JP5173093B2

JP5173093B2 - Gastropod control composition and gastropod control agent

Info

Publication number: JP5173093B2
Application number: JP2001034089A
Authority: JP
Inventors: 秀雄篠原; 安令山神; 岩秀北川
Original assignee: Osaka Kasei Co Ltd
Current assignee: Osaka Kasei Co Ltd
Priority date: 2000-04-10
Filing date: 2001-02-09
Publication date: 2013-03-27
Anticipated expiration: 2021-02-09
Also published as: JP2001354502A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ナメクジやカタツムリ等の腹足類を防除するための組成物及び防除剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ナメクジやカタツムリ等の腹足類は、草木や野菜等の葉、花、果実等を食べ、これらの植物にダメージを与える。これを防ぐため、従来から各種の防除剤が知られている。例えば、誘引殺虫剤としてのメタアルデヒドを有効成分とした顆粒タイプの防除剤、特開平３−２９０１４２号公報に開示されているような、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、炭酸銅、水酸化第２銅等の無機銅化合物や、８−ヒドロキシキノリン銅、ペンタクロロフェノール銅、ノニルフェノールスルホン酸銅等の有機銅化合物等の銅化合物からなる防除剤、特開平４−３１６５４６号公報に開示されているように、有機リン剤やカルバミド酸エステルを防除剤とし、これを練り込んでシート状とした防除用成形体が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のメタアルデヒドは穀物等と混ぜ合わせて粒状としたものが、腹足類の誘殺剤として広く一般に販売されているが、腹足類が摂食しなければその効果は得られず、決定的な腹足類用防除剤としては満足いくものではなかった。
【０００４】
また、上記の銅化合物においては、水溶性の銅化合物は一般に劇物であり、一般的に使用し難く、水不溶性の銅化合物は、実際に試験してみると、一般的に効力が認められにくい傾向があった。これは、水不溶性であるため、腹足類に吸収されにくいからであると考えられる。
【０００５】
さらに、上記の有機リン剤やカルバミド酸エステル等は農薬であるため、使用上種々の制約があり、非常に使用しづらい欠点を有する。
【０００６】
また、上記の各防除剤は、例えばナメクジ等がよく現れる雨上がりには雨水によって洗い流され、植木に頻繁に灌水した場合、その灌水によって上記の各防除剤が徐々に流され、いずれの場合も、良好な防除効果が持続しない場合がある。
【０００７】
さらに、長期にナメクジ等の忌避効果を持たせるため、銅箔を植木鉢やプランターの周囲に鉢巻き状に巻き付けて固定するリボンタイプのものが販売されているが、実際に実験してみると、金属銅そのものでは、十分な銅イオン量が発生しないため、忌避性が弱く、ほとんど実質的な効果が見られなかった。
【０００８】
さらにまた、有機リン剤やカルバミド酸エステルを練り込んでシート状にしたものは、少しずつブリードして効力の持続性が期待できるものの、雨や灌水により薬剤が流出してしまい、長期間の効力保持は期待できない。
【０００９】
そこで、この発明は、腹足類に対して、長期間安定して有効な防除用組成物を提供し、また、防除効率が高く、取扱性の容易な防除剤を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
この腹足類の防除用組成物にかかる発明として、水不溶性樹脂、水溶性樹脂、及び固形状の腹足類用防除剤を含ませることにより、上記の課題を解決したのである。この腹足類用防除剤としては、水溶性のものを使用することができる。
【００１１】
この防除用組成物は、水不溶性樹脂を含有するので、雨水や灌水によって防除用組成物全体が溶出することはない。さらに、この防除用組成物は、水溶性樹脂を含有するので、雨水や灌水によってこの水溶性樹脂が少しずつ溶出する。したがって、初期においては、防除用組成物の表面に存在する腹足類用防除剤が腹足類に対する防除効果を発揮する。そして、雨水や灌水等で表面の腹足類用防除剤が洗い流された後でも、水溶性樹脂の徐々の溶出によって、防除用組成物内部に存在する腹足類用防除剤が表出し、腹足類に対する防除効果を発揮する。このため、長期間にわたって、かつ安定的に、腹足類に対する防除効果を発揮することができると共に、防除用組成物内部の腹足類用防除剤を有効に使用することができる。
【００１２】
また、腹足類用防除剤として、無水硫酸アルミニウム又はグルコン酸銅を用いることができる。無水硫酸アルミニウム又はグルコン酸銅は、高い腹足類用防除効果を示し、また、劇物でないので取扱いが容易である。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【００１４】
この発明にかかる腹足類の防除用組成物は、水不溶性樹脂、水溶性樹脂、及び固形状の腹足類用防除剤を含む組成物である。
【００１５】
上記腹足類とは、ナメクジ、カタツムリ、ウスカワマイマイ等の類をいう。
【００１６】
上記水不溶性樹脂は、水に不溶であれば特に限定されるものでなく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エチレン／酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン／エチルアクリレート共重合樹脂、アイオノマー樹脂等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が例としてあげられる。
【００１７】
上記水溶性樹脂は、水に可溶な樹脂であれば特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ヒドロキシプロピルセルロース樹脂や、これらの誘導体があげられる。この誘導体としては、熱可塑性を付与するため、上記の各樹脂とポリエチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン等との共重合体を例としてあげることができる。また、ポリオキシエチレンそのものであるポリエチレンオキサイド樹脂やポリエチレングリコール樹脂も好適に使用することができる。
【００１８】
上記の水不溶性樹脂と水溶性樹脂の混合比率は、特に限定されないが、９８：２〜２０：８０が好ましく、９５：５〜２０：８０がより好ましく、９５：５〜５０：５０がさらに好ましく、９０：１０〜５０：５０がよりさらに好ましい。水溶性樹脂が上記混合比率より少ないと、得られる防除用組成物を成形して得られる成形物内部の上記腹足類用防除剤が表層に溶出する量を減少させることとなり、成形体の防除効果が長続きしにくい。また、水溶性樹脂が上記混合比率より多いと、得られる防除用組成物を成形して得られる成形物に長時間水がかかった場合、水溶性樹脂の溶出量が多くなるので、成形物自体が強度的に弱くなって、成形物の形態を維持できなくなる場合が生じたり、腹足類用防除剤が初期に大量に溶出して防除効果が長続きしなくなる場合が生じる。
【００１９】
上記腹足類用防除剤は、腹足類を忌避、殺傷等する防除効果を有すればどのような薬剤でも使用できるが、上記の２種類の樹脂と混練して使用するので、腹足類が接触することによって忌避性や殺傷性を与えるものがよく、これらの防除効果を発揮させるためには、固形状の防除剤が好ましい。この固形状の防除剤には、水不溶性又は水難溶性の防除剤や水溶性の防除剤があり、これらのうち、水溶性の防除剤を用いるのがより好ましい。これは、腹足類と接触したとき、水溶性の防除剤を用いる方が腹足類に吸収されやすく、腹足類への作用が大きいからである。
【００２０】
上記水不溶性又は水難溶性の防除剤の具体例としては、水酸化第２銅、８−オキシキノリン銅、ノニルスルホン酸銅、ドデシルベンゼンスルホン酸銅、ペンタクロロフェノール銅、ノニルフェノールスルホン酸銅等があげられる。また、上記水溶性の防除剤の具体例としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、燐酸３ナトリウム、珪酸ナトリウム、ほう酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、塩化カリウム、燐酸２カリウム等のアルカリ金属単塩、酒石酸カリウムナトリウム等のアルカリ金属複塩、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム等のアンモニウム塩、塩化第一錫、塩化第二錫等の錫塩、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム（カリミョウバン）、硫酸アルミニウムアンモニウム（アンモニウムミョウバン）等のアルミニウム単塩又は複塩、塩化銅、硫酸銅、炭酸銅、グルコン酸銅等の銅塩、塩化亜鉛、硫酸亜鉛等の亜鉛塩、酢酸鉛等の鉛塩、塩化第二鉄等の鉄塩、エチレンジアミン四酢酸２−ナトリウム等のアルカリ錯塩等があげられる。
【００２１】
これらの中でも、グルコン酸銅や、硫酸アルミニウム等のアルミニウム塩が特に好ましい。硫酸アルミニウムの中でも無水硫酸アルミニウムは、ドライ状態で樹脂押出機による熱溶融押出法を用いて混練する場合において、押出成形中、発泡しない利点を有し、さらに水溶性塩であるものの、冷水には徐々にしか溶けない。このため、効力が長時間持続することとなり、特に望ましい。さらに、これらは、劇物でないため取扱いが容易であると共に、安心して取り扱うことができる。また、腹足類に対する防除効果が非常に高い。これらは、単独又は上記以外の担持方法で用いてもよいが、上記の水不溶性樹脂と水溶性樹脂に混練して用いると、安全で取扱性がよく、高い防除効果を長期間維持できる。
【００２２】
上記腹足類防除剤の添加量は、特に限定されないが、上記の水不溶性樹脂と水溶性樹脂との合計量に対して５〜５０重量％含有されるのが好ましい。５重量％より少ないと、防除効果を十分に発揮することができない場合がある。また、５０重量％を越えてもよいが、防除効果の向上が添加量に見合わなくなるため、５０重量％で十分である。
【００２３】
さらに、上記の固形状の腹足類防除剤には、液状の腹足類防除剤を併用することができる。このような液状防除剤としては、ジメチル−２，２，２−トリクロロ−１−ヒドロキシエチルホスホネート等の有機リン系薬剤や、１−ナフチル−Ｎ−メチルカルバメート、２−イソプロポキシフェニル−Ｎ−メチルカルバメート、１，３，５−キシリル−Ｎ−メチルカルバメート等のカルバメート系薬剤、ピレスロイド系薬剤、ＤＥＥＴ等の防虫忌避剤等があげられる。これらの液状の腹足類防除剤を用いる場合は、揮散性を抑制するためにマイクロカプセル化したものを用いるとより好ましい。
【００２４】
上記防除用組成物は、熱溶融成形法やコーティング法等によって製造することができる。上記熱溶融成形法は、上記の水不溶性樹脂、水溶性樹脂及び固形状の腹足類防除剤を含む原料を混合し、樹脂押出機にて熱溶融し、混練した後にシート状、ネット状、ブロック状等に押出成形又は射出成形することにより製造する方法である。また、上記コーティング法は、水不溶性樹脂を適当な溶剤に溶解したり、水にエマルジョン化させて作った水不溶性樹脂液に、水に溶解させた水溶性樹脂液を混合し、さらに腹足類防除剤を溶解又は分散させ、その均一混合液をプラスチックや紙等の適当なシートや植木鉢等のブロックにコーティングした後、乾燥して被膜を形成させたり含浸させたりする方法である。
【００２５】
上記の防除用組成物には、必要に応じて他の添加物を含有させてもよい。例えば、腹足類防除剤を均一に分散させるための分散剤、樹脂の劣化を防止するための抗酸化剤や紫外線吸収剤、見栄えを良くしたり、強度を向上させるための各種顔料や充填剤、帯電を防止するための帯電防止剤、成形物の柔軟性を出すための可塑剤、成形性を向上させるための滑剤等があげられるが、これらに限定されるものではない。
【００２６】
この発明にかかる防除用組成物は、フィルム、シート、ネット等各種の成形体に成形することができ、また、他の成形物の表面に塗布等することにより成形体表面にフィルム状に成形したり含浸させたりすることができる。例としては、防除用組成物をフィルム化又はシート化することにより、または、フィルム又はシートに塗布することにより、フィルム又はシートを作製し、これをそのまま、または、シート又は板状体に貼りつけることにより、図１（ａ）や図３（ａ）に示すような防除板３、１０や防除シート等を得ることができる。これらを、例えば、図３（ａ）に示すように、鉢１１の下に敷くことにより、ナメクジ等の腹足類を忌避することができる。
【００２７】
また、図４（ａ）に示すように、鉢１１そのものを上記防除用組成物で成形したり、鉢１１の表面の全体又は一部に上記防除用組成物を塗布しても、ナメクジ等の腹足類を忌避することができる。
【００２８】
さらに、図４（ｂ）に示すように、脚１２を有する鉢１１’の場合、その脚１２に上記防除用組成物で成形した脚受部材１３を取り付けたり、図４（ｃ）に示すように、鉢１１の胴部の周囲に上記防除用組成物で成形した環状のベルト１４を設けることにより、ナメクジ等の腹足類を忌避することができる。
【００２９】
【実施例】
以下に、この発明を実施例を用いて詳細に説明するが、例示は単に説明用のもので、発明思想の制限又は限定を意味するものではない。なお、実施例及び比較例において、「％」は「重量％」を表すものとする。
【００３０】
（実施例１）
固形状の腹足類防除剤として無水硫酸アルミニウム微粉末（大明化学工業（株）社製：タイエースＳ１００）を用いた。この腹足類防除剤をＬＤＰＥ樹脂（日本ポリケム（株）社製：ノバテックＬＪ９００Ｎ、メルトフローレート（以下、「ＭＦＲ」と表記する。）＝４５）と２軸押出機にて１８０℃で練り込み、薬剤５０％のマスターバッチのペレットを作製した。
【００３１】
次に、ＬＤＰＥ樹脂（日本ポリケム（株）社製：ノバテックＬＦ５４２Ｈ、ＭＦＲ＝４）と、水溶性熱可塑性樹脂として熱成形可能なポリビニルアルコール樹脂（ポリオキシエチレンとの共重合体、日本合成化学工業（株）社製：エコマティーＡＸ２０００）、及び上記無水硫酸アルミニウムのマスターバッチを２軸押出機にて２００〜２２０℃で、表１に記載の割合で練り込み、Ｔダイから押出成形することにより厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍの防除剤含有シート(1) 〜(8) を作製した。得られた各防除剤含有シートを用いてナメクジの忌避試験を行った。
【００３２】
すなわち、防除剤含有シート１を図１（ａ）に示すように、方形の厚紙２の各辺に沿って貼りつけ、その中央部に防除剤含有シート１が配されない部分を有する防除板３を作製した。そして、図１（ｂ）（ｃ）に示すように、この防除板３を密閉可能なポリプロピレン製の容器４に入れた。次に、防除剤含有シート１によって隙間なく囲まれた防除板３の中央部にチャコウラナメクジ５を１０匹入れた（図１（ｂ）（ｃ）においては、１匹のみを表示している。）。さらに、容器４の内部であって防除板３の外側に、ナメクジ５の餌として、レタス５ｇを入れた上方が開放された餌容器６を配した。また、ナメクジ５が乾燥して死なないように容器内全体に霧吹きで水を吹きかけ、蓋を閉めて暗所に置いた。適当な時間が経過した後、ナメクジ５がどの位置にいるかを観察した。
【００３３】
具体的には、図２に示すように、防除板３の中央部にいるナメクジ５ａの数、防除板３の防除剤含有シート１の上にいるナメクジ５ｂの数、防除板３の外部に出て、かつ餌容器６内にいるナメクジ５ｃの数、防除板３の外部に出て、かつ餌容器６外にいるナメクジ５ｄの数を数えた。その結果を表２に示す。また、ナメクジ５が、防除板３の中央部又は防除剤含有シート１上にいる場合、ナメクジ５は、防除剤含有シートを横切って逃亡することができなかったものと考え、この数の全体の数に対する割合を逃亡阻止率として計算し、あわせてその結果を表２に示す。これは、ナメクジが防除剤含有シートを横切って逃亡することができないということが、このシートがナメクジに対して忌避性能を十分に有しているものと考えられるからである。
【００３４】
（比較例１）
実施例１で用いたＬＤＰＥ樹脂（ノバテックＬＦ５４２Ｈ）のみを用いて、実施例１と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(9) を作製し、また、実施例１で用いたＬＤＰＥ樹脂（ノバテックＬＦ５４２Ｈ）８０％とポリビニルアルコール樹脂（エコマティＡＸ−２０００）２０％を用いて、実施例１と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(10)を作製した。これらのシートを用いて、ナメクジに対する忌避試験を行った。その結果を表２に示す。
【００３５】
【表１】

【００３６】
【表２】

【００３７】
（実施例２）
実施例１のシート(4) 及び(8) を水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。次いで、そのシートを用いてナメクジに対する忌避試験を行った。その結果を表３に示す。
【００３８】
（比較例２）
シート(4) の製造において、熱成形可能なポリビニルアルコール樹脂の代わりにＬＤＰＥ（ノバテックＬＦ５４２Ｈ）を使用した以外は、実施例１と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(11)を作製した。このシートを用いて、ナメクジに対する忌避試験を行った。
【００３９】
また、このシート(11)を水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。次いで、そのシートを用いてナメクジに対する忌避試験を行った。これらの結果を表３に示す。
【００４０】
【表３】

【００４１】
結果
２日後における比較例１の逃亡阻止率は０％であるのに対し、実施例１の逃亡阻止率は９０〜１００％であった。したがって、この発明にかかる防除用組成物からなるシートは、十分なナメクジに対する忌避性を発揮することがわかった。
【００４２】
また、そのシートを２日間水中に浸漬しても、実施例２においては、忌避性を保持しており、このことにより、雨水や灌水によって忌避効果が減じられず、長期間、忌避効果が持続されることが明らかとなった。これに対し、比較例２においては、雨水や灌水によって忌避効果が大幅に減じられることが判明した。
【００４３】
また、無水硫酸アルミニウムのナメクジに対する防除性が確認された。
【００４４】
（実施例３）
固形状の腹足類防除剤として無水硫酸アルミニウム微粉末を用い、水不溶性樹脂として粉末状ＬＤＰＥ樹脂（日本ユニカー（株）社製：ＰＥＳ−１２０、ＭＦＲ＝１．７）、水溶性樹脂としてポリエチレンオキサイド樹脂（明成化学工業（株）社製：アルコックスＲ−４００）及びポリエチレングリコール樹脂（三洋化成工業（株）社製：ＰＥＧ−６０００Ｐ）を２軸押出機にて表４に記載の割合で練り込み、Ｔダイから押出成形することにより防除剤含有シート(12)〜(15)を作製した。得られた各防除剤含有シートを用いて実施例１と同様にナメクジ忌避試験を行った。その結果を表４に示す。
【００４５】
（比較例３）
実施例３で用いたＬＤＰＥ樹脂（ＰＥＳ−１２０）のみを用いて、実施例３と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(16)を作製し、また、実施例３で用いたＬＤＰＥ樹脂（ＰＥＳ−１２０）８０重量％、ポリエチレンオキサイド樹脂（アルコックスＲ−４００）１０重量％及びポリエチレングリコール樹脂（ＰＥＧ６０００−Ｐ）１０重量％を用いて、実施例４と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(17)を作製した。これらのシートを用いて、ナメクジに対する忌避試験を行った。その結果を表５に示す。
【００４６】
【表４】

【００４７】
【表５】

【００４８】
（実施例４）
実施例３のシート(12)〜(15)を水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。次いで、そのシートを用いてナメクジに対する忌避試験を行った。その結果を表６に示す。
【００４９】
（比較例４）
シート(15)の製造において、熱成形可能なポリエチレンオキサイド樹脂、ポリエチレングリコール樹脂の代わりに、粉末状ＬＤＰＥ（ＰＥＳ−１２０）を使用した以外は、実施例３と同様にして厚さ０．５ｍｍ、幅１０ｃｍのシート(18)を作製した。このシートを用いて、ナメクジに対する忌避試験を行った。
【００５０】
また、このシート(18)を水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。次いで、そのシートを用いてナメクジに対する忌避試験を行った。これらの結果を表６に示す。
【００５１】
【表６】

【００５２】
結果
２日後における比較例３の逃亡阻止率は０％であるのに対し、実施例３の逃亡阻止率は９０〜１００％であった。したがって、この発明にかかる防除用組成物からなるシートは、十分なナメクジに対する忌避性を発揮することがわかった。
【００５３】
また、そのシートを２日間水中に浸漬しても、実施例４においては、忌避性を保持しており、雨水や灌水によって忌避効果が減じられず、長期間、忌避効果が持続されることが明らかとなった。これに対し、比較例４においては、雨水や灌水によって忌避効果が大幅に減じられた。
【００５４】
また、無水硫酸アルミニウムのナメクジに対する防除性が確認された。
【００５５】
（実施例５）
水性ウレタン樹脂（大日本インキ化学工業（株）社製：ハイドランＨＷ−９２０、固形分５０％）、水溶性ポリビニルアセタール樹脂（積水化学工業（株）社製：エスレックＫＷ−１、固形分２０％）、及びグルコン酸銅（富田製薬（株）社製）を、固形分が表７に記載の割合となるように配合して混合し、グルコン酸銅の塗工液ａ及びｂを作製した。
【００５６】
そして、この塗工液ａ又はｂを、ワイヤーバーを使用して１００μｍ厚のポリエチレンテレフタレート（以下、「ＰＥＴ」と略する。）フィルムに、乾燥厚み１０μｍの塗膜を形成させ、塗工フィルムを作製した。この塗工フィルム６を塩ビ板７の各辺に接着剤層８を介して貼り付けた。すなわち、図３（ａ）（ｂ）に示すように、塩ビ板７の中央部９を塗工フィルム６の存在しない部分とし、その周囲を囲うように隙間なく、塗工フィルム６を貼りつけた防除塩ビ板１０を作製した。これを用いて下記に示すナメクジ忌避試験を行った。
【００５７】
すなわち、大きなプラスチック容器（図３（ａ）に図示せず。）の中に、防除塩ビ板１０を置いた。そして、図３（ａ）に示すように、防除塩ビ板１０の中央部９にカイワレを植えた鉢１１を置くと共に、チャコウラナメクジ５匹を防除塩ビ板１０の外部に放した（図３（ａ）に図示せず。）。ナメクジが乾燥して死なないように、容器内全体に霧吹きで水を吹きかけ、蓋を閉めて暗所に置いた。１日後、防除塩ビ板１０内や鉢１１上にナメクジが侵入しているか否かをナメクジの這った後にできる銀状痕を観察することにより判定した。
【００５８】
（比較例５）
実施例５で用いた水性ウレタン樹脂及び水性ポリビニルアセタール樹脂をそれらの固形分が表７に示す割合になるように混合し、塗工液ｃを作製した。この塗工液ｃを用いて、実施例５と同様にして塗工フィルムを作製し、これを実施例５と同様にして塩ビ板に貼りつけた。これを用いて、実施例５と同様にしてナメクジに対する忌避性を測定した。
【００５９】
（実施例６）
実施例５で用いた水性ウレタン樹脂及びグルコン酸銅を固形分が表７に示す割合になるように混合し、塗工液ｄを作製した。この塗工液ｄを用いて、実施例５と同様にして塗工フィルムを作製し、これを実施例５と同様にして塩ビ板に貼りつけて防除塩ビ板を作製した。これを用いて、実施例５と同様にしてナメクジに対する忌避性を測定した。
【００６０】
（実施例７）
実施例５で作製した塗工フィルム６を、水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。その塗工フィルムを用いて、実施例５と同様にしてナメクジに対する忌避性を測定した。
【００６１】
（比較例６）
実施例５で作製した塗工フィルムを、水中に２日間浸漬し、その後引き上げて乾燥させた。その塗工フィルムを用いて、実施例５と同様にしてナメクジに対する忌避性を測定した。
【００６２】
【表７】

【００６３】
結果
実施例５〜７においては、いずれの場合も、防除塩ビ板上や鉢上にナメクジやその銀状痕は見られなかった。
【００６４】
これに対し、比較例５及び６においては、塩ビ板上や鉢上にナメクジ銀状痕が見られ、全てのナメクジが鉢１１の下に隠れていた。
【００６５】
したがって、この発明にかかる防除用組成物を塗布したシートは、十分なナメクジに対する忌避性を発揮することががわかった。また、そのシートを２日間水中に浸漬しても、忌避性を保持しており、雨水や灌水によって忌避効果が減じられず、長期間、忌避効果が持続されることが明らかとなった。
【００６６】
また、グルコン酸銅のナメクジに対する防除性が確認された。
【００６７】
【発明の効果】
この発明によれば、初期においては、防除用組成物の表面に存在する腹足類用防除剤が腹足類に対する防除効果を発揮する。そして、雨水や灌水等で表面の腹足類用防除剤が洗い流された後でも、水溶性樹脂の溶出によって、防除用組成物内部に存在する腹足類用防除剤が表出し、腹足類に対する防除効果を発揮する。
このため、長期間にわたって、かつ安定的に腹足類に対する防除効果を発揮することができると共に、防除用組成物内部の腹足類用防除剤を有効に使用することができる。
【００６８】
また、無水硫酸アルミニウムやグルコン酸銅は、高い腹足類用防除効果を示し、また、劇物でないので取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）実施例１で行うナメクジ忌避試験に用いられる防除板を示す正面図
（ｂ）実施例１で行うナメクジ忌避試験の装置の正面図
（ｃ）（ｂ）の側面図
【図２】実施例１のナメクジ忌避試験の判定条件を示す模式図
【図３】（ａ）実施例３で行うナメクジ忌避試験の装置の正面図
（ｂ）（ａ）の防除板の側面図
【図４】（ａ）〜（ｃ）この発明にかかる防除用組成物を使用した例を示す正面図
【符号の説明】
１防除剤含有シート
２厚紙
３防除板
４容器
５，５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄナメクジ
６餌容器
７塩ビ板
８接着剤層
９中央部
１０防除塩ビ板
１１，１１’ 鉢
１２脚
１３脚受部材
１４ベルト[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition and a control agent for controlling gastropods such as slugs and snails.
[0002]
[Prior art]
Gastropods such as slugs and snails eat leaves, flowers, fruits, etc. of plants and vegetables and damage these plants. In order to prevent this, various control agents are conventionally known. For example, granule-type control agents containing metaaldehyde as an attracting insecticide as an active ingredient, as disclosed in JP-A-3-290142, basic copper chloride, basic copper sulfate, copper carbonate, hydroxide Control agents comprising copper compounds such as inorganic copper compounds such as cupric copper and organic copper compounds such as 8-hydroxyquinoline copper, pentachlorophenol copper, copper nonylphenol sulfonate, etc., disclosed in JP-A-4-316546 As described above, there is known a control molded body in which an organic phosphorus agent or a carbamic acid ester is used as a control agent and is kneaded into a sheet.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the above-mentioned metaldehyde is mixed with cereals and granulated, and it is widely sold as a gastropod killer. However, if gastropods do not eat, the effect is not obtained, and it is decisive for gastropods. It was not satisfactory as a control agent.
[0004]
In the above copper compounds, water-soluble copper compounds are generally deleterious and generally difficult to use, and water-insoluble copper compounds are generally effective when tested. There was a tendency to be difficult. This is thought to be because it is insoluble in water and is not easily absorbed by gastropods.
[0005]
Furthermore, since the above organic phosphorous agents and carbamic acid esters are agricultural chemicals, they have various limitations in use and have a drawback that they are very difficult to use.
[0006]
In addition, each of the above-mentioned control agents is washed away by rainwater after rain, for example, slugs often appear, and when frequently irrigated to the plant, each of the above-mentioned control agents is gradually washed away by the irrigation. A good control effect may not be sustained.
[0007]
In addition, in order to have a long-lasting repellent effect such as slugs, ribbon types that sell copper foils around flower pots and planters in a headband shape are sold. Since copper itself does not generate a sufficient amount of copper ions, the repellent property is weak and almost no substantial effect is observed.
[0008]
In addition, a sheet that is kneaded with an organic phosphorus agent or carbamic acid ester can be expected to sustain its effectiveness by bleeding little by little. We cannot expect retention.
[0009]
Therefore, the present invention is to provide a control composition that is stable and effective for a long period of time for gastropods, and provides a control agent that has high control efficiency and is easy to handle.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As an invention relating to the composition for controlling gastropods, the above-mentioned problems have been solved by including a water-insoluble resin, a water-soluble resin, and a solid gastropod control agent. As this gastropod control agent, a water-soluble one can be used.
[0011]
Since this control composition contains a water-insoluble resin, the entire control composition is not eluted by rain water or irrigation. Furthermore, since this control composition contains a water-soluble resin, the water-soluble resin elutes little by little by rainwater or irrigation. Therefore, in the initial stage, the gastropod control agent present on the surface of the control composition exhibits a control effect on gastropods. Even after the surface gastropod control agent is washed away by rainwater, irrigation, etc., the gastropod control agent present in the control composition is revealed by the gradual elution of the water-soluble resin, and the control effect on gastropods is exhibited. Demonstrate. For this reason, while being able to exhibit the control effect with respect to gastropods stably over a long period of time, the gastropod control agent inside the control composition can be used effectively.
[0012]
Moreover, anhydrous aluminum sulfate or copper gluconate can be used as a gastropod control agent. Anhydrous aluminum sulfate or copper gluconate exhibits a high gastropod control effect and is not a deleterious substance, and is easy to handle.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0014]
The composition for controlling gastropods according to the present invention is a composition comprising a water-insoluble resin, a water-soluble resin, and a solid gastropod control agent.
[0015]
The gastropods include slugs, snails, mussels, and the like.
[0016]
The water-insoluble resin is not particularly limited as long as it is insoluble in water, and is not limited to olefin resins such as polyethylene and polypropylene, styrene resin, vinyl chloride resin, acrylic resin, ethylene / vinyl acetate copolymer resin, ethylene / ethyl acrylate. Examples thereof include vinyl resins such as copolymer resins and ionomer resins, polyester resins, polycarbonate resins, polyamide resins, and polyurethane resins.
[0017]
The water-soluble resin is not particularly limited as long as it is a water-soluble resin, and examples thereof include polyvinyl alcohol, polyvinyl formal, polyvinyl butyral, hydroxypropyl cellulose resin, and derivatives thereof. As this derivative, in order to impart thermoplasticity, a copolymer of each of the above resins and polyethylene, polyoxyethylene, polyoxypropylene or the like can be exemplified. Moreover, polyethylene oxide resin and polyethylene glycol resin which are polyoxyethylene itself can also be used suitably.
[0018]
The mixing ratio of the water-insoluble resin and the water-soluble resin is not particularly limited, but is preferably 98: 2 to 20:80, more preferably 95: 5 to 20:80, and still more preferably 95: 5 to 50:50. 90:10 to 50:50 is even more preferable. If the water-soluble resin is less than the above-mentioned mixing ratio, the amount of the gastropod control agent in the molded product obtained by molding the resulting control composition will be reduced and the control effect of the molded product will be reduced. Hard to last long. In addition, if the water-soluble resin is more than the above mixing ratio, when the molded product obtained by molding the resulting control composition is exposed to water for a long time, the amount of the water-soluble resin that is eluted increases. May become weak in strength and may not be able to maintain the shape of the molded product, or may occur in a large amount of the gastropod control agent in the initial stage and the control effect may not last long.
[0019]
Any agent can be used as the above-mentioned control agent for gastropods as long as it has a control effect of repelling and killing gastropods. However, since it is used by mixing with the above two types of resins, it can be avoided by contact with gastropods. In order to exhibit these control effects, a solid control agent is preferable. These solid control agents include water-insoluble or poorly water-soluble control agents and water-soluble control agents, and among these, it is more preferable to use water-soluble control agents. This is because, when in contact with gastropods, the use of a water-soluble control agent is more easily absorbed by gastropods and has a greater effect on gastropods.
[0020]
Specific examples of the water-insoluble or poorly water-soluble control agent include cupric hydroxide, 8-oxyquinoline copper, copper nonylsulfonate, copper dodecylbenzenesulfonate, pentachlorophenol copper, copper nonylphenolsulfonate, and the like. It is done. Specific examples of the water-soluble control agent include sodium chloride, sodium sulfate, sodium carbonate, trisodium phosphate, sodium silicate, sodium borate, sodium thiosulfate, sodium oleate, sodium polyacrylate, potassium chloride, and phosphoric acid. Alkali metal single salts such as potassium, alkali metal double salts such as potassium sodium tartrate, ammonium salts such as ammonium sulfate, ammonium carbonate, ammonium chloride and ammonium acetate, tin salts such as stannous chloride and stannic chloride, magnesium chloride , Magnesium sulfate, Magnesium nitrate, Magnesium acetate, Calcium chloride, Calcium nitrate and other alkaline earth metal salts, Aluminum sulfate, Aluminum potassium sulfate (Kari Alum), Aluminum ammonium sulfate (Ammonium alum) ) Aluminum single salt or double salt, copper chloride, copper sulfate, copper carbonate, copper gluconate and other copper salts, zinc chloride, zinc sulfate and other zinc salts, lead acetate and other lead salts, ferric chloride, etc. Examples include iron salts and alkali complex salts such as 2-sodium ethylenediaminetetraacetate.
[0021]
Among these, copper gluconate and aluminum salts such as aluminum sulfate are particularly preferable. Among the aluminum sulfates, anhydrous aluminum sulfate has the advantage that it does not foam during extrusion when it is kneaded using a hot melt extrusion method using a resin extruder in a dry state, and it is a water-soluble salt. It melts only gradually. For this reason, the effect lasts for a long time, which is particularly desirable. Furthermore, since these are not deleterious substances, they are easy to handle and can be handled with peace of mind. Moreover, the control effect with respect to gastropods is very high. These may be used alone or by a supporting method other than those described above. However, when they are used by kneading them with the water-insoluble resin and the water-soluble resin, they are safe and easy to handle and can maintain a high control effect for a long period of time.
[0022]
The addition amount of the gastropod control agent is not particularly limited, but is preferably 5 to 50% by weight based on the total amount of the water-insoluble resin and the water-soluble resin. If the amount is less than 5% by weight, the control effect may not be fully exhibited. Further, although it may exceed 50% by weight, 50% by weight is sufficient because the improvement of the control effect is not commensurate with the amount added.
[0023]
Furthermore, a liquid gastropod control agent can be used in combination with the solid gastropod control agent. Examples of such liquid control agents include organophosphorus drugs such as dimethyl-2,2,2-trichloro-1-hydroxyethylphosphonate, 1-naphthyl-N-methylcarbamate, 2-isopropoxyphenyl-N-methyl. Carbamates, carbamates such as 1,3,5-xylyl-N-methyl carbamate, pyrethroids, insect repellents such as DEET, and the like. When these liquid gastropod control agents are used, it is more preferable to use those encapsulated in microcapsules in order to suppress volatility.
[0024]
The control composition can be produced by a hot melt molding method, a coating method, or the like. The hot melt molding method is a method of mixing a raw material containing the water-insoluble resin, a water-soluble resin and a solid gastropod control agent, hot-melting with a resin extruder, kneading and then sheet-like, net-like, block-like It is a method of manufacturing by extrusion molding or injection molding. In addition, the above coating method comprises mixing a water-insoluble resin solution dissolved in water with a water-insoluble resin solution prepared by dissolving a water-insoluble resin in an appropriate solvent or emulsifying in water, and further adding a gastropod control agent. Is dissolved or dispersed, and the uniform mixed solution is coated on a suitable sheet such as plastic or paper, or a block such as a flower pot, and then dried to form a film or impregnate.
[0025]
The above control composition may contain other additives as necessary. For example, dispersants for uniformly dispersing gastropod control agents, antioxidants and ultraviolet absorbers for preventing deterioration of resins, various pigments and fillers for improving appearance and strength, charging Examples thereof include, but are not limited to, an antistatic agent for preventing rust, a plasticizer for increasing the flexibility of a molded product, and a lubricant for improving moldability.
[0026]
The control composition according to the present invention can be formed into various molded products such as films, sheets, and nets, and can be formed into a film shape on the surface of the molded product by coating on the surface of other molded products. Or can be impregnated. As an example, a film or sheet is produced by forming the control composition into a film or sheet, or by applying the composition to the film or sheet, and the film or sheet is directly applied to a sheet or plate. Thus, the

control plates

3, 10 and the control sheet as shown in FIG. 1 (a) and FIG. 3 (a) can be obtained. For example, gastropods such as slugs can be avoided by laying them under the bowl 11 as shown in FIG.
[0027]
Further, as shown in FIG. 4 (a), even if the bowl 11 itself is molded with the above-mentioned control composition or the above-mentioned control composition is applied to the whole or a part of the surface of the bowl 11, Can avoid gastropods.
[0028]
Furthermore, as shown in FIG. 4 (b), in the case of a bowl 11 ′ having a leg 12, a leg receiving member 13 molded with the above control composition is attached to the leg 12, or as shown in FIG. 4 (c). In addition, by providing an annular belt 14 formed of the above-mentioned control composition around the trunk of the bowl 11, gastropods such as slugs can be avoided.
[0029]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples. However, the examples are merely illustrative and do not imply any limitation or limitation of the inventive concept. In Examples and Comparative Examples, “%” represents “% by weight”.
[0030]
Example 1
An anhydrous aluminum sulfate fine powder (manufactured by Daimei Chemical Industry Co., Ltd .: Tyace S100) was used as a solid gastropod control agent. This gastropod control agent was kneaded at 180 ° C. with an LDPE resin (manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd .: Novatec LJ900N, melt flow rate (hereinafter referred to as “MFR”) = 45) and a twin screw extruder. 50% masterbatch pellets were made.
[0031]
Next, an LDPE resin (manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd .: Novatec LF542H, MFR = 4) and a polyvinyl alcohol resin (a copolymer of polyoxyethylene, Nippon Synthetic Chemical Industry, which can be thermoformed as a water-soluble thermoplastic resin) Co., Ltd .: Ecomaty AX2000) and the above-mentioned anhydrous aluminum sulfate master batch at 200 to 220 ° C. in a twin screw extruder at the ratio shown in Table 1 and extrusion molding from a T die. Control agent-containing sheets (1) to (8) having a thickness of 0.5 mm and a width of 10 cm were prepared. A slug repellent test was performed using each of the obtained control agent-containing sheets.
[0032]
That is, as shown in FIG. 1A, the control agent-containing sheet 1 is attached along each side of the rectangular cardboard 2 and the control plate 3 having a portion where the control agent-containing sheet 1 is not disposed at the center. Produced. And as shown in FIG.1 (b) (c), this prevention board 3 was put into the container 4 made from a polypropylene which can be sealed. Next, 10 Chakoura slugs 5 were placed in the central part of the control plate 3 surrounded by the control agent-containing sheet 1 without a gap (in FIGS. 1B and 1C, only one animal is shown). .) Further, a bait container 6 having an open upper portion containing 5 g of lettuce was disposed as the slug 5 bait inside the container 4 and outside the control plate 3. Further, in order to prevent the slugs 5 from drying and dying, water was sprayed over the entire container with a spray, and the lid was closed and placed in a dark place. After a suitable time, the position of the slug 5 was observed.
[0033]
Specifically, as shown in FIG. 2, the number of slugs 5 a at the center of the control plate 3, the number of slugs 5 b on the control agent-containing sheet 1 of the control plate 3, and the outside of the control plate 3. In addition, the number of slugs 5c in the food container 6 and the number of slugs 5d outside the food container 6 and outside the food container 6 were counted. The results are shown in Table 2. In addition, when the slug 5 is on the central part of the control plate 3 or on the control agent-containing sheet 1, it is considered that the slug 5 could not escape across the control agent-containing sheet, The ratio to the number was calculated as the escape prevention rate, and the results are shown in Table 2. This is because slugs cannot escape across the control agent-containing sheet, and it is considered that this sheet has sufficient repellent performance against slugs.
[0034]
(Comparative Example 1)
Using only the LDPE resin (Novatech LF542H) used in Example 1, a sheet (9) having a thickness of 0.5 mm and a width of 10 cm was produced in the same manner as in Example 1, and the LDPE used in Example 1 was used. A sheet (10) having a thickness of 0.5 mm and a width of 10 cm was produced in the same manner as in Example 1 by using 80% of resin (Novatech LF542H) and 20% of polyvinyl alcohol resin (Ecomaty AX-2000). Using these sheets, a repellent test against slugs was conducted. The results are shown in Table 2.
[0035]
[Table 1]

[0036]
[Table 2]

[0037]
(Example 2)
Sheets (4) and (8) of Example 1 were immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Next, a repellent test against slugs was performed using the sheet. The results are shown in Table 3.
[0038]
(Comparative Example 2)
In the production of the sheet (4), a sheet (11) having a thickness of 0.5 mm and a width of 10 cm was prepared in the same manner as in Example 1 except that LDPE (Novatech LF542H) was used instead of the thermoformable polyvinyl alcohol resin. Produced. Using this sheet, a repellent test against slugs was conducted.
[0039]
The sheet (11) was immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Next, a repellent test against slugs was performed using the sheet. These results are shown in Table 3.
[0040]
[Table 3]

[0041]
As a result , the escape prevention rate of Comparative Example 1 after 2 days was 0%, whereas the escape prevention rate of Example 1 was 90 to 100%. Therefore, it has been found that the sheet made of the control composition according to the present invention exhibits sufficient repellent property against slugs.
[0042]
Further, even when the sheet is immersed in water for 2 days, the repellent property is maintained in Example 2, and this prevents the repellent effect from being reduced by rainwater or irrigation, and the repellent effect is maintained for a long time. It became clear that On the other hand, in Comparative Example 2, it was found that the repellent effect is greatly reduced by rainwater or irrigation.
[0043]
Moreover, the control property with respect to the slug of anhydrous aluminum sulfate was confirmed.
[0044]
(Example 3)
An anhydrous aluminum sulfate fine powder is used as a solid gastropod control agent, a powdered LDPE resin (manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd .: PES-120, MFR = 1.7) as a water-insoluble resin, and a polyethylene oxide resin as a water-soluble resin (Meisei Chemical Industry Co., Ltd .: Alcox R-400) and polyethylene glycol resin (Sanyo Chemical Industries, Ltd .: PEG-6000P) are kneaded in a ratio shown in Table 4 with a twin screw extruder. The control agent-containing sheets (12) to (15) were produced by extrusion from a T-die. The slug repellent test was conducted in the same manner as in Example 1 using each of the obtained control agent-containing sheets. The results are shown in Table 4.
[0045]
(Comparative Example 3)
Using only the LDPE resin (PES-120) used in Example 3, a sheet (16) having a thickness of 0.5 mm and a width of 10 cm was produced in the same manner as in Example 3, and used in Example 3. A thickness of 0 was obtained in the same manner as in Example 4 using 80% by weight of LDPE resin (PES-120), 10% by weight of polyethylene oxide resin (Alcox R-400) and 10% by weight of polyethylene glycol resin (PEG 6000-P). A sheet (17) having a thickness of 5 mm and a width of 10 cm was produced. Using these sheets, a repellent test against slugs was conducted. The results are shown in Table 5.
[0046]
[Table 4]

[0047]
[Table 5]

[0048]
Example 4
The sheets (12) to (15) of Example 3 were immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Next, a repellent test against slugs was performed using the sheet. The results are shown in Table 6.
[0049]
(Comparative Example 4)
In the production of the sheet (15), a thickness of 0.5 mm was obtained in the same manner as in Example 3 except that powdered LDPE (PES-120) was used instead of the thermoformable polyethylene oxide resin and polyethylene glycol resin. A sheet (18) having a width of 10 cm was produced. Using this sheet, a repellent test against slugs was conducted.
[0050]
The sheet (18) was immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Next, a repellent test against slugs was performed using the sheet. These results are shown in Table 6.
[0051]
[Table 6]

[0052]
Results The escape prevention rate of Comparative Example 3 after 2 days was 0%, whereas the escape prevention rate of Example 3 was 90 to 100%. Therefore, it has been found that the sheet made of the control composition according to the present invention exhibits sufficient repellent property against slugs.
[0053]
Moreover, even if the sheet is immersed in water for 2 days, the repellent property is maintained in Example 4, and the repellent effect is not reduced by rainwater or irrigation, and the repellent effect is maintained for a long time. It became clear. On the other hand, in Comparative Example 4, the repellent effect was greatly reduced by rainwater or irrigation.
[0054]
Moreover, the control property with respect to the slug of anhydrous aluminum sulfate was confirmed.
[0055]
(Example 5)
Aqueous urethane resin (Dainippon Ink & Chemicals, Inc .: Hydran HW-920, solid content 50%), water-soluble polyvinyl acetal resin (Sekisui Chemical Co., Ltd .: ESREC KW-1, solids 20%) ) And copper gluconate (manufactured by Tomita Pharmaceutical Co., Ltd.) were mixed and mixed so that the solid content was in the ratio shown in Table 7 to prepare copper gluconate coating solutions a and b.
[0056]
Then, a coating film having a dry thickness of 10 μm is formed on a 100 μm-thick polyethylene terephthalate (hereinafter abbreviated as “PET”) film by using a wire bar, and the coating liquid a or b is formed. Produced. The coated film 6 was attached to each side of the vinyl chloride plate 7 via an adhesive layer 8. That is, as shown to Fig.3 (a) (b), the center part 9 of the vinyl chloride board 7 was made into the part which the coating film 6 does not exist, and the coating film 6 was affixed without the clearance gap so that the circumference | surroundings might be enclosed. A control PVC board 10 was produced. The slug repellent test shown below was conducted using this.
[0057]
That is, the control PVC board 10 was placed in a large plastic container (not shown in FIG. 3A). And as shown to Fig.3 (a), while putting the pot 11 which planted the silkworm in the center part 9 of the control vinyl chloride board 10, five Chakoura slugs were released to the exterior of the control vinyl chloride board 10 (FIG. 3 ( not shown in a).). In order to prevent the slugs from drying and dying, the entire container was sprayed with water, and the lid was closed and placed in the dark. One day later, it was determined whether or not a slug has invaded the inside of the control PVC plate 10 or on the pot 11 by observing a silver-like mark formed after the slug has sown.
[0058]
(Comparative Example 5)
The aqueous urethane resin and aqueous polyvinyl acetal resin used in Example 5 were mixed so that the solid content thereof was a ratio shown in Table 7 to prepare a coating liquid c. Using this coating liquid c, a coating film was produced in the same manner as in Example 5, and this was attached to a PVC plate in the same manner as in Example 5. Using this, the repellent property against slugs was measured in the same manner as in Example 5.
[0059]
(Example 6)
The aqueous urethane resin and copper gluconate used in Example 5 were mixed so that the solid content was in the ratio shown in Table 7 to prepare a coating liquid d. Using this coating liquid d, a coated film was produced in the same manner as in Example 5, and this was adhered to a polyvinyl chloride plate in the same manner as in Example 5 to produce a controlled polyvinyl chloride plate. Using this, the repellent property against slugs was measured in the same manner as in Example 5.
[0060]
(Example 7)
The coating film 6 produced in Example 5 was immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Using the coated film, the repellency against slugs was measured in the same manner as in Example 5.
[0061]
(Comparative Example 6)
The coated film produced in Example 5 was immersed in water for 2 days, and then pulled up and dried. Using the coated film, the repellency against slugs was measured in the same manner as in Example 5.
[0062]
[Table 7]

[0063]
Results In Examples 5 to 7, slugs and silvery traces thereof were not observed on the control PVC plate or the bowl in any case.
[0064]
On the other hand, in Comparative Examples 5 and 6, slug silver-like marks were seen on the PVC plate and the bowl, and all slugs were hidden under the bowl 11.
[0065]
Therefore, it was found that the sheet coated with the control composition according to the present invention exhibits sufficient repellency against slugs. Moreover, even if the sheet was immersed in water for 2 days, the repellency was maintained, and the repellency was not reduced by rainwater or irrigation, and the repellency was maintained for a long time.
[0066]
Moreover, the control property with respect to the slug of copper gluconate was confirmed.
[0067]
【Effect of the invention】
According to this invention, initially, the gastropod control agent present on the surface of the control composition exhibits a control effect on gastropods. And even after the surface gastropod control agent is washed away by rain water, irrigation, etc., the gastropod control agent present inside the control composition is exposed by elution of the water-soluble resin, and exhibits the control effect on gastropods .
For this reason, while being able to exhibit the control effect with respect to gastropods stably over a long period of time, the gastropod control agent inside the composition for control can be used effectively.
[0068]
Anhydrous aluminum sulfate and copper gluconate exhibit a high gastropod control effect and are easy to handle because they are not deleterious.
[Brief description of the drawings]
1A is a front view showing a control plate used in a slug repellent test conducted in Example 1. FIG. 1B is a front view of a slug repellent test apparatus conducted in Example 1. FIG. 1C is a side view of FIG. FIG. 2 is a schematic diagram showing judgment conditions for a slug repellent test in Example 1. FIG. 3A is a front view of a slug repellent test apparatus performed in Example 3. FIG. 2B is a side view of the control plate in FIG. FIG. 4 (a) to (c) Front view showing an example using the control composition according to the present invention.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Control agent containing sheet | seat 2 Thick paper 3 Control board 4

Container

5, 5a, 5b, 5c, 5d Slug 6 Feed container 7 PVC board 8 Adhesive layer 9 Center part 10 Control PVC board 11, 11 'Bowl 12 Leg 13 Leg receiving member 14 Belt

Claims

A water-insoluble resin, a water-soluble resin, and a solid water-soluble gastropod control agent,
It is the gastropods for control agent Gagu Rukon copper,
The water-soluble resin is at least one of a polyvinyl alcohol resin, a polyethylene oxide resin, a polyethylene glycol resin, and an aqueous urethane resin;
The water-insoluble resin is at least olefin resin, styrene resin, vinyl chloride resin, acrylic resin, ethylene / vinyl acetate copolymer resin, ethylene / ethyl acrylate copolymer resin, ionomer resin, polyester resin, polycarbonate resin, polyamide resin, polyurethane resin. One of them,
The mixing ratio of the water-insoluble resin and the water-soluble resin is 95: 5 to 50:50, and the addition amount of the gastropod control agent is 5 to 50 with respect to the total amount of the water-insoluble resin and the water-soluble resin. A composition for controlling gastropods, which is% by weight.

A repellent gastropod control agent made of copper gluconate.