JP5140786B1 - 弦張力支持構造 - Google Patents

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Abstract

エレキギター(1)のネック(3)は木質素材からなる第1ネック部材(31)と金属素材からなる第2ネック部材(33)から構成されている。第2ネック部材(33)は、弦(10)が張られているネック(3)のナット(5)からボディ(3)のブリッジ(8)の間に亘る状態に配置され、第1ネック部材(31)およびボディ(3)のそれぞれに対して、複数の箇所で部分的に固定されている。弦(10)は第2ネック部材(33)の両端の間に張られた状態になり、第1ネック部材(31)を介して弦振動が効率良くピックアップの側に伝えられるので、良好な音質状態を維持できる。また、第2ネック部材(33)によってボディ(3)から突出しているネック本体部分(3A)が補強されるので、ネック本体部分(3A)に反り等の変形が生ずることも防止できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エレキギターおよびエレキベースにおいて、弦振動を効率良く伝達して音質を良好な状態に維持でき、しかも、ネックの反り等の変形を防止あるいは抑制可能な弦張力支持構造(ストリングテンションブリッジ)に関する。
エレキギター、エレキベースは、一般に、木質素材からなるボディに木質素材からなる細長いネックが固定され、ボディ表面に固定したブリッジと、ネックの先端に固定したナットの間に複数本の弦が張られた構成となっている。弦の張力、環境温度・湿度の変化等に起因して、ネックに、指板側が凹になる「順反り」と呼ばれる反り、指板側が凸となる「逆反り」と呼ばれる反り、ねじれ等の変形が生ずることがある。ネックの反り等の変形を防止するために、従来においては、ネックにネック補強部材を取り付けてネックの剛性を高めるようにしている。
特許文献1(実開平07−34483号公報)に開示の矯正装置では、アジャスティングロッドと呼ばれる補強部材をネックに装着し、アジャスティングロッドの張力を調整することでネックの反りを防止あるいは矯正している。
特許文献2(実開昭63−191387号公報)に開示のネック反り防止構造では、細長い板状の金属補強部材をネックに装着することでネックの反りを防止している。特許文献3(特開2001−13957号公報)に開示のネックの補強装置では、板金製の補強部材をネック内に埋め込むことによりネックの剛性、強度を高めてネックの反りなどの変形を防止している。
特許文献4(特開平02−73295号公報)に開示の弦楽器では、補強用の鋳造構造部材を樹脂成形品であるネックおよびボディに埋設することで、ネックおよびボディの剛性、強度を高めると共に、鋳造構造部材にフレッドを一体成形することで、フレッドの取り付け作業の簡素化を図っている。
実開平07−34483号公報 実開昭63−191387号公報 特開2001−13957号公報 特開平02−73295号公報
従来のネック構造では、ネックに金属板等の補強部材を組み込むことでネックの強度、剛性を高めている。しかし、弦振動を効率良くボディ側のマイク(ピックアップ)に伝えることを目的とするネック構造の改良については何ら着目されておらず、当該目的を達成するためのネック構造については提案されていない。
例えば、特許文献2、3に開示のネック補強構造では、ネックの剛性を高めたために、弦を弾いたときにネックに必要とされる撓り(しなり)が無くなり、弦振動による音質が金属音質となってしまい、良好な音質の弦振動を効率良くボディに取り付けたマイクに伝えることができない。このため、ネックに金属板を埋設してネックを高剛性にして反り等の変形を防止するネック補強構造は、現在に至っても殆ど実用化されていない。
また、特許文献4に開示されているように、ネックおよびボディを樹脂成形品として成形し、鋳造構造部材をネックおよびボディの全体に亘る状態に埋設して一体化した構造の場合には、弦楽器全体が極めて高剛性になる。しかし、この構成を木質系素材からなるネックおよびボディを備えたエレキギターに適用した場合には、弦振動に伴うネックの撓り(しなり)が阻害され、弦振動が効率良く伝達されず、良好な音質のエレキギターを得ることができない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、音質が金属音質とならないように、弦振動をネックを介して効率良く伝達でき、しかも、ネックを適正な順反り状態に維持してプレイアビリティを向上させることの可能なエレキギターおよびエレキベースの弦張力支持構造(ストリングテンションブリッジ)を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、ボディと、ネックと、前記ネックの先端部に取り付けたナットから前記ボディの表面に取り付けたブリッジまでの間に引張り状態で架け渡した複数本の弦とを備えたエレキギターあるいはエレキベースにおける弦張力支持構造であって、
前記ネックは、前記ボディに固定されている木質素材からなる第1ネック部材と、前記第1ネック部材の表面に取り付けた指板と、前記第1ネック部材および前記ボディの双方に対してそれぞれ複数の箇所で部分的に固定されている金属素材からなる第2ネック部材とを備え、
前記第2ネック部材は、前記第1ネック部材の内部に配置されている先端側部分と、前記ボディの内部に配置されている後端側部分とを備え、
前記先端側部分の先端は、ネック長さ方向において、前記ネックの先端部の前記ナットの配置位置まで延び、
前記後端側部分の後端は、前記ネック長さ方向において、少なくとも、前記弦の前記ボディへの固定位置まで延びていることを特徴としている。
本発明のエレキギターあるいはエレキベースにおいては、弦が引張状態で架け渡されているネック先端部のナット位置からボディ側の固定位置までの間に、金属素材からなる第2ネック部材が配置されている。すなわち、振動時の弦の両側の節を包含する範囲に亘って、金属素材からなる第2ネック部材が配置されている。したがって、弦の張力が第2ネック部材によって負担され、ネック本体部分に、反り等の変形が発生することが抑制される。
また、金属素材からなる第2ネック部材は、第1ネック部材およびボディの双方に対して複数の箇所で部分的に固定されているだけなので、弦振動を伝達するために必要な第1ネック部材およびボディの撓り(しなり)も確保されている。よって、弦振動が木質素材からなる第1ネック部材およびボディを介してピックアップの側に効率良く伝達される。また、音質が金属音質に変わってしまうことがなく、良好な音質状態が維持される。さらに、金属素材からなる第2ネック部材はナット位置からボディ側の固定位置まで延びているので、第2ネック部材を介しても弦振動が効率良く伝達される。
このように、ネックの構成要素である第2ネック部材は弦振動を伝達する伝達部材としても機能するので、弦振動に伴って第2ネック部材に共振が発生するおそれがある。第2ネック部材の共振を回避するためには、第2ネック部材を第1ネック部材およびボディのそれぞれに対して固定している複数の固定位置を、ネック長さ方向において、異なるピッチで配置しておくことが有効である。
また、第2ネック部材を、ネック長さ方向に延びる複数本の縦リブと、ネック長さ方向に直交するネック幅方向に延びる複数本の横リブと、縦リブおよび横リブとは異なる方向に延びる複数本の斜めリブを備えた平板状の枠材とすることができる。この場合には、ネックに捩れなどの変形が生じないように、縦リブ、横リブおよび斜めリブを、ネック幅方向において左右対称に配置することが望ましい。また、弦振動に伴って第2ネック部材が共振しないように、縦リブ、横リブおよび斜めリブで取り囲まれている各開口部を、ネック長さ方向において、相互に異なる形状となるようにすることが有効である。
次に、良好な音質を維持するためには、弦振動に伴ってネックに所定の撓り(しなり)が発生する必要があり、第1ネック部材および第2ネック部材からなるネックの剛性を、ネックに反り等の変形が発生しない程度まで高めることが出来ない場合がある。このような場合においては、ネックにおけるボディから突出しているネック本体部分に生ずる変形を抑制あるいは矯正するために、当該ネック本体部分の内部に、棒状のネック補強部材を配置しておくことが望ましい。ネック補強部材を、ネック本体部分におけるネック長さ方向の先端部および後端部の間に、引張り状態で架け渡しておけば、ネック補強部材の張力によってネック本体部分が全体として均一に曲がり、ネックを適正な順反り状態に維持できる。
また、ネック補強部材を配置する場合には、第2ネック部材の先端側部分に、当該先端側部分におけるネック幅方向の中心位置をネック長さ方向に延びる溝を形成し、ここに、ネック補強部材を装着し、第2ネック部材の先端側部分における先端部および後端部の間に引張り状態でネック補強部材を架け渡しておけばよい。
(a)は本発明を適用したエレキギターの一例を示す概略平面図であり、(b)はその変形例を示す概略平面図である。 (a)は図1のエレキギターの概略側面図であり、(b)はネックとボディのジョイント部の例を示す模式図であり、(c)はネックとボディのジョイント部の別の例を示す模式図である。 図1のエレキギターにおける主要部分の分解斜視図である。 (a)はネック構成部品である第2ネック部材およびアジャスティングロッドを示す裏面図であり、(b)はその平面図であり、(c)は(a)のc−c線で切断した部分の断面図であり、(d)は(a)のd−d線で切断した部分の断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明は本発明をエレキギターに適用した場合のものであるが、本発明をエレキベースに対しても同様に適用可能なことは勿論である。図1(a)および図2(a)に示すように、本発明の実施の形態に係るエレキギター1は例えばレスポールタイプのものであり、木質素材からなるボディ2と、複合部材から構成されているネック3と、ネック3の先端から裏側に折れ曲がって延びているヘッド4とが備わっている。また、本例のネック3はスルーネックであり、ネック3の後端側部分はボディ2のテールピース取付位置の後側の位置まで延びている。
ネック3の表面の先端には弦振動をネック3に伝えるためのナット5が取り付けられており、ボディ2の表面2aには、ネック長さ方向Yに沿って、ネック3の側からピックアップ6、ピックアップ7、ブリッジ8およびテールピース9がそれぞれ取り付けられている。ナット5とブリッジ8の間には一般的に6本の弦10が引張状態で架け渡されている(7本以上の弦10が配置される場合もある。)。弦10の各先端部分は、ヘッド4に取り付けられている各ペグ11に巻き付けられており、弦10の各後端部分は、テールピース9の側に掛止されている。
図3はエレキギター1のネック3の構造を中心に示す主要部品の分解斜視図である。図3も参照して説明すると、ネック3は、ボディ2に対して、ネック長さ方向Yに延びる状態に固定されている木質素材からなる細長い直線状の第1ネック部材31と、この第1ネック部材31におけるボディ2から突出している部分の表面に貼り付けた指板32と、第1ネック部材31およびボディ2の双方に対してそれぞれ複数の箇所で固定されている金属素材からなる平板状の枠体からなる第2ネック部材33と、この第2ネック部材33に取り付けたネック補強用の金属素材からなるアジャスティングロッド34とを備えている。第1ネック部材31の先端にはヘッド4が一体形成されており、指板32の表面には所定の間隔で複数本のフレッド35が取り付けられている。
第2ネック部材33は、第1ネック部材31におけるボディ2から突出している部分の内部に配置されている先端側部分33Aと、ボディ2の内部(第1ネック部材31のボディ2の側の部分の内部)に配置されている後端側部分33Bとを備えている。先端側部分33Aの先端33aは、ネック長さ方向Yにおいて、ナット5の配置位置まで延びている。後端側部分33Bの後端33bは、ネック長さ方向Yにおいて、テールピース9の配置位置(弦10のボディ2への固定位置)まで延びている。
なお、図2(b)に模式的に示すように、ネック3をネジでボディ2に止めるデタッチャブル・ジョイン方式のものにすることもできる。この場合には、第1ネック部材31はボディ2に対して、ボディ厚さ方向にねじ込まれた複数本の木ネジ60によって連結固定される。また、ネック3を接着剤でボディ2に止めるセット・ネック・ジョイン方式のものとすることもできる。
さらに、デタッチャブル・ジョイント方式として、ボルトオン構造を採用することができる。この場合には、図2(c)に示すように、第2ネック部材33を、先端側部分33Aと後端側部分33Bとの2部材から形成し、第1ネック部材31の内部に配置されている先端側部分33Aの後端部と、ボディ2に内部に配置されている後端側部分33Bの先端部との間を、ボディ厚さ方向に締め付けた複数本のボルト61で連結固定する。ボルトによって、第1ネック部材31もボディ2に締結固定された状態になり、これらの間の締結強度を非常に高めることができる。また、この場合には、図1(b)に示すように、ボディ側の後端側部分33Bを、先端側部分33Aよりも広く、ブリッジ8、テールピース9を包含する広い幅のものとすることが望ましい。このようにすれば、ブリッジ8、テールピース9を、後端側部分33Bに固定することも可能である。
次に、図4(a)はネック構成部品である第2ネック部材33およびアジャスティングロッド34を示す裏面図であり、図4(b)はその表面図であり、図4(c)は図4(a)のc−c線で切断した部分の断面図であり、図4(d)は図4(a)のd−d線で切断した部分の断面図である。
図4を主に参照して説明すると、第2ネック部材33は一定厚さ、例えば10mm厚の細長いアルミニウム棒材に削り加工を施して板状の枠体にしたものであり、ネック幅方向Xの中心に対して左右対称な形状をしている。第2ネック部材33の先端側部分33Aは、全体として、その後端側の部分から先端に向かって幅が漸減する輪郭形状をしている。後端側部分33Bは、全体として、幅が略一定の輪郭形状をしている。第2ネック部材33は、ネック3をネック部材のネック長さ方向Yに縮めようとする力を受ける。
第2ネック部材33は厚さ3mm程度の厚さの板状部分の外周縁に、一定幅の外周リブ41が形成されており、この外周リブ41は先細りの台形状断面をしており、第2ネック部材33の裏面42bから表面42aの側に直角に突出している。また、先端側部分33Aには、そのネック幅方向Xの中央部分において、ネック長さ方向Yに直線状に延び、表面42aの側に突出している略矩形断面の中央縦リブ43が形成されている。中央縦リブ43は先端側部分33Aの先端33aの近傍位置から当該先端部分33Aの後端33cの近傍位置まで延びている。中央縦リブ43によって、ネック長さ方向Yに直線状に延び、裏面42bの側に開口している矩形断面のロッド装着溝44が形成されている。
ここで、中央縦リブ43の高さ(ネック厚さ方向Zの高さ)は例えば10mmであり、外周リブ41の高さは中央縦リブ43とは異なり、例えば5mmと低い。このようにすることで、各フレッドポジションでの共鳴防止と高音域および低音域の分離を図っている。共鳴とは、木質素材の第1ネック部材31と金属素材の第2ネック部材33の振動が重なり合い、特定の音域の振動が増幅されてしまうことであり、共鳴発生は楽器にとって致命傷となるので、確実に防止しなければならない。
次に、先端側部分33Aには、中央縦リブ43と、外周リブ41におけるネック長さ方向に延びる外周縦リブ部分41a、41bとの間に、多数の開口部45および固定用の円形のネジ穴46が形成されている。各開口部45および各ネジ穴46は、ネック幅方向Xにおいて左右対称の状態に形成されている。詳しく説明すると、各開口部45は、中央縦リブ43と左右の外周縦リブ部分41a、41bの間においてネック幅方向Xに延びる複数の平板状の横リブ47と、ネック長さ方向Yおよびネック幅方向Xの双方に対して傾斜した傾斜方向に延びる複数の平板状の斜めリブ48との間に形成されている。これらの横リブ47および斜めリブ48によってネック3の捩れが防止あるいは抑制される。
横リブ47は、ネック長さ方向Yにおいて、先端側部分33Aの後端33cから先端33aに向かって、間隔が徐々に狭くなるように形成されている。したがって、ネック長さ方向Yにおいて、各横リブ47の間に配置されている斜めリブ48の間隔も先端33aに向かって徐々に狭くなっている。これにより、各開口部45は、ネック長さ方向Yにおいて大きさが相互に相違している。また、各横リブ47と後端33cの近傍位置には、それぞれ、左右対称な位置に一対のネジ穴46がそれぞれ形成されている。これらのネジ穴46(固定位置)のネック長さ方向Yにおけるピッチも相互に相違している。これにより、開放弦を引いたときに共鳴を防止している。
これに対して、後端側部分33Bにおいては、一定幅の開口部49が全体に亘って形成されている。また、開口部49の前側の部位および後端部分にそれぞれ一対のネジ穴50a、50b(固定位置)が、左右対称な位置に形成されている。なお、図2(c)に示したボルトオン構造の場合には、先端側部分33Aの最も後端に位置する左右一対のネジ穴46aと、後端側部分33Bの先端側の左右一対のネジ穴50aの4か所で、相互にボルト締めされて、ネック3とボディ2が連結固定される。
一方、図3から分かるように、第1ネック部材31の表面には、上記形状の第2ネック部材33を装着するための装着溝36が形成されている。装着溝36は第1ネック部材31と相補的な形状および深さの溝である。また、装着溝36の底面からは、第2ネック部材33の各開口部45および開口部49に対応した輪郭形状の突部36a、36cが形成されている。装着溝36に装着した状態において、第2ネック部材33は第1ネック部材31と面一の状態になり、各突部36a、36cは対応する開口部45、49を貫通して、表面42aの側に露出した状態になる。装着溝36に装着された第2ネック部材33は、各ネジ穴46、46a、50a、50bに通した固定用のネジ(図示せず)を第1ネック部材31およびボディ2にねじ込み固定することで、これらに固定される。指板32は、これらを覆い隠す状態で、第1ネック部材31の装着溝36の両側の縁部分の表面36bおよび各突部36aの表面に貼り付けられる。このように、指板32と木質系の第1ネック部材31とが直接に接した状態で貼り合わされているので、指板32と第2ネック部材31が確実に一体化され、これらを介して弦振動が効率良く伝達される。
次に、図3および図4を参照して、ネック3におけるボディ2から突出しているネック本体部分3Aに生ずる変形を抑制あるいは矯正するためのアジャスティングロッド34の装着部分の構造を説明する。
先に述べたように、第2ネック部材33にはロッド装着溝44が形成されており、ここに、アジャスティングロッド34が装着される。アジャスティングロッド34におけるネック長さ方向Yの一方の端部、本例では、後側の端部34bには、矩形輪郭の掛止板51が固定されている。ロッド装着溝44の後側の端には広幅の掛止溝44bが形成されており、ここに掛止板51を装着することで、アジャスティングロッド34の後端が第2ネック部材33に対してネック長さ方向Yの後側から掛止される。
また、アジャスティングロッド34の先端側の端部34aには雄ネジが刻まれており、ここに、矩形輪郭の掛止板52を挟み、ナット53がねじ込み固定可能となっている。ロッド装着溝44の前側の端には、広幅の掛止溝44aが形成されており、ここに掛止板52が装着される。また、ネック3のヘッド4の部位には、ナット53の装着部(図示せず)が形成されている。
ナット53をねじ込むと、アジャスティングロッド34がネック長さ方向Yに引張られて、これによって生じた張力が第2ネック部材33における先端側部分33Aの先端33aおよび後端33cの間に作用する。この張力によって、第2ネック部材33の全体がネック長さ方向Yにおいて均一に指板32の側に撓る。この結果、12フレッド目の位置において、必要とされる適正な弦高さ(フレッド面からの浮き上がりが0.15mm)が得られる。これにより、ネック3におけるボディ2から突出しているネック本体部分3Aの順反り等の変形を防止あるいは抑制でき、ネック長さ方向Yの各フレッド位置において適正な弦高さが得られるようにするための調整を簡単に行うことができる。
このように構成した本実施の形態に係るエレキギター1においては、そのネック3が木質系素材からなる第1ネック部材31と金属素材からなる第2ネック部材33から構成されている。また、第2ネック部材33は、張られている弦10の両端の節の間に亘って配置されている。したがって、両端の節の間に位置している木質素材からなる第1ネック部材31およびボディ2を介して弦振動が効率良く伝達されてピックアップ6、7に伝わる。よって、ネック3を補強するための金属製の第2ネック部材33を配置したことでネック剛性が高くなり、ネック3の撓り性能が若干低下したとしても、弦振動を確実に伝達することができ、ネック3を高剛性化したことに起因する音質低下を防止あるいは抑制できる。
また、第2ネック部材33の強度、剛性、第1ネック部材31およびボディ2に対する固定力を適切に設定することにより、弦振動を効率良くピックアップ6、7に伝達することができ、音質を改善することができる。これに加えて、第2ネック部材33を第1ネック部材31およびボディ2に固定するための固定位置(ネジ穴46、50aの位置)をネック長さ方向Yにおいてピッチが異なるようにしている。第2ネック部材33の固定位置は振動時の節として機能するので、このように固定位置のピッチをネック長さ方向Yにおいて相互に異なるように設定することで、弦振動に対して第2ネック部材33が共振を起こしてしまうことを確実に防止できる。
さらに、第2ネック部材33にはネック長さ方向Yにおいて相互に異なる輪郭形状の開口部45が形成されている。これによっても、弦振動に対して第2ネック部材33が共振を起こしてしまうことを確実に防止できる。
さらには、ネック3に取り付けた第2ネック部材33によってネック3の強度、剛性が高まるので、ネック3の反り、ねじれ等の変形を防止あるいは抑制できる。アジャスティングロッド34等のネック補強部材を用いてボディ2から突出しているネック本体部分3Aに張力を与えることにより、弦10の張力等に起因してネック本体部分3Aが裏面側に凹状に反ってしまう順反り、表面側に凹状に反ってしまう逆反りの双方を確実に防止できる。
このように、金属製補強部材である第2ネック部材33によってネック3の反り等の変形が発生することを防止でき、また、ネック3の反りを正しい位置(演奏上影響がでない、弦の張力により均一に順反りする位置)に矯正することができる。これによって、木質材料の弱点を補うとともに、弦振動による木質材料の鳴りをボディ2に効率良く伝達することができる。また、第2ネック部材33をリブ状にすることで、従来のネック反り防止構造よりも軽量化することができる。この結果、プレイアビリティの向上したエレキギター、エレキベースを実現することができる。
なお、本実施の形態では、図3に示すように、アジャスティングロッド34の装着溝44がネック表面側を向く状態で、第2ネック部材33を配置してある。この代わりに、第2ネック部材33を裏返した状態(装着溝44がネック裏面側を向く状態)に配置することもできる。
また、本実施の形態は、本発明をレスポールタイプのエレキギターに適用したものであるが、これ以外のタイプのエレキギターに対しても本発明を同様に適用可能なことは勿論である。

Claims (5)

  1. ボディ(2)と、ネック(3)と、前記ネック(3)の先端部に取り付けたナット(5)から前記ボディ(2)の表面に取り付けたブリッジ(8)までの間に引張り状態で架け渡される複数本の弦(10)とを備えたエレキギター(1)あるいはエレキベースの弦張力支持構造であって、
    前記ネック(3)は、前記ボディ(2)に固定されている木質素材からなる第1ネック部材(31)と、前記第1ネック部材(31)の表面に取り付けた指板(32)と、前記第1ネック部材(31)および前記ボディ(2)の双方に対してそれぞれ複数の箇所で部分的に固定されている金属素材からなる第2ネック部材(33)とを備えており、
    前記第2ネック部材(33)は、前記第1ネック部材(31)の内部に配置されている先端側部分(33A)と、前記ボディ(2)の内部に配置されている後端側部分(33B)とを備えており、
    前記先端側部分(33A)の先端(33a)は、ネック長さ方向(Y)において、前記ネック(3)の先端部において前記弦(10)を支持しているナット(5)の配置位置まで延びており、
    前記後端側部分(33B)の後端(33b)は、前記ネック長さ方向(Y)において、少なくとも、前記弦(10)の前記ボディ(2)への固定位置(9)まで延びており、
    前記第2ネック部材(33)の前記先端側部分(33A)は、前記ネック長さ方向(Y)に延びる複数本の縦リブ(41、43)と、前記ネック長さ方向(Y)に直交するネック幅方向(X)に延びる複数本の横リブ(47)と、前記縦リブ(41、43)および前記横リブ(47)とは異なる方向に延びる複数本の斜めリブ(48)を備えた平板状の枠材であり、
    前記縦リブ(41、43)、前記横リブ(47)および前記斜めリブ(48)は、前記ネック幅方向(X)において左右対称に配置されており、
    前記縦リブ(41、43)、前記横リブ(47)および前記斜めリブ(48)で取り囲まれている各開口部(45)は、前記ネック長さ方向(Y)において相互に異なる形状となっていることを特徴とする弦張力支持構造。
  2. 請求項1において、
    前記第2ネック部材(33)における前記第1ネック部材(31)および前記ボディ(2)のそれぞれに対する複数の固定箇所は、前記ネック長さ方向(Y)において、異なるピッチで配置されていることを特徴とする弦張力支持構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1ネック部材(31)の表面には、前記第2ネック部材(33)が装着されている装着溝(36)が形成されており、
    前記装着溝(36)の底面からは前記開口部(45)のそれぞれに対応する輪郭形状の突出部(36a)が突出しており、
    前記突出部(36a)のそれぞれの先端面は前記開口部(45)のそれぞれから露出しており、
    前記指板(32)は前記突出部(36a)のそれぞれの先端面に貼り付けられていることを特徴とする弦張力支持構造。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
    前記ネック(3)における前記ボディ(2)から突出しているネック本体部分(3A)に生ずる変形を抑制あるいは矯正するために、当該ネック本体部分(3A)の内部に配置した棒状のネック補強部材(34)を備えており、
    前記ネック補強部材(34)は、前記第2ネック部材(33)の前記先端側部分(33A)における前記ネック長さ方向(Y)の先端部および後端部の間に、引張り状態で架け渡されていることを特徴とする弦張力支持構造。
  5. 請求項4において、
    前記第2ネック部材(33)の前記先端側部分(33A)は、当該先端側部分(33A)における前記ネック幅方向(X)の中心位置を前記ネック長さ方向(Y)に延びる溝(44)を備えており、
    前記溝(44)内に前記ネック補強部材(34)が装着されていることを特徴とする弦張力支持構造。
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