデコードする。
AVデコーダ部103から出力される音声データは音声制御部107に供給され、必要に応じて他の音声データと混合された後、音声出力部111から音として出力される。また、AVデコーダ部103から出力される映像データは、表示合成制御部108で、重畳される他の映像データ、文字データ、グラフィックデータ等と合成された後、表示部110で表示される。
音声制御部107では、AVデコーダ部103からの音声データと、内部バス104からの音声データを切り替え、あるいは合成し、又、音量、音質、臨場感などを制御して音声出力部111へ出力する。
表示合成制御部108では、AVデコーダ部103よりの映像番組データと、グラフィック制御部109で生成されたデジタルカメラ等の画像データを、システム制御部112の制御に基づき処理する。すなわち、表示合成制御部108では、複数の画像データの切替え、合成、拡大/縮小、その他各種変換や補正等を行い、表示部110へ出力する。
グラフィック制御部109は、データ放送画面、このTV受信装置100内のデジタルカメラの閲覧のためのアプリケーション画面、メッセージ等のGUI画面等を後述するシステム制御部112の制御に基づき生成する。
表示部110は、表示合成制御部108より出力される映像/画像データを表示し、たとえば解像度1920×1080画素、フレームレート60Hz、サイズが50インチの性能を有する大画面、高画質表示が可能な表示装置を含む。
メモリ部105は、データ分離部102で分離されたデータ放送コンテンツ、番組情報データ等の一時保存等を行う。さらに、このTV受信装置100でのスライドショー表示、あるいは印刷するためのデジタルカメラ画像の展開データ、表示データテーブル、表示状態テーブル、印刷候補バッファ、その他の制御データの一時保存等を行う。また、システム制御部112がプログラム実行のために使用するワークメモリとしても使用される。
113はデータ蓄積部であって、たとえばHDD装置で構成され、受信した映像/音声番組データや、メモリカード115に蓄積されているデジタルカメラの画像データ等の保存にも使用される。また、スライドショー表示中に印刷のための指定(以後、印刷ブックマークという)された印刷候補としての印刷候補リストもデータ蓄積部113に保存される。さらに、OSD(On Screen Display)、GUI(Graphical User Interface)をはじめとする、表示データ等も保存されている。
116はインタフェース部であって、プリンタ装置200を接続し、各種データの印刷を行う時に、プリンタ装置200にデータを転送するものである。
114は外部メモリ接続部であり、デジタルカメラ等のメモリカード115を接続するためのコネクタ部で構成される。
メモリカード115は、デジタルカメラ等の画像データの蓄積に使用される半導体の不揮発性メモリから構成され、TV受信装置100において、スライドショー表示や、印刷を行うためのデジタルカメラ等の画像データが蓄積されている。
117は、インターネット接続部であり、たとえば、ルータ146を介してインターネットと接続し、放送局サーバ、課金サーバ等と接続することで各種データの送受信を行う。勿論、その他各種のインタネット情報の閲覧等も可能である。
118は、リモコン制御部であって、赤外線を利用したリモコン送受信をリモコン装置150との間で行い、受信データをシステム制御部112に転送する。
システム制御部112は、TV受信装置100内の各部を統括的に制御する。 このシステム制御部112は、CPU、主記憶メモリ、バス制御部、プログラム格納メモリ、パラメータ保存メモリ、ID保存メモリ、時計部、タイマ部等から成る。そして、チューナ部101、データ分離部102の制御により受信チャネルの切り替えを行い、所望の放送局からの信号を受信するように制御する。
また、システム制御部112は、映像/音声番組データ、番組情報、データ放送データ等を分離し、番組を表示するとともに、データ放送、EPG(Elctronic Program Guide)データの生成を行う。さらに、グラフィック制御部109を制御し、データ放送、EPG等の表示を行うように制御する。さらに、メモリカード115よりデジタルカメラ等の画像データを読み出し、スライドショー表示されるように制御する。この詳細については後述する。
また、TV受信装置100内の他のアプリケーションの表示、メッセージ、操作パネル等の表示の制御も行う。デジタルカメラ等の画像データの印刷の要求があると、インタフェース部116に接続したプリンタ装置200を認識して制御し、要求された画像データを印刷する。
さらにシステム制御部112は表示合成制御部108を制御し、AVデコーダ部103よりの映像データと、グラフィック制御部109等よりの画像データの合成、補正等の各種情報表示処理等を行い、表示部110へ表示する。同様に、システム制御部112は音声制御部107を制御し、音声の合成や出力の制御を行い、音声出力部111への出力の制御を行う。また、ユーザである視聴者の操作するリモコン装置150とのデータの送受信を制御し、該データに基づき、TV受信装置100内の制御を行う。内部バス104は、データ並びに制御バスであり、前述してきたように、画像データ、音声データの転送、各部間の情報の転送に使用されるTV受信装置100内に設けられたバスである。
図3は、本発明の実施形態であるTV受信装置100と共に使用されるリモコン装置150の操作面の詳細を示している。リモコン装置150のキーボタンは、電源キー151、音量キー152、チャネルキー153等、通常のTV視聴時に使用するキーを備える。さらに、データ放送への移行に使用するデータ放送キー154(以後“dキー”と略す)、TV受信装置100のアプリケーション操作用の、メニューキー155、データ放送、アプリケーション等のボタンを備える。またさらに、GUIや、操作パネル等の操作を行うためのカーソル及び決定キー、取り消しキー156を具備する。また、157R乃至157Bは、赤キー、黄キー、青キー、緑キーであり、TV受信装置100でファンクションキーとして使用されるカラーキーである。本実施形態のTV受信装置100では、スライドショー表示や、印刷画像の設定にも使用される。
赤キー157Rは、スライドショー表示の稼動中、印刷ブックマークを行うキーとして使用するが、切り替えにより、直接印刷メニューを起動するように切り替えが可能である。また、リモコン装置150は表示部160を具備し、時刻や各種のメッセージの表示を行う。リモコン装置150は、TV受信装置100のリモコン制御部118を通じてキーコードを転送する。
図4は、スライドショー表示の稼動中の画面であり、後述する、短冊型スライドショー表示が表示部110で実行されている画像である。図においては、短冊状の4つの画像データA、B、C及びDが表示されている。また、この短冊状の4つの画像データA、B、C及びDの下側には、リモコン装置150で操作可能なユーザインタフェースが表示される。これにより、スライドショー表示の稼動中における赤キー157R、黄キー157Y、青キー157B及び緑キー157Gの機能が表示されている。
図5は、TV受信装置100のシステム制御部112の制御部別のソフトウエアの階層構造を示した図である。501はOSを含む基本システム制御部であり、他の制御部は基本システム制御部501の管理の元に、スライドショー表示制御部502、印刷候補作成部503、印刷制御部504および他の制御部505が動作する階層構造となっている。
スライドショー表示制御部502は、視聴者よりの操作および設定に基づき、後述する表示データテーブルを生成し、それに基づき後述する表示状態テーブルを生成する。印刷候補作成部503は、スライドショー表示中に受け付けた、視聴者からの出力指示である印刷ブックマークの操作に基づき印刷候補リストを生成し、データ蓄積部113に保存する。印刷制御部504は、視聴者よりの操作に基づき前記印刷候補リストより印刷画像データを選択する。そして、インタフェース部116を通してプリンタ装置200を制御し、視聴者の要求するメモリカード115に蓄積されたデジタルカメラ等の画像データを印刷する。
他の制御部505は、TV放送の受信、データ放送の制御、通信制御、表示制御、リモコン制御等を含むTV受信装置100その他のすべての制御部を含むものである。
前述のスライドショー表示も、この他の制御部505内にある表示制御部が、上記表示状態テーブルに基づき、メモリカード115に蓄積された画像データを読み出し、表示画像データとして展開する。そして、グラフィック制御部109、表示合成制御部108を制御し、スライドショー表示を制御する。
図6は表示データテーブルであって、スライドショー表示を行う際の、表示する画像データと表示情報、制御情報、印刷設定情報が一括記述されている。表示データテーブルは、図6(a)のスライドショー表示の共通表示情報601と、図6(b)の各画像データの個別表示情報602を含む。共通表示情報601は、画像の表示形態、表示間隔、表示順、遷移効果および印刷モードの5つの項目からなる。これらは、スライドショー表示の開始前に、ユーザがリモコン装置150を使用して設定した内容が反映されている。
スライドショー表示の表示形態には、1画面に1枚の画像を順次表示してゆく、通常スライドショー表示の他に、2枚毎、4枚毎の短冊スライドショー表示、ランダム重ね型スライドショー表示等が考えられる。短冊型スライドショー表示とは、ひとつの画像データを適宜切り出し、図4で説明したように短冊状に並べて表示してゆく表示形態である。
本発明の実施形態1では、後述する図7(c)で示す表示状態703のように、表示部110の表示画面を縦4つに分割し、画像Aから順に表示する。4枚全て表示されると、次の画像が最初の画像に重なるように表示されるような短冊型スライドショー表示の動作を行う場合で説明する。ランダム重ね型スライドショー表示とは、後述する図8(c)の右側で示す表示状態803ように、複数の画像が、画面全体にちりばめるように表示する表示形態であり、各画像の表示位置はスライドショー表示制御部502で適宜算出して、決定される。
また、これらの表示間隔は、スライドショー表示で次の画像を表示開始するまでの時間間隔であり、その間は表示が一時的に停止状態となる。表示間隔はユーザが好みに応じ設定する。本発明の実施形態では、3秒の設定としてある。表示順は、スライドショー表示させたい画像の表示順を、ファイル名順、撮影日時順又はランダムの中から選択できる。
遷移効果とは、現在の表示に対し、次の画像を表示する際の画像の出現の仕方であり、本発明の実施形態では、スライドイン、ディゾルブ、ワイプ等が用意されている。
印刷モードは、スライドショー表示全体に関わる設定として、表示だけでなく、スライドショー表示中に印刷のための印刷ブックマークを行う際、印刷候補画像を自動選択するための設定モードである。これは印刷候補選択モード1、印刷候補選択モード2、ダイレクト印刷モードの3つの印刷モードからの選択が可能である。
ここで、印刷候補選択モード1は、ユーザの印刷したい画像が印刷ブックマークボタンの押下時に表示されている画像の中にある、という想定に基く。そして印刷ブックマーク時、スライドショー表示が動的に変化中でなければ、その合成画像を構成している各画像とスライドショー表示全体(合成画像)が印刷候補となる。また、スライドショー表示が動的に変化中である場合は、変化前後の各スライドショー表示を構成している各画像とスライドショー表示全体を印刷候補とする。
すなわち、動的な変化により、新たに追加表示された画像を含む合成画像と、動的な変化の前の合成画像であって、この追加表示された画像を含まない合成画像とを印刷候補に含める。
印刷候補選択モード2は、上記の印刷候補選択モード1に加え、印刷ブックマーク時、表示を構成している各画像が1枚でも含まれている、現在のスライドショー表示以外のスライドショー表示全体の中にもある、という想定に基づき候補の選択を行っている。すなわち、出力指示である印刷ブックマークボタンの押下を受け付けたタイミングで『見えている』各画像が含まれている他のスライドショー表示すべても印刷候補とするというものである。この場合、印刷ブックマークボタンの押下を受け付けたタイミングより前のスライドショー表示画像だけを印刷候補とするものではない。すなわち、印刷ブックマークボタンの押下を受け付けたタイミングの後、さらにスライドショー表示が進み、印刷ブックマーク時に表示されていた画像がすべて『隠され見えなくなる、あるいは消滅する』までのスライドショー表示画像も印刷候補とする。
ダイレクト印刷モードは、出力指示としてのブックマークのキー押下を受け付けた時点で、スライドショー表示を一時停止し、直前の画像とそれに含まれる画像を印刷候補とし、印刷メニュー画面を起動し、印刷を行うモードである。
一方、表示データテーブルの各個別画像の個別情報としては、図6(b)の602に示すように、画像のファイル名、保存場所、各個別画像の表示順、切出位置、切出サイズ、表示の際の他画像との重なり、表示位置、画像の回転角度、倍率が画像毎に記載されている。これらの設定は、スライドショー表示の開始前に、ユーザがリモコン装置150を使用して入力した表示形態の設定と、表示するために選択された画像に基づき、スライドショー表示制御部502で算出されたものである。
図7(b)及び(c)は、短冊型スライドショー表示の場合の表示状態テーブル702と表示画面の表示状態703を並べたものである。表示状態テーブル702とは、個別表示情報602の中で、現在表示に関わっている画像(他の画像の下になり、全く表示されていない画像以外の画像すべて)とその状態が記述される。そして、図7(b)の表示状態テーブル702に表示変化と表示状態の項目が追加された状態になる。この表示状態テーブル702にしたがってスライドショー表示のひとつの画像が生成される。尚、図7(a)は、スライドショー表示の共通表示情報である。
図7(b)の表示状態テーブル702において、表示変化とは、表示が変化の動作中であるかどうかを示している。表示変化の項が“C”の場合は、『表示が変化中である』ことを示している。『表示が変化中である』とは、『画像がないところから表示されつつある』、『見えている画像が消去されつつある』、『見えている画像が他の画像の表示により重ねられて見えなくなりつつある』の場合である。また、表示変化の項が“F”の場合は、『表示が変化していない』ことを示している。
さらに、表示状態とは、スライドショー表示の合成画像を構成しているある個別画像が、画面上に表示されているかどうかを以下の基準により決定している。すなわち、表示状態の項が“V”である場合、該個別画像が『見えている』状態にある。この『見えている』状態とは、その表示状態テーブル702に基づく表示画面(表示変化中の場合は、変化動作が終了した時点の表示画面)において以下のようにする。すなわち、画像の顔部分の一定以上(本実施形態では20%以上)が表示されている、あるいは画像全体の一定以上(本実施形態では50%以上)が表示されている、という基準で判定する。
また、表示状態の項が“H”である場合は、画像が『他の画像により隠され、あるいは消滅し見えない』状態であり、上記の『見えている』以外の場合をいう。
図7(b)の表示状態テーブル702は、スライドショー表示表示が開始されると、スライドショー表示制御部502によって、TV受信装置100内のメモリ部105に生成される。そして、スライドショー表示制御部502により動的な表示変化のある毎に書き換えられる。したがって、常に最新の表示状態を示すようになっており、表示合成制御部108は、この表示状態テーブルに沿って、表示部110での表示を制御する。
図7(b)では、表示のないところから、D1の時点で画像Aの表示が開始され、D10時点の画像Fまでが全て表示された状況までの表示状態テーブル702と、図7(c)では、その際の画面の表示状態703を表している。D1、D3、D5、D7およびD9の時点における斜線の入った画像は表示変化中の画像(表示変化“C”)であることを示している。その他、図7(a)の共通表示情報701で示されるように、表示間隔3秒、表示順はファイル名順、遷移効果はスライドイン、印刷モードは、印刷候補選択モード1に設定されている。従って、D2,D4及びD8の時点から、次に新たな画像B,画像C,画像Fの追加表示が開始されるまで、3秒間、動的な表示が一時的な停止状態となる。
図8(a)〜(c)は、共通表示情報801、ランダム重ね型スライドショー表示の表示状態テーブル802と表示画面の表示状態803を示したものである。
本実施形態では、D’1の画像Aおよび画像Bが表示された状態の時点から開始し、D’11の画像Iが表示された時点までの合成画像を示している。このランダム重ね型スライドショー表示においても、前述と同様、図8(b)の表示状態テーブル802が作成される。図7(c)と同様に、斜線の入った画像は変化中の画像(表示変化“C”)であることを示している。図8(c)では、D’7時点以降は、画像が『表示が変化中である』状態は、図面で表現し難いので省略してある。
図9の(a)乃至(d)は、図7(c)の短冊型スライドショー表示の動作中、D4、D5、D6およびD9の時点の表示状態において、ユーザが印刷ブックマークボタンを押下した場合に、印刷候補画像として印刷候補リストへ登録される画像を示している。すなわち、D4時点で印刷ブックマークボタンを押下した場合は、画像A、画像B及び画像Aと画像Bの合成画像が印刷候補画像となることを示している。実際の画像Aと画像Bの合成画像は、表示部110の左半分に表示されているが、印刷では幅方向にのばされた合成画像が印刷候補画像となる。したがって、D4時点で3枚、D5時点で5枚、D6時点で4枚さらにD9時点で7枚の印刷候補画面が登録されることとなる。
図10は、図7(c)のD4およびD9の2つの時点の表示時に印刷ブックマークボタンを押下し、スライドショー表示を終了させた後、印刷を行う操作の際に、TV受信装置100の表示部110に表示される画像の例を示す。ここでは、D4時点及びD9時点で登録された印刷候補画像が印刷すべき画像の選択肢としてユーザに選択可能なように一覧表示される。
図11の(a)乃至(d)は、図8(c)のランダム重ね型スライドショー表示の動作中、D’1、D’5、D’6およびD’8の時点の表示状態で、印刷ブックマークボタンを押下した場合に印刷候補画像として印刷候補リストへ登録される表示画像を示している。
図12は、前記の、図8(c)のD’1、D’8の表示の際に、2回印刷ブックマークボタンを押下して登録され、表示部110に表示された印刷候補画像の一覧画像である。
次に、本実施形態で使用されるテーブルに関するバッファメモリに関して説明する。印刷候補バッファは、印刷候補として可能性のある表示状態テーブルを一時保存しておくためのものであり、スライドショー表示制御部502により、メモリ部105に生成される。また表示画像リストは、スライドショー表示画像の中で、前述、『見えている』と判断されている個別画像(表示状態“V”のもの)を、印刷候補画像を登録しておくリストである。これは、印刷ブックマークボタンが押下された際に、必要に応じデータ蓄積部113に生成され、印刷候補画像表示時、印刷候補リストと共に使用される。 さらに印刷候補リストは、印刷候補作成部503により、印刷候補となる画像を含む表示状態テーブルを前記の印刷候補バッファより選択して保存しておくためのものであり、データ蓄積部113に生成され、印刷の際に使用される。
<実施形態1>
次に、短冊型スライドショー表示を使用した場合の動作に関して、図7と、図13乃至図15を用いて、実施形態1の動作を説明する。
ユーザがスライドショー表示の表示形態、遷移モード、表示間隔といった前述のパラメータと画像データをリモコン装置150を使用して設定した後に、スライドショー表示が実行される。図13はスライドショー表示の制御の動作の流れを示す。
処理の開始後、ステップS1301で、スライドショー表示制御部502は設定値の確認を行い、ステップS1302で表示データテーブルを生成する。かくして生成された表示データテーブルに基づき、ステップS1302で、表示制御のため表示状態テーブルを生成する。そして、ステップS1303で、共通表示情報701における表示間隔に基づいて書き換えタイミングかどうかを判断し、書き換えタイミングであれば、ステップS1304に進み、書き換える。書き換えタイミングでなければ、書き換えタイミングになるまで待つこととなる。従って、この間は動的な表示が一時的な停止状態となる。
次に、ステップS1305で、書き換えた表示状態テーブルが“表示変化”の状態を調べ、“表示変化がない”場合、すなわち、『表示変化“F”』のみの表示状態テーブルである場合、ステップS1306に進む。そして、表示状態テーブルを印刷候補バッファにも保存する。しかし、表示変化のある場合、すなわち『表示変化“C”』がひとつでもある場合は、印刷候補バッファへの保存は行わない。表示状態テーブルを印刷候補バッファに保存した後、ステップS1307に進み、スライドショー表示が終了かどうかを判断する。もし終了でない場合には、ステップS1302に戻り、次の表示の書き換えタイミングを判断し、ステップS1304で『次の表示状態テーブル』に書き換えることとなる。そして、ステップS1306にて『次の表示状態テーブル』を印刷候補バッファに追加保存してゆく。この一連の処理が、スライドショー表示が終了するまで行われる。
スライドショー表示の表示は、他の制御部505内の表示制御部が、表示状態テーブルが書き換えられたことを検知し、該表示状態テーブルに基づき、表示制御を行いスライドショー表示表示を行ってゆく。
図14は、印刷候補作成部503の動作の流れであり、この処理ルーチンは、スライドショー表示が開始されると、処理を開始し、まずステップS1401で印刷ブックマークボタン(たとえば、リモコン装置150の赤キー157R)が押下されるのを待つ。
ここで、スライドショー表示を鑑賞しているユーザが、印刷画像登録のため、印刷ブックマークボタン(赤キー157R)を押下すると、出力指示として受け付けられる。そして印刷候補作成部503は、ステップS1402でスライドショー表示の設定値を確認する。そして、ステップS1403で印刷モードが印刷候補選択モード1と判断された場合は、ステップS1404で印刷バッファに登録された最新の表示状態テーブルを印刷候補リストに登録する。次にステップS1405に進み、現在の表示状態が“表示変化”中であるかどうかを調べる。そして“表示変化”中であれば、ステップS1406に進み、表示状態テーブルから印刷バッファへの保存動作の発生を待つ。ここで、保存動作が発生した場合は、ステップS1407に進み、その保存された表示状態テーブルを印刷候補リストに登録する。登録後、ステップS1408に進み、スライドショー表示が終了しているかどうかを確認する。終了でなければ、ステップS1401へ戻り、次の印刷ブックマークボタン押下を待つ。
ステップS1405で、“表示変化”中でない場合も、ステップS1408に進み、スライドショー表示が終了しているかどうかを確認し、終了でなければ、ステップS1401へ戻り、次の印刷ブックマークボタン押下を待つ。また、ステップS1403の判断で、印刷候補選択モード1でない場合には、ステップS1409に進み、別のモードの処理を行う。
なお、この動作ルーチンのステップS1401以外のタイミングで印刷ブックマークボタンが押下された場合はいつでも、ステップS1401へ戻り、動作を再開する。このようにして、スライドショー表示の鑑賞と印刷したい画像の選択が進んでゆく。
図15は、印刷を行う際の動作ルーチンの動作の流れである。印刷したい画像の選択の終了後スライドショー表示を終了し、ユーザはスライドショー表示で印刷ブックマークをした画像を印刷するため、リモコン装置150を使用して、ステップS1501でメニュー画面を開き、印刷メニューを表示する。さらに印刷候補の一覧の表示をボタンを押下すると、ステップS1502に進み、印刷候補の一覧の表示を行い、さらにステップS1503に進んで、印刷候補リストより印刷状態テーブルを調査し、印刷候補画像を決定する。
ここで、いくつかのタイミングで、印刷ブックマークボタンを押下した際の、印刷候補の決定に関して図9で説明する。
図9(a)〜(d)は、図7(c)の、D4、D5、D6およびD9の時点で印刷ブックマークボタンを押下した場合の各印刷候補画像である。D4、D5およびD9の右側の★印がついている画像は、印刷ブックマークボタンを押下したタイミング時のスライドショー表示画像であり、×をつけて説明のため記載したが、印刷候補画像とはされない合成画像である。
先に説明したように、図9の(a)は、図7(c)のD4の時点で印刷ブックマークボタンが押下された場合である。この場合、まずD4の時点での最新の印刷候補バッファの内容(図7(c)のD4の時点の表示状態テーブル702)が印刷候補リストに保存される。このD4の時点は、表示変化がないタイミングである。したがって、印刷候補バッファの再度の保存を待たず、このD4の時点の表示状態テーブル702内の個別画像、画像A、画像Bと該表示状態テーブル702より構成されるスライドショー表示の画像Aと画像Bの合成画像が印刷候補となる。
この場合、スライドショー表示の合成画像をそのまま印刷候補するのであれば、右の×印の画像になる。しかし、短冊型スライドショー表示の場合、この画像では、全体のバランスが悪いので、合成画像を全体に横に引き伸ばした合成画像をスライドショー表示の合成画像に対応した印刷候補画像とする。
図9の(b)は、図7(c)のD5の時点で印刷ブックマークボタンが押下された場合である。この場合、まずD4の時点での最新の印刷候補バッファの内容(図7(c)のD4の時点の表示状態テーブル702)が印刷候補画像リストに保存される。このD5の時点は、表示変化中のタイミングであるので、次のD6の時点の表示状態テーブル702の印刷候補バッファへの保存を待ち、保存された最新の印刷候補バッファの内容(図7(c)のD6の時点の表示状態テーブル)も、印刷候補画像リストに登録される。
このD6の時点に対応する印刷候補画像が図9(c)であり、図7(c)のD5の時点の印刷候補画像は、前記のD4の時点と、D6の時点の印刷候補画像のどちらかに含まれる画像となる。すなわち、図9(b)のようになり、印刷ブックマークボタンを押下した時点の表示変化中の画像(図9(b)の右の×印の画像)は印刷候補とはならない。
図9(d)は、図7(c)のD9の時点で印刷ブックマークボタンを押下した場合の、印刷候補画像である。この場合も前述と同様、印刷ブックマーク押下時点のスライドショー表示の合成画像は印刷候補とはせず、その前後のD8およびD10の時点表示の変化のないスライドショー表示の合成画像とそれを構成する個別画像となる。
図10は、図7(c)のD4とD9の時点で印刷ブックマークボタンが押下された場合の印刷候補画像を一括して表示した画像をTV受信装置100の表示部110に表示した場合の画像である。
このようにして、ステップS1502では、図12に示すように、決定された印刷候補画像を出力すべき画像の選択肢として、ユーザによって選択可能なように一覧表示する。ここから、ステップS1503に進んで、印刷候補画像と印刷枚数を選択する。こうして印刷画像が決定されると、印刷開始ボタンに割り当てられているリモコン装置150の赤キー157Rを押下し、ステップS1504で印刷を行う。この際、印刷の詳細を設定したい場合は、リモコン装置150の黄色キー157Yにより詳細項目を選択する。
<実施形態2>
実施形態1においては、印刷ブックマークボタンの押下時に『見えている』個別画像、あるいはその前後のスライドショー表示画像と『見えている』個別画像を印刷候補画像とした。しかし、実施形態2では、図8(c)に示したランダム重ね型スライドショー表示の際に、印刷候補選択モード2を適用した場合に関して、図16の動作の流れとともに説明する。
本実施形態2の動作は、印刷ブックマークボタン押下時に『見えている』個別画像が含まれている他のスライドショー表示の画像のすべても印刷候補とする例である。
この場合、印刷ボタン押下以前だけでなく、印刷ボタン押下後、さらにスライドショー表示が進み、印刷ボタン押下直後に『見えている』個別画像がすべて『隠され見えなくなる、あるいは消滅する』までのスライドショー表示の画像も印刷候補とする。
まず、スライドショー表示が進み、ある時点でユーザが、リモコン装置150を使用して印刷ブックマークボタンを押下する。処理の開始後、ステップS1601でその印刷ブックマークボタンを押下を検出すると、ステップS1602で、スライドショー表示の設定内容を確認する。その後、ステップS1603に進み、印刷候補の決定の選択モードを調べる。もし、印刷候補の決定の選択モードが印刷候補選択モード2であれば、ステップS1604に進み、印刷候補バッファの最新表示状態テーブルを印刷リストに登録する。しかし、印刷候補選択モード2でなければ、ステップS1611において他の処理を行う。
印刷候補選択モード2の場合には、ステップS1604の登録処理の後、ステップS1605に進む。そして、表示状態テーブルより、前述した『見えている』個別画像を調査し、表示画像リストへ登録する。さらに、ステップS1606では、印刷候補バッファ内の他のすべての表示状態テーブルより生成されるスライドショー表示画像に、上記表示画像リストに登録した個別画像が『見えている』状態にあるかどうかを調べる。そして、1枚でも『見えている』状態にある表示状態テーブルはすべて印刷候補バッファに登録する。
次に、ステップS1607に進み、現在のスライドショー表示が『表示が変化中』であるかどうかを調査し、『表示が変化中』である場合は、スライドショー表示制御部502よりの印刷候補バッファへの保存があったかどうかをステップS1612で調べる。そして、保存があった場合、ステップS1613に進み、印刷バッファへ保存された最新の表示状態テーブルを印刷候補リストへ加える。さらに、ステップS1614に進み、見えている』個別画像を検知し、該個別画像を表示画像リストへ追加登録する。そして、この後、印刷候補バッファへの保存があったかどうかをステップS1608で調べ、保存があった場合、ステップS1609に進む。ステップS1609では、印刷候補バッファへ保存された最新の表示状態テーブルに、表示画像リスト内の『見えている』個別画像が表示されているかどうかを調べる。そして1枚でも表示されている個別画像がある場合は、ステップS1615に進んで、印刷候補バッファへ追加する。ステップS1607で、『表示が変化中』でない場合も、上記と同様の動作をする。
そして、ステップS1608に戻り、再度印刷候補バッファへの保存を待つ。そして表示状態テーブルに個別画像が検知されなくなると、スライドショー表示が終了かどうかをステップS1610で調べる。もし終了でなければ、印刷ブックマークボタンの検出のステップS1601へ戻る。
なお、該ランダム重ね型スライドショー表示の動作ルーチン中、再度、印刷ブックマークボタンが押下された場合は、処理を中止し、再度ステップS1601より動作を行う。但し、この際、印刷候補リストと表示画像リストの内容はそのまま残っている。
また、ランダム重ね型スライドショー表示の動作が途中で終了された場合は、その時点で表示が終了し、印刷画像バッファへの保存も終了され、印刷候補リストの作成もその時点で終了となる。こうして、スライドショー表示鑑賞とが終了すると、実施形態1と同様、図15に従って動作する。すなわち、図15に示すように、処理の開始後、まず、ユーザはステップS1501で表示された印刷メニューより印刷ボタンを選択し、印刷候補ボタンを選択する。するとステップS1502に進み、表示画像リストより『見えている』個別画像と、印刷候補リストより表示状態テーブルに基づきスライドショー表示の状態画像を再現し、印刷候補画像として表示する。
図12は、図8(c)のD‘1とD’8の両方の時点で印刷ブックマークボタンを押下した際、印刷候補画像をTV受信装置100の表示部110に表示したものである。これは、図11(a)と図11(d)のいずれかに含まれる画像となっている。こうして印刷候補画像の一覧後、ステップS1503で印刷したい画像と枚数を選択し、ステップS1504で印刷を開始する。尚、図11(a)〜(d)において、×の表示がなされている画像は印刷候補画像としては登録されない。
<他の実施形態>
前述の実施形態1、2は、スライドショー表示中にまず、印刷のブックマークを行い、スライドショー表示終了後、印刷候補となる画像を一括表示し、その中から、印刷画像を選択した。しかし、スライドショー表示設定時、印刷候補選択モードを“ダイレクト印刷”に設定する。そして、印刷モード選択1の印刷候補決定手順により、印刷ブックマークボタンが押下されるたびに、スライドショー表示の表示動作を一時停止し、印刷候補画面を表示できるモードが用意されている。この場合の動作を示す流れ図を図17に示す。
先の実施形態1、2と重複する部分の説明は省略する。すなわち、処理の前半の、印刷ブックマークボタンが押下され、ステップS1701からS1707までは、実施形態1と同様である。しかし、この後、ステップS1708でスライドショー表示制御部502に対し一時停止を指示し、次いで、ステップS1709で印刷起動ルーチンが起動する。印刷起動ルーチンS1709は、この中で、印刷リスト内に登録された印刷候補画像として表示し、印刷動作を行う。尚、S1713は、先の実施形態と同様に、他のモードの処理である。
この後、スライドショー表示制御部502は、印刷ルーチンが終了しているかどうかをステップS1710で調べる。ここで、終了したことが検知されると、ステップS1711に進み、スライドショー表示の再開の指示を出し、ステップS1712でスライトショーが終了するまで、スライドショー表示を続ける。このようにすることで、スライドショー表示を鑑賞しながらの印刷も可能である。
上記説明した本発明の実施形態においては、短冊型スライドショー表示及びランダム重ね型スライドショー表示で説明したが、別の型式のスライドショー表示にも本発明は適用可能である。また、合成画像を構成する個別画像は、各種の画像情報源からの画像で構成するのみならず、放送信号、DVDの映像情報、HDD装置に蓄積した映像情報等、各種の画像情報源からの画像を混在させて使用することもありうる。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給しても達成可能である。すなわち、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性の半導体メモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合もある。
しかし、さらにそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる場合もあり得る。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。