JP5125483B2 - 処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、検知装置および処理システムに関する。
近年、プリンタや複写機等の技術発達に伴って容易に文書の作成や複製を行うことができるようになり、様々な場面で文書が利用されることとなった。一方、容易に文書を複製することができるために、文書の機密性の保持や原本性の保証といった新たな課題が発生してきている。
このような文書を含めた物品一般の盗難等を防止するためのセキュリティシステムが開発されている。例えば、特許文献1では、商品に付されたタグに磁性体を組み込み、交番磁界中をこの磁性体が通過する時に生じる磁束密度の変化を検出することで物品の移動を検知して警報等を行う技術が提案されている。この技術では、磁束密度の変化をパルス信号として検出しており、回路中で信号に紛れ込む不要な信号(例えば、ランダムな雑音等)を除去するために、半周期毎の検出信号を加算するようにしている。
特開平11−25369号公報
本発明の目的は、上述のような交番磁界中を通過する磁性体を検出する際の検出精度を向上させることにある。
上述した課題を解決するため、本発明に係る処理システムは、交番磁界を発生する交番磁界発生手段と、発生した前記交番磁界により励磁された磁性体による当該交番磁界中の磁界変化を検知し、検知した磁界変化に対応した信号を出力する検知手段と、前記検知手段によって出力された信号を増幅して、過渡応答波形を表す波形信号を出力する増幅手段と、前記増幅手段によって出力される波形信号のうち、前記交番磁界の特定の位相の範囲に対応する波形信号が表す過渡応答波形と、予め記憶された過渡応答波形の基準波形との相関係数を、前記基準波形と前記過渡応答波形との位相差に対応する時間の関数として求め、求めた相関係数を一致度として出する算出手段と、前記特定の位相の範囲に対応する時間において前記算出手段が算出した一致度が閾値以上となる時刻が存在する場合には、前記磁性体を検出したことを示す検出信号を出力する検知装置、前記検知装置によって出力された検出信号に応じて予め定められた動作を行う動作手段とを具備することを特徴とする。
請求項1に記載の処理システムによれば、本構成を採用しない場合と比較して、交番磁界中を通過する磁性体を検出する際の検出精度を向上させることが可能となる
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、ここでは、本発明における処理システムの一例として、機密文書の持ち出しを監視することを目的としたセキュリティシステムを挙げて説明するが、処理システムの目的はどのようなものであってもよい。
[A.構成]
図1は、本発明の一実施形態であるセキュリティシステム1が設置される部屋の平面図である。図1に示す保管室2には書類等が保管されており、その周囲は壁に囲まれている。この保管室2の壁の外側は廊下3となっている。保管室2の壁の一部には、開閉自在のドア4が設けられ、このドア4を介して外部空間である廊下3に出入りができるようになっている。ドア4は壁に対してヒンジで接続されている左右2枚のパネルを有し、これらの左右のパネルは廊下3側に開くことができるようになっている。
ドア4の左右のパネルのヒンジ接続部付近には、保管室2の室内に向かって延びる対向した2枚のパネル100a−1,パネル100a−2(以下、これらを区別しないときには単にパネル100aという)を有したゲート100が設けられており、保管室2を退出する利用者は、必ずこのパネル100aの間を通過するようになっている。
図2は、ゲート100の構成を示す図である。図2に示すように、ゲート100のパネル100a−1は、その内部に励磁コイル101−1を、パネル100a−2は励磁コイル101−2を備え(以下、これらを区別しないときには単に励磁コイル101という)、この励磁コイル101には、交流電源103が接続されている(図2において図示せず)。この交流電源103は、励磁コイル101に例えば1kHzの交流電流を流す。これにより、励磁コイル101の周囲には、交番磁界が形成される。
なお、本実施形態において、交流電源103は、常時励磁コイル101に交流電流を流しているため、ゲート100のパネル100aで挟まれた空間には常に交番磁界が形成されている。
検知コイル102−1および検知コイル102−2(以下、これらを区別しないときには単に検知コイル102という)は、励磁コイル101に重ねられるようにして設けられた八の字状のコイルであり、貫通する磁力線の変化に応じた電流が流れる。検知コイル102−1と検知コイル102−2には、それぞれ検知部104−1と検知部104−2(以下、これらを区別しないときには単に検知部104という)が接続され、検知コイル102に流れる電流の大きさに応じた信号を出力する。
なお、検知コイル102に流れる電流は、検知コイル102を貫通する磁束が単位時間あたり急激に変化するほど大きな電流が流れる。なお、検知部104の詳細については後述する。
図1に戻る。端末装置300は、ゲート100の検知部104から供給される信号に基づいて、撮像装置400を制御する。図3は端末装置300の構成を示す図である。図3に示すように、端末装置300はCPU(Central Processing Unit)301とROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303とを備え、CPU301はROM302に格納されている各種制御プログラムを読み出し、RAM303をワークエリアとして用いて各種制御プログラムを実行する。また、通信部305はネットワークとの接続部に設けられており、ネットワークを介して接続される装置と通信を行う。
上述した撮像装置400は、図1に示すように、保管室2側からドア4を開いて退出する利用者に相対する廊下3の壁面に設けられており、ドア4の全体を撮像できる方向に固定されている。図4は撮像装置400の構成を示す図である。撮像装置400は、撮像を行う本体部401と撮像した画像データを記憶するレコーダ402とを備える。本体部401とレコーダ402との間は、ケーブルなどで接続されており、データが送受信されるようになっている。
本体部401の内部には通信部410が設けられており、ネットワークと接続されている。本体部401の撮像方向側の端には、固定レンズ490が設けられており、撮像方向の像から放射される光をCCDセンサ450上に集めて結像する。CCDセンサ450は、結像された像に対応するアナログ信号を画像処理部451に供給する。画像処理部451は供給されたアナログ信号をデジタルの画像データに変換して、レコーダ402に送る。レコーダ402は、画像処理部451から供給された画像データを記憶する。
次に、説明を図1に戻す。図1に示すキャビネット5は、保管室2内に設けられており、キャビネット5内には多数の書類が収められている。このキャビネット5内に収められている書類には通常の用紙P0と磁性体付用紙P1とがある。この磁性体付用紙P1は、例えばファイルに綴じられて、キャビネット5に収納されている。用紙P0や磁性体付用紙P1には、それぞれ印刷等がなされており、資料として供されている。保管室2内にいる利用者は、磁性体付用紙P1やその他の用紙P0をファイルから取り出して、自由に持ち歩けるようになっている。
ここで、磁性体付用紙P1の構成について説明する。磁性体付用紙P1は、一般的な紙の中に磁性体ワイヤ10が挿入されている(漉き込まれている)ものである。図5は、基材Sh1に磁性体ワイヤ10を埋め込んでなる磁性体付用紙P1を示す平面図である。基材Sh1は、通常の用紙と同様のものであり、その主な構成材料はパルプ繊維である。磁性体ワイヤ10は、例えば繊維状の磁性体であり、大バルクハウゼン効果を起こす特性を有している。この磁性体ワイヤ10の太さは磁性体付用紙P1の厚み以下であり、数本〜50本程度の磁性体ワイヤ10が基材Sh1の全面にわたって漉き込まれている。図1では、磁性体ワイヤ10を実線で示しているが、実際には、磁性体付用紙P1を光にかざした場合などには磁性体ワイヤ10の位置や形状がある程度視認できるようになっているものの、それ以外の場合には視認しづらいようになっている。さらに、磁性体付用紙P1の表面には、原稿の内容を表す文字や図形などの画像が形成されているため、磁性体ワイヤ10の位置や形状を視認するのはいっそう困難である。
ここで、大バルクハウゼン効果について簡単に説明しておく。
図6は、大バルクハウゼン効果を説明するための図である。大バルクハウゼン効果は、図6(a)に示すようなB−H特性、つまりヒステリシスループがほぼ長方形で保持力(Hc)が比較的小さな材料、例えば、Co−Fe−Ni−B−Siからなるアモルファス磁性体を、交番磁界中においた際に急峻な磁化反転が起きる現象である。このため、励磁コイルに交流電流を流して交番磁界を発生させ、その交番磁界中に磁性体を置くと、磁化反転時に、励磁された磁性体の近傍に配置した検知コイルにパルス状の電流が流れることとなる。例えば、励磁コイルにより図6(b)の上段に示すような波形の交番磁界を発生させた場合、検知コイルには、図6(b)の下段に示すような波形のパルス電流が流れることとなる。ただし、検知コイルに流れる電流には、交番磁界によって誘導される交流電流も含まれており、パルス電流は、この交流電流に重畳されて検出されることとなる。
次に、検知部104の具体的構成について説明する。
図7は、検知部104の機能的構成を示した図である。検知コイル102−1の出力は、図7の中央に破線枠で示す検知部104−1のHPF1041−1、アンプ1042−1、ADC1043−1を介して出力されるようになっており、検知コイル102−2の出力は、図7の下部に破線枠で示す検知部104−2のHPF1041−2、アンプ1042−2、ADC1043−2を介して出力されるようになっている。なお、上述したとおり、検知コイル102−1と検知コイル102−2がそれぞれ出力する波形信号は、図6(b)の上段に示すような波形の交番磁界によって誘導される電流に図6(b)の下段に示すような波形のパルス電流が重畳された電流の波形信号である。
HPF1041−1とHPF1041−2(以下、これらを区別しないときには単にHPF1041という)は、ハイパスフィルタであり、それぞれ、検知コイル102−1の出力と検知コイル102−2の出力から交番磁界によって誘導される電流、例えば、1kHzの電流成分を除去し、磁性体が起こす大バルクハウゼン効果によるパルス電流を通過させる。したがって、HPF1041−1とHPF1041−2を通過したパルス電流は、図6(b)の下段に示すような波形となる。
アンプ1042−1とアンプ1042−2(以下、これらを区別しないときには単にアンプ1042という)は、それぞれ、HPF1041−1が通過させたパルス電流とHPF1041−2が通過させたパルス電流を増幅して波形信号を出力する。このとき、アンプ1042の特性は、パルス電流の入力に対していわゆるリンギングが発生するように調整されている。リンギングとは、方形波やパルス波などの急峻な変化をする信号が、回路網等を通過するときに生じる波形であり、過渡応答の一種である。
ここで、図8は、アンプ1042によって出力される波形信号に与えられる特性を説明する図であり、図中実線の波形信号R0が、リンギングによる過渡応答波形を表しており、点線の波形が、励磁コイルによる交番磁界の波形である。図8の縦軸はアンプ1042によって出力される電流の電圧値から換算した磁場の強さを表している。また、図8の横軸は時刻を表している。ここで、Tは交番磁界の周期を表している。図8に示す交番磁界により発生する磁場の強さの絶対値が磁性体ワイヤ10の保持力H0になる時刻に、磁性体ワイヤ10に急峻な磁化反転が生じるので、上述のパルス電流が生じる。図8に一点鎖線で示す補助線L1、L2は、磁場の強さがH0、−H0となる部分を示すものである。この補助線L1、L2と、交番磁界によって誘導される電流が示す曲線とが交わる時刻において、パルス電流は発生している。アンプ1042は、このパルス電流に応じて、波形信号R0を出力する。
アンプ1042の特性は、パルス電流の入力に対して理想的な過応答波形が発生するように調整されている。このアンプ1042により生じる理想的な波形信号R0について説明する。
アンプ1042による応答は2次比例要素を持つ。一般に、2次のステップ応答を示す伝達関数G(s)は次式(3)で表される。
Figure 0005125483
アンプ1042により生ずる波形信号R0は減衰振動であるので、上述した伝達関数G(s)を逆ラプラス変換し、tを時刻、ωnを固有周波数、ζを減衰率、φを定数とすると、これを示す関数C(t)は次式(4)で表される。
Figure 0005125483
アンプ1042により生じる波形信号R0において、時間t0は、交番磁界の1周期であるTの0.1倍となる、すなわち、t0=0.1・Tなる関係を持つ時間である。理想的な波形信号R0には、発生してからこの時間t0が経過するまでの間に、図8で示すとおり2周期の波形が含まれている。波形信号の包絡線は、図8において破線で示される包絡線D0である。この包絡線D0において磁場の強さは、波形信号が発生した時刻にはH0であり、波形信号が発生してから時間t0が経過した時刻には、H1となっているとすると、理想的な波形信号R0の場合、H1とH0の間には、H1=0.01・H0なる関係がある。すなわち、理想的な波形信号R0は、交番磁界の1周期に対して10分の1である時間t0に2周期を有し、かつ、その振幅は、時間t0が経過すると発生時の100分の1に減衰する波である。これらの特徴を満たすように、アンプ1042は調整されている。
上述した端末装置300のROM302には、上記のような理想的な或る波形信号を、複数の時刻を示す時刻データとこれに対応する複数の振幅値からなるデータ列により、予め記憶している。予め記憶されたこの理想的な波形を、基準波形v(t)と呼ぶ。図9は、この基準波形v(t)を示した図である。図9において、横軸は時刻tを示しており、縦軸は磁場の強さを表す振幅値を示している。この基準波形v(t)は区間[0,t0]で定義されている。
また、上記のROM302には、検知部104により検出された用紙が、磁性体付用紙P1であるか否かを、CPU301が判断するために用いられる閾値Rxが記憶されている。
ADC1043−1とADC1043−2は、ADコンバータであり、それぞれ、アンプ1042−1の出力とアンプ1042−2の出力をディジタルデータに変換し、端末装置300へ出力する。
次に、図1に示すように、保管室2の内部には、複写機200が設けられている。利用者は、キャビネット5に収められている用紙P0や磁性体付用紙P1について、複写機200を用いて画像をコピーすることができるようになっている。
図10は複写機200の構成を示す図である。複写機200は、ネットワークとの接続部に通信部250が設けられている。通信部250は、ネットワークを介して信号を受け取ると、その信号を制御部260に供給する。制御部260は、複写機200の筐体内部に設けられており、複写機200全体の動作を制御する。操作部220は、利用者が操作する側に設けられ、コピー動作開始の指示や動作設定の入力などを受け付ける。画像読取部210は、複写機200の上方に設けられ、セットされた原稿の画像を読み取り、画像データに変換する。画像形成部230は、複写機200の内部に設けられ、画像読取部210が読み取った画像データをトナー像に変換し、第1給紙トレイ240もしくは第2給紙トレイ241のいずれかの給紙トレイから搬送された用紙にトナー像を転写し、排出する。
なお、本実施形態において、第2給紙トレイ241には何も書かれていない白紙の磁性体付用紙P1を収納し、第1給紙トレイ240には何も書かれていない白紙の用紙P0を収納する。
図1に戻り、複写機200の操作部220を有する側には、ゲート110が設けられている。このゲート110は、複写機200の操作部220を有する側の両端付近から、複写機200を操作する利用者がいる方向に向かって延びる対抗した2枚のパネルを有している。このゲート110の構成は、上述したゲート100と同様であるため、同じ符号を付し、その説明を省略する。複写機200を使用する利用者は、必ずこのゲート110の空間部に位置するようになっている。
端末装置310は、ゲート110から供給される信号に基づいて、上述した複写機200に用いる複写用紙を選択する制御を行う。なお、端末装置310は、上述した端末装置300と同様であるため、同じ符号を付し、その説明を省略する。
[B.動作]
次に、実施形態の動作について説明する。保管室2内にいる利用者により、キャビネット5に収納されているファイルから磁性体付用紙P1が取り出され、ドア4から退出する動作について下記に説明する。
利用者が磁性体付用紙P1を持って移動し、ゲート100の空間の間に来ると、ゲート100の間隙に形成されている交番磁界により、磁性体ワイヤ10に急峻な磁化反転が起きる。磁性体ワイヤ10の急峻な磁化反転により、ゲート100内の検知コイル102を貫通する磁束が変化して電流が流れる。検知部104は検知コイル102に流れる電流を検知し、検知した信号に応じた波形信号を端末装置300に出力する(図11参照)。
図12は端末装置300の動作の処理を示すフロー図である。上述したように、端末装置300のROM302には、予め基準波形v(t)と閾値Rxが記憶されている。基準波形v(t)は理想的な波形であるから、時間t0に2周期を有し、かつ、その振幅が、時間t0が経過すると発生時の100分の1に減衰する波形を示している。端末装置300のCPU301は、通信部305を通してゲート100の検知部104から出力された信号u(t)を受け取ると、受け取った信号u(t)の波形とこの基準波形v(t)との相関係数R(t)を算出する(ステップSA1)。
ここで、相関係数R(t)について説明する。基準波形v(t)と検知部104から出力された信号u(t)をそれぞれ実数値連続関数と置いた場合に、相関係数R(t)は、区間[0,t0]での積分を用いて表現すると、次式(5)で示される。
Figure 0005125483
の相関係数R(t)は時刻tの関数であり、−1から1の間の実数値をとる。そして、R(t)が1に近い時刻tにおいて、v(t)とu(t)には正の相関があり、形状が近似していることがわかる。
図13は、ゲート100の励磁コイル101と、磁性体付用紙P1に挿入されている磁性体ワイヤ10との間の距離毎に、リンギングにより発生する波形信号を示す図である。図13においては、励磁コイル101と磁性体ワイヤ10との距離として、0cm、10cm、20cmを挙げている。図13に示すように、発生する波形信号の振幅は、距離毎に異なっているが、そのピークの位置や、形状は略一致している。
図14は、図13に示した複数の波形信号における、相関係数R(t)を示す図である。このように、異なる振幅を有する波形信号であっても、基準波形v(t)との相関係数R(t)においては、一致する。そして、相関係数R(t)が、正弦波に相似した周期関数であることがわかる。
次に端末装置300のCPU301は、交番磁界の1周期であるTの範囲内で、相関係数R(t)が閾値Rx(例えば0.75)以上となる時刻tがあるか否かを判断する(ステップSA2)。この判断結果がNOである場合、すなわち、R(t)が閾値Rx以上となる時刻tがない場合(ステップSA2;NO)には、端末装置300は待機状態になる(ステップSA1)。
一方、この判断結果がYESである場合、すなわち、R(t)が閾値Rx以上となる時刻tがある場合には(ステップSA2:YES)、CPU301は磁性体を検出したことになるから、用紙が磁性体付用紙P1であると判断し、その旨の検出信号をネットワークを介して撮像装置400に送信することで、撮像を開始する制御を行う(ステップSA3)。
撮像装置400は、電源投入後の初期状態では撮像を行わないスタンバイ状態であるが、端末装置300から検出信号を受信して撮像を開始する制御が行われると、撮像を開始する。
詳細に説明すると、まず、固定レンズ490により、固定レンズ490の撮像方向にあるドア4周辺のエリアを撮像し、撮像された像はCCDセンサ450上に結像される。CCDセンサ450により結像された像は、アナログ信号として画像処理部451に出力される。CCDセンサ450は、たとえば毎秒30フレームについてこの動作を行う。画像処理部451は、供給されたアナログ信号をデジタルの画像データに変換し、この画像データをレコーダ402に出力して記憶させる。
以上の処理により、磁性体付用紙P1を持ってゲート100を通過してゆく利用者の映像が動画として撮像される。
なお、端末装置300は、タイムカウント機能を備えており、予め定められた一定の時間が経過すると、撮像装置400に撮像の停止を指示する。これにより、撮像装置400は撮像を停止して、スタンバイ状態に戻る。この一定の時間は、予め利用者が撮像装置400の撮像範囲を通過するのに十分な時間を定めておくと、無駄な撮像情報をより減らすことができる。
以上の処理により、磁性体付用紙P1が保管室2から持ち出されたときは、撮像装置400により磁性体付用紙P1を持ち出した利用者が撮像され、記録される。また、利用者がゲート100を通って用紙P0を持ち出そうとする場合は、ステップSA1の判定が「NO」となるので、上述した撮影や通報は行われない。
この結果、重要度の高い書類が持ち出されるときだけ、利用者の像が記憶されることになり、無駄な記憶容量を要しない。
次に、保管室2内にいる利用者が、キャビネット5に収められている磁性体付用紙P1を持ち出し、複写機200によりその画像をコピーするときの動作について説明する。複写機200を使用する利用者は、ゲート110のパネルの間隙に位置するようになっている。パネルの間には、上述したゲート100と同様に交番磁界が形成されているため、例えば磁性体付用紙P1がゲート110間に持ち込まれると、磁性体ワイヤ10に急峻な磁化反転が起きる。これにより、ゲート110の内部に設けられた検知コイル102に電流が流れ、検知部104がその大きさに応じた信号を端末装置310に出力する(図15参照)。
図16は、端末装置310の動作の処理を示すフロー図である。端末装置310のCPU301は、ゲート110の検知部104から出力された信号u(t)を受け取ると、受け取った信号u(t)の波形とこの基準波形v(t)との相関係数R(t)を算出する(ステップSB1)。次に端末装置300のCPU301は、相関係数R(t)が閾値Rx以上となる時刻tがあるか否かを判断する(ステップSB2)。この判断結果がNOである場合には(ステップSB2;NO)、端末装置300は待機状態になる(ステップSB1)。一方、この判断結果がYESである場合には(ステップSB2:YES)、CPU301は磁性体を検出したことになるから、用紙が磁性体付用紙P1であると判断し、複写機200にコピー開始の指示が入力されたときに、磁性体付用紙P1が収納されている側の給紙トレイを選択し、このトレイから給紙する制御を行う(ステップSB3)。
複写機200は、端末装置300から第2給紙トレイ241から給紙する制御が行われると、第2給紙トレイ241を給紙トレイとして指定し、待機する。ここで、画像読取部210に、原稿となる磁性体付用紙P1がセットされ、操作部220にコピーを開始する指示が入力されると、磁性体付用紙P1の画像は画像読取部210により読み取られて画像データに変換される。この画像データは、画像形成部230によりトナー像に変換され、指定された第2給紙トレイ241から給紙された磁性体付用紙P1に転写され、装置外に排出される。
これにより、複写機200により磁性体付用紙P1が原稿としてコピーされた場合は、その複写物も原稿と同様にして、磁性体付用紙P1に複写されることになる。
以上の処理をまとめると、磁性体付用紙P1がゲート110を通過した後、複写機200の操作部220に動作を開始する指示が入力されると、複写される用紙は用紙P1が選択される。これにより、複写された用紙がドア4から持ち出されても、上述したように、撮像装置400により持ち出した利用者が撮像され記録される。また、利用者が用紙P0をキャビネットから持ち出してコピーしようとする場合は、ステップSB2の判定が「NO」となり、複写機200は第1給紙トレイ240を選択する。そして、複写機200にコピー操作が指示されると、原稿である用紙P0の画像は、普通紙である用紙P0に複写され、通常のコピーがなされる。
[C.変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。また、これらの形態を適宜組み合わせてもよい。
(1)上述した実施形態では、磁性体ワイヤ10がすきこまれた用紙を検出したが、検出する対象は用紙に限らない。例えば、磁性体ワイヤ10が付加された物品やプライスタグ、IDカードや複数の用紙を綴じるファイルなどを検出してもよい。また、上述した各実施形態では、検知部104の出力信号に基づいて撮像の状態や、複写用紙の選択などを制御したが、動作はこれに限らず、CPU301が算出する相関係数R(t)に基づいて予め設定された所定の動作を選択して行うようにしてもよい。このような動作としては、電話による通報や、複写の許可・禁止の判断などが考えられる。
さらに、このような動作としては、これらのセキュリティに関連した動作ではなく、単に検出したことを報知するなどの、セキュリティに関連しない動作も考えられる。例えば、工場において、磁性体ワイヤ10を挿入した磁性体付用紙P1を製造する際に、製造した磁性体付用紙P1が正確に検出されるか否かをテストするときには、この動作としては、単なる報知で足りる。要するに、交番磁界中に置かれた磁性体を検出することが必要な種々の処理において、検知装置によって出力された検出信号に応じて予め定められた動作行うのであれば、どのような動作であってもよい。
例えば、「電話による通報」を、上述の動作として採用する場合には、以下のような実施形態となる。
図1の端末装置300には、破線で示したように、ネットワークを介して通知装置500が接続されている。この通知装置500は、一般公衆ネットワークを介して通信可能なモデム機能を有する。通知装置500は、端末装置300の制御に基づいて、一般公衆ネットワークを介して通知先の電話番号に呼び出し信号を送り、電話が通話状態になると、予め記憶されている音声データを送信する。通知装置500は、通知先の電話番号として警備員が保有する携帯電話の電話番号を記憶しており、音声データとして予め「重要書類が持ち出されました」というデータを記憶している。
端末装置300のCPU301は、検知部104により検出された用紙が磁性体付用紙P1であると判断すると、通知装置500に通知を開始する制御を行う。通知装置500は、端末装置300から通知を開始する制御が行われると、ケーブルなどでつながれた電話モジュラージャックから、一般公衆ネットワークを介して、予め記憶している警備員の携帯電話の電話番号に呼び出し信号を送る。ここで、警備員が携帯電話を通話状態にすると、通知装置500は一般公衆ネットワークを介して「重要書類が持ち出されました」という音声メッセージを送る。
(2)上述した実施形態では、ROM302に予め記憶され、CPU301により、基準波形v(t)は1つだけであったが、基準波形v(t)の数はこれに限られず、複数の基準波形を用いてもよい。リンギングによる過応答波形はパルス波形の波形形状やピーク値によって少し異なることがあるからである。例えば、ROM302には、それぞれ異なる特性を示す基準波形v1(t)、v2(t)およびv3(t)が記憶されており、CPU301は、ゲート110の検知部104から出力された信号u(t)を受け取ると、受け取った信号u(t)の波形とこれらの基準波形v1(t)〜v3(t)との相関係数R1(t)〜R3(t)を算出し、これらのうち、2つ以上が閾値Rx以上となっている時刻tが存在することをもって、磁性体付用紙の検出としてもよい。このようにすると、磁性体付用紙の検出精度が向上する。なお、閾値Rxは、これらの相関係数R1(t)〜R3(t)毎に異なっていてもよい。
(4)上述した実施形態では、撮像装置400は、図1に示すように、保管室2側からドア4を開いて退出する利用者に相対する廊下3の壁面に1台設置したが、保管室2のゲート100の間を通る利用者を撮像する位置であれば、廊下3側の対面した壁面の左斜め前や、保管室2の左側の壁面など、その他の設置位置であってもかまわない。また、撮像装置400は、複数設けてもよい。また、上述した実施形態では、撮像装置400の制御は、ネットワークを介して端末装置300が行ったが、撮像装置400の内部にCPUやROM、RAMなどを有した制御部を設け、この制御部により撮像装置400の動作を制御してもよい。
本発明の実施形態であるセキュリティシステムの構成を示す図である。 ゲートの構成を示す図である。 端末装置の構成を示す図である。 撮像装置の構成を示す図である。 基材に磁性体ワイヤを埋め込んでなる磁性体付用紙を示す平面図である。 大バルクハウゼン効果を説明するための図である。 検知部の機能的構成を示した図である。 アンプによって出力される波形信号に与えられる特性を説明する図である。 ROMに予め記憶された基準波形を示した図である。 複写機を示す図である。 ゲート、端末装置、撮像装置および通知装置を示す図である。 端末装置の動作の処理を示すフロー図である。 ゲートの励磁コイルと、磁性体付用紙に挿入されている磁性体ワイヤとの距離毎に、リンギングにより発生する波形信号を示す図である。 図13に示した複数の波形信号における、相関係数を示す図である。 ゲート、端末装置および複写機を示す図である。 端末装置の動作の処理を示すフロー図である。
符号の説明
1…セキュリティシステム、10…磁性体ワイヤ、100…ゲート、100a…パネル、100a−1…パネル、100a−2…パネル、101…励磁コイル、101−1…励磁コイル、101−2…励磁コイル、102…検知コイル、102−1…検知コイル、102−2…検知コイル、103…交流電源、104…検知部、104−1…検知部、1042…アンプ、1042−1…アンプ、1042−2…アンプ、110…ゲート、2…保管室、200…複写機、210…画像読取部、220…操作部、230…画像形成部、240…第1給紙トレイ、241…第2給紙トレイ、250…通信部、260…制御部、3…廊下、300…端末装置、301…CPU、302…ROM、303…RAM、305…通信部、310…端末装置、4…ドア、400…撮像装置、401…本体部、402…レコーダ、410…通信部、450…CCDセンサ、451…画像処理部、490…固定レンズ、5…キャビネット、500…通知装置、1043−1…ADC、1043−2…ADC、D0…包絡線、1041…HPF、1041−1…HPF、1041−2…HPF、P0…用紙、P1…磁性体付用紙、R0…波形信号、Sh1…基材、t0…時間。

Claims (1)

  1. 交番磁界を発生する交番磁界発生手段と、
    発生した前記交番磁界により励磁された磁性体による当該交番磁界中の磁界変化を検知し、検知した磁界変化に対応した信号を出力する検知手段と、
    前記検知手段によって出力された信号を増幅して、過渡応答波形を表す波形信号を出力する増幅手段と、
    前記増幅手段によって出力される波形信号のうち、前記交番磁界の特定の位相の範囲に対応する波形信号が表す過渡応答波形と、予め記憶された過渡応答波形の基準波形との相関係数を、前記基準波形と前記過渡応答波形との位相差に対応する時間の関数として求め、求めた相関係数を一致度として算出する算出手段と、
    前記特定の位相の範囲に対応する時間において前記算出手段が算出した一致度が閾値以上となる時刻が存在する場合には、前記磁性体を検出したことを示す検出信号を出力する検出手段と、
    を具備する検知装置と、
    前記検知装置によって出力された検出信号に応じて予め定められた動作を行う動作手段と、
    を具備することを特徴とする処理システム。
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