JP5140704B2 - 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法 - Google Patents

鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5140704B2
JP5140704B2 JP2010152517A JP2010152517A JP5140704B2 JP 5140704 B2 JP5140704 B2 JP 5140704B2 JP 2010152517 A JP2010152517 A JP 2010152517A JP 2010152517 A JP2010152517 A JP 2010152517A JP 5140704 B2 JP5140704 B2 JP 5140704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grid
lead
calcium
silver
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2010152517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010270398A (ja
Inventor
デイビッド プレンガマン アール.
Original Assignee
アールエスアール テクノロジーズ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アールエスアール テクノロジーズ, インコーポレイテッド filed Critical アールエスアール テクノロジーズ, インコーポレイテッド
Publication of JP2010270398A publication Critical patent/JP2010270398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5140704B2 publication Critical patent/JP5140704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C11/00Alloys based on lead
    • C22C11/06Alloys based on lead with tin as the next major constituent
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/66Selection of materials
    • H01M4/68Selection of materials for use in lead-acid accumulators
    • H01M4/685Lead alloys
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/10Battery-grid making

Description

(発明の分野)
本発明は、鉛蓄電池についてのポジティブグリッドにおける使用のための鉛−カルシウム−スズ−銀合金に関する。この合金は、任意の方法(エキスパンドメタル処理、およびブックモールドキャスティングの両方を含む)によって薄いグリッドへと形成するために使用され得る。迅速に硬化したこの合金から形成されたグリッドは、特別な手段の助けを借りることなく硬化し得、そして安定であり、かつ容易に再利用可能である。
(発明の背景)
現代の自動車の始動蓄電池は、多くの薄いグリッドを必要とする。提唱される42ボルトの蓄電池システムは、より多くの、そしてより薄いグリッドを必要とする。電気自動車またはハイブリッド電気活動(service)のための密閉VRLA蓄電池はまた、迅速な再充電のために薄いグリッドを必要とする。薄いポジティブグリッドはまた、無停電電源サービスまたは遠距離通信サービスのための定置(stationery)蓄電池における有用性も有する。
薄いグリッドの作製は、従来のブックモールドキャスティング、連続キャスティング、コンキャスト(concast)ストリップに続く伸展、または直接の連続キャスティングに続く圧延であろうと、高温でのグリッドまたはストリップの取り扱いを生じる。グリッドが薄くなるにつれて、高温でグリッドを取り扱うことがより困難になる。作製プロセスは、プロセスに応じて空気、水、または水冷トリムダイおよびプラテンでグリッドの温度を迅速に低下することを試みる。温度の低下は、鉛−カルシウム合金のグリッドに重要である。なぜなら、これらは高温で一般に非常に弱く、そして不適切な硬化に起因する変形または厚みの変化を防ぐために、低温まで冷却されなければならないためである。室温までの迅速な冷却にもかかわらず、低カルシウム合金から作製される多くのグリッド材料は、室温での不適切な硬化に起因して、非常に取り扱いが困難である。
より厚いグリッド(例えば、0.060”またはそれ以上)は、一般に、より大きな質量を有し、そして低い機械的特性にもかかわらず良好に取り扱われ得る。従って、厚いグリッドは、より薄いグリッドよりもよりゆっくりと室温まで冷却され得る。これらは、より薄いグリッドよりもより低い硬度で貼り付け(pasting)において取り扱うことが可能であり得る。
鉛−カルシウムグリッド合金の機械的特性は、温度だけでなく、室温まで冷却後のエージング(aging)の速度にも依存する。エージングの速度は、厚いグリッドよりも、薄いグリッドにおいてより重要である。
過去10年間の間に、鉛−カルシウムベースの合金は、自動車および定置鉛蓄電池の両方のポジティブグリッドの最良の材料として、鉛−アンチモン合金に取って代わった。鉛−アンチモン合金は、鉛−カルシウム合金よりもより迅速に腐食し、アンチモンは腐食の間にグリッドによって放出され、そして再充電プロセスの間にアンチモンは負極に移動され、ここでこれは電解質からの水の容認できない損失を引き起こす(特に、高熱の領域で)。鉛−カルシウム合金は、活動の間に水の損失を受けず、従ってメンテナンスまたは密閉鉛蓄電池のためのグリッドへと処理され得る。
鉛−カルシウム合金は、非常に低い凍結範囲を有し、そして種々のグリッド製造プロセス(例えば、従来のブックモールドキャスティング、圧延および伸展、連続的キャスティングに続く伸展またはパンチング、連続的グリッドキャスティング、および連続的グリッドキャスティングに続く圧延)によってポジティブグリッドおよびネガティブグリッドへと処理され得る。連続的なグリッド製造プロセスは、蓄電池グリッドおよびプレートの作製費用を減少させる。
約10年前、自動車の製造者は、自動車の外観をより空力的に改変した。このデザインの変化は、エンジン区画を通る空気の流れを相当減少させ、内部の温度を相当増加させた。
このとき、鉛−カルシウム合金が使用され、これは一般に、比較的高いカルシウム含有量(0.08%以上)または比較的低いスズ含有量(0.35〜0.5%)を含んでいだ。これらの合金から作製されるポジティブグリッドは、迅速に硬化され、そして容易に取り扱われ、そしてプレートへと貼り付けられ得た。鉛カルシウム合金へのアルミニウムの添加、およびこれらの合金を製造する方法は、処理の間の酸化カルシウムの生成を劇的に減少させ、そしてカルシウム含有量のより良好な制御を伴うグリッドの作製を可能にした。
これらの合金は、PbCaを含んだ。より高い内部の熱環境は、この合金におけるこのPbCaの存在に起因して、これらの合金中のポジティブグリッドの腐食の増加を導き、そしてこのポジティブグリッドの腐食および成長に起因して、鉛蓄電池の故障を導く。新しい鉛−カルシウム合金は、これらの問題に焦点を当てるために開発された。これらは、米国特許第5,298,350号、同第5,434,025号、同第5,691,087号、同第5,834,141号、同第5,874,186号、ならびにDE 2,758,940に記載される。これらの合金は、以前の合金よりもさらに少ないカルシウムを含む。なぜなら、より少ないカルシウムがより低い腐食速度を生じるためである。
銀は、蓄電池のアノードまたはポジティブグリッドとして使用される場合に、鉛合金の腐食を減少するために長年鉛および鉛合金に添加されてきた。Raoら、4,456,579、Nijhawan、3,990,893、およびGeiss、4,092,462は、グリッドの腐食を減少するための添加物として銀を含む、蓄電池グリッドのための鉛−アンチモン合金を記載する。上記で参照される鉛−カルシウム合金もまた、銀(これはさらに腐食の速度を低下させる)を含み、そして安定なSnCaを形成するために実質的に全てのカルシウムと反応するために十分な量のスズを含む。鉛−カルシウム−スズ−銀合金から作製されるグリッドは、試験および車での使用の間(特に、高温で)、ポジティブグリッドの腐食および成長に対する非常に高い抵抗力を有する。
Raoは、ポジティブ自動車蓄電池グリッドのための鉛−カルシウム−スズ−銀合金を5,298,350において記載し、この合金は、0.025〜0.06%のカルシウム、0.3〜0.7%のスズ、0.015〜0.045%の銀を含み、そして0.008〜0.012%のアルミニウムを含み得る。直接キャストストリップのためのこの合金のさらなる強化は、Raoら、5,434,025において教示され、ここでカルシウムの範囲は0.02〜0.05%まで減少され、スズの含有量は0.3〜0.5%まで減少され、そして銀の範囲は0.02〜0.05%まで増加された。この特許はまた、カルシウムの交換としてストロンチウムまたは混合されたカルシウム/ストロンチウムの利用を教示する。Raoらはまた、5,691,087において、0.025〜0.06%のカルシウム、0.3〜0.9%のスズ、および0.015〜0.045%の銀の組成を有する、密封蓄電池の正極のための鉛−カルシウム−スズ−銀合金の使用を教示する。Raoらはさらに、上記の記載と同じカルシウム含有量範囲を使用する、ポジティブグリッドのための鉛−カルシウム−スズ−銀合金をさらに洗練するが、グリッド作製の方法に基づいて、より高いスズ含有量およびより低レベルの銀の含有量であった。米国特許第5,874,186において、Raoらは、0.03〜0.05%のカルシウム、0.65〜1.25%のスズ、および0.018〜0.030%の銀を有する合金を教示する。
Andersonらは、米国特許第5,834,141号において、RaoおよびRaoらの特許よりも、より広いカルシウム範囲0.035〜0.085%、より高いスズ含有量1.2〜1.55%、およびより低い銀含有量0.002〜0.035%の範囲を記載する。Andersonらによると、この組成は、グリッドの製造方法に依存して変化しなければならない。この合金がブックモールドキャスティングされる場合、合金は、アルミニウムを含まなければならず、そして0.035〜0.055%のカルシウム、1.2〜1.55%のスズ、0.025〜0.035%の銀および0.005%のアルミニウムを有する。対照的に、エクスパンドメタル処理によって形成されたグリッドは、0.045〜0.085%のカルシウム、1.2〜1.55%のスズおよび0.002〜0.0049%の銀を含まなければならない。
Larsenは、米国特許第5,948,566号において、少なくとも0.060”の厚みの直接キャストストリップを、鉛−カルシウム−スズ−銀合金から作製する方法を記載する。Larsenの合金は、0.01〜0.06%のカルシウム、0.03〜1.0%のスズ、0.01〜0.06%の銀、および必要に応じて0.003〜0.01%のアルミニウムを含む。Assmannは、ドイツ国特許DE 2758940において、0.02〜0.1%のカルシウム含有量、0.44〜1.90%のスズ含有量、および0.02〜0.1%の銀の含有量を有する同様の合金を記載する。Yasudaらは、米国特許第4,939,051号において、圧延によるグリッド作製のための、圧延シートに圧力結合された鉛−銀−スズ箔の使用を記載する。Reifらは、米国特許第4,725,404号において、鉛−カルシウム(スズ)合金の粒子構造を改変するために、銅および/または硫黄の使用を記載する。最後に、Knauerは、米国特許第6,114,067において、約0.06〜0.08%のカルシウム、0.3〜0.6%のスズ、0.01〜0.04%の銀および0.01〜0.04%の銅を含む鉛合金を記載し、これは比較的迅速に強化され、そして蓄電池において使用され得る。
しかし、これらの合金から作製されるグリッドは、問題を有さないわけではない。一般にグリッド合金において用いられる非常に低いカルシウム含有量(0.02〜0.05%)は、非常に柔らかく、取り扱いが困難で、さらに非常にゆっくりと硬化するグリッドを作製する。これらの合金から作製されるグリッドを利用するために、キャスト材料は、長期間室温で保管されなければならないか、またはこの材料に貼り付けまたは伸展/貼り付け装置において取り扱われる十分に高い機械的特性をもたらすために、高温で人工的にエージングしなければならない。一方、0.082%より高いカルシウムレベルは、SnCaではなくPbCaの形成を生じ得る。
低いカルシウム/高い銀−スズの合金から作製される蓄電池グリッドは、非常に腐食に抵抗性である。しかし、蓄電池プレートに形成されるために、グリッドは、鉛のような酸化鉛、硫酸、水およびいくつかの添加剤の混合物を貼り付けられなければならない。貼り付けの後、このプレートは、ペースト(蓄電池の活性材料)がそれ自体を蓄電池グリッドに堅く付着させることを可能にするために硬化される。これは、グリッドと活性材料との間の良好な電気的接触を可能にする。
硬化の間、このグリッドは、このペーストがこのグリッドに接着することを可能にするために腐食される。ここで、蓄電池の製造者は、非常に腐食抵抗性のグリッドを腐食するために、どんなことでもやらなければならない。これらとしては、グリッド表面に腐食フィルムを作製するために、グリッドを長時間熱い蒸気環境中で処理すること;アルカリ試薬、過酸化物、または過硫酸塩でこのグリッドの表面を処理すること;または5日ほど長く、高温かつ高湿度での長時間の硬化が挙げられる。全ての作製方法において、蓄電池の故障の機構は、現在では一般に、ポジティブグリッドの腐食ではなく、ポジティブグリッドからの活性材料の放出である。
上記の合金についてのさらなる問題は、0.3〜0.6%の比較的低いスズの含有量である。低いスズ含有量は、この蓄電池が放電され始める場合に、このグリッドと活性材料との間に非導電性酸化物の層の形成を可能にする。これらの酸化物生成物の抵抗は、これが放電され始める場合に、この蓄電池の再充電の間の適切な電荷の受け入れを防ぎ得、従って早発性の故障を生じる。
これらの合金に添加される銀は、この蓄電池が再利用される場合に、再利用される鉛の流れを思い浮かばせる。ある程度の銀は、蓄電池のグリッド合金へと再利用して戻されることによって利用され得るが、この銀は、蓄電池の活性材料(特に、密閉された活動)のために使用される鉛におけるレベルを低下させるために、除去される必要があり得る。これは、蓄電池の再利用のためのさらなる費用を導く。
鉛蓄電池のポジティブグリッドの作製において使用され得、自動車の内部環境の高温腐食に抵抗し得る鉛合金を提供することが、本発明の目的である。
別の目的は、グリッドが、過度に長いエージングまたは人工的なエージングなしで、作製の短時間後に利用され得るために、迅速に硬化するように改善された合金を使用して、任意の所望の方法(連続的キャスティング−伸展またはパンチング圧延伸展、連続的キャスティング、連続的キャスティング−圧延、または従来のブックモールドキャスティング)によって薄いグリッドを作製することである。
本発明のさらなる目的は、良好なグリッド/活性材料の結合を作製するために、特別な手段(例えば、蒸気処理または長い硬化時間)が必要とされないように、硬化の間のこのペーストのグリッドへの付着能力を増大することである。
本発明のなお別の目的は、蓄電池が放電され始める場合に、これが適切に再充電され得るように、改善されたグリッド合金で作製された蓄電池の電荷の受け入れを改善することである。
本発明の別の目的は、銀の含有量を低下させることによって、この合金を使用して作製される蓄電池のより容易な再利用を可能にすることである。
さらなる目的は、このグリッドがさらなる銀なしで高温の影響により良く抵抗し得るように、蓄電池グリッド合金のクリープ抵抗力および機械的特性を増大することである。
このグリッドの他の利点は、粒子構造の改善された安定性であり、これは、高温での、低下した腐食ならびに機械的特性および活性材料の改善された保持を生じる。
(発明の要旨)
本発明は、鉛合金から作製される鉛蓄電池グリッドを提供し、このグリッドは、0.060%を超えて0.082%未満の量のカルシウム、1.0%を超えて1.2%未満のスズ、0.005%と0.020%との間の銀を含む。この合金は、さらに必要に応じて0.002%と0.030%との間のアルミニウムを含み得る。代替的な実施形態において、この合金は、ある程度の銀の代わりに0.005%と0.05%との間の銅を含むが、ただし、銀は0.005%未満ではない。
(発明の詳細な説明)
本発明は、鉛合金から作製される薄い鉛蓄電池グリッドを提供し、このグリッドは0.060%より多く0.082%未満の量のカルシウム、1.0%より多く1.2%未満の量のスズ、0.005%と0.020%との間の銀、および0.00%と0.03%との間のアルミニウムを含む。より好ましくは、この蓄電池グリッドは、0.065〜0.075%の量のカルシウム、0.012〜0.018%の量の銀、および必要に応じて、0.002%と0.030%(最も好ましくは0.005%と0.015%との間)との間の量のアルミニウムを含む。この蓄電池グリッドは、0.005〜0.05%の銅をある程度の銀の代わりに含み得るが、ただし、銀のレベルは常に少なくとも0.005%であり、そしてわずか微量のアルミニウムが存在する。この蓄電池グリッドはまた、多くの微量の材料(例えば、硫黄、ニッケル、アンチモンおよびヒ素)を含み得る。「微量」とは、代表的に0.001%未満の量をいう。このグリッドはまた、他の少量の不純物(例えば、再利用された鉛に見出されるビスマス)を含み得る。0.05%を超えない量のストロンチウムまたはバリウムもまた、存在し得る。
本発明は、始動−点火(starting−lighting)蓄電池および点火(自動車)蓄電池、ならびにゲル、吸収ガラスマット(AGM)、顆粒状シリカ、または高石英ガラス、またはポリマーセパレーターを使用する密封蓄電池の両方のポジティブグリッドのための合金の開発に基づく。この合金は、薄いグリッドのストリップキャスティングまたはブックモールドに適切である。本明細書中で使用される場合、「薄いグリッド」とは、0.060インチ未満の厚みのグリッドをいう。
この合金は、0.060%より多く0.082%未満のカルシウムを含む。列挙される特許の多くで教示される、低レベル(例えば、0.02〜0.05%)のカルシウムを含む鉛−カルシウム−スズ合金は、特に低いスズ含有量を用いる場合、0.06%より多くのカルシウムを含む合金よりも、有意に低い機械的特性を有することが見出された。
わずかにより低いカルシウムレベルを有するカルシウム合金から製造されるグリッドは、硬化に非常に長い時間がかかり、これらを薄いグリッドに特に不適切にする。対照的に、0.06%より高いカルシウムを含む合金は、急速に硬化する。カルシウム含有量が非常に低い合金は、120日の熟成(aging)の後でさえも、完全には硬化しないかもしれない。
本発明は、1.0%より高く1.2%未満であるスズ含有量を利用する。これらのスズ含有量において、0.060〜0.082%カルシウム合金に対して、高い機械的特性、特に、降伏強度およびクリープ速度(これらは、グリッドの安定性の因子である)が達成される。クリープ速度は、少量の銀の添加によって、増強される。
グリッドのより高いスズ含有量は、より高いカルシウム含有合金の浸食の速度を低減させる。スズはまた、ポジティブグリッドの表面上の浸食生成物をドープして、これをより伝導性にする。1.0%より高く1.2%未満のレベルのスズはまた、グリッド活性材料界面において、正方晶系のPbOの形成を低下させ、そして蓄電の間の分極を低下させる。正方晶系のPbOは、絶縁体であり、そしてポジティブグリッドにおいてより低い量のスズを含む蓄電池の低下した蓄電性の、重要な因子であり得る。
ポジティブグリッドにおいて低いスズ含有量を含む蓄電池は、深く放電される場合に、グリッド/活性材料界面におけるPbSOまたは正方晶系のPbOの生成に悩まされ得る。これらの生成物は絶縁体として作用し得、これは、非常に高い電位において以外には、蓄電を抑止する。自動車において使用される交流電源は、放電された場合にこの蓄電池の十分な蓄電を可能にするに十分に高い電圧を生じないかもしれない。本発明のより高いスズ含有量は、ポジティブグリッドの表面におけるこれらの抵抗性層の形成を実質上排除する。1.2%を超える、より高いスズ含有量は、蓄電に対してさらなる有利な効果をほとんど有さず、この蓄電池のさらなる費用を追加する。
1.0%より高く1.2%未満のスズ含有量は、合金の浸食の速度を有意に低下させる。任意のカルシウム含有量において、Prengamanは、The Metallurgy and Performance of Cast and Rolled Lead Alloys for Battery Grids,Journal of Power Sources,67(1997)267−278において、侵食速度が、約1%より高いスズ含有量を使用しては有意には低減しないことを示した。同時に、約1%のレベルのスズおよび0.06〜0.08%のカルシウム含有量を含む合金の浸食は、より低いスズ含有量を含むより低いカルシウム合金(0.050%)と比較して、酸媒体における類似かまたはより低い浸食速度を有する。従って、使用される実際の目的のために、提唱される合金のより高いスズ含有量は、他の特許において教示されるより低いカルシウム含有量の合金に関して観察された低い浸食速度を説明し得る。
しかし、より高いカルシウム含有量は、活性材料の湿ったペースト混合物と接触する場合に、蓄電池グリッドの表面を、より低いカルシウム含有量のグリッド材料より有意によりアルカリ性にする。このグリッドは、活性材料ペーストがこの表面に付着することを可能にするために、腐食しなければならない。鉛および鉛合金が、アルカリ性溶液によって、より急速に腐食する。蓄電池グリッドにおけるより高いカルシウム含有量は、ペースト混合物中の水との接触の場合に、このグリッド表面に、よりアルカリ性の条件を生じる。このことは、グリッド表面がわずかに攻撃されて、PbOまたは塩基性の硫酸鉛を形成することを可能にし、これは、硬化プロセスの間に、活性材料ペーストを、このグリッドに結合させる。このグリッドのカルシウム含有量が高くなるほど、このグリッド表面はよりアルカリ性になり、そして活性材料がこのグリッド表面により容易に付着する。活性材料の付着のための、より高いアルカリ腐食の有利な効果は、以前に記載されたような比較的低い量のスズを含有する、過去の鉛−カルシウム合金のより高い浸食速度によって、相殺された。しかし、さらなるスズは、浸食の速度を低減させる。
スズ単独では、鉛蓄電池グリッドの、高温における使用における分解を防止するには、十分ではない。上昇温度においては、これらの合金において生成する大きな結晶粒構造が、結晶粒の境界において選択的な浸食に供され、その結果、蓄電池グリッド寿命が低下する。
グリッドに添加される少量の銀は、浸食の速度を低減させ、さらにこれらの結晶粒の境界への腐食プロセスの進入の速度を有意に低減させる。このことは、スズ含有量が高い材料が蓄電池グリッドの成長を妨害すること、および使用の間にこのグリッドの一体性を維持することを可能にする。50ppm(0.0050%)程度に低い銀含有量は、侵食速度の低減および使用中の蓄電池グリッドの成長に有利な効果を有することが示された。100ppmと200ppmとの間(0.010%と0.020%との間)の銀含有量は、硬化の間のグリッドと活性材料との間の良好な結合のために、蓄電池グリッドを過度に耐侵食性にすることなく、使用中のグリッドの成長および侵食の速度を有意に低減させる。
200ppm未満の量で添加される銀は、蓄電池が純粋な鉛および鉛合金に再利用されることを可能にする。この鉛合金は、大部分の蓄電池原料および合金仕様の通常の銀含有量の範囲内の銀含有量を含む。本発明の銀含有量を有する蓄電池は、銀を除去するための過剰の生成処理(これは、より高い銀含有量を利用する蓄電池において必要とされ得る)の必要なく、再利用され得る。
鉛蓄電池のグリッドのための合金は、蓄電池グリッド合金における銀のいくらかを銅に換えることによって、さらに改変され得る。200ppm(0.02%)未満の量で銀を含む鉛−銅の合金は、上昇温度においてHSOと接触する化学反応容器における使用のために、低減した侵食速度を有する鉛製品を製造するために、使用されてきた。銅もまた、鉛のための通常の精製プロセスにおいて容易に除去され、従って、これらの合金を使用する蓄電池が再利用される能力を改善する。現在の蓄電池グリッド(低カルシウム、低スズおよび高銀)合金と比較して、鉛−銅−銀−カルシウム−スズ合金は、ポジティブグリッドのためにこの合金を使用する蓄電池の再利用において、かなりの利点を与え得る。
以下の表Iは、いくつかの合金の、室温での硬さに換算した、熟成挙動を示す。この挙動は、グリッドの強化の大きな差異を示す。硬さの測定は、ロックウェルの「R」スケール(これは、30kgの負荷を15秒間付与される、直径1/2インチのボールである)を使用して、キャスト板上で行う。
サンプル1は、Raoによる米国特許第5,298,350号、Raoらによる米国特許第5,434,025号、Raoらによる米国特許第5,691,087号、およびLarsenらの米国特許第5,948,566号の代表である、通常の耐侵食性グリッドの、低カルシウム、低スズの銀含有合金組成物の例である。これらのグリッド合金は、サンプル1に見られるように、低いカルシウム含有量および比較的低いスズ含有量を有する。この合金は、最初のキャスティングのときに非常に弱く、そして14日以内でさえも、さらなる加工のために十分には硬化しない。キャストグリッドまたはグリッド前駆体材料を加工する(例えば、ペーストプロセスによる接触ストリップ)ためには、約65のロックウェル「R」硬さが必要とされる。
サンプル2は、上記特許の約0.03〜0.05%の好ましい範囲の外のカルシウム含有量、およびLarsenの特許の範囲の最高でありかつ他の特許の範囲より高いスズの例である。この合金の組成は、サンプル1の0.045%カルシウム合金よりずっと高い初期機械的特性を有する。しかし、室温で1週間の熟成後、この材料は依然として、さらなる加工のために必要とされる硬さレベルに達しない。
サンプル3は、Larsenの特許における最も高い限度のカルシウムおよびスズでの材料の例である。この材料でさえも、1週間以内に受容可能な硬さレベルに達しない。Larsenによって教示される厚い材料(0.060インチ厚より大)は、1週間で取り扱い可能であるかもしれない。この材料から作製される薄いグリッドは、7日以内では加工可能ではない。サンプル1、2または3から作製された薄いグリッドは、7日間の熟成の後でさえも依然として加工の問題を有し、そして必要な硬さレベルを生じるためには、より長い熟成時間または人工的な熱処理を必要とする。
0.060%カルシウムより高いカルシウム含有量および1.00%より高いスズ含有量を有する、本発明の鉛合金(サンプル4に見られる)は、いずれの熟成時間においても、参照した特許によって教示されるサンプル1、2および3の合金、ならびに他の低カルシウム合金系より顕著に強靭であるグリッドを生成する。
サンプル4は、わずかにのみ低いカルシウムおよびスズの含有量の材料(サンプル2および3に見られる)よりずっと硬い。初期硬さがより高い(このことは、新たなキャストグリッドの取り扱いをより容易にする)のみでなく、これらのグリッドは、ほんの24時間のみ、そして確実には48時間の熟成の後に、加工され得る。本発明によって教示される、より高いスズ含有量(サンプル5)またはカルシウム含有量(サンプル6)は、サンプル4より速い熟成およびより高い初期硬ささえ生じる。これらの材料において、キャストグリッドは、製造の24時間以内に加工され得、このことは、工場における在庫を有意に減少させる。
Figure 0005140704
薄いグリッドは、加工されるために、より厚いグリッドより高い硬さを有さなければならない。より高いカルシウム含有量(0.060%より高い)およびスズ含有量(1.0%より高い)は、急速に混合して、強化沈殿物を形成すると考えられる。より急速な初期硬化の閾値、および熟成による急速な硬化は、表1においてサンプル3対サンプル4から見られるように、このデータから、0.060%カルシウムより上に存在することが示される。1.1%を超えるスズ含有量は、サンプル5に見られるように、より急速な熟成を生じ、一方でより高いカルシウム含有量は、サンプル6に見られるように、より高い初期硬さを生じる。
グリッドのカルシウム含有量は、約0.082%カルシウム未満のレベルまで制限される。0.082%カルシウムより高いレベルにおいて、主要なPbCa粒子が溶融物中で形成し得、これは、グリッドモールドへの材料の流入、および固化プロセスを妨害し得る。
スズ含有量は、費用の削減、および加工中の亀裂(これは、銀−スズ−鉛共晶の形成に起因する)の可能性に起因して、1.2%未満まで制限される。従って、本発明のポジティブグリッドは、約0.06%カルシウムより高いが0.082%カルシウム未満のカルシウムのカルシウム含有量、1.0%スズより高いが1.2%スズ未満のスズ含有量、および0.005%銀より高く0.02%銀未満の銀含有量を含む。グリッド作製プロセスに依存して、酸化に起因するカルシウムの損失を防止するために、アルミニウムが、0.002%より高いが0.030%未満の量で、この合金に添加され得る。
鉛カルシウム合金の固化プロセスの性質に起因して、キャストグリッドの結晶粒界面は、内部の合金と比較してカルシウムが不足している。本発明によって教示されるように、カルシウム含有量が0.06%より高いが0.082%未満の範囲に維持される場合には、カルシウム含有量は、グリッドにわたってより均一である。これによって、より低いカルシウム含有量を有する合金を使用するグリッドより強靭な初期キャスティングおよびグリッドにわたるより均一な特性を生じ得る。より均一な特性は、製造方法において(特に、任意の不均一性が亀裂または伸びの可能性を生じる、連続的なストリップキャスティング方法において)、この合金の使用を容易にする。
好ましいポジティブグリッド合金は、0.065%より高いが0.080未満であるカルシウム含有量(例えば、0.075%)、1.05%より高いが1.2%未満であるスズ含有量(例えば、1.15%)、0.010%より高いが0.020%未満である銀含有量(例えば、0.017%)を含む。グリッド製造プロセスに依存して、アルミニウムが、0.006%〜0.020%の量で添加され得る。
鉛−カルシウム−スズ−銀のポジティブグリッド合金に添加される銅は、このグリッド合金の初期硬さをさらに高め、そしてペーストにおける加工および取り扱いのために十分な機械的特性に達するために必要とされる時間をさらに減少させる。好ましくは、銅は、0.005%と0.05%との間、最も好ましくは、0.010%と0.03%との間の量で添加される。銅が存在する場合には、ほんの微量のアルミニウムが存在するべきである。
表IIは、本発明により包含されるいくつかの銅含有合金の熟成応答に対する、銅の添加の効果を示す。これらの結果を、合金元素として銅を含まない表Iからのサンプル4と比較する。
Figure 0005140704
表IIのサンプル7に見られるように、合金に少量の銅(0.02%)を添加し、同時に銀含有量を低下させることによって、キャスティングの初期硬さが大きく増加するのみでなく、この合金の硬化速度もまた劇的に増加する。サンプル8に見られるように、銀の含有量を0.006%のレベルにまでさらに減少させるがわずかに高い銅含有量0.025%を使用すると、これらの合金の機械的特性は、ほぼ同じである。サンプル9において、サンプル7の銀含有量をより高いカルシウム含有量と組み合わせることによって、劇的により高い初期硬さおよび硬化速度が得られる。
本発明の鉛−カルシウム−スズ−銀−銅の合金から作製される蓄電池グリッドは、参照した特許の、銅を含まない耐腐食性合金に対する7日間を超えてと比較して、ほんの4時間、そして確実には24時間で、ペーストの準備が出来る。より薄いグリッドは、銅含有合金の極度に高い初期硬さに起因して、容易に硬化し得る。
ポジティブグリッドにおいて、より低い銀レベルであるが通常の銅含有量を含む蓄電池は、より高い銀含有量を含む合金より再利用がずっと容易である。
銅含有蓄電池グリッド合金は、0.06%より高いが0.082%未満のカルシウム含有量、1.0%より高いが1.2%未満のスズ含有量、0.005%より高いが0.020%未満の銀含有量、および0.005%より高いが0.050%未満の銅含有量を有するべきである。
好ましい合金は、0.065〜0.077%のカルシウム、1.1〜1.15%のスズ、0.005〜0.015%の銀、および0.015〜0.030%の銅を含む。
本発明の合金は、48時間で作業可能であり、好ましい合金は、24時間で作業可能である。この合金は、先行技術の議論において言及した任意の従来の製造方法(ブックモールディングおよび連続ストリップキャスティングプロセスを含む)によって、蓄電池グリッドに形成され得る。好ましくは、これらのグリッドは、0.06インチ未満の厚みを生じるプロセスによって、形成される。
本発明の好ましい合金は、試験において優れた特性を有することが示された。具体的には、覆いの中での条件下での破損に対するSAE J240B Cycle試験において、ストリップキャスティングされて延伸された、本発明の合金を使用する蓄電池は、4500サイクルより多くにわたって持ちこたえた。
従って、本発明は、任意の製造方法を使用して薄いグリッドを迅速に製造するために使用され得る、改善された合金を提供する。本発明はまた、グリッドを作製するための改善された方法および向上した寿命を有するグリッドを提供する。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1)蓄電池グリッドにおいて使用するための合金であって、0.060%より多く0.082%未満のカルシウム、1.0%より多く1.2%未満のスズ、および0.005〜0.020%の銀を含む、合金。
(項目2)0.065〜0.075%のカルシウムを含む、項目1に記載の合金。
(項目3)0.012〜0.018%の銀を含む、項目1に記載の合金。
(項目4)0.002〜0.030%のアルミニウムを含む、項目1に記載の合金。
(項目5)0.005〜0.015%のアルミニウムを含む、項目1に記載の合金。
(項目6)わずか微量のアルミニウムおよびさらに0.005〜0.05%の銅を含む、項目1に記載の合金。
(項目7)1.05%より多くのスズを含む、項目1に記載の合金。
(項目8)0.065〜0.077%のカルシウム、1.1〜1.15%のスズ、および0.005〜0.015%の銀を含む、項目1に記載の合金。
(項目9)0.015〜0.030%の銅をさらに含む、項目8に記載の合金。
(項目10)項目1に記載の鉛合金を含む、鉛蓄電池グリッド。
(項目11)前記カルシウムが、0.065〜0.075%の量で存在する、項目10に記載の蓄電池グリッド。
(項目12)前記銀が、0.012〜0.018%の量で存在する、項目10に記載の蓄電池グリッド。
(項目13)アルミニウムが、0.002%と0.030%との間の量で存在する、項目10に記載の蓄電池グリッド。
(項目14)項目6に記載の鉛合金を含む、鉛蓄電池グリッド。
(項目15)0.06インチ(1.5mm)未満の厚みを有する、項目10に記載の蓄電池グリッド。
(項目16)連続的なストリップキャスティング、次いでグリッド形状への形成によって形成される、項目10に記載の蓄電池グリッド。
(項目17)蓄電池グリッドを作製する方法であって、該方法は、
0.060%より多く0.082%未満の鉛、1.0%より多く1.2%未満のスズおよび0.005%〜0.020%の銀含む合金を生成する工程、ならびに
該合金をグリッドに形成する工程、
を包含する、方法。
(項目18)0.06インチ(1.5mm)未満の厚みを有するグリッドが形成される、項目17に記載の方法。
(項目19)前記合金が連続的にキャスティングされる、項目17に記載の方法。
(項目20)前記合金が、0.06インチ(1.5mm)未満の厚みを有するグリッドへと形成される、項目19に記載の方法。
(項目21)鉛蓄電池のための薄いポジティブグリッドであって、該グリッドは、0.06インチ(1.5mm)未満の厚みを有し、そして0.060%より多く0.082%未満のカルシウム、1.0%より多く1.2%未満のスズ、および0.005%〜0.020%の銀を含む組成を有する、ポジティブグリッド。

Claims (10)

  1. 鉛蓄電池グリッドであって、
    0.060重量%より多く0.082重量%未満のカルシウム、1.0重量%より多く1.2重量%未満のスズ、および0.005重量%〜0.020重量%の銀を含み、残りは鉛および不可避的な不純物である鉛合金
    を含み、
    前記鉛蓄電池グリッドは、ブックモールドキャスティングされたグリッド、圧延および伸展されたグリッド、連続的キャスティングされたグリッド、連続的キャスティングおよび伸展されたグリッド、連続的キャスティングおよびパンチングされたグリッド、連続的キャスティングおよび圧延されたグリッドからなる群から選択され、
    前記グリッドは、少なくとも70のロックウェル「R」の硬さ値を有する、鉛蓄電池グリッド。
  2. 前記グリッドは、人工的なエージングがされていない、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  3. 前記鉛合金がさらに、0.005〜0.05重量%の銅をある程度の銀の代わりに含むが、ただし、前記銀のレベルは常に少なくとも0.005重量%であり、かつ、わずか微量のアルミニウムが存在し;前記鉛合金はさらに、0.05重量%を超えない量のストロンチウムおよびバリウムの不純物;微量の硫黄、ニッケル、アンチモンおよびヒ素;ならびに再利用された鉛に見出されるビスマスを含むある量の不可避の不純物を含み、ここで、微量とは0.001重量%を下回る量をいう、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  4. 前記鉛合金が0.012〜0.018重量%の銀を含む、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  5. 前記鉛合金がわずか微量のアルミニウムを含み、さらに0.005〜0.05重量%の銅を含む、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  6. 前記鉛合金が1.05重量%より多く1.2重量%未満のスズを含む、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  7. 前記グリッドは、1.52mm未満の厚みを有する、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  8. 前記グリッドは、連続ストリップキャスティング、次いでグリッド形状への形成によって形成される、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  9. 前記グリッドは、少なくとも75のロックウェル「R」の硬さ値を有する、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
  10. 前記グリッドは、少なくとも80のロックウェル「R」の硬さ値を有する、請求項1に記載の鉛蓄電池グリッド。
JP2010152517A 2000-01-19 2010-07-02 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法 Expired - Lifetime JP5140704B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US48749100A 2000-01-19 2000-01-19
US09/487,491 2000-01-19
US09/747,947 2000-12-26
US09/747,947 US6649306B2 (en) 2000-01-19 2000-12-26 Alloy for thin positive grid for lead acid batteries and method for manufacture of grid

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001553407A Division JP4926356B2 (ja) 2000-01-19 2001-01-17 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010270398A JP2010270398A (ja) 2010-12-02
JP5140704B2 true JP5140704B2 (ja) 2013-02-13

Family

ID=23935939

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001553407A Expired - Lifetime JP4926356B2 (ja) 2000-01-19 2001-01-17 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法
JP2010152517A Expired - Lifetime JP5140704B2 (ja) 2000-01-19 2010-07-02 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001553407A Expired - Lifetime JP4926356B2 (ja) 2000-01-19 2001-01-17 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6649306B2 (ja)
JP (2) JP4926356B2 (ja)
KR (1) KR100710673B1 (ja)
CY (1) CY1107611T1 (ja)
CZ (1) CZ302762B6 (ja)
PT (1) PT1248864E (ja)
ZA (1) ZA200205709B (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050112470A1 (en) * 1998-06-26 2005-05-26 Johnson Controls Technology Company Alloy for battery grids
US6274274B1 (en) 1999-07-09 2001-08-14 Johnson Controls Technology Company Modification of the shape/surface finish of battery grid wires to improve paste adhesion
BR0113186A (pt) * 2000-08-11 2006-05-09 Exide Technologies baterias de chumbo-ácido e placa positiva e ligas para a mesma
JP4502346B2 (ja) * 2000-10-24 2010-07-14 古河電池株式会社 鉛蓄電池用鉛基合金
US20020182500A1 (en) * 2001-06-04 2002-12-05 Enertec Mexico, S. De R.L. De C.V. Silver-barium lead alloy for lead-acid battery grids
EP1496556B1 (en) * 2002-04-18 2008-10-29 The Furukawa Battery Co., Ltd. Lead-based alloy for lead-acid battery, grid for lead-acid battery and lead-acid batterry
WO2003092101A1 (en) * 2002-04-26 2003-11-06 The Furukawa Battery Co., Ltd. Process for producing lead or lead alloy plate grid for lead storage battery and lead storage battery
US20040110067A1 (en) * 2002-12-06 2004-06-10 Johnson Controls Technology Company Alloy for battery grids
EP1900048B1 (en) 2005-05-23 2011-10-05 Johnson Controls Technology Company Battery grid
CN100355920C (zh) * 2005-05-31 2007-12-19 风帆股份有限公司 板栅合金及制备方法
DE102005038064A1 (de) * 2005-08-10 2007-02-15 Deutsche Exide Gmbh Elektrodengitter
US7704452B2 (en) * 2006-02-23 2010-04-27 Rsr Technologies, Inc. Alloy and anode for use in the electrowinning of metals
AU2008223058B2 (en) 2007-03-02 2014-05-29 Cps Technology Holdings Llc Negative grid for battery
TR200807567A1 (tr) 2008-10-08 2010-04-21 Mutlu Akü Ve Malzemeleri̇ Sanayi̇ Anoni̇m Şi̇rketi̇ Bir alaşım
US20100117252A1 (en) * 2008-11-10 2010-05-13 John Bourque Solid composition having enhanced physical and electrical properties
US7767121B2 (en) 2008-11-10 2010-08-03 Kryron Global, Llc Solid composition having enhanced physical and electrical properties
US8375840B2 (en) * 2009-11-06 2013-02-19 Kryron Global, Llc Ballistic strike plate and assembly
KR101780759B1 (ko) 2010-03-03 2017-09-21 존슨 컨트롤스 테크놀러지 컴퍼니 배터리 그리드 및 배터리 그리드 제조 방법
BR112012022245A2 (pt) 2010-03-05 2016-10-25 Aic Blab Company baterias de chumbo ácido reguladas por válvula bipolar leve e métodos para as mesmas
CN105428661B (zh) 2010-04-14 2018-06-12 约翰逊控制技术公司 蓄电池以及蓄电池极板组件
US9748578B2 (en) 2010-04-14 2017-08-29 Johnson Controls Technology Company Battery and battery plate assembly
US10535853B2 (en) 2010-09-21 2020-01-14 Hollingsworth & Vose Company Glass compositions with leachable metal oxides and ions
US20130071735A1 (en) * 2011-09-21 2013-03-21 Hollingsworth & Vose Company Battery components with leachable metal ions and uses thereof
US9761883B2 (en) 2011-11-03 2017-09-12 Johnson Controls Technology Company Battery grid with varied corrosion resistance
CN102403510B (zh) * 2011-11-15 2017-02-15 海安华达石油仪器有限公司 一种电动自行车用铅酸蓄电池正极
CN104221189B (zh) * 2012-02-14 2017-02-22 新神户电机株式会社 铅蓄电池用正极板和该极板的制造方法以及使用该正极板的铅蓄电池
DE102013111109A1 (de) 2013-10-08 2015-04-09 Johnson Controls Autobatterie Gmbh & Co. Kgaa Gitteranordnung für eine plattenförmige Batterieelektrode eines elektrochemischen Akkumulators sowie Akkumulator
DE102013111667A1 (de) 2013-10-23 2015-04-23 Johnson Controls Autobatterie Gmbh & Co. Kgaa Gitteranordnung für eine plattenförmige Batterieelektrode und Akkumulator
WO2018037564A1 (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 日立化成株式会社 鉛蓄電池、並びに、鋳造格子体及びその製造方法
JP6406458B2 (ja) * 2016-08-26 2018-10-17 日立化成株式会社 鉛蓄電池、並びに、鋳造格子体及びその製造方法
CN106435421B (zh) * 2016-10-20 2017-09-26 骆驼集团蓄电池研究院有限公司 一种正极铅带或板栅的热处理方法
CN108933263B (zh) * 2018-08-02 2021-08-06 江苏海宝电池科技有限公司 一种正极板栅及其制备方法
CN109518017A (zh) * 2018-10-24 2019-03-26 山东久力工贸集团有限公司 一种免维护铅酸蓄电池正极板板栅用铅合金及其制备方法
TW202118131A (zh) * 2019-09-27 2021-05-01 日商傑士湯淺國際股份有限公司 鉛蓄電池
CN112420996A (zh) * 2020-10-29 2021-02-26 天能电池集团股份有限公司 一种利用回用铅粉制备动力电池的方法、正极板和动力电池

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3953244A (en) 1973-01-31 1976-04-27 St. Joe Minerals Corporation Method of fabricating stable wrought lead-calcium-tin alloys by means of cold working
ES2179576T3 (es) 1998-06-26 2003-01-16 Johnson Controls Tech Co Aleacion para rejillas de baterias.
US6351878B1 (en) 1999-04-03 2002-03-05 Gnb Technologies, Inc. Method for making positive grids and lead-acid cells and batteries using such grids

Also Published As

Publication number Publication date
US6649306B2 (en) 2003-11-18
PT1248864E (pt) 2007-01-31
CY1107611T1 (el) 2013-03-13
JP2003520293A (ja) 2003-07-02
KR20020072288A (ko) 2002-09-14
KR100710673B1 (ko) 2007-04-24
JP4926356B2 (ja) 2012-05-09
JP2010270398A (ja) 2010-12-02
ZA200205709B (en) 2003-10-17
US20010009743A1 (en) 2001-07-26
CZ302762B6 (cs) 2011-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5140704B2 (ja) 鉛蓄電池についての薄いポジティブグリッドのための合金、およびこのグリッドを製造する方法
JP5399272B2 (ja) 蓄電池格子、蓄電正極格子、及び鉛酸蓄電池
AU783324B2 (en) Alloy for thin positive grid for lead acid batteries and method for manufacture of grid
EP1629132B1 (en) Lead-based alloy for lead-acid battery grid
JP3987370B2 (ja) 鉛蓄電池用正極板及びこれを用いた鉛蓄電池
US20050158629A1 (en) Lead-based alloy for lead-acid battery, grid for lead-acid battery and lead-acid battery
US10637044B2 (en) Corrosion resistant positive grid for lead-acid batteries
JP2005044760A (ja) 鉛蓄電池極板格子の製造方法
JP2004200028A (ja) 鉛蓄電池極板格子の製造方法
JP2005330516A (ja) 鉛蓄電池用鉛基合金および前記鉛基合金を正極基板に用いた鉛蓄電池
JPH02299154A (ja) 鉛蓄電池
JPH0147862B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121024

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5140704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term