JP5139662B2 - 重合体の製造方法 - Google Patents

重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5139662B2
JP5139662B2 JP2006284985A JP2006284985A JP5139662B2 JP 5139662 B2 JP5139662 B2 JP 5139662B2 JP 2006284985 A JP2006284985 A JP 2006284985A JP 2006284985 A JP2006284985 A JP 2006284985A JP 5139662 B2 JP5139662 B2 JP 5139662B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
hydrogen sulfide
monomer
polymer
acrylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006284985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008101120A (ja
Inventor
徹也 笹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2006284985A priority Critical patent/JP5139662B2/ja
Publication of JP2008101120A publication Critical patent/JP2008101120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5139662B2 publication Critical patent/JP5139662B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、アクリルモノマーを重合し、重合体を製造する方法に関し、より詳細には、アクリルモノマーとメルカプト化合物からなる連鎖移動剤とが用いられ、重合体を得た後に、臭気を抑制することができる重合体の製造方法に関する。
従来、アクリルモノマーなどの単量体を重合する際に、連鎖移動剤としてメルカプト化合物が多く用いられている。
メルカプト化合物を用いた重合体の製造方法の一例として、下記の特許文献1には、メタクリル酸メチル単独又はメタクリル酸メチルを主体とする単量体混合物を重合する際に、重合開始剤として単量体重量当り0.01〜2重量%のtert−ブチルパーオキシエステルと、連鎖移動剤として単量体重量当り0.02〜3重量%の直鎖アルキルメルカプタンとを添加し、60〜120℃で反応させるメタクリル系樹脂成形材料の製造方法が開示されている。特許文献1では、着色がなく無色透明で、かつ優れた耐熱分解性を有するメタクリル系樹脂成形材料を得ることができるとされている。
特開昭55−5950号公報
しかしながら、特許文献1では、直鎖アルキルメルカプタンを用いているため、重合した後に、直鎖アルキルメルカプタンに由来する硫化水素が、メタクリル系樹脂成形材料に多く含まれることがあった。硫化水素は悪臭物質であるため、メタクリル系樹脂成形材料に硫化水素が多く含まれていると、メタクリル系樹脂成形材料の使用時に強い臭気を感じることがあった。また、重合の際には一般的に溶剤が用いられ、該溶剤は重合後に加熱操作などによって除去されるが、特に溶剤を除去する際に強い臭気を感じることがあった。
近年、例えば接着剤やシーリング材などの用途に、低分子量のアクリルポリマーが多く用いられてきている。特に、低分子量のアクリルポリマーを製造する場合には、連鎖移動剤としてのメルカプト化合物が比較的多く用いられる。よって、低分子量のアクリルポリマーを製造する場合に、メルカプト化合物に由来する硫化水素が多く発生し、硫化水素の臭気が問題となることが多かった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、アクリルモノマーとメルカプト化合物からなる連鎖移動剤とが用いられ、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を低減することができる重合体の製造方法を提供することにある。
第1の発明に係る重合体の製造方法は、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液に塩基性化合物を添加した後、アクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去することを特徴とする。
第2の発明に係る重合体の製造方法は、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液中のアクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液に、フェノール系酸化防止剤または塩基性化合物を添加した後、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去することを特徴とする。
第3の発明に係る重合体の製造方法は、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液中のアクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去した後、塩基性化合物を添加することを特徴とする。
本発明に係る重合体の製造方法のある特定の局面では、モノマー溶液として、アクリルモノマー100重量部に対して、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤を0.1重量部以上含むモノマー溶液を用いている。
第1の発明に係る重合体の製造方法では、モノマー溶液に塩基性化合物を添加した後、アクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去するので、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を抑制することができる。さらに、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去する際に、硫化水素の臭気を抑制することができる。
第2の発明に係る重合体の製造方法では、モノマー溶液中のアクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液に、フェノール系酸化防止剤または塩基性化合物を添加した後、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去するので、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を抑制することができる。さらに、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去する際に、硫化水素の臭気を抑制することができる。
第3の発明に係る重合体の製造方法では、モノマー溶液中のアクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去した後、塩基性化合物を添加するので、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を抑制することができる。
モノマー溶液として、アクリルモノマー100重量部に対して、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤を0.1重量部以上含むモノマー溶液を用いる場合には、メルカプト化合物が比較的多く用いられており、重合後にメルカプト化合物に由来する硫化水素が発生し易いが、硫化水素の臭気を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本願発明者らは、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液を用いて重合体を製造する際に、塩基性化合物を添加することによって、あるいはフェノール系酸化防止剤を特定の時期に添加することによって、硫化水素の臭気を抑制することができ、上記課題を達成し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明では、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液を用いて、アクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去する。
本発明では、モノマー溶液に塩基性化合物を添加した後、アクリルモノマーを重合させる。もしくは、アクリルモノマーを重合されて得られた重合体溶液にフェノール系酸化防止剤または塩基性化合物を添加した後、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去する。あるいは、加熱操作及び減圧操作によって溶剤を除去した後、塩基性化合物を添加する。
すなわち、塩基性化合物は、重合開始前、重合後かつ脱溶剤前、あるいは脱溶剤後のいずれかの時期に添加される。塩基性化合物を添加することで、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を抑制することができる。特に、重合開始前又は重合後かつ脱溶剤前に塩基性化合物を添加した場合には、溶剤は加熱操作などによって除去されるが、溶剤を除去する際に硫化水素の臭気を抑制することができる。
硫化水素の臭気を抑制することができる理由は、脱溶剤後に塩基性化合物を添加しても臭気が抑制されることから、塩基性化合物により酸性の硫化水素が中和され、硫化水素が揮発しない化合物に変化するためであると思われる。
上記塩基性化合物としては、無機化合物、有機化合物を含めて用いることができ特に限定されないが、弱塩基性の化合物が取扱性に優れているので好ましく用いられる。特に沸点が高いエタノール性の三級アミンが取扱性により一層優れているのでより好ましく用いられる。塩基性化合物の具体例としては、2,2’−メチルイミノジエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、さらに好ましく用いられる。これらの塩基性化合物は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
塩基性化合物の配合割合は、特に限定されないが、アクリルモノマー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部の範囲が好ましい。塩基性化合物が0.1重量部未満であると、硫化水素の臭気を抑制する効果が充分に得られないことがあり、5.0重量部を超えると、硫化水素の臭気を抑制するのに過剰となることがある。
一方、フェノール系酸化防止剤は、重合後、かつ脱溶剤前に添加される。フェノール系酸化防止剤を添加することで、メルカプト化合物に由来する硫化水素の臭気を抑制することができる。
上記フェノール系酸化防止剤は、フリーラジカルを中和する働きを有する。硫化水素の発生の仕組みは明らかではないが、脱溶剤に伴う加熱により残留重合開始剤、安定ラジカル、重合体溶液中の酸素分子などが活性なラジカルを発生し、残留メルカプト化合物または高分子末端に存在するチオエーテル結合、例えばジスルフィドなどのメルカプト化合物の副生物等と反応して、硫化水素が発生するものと考えられる。よって、硫化水素の臭気が抑制される理由は、フリーラジカルを中和する働きを有するフェノール系酸化防止剤を用いることで、硫化水素の発生を効果的に抑制することができるためであると思われる。
なお、フェノール系酸化防止剤は、重合開始前または脱溶剤後に添加しても、硫化水素の臭気を抑制することができない。重合開始前に添加しても硫化水素の臭気を抑制することができない理由は、フェノール系酸化防止剤はアクリルモノマーが保管中に重合するために添加される重合禁止剤と同じ作用を有するので、フェノール系酸化防止剤が重合中に失活するためであると思われる。一方、脱溶剤後に添加しても硫化水素の臭気を抑制することができない理由は、フェノール系酸化防止剤は硫化水素と中和反応を起こさないためと思われる。
上記フェノール系酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、汎用されている2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)(住友化学社製「スミライダーBHT(商品名)」)、テトラキス−[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(IRGANOX1010、和光純薬社製)、ハイドロキノン(チバガイギー社製)等が挙げられ、好ましく用いられる。これらのフェノール系酸化防止剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。フェノール系酸化防止剤は、添加する際の溶解性や重合体との相溶性により適宜選択される。
フェノール系酸化防止剤の配合割合は、特に限定されないが、アクリルモノマー100重量部に対して、0.1〜5.0重量部の範囲が好ましい。フェノール系酸化防止剤が0.1重量部未満であると、硫化水素の臭気を抑制する効果が充分に得られないことがあり、5.0重量部を超えると、硫化水素の臭気を抑制するのに過剰となることがある。
上記モノマー溶液は、アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含む。
上記アクリルモノマーとしては、特に限定されないが、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル等が挙げられる。アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルとしては、特に限定されず、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等が挙げられる。これらのアクリルモノマーは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アクリルモノマーは、アクリルモノマー以外の他のモノマーと併用されてもよい。アクリルモノマー以外のモノマーとしては、アクリルモノマーと共重合可能なモノマーであれば、特に限定されない。アクリルモノマー以外のモノマーとしては、特に限定されず、ビニルエステルモノマー、スチレン系モノマーが挙げられる。
上記ビニルエステルモノマーとしては、特に限定されないが、酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、n−カプロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、オクタン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリメチル酢酸ビニル、ピバル酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、トリクロロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
上記スチレン系モノマーとしては、特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−(2−クロロエチル)スチレンなどが挙げられる。
上記連鎖移動剤はメルカプト化合物からなる。メルカプト化合物としては、特に限定されないが、例えば、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、1−オクタンチオール、ドデカンチオール、シクロペンタンチオール、シクロヘキサンチオール、1,3−プロパンジチオール等が挙げられる。これらのメルカプト化合物は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
アクリル溶剤型粘着剤などのように、高分子量の重合体を得る場合には、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤は用いなくてもよいか、連鎖移動剤の使用量は少なくてもよい。この場合の連鎖移動剤の使用量としては、アクリルモノマー100重量部に対して、0.01重量部以下程度である。よって、硫化水素の発生量も比較的少ない。また、重合体溶液からテープ形状の粘着加工品を製造する場合には、塗工方式で溶剤を除去するため、加熱時間は短く、加熱による臭気はさほど問題にならないことが多い。
これに対し、例えば接着剤やシーリング材などの用途に、低分子量のアクリルポリマーが多く用いられてきている。特に、低分子量のアクリルポリマーを製造する場合には、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤が比較的多く用いられる。この場合の連鎖移動剤の使用量としては、アクリルモノマー100重量部に対して、0.1〜数重量部程度である。よって、低分子量のアクリルポリマーを製造する場合には、メルカプト化合物に由来する硫化水素が多く発生し、硫化水素の臭気が特に問題となる。さらに、このような目的に使用される場合に、重合体溶液から溶剤を除去する際には、反応器を加熱、減圧する方式を採るのが一般的である。加熱時間は比較的長いので、加熱による臭気が問題となることが多い。
本発明では、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤を比較的多く含むモノマー溶液を用いる場合、特にアクリルモノマー100重量部に対して、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤を0.1重量部以上含むモノマー溶液を用いる場合に、硫化水素の臭気を効果的に低減することができる。
上記溶剤としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。溶剤は、環境に対する影響等を考慮して適宜選択される。
溶剤の配合割合は、特に限定されないが、アクリルモノマー100重量部に対して、10〜100重量部の範囲が好ましい。溶剤が10重量部未満であると、沸点重合では溶剤の蒸発熱を奪うことで冷却が行われるので溶剤が少ないと沸点が高くなり反応が暴走する場合があり、重合管理を厳密に行う必要がある。溶剤が100重量部を超えると、溶剤が過剰であり、脱溶剤工程で除去する溶剤量が多すぎることがある。
使用した溶剤は、得られた重合体溶液から加熱操作及び減圧操作によって除去されるが、加熱操作及び減圧操作の条件としては特に限定されず、使用する溶剤などにより適宜変更することができる。
上記モノマー溶液には、必要に応じて、重合開始剤が添加されてもよい。重合開始剤としては、特に限定されないが、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ系重合開始剤等のラジカル重合開始剤が挙げられる。
本発明の製造方法に従って構成された重合体は、塗料、接着剤、シーリング材などの原材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げることにより本発明の効果を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(アクリルモノマー)
ブチルアクリレート(日本触媒社製、重合禁止剤15ppm含む)
(メルカプト化合物)
n−DDM(連鎖移動剤、n−ドデシルメルカプタン、和光純薬社製)
(溶剤)
ソルミックAP−7(工業用アルコール、日本アルコール社製、沸点約80℃)
(重合開始剤)
パーヘキサTMH(日本油脂社製、十時間半減期温度86.7℃)
パーヘキシルPV(日本油脂社製、十時間半減期温度53.2℃)
(添加剤)
トリエタノールアミン(塩基性化合物、和光純薬社製)
ジエタノールアミン(塩基性化合物、和光純薬社製)
2,2’−メチルイミノジエタノール(塩基性化合物、和光純薬社製)
水酸化カリウム(塩基性化合物、和光純薬社製)
IRGANOX1010(フェノール系酸化防止剤、和光純薬社製)
BHT(フェノール系酸化防止剤、住友化学社製)
ハイドロキノン(フェノール系酸化防止剤、チバガイギー社製)
(比較例1)
ブチルアクリレート100重量部と、n−DDM5重量部と、ソルミックAP−7 10重量部とをフラスコに入れた後、フラスコ内を窒素置換した。しかる後、ウォーターバス中にフラスコを入れ、95℃までフラスコ内を加温した。
次に、下記表1に示す時間が経過した後に、下記表1に示す量のパーヘキサTMHをそれぞれ添加し、アクリルモノマーの一部を重合した。しかる後、反応開始から下記表1に示す時間が経過した後に、下記表1に示す量のパーヘキシルPVをそれぞれ添加し、さらにアクリルモノマーを重合した。反応開始から7時間が経過した後、フラスコを冷却し、重合反応を終了し、アクリルポリマーの重合体溶液を得た。
次に、得られたアクリルポリマーの重合体溶液をナスフラスコに入れた後、エバポレーターに接続して100℃に加熱した。大気圧下で大半の重合溶剤を除去した後、150℃まで加熱しながら真空ポンプで0.27N/cmに減圧し、さらに溶剤を除去した。気泡が発生しなくなった段階で、減圧したまま自然放冷し、アクリルポリマーを得た。
Figure 0005139662
(実施例1〜4、比較例2〜4)
重合開始前、すなわち95℃までフラスコ内を加温した後、パーヘキサTMHを添加する前に、下記表1に示す種類及び量の添加剤を添加したこと以外は比較例1と同様にして、アクリルポリマーを得た。
(実施例5〜11)
重合後かつ脱溶剤前、すなわちアクリルポリマーの重合体溶液を得た後、エバポレーターに接続して100℃に加熱する前に、下記表1に示す種類及び量の添加剤を添加したこと以外は比較例1と同様にして、アクリルポリマーを得た。
(実施例12〜15、比較例5〜7)
脱溶剤後、すなわち自然放冷した後に、下記表1に示す種類及び量の添加剤を添加したこと以外は比較例1と同様にして、アクリルポリマーを得た。
(アクリルポリマーの評価)
(1)アクリルモノマーの重合率
ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製、カラム:PEG1500)を用いて、n−ヘプタンを内部標準として、アクリルモノマー重合率を測定し、残留アクリルモノマーの濃度を求めた。
(2)アクリルポリマーの分子量
数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、ウォーターズ社製、カラム:昭和電工社製、ポリスチレンゲルLF−804、溶媒:THF、流速:1mL/分)を用いて、ポリスチレン換算で測定した。
さらに、測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(3)硫化水素の測定
北川式を使用して硫化水素による着色量から、硫化水素の濃度を読み取った。検知管としてNO.4LK(ガステック社製)を用いた。
結果を下記表2〜4に示す。
Figure 0005139662
Figure 0005139662
Figure 0005139662

Claims (1)

  1. アクリルモノマーと、メルカプト化合物からなる連鎖移動剤と、溶剤とを含むモノマー溶液に塩基性化合物を添加した後、前記アクリルモノマーを重合させて得られた重合体溶液から、加熱操作及び減圧操作によって前記溶剤を除去することを特徴とする、重合体の製造方法。
JP2006284985A 2006-10-19 2006-10-19 重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP5139662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006284985A JP5139662B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006284985A JP5139662B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008101120A JP2008101120A (ja) 2008-05-01
JP5139662B2 true JP5139662B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=39435700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006284985A Expired - Fee Related JP5139662B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5139662B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4165695A4 (en) * 2020-06-10 2024-07-31 Arkema Inc ELIMINATION OF RESIDUAL MERCAPTANS FROM POLYMER COMPOSITIONS

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001087640A (ja) * 1995-07-24 2001-04-03 Sanyo Chem Ind Ltd 分散剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008101120A (ja) 2008-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6785869B2 (ja) ブロック共重合体及びその製造方法、並びに、その利用
CN110546224B (zh) 粘接剂组合物
WO2008105122A1 (ja) 防汚塗料組成物、該組成物の製造方法、該組成物を用いて形成される防汚塗膜、該塗膜を表面に有する塗装物、及び該塗膜を形成する防汚処理方法
US9932499B2 (en) UV-curable composition and pressure sensitive adhesive having breathability derived therefrom, as well as method for manufacturing the same
JP5591543B2 (ja) 反応性希釈剤
JP5032498B2 (ja) ビニルモノマーのフリーラジカル重合方法
CA2694256C (en) Novel adducts useful as cure components for anaerobic curable compositions
JPWO2017217363A1 (ja) モールディング樹脂組成物及び成形品
AU2014217661B2 (en) Use of methyl mercapto-esters as chain transfer agents
JP5139662B2 (ja) 重合体の製造方法
WO2018199268A1 (ja) 2-シアノアクリレート系接着剤組成物
JP4966626B2 (ja) アクリルポリマーの製造方法
JP2015214614A (ja) ブロックポリマ及びその製造方法
JP7139670B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物及びその製造方法
JP2019104857A (ja) ブロック共重合体の製造方法
WO2023167187A1 (ja) 重合性組成物
JP2007246917A (ja) (メタ)アクリル酸系重合体の製造方法
JP7304676B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステル系重合体及びその製造方法
JP2009001785A (ja) アミノシランとエポキシ官能性ポリアクリレートを含んでなるシランワニス
JP2016030771A (ja) ピロリドン系重合体の水性分散体
JP2024127411A (ja) 重合体、粘着剤組成物、重合体粒子、及び重合体の製造方法
JP2015059136A (ja) アクリル系部分重合体の製造方法
Alrefai Atrp of Bio-Based Methacrylates for Applications in Super Varnishes
JP6521478B2 (ja) 反応性基を有する含フッ素2ブロック共重合体及び反応性基を有する含フッ素2ブロック共重合体の製造方法
JP2024026935A (ja) 硬化性組成物、硬化物の製造方法および硬化物のタックを抑制する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121116

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5139662

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees