JP5148757B2 - 複数の連絡先のためのｉｍｓ復元手順 - Google Patents

Description

本発明は、ＩＰマルチメディアサブシステムにおける再起動後の連絡先の復元のための手順に関するものである。

ＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）は、移動通信ネットワーク上でＩＰマルチメディアサービスを提供するために第三世代パートナシッププロジェクト（３ＧＰＰ）によって定義された技術である。ＩＰマルチメディアサービスは、音声、動画、メッセージング、データ等の動的な組み合わせを同一セッション内で提供し、カスタマイズされた豊かなマルチメディア通信サービスをもたらす。

図１は、ＧＰＲＳ／ＰＳアクセスネットワークの場合にＩＭＳ２がどのようにして移動ネットワークアーキテクチャに適合するかを概略的に図解する。ＩＭＳ２は、コアネットワーク２ａとサービスネットワーク２ｂとを含む。Ｃａｌｌ／Ｓｅｓｓｉｏｎ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ（ＣＳＣＦ）４は、ＩＭＳ２の中でＳＩＰプロキシとして動作する。３ＧＰＰアーキテクチャは、３つのタイプのＣＳＣＦ、すなわち、ＳＩＰ端末にとってＩＭＳ内での最初の連絡先ポイントであるＰｒｏｘｙ ＣＳＣＦ（Ｐ−ＣＳＣＦ）と、ユーザが加入するサービスをユーザに提供するＳｅｒｖｉｎｇ ＣＳＣＦ（Ｓ−ＣＳＣＦ）と、正確なＳ−ＣＳＣＦを特定して、Ｐ−ＣＳＣＦを介してＳＩＰ端末から受信した要求をそのＳ−ＣＳＣＦへと転送する役割を持つＩｎｔｅｒｒｏｇａｔｉｎｇ ＣＳＣＦ（Ｉ−ＣＳＣＦ）とを定義している。さらに、ＩＭＳネットワークは、ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）６を含む。ＨＳＳ６は、ＩＭＳネットワークエンティティをサポートするマスタ・ユーザ・データベースである。ＨＳＳ６は、加入に関する情報と、ユーザの別の認証と許可とのための証明書とを含む。

ユーザが、指定されたセッション開始プロトコル（ＳＩＰ）ＲＥＧＩＳＴＥＲの方法を用いて、ＩＭＳに登録する。これは、ＩＭＳに接続して、ＳＩＰユーザＩＤに到達できるアドレスをＩＭＳに通知するためのメカニズムである。ユーザは、対話を開始する際に使用するための一意のＵＲＩ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｉｎｄｉｃａｔｏｒ）をＳ−ＣＳＣＦから受信する。３ＧＰＰでは、ＳＩＰ端末が登録を行う場合、ＩＭＳは、ユーザを認証し、そして、利用可能なＳ−ＣＳＣＦの集合の中から１つのＳ−ＣＳＣＦをそのユーザに割り当てる。登録されたユーザが、その後、セッション要求（例えばＳＩＰ ＩＮＶＩＴＥ）をＩＭＳに送信する場合、その要求には、選択されたＳ−ＣＳＣＦにＰ−ＣＳＣＦが要求を転送できるようにするため、Ｐ−ＣＳＣＦとＳ−ＣＳＣＦとのＵＲＩが含まれるであろう。登録情報は、ある時間ＨＳＳによって記憶されるが、その時間は、その時間が終了する前にユーザが再登録しなければならないかまたはユーザが登録解除しなければならないように設定された時間であってもよい。

３ＧＰＰ技術仕様ＴＳ２４．２２９に明記されているように、ユーザ端末（ＵＥ）は、自分が取得したいかなるＩＰアドレスについても連絡先アドレスを登録することができる。これは、ＵＥが、自分がそこから多様なＩＰアドレスを取得している多様なアクセスネットワーク上でＩＭＳに登録する場合に特に有益である。結果として、Ｓ−ＣＳＣＦは、ＵＥについて登録された複数の連絡先アドレスを有し、その各々がＵＥのＩＭＳプライベート・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＩ）とＩＭＳパブリック・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＵ）との組み合わせを含むであろう。加えて、ＵＥは、異なる連絡先ヘッダパラメータを持つ（けれども、同一のＩＰアドレスおよびポートを維持する）いくつかの連絡先アドレスヘッダを含めることによって、複数の連絡先アドレスを登録することができる。例えば、異なるヘッダパラメータは、異なる機能のタグであってもよい。また、複数の連絡先アドレスが、Ｓ−ＣＳＣＦが恒久的および一時的なＧｌｏｂａｌｌｙ Ｒｏｕｔａｂｌｅ Ｕｓｅｒ Ａｇｅｎｔ ＵＲＩ（ＧＲＵＵ）を生成する結果として生成されることもある。上記の結果として、１つのＵＥのＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせについてＳ−ＣＳＣＦが２つ以上の連絡先アドレスを登録するような状況が多数ある。

本発明は、Ｓ−ＣＳＣＦノードの障害の後に発生しうる諸問題を解決することと、その後のＩＭＳサービスの復元とに取り組む。現在３ＧＰＰは、ＩＭＳサービスの復元のための手順を標準化しているところであり、ＴＳ２３．３８０は、この目的で書かれたものであって、ネットワーク内の登録状態の不整合を解決して、Ｓ−ＣＳＣＦノードの障害の後でエンドユーザ向けのサービスを復元することを意図している。しかし、現在、１つのＵＥについて複数の連絡先が登録されている場合に発生しうる諸問題が存在しており、これらを以下でより詳しく論じる。これらの問題は、１つのＵＥが複数の連絡先アドレスの登録をどのようにして完了させるかをまず考察することによって、より良く理解されるであろう。

図２に、最初の連絡先アドレスである連絡先１をＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせについて登録を完了させるＵＥ２０について、ネットワークエンティティ間の信号フローを図解する。ネットワークエンティティには、Ｐ−ＣＳＣＦ２２とＩ−ＣＳＣＦ２４とユーザのＨＳＳ ２８とＳ−ＣＳＣＦ２６とが含まれる。当初Ｓ−ＣＳＣＦは、ＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせについて登録された連絡先アドレスのレコードを有していないが、この状況は、ユーザがいずれかの連絡先アドレス登録を要求する前かまたは、（例えば障害に続く再起動の後で）Ｓ−ＣＳＣＦ２６が登録データを失った場合に生じることがあるだろう。

ステップ２０１で、ＵＥ２０が、登録要求をＰ−ＣＳＣＦ２２を介してＩＭＳネットワークに送信することによって、連絡先アドレス（連絡先１）の登録を開始する。これは、ステップ２０２でＩ−ＣＳＣＦ２４へ転送される。ステップ２０３で、Ｉ−ＣＳＣＦ２４は、ＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせについて「ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮ（登録）」が要求されているという指標を含むＵｓｅｒ Ａｕｔｈｏｒｉｓａｔｉｏｎ Ｒｅｑｕｅｓｔ（ＵＡＲ）をＨＳＳ２８へ送信する。（ユーザが許可されていると仮定して）ステップ２０４で、ＨＳＳ２８は、これが「ＦＩＲＳＴ ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮ（最初の登録）」であるという指標を備え、かつ、この目的で割り当てられるであろうＳ−ＣＳＣＦに必要とされる諸機能を定義しているＵｓｅｒ Ａｕｔｈｏｒｉｚａｔｉｏｎ Ａｎｓｗｅｒ（ＵＡＡ）をＩ−ＣＳＣＦ２４に返信する。Ｉ−ＣＳＣＦは、所要の諸機能を有するＳ−ＣＳＣＦ_１（図示せず）を割り当てる。ステップ２０５で、Ｉ−ＣＳＣＦ２４は、登録要求をＳ−ＣＳＣＦ_１２６へ転送する。

ステップ２０６で、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６は、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６が使用する連絡先１アドレス情報と一緒に「ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮ」という指標を備えたＳｅｒｖｅｒ Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ Ｒｅｑｕｅｓｔ（ＳＡＲ）メッセージを、ＨＳＳ ２８に送信する。ステップ２０７で、ＨＳＳは、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６によって提供される情報を、これがその後の復元に必要とされる場合に備えてこの情報をバックアップする目的で、記憶する。ステップ２０８で、ＨＳＳ２８は、プロセスが完了した（ＤＩＡＭＥＴＥＲ＿ＳＵＣＣＥＳＳ）ことを示すためにＳｅｒｖｅｒ Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ Ａｎｓｗｅｒ（ＳＡＡ）を返す。また、これは、バックアップされたデータも含んでおり、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６が今では、ユーザプロフィールと、ＩＭＰＵ１と共に登録されたＩＭＰＩとも含めて、自分が必要とするすべての情報を有するということを保証する。ステップ２０９乃至２１１は、連絡先１の登録が完了したことを示すために、ネットワークを通してＵＥ２０まで返信される２００ＯＫメッセージである。

図３に、ＵＥ２０のためのネットワークエンティティ間の信号フローが、連絡先１と共に既に登録されたＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせについて第２の連絡先アドレスである連絡先２の登録を完了することを図解する。

図３に示すように、ステップ３０１で、ＵＥ２０が連絡先２のアドレスの登録を開始する。プロセスは、連絡先１の登録について図２で上述したステップ２０２乃至２０５と同様に、ステップ３０２乃至３０５を通して進行する。ステップ３０６で、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６がＳＡＲをＨＳＳ２８に送信するが、これは再登録メッセージであって、連絡先１についての既存の連絡先アドレスの情報だけでなく連絡先２についての新規の連絡先アドレスの情報も含めて、ＨＳＳによってバックアップされることになるすべてのＳ−ＣＳＣＦ情報の詳細を含む。ＨＳＳ２８は連絡先１の場合にＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせについてＳ−ＣＳＣＦ復元情報を既にバックアップしているのだが、ＳＡＲが再登録を示すことから、ステップ３０７で、この情報が、ＳＡＲの中の更新された情報を使ってＨＳＳ ２８によって上書きされる。この情報がＨＳＳ２８によってバックアップされると、ＨＳＳ２８は、ステップ３０８で、ＳＡＡをＳ−ＣＳＣＦ_１２６に返し、そしてプロセスは、図２のステップ２０８乃至２１１で連絡先１の登録について上述したように、ステップ３０８乃至３１１で完了する。

図４に、Ｓ−ＣＳＣＦの障害または再起動の場合に現行の手順で発生しうる１つの問題を図解する。図４に示すように、ステップ４００でＳ−ＣＳＣＦ_１２６に障害（クラッシュ）が発生し、すべてのユーザ情報が消去された。障害は、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６を再起動することによってかまたは、Ｉ−ＣＳＣＦ２４が別のＳ−ＣＳＣＦを割り当てることによって復旧した。しかし、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６は、連絡先１のアドレスまたは連絡先２のアドレスの登録に関するデータは有していない。このデータは、ユーザのＨＳＳ２８によってバックアップされたが、Ｓ−ＣＳＣＦ２６は、どのユーザが以前登録されたか、あるいは、どのネットワークに彼らが加入したかを知る術がなく、従って、まだ、ＨＳＳ２８から復元データを取得することができない。

ステップ４０１で、ＵＥ２０は、連絡先１の登録をリフレッシュしようと試みる。これは、例えば、連絡先１の登録が時間切れになろうとしていて、登録をリフレッシュする必要があることをＵＥが知っているために行われてもよい。ステップ４０２で、要求がＰ−ＣＳＣＦ２２からＩ−ＣＳＣＦ２４へ転送され、ステップ４０３で、上記のようにＵＡＲがＨＳＳ２８へ送信される。ステップ４０４で、ＨＳＳ２８は、以前のように、Ｓ−ＣＳＣＦ２６の要件をＩ−ＣＳＣＦ２４に提供するために、ＵＡＡを返す。図２に示す最初の登録と同様、Ｉ−ＣＳＣＦ２４は、Ｓ−ＣＳＣＦ２６（Ｓ−ＣＳＣＦ_１であってもよいだろうし、Ｓ−ＣＳＣＦ_１の代わりの新規に選択された別のＳ−ＣＳＣＦであってもよいだろう）を割り当てる。ステップ４０５で、Ｉ−ＣＳＣＦ２４は、登録要求情報を適切なＳ−ＣＳＣＦ２６に転送する。しかし、Ｓ−ＣＳＣＦ２６はＩＭＰＩ_１／ＩＭＰＵ_１の組み合わせに関するデータを自分の中に記憶していないため、Ｓ−ＣＳＣＦ２６は、これが新規の登録要求であると仮定するであろう。

従って、ステップ４０６で、Ｓ−ＣＳＣＦは、連絡先１情報を含めてＳＡＲをＨＳＳ２８に送信する。ステップ４０７で、ＨＳＳ２８は、連絡先１情報を持つＳＡＲをＳ−ＣＳＣＦ２６から受信すると、以前のように、ＨＳＳ２８が有するいかなる既存の情報をも単純に上書きし、そして、ステップ４０８乃至４１１で、連絡先１の登録の「成功」は、Ｓ−ＣＳＣＦ２６およびＵＥ２０にフィードバックされた信号によって示される。これは、ステップ４０７で、連絡先２の登録に関して以前にバックアップされた情報が失われたことを意味する。

図５に、Ｓ−ＣＳＣＦ２６の障害または再起動の場合の現行の手順で発生しうるもう１つの問題を図解する。図４の場合と同様、ステップ５００で、障害（クラッシュ）がＳ−ＣＳＣＦ_１２６に発生し、すべてのユーザ情報が消去された。障害は、Ｓ−ＣＳＣＦ_１２６を再起動することによってかまたは、Ｉ−ＣＳＣＦ２４が別のＳ−ＣＳＣＦを割り当てることによって復旧した。しかし、Ｓ−ＣＳＣＦは、連絡先１のアドレスまたは連絡先２のアドレスの登録に関するデータは有していない。この例では、ステップ５０１で、ＵＥは、連絡先１のアドレスの登録解除を開始する。

ステップ５０２で、登録解除要求が、Ｐ−ＣＳＣＦ２２からＩ−ＣＳＣＦ２４へと転送され、そして、ステップ５０３乃至５０５は、図４のステップ４０３乃至４０５で上述したように進行する。この場合もやはり、上記のように、Ｓ−ＣＳＣＦ２６は、登録解除要求を受信した時点で、ユーザに関するデータをメモリ内に記憶していない。現行の手順によれば、Ｓ−ＣＳＣＦは単純にＳＡＲメッセージをＨＳＳに転送するのだが、これは、Ｓ−ＣＳＣＦ情報が空であるかまたは単にＳ−ＣＳＣＦ情報を含んでいないことを示すであろう。従って、ステップ５０７で、ＨＳＳは、ＵＥ２０についての連絡先アドレスの登録に関するそのバックアップデータを上書きし、結果的にこのデータが消去されることになる。その結果、ＵＥ２０のユーザは、自分が望んでいたのはただ連絡先１アドレスを登録解除することだけであったのに、今度はＩＭＳから登録解除される。既に述べたように、ステップ５０８乃至５１１で、登録解除の「完了」がＵＥ２０に返信される。

本発明は、上記を念頭において考えられた。

本発明は、上記の状況において復元情報を失うという諸問題に対する解決策を提供しようとするものである。これは、ＨＳＳおよびＳ−ＣＳＣＦの少なくとも一方が連絡先アドレスの再登録要求または登録解除要求を扱うやり方を修正することによって達成される。

本発明の第１の態様によって、ホーム加入者サーバ、すなわちＨＳＳ、として構成されたＩＰマルチメディアサブシステム ネットワークノード、すなわちＩＭＳネットワークノード、を提供する。ネットワークノードは、ユーザにサービス提供しているＳ−ＣＳＣＦノードからユーザの連絡先アドレスの登録要求を受信して、Ｓ−ＣＳＣＦノードがそのユーザに関する登録済みの連絡先アドレスの情報を既にバックアップしたかどうかを検出するように構成される。あるいは、ＨＳＳが、ユーザに関するバックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を提供してほしいという要求をＳ−ＣＳＣＦから受信してもよい。ＨＳＳは、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報をＳ−ＣＳＣＦに通知するように構成される。

一好適実施形態において、ＩＭＳネットワークノードは、連絡先アドレスの再登録要求を含めて別の要求をＳ−ＣＳＣＦから受信して、それに応じて、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を更新するように構成される。

このようにして、Ｓ−ＣＳＣＦの障害に続く再起動の場合に完全な連絡先アドレスの情報をＨＳＳが更新することは、単一の連絡先アドレスの登録で以前のデータをただ上書きすることよりも、有利である。

できれば、連絡先アドレスは、ユーザのＩＭＳプライベート・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＩ）とＩＭＳパブリック・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＵ）とを含むことが望ましい。さらに望ましいのは、ユーザに関するバックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報が、同一のＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせを有する複数の連絡先アドレスを含むことである。

本発明の第２の態様によって、ユーザの連絡先アドレスの再登録要求を受信するためのサービング呼セッション制御機能すなわちＳ−ＣＳＣＦとして構成された、ＩＰマルチメディアサブシステムネットワークノード、すなわちＩＭＳネットワークノードを提供する。Ｓ−ＣＳＣＦが連絡先アドレスに関する情報を有しない限り、Ｓ−ＣＳＣＦは、連絡先アドレスの登録要求をユーザのＨＳＳに転送し、それに応じて、ＨＳＳによって記憶されたバックアップされた情報と一緒に、エラー指標を受信するように構成される。バックアップされた情報は、ユーザについての登録済みの連絡先アドレスの情報を含んでおり、Ｓ−ＣＳＣＦは、連絡先アドレスの再登録要求を含めて、更新された情報をＨＳＳに転送する。

本発明の第３の態様によって、ユーザの登録済みの連絡先アドレスの登録解除要求を受信するためのＳ−ＣＳＣＦとして構成されたＩＭＳネットワークノードを提供する。Ｓ−ＣＳＣＦは、要求が登録済みの連絡先アドレスに関する情報を有するかどうかチェックして、有していない場合には、ユーザの登録済みの連絡先アドレスを提供してほしいという要求をホーム加入者サーバすなわちＨＳＳに転送するように構成される。

本発明の実施形態では、ＩＭＳネットワークノードはさらに、ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報をＨＳＳから受信して、更新された連絡先アドレス登録情報を含めて、更新された情報をＨＳＳに転送するように構成される。

本発明の別の態様によって、ＩＰマルチメディアサブシステムネットワークすなわちＩＭＳネットワークのユーザの連絡先アドレスを再登録する方法を提供する。方法は、ユーザにサービス提供するＳ−ＣＳＣＦノードで、連絡先アドレスの再登録要求を受信するステップと、Ｓ−ＣＳＣＦが連絡先アドレスに関する記憶された情報を有していないと判定するステップと、連絡先アドレスの情報をバックアップするための要求をユーザのホーム加入者サーバすなわちＨＳＳに送信するステップと、ユーザに関する連絡先アドレスの情報がＨＳＳによって既にバックアップされたことを検出するステップと、そして、ユーザにサービス提供しているＳ−ＣＳＣＦノードに、ＨＳＳによってバックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を通知するステップとを含む。

方法はさらに、前記連絡先アドレスの再登録要求を含めて、Ｓ−ＣＳＣＦからの別の要求をＨＳＳに送信するステップと、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を更新するステップとを含んでもよい。

本発明の別の態様によって、ＩＰマルチメディアサブシステムネットワークすなわちＩＭＳネットワークのユーザの登録済みの連絡先アドレスを登録解除する方法を提供する。方法は、ユーザにサービス提供しているサービング呼セッション制御機能ノードすなわちＳ−ＣＳＣＦノードで、連絡先アドレスの登録解除要求を受信するステップと、Ｓ−ＣＳＣＦが登録済みの連絡先アドレスに関する情報を有しているかどうかチェックし、有していない場合には、ユーザの登録済みの連絡先アドレスを提供してほしいという要求をホーム加入者サーバすなわちＨＳＳに転送するステップと、更新された連絡先アドレス登録情報を含めて、更新された情報をＨＳＳに転送し、それによって登録済みの連絡先アドレスが登録解除されるステップとを含む。

上述したユーザの登録解除の諸問題が本発明のこの態様の方法によって回避できることは有利である。

ＧＰＲＳ／ＰＳアクセスネットワークの場合にＩＭＳがどのようにして移動ネットワークアーキテクチャに適合するかを示す略図である。 ＵＥが最初の連絡先アドレスの登録を完了する場合の、ネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 図２のＵＥが第２の連絡先アドレスの登録を完了する場合の、ネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 現行の手順で発生しうる諸問題を図解する、図２のネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 現行の手順で発生しうる諸問題を図解する、図２のネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 本発明の実施形態を図解する、図２のネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 本発明の実施形態を図解する、図２のネットワークエンティティ間の信号フロー図である。 ＨＳＳとして構成されたＩＭＳネットワークノードの略図である。 Ｓ−ＣＳＣＦとして構成されたＩＭＳネットワークノードの略図である。 ＩＭＳユーザの連絡先アドレスを再登録するための、本発明による方法を図解するフロー図である。 ＩＭＳユーザの登録済みの連絡先アドレスを登録解除するための、本発明による方法を図解するフロー図である。

図６に本発明の一実施形態が上記の問題をどのようにして克服するかを図解するが、ここでＵＥ２０は、Ｓ−ＣＳＣＦ２６に障害が発生して再起動された際にすべての他の情報が消去された（ステップ６００）後で、連絡先１アドレス登録を再登録またはリフレッシュしようとする。図４のステップ４０１乃至４０６で上述した手順は、ステップ６０１乃至６０６で同様に続く。この点で、ＨＳＳ２８は、Ｓ−ＣＳＣＦ２６からＳＡＲを受信した時点で、ＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせが登録されたとして記憶されているかどうか、および、連絡先１アドレス登録について用いられるＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせについての連絡先アドレスの情報をＨＳＳ２８が有するかどうかを確認するためのチェックを最初に行うように構成される。そうであるならば、ＨＳＳ２８は、バックアップされた情報をＳ−ＣＳＣＦ２６によって提供された新規の情報で単純に上書きすることはせず、代わりに、エラーを示すＳＡＡメッセージを返すであろう。また、このメッセージは、ＩＭＰＩ／ＩＭＰＵについてのバックアップされた復元情報をＳ−ＣＳＣＦ２６にも提供するであろうが、これには連絡先２情報が含まれる。従って、ステップ６０９で、Ｓ−ＣＳＣＦは、復元情報を連絡先１アドレス登録をリフレッシュするための新規の要求と一緒に組み合わせることができ、これを、修正されたＳＡＲの中でＨＳＳ２８に送信することができる。次に、ステップ６１０で、ＨＳＳ２８は、以前と同様、そのバックアップメモリ内のＳ−ＣＳＣＦ情報を上書きし始めることができるが、今回は、データは、連絡先２情報を含んでいる。最後に、ステップ６１１乃至６１４で、連絡先１情報の再登録の完了が、ＵＥ２０に確認のため返信される。

図７に、Ｓ−ＣＳＣＦ２６に障害が発生して再起動された際にＳ−ＣＳＣＦ２６によって保持されるすべてのユーザ情報が消去された（ステップ７００）後で、ＵＥ２０が連絡先アドレス登録を登録解除することを決める場合の図５で上述した問題を、本発明の一実施形態がどのようにして克服するかを図解する。ステップ７０１乃至７０５で、プロセスは、図５のステップ５０１乃至５０５で上述したように進行する。しかし、登録解除要求を受信した時点で、Ｓ−ＣＳＣＦ２６は、要求が登録解除のためであることを（登録メッセージ内の有効期限パラメータがゼロに設定されることによって識別されて）ステップ７０６で検出し、登録解除されるＩＭＰＵについての登録データが存在しないことをチェックするように構成される。その場合、ステップ７０７で、Ｓ−ＣＳＣＦ２６は、ＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせについてＨＳＳがバックアップしていた復元情報を提供してほしいという要求をＨＳＳに送信する。ＨＳＳ２８は、ステップ７０８で、これをＳＡＡ（ＤＩＡＭＥＴＥＲ＿ＳＵＣＣＥＳＳ）メッセージの形で提供する。その後、ここで復元情報を提供してもらったＳ−ＣＳＣＦ２６は、ステップ７０９で、連絡先１の正しい登録解除を含むけれども連絡先２の登録は維持している、更新されたＳ−ＣＳＣＦ情報を持つ新規のＳＡＲを生成して送信する。ステップ７１０で、以前と同様、ＨＳＳ２８は、Ｓ−ＣＳＣＦ情報を上書きするが、今度は、ＨＳＳ２８は連絡先２アドレス登録情報を含んでおり、従ってユーザはＩＭＳから登録解除されることはない。

最後に、ステップ７１１乃至７１４で、登録情報の更新の完了が、Ｓ−ＣＳＣＦ２６とＵＥ２０とに確認のため返信される。

上記の実施形態には、ＨＳＳとＳ−ＣＳＣＦとが従わなければならない規則の所定の変更が含まれる。ＳＡＲには、Ｓｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−Ｔｙｐｅが含まれる。これがＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮを示す時には、ユーザのＰｕｂｌｉｃ Ｕｓｅｒ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ（ＩＭＰＵ）が登録されたとしてＨＳＳ２８に記憶される場合、および、Ｐｒｉｖａｔｅ Ｕｓｅｒ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ（ＩＭＰＩ）に関する復元情報が存在する場合には、ＨＳＳ２８は、復元情報を上書きせず、代わりに、ユーザプロファイルＳＡＡと一緒に復元情報を含めて、ＳＡＡをＳ−ＣＳＣＦ２６に送信するであろう。例示する結果コードは、ＤＩＡＭＥＴＥＲ＿ＥＲＲＯＲ＿ＩＮ＿ＡＳＳＩＧＮＭＥＮＴ＿ＴＹＰＥに設定されるであろう。

ＳＡＲを送信する要求側Ｓ−ＣＳＣＦ２６が、ＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせについてのバックアップされた復元データの関連先である、割り当てられたＳ−ＣＳＣＦと同じでない場合、および、要求側Ｓ−ＣＳＣＦからの、ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮ＿ＡＮＤ＿ＣＡＰＡＢＩＬＩＴＩＥＳについての以前のＵＡＲ要求が存在していた場合には、ＨＳＳは、Ｓ−ＣＳＣＦの名前を上書きするであろう。また、ＳＡＲの中のＳｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−Ｔｙｐｅが、ＮＯ＿ＡＳＳＩＧＮＭＥＮＴを示し、かつ、要求側Ｓ−ＣＳＣＦが、割り当てられたＳ−ＣＳＣＦと同一でない場合、および、ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮ＿ＡＮＤ＿ＣＡＰＡＢＩＬＩＴＩＥＳについての以前のＵＡＲ要求が存在していた場合には、ＨＳＳは、Ｓ−ＣＳＣＦの名前を上書きするものとする。Ｒｅｓｕｌｔ−Ｃｏｄｅは、ＤＩＡＭＥＴＥＲ ＳＵＣＣＥＳＳに設定されるものとする。これらの規則によって、Ｓ−ＣＳＣＦの変更がある（けれども、Ｓ−ＣＳＣＦではデータの損失につながる障害が発生しなかった）場合に、連絡先アドレス登録の維持が可能になる。

ＨＳＳが、ＳＡＲに応じて、結果コードがＤＩＡＭＥＴＥＲ＿ＥＲＲＯＲ＿ＩＮ＿ＡＳＳＩＧＮＭＥＮＴ＿ＴＹＰＥに設定された状態でＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮを示すＳｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−Ｔｙｐｅを有するＳＡＡを返信する場合、かつ、これが復元情報を含む場合、Ｓ−ＣＳＣＦは、それに応じてＨＳＳ内の復元情報を更新するために、Ｓｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−ＴｙｐｅがＲＥ＿ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮに設定された新規のＳＡＲを送信するものとする。

Ｓ−ＣＳＣＦで「ｅｘｐｉｒｅｓ（期限切れ）」ヘッダと共にＲＥＧＩＳＴＥＲ要求が受信されるか、または連絡先ヘッダ内の「ｅｘｐｉｒｅｓ」パラメータがゼロという値に設定されており、そして、それについて要求の「Ｔｏ（宛先）」ヘッダの中で受信されたｐｕｂｌｉｃ ｕｓｅｒ ｉｄｅｎｔｉｔｙ（ＩＭＰＵ）が、このＳ−ＣＳＣＦで登録されたいかなるＩＭＰＵにも合致しない場合、Ｓ−ＣＳＣＦは、
１）登録データを復元するため、Ｓｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−ＴｙｐｅがＮＯ＿ＡＳＳＩＧＮＭＥＮＴに設定されたＳＡＲを送信し、
２）ＨＳＳによって返信されたＳＡＡの中で受信した連絡先情報を、ＲＥＧＩＳＴＥＲ要求の中の連絡先と比較するものとし、そして、
−それらが同一である場合、または連絡先ヘッダが「＊」というワイルドカード文字を含む場合、Ｓ−ＣＳＣＦはＳｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−ＴｙｐｅがＵＳＥＲ ＤＥＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮに設定された、別のＳＡＲをＨＳＳに送信するであろうし、
−それらが同一でない場合、Ｓ−ＣＳＣＦは、それに応じてＨＳＳ内の復元情報を更新するために、Ｓｅｒｖｅｒ−Ａｓｓｉｇｎｍｅｎｔ−ＴｙｐｅがＲＥ＿ＲＥＧＩＳＴＲＡＴＩＯＮに設定された、別のＳＡＲをＨＳＳに送信するものとする。

図８に、ＨＳＳとして構成されたＩＭＳネットワークノード８０を概略的に図解する。ノードは、それによって他のネットワークエンティティとの間で信号を送受信する、入力／出力モジュール８２を含む。これらの信号には、特に、ユーザの連絡先アドレスの登録または再登録のための要求が含まれる。またネットワークノード８０は、プロセッサ８４と、その中で登録済みの連絡先アドレスの情報がバックアップされるメモリ８６とを含む。本発明によれば、プロセッサ８４は、ユーザの連絡先アドレスの登録要求または再登録要求を受信した時点で、そのユーザに関する登録済みの連絡先アドレスの情報をメモリ８６の中に既にバックアップしたかどうかを検出するように構成される。そうであれば、プロセッサ８４は、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を生成して、それを、ユーザにサービス提供しているＳ−ＣＳＣＦノード（図示せず）に入力／出力モジュール８２を介して送信するように構成される。連絡先アドレスの登録のためにＳ−ＣＳＣＦから別の要求を受信すると、プロセッサ８４は、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報をメモリ８６内で更新するように構成される。

図９に、Ｓ−ＣＳＣＦとして構成されたＩＭＳネットワークノード９０を概略的に図解する。ノードは、それによって他のネットワークエンティティとの間で信号を送受信する、入力／出力モジュール９２を含む。これらの信号には、特に、ユーザの連絡先アドレスの登録要求または再登録要求または登録解除要求が含まれる。また、ネットワークノード９０は、プロセッサ９４と、データを記憶するためのメモリ９６とを含む。ネットワークノード９０は、ユーザの連絡先アドレスの登録要求を受信した時点で、登録要求に関する情報を含む信号をホーム加入者サーバすなわちＨＳＳ（図示せず）に送信するように構成される。また、ネットワークノード９０は、ユーザについての登録済みの連絡先アドレスの情報を含むＨＳＳによって記憶されたバックアップされた情報と一緒にエラー指標を含む応答をＨＳＳから受信した時点で、更新された連絡先アドレス登録情報を含めて、更新された情報を生成してＨＳＳに送信するように構成される。

プロセッサ９４は、さらに、ユーザについての登録済みの連絡先アドレスの登録解除要求を受信した時点で、登録済みの連絡先アドレスに関する情報がメモリ９６の中に記憶されているかどうかをチェックするように構成される。そうでないならば、プロセッサ９４は、ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報を提供してほしいという要求を生成して、入力／出力モジュール９２を介してＨＳＳに送信する。ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報をＨＳＳから受信した時点で、プロセッサ９４は、更新された連絡先アドレス登録情報を含めて、更新された情報を生成してＨＳＳに送信する。

図１０は、ＩＭＳユーザの連絡先アドレスを再登録する方法を図解するフロー図である。ステップ１００１で、ユーザのＨＳＳが、連絡先アドレスの登録要求を受信する。ステップ１００２で、ＨＳＳは、ユーザに関する何らかのバックアップされた連絡先アドレスの情報（ＩＭＰＩ／ＩＭＰＵの組み合わせ）をＨＳＳが既に有するか否かを検出する。ステップ１００３で、ＨＳＳは、ユーザにサービス提供するＳ−ＣＳＣＦノードに通知を送信するが、それにはすべてのバックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報が含まれる。

ステップ１００４で、別の要求がＳ−ＣＳＣＦからＨＳＳに送信されるが、それには、連絡先アドレスの登録（および、ステップ１００３で受信した通知に含まれていた、他の連絡先アドレスに関するいずれかの情報）要求が含まれる。ステップ１００５で、ＨＳＳは、バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を更新する。

図１１は、ＩＭＳユーザの登録済みの連絡先アドレスを登録解除する方法を図解するフロー図である。ステップ１１０１で、連絡先アドレスの登録解除要求が、ユーザにサービス提供するＳ−ＣＳＣＦノードで受信される。ステップ１１０２で、Ｓ−ＣＳＣＦは、登録済みの連絡先アドレスに関する情報を自分が有するかどうかチェックする。そうであれば、Ｓ−ＣＳＣＦはステップ１１０３で、登録解除要求をユーザのＨＳＳに単純に転送し、そして、ステップ１１０４で、ＨＳＳは、連絡先アドレスの情報を削除し、それによって登録解除を完了させる。ステップ１１０２でＳ−ＣＳＣＦが、自分が登録済みの連絡先アドレスに関するいかなる情報をも有していないと分かった場合には、ステップ１１０５で、ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報を提供してほしいという要求をＨＳＳに転送する。ステップ１１０６で、ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報が、ＨＳＳからＳ−ＣＳＣＦに返信される。最後に、ステップ１１０７で、Ｓ−ＣＳＣＦは、更新された連絡先アドレス登録情報を含めて、更新された情報をＨＳＳに転送する。ステップ１１０８で、ＨＳＳは、登録情報を更新するが、それには、登録解除を完了させるために連絡先アドレスを削除することが含まれる。

Claims (12)

1. ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）として構成されるＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）ネットワークノードであって、
   ユーザにサービスを提供するサービング呼セッション制御機能（Ｓ−ＣＳＣＦ）ノードからのユーザの連絡先アドレスの再登録要求を受信し、
   前記ユーザに関連する登録済みの連絡先アドレスの情報が既にバックアップされているか否かを検出し、
   前記バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報とともにエラー指標メッセージを前記Ｓ−ＣＳＣＦへ戻すことを特徴とするＩＭＳネットワークノード。
2. 前記連絡先アドレスの再登録に関する要求を含む他の要求を前記Ｓ−ＣＳＣＦから受信し、該他の要求の受信に応じて、前記バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を更新することを特徴とする請求項１に記載のＩＭＳネットワークノード。
3. 前記連絡先アドレスは、ユーザのＩＭＳプライベート・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＩ）とＩＭＳパブリック・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＵ）とを含むことを特徴とする請求項１又は２に記載のＩＭＳネットワークノード。
4. 前記ユーザに関連する前記バックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報は、同一の前記ＩＭＰＩと前記ＩＭＰＵとの組み合わせを有する前記連絡先アドレスを含むことを特徴とする請求項１又は２に記載のＩＭＳネットワークノード。
5. サービング呼セッション制御機能（Ｓ−ＣＳＣＦ）として構成されるＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）ネットワークノードであって、
   ユーザの連絡先アドレスの再登録要求を受信し、前記Ｓ−ＣＳＣＦが連絡先アドレスに関連する情報を有しない限り、ユーザのホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）へ前記連絡先アドレスの再登録要求を転送し、該再登録要求の転送に応じて、前記ユーザに関する登録済みの連絡先アドレスの情報を含む前記ＨＳＳによって格納済みのバックアップされた情報とともにエラー指標を受信し、前記連絡先アドレス登録情報の再登録要求を含む更新された情報を前記ＨＳＳへ転送することを特徴とするＩＭＳネットワークノード。
6. サービング呼セッション制御機能（Ｓ−ＣＳＣＦ）として構成されるＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）ネットワークノードであって、
   ユーザに関する登録済みの連絡先アドレスの登録解除要求を受信し、該登録解除要求が前記登録済みの連絡先アドレスに関連する情報を有するか否かを確認し、有していなければ、ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）へ前記ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報とともに提供されるべき要求を転送することを特徴とするＩＭＳネットワークノード。
7. 前記ＨＳＳから前記ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報を受信し、更新された連絡先アドレス登録情報を含む更新情報を前記ＨＳＳへ転送することを特徴とする請求項６に記載のＩＭＳネットワークノード。
8. 前記連絡先アドレスは、ＩＭＳプライベート・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＩ）とＩＭＳパブリック・ユーザ・アイデンティティ（ＩＭＰＵ）とを含むことを特徴とする請求項５乃至７の何れか１項に記載のＩＭＳネットワークノード。
9. 前記連絡先アドレスに関連する前記情報は、同一の前記ＩＭＰＵに対する登録されたアドレスの情報を含むことを特徴とする請求項８に記載のＩＭＳネットワークノード。
10. ＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）ネットワークのユーザの連絡先アドレスを再登録する方法であって、
    前記連絡先アドレスの再登録要求を、ユーザにサービスを提供するサービング呼セッション制御機能（Ｓ−ＣＳＣＦ）ノードで受信するステップと、
    前記Ｓ−ＣＳＣＦが前記連絡先アドレスに関連する格納済みの情報を有していないかどうかを判定するステップと、
    前記連絡先アドレスの情報をバックアップするために、前記ユーザのホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）への要求を送信するステップと、
    前記ユーザに関連する前記連絡先アドレスの情報が前記ＨＳＳによって既にバックアップされているか否かを検出するステップと、
    前記ユーザにサービスを提供する前記Ｓ−ＣＳＣＦのノードへ、前記ＨＳＳによってバックアップされた登録済みの連絡先アドレスの情報を通知するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
11. 前記連絡先アドレスの再登録に関する要求を含む他の要求を前記Ｓ−ＣＳＣＦから前記ＨＳＳへ送信するステップと、
    前記バックアップされた、登録済みの連絡先アドレスの情報を更新するステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項１０に記載の方法。
12. ＩＰマルチメディアサブシステム（ＩＭＳ）ネットワークのユーザの登録済みの連絡先アドレスを登録解除する方法であって、
    前記ユーザにサービスを提供するサービング呼セッション制御機能（Ｓ−ＣＳＣＦ）ノードで前記連絡先アドレスの登録解除要求を受信するステップと、
    前記Ｓ−ＣＳＣＦが前記登録済みの連絡先アドレスに関連する情報を有しているかどうかを確認し、有していなければ、前記ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報とともに提供されるべきホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）への要求を転送するステップと、
    前記ユーザの登録済みの連絡先アドレスの情報を前記Ｓ−ＣＳＣＦで受信するステップと、
    更新された連絡先アドレスの登録情報を含む更新情報を前記ＨＳＳへ転送することによって、前記登録済みの連絡先アドレスを登録解除するステップと
    を含むことを特徴とする方法。

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