以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る情報提供システム1の概略構成図である。情報提供システム1は、通信ネットワーク20を介して接続可能な携帯電話機(通信端末)10A,10B,及び10Cと、情報提供サーバ30とを備える。本実施形態において、携帯電話機10Aは情報提供サービスに加入したユーザが所持する携帯電話機(以下、情報要求端末という。)であり、携帯電話機10B,10Cは携帯電話機10Aに対応した連絡先として登録された携帯電話機(以下、情報共有端末という。)である。
携帯電話機10A,10B及び10Cは、自機が在圏する無線エリアをカバーする基地局(不図示)と無線通信を行い、通話サービスあるいはパケット通信サービスを受ける通信端末である。携帯電話機10A,10B及び10Cは、物理的には、CPU、通信装置、メモリ、GPS測位モジュール、入力キー、ディスプレイ等を有している。なお、本実施形態における情報提供システム1では、通信端末の具体例として携帯電話機10A,10B及び10Cを基に説明しているが、通信端末の具体例はこれに限られず、例えば、簡易型携帯電話機(PHS)や通信機能を有する携帯型情報端末(PDA)等の通信端末であってもよい。
図2を参照して携帯電話機10Aの機能的な構成要素について説明する。携帯電話機10Aは、入力部101、検索用語句格納部102、検索用データ通知部103、連絡先格納部104、通信部105、及び情報提供元アクセス部106からなる。以下、携帯電話機10Aの構成要素について詳細に説明する。
入力部101は、携帯電話機10Aのディスプレイ上の入力画面(以下、UI(User Interface)コンテンツという)を利用して、情報提供元の検索に必要なキーワード等の検索用語句を表す検索用語句情報をユーザが入力できるようにするため部分である。また、入力部101は、ユーザ操作により検索用語句格納部102から検索用語句情報の取得を指示する機能をも有する。なお、入力部101により入力された検索用語句情報、又はユーザ操作により検索用語句格納部102から取得された検索用語句情報は、検索用データ通知部103に出力される。
検索用データ通知部103は、検索用語句情報(例えば、“AAAAA”)を受信すると共に、検索用語句格納部102からその検索用語句情報に対応する付随情報(例えば、“BBB”)を取得する。また、検索用データ通知部103は、連絡先格納部104から連絡先情報(例えば、“111111111@xxx.xxx.jp(携帯電話機10Bの連絡先)”,“222222222@yyy.yyy.jp(携帯電話機10Cの連絡先)”)と連絡先に対応する重要度情報(例えば、それぞれに対して“高”,“低”)とを取得する。
ここで、検索用語句格納部102は、検索用語句情報と、各検索用語句情報に関連付けられており検索用語句情報に付随する情報である付随情報と、を予め格納する。また、連絡先格納部104は、携帯電話機10B及び10Cのユーザを含む情報共有端末の連絡先情報と、情報提供の度合いを決定する重要度情報とを予め関連付けて格納するものであり、例えば、具体的なデータの例を示すアドレス帳である。
検索用データ通知部103は、取得した連絡先情報及び重要度情報を検索用語句情報及び付随情報に関連づけて検索用データとして作成する。例えば、検索用データ通知部103により図3に示すような検索用データが作成される。すなわち、検索用データ通知部103により、同図に示すように、受信した検索用語句情報(“AAAAA”)と検索用語句格納部102においてその検索用語句情報に対応付けられている付随情報(“BBB”)と、連絡先情報(“111111111@xxx.xxx.jp”,“222222222@yyy.yyy.jp”)と、それぞれの連絡先情報に対応する重要度情報(“高”,“低”)とを含む検索用データが作成される。検索用データ通知部103は、作成された検索用データを通信部105に通知する。
通信部105は、検索用データ通知部103から通知された検索用データを受け、その検索用データを通信ネットワーク20を介して情報提供サーバ30へ送信する部分である。また、通信部105は、情報提供サーバ30による検索終了後、情報提供サーバ30から送信される検索結果ファイルを受信し、その検索結果ファイルを情報提供元アクセス部106に出力する。
情報提供元アクセス部106は、通信部105から出力された検索結果ファイルを受信して、情報検索結果を基にインターネット網内のWEBサイト、放送サービスの接続先等の情報提供元に通信部105又は携帯電話機10Aに具備されている放送受信機を介してアクセスする機能を有する。
次に、図4を参照して情報提供サーバ30の機能構成について説明する。情報提供サーバ30は、例えば、データを記憶するストレージ装置を備えたサーバであり、物理的な構成要素として、主にCPU、各種メモリ、ストレージ装置、通信装置などを備えている。また、情報提供サーバ30は、機能的な要素として、検索用データ受信部201と、検索部202と、格納部202A、検索結果ファイル生成部203と、検索結果送信部204とを備えており、インターネット網40に接続されている。
検索用データ受信部201は、携帯電話機10Aの通信部105より送信された検索用データを受信する部分であり、検索内容取得部201A及び連絡先取得部201Bを有する。検索内容取得部201Aは、検索用データのうちの検索用語句情報及び付随情報を受信し、その受信した検索用語句情報及び付随情報を検索部202に出力する。一方、連絡先取得部201Bは、検索用データのうちの連絡先情報及び重要度情報を受信すると共に、検索要求端末である送信元情報も取得する部分である。なお、送信元情報及び連絡先情報は検索結果ファイルの送信先情報となる。なお、連絡先取得部201Bは、受信した連絡先情報及び重要度情報と取得した送信元情報とを、検索結果ファイル生成部203に出力する。
検索部202は、その内部のデータベースである格納部202Aと、検索部202に接続されているインターネット網40とを介して、検索内容取得部201Aから入力された検索用語句情報及び付随情報を元に、それらの情報を提供することができるWEBサイト、放送サービス等の情報提供元をインターネット網40内のデータベースから検索する。ここで、格納部202Aは、特定の検索用語句情報とその検索用語句情報の詳細確認が可能な情報提供元とを関連付けて予め格納している部分である。検索部202による情報提供元の検索方法を具体的に説明すると、検索用データ受信部201から検索用語句情報及び付随情報が入力されると、検索部202は、まず、これらの情報を提供できる情報提供元を格納部202Aから検索する。一方、格納部202Aから情報提供元が得られなかった場合にはインターネット網40内のデータベースを介して情報提供元を検索する。また、インターネット網40内のデータベースを介して情報提供元が得られた場合には、その検索結果をその内部の格納部202Aに保存すると共に、検索結果ファイル生成部203に対して出力する。
検索結果ファイル生成部203は、連絡先取得部201Bからの送信先情報、重要度情報と、検索部202からの検索結果とを受信して、重要度情報により決定された情報提供の度合いに基づいて送信先情報に応じて検索結果を加工し、検索結果ファイルを作成する。なお、連絡先情報に対する検索結果ファイルの作成においては、送信元(検索要求端末)情報に対する検索結果ファイルの内容が基準となる。例えは、重要度情報“高”の場合には、検索要求端末に送信される検索結果ファイルと同一の検索結果ファイルを作成し、重要度情報“低”の場合には制限された一部の情報のみを含む検索結果ファイルを作成する。また、検索結果ファイル生成部203は、その作成された検索結果ファイルを検索結果送信部204に出力する。
検索結果送信部204は、検索結果ファイル生成部203において作成された検索結果ファイルを受信し、検索要求端末である携帯電話機10A及び、情報共有端末である携帯電話機10B,10Cそれぞれに、通信ネットワーク20を介して、重要度情報に基づいて加工され作成された検索結果ファイルを送信する。
例を挙げて説明すると、図5に示すように、携帯電話機10A,10B及び10Cそれぞれには、以下のような検索結果ファイルが送信される。すなわち、検索要求を実施した情報要求端末、携帯電話機10Aには、“検索が完了しました。(改行)WEBで確認(改行)http://www.xxx.jp(改行)テレビで確認<チャネル>”という内容の詳細な情報が取得なWEBサイト、放送サービス等の情報提供元を含めた検索結果ファイルが提供される。
また、重要度情報が“高”である携帯電話機10Bには、“○○さんが×××について検索しました。(改行)WEBで確認(改行)http://www.xxx.jp(改行)テレビで確認<チャネル>”という、実質的に検索要求元端末に提供された検索結果ファイルと同一で、詳細な情報が取得なWEBサイト、放送サービス等の情報提供元を含めた検索結果ファイルが提供される。一方、重要度情報が“低”である携帯電話機10Cには、“○○さんが×××について検索しました。”という検索要求元端末のユーザ情報のみを含めた検索結果ファイルが提供される。
次に、図6を参照して、本実施形態における情報提供システム1で実行される情報提供処理の流れについて説明する。まず、情報要求端末である携帯電話機10Aでは、ユーザの入力部101を用いた入力又は操作により、検索用語句情報が直接入力又は検索用語句格納部102から取得される(ステップ101)。その後、検索用語句情報が検索用データ通知部103に対して出力される。
次に、検索用データ通知部103によって、検索用語句情報が受信されると共に、検索用語句格納部102から検索用語句情報に対応付けられて格納されている付随情報が取得される(ステップ102)。また、検索用データ通知部103によっては、連絡先格納部104からの連絡先情報及び重要度情報が取得される(ステップ103)。その後、検索用データ通知部103により、検索用語句情報及び付随情報に連絡先情報及び重要度情報が関連づけられて検索用データが作成され、その作成された検索用データが通信部105に通知される(ステップ104)。検索用データ通知部103から通知された検索用データは、通信部105により、通信ネットワーク20を介して情報提供サーバ30に送信される(ステップ105)。
通信部105から情報提供サーバ30に検索用データが送信されると、検索用データのうちの検索用語句情報及び付随情報は検索用データ受信部201の検索内容取得部201Aを介して検索部202に出力される。
次に、検索部202により、検索内容取得部201Aを介して入力された検索用語句情報及び付随情報を元に格納部202A又はインターネット網を介して情報提供元が検索されてその検索結果が検索結果ファイル生成部203に出力される(ステップ106)。情報提供元の検索においては、まず、格納部202Aにおける検索が行われ、その検索により情報提供元が得られなかった場合インターネット網40を介した検索が行われる。なお、情報提供元が検索用語句情報及び付随情報を元にインターネット網40を介した検索により得られた場合には、検索結果ファイルの内容は格納部202Aに格納される。
一方、検索用データのうちの連絡先情報及び重要度情報と、送信先情報とが検索用データ受信部201の連絡先取得部201Bにより受信又は取得され、それらの情報が検索結果ファイル生成部203に出力される(ステップ107)。
検索結果ファイル生成部203によって、重要度情報により決定された情報提供の度合いに基づいて連絡先情報及び送信先情報に応じて検索結果が加工されて検索結果ファイルが作成され、その作成された検索結果ファイルは検索結果送信部204に対して出力される(ステップ108)。
検索結果送信部204によって、情報要求端末である携帯電話機10A及び、情報共有端末である携帯電話機10B,10Cそれぞれに、通信ネットワーク20を介して検索結果ファイルが送信される(ステップ109)。
これにより、情報要求端末の携帯電話機10A及び情報共有端末の携帯電話機10B,10Cの各ユーザは、それぞれの携帯電話機10A,10B及び10Cに送信された検索結果ファイルを受信して(ステップ110)、重要度情報に応じた情報を取得することができる。なお、検索結果ファイル中に詳細な情報提供元が表示された場合には、情報提供元アクセス部106を用いてその情報提供元にアクセスすることができる。
本実施形態に係る情報提供システム1では、携帯電話機10Aに、携帯電話機10Aと情報を共有する情報共有端末の連絡先情報が格納された連絡先格納部104を備えており、検索結果が情報要求端末である携帯電話機10Aと情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cとに送信される。これにより、検索を申し込んだ携帯電話機10Aと携帯電話機10Aに登録された携帯電話機10B及び10Cに自動的に且つ迅速に検索結果を送信することができ、これに伴って、自動的に且つ迅速に、検索要求端末のユーザとその知人が情報を共有することができる。
また、重要度情報により決定された情報提供の度合いに基づく検索結果ファイルが作成され、その作成された検索結果ファイルが携帯電話機10A,10B及び10Cに送信される。そのため、重要度情報に応じて提供情報内容を変更することにより適切な情報の提供、通信トラフィックの削減及び提供情報内容の最適化を図ることができ、その結果、情報共有先に応じて効率的な情報共有を図ることができる。
また、検索部202は、情報提供サーバ30に格納部202Aを有し、まず、これらの情報を提供できる情報提供元を格納部202Aから検索して、格納部202Aから情報提供元が得られなかった場合にはインターネット網40内のデータベースを介して情報提供元を検索する。このような検索方法を採用することにより検索の効率化を図ることができると共に情報提供サーバ30での検索時間の短縮も可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7及び図8に示すように、第2実施形態に係る情報提供システム2は、検索要求送信サーバ50を更に備える点と、検索要求送信サーバ50を更に備えることに起因して携帯電話機10Aが入力部101に替えて検索要求受信部107を有する点で、第1実施形態の情報提供システム1と相違する。その他の構成は、情報提供システム1の構成と同等であるため、同一の符号を付して重複説明を省略する。
検索要求送信サーバ50は、所定の状態が発生された場合等において、通信ネットワーク20を介して、所定のエリアに在圏する携帯電話機10Aに検索を要求する信号である検索要求信号を送信するものである。
携帯電話機10Aの検索要求受信部107は検索要求送信サーバ50から送信された検索要求信号を受信すると共に、受信された検索要求信号内に含まれている検索用語句情報を抽出して、その検索用語句情報を検索用データ通知部103に出力する。検索用データ通知部103は、検索用語句情報を受信すると共に、検索用語句格納部102からその検索用語句情報に対応づけて格納されている付随情報を取得する。
以下、図9を参照しつつ、本実施形態に係る情報提供システム2で実行される情報提供処理の流れについて説明する。
まず、検索要求送信サーバ50から、通信ネットワーク20を介して所定のエリアに在圏する携帯電話機10Aに対して検索要求信号が送信される(ステップ201)と、検索要求受信部107により検索要求信号内に検索用語句情報が含まれているかが判断される(ステップ202)。その判断の結果、検索用語句情報が含まれていないと判断されたときは、処理が終了される(ステップ203)。一方、検索要求信号内に検索用語句情報が含まれていると判断された場合には、検索用語句情報が抽出され、検索用データ通知部103に出力される(ステップ204)。
その後、情報提供システム1のステップ102〜ステップ110に相当するステップ205〜ステップ213を経て、情報要求端末の携帯電話機10A及び情報共有端末の携帯電話機10B,10Cの各ユーザは、それぞれの携帯電話機10A,10B及び10Cに送信された検索結果ファイルを受信して(ステップ213)、重要度情報に応じた情報を取得することができる。なお、検索結果ファイル中に詳細な情報提供元が表示された場合には、情報提供元アクセス部106を用いてその情報提供元にアクセスすることができる。
第2実施形態に係る情報提供システム2は、情報提供システム1に対比して、検索要求送信サーバ50を更に備えており、携帯電話機10Aが入力部101に替えて検索要求送信サーバ50から送信された検索要求信号を受信すると共に、受信された検索要求信号内に含まれている検索用語句情報を抽出して、その検索用語句情報を検索用データ通知部103に出力する検索要求受信部107を有する。携帯電話機10Aのユーザが、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、情報提供システム1と同様の効果を得ることができる。
上述した第2実施形態の情報提供システム2は、災害の発生を検知した場合に災害情報提供システムに適用することができる。その適用態様を具体的に説明すると、検索要求送信サーバ50が、例えば地震という災害の発生を検知した場合に、検索要求信号として緊急通報を災害による被害が及ぶ地域に在圏する携帯電話機10Aを含む携帯電話機に送信する。検索要求受信部107は、緊急通報内に含まれている検索用語句情報“地震”を抽出して、その検索用語句情報“地震”を検索用データ通知部103に出力する。検索用データ通知部103は、検索用語句情報“地震”を受信すると共に、検索用語句格納部102に格納されている付随情報を取得する。
図10において、情報提供システム2を災害情報提供システムに適用した場合、検索用データ通知部103によって作成された検索用データの一例が示されている。図10において挙げられている検索用データは、検索用語句情報(災害内容)、付随情報(検索要求回数および位置情報)、連絡先情報及び重要度情報で構成されている。具体的に説明すると、同図に示すように、災害内容(“地震”)と、検索用語句格納部102において災害内容に対応付けられている検索要求回数(“0回目”)及び位置情報(“○○県××市”)と、連絡先情報(“111111111@xxx.xxx.jp”,“222222222@yyy.yyy.jp”,・・・)と、それぞれ連絡先情報に対応する重要度情報(“高”,“低”,・・・)とを含む検索用データが作成される。
ここで、検索要求回数とは、同一の検索用語句情報“地震”を含む緊急通報が複数連続して送信された場合において、緊急通報を受信して情報提供サーバ30に対して検索要求を実施した検索要求回数をいう。また、位置情報とは、緊急通報を受信した携帯電話機10Aの位置を特定するためのものであり、携帯電話機10Aが通信を利用するために保持している基地局の位置を表す基地局位置情報をいう。
上記の例により、検索要求回数を付随情報として情報提供サーバ30に送信される検索用データの構成要素とすることにより、情報提供サーバ30での検索内容を差別化して、一回目と2回目以上とによって携帯電話機10A,10B及び10Cに提供する情報の内容を差別化することができる。具体的に説明すると、1回目の検索では、「緊急」という用語を付随情報として更に追加し、2回目の検索では、「詳細」という用語を付随情報として更に追加して検索用データを作成し、その検索用データを情報提供サーバ30に送信して検索させることで、最適な災害情報を提供することができる。
情報提供システム2を災害情報提供システムに適用した場合には、重要度情報にのみならず検索要求回数にも基づいて送信先情報の各送信先に対応した検索結果を加工し、検索結果ファイルを作成することが好ましい。また、検索結果ファイルの作成の際に2回目以降はそれ以前に検索した結果を除外することで、検索効率を向上させることも可能となる。
なお、図10に示す例の“検索要求回数”及び“位置情報”以外の情報を更に付随情報とすることでもよく、“位置情報”を地名ではなくGPS検索結果で表わされる緯度及び経度からなるデータで指定してもよい。
図11においては、情報提供システム2を災害情報提供システムに適用した場合、携帯電話機10A,10B及び10Cに送信される検索結果ファイルの例が示されている。同図を用いて具体的に説明すると、検索要求を実施した情報要求端末、携帯電話機10Aには、“×××で地震がありました。(改行)非難場所(改行)経路○○公園<映像ファイル>(改行)WEBで確認(改行)http://www.xxx.jp(改行)テレビで確認<チャネル>(改行)災害伝言板にアクセス(改行)http://www.yyy.jp”という内容の検索結果ファイルが送信される(図11(a))。このように、災害地に在圏しており緊急通報を受信した携帯電話機Aに対しては、避難場所を含めて詳細な情報を取得可能な情報提供元が複数提示される。なお、他の内容が更に提示されてもよいが、緊急通報を受信した携帯電話機Aが被災地にいることは明らかであり、緊急通報で被災地がどこであるかの確認が可能であることから、被災地がどこであるかの情報は省略してもよい。
重要度情報が“高”である携帯電話機10Bには、“×××で地震がありました。(改行)○○さんが×××近辺にいます。(改行)WEBで確認(改行)http://www.xxx.jp(改行)テレビで確認(改行)<チャネル>”という内容の検索結果ファイルが送信される(図11(b))。一方、重要度情報が“低”である携帯電話機10Cには、“×××で地震がありました。(改行)○○さんが×××近辺にいます。”という内容の検索結果ファイルが送信される(図11(c))。
このように、位置情報を付随情報として情報提供サーバ30に送信される検索用データの構成要素とすることにより、被災地及び検索要求データを送信した通信端末の位置を特定することができる。そのため、検索結果ファイルには被災地及び検索用データを送信した携帯電話機10Aの位置を特定できる情報を含ませることができ、効果的な情報共有を図ることができる。本実施形態においては、検索用データを送信した携帯電話機10A以外の携帯電話機10B,10Cには、誰が被災地にいるのかを通知する必要があるため、それぞれに送信される検索結果ファイルには被災地を特定できる情報が含まれている。
また、重要度情報が“高”である携帯電話機10Bには、災害内容“地震”に関する詳細な情報の取得が可能な複数の情報提供元の提供することで、早急に災害があったことを通知しかつ早急に安否確認を実施することが可能となる。一方、重要度情報が“低”である携帯電話機10Cには、誰が被災地にいるかのみの情報が提供される。
情報提供システム2が適用された災害情報提供システムで実行される情報提供は、情報提供システム2のステップ201〜213と同様のステップを経て処理される。但し、ステップ102の検索用語句情報が含まれているか否かの判断は、災害内容(検索用語句情報)“地震”に関する一般的な語句を含んでいるか否かの判断ではなく、真の災害内容が含まれているか否かが判断される。
以上のように、情報提供システム2を災害情報提供システムに適用することにより、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、緊急通報を受信した携帯電話機10A及び携帯電話機10Aに登録されている携帯電話機10B及び10Cに必要な情報を早急に共有することができる。また、送信元情報と連絡先情報とに、重要度情報及び検索要求回数に基づく検索結果が送信される。このように、重要度情報のみならず検索要求回数に応じて提供情報内容を変更することにより適切な情報の提供、通信トラフィックの削減及び更なる提供情報内容の最適化を更に図ることができ、その結果、情報共有先に応じてより効率的に情報を共有することができる。
緊急通報を災害による被害が及ぶ地域に在圏する携帯電話機10Aに、情報提供元が複数提示されるため、災害の状況により基地局やWEBサイトサーバが収容されている建物の倒壊等の理由により特定の情報提供元だけではアクセスできない場合であっても、災害内容に関する詳細な情報を得ることができる情報提供元を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図12〜図14に示すように、第3実施形態に係る情報提供システム3は、情報提供サーバ30に接続されており情報共有端末10B,10Cの連絡先を含むグループ情報格納サーバ60を更に有する点、携帯電話機10Aにおいて連絡先格納部104が設けられていない点、情報提供サーバ30において連絡先取得部201Bが検索用データ受信部201に含まれず、検索用データ受信部201から分離されており、検索用データ受信部201内にはその分離された検索用データ受信部201に替えて検索用データ送信元取得部201Cが設けられている点で、第1実施形態の情報提供システム1と相違する。その他の構成は、情報提供システム1の構成と同等であるため、同一の符号を付して重複説明を省略する。
携帯電話機10Aは、連絡先格納部104を有しないため、入力部101、検索用データ通知部103、検索用語句格納部102、通信部105及び情報提供元アクセス部106で構成される。このように、連絡先格納部104を具備しないことであり、検索用データ通知部103は、検索用語句情報及び付随情報で構成された検索用データを情報提供サーバ30に送信することになる。
グループ情報格納サーバ60は、情報要求端末である携帯電話機10Aが属しているグループのメンバーがグループ化されて格納されたグループ情報格納部61を有している。また、そのグループ情報格納部61には、当該グループの構成メンバーの連絡先情報と、情報提供の度合いを決定する重要度情報とが関連付けられて格納されており、例えば通信会社であれば家族割引サービスの対象グループのメンバー一覧が格納されているデータベース、SNS提供会社であればトピックに登録されているユーザグループのメンバー一覧が格納されているデータベース、もしくはこれらのデータベースを組み合わせて格納されているデータベースが格納されている。
検索用データ受信部201の検索用データ送信元取得部201Cは、検索要求送信サーバ50により送信された検索要求信号から検索用データを送信してきた携帯電話機10A(情報要求端末)の連絡先を表す送信元情報を特定して、その特定した送信元情報を連絡先取得部201Bに出力する。ここで、情報要求端末を特定する方法としては、検索要求信号の記載から特定する方法、検索要求エリアを特定する情報を記録しておき、当該エリアに在圏する携帯情報端末をグループ情報格納サーバにより取得する方法が挙げられる。
連絡先取得部201Bは、検索用データ送信元取得部201Cからの送信先情報を受信すると共に、グループ情報格納サーバ60にアクセスして送信元情報が所属しているグループを検索する。また、連絡先取得部201Bは、当該グループの構成メンバーの連絡先情報及びそれに関連づけられている重要度情報を取得し、その取得した連絡先情報及び重要度情報を検索結果ファイル生成部203に出力する。
ここで、図15を参照して、グループ情報格納サーバ60内のグループ情報格納部61に格納された情報について説明する。図15に示すグループ情報格納部61に格納された情報の一例によれば、グループ情報格納部61には、カテゴリ名、グループ名、連絡先情報、及び各連絡先情報の重要度情報が関連づけられて格納されている。ここで、カテゴリ名には、グループを特定できる情報(ファミリー、趣味等)が格納される。グループ名には、カテゴリ名に格納された情報に関連付けられたグループの名称が格納されている。例えば、図15によれは、複数のグループ名“ファミリーA,ファミリーB等”がカテゴリ名“ファミリー”に関連づけて格納されており、複数のグループ名“スポーツA,車等”がカテゴリ名“趣味”に関連づけて格納されている。
なお、グループ名は、ユーザが事前登録を実施する形であればユーザが命名することでもよく、システム側で自動的に付与することでも問題はない。また、ユーザが事前登録する形であれば、検索結果ファイルにグループ名を表示させることも可能となる。
また、グループ名に格納された情報に関連づけて連絡先情報及び重要度情報が格納されている。例えば、カテゴリ名が“ファミリー”で、グループ名が“ファミリーA”である場合には、連絡先情報としては“111111111@xxx.xxx.jp(携帯電話機10Bの連絡先)”,“222222222@yyy.yyy.jp(携帯電話機10Cの連絡先)”等が格納され、重要度情報としてはそれぞれの連絡先情報に対応して“高”,“高” ,“高”が格納されている。
以下、図16を参照しつつ、本実施形態に係る情報提供システム3で実行される情報提供処理の流れについて説明する。まず、情報提供システム1のステップ101及び102に対応するステップ301及び302を経て、検索用データ通知部103によって検索用語句情報及び付随情報が取得される。その後、検索用データ通知部103により、その取得された検索用語句情報及び付随情報からなる検索用データが作成され、その作成された検索用データ通知部103に通知される(ステップ303)。
なお、情報提供システム3による情報提供処理では、携帯電話機10Aが連絡先格納部104を備えていないため、連絡先格納部104から連絡先情報及び重要度情報を取得する情報提供システム1のステップ103に相当するステップは含まれておらず、そのため、検索用データ通知部103により作成される検索用データにも連絡先情報及び重要度情報は含まれない。
続いて、情報提供システム1のステップ105及び106に対応するステップ304及び305を経て、格納部202A又はインターネット網40による検索結果が検索結果ファイル生成部203へ出力される。
次に、検索用データ受信部201の検索用データ送信元取得部201Cによって、携帯電話機10A(情報要求端末)の連絡先を表す送信元情報が取得して、その取得した送信元情報が連絡先取得部201Bに出力される(ステップ306)。次に、連絡先取得部201Bによって、グループ情報格納サーバ60にアクセスされ送信元情報が所属しているグループが検索される(ステップ307)。なお、送信先情報が複数のグループに所属している場合、検索用語句情報及び付随情報を用いて、グループの特徴と比較して最適なグループのみが選択される。
その後、連絡先取得部201Bによって、そのグループの連絡先(連絡先情報)及び重要度情報が取得され、送信先情報(送信元情報及び連絡先情報)及び重要度情報が検索結果ファイル生成部203に出力される(ステップ308)。
次に、情報提供システム1のステップ108〜110に相当するステップ309〜311経て、情報要求端末の携帯電話機10A及び情報共有端末の携帯電話機10B,10Cの各ユーザは、それぞれの携帯電話機10A,10B及び10Cに送信された検索結果ファイルを受信して(ステップ311)重要度情報に応じた情報を取得することができる。なお、検索結果ファイル中に詳細な各情報提供元が表示された場合には、その情報提供元に情報提供元アクセス部106を用いてアクセスすることができる。
情報提供システム3が、以上のような構成を採用することにより、検索要求端末である携帯電話機10Aに情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cが事前に登録されていなくても、携帯電話機10A,10B及び10Cに自動的に且つ迅速に検索結果を送信することができる。また、情報共有端末を事前に登録する必要がないため、携帯電話機10Aのメモリを圧迫することがない。また、携帯電話機10A,10B及び10Cに、重要度情報に基づく検索結果ファイルが送信される。このように、重要度に応じて検索結果ファイルによる提供情報内容を変更することにより適切な情報の提供、通信トラフィックの削減及び提供情報内容の最適化を図ることができ、その結果、情報共有先に応じて効率的な情報共有を図ることができる。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図17及び図18に示すように、第4実施形態に係る情報提供システム4は、検索要求送信サーバ50を更に備える点と、検索要求送信サーバ50を備えることに起因して携帯電話機10Aが入力部101に替えて検索要求受信部107を有する点で、第3実施形態の情報提供システム3と相違する。その他の構成は、情報提供システム3の構成と同等であるため、同一の符号を付して重複説明を省略する。
検索要求送信サーバ50は、所定の状態が発生された場合等において、通信ネットワーク20を介して、所定のエリアに在圏する携帯電話機10Aに検索を要求する信号である検索要求信号を送信するものである。
携帯電話機10Aの検索要求受信部107は検索要求送信サーバ50から送信された検索要求信号を受信すると共に、受信された検索要求信号内に含まれている検索用語句情報を抽出して、その検索用語句情報を検索用データ通知部103に出力する。検索用データ通知部103は、検索用語句情報を受信する検索用語句格納部102からその検索用語句情報に対応づけて格納されている付随情報を取得する。
以下、図19を参照しつつ、本実施形態に係る情報提供システム4で実行される情報提供処理の流れについて説明する。
まず、検索要求送信サーバ50から、通信ネットワーク20を介して所定のエリアに在圏する携帯電話機10Aに対して検索要求信号が送信される(ステップ401)と、検索要求受信部107により検索要求信号内に検索用語句情報が含まれているかが判断される(ステップ402)。その判断の結果、検索用語句情報が含まれていないと判断されたときは、処理が終了される(ステップ403)。一方、検索要求信号内に検索用語句情報が含まれていると判断された場合には、検索用語句情報が抽出され、検索用データ通知部103に出力される(ステップ404)。
その後、情報提供システム3のステップ302〜ステップ311に相当するステップ405〜ステップ414を経て携帯電話機10B及び10Cのユーザは、重要度情報に応じて加工された検索結果ファイルが受信され、開示程度に相当する情報が取得される。
情報提供システム4が上記のような構成を採用することで、携帯電話機10Aのユーザが、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、また携帯電話機10Aに事前に情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cの連絡先情報を登録しなくとも、携帯電話機10Aとグループ情報格納サーバに格納されている情報共有端末(10B及び10C)に自動的に且つ迅速に検索結果を送信することができる。
上述した第4実施形態の情報提供システム4は、第2実施形態の情報提供システム2と同様に災害が発生した場合に災害情報提供システムに適用することができる。その適用態様を具体的に説明すると、検索要求送信サーバ50が、例えば地震という災害の発生を検知した場合に、検索要求信号として緊急通報を災害による被害が及ぶ地域に在圏する携帯電話機10Aを含む携帯電話機に送信する。検索要求受信部107は、緊急通報内に含まれている検索用語句情報“地震”を抽出して、その検索用語句情報“地震”を検索用データ通知部103に出力する。検索用データ通知部103は、検索用語句情報“地震”を受信すると共に、検索用語句格納部102に格納されている付随情報を取得する。また、付随情報としては、検索要求回数と位置情報とが挙げられる。
ここで、検索要求回数とは、同一の検索用語句情報“地震”を含む緊急通報が複数連続して送信された場合において、緊急通報を受信して情報提供サーバに対して検索要求を実施した検索要求回数をいう。また、位置情報とは、緊急通報を受信した携帯電話機10Aの位置を特定するためのものであり、携帯電話機10Aが通信を利用するために保持している基地局の位置を表す基地局位置情報をいう。
情報提供システム4が適用された災害情報提供システムで実行される情報提供は、情報提供システム4のステップ401〜414と同様のステップを経て処理される。但し、ステップ402の情報提供元が得られたか否かが判断においては、災害内容“地震”に関する一般的な語句を検索できるか否かの判断ではなく、真の災害情報が含まれているか否かが判断される。
このように情報提供システム4を災害情報提供システムに適用することにより、携帯電話機10Aのユーザが、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、また携帯電話機10Aに事前に情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cの連絡先情報を登録しなくとも、必要な情報を早急に共有することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図20に示すように、第5実施形態に係る情報提供システム5は、携帯電話機10Aが検索要求受信部107、検索用データ通知部103及び、検索用語句格納部102を有しておらず、通信部105及び情報提供元アクセス部106からなる点において、第4実施形態に係る情報提供システム4と相違する。また、情報提供サーバ30が、既存の機能に加え、携帯電話機が有していた検索要求受信部107、及び検索用データ通知部103の機能を果たし、検索用語句格納部102を更に有する点で相違する。
検索用語句格納部102は、情報提供システム4における携帯電話機10Aに含まれていたもので、検索用語句情報と、各検索用語句情報に関連付けられており検索用語句情報に付随する情報である付随情報とを予め格納するものである。
検索用データ受信部201の検索内容取得部201Aは、第4実施形態の検索内容取得部201Aの機能に加えて、携帯電話機の検索要求受信部107、及び検索用データ通知部103の機能を果たす。すなわち、検索要求送信サーバ50から送信された検索要求信号を受信すると共に、受信された検索要求信号内に含まれている検索用語句情報を抽出する。また、検索用語句格納部102からその検索用語句情報に対応づけて格納されている付随情報を取得する。なお、その検索用語句情報及び付随情報は検索部202に出力される。
以下、図21を参照しつつ、本実施形態に係る情報提供システム5で実行される情報提供処理の流れについて説明する。
まず、検索要求送信サーバ50から、通信ネットワーク20を介して所定のエリアに在圏する情報提供サーバ30に対して検索要求信号が送信される(ステップ501)と、情報提供サーバ30の検索内容取得部201Aにより検索要求信号内に検索用語句情報が含まれているか否かが判断される(ステップ502)。その判断の結果、検索用語句情報が含まれていないと判断されたときは、処理が終了される(ステップ503)。一方、検索要求信号内に検索用語句情報が含まれていると判断された場合には、検索用語句情報が抽出されると共に、検索用語句情報の付随情報が検索用語句格納部102から取得される(ステップ504)。その後、抽出された検索用語句情報及び取得された付随情報が検索部202へ出力される(ステップ505)。
続いて、情報提供システム4のステップ408〜414に相当するステップ506〜512を経て情報要求端末の携帯電話機10A及び情報共有端末の携帯電話機10B,10Cの各ユーザは、それぞれの携帯電話機10A,10B及び10Cに送信された検索結果ファイルを受信して(ステップ414)重要度情報に応じた情報を取得することができる。なお、検索結果ファイル中に詳細な情報提供元各が表示された場合には、その情報提供元に情報提供元アクセス部106を用いてアクセスすることができる。
情報提供システム5がこのような構成を採用することで、このような構成の情報提供システムを採用することにより、携帯電話機10Aの構成要素を大きく追加することなく、情報提供システム4と同様の効果を得ることができる。すなわち、携帯電話機10Aのユーザが、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、また携帯電話機10Aに事前に情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cの連絡先情報を登録しなくとも、携帯電話機10Aの構成要素を大きく追加することなく必要な情報を早急に共有することができる。
上述した第5実施形態の情報提供システム5は、第2及び4実施形態の情報提供システム2及び4と同様に災害が発生した場合に災害情報提供システムに適用することができる。その適用態様を具体的に説明すると、検索要求送信サーバ50が、例えば地震という災害の発生を検知した場合に、検索要求信号として緊急通報を災害による被害が及ぶ地域に在圏する携帯電話機10Aを含む携帯電話機に送信する。情報提供サーバ30の検索内容取得部201Aは、検索要求信号内に検索用語句情報が含まれているか否かによって判断する。検索要求信号内に検索用語句情報が含まれていると判断された場合には、検索用語句情報が抽出されると共に、検索用語句情報の付随情報が検索用語句格納部102から取得され、その検索用語句情報及び付随情報が検索部202へ出力される。なお、付随情報としては、検索要求回数と位置情報とが挙げられる。
ここで、検索要求回数とは、同一の検索用語句情報“地震”を含む緊急通報が複数連続して送信された場合において、緊急通報を受信して情報提供サーバに対して検索要求を実施した検索要求回数をいう。また、位置情報とは、緊急通報を受信した携帯電話機10Aの位置を特定するためのものであり、携帯電話機10Aが通信を利用するために保持している基地局の位置を表す基地局位置情報をいう。
情報提供システム5が適用された災害情報提供システムで実行される情報提供は、情報提供システム5のステップ501〜512と同様のステップを経て処理される。但し、ステップ502の情報提供元が得られたか否かが判断においては、災害内容“地震”に関する一般的な語句を検索できるか否かの判断ではなく、真の災害情報が含まれているか否かが判断される。
また、ステップ507〜ステップ509による送信先情報の取得手順は、以下の手順に替えることもできる。連絡先取得部201Bは、情報提供サーバ30の位置情報及び緊急通報に記載されているエリア情報を元にグループ情報格納サーバ60にアクセスして該当エリアに在圏するユーザがグループ内に存在するか確認する。メンバー検出はグループ情報格納サーバ60に登録されているメンバーと関連付けられている在圏位置情報と情報提供サーバの位置情報あるいは緊急通報より取得したエリア情報を比較して位置情報が一致すれば該当エリアに在圏していると判断する。
なお、メンバーの在圏位置情報についてはグループ情報格納サーバ60で管理することでも、グループ情報格納サーバ60とは別の位置情報を管理するためのサーバを設置してメンバーとその位置情報を管理することとしても良い。また、メンバーの位置情報については携帯情報端末から周期的に送信される位置情報を登録する。または、グループ情報管理サーバ、位置情報管理サーバからの定期的な位置情報取得要求により取得することでも問題はない。グループ内に被災地に在圏しているメンバーがいない場合は検索結果を送信する必要がないため、当該グループに対する処理を終了する。
グループ内に該当エリアに在圏しているメンバーがいる場合には、グループメンバー全員の連絡先を取得し、該当エリアに在圏するメンバーと該当エリア外に在圏するメンバーに分け、該当エリアに在圏するメンバーを検索要求元、該当エリア外に在圏するメンバーを連絡先として設定する。
なお、被災地に在圏しているメンバー及び被災地外に在圏しているメンバーに同一の検索結果を送信する場合は、メンバー分けを実施しないこととしても問題はない。連絡先取得装置で取得した連絡先、重要度と検索要求回数から送信用ファイル生成装置で連絡先の重要度に応じて検索結果ファイルを作成する。検索結果ファイルを携帯情報端末(携帯電話機10A)及び連絡先(携帯電話機10B及び10C)に送信し、検索結果を受信した携帯電話機10A、10B、及び10Cで情報提供元にアクセスして詳細情報を取得する。
情報提供システム5を災害情報提供システムに適用することにより、携帯電話機10Aのユーザが、直接に検索部202により検索される検索用語句情報を入力しない場合であっても、また携帯電話機10Aに事前に情報共有端末である携帯電話機10B及び10Cの連絡先情報を登録しなくとも、携帯電話機10Aの構成要素を大きく追加することなく、必要な情報を早急に共有することができる。
以下、図22を用いて、第1〜第5の実施形態に係る情報提供システムにおいて作成された複数の検索結果ファイルが単一の送信先に送信される場合において、その複数の検索結果ファイルの提供方法について説明する。
まず、検索結果ファイル生成部203で検索結果ファイルが作成される(ステップ601)。その後、送信先情報をソートする(ステップ602)。具体的に説明すると、携帯電話機より情報提供サーバ30へ検索用データを送信するシステムの場合は、一定時間内に発生した検索要求に対応する検索用データを送信した検索要求端末の送信元(検索要求端末)情報及び、当該情報要求端末に関連付けられている連絡先情報をソートし、情報提供サーバ30が検索要求信号を受信するシステムの場合は検索要求信号から取得した送信元情報及びグループ情報格納サーバ60より取得した連絡先情報をソートする。
図23(a)において、送信元のユーザ(検索要求者)ごとにソートする例が概略的に示されている。図23(a)の例によれば、検索要求者AAAAに対応する連絡先はaaaaa、bbbbb、cccccの3件であるが、連絡先aaaaaには検索要求者AAAAのみでなく、検索要求者CCCC及び検索要求者DDDDの検索結果ファイルも送信する必要が生じている。同様に連絡先cccccには検索要求者AAAAのみでなく、検索要求者DDDDにも送信する必要が生じている。また、連絡先に検索要求者の携帯電話機が含まれる場合もあり、連絡先BBBB(=検索要求者BBBB)には検索要求者EEEE(=検索要求者EEEE)の情報を送信する必要が生じている。
続いて、連絡先情報ごとに検索結果ファイルをソートする(ステップ603)。図23(b)においては、ソートの対象の連絡先が被災地以外にいる場合のソートの結果を、図23(c)においては、ソートの対象の連絡先が被災地にいる場合のソートの結果を示している。図23(b)によれば、連絡先aaaaaに対する検索要求者はAAAA,CCCC及びDDDDであり、それぞれの位置情報は○○県、××県及び○○県になっている。また、図23(c)によれば、連絡先BBBB及びEEEEは互いに検索要求者(EEEE及びBBBB)を対象としている。
続いて、検索結果ファイルのすべてが共通するか否かを判断する(ステップ604)。検索結果ファイルのすべてが同じてあると判断されたときは、いずれか1つの検索結果ファイルのみを採用する(ステップ605)。また、検索結果ファイルのうち異なるものがある場合には、そのうち同じ検索結果ファイルがあるかを判断する(ステップ606)。判断の結果、同じ検索結果ファイルがある場合は当該検索結果ファイルのいずれか1つの検索結果のみを採用する(ステップ607)。一方、検索結果ファイルのすべてが互いに異なる場合には、それぞれの検索結果ファイルを採用する(ステップ608)。
これにより、各連絡先に対する検索結果ファイルを最適化し、その最適化された検索結果ファイルが各送信先情報に送信され(ステップ609)、提供方法が終了される。
図24に、連絡先の携帯電話機に送信される最適化された検索結果ファイルの例が示されている。
連絡先aaaaaには検索要求者AAAA、検索要求者CCCC、検索要求者DDDDの検索結果ファイルを送信する必要があるが、検索要求者AAAAと検索要求者DDDDの検索結果ファイルが同じであることより、検索結果ファイルにある情報提供元をまとめる。また、検索要求者CCCCの検索結果ファイルは検索要求者AAAAと検索要求者DDDDの検索結果ファイルと異なるため、検索要求者AAAA及び検索要求者DDDDの検索結果ファイルとは別に記載する(図24(a)参照)。連絡先bbbbbには検索要求者AAAAの検索結果ファイルのみを送信すれば良く当該検索結果ファイルを採用する(図24(b)参照)。連絡先cccccには検索要求者AAAA、検索要求者DDDDの検索結果ファイルを送信する必要があるが、検索要求者AAAAと検索要求者DDDDの検索結果ファイルが同じであることより、検索結果ファイルにある情報提供元をまとめる(図24(c)参照)。連絡先BBBB及びEEEEが互いに検索要求者(EEEE及びBBBB)を対象としている場合には、詳しい情報を提供する必要はないため簡単な内容のみが提供される(図24(d)参照)。上記のように検索結果ファイルを最適化した後に、送信先情報に送信する。
このように、上述した検索結果ファイルの提供方法によれば、情報共有先に応じて最適化された検索結果ファイルを送信することができ、情報共有先に応じて効率的な情報の共有が可能となる。特に、緊急通報は同報サービスであり、緊急通報を受信した携帯情報端末から検索用データが送信されるタイミングは一定時間内に集中する。しかし、この検索結果ファイルの提供方法によれば、送信元端末及び情報共有端末に最適化された検索結果ファイルを送信することができ、上述した実施形態1〜5に記載された情報提供システムをより効率的に利用することができる。
本発明は、前述した種々の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態において情報提供先は携帯電話機10B、10Cのメールアドレスが想定されているが、これに限定されず、PCメール等の接続先であってもよい。また、本実施形態においては、検索用語句情報の数は特定されていないが、1つでもよく、2つ以上であってもよい。
また、検索用データは、検索に必要な情報が明示してあれば良いため、情報提供サーバが処理可能なデータ構造であれば、データ様式は問わない。
第3実施形態において、情報提供サーバ30及びグループ情報格納サーバ60は、別々に設けられたものであるが、両サーバの機能を有する1つのサーバから構成されていてもよい。
また、第3実施形態の情報提供システム3のグループ情報格納部61ではカテゴリ名が1階層とされているが、これに限定されず、例えば趣味であれば第1階層を「スポーツ」、第2階層を「野球」、「サッカー」等に細分化し、第3階層を野球であれば「プロ野球(日本)」、「メジャーリーグ」と更に細分化し、サッカーであれば「Jリーグ」、「海外サッカー」と細分化してもよい。また、送信元情報が複数のグループに所属している場合、カテゴリ名と検索用語句情報及び付随情報とを用いて検索結果ファイルを送信する最適なグループを選択する構成となっていてもよい。
また、本実施形態において、付随情報である位置情報は、携帯電話機10A(検索要求端末)が通信を利用するために保持している基地局の位置を表す基地局位置情報とされているが、これに限定されることはなく、例えば、通信する基地局の位置に基づいて定められる位置が携帯電話機10Aの位置であると仮定した上で、基地局のセルの情報を用いて測位するセルベース測位方式又はGPS方式によって、測位された携帯電話機10Aの詳細な位置情報とされてもよい。
1…情報提供システム、10A,10B,10C…携帯電話機、30…情報提供サーバ、50…検索要求送信サーバ、60…グループ情報格納サーバ、101…入力部、102…検索用語句格納部、104…連絡先格納部、105…通信部、107…検索要求受信部、201…検索用データ受信部、202…検索部。