JP5125516B2 - ナノ粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はナノ粒子の製造方法に関し、より詳細には、ナノサイズのシリコン微粒子を製造する方法に関する。
半導体、金属等の結晶から形成される、電子の波長(約10nm)程度の粒径のいわゆるナノ粒子は、電子の運動に対するサイズ有限性の影響が大きくなるため、バルク体とは異なる特異な物性を示すことが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
例えば上記ナノ粒子は、サイズ有限性の効果によりバンドギャップが広げられるためと考えられるが、優れた光吸収特性、発光特性を示し、ナノ粒子蛍光体としての展開が期待されている。
このようなナノ粒子蛍光体のうちシリコン結晶を核とするナノ粒子蛍光体の製造方法としては、気相法でシリコン結晶を主体とする核を形成した後に、その核の表面に存在するシランアモルファス層などを酸化して酸化シリコンからなる絶縁層を設ける、シリコン/酸化シリコンナノ粒子蛍光体の製造方法が知られている(例えば、特許文献1。)。
日経先端技術,2003.1.27号,p.1−4 特開平5−224261号公報
しかし特許文献1に記載されるシリコン/酸化シリコンナノ粒子蛍光体は、シリコン単結晶核の表面にポリシランのアモルファス層を有したままの状態のシリコン主体のナノ粒子を原料とし、その表面を酸化処理することにより得られる粒子であり、その発光強度、蛍光寿命、にはいまだ改善の余地があった。また、特許文献1に記載されるナノ蛍光体の製造方法は気相法であり、原料であるシランガスを必ずしも効率よく使用できてはおらず、生産性に問題があった。
本発明者らは上記課題を検討し、液相中でシリコン結晶ナノ粒子の製造を行うことにより、シリコン結晶ナノ粒子の製造を生産性よく行え、また、発光強度、蛍光寿命が改善したナノ蛍光体が得られることを見出し本発明を完成させた。
すなわち本発明のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法は、モノシランを液相内で酸化反応して、ナノサイズのシリコン結晶ナノ粒子を製造することに特徴がある。
また、前記液相として使用する液は、不飽和炭化水素、特に酸化性のガスを含まない不飽和炭化水素であることが好ましい。
本発明によれば、発光強度、蛍光寿命が改善したナノ蛍光体が得られ、しかもその製造を担うシリコン結晶ナノ粒子を生産性よく製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
〔反応原料〕
本発明では、モノシランを液相中で酸化反応させる。使用するモノシランについては特に制限はない。
本発明の液相として使用する化合物としては、後述するモノシランからシリコン結晶ナノ粒子への酸化反応を阻害せず、生成したシリコン結晶ナノ粒子が酸化シリコンとなる酸化反応を誘発しない限り特に制限はない。
例えば、プロペン、ブテン、ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ジメチルブテン、ヘプテン、スチレンなどの不飽和炭化水素あるいはこれら化合物の混合物が挙げられる。上記化合物が不飽和炭化水素である場合には、後述する酸化反応によりモノシランからシリコン結晶ナノ粒子を生成する際に、遊離する水素が不飽和炭化水素と反応して飽和炭化水素となるため、より効率よくモノシラン(例えばシランガス)からシリコン結晶ナノ粒子を生成することができ、しかもシリコン結晶ナノ粒子から酸化シリコンを生成する酸化反応が起こらず、液相内で均一に反応が進行する傾向にある。上記不飽和炭化水素の中でも、簡便に取り扱うことができるため、1-ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ジメチルブテン、1−ヘプテンが好ましく、1−ヘキセンがより好ましい。
また、上記液相中には、より水素を効率よく吸収する観点から、Mg、Pd、Mg2Niなどの水素を吸収する金属、または水素を吸収する合金を含んでいてもよい。
〔酸化反応〕
本発明では、モノシランを上記化合物等からなる液相中で酸化反応して、シリコン結晶ナノ粒子を生成させる。ここで本発明において、酸化反応には、モノシランのSi−H結合を開裂させて、シリコンを生成させる反応も含まれる。
本発明に係るシリコン結晶ナノ粒子を製造する際には、酸化反応の条件として、モノシランからシリコン結晶ナノ粒子への酸化反応が起こり、しかもシリコン結晶ナノ粒子から酸化シリコンを生成する反応が起こらない条件を選ぶことが重要である。また、モノシランからシリコン結晶ナノ粒子への酸化反応により生成するシリコンの大部分、好ましくは50重量%以上が結晶、より好ましくは90重量%以上が単結晶となる条件を選ぶことが重要である。
上記条件を満たす酸化反応としては、例えば、液相中、好ましくは不飽和炭化水素からなる液相中で、光照射により行う酸化反応が挙げられる。
上記光照射に使用する光源としては、エキシマランプなどを使用できる。
また上記光照射のエネルギーとしては、通常3.3eV以上であるが、反応の効率、シリコンから酸化シリコンへの反応を抑制する観点からは、好ましくは3.3〜4.0eVの範囲、より好ましくは3.3〜3.5eVの範囲である。
また液相内での反応に際して、液相内に気体が存在する場合には、好ましくは、酸素等の酸化性ガスを含まない気体の存在下が好ましく、より好ましくは、アルゴン等の、シリコンあるいはシランに対して不活性な気体の存在下で行うことが好ましい。
本発明では、例えば上記光照射によりモノシランから、シリコン結晶ナノ粒子を製造するが、シリコン結晶ナノ粒子の平均粒径はナノサイズといわれる領域の粒径であり、通常1〜100nmの範囲の平均粒径、好ましくは、1〜50nm、より好ましくは、1〜10nmの範囲の平均粒径を有する。
本発明に係るシリコン結晶ナノ粒子は、液相中から分離することで、粒子として得ることができ、この分離としては、液相の蒸発により分離する方法、遠心分離する方法、貧溶媒沈殿法などの方法が適用できる。また、本発明に係るシリコン結晶ナノ粒子をサイズ別に分取するために分級することができる。分級する方法としては、HPLC分離法、溶媒沈殿法などを挙げることができる。
このように製造されたシリコン結晶ナノ粒子の粒径は、透過型顕微鏡(TEM)観察により求めることができる。
上記のような平均粒径を有するシリコン結晶ナノ粒子は、例えば、以下の方法で製造できる。20Lの容器内を不活性ガス等で置換して、酸素等の酸化性のガスを含まない状態とした後に、容器内を1−ヘキセンで完全に満たすように置換する。ついで、容器内に3.4eVの光エネルギー(エキシマランプ使用)を照射しつつ、1−ヘキセンの温度25℃にて、SiH4ガスを、その導入するノズルの内径、および、導入するガスの流量を調整(例えば100SCCM(本発明では、ガス流量は、50〜500SCCMが好ましい。))し照射時間を3分に制御しながら反応させる。得られたシリコン結晶ナノ粒子は、例えば、反応終了後、容器内の液を80℃に加熱して、1−ヘキセン、ヘキサンを蒸発させて回収することができる。
上記シリコン結晶ナノ粒子の製造方法では、導入したSiH4の量と回収されたシリコンナノ粒子の重量から求めると、モノシランの使用効率は80%以上であり、液相のない状態で同様の反応を行う場合のモノシランの使用効率(10%未満)と比較すると大きくその反応効率が向上している。
〔シリコンナノ粒子の表面修飾〕
このようにして得られるシリコン結晶ナノ粒子は、モノシランのほとんどがシリコン結晶となっているが、その外層部分は、必ずしも中心部分のシリコン結晶とは同一ではなく、例えばシリコンのアモルファスとなっていると推定される。
そのため、例えば、本発明で得られるシリコン結晶ナノ粒子をナノ蛍光体として使用する場合には、シリコン結晶ナノ粒子の表面を修飾して使用するのが好適である。表面修飾としては、例えば、水素ガス存在下でのプラズマ処理、酸化シリコン層の形成が挙げられる。
<プラズマ処理>
上記のシリコン結晶ナノ粒子を水素ガス存在下でプラズマ処理すると、上記シリコン結晶ナノ粒子の外層部分が(100)面を有するシリコン結晶となる。
そのため、酸化シリコン層をさらに上記プラズマ処理したシリコン結晶ナノ粒子の表面に形成しても、シリコン結晶と酸化シリコン層との界面部には、(100)面を有する酸化シリコン結晶が形成され、その界面部でも、シリコン結晶の安定性が損なわれず、またシリコン結晶の構造に由来すると推定される欠陥もほとんどなくなる傾向にある。
そのためであると考えられるが、上記プラズマ処理をした後に、上記シリコン結晶ナノ粒子の表面に酸化シリコン層を設けたナノ蛍光体(シリコン微粒子)は、シリコン結晶が本来有するはずの優れた光吸収特性、発光特性をより十分に発揮できる傾向にある。
上記プラズマ処理において、印加するプラズマの出力条件は、通常0.1〜5kWの範囲、好ましくは0.5〜3kWの範囲である。
上記プラズマ処理を、例えばチャンバー体積が40LであるICPプラズマ装置でプラズマ処理する場合には、導入する水素ガス量は、通常1〜1,000SCCMの範囲、好ましくは20〜200SCCMの範囲であり、チャンバー圧力は、通常1×10-3〜10Torr(1.33×10−1〜1.33×10Pa)の範囲、好ましくは、0.01〜1Torr(1.33〜1.33×10Pa)の範囲である。なお、前記のかっこ内は、1Torr=133Paとして計算した値である。以下、同様に示す。
プラズマ処理の条件が上記範囲にある場合には、安定したH2のグロー放電環境を作ることができる。
これらプラズマ処理の条件の中でも、例えば周波数13.56MHzのICPプラズマ装置を用いる場合においては、プラズマ出力2kW、水素ガス流量100SCCM、チャンバー圧力0.5Torr(66.5Pa)が好ましい。
上記条件で処理することにより、シリコン微粒子全体が(100)面を有する単結晶から形成される傾向となり、より光学特性の優れたナノ蛍光体を製造できるからである。
このようにして得られる、(100)面を有するシリコン結晶から形成されるコア部(シリコン結晶ナノ粒子)の外層部の平均厚みは、例えば上記気相法で製造された場合には、シリコン微粒子を製造した際に生成するシリコン化合物からなるアモルファスにより形成される外層部の厚みにも依存しうるが、通常1〜100nmの範囲、好ましくは1〜50nmの範囲、より好ましくは1〜10nmの範囲である。
コア部の外層部が上記厚みの(100)面を有するシリコン結晶で覆われているため、シェル部となる酸化シリコン層と接する界面においても、ナノ蛍光体中に含まれるシリコン結晶の安定性に優れており、発光強度、蛍光寿命等の発光特性にも優れる。
上記プラズマ処理等により、コア部の、少なくとも表面全体、すなわち外層部が(100)面を有するシリコン結晶から形成されていることは、透過型顕微鏡(TEM)観察をして確認することができる。
またその外層部の厚みおよび製造されたシェル部の厚みは、コア部の平均粒子径を求めた場合と同様に、TEM観察により求めることができる。
<酸化シリコン層形成>
本発明で得られるシリコン結晶ナノ粒子の表面に酸化シリコン層を形成し、ナノ蛍光体として使用できる。
酸化シリコン層を形成する方法としては制限はなく、例えば、本発明で得られたシリコン結晶ナノ粒子の表面を酸化処理して酸化シリコン層を形成する方法、本発明で得たシリコン結晶ナノ粒子の表面にさらに気相法で酸化シリコン層を形成する方法が挙げられる。
酸化シリコン層を形成する方法としては、例えば、SiH4およびO2を熱分解あるいはプラズマで反応させて製造する方法、あるいは、SiH4およびNO2をプラズマで分解、反応させて製造する方法などが挙げられる。例えば、SiH4およびO2をプラズマで反応させて酸化シリコン層を形成させる場合には、真空容器に、SiH4流量100SCCM、O2流量50SCCMをシリコン微粒子とともに導入して、プラズマ出力300W、チャンバー圧力0.5Torr(66.5Pa)で処理することで、安定した酸化シリコン層を得ることができる。
上記方法により製造される主として酸化シリコンから形成されるシェル部の平均厚みは、通常、1〜100nmの範囲であり、好ましくは、1〜50nmの範囲であり、より好ましくは、1〜10nmの範囲である。
このように製造されたシェル部の厚みは、コア部の平均粒子径の測定の場合と同様に、TEM観察により求めることができる。
このようにして表面修飾をした本発明のシリコン結晶ナノ粒子はナノ蛍光体として好適に使用できる。特に、上記水素ガスによるプラズマ処理をした後に、気相法でシリコン結晶ナノ粒子の表面に酸化シリコン層を形成したナノ蛍光体は従来の、水蒸気酸化法により得られる、シリコンナノ粒子からなるナノ蛍光体と比較して、発光強度で約10倍、蛍光寿命が約1.5倍になる。
以下、本発明の好適な態様を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
光透過性の材質で作製された容量20Lの容器内を高純度Arガス(純度6N、O2濃度0.1ppm以下)で置換した後、容器内を1−ヘキセンで完全に満たす。この時の容器内圧力は1気圧(1atm=101325 Pa)である。つぎに、ArFエキシマレーザー(ギガフォトン(株)製、G40A、波長:193nm)により、3.4eVの光エネルギーが容器内に導入できるようレーザー量を調整しながら、上記容器内にレーザーの照射を開始する。つづいて、容器内にSiH4ガスを、ノズルヘッドより流量100SCCMで5分間導入する。レーザーの照射は、SiH4ガス導入を終了してから3分後に終了させる。このようにして、シリコン結晶ナノ微粒子を液相中で製造した。その後、得られたシリコン結晶ナノ微粒子を含む容器内の液を、容量30Lの別の容器へ移送し、この容器を1気圧(1atm=101325 Pa)条件下で、80℃に加熱して、1−ヘキセン、ヘキサンを蒸発させることにより、得られたシリコン結晶ナノ粒子を回収した。導入したSiH4の量と回収されたシリコン結晶ナノ粒子の重量から求めると、モノシランの使用効率は80%以上であった。
このようにして製造したシリコン結晶ナノ粒子の平均粒径は、透過型顕微鏡(TEM)観察(日本電子(株)製:JEM4000SFX、測定倍率:100万倍)により求めた。得られたシリコン結晶ナノ粒子の平均粒径は1〜10nmの範囲にあった。
このようにして得たシリコン結晶ナノ粒子を、チャンバー体積が40Lである周波数13.56MHzのICPプラズマ装置へ導入し、プラズマ出力2kW、水素ガス導入量100SCCM、装置内圧力0.5Torr(66.5Pa)の条件でプラズマ処理を行うと、(100)面を有するシリコン結晶から形成されているシリコン結晶ナノ粒子が得られた。この時形成された結晶面は、透過型顕微鏡(TEM)で微粒子を観察することにより確認した。
プラズマ処理されたシリコン結晶ナノ粒子をチャンバー圧力0.5Torr(66.5Pa)の真空容器にO2ガスと200SCCMとともに導入し、プラズマ出力300Wで処理することによって、シリコン結晶ナノ粒子表面に酸化シリコン層を形成した。この時酸化シリコンの生成は、透過型顕微鏡(TEM)観察により確認した。また、TEM観察により酸化シリコンの厚みは1〜10nmの範囲であることが確認できた。
得られたナノ蛍光体の発光スペクトルの強度および蛍光寿命は、次のように測定することができる。ナノ蛍光体を光吸収のほとんどない2cm×2cm×5cmのセルに詰め、ブラックライト(電通産業(株)製ブラックライト照明装置BS3、波長:365nm)を照射する。発光スペクトル強度の測定およびそのモニタリングは輝度計(コニカミノルタセンシング(株)製、CS−200)を用いて行った。
発光スペクトルの強度は、一般に水蒸気酸化法により得られるシリコン結晶ナノ粒子をコア部とし、酸化シリコンをシェル部とするナノ蛍光体の発光スペクトルの強度と比較して、本発明で得られるナノ蛍光体の発光強度は約15倍であった。
ここで得られる発光スペクトルの強度が測定開始時の半分となるまでの時間、すなわち半減期を測定した。シリコン結晶ナノ粒子をコア部とし、単にその上に酸化シリコンを形成した通常のナノ蛍光体と比較して半減期は1.5倍程度であった。
したがって、本発明で得られるナノ蛍光体は、半減期が長いこと、すなわち、蛍光寿命が改善されていることがわかる。
〔比較例1〕
2ガスで3%希釈したSiH4混合ガス100SCCMを2×10-7Torrr(2.66×10−5Pa)まで減圧した真空容器に導入し、2.45GHzのマイクロ波を印加してシリコン結晶ナノ粒子を作製した。導入したSiH4の量と回収されたシリコンナノ粒子の重量から求めると、モノシランの使用効率は10%未満であった。この微粒子を、5%希釈のアンモニア水溶液で酸化すると、平均シリコン結晶径2nm、アモルファス層が1.5nmの超微粒子が得られた。
この時得られる超微粒子を回収し、光吸収のほとんどない2cm×2cm×5cmのセルに詰めた。この超微粒子に、ブラックライト(電通産業(株)製ブラックライト照明装置BS3、波長:365nm)を照射して、得られる発光スペクトル強度を輝度計(コニカミノルタセンシング(株)製、CS−200)により測定した。その発光スペクトルの強度は、一般に水蒸気酸化法により得られるシリコン結晶ナノ粒子をコア部とし、酸化シリコンをシェル部とするナノ蛍光体の発光スペクトルの強度と比較して約10倍であるが、上記実施例1で得られるナノ蛍光体の発光スペクトルと比較するとその発光強度は約2/3であった。
この時ナノ蛍光体の製造方法は気相法であり、原料であるシランガスを必ずしも効率よく使用できてはおらず、生産性に問題がある。
また、TEMで観察して確認すると、比較例1で得られたナノ蛍光体のシリコン結晶ナノ粒子の外層はアモルファスであり、(100)の結晶面を有していない。そのため、界面近傍においてシリコン結晶の構造に由来すると推定される欠陥が存在すると推定され、実施例1のナノ蛍光体と比較して発光強度が劣ったものと考えられる。

Claims (6)

  1. モノシランを液相内で酸化反応して、シリコン結晶ナノ粒子を製造することを特徴とするシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
  2. 前記液相の液が酸化性のガスを含まない液であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記液相の液が不飽和炭化水素であることを特徴とする請求項1まは2に記載のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記酸化反応を光照射により行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
  5. 前記酸化反応後、得られたシリコン結晶ナノ粒子を水素ガス存在下でプラズマ処理して、該シリコン結晶ナノ粒子の表面修飾をすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
  6. 前記プラズマ処理後、プラズマ処理したシリコン結晶ナノ粒子の表面に酸化シリコン層を形成して、該シリコン結晶ナノ粒子の表面修飾をすることを特徴とする請求項5に記載のシリコン結晶ナノ粒子の製造方法。
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