JP5157807B2 - 多結晶シリコン製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は加熱したシリコン芯棒の表面に多結晶シリコンを析出させて多結晶シリコンのロッドを製造する多結晶シリコン製造装置に関する。
従来、この種の多結晶シリコン製造装置としては、シーメンス法によるものが知られている。このシーメンス法による多結晶シリコン製造装置では、密閉された反応炉内にシリコン芯棒からなるシードを多数配設して加熱しておき、この反応炉にクロロシランガスと水素ガスとの混合ガスからなる原料ガスを供給して、加熱したシリコン芯棒に接触させ、その表面に原料ガスの熱分解及び水素還元によって生じた多結晶シリコンを析出させる構成とされる。
このような多結晶シリコン製造装置において、シードとなるシリコン芯棒は、反応炉の内底部に配設した電極に立設状態に固定され、該電極からシリコン芯棒に通電して、その抵抗によってシリコン芯棒を発熱させ、下方から噴出される原料ガスをシリコン芯棒表面に接触させて多結晶シリコンのロッドを形成するようになっている。このシリコン芯棒を保持する電極は、反応炉の内底面のほぼ全域にわたって分散するように複数設けられており、特許文献1に記載されるように、反応炉の底板部の貫通孔内に環状の絶縁材に囲まれて反応炉から電気的に絶縁されている。電極は、炉内の高温による絶縁材の劣化や変形の防止のため、冷却されており、電極の周りに、その側方から2枚のC字形をした短絡防止板が取り付けられるようになっている。
特開2007−107030号公報
上述した多結晶シリコン製造装置において、シリコン芯棒に多結晶シリコンを析出させる際、冷却され低温となっている電極ホルダに副生成物であるクロロシランポリマーが凝縮する場合がある。このような副生成物が電極を伝い流れ落ちて絶縁材に付着し、輻射熱や伝熱により加熱されて熱分解して導電性のシリコンに転化すると、電極と反応炉の底板部との間で短絡が生じ、電極への通電が妨げられるという問題がある。また、副生成物の付着によって絶縁材が劣化するおそれもある。特許文献1に記載の短絡防止板では、向きを変えて2枚以上取り付ける必要があるとともに、短絡防止板と電極ホルダとの間に隙間ができやすい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、多結晶シリコン析出時に凝縮した副生成物から生じるシリコンによる電極ホルダと反応炉との短絡を確実に防止できる多結晶シリコン製造装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために本発明の多結晶シリコン製造装置は、反応炉内で加熱された上下方向に沿うシリコン芯棒に原料ガスを供給することにより前記シリコン芯棒の表面に多結晶シリコンを析出させる多結晶シリコン製造装置において、前記シリコン芯棒を上下方向に延設保持する電極と、冷却媒体を流通させる冷却流路が内部に形成され、前記反応炉の底板部に形成された貫通孔内に挿入されて、前記電極を保持する電極ホルダと、前記貫通孔の内周面と前記電極ホルダの外周面との間に配置され、前記底板部と前記電極ホルダとの間を電気的に絶縁させる環状絶縁材とを有し、前記電極ホルダの外周面に、前記環状絶縁材と前記電極との間で、上方へ向けて開放する受け皿部が設けられている。
すなわち、この多結晶シリコン製造装置においては、凝縮した副生成物が受け皿部に溜められるので、受け皿部よりも下方に副生成物が流れ落ちるのを防止できる。しかも、この受け皿部は、電極ホルダの外周面と一体に形成されているので、外周面を伝って流れ落ちる副生成物を確実に溜めることができる。
また、本発明の多結晶シリコン製造装置において、前記電極ホルダの外周面に、前記環状絶縁材の上端部の上面の少なくとも一部に接触し、その内部に前記冷却流路の一部が形成された拡径部が設けられ、前記受け皿部は前記拡径部の上部に設けられていることが好ましい。
この多結晶シリコン製造装置においては、拡径部によって環状絶縁材を冷却できるので、より効率よく短絡の防止および環状絶縁材の保護を図ることができる。
本発明の多結晶シリコン製造装置によれば、受け皿部を備えることにより、副生成物が環状絶縁材上に流れ落ちるのを防止できる。したがって、副生成物から生じるシリコンによる電極と反応炉との短絡を防止でき、多結晶シリコンの生産性を高めることができる。また、副生成物が環状絶縁材に付着するのを防止できるので、副生成物の付着による環状絶縁材の劣化や変形も防止できる。
以下、本発明の多結晶シリコン製造装置の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明が適用される多結晶シリコン製造装置の全体図である。この多結晶シリコン製造装置の反応炉1は、炉底を構成する底板部2と、この底板部2上に脱着自在に取り付けられた釣鐘形状のベルジャ3とを具備している。底板部2の上面はほぼ平坦な水平面に形成される。ベルジャ3は、全体として釣鐘形状をしていて、天井がドーム型に形成されている。底板部2及びベルジャ3の壁はジャケット構造(図示せず)とされ、冷却水によって冷却される。
底板部2には、生成される多結晶シリコンの種棒(シード)となるシリコン芯棒4が取り付けられる複数の電極ユニット5A,5Bと、クロロシランガスと水素ガスとを含む原料ガスを炉内に噴出するための噴出ノズル(ガス供給口)6と、反応後のガスを炉外に排出するためのガス排出口7とがそれぞれ複数設けられている。
原料ガスの噴出ノズル6は、各シリコン芯棒4に対して均一に原料ガスを供給することができるように、反応炉1の底板部2の上面のほぼ全域に分散して適宜の間隔をあけながら複数設置されており、それぞれ反応炉1の外部の原料ガス供給源8に接続されている。ガス排出口7は、底板部2の上の外周部付近に周方向に適宜の間隔をあけて複数設置され、外部の排ガス処理系9に接続されている。なお、図中の符号10は電極ユニット5A,5Bに接続された電源を示す。
このように構成される多結晶シリコン製造装置において、各電極ユニット5A,5Bからシリコン芯棒4に通電してシリコン芯棒4を抵抗発熱状態とするとともに、各シリコン芯棒4どうしの間でも、隣接するシリコン芯棒4からの輻射熱を受けて加熱され、それらが相乗して高温状態となり、この高温状態のシリコン芯棒4の表面に接触した原料ガスが反応して多結晶シリコンを析出する。
ここで、各電極ユニット同士の接続構造について説明する。
図2に示すように、電極ユニット5Aは1本のシリコン芯棒4を保持する1本用電極ユニット5A、電極ユニット5Bは2本のシリコン芯棒4を保持する2本用電極ユニット5Bである。これら電極ユニット5A,5Bは、底板部2に形成された貫通孔21に取り付けられている。シリコン芯棒4は、下端部がこれら電極ユニット5A,5Bに差し込まれた状態に固定されることにより、上方に延びて立設されている。
これらシリコン芯棒4のうちの二本ずつを対として連結するように、上端部に1本の短尺の連結部材12が取り付けられている。この連結部材12もシリコン芯棒4と同じシリコンによって形成される。これら二本のシリコン芯棒4とこれらを連結する連結部材12とによって、全体としてΠ字状となるようにシード組み立て体13が組み立てられている。
各シード組み立て体13は、4個の電極ユニット5A,5Bの間をまたぐように3組設けられていて、電極ユニット5A,5Bが反応炉1の中心から同心円状に配置されていることにより、全体としてほぼ同心円状に配置されている。一つのシード組み立て体13の両シリコン芯棒4は、隣接する異なる電極によってそれぞれ保持されている。1本用電極ユニット5Aと2本用電極ユニット5Bとは、3組のシード組み立て体13を一つのユニットとして直列に接続するように、そのユニットの列の端から、1個の1本用電極ユニット5A、2個の2本用電極ユニット5B、1個の1本用電極ユニット5Aの順に並べられている。
つまり、1本用電極ユニット5Aにはシード組み立て体13の2本のシリコン芯棒4のうちの1本が保持され、2本用電極ユニット5Bには、2組のシード組み立て体13のシリコン芯棒4が1本ずつ保持されている。そして、列の両端の1本用電極ユニット5Aに電源ケーブルを介して電源10が接続されて電流が流れるようになっている。
このように電極を2種類とし、シリコン芯棒4を1本保持する1本用電極ユニット5Aとシリコン芯棒4を2本ずつ保持する2本用電極ユニット5Bとを設けることにより、すべてを1本ずつ保持する場合に比べて、電極数を少なくすることができ、その分、反応炉1の底板部2に形成される貫通孔も少なくすることができ、底板部2を剛構造に維持することができる。逆に言えば、少ない電極数で多くのシリコン芯棒4を保持することができるので、反応炉1内に多くのシリコン芯棒4を設置することができ、生産性を高めることができる。また、電極数が少ないことから、底板部2の下方に配置される冷却配管や電源ケーブルも少なくすることができ、そのメンテナンス作業性が向上する。
次に、各電極ユニットおよびその周辺の構造について説明する。
電極ユニット5A,5Bは、反応炉1の底板部2に形成した貫通孔21内に挿入された電極ホルダと、この電極ホルダの上部に取り付けられた電極とを備えている。これら電極ホルダはステンレス鋼等の導電材から形成され、電極はカーボン等により形成されている。
1本用電極ユニット5Aの電極ホルダは全体として棒状に形成され、その上部に電極が同軸状に固定されるのに対して、2本用電極ユニット5Bの電極ホルダ46は上端部で二股状に分岐したT字状に形成され、分岐した両端部それぞれに電極47が備えられている。
2本用電極5Bについてさらに詳しく説明すると、図3に示すように、2本用電極ユニット5Bの電極ホルダ46は、ステンレス鋼等の導電材により中空に形成され、全体として棒状をなすロッド部41と、該ロッド部41の上端に直交するアーム部42とが一体に形成された構成とされている。ロッド部41には、底板部2の下面から突出した位置に、おねじ部46aが形成されている。
アーム部42は、ロッド部41の上端から左右方向にそれぞれ水平に延びることにより、ロッド部41とともにT字をなしており、その左右両端部をそれぞれ垂直方向に貫通して電極47を螺合させるめねじ孔42aが形成されている。電極47は、このめねじ孔42aに螺合されてアーム部42上部に露出している。アーム部42上の電極47の基端部には、ナット部材44が取り付けられている。ナット部材44は、カーボン等によって全体として円柱状に形成され、その内周部に電極47に螺合するめねじ部が形成されている。
電極ホルダ46を挿入状態としている底板部2の貫通孔21は、下部がストレート部21A、上部が上方に向けて漸次拡径するテーパ部21Bとされている。ストレート部21Aは、その内径が電極ホルダ46のロッド部41の外径よりも大きく形成されている。これにより、ロッド部41の周囲にリング状の空間が形成されている。テーパ部21Bの上部開口部には、このテーパ部21Bの最大内径よりもさらに大きい内径の座ぐり部33が形成されている。
この貫通孔21の内周面と電極ホルダ46のロッド部41との間に、環状絶縁材34が電極ホルダ46を囲むように設けられている。この環状絶縁材34は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)に代表されるフッ素系樹脂等の高融点の絶縁樹脂により形成され、貫通孔21のストレート部21Aに挿入されるつば付きスリーブ35と、貫通孔21のテーパ部21Bに配置されるコーン部材36との二つの部材から構成されている。例えば、環状絶縁材34の材料として用いられるPTFEは、融点(ASTM規格:D792)327℃、曲げ弾性率(ASTM規格:D790)0.55GPa、引っ張り弾性率(ASTM規格:D638)0.44〜0.55GPa、線膨張係数(ASTM規格:D696)10×10−5/℃である。
コーン部材36は、その外面が貫通孔21のテーパ部21Bの内周面と同じ傾斜角度のテーパ状に形成され、底板部2の上方から貫通孔21に挿入されてそのテーパ部21Bの内面に当接させられている。このコーン部材36の上端部の上面には、電極ホルダ46に設けられた拡径部45の下面が当接している。なお、拡径部45は、その外径がコーン部材36の最大外径すなわち上端部の上面の外径に対してほぼ等しいか若干小さく設定されており、コーン部材36(環状絶縁材34)の上面を覆っている。
コーン部材36の外周面および上端面の内周部には、それぞれOリング43が設けられている。これらOリング43によって、コーン部材36と電極ホルダ46および底板部2との間の気密性すなわち反応炉1の貫通孔21における気密性が保持される。
つば付きスリーブ35は、その下端部に一体に形成されたつば部37が反応炉1の底板部2の裏面に当接するように、ストレート部21Aに挿入されている。つば部37は、電極ホルダ46のおねじ部46aにねじ込まれたナット38により、ステンレス製のワッシャ39を介して、その下面が底板部2の裏面に押圧されている。
このナット38を締め付けることにより、電極ホルダ46が底板部2に対して下方に引っ張られ、拡径部45とナット38との間に環状絶縁部材34が挟持されるとともに、その挟持力によって貫通孔21のテーパ部21Bの内周面にコーン部材36の外周面が押し付けられ、これら環状絶縁材34と電極ホルダ46とが底板部2に一体的に固定される。このとき、電極ホルダ46の拡径部45の下面の高さ位置(底板部2の表面からの突出高さ)を確認しながら、拡径部45の下部が底板部2に接近してこれらの間に電気的短絡が生じないように、ナット38のねじ込み量が調節される。
この固定状態において、環状絶縁材34のコーン部材36の上端部は、貫通孔21のテーパ部21Bよりわずかに上方に突出して座ぐり部33内に臨んでいる。このため、コーン部材36は、その上端部が座ぐり部33の底面から突出し、かつ座ぐり部33の上端部よりも突出しないように、上端部の外径がテーパ部21Bの最大外径よりも大きく設定されている。
電極ホルダ46の外周面には、アーム部42の下方かつ底板部2の上面よりも上方の位置に、拡径部45の上面45cと、この上面45cの外周部に設けられた周状の壁部45aと、電極ホルダ46のロッド部41の外周面とによって、上方へ向けて開放する受け皿部50が設けられている。
この受け皿部50は、図4に示すように、シリコン析出時に電極ホルダ46の上部表面で凝縮した液状の副生成物Bがアーム部42およびロッド部41を伝い流れた場合に、この副生成物Bを溜めることにより、環状絶縁材34の周辺への付着を防ぐことができる。
副生成物Bは、電極ホルダ46が冷却されているためにこの表面で凝縮するクロロシランポリマー等であるが、輻射熱や伝熱により加熱されることにより、高温雰囲気内においては導電性を有する多結晶シリコンに転化する。このため、この副生成物Bが環状絶縁材34の周辺に付着した場合、加熱されてシリコンに転化すると、電極ホルダ46と反応炉1の底板部2とを短絡させ、シリコン芯棒4への電流供給を妨げる恐れがある。
受け皿部50は、このような副生成物Bが環状絶縁材34の周辺に付着するのを防止する目的で設けられている。したがって、受け皿部50の容積は、反応炉1において多結晶シリコンを析出させる処理を少なくとも1回行う間に流れ落ちる副生成物Bを収容できるように設定されている。
ここで、電極ホルダ46の内部空間について説明する。まず、アーム部42には、左右方向に延びるストレート状内部空間42bと、各めねじ孔42aの外周をC字状に囲み、それぞれ前記ストレート状内部空間42bに連通している円弧状内部空間42cとが形成されている。ストレート状内部空間42bは、第3仕切板48Cによって上下に区画されている。
ロッド部41の上部空間は、前記第3仕切板48Cに接続して上下方向に延設された第2仕切板48Bによって、左側空間41cと右側空間41dとに区画されている。この第2仕切板48Bの下端には、ロッド部41の軸線方向に略直交してロッド部41内を上下に区画する円板状の第1仕切板48Aが接続している。この第1仕切板48Aには、第2仕切板48Bの右側にのみ開口した貫通孔48aが形成されている。さらにロッド部41には、第2仕切板48Bの下側に設けられた第1開口部41aと、第2仕切板48Bの上側かつ第1開口部41aに対して軸線を挟んで180°反対側に設けられた第2開口部41bとが形成されている。
拡径部45は、ロッド部41の外周面に緊密に嵌合することによりロッド部41の外周面との間に環状空間45bを形成している環状部材である。ロッド部41には、外径が大きい上部と、それよりも外径が小さい下部との間に段部41eが形成されており、その段部の下面に拡径部45の上面45cが当接状態に固定されている。これにより、受け皿部50を構成している拡径部45の上面45cの内周部が、ロッド部41の段部41eによって覆われた状態となっている。また、この拡径部45内の環状空間45bは、第1仕切板48Aの下方に開口する第1開口部41aおよび第1仕切板48Aの上方に開口する第2開口部41bを介して、ロッド部41内に連通している。
さらに、この第1仕切板48Aの下面には、貫通孔48aを通じて右側空間41dに連通する内筒49が、ロッド部41と略同軸状に取り付けられている。この内筒49は、第1仕切板48Aの下方においてロッド部41の内部を外周側の空間(外周側流路40A)と内周側の空間(内周側流路40B)とに隔てている。
このように、電極ホルダ46内には、ロッド部41下部の外周側流路40Aおよび内周側流路40B、拡径部45の環状空間45b、ロッド部41上部の左側空間41cおよび右側空間41d、アーム部42のストレート状空間42bおよび円弧状空間42cによる冷却流路40が形成される。
冷却流路40において、冷却媒体は、電極ホルダ46の下端部から内筒49の外周面とロッド部41の内周面との間に形成された外周側流路40Aに流入し、上方へと流通する。第1仕切板48Aに到達すると、冷却媒体はこの第1仕切板48Aに遮られて第1開口部41aを通じて拡径部45内の環状空間45bへと流入し、拡径部45を冷却した後、第2開口部41bを通じて第1仕切板48Aの上側かつ第2仕切板48Bの左側、すなわち左側空間41cへと流通する。
左側空間41cへと流入した冷却媒体は、第2仕切板48Bおよび第3仕切板48Cによってアーム部42のストレート状内部空間42bの左下部から左側の円弧状内部空間42cへと誘導された後、ストレート状内部空間42bにおいて第3仕切板48Cの上側を流通し、右側の円弧状内部空間42cを通じてストレート状内部空間42bの右下部へと誘導される。冷却媒体は、この間に電極47を冷却する。そして、第2仕切板28Bに沿って右側空間41dを流通して第1仕切板48Aに到達すると、冷却媒体は貫通孔48aを通じて内筒49内の内周側流路40Bに流入し、電極ホルダ46から排出される。
以上のように構成された多結晶シリコン製造装置においては、ステンレス製の電極ホルダが冷却されていないと、高温に加熱された電極ホルダの金属成分によるコンタミネーションが生じる恐れがある。このため、電極ホルダは上述のように冷却されるが、低温となった電極ホルダ表面では凝縮が生じやすい。特に、前記2本用電極の電極ホルダはT字状であり、冷却された表面積が大きく露出しているため、多くの副生成物が生じやすい。本発明では、上記実施形態に示したように、高温のシリコン芯棒4の表面に接触した原料ガスが反応して多結晶シリコンが析出する際に、電極ホルダの表面で凝縮した副生成物Bが電極ホルダを伝い流れ落ちても、受け皿部50に貯留させることができるので、副生成物から生じるシリコンによる電極と反応炉との短絡を防止し、設備の機能が適切に維持されうる。また、本発明の受け皿部は電極ホルダと一体に設けられているので、受け皿部と電極ホルダとの間を副生成物が流れおちることがなく、この副生成物から生じるシリコンによる確実に短絡を防止できる。
なお、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、前記実施形態にて説明したように、受け皿部は、より表面積が大きく副生成物が生じやすい2本用電極ユニットに設けることが好ましいが、1本用電極ユニットにも受け皿部を設けることにより、電極ユニットと反応炉との短絡をより確実に防止することが可能となる。
また、前記実施形態においては円形の受け皿部を例示したが、図5および図6(a),(b)に示すように、楕円形の受け皿部51、長方形の受け皿部52等、円形ではない受け皿部を設けてもよい。図6(a),(b)は、図5のA−A矢視に相当する図であり、図5の断面形状は共通している。なお、これら図5および図6において、前記実施形態と同一の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。このように受け皿部51,52を楕円形あるいは長方形等とした場合、その長手方向を電極ホルダ46のアーム部42が伸びる方向に一致させることにより、電極ホルダ46の外周面を伝う副生成物をより確実に受け止め、電極ユニットと反応炉との短絡を防止することができる。
反応炉のベルジャを一部切り欠いた斜視図である。 図1に示す反応炉の概略断面図である。 図2に示す反応炉の2本用電極ユニットの要部を示す拡大断面図である。 2本用電極ユニットに付着した副生成物を示す拡大図である。 受け皿部の他の例を示す要部断面図である。 図5のA−A矢視に相当する上面図であり、(a)は楕円形の受け皿部を示し、(b)は長方形の受け皿部を示す。
符号の説明
1 反応炉
2 底板部
4 シリコン芯棒
5A,5B 電極ユニット
21 貫通孔
34 環状絶縁材
40 冷却流路
40A 外周側流路
40B 内周側流路
45 拡径部
46 電極ホルダ
47 電極
50,51,52 受け皿部

Claims (2)

  1. 反応炉内で加熱された上下方向に沿うシリコン芯棒に原料ガスを供給することにより前記シリコン芯棒の表面に多結晶シリコンを析出させる多結晶シリコン製造装置において、
    前記シリコン芯棒を保持する電極と、
    冷却媒体を流通させる冷却流路が内部に形成され、前記反応炉の底板部に形成された貫通孔内に挿入されて、前記電極を保持する電極ホルダと、
    前記貫通孔の内周面と前記電極ホルダの外周面との間に配置され、前記底板部と前記電極ホルダとの間を電気的に絶縁させる環状絶縁材とを有し、
    前記電極ホルダの外周面に、前記環状絶縁材と前記電極との間で、上方へ向けて開放する受け皿部が設けられている
    ことを特徴とする多結晶シリコン製造装置。
  2. 前記電極ホルダの外周面に、前記環状絶縁材の上端部の上面の少なくとも一部に接触し、その内部に前記冷却流路の一部が形成された拡径部が設けられ、前記受け皿部は前記拡径部の上部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の多結晶シリコン製造装置。
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