JP5124181B2 - 注入ガン - Google Patents
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Description
次に、型内塗装工程では、まず、可動型をコアバックして、樹脂と固定型の型面との間にクリアランスを形成する。次に、固定型に設けられた注入ガンで、このクリアランスに塗料を注入した後、可動型を固定型に再び型締めし、この塗料を硬化させる。次に、可動型を固定型から離間し、成形品を取り出す。
以上のようにして、射出成形品の表面に塗膜を形成する。
そこで、可動型をコアバックさせることなく射出成形品の表面に塗膜を形成できる塗装方法が提案されている(特許文献1参照)。
次に、キャビティ内に圧縮ガスを供給することにより、樹脂の意匠面と型面との間にクリアランスを形成する。次に、このクリアランスに塗料を供給することにより、樹脂の表面に塗膜を形成する。
すなわち、射出成形装置は、固定型および可動型を有し、これら金型の一方には、キャビティに連通する注入路が形成され、この注入路から、圧縮ガスまたは塗料が選択的に吐出される。
また、塗料の硬化を防止するため、塗料を常に循環させておく必要がある。このため、塗料を循環させつつ、この塗料と圧縮ガスとを選択的に吐出できる注入ガンの開発が望まれていた。
この状態から、ガスを吐出する場合には、塗料シャフトを後退させずに、ガスシャフトのみを後退させる。ガス供給路は塗料シャフトの内壁面に到達しているので、ガスシャフトをガス供給路の貫通位置よりも後退させると、ガスは、ガス供給路から塗料シャフトの内部を通って、ガン本体の先端から吐出される。
以上のように、この発明によれば、塗料シャフトおよびガスシャフトを進退させることにより、塗料またはガスを選択的に吐出させることができる。
インモールドコート装置10は、製品形状のキャビティを有する金型20と、この金型20のキャビティ内に溶融樹脂を供給する射出装置30と、金型20のキャビティ内にエアおよび塗料を注入する注入装置50とを備え、樹脂および塗料による2層成形を行う。
金型20は、固定型21と、この固定型21に対して進退可能な可動型22とを含んで構成される。これら固定型21および可動型22の間には、製品形状をかたどったキャビティCが形成される。ここで、可動型22のキャビティCを形成する型面223は、成形品の表側の面、すなわち意匠面に対応し、固定型21のキャビティCを形成する型面213は、成形品の裏側の面に対応する。
また、これら固定型21および可動型22には、それぞれ、ヒータが設けられており、固定型21および可動型22の温度を独立して調整することが可能となっている。
また、注入ガン60から排出された塗料は、塗料排出管77を介してポンプ72に帰還される。これにより、計量シリンダ73により計量された塗料は、計量シリンダ73、塗料供給管76、注入ガン60、塗料排出管77、およびポンプ72を循環する。
チラー75は、冷却水を所定の冷却温度に保ちつつ、この冷却水を冷却水配管78を介して、注入ガン60の後述のガン本体61に形成された冷却水循環路に流通させ、注入ガン60を冷却する。
図3は、注入ガン60の構成を示す断面図であり、図4は、注入ガン60の構成を示す正面図である。
図5は、注入ガン60のエア吐出時における構成を示す断面図であり、図6は、注入ガン60の塗料吐出時における構成を示す断面図である。
次に、射出装置30を制御して溶融樹脂をキャビティC内に射出充填する。この溶融樹脂を射出する工程では、キャビティCの容積よりも少ない量の樹脂を射出する。つまり、保圧を略ゼロとする。これにより、後に塗膜を形成するために必要な空隙の確保を容易にする。
また、この溶融樹脂を射出する工程では、可動型22の温度を、固定型21の温度よりも低い状態にする。本実施形態では、例えば、可動型22の温度を100℃とし、固定型21の温度を120℃とする。このようにして可動型22の温度を固定型21の温度よりも低くすることにより、溶融樹脂の可動型22側、すなわち意匠面側の凝固を促進させる。
次に、可動型22および固定型21の温度を所定の冷却温度まで低下させ、溶融樹脂を冷却する。ここで、製品の裏面に密着した溶融樹脂が冷却されて固化する際、その意匠面側には空間が形成されるので、塗料を充填して完成した成形品を軽量化できる。
次に、図10に示すように、所定の冷却工程を行い、塗料を硬化させた後、可動型22を固定型21から離間し、樹脂と塗料で2層成形された製品を脱型する。
20…金型
21…固定型
22…可動型
30…射出装置
50…注入装置
60…注入ガン
61…ガン本体
611…塗料供給路
612…塗料排出路
614…エア供給路
616…吐出部
618…第1シリンダ
62…塗料シャフト
621…第1ピストン
622…エア供給路
623…凹部
624…基部
625…第2シリンダ
626…エア吐出孔
63…エアシャフト
631…第2ピストン
70…供給装置
80…制御装置
Claims (1)
- 注入ガンを用いて成形品の表面に皮膜を形成するインモールドコート方法であって、
キャビティ内に溶融した熱可塑性の樹脂を供給する供給工程と、
前記供給工程により供給された樹脂が完全に凝固する前に、前記注入ガンとして、金型で構成された前記キャビティ内へ塗料およびガスを選択的に吐出する注入ガンであって、前記キャビティ内に臨むガン本体と、このガン本体の内部に摺動可能に設けられた円筒状の塗料シャフトと、この塗料シャフトの内部に摺動可能に設けられたガスシャフトと、を備え、前記塗料シャフトの摺動動作及び前記ガスシャフトの摺動動作を制御する制御手段が接続され、前記ガン本体には、塗料が流通する塗料供給路および塗料排出路が貫通して形成され、前記ガン本体および前記塗料シャフトには、ガスが流通するガス供給路が貫通して形成され、前記塗料シャフトの外周面には、当該塗料シャフトの先端が前記ガン本体の先端まで前進した状態で、前記塗料供給路の貫通位置から前記塗料排出路の貫通位置に至る凹部が形成されている注入ガンを用いて、前記キャビティ内にガスを吐出し、前記金型の型面と樹脂の表面との間に空隙を形成するとともに、樹脂の裏面側を前記金型の型面に密着させるガス吐出工程と、
前記注入ガンを用いて、前記ガス吐出工程で形成された空隙に塗料を吐出し、樹脂の表面に皮膜を形成するインモールド工程と、を含むことを特徴とする注入ガンを使用したインモールドコート方法。
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