JP5145600B2 - 体内立体動画像の合成装置および合成方法 - Google Patents

体内立体動画像の合成装置および合成方法 Download PDF

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Description

本発明は、被写体となる体内の臓器を時間軸に従って複数撮像した2次元MR画像を合成し、被写体となる体内の臓器の時間変化を3次元画像で表示などする体内立体動画像の合成装置および合成方法に関する。
体内の臓器の動きを立体動画像として表示することは重要である。例えば、呼吸にともなう胸部臓器の動きを立体動画像として表示することは、呼吸運動や呼吸機能を解析する上で極めて重要である。また、放射線治療において、正常組織への照射を可能な限り少なくするために、照射野決定のプロセスにおいて重要な情報となる照射対象の臓器の立体動画像の必要性は高まっている。
体内の臓器の動きを示す立体動画像を取得する手段としては、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置を利用して立体動画像を直接撮像する手段などがある。実際、当該手段は放射線治療に利用されたりしている。しかしながら、CT装置で被写体臓器の立体動画像を直接撮像する場合、被ばくの増加が懸念されるという問題がある。
そこで、被ばくのないMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置を利用して、被写体臓器の立体動画像を取得する手段が期待されている。近年、MRI装置の進歩により高速撮像が可能となったことから、被写体臓器の2次元MR画像を時間軸に従い複数、高速撮像し、前記2次元時系列MR画像を利用して、被写体臓器の動きを2次元画像の動画として表示することは可能となっている。しかしながら、3次元時系列MR画像を直接撮像することは、心臓のような規則的な反復運動をする臓器の場合、心電図同期を行うことにより実現可能であるが、肺、横隔膜などのように呼吸運動に連動して不規則な反復運動を行うような臓器の場合、現在の技術レベルでは実現不可能である。そこで、2次元時系列MR画像を合成などし、被写体臓器の3次元時系列MR画像を作成する手段が望まれている。
2次元時系列MR画像を利用して、3次元時系列MR画像を作成する手段としては、例えば、非特許文献1に記載の手段などがある。非特許文献1に記載の手段は、2次元時系列MR画像を取得した後、回顧的な技術により2次元時系列MR画像を並び変えて3次元時系列MR画像を作成する処理方法であり、呼吸に伴う肝臓の運動を解析する目的で開発された。当該手法では、被写体に対して、他のスライス面の動きを同期させるために専用に撮像するスライス面(以下、「ナビゲータスライス」という)を設定する。また、被写体に対して、3次元時系列MR画像を作成するための元データを撮像する面(以下、「データスライス」という)を複数設定する。
そして、まず、ナビゲータスライスの2次元時系列MR画像を高速撮像する。次に、データスライスの2次元MR画像と、ナビゲータスライスの2次元MR画像とを交互に撮像し、2次元時系列MR画像を取得する。
その後、最初に撮像したナビゲータスライスの2次元MR画像と、データスライスの2次元MR画像と交互に撮像したナビゲータスライスの2次元MR画像とを独自の方法で比較し、比較の結果に基づいて、データスライスの2次元MR画像を並び変える。
前記処理をすべてのスライス位置におけるデータスライスの2次元MR画像に対して行う。そして、スライス位置ごとに並び替えを行ったデータスライスの2次元MR画像を合成などし、被写体の3次元時系列MR画像を作成するというものである。
von Siebenthal M,Szekely G,Gamper U,et al.:4D MR imaging of respiratory organmotion and its variability.Phys Med Biol 52:1547−1564,2007
しかしながら、非特許文献1に記載の手段の場合、データスライスの一つの2次元MR画像に対して、一つのナビゲータスライスの2次元MR画像を組み合わせるように交互に撮像し、前記ナビゲータスライスの2次元MR画像を利用してデータスライスの2次元MR画像の並び替えを行うというものであるので、扱うデータ量が膨大となり、十分な処理速度を確保できないという問題がある。また、データスライスの2次元MR画像の並び替えを、一つの2次元MR画像ごとに行っているので、並び変え後の2次元時系列MR画像は、被写体の実際の動作を必ずしも忠実に再現できていないおそれがある。
そこで、本発明では、従来技術に比べて扱うデータ量を少なくし、十分な処理速度を確保した体内立体動画像の合成方法および合成装置を提供することを課題とする。また、被写体の実際の動作に限りなく近い体内立体動画像を作成することができる体内立体動画像の合成方法および合成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、以下のような発明などを提供する。
第一発明では、生体のスライス静止画像であるデータスライス画像を同一軸方向の複数のスライス位置ごとに少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するデータスライス画像撮像部と、全スライス位置での前記データスライス画像と鎖交するスライス静止画像であるナビゲータスライス画像を体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するナビゲータスライス画像撮像部と、前記ナビゲータスライス画像撮像部が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像のセットを抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像部が反復運動周期以上の時間にわたって撮像した複数のデータスライス画像とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する比較部と、前記ナビゲータスライス画像セットとの比較部での比較結果が略合致する一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを複数のスライス位置ごとに取得し、それらを相互に関連付けて保持する保持部と、を有する体内立体動画像の合成装置を提供する。
第二発明では、第一発明を基本とし、さらに、保持部が保持している相互に関連付けられたデータスライス画像セットの複数を利用して、被写体となる体内臓器の立体画像時間変化データを合成する合成部を有する体内立体動画像の合成装置を提供する。
第三発明では、第一発明または第二発明を基本とし、さらに、抽出部は、前記ナビゲータスライス画像撮像部が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、被写体となる体内臓器の繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像したナビゲータスライス画像セットを抽出する基準反復運動データ抽出手段を有する体内立体動画像の合成装置を提供する。
第四発明では、第一発明から第三発明のいずれか一を基本とし、さらに、抽出部は、データスライス画像撮像部でのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出する撮像前抽出手段を有し、比較部は、前記撮像前抽出手段が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像部が反復運動周期以上の時間にわたって撮像したデータスライス画像とを、データスライス画像が撮像されるごとに比較するダイナミック比較手段を有する体内立体動画像の合成装置を提供する。
第五発明では、生体のスライス静止画像であるデータスライス画像を同一軸方向の複数のスライス位置ごとに少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するデータスライス画像撮像ステップと、全スライス位置での前記データスライス画像と鎖交するスライス静止画像であるナビゲータスライス画像を体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するナビゲータスライス画像撮像ステップと、前記ナビゲータスライス画像撮像ステップが撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像のセットを抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像ステップで反復運動周期以上の時間にわたって撮像した複数のデータスライス画像とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する比較ステップと、前記ナビゲータスライス画像セットとの比較ステップでの比較結果が略合致する一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを複数のスライス位置ごとに取得し、それらを相互に関連付けて保持する取得保持ステップと、を有する体内立体動画像の合成方法を提供する。
第六発明では、第五発明を基本とし、さらに、保持している相互に関連付けられたデータスライス画像セットの複数を利用して、被写体となる体内臓器の立体画像時間変化データを合成する合成ステップを有する体内立体動画像の合成方法を提供する。
第七発明では、第五発明または第六発明を基本とし、さらに、抽出ステップは、前記ナビゲータスライス画像撮像ステップで撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、被写体となる体内臓器の繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像したナビゲータスライス画像セットを抽出する基準反復運動データ抽出サブステップを有する体内立体動画像の合成方法を提供する。
第八発明では、第五発明から第七発明のいずれか一を基本とし、さらに、抽出ステップは、データスライス画像撮像ステップでのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出する撮像前抽出サブステップを有し、比較ステップは、前記撮像前抽出サブステップで抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像ステップで反復運動周期以上の時間にわたって撮像したデータスライス画像とを、データスライス画像が撮像されるごとに比較するダイナミック比較サブステップを有する体内立体動画像の合成方法を提供する。
本発明の体内立体動画像の合成装置および合成方法により、従来技術よりも早い処理速度で、被写体臓器の時間変化を撮像した2次元時系列MR画像を合成し、3次元時系列MR画像を生成することが可能となる。その結果、従来技術よりも早い処理速度で、被写体臓器の立体動画像で表示することが可能となる。
また、被写体臓器の実際の動作に限りなく近い3次元時系列MR画像を生成し表示することが可能となる。
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。実施形態1は主に請求項1、2、5、6などに関し、実施形態2は主に請求項3、7などに関し、実施形態3は主に請求項4、8などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。
<実施形態1の概要>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法は、胸部臓器などの被写体臓器を2次元MR画像で時間軸に従い複数撮像したデータを利用して、3次元の被写体臓器の動画像を生成し、表示などする技術に関する。
具体的には、図1に示すように、被写体臓器を撮像するために、生体(図では、胸部)を同一軸方向(図では、y軸方向)に複数にスライスした複数のスライス面(データスライス)ごとに、所定の時間(例:1分間)、2次元時系列MR画像を高速撮像する。また、前記複数のスライス位置のデータスライスすべてと鎖交するような一以上のスライス面(ナビゲータスライス)の2次元時系列MR画像を、所定の時間(例:1分間)、高速撮像する。
その後、ナビゲータスライスの所定の時間分(例:1分間)の2次元時系列MR画像の中から、被写体臓器の一反復運動周期分以上の時間にわたる2次元時系列MR画像を抽出する。そして、抽出したナビゲータスライスの2次元時系列MR画像と、データスライス2次元時系列MR画像とを、互いの鎖交位置での被写体臓器の時間変化データにより比較する。そして、データスライスの2次元時系列MR画像の中から、抽出したナビゲータスライスの2次元時系列MR画像との比較結果が最も合致する一反復運動周期分以上にわたる2次元時系列MR画像を抽出する。
前記処理をすべてのスライス位置のデータスライスの2次元時系列MR画像に対して行った後、スライス位置ごとに抽出した2次元時系列MR画像を互いに関連付けて保持し、被写体臓器の3次元時系列MR画像を生成する。
<実施形態1の機能的構成>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置の機能ブロックの一例を図2に示す。図2に示すように、本実施形態の「体内立体動画像の合成装置」(0200)は、「データスライス画像撮像部」(0201)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(0202)と、「抽出部」(0203)と、「比較部」(0204)と、「保持部」(0205)を有する。また、「合成部」(0206)を有してもよい。
なお、本実施形態の体内立体動画像の合成装置は、必ずしも、前記構成要件を、物理的に分離した一つの装置のみで備える必要はない。例えば、「データスライス画像撮像部」、「ナビゲータスライス画像撮像部」を備える撮像装置と、「抽出部」、「比較部」、「保持部」、「合成部」を備える編集装置との2つの結びつきにより、本実施形態の体内立体動画像の合成装置を構成してもよい。当該前提は、以下のすべての実施形態において同様である。
ここで、本装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやRAM、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部やその外部周辺機器用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザインターフェイスなどが挙げられる。
またこれらハードウェアやソフトウェアは、RAM上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェイスを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、および同製品を記憶媒体に固定した記憶媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
以下、本実施形態の「体内立体動画像の合成装置」(0200)の「データスライス画像撮像部」(0201)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(0202)と、「抽出部」(0203)と、「比較部」(0204)と、「保持部」(0205)と、「合成部」(0206)の機能的構成について詳細に説明する。
「データスライス画像撮像部」(0201)は、生体のスライス静止画像であるデータスライス画像を同一軸方向の複数のスライス位置ごとに、少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するよう構成されている。「データスライス画像」とは、被写体となる体内臓器(例:胸部臓器(肺など))を撮像するために、生体(例:胸部)の複数位置のスライス面において撮像した、生体の2次元静止画像(スライス静止画像)である。当該データスライス画像を利用して、以下で説明する合成部(0206)などの機能により、被写体となる体内臓器の3次元画像を合成する。
ここで、データスライス画像を撮像するための複数のスライス位置は、同一軸方向に定められる。例えば、生体(例:胸部)の複数のスライス位置でデータスライス画像を撮像する場合、図1に示すように生体(胸部)に対して左右方向にx軸、前後方向にy軸、体軸方向にz軸を定義する。そして、任意の軸と同一軸方向(図の場合「y軸」)に、所定の間隔で、複数のスライス位置{y1、y2、・・・yn}を定める。この際、残りの2つの軸で定まる面(図の場合、x軸−z軸)に対して平行にデータスライス画像を撮像する面を定めるのが望ましい。なお、x軸、y軸、z軸の定義方法や、データスライス画像のスライス位置を定めるための軸の設定や、複数のスライス位置の数・間隔の設定、などについては、任意の設計事項である。
データスライス画像撮像部(0201)は、図1のように定められた複数のスライス位置ごとに、少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって2次元静止画像(スライス静止画像)を時系列に複数撮像する。図3左図は、図1のように定めたデータスライス画像を撮像するためのスライス位置を、z軸方向から見た様子を示す概念図である。また、図3右図は、矢印で示すスライス位置において、データスライス画像を時系列に複数撮像した様子を示す概念図である。なお、データスライス画像撮像部(0201)は、すべてのスライス位置{y1、y2、・・・yn}ごとに、データスライス画像を時系列に複数撮像するが、図においては説明の便宜上、スライス位置{y1、y2}においてデータスライス画像を時系列に複数撮像した様子のみを示している。
ここで、「体内臓器の反復運動周期」とは、体内臓器が繰り返し行う反復運動を、一反復運動のみ行うために要する時間のことである。例えば、肺の場合には、一回の呼吸(吸う−吐く)における運動が一反復運動に該当し、前記一反復運動を行うための時間が反復運動周期に該当する。なお、被写体となる体内臓器の2次元静止画像(スライス静止画像)を複数撮像する時間は、反復運動周期以上であれば問題ないが、本実施形態の場合には、ある程度十分な時間(例:胸部臓器を被写体とする場合、1分間程度)にわたり、2次元静止画像を複数撮像しておくのが望ましい。当該理由については、以下で説明する比較部(0204)での比較方法の詳細な説明により明らかになる。なお、以下で説明する実施形態3の場合には、必要に応じて、被写体となる体内臓器の一反復運動周期分の時間にわたる2次元静止画像のみを複数撮像するようにすることもできる。当該理由については、以下で説明する実施形態3の詳細な説明により明らかになる。
ここで、データスライス画像撮像部(0201)が、複数のスライス位置ごとに、少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって2次元静止画像を複数撮像する手段としては、例えば、MRI装置の高速撮像により実現することができる。MRI装置は、NMR(Nuclear Magnetic Resonance:核磁気共鳴)の原理を利用して、生体内を画像化するものであり、近年は、高速(例:150msec/frame)で撮像可能な装置も存在する。このようなMRI装置としては、例えば、「1.5T INTERA ACHIVA Nova−dual(フィリップス社製)」などが該当する。なお、本発明の撮像における撮像条件としては特段制限されないが、本発明は撮像した静止画像を利用して、動画像のように表示することを目的としている。よって、ある程度の高速撮像が望まれる。例えば、150msec/frame程度の高速撮像が望ましい。
また、MRI装置による撮像は、原子(一般的には「1H」)を構成する原子核の原子核スピンの特性を利用し、被写体を画像化するものである。よって、鮮明な2次元静止画像を得るためには、ある程度の量の原子を対象にしてパルス波の照射を行い撮像するのが望ましい。すなわち、図16に示すように、ある程度の厚みを持った3次元の被写体を対象にして撮像を行い、2次元静止画像を得るのが望ましい。かかる場合、データスライス画像を撮像するために定めるスライス位置{y1、y2、・・・yn}は、一つの数値により特定される概念ではなく、ある程度の数値幅を持って特定される概念となる。例えば、図3はMRI装置による撮像を想定しているので、ある程度の厚みを持ったスライス位置{y1、y2、・・・yn}を定めて、2次元静止画像を撮像している様子を示している。なお、前記厚さは任意の設計事項であるが、例えば、7.5mm厚などとしてもよい。
「ナビゲータスライス画像撮像部」(0202)は、全スライス位置での前記データスライス画像と鎖交するスライス静止画像であるナビゲータスライス画像を、体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するよう構成されている。すなわち、図1に示すように生体(胸部)に対してx軸、y軸、z軸を定義し、y軸と同一軸方向のスライス位置ごとにデータスライス画像を複数撮像する場合、ナビゲータスライス画像を撮像するスライス面は、図のように全てのスライス位置のデータスライス画像と鎖交するように定める。
ここで、「鎖交」するとは、一つのスライス画像(ナビゲータスライス画像)に対して、複数のスライス画像(データスライス画像)が交差するような関係をいう。鎖交の仕方としては、図に示すように、ナビゲータスライス画像と各データスライス画像が直交するのが望ましい。このように定めることで、以下で説明する比較部(0204)の処理が容易になる。なお、ナビゲータスライス画像を撮像する面は、図に示すように、y軸−z軸で定まる面に対して平行に定めてもよいし、または、x軸−y軸で定まる面に対して平行に定めてもよい。また、図のように、ナビゲータスライス画像を撮像する面を、y軸−z軸で定まる面に対して平行に定めた場合のx軸方向の位置(座標)や、x軸−y軸で定まる面に対して平行に定めた場合のz軸方向の位置(座標)は任意の設計事項である。
ナビゲータスライス画像撮像部(0202)は、前記のようにして、例えば図4(B)のように定めた位置(xs)で、体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって2次元静止画像(スライス静止画像)を時系列に複数撮像する。図4(B)は、図1のように定めたデータスライス画像を撮像するための複数のスライス位置と、とナビゲータスライス画像を撮像するためのスライス位置の関係を、z軸方向から見た様子を示す概念図である。また、図4(C)、(E)は、矢印で示すスライス位置において、データスライス画像を時系列に複数撮像した様子を示す概念図である。そして、図4(A)は、図4(B)のように定めた位置(xs)で、ナビゲータスライス画像を時系列に複数撮像した様子を示す概念図である。
なお、ナビゲータスライス画像撮像部(0202)の具体的撮像手段については、前記データスライス画像撮像部(0201)と同様、MRI装置の高速撮像により実現することができる。また、撮像条件についても同様に特段制限されない。しかし、前記と同様の理由で、ある程度の高速撮像(例150msec/frame)が望ましい。また、ある程度の厚みを持った3次元の被写体に対して撮像を行い、2次元静止画像を得るのが望ましい。図4はMRI装置による撮像を想定しているので、ある程度の厚みを持って撮像位置(xs)を定めて、2次元静止画像を複数撮像している様子を示している。なお、前記厚さは任意の設計事項であるが、例えば、7.5mm厚などとしてもよい。
「抽出部」(0203)は、前記ナビゲータスライス画像撮像部が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像のセットを抽出する。すなわち、抽出部(0203)は、ナビゲータスライス画像撮像部(0202)が撮像した、図4(A)に示すような反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間(wk)にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像を1セットとして、図4(D)に示すように抽出する。
なお、抽出する1セット分の時間(wk)は、一反復運動周期分以上であれば特段制限されない。しかし、以下で説明する比較部(0204)による比較処理を考慮すると、一反復運動周期分程度を1セットとするのが望ましい。前記以上の時間にすると、比較部(0204)におけるデータスライス画像との比較において、比較の結果が略合致する複数の連続したデータスライス画像のセットを特定するのが困難になる可能性があるからである。その詳細については、以下の比較部(0204)の説明で自明になる。なお、図4(A)中のwkは、抽出したナビゲータスライス画像セットの時間幅を示しており、kは、反復運動周期以上の時間にわたって時系列に複数撮像されたナビゲータスライス画像に対して、一反復運動分の複数のナビゲータスライス画像ごとに頭から付した通し番号である。
ここで、抽出部(0203)が、図4(A)に示すような反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、抽出する1つのナビゲータスライス画像セット(「一反復運動周期分程度」の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像)を特定するためには、ふたつの手段が必要となる。一つは、「一反復運動周期分程度の時間の長さを特定する手段」、他の一つは、「複数ある一反復運動周期分程度の時間長の複数のナビゲータスライス画像群のなかから一つのナビゲータスライス画像群を選択するための手段」である。
「一反復運動周期分程度の時間の長さを特定する手段」は、図4(A)に示すような反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の各ナビゲータスライス画像を、それぞれ互いに比較することでほぼ同じ画像を見つけ出し、ほぼ同じ画像間の時間長を一反復運動周期ととらえるという手段である。これは画像認識技術を利用することで実現可能である。
「複数ある一反復運動周期分程度の時間長の複数のナビゲータスライス画像群のなかから一つのナビゲータスライス画像群を選択するための手段」は、一群のナビゲータスライス画像の鮮明度が高いか、一群のナビゲータスライス画像中で時間的に隣接する画像間の画素差分値の均等性が高いか、などを基準として選択する手段がある。鮮明度に関しては、画像の輪郭がくっきりと表れているか判断するための「一つの画像内の画素値の変化率の総和」が最も大きいものを選ぶ手法(これはオートフォーカスで利用されている技術である)を採用し、鮮明度が最も高い画像群を選択することができる。また、均等性が高いかは、二つの隣接画像間での画素値の差分値の総和が最も小さいものを選ぶ手法により、二つの隣接画像間での変化率が小さい画像群を選択することができる。
なお、抽出部(0203)が抽出する1セット分のナビゲータスライス画像は、被写体となる体内臓器の反復運動の中で、繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像した、複数の連続するナビゲータスライス画像であってもよい。その抽出方法については、以下の実施形態2で詳細を説明する。
「比較部」(0204)は、前記抽出部(0203)が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像(図4(D))と、前記データスライス画像撮像部(0201)が複数のスライス位置{y1、y2、・・・yn}ごとに反復運動周期以上の時間にわたって撮像した複数のデータスライス画像(図4(C)、(E)など)とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較するよう構成されている。
まず、比較部(0204)は、複数のスライス位置{y1、y2、・・・yn}で撮像された複数のデータスライス画像(図4(C)、(E)など)の中から一つのスライス位置(例:y1)で撮像された複数のデータスライス画像(例:図4(C))を特定する。そして、特定した複数のデータスライス画像(例:図4(C))と、抽出した複数のナビゲータスライス画像(図4(D))のそれぞれに、両者の鎖交位置(図4(B)中、0401)で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する。
具体的には、抽出した1セット分のナビゲータスライス画像(図4(D))の中から、特定したデータスライス画像(例:図4(C))との鎖交位置であるy1の座標における画像データの時間変化パターンを抽出する(図4(F))。また、特定した一つのスライス位置(例:y1)の複数のデータスライス画像(図4(C))の中から、ナビゲータスライス画像(図4(D))との鎖交位置(xs)の座標における画像データの時間変化パターンを抽出する(図4(G))。なお、データスライス画像を撮像するためのスライス位置{y1、y2、・・・yn}やナビゲータスライス画像を撮像するための撮像位置(xs)をある程度の数値幅持って定めている場合には、その幅分の数値を平均化し、図4(F)、(G)のように時間変化パターンを示してもよい。
そして、比較部(0204)は、図4(F)の画像データ(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)を「テンプレート」とし、図4(G)の画像データ(データスライス画像の時間変化パターン)と比較する。具体的には、図4(G)の画像データ上(データスライス画像の時間変化パターン上)においてテンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)を時間軸に従いスライド移動させ、テンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)の時間幅分に対応する図4(G)の画像データ(データスライス画像の時間変化パターン)とパターンマッチングにより比較していく。
ここで、パターンマッチングの手法としては、正規化相互相関などを利用することができる。具体的には、テンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)と比較処理するデータスライス画像の時間変化パターンを特定すると(図4(G)の場合、「t〜t+wt」の範囲内のデータを特定)、テンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)の画素値と前記特定したデータスライス画像の時間変化パターンの画素値との「平均」と「標準偏差」により正規化し、以下のような式により相関演算を行う。
ここで、X(n)は、Xの正規化を意味しており、例えば、Aki(n)(z、t)は、以下の式で与えられる。
正規化相互相関の結果は−1から1の間の値をとり、1に近いほど、テンプレートとの類似性が高いことを表す。図5の下図は、テンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)をデータスライス画像の時間変化パターン上で時間軸に従いスライド移動させながら、対応するデータスライス画像の時間変化パターンとパターンマッチングにより比較していった結果を示すグラフである。横軸は、時間軸、縦軸は正規化相互相関の結果を表している。
そして、比較部(0204)は、前記のようにして算出した正規化相互相関の結果(図5の下図)を基に、テンプレート(ナビゲータスライス画像の時間変化パターン)と略合致するデータスライス画像の時間変化パターンを特定し、前記時間変化パターンを提示した、一反復運動周期以上の時間(wk)にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを特定する。なお、略合致するデータスライス画像のセットが複数あるような場合には、最も類似する(正規化相互相関が最も1に近い)データスライス画像のセットを特定してもよい。
比較部(0204)は、前記比較処理を、複数のスライス位置{y1、y2、・・・yn}で撮像された複数のデータスライス画像すべてに対して行い、スライス位置{y1、y2、・・・yn}ごとに、テンプレートと略合致する時間変化パターンを提示する、一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを特定する。
なお、比較部(0204)における前記ナビゲータスライス画像とデータスライス画像の互いの鎖交位置における時間変化データの比較は、撮像した画像のすべてのデータを利用して行ってもよいし、一部のデータのみを利用して行ってもよい。すなわち、互いの鎖交位置における時間変化データの中で、特徴的な部分のみを抽出し、比較を行ってもよい。なお、図4で示した比較は、一部のデータのみを利用して比較処理を行う様子を示している。実際、図4(F)の時間変化パターンは、図4(D)のデータスライス画像セットのy1座標における時間変化データの中で、A≦z≦B(A、Bは任意の設計事項)の範囲のデータのみを抽出して示した時間変化パターンである。また、図4(G)についても同様である。
「保持部」(0205)は、前記ナビゲータスライス画像セットとの比較部(0204)での比較結果が略合致する一反復運動周期以上の時間(t=wk)にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを複数のスライス位置ごとに取得し、それらを相互に関連付けて保持するよう構成されている。すなわち、保持部(0205)は、抽出部(0203)が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像(図4(D))を基にスライス位置ごとに取得した「データスライス画像セットの複数(複数セット)」を、互いに関連付けて保持する。
「合成部」(0206)は、保持部(0205)が保持している相互に関連付けられたデータスライス画像セットの複数を利用して、被写体となる体内臓器の立体画像時間変化データを合成するよう構成されている。すなわち、合成部(0206)は、複数のスライス位置{y1、y2、・・・yn}ごとに抽出した複数の連続するデータスライス画像(2次元静止画像)を利用して、複数の連続する3次元静止画像を合成する。このようにして生成した複数の連続する3次元静止画像を利用して、被写体臓器の立体動画像を表示することができる。かかる場合、時間wt分の立体動画像を表示することが可能である。
なお、合成するために利用するデータスライス画像セットは、必ずしも、スライス位置{y1、y2、・・・yn}ごとに抽出したすべてのデータスライス画像セットを利用する必要はない。例えば、スライス位置{y1、y2、・・・y5}のデータスライス画像セットのみを利用して、複数の連続する3次元静止画像を合成してもよい。このようにすることで、特定の面でスライスした被写体臓器の立体動画像を表示することが可能となる。なお、合成の手法については、OsiriXなどの既存ソフトウェアを利用して実現可能であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
<実施形態1のハードウェア構成>
図6は、上記機能的構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を表す図である。
以下に、図6のハードウェア図を用いて、本実施形態を実現する手段の一例を説明する。図に示すように、本実施形態の体内立体動画像の合成装置は、「データスライス画像撮像部」、「ナビゲータスライス画像撮像部」、「抽出部」、「比較部」、「保持部」、「合成部」などを構成する「CPU」(0601)、「主記憶装置」(0602)、「プログラム記憶装置」(0603)、「2次記憶装置」(0604)、「ユーザI/F」(0605)、「外部機器I/F」(0606)、「MRI撮像部」(0607)、「ディスプレイ」(0608)、「HDD」(0609)、「バス」(0610)、などを備えている。
主記憶装置(0602)は、プログラム実行中に動的にデータ書換可能な記憶装置である。主記憶装置(0602)はプログラム記憶装置(0603)に記憶されているプログラムを実行するために必要なスタックやヒープ等のワーク領域を提供する。また主記憶装置(0602)は、スライス画像データ取得プログラムに従い、MRI撮像部(0607)、または、HDD(0608)、または、外部機器I/F(0609)を経由した外部機器、などから取得したナビゲータスライス画像、データスライス画像などを保持したりする。また、テンプレート生成プログラムに従いナビゲータスライス画像を基に生成したテンプレートや、データスライス画像セット抽出プログラムに従いデータスライス画像から抽出した1セット分のデータスライス画像セットや、前記を抽出するために利用する正規化相互相関算出式や、前記式に基づき算出した結果である正規化相互相関の結果や、合成プログラムに従い合成した3次元静止画像セットなどを保持したりする。
2次記憶装置(0604)はプログラム実行中に動的にデータ書換可能な記憶装置であり、体内立体動画像の合成装置の電源が切れても、記憶しているデータが消去されない。2次記憶装置は、正規化相互相関算出式などを保持する。
ユーザI/F(0605)は、ユーザからデータ処理の指示信号などを受信する。外部機器I/F(0606)は、有線または無線で外部機器と通信し、被写体となる体内臓器を撮像したナビゲータスライス画像、データスライス画像などを受信したりする。MRI撮像部(0607)は、被写体となる体内臓器のナビゲータスライス画像、データスライス画像などを撮像し、撮像データを記録する。ディスプレイ(0608)は、3次元静止画像セットを利用して、被写体となる臓器の立体動画像を表示したりする。HDD(0609)は、外部機器から取得したナビゲータスライス画像、データスライス画像や、MRI撮像部(0607)が撮像したナビゲータスライス画像、データスライス画像を保持したりする。また、合成プログラムに従い生成された3次元静止画像セットを保持してもよい。
以下、本実施形態の体内立体動画像の合成装置の処理の一例について説明する。
まず、CPU(0601)は、ユーザI/F(0605)を介して取得したユーザの指示信号に従い、プログラム記憶装置(0603)からスライス画像データ取得プログラムを取り出し、主記憶装置(0602)のワーク領域に展開する。そして、スライス画像データ取得プログラムに従い、MRI撮像部(0607)を制御して、被写体臓器の2次元時系列MR画像を高速撮像し、撮像したナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)と、データスライス画像(2次元時系列MR画像)を主記憶装置(0602)のデータ領域に格納する。なお、前記手段の他、スライス画像データ取得プログラムに従い、あらかじめ撮像されHDD(0609)に保持されているナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)と、データスライス画像(2次元時系列MR画像)を取り出してもよいし、または、外部機器に保持されているナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)と、データスライス画像(2次元時系列MR画像)を外部機器I/F(0606)を介して取得してもよい。
次に、主記憶装置(0602)のワーク領域に展開されたテンプレート生成プログラムに従い、ナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)の中から、一反復運動周期分以上のデータ(2次元時系列MR画像)を取り出すと、その中から、データスライス画像と比較するための時間変化パターンを抽出し、テンプレートとして主記憶装置(0602)のデータ領域に格納する。
その後、主記憶装置(0602)のワーク領域に展開されたデータスライス画像セット抽出プログラムに従い、スライス位置ごとに、データスライス画像の時間変化パターンとテンプレートとを比較処理し、比較の結果に基づき、スライス位置ごとに、1セット分のデータスライス画像セットを抽出する。具体的には、2次記憶装置(0604)に保持されている正規化相互相関算出式を利用して正規化相互相関を算出し、その結果に基づき、最もテンプレートと類似したデータスライス画像の時間変化パターンに相当するデータスライス画像セット(2次元時系列MR画像)を抽出する。
そして、主記憶装置(0602)のワーク領域に展開された合成プログラムに従い、スライス位置ごとに抽出したデータスライス画像セット(2次元時系列MR画像)を利用して、3次元静止画像セットを生成し、主記憶装置(0602)のデータ領域に格納する。その後、ユーザI/F(0605)を介して受信したユーザからの指示信号に従い、3次元静止画像セットをHDD(0609)に格納したり、3次元静止画像セットを利用して被写体臓器の立体動画像をディスプレイ(0608)に表示したりする。
<実施形態1の処理の流れ>
本実施形態の処理の流れの一例を図7のフローチャートに示す。
なお、本実施形態の体内立体動画像の合成方法は、以下のような流れでデータの取得を行い、データの処理を行うような単純方法であってもよいし、または、以下のような流れを電子計算機の一連の動作方法として実現したものであってもよい。当該前提は、以下のすべての実施形態において同様である。
まず、あらかじめMRI装置を利用して撮像し、保存されている被写体臓器の複数のナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)と複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)を、内蔵HDD、または、外部機器などから取得する(S0701)。なお、撮像した前記データをMRI装置から直接取得してもよい。
次に、ステップS0701で取得した複数のスライス位置ごとに撮像された複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)の中から、1つのスライス位置で撮像された複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)を特定する(S0702)。
そして、ステップS0701で取得した複数のナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)を基に、ステップS0702で特定した複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)と比較処理をするためのテンプレートを生成する(S0703)。具体的には、まず、ステップS0701で取得した複数のナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)の中から、一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続するナビゲータスライス画像のセットを抽出する。そして、ステップS0702で特定したデータスライス画像(2次元時系列MR画像)と鎖交する位置における時間変化パターンを抽出する。その後、比較処理するデータ範囲を特定し、前記抽出した時間変化パターンの中から、前記特定した範囲のデータのみをテンプレートとして取り出す。
次に、ステップS0702で特定した複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)の時間変化パターンと、ステップS0703で生成したテンプレートとを正規化相互相関により比較処理する(S0704)。具体的には、ステップS0702で特定した複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)の中から、ナビゲータスライス画像と鎖交する位置における時間変化パターンを抽出する。そして、抽出した時間変化パターンの中から、ステップS0703において特定した「比較処理するデータ範囲」のデータのみを取り出す。その後、ステップS0703で生成したテンプレートを、前記生成したデータスライス画像の時間変化パターン上をスライド移動させながら、対応するデータスライス画像の時間変化パターンと、順次、正規化相互相関により比較処理する。
その後、ステップS0704での比較の結果、テンプレートと最も類似していたデータスライス画像の時間変化パターンに相当するデータスライス画像セットを抽出する(S0705)。
その後、ステップS0702において、いまだ特定されていない複数のデータスライス画像(2次元時系列MR画像)があるか確認し(S0706)、ある場合には、ステップS0702にもどり、前記と同様の処理(S0702〜S0705)を繰り返す。一方、ない場合には、ステップS0707に進む。
ステップS0707では、ステップS0705で複数のスライス位置ごとに抽出した複数のデータスライス画像セット(2次元時系列MR画像)を、互いに関連付けて保持する。その後、被写体臓器の立体動画像を表示する指示信号の入力を受付けた場合には(S0708)、ステップS0709に進む。一方、受付けなかった場合には、処理を終了する。
ステップS0709では、ステップ0707で互いに関連付けて保持した複数のデータスライス画像セット(2次元時系列MR画像)を利用して、一反復運動周期以上の時間にわたる3次元静止画像セットを生成する。そして、生成した3次元静止画像セットを利用して、一反復運動周期以上の時間にわたる被写体臓器の立体動画像をディスプレイなどに表示する(S0710)。
<実施形態1の発明の効果>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法により、従来技術に比べて速い処理速度で、被写体となる体内臓器を撮像した複数の連続する2次元静止画像(MR画像)から、複数の連続する3次元静止画像を生成することができる。その結果、従来技術よりも早い処理速度で、被写体となる体内臓器の立体動画像を表示することが可能となる。
また、生成する複数の連続する3次元静止画像は、連続的に撮像された複数の2次元静止画像の連続性を損なうことなく生成するので、被写体臓器の実際の動作に限りなく近い立体動画像を表示することが可能となる。
<実施形態2の概要>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法は、実施形態1を基本とし、さらに、テンプレートを生成するために、複数のナビゲータスライス画像から1セット分のナビゲータスライス画像を抽出する際、被写体となる体内臓器の反復運動の中で繰返し頻度の高い動作である「基準反復運動」を撮像した、1セット分のナビゲータスライス画像を抽出することを特徴とする。
<実施形態2の機能的構成>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置の機能ブロックの一例を図8に示す。図8に示すように、本実施形態の「体内立体動画像の合成装置」(0800)は、「データスライス画像撮像部」(0801)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(0802)と、「抽出部」(0803)と、「比較部」(0804)と、「保持部」(0805)を有し、「抽出部」(0803)は、「基準反復運動データ抽出手段」を有する。また、「合成部」(0806)を有してもよい。
以下、本実施形態の「体内臓器の合成装置」(0800)の「抽出部」(0803)の「基準反復運動データ抽出手段」の機能的構成について詳細に説明する。なお、「データスライス画像撮像部」(0801)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(0802)と、「比較部」(0804)と、「保持部」(0805)と、「合成部」(0806)の機能的構成については、実施形態1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
「抽出部」(0803)の「基準反復運動データ抽出手段」は、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、被写体となる体内臓器の繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像したナビゲータスライス画像セットを抽出するよう構成されている。
生体の臓器は、基本的には同じ動作を繰り返し行っているが(反復運動)、それらの中には、反復運動の周期がバラバラだったり、微妙に異なる動作を行ったりするものがある。例えば、呼吸の反復運動周期(「1回吸って−1回吐く」に要する時間)はバラバラである場合があり、かかる場合、それに伴い反復運動を行う臓器(肺など)の反復運動周期もバラバラである。また、呼吸の大きさ(吸う大きさ、吐く大きさ)の違いにより、関連する臓器(肺など)の動作(反復運動)も微妙に異なってくる。「基準反復運動」とは、被写体となる体内臓器が行う反復運動のなかで、繰返し頻度の高い動作のことである。
基準反復運動データ抽出手段が、基準反復運動を抽出する手段としては、例えば、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した複数のナビゲータスライス画像の中で出現頻度が最も高かった反復運動を特定し、それを基準反復運動として抽出してもよい。
ここで、複数のナビゲータスライス画像の中で出現頻度が最も高かった反復運動を特定する手段としては、(1)複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を利用して特定する手段と、(2)複数のナビゲータスライス画像のみを利用して特定する手段が考えられる。以下、それぞれについて説明する。
なお、抽出部(0803)が抽出するナビゲータスライス画像セットは「一反復運動周期分以上」のデータであるが、基準反復運動データ抽出手段により抽出する場合には、「一反復運動周期分」のデータあることが望ましい。このようにすることで、データ処理が容易になる。
<<(1)複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を利用して特定する手段>>
以下は、「一反復運動周期分」の基準反復運動データを抽出する手段について説明する。なお、以下で説明する「L個のグループに分割する手段」を調整することで、一反復運動周期分より多い基準反復運動データを抽出する手段も同様にして実現可能である。
まず、基準反復運動データ抽出手段は、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像を、一反復運動周期分の複数の連続するナビゲータスライス画像ごとに、L個のグループに分割する。そして、L個のグループに対して、時間軸に従い通し番号を付与する。分割の仕方としては、以下のような手段が考えられる。
まず、基準反復運動データ抽出手段は、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像(図4(A)参照)の中から一つのスライス位置(yi|1≦i≦n)を特定し、特定したy座標(yi)における画像データの時間変化パターンを抽出する(図9)。時間変化パターン(図9)を抽出する手段については、実施形態1と同様である。
そして、図9のような時間変化パターンを利用して、複数のナビゲータスライス画像を一反復運動周期分ごとにL個のグループに分割する。すなわち、t軸をL個のグループに分割する。
例えば、図9のような時間変化パターン(胸部臓器を撮像したもの)の場合、横隔膜の動きを示す曲線を利用して、一反復運動を認識し、L個のグループに分割してもよい。
その具体的手段としては、例えば、図10に示すように、横隔膜の動きを示す曲線上のすべての最大呼気点(極大点)akと、最大吸気点(極小点)bkを特定する。これらはそれぞれ、{(ta1、za1)、(ta2、za2)、・・・・・、(tak、zak)、・・・、(taL、zaL)、(taL+1、zaL+1)}と、{(tb1、zb1)、(tb2、zb2)、・・・・・、(tbk、zbk)、・・・、(tbL、zbL)、(tbL+1、zbL+1)}と表せる。なお、前記{ak}、{bk}の特定は、ユーザの入力を受付けることで実現してもよい。そして、図に示すように、前記特定した{ak}のt軸座標{tak}を利用し、隣り合うt座標までのデータを1つのセットとして、L個のセットに分割してもよい(前記分割は、{bk}のt軸座標を利用して行ってもよい。)。図11は、{ak}のt軸座標{tak}を利用し、t軸をL個のグループに分割した様子を示している。
その他の分割する具体的手段としては、例えば、図9のような時間変化パターンの中から、任意の一呼吸分のパターンを抽出する。任意の一呼吸分のパターンの抽出は、ユーザの入力を受付けることで実現してもよいし、前記最大呼気点(極大点)akと、最大吸気点(極小点)bkを利用して、自動で実現してもよい。
そして、前記一呼吸分のパターンから、所定時間分(任意の設計事項)の吸気開始部分(図17)と、所定時間分(任意の設計事項)の呼気終了部分(図18)を抽出する。そして、前記抽出した「吸気開始部分(図17)」と、「呼気終了部分(図18)」のパターンのそれぞれと、図9の時間変化パターンを比較する。なお、前記比較の具体的手法については、実施形態1の比較部で説明した比較処理と同様である。
前記比較の結果は図19のようになる。図の横軸は、時間軸、縦軸は正規化相互相関の結果を表している。また、「吸気開始部分(図17)」(実線のグラフ)と、「呼気終了部分(図18)」(点線のグラフ)のパターンの両方の比較結果を同時にプロットしている。図19のグラフを得ると、「吸気開始部分(図17)」のグラフの極大値と、「呼気終了部分(図18)」のグラフの極大値が交互に並ぶように、正規化相互相関の閾値を設定する。図19の場合は、「0.9」と設定するのが望ましい。なお、前記閾値の設定は、プログラムの処理により自動で行ってもよいし、ユーザの入力を受付けることで実現してもよい。
そして、前記閾値以上の、「吸気開始部分(図17)」と、「呼気終了部分(図18)」の極大値を利用して、隣り合う「吸気開始部分」の極大値から「呼気終了部分」の極大値までを一呼吸(一反復運動)として、L個のグループに分割してもよい。図20は、当該手段により、t軸をL個のグループに分割した様子を示している。
次に、基準反復運動データ抽出手段は、基準反復運動を特定するために利用するデータの範囲を定める。すなわち、z軸方向のデータ範囲を特定する。
ここで、利用するデータは、撮像した画像の中のすべてのデータを利用して行ってもよいし、一部のデータ(例:A≦z≦B|A、Bは任意の設計事項)のみを利用して行ってもよい。なお、z軸方向の上限値(B)と、下限値(A)を特定する手段(利用するデータを特定する手段)としては、例えば、前記{ak}、{bk}の座標データを利用して特定してもよい。具体的には、横隔膜の振幅hk(=zak−zbk)を算出し、前記数値を利用して、z軸上の上限値(B)を「zbk+αhk」、下限値(A)を「zbk−βhk」と定めてもよい。なお、αとβは、撮像したスライス画像データ(図9、10など)を基に定めることができる任意の設計事項である。図10の四角の枠(1001)は、L個に分けたグループの中の、k番目のグループにおける「基準反復運動を特定するために利用されるデータ範囲」を示している。すなわち、基準反復運動データ抽出手段は、図9のような時間変化パターン上に、図10の四角の枠(1001)をL個分作成し、L個のグループ分の「基準反復運動を特定するために利用するデータ範囲」を特定する(図11参照)。
その後、基準反復運動データ抽出手段は、「L個のグループ分の基準反復運動を特定するために利用するデータ」(図11のそれぞれの四角内のデータ)それぞれをテンプレートとして、yiのスライス位置で撮像された複数のデータスライス画像(図3参照)と比較処理する。具体的には、ナビゲータスライス画像とyiのスライス位置で撮像されたデータスライス画像とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する。なお、前記比較の具体的手法については、実施形態1の比較部で説明した比較処理と同様である。
ここで、実施形態1で説明したように、比較部(0804)は、図5上のようにテンプレートを移動させながら正規化相互相関を算出していくと、その結果(図5下)を利用して、最も正規化相互相関が大きいデータスライス画像セットを特定する。
しかし、本実施形態の基準反復運動データ抽出手段は、図5上のようにテンプレートを移動させながら正規化相互相関を算出していくと、その結果(図5下)を利用して、最大の正規化相互相関(Ck、i、max)の数値を取得する。そして、前記処理(Ck、i、maxの数値の取得)を、L個のグループ分のテンプレートすべてを利用して行い、L個のグループごとに最大の正規化相互相関(Ck、i、max)の数値を取得する。
そして、基準反復運動データ抽出手段は、前記処理を、すべてのスライス位置{y1、y2、・・・yn}に対して行う。すなわち、基準反復運動データ抽出手段は、スライス位置ごとに、L個のCk、i、maxを取得し、合計L×n個のCk、i、maxを取得することとなる。
その後、L×n個のCk、i、maxを、グループの通し番号を基にL個のグループに分割し、L個のグループごとに、Ck、i、maxの相乗平均{Ek}を、式「Ek=(Ck、1、max×Ck、2、max×・・・Ck、i、max・・・×Ck、n、max)1/n」を用いて算出する。
そして、基準反復運動データ抽出手段は、L個のグループ分の{Ek}の中で、最もEkが大きかったkを特定し、そのグループのナビゲータスライス画像セットを、基準反復運動データとして抽出する。なお、前記で、相加平均でなく相乗平均を用いるのは、全てのデータスライス画像との相関が一様に高いテンプレートを示す指標とするためであり、すなわち、Ck、i、maxの分布のばらつきが少なく、かつ、平均が高いものを選択するためである。
参考までに、基準反復運動データ抽出手段が取得した、L×n個のCk、i、maxをプロットしたグラフの一例を図12に示す。図中、縦軸はCk、i、maxの数値を示し、横軸はデータスライス画像を撮像したスライス位置{y1、y2、・・yi・・yn}を示している。なお、図12は、説明の便宜上、k=1、3、5のデータのみをプロットしている。また、スライス位置は、18個(n=18)に設定されている。すなわち、図は、3×18個のCk、i、maxをプロットしたものである。
なお、当該処理に利用するデータスライス画像は、必ずしも、データスライス画像撮像部(0801)で撮像するよう定めたすべてのスライス位置{y1、y2、・・yi・・yn}のデータスライス画像を利用しなくてもよい。例えば、一つ飛ばしのスライス位置のデータ({y2m}、または{y2m−1})のみを利用して処理してもよいし、さらに少ないスライス位置のみを利用して処理してもよい。また、データスライス画像撮像部(0801)が、被写体臓器の立体動画像を生成するために、スライス位置ごとに所定時間(撮像した反復運動周期上の時間:「例:1分間」)にわたり撮像したすべてのデータスライス画像を利用しなくてもよい。例えば、頭から10秒間分のデータスライス画像のみを利用して処理してもよい。このように利用するデータ数を少なくすることで、データ処理の時間を短縮することが可能となる。なお、当然に、多くのデータを利用して処理した方が、より理想的な基準反復運動を抽出することができるので、時間が許す限り多くのデータを利用して処理するのが望ましい。
<<(2)複数のナビゲータスライス画像のみを利用して特定する手段>>
以下は、一反復運動周期分程度の基準反復運動データを抽出する手段について説明する。なお、「L個のグループに分割する手段」を調整することで、一反復運動周期分程度より多い基準反復運動データを抽出する手段も同様にして実現可能である。
まず、基準反復運動データ抽出手段は、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像を一反復運動周期分ごとに、l個のグループに分割する。分割の仕方としては、前記((1)複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を利用して特定する手段)と同様にして実現できる。
そして、{ak}のt軸座標を利用して、l個のグループそれぞれの周期Tk(=tak+1−tak)を算出し、それらの相加平均値{Tave=(T1+T2+・・・+Tk+・・+Tl)/l}を算出する。その後、{ak}のt座標とTaveを利用して、ナビゲータスライス画像撮像部(0802)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像を一反復運動周期分程度ごとに、L個のグループに分割し直す。具体的には、k番目のグループのt軸座標を{tak〜(tak+Tave)}と定めて、複数のナビゲータスライス画像をL個のグループ{Pk|1≦k≦L}に分割する。なお、かかる場合、2つのグループに属するデータがあったり、いずれのグループにも属さないデータがあったりする可能性がある。しかし、当該処理は、一反復運動周期分程度の基準反復運動データを抽出することを目的としており、前記のような事態が生じても、当該目的を達成する上で問題はない。
その後、基準反復運動データ抽出手段は、{Pk}の中から一つのkを特定すると(例:k=1を特定)、{P1}のデータと他のすべてのグループのデータ{P2、P3、P4・・PL}のそれぞれとを比較し、それぞれの正規化相互相関を算出する。そして、算出した(L−1)個の正規化相互相関の結果を利用して、相乗平均(Ek)を算出する。前記処理をすべてのPkに対して行い、L個のグループ分の相乗平均(Ek)を算出する。そして、最も数値の大きいkを特定し、特定したkのグループに属する複数のナビゲータスライス画像を基準反復運動データとして抽出する。ここで、前記比較処理は、撮像した画像の中のすべてのデータを利用して行ってもよいし、一部のデータ(例:A≦z≦B|A、Bは任意の設計事項)のみを利用して行ってもよい。
なお、前記処理は一例であり、従来技術を利用したその他の手段により基準反復運動データを抽出してもよい。
<実施形態2のハードウェア構成>
本実施形態の処理については、実施形態1に準じて実現することができる。よって、ここでの詳細な説明は省略する。
<実施形態2の処理の流れ>
本実施形態の処理の流れの一例「(1)複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を利用して特定する手段」を図13のフローチャートに示す。なお、以下の処理は、図7を用いて説明した実施形態1の処理の流れにおけるステップS0702の処理の一部である。
まず、複数のナビゲータスライス画像を、一反復運動周期ごとにL個のグループに分割する(S1301)。次に、複数のスライス位置ごとに撮像された複数のデータスライス画像の中から、1つのスライス位置で撮像された複数のデータスライス画像を特定する(S1302)。その後、ステップS1301で分割したL個のグループごとに、ステップS1302で特定した複数のデータスライス画像と互いの鎖交位置で比較処理する(S1303)。そして、ステップS1303の結果に基づいて、L個のグループごとに、最大の正規化相互相関を算出する(S1304)。
その後、ステップS1302において、いまだ特定されていない複数のデータスライス画像(特定されていないスライス位置)があるか確認し(S1305)、ある場合には、ステップS1302にもどり、前記と同様の処理(S1302〜S1304)を繰り返す。一方、ない場合には、ステップS1306に進む。
ステップS1306では、L個のグループごとに、ステップS1304で算出した複数のスライス位置ごとの最大の正規化相互相関の相乗平均を算出する。そして、L個のグループの中から、ステップS1306で算出した相乗平均が最も大きいグループを特定し(S1307)、特定したグループに属する複数のナビゲータスライス画像を基準反復運動データとして抽出する(S1308)。
<実施形態2の発明の効果>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法により、被写体となる体内臓器が行う反復運動の中で、繰返し頻度の高い動作の立体動画像を表示することが可能となる。
<実施形態3の概要>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法は、実施形態1または2を基本とし、さらに、被写体臓器のデータスライス画像を撮像する前に、それ以前に撮像した複数のナビゲータスライス画像を利用して、複数のデータスライス画像と比較処理するためのテンプレートを生成する。
その後、被写体臓器のデータスライス画像を撮像しながら前記テンプレートとの比較処理を行い、テンプレートと略合致するデータスライス画像セットを取得すると(撮像すると)、撮像を終了する。
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法は、前記のようにして、スライス位置ごとに被写体臓器の複数のデータスライス画像を撮像し、取得することを特徴とする。
<実施形態3の機能的構成>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置の機能ブロックの一例を図14に示す。図14に示すように、本実施形態の「体内立体動画像の合成装置」(1400)は、「データスライス画像撮像部」(1401)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(1402)と、「抽出部」(1403)と、「比較部」(1404)と、「保持部」(1405)を有し、「抽出部」(1403)は、「撮像前抽出手段」を、「比較部」(1404)は、「ダイナミック比較手段」を有する。また、「合成部」(1406)を有してもよい。さらに、図示していないが、抽出部」(1403)は、「基準反復運動データ抽出手段」を有してもよい。
以下、本実施形態の「体内臓器の合成装置」(1400)の「抽出部」(1403)の「撮像前抽出手段」と、「比較部」(1404)の「ダイナミック比較手段」の機能的構成について詳細に説明する。なお、「データスライス画像撮像部」(1401)と、「ナビゲータスライス画像撮像部」(1402)と、「保持部」(1405)と、「合成部」(1406)の機能的構成については、実施形態1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
「抽出部」(1403)の「撮像前抽出手段」は、データスライス画像撮像部でのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出するよう構成されている。
すなわち、ナビゲータスライス画像撮像部(1402)は、データスライス画像撮像部(1401)でのデータスライス画像の撮像前に、複数のナビゲータスライス画像を撮像する。そして、撮像前抽出手段は、データスライス画像撮像部でのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出する。その後、データスライス画像撮像部(1401)でのデータスライス画像の撮像前に、前記抽出したナビゲータスライス画像セットを利用して、比較部(1404)による複数のデータスライス画像との比較に利用されるテンプレート(図4(F)参照)が生成される。
なお、抽出するナビゲータスライス画像セットは、ナビゲータスライス画像撮像部(1402)が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像(図4(A))の中から任意に選択して抽出してもよいし、基準反復運動データを特定して抽出してもよい。基準反復運動データを特定する手段については、実施形態2で説明した「(2)複数のナビゲータスライス画像のみを利用して特定する手段」などを利用することで実現できる。なお、実施形態2で説明した「(1)複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を利用して特定する手段」を利用して実現することも可能である。なぜなら、「データスライス画像の撮像前」とは、「被写体臓器の立体動画像を合成する基データとなるデータスライス画像の撮像前」と同等の意味であり、すなわち、撮像前抽出手段がナビゲータスライス画像セットを抽出する前に、前記抽出のためのみに利用するデータスライス画像を撮像することを排する意味ではないからである。
「比較部」(1404)の「ダイナミック比較手段」は、撮像前抽出手段が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、データスライス画像撮像部(1401)が反復運動周期以上の時間にわたって撮像したデータスライス画像とを、データスライス画像が撮像されるごとに比較するよう構成されている。
すなわち、ダイナミック比較手段は、データスライス画像撮像部(1401)が複数の連続するデータスライス画像を撮像するごとに、撮像前抽出手段が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像を基に生成したテンプレートと比較処理し、正規化相互相関を算出していく。また、その都度、算出した正規化相互相関と、あらかじめ定めておいた閾値とを大小比較する。
そして、ダイナミック比較手段は、あらかじめ定めておいた閾値以上の正規化相互相関が得られると、その直後に現れる極大値が得られるまで比較処理を続ける。そして、その極大値が得られると、その旨をデータスライス画像撮像部(1401)に通知する。すると、データスライス画像撮像部(1401)は、そのスライス位置での撮像を終了する。その後、データスライス画像撮像部(1401)は、必要に応じて、他のスライス位置での撮像を開始する。
また、ダイナミック比較手段は、あらかじめ定めておいた閾値以上の正規化相互相関が得られると、その直後に現れる極大値(正規化相互相関)が得られた複数の連続するデータスライス画像のセットを保持部(1405)に渡す。すると、保持部(1405)は、前記取得した複数の連続するデータスライス画像のセットを、他のスライス位置での撮像において、閾値以上の正規化相互相関が得られた直後の極大値が得られた複数の連続するデータスライス画像のセットと互いに関連付けて保持する。
なお、前記比較の具体的手段は、実施形態1で説明したものと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
<実施形態3のハードウェア構成>
本実施形態の処理については、実施形態1に準じて実現することができる。よって、ここでの詳細な説明は省略する。
<実施形態3の処理の流れ>
本実施形態の処理の流れの一例を図15のフローチャートに示す。
まず、MRI装置を利用して、被写体臓器の複数のナビゲータスライス画像を時系列に撮像する。なお、あらかじめ撮像し保存しておいた被写体臓器の複数のナビゲータスライス画像を、内蔵HDD、または、外部機器などから取得してもよい(S1501)。そして、ステップS1501で取得した被写体臓器の複数の連続するナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期以上にわたる複数の連続するナビゲータスライス画像のセットを抽出する(S1502)。
その後、データスライス画像を撮像するための複数のスライス位置の中から、1つのスライス位置を特定し(S1503)、特定したスライス位置に対応するテンプレートを生成する(S1504)。具体的には、ステップS1502で抽出した複数の連続するナビゲータスライス画像(2次元時系列MR画像)の中から、ステップS1503で特定したスライス位置で撮像されるデータスライス画像(2次元時系列MR画像)と鎖交する位置における時間変化パターンを抽出する。その後、比較処理するデータ範囲を特定し、前記抽出した時間変化パターンの中から、前記特定した範囲のデータのみをテンプレートとして取り出す。
その後、ステップS1503で特定したスライス位置において、被写体臓器の複数のデータスライス画像を連続的に撮像しながら、その都度、ダイナミックに生成されるデータスライス画像の時間変化パターンを、ステップS1504で生成したテンプレートと比較処理する。具体的には、正規化相互相関を算出し、あらかじめ定めておいた閾値と大小比較する(S1505)。
ステップS1505での比較の結果、いまだ所定の閾値以上の正規化相互相関が得られていない場合には(S1506)、ステップS1505での撮像・比較の処理を継続する。一方、ステップS1505での比較の結果、所定の閾値以上の正規化相互相関が得られると(S1506)、その直後に現れる極大値が得られた複数の連続するデータスライス画像のセットを抽出し(S1507)、そのスライス位置でのデータスライス画像の撮像を終了する(S1508)。
そして、ステップS1503において、いまだデータスライス画像を撮像するために特定されていないスライス位置があるか確認する(S1509)。ステップS1509での確認の結果、いまだデータスライス画像を撮像されていないスライス位置がある場合には、ステップS1503に戻り、前記と同様の処理(S1503〜S1508)を繰り返す。一方、いまだデータスライス画像を撮像されていないスライス位置がない場合には、ステップS1510に進む。
ステップS1510では、ステップS1507で複数のスライス位置ごとに抽出したデータスライス画像セットを、互いに関連付けて保持する。その後、被写体臓器の立体動画像を表示する指示信号の入力を受付けた場合には(S1511)、ステップS1512に進む。一方、受付けなかった場合には、処理を終了する。
ステップS1512では、ステップ1510で互いに関連付けて保持した複数のデータスライス画像セットを利用して、一反復運動周期以上の時間にわたる3次元静止画像セットを生成する。そして、生成した3次元静止画像セットを利用して、一反復運動周期以上の時間にわたる被写体臓器の立体動画像をディスプレイなどに表示する(S1513)。
<実施形態3の発明の効果>
本実施形態の体内立体動画像の合成装置および合成方法は、複数のデータスライス画像の撮像を連続的に行いながら、その都度、ナビゲータスライス画像セットとの比較処理を行う。そして、あらかじめ定めておいた所定の類似度以上のデータスライス画像のセットを抽出すると、撮像を終了する。
前記構成により、あらかじめ定めておく所定の類似度を調節することで(低めに調節)、撮像するデータスライス画像の量を少なくすることが可能となり、処理速度が速くなる。また、所定の類似度を調節することで(高めに調節)、限りなくナビゲータスライス画像セットと類似するデータスライス画像セットを抽出し、限りなく被写体臓器の実際の動作に近い立体動画像を生成することが可能となる。
ナビゲータスライス画像とデータスライス画像を撮像する面を説明する概念図 実施形態1の機能ブロック図 スライス位置ごとに撮像される複数のデータスライス画像を説明する概念図 複数のナビゲータスライス画像と複数のデータスライス画像を比較する処理を説明する概念図 ナビゲータスライス画像の時間変化パターンとデータスライス画像の時間変化パターンを比較する処理を説明する概念図 実施形態1のハードウェア構成の一例を示した概念図 実施形態1の処理の流れを示すフローチャート図 実施形態2の機能ブロック図 複数のナビゲータスライス画像の所定座標に表れる時間変化パターン図 複数のナビゲータスライス画像の中から比較処理するための一単位のデータを特定する手段を説明する図 複数のナビゲータスライス画像の中から比較処理するためのデータを一単位ごとに特定した様子を説明する図1 基準反復運動データを抽出するために算出した結果の一部をマッピングしたグラフ 実施形態2の処理の流れを示すフローチャート図 実施形態3の機能ブロック図 実施形態3の処理の流れを示すフローチャート図 MRI装置による撮像の概念を説明する図 所定時間分の吸気開始部分の時間変化パターンの一例 所定時間分の呼気終了部分の時間変化パターンの一例 吸気開始部分・吸気終了部分それぞれとナビゲータスライス画像との比較結果 複数のナビゲータスライス画像の中から比較処理するためのデータを一単位ごとに特定した様子を説明する図2
0200 体内立体動画像の合成装置
0201 データスライス画像撮像部
0202 ナビゲータスライス画像撮像部
0203 抽出部
0204 比較部
0205 保持部
0206 合成部

Claims (8)

  1. 生体のスライス静止画像であるデータスライス画像を同一軸方向の複数のスライス位置ごとに少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するデータスライス画像撮像部と、
    全スライス位置での前記データスライス画像と鎖交するスライス静止画像であるナビゲータスライス画像を体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するナビゲータスライス画像撮像部と、
    前記ナビゲータスライス画像撮像部が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像のセットを抽出する抽出部と、
    前記抽出部が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像部が反復運動周期以上の時間にわたって撮像した複数のデータスライス画像とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する比較部と、
    前記ナビゲータスライス画像セットとの比較部での比較結果が略合致する一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを複数のスライス位置ごとに取得し、それらを相互に関連付けて保持する保持部と、
    を有する体内立体動画像の合成装置。
  2. 保持部が保持している相互に関連付けられたデータスライス画像セットの複数を利用して、被写体となる体内臓器の立体画像時間変化データを合成する合成部を有する請求項1に記載の体内立体動画像の合成装置。
  3. 抽出部は、
    前記ナビゲータスライス画像撮像部が撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、被写体となる体内臓器の繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像したナビゲータスライス画像セットを抽出する基準反復運動データ抽出手段を有する請求項1または2に記載の体内立体動画像の合成装置。
  4. 抽出部は、
    データスライス画像撮像部でのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出する撮像前抽出手段を有し、
    比較部は、
    前記撮像前抽出手段が抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像部が反復運動周期以上の時間にわたって撮像したデータスライス画像とを、データスライス画像が撮像されるごとに比較するダイナミック比較手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の体内立体動画像の合成装置。
  5. 生体のスライス静止画像であるデータスライス画像を同一軸方向の複数のスライス位置ごとに少なくとも被写体となる体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するデータスライス画像撮像ステップと、
    全スライス位置での前記データスライス画像と鎖交するスライス静止画像であるナビゲータスライス画像を体内臓器の反復運動周期以上の時間にわたって複数撮像するナビゲータスライス画像撮像ステップと、
    前記ナビゲータスライス画像撮像ステップが撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、一反復運動周期分以上の時間にわたる複数の連続したナビゲータスライス画像のセットを抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像ステップで反復運動周期以上の時間にわたって撮像した複数のデータスライス画像とのそれぞれに、両者の鎖交位置で体内臓器の反復運動によって表れる時間変化パターンを比較する比較ステップと、
    前記ナビゲータスライス画像セットとの比較ステップでの比較結果が略合致する一反復運動周期以上の時間にわたる複数の連続したデータスライス画像のセットを複数のスライス位置ごとに取得し、それらを相互に関連付けて保持する取得保持ステップと、
    を有する体内立体動画像の合成方法。
  6. 保持している相互に関連付けられたデータスライス画像セットの複数を利用して、被写体となる体内臓器の立体画像時間変化データを合成する合成ステップを有する請求項5に記載の体内立体動画像の合成方法。
  7. 抽出ステップは、
    前記ナビゲータスライス画像撮像ステップで撮像した反復運動周期以上の時間にわたる複数のナビゲータスライス画像の中から、被写体となる体内臓器の繰返し頻度の高い動作である基準反復運動を撮像したナビゲータスライス画像セットを抽出する基準反復運動データ抽出サブステップを有する請求項5または6に記載の体内立体動画像の合成方法。
  8. 抽出ステップは、
    データスライス画像撮像ステップでのデータスライス画像の撮像前に、ナビゲータスライス画像セットを抽出する撮像前抽出サブステップを有し、
    比較ステップは、
    前記撮像前抽出サブステップで抽出した1セット分のナビゲータスライス画像と、前記データスライス画像撮像ステップで反復運動周期以上の時間にわたって撮像したデータスライス画像とを、データスライス画像が撮像されるごとに比較するダイナミック比較サブステップを有する請求項5から請求項7のいずれか一に記載の体内立体動画像の合成方法。
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