JP5151665B2 - 粉末圧延装置 - Google Patents
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Description
当該粉末圧延装置は、粉末を一対の圧延ロールのいずれか一方との間で予備圧下する予備圧下ロールを有することにより、圧延ロールへの単位時間当たりの粉末供給量を少なくすることで圧延ロールに粉末を充填させて圧延する従来の粉末圧延法よりも薄いシート材を安定して製造することができる構成となっている。
このような構成を採用することで、本発明では、予備圧下ロールの軸部を、該軸部を支持する軸受に押し付けることで軸部と軸受との相対位置関係を一定に固定し、予備圧下の際に予備圧下ロールが軸受と軸部との隙間分だけ移動してしまうことを抑制することができる。
このような構成を採用することで、本発明では、予備圧下ロールの回転運動を阻害することなく、予備圧下ロールの軸部を半径方向に移動させて軸受に押し付けることができる。
このような構成を採用することで、本発明では、第2軸受に対して広い当接面を有する補助部材を用いることで、第2軸受をより確実に支持できるため、移動機構が補助部材を介して容易に第2軸受を移動させることができる。
このような構成を採用することで、本発明では、軸箱に設けられたネジの螺入、螺入解除、あるいはシリンダ装置の伸縮駆動によって第2軸受を自在に移動させることができる。
このような構成を採用することで、本発明では、第2軸受をバランスよく支持して移動させることができる。
このような構成を採用することで、本発明では、予備圧下する際に受ける反力の方向と同一の方向に押し付けることで、軸部と軸受との相対位置関係を一定に固定することができる。
したがって、本発明によれば、精度良くシート材の厚さを調整でき、薄型のシート材を安定して製造できる効果がある。
図2は、図1における粉末圧延装置1を矢印Xから視た矢視図(ホッパ3A及びベルトフィーダ5Aは不図示)である。
粉末圧延装置1は、図1に示すように、水平且つ平行に配した一対の圧延ロール4A、4Bと、一方の圧延ロール4Aの上方に配置され、ベルトフィーダ5Aを介して金属粉末(粉末)2を供給するホッパ3Aと、圧延ロール4Aとの間で金属粉末2を予備圧下する予備圧下ロール7Aとを備えており、圧延ロール4A、4B間の下方には圧延成形されたシート材を次工程へ導くための不図示のシートガイドが配設されている。
図3は、軸部7A1を支持する軸受部20が設けられる部位の拡大構成図である。
図4は、図3に示す軸受部20の模式左側面図である。
軸受部20は、図3に示すように、軸部7A1を回転軸回りに回転自在に支持するベアリング(軸受)21と、ベアリング21が固定されるハウジング(軸箱)22と、軸部7A1をベアリング21に押し付ける押付装置30とを有する構成となっている。
なお、軸受部20の説明は軸部7A1側の一の説明で説明するが、軸部7A2側の軸受部20も軸部7A1側の軸受部20の構成と同一且つ対称的に構成される。
ハウジング22には、ベアリング21が設けられる位置より内側に後述する押付装置30のベアリング(第2軸受)31を並設するために、ベアリング31の外形と略同一の形状の溝部22aが設けられる。なお、溝部22aは、ベアリング31が溝部22a内に没入可能となるように、ベアリング31の外形より若干大きく形成されている(図4参照)。さらに、ハウジング22には、図3に示すように、下方外部から溝部22a内まで鉛直方向に貫通する雌ネジ孔22bが所定の間隔をおいて厚さ方向(図4において水平方向)に複数(本実施形態では2つ)設けられている。
ベアリング31は、軸部7A1を回転可能にしたまま移動させるために設けられるものであり、ベアリング21と同様にボールベアリング構造を有し、図3に示すように、円環形状の中空部に軸部7A1が挿嵌されることで軸部7A1に取付けられる。また、ベアリング31の取付け位置は、溝部22a内に没入するように位置決めされる。
押しボルト33は、ハウジング22に設けられた雌ネジ孔22bに螺合可能な雄ネジが設けられており、雌ネジ孔22bに下方から螺入することによってハウジング22に取付けられる。なお、本実施形態では、押しボルト33は、図4に示すように、ハウジング22に所定の間隔をおいて2本螺合する構成となっている。
先ず、図3に示す押付装置30の動作について説明する。押付装置30は、軸部7A1をベアリング21に押し付けて軸部7A1とベアリング21との相対位置関係を一定に固定し、後述する予備圧下の際に予備圧下ロール7Aが、軸部7A1とベアリング21との間に存する隙間(クリアランス)分だけ移動してしまうことを抑制する。具体的には、図4に示すように移動機構32を用いて、ハウジング22に螺合している各押しボルト33を同じ分だけ螺入させ、補助部材34を介してベアリング31を鉛直方向に押し上げる。
粉末圧延装置1は、ホッパ3A内に貯蓄された金属粉末2をホッパ3A底部に接続されたベルトフィーダ5Aを介して圧延ロール4Aの周面に向けて、圧延ロール4Aの幅方向に亘り連続的に供給させる。
圧延ロール4A上に供給された金属粉末2は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの間で予備圧下される。ここで、予備圧下ロール7Aは、圧延ロール4Aに対して小径に設定され接触弧長が小さいため、引き込まれる金属粉末2も少なくなり、結果として圧延ロール4A、4B間で圧延する場合に比較して薄く圧延することができる。
そして、金属粉末2は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの間で予備圧下されることで脱気され、一定の密度及び一定の厚さを有する金属粉末2が定量、圧延ロール4A、4B間に供給されることになる。
圧延ロール4A、4B間で所望の厚さに圧延されたシート材は、シートガイドに沿って次工程(例えば焼結工程)に送られる。なお、予備圧下ロール7Aの外周面に形成された凹凸がシート材に転写されていても、圧延ロール4A、4Bによる圧延により平滑に成形されるため、予備圧下ロール7Aの表面形状はシート材の表面光沢に影響を及ぼさない。
したがって、本実施形態によれば、軸部7A1とベアリング21との相対位置関係を一定に保つことで再現性を確保し、精度良くシート材の厚さを調整でき、薄型のシート材を安定して製造できる効果がある。
例えば、当該摺動部材は、回転自在に設けられた複数のボールによって軸部7A1を押し上げる構成であっても良いし、また、ボールベアリング等の転がり軸受だけでなく、すべり軸受等を採用しても良い。また、例えば、テフロン(登録商標)や含油メタル等の低摩擦部材を軸部7A1に当接させて軸部7A1を移動させる構成であってもよい。
この場合、例えば、図4において押しボルト33の螺入量を各々調節することで、ベアリング31を鉛直方向だけでなく斜め方向に押し上げることもできる。また、移動機構32の取付け位置を変更することでも押し付ける方向を変更することができる。
Claims (6)
- 粉末を圧延する圧延ロールと、前記粉末を前記圧延ロールとの間で予備圧下する予備圧下ロールとを備える粉末圧延装置であって、
前記予備圧下ロールは、軸部を回転自在に軸受に支持されており、
前記軸部を前記軸受に押し付ける押付装置を有することを特徴とする粉末圧延装置。 - 前記押付装置は、前記軸部に取付けられる第2軸受と、
前記第2軸受を前記軸部の半径方向に移動させて、前記軸部を前記軸受に押し付ける移動機構とを有することを特徴とする請求項1に記載の粉末圧延装置。 - 前記移動機構は、前記第2軸受を移動させるための移動部材と、前記移動部材を前記第2軸受に当接させた場合の当接面よりも前記第2軸受に対し広い当接面を有する補助部材とを有し、
前記移動機構は、前記広い当接面を前記第2軸受に当接させた前記補助部材を前記移動部材によって移動させることにより、前記第2軸受を移動させることを特徴とする請求項2に記載の粉末圧延装置。 - 前記移動機構は、前記軸受が固定される軸箱に設けられるネジ、あるいは、シリンダ装置により前記第2軸受を移動させることを特徴とする請求項2または3に記載の粉末圧延装置。
- 前記ネジ、あるいは、前記シリンダ装置は、複数設けられることを特徴とする請求項4に記載の粉末圧延装置。
- 前記押付装置の前記押し付ける方向は、前記圧延ロールと前記予備圧下ロールとが対峙する対峙方向であって、前記圧延ロールに対し離間する側であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粉末圧延装置。
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