JP5141101B2 - Steam generation system - Google Patents
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Description
本発明は、蒸気生成システムに関する。 The present invention relates to a steam generation system.
蒸気生成システムとしては、ボイラで燃料を燃焼させて被加熱媒体を加熱する構成が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
ボイラのエネルギー効率は一般に約0.8(80%)である。環境問題に対する意識の高まりとともに、蒸気生成システムに関して、より一層のエネルギー効率の向上が望まれている。 The energy efficiency of the boiler is generally about 0.8 (80%). With increasing awareness of environmental issues, further improvements in energy efficiency are desired for steam generation systems.
本発明は、エネルギー効率の高い蒸気生成システムを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a steam generation system with high energy efficiency.
本発明の第1の態様に従えば、第1媒体が流れるヒートポンプであり、吸熱部、圧縮部、放熱部、及び膨張部を有する前記ヒートポンプと、前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、を備える蒸気生成システムが提供される。 According to the first aspect of the present invention, the heat pump is a heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part, and heat for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump. A supply unit, an evaporation tank that temporarily stores the second medium, an evaporation unit thermally connected to the heat radiating unit of the heat pump, and a decompression device that depressurizes the internal space of the evaporation tank, The decompression device that evaporates the second medium in the evaporation section by at least one of the decompression of the internal space and the heat transferred from the heat pump, a heat source that outputs the heated second medium, and the heat source A second path through which the second medium flows and fluidly communicates with the evaporation tank; and a second path through which the second medium flows and fluidly communicates with the heat supply unit. Generation system is provided.
この蒸気生成システムによれば、熱源からの第2媒体は、第1経路を介して蒸発タンクに導かれ、又は第2経路を介して熱供給ユニットに導かれる。熱源からの第2媒体が蒸発タンクに直接的に供給されることにより、熱伝達が実質的に省いた状態又は最小限の状態でその第2媒体から蒸気を生成することができる。これは熱損失の抑制に有利である。また、熱源から熱供給ユニットに供給された第2媒体が保有する熱は、ヒートポンプの熱源として利用される。ヒートポンプを用いることにより、ボイラに比べて高いエネルギー効率を得ることができる。 According to this steam generation system, the second medium from the heat source is guided to the evaporation tank via the first path, or is guided to the heat supply unit via the second path. By supplying the second medium from the heat source directly to the evaporation tank, steam can be generated from the second medium with substantially no or minimal heat transfer. This is advantageous for suppressing heat loss. Moreover, the heat which the 2nd medium supplied to the heat supply unit from the heat source is utilized as a heat source of a heat pump. By using a heat pump, high energy efficiency can be obtained compared to a boiler.
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
図1は、第1実施形態にかかる蒸気生成システムを示す概略図である。図1において、蒸気生成システムS1は、作動媒体が流れるヒートポンプ10と、被加熱媒体の供給経路20と、圧縮機(減圧装置)30と、制御装置70と、熱供給ユニット90と、熱源100とを備える。本実施形態において、被加熱媒体は水である。制御装置70は、システム全体を統括的に制御する。蒸気生成システムS1の構成は、蒸気生成システムS1の設計要求に応じて様々に変更可能である。
FIG. 1 is a schematic diagram showing a steam generation system according to the first embodiment. In FIG. 1, a steam generation system S1 includes a
ヒートポンプ10は、蒸発、圧縮、凝縮、及び膨張の各工程からなるサイクルにより、低温の物体から熱を汲み上げ、高温の物体に熱を与える装置である。ヒートポンプは一般に、エネルギー効率が比較的高く、結果として、二酸化炭素等の排出量が比較的少ないという利点を有する。
The
本実施形態において、ヒートポンプ10は、吸熱部11、圧縮部12、放熱部(第1放熱部13A、第2放熱部13B、第3放熱部13C、第4放熱部13D、第5放熱部13E)、及び膨張部14を有し、これらは配管を介して接続されている。
In the present embodiment, the
ヒートポンプ10の吸熱部11では、主経路15内を流れる作動媒体がサイクル外の熱源の熱を吸収し、作動媒体の少なくとも一部が蒸発する。本実施形態において、ヒートポンプ10の吸熱部11は、熱供給ユニット90の放熱部91に熱的に接続されている。
In the
ヒートポンプ10の圧縮部12は、圧縮機等によって作動媒体を圧縮する。この際、通常、作動媒体の温度が上がる。本実施形態において、圧縮部12は、作動媒体を多段に圧縮する構造を有する。図1に示す圧縮部12は、第1圧縮部12A、第2圧縮部12B、第3圧縮部12C、及び第4圧縮部12Dを含む4段圧縮構造を有する。圧縮の段数は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定され、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。圧縮部12は、軸流圧縮機、遠心圧縮機、レシプロ式圧縮機、ロータリー式圧縮機などの様々な圧縮機のうち、作動媒体の圧縮に適するものが適用される。圧縮機には動力が供給される。圧縮部12は、各圧縮部12A〜12Dに対応する回転数が個々に制御される多軸圧縮構造を有することができる。あるいは、圧縮部12は、同軸圧縮構造を有することができる。本実施形態において、圧縮部12A及び12Bが同軸に構成され、圧縮部12C及び12Dが同軸に構成され、各軸に動力が供給される。各圧縮部12A〜12Dの圧縮比(圧力比)は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定される。
The
放熱部13A,13B,13C,13D,及び13Eは、圧縮部12で圧縮された作動媒体が流れる配管を有し、主経路15内を流れる作動媒体の熱をサイクル外の熱源に与える。本実施形態において、作動媒体の流れ方向に沿って、5つの放熱部13A,13B,13C,13D,及び13Eが直列に配置されている。放熱部の数は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定され、2、3、4、5、6、7、8、9、10、あるいは11以上である。第1放熱部13Aは圧縮部12Aと12Bとの段間に配置され、第2放熱部13Bは圧縮部12Bと12Cとの段間に配置され、第3放熱部13Cは圧縮部12Cと12Dとの段間に配置され、第4放熱部13Dは圧縮部12Dの下流位置に配置され、第5放熱部13Eは、第4放熱部13Dの下流位置に配置される。
The
膨張部14は、減圧弁またはタービン等によって作動媒体を膨張させる。この際、通常、作動媒体の温度が下がる。タービンを使用した場合には膨張部14から動力を取り出すことができ、その動力を例えば圧縮部12に供給してもよい。ヒートポンプ10に使用される作動媒体として、フロン系媒体(245、134など)、アンモニア、水、二酸化炭素、空気などの公知の様々な熱媒体が、蒸気生成システムS1の仕様及び熱バランスなどに応じて用いられる。後述するように、本実施形態において、膨張部14は減圧制御弁400を有する。
The
本実施形態において、ヒートポンプ10はさらに、バイパス経路17と、再生器18とを有する。バイパス経路17の入口端がヒートポンプ10の主経路15における第4放熱部13Dと第5放熱部13Eとの間の配管に流体的に接続される。バイパス経路17の出口端が主経路15における第5放熱部13Eと膨張部14との間の配管に流体的に接続される。バイパス経路17の入口に、作動媒体のバイパス流量を制御する流量制御弁を設けることができる。バイパス経路17において、第4放熱部13Dからの作動媒体の一部が、第5放熱部13Eを迂回し、膨張部14の手前で第5放熱部13Eからの作動媒体と合流する。第4放熱部13Dからの残りの作動媒体は、第5放熱部13Eを流れ、第1熱交換器41においてその作動媒体と供給経路20内の水とが熱交換する。
In the present embodiment, the
再生器18は、バイパス経路17の配管の一部と、ヒートポンプ10の主経路15の配管(吸熱部11と圧縮部12との間の配管)の一部とが熱的に接続された構成を有する。例えば、両配管が互いに接触あるいは隣接して配置される。ヒートポンプ10において、吸熱部11からの作動媒体に比べて、第4放熱部13Dからの作動媒体は高温である。再生器18において、バイパス経路17を流れる第4放熱部13Dからの作動媒体と、ヒートポンプ10の主経路15を流れる吸熱部11からの作動媒体とが熱交換する。この熱交換により、バイパス経路17内の作動媒体の温度が降下し、主経路15内の作動媒体の温度が上昇する。再生器18は、低温の流体(主経路15内の作動媒体)と高温の流体(バイパス経路17内の作動媒体)とが対向して流れる向流型の熱交換方式を有することができる。あるいは、再生器18は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換方式を有してもよい。
The
熱源100は、加熱された水(heated water)を出力する。本実施形態において、熱源100は、ヒートポンプ101を含む。ヒートポンプ101は、前記のヒートポンプ10と同様に、吸熱部102、圧縮部103、放熱部104、及び膨張部105を有し、これらは配管を介して接続されている。ヒートポンプ101の吸熱部102からの冷熱は、例えば外部の設備に供給される。
The
本実施形態において、圧縮部103における圧縮の段数は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定され、1、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。ヒートポンプ101に使用される作動媒体として、フロン系媒体、アンモニア、水、二酸化炭素、空気などの公知の様々な熱媒体が、蒸気生成システムS1の仕様及び熱バランスなどに応じて用いられる。なお、熱源100は、ヒートポンプを含む構成に限定されない。
In the present embodiment, the number of compression stages in the
他の実施形態において、様々な装置からのエネルギー又は排エネルギー(温排熱)を使って、水を加熱することができる。装置として、例えば、蒸気圧縮冷凍機、吸収式冷凍機(ガス直焚き吸収式冷凍機、蒸気吸収式冷凍機など)、吸着式冷凍機、冷蔵装置、燃焼機関(ボイラ、内燃機関など)を採用することができる。 In other embodiments, water from various devices or waste energy (hot waste heat) can be used to heat the water. For example, a vapor compression refrigerator, an absorption refrigerator (gas direct-fired absorption refrigerator, vapor absorption refrigerator, etc.), an adsorption refrigerator, a refrigerator, or a combustion engine (boiler, internal combustion engine, etc.) is adopted as the device. can do.
供給経路20は、加温部21と、蒸発タンク47を有する蒸発部22と、蒸発部22と圧縮機30とを流体的に接続するダクト23とを有する。本実施形態において、供給経路20はさらに、ヒートポンプ101で加熱された水が流れる経路(conduit)201と、加温部21で加熱された水が流れる経路202とを有する。経路201は、蒸発部22のタンク47に流体的に接続される。経路201において、ヒートポンプ101とタンク47との間に配置され、熱源からの温水(heated water)を一時的に貯溜する貯溜タンク203と、必要に応じて流体駆動部204が設けられる。タンク203には必要に応じて脱気機能が設けられる。タンク203の内部に気液分離器を配置し、脱気された気体が不図示の放出管を介して外部(大気)に適宜に放出することができる。また、タンク203は、必要に応じて、液面を計測するレベルセンサと、温度センサとを有することができる。本実施形態において、経路202も蒸発部22のタンク47に流体的に接続される。経路202において、加温部21とタンク47との間に、加温部21からの温水を一時的に貯溜するタンク、流体駆動部などを設けることができる。経路202の一部が経路201の一部を含む形態、すなわち、経路202が経路201の一部を介してタンク47に流体的に接続された形態を採用してもよい。
The
加温部21において、経路202の一部がヒートポンプ10の第5放熱部13Eに熱的に接続されている。加温部21と第5放熱部13Eとを含んで第1熱交換器41が構成される。第1熱交換器41は、低温の流体(経路202内の水)と高温の流体(ヒートポンプ10内の作動流体)とが対向して流れる向流型の熱交換方式を有することができる。あるいは、第1熱交換器41は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換方式を有してもよい。本実施形態において、第1熱交換器41の熱交換構造として、公知の様々なものを採用することができる。加温部21の配管と第5放熱部13Eの配管とは互いに接触あるいは隣接して配置される。例えば、第5放熱部13Eの配管を、加温部21の配管の外周面や内部に配設することができる。加温部21において、ヒートポンプ10の第5放熱部13Eからの伝達熱によって、経路202内の水が温度上昇する。
In the
蒸発部22は、被加熱媒体(水)を貯溜するタンク47と、タンク47に流体的に接続された循環配管(第1循環配管48A、第2循環配管48B、第3循環配管48C、第4循環配管48D)とを有する。タンク47には、タンク203からの水の供給口と、蒸気の排出口とが設けられる。タンク47は、必要に応じて、液面を計測するレベルセンサ50と、タンク47内の水(蒸気)の温度に相当する情報を計測するセンサ60と、必要に応じて気液分離器(不図示)とを有する。レベルセンサ50、及びセンサ60からの情報は、制御装置70に送られる。
The evaporating
本実施形態において、センサ60は、タンク47内の気相部の温度を計測する。他の実施形態において、センサ60は、タンク47内の液相部の温度、又は気相部と液相部の両方の温度を計測することができる。タンク47内の気相部は、液相部に比べて温度分布の幅が小さい場合が多い。なお、センサ60は、水(蒸気)の温度を直接的に計測するものに限定されない。例えば、センサ60は、タンク47の壁の温度を計測してもよく、少なくともタンク47内の圧力を計測してもよい。
In the present embodiment, the
本実施形態において、1つのタンク47に対して各循環配管48A,48B,48C,48Dが流体的に接続されている。すなわち、循環配管48A〜48Dの各入口端と各出口端とがタンク47に流体的に接続される。循環配管の数は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定され、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。第1循環配管48Aは、ヒートポンプ10の第1放熱部13Aに熱的に接続される蒸発管51Aと、ポンプ52Aと、必要に応じてバルブ53Aとを有する。同様に、第2循環配管48Bは、ヒートポンプ10の第2放熱部13Bに熱的に接続される蒸発管51Bと、ポンプ52Bと、必要に応じてバルブ53Bとを有する。第3循環配管48Cは、ヒートポンプ10の第3放熱部13Cに熱的に接続される蒸発管51Cと、ポンプ52Cと、必要に応じてバルブ53Cとを有し、第4循環配管48Dは、ヒートポンプ10の第4放熱部13Dに熱的に接続される蒸発管51Dと、ポンプ52Dと、必要に応じてバルブ53Dとを有する。バルブ53A〜53Dは、例えばレギュレータ、流量制御弁、又は開閉バルブである。本実施形態において、蒸発管51A〜51Dは、個々に独立してタンク47に流体的に接続される。また、蒸発管51A〜51Dは、タンク47及び供給経路20に対して並列に配置される。被加熱媒体(水)の熱対流及び/又は外部との差圧などを利用してポンプ52A〜52Dの少なくとも1つを省いてもよい。
In the present embodiment, each circulation pipe 48 </ b> A, 48 </ b> B, 48 </ b> C, 48 </ b> D is fluidly connected to one
蒸発管51Aと第1放熱部13Aとを含んで第2熱交換器42が構成される。同様に、蒸発管51Bと第2放熱部13Bとを含んで第3熱交換器43が構成される。蒸発管51Cと第3放熱部13Cとを含んで第4熱交換器44が構成され、蒸発管51Dと第4放熱部13Dとを含んで第5熱交換器45が構成される。第2〜第5熱交換器42〜45は、低温の流体(蒸発管51A〜51D内の水)と高温の流体(ヒートポンプ10内の作動流体)とが対向して流れる向流型の熱交換方式を有することができる。あるいは、第2〜第5熱交換器42〜45は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換方式を有してもよい。第2〜第5熱交換器42〜45の熱交換構造として、公知の様々なものを採用することができる。ヒートポンプ10の各放熱部13A,13B,13C,13Dの配管と、蒸発管51A,51B,51C,51Dとは互いに接触あるいは隣接して配置される。例えば、ヒートポンプ10の各放熱部13A,13B,13C,13Dの配管を、蒸発管51A,51B,51C,51Dの外周面や内部に配設することができる。
A
圧縮機30は、供給経路20上に配設され、その配設位置はタンク47に対して下流である。圧縮機30としては、軸流圧縮機、遠心圧縮機、レシプロ式圧縮機、ロータリー式圧縮機などの様々な圧縮機が適用され、蒸気圧縮に適するものが用いられる。圧縮機30は、タンク47からの蒸気を圧縮し、昇圧した蒸気を下流に流す。
The
圧縮機30及び/又は供給経路20には、蒸気に対して水を供給するノズル35が、必要に応じて配設される。ノズル35の配設位置は、例えば、圧縮機30の入口及び/又は出口である。圧縮機30が多段式である場合には、ノズル35を圧縮機30の段間に配設することができる。本実施形態において、圧縮機30は、第1圧縮部30A、第2圧縮部30B、第3圧縮部30C、及び第4圧縮部30Dを含む4段圧縮構造を有する。圧縮機30の多段圧縮構造は、後述する蒸気の高温・高圧化に有利である。圧縮機30は、各圧縮部30A,30B,30C,30Dに対応する回転数が個々に制御される多軸圧縮構造を有することができる。あるいは、圧縮機30は、同軸圧縮構造を有することができる。本実施形態において、圧縮部30A及び30Bが同軸に構成され、圧縮部30C及び30Dが同軸に構成される。2軸のそれぞれに動力が供給される。各圧縮部30A〜30Dの圧縮比(圧力比)は、蒸気生成システムS1の仕様に応じて設定される。本実施形態において、各段間にノズル35が配設される。ノズル35とタンク47の液相位置とが配管36を介して流体的に接続することができる。この配管構成では、比較的高温であるタンク47内の液体がノズル35への供給に有効利用される。ノズル35からの液体の排出(スプレイ)には、ポンプ37などの動力源を用いてもよく、配管36の入口と出口との圧力差を利用してもよい。
In the
圧縮機30による吸引作用により、供給経路20におけるヒートポンプ10による加熱部位での内部空間、すなわちタンク47の内部空間が減圧される。本実施形態において、タンク47の内部圧力が大気圧に比べて低い負圧(陰圧)となるように、供給経路20上の制御弁(流量制御弁など。不図示)や圧縮機30が制御される。これに伴い、タンク47内の水が100℃未満で蒸発することができる。
Due to the suction action by the
本実施形態において、蒸発部22のタンク47と圧縮機30との間には、タンク47からの蒸気を、圧縮機30のいずれかの段に選択的に導く切換器としての弁301,302,303が配置されている。弁301は配管等を介して第1圧縮部30Aの入口に流体的に接続されている。同様に、弁302は第2圧縮部30Bの入口に流体的に接続され、弁303は第3圧縮部30Cの入口に流体的に接続されている。例えば、弁301が開、他の弁302及び303が閉のとき、タンク47からの蒸気が弁301を介して第1圧縮部30Aに導入される。弁301からの蒸気は、第1〜第4圧縮部30A〜30Dで4段圧縮される。弁302からの蒸気は、第2〜第4圧縮部30B〜30Dで3段圧縮される。弁303からの蒸気は、第3及び第4圧縮部30C及び30Dで2段圧縮される。
In the present embodiment, between the
熱供給ユニット90は、経路210を介して蒸発部22のタンク47と流体的に接続された貯溜タンク(110A、110B)を有する。熱供給ユニット90のタンク(110A、110B)には、蒸発部22のタンク47から経路210を介して温水が供給される。通常、この温水は、熱源100からタンク47に供給される温水よりも低い温度を有する。熱供給ユニット90は、タンク(110A、110B)の温水の熱をヒートポンプ10の吸熱部11に供給する。なお、熱供給ユニット90の構成の詳細については後述する。
The
本実施形態において、タンク47内の水の温度に関して、例えば、TA1、TA2、及びTA3の3つの参照値が設定される。例えば、TA1は80℃、TA2は85℃、TA3は90℃である。数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。この参照値は、例えば、制御装置70の記憶部(不図示)に記憶されている。
In this embodiment, regarding the temperature of the water in the
本実施形態において、タンク47内の水の温度に関する参照値に沿って定められるフェーズに応じて、少なくともヒートポンプ10の運転と、圧縮機30の運転と、熱供給ユニット90の運転とが制御される。制御装置70は、センサ60からの情報に基づいて、タンク47内の水(蒸気)の温度を算出する。通常、制御装置70は、タンク47の水が所定温度以上のとき、ヒートポンプ10及び熱供給ユニット90を実質的に停止させ、タンク47の水が前記所定温度未満のとき、ヒートポンプ10及び熱供給ユニット90を作動させる。また、制御装置70は、タンク47の水温に基づいて、弁301〜303を制御する。なお、熱供給ユニット90の構成の詳細については後述する。
In the present embodiment, at least the operation of the
ここで、タンク47の水温がTA3以上の場合をA1フェーズ(Phase A1)とする。TA2以上TA3未満をA2フェーズ(Phase A2)とする。TA1以上TA2未満の場合をA3フェーズ(Phase A3)とする。TA1未満の場合をA4フェーズ(Phase A4)とする。
Here, the case where the water temperature of the
図2A、2B、2C、2D、及び2Eは、蒸気生成システムS1の運転状態をそれぞれ示す模式図である。図2AはA1フェーズを示し、第2BはA2フェーズを示す。図2Cは、A2フェーズとA3フェーズとの間の遷移フェーズである。図2DはA3フェーズを示し、図2DはA4フェーズを示す。 FIGS. 2A, 2B, 2C, 2D, and 2E are schematic diagrams respectively showing the operation state of the steam generation system S1. FIG. 2A shows the A1 phase, and the second B shows the A2 phase. FIG. 2C is a transition phase between the A2 phase and the A3 phase. FIG. 2D shows the A3 phase, and FIG. 2D shows the A4 phase.
A1フェーズにおいて、図2Aに示すように、熱源100からの温水が適宜にタンク203に貯溜される。熱源100からの温水の出力温度は、例えば90〜99℃である。数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。タンク203からの温水は蒸発部22のタンク47に導入される。制御装置70は、ヒートポンプ10及び熱供給ユニット90を実質的に停止し、圧縮機30を運転する。圧縮機30の稼動に伴い、タンク47内の温水が減圧沸騰する。A1フェーズでは、他のフェーズに比べてタンク47の水温が高いことから、低い減圧レベルでタンク47の水を沸騰させることができる。制御装置70は、弁303を開、弁301及び302を閉とする。タンク47からの蒸気は、弁303を介して第3圧縮部30Cに導入される。
In the A1 phase, as shown in FIG. 2A, hot water from the
本実施形態において、ヒートポンプ10及び熱供給ユニット90のの実質的停止状態は、ヒートポンプ10の一部機器及び/又は熱供給ユニット90の一部機器が稼動している状態を含むことができる。例えば、実質的停止状態において、ヒートポンプ10又は熱供給ユニット90の準備運転、試運転、保守運転などが実行されていてもよい。
In the present embodiment, the substantially stopped state of the
A1フェーズにおいて、減圧沸騰に伴い、タンク47内の温水は蒸発熱を奪われ、温度降下する。タンク47内の温水がTA3未満になると、システムS1はA2フェーズに移行する。
In the A1 phase, the hot water in the
A2フェーズにおいて、図2Bに示すように、弁を302を開、弁301及び303を閉とする。これにより、タンク47の内部空間がA1フェーズよりも高い減圧レベルに設定される。その結果、A1フェーズよりも低温であるタンク47内の温水を沸騰させることができる。タンク47からの蒸気は、弁302を介して第2圧縮部30Bに導入される。タンク47内の温水がTA2未満になるとA3フェーズに移行する。
In the A2 phase, as shown in FIG. 2B, the
A3フェーズにおいて、図2Cに示すように、弁を301を開、弁302及び303を閉とする。これにより、タンク47の内部空間がA2フェーズよりもさらに高い減圧レベルに設定される。その結果、A2フェーズよりも低温であるタンク47内の温水を沸騰させることができる。タンク47からの蒸気は、弁301を介して第1圧縮部30Aに導入される。減圧沸騰において、タンク47内の温水は蒸発熱を奪われ、温度降下する。
In the A3 phase, as shown in FIG. 2C, the
本実施形態において、タンク47内の温水がTA1未満になると、図2Dに示すように、蒸発部22のタンク47から経路210を介して熱供給ユニット90のタンクに温水が導入される。換言すると、蒸発部22で使用された比較的低温の温水が熱供給ユニット90に供給される。この温水は、A4フェーズにおけるヒートポンプ10の熱源として使用される。
In this embodiment, when the hot water in the
なお、蒸発部22のタンク47から熱供給ユニット90のタンクへの温水の導入は、任意のタイミングで実施可能である。他のフェーズにおいて、TA1未満となったタンク47内の温水を適宜に熱供給ユニット90のタンクに導入することも可能である。これにより、蒸発部22で使用された温水を排出するときに、蒸気生成プロセスが中段することを防止できる。
In addition, introduction of warm water from the
なお、フェーズ間の移行は、タンク47の水温(センサ60の計測結果)に基づくものに限定されない。例えば、他の実施形態において、フェーズの少なくとも経過時間に基づいて、フェーズ間の移行を実行することができる。あるいは、システムS1から出力される蒸気の特性を計測した情報を参照してもよい。 The transition between the phases is not limited to that based on the water temperature of the tank 47 (measurement result of the sensor 60). For example, in other embodiments, transitions between phases can be performed based on at least the elapsed time of the phases. Or you may refer the information which measured the characteristic of the vapor | steam output from system S1.
A4フェーズにおいて、図2Eに示すように、制御装置70は、ヒートポンプ10、圧縮機30、熱供給ユニット90をそれぞれ運転する。熱供給ユニット90は、蒸発部22のタンク47から供給された温水の熱をヒートポンプ10の吸熱部11に供給する。ヒートポンプ10は、吸熱部11でその温水の熱を汲み上げ、放熱部13A〜13Eでその熱を放出する。制御装置70は、例えば、弁を303を開、弁301及び302を閉とする。圧縮機30の稼動に伴い、蒸発部22のタンク47の内部空間が減圧される。A4フェーズにおける弁301〜303の開閉制御は、上記に限定されない。弁302を開、弁301及び303を閉としてもよく、弁301を開、弁302及び303を閉としてもよい。A4フェーズにおいて、内部空間の減圧と、ヒートポンプ10からの伝達熱とによって温水を減圧沸騰することができる。
In the A4 phase, as shown in FIG. 2E, the
また、A4フェーズにおいて、ヒートポンプ10からの熱がタンク47内の温水に継続的に伝わる。そのため、タンク47内の温水が、ほぼ一定の温度を維持することができる。一方、ヒートポンプ10の稼動に伴い、熱供給ユニット90内の温水から熱が奪われる。熱供給ユニット90からヒートポンプ10に供給可能な熱量が一定値以下になると、システムS1はA1フェーズに移行する。以後、システムS1は、A1フェーズからA4フェーズを繰り返し実行することができる。
In the A4 phase, the heat from the
このように、本実施形態によれば、熱源100からの比較的高温の温水が直接的に蒸発部22のタンク47に導入される。システムS1において、ヒートポンプ10が実質的に稼動することなく、比較的高温の温水が減圧沸騰することができる。この場合、熱源100からの温水がそのまま蒸発し、また、蒸気生成のための熱伝達が実質的に省かれる。その結果、蒸気生成に係る熱損失が少ない。またこの場合、ヒートポンプ10及び熱供給ユニット90が実質的停止状態であるから、消費動力も少ない。
As described above, according to the present embodiment, the relatively hot water from the
また、本実施形態において、熱源100とタンク47との間には、熱源100からの温水を一時貯溜するタンク203が設けられているから、熱源100のヒートポンプ101とシステムS1との間の稼動タイミングのズレを吸収することができる。すなわち、タンク203内に熱エネルギーがバッファされるから、両者の稼動タイミングの不一致が許容される。熱源100のヒートポンプ101の稼動は、例えば、電力料金が低く設定されている時間帯(例えば夜間)としてもよい。この場合、システムS1における電力消費を夜間と昼間とに振り分け、ピークパワー及び平均消費電力を低く抑えることができる。これは、受電設備の簡素化及び低コスト化、並びに契約電力(電力基本料金)の抑制に有利である。
In the present embodiment, since the
熱源100が、温熱供給装置としてだけでなく、外部に対する冷熱供給装置として用いられる場合には、蒸気需要及び/又は冷熱需要に応じて、蒸気生成及び冷熱供給のタイミング及び量を調整できる。すなわち、システムS1は、蒸気供給及び冷熱供給について高い柔軟性及び制御性を有する。こうしたシステムS1は、例えば、加熱と冷却とを繰り返す食品製造プロセスに好ましく利用される。食品製造プロセスに限らず、蒸気需要と冷熱需要とが発生する様々な設備及びプロセスに、システムS1を好ましく適用可能である。
When the
また、本実施形態において、蒸発部22のタンク47内の温水温度に応じて、タンク47の内部空間の減圧レベルが制御される。その結果、比較的広い温度範囲にわたり、ヒートポンプ10を稼動させることなく、温水を減圧沸騰させることができる。さらに、本実施形態において、蒸発部22で使用された比較的低温の温水が、ヒートポンプ10の熱源として使用される。システムS1は、熱供給ユニット90のタンクに貯溜された温水を利用して、熱源100からの温水供給のタイミングに関係なく、ヒートポンプ10を稼動して蒸気を生成することができる。その結果、システムS1では、高温域から低温域まで、熱源100からの温水の熱が広く利用される。なお、ヒートポンプ10を用いた蒸気生成は、ボイラに比べて高いエネルギー効率を得ることができる。
In the present embodiment, the decompression level of the internal space of the
図1に戻り、ヒートポンプ10の動作について詳しく説明する。蒸発部22において、加温部21で加熱された水が供給口を介してタンク47に供給され、タンク47及び循環配管48A〜48D内にその温水が貯溜される。タンク47内の液面が所定範囲内になるように、タンク47への温水の供給量が制御される。例えば、レベルセンサ50の計測結果に基づいて、タンク47への温水の供給量が制御される。ヒートポンプ10の第1〜第4放熱部13A〜13Dからの伝達熱によって蒸発管51A〜51D内の温水がさらに加熱され、その温水の少なくとも一部が蒸発する。タンク47は、ダクト23を介して圧縮機30に流体的に接続されている。タンク47の内部空間は、タンク47の排出口及びダクト23を介して圧縮機30によって吸引される。タンク47内の蒸気は、ダクト23内を圧縮機30に向けて流れる。
Returning to FIG. 1, the operation of the
ヒートポンプ10の成績係数は、被加熱媒体(水)の入力温度と出力温度との差に応じて変化し、その温度差が過度に大きいと成績係数(COP)が低下する場合がある。タンク47の内部空間が負圧状態であるという条件により、加熱温度領域(入出力温度差)を比較的狭く設定し、高いCOPでのヒートポンプ10の使用が可能である。ヒートポンプ10の稼動時において、加温部21への水の入力温度は例えば約20℃である。また、ヒートポンプ10の稼動時において、蒸発部22からの水の出力温度は例えば約90である。数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。ヒートポンプ10の稼動時における蒸発部22からの水の出力温度は、100℃、110℃、120℃、又は130℃以上でもよく、また、90℃未満でもよい。
The coefficient of performance of the
熱供給ユニット90は、第1タンク110A、第2タンク110B、及び循環経路120を有する。他の実施形態において、タンクの数を、3以上とすることも可能である。蒸発部22のタンク47から経路202を介して第1タンク110Aに温水が導入される。
The
本実施形態において、循環経路120には、ポンプ121、センサ122、及び放熱部91が配置される。さらに、循環経路120には、放熱部91への媒体(水)の供給元を切り換える弁125と、放熱部91からの媒体(水)の戻り先を切り換える弁126とが配置される。タンク110A,110Bには、貯溜量を計測するセンサ(液面センサなど)が適宜設けられる。
In the present embodiment, a
本実施形態において、ヒートポンプ10の吸熱部11に熱を供給する媒体は、蒸発部22のタンク47から第1タンク110Aに導入された温水である。前述したように、所定のタイミングで、蒸発部22のタンク47からの温水が第1タンク110Aに貯溜される。ポンプ121が稼動することにより、ヒートポンプ10に供給される温熱源として、第1タンク110Aからの媒体(温水)が放熱部91に供給される。放熱した媒体は、放熱部91から循環経路120を介して第2タンク110Bに戻る。
In the present embodiment, the medium for supplying heat to the
第1タンク110A内の媒体が所定量以下になると、制御装置70は、弁125及び弁126を制御して、媒体の供給ルートを切り換える。これにより、ヒートポンプ10に供給される温熱源として、第1タンク110Aに代わって、第2タンク110Bからの媒体(温水)が放熱部91に供給される。放熱した媒体は、放熱部91から循環経路120を介して第1タンク110Aに戻る。以後、第1タンク110Aと第2タンク110Bとの間を媒体(温水)が行き来する。
When the medium in the
センサ122は循環経路120を流れる媒体の温度及び流量の少なくとも一方を計測する。本実施形態において、センサ122は、放熱部91に流入する前の媒体の温度及び流量(ヒートポンプ10の吸熱部11に対する温熱の入口温度及び入口流量)を計測する。センサ122の計測結果は制御装置70に送られる。他の実施形態において、センサ122は、媒体の出口温度及び/又は出口流量を計測してもよく、入口及び出口の両方の温度及び/又は流量を計測してもよい。制御装置70は、ヒートポンプ10の作動媒体が気化(蒸発)するのに十分な熱量(比熱×温度×流量)が、循環経路120を流れる媒体(第1媒体)からヒートポンプ10の作動媒体(第2媒体)に対して供給されるように、所定の制御を行う。
The
本実施形態において、制御装置70は、センサ122の計測結果に基づいて、再生器18における熱交換量と、圧縮部12に対する作動媒体の入力位置と、膨張部14における減圧比とを制御する。他の実施形態において、制御装置70は、再生器18における熱交換量、圧縮部12に対する作動媒体の入力位置、及び膨張部14における減圧比のうち、いずれか1つ又は2つを制御してもよい。
In the present embodiment, the
本実施形態において、図1に示すように、吸熱部11と再生器18との間には、再生器18における熱交換量を制御する装置(熱量制御装置)としての弁501,502,503,504が配置されている。弁501〜504はそれぞれ、配管等を介して、再生器18の異なる入力位置に流体的に接続されている。例えば、弁504が開、他の弁501〜503が閉のとき、吸熱部11からの作動媒体が弁504を介して再生器18内の主経路15を流れる。再生器18において、弁504のみが開のとき、熱交換(バイパス経路17を流れる作動媒体からの熱が主経路15を流れる作動媒体に伝わる。)のスパンが最も長い。弁503のみが開のとき、2番目にスパンが長い。弁503、弁502、弁501の順に、スパンが短くなる。バイパス経路17を流れる作動媒体の温度が一定とすると、熱交換のスパンが長いほど主経路15を流れる作動媒体に伝わる熱量(熱交換量)が多い。
In the present embodiment, as shown in FIG. 1,
なお、弁は開閉弁に限定されない。熱量制御装置としての弁の組み合わせは適宜に変更可能である。他の実施形態において、再生器18用の熱量制御装置は、実質的な熱交換のスパンを機械的に変更する機構を有してもよい。例えば、熱量制御装置は、バイパス経路17の配管に隣接配置される主経路15の配管の長さ(面積)を機械的に変更する機構を有することができる。あるいは、熱量制御装置は、バイパス経路17の配管と隣接する主経路15の配管との間隔を機械的に変更する機構を有することができる。
The valve is not limited to an on-off valve. The combination of valves as the calorie control device can be changed as appropriate. In other embodiments, the heat control device for the
本実施形態において、再生器18と圧縮部12との間には、吸熱部11及び再生器18からの作動媒体を、圧縮部12のいずれかの段に選択的に導く切換装置としての弁521,522,523,524が配置されている。弁521は配管等を介して第4圧縮部12Dの入口に流体的に接続されている。同様に、弁522は第3圧縮部12Cの入口に流体的に接続され、弁523は第2圧縮部12Bの入口に流体的に接続され、弁524は第1圧縮部12Aの入口に流体的に接続される。例えば、弁521が開、他の弁522〜524が閉のとき、再生器18からの作動媒体が弁521を介して第4圧縮部12Dに投入される。弁521からの作動媒体は、第4圧縮部12Dで単段圧縮される。弁522からの作動媒体は、第3圧縮部12C及び第4圧縮部12Dで2段圧縮される。弁523からの作動媒体は、第2、第3、第4圧縮部12B,12C,12Dで3段圧縮される。弁524からの作動媒体は、第1〜第4圧縮部12A〜12Dで4段圧縮される。
In this embodiment, between the regenerator 18 and the
本実施形態において、前述したように、膨張部14は減圧制御弁400を有する。減圧制御弁400は、減圧比を多段階又は無段階に変更可能である。本実施形態において、減圧制御弁400は、減圧比を、高レベル(すなわち、減圧比が高い)、中高レベル、中低レベル、低レベルの4段階に制御可能である。
In the present embodiment, as described above, the
本実施形態において、ヒートポンプ10の吸熱部11に供給される温熱温度(熱供給ユニット90の放熱部91を流れる媒体(温水)の温度)について、例えば、TB1、TB2、TB3、及びTB4の4つの参照値が設定される。参照値は、例えば、制御装置70の記憶部(不図示)に記憶されている。
In the present embodiment, for example, four temperatures of TB1, TB2, TB3, and TB4 are provided for the warm temperature (the temperature of the medium (warm water) flowing through the
制御装置70は、参照値に沿って定められるフェーズに応じて、少なくとも弁501〜504、弁521〜524、及び減圧制御弁400を制御する。前述したように、温熱温度は、熱供給ユニット90の放熱部91の入口に配置されたセンサ122によって計測される。
The
ここで、熱供給ユニット90からの温熱(温水)の温度がTB4以上の場合をB1フェーズ(Phase B1)とする。TB3以上TB4未満の場合をB2フェーズ(Phase B2)とする。TB2以上TB3未満の場合をB3フェーズ(Phase B3)とする。TB1以上TB2未満の場合をB4フェーズ(Phase B4)とする。本実施形態において、B1〜B4フェーズはそれぞれ、前記したA4フェーズの一部として実行される。
Here, a case where the temperature of the warm heat (warm water) from the
本実施形態では、ヒートポンプ10の吸熱部に供給される温熱の温度が段階的に変化する。すなわち、温熱の供給元が熱供給ユニット90のタンク110Aと110Bとの間で切り替わるごとに、温熱の供給温度が変化する。
In the present embodiment, the temperature of the warm heat supplied to the heat absorption part of the
循環供給の開始当初において、第1タンク110Aからの媒体(温水)の温度は最も高く、制御装置70は、B1フェーズに対応するようにヒートポンプ10を制御する。次に、第2タンク110Bからの温度は当初温度よりも低く、制御装置70は、B2フェーズに対応するようにヒートポンプ10を制御する。以後、温熱の供給元のタンク110A及び110Bが切り替わるごとに、B3フェーズ、B4フェーズの順に、ヒートポンプ10が移行される。これにより、循環供給されるタンク110A,11Bからの媒体の温度変動に応じて、ヒートポンプ10における作動媒体のルートが最適化される。なお、フェーズの移行は、タンクの切り替えに必ずしも対応しなくてもよい。例えば、タンクの一度の切り替えによって変動した温熱の温度が所定の参照値を下回らなければ、直前のフェーズを続行してもよい。
At the beginning of the circulation supply, the temperature of the medium (hot water) from the
図3A、3B、3C、及び3Dは、ヒートポンプ10の作動媒体の状態変化の一例を示す T-s 線図である。図3AはB1フェーズを示し、図3BはB2フェーズを示す。図3CはB3フェーズを示し、図3DはB4フェーズを示す。なお、図3A〜3Dにおいて、熱交換に伴う温熱温度(放熱部91を流れる媒体(温水)の温度)の変化を破線で概念的に示す。
3A, 3B, 3C, and 3D are Ts diagrams illustrating an example of a state change of the working medium of the
B1フェーズにおいて、図1に示すように、制御装置70は、弁501を開、弁502,503,504を閉とし、また、弁521を開、弁522,523,524を閉とする。また、減圧制御弁400を低レベルの減圧比に設定する。B1フェーズでは、再生器18における熱交換スパンが最も短く、また、圧縮部12において単段圧縮が実行される。すなわち、吸熱部11からの作動媒体は、弁501を介して再生器18に導入される。再生器18からの作動媒体は、弁521を介して第4圧縮部12Dに導入される。第4圧縮部12Dによって作動媒体が1段圧縮される。
In the B1 phase, as shown in FIG. 1, the
図3A及び図1において、B1フェーズの作動媒体は、吸熱部11において温度一定のまま相変化する(蒸発する)。吸熱部11からの作動媒体の温度は、再生器18において上昇される。第4圧縮部12Dにおいて作動媒体の温度はさらに上昇する。第4放熱部13Dにおいて作動媒体の温度は降下する。作動媒体の温度は、加温部21又は再生器18においてさらに降下する。加温部21からの作動媒体は、減圧制御弁400において、飽和蒸気圧程度まで減圧された後、再び吸熱部11に導入される。減圧制御弁400からの作動媒体は、他のフェーズに比べて高い圧力を有する。これは、吸熱部11における作動媒体の温度が他のフェーズに比べて高いからである。
3A and 1, the B1 phase working medium undergoes phase change (evaporates) while keeping the temperature constant in the
B2フェーズにおいて、図1に示すように、制御装置70は、弁502を開、弁501,503,504を閉とし、また、弁522を開、弁521,523,524を閉とする。また、減圧制御弁400を中低レベルの減圧比に設定する。B2フェーズでは、再生器18における熱交換スパンが第1フェーズの次に短く、また、圧縮部12において2段圧縮が実行される。すなわち、吸熱部11からの作動媒体は、弁502を介して再生器18に導入される。再生器18からの作動媒体は、弁522を介して第3圧縮部12Cに導入される。第3及び第4圧縮部12C,12Dによって作動媒体が2段圧縮される。
In the B2 phase, as shown in FIG. 1, the
図3B及び図1において、B2フェーズの作動媒体は、吸熱部11において温度一定のまま相変化し、また、再生器18において温度上昇される。第2フェーズにおいて、再生器18からの作動媒体の温度は、第1フェーズと同程度である。また、吸熱部11からの作動媒体の温度は第1フェーズに比べて低い。そのため、再生器18における熱交換スパンは第1フェーズに比べて長くなる。第3圧縮部12Cにおいて作動媒体の温度はさらに上昇し、第3放熱部13Cにおいて降下する。第4圧縮部12Dにおいて再び作動媒体の温度は上昇し、第4放熱部13Dにおいて再び降下する。すなわち、第3圧縮部12C、第3放熱部13C、第4圧縮部12D、及び第4放熱部13Dにおいて、作動媒体の温度は上昇と降下を繰り返す。第4放熱部13Dからの作動媒体の温度は、第1フェーズと同程度である。加温部21からの作動媒体は、減圧制御弁400において減圧された後、再び吸熱部11に導入される。減圧制御弁400からの作動媒体の圧力は、第1フェーズの次に高い。
In FIG. 3B and FIG. 1, the B2 phase working medium undergoes a phase change while keeping the temperature constant in the
B3フェーズにおいて、図1に示すように、制御装置70は、弁503を開、弁501,502,504を閉とし、また、弁523を開、弁521,522,524を閉とする。また、減圧制御弁400を中高レベルの減圧比に設定する。B3フェーズでは、再生器18における熱交換スパンがB2フェーズに比べて長く、また、圧縮部12において3段圧縮が実行される。すなわち、吸熱部11からの作動媒体は、弁503を介して再生器18に導入される。再生器18からの作動媒体は、弁523を介して第2圧縮部12Bに導入される。第2、第3及び第4圧縮部12B,12C,12Dによって作動媒体が3段圧縮される。
In the B3 phase, as shown in FIG. 1, the
図3C及び図1において、B3フェーズの作動媒体は、吸熱部11において温度一定のまま相変化し、また、再生器18において温度上昇される。B3フェーズにおいて、再生器18からの作動媒体の温度は、B1及びB2フェーズと同程度である。また、吸熱部11からの作動媒体の温度はB2フェーズに比べて低い。そのため、再生器18における熱交換スパンはB2フェーズに比べて長くなる。第2圧縮部12B、第2放熱部13B、第3圧縮部12C、第3放熱部13C、第4圧縮部12D、及び第4放熱部13Dにおいて、作動媒体の温度は上昇と降下を繰り返す。第4放熱部13Dからの作動媒体の温度は、B1及びB2フェーズと同程度である。加温部21からの作動媒体は、減圧制御弁400において減圧された後、再び吸熱部11に導入される。減圧制御弁400からの作動媒体の圧力は、B2フェーズよりも低い。
In FIG. 3C and FIG. 1, the B3 phase working medium undergoes a phase change while keeping the temperature constant in the
B4フェーズにおいて、図1に示すように、制御装置70は、弁504を開、弁501,502,503を閉とし、また、弁524を開、弁521,522,523を閉とする。また、減圧制御弁400を高レベルの減圧比に設定する。B4フェーズでは、再生器18における熱交換スパンが最も長く、また、圧縮部12において4段圧縮が実行される。すなわち、吸熱部11からの作動媒体は、弁504を介して再生器18に導入される。再生器18からの作動媒体は、弁524を介して第1圧縮部12Aに導入される。第1、第2、第3及び第4圧縮部12A,12B,12C,12Dによって作動媒体が4段圧縮される。
In the B4 phase, as shown in FIG. 1, the
図3D及び図1において、B4フェーズの作動媒体は、吸熱部11において温度一定のまま相変化し、また、再生器18において温度上昇される。B4フェーズにおいて、再生器18からの作動媒体の温度は、他のフェーズと同程度である。また、吸熱部11からの作動媒体の温度は最も低い。そのため、再生器18における熱交換スパンは最も長い。第1圧縮部12A,第1放熱部13A、第2圧縮部12B、第2放熱部13B、第3圧縮部12C、第3放熱部13C、第4圧縮部12D、及び第4放熱部13Dにおいて、作動媒体の温度は上昇と降下を繰り返す。第4放熱部13Dからの作動媒体の温度は、他のフェーズと同程度である。加温部21からの作動媒体は、減圧制御弁400において減圧された後、再び吸熱部11に導入される。減圧制御弁400からの作動媒体の圧力は、最も低い。
In FIG. 3D and FIG. 1, the B4 phase working medium undergoes a phase change while keeping the temperature constant in the
なお、B1フェーズにおける吸熱部11を流れる作動媒体の温度は例えば10℃程度、圧力は例えば0.0829MPa程度である。第2フェーズ、第3フェーズ、及び第4フェーズにおいて、吸熱部11を流れる作動媒体の温度はそれぞれ、例えば33℃程度、55℃程度、78℃程度である。B4フェーズにおいて、第1段圧縮後の作動媒体の圧力は、例えば、0.174MPa程度である。また、第2段、第3段、第4段圧縮後の作動媒体の圧力はそれぞれ、例えば、0.358MPa程度、0.702MPa程度、1.26MPa程度である。数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。
In addition, the temperature of the working medium which flows through the
このように、本実施形態によれば、ヒートポンプ10の吸熱部11に供給される温熱温度に応じて、再生器18及び圧縮部12に関係する経路の切り替え、及び膨張部14における減圧比の制御が行われ、これにより、ヒートポンプ10からの放熱温度が所定レベルに保たれる。すなわち、ヒートポンプ10が外部から受け取る熱量の変化に応じて、作動媒体のルートが最適化される。したがって、システムS1は、ヒートポンプ10に供給される温熱の許容温度範囲が広く、また、その温熱温度の変動に好ましく対応可能である。また、比較的高温の温熱がヒートポンプ10に供給される場合には圧縮部12の出力が抑制されるから、エネルギー消費の効率化が図られる。
Thus, according to the present embodiment, switching of the path related to the
また、本実施形態によれば、ヒートポンプ10に供給される温熱源として、熱供給ユニット90のタンク110A及び110Bに貯溜された熱媒を用いることにより、ヒートポンプ10と熱源100のヒートポンプ101との間の稼動タイミングのズレを吸収することができる。すなわち、タンク110A及び110B内に熱エネルギーがバッファされるから、両者の稼動タイミングの不一致が許容される。
Further, according to the present embodiment, the heat medium stored in the
図4は、熱供給ユニット90の別の変形例を模式的に示す。図4に示すように、熱供給ユニット90は、タンク110、及び循環経路120を有する。
FIG. 4 schematically shows another modification of the
循環経路120には、ポンプ121、センサ122、及び放熱部91が配置される。ポンプ121が作動すると、タンク110からの媒体(温水)が循環経路120を流れる。放熱部91において、循環経路120を流れる媒体の熱がヒートポンプ10の吸熱部11を流れる作動媒体に伝わる。放熱した媒体は、放熱部91から循環経路120を介してタンク110に戻る。タンク110内の媒体は、排出弁123を介して必要に応じて外部に排出可能である。
In the
図4の熱供給ユニット90においては、ポンプ121が稼動することにより、ヒートポンプ10に供給される温熱源として、タンク110からの媒体が放熱部91に循環供給される。
In the
図4の熱供給ユニット90において、循環供給の開始当初において、タンク110からの媒体は最も高い温度を有する。制御装置70は、B1フェーズに対応するようにヒートポンプ10を制御する。放熱部91からの放熱した媒体がタンク110に戻ることにより、タンク110内の媒体の温度が徐々に下がる。センサ122の計測結果が所定値以下になると、制御装置70は、B2フェーズに対応するようにヒートポンプ10を制御する。以後、タンク110からの媒体の温度降下に伴って、B3フェーズ、B4フェーズの順に、ヒートポンプ10が移行される。このように、図4の形態によれば、循環供給されるタンク110からの媒体の温度変動に応じて、ヒートポンプ10における作動媒体のルートが最適化される。すなわち、ヒートポンプ10に供給される温熱源として、熱供給ユニット90からの媒体(温水)が、広い温度範囲にわたって使用される。これは、エネルギー効率の向上に有利である。なお、タンク110からの媒体の温度変動に加え、その媒体の流量変動に応じて、ヒートポンプ10における作動媒体のルートを最適化してもよい。
In the
次に、ヒートポンプ10を利用した基本的な蒸気生成プロセスについて説明する。
Next, a basic steam generation process using the
図1に示すように、まず、第1熱交換器41において、供給経路20内の水がヒートポンプ10の第5放熱部13Eからの伝達熱によって沸点近くまで温度上昇する。その後、第2〜第5熱交換器42〜45において、第1〜第4放熱部13A〜13Dの少なくとも1つからの伝達熱によってその水が相変化して蒸発する。つまり、水の顕熱加熱が主に第1熱交換器41において行われ、水の潜熱加熱が主に第2〜第5熱交換器42〜45において行われる。第1熱交換器41が顕熱交換に適した形態であり、第2〜第5熱交換器42〜45が潜熱交換に適した形態であるといった、装置構成の最適化が図られ、これに応じて、好ましい加熱プロセスを経て蒸気が生成される。
As shown in FIG. 1, first, in the
ボイラのエネルギー効率が一般に約0.7〜0.8(70〜80%)であるのに対して、ヒートポンプのエネルギー効率としての成績係数(COP:coefficient of performance)は一般に2.5〜5.0である。ヒートポンプの成績係数は、被加熱媒体(水)の入出力温度差に応じて変化し、比較的高い入出力温度差においてその成績係数が低下する傾向がある。本実施形態において、顕熱交換及び潜熱交換に対応してヒートポンプが個別の加熱部を有することにより、入出力温度差を抑え、ボイラに比べて高いエネルギー効率で蒸気を発生させることができる。 The energy efficiency of the boiler is generally about 0.7 to 0.8 (70 to 80%), whereas the coefficient of performance (COP) as the energy efficiency of the heat pump is generally 2.5 to 5. 0. The coefficient of performance of the heat pump changes according to the input / output temperature difference of the medium to be heated (water), and the coefficient of performance tends to decrease at a relatively high input / output temperature difference. In this embodiment, since the heat pump has individual heating units corresponding to the sensible heat exchange and the latent heat exchange, it is possible to suppress the input / output temperature difference and generate steam with higher energy efficiency than the boiler.
また、本実施形態において、供給経路20内の水が、ヒートポンプ10(放熱部13A〜13E)からの熱伝達によって比較的低圧力かつ低温度の蒸気となり、圧縮機30による圧縮で比較的高圧力かつ高温度の蒸気となる。すなわち、ヒートポンプ10で加熱された水が、圧縮機30による圧縮によってさらに加熱され、これにより、100℃以上の高温蒸気が発生する。蒸気生成システムS1からの蒸気は、外部の所定施設、例えば製造プラント、調理施設、空調設備、発電プラントなどに供給される。
Further, in the present embodiment, the water in the
図5は、蒸気生成システムS1による水の状態変化の一例を示す T-s 線図である。図5に示すように、水は、第1熱交換器41(図1参照)において沸点近くまで温度上昇した後、温度一定のまま第2〜第5熱交換器42〜45において相変化する。このとき、大気圧(P1=1atm=約0.1MPa)に比べて低い負圧P0の状態において、飽和蒸気d0が発生する。飽和蒸気d0の温度は標準沸点よりも低い、例えば約90℃である。
FIG. 5 is a Ts diagram showing an example of a change in the state of water by the steam generation system S1. As shown in FIG. 5, after the temperature rises to near the boiling point in the first heat exchanger 41 (see FIG. 1), water undergoes a phase change in the second to
次に、その飽和蒸気d0は、圧縮機30(図1参照)による圧縮で比較的高圧力かつ高温の蒸気(過熱蒸気e2)になる。すなわち、上記圧縮に伴って、蒸気が温度上昇する。過熱蒸気e2の圧力P2は大気圧よりも高い、例えば0.8MPaである。 Next, the saturated steam d0 becomes a relatively high-pressure and high-temperature steam (superheated steam e2) by compression by the compressor 30 (see FIG. 1). That is, the temperature of the steam rises with the compression. The pressure P2 of the superheated steam e2 is higher than atmospheric pressure, for example, 0.8 MPa.
0.8MPaの過熱蒸気e2を定圧下で冷却することにより、約160℃の飽和蒸気を得ることができる(図5の破線a)。同様に、大気圧(約0.1MPa)の過熱蒸気を定圧下で冷却することにより、約100℃の飽和蒸気d1を得ることができる。上記説明において使用した数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。 A saturated steam of about 160 ° C. can be obtained by cooling the superheated steam e2 of 0.8 MPa under a constant pressure (dashed line a in FIG. 5). Similarly, saturated steam d1 at about 100 ° C. can be obtained by cooling superheated steam at atmospheric pressure (about 0.1 MPa) under constant pressure. The numerical value used in the above description is an example, and the present invention is not limited to this.
過熱蒸気から飽和蒸気への冷却に、液状の水または温水を直接混入することにより、蒸気のボリュームが増加する。この場合、例えば、圧縮機30の出口において蒸気に対して水または温水が供給される。
By directly mixing liquid water or hot water into the cooling from superheated steam to saturated steam, the volume of steam is increased. In this case, for example, water or hot water is supplied to the steam at the outlet of the
水または温水の供給量及びタイミングの最適化により、比較的低圧力かつ低温度の飽和蒸気d0から比較的高圧力かつ高温度の飽和蒸気d2への変化を、より直接的にできる。例えば、圧縮機30の入口で適量の水または温水が蒸気に供給されることにより、圧縮機30の入口での飽和蒸気d0が、圧縮機30の出口で飽和蒸気d2に変化する(図5の破線c1(スプレー)及びc2(圧縮))。または、圧縮機30の中間で圧縮機30の段落ごとに適量の水または温水が蒸気に供給されることにより、圧縮機30の入口での飽和蒸気d0が、圧縮機30の出口で飽和蒸気d2に変化する(図5の破線b)。すなわち、圧縮機30による圧縮と水または温水による冷却との組み合わせの最適化により、効率良く圧縮機30から飽和状態に近い蒸気を排出することができる。
By optimizing the supply amount and timing of water or hot water, the change from the relatively low pressure and low temperature saturated steam d0 to the relatively high pressure and high temperature saturated steam d2 can be made more direct. For example, when an appropriate amount of water or hot water is supplied to the steam at the inlet of the
このように、本実施形態において、図1に示すヒートポンプ10の加温部21及び放熱部(第1〜第4放熱部13A〜13D)による2段加熱と圧縮機30による加熱とを含む3段順次加熱により、飽和蒸気及び過熱蒸気のいずれも容易に発生させることができる。すなわち、ヒートポンプ10による加熱で大気圧に比べて低い負圧での飽和蒸気を発生させた後、圧縮機30による圧縮で大気圧または大気圧よりも高い圧力での過熱蒸気または飽和蒸気を発生させることができる。つまり、システムS1は、蒸気仕様に対する柔軟性が高い。
As described above, in the present embodiment, the three stages including the two-stage heating by the
また、本実施形態において、蒸気生成のための加熱過程の一部を圧縮機30が補うから、高いCOPでヒートポンプ10が使用され、したがって、蒸気生成システムS1は、全体としての一次エネルギーの節減が期待される。すなわち、被加熱媒体(水)に対する比較的高温域の加熱に圧縮機30を利用することは、熱伝達のみを利用した加熱と比較して、温度上昇の短時間化及び熱損失の抑制に有利である。
In the present embodiment, since the
なお、他の実施形態において、ヒートポンプ10に供給される温熱の温度が比較的高い場合、例えば、圧縮機30による減圧を省略し、ヒートポンプ10の加温部21及び放熱部(第1〜第4放熱部13A〜13D)による2段加熱で蒸気を生成することが可能である。
In other embodiments, when the temperature of the heat supplied to the
また、本実施形態において、バイパス経路17を介して作動媒体の一部が第1熱交換器41を迂回するから、第1熱交換器41に入る作動媒体の流量の最適化が図られる。これは、作動媒体の保有熱を有効に使う上で有利である。
Moreover, in this embodiment, since a part of working medium bypasses the
また、本実施形態において、バイパス経路17を介して作動媒体の一部が第1熱交換器41を迂回することにより、第1熱交換器41への作動媒体の流入量が制御され、その結果、第1熱交換器41及び第2熱交換器42(第3〜第5熱交換器43〜45)のそれぞれに対して、必要に応じた熱量を有する作動媒体が供給される。
Moreover, in this embodiment, when a part of working medium bypasses the
バイパス経路17を流れる作動媒体は、再生器18において、ヒートポンプ10の主経路15を流れる吸熱部11からの作動媒体と熱交換する。この熱交換により、バイパス経路17内の作動媒体の温度が降下し(例えば約20℃)、ヒートポンプ10の主経路15内の作動媒体の温度が上昇する(例えば約95℃)。圧縮部12に対する作動媒体の入力温度の上昇により、圧縮部12の動力の低減が図られる。なお、作動媒体のバイパス量は、被加熱媒体及び作動媒体の各物性値(比熱など)に応じて定められる。上記説明において使用した数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。
The working medium flowing through the
また、本実施形態において、再生器18で温度降下したバイパス経路17内の作動媒体(例えば約20℃)は、膨張部14の手前で、ヒートポンプ10の主経路15を流れる第1熱交換器41(第5放熱部13E)からの作動媒体と合流する。前述したように、第1熱交換器41からの作動媒体の出力温度は比較的低く設定される。膨張部14に対する作動媒体の入力温度の降下により、作動媒体の液ガス比の最適化が図られ、その結果、吸熱部11においてサイクル外の熱源(熱供給ユニット90の放熱部91を流れる媒体)から有効に熱が吸収される。
In the present embodiment, the working medium (for example, about 20 ° C.) in the
このように、本実施形態において、水の蒸発に用いた後の作動媒体が水の加温と作動媒体の再生とに用いられることにより、熱の有効利用が図られる。 As described above, in the present embodiment, the working medium after being used for water evaporation is used for warming water and regenerating the working medium, thereby effectively using heat.
また、本実施形態において、圧縮部12が多段式である点からも、エネルギー効率の向上が図られる。すなわち、多段式の圧縮部12の段間の放熱部13A,13B,13Cの熱が奪われることによって、作動媒体の圧縮過程における作動媒体の温度上昇が抑制され、その結果、圧縮部12の圧縮効率の向上及び圧縮機の動力の低減化が図られる。圧縮に伴う作動媒体の温度上昇と、段間の放熱部(13A,13B,13C)における作動媒体の温度降下との繰り返しの数(再熱の段数)は、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。再熱の段数が装置構成上の制約の範囲内で多いのが、エネルギー効率の向上に有利である。
In the present embodiment, the energy efficiency is also improved from the point that the
また、本実施形態において、多段式の圧縮部12に対する作動媒体の入力温度が再生器18によって高められている点も、圧縮部12の動力低減に有利である。また、段間の放熱部13A,13B,13Cの冷却を利用して、被加熱媒体である水を加熱する点からも、熱の有効利用が図られる。
In the present embodiment, the point that the input temperature of the working medium to the
また、本実施形態において、供給経路20が複数の蒸発管51A〜51Dを有することからも、エネルギー効率の向上が図られる。蒸発管では、水の流れの方向に沿って、液体に対する気体(蒸気)の比率が高くなり、蒸気生成の進行に伴って、熱伝達率が低下する。蒸発管内では、質量及びボリュームとして水が支配的であるのが好ましい。供給経路20が複数の蒸発管51A〜51Dを有することにより、気体の比率が高い水に対する加熱が回避され、その結果、蒸気生成に伴う熱伝達率の低下が抑制される。また、熱交換面積の拡大のために蒸発管の長さを長くすると、蒸発管の入口部と出口部との圧力差が大きくなり、蒸発管に水を流すための必要動力が増える可能性がある。複数の蒸発管51A〜51Dが個々に独立していると差圧が小さくて済み、熱交換面積の拡大に伴う水輸送動力の増加が抑制される。蒸発管51A〜51Dが並列配置されていることは、複数の蒸発管51A〜51Dが個々に独立した構成を実現しやすく、装置の簡素化に有利である。
In the present embodiment, since the
また、本実施形態において、独立した複数の蒸発管51A〜51Dを供給経路20が有することにより、熱バランス制御の向上が図られる。ヒートポンプ10においては、放熱部13A〜13Dの間で、作動媒体の状態(圧力など)が異なる。各放熱部13A〜13Dに対応する複数の蒸発管51A〜51Dを流れる水の単位時間あたりの流量が個々に制御されることにより、放熱部13A〜13Dを有する多段式の圧縮部12における再熱制御の最適化が図られる。
In the present embodiment, the
図6は、蒸発管51Aにおける水の流量を制御する構成の一例を示す。ヒートポンプ10において、蒸発管51Aに対応する第1放熱部13Aの出口温度を計測するセンサ71が設けられている。制御装置70は、センサ71の計測結果に基づいて、蒸発管51A用のポンプ52Aを介して蒸発管51Aを流れる単位時間あたりの水の流量を制御する。これにより、第1放熱部13Aにおける作動媒体の出口温度を目標値に設定することができる。第1放熱部13Aの入口温度を計測するセンサ72を用いてもよい。図1において、他の蒸発管51B〜蒸発管51D及び対応する放熱部13B〜13Dもこれと同様の構成を採用することができる。
FIG. 6 shows an example of a configuration for controlling the flow rate of water in the
次に、第2実施形態について図面を参照して説明する。 Next, a second embodiment will be described with reference to the drawings.
図7は、第2実施形態にかかる蒸気生成システムS2を示す概略図である。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。 FIG. 7 is a schematic diagram showing a steam generation system S2 according to the second embodiment. In the following description, the same components as those in the above embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted or simplified.
図7に示すように、蒸気生成システムS2は、第1実施形態と異なり、蒸発部22に、各々がタンク47a、47bを有する蒸発ユニット22a、22bが設けられている。熱源100、ヒートポンプ10、及び熱供給ユニット90の構成は、第1実施形態のそれと概ね同様である。
As shown in FIG. 7, the steam generation system S2 is different from the first embodiment in that the
蒸発ユニット22a及び22bはそれぞれ、図1の蒸発部22と同様の構成を有する。具体的には、図7に示すように、蒸発ユニット22a及び22bは、被加熱媒体(水)を貯溜するタンク47a及び47bと、タンク47a及び47bに流体的に接続された循環配管(第1循環配管48Aa及び48Ab、第2循環配管48Ba及び48Bb、第3循環配管48Ca及び48Cb、第4循環配管48Da及び48Db)とをそれぞれ有する。タンク47a及び47bには、タンク203からの水の供給口と、蒸気の排出口とが設けられる。タンク47a及び47bは、必要に応じて、液面を計測するレベルセンサ50a及び50bと、タンク47a及び47b内の水(蒸気)の温度に相当する情報を計測するセンサ60a及び60bと、必要に応じて気液分離器(不図示)とをそれぞれ有する。レベルセンサ50a及び50b、及びセンサ60a及び60bからの情報は、制御装置70に送られる。
Each of the
本実施形態において、センサ60a及び60bは、タンク47a及び47b内の気相部の温度を計測する。他の実施形態において、センサ60a及び60bは、タンク47a及び47b内の液相部の温度、又は気相部と液相部の両方の温度を計測することができる。なお、センサ60a及び60bは、水(蒸気)の温度を直接的に計測するものに限定されない。例えば、センサ60a及び60bは、タンク47a及び47bの壁の温度を計測してもよく、少なくともタンク47a及び47b内の圧力を計測してもよい。
In the present embodiment, the
本実施形態において、タンク47a及び47bに対して各循環配管48Aa及び48Ab、48Ba及び48Bb、48Ca及び48Cb、48Da及び48Dbがそれぞれ流体的に接続されている。すなわち、図7に示すように、循環配管48Aa〜48Daの各入口端と各出口端とがタンク47aに流体的に接続される。循環配管48Ab〜48Dbの各入口端と各出口端とがタンク47bに流体的に接続される。循環配管の数は、システムS2の仕様に応じて設定され、2、3、4、5、6、7、8、9、あるいは10以上である。第1循環配管48Aa及び48Abは、ヒートポンプ10の第1放熱部13Aに熱的に接続される蒸発管51Aa及び51Abと、ポンプ52Aa及び52Aaと、必要に応じてバルブ53Aa及び53Abとをそれぞれ有する。同様に、第2循環配管48Ba及び48Bbは、ヒートポンプ10の第2放熱部13Bに熱的に接続される蒸発管51Ba及び51Bbと、ポンプ52Ba及び52Bbと、必要に応じてバルブ53Ba及び53Bbとをそれぞれ有する。第3循環配管48Ca及び48Cbは、ヒートポンプ10の第3放熱部13Cに熱的に接続される蒸発管51Ca及び51Cbと、ポンプ52Ca及び52Cbと、必要に応じてバルブ53Ca及び53Cbとをそれぞれ有する。第4循環配管48Da及び48Dbは、ヒートポンプ10の第4放熱部13Dに熱的に接続される蒸発管51Da及び51Dbと、ポンプ52Da及び52Dbと、必要に応じてバルブ53Da及び53Dbとをそれぞれ有する。バルブ53Aa〜53Da及び53Ab〜53Dbは、例えばレギュレータ、流量制御弁、又は開閉バルブである。本実施形態において、蒸発管51Aa〜51Daは、個々に独立してタンク47aに流体的に接続される。蒸発管51Ab〜51Dbは、個々に独立してタンク47bに流体的に接続される。また、蒸発管51Aa〜51Daは、タンク47a及び供給経路20に対して並列に配置される。蒸発管51Ab〜51Dbは、タンク47b及び供給経路20に対して並列に配置される。被加熱媒体(水)の熱対流及び/又は外部との差圧などを利用してポンプ52Aa〜52Da及び52Ab〜52Dbの少なくとも1つを省いてもよい。
In the present embodiment, the circulation pipes 48Aa and 48Ab, 48Ba and 48Bb, 48Ca and 48Cb, 48Da and 48Db are fluidly connected to the
図7に示すように、蒸発管51Aaと蒸発管51Abと第1放熱部13Aとを含んで第2熱交換器42が構成される。同様に、蒸発管51Baと蒸発管51Bbと第2放熱部13Bとを含んで第3熱交換器43が構成される。蒸発管51Caと蒸発管51Cbと第3放熱部13Cとを含んで第4熱交換器44が構成される。蒸発管51Daと蒸発管51Dbと第4放熱部13Dとを含んで第5熱交換器45が構成される。第2〜第5熱交換器42〜45は、低温の流体(蒸発管51A〜51D内の水)と高温の流体(ヒートポンプ10内の作動流体)とが対向して流れる向流型の熱交換方式を有することができる。あるいは、第2〜第5熱交換器42〜45は、高温流体と低温流体とが並行して流れる並行流型の熱交換方式を有してもよい。第2〜第5熱交換器42〜45の熱交換構造として、公知の様々なものを採用することができる。ヒートポンプ10の各放熱部13A,13B,13C,13Dの配管と、蒸発管51Aa及び51Ab,51Ba及び51Bb,51Ca及び51Cb,51Da及び51Dbとは互いに接触あるいは隣接して配置される。
As shown in FIG. 7, the
本実施形態において、熱源100からの加熱された水(heated water)が流れる経路201は、図7に示すように、熱源100からの温水(heated water)の実質的な出力先を、蒸発ユニット22a及び蒸発ユニット22bの間で選択的に切り換える切換器としての弁220を有する。また、経路201は、タンク203と蒸発ユニット(22a及び22b)との間に配置された分岐経路201a及び201bを有する。分岐経路201aは、弁220と蒸発ユニット22aのタンク47aとの間で流体的に接続される。分岐経路201bは、弁220と蒸発ユニット22bのタンク47bとの間で流体的に接続される。
In the present embodiment, the
熱供給ユニット90に向かう温水が流れる経路210は、図7に示すように、温水の供給元を、蒸発ユニット22a及び蒸発ユニット22bの間で選択的に切り換える切換器としての弁225を有する。また、経路210は、蒸発ユニット(22a及び22b)と熱供給ユニット90のタンク(110A、110B)との間に配置された分岐経路210a及び210bを有する。分岐経路210aは、蒸発ユニット22aのタンク47aと弁225との間で流体的に接続される。分岐経路201bは、蒸発ユニット22bのタンク47bと弁225との間で流体的に接続される。
As shown in FIG. 7, the
加温部21からの温水が流れる経路202は、図7に示すように、加温部21からの温水(heated water)の実質的な出力先を、蒸発ユニット22a及び蒸発ユニット22bの間で選択的に切り換える切換器としての弁230を有する。また、経路202は、加温部21と蒸発ユニット(22a及び22b)との間に配置された分岐経路202a及び202bを有する。分岐経路202aは、弁230と蒸発ユニット22aのタンク47aとの間で流体的に接続される。分岐経路202bは、弁230と蒸発ユニット22bのタンク47bとの間で流体的に接続される。
As shown in FIG. 7, the
蒸発部22からの蒸気が流れるダクト23は、図7に示すように、温水の供給元を、蒸発ユニット22a及び蒸発ユニット22bの間で選択的に切り換える切換器としての弁240を有する。また、ダクト23は、蒸発ユニット(22a及び22b)と圧縮機30との間に配置された分岐経路23a及び23bを有する。分岐経路23aは、蒸発ユニット22aのタンク47aと弁240との間で流体的に接続される。分岐経路23bは、蒸発ユニット22bのタンク47bと弁240との間で流体的に接続される。
As shown in FIG. 7, the
本実施形態において、システムS2は、図2A〜2Eに示したA1フェーズ〜A4フェーズを、蒸発ユニット22a又は蒸発ユニット22bを選択的に主体にして、実行することができる。制御装置70は、所定の条件に基づいて、弁220、225、230、235、及び240を制御することができる。
In the present embodiment, the system S2 can execute the A1 phase to the A4 phase shown in FIGS. 2A to 2E with the
図8A、8B及び8Cは、蒸気生成システムS2の運転状態をそれぞれ示す模式図である。 8A, 8B, and 8C are schematic diagrams respectively showing the operation state of the steam generation system S2.
図8Aにおいて、蒸発ユニット22aのタンク47a内の温水が、TA1未満になると、そのタンク47aから経路210を介して熱供給ユニット90のタンクに温水が導入される(例えば、蒸発ユニット22aが、図2Dに示したA3フェーズからA4フェーズに移行した状態と同様である。)。タンク47a内の水温は、センサ60a(図7参照)からの情報に基づいて計測することができる。本実施形態において、システムS2は、図8Aに示すように、タンク47aから熱供給ユニット90への温水供給と並行して、蒸発ユニット22b(タンク47b)を主体として、図2A〜2Cに示したA1フェーズ〜A3フェーズを実行することができる。
In FIG. 8A, when the hot water in the
具体的には、図8Aに示すように、制御装置70は、弁225を制御して、熱供給ユニット90に対する温水の供給元を蒸発ユニット22aのタンク47aに切り換える。これにより、蒸発ユニット22aで使用された比較的低温の温水が分岐経路210aを介して熱供給ユニット90に導かれる。また、制御装置70は、弁220を制御して、熱源100からの温水の実質的な出力先を、蒸発ユニット22bのタンク47bに切り換える。これにより、熱源100からの比較的高温の温水が分岐経路201bを介してタンク47bに導かれる。また、制御装置70は、弁235を制御して、圧縮機30による蒸気の吸引元を蒸発ユニット22bのタンク47bに切り換える。これにより、タンク47bからの蒸気が分岐経路23bを介して圧縮機30に導かれる。圧縮機30による吸引作用により、タンク47b内の温水が減圧沸騰する。制御装置70は、弁240を制御して、ノズル35への温水の供給元を蒸発ユニット22bのタンク47bに切り換える。これにより、蒸発ユニット22bのタンク47bからの温水が分岐経路36bを介してノズル35に導かれる。
Specifically, as shown in FIG. 8A, the
同様に、図8Bにおいて、蒸発ユニット22bのタンク47b内の温水が、TA1未満になると、システムS2は、タンク47bから熱供給ユニット90への温水供給と並行して、蒸発ユニット22a(タンク47a)を主体として、図2A〜2Cに示したA1フェーズ〜A3フェーズを実行することができる。タンク47b内の水温は、センサ60b(図7参照)からの情報に基づいて計測することができる。
Similarly, in FIG. 8B, when the hot water in the
具体的には、図8Bに示すように、制御装置70は、弁225を制御して、熱供給ユニット90に対する温水の供給元を蒸発ユニット22bのタンク47bに切り換える。これにより、蒸発ユニット22bで使用された比較的低温の温水が分岐経路210bを介して熱供給ユニット90に導かれる。また、制御装置70は、弁220を制御して、熱源100からの温水の実質的な出力先を、蒸発ユニット22aのタンク47aに切り換える。これにより、熱源100からの比較的高温の温水が分岐経路201aを介してタンク47aに導かれる。また、制御装置70は、弁235を制御して、圧縮機30による蒸気の吸引元を蒸発ユニット22aのタンク47aに切り換える。これにより、タンク47aからの蒸気が分岐経路23aを介して圧縮機30に導かれる。圧縮機30による吸引作用により、タンク47a内の温水が減圧沸騰する。制御装置70は、弁240を制御して、ノズル35への温水の供給元を蒸発ユニット22aのタンク47aに切り換える。これにより、蒸発ユニット22aのタンク47aからの温水が分岐経路36aを介してノズル35に導かれる。
Specifically, as shown in FIG. 8B, the
このように、本実施形態によれば、一方のタンク47a(又はタンク47b)からの温度降下した温水を熱供給ユニット90に供給するのと並行して、他方のタンク47b(又はタンク47a)を使用して蒸気生成プロセスを実行できる。その結果、蒸発部(蒸発ユニット22a、22b)で使用された温水を排出するときに、蒸気生成プロセスが中断するのを防止できる。すなわち、蒸発ユニット22aと蒸発ユニット22bとを交互に使用することにより、熱源100からの比較的高温の温水から継続的に蒸気を生成することができる。
Thus, according to the present embodiment, the
本実施形態において、ヒートポンプ10を使用した蒸気生成プロセスは任意のタイミングで実行できる。例えば、図8Cに示すように、熱源100からの温水を蒸発部22bのタンク47bに貯溜している間に、ヒートポンプ10と蒸発部22a(タンク47a)を使用して、蒸気を生成することができる。
In the present embodiment, the steam generation process using the
具体的には、図8Cにおいて、制御装置70は、弁220を制御して、熱源100からの温水を蒸発ユニット22bのタンク47bに貯溜する。また、制御装置70は、ヒートポンプ10を稼動するとともに、弁230を制御して、加温部21で加熱された水を他方の蒸発ユニット22bのタンク47aに導く。図8Cにおいて、ヒートポンプ10からの伝達熱とタンク47aの内部空間の減圧とによって、蒸発ユニット22bの温水を蒸発させることができる。
Specifically, in FIG. 8C, the
本実施形態において、ヒートポンプ10を使用した蒸気生成のタイミングは、図8Cの例に限定されない。例えば、システムS2は、熱源100からの温水供給が停止しているときに、ヒートポンプ10を使用して蒸気を生成することができる。このとき、ヒートポンプ10は、熱供給ユニット90のタンクに貯溜された温水を熱源として稼動される。
In the present embodiment, the timing of steam generation using the
本実施形態によれば、熱源100から温水が連続供給される間は、蒸発ユニット22a及び22bを交互に使用して継続的に蒸気を生成し、熱源100からの温水供給が中断している間は、ヒートポンプ10を使用して継続的に蒸気を生成することができる。したがって、このシステムS2は、熱源100からの温水供給のタイミングに対して高い許容能力を有する。
According to the present embodiment, while the hot water is continuously supplied from the
なお、図7において、蒸発ユニット22a及び22bは、圧縮機30を共有している。しかしながら、蒸発ユニット22a及び蒸発ユニット22bのそれぞれが圧縮機を有することもできる。
In FIG. 7, the
次に、第3実施形態について図面を参照して説明する。 Next, a third embodiment will be described with reference to the drawings.
図9は、第3実施形態にかかる蒸気生成システムS3を示す概略図である。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。 FIG. 9 is a schematic diagram showing a steam generation system S3 according to the third embodiment. In the following description, the same components as those in the above embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted or simplified.
図9に示すように、蒸気生成システムS3は、第1実施形態と異なり、経路201から分岐した経路250が設けられている。また、経路201には、センサ252と、弁254とが設けられている。経路250は、熱源100と熱供給ユニット90との間で実質的に直接的にかつ流体的に接続されている。本実施形態において、経路250は、弁254と熱供給ユニット90の第1タンク110Aとの間で流体的に接続されている。センサ252は、経路201上でありかつ弁254の上流位置に配置され、熱源100からの温水の出力温度に相当する情報を計測する。弁254は、センサ252の計測結果に基づいて、熱源100からの温水の実質的な出力先を、蒸発部22のタンク47と熱供給ユニット90の第1タンク110Aとの間で切り換えることができる。
As shown in FIG. 9, the steam generation system S3 is provided with a
本実施形態において、熱源100からの温水の出力温度が比較的高い場合には、タンク203を介して熱源100からの温水が蒸発部22のタンク47に導かれる。すなわち、制御装置70は、弁254を制御して、熱源100からの温水の実質的な出力先を蒸発部22のタンク47(本実施形態ではタンク47の手前のタンク203)に切り換える。一方、熱源100からの温水の出力温度が比較的低い場合には、経路250を介して熱源100からの温水が熱供給ユニット90の第1タンク110Aに導かれる。すなわち、制御装置70は、弁254を制御して、熱源100からの温水の実質的な出力先を熱供給ユニット90の第1タンク110Aに切り換える。経路250を介して第1タンク110Aに供給された温水は第1タンク110Aに貯溜される。第1タンク110Aに貯溜された温水は、ヒートポンプ10を用いた蒸気生成の際に、熱源として使用される。
In the present embodiment, when the output temperature of the hot water from the
このように、本実施形態によれば、熱源100からの温水のうち、図2A〜2Cに示した減圧効果を使用した蒸気の直接的生成に適した温度を有する温水だけを選択的に使用することができる。このシステムS3は、熱源100からの温水の温度変動に対して高い許容能力を有する。これは、熱エネルギー効率の向上に有利である。
As described above, according to the present embodiment, only hot water having a temperature suitable for direct generation of steam using the decompression effect shown in FIGS. be able to. This system S3 has a high tolerance for the temperature fluctuation of the hot water from the
なお、本実施形態において、熱源100からの温水の出力温度が著しく低い場合に、熱供給ユニット90の第1タンク110Aへの温水の導入を回避することができる形態を採用することができる。例えば、熱利用が難しい熱源100からの水が流れる、経路250とは別の分岐経路を設けることができる。
In this embodiment, when the output temperature of the hot water from the
なお、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた形態を採用することも可能である。 In addition, it is also possible to employ | adopt the form which combined 2nd Embodiment and 3rd Embodiment.
次に、第4実施形態について図面を参照して説明する。 Next, a fourth embodiment will be described with reference to the drawings.
図10は、第4実施形態にかかる蒸気生成システムS4を示す概略図である。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。 FIG. 10 is a schematic diagram showing a steam generation system S4 according to the fourth embodiment. In the following description, the same components as those in the above embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted or simplified.
図10に示すように、蒸気生成システムS4において、第1及び第2実施形態と異なり、熱供給ユニット90が複数の放熱部を有し、ヒートポンプ10が複数の吸熱部を有する。熱源100、及び蒸発部22を含む供給経路20の構成は、第1実施形態のそれと概ね同様である。
As shown in FIG. 10, in the steam generation system S4, unlike the first and second embodiments, the
本実施形態において、ヒートポンプ10は、4つの吸熱部11A,11B,11C,11Dを有する。また、ヒートポンプ10の膨張部14は、4つの減圧制御弁400A,400B,400C,400Dを有する。他の実施形態において、吸熱部及び減圧制御弁の数を、2、3、又は5以上とすることが可能である。
In the present embodiment, the
ヒートポンプ10の主経路15は、吸熱部11A〜11Dに向かう作動媒体の流れを分岐する分岐経路15A,15B,15C,15Dを有する。分岐経路15A〜15Dには、減圧制御弁400A〜400Dがそれぞれ配置される。減圧制御弁400Aの減圧比が最も低く設定される(低レベル)。減圧制御弁400Bの減圧比が2番目に低く設定される(中低レベル)。減圧制御弁400B、減圧制御弁400C(中高レベル)、減圧制御弁400D(高レベル)の順に、減圧比が高くなる。
The
なお、図10に示すように、供給経路111又は放熱経路129に、タンク110からの媒体(温水)の温度及び必要に応じてその媒体の流量を計測するセンサ128を配置することができる。この場合、センサ128の計測結果に基づいて、減圧制御弁400A〜400Dの減圧比を制御することができる。放熱部91A〜91Dの段間に、センサ128を配置することも可能である。
As shown in FIG. 10, a
吸熱部11A〜11Dは、減圧制御弁400A〜400Dを介して分岐経路15A〜15Dと流体的に接続される並列経路(第1並列経路)の一部である。ヒートポンプ10の主経路15はさらに、吸熱部11A〜11Dに流体的にそれぞれ接続される並列経路(第2並列経路)15E,15F,15G,15Hを有する。再生器18において、バイパス経路17の配管の一部と、経路15E〜15Hの配管の一部とが熱的に接続されている。例えば、両配管が互いに接触あるいは隣接して配置されている。経路15E,15F,15G,15Hは、導入経路15J,15K,15L,15Mにそれぞれ流体的に接続され、その経路15J〜15Mを介して、第4圧縮部12D、第3圧縮部12C、第2圧縮部12B、第1圧縮部12Aにそれぞれ流体的に接続されている。
The
本実施形態において、経路15Eの再生器18における熱交換スパン(バイパス経路17を流れる作動媒体からの熱が主経路15を流れる作動媒体に伝わる熱交換のスパン)が最も短い。経路15Fの再生器18における熱交換スパンが2番目に短い。経路15F、15G、15Hの順に、スパンが長くなる。バイパス経路17を流れる作動媒体の温度が一定とすると、熱交換のスパンが長いほど主経路15(15E〜15H)を流れる作動媒体に伝わる熱量(熱交換量)が多い。
In the present embodiment, the heat exchange span in the
熱供給ユニット90は、タンク110、ポンプ121、及び放熱経路129を有する。放熱経路129は、直列に並ぶ4つの放熱部91A,91B,91C,91Dを有する。放熱部91Aが最も上流側に位置する。放熱部91A、放熱部91B、放熱部91C、放熱部91Dの順に、媒体の流れに沿って並ぶ。放熱部91A〜91Dは、吸熱部11A〜11Dとそれぞれ熱的に接続されている。
The
熱供給ユニット90のタンク110には、蒸発部22のタンク47からの温水が貯溜される。タンク110からの媒体(温水)は、放熱経路129を流れる。放熱部91Aを流れる媒体からの熱が吸熱部11Aを流れる作動媒体に伝わる。放熱部91Aからの放熱した媒体は放熱部91Bに導入される。以後、放熱部91B、放熱部91C、放熱部91Dを流れる媒体からの熱が吸熱部11B、吸熱部11C、吸熱部11Dを流れる作動媒体にそれぞれ伝わる。放熱部91Aを流れる媒体の温度が最も高い。放熱部91Bを流れる媒体の温度が2番目に高い。放熱部91B、放熱部91C、放熱部91Dの順に、媒体の温度が低くなる。
Hot water from the
放熱部91Aからの熱を受け取った吸熱部11Aを流れる作動媒体は、他の吸熱部11B〜11Dに比べて高い温度を有する。また、低レベルの減圧比に設定された減圧制御弁400Aからの作動媒体は、他の吸熱部11B〜11Dに比べて高い圧力を有する。図10に示すように、経路15Eを流れる吸熱部11Aからの作動媒体は、再生器18及び経路15Jを経て、第4圧縮部12Dに導入される。第4圧縮部12Dによってその作動媒体が1段圧縮される(図3A参照)。
The working medium flowing through the
放熱部91Bからの熱を受け取った吸熱部11Bを流れる作動媒体は、吸熱部11Aの次に高い温度を有する。また、中低レベルの減圧比に設定された減圧制御弁400Bからの作動媒体は、吸熱部11Bの次に高い圧力を有する。図10に示すように、経路15Fを流れる吸熱部11Bからの作動媒体は、再生器18及び経路15Kを経て、第3圧縮部12Cに導入される。第3及び第4圧縮部12C,12Dによってその作動媒体が2段圧縮される(図3B参照)。
The working medium flowing through the heat absorbing unit 11B that has received heat from the heat radiating unit 91B has the next highest temperature after the
同様に、経路15Gを流れる吸熱部11Cからの作動媒体は、再生器18及び経路15Lを経て、第2圧縮部12Bに導入される。第2、第3、及び第4圧縮部12B,12C,12Dによってその作動媒体が3段圧縮される(図3C参照)。また、経路15Hを流れる吸熱部11Dからの作動媒体は、再生器18及び経路15Mを経て、第1圧縮部12Aに導入される。第1、第2、第3、及び第4圧縮部12A,12B,12C,12Dによってその作動媒体が4段圧縮される(図3D参照)。
Similarly, the working medium from the heat absorption part 11C flowing through the path 15G is introduced into the
本実施形態によれば、ヒートポンプ10の吸熱部11A〜11Dに対して、異なる温度の温熱(熱供給ユニット90からの温水)が供給される。すなわち、熱供給ユニット90からの媒体(温水)は、吸熱部11Aに対して高温放熱を行う。放熱によって温度降下した吸熱部11Aからの媒体は、吸熱部11Bに対して中高温放熱を行う。以後、熱供給ユニット90からの媒体は、吸熱部11Cに対して中低温放熱を行い、吸熱部11Dに対して低温放熱を行う。その結果、ヒートポンプ10において、温熱の供給温度に応じて分かれた各経路を作動媒体が流れ、これにより、ヒートポンプ10からの放熱温度が所定レベルに保たれる。すなわち、ヒートポンプ10が外部から受け取る熱量の変化に応じて、最適化された各ルートを作動媒体が流れる。したがって、この蒸気生成システムS4は、ヒートポンプ10に供給される温熱の許容温度範囲が広く、また、その温熱温度の変動に好ましく対応可能である。
According to the present embodiment, the
なお、上記の各実施形態において、タンク、及び熱交換部の少なくとも1つに対して蓄熱部を設けることができる。蓄熱部は、タンク又は熱交換部の特性に応じて、冷熱を蓄える蓄熱材又は温熱を蓄える蓄熱材を有することができる。各システムの仕様に応じて、蓄熱材の材料特性が定められる。蓄熱材として、例えば、液体−固体の相変化を伴って蓄熱及び放熱する潜熱蓄熱材を適用することができる。潜熱蓄熱材は、凝固する際に冷熱を蓄え、融解する際に冷熱を放出する。潜熱蓄熱材としては、例えば、酢酸ナトリウム三水和物、アルカン類等の炭化水素、ワックス系(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等)等が挙げられる。アルカン類は、目標の融点となるように、側鎖の水素を水酸基に置換した物質を構築するなどにより、分子の大きさが適宜調節することができる。潜熱蓄熱材は、相変化に伴う体積変化が小さく、装置のコンパクト化に有利である。蓄熱材として、顕熱蓄熱材、化学反応蓄熱材等の他の物質を用いることもできる。蓄熱材を用いた蓄熱を利用することにより、システムのピークパワー及び平均消費電力の抑制、蒸気・冷熱需要への柔軟な対応、及び/又は蒸気生成プロセスの立ち上がり時間の短縮が可能である。 In each of the above embodiments, a heat storage unit can be provided for at least one of the tank and the heat exchange unit. The heat storage unit can have a heat storage material that stores cold or a heat storage material that stores warm heat according to the characteristics of the tank or the heat exchange unit. The material characteristics of the heat storage material are determined according to the specifications of each system. As the heat storage material, for example, a latent heat storage material that stores and radiates heat with a liquid-solid phase change can be applied. The latent heat storage material stores cold heat when solidifying and releases cold heat when melted. Examples of the latent heat storage material include hydrocarbons such as sodium acetate trihydrate and alkanes, wax systems (paraffin wax, microcrystalline wax, etc.), and the like. Alkanes can be appropriately adjusted in molecular size, for example, by constructing a substance in which hydrogen in the side chain is substituted with a hydroxyl group so as to achieve a target melting point. The latent heat storage material has a small volume change accompanying the phase change, and is advantageous for downsizing the apparatus. Other materials such as a sensible heat storage material and a chemical reaction heat storage material can also be used as the heat storage material. By utilizing heat storage using a heat storage material, it is possible to suppress peak power and average power consumption of the system, flexibly respond to steam / cold heat demand, and / or shorten the rise time of the steam generation process.
上記説明において使用した数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。 The numerical value used in the above description is an example, and the present invention is not limited to this.
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。上記説明において使用した数値は一例であって、本発明はこれに限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の請求の範囲によってのみ限定される。 The preferred embodiments of the present invention have been described above, but the present invention is not limited to these embodiments. The numerical value used in the above description is an example, and the present invention is not limited to this. Additions, omissions, substitutions, and other modifications can be made without departing from the spirit of the present invention. The present invention is not limited by the above description, but only by the appended claims.
S1〜S4…蒸気生成システム、10,101…ヒートポンプ、11…吸熱部、11A〜11D…吸熱部(第1並列経路、第1機構)、12…圧縮部、13A〜13F…放熱部、14…膨張部、15…主経路、15A〜15D…分岐経路(第1機構)、15E〜15H…第2並列経路、15J〜15M…導入経路(第1機構)、17…バイパス経路、18…再生器、20…供給経路(第2経路)、21…加温部、22…蒸発部、22a,22b…蒸発ユニット、23…ダクト、30…圧縮機(減圧装置)、41〜45…熱交換器、47…タンク(蒸発タンク)、51A〜51D…蒸発管、60,60a,60b,71,72,128,252…センサ、70…制御装置、90…熱供給ユニット、91…放熱部、100…熱源、110,110A,110B…タンク、111…供給経路、120…循環経路(第3経路)、129…放熱経路(第3経路)、121…ポンプ、122,128…センサ(第1機構、第2機構)、125,126,220,225,230,235,240,254,301〜303…弁、201…経路(第1経路)、202…経路、203…タンク(第1貯溜タンク)、210…経路(第2経路)、250…経路(第4経路)、400,400A〜400D…減圧制御弁(第1機構)、501〜504…弁(第2機構)、521〜524…弁(切換装置、第1機構)。 S1 to S4 ... Steam generation system, 10, 101 ... Heat pump, 11 ... Endothermic part, 11A to 11D ... Endothermic part (first parallel path, first mechanism), 12 ... Compression part, 13A-13F ... Radiation part, 14 ... Expansion part, 15 ... main path, 15A-15D ... branch path (first mechanism), 15E-15H ... second parallel path, 15J-15M ... introduction path (first mechanism), 17 ... bypass path, 18 ... regenerator , 20 ... Supply path (second path), 21 ... Heating section, 22 ... Evaporating section, 22a, 22b ... Evaporating unit, 23 ... Duct, 30 ... Compressor (decompression device), 41-45 ... Heat exchanger, 47 ... Tank (evaporation tank), 51A to 51D ... Evaporation pipe, 60, 60a, 60b, 71, 72, 128, 252 ... Sensor, 70 ... Control device, 90 ... Heat supply unit, 91 ... Heat radiation unit, 100 ... Heat source , 110, 110 , 110B ... tank, 111 ... supply path, 120 ... circulation path (third path), 129 ... heat dissipation path (third path), 121 ... pump, 122, 128 ... sensors (first mechanism, second mechanism), 125 , 126, 220, 225, 230, 235, 240, 254, 301 to 303 ... valves, 201 ... route (first route), 202 ... route, 203 ... tank (first storage tank), 210 ... route (second) Route), 250 ... route (fourth route), 400, 400A to 400D ... pressure reducing control valve (first mechanism), 501 to 504 ... valve (second mechanism), 521-524 ... valve (switching device, first mechanism) ).
Claims (5)
前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、
第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、
前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、
加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、
前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、
前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、
前記蒸発タンク内の前記第2媒体の温度に相当する情報を計測する第1センサと、
前記第1センサの計測結果に基づいて、少なくとも前記ヒートポンプの運転と前記熱供給ユニットの運転とを制御する制御装置と、
を備え、
前記減圧装置は、
多段圧縮構造を有する圧縮機と、
前記第1センサの計測結果に基づいて、前記蒸発タンクからの前記第2媒体を前記圧縮機のいずれかの段に選択的に導く切換器と、を有することを特徴とする蒸気生成システム。 A heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part;
A heat supply unit for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump;
An evaporation tank that temporarily stores the second medium, and an evaporation section thermally connected to the heat dissipation section of the heat pump;
A decompression device that decompresses the internal space of the evaporation tank, and the decompression device that evaporates the second medium in the evaporation unit by at least one of the decompression of the internal space and heat transferred from the heat pump;
A heat source for outputting the heated second medium;
A first path through which the second medium from the heat source flows and in fluid communication with the evaporation tank;
A second path through which the second medium flows and in fluid communication with the heat supply unit;
A first sensor for measuring information corresponding to the temperature of the second medium in the evaporation tank;
A control device that controls at least the operation of the heat pump and the operation of the heat supply unit based on the measurement result of the first sensor;
Equipped with a,
The decompressor is
A compressor having a multistage compression structure;
The first based on the sensor measurement results, the steam generation system of the second medium, characterized in Rukoto to have a, and selectively direct changer to one of the stages of the compressor from the evaporator tank .
前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、
第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、
前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、
加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、
前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、
前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、
前記蒸発タンク内の前記第2媒体の温度に相当する情報を計測する第1センサと、
前記第1センサの計測結果に基づいて、少なくとも前記ヒートポンプの運転と前記熱供給ユニットの運転とを制御する制御装置と、
を備え、
前記蒸発部は、各々が前記蒸発タンクと前記第1センサとを有する複数の蒸発ユニットを有し、前記熱源からの前記第2媒体の実質的な出力先が前記複数の蒸発ユニットの間で切り換わることを特徴とする蒸気生成システム。 A heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part;
A heat supply unit for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump;
An evaporation tank that temporarily stores the second medium, and an evaporation section thermally connected to the heat dissipation section of the heat pump;
A decompression device that decompresses the internal space of the evaporation tank; and the decompression device that evaporates the second medium in the evaporation unit by at least one of the decompression of the internal space and heat transferred from the heat pump
A heat source for outputting the heated second medium;
A first path through which the second medium from the heat source flows and in fluid communication with the evaporation tank;
A second path through which the second medium flows and in fluid communication with the heat supply unit;
A first sensor for measuring information corresponding to the temperature of the second medium in the evaporation tank;
A control device that controls at least the operation of the heat pump and the operation of the heat supply unit based on the measurement result of the first sensor;
With
The evaporation section includes a plurality of evaporation units each having the evaporation tank and the first sensor, and a substantial output destination of the second medium from the heat source is switched between the plurality of evaporation units. Steam generation system characterized by changing .
前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、
第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、
前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、
加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、
前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、
前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、
を備え、
前記熱供給ユニットは、前記第2経路を介して前記蒸発タンクと流体的につながり、前記第2媒体を一時的に貯溜する第2貯溜タンクと、前記第2貯溜タンクからの前記第2媒体が流れる第3経路であり、前記第3経路を流れる前記第2媒体からの熱が前記ヒートポンプの前記吸熱部を流れる前記第1媒体に伝わる前記第3経路と、を有し、
前記熱源と前記第2貯溜タンクとの間で流体的に接続された第4経路と、
前記熱源からの前記第2媒体の出力温度に相当する情報を計測する第2センサと、
前記第2センサの計測結果に基づいて、前記熱源からの前記第2媒体の実質的な出力先を、前記蒸発タンクと前記第2貯溜タンクとの間で切り換える弁と、をさらに備えることを特徴とする蒸気生成システム。 A heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part;
A heat supply unit for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump;
An evaporation tank that temporarily stores the second medium, and an evaporation section thermally connected to the heat dissipation section of the heat pump;
A decompression device that decompresses the internal space of the evaporation tank, and the decompression device that evaporates the second medium in the evaporation unit by at least one of the decompression of the internal space and heat transferred from the heat pump;
A heat source for outputting the heated second medium;
A first path through which the second medium from the heat source flows and in fluid communication with the evaporation tank;
A second path through which the second medium flows and in fluid communication with the heat supply unit;
With
The heat supply unit is fluidly connected to the evaporation tank through the second path, and a second storage tank that temporarily stores the second medium, and the second medium from the second storage tank A third path through which the heat from the second medium flowing through the third path is transferred to the first medium flowing through the heat absorption part of the heat pump, and
A fourth path fluidly connected between the heat source and the second storage tank;
A second sensor for measuring information corresponding to an output temperature of the second medium from the heat source;
And a valve that switches a substantial output destination of the second medium from the heat source between the evaporation tank and the second storage tank based on a measurement result of the second sensor. Steam generation system.
前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、
第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、
前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、
加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、
前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、
前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、
前記ヒートポンプの前記吸熱部に供給される前記熱供給ユニットからの熱媒の温度及び流量の少なくとも一方に応じて、前記ヒートポンプの前記膨張部における減圧比と前記ヒートポンプの前記圧縮部に対する前記第1媒体の入力位置との少なくとも一方を制御する第1機構と、を備え、
前記第1機構は、前記吸熱部に向かう前記第2媒体の流れを分岐する分岐経路と、前記膨張部の一部として、前記分岐経路のそれぞれに配置される減圧弁と、少なくとも一部が前記吸熱部に配置され、前記分岐経路と流体的に接続される第1並列経路であり、前記熱供給ユニットと順に熱的に接続される前記第1並列経路と、前記第1並列経路のそれぞれを前記圧縮部のいずれかの段に流体的に接続する導入経路と、を有し、
前記ヒートポンプは、前記蒸発部に流入する前の前記第2媒体に前記第1媒体からの熱が伝わる加温部と、前記圧縮部からの前記第1媒体の一部が前記加温部を迂回するバイパス経路と、前記バイパス経路内の前記第1媒体からの熱が前記吸熱部と前記圧縮部との間の前記第1媒体に伝わる再生器と、をさらに有し、
少なくとも一部が前記再生器に配置され、前記第1並列経路に流体的に接続される第2並列経路をさらに備えることを特徴とする蒸気生成システム。 A heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part;
A heat supply unit for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump;
An evaporation tank that temporarily stores the second medium, and an evaporation section thermally connected to the heat dissipation section of the heat pump;
A decompression device that decompresses the internal space of the evaporation tank, and the decompression device that evaporates the second medium in the evaporation unit by at least one of the decompression of the internal space and heat transferred from the heat pump;
A heat source for outputting the heated second medium;
A first path through which the second medium from the heat source flows and in fluid communication with the evaporation tank;
A second path through which the second medium flows and in fluid communication with the heat supply unit;
The first medium for the decompression ratio in the expansion part of the heat pump and the compression part of the heat pump according to at least one of the temperature and flow rate of the heat medium from the heat supply unit supplied to the heat absorption part of the heat pump A first mechanism that controls at least one of the input position of
The first mechanism includes: a branch path that branches the flow of the second medium toward the heat absorption part; a decompression valve that is disposed in each of the branch paths as a part of the expansion part; and at least a part of the first mechanism Each of the first parallel path, which is disposed in the heat absorption unit and is fluidly connected to the branch path, and which is thermally connected to the heat supply unit in order, and the first parallel path. An introduction path fluidly connected to any stage of the compression section,
The heat pump includes a heating unit that transmits heat from the first medium to the second medium before flowing into the evaporation unit, and a part of the first medium from the compression unit bypasses the heating unit. And a regenerator in which heat from the first medium in the bypass path is transferred to the first medium between the heat absorption part and the compression part,
A steam generation system , further comprising a second parallel path disposed at least in part in the regenerator and fluidly connected to the first parallel path .
前記ヒートポンプの前記吸熱部に熱を供給する熱供給ユニットと、
第2媒体を一時的に貯溜する蒸発タンクを有し、前記ヒートポンプの前記放熱部に熱的に接続された蒸発部と、
前記蒸発タンクの内部空間を減圧する減圧装置であり、前記内部空間の前記減圧と前記ヒートポンプからの伝達熱との少なくとも1つによって前記蒸発部における前記第2媒体が蒸発する前記減圧装置と、
加熱された前記第2媒体を出力する熱源と、
前記熱源からの前記第2媒体が流れ、前記蒸発タンクと流体的につながる第1経路と、
前記第2媒体が流れ、前記熱供給ユニットと流体的につながる第2経路と、
を備え、
前記熱供給ユニットは、前記第2経路を介して前記蒸発タンクと流体的につながり、前記第2媒体を一時的に貯溜する第2貯溜タンクと、前記第2貯溜タンクからの前記第2媒体が流れる第3経路であり、前記第3経路を流れる前記第2媒体からの熱が前記ヒートポンプの前記吸熱部を流れる前記第1媒体に伝わる前記第3経路と、を有し、
前記第2貯溜タンクは、前記第3経路を介して前記第2媒体が行き来する関係にある第1サブタンク及び第2サブタンクを含み、
前記第1サブタンク及び前記第2サブタンクの一方から前記第3経路に供給された前記第2媒体は、前記第1サブタンク及び前記第2サブタンクの他方に戻ることを特徴とする蒸気生成システム。 A heat pump through which the first medium flows, the heat pump having a heat absorption part, a compression part, a heat radiation part, and an expansion part;
A heat supply unit for supplying heat to the heat absorption part of the heat pump;
An evaporation tank that temporarily stores the second medium, and an evaporation section thermally connected to the heat dissipation section of the heat pump;
A decompression device that decompresses the internal space of the evaporation tank; and the decompression device that evaporates the second medium in the evaporation unit by at least one of the decompression of the internal space and heat transferred from the heat pump
A heat source for outputting the heated second medium;
A first path through which the second medium from the heat source flows and in fluid communication with the evaporation tank;
A second path through which the second medium flows and in fluid communication with the heat supply unit;
With
The heat supply unit is fluidly connected to the evaporation tank through the second path, and a second storage tank that temporarily stores the second medium, and the second medium from the second storage tank A third path through which the heat from the second medium flowing through the third path is transferred to the first medium flowing through the heat absorption part of the heat pump, and
The second storage tank includes a first sub-tank and a second sub-tank in which the second medium is in a relationship of going back and forth through the third path,
The first sub-tank and the second medium supplied to the third path from one of the second sub-tank, the vapor generation system, characterized in Rukoto back to the other of the first sub-tank and the second sub-tank.
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