JP5149630B2 - 難燃性ポリマー層を有する電力または通信ケーブル - Google Patents

難燃性ポリマー層を有する電力または通信ケーブル Download PDF

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Description

本発明は、電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤに関し、特に、オレフィンポリマー、ケイ素基含有化合物および無機フィラーを含んでいる難燃性組成物から形成されたポリマー層を有する電線管(コンジット)および/または自動車のワイヤに関する。さらに、本発明は、このような電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤ、特に電線管または自動車のワイヤを製造する方法、並びに当該難燃性ポリマー組成物を電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤ、特に電線管および/または自動車のワイヤの製造のために使用する方法に関する。
ポリオレフィンは、本質的に可燃性物質である。しかし、多くの用途で、たとえば電子および電気産業におけるケーブルおよびワイヤについては、耐炎性が要求される。改良された耐炎性を有するポリオレフィンポリマーを得るために、特定の添加剤、たとえばハロゲンに基づいた化学薬品、ホスフェートに基づいた化学薬品または無機水酸化物/水和化合物を該ポリマー中に混合することが知られている。これらの添加剤のそれぞれは、それ特有の欠点、たとえばポリオレフィンとの非相容性、高い充填レベルが必要な結果、不満足な機械的特性および不満足な加工性をもたらすこと、有害な、毒性の、または別様に望ましくない化合物の放出、並びに高コストを有する。
たとえば、欧州特許第0393959号または国際特許出願公開第98/12253号に開示されたように、ケイ素基含有化合物、水酸化物でもなく実質的に水和された化合物でもない無機フィラー、および典型的にはアクリレートまたはアセテートを含んでいる有機ポリマーマトリックスを、難燃性ポリマー組成物は含んでいることができる。このような組成物の難燃性は、これら3成分間の相乗効果に基づいており、該効果は、燃焼した場合に物理的におよび堅固に安定な炭化層を形成して、ポリマーがさらに燃焼するのを防ぐ結果をもたらす。このような組成物に基づいた化合物は、普通、良好な難燃性を、たとえば、ISO 4589−A−IVに従う限界酸素指数(LOI)試験法において示す。しかし、一条ワイヤ燃焼試験における性能、加工特性および機械的特性、たとえば耐摩耗性を含む、ある種の難燃特性の点で、特に電線管または自動車のワイヤへのこれらの組成物の適用に関して、これらの組成物は依然改善される必要がある。
電線管または自動車のワイヤは、導電性のコアおよび任意的な薄いスキン層を除いては、1のポリマー層を含んでいるだけである。この層は、したがっていくつかの機能を同時に満たさなければならず、これは、たとえば中および高電圧ケーブルでは、別々の層で満たされている。これらの機能は、絶縁層および外側の保護被覆の機能を含む。
電線管または自動車のワイヤ以外の電力ケーブル、特に高および中電圧ケーブル、および通信ケーブルは、普通、難燃層に加えてさらなる層、たとえば絶縁層を含んでいる。
電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤ、特に電線管または自動車のワイヤの製造に使用されるポリマー組成物は、いくつかの厳しい要件、たとえば良好な絶縁挙動、良好な機械的特性、特に良好な耐摩耗性、良好な難燃特性、特にEN 60332−1に従う一条ワイヤ燃焼試験における良好な性能および良好な滴下挙動、並びに良好な加工特性を同時に満たさなければならない。
任意的に、電線管または自動車の層はさらに、着色されていてもよいスキン層を有することができる。しかし、上記の要件を満たすことおよび電線管または自動車のワイヤの上記の単独ポリマー層の機能を果たすことに、当該スキン層は何らかの有意な程度にまでは寄与しない。
欧州特許第0393959号公報 国際特許出願公開第98/12253号公報
したがって、電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤに、特に電線管または自動車のワイヤに使用するための、改良された難燃性、および同時に良好な機械的特性、特に摩耗特性、並びに良好な加工挙動を有する難燃性ポリマー組成物を提供することが、本発明の目的である。
オレフィンのホモおよび/またはコポリマーを含んでいるポリマー組成物であって、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された当該オレフィンのホモおよび/またはコポリマーのMFRと、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRとの比が3.5超であるポリマー組成物を、難燃層を製造するために使用することによって、本発明の上記目的が同時に達成されることができることが、今驚いたことに発見された。
したがって、第一の実施態様における本発明は、ポリマー組成物から連続プロセスで作られた難燃層によって囲まれた内部導体コアからなる、電線管または自動車の、ケーブルであって、該組成物が、
(A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー
(B)シリコーン基含有化合物、および
(C)無機フィラー
を含んでおり、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であり、かつ該ケーブルが少なくとも100mの長さを有する、電線管または自動車の、ケーブルを提供する。
難燃層が連続プロセスで作られたことおよびワイヤの長さが少なくとも100mであるという特徴は、該ケーブルが、たとえば実験室の押出ラインで試験の目的のためのみにではなく、工業規模の設備で商業目的のために製造されたという意義を有する。好ましくは、ワイヤの長さは少なくとも500m以上であり、好ましくは、該長さは少なくとも1000mである。
第二の実施態様における本発明は、ポリマー組成物から作られた難燃層を含んでいる、電力若しくは通信の、ケーブルであって、該組成物が、
(A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー
(B)シリコーン基含有化合物、および
(C)無機フィラー
を含んでおり、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であり、かつ該ケーブルが少なくとも1のさらなる層をさらに含んでいる、電力若しくは通信の、ケーブルを提供する。
この実施態様のケーブルまたはワイヤのさらなる1または複数の層は、難燃層に追加して存在する。好ましくは、ケーブルまたはワイヤ中に存在するさらなる層は、ポリマー状の層である。
通信のケーブルまたはワイヤでは、普通、少なくとも1の絶縁層がさらなる層として存在する。このような絶縁層は、普通、難燃添加剤を有さないポリマー状物質から作られている。
電力のケーブルまたはワイヤでは、普通、外側の保護被覆がさらなる層として存在する。このような被覆は、普通、ポリマー状物質から作られており、難燃添加剤も含有することができる。さらに、絶縁層も電力のケーブルまたはワイヤ中にしばしば存在し、該絶縁層は難燃添加剤を含んでいてもいなくてもよい。
本発明の任意の実施態様において、絶縁層の調製のために使用されるポリマー組成物は、好ましくは何らかのハロゲン含有化合物を全く含んでいない。
一条ワイヤ燃焼試験に合格し、改良された滴下特性を示す通り、本発明の任意の実施態様に従うワイヤまたはケーブルは、改良された難燃性を示す。同時に、該ワイヤまたはケーブルは、優れた耐摩耗性および加工特性を示す。
試験法EN 60332−1(一条ワイヤ燃焼試験)の目的は、一条の垂直ケーブルについて火炎伝播への抵抗を測定することである。ケーブル(600mm)が垂直の位置に取り付けられ、プロパンバーナーで起こされた1kWの炎が該ケーブルサンプルの表面に、該ケーブルの上支持部から475mmのところに角度45°で当てられる。下支持部と上支持部間の距離は、550mmでなければならない。外径25mm未満を有するケーブルの場合、炎は60秒間当てられる。試験に合格するためには、プロパンバーナーの炎が取り去られた後、炎は消えなければならず、かつ上支持部から50mm以内および540mmより下に炭化が目視されてはならない。
本発明の第一の実施態様では、難燃層は、好ましくは厚さ0.1〜4mmを有する。
さらにこの実施態様において、ワイヤは好ましくはさらに最大厚さ0.4mmを有する外側スキン層を有する。
好ましくは、外側スキン層は、ハロゲンを含んでいないポリオレフィンに基づいたポリマー組成物から作られている。
なおさらには、本発明の第一の実施態様に従うワイヤでは、導体面積は0.1〜400mmである。
本発明の第二の実施態様では、電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤは、好ましくは連続プロセスで製造され、かつ少なくとも100m、より好ましくは少なくとも500m、最も好ましくは少なくとも1000mの長さを有する。
さらに、この実施態様で好ましくは、ワイヤ中の難燃ポリマー層の厚さは0.1〜50mmである。
さらに好まれるのは、絶縁層の厚さが0.3〜4mmであることである。
なおさらにこの実施態様では、導電線または信号線からなる内部コアの面積は好ましくは、0.3〜400mm直径である。
以下において、両方とも本発明の上記の実施態様であるケーブルまたはワイヤの好まれる特徴が記載される。
好ましくは、成分(A)〜(C)を含んでいるポリマー組成物を押出すことによって、難燃層は製造される。好ましくは少なくとも20m/分のライン速度で、難燃層は押出される。
さらに、少なくとも50〜500バールの圧力で、難燃層が押出されることが好まれる。
本発明に従う組成物では、オレフィンのホモおよび/またはコポリマー(A)の選択およびその組成は、様々であることができる。もちろん、オレフィンポリマー(A)は種々のオレフィンポリマーの混合物を含んでいてもよい。
成分(A)は、オレフィンの、好ましくはエチレンの、ホモおよび/またはコポリマーによって形成される。これらは、たとえばエチレン、プロピレンおよびブテンのホモポリマーまたはコポリマー並びにブタジエンまたはイソプレンのポリマーを包含する。エチレンの好適なホモポリマーおよびコポリマーは、低密度ポリエチレン、線状低密度、中密度または高密度ポリエチレンおよび超低密度ポリエチレンを包含する。好適なエチレンコポリマーは、C〜C20アルファオレフィン、C〜Cアルキルアクリレート、C〜Cアルキルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸および酢酸ビニルとのものを包含する。アルキルアルファオレフィンの好まれる例は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンである。
シラン架橋性ポリマー、すなわち水および任意的にシラノール縮合触媒の存在下に加水分解および縮合によって架橋する能力がある、シラノール基生成性の加水分解性基を有する不飽和シランモノマーを使用して調製されたポリマーが使用されてもよい。
本発明の組成物のさらに好まれる実施態様では、成分(A)は、オレフィンコポリマー、好ましくは極性オレフィンコポリマーを含んでおり、好ましくは、それのみからなる。
炭素および水素以外の少なくとも1の元素を含んでいる官能基であると、極性基は定義される。
好ましくは、オレフィンコポリマーのコモノマー含有量は2〜40重量%、より好ましくは4〜20重量%、最も好ましくは6〜12重量%である。
さらに好まれるのは、極性コポリマーがオレフィン/アクリレート、好ましくはエチレン/アクリレート、および/またはオレフィン/アセテート、好ましくはエチレン/アセテートのコポリマーであることである。
極性コポリマーはさらに、オレフィン、好ましくはエチレンと、C〜Cアルキルアクリレート、C〜Cアルキルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸および酢酸ビニルから選択された1以上のコモノマーとのコポリマーを含んでいることが好まれる。該コポリマーは、(たとえば、DuPont社のサーリン(登録商標)タイプにおけるような)アイオノマー構造を有していてもよい。
さらに好まれるのは、極性ポリマーが、エチレンとC〜Cアルキル、たとえばメチル、エチル、プロピル若しくはブチル、アクリレートまたは酢酸ビニルとのコポリマーを含んでいることである。
極性ポリマーが、オレフィン、好ましくはエチレンとアクリルコポリマー、たとえばエチレンアクリル酸コポリマーおよびエチレンメタクリル酸コポリマーとのコポリマーを含んでいることがさらに好まれる。
エチレンおよび上記のコモノマーに加えて、コポリマーはさらなるモノマーを含有していてもよい。たとえば、アクリレート若しくはメタクリレートとアクリル酸若しくはメタクリル酸との、またはアクリレート若しくはメタクリレートとビニルシランとの、またはアクリレート若しくはメタクリレートとシロキサンとの、またはアクリル酸若しくはメタクリル酸とシロキサンとの、ターポリマーが使用されてもよい。
極性コポリマーは、ポリマーモノマー、たとえばオレフィンモノマーと極性コモノマーとの共重合によって製造されることができるが、グラフトポリマー、たとえば1以上のコモノマーがそのポリマー主鎖上にグラフトされているところのポリオレフィン、たとえば、アクリル酸若しくはマレイン酸無水物でグラフトされたポリエチレンまたはポリプロピレンのようなグラフトポリマーであってもよい。
特に好まれる実施態様では、難燃層に使用されるポリマー組成物の成分(A)は、オレフィン、好ましくはエチレンと、式(I)に従う非置換または置換アクリル酸の群から選択された1以上のコモノマーとのコポリマーまたはコポリマー混合物を少なくとも25重量%、より好ましくは少なくとも35重量%含んでおり、好ましくは、それから成り立っており、最も好ましくは、それのみからなる。
Figure 0005149630
ここで、RはHまたは有機置換基であり、好ましくは、RはHまたは炭化水素置換基である。
より好ましくは、コモノマーのタイプは、式(I)に従うアクリル酸の群から選択され、式(I)において、RはHまたはアルキル基であり、さらにより好ましくは、RはHまたはC〜Cアルキル置換基である。
コモノマーのタイプは特に、アクリル酸およびメタクリル酸から選択され、最も好ましくはコモノマーがメタクリル酸であることが好まれる。
これらのコポリマーは、押出後に、たとえば照射によって架橋されることができる。シラン架橋性ポリマー、すなわち水および任意的にシラノール縮合触媒の存在下に加水分解および縮合によって架橋する能力がある、シラノール基生成性の加水分解性基を有する不飽和シランモノマーを使用して調製されたポリマーが使用されることもできる。
オレフィン、好ましくはエチレンのモノマーおよび上記のコモノマーに加えて、コポリマーは、さらなるモノマーを含有してもよい。たとえば、さらなる、種々のアルファオレフィンコモノマー、たとえばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンとの、またはビニルシランおよび/若しくはシロキサンとのターポリマーが使用されてもよい。
コポリマー(A)は、オレフィンモノマーと上記のコモノマーとの共重合によって製造されることができるが、グラフトポリマー、たとえば1以上のコモノマーがそのポリマー主鎖上にグラフトされているところのポリオレフィン、たとえば、アクリル酸若しくはメタクリル酸でグラフトされたポリエチレンまたはポリプロピレンのようなグラフトポリマーであってもよい。
ポリマー成分(A)は、該組成物中に全組成物の30〜70重量%、より好ましくは40〜70重量%の量で存在することが好まれる。
本発明に従うワイヤに使用される難燃性組成物は、さらにシリコーン基含有化合物(B)を含んでいる。
本発明の組成物の好まれる実施態様では、成分(B)は、シリコーンオイル若しくはシリコーンガム、または少なくとも1のシリコーン基含有コモノマーを含んでいるオレフィンコポリマー、好ましくはエチレンコポリマー、または任意のこれらの化合物の混合物である。
好ましくは、当該コモノマーはビニルポリシロキサン、たとえばビニル不飽和ポリビスヒドロカルビルシロキサンのようなビニルポリシロキサンである。
本発明に使用されるのに適したシリコーンオイルまたはシリコーンガムは公知であり、たとえばRSiO0.5、RSiO、RSiO1.5、RSiO0.5、RRSiO、R SiO、RSiO1.5およびSiO単位並びにこれらの混合からなる群から選択された化学結合されたシロキシ単位を含んでいるオルガノポリシロキサンポリマーを包含し、ここで、各Rは独立に飽和または不飽和の一価炭化水素基を表し、各RはRのような基、または水素、ヒドロキシル、アルコキシ、アリール、ビニル若しくはアリル基からなる群から選択された基を表す。
オルガノポリシロキサンは、好ましくは約10〜10,000,000の数平均分子量Mを有する。分子量分布(MWD)測定はGPCを使用して実施された。CHClが溶媒として使用された。Shodex−Mikrostyragel(10、10、10、100Å)カラムの一組、RI検出器およびNMWDポリスチレン較正標品が使用された。GPC試験は室温で実施された。
シリコーンオイルまたはシリコーンガムは、シリコーンゴムを硬くするために普通に使用されるタイプのヒュームドシリカフィラーを、たとえば50重量%まで含有することができる。
オレフィン、好ましくはエチレンと少なくとも1のシリコーン基含有コモノマーとのコポリマーは、好ましくは式(II)および式(III)に従うビニル不飽和ポリビスヒドロカルビルシロキサンまたはアクリレート若しくはメタクリレート変性ヒドロカルビルシロキサンである。
Figure 0005149630
Figure 0005149630
ここで、(II)および(III)の両方においてn=1〜1000であり、並びに
RおよびR'は独立に、ビニル、1〜10炭素原子を有する分岐若しくは非分岐のアルキル;6〜10炭素原子を有するアリール;7〜10炭素原子を有するアルキルアリール;または7〜10炭素原子を有するアリールアルキルである。R''は水素またはアルキル鎖である。
このような化合物は、たとえば国際特許出願公開第98/12253号に開示されており、その内容は引用によって本明細書に取り込まれる。
好ましくは、成分(B)は、好ましくは約1,000〜1,000,000、より好ましくは200,000〜400,000のMを有するポリジメチルシロキサン、および/またはエチレンとビニルポリジメチルシロキサンとのコポリマーである。商業的入手性の故に、これらの成分(B)が好まれる。
本明細書で使用される「コポリマー」の語は、共重合によってまたはポリマー主鎖上へのモノマーのグラフトによって製造されたコポリマーを包含することが意図される。
シリコーン基含有化合物(B)は、該組成物中に全組成物の0.5〜40重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、さらにより好ましくは1〜5重量%の量で存在することが好まれる。
さらに、シリコーン基含有化合物(B)は、全組成物中のシリコーン基の量が1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%であるような量で添加されることが好まれる。
本発明に従うワイヤの難燃性ポリマー組成物の成分(C)は、従来技術で知られた全てのフィラー物質を包含する。成分(C)は、任意のこのようなフィラー物質の混合物を含んでいることができる。このようなフィラー物質の例は、アルミニウム、マグネシウム、カルシウムおよび/またはバリウムの酸化物、水酸化物および炭酸塩である。
好ましくは、成分(C)は、元素の周期表の第1族〜第13族、より好ましくは第1族〜第3族、さらにより好ましくは第1族および第2族、最も好ましくは第2族の金属の無機化合物を含んでいる。
本明細書で使用される化学族の番号付けは、元素の周期律の族が1〜18の番号を付けられるIUPAC体系に従っている。
好ましくは、無機フィラー成分(C)は、水酸化物でもなく水和化合物でもないある化合物を含んでおり、より好ましくは炭酸塩、酸化物および硫酸塩から選択された化合物を含んでおり、最も好ましくは炭酸塩を含んでいる。
このような化合物の好まれる例は、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムおよびハンタイトMgCa(COであり、特に好まれる例は炭酸カルシウムである。
無機フィラー(C)は、好ましくは水酸化物ではないけれども、典型的には該フィラーの5重量%未満、好ましくは3重量%未満の少量の水酸化物を含有していてもよい。たとえば、酸化マグネシウム中に少量の水酸化マグネシウムがあってもよい。さらに、フィラー(C)は、水和化合物ではないけれども、通常、該フィラーの3重量%未満、好ましくは1重量%未満の少量の水を含有していてもよい。しかしながら、成分(C)は、水酸化物および/または水を全く含んでいないことが最も好まれる。
好ましくは、本発明の難燃性ポリマー組成物の成分(C)は、炭酸カルシウム50重量%以上を含んでおり、さらに好まれるのは実質的に完全に炭酸カルシウムからなることである。
該無機フィラーは、オルガノシラン、ポリマー、およびカルボン酸またはその塩等で表面処理されたフィラーを含んでいてもよく、それによって加工が促進され、有機ポリマー中へ該フィラーがより良好に分散される。このようなコーティングは普通、該フィラーの3重量%超を構成しない。
好ましくは、本発明に従う組成物は、有機金属塩またはポリマーのコーティング3重量%未満を含有する。
無機フィラー(C)は、該組成物中に10重量%超、より好ましくは20重量%以上、さらにより好ましくは25重量%以上の量で存在することが好まれる。
さらに無機フィラー(C)は、該組成物中に70重量%まで、より好ましくは55重量%まで、最も好ましくは50重量%までの量で存在することが好まれる。
好ましくは、無機フィラーの平均粒子サイズは、3マイクロメートル以下、より好ましくは2マイクロメートル以下、さらにより好ましくは1.5マイクロメートル以下、最も好ましくは0.8マイクロメートル以下である。
上述の成分(A)、(B)および(C)に加えて、該組成物はさらなる成分、たとえば酸化防止剤および/または紫外線安定剤を少量含有することができる。
さらに、他の鉱物フィラー、たとえばガラス繊維も該組成物の一部であることができる。
好ましくは、該組成物への任意のさらなる成分または添加剤の全量、すなわち(A)、(B)および(C)以外の全成分の全量は、10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
本発明で使用される組成物は架橋性であることができ、したがって導体上へのポリマー層の押出後に架橋されることができる。照射または架橋剤、たとえば有機過酸化物を使用して熱可塑性ポリマー組成物を架橋することは周知であり、したがって本発明に従う組成物は架橋剤を慣用量で含有してもよい。シラン架橋性ポリマーは、シラノール縮合触媒を含有していてもよい。
本発明に使用される難燃性ポリマー組成物は、以下にさらに説明されるように、ISO 6722に従う磨耗試験において少なくとも100という優れた耐摩耗性を示す。好ましくは、該組成物は少なくとも130、さらにより好ましくは少なくとも160の耐摩耗性を有する。
好ましくは、該ポリマー組成物は200℃以下の最大加工温度を有する。最大加工温度は、実施例の部で詳細に定義される。
好まれる実施態様では、本発明に従うケーブルワイヤに使用される難燃性ポリマー組成物は、良好な滴下挙動を有し、その結果、実施例の部でさらに説明される滴下試験において元のサンプル重量の減少は好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、さらにより好ましくは3重量%以下、最も好ましくは0重量%である。
好ましくは、本発明に従うケーブルまたはワイヤ中の難燃層の製造に使用されるポリマー組成物は、MFR2.0g/10分以下、より好ましくは1.6g/10分以下を有する。
MFRは、荷重2.16kgおよび温度190℃においてISO 1133に従って測定される。
好ましくは、本発明に従うケーブルまたはワイヤ中の難燃層の製造に使用されるポリマー組成物は、MFR0.01g/10分以上、より好ましくは0.05g/10分以上を有する。
好ましくは、本発明のケーブルまたはワイヤ中の難燃層の製造に使用されるポリマー組成物の成分(A)は、MFR0.1g/10分以上、より好ましくは0.5g/10分以上、最も好ましくは1g/10分以上を有する。
好ましくは、本発明のケーブルまたはワイヤ中の難燃層の製造に使用されるポリマー組成物の成分(A)は、MFR20g/10分以下、より好ましくは15g/10分以上を有する。
さらに、好ましくは、本発明に従うワイヤに使用される難燃性ポリマー組成物は、荷重2.16kgおよび温度160℃においてISO 1133に従って測定されたMFR212g/10分以上、より好ましくは4g/10分以上を有する。
本発明に従うケーブルまたはワイヤの層を形成する難燃性ポリマー組成物は、
a)シリコーン基含有化合物、添加剤およびポリマーを含んでいるマスターバッチの調製並びにそれに続く無機フィラーおよびマトリックスポリマーとのコンパウンド、または
b)全成分の1段階コンパウンド
によって調製されることができる。
混合については、慣用のコンパウンドまたはブレンドの装置、たとえばバンバリミキサー(Banbury mixer)、2本ロールのラバーミル、ブスコニーダー(Buss−co−kneader)または2軸押出機が使用されることができる。好ましくは、該ポリマーを軟化し可塑化するために十分な高温度で、典型的には120〜200℃の範囲の温度でこれらを一緒にブレンドすることによって、該組成物は調製される。
ポリマー組成物は好ましくは、押出されて、難燃層を形成する。好ましくは少なくとも20m/分、より好ましくは少なくとも60m/分、最も好ましくは少なくとも100m/分のライン速度で、これは行われる。
押出に使用される圧力は、好ましくは50〜500バールである。
本発明はさらに、電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤを製造する方法において、該方法が、
(A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー、
(B)シリコーン基含有化合物、および
(C)無機フィラー
を含んでいるポリマー組成物であって、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRと、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRとの比が3.5超であるポリマー組成物を、該ケーブルまたはワイヤの難燃層として押出し、該押出が少なくとも20m/分のライン速度で実施されることを含む、上記方法に関する。
好ましくは、押出は圧力50〜500バールで実施される。
好まれる実施態様では、本発明の方法におけるケーブルまたはワイヤは、導体コアおよび難燃層からなり任意的にさらに最大厚さ0.4mmを有するスキン層を含んでいる電線管または自動車のワイヤである。
本発明の方法のさらに好まれる実施態様は、上記の実施態様のいずれかで該ワイヤまたはケーブルを製造することを含む。
なおさらには、本発明は、
(A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー、
(B)シリコーン基含有化合物、および
(C)無機フィラー
を含んでいるポリマー組成物であって、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRと、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRとの比が3.5超であるポリマー組成物を、
電力若しくは通信のケーブルまたはワイヤの難燃層を製造するために、押出すことによって使用する方法であって、該押出が少なくとも20m/分のライン速度で実施される方法に関する。
もちろん、ケーブルあるいはワイヤのいずれかについての上記の好まれる実施態様、難燃層の製造に使用されるポリマー組成物および/または加工パラメータは、本発明に従う使用方法にも当てはまる。
以下において、本発明は実施例によってさらに説明される。
[実施例1〜6]
[比較例1〜4]
1.組成物のコンパウンド
温度180℃においてロールミルで、諸成分を一緒にコンパウンドすることによって、難燃性ポリマー組成物が製造された。
2.製造された組成物および使用された物質
比較組成物および本発明に従う組成物を製造するために、以下の物質が使用された。
EMAA=190℃、2.16kgにおけるメルトフローレート(MFR)3.0g/10分および密度0.934g/cmを持つ、表1に示されたメタクリル酸量を有するエチレンメタクリル酸コポリマー
EAA=MFR8g/10分および密度0.936g/cmを持つ、アクリル酸9重量%を有するエチレンアクリル酸コポリマー
EBA=ブチルアクリレート8重量%を有し、MFR0.4g/10分を持つエチレンブチルアクリレートコポリマー
シリコーン(マスターバッチ)=ポリジメチルシリコーンエラストマー40%および低密度ポリエチレン60%からなるマスターバッチ
CaCO(0.65)=平均粒子サイズ(d50値)0.65ミクロンを有する、ステアリン酸被覆炭酸カルシウム粉末
CaCO(1.4)=平均粒子サイズ(d50値)1.4ミクロンを有する、ステアリン酸被覆炭酸カルシウム粉末
安定剤=ペンタエリスリチル−テトラキス(3−3',5'−ジ第三級ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)
表1に示された成分の重量%で示された量を用いて、該組成物は上記のようにコンパウンドされた。
Figure 0005149630
3.試験方法
a)190℃および荷重2.16kgにおいて、ISO 1133に従って、該組成物のメルトフローレートMFRは測定された。荷重21.6kgにおいて、しかし温度は160℃において、ISO 1133に従って、該組成物のメルトフローレートMFR21は測定された。
b)EN 60332−1に完全に従って、一条ワイヤ燃焼試験は行われた。該試験に合格するためには、1kWプロパンバーナーの炎が取り去られた後、炎は消えなければならず、かつ上支持部から50mm以内および540mmより下に炭化が目視されてはならない。この判定基準を満たすワイヤは表1に「合格」と示され、そうでない場合には「不合格」と示された。
c)物質の滴下性向は、以下のように測定された。すなわち、60×60×3mmの板が該物質からプレス成形され、メッシュサイズ12を有するスチール枠上に置かれる。1kWブンゼンバーナー(950±50℃)によって、該スチール枠を通して角度45°で下から板は燃やされて、最後に炎は自然消火する(板は完全に燃えてしまう。)。燃焼滴が水中に落ちる。水中の残渣がろ過され、乾燥され、そして秤量される。水中に回収された残渣を板の元の重量で除し100を乗じたものとして、滴下性向は表される。この値は、滴下によって失われた元のサンプル重量のパーセントである。この方法は、仏国法NF P 92−505に基づいている。
d)ISO 6722に完全に従って、磨耗試験は行われた。
表1に報告された耐磨耗性は、ポリマー層肉厚が0.3mmである0.75mm18AWGの銅撚り線に基づいたワイヤサンプルの試験に基づいている。使用されたニードル直径は0.25mmであり、試験されたサンプルは架橋されていなかった。
e)加工試験
実験室押出ラインで、加工試験は実施された。表1に列挙された種々の組成物が1.5mmの銅導体上に押出され、絶縁物厚さは0.7±0.1mmであった。加圧ダイが使用され、ライン速度は毎分5メートルであった。該実験室押出ラインは3温度帯域を備えていた。組成物は種々の温度設定で押出された。
何らかの空隙(ボイド)の生成がなくケーブル絶縁物が押出されるならば、該試験は合格とみなされる。試験される組成物が試験に合格するために必要な、温度帯域のいずれかの最大温度が記録された。そして、表1に「最大加工温度」として報告される。
f)Sedigraph 5100を用いて、平均粒子サイズ(d50値)が測定された。種々のサイズの粒子が、既知の特性を有する液体中を重力によって誘起された移動をする速度を測定することによって、この沈降法は粒子サイズを測定する。種々の粒子はめったに均一の形を示さないので、各粒子サイズは「等価球直径」、すなわち同じ重力速度を有する同じ物質の球の直径として報告される。
該物質の50重量%がそれより細かく、該物質の50重量%がそれより粗いときの粒子サイズとして、平均粒子サイズは定義される。
4.結果
表1に示された本発明に従うワイヤの絶縁層の特性(実施例1〜5)と比較ワイヤのそれ(比較例1〜4)とを比較すると、本発明に従って作られた層が一条ワイヤ燃焼試験に合格し、優れた滴下挙動を有している通り、それらが改良された難燃特性を有することが判る。同時に、改良された耐磨耗性に見られる通り、該層は改良された機械的特性を示す。EAAに基づいた化合物が150℃を超える加工温度において早くも空隙を生成する通り、EMAAは、EAAより広い加工領域の故にEAAよりも好ましいことも注目される。
[実施例6a)および6b)]
[比較例5a)および5b)]
5.ケーブル押出データ
表2に列挙された実施例6a)および6b)並びに比較例5a)および5b)は、それぞれ表1の実施例3および比較例2に示された組成物の高いライン速度における実機規模の押出に関する。
Figure 0005149630
表2から判るように、高いライン速度において、必要なスクリュー速度が比較例よりも低いことから、実施例6a)および6b)において改良された押出挙動が得られている。

Claims (25)

  1. ポリマー組成物から連続プロセスで作られた難燃層によって囲まれた内部導体コアからなる、電線管または自動車の、ケーブルであって、該組成物が、
    (A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー
    (B)シリコーン基含有化合物、および
    (C)無機フィラー
    を含んでおり、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であり、かつ
    ケーブルが少なくとも100mの長さを有する、電線管または自動車の、ケーブル
  2. 難燃層が厚さ0.1〜4mmを有する、請求項1に従うケーブル
  3. 最大厚さ0.4mmを有する外側スキン層をさらに有する、請求項1または2に従うケーブル
  4. 導体面積が0.1〜400mmである、請求項1〜3のいずれか1項に従うケーブル
  5. ポリマー組成物から作られた難燃層を含んでいる、電力若しくは通信の、ケーブルであって、該組成物が、
    (A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー
    (B)シリコーン基含有化合物、および
    (C)無機フィラー
    を含んでおり、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であり、
    該ケーブルが少なくとも1のさらなる層をさらに含んでいる、電力若しくは通信の、ケーブル。
  6. 難燃層が連続プロセスで製造され、かつ該ケーブルが少なくとも100mの長さを有する、請求項5に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  7. 成分(A)が、オレフィンと、式(I)
    Figure 0005149630
    (ここで、RはHまたは有機置換基である。)
    に従う非置換または置換アクリル酸の群から選択された1以上のコモノマーとのコポリマーまたはコポリマー混合物である、請求項1〜6のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  8. 成分(A)のコモノマーのタイプが、アクリル酸およびメタクリル酸から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  9. ポリマー組成物が、EN 60332−1に従う一条ワイヤ燃焼試験に合格するものである、請求項1〜8のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  10. ポリマー組成物が、200℃以下の最大加工温度を有する、請求項1〜9のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  11. 難燃層が、ISO 6722に従って試験した、少なくとも100の耐摩耗性を有する、請求項1〜10のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  12. 難燃層の厚さが0.1〜4mmである、請求項5〜11のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  13. 少なくとも20m/分のライン速度で、難燃層を押出すことによって製造された、請求項1〜12のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  14. 50〜500バールの圧力で、難燃層を押出すことによって製造された、請求項1〜13のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  15. 無機フィラー(C)の量が、全ポリマー組成物の20〜60重量%である、請求項1〜14のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  16. 無機フィラー(C)が、水酸化物でもなく水和化合物でもない、請求項1〜15のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  17. 組成物中のシリコーン基の全量が1〜20重量%であるような量で、成分(B)が組成物中に存在する、請求項1〜16のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  18. シリコーン基含有化合物(B)が、シリコーンオイルおよび/またはシリコーンガムおよび/またはシリコーン基含有コモノマーを含んでいるオレフィンコポリマーである、請求項1〜17のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  19. 成分(A)が、30〜70重量%の量でポリマー組成物中に存在している、請求項1〜18のいずれか1項に従う、電力若しくは通信の、ケーブル。
  20. 電力若しくは通信の、ケーブルを製造する方法において、該方法が、
    (A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー、
    (B)シリコーン基含有化合物、および
    (C)無機フィラー
    を含んでいるポリマー組成物であって、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であるポリマー組成物を、
    該ケーブルの難燃層として押出し、該押出が少なくとも20m/分のライン速度で実施されることを含む、上記方法。
  21. 押出が、圧力50〜500バールで実施される、請求項20に従う方法。
  22. ケーブルが、導体コアおよび難燃層からなり任意的にさらに最大厚さ0.4mmを有するスキン層を含んでいる、電線管または自動車の、ケーブルである、請求項20または21に従う方法。
  23. (A)オレフィンのホモおよび/またはコポリマー、
    (B)シリコーン基含有化合物、および
    (C)無機フィラー
    を含んでいるポリマー組成物であって、荷重2.16kg下および温度190℃において測定された該組成物のMFRに対する荷重2.16kg下および温度190℃において測定された成分(A)のMFRの比が3.5超であるポリマー組成物を、
    電力若しくは通信の、ケーブルの難燃層を製造するために、押出すことによって使用する方法であって、該押出が少なくとも20m/分のライン速度で実施される方法。
  24. 押出が、圧力50〜500バールで実施される、請求項23に従う使用方法。
  25. ケーブルが、導体コアおよび難燃層からなり任意的にさらに最大厚さ0.4mmを有するスキン層を含んでいる、電線管または自動車の、ケーブルである、請求項23または24に従う使用方法。
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