JP5172304B2 - スポーツ用保護具 - Google Patents

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Description

本発明は、スポーツ時に人体に装着されるスポーツ用保護具に関する。
従来より、この種のスポーツ用保護具として、例えば、サッカーボールの競技者がスネに装着するシンガードと呼ばれるスネ当てが知られている(例えば、特許文献1参照)。このスネ当ては、硬質樹脂を成形してなる硬質板部と、硬質板部の裏面側に設けられた発泡樹脂製の衝撃吸収部とを備えている。硬質板部を設けていることで、スパイクシューズ等で蹴られたときのガードが確実になり、また、その硬質板部の裏面側に衝撃吸収部を設ていることで、蹴られたときの衝撃が緩和される。
また、スポーツ用保護具としては、例えば、バレーボール等の競技者が肘に装着するエルボーガードと呼ばれる肘用サポーターや、膝に装着するニーガードと呼ばれる膝用サポーターが知られている(例えば、特許文献2参照)。これらサポーターは、肘や膝を覆う筒状をなす伸縮自在の布製本体部と、本体部に取り付けられた発泡樹脂製の衝撃吸収部とを備えており、この衝撃吸収部により肘や膝への衝撃が緩和されるようになっている。
登録実用新案第3051104号公報 特許第3759042号公報
ところで、特許文献1及び2のスポーツ用保護具のように衝撃吸収部を発泡樹脂製とした場合には、装着者が競技中にかいた汗や雨水が衝撃吸収部の表面に付着するのみならず、該衝撃吸収部が有する発泡セル中に溜まって内部も汚れることになる。こうなると、汗や雨水を栄養源として衝撃吸収部の表面及び内部に細菌が繁殖し、匂いの発生原因になるとともに、不衛生である。このことに対し、スポーツ用保護具を清潔に維持するために、使用後に洗浄することが考えられるが、この場合には、洗浄水が発泡セル中に溜まることになって、衝撃吸収部が短時間で乾き難い。従って、スポーツ用保護具を頻繁に洗浄することはできず、常に清潔な状態で使用することが難しい。また、スポーツ用保護具を使用後に拭くことも考えられるが、発泡セルの中に溜まった汗や雨水を拭き取ることはできず、清潔に保つのは難しい。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、汚れた衝撃吸収部を素早くかつ簡単にきれいにできるようにして、常に清潔なスポーツ用保護具を使用できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、スポーツ用保護具が、非発泡弾性体で構成された衝撃吸収部と、上記非発泡弾性体よりも硬い材質からなる硬質板部とを備え、上記硬質板部の裏面に衝撃吸収部が層状に設けられ、上記硬質板部には、上記衝撃吸収部を該硬質板部の表面側へ導出するための導出部が設けられている構成とする。
この構成によれば、衝撃吸収部に発泡セルが無いため、装着者がかいた汗や雨水は衝撃吸収部の表面に付着するだけで内部に吸収されることはない。このため、衝撃吸収部を拭くだけできれいすることが可能である。また、衝撃吸収部を洗浄した場合には、洗浄水が衝撃吸収部の内部に吸収されないため早く乾く。
また、サッカーボールの競技者が衝撃吸収部をスネに当てて装着することで、スポーツ用保護具をシンガードとして使用可能になる。
また、衝撃吸収部と硬質板部とが強く結合することになる。
の発明では、第の発明において、硬質板部の表面側へ導出された衝撃吸収部は、該硬質板部の表面から突出する突出部を形成している構成とする。
この構成によれば、硬質板部の表面から突出した突出部が容易に変形可能な弾性体であることから、スポーツ用保護具をシンガードとして装着した場合に、突出部が、シンガードの上に履いた靴下に密着するように変形し、滑り止めとなる。また、突出部は、硬質板部の裏面側の衝撃吸収部と一体であることから、硬質板部から脱落し難い。
の発明では、第1または2の発明において、硬質板部の周縁部は、衝撃吸収部により被覆されている構成とする。
この構成によれば、硬質板部の周縁部が露出しないので、人体への装着時に硬質板部の周縁部が皮膚に直接触れることはない。
の発明では、第からのいずれか1つの発明において、衝撃吸収部の裏面には、凹凸形状が設けられている構成とする。
この構成によれば、人体への装着時に衝撃吸収部の凸部分が皮膚に触れ、凹部分は皮膚から離れるようになり、この皮膚から離れた部分により熱や汗を逃がすことが可能になる。
の発明では、第の発明において、凹凸形状は、衝撃吸収部の裏面に形成された複数の溝で構成されているものとする。
この構成によれば、熱や汗を溝から効率良く逃がすことが可能になる。
の発明では、第からのいずれか1つの発明において、衝撃吸収部は、硬質板部に一体成形されている構成とする。
この構成によれば、成形時に衝撃吸収部が硬質板部と一体化する
第1の発明によれば、衝撃吸収部が非発泡弾性体で構成されているので、衝撃吸収部を拭くだけで素早くかつ簡単にきれいにでき、また、洗浄した場合にも早く乾いてすぐに使用可能な状態にできる。これにより、装着者は、常に清潔なスポーツ用保護具を使用することができる。
また、硬質板部に衝撃吸収部を層状に設けたので、サッカーボールの競技者が常に清潔な状態のシンガードを使用することができる。
また、衝撃吸収部を硬質板部の表面側へ導出させるようにしたので、衝撃吸収部と硬質板部とを強く結合できる。これにより、スポーツ時に衝撃吸収部に大きな力がかかった際に、衝撃吸収部が硬質板部から分離しないようにすることができる。
の発明によれば、硬質板部の表面側へ導出された衝撃吸収部が、該硬質板部の表面から突出する突出部を形成しているので、シンガードとして用いる場合に、突出部が靴下に対して滑り止めとなり、装着時の位置ずれを抑制できる。
の発明によれば、硬質板部の周縁部を衝撃吸収部で被覆したので、硬質板部の周縁部が人体の皮膚に直接触れて傷付けることはなく、装着時の安全性を向上できる。
の発明によれば、衝撃吸収部の裏面に凹凸形状を設けたので、人体へ装着した状態で熱や汗を逃がすことができ、装着感を良好にすることができる。
の発明によれば、衝撃吸収部の凹凸形状を複数の溝で構成したので、熱や汗を効率良く逃がすことができ、装着感をより一層良好にすることができる
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない
図1及び図2は、本発明の実施形態に係るスポーツ用保護具としてのシンガード1を示すものである。このシンガード1は、サッカーボールの競技者がスネ当てとして使用するものであり、図3に示すように、全体としてスネの形状に沿うように湾曲した板状をなしている。尚、シンガード1の裏面をスネに当たる側の面とし、表面をその反対側の面とする。
シンガード1は、表面側を構成する硬質板部10と、裏面側を構成する衝撃吸収部20とを備えた2層構造とされている。硬質板部10は、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、または反応性硬化樹脂等の樹脂材を射出成形してなるものである。この硬質板部10の硬さは、競技中にスパイクシューズで蹴られた場合や、競技者の足同士がぶつかった場合等にスネをガードできる程度の硬さである。硬質板部10は、全体としてスネの上下方向に長い形状とされ、上述のように湾曲している。図4に示すように、硬質板部10の両側縁部は、上側部分が幅方向外方へ向けて湾曲する上側湾曲部10aで構成され、上下方向中間部分が幅方向内方へ向けて湾曲する中間湾曲部10bで構成され、下側部分が幅方向外方へ向けて湾曲する下側湾曲部10cで構成されている。また、硬質板部10の上半部は、下半部に比べて幅が広くなっている。さらに、硬質板部10の上縁部及び下縁部は、略直線状に延びている。
硬質板部10の表面の周縁部には、図5にも示すように、裏面側へ向けて窪む段差部11が周方向に連続して設けられている。段差部11の深さは、硬質板部10の中央部分の厚みの約1/2程度に設定されている。この段差部11により、硬質板部10の周縁部には、中央部分の約1/2程度の厚みの薄肉部12が形成されている。一方、硬質板部10の裏面は、段差部の無い平滑面で構成されている。
硬質板部10の上側には、幅方向一側に、表裏方向に貫通する3つの内側貫通孔14、14、14が互いに間隔をあけて形成されている。これら内側貫通孔14、14、14は、上下方向に長く延びる形状とされている。硬質板部10の下側には、幅方向他側に、上記内側貫通孔14と同じ形状の内側貫通孔15が3つ形成されている。
尚、図示しないが、硬質板部10の表面には、文字や模様等が設けられている。
上記衝撃吸収部20は、熱可塑性の非発泡エラストマー(非発泡弾性体)で構成され、硬質板部10に層状に設けられている。非発泡とは、エラストマーに発泡セルの無い状態のことである。このエラストマーとしては、本実施形態では、水添SEBS(スチレン=エチレン=ブチレン=スチレン)系エラストマーを用いている。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等が例示される。(架橋型ゴムでないもの)オレフィン系エラストマーとしては、エチレンプロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレンプロピレンターポリマー(EPT,EPDM)等が例示される。また、スチレン系エラストマーとしては、スチロールアクリルニトリル共重合物(SAN)、スチロールブタジエンゴム(SBR)等の共重合物、スチロールアクリロニトリルとブタジエンアクリロニトリルの3成分共重合物(ABS)等が例示される。
衝撃吸収部20の引っ張り強さ及び伸びは、JIS K 6723の試験方法により得られた値が、それぞれ、0.7MPa及び700%≦である。また、衝撃吸収部20の比重は、JIS K 7112の試験方法により得られた値が、0.84である。また、衝撃吸収部20の硬さは、JIS K 6301に示されるデュロメータ硬さ試験法により得られた値(デュロメータA硬さ)が、1以上40以下となるように設定されている。衝撃吸収部20の硬さが上記範囲に設定されている理由は、衝撃吸収部20のデュロメータ硬さが1未満であると、柔らかすぎて、スネに装着した際に大きく変形して装着感が悪化してしまい、一方、衝撃吸収部20のデュロメータ硬さが40を越えると、例えばスパイクシューズが当たった場合等の変形量が十分でなく、衝撃吸収性能が低下してしまうからである。また、衝撃吸収部20の硬さを上記範囲に設定していることで、衝撃吸収部20が肌に直接触れた際になじみやすく、装着時の違和感を感じ難くなる。
衝撃吸収部20は、硬質板部10の裏面略全体を覆う形状とされており、硬質板部10に一体成形されている。衝撃吸収部20の肉厚は、硬質板部10の肉厚と略同じ程度に設定されている。また、図2や図6に示すように、衝撃吸収部20の裏面には、硬質板部10の幅方向に延びる複数の溝21、21、…が上下方向に間隔をあけて形成されている。各溝21は、上下方向に複数回蛇行している。上記複数の溝21、21、…によって衝撃吸収部20の裏面には凹凸形状が設けられている。
衝撃吸収部20は、図3に示すように、硬質板部10の裏面側から周縁部を通って表側へ回り込み、薄肉部12の表側全体を覆う形状とされている。従って、硬質板部10の周縁部は、全周が衝撃吸収部20により被覆された状態となっており、また、硬質板部10の段差部11内には、衝撃吸収部20が充填されている。
また、衝撃吸収部20は、内側貫通孔14、15から表側へ導出されており、この内側貫通孔14、15から表側へ導出された部分は、硬質板部10の表面から突出する突出部22を形成している。突出部22は、硬質板部10の表面上を広がっており、内側貫通孔14、15と同様に上下方向に長く延びる形状とされている。また、突出部22は、シンガード1の正面視(図1に示す)で、内側貫通孔14、15よりも大きくされたアンカー形状となっており、内側貫通孔14、15から裏面側へ向けて抜け難くなっている。
次に、上記のように構成されたシンガード1の製造要領について説明する。まず、図示しないが、射出成形機を用いて硬質板部10を成形する。この硬質板部10を脱型した後、衝撃吸収部20を成形する射出成形機の成形型(図示せず)内に配置し、位置決めする。
そして、硬質板部10が位置決めされた成形型のキャビティに流動状態のエラストマーを供給する。このエラストマーは、硬質板部10の裏面側全体に行き渡る。この裏面側のエラストマーは、各内側貫通孔14、15を通って硬質板部10の表側に導出されるとともに、硬質板部10の周縁部を回って表側に流れ、薄肉部12の表面を流れて段差部11に充填される。
エラストマーが固化すると、衝撃吸収部20となる。この衝撃吸収部20のうち硬質板部10に接触している部分は、該硬質板部10に接着している。また、内側貫通孔14、15から導出されたエラストマーは、固化して突出部22となる。その後、成形型から脱型してシンガード1が得られる。
上記のようにして得られたシンガード1を使用する際には、衝撃吸収部20をスネに直接当て、その上から靴下(図示せず)を履き、その靴下によりシンガード1を表側から覆ってスネに保持する。このとき、シンガード1の突出部22が弾性変形するエラストマーで構成されていることから、突出部22が、靴下に密着するように変形し、滑り止めとなる。これにより、競技中にシンガード1が動いて位置ずれするのを抑制することができる。また、シンガード1の装着時には、衝撃吸収部20のデュロメータ硬さが上記範囲に設定されているので、形状が適度に維持されて装着感は良好である。
シンガード1の使用時に競技者が汗をかいた場合には、衝撃吸収部20の溝21の底面が皮膚から離れているので、汗は溝21を通って排出される。また、同様に、熱も溝21から放出される。また、他の競技者のスパイクシューズがシンガード1に当たった場合には、衝撃吸収部20のデュロメータ硬さが上記範囲に設定されているので、該衝撃吸収部20が十分に変形して衝撃が緩和される。
また、使用時に競技者がかいた汗や雨水は衝撃吸収部20に付着することになるが、衝撃吸収部20に発泡セルが無いため、汗や雨水が衝撃吸収部20に吸収されることはない。このため、衝撃吸収部20を拭くだけできれいにすることが可能である。また、衝撃吸収部20を洗浄した場合には、洗浄水が衝撃吸収部20の内部に吸収されないため早く乾く。
以上説明したように、この実施形態に係るシンガード1によれば、衝撃吸収部20が非発泡エラストマーで構成されているので、衝撃吸収部20を拭くだけで素早くかつ簡単にきれいにでき、また、洗浄した場合にも早く乾いてすぐに使用可能な状態にできる。これにより、競技者は、常に清潔なシンガード1を使用することができる。
また、衝撃吸収部20を硬質板部10の表面側へ導出させるようにしたので、衝撃吸収部20と硬質板部10とを強く結合できる。これにより、スポーツ時に衝撃吸収部20に大きな力がかかった際や長期間使用した際に、衝撃吸収部20が硬質板部10から分離しないようにすることができる。
また、硬質板部10の周縁部を衝撃吸収部20で被覆したので、硬質板部10の周縁部が競技者の皮膚に直接触れて傷付けることはなく、装着時の安全性を向上できる。
また、衝撃吸収部20の裏面に複数の溝21を形成して該裏面を凹凸形状としたので、競技者に装着した状態で熱や汗を逃がすことができ、装着感を良好にすることができる。
また、熱や汗を衝撃吸収部20の溝によって効率良く逃がすことができ、装着感をより一層良好にすることができる。
また、突出部22が、衝撃吸収部20の裏面側の部分と一体であるため、離脱し難いものとなる。また、突出部22と、硬質板部10の周縁部を覆っている衝撃吸収部20とは、上記エラストマーからなるものであるため、装着時に靴下に密着するように変形し、靴下に対して滑り止めとして機能する。このことにより、シンガード1の位置ずれを抑制できる。
また、衝撃吸収部20のデュロメータ硬さを上記範囲としたので、装着感が良好で、かつ高い衝撃吸収性能を得ることができ、シンガード1の商品性を十分に高めることができる。
尚、本発明は、シンガード1以外にも、例えば、野球用プロテクター、ヘルメット、アームガード、腰部プロテクター、脊椎プロテクター、ラグビー用のヘッドギア等に適用することが可能である。
(参考例)
図7及び図8は、参考例に係るスポーツ用保護具としての膝用サポーター50を示すものである。この膝用サポーター50は、バレーボール等の競技者がニーガードとして使用するものであり、筒状の本体部51と、本体部51に取り付けられた衝撃吸収部52とで構成されている。
本体部51は、弾性糸を織り込んだ弾性伸縮布で構成されており、内径が拡大するように変形可能となっている。図9に示すように、本体部51の内面には、薄い布材53が衝撃吸収部52の収容部54を構成する袋状に縫い付けられている。
衝撃吸収部52は、上記実施形態と同じ非発泡エラストマーからなるものである。図11及び図12に示すように、衝撃吸収部52の形状は、全体的に、膝の関節部の形状に沿うように湾曲した厚肉板状をなしている。すなわち、衝撃吸収部52の中央部近傍が、膝の関節部の中央部(半月板に対応する部位)に位置するようになっており、この中央部近傍が頂点となるようななだらかな山型となっている。また、衝撃吸収部52は、装着状態で左右対称となっている。
衝撃吸収部52の下縁部は、左右方向の中央部が最も下になるように略円弧状に延びている。衝撃吸収部52の左縁部は、左方へ向けて湾曲しており、また、右縁部は、右方へ向けて湾曲している。衝撃吸収部52の上縁部は、左右中央部が上方へ突出するように形成され、左右両側が削り取られたように下へ向けて湾曲している。この上縁部の左右両側の形状により、衝撃吸収部52が膝の動きを邪魔しないようになっている。
衝撃吸収部52の肉厚は、その中央部、即ち、膝の関節部の中央部に対応する部位が最も厚く、そこから周縁部に近づくに従って徐々に薄くなるように設定されている。これにより、衝撃を受けやすい膝の関節部の中央部を確実に保護することが可能になり、保護性能を十分に高めることが可能になる。さらに、衝撃を受けにくい部位の肉厚を薄くしたことで、衝撃吸収部52の軽量化を図ることが可能になる。
衝撃吸収部52の中央部の肉厚は、3mm以上30mm以下の範囲で設定されている。衝撃吸収部52の中央部の肉厚が3mmよりも薄くなると、使用する状況によっては衝撃吸収性能が低下することがあり、一方、30mmよりも厚くなると、装着感が悪くなる虞れがあるとともに、重く感じる装着者が出てくることが考えられる。衝撃吸収部52の中央部の肉厚は、10mm以上15mm以下が好ましい。
衝撃吸収部52には、装着時に装着者の皮膚側となる面に開口する複数の貫通孔52a、52a、…が形成されている。これら貫通孔52aは、衝撃吸収部52の中央部から周縁部近傍に亘って配置されており、周縁部近傍が中央部に比べて密に配置されている。これら貫通孔52a、52a、…を形成することにより、通気性が確保されて汗や熱を逃がすことが可能になる。
各貫通孔52aの断面形状は円形状とされている。貫通孔52aの径は、0.5mm以上20mm以下の範囲で設定されている。貫通孔52aの径が0.5mmよりも小さくなると、通気性が不十分になり汗や熱が逃げにくくなり、一方、20mmよりも大きくなると、衝撃吸収性能が低下してしまう。貫通孔52aの径は、4mm以上8mm以下が好ましい。また、図11に示すように、貫通孔52aの軸方向両側は、軸方向の端に近づくほど拡径するように形成されている。尚、貫通孔52aの形状や数は、上記に限られるものではなく、任意に設定することができる。
参考例のものにおいても、実施形態のものと同様に、上記膝用サポーター50の使用時に競技者がかいた汗や雨水は衝撃吸収部52に付着することになるが、衝撃吸収部52に発泡セルが無いため、吸収されることはない。また、衝撃吸収部52を洗浄した場合には、洗浄水が衝撃吸収部52の内部に吸収されないため早く乾く。
以上説明したように、この参考例に係る膝用サポーター50によれば、実施形態と同様に、衝撃吸収部52が非発泡エラストマーで構成されているので、衝撃吸収部52を拭くだけで素早くかつ簡単にきれいにでき、また、洗浄した場合にも早く乾いてすぐに使用可能な状態にできる。これにより、競技者は、常に清潔な膝用サポーター50を使用することができる。
また、衝撃吸収部52の貫通孔52aが通気孔として機能することになり、貫通孔52aから汗や熱を逃がすことができる。これにより、使用感を良好にすることができる。
また、衝撃吸収部52が膝の関節部の形状に沿うように湾曲しているので、装着時のフィット感を向上させて、より一層良好な使用感を得ることができる。
また、衝撃吸収部52の肉厚を、膝の関節部の中央に対応する部位が他の部位に比べて厚くなるようにしたので、保護性能と軽量化とを高い次元で両立できる。
また、衝撃吸収部52は弾性材で構成されているので、膝を曲げ伸ばしした際に、追従するように容易に変形することになる。
衝撃吸収部52の形状、厚み等は任意に設定することが可能である。
参考例の膝用サポーター50の衝撃吸収部52の形状は、図10に示す変形例のような矩形の厚肉板状にしてもよい。
尚、上記参考例では、スポーツ用保護具が膝用サポーター50である場合について説明したが、膝用サポーター50と同様な構造の肘用サポーターにも適用することができる。
また、上記衝撃吸収部20、52を構成するエラストマーは、水添SEBS系エラストマーに限られるものではなく、物性値が上記した範囲に収まるエラストマーであればよい。また、非発泡弾性体は、例えば、シリコーン等で構成してもよい。
以上説明したように、本発明に係るスポーツ用保護具は、例えば、サッカーボールの競技者が装着するシンガードや、バレーボールの競技者が装着する肘用サポーター及び膝用サポーターに適している。
本発明の実施形態に係るシンガードの正面図である。 シンガードを裏側から見た図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 硬質板部の正面図である。 図4におけるV−V線断面図である。 図2におけるVI−VI線断面図である。 参考例に係る膝用サポーターの正面図である。 膝用サポーターの側面図である。 図7におけるIX−IX線断面図である。 衝撃吸収部の正面図である。 図10におけるXI−XI線断面図である。 図10におけるXII−XII線断面図である。 変形例に係る図7相当図である。 変形例に係る図8相当図である。 図13におけるXV−XV線断面図である。 変形例に係る図10相当図である。
1 シンガード(スポーツ用保護具)
10 硬質板部
14、15 内側貫通孔(導出部)
20 衝撃吸収部
21 溝
22 突出部
50 膝用サポー
52 衝撃吸収部
52a 貫通孔

Claims (6)

  1. 非発泡弾性体で構成された衝撃吸収部と、
    上記非発泡弾性体よりも硬い材質からなる硬質板部とを備え、
    上記硬質板部の裏面に衝撃吸収部が層状に設けられ、
    上記硬質板部には、上記衝撃吸収部を該硬質板部の表面側へ導出するための導出部が設けられていることを特徴とするスポーツ用保護具。
  2. 請求項に記載のスポーツ用保護具において、
    硬質板部の表面側へ導出された衝撃吸収部は、該硬質板部の表面から突出する突出部を形成していることを特徴とするスポーツ用保護具。
  3. 請求項1または2に記載のスポーツ用保護具において、
    硬質板部の周縁部は、衝撃吸収部により被覆されていることを特徴とするスポーツ用保護具。
  4. 請求項からのいずれか1つに記載のスポーツ用保護具において、
    衝撃吸収部の裏面には、凹凸形状が設けられていることを特徴とするスポーツ用保護具。
  5. 請求項に記載のスポーツ用保護具において、
    凹凸形状は、衝撃吸収部の裏面に形成された複数の溝で構成されていることを特徴とするスポーツ用保護具。
  6. 請求項からのいずれか1つに記載のスポーツ用保護具において、
    衝撃吸収部は、硬質板部に一体成形されていることを特徴とするスポーツ用保護具。
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