JP5169388B2 - 無線端末、無線システム、パケット転送制御方法及びその制御プログラム - Google Patents

無線端末、無線システム、パケット転送制御方法及びその制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、アドホック無線システムに係り、特にアドホック無線ネットワークにあって、ブロードキャストパケットを用いて通信する無線端末、無線システム、パケット転送制御方法及びその制御プログラムに関する。
アドホック無線ネットワークは、固定した無線基地局や伝送路等のネットワーク設備を有しないで、移動性のある無線端末同士が相互間でパケットをマルチホップで中継転送することによって形成されるネットワークである。このアドホック無線通信ネットワークにおいては、特定の無線端末宛のパケットの他に相手端末を特定しないで全ての無線端末に一斉に情報を送るブロードキャストパケットを使用する場合がある。このようなブロードキャスト通信方式は、放送型の通信の他に、通信したい相手端末の探索や通信経路構築などにも使用される。以下、特に断らない限り、パケットはブロードキャストパケットを意味するものとする。
この種のアドホック無線ネットワークについては、関連技術として、例えば下記特許文献1乃至3が知られている。
この内、特許文献1(無線通信ネットワーク)は、受信したデータを所定の中継確率に基づいて中継すると共に受信応答が無い場合には所定の再送確率に基づいてデータを再送し、同時に当該データ再送に際しては、同じデ−タの無限の再送を抑制することをその内容としている。
又、特許文献2(無線移動ネットワークにおけるブロードキャスト方法及び装置)では、メッシュネットワークの各ノードがパケット転送を実行しないレベルを、受信パケットのホップ数又は重複パケットの数、或いは信号強度に基づいて判断するようにした技術内容が開示されている。
更に、特許文献3(アドホック無線ネットワークシステム)では、経路の接続品質を有効に維持するためのアイデア、特に移動により接続品質が悪化した場合に新通信経路を確率するための技術内容が開示されている。
又、上記ブロードキャスト通信では、各無線端末が新たに受信したパケットを全て中継転送すると、1つの送信端末が1つのパケットを送信すると残りの全端末がパケットを中継転送することになる。そのため無線端末からの電波の到達範囲内にある端末数が多くなると、膨大なパケットが転送され、各端末はその受信と転送に追われ、他の通信に使用できる時間が狭められることになる。これは、一般にはブロードキャストにおける「嵐の問題」と呼ばれている。
更に、関連技術である下記非特許文献1及び非特許文献2によると、無線端末からの電波の到達範囲内に存在する端末のうち3個程度の端末がパケットを中継転送すれば、このような「嵐の問題」を回避しながら全端末にパケットが到達する可能性が高いとされている。このため、アドホックネットワークで使用されるプロトコルには中継転送するパケットを削減する転送方式が組み込まれているのが一般的である。この点は、上記した各特許文献にあっても同様である。
更に、この中継パケットを削減する転送方式は、非特許文献1によれば、以下のように大きく3つに分類される。
第1はカウンタベース方式である。この方式における各端末の中継動作は、次のように行われる。
まず、端末は、新たなパケットを受信すると待ち時間を0からTの間で一様ランダムな値に選択する。そのランダムに選択された待ち時間の間に、端末は、同一内容のブロードキャストパケットを何個受信するかを監視し、その数を判定する。
ここで、同じブロードキャストパケットの受信数が所定の閾値C未満ならばパケットを中継転送し、閾値C以上の場合には既に十分に転送パケットがあると判断して中継転送しないようにし、これによって、パケット数を削減している。この方式では、電波の到達範囲の中継端末は多くは確実に閾値C以下となるため、中継パケット削減効果は大きいが、確率ベース方式に比べ遅延時間が増加するという特徴をもつ。
第2の方式は確率ベース方式である。この確率ベース方式では、各無線端末の中継転送動作は、次のように行なわれる。
即ち、新たにブロードキャストパケットを受信した端末は、確率Pで中継転送し、確率(1−P)で中継転送しないように機能し、これによって、ブロードキャストパケットの転送数を削減する。ただし、この確率ベース方式では、遅延時間は少ないが、中継する確率pを電波の到達範囲に存在する端末数に合わせて最適化しないと、電波の到達範囲内での中継パケット数が多すぎたり少なすぎたりするという問題点を持っている。
更に、第3の方式として、距離情報や位置情報等を使用する方式がある。この方式は、距離情報や位置情報等を利用するため、上記第1,第2の各方式にない独自の特徴を備えているが、そのための特別な手段等が必要になり、このため上記第1,第2の各方式とは異なる領域を形成している。
上述したように確率ベース方式は、遅延時間が少ないが、中継確率Pを調整する必要がある。電波の到達範囲内にある無線端末のうち閾値C程度がパケットを中継するようにすれば、中継パケットの総数が少なく、しかも全ての端末へのパケット到達率が高まる。
非特許文献2によると、最適な中継確率Pの近似値として1/ρが記載されている。ここで、ρは端末密度を表し、無線端末の電波の到達範囲内に存在する平均的な端末の数を示す。
又、非特許文献3によると、適応的に中継確率Pを変更する確率ベースの中継パケット削減方式が記されている(以下、この方式を「関連する適応型確率方式」と呼ぶ)。
この関連する適応型確率方式の概要は以下の通りである。使用する用語は、中継確率をP、その上限をP、その下限をP、中継確率の減少値を小さい値d、パケット数計数期間τ、パケットカウンタIとし、又、乗算の記号として、・又は×を使用する。更に、記号「=」は、プログラムの用法であって、左辺で表示される値を右辺の演算結果の値で置き換える操作を示している。
上記ブロードキャスト通信にあって、ブロードキャストパケットを受信すると、もし受信パケットリストに登録されているならば(即ち、既に受信したパケットならば)、P=P−dとし、
もし、P<Pならば、P=Pとし、I=I+1とする。
そうでないならば、パケットカウンタを1にする。
受信したパケットのIDとタイムアウト時間とをパケットリストに登録する。
確率Pで受信したパケットを中継転送する。
パケット計数期間τの間に1つもパケットを受信しなかったならば、
P=P×2 とする。
もし、P>P ならば P=Pとする。
上述のアルゴリズムによる端末の中継確率Pの時間的な変化の概要を、図11を用いて説明する。
ここで、電波の到達範囲内の端末は全て同じ中継確率Pであるとしている。
長い時間、どの端末もパケットを送信しないと中継確率Pの値はPとなるので、中継確率Pの値は図12の開始点(A点)から開始する。ある1つの端末が一定周期でのパケット送信を開始したとすると、端末が単位時間に受け取るパケット数は中継確率Pに比例し、中継確率Pの値は単位時間に受け取るパケット数に比例して減少する。
そのため、中継確率PはAを定数として微分方程式dP/dt=−A・Pが成り立つ。よって、図11では滑らかな曲線として描いているが、中継確率PはBを定数として、
P=B・exp(−At)で表される指数関数の曲線に沿って、階段的に最小値B点まで減少する。最小値(B点)ではパケットを1個受信する。即ち、最小値をとるB点でのPの値は、P≒1/ρである。ここで、≒は近時的に等しいことを示す。この値は1に近いので、期間τ時間以内に1つも受信しない可能性も0ではない。
ここで、期間τの時間以内に1つも受信しない現象が生じると、中継確率Pは2倍になり極大値(C点)に増加する。P・ρ≒2では同じパケットを2個以上受信する場合もあり、指数関数的に第2の最小値(D点)まで減少する。以下同様の増減を繰り返す。
なお、中継確率Pは指数関数の曲線を描いて減少するが、パケットを受信しなくなった場合の増加もτ毎に2倍になるので、中継確率Pは、指数関数の曲線に沿って階段的に増加する。
尚、以下の説明では端末毎の電波の到達範囲の正確な値は重要でないので、ある無線端末からの電波の到達距離Rは一定とし、各端末の電波の到達範囲は半径がRの円および円内として説明する。
筆者 Sze-Yao Ni, Yu-Chee Tseng, Yuh-Shyan Chen, Jang-Ping Sheu/刊行物の題名: The broadcast storm problem in a mobile ad hoc network /発行年月日: August 1999 Proceedings of the 5th annual ACM/IEEE international conference on Mobile computing and networking MobiCom '99 筆者 Kleinrock, L. and J. Silvester /刊行物の題名: Optimum Transmission Radii for Packet Radio Networks or why Six is a Magic Number/発行年月日: Conference Record, National Telecommunications Conference, Birmingham,Alabama, pp. 4.3.2-4.3.5, December 1978. 筆者 Q. Zhang, D.P. Agrawal /刊行物の題名: Dynamic probabilistic broadcasting in MANETs/発行年月日: J. Parallel Distrib.Comput. Vol 65, pp. 220-233, 2005. 特開2006−148417 特開2007−184937 特開2007−243575
従来の適応型確率方式では、上記の中継確率Pの値の時間的な変化からわかるように、中継確率Pの値は概ね1/ρと2/ρの範囲で変化する。非特許文献2では最適な中継確率Pの近似値として1/ρが記載されているが、ほぼ全ての端末にパケットが届くという観点では、この値では小さすぎるという問題点がある。
なぜなら、中継確率がP、端末密度がρの場合、電波の到達範囲内でどの端末も中継しない確率は、ポアソン分布で近似計算するとexp(−ρ・P)となり、P=1/ρでは0.36程度の値になり、無中継の端末数が多すぎる。
どの端末も中継しない確率を、例えば0.05以下とするには「exp(−ρ・P)<0.05」を解いて「P>−log(0.05)/ρ≒3/ρ」程度以上とする必要があるからである。
また、従来の適応型確率方式の第2の問題点は、中継確率Pの変化が減少時および増加時ともに時間的に指数関数の曲線に沿って階段的に変化するが、その変化が最適な変化である保障がないことである。
更に、これらの問題点については、前述した特許文献1乃至3には、その明確な解決策なるものについては特に開示されていない。
〔発明の目的〕
本発明は、上記問題に鑑み、パケットの中継確率を端末密度ρに応じて最適な値に調整し、中継されるパケット数を抑制すると共にパケットの到達確率を高くすることを可能とした無線端末、無線システム、パケット転送制御方法、及びそのプログラムを提供することを、その目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る無線端末は、パケット送受信部,プロセッサ,メモリ,及びタイマを備え、ブロードキャストパケットを受信した際に、予め決定される中継確率に基づいて該パケットを中継するか否かを確率的に決定し中継転送する無線端末であって、受信パケットをこれまで受信し記憶しているパケットと照合して新パケットの受信か否かを判別するパケット判別手段と、新パケットの受信と判別された場合に当該新パケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定手段とを備え、次のパケット転送に使用する中継確率を予め備えている中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整手段を装備すると共に、前記中継確率調整手段は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るパケット転送制御方法は、パケット送受信部、プロセッサ、メモリ及びタイマを備え、ブロードキャストパケットを受信した際、該パケットを中継するか否かを中継確率Pに基づいて確率的に決定し中継する無線端末にあって、受信パケットとこれまで受信し記憶していたパケットと照合し新パケット受信か否かを判別するパケット判別工程と、前記新パケット受信と判別されたパケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定工程と、次のパケット転送に使用する中継確率を予め備えた中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整工程と、を備えると共に、前記中継確率調整工程は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものであることを特徴とする。
更に、上記課題を解決するため、本発明に係るパケット転送制御プログラムは、パケット送受信部、プロセッサ、メモリ及びタイマを備え、ブロードキャストパケットを受信した際、該パケットを中継するか否かを中継確率Pに基づいて確率的に決定し中継する無線端末にあって、受信パケットとこれまで受信し記憶していたパケットとを照合して新パケット受信か否かを判別するパケット判別処理、前記新パケット受信であると判別されたパケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定処理、次のパケット転送に使用する中継確率を予め備えた中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整処理、を前記プロセッサに実行させると共に、前記中継確率調整処理は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものであるよう構成されたことを特徴とする。
本発明は上記のように構成されているので、これによると、端末密度が変化しても、アドホック無線通信システムの無線エリア内では中継確率を最適値に近い値に制御可能になり、しかも当該中継確率の設定に際しては予め対応内容が特定された中継確率テーブルによることから設定処理が迅速に且つ精度よく実行され、これがため、パケット数の増大を迅速に抑制処理することが可能となるばかりでなく、他の無線端末に対しては確実にパケットの中継転送が行うことができるという従来にない優れた無線端末、無線システム、パケット転送制御方法及びその制御プログラムを提供することができる。
次に、本発明に係る無線端末、即ちアドホック無線通信ネットワークを構成する無線端末について、添付図面に基づいて説明する。
図1において、アドホック無線通信ネットワークを構成する無線端末1は、無線パケットを送受信処理するパケット送受信部2と、パケット転送制御等を実行するプロセッサ3と、メモリ6及びタイマ4を備えて構成されている。
これらハードウエア及びメモリ6上のプログラムの協働によって、図2に示すような無線端末の機能又は手段を実現している。
この図2に示すように、本無線端末1は、パケット送受信部2と、過去に受信し記憶していたパケットと受信パケットとを照合し新パケット受信か否かを判別するパケット判別手段31と、そのパケット判別手段31で新パッケット受信と判別されたパケットを中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定手段33と、メモリ6上に予め備えている中継確率テーブルを用いて次のパッケットの転送判定に使用する中継確率を最適な値に決定する機能を備えた中継確率調整手段35とを備えて構成されている。
更に、中継確率調整手段35は、新パケット受信を契機に所定の時間内に受信した同一パッケットを計数するパッケット計数手段35Aと、その計測結果と所定の閾値との大小関係により中継確率テーブルのテーブルインデックス値を最適な値に決定するインデックス決定手段35Bと、そのテーブルインデックス値に対応する中継確率テーブルの中継確率Pを検索する中継確率索引手段35Cとを備えて構成されている。
パケット転送判定手段33は、0から1までの一様乱数を発生する乱数発生部(図示しない)を有し、中継確率調整手段35で決定された中継確率Pとこの乱数発生部で発生された乱数を比較し、乱数が中継確率Pより小さいときはパケット中継を行うよう構成されている。
そして、上述した無線端末1が複数集まってアドホック無線通信システムが形成される。この場合、各無線端末相互間で、送信元端末からブロードキャストされたパケットを中継確率Pで決まる転送確率で転送する。このとき中継確率Pを周囲の無線端末密度に対応して最適な値に調整することによって、パケットの異常な増大を防ぐと共に、全端末へのパケット到達率を高く保って動作することが可能となる。
以下、更に、その構成とその機能を詳述する。
ここで、パケット判別手段31においては、受信パケットが同一パケットか否かの判定を行っている。具体的には、パケットが有している送信元端末を一意に識別する番号とシーケンス番号等を、それ以前に受信しバッファに順次記憶しておいた受信パケットのもの比較することによって行っている。受信パケットと同じものが記憶中のパケットに無ければ「初めてのパケット」と判断し、また、同じものが有れば同一と判断する。
中継確率調整手段35は、無線端末の周囲環境の端末密度ρに対応して中継確率が最適値になるよう調整を行う。
この場合、中継確率Pが最適値であるか否かの判定は、パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が一定値(例えばC)未満ならば少な過ぎと判定して中継確率Pを増加し、前記一定値(C)以上ならば多過ぎと判定して中継確率Pを減少させる。そして、この場合、中継確率Pの値については、パケット受信ごとに計算するのでなく、前もって計算した値を中継確率テーブルとして準備し、これにより中継確率の最適値調整を行っている。
具体的には、まず、パケット計数手段35Aが、新パケット受信を契機にタイマ4を作動させタイムアウトまでの所定の時間内に受信した同一パッケットを計数する。インデックス決定手段35Bは、その計数結果と閾値Cとの大小比較を行うことにより、中継確率テーブルのテーブルインデックス値を適応的に増減して新しいテーブルインデックス値を決定する。この場合、中継確率Pが適応的に変化するように、本実施形態ではテーブルインデックス値を1づつ必ず増減するようにしている。
中継確率テーブルは、例えば図5に示すように、テーブルインデックス値iに対して中継確率P[i]を並べたテーブルであり、隣接インデックス間の中継確率の増加率がその中継確率の大きさと共に増大してゆく特性を備えている。
この中継確率テーブルは、(その算出方法についての詳細は後述するが)最適な中継確率からの誤差を評価した誤差評価関数の極値条件等から算出される。図9,図10に中継確率テーブルの算出結果の一例を示す。
次に、本実施形態における無線端末の動作を説明する。
最初に、メモリ6に格納されている主要データを、図2に基づいて説明する。
この主要なデータは、この図2のメモリ6の内容として示されているように、最適な中継確率であるがどうかを判断する基準値である閾値C60と、受信パケットの中継確率を決定する中継確率P61と、中継確率テーブル63及び当該中継確率テーブル63を検索するテーブルインデックス値62と、受信パケットを複数個記憶しておくバッファ64から構成されている。
更に、このバッファ64は、複数のメモリ領域から構成される。送信元端末が複数ある場合にそれぞれの送信元端末からのパケットを独立に中継転送するためである。それぞれの内容は、後述する判定待ち状態又はあき状態等の状態を記憶する端末状態64Aと、パケットID64Bと、カウンタ64Cである。
本無線端末の動作は以下のように行われる。
先ず、パケットがパケット送受信手段2によって受信されると、パケット判別手段31において、それまでに受信しバッファ64に記憶されていたパケットと照合され、同一でなければ新たなパケット受信と判定され(パケット判別工程)、新たなパッケットと判別されたパケットはバッファ64に記憶される。
同時に、パケット転送判定手段33において、その新たなパケットを中継転送するか否かが判定される(パケット転送判定工程)。その判定には、0から1までの一様乱数を発生し、メモリ6上の中継確率P61と比較し、一様乱数が中継確率Pより小さいときにはパケットを中継することが決定され転送が実行される。
この工程が終わると、次のパケット中継に備えて、中継確率テーブル63を用いて中継確率P61の適応調整の動作を実行する(中継確率調整工程)。
先ず、タイマ4を起動すると共に、受信パケットはパケット判別手段31で先に受信されたパッケットと同一か否か判別され、同一のパケットの場合のみをパケット計数手段35Aにおいて計数する(パケット計数工程)。タイマ4がタイムアウトになるとパケット計数手段36は計数を止める。
そして、タイムアウト時のパケット計数結果とメモリ6上の閾値C60との大小比較が、インデックス決定手段35Bにて行われ、もしパケット計数結果が閾値C60より大きければ、中継確率Pを減少させるように、テーブルインデックス値62が1だけ減少される。逆であればテーブルインデックス値62が1だけ増やされる(インデックス決定工程)。
次のパッケット転送に備えて中継確率P61の更新を行っておくために、中継確率索引手段35Cによって、更新されたテーブルインデックス値62を用いて中継確率テーブル63が索引され、中継確率Pが決定されてメモリ6の中継確率P61に格納される(中継確率決定工程)。
このような構成と動作によって、本無線端末が多数集まって相互にパケットを中継転送しあうことによって形成されるアドホック無線通信システムにおいては、ブロードキャストパケット通信がなされる際のパケットの爆発的な増大を抑制しつつ、しかもパケットが届かない無線端末の数を確率的に十分低く抑えることが可能になる。
ここで、パッケット転送制御方法は、上述したように、パケット判定工程,パケット転送判定工程,及び中継確率調整工程を備えている。更に、中継確率調整工程には、パケット計数工程,インデックス決定工程及び中継確率決定工程を含んで構成されている。
〔パケット転送制御プログラム〕
次に、パケット転送制御プログラムについて説明する。これはプロセッサ3上で動作して、上述の各手段の処理内容を実行するよう構成されている。このパケット転送制御プログラムは、大きくは、パケット受信処理を行うプログラムと、中継確率を最適な値に調整する処理を実行するプログラムとの2つを備えている。
図3は、パケット受信処理プログラムのフローチャート図である。
このパケット受信処理プログラムの主要な処理は、受信パケットとこれまで受信し記憶していたパケットとを照合して新パケット受信か否かを判別するパケット判別処理、新パッケット受信であると判別されたパケットを確率的に中継転送させるか否かを判定するパケット転送判定処理、及びパケット中継を契機にタイマ登録をして、その登録時間内に受信した同一パケット数を計測するパケット計数処理である。
次に、このパケット受信処理を図3に基づいて詳述する。
端末がパケットを受信すると、パケット送受信部2からプロセッサ3に通知され、このパケット受信処理が起動される。先ず、パケット判別処理が行われる。受信パケットからパケットを識別するパケットIDを取得し(図3:ステップS101)、次にバッファ64を検索する(図3:ステップS102)。過去に受信したパケットIDを検索するためである。受信パケットと同じパケットIDの登録の有無を判定する処理(図3:ステップS103)は、バッファ64の中に状態64Aが“あき”以外でパケットID64Bが一致するものが有るか否かを判定する(以上、パケット判別処理)。
過去に登録したパケットIDの中に該当するものがない場合は、初めて受信されるパケットIDをもつパケットであるので、ノー(No)に分岐し、新たにバッファ64に記憶させるためバッファ64を取得し(図3:ステップS104)、パケットIDをバッファに設定する(図3:ステップS105)。そしてカウンタ値64Cを1に設定する(図3:ステップS106、パケット計数処理)。
次に、パケット転送判定処理が行われる。0以上1以下の実数の乱数値を取得する乱数値取得処理(図3:ステップS107)が実行される。そして、その乱数値と中継確率P61の大小を判定する処理(図3:ステップS108)が実行され、乱数値が中継確率61より小さい場合は転送と判定され(パケット転送判定処理)、イエス(Yes)に分岐してパケット送信処理によりパケットが中継送信される(図3:ステップS109)。ここで、乱数値が中継確率P61より小さくない場合はノー(No)に分岐しパケットは中継転送されない。
次に、タイマ登録処理はパケットIDを付加情報としてタイマ登録を行い最後にバッファ内の状態64Aを“判定待ち”に変えて、パケット受信処理は終了する。
この一連の受信処理は終了するが、次にパケット受信があると、再度パケット受信処理が始まる。
その後、パケットが受信されるとこのフローチャートの最初に戻り、登録したものと同一のパケットであれば(図3:ステップS103)、カウンタ値を1増加させる処理(図3:ステップS113)によりバッファ内のカウンタ64Cの値を1増加させてパケット受信処理を終了する(パケット計数処理、尚、パケット計数処理はステップS106でもなされる)。このとき、バッファ内の状態64Aは“判定待ち”或いは“ガードタイミング”のいずれかであるが、“ガードタイミング”状態でバッファ内のカウンタ64Cの値を1増加させても問題はない。
次に、中継確率を最適な値に調整する処理(タイムアウト処理)を実行するプログラムを、図4に基づいて説明する。
このタイムアウト処理プログラムの主要な処理は、タイマのタイムアウト時に前述のパケット計数処理で計数した結果と閾値Cとの大小関係により中継確率テーブルのインデックス値を決定するインデックス決定処理と、このインデックス決定処理で決定されたインデックスに基づいて中継確率テーブルを索引し前記中継確率Pを決める中継確率決定処理である。
このタイムアウト処理は、図2に示すタイマ4からのタイムアウト信号により、登録されたタイマがタイムアウトした時点でのパケットID情報をパラメータとして、図4に示すように起動される。
即ち、このタイムアウト処理(図4:ステップS200)は、先ずパラメータのパケットIDを取得して(図4:ステップS201)、バッファ内のパケットID64Bが一致する“あき”状態でないバッファを検索する(図4:ステップS202)。
次に、バッファ内の状態64Aが“判定待ち”であるかを判定する処理(図4:ステップS203)により、バッファ内の状態64Aが“判定待ち”であるかを判定する。
バッファ内の状態64Aが“判定待ち”であるときは、イエス(Yes)に分岐しカウンタ値取得処理(図4:ステップS204)によりバッファ内のカウンタ64Cの値を取得し、次にバッファ内のカウンタ64Cの値と閾値C60の大小を判定する処理により、バッファ64内のカウンタ64Cの値と閾値C60との大小を判定する(図4:ステップS205)。
バッファ64内のカウンタ64Cの値が閾値C60より小さい場合は、Yesに分岐しテーブルインデックス62の値を1増加させる(図4:ステップS206)。バッファ内のカウンタ64Cの値が閾値C60より小さくない場合はノー(No)に分岐しテーブルインデックス62の値を1減少させる(図4:ステップS209)。ただし、テーブルインデックス62の値が0からMの取り得る値の範囲外になるときは元に戻す(図4:ステップS207,S208,S210,S211)。
以上がインデックス決定処理である。
最後に、中継確率決定処理(図4:ステップS212)以下の処理を実行してタイムアウト処理を終了する。
中継確率決定処理は、まず更新したテーブルインデックス62を使用して中継確率テーブル63を索引し中継確率P61の値を更新する(図4:ステップS212、中継処理決定処理)。次に、バッファ64内の状態64Aを“ガードタイミング”に変え、最後にパケットID64Bを付加情報としてタイマ登録する。
図4のステップS203において、バッファ64内の状態64Aが“判定待ち”でないときはノー(No)に分岐し、状態を“あき”に設定する処理(図4:ステップS215)により、バッファ64内の状態64Aを“あき”に設定してタイムアウト処理を終了する。
尚、“ガードタイミング”状態は、例外的に遅れて到着するパケットのために、中継確率P61の値が変更される事象を防止するために設けられている。
〔中継確率テーブルの算出〕
次に、中継確率テーブルの値の算出方法について説明する。
先ず、中継確率テーブルについて説明する。図5は、この中継確率テーブルの内容である中継確率の値P[i]を示す図である。テーブルサイズを(M+2)とし、テーブルインデックス値をiとする。このテーブルインデックス値iは、−1からMの範囲の値をとるものとし、i番目の中継確率の値をP[i]とする。中継確率の値P[i]は昇順にならんでおり、確率値であるから0から1の範囲内の値をとり、P[−1]=0、P[M]=1とする。P[−1]は誤差計算のための便宜的な値である。
次に、無線端末の電波の到達範囲内で平均K個の端末が中継するときが最適であるとしてそのような値を正の実数値Kとする(閾値Kともいう。この閾値Kと前述した閾値Cとは同じ概念であるが、テーブルの構築時に使用する閾値とプログラム処理で使用する閾値とを別に記述し、テーブルの構築時における自由度と独立性を持たせるため、以下のテーブル構築にかかる閾値では閾値Kとする)。すると、テーブルの中継確率P[i]とそのときに最適な端末密度ρ(i)との積は最適中継端末数Kとなるから、
ρ(i)・P[i]=Kであり、ρ(i)をK/P[i]で定義することができる。
図6は、このP[i]とρ(i)の反比例の関係を示した図である。
ここで、ρ(i)は降順に並んでおり、P[−1]=0、P[M]=1に対応して、ρ(0)=∽、ρ(M)=Kである。記号∽は無限大をあらわす。
次に、端末密度ρの分布を表す密度関数をμ(ρ)とする。例としては、想定最小密度ρmin から想定最大密度ρmax までの一様分布、即ち、ρがρmin からρmax の間のときは、μ( ρ) =1/(ρmax −ρmin )、その他のときは、μ( ρ) =0がある。その他の例では、指数分布,即ち、平均値をρとして、μ( ρ) =ρ・exp(−ρ/ρ)、などがある。
本実施形態における中継確率テーブルの算出は、端末密度のずれによる誤差評価関数を定義しておき、その極値条件等から中継確率を算出することによって行うものである。
誤差評価関数は、テーブルインデックス値毎の区間誤差の端末密度関数に対する期待値を前記インデックスに関して総和をとったものである。
以下、この区間誤差及び誤差評価関数について説明する。
図7は、この区間誤差を説明する図である。区間誤差は、中継確率Pと端末密度ρとの積が最適値Kである最適状態(ρ・P=Kの最適曲線)からのずれを表している。即ち、各端末が中継確率テーブルの中継確率P[i]で動作している時に、端末密度がρの場合の中継端末数(ρ・P[i])と最適中継端末数K(=ρ・P)とのずれの絶対値と定義できる。
従って、区間誤差は、ρ・P[i]−K(ρ>ρ(i)のとき)、
又は、K−ρ・P[i](ρ<ρ(i)のとき)である。
ただし、端末密度ρがρ(i+1)からρ(i−1)の範囲にないときは0とする。また、区間誤差としては、この区間誤差の2乗を使うこともできる。これら両者を含め区間誤差関数という。
次に、誤差評価関数を、インデックス毎の区間誤差関数の端末密度関数μ(ρ)に対する期待値を前記インデックスに関して総和をとったものとして定義する。すなわち、誤差評価関数は、上述の区分誤差関数に端末密度関数μ(ρ)を乗じたものを被積分関数としてρで積分したものをインデックスiに対して総和をとったものである。
ここで、ρ・P[i]がKよりも大きい場合と、ρ・P[i]がKよりも小さい場合とで、重み付けを変えて適用範囲の広い第1の誤差評価関数を定義する。
即ち、ρ・P[i]がKよりも大きいときの重みをαとして、ρ・P[i]がKよりも小さいときは、重みを(1−α)としたもので、次式(1)で表される。これを第1の誤差評価関数とよぶ。
Σ{α・∫(ρ・P[i]−K)・μ(ρ)dρ+(1−α)・∫(K−ρ・P[i])・μ(ρ)dρ}…………… 式(1)

ただし、αは0から1の範囲の実数であり、これを適切な値に選定することで誤差評価関数をより適合的なものにできる。和Σは、i=0からMの範囲の和を表し、ρの積分範囲については、第一の積分はρ(i)からρ(i−1)とし、第二の積分はρ(i+1)からρ(i)とする。
ここで、上式(1)の重みαを特定の値に選んだ例を示す。重みαを1とした場合は、誤差評価関数は、次式(2)のようになる。これを第2の誤差評価関数とよぶ。
Σ∫(ρ・P[i]−K)・μ(ρ)dρ…………… 式(2)

ただし、和Σはi=0からMの範囲の和を表し、ρの積分範囲はρ(i)からρ(i−1)である。
又、第1の誤差評価関数の上述した式(1)において、重みαを1/2とした場合は、次式(3)で表示される。これを第3の誤差評価関数とよぶ。
Σ{∫(ρ・P[i]−K)・μ(ρ)dρ+∫(K−ρ・P[i])・μ(ρ)dρ}…………… 式(3)

ただし、和Σはi=0からMの範囲の和をあらわし、ρの積分範囲は第一の積分はρ(i)からρ(i−1)とし、第二の積分はρ(i+1)からρ(i)とする。また最小値を使用しているので結果は変わらないので式(1)を2倍している。
誤差評価関数の別の定義は、式(4)で示すように、区間誤差の2乗に端末密度関数μ(ρ)を乗じたものを被積分関数としてρで積分したものをインデックスiに対して総和をとったものである。これを第4の誤差評価関数とよぶ。
Σ∫(ρ・P[i]−K)・(ρ・P[i]−K)・μ(ρ)dρ…………式(4)

ただし、和Σはi=0からMの範囲の和を表し、又、ρの積分範囲はρ(i+1)からρ(i−1)である。
次に、中継確率テーブルの内容の設定(特定)について、図8に基づいてその手順を説明する。
先ず、誤差評価関数を作るために必要な使用環境での端末密度関数μ(ρ)を選定し(ステップ501)、さらに誤差評価関数を選定し、必要であれば重みαも決定する(ステップ502)。
こうして決められた誤差評価関数が解析的な式で表されているかどうか判断する(ステップ503)。解析的に表現されていれば、誤差評価関数を中継確率P[i]の関数とみなしてP[i]で偏微分したものがゼロになるという極小条件等から、P[i]を求める(ステップ504)。もし解析的でなければ、P[M]=1の境界条件から数値計算により中継確率のテーブル値P[i]を求める(ステップ505)。
これを更に詳述する。
最初に、上述した端末密度の確率密度関数μ(ρ)が、想定最小密度ρmin から想定最大密度ρmax までの一様分布のときと、指数分布のときのそれぞれの場合について、第2の誤差評価関数(式(2))を最小にする条件を求める。
ここで、想定最小密度ρmin はKより小さな値としても、ρmin に対応する誤差はP[M]=1に対する誤差となって一定値なので、ρmin =Kとする。また、第2の誤差評価関数ではP[0]の値をK/ρmax と等しいか又はより小さな値としても、P[0]=K/ρmax としたときの誤差と同じであるので、テーブルサイズを1つ減らしてより収束を早くしたほうが有利である。従って、P[0]の値はK/ρmax より大きいとする。
式(2)を再掲する。
Σ∫(ρ・P[i]−K)・μ(ρ)dρ
ここで、和Σはi=0からMの範囲の和をあらわし、端末密度ρの積分範囲はρ(i)からρ(i−1)である。
密度関数μ(ρ)は一様分布なので、端末密度ρの積分範囲をρmin からρmax までの範囲としてよく、最小問題なので式(2)の定数倍を使用してもよく、また、最小問題なので、式(2)のKに関する項は定数であり、省略して次式の値Sを使用しても結果は変わらない。
S=Σ∫ρ・P[i]dρ=ΣP[i]・∫ρdρ
又、ρ(i)=K/P[i]の関係から、下記の式(5)が得られる。

Figure 0005169388
ここで、記号SはM個の変数P[i](ここで、i=0〜(M−1))の関数とみなし、極値をとる条件全てのiに対して、∂S/∂P[i]=0を解き、K・Kで割ると、下記に示す式(6)と式(7)が得られる。ただし、式(7)は、1からM−1の範囲のiに対して成り立つ。

Figure 0005169388
Figure 0005169388
これからP[0]とP[1]の関係式、およびP[i−1]とP[i]とP[i+1]の関係式が得られるので、P[M]=1の境界条件から全てのP[i]の値が得られる。これは、仮にP[0]の値をpとすると、式(6)からP[1]の値が得られ、(式7)
を繰り返し適用するとP[M]の値が得られる。
そして、P[M]の値が1となるpの値およびその値を使用して順次得られるP[i]の値が、式(6)と式(7)を満足するP[i]の値である。
次に、密度関数μ(ρ)が指数分布μ(ρ)=ρ・exp(−ρ)の場合の例を説明する。
一様分布と同様にして、式(5)相当の下記に示す式(8)が得られる。

Figure 0005169388

SはM個の変数P[i](i=0からi=M−1)の関数とみなし、極値をとる条件全てのiに対して∂S/∂P[i]=0を解き整理すると、下記に示す式(9)と式(10)が得られる。ただし、式(10)は、1からM−1の範囲のiに対してなりたつ。

Figure 0005169388

Figure 0005169388

これからP[0]とP[1]の関係式、及びP[i−1]とP[i]とP[i+1]の関係式が得られるので、P[M]=1の条件から全てのP[i]の値が得られる。
以上から、第1の誤差評価関数(式1)を採用した場合も同様の手順により、端末密度ρの確率密度関数が一様分布と指数分布のいずれの場合でも、P[0]とP[1]の関係式、及びP[i−1]と,P[i]と,P[i+1]の解析的な関係式、が得られる。
第3の誤差を採用した場合も同様である。第4の誤差を採用した場合は、誤差の積分は一様分布の場合は端末密度ρのべき乗の定積分,指数分布の場合は端末密度ρのべき乗とexp(−x)の積の定積分で求められるので、解析的な関係式が得られる。これを解くことによりP[i]の値が得られる。
図9および図10は計算結果を示す図である。Mの値は共に5であり、Kは3であり、一様分布の時のρmin は3である。
図9には一様分布のρmax が20と40と80と160の場合と、指数分布の平均ρが80の場合と比較対照用に指数曲線に沿って増加する場合の計算結果を表示している。
図10には、一様分布のρが20と40と80と160の場合と、一様分布のρmax が80の場合と、比較対照用に指数曲線に沿って増加する場合、の計算結果を表示している。
一様分布のρmax 或いは平均ρの値が大きくなると、確率テーブルの値は指数関数に沿った場合と比べて、iが小さいときは増加率が小さく、iがMに近づくと急速に増加していることがわかる。
以上のように、本実施形態にあっては、上述したように構成され機能するので、これによると、端末密度が変化しても通信システムを構成する無線端末の無線エリア内では中継無線端末数が最適値に近い値に制御可能になり、パケット数の増大を抑制しつつ全無線端末へパケットの中継転送が行えるという従来にない優れた効果を奏する。
更に、中継確率Pの増減を、中継確率テーブルを使用して複数の候補から最適値をとるようにし、中継確率テーブル内の中継確率値により決定するので、適切な誤差の定義を選択することにより、その変化が最適な変化である保障が得られる。
尚、最適値に収束する時間に関しては、初めてパケットを受信したときからとる一定時間のタイミングの値は、確率ベースではパケットを中継する場合は直ちにパケットが送信されるので、1パケットを送信するのに要する時間のK倍の値を求め更にこの値の数倍の値とすればよいこと、および、テーブルのサイズMを小さく対策をとることにより、短縮が可能である。
本発明は、パケットを使用したアドホックネットワークにおける通信、特にレスポンス遅延が小さいことが要求される通信を端末密度の広い範囲において使用する場合に有効である。
本発明の実施形態に係る無線端末を示す概略構成図である。 図1に開示した無線端末の構成及びメモリ上の主要データを示す説明図である。 図1に開示した無線端末におけるパケット受信処理を示すフローチャートである。 図2中に開示した中継確率調整手段における中継確率調整処理(タイムアウト処理)の手順を示すフローチャートである。 図2中に開示した中継確率テーブルの値を示す図表である。 図5における中継確率テーブルと対応する密度ρ(i)との関係を示す図表である。 端末密度が変化した場合の中継端末数の最適値からの誤差を示す説明用の図表である。 中継確率テーブルの特定手順を示すフローチャートである。 中継確率テーブルの特定計算結果の一例を示す図である。 中継確率テーブルの計算結果の例を示す第二の図である。 関連技術(適応型確率方式)における中継確率Pの時間的な変化の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 無線端末
2 パケット送受信部
3 プロセッサ
4 タイマ
6 メモリ
31 パケット判別手段
33 パケット転送判別手段
35 中継確率調整手段
35A パケット計数手段
35B インデックス決定手段
35C 中継確率索引手段
60 閾値C
61 中継確率P
62 テーブルインデックス値
63 中継確率テーブル
64 バッファ
64A 状態
64B パケットID
64C カウンタ

Claims (24)

  1. パケット送受信部,プロセッサ,メモリ,及びタイマを備え、ブロードキャストパケットを受信した際に、予め決定される中継確率に基づいて該パケットを中継するか否かを確率的に決定し中継転送する無線端末であって、
    受信パケットをこれまで受信し記憶しているパケットと照合して新パケットの受信か否かを判別するパケット判別手段と、前記新パケットの受信と判別された場合に当該新パケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定手段とを備え、
    前記パケット転送に使用する中継確率を予め備えている中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整手段を装備すると共に、
    前記中継確率調整手段は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものである
    ことを特徴とする無線端末。
  2. 前記請求項1に記載の無線端末において、
    前記中継確率調整手段は、前記新パケットの受信を始点として所定の時間内に受信した同一パケット数を計数するパケット計数手段と、その計測結果と所定の閾値との大小関係により前記中継確率テーブルのテーブルインデックス値を最適な値に決定するインデックス決定手段と、そのテーブルインデックス値に対応する上記中継確率テーブルの中継確率を検索する中継確率索引手段と、を備えていることを特徴とした無線端末。
  3. 前記請求項1に記載の無線端末において、
    前記パケット転送判定手段は、0から1までの一様乱数を発生させ前記中継確率調整手段で決定された前記中継確率と比較すると共に、前記一様乱数が前記中継確率より小さい場合にパケット中継を行うように機能することを特徴とした無線端末。
  4. 前記請求項3に記載の無線端末において、
    前記インデックス決定手段は、現在のテーブルインデックス値を1づつ増減することにより前記テーブルインデックス値を決定することを特徴とした無線端末。
  5. 前記請求項4に記載の無線端末において、
    前記中継確率テーブルは、テーブルインデックス値に対して中継確率を並べたテーブルであり、隣接インデックス間の中継確率の増加率がその中継確率の大きさと共に増大してゆく特性を備えていることを特徴とした無線端末。
  6. 前記請求項5に記載の無線端末において、
    前記中継確率テーブルのテーブル値は、誤差評価関数の中継確率に対する極値条件及び境界条件から予め算出し特定したものであることを特徴とする無線端末。
  7. 前記請求項6に記載の無線端末において、
    前記誤差評価関数は、前記インデックス毎の区間誤差関数の端末の密度関数に対する期待値を前記インデックスに関して総和をとったものであることを特徴とする無線端末。
  8. 前記請求項6に記載の無線端末において、
    前記誤差評価関数は、前記インデックス毎の区間誤差を2乗したものに端末の密度関数に対する期待値を前記インデックスに関して総和をとったものであることを特徴とする無線端末。
  9. 前記請求項7又は8に記載の無線端末において、
    前記区間誤差関数は、ある端末密度における前記中継確率テーブルのあるインデックスに対する中継確率から算出される中継端末数と前記端末密度における最適端末数との差分の絶対値で定義されることを特徴とする無線端末。
  10. 前記請求項6に記載の無線端末において、
    前記誤差評価関数は、前記区分誤差関数が正の場合は係数αを掛けると共に、負の場合は係数(1−α)(ここで、0≦α<1)を掛けて重み付けたものであることを特徴とする無線端末。
  11. 前記請求項9又は10に記載の無線端末において、
    前記端末密度関数に関しては使用環境における端末分布を予め選定し、この選定した端末分布に基づいて且つ前記端末密度関数による誤差の期待値を最小にする最小誤差法を使用して前記中継確率テーブルが算出されたものであり、この算出された中継確率テーブルを用いて前記中継確率の増減を行う構成としたことを特徴とする無線端末。
  12. 前記請求項9乃至10に記載の無線端末において、
    前記端末密度関数に関しては使用環境における端末分布を一様分布とし、これに基づいて且つ前記端末密度関数による誤差の期待値を最小にする最小誤差法を使用して前記中継確率テーブルが算出されたものであり、この算出された中継確率テーブルを用いて前記中継確率の増減を行う構成としたことを特徴とする無線端末。
  13. 前記請求項9又は10に記載の無線端末において、
    前記端末密度関数に関しては使用環境における端末分布を指数分布とし、これに基づいて且つ前記端末密度関数による誤差の期待値を最小にする最小誤差法を使用して前記中継確率テーブルが算出されたものであり、この算出された中継確率テーブルを用いて前記中継確率の増減を行う構成としたことを特徴とする無線端末。
  14. 前記請求項11,12又は13に記載の無線端末おいて、
    前記中継確率テーブルに関しては、前記各誤差評価関数における誤差を最小とする原理で前記中継確率テーブル値が算出されたものであることを特徴とする無線端末。
  15. 前記請求項1乃至14の何れか1つに記載の無線端末の複数が端末分布を構成して成ることを特徴としたアドホック無線通信システム。
  16. 使用環境に分布されている複数の各無線端末はパケット送受信部,プロセッサ,メモリ,及びタイマを備え、前記各無線端末がブロードキャストパケットを受信した際に当該パケットを中継するか否かを中継確率に基づいて確率的に決定し転送する構成のパケット転送方法にあって、
    受信パケットとこれまで受信し記憶していたパケットとを照合し新パケット受信か否かを判別するパケット判別工程と、
    前記新パケット受信と判別されたパケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定工程と、
    次のパケット転送に使用する中継確率を予め備えている中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整工程と、
    を備えると共に、
    前記中継確率調整工程は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものである
    ことを特徴とするパケット転送制御方法。
  17. 前記請求項16に記載のパケット転送制御方法において、
    前記中継確率テーブルは、隣接インデックス間の中継確率の増加率がその中継確率の大きさと共に増大してゆく特性を備え、
    前記中継確率調整工程を、
    前記パケット中継を契機にタイマ登録をすると共にその登録時間内に受信した同一パケット数を計測するパケット計数工程と、
    その計測結果と所定の基準値との大小関係により前記中継確率テーブルのインデックス値を決定するインデックス決定工程と、
    前記インデックス決定工程で決定されたインデックスに基づいて前記中継確率テーブルを索引し前記中継確率Pを決める中継確率決定工程と、
    を備えた構成としたことを特徴とするパケット転送制御方法。
  18. 前記請求項16に記載のパケット転送制御方法において、
    前記中継確率テーブルは、誤差評価関数の中継確率に対する極値条件及び境界条件から予め算出したものであることを特徴とするパケット転送制御方法。
  19. 前記請求項18に記載のパケット転送制御方法において、
    前記誤差評価関数は、前記インデックス毎の区間誤差関数の端末密度関数に対する期待値を前記インデックスに関して総和をとったものであることを特徴とするパケット転送制御方法。
  20. パケット送受信部,プロセッサ,メモリ,及びタイマを備え、ブロードキャストパケットを受信した際には当該パケットを中継するか否かを中継確率Pに基づいて確率的に決定し中継する無線端末にあって、
    前記受信パケットとこれまで受信し記憶していたパケットとを照合して新パケット受信か否かを判別するパケット判別処理、
    前記新パケット受信であると判別されたパケットを前記中継確率に基づいて確率的に中継転送するか否かを判定するパケット転送判定処理、
    前記パケット転送に使用する中継確率を予め備えた中継確率テーブルを用いて最適な値に決定する中継確率調整処理、
    を前記プロセッサに実行させると共に、
    前記中継確率調整処理は、前記パケットを最初に受信した時から一定のタイミングをとり、その間に受信した同一パケット数とその間に送信したパケット数の合計が予め与えられた閾値未満であれば前記中継確率を増加し、前記閾値以上であれば前記中継確率を減少させるものである
    よう構成されたことを特徴とするパケット転送制御プログラム。
  21. 前記請求項20に記載のパケット転送制御プログラムにおいて、
    前記パケット中継を契機にタイマ登録をすると共にその登録時間内に受信した同一パケット数を計測するパケット計数処理、
    その計測結果と所定の基準値との大小関係により前記中継確率テーブルのインデックス値を決定するインデックス決定処理、
    前記インデックス決定工程で決定されたインデックスに基づいて前記中継確率テーブルを索引し前記中継確率Pを決める中継確率決定処理、
    を前記プロセッサに実行させるよう構成したことを特徴とするパケット転送制御プログラム。
  22. 前記請求項20又は21に記載のパケット転送制御プログラムにおいて、
    前記中継確率テーブルは、隣接インデックス間の中継確率の増加率がその中継確率の大きさと共に増大してゆく特性を備えたものであることを特徴とするパケット転送制御プログラム。
  23. 前記請求項20に記載のパケット転送制御プログラムにおいて、
    前記中継確率テーブルは、誤差評価関数の中継確率に対する極値条件及び境界条件から予め算出したものであることを特徴とするパケット転送制御プログラム。
  24. 前記請求項23に記載のパケット転送制御プログラムにおいて、
    前記誤差評価関数は、誤差関数の端末分布(端末密度関数)に対する期待値を前記インデックス(指数)に関して総和をとったものであることを特徴とするパケット転送制御プログラム。
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