JP5117982B2 - 情報抽出装置、情報抽出方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

情報抽出装置、情報抽出方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、情報が埋め込まれたコンテンツから、その情報を抽出する情報抽出装置、その情報の抽出方法、その方法を実現するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムおよびそのプログラムが記録された記録媒体に関する。
画像、動画、音声といったコンテンツには、著作権保護、トレース、偽造防止、改ざん検知、メタ情報の付加等の目的で、バーコードや電子透かし等の技術を用い、情報が埋め込まれている。埋め込まれる情報としては、著作権関連情報が多く、コンテンツを作成した作者名、課金情報、コピー可能回数等が挙げられる。
コンテンツは、その流通過程において、圧縮やアナログ化等の処理を経ることにより劣化することがある。例えば、画像の印刷においては、画像の圧縮、拡大、縮小、回転等により劣化する。このような劣化したコンテンツから高い精度で情報を抽出することは、情報の埋め込み・抽出技術の重要な課題の1つである。
この課題に対し、情報の抽出時にコンテンツを補正することで、その情報の抽出精度を高める技術が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1では、画像の領域毎に情報抽出を行い、抽出することができなかった領域に対し、画像補正を行い、その後、抽出処理を再実行する技術が示されている。
特許文献2では、画像に予め基準となるマークを付けておき、情報抽出時にそのマークを検知し、歪みを補正する技術が示されている。
特許文献3では、撮像画像における検査画像領域を空間周波数領域に変換した場合の周波数成分の位相に基づいて、その撮像画像における原画像領域を判定し、その判定された原画像領域の撮影による歪みを補正する技術が示されている。
特許文献4では、ディジタル画像データに変換されたカラー画像のデータから各色成分の濃度階調をそれぞれの濃度帯域が有効に利用されるように補正する技術が示されている。
特開2007−184837号公報 特開2006−318099号公報 特開2005−182164号公報 特許第3709544号公報
劣化したコンテンツから情報の抽出精度を向上させるために、コンテンツを補正するには、多大な計算コストがかかる。特に、複数のコンテンツから連続して情報を抽出する場合、補正を行うための処理時間がコンテンツの数に比例して増加し、利便性が大きく損なわれてしまう。
例えば、文書の各ページ、動画の各フレーム、撮影した一連の写真群等、複数のコンテンツから連続して情報を抽出するというケースにおいては、情報の抽出精度と高速性の確保が課題である。
本発明は、上記課題に鑑み、連続する画像群が、同じような画像劣化が発生している可能性が高いことに着目し、例えば、対象画像が複数ページの文書画像で、同じ印刷やスキャン条件を経た画像であれば、各ページに同じようなアフィン変換が加えられている可能性が高いことを利用して、一度求めたアフィン変換行列を用いることで、計算負荷の高いマーカー検出処理を省略することができ、高速化につながることを見出すことによりなされたものである。
したがって、上記課題は、本発明の情報抽出装置および情報抽出方法を提供することにより解決することができる。
本発明の情報抽出装置は、情報が埋め込まれたコンテンツから当該情報を抽出する装置であって、過去の情報抽出時に行ったコンテンツ補正の履歴から、予め設定された情報に基づき、そのコンテンツに対して行うべき補正処理内容を選択する選択部と、選択された補正処理内容に基づき、そのコンテンツに対して補正処理を行う補正部と、補正されたコンテンツから情報を抽出する抽出部とを含む装置である。この装置を提供することにより、過去のコンテンツ補正の適用履歴から現在のコンテンツに最適な補正内容を高速に求めることができ、その結果、高速かつ高い精度で情報を抽出することができる。
選択条件が最新の補正処理内容を選択するように指定されている場合、選択部は、履歴から、それらのうちの最新の補正処理内容を選択する。このように最新の補正処理内容を選択するように構成することで、補正処理内容の選択にかかる時間を短縮することができる。
また、選択条件が最も採用されている頻度が高い補正処理内容を選択するように指定されている場合、選択部は、履歴から、それらのうちの最も高い頻度で行われている補正処理内容を選択する。このように最も高い頻度の補正処理内容を選択するように構成することで、妥当性の高い補正処理内容を短時間で選択することができる。
さらに、選択条件が重み付けした頻度分布において最も頻度が高い補正処理内容を選択するように指定されている場合、選択部は、各補正処理内容に基づき行った各コンテンツ補正時からの経過時間に応じて重み付けした頻度分布を求め、その頻度分布において最も高い頻度となる補正処理内容を選択する。このように最も高い頻度の補正処理内容を選択するように構成することで、現在に近い履歴を強く反映させることで、コンテンツの劣化に時間変動がある場合、その時間変動に対応した効果的な補正処理内容を短時間で選択することができる。
抽出部がその情報を抽出することができない場合、選択部は、次候補の補正処理内容を選択し、補正部は、その次候補の補正処理内容に基づき補正処理を行い、抽出部は、その次候補の補正処理内容に基づき補正されたコンテンツから再度その情報の抽出を行うことができる。このように構成することで、補正内容を探索しつつ情報の抽出を実行することができる。
そのとき、選択部は、補正処理内容の頻度分布において次に頻度が高い補正処理内容を次候補として選択することができる。このように構成することで、可能性が高い順にコンテンツの補正を実行することができる。次候補は、頻度順に限られるものではなく、履歴の新しい順や、重み付けした頻度順等に基づき決定することができる。
コンテンツには、画像、映像、音声等があるが、画像である場合、コンテンツの補正処理内容としては、アフィン変換、ガンマ補正、ノイズ除去、ぼけ補正、それらの組み合わせから選択されるものとすることができる。画像から情報を抽出するのに、補正内容の選択時間を短縮して全体の処理時間を短くすることができる。
本発明では、情報抽出装置のほか、情報抽出装置が行う各処理ステップを含む情報抽出方法、その方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムを提供することもできる。なお、プログラムは、コンピュータ可読な記録媒体に格納して提供することができる。
図1は、本実施形態の情報抽出装置のシステム構成例を示した図である。情報抽出装置10は、CPU、RAM、HDD、ネットワークI/F、マウスやキーボードといった入力装置、ディスプレイといった表示装置を備えるPC等とされ、ケーブル等により直接、スキャナ装置20と接続され、また、ネットワーク30を介して各種コンテンツを保持するサーバ装置40と接続されている。
情報抽出装置10は、スキャナ装置20で読み取られた画像を画像データとして取得したり、サーバ装置40から各種コンテンツを取得することができる。情報抽出装置10は、その画像データを取得するために、スキャナ・アプリケーションと、サーバ装置40からコンテンツを取得し、そのコンテンツの表示を行うGUIを提供するために、Webブラウザを実装する。Webブラウザとしては、これまでに知られたいかなるソフトウェアでも使用することができ、例えば、Internet Explorer(登録商標)、Netscape Navigator(登録商標)、Firefox(登録商標)、Mosaic(登録商標)、Opera(登録商標)を挙げることができる。
コンテンツとしては、画像のほか、動画や音声を挙げることができる。このコンテンツには、著作権保護、トレース、偽造防止、改ざん検知、メタ情報の付加等の目的で、バーコードや電子透かし等が埋め込まれている。バーコードや電子透かし等により埋め込まれる情報には、そのコンテンツを作成した作者名、作成日、課金情報、コピー可能回数等が含まれる。埋め込まれる情報には、著作権に関連する情報が多い。
情報抽出装置10は、取得したコンテンツから、埋め込まれた情報を抽出する。コンテンツは、その流通過程において、圧縮やアナログ化等の処理を経ることにより劣化することがある。このような劣化は、コンテンツから埋め込まれた情報を抽出する際の精度を低下させ、場合によっては抽出不能にする。
この情報抽出装置10は、このことを考慮し、コンテンツを補正し、埋め込まれた情報を高い精度で抽出することができるように構成されているが、特に、複数のコンテンツから埋め込まれた情報を抽出する際に、コンテンツ補正を高速に実行することができるように構成されている。この構成について詳細に説明するために、図2を参照する。
図2は、情報抽出装置10の機能ブロック図である。情報抽出装置10は、情報が埋め込まれたコンテンツを入力として受付け、その情報をコンテンツから抽出して出力する装置である。以下、コンテンツを画像として説明する。
この情報抽出装置10は、画像を取得する画像取得部11と、過去の情報抽出時に行ったコンテンツ補正の補正処理内容を履歴として蓄積する履歴蓄積部12と、履歴蓄積部12に蓄積された履歴から、指定された選択条件に基づき、その画像に対して行うべき補正処理内容を選択する選択部13と、選択された補正処理内容に基づき、その画像に対して補正処理を行う補正部14と、補正後の画像に埋め込まれた情報を抽出する抽出部15と、その情報の抽出が成功したか否かを判定する判定部16とを備えている。
画像取得部11は、スキャナ装置20に指示し、画像の読み取りを実行させ、スキャナ装置20が読み取った画像を画像データとして取得する。また、画像取得部11は、サーバ装置40へ画像取得要求を送り、サーバ装置40がその要求に対する応答として、要求する画像の画像データを検索し、その画像データを返すことにより、その画像を取得する。
ここで、入力される画像の一例を、図3に示す。図3に示す画像は、マーカー50が付与された画像で、二重の矩形がマーカー50となり、画像51の4隅に付与されているのが示されている。また、この画像51には、マーカー50とは別の方法で情報が埋め込まれており、情報の埋め込み方法には限定はなく、例えば、画素の置換による方法、周波数成分を変更する方法等、これまでに知られたいかなる方法で埋め込まれていてもよい。
画素の置換による方法では、例えば、画像を構成する画素がもつ輝度値および色のパラメータ値を、人間の目では検出することができない範囲で変更する。これは、人間が明るい画素の近くにある暗い画素は検知しにくいという特性を利用したものである。
周波数成分を変更する方法では、画像データを、フーリエ変換(FET)、スペクトル拡散、離散コサイン変換(DCT)等により周波数成分に変換し、画素に影響しない範囲で特定の周波数成分に埋め込み情報を埋め込む方法である。
再び図2を参照して、履歴蓄積部12は、画像毎に、情報の抽出時にその画像に対して行われた補正処理内容を履歴として蓄積する。補正処理内容は、例えば、画像を変形させることなく、並行移動や回転、縦方向と横方向とで拡大または縮小の倍率が異なる変換を行うアフィン変換を挙げることができる。補正処理内容としては、アフィン変換のほか、ガンマ補正、ノイズ除去、ぼけ補正、それらの組み合わせとすることができる。
ガンマ補正は、画像等の色データとそれが実際に出力される際の信号の相対関係を調整してより自然に近い表示を得るための補正である。ガンマ補正は、画像の輝度の変化と出入力電圧の比で表されるガンマ値を調整することにより行われる。
ノイズ除去は、例えば、デジタルカメラで撮影した画像でいえば、CCDが光を受け取り、それを信号として出力するまでの過程で発生する画像の乱れをなくす補正である。1つの例では、平滑化フィルタにより、ノイズを発生させている領域の輝度値を、その周辺領域の輝度値を用いて平均化し、画像に埋没させることにより、そのノイズを除去することができる。
ぼけ補正は、画像中の人物や物体の輪郭や境界がぼやけた状態をなくすために、その輪郭や境界を表すエッジを強調する補正である。これも、適切なフィルタを適用することで補正を行うことができる。
選択部13、補正部14、抽出部15および判定部16が行う処理の詳細については図4を参照して説明する。
図4に示すフローチャートを参照して、情報の抽出処理を詳細に説明する。ステップ400から処理を開始し、ステップ410において画像取得部11が画像を取得する。画像の取得は、ネットワークを介してサーバ等から取得してもよいし、スキャナ等により読み取り取得することもできる。
次に、ステップ420において、選択部13が履歴蓄積部12に蓄積された補正処理内容から、指定された選択条件に基づき、その画像に対して行うべき補正処理内容を選択する。したがって、選択条件は、予めユーザにより設定される。一枚目の画像の処理または情報抽出に失敗した画像の処理と、二枚目以降の画像の初めての処理とでは、補正処理内容が異なる。前者の場合は、まず、画像に付与されたマーカーをテンプレートマッチングにより検出する。テンプレートマッチングとは、特定のパターンを検出するための画像を用意し、マーカーを抽出すべき画像と照合して、マーカーの位置を検出することである。一枚目の画像の処理または情報抽出に失敗した画像の処理では、その画像に対してまだ補正処理が行われていないので、補正処理内容を決定するために、テンプレートマッチングでマーカーを検出する。
検出した4つのマーカーの重心の二次元ベクトルで表される座標を、x(1)〜x(4)とする。正しいマーカーの位置を、y(1)〜y(4)とし、2行2列のアフィン変換行列をAとし、下記式1で表されるy(i)とAx(i)の差分の二乗和Jを最小化する行列Aを求める。なお、iは、1、2、3、4である。
Figure 0005117982
このようにして求められた補正処理内容は、履歴蓄積部12に履歴として蓄積される。
後者の場合は、選択条件が、履歴中の最新のコンテンツ補正の補正処理内容を選択するように指定され、前回のコンテンツ補正に用いたアフィン変換行列Aが履歴に蓄積されているため、そのアフィン変換行列Aを補正処理内容として選択し、補正処理に用いる。なお、このように選択条件を指定するのは、連続する画像群は、同じような画像劣化が発生している可能性が高く、対象画像が複数ページの文書画像で、同じ印刷やスキャン条件を経た画像であれば、各ページに同じようなアフィン変換が加えられる可能性が高いからである。このことを利用し、最新のアフィン変換を用いることで、計算負荷の高いマーカー検出処理を省略することができ、処理の高速化につなげることができる。
ステップ430において、選択部13が上記のようにして求められたアフィン変換行列Aを選択し、補正部14がそれを処理対象画像に適用し、その画像を補正する。具体的には、その画像に対し、アフィン変換行列Aを適用し、並行移動や回転、縦方向と横方向とで拡大または縮小の倍率が異なる変換を行う。
ステップ440において、抽出部15が補正後の画像から情報を抽出する。埋め込まれた情報の抽出方法としては、これまでに知られたいかなる方法でも採用することができる。例えば、真の画像を構成する画素の輝度値および色のパラメータ値との比較、DCT係数等の差分の正負により、埋め込み情報の各ビットを判断し、その情報を抽出することができる。なお、真の画像は、情報が埋め込まれる前の原画像である。
ステップ450において、判定部16が、情報抽出が成功したか否かを判定する。この判定は、誤り訂正符号あるいは信頼度情報を用いて成功の判定を行うことができる。ここで、誤り訂正符号とは、データを送る際、元のデータに付して送られる、誤りを訂正することができるようにするための冗長なデータである。
情報抽出が成功した場合は、ステップ460へ進み、すべての画像を処理したか否かを判定し、未処理画像がある場合は、ステップ410へ戻り、未処理画像がなくなった場合は、ステップ470へ進み、処理を終了する。なお、情報抽出が失敗した場合は、ステップ420へ戻り、次候補の補正処理内容の選択を行い、再実行する。次候補は、頻度順でいえば、次に頻度が高い補正処理内容である。
このようにして補正された画像と、補正前の画像とを例示した図を、図5に示す。図5では、矢線Sの方向である縦方向に圧縮され、矢線Tの方向に回転された図5(a)に示す画像を、アフィン変換行列Aを適用して補正処理すると、図5(b)に示すように、矢線Tとは反対方向に回転され、縦方向へ伸長された画像となることが示されている。この図5(b)では、マーカーも、縦方向へ伸長されている。
図4および図5では、4隅にマーカーを配置した画像を例にとり、その画像における情報の抽出について説明してきたが、画像を複数領域に分割し、その分割点にマーカーを配置し、領域毎にアフィン変換行列Aを求めるという方法を採用することもできる。
ステップ420における補正処理内容の選択には、種々のバリエーションが考えられる。上記では、1つの実施形態としてアフィン変換行列Aを用いる例を説明したが、別の実施形態では、このアフィン変換行列の分布を用いることができる。二次元のアフィン変換を行うため、パラメータは、この変換行列Aの要素であるa11、a12、a21、a22となる。これらのパラメータは、互いに近似した値も取り得る。そこで、それぞれのパラメータを適度に離散化し、過去の適用履歴のヒストグラムを作成する。そして、そのヒストグラムの最も高い頻度のパラメータを選択する。
この実施形態について説明を簡単にするために、アフィン変換行列が回転角θと変倍率αの2つのパラメータで表現することができるものとする。ここで、図6に、回転角θと変倍率αのヒストグラムの例を示す。
この例では、θが+1〜+3、αが1.01〜1.03での度数が11で最大となっている。この場合、その区間の中間値であるθ=+2、α=1.02を補正処理内容である補正値として選択する。
ここでは最大頻度を用いたが、それ以外にも、各パラメータの履歴の平均値やメディアン(平均中央値)を用いることもできる。
また、時間に対して重み付けを行い、最大頻度や平均値を算出することもできる。時間に対して重み付けするとは、その補正処理内容に基づき行ったコンテンツ補正時から現在までの時間差分Δtを引数にとる単調減少の関数w(Δt)を定義し、ヒストグラムのパラメータをw(Δt)とするといった方法である。このようにして、選択部13は、各補正処理内容に基づき行った各コンテンツ補正時からの経過時間に応じて重み付けした頻度分布を求め、その頻度分布において最も高い頻度となる補正処理内容を選択する。なお、この重み付けは、ヒストグラムを算出する時間区画を設定する方法で行ってもよい。
上記では、マーカーを画像補正のための情報として埋め込み、その情報を抽出することについて説明してきた。次に説明する実施形態では、マーカーを画像補正のための情報として埋め込まず、情報抽出の過程で試行錯誤的に画像補正を施し、画像から情報を抽出する例を示す。この実施形態も、情報の埋め込み、抽出の方法は、ある特定の方法に限定されるものではない。また、ここでは、アフィン変換を行うものとして説明する。
この場合の装置構成および処理の流れは、図2および図4に示すものと同様である。図4に示すステップ420の処理のみが異なるため、このステップにおける処理のみを説明する。このステップでは、選択部13が補正処理内容を選択するが、過去の補正処理内容(ここではアフィン変換行列A)の頻度分布の中で、現在の処理対象の画像に未適用かつ最大の頻度をもつ補正処理内容を選択する。一枚目の画像の場合は、マーカーを使用していないので、適当な初期値を選択する。
説明を簡単にするために、上記と同様、アフィン変換行列Aが回転角θと変倍率αの2つのパラメータで記述できるものとする。一枚目の画像を処理する場合、頻度分布はすべて0であるので、適当な初期値をθとαに設定する。例えば、θを0、αを1.0と設定することができる。複数の画像から抽出処理が進み、頻度分布が図6に示すようなものになったとする。すると、θが+1〜+3、αが1.01〜1.03での度数が11で最大となっているので、その区間の中間値であるθ=+2、α=1.02を補正処理内容である補正値として選択する。これらのパラメータを使用して補正および抽出処理を行い、情報抽出することができなかったとする。
この場合、再びこの処理ステップに戻ってくるが、そのときは、次に頻度の高いθ=+3〜+5、α=1.01〜1.03を選択することとなる。このようにして情報が抽出できるまで繰り返す。なお、繰り返し回数が所定数を超えたときは、その画像からの抽出処理を停止し、あきらめるようにすることができる。
ここで、単純に頻度分布を用いると、十分なサンプル数がなければ効果的なパラメータ選択を行うことができないという問題がある。そこで、補正パラメータの分布に統計モデルを導入し、より少ないパラメータで補正パラメータの分布を記述する方法を採用することもできる。例えば、統計モデルとして、多次元正規分布を用いると、平均ベクトルと分散共分散行列で補正パラメータの分布を表現することができる。この分布を離散化し、確率の高い補正パラメータから順次選択していくという方法を採用することができる。
統計モデルは、統計的手法により予測計算するモデルであり、分散共分散行列は、ベクトルの要素間の共分散の行列で、共分散は、2組の対応するデータ間での平均からの偏差の積の平均値である。
これまでアフィン変換について説明してきたが、それ以外にも本発明を適用することができる。すなわち、補正処理内容がパラメータ化できるのであれば、アフィン変換に限られるものではない。なお、マーカーが埋め込まれた画像では、このマーカーからパラメータを推定することが必要である。
その他のパラメータの1つとしては、例えば、ガンマ値を採用することができる。マーカーを用いる場合は、各マーカーで輝度値を変え、ガンマ値を推定することができる。
また、パラメータとしては、実世界のノイズとして良い近似となる白色ガウス雑音を想定する場合は、その標準偏差σ、周波数モデルを想定する場合は、その周波数帯域を採用することができる。具体的には、σの大きさに比例する強度の平滑化フィルタを適用し、また、その周波数帯域をカットする、といった画像の補正方法を採用することができる。平滑化フィルタとしては、注目する画素のその周辺の画素の輝度値を用いて平均し、画像の輝度値を平らに滑らかにする移動平均フィルタや、その注目する画素から遠くなるにつれて輝度値の差が大きくなることから遠いほど重みを大きくしてレートを計算し、注目画素および周辺画素の輝度値にそのレートを掛け合わせて平らに滑らかにするガウシアンフィルタを挙げることができる。
マーカーを使用する場合は、そのマーカーからノイズを推定する。白色ガウス雑音の大きさをみるには、真の画像との差分の分散を測定し、周波数帯域を知るには真の画像との差分をフーリエ変換することで求めることができる。
その他のパラメータとしては、画像のぼけを点広がり関数と画素値の畳み込み積分で表現するモデルを考え、点広がり関数をパラメータとすることができる。
点広がり関数は、各種の光学系等のレスポンス特性を表すための関数で、点源において検出器で検出したときの計測データに相当し、二次元ガウス関数で近似できるものである。ここで、二次元ガウス関数fは、座標変数x、yと標準偏差σを用い、下記式2で表される。
Figure 0005117982
畳み込み積分は、関数fと真の画像を表す式gの合積であり、インパルスの集まりとして足し合わせることにより計算することができる。インパルスは、時間幅が無限小で、高さが無限大のパルスで、関数で表すと、x=0以外では0で、関数を全領域で積分すれば1となるデルタ関数とも呼ばれる。この畳み込み積分は、任意の時間tと時間軸上のインパルス位置をτとした場合、下記式3で表される。
Figure 0005117982
この場合の画像補正は、点広がり関数に応じて適切なフィルタを適用することにより行うことができる。なお、点広がり関数は、マーカーをインパルス画像とすることで推定することができる。
これまで本発明を実施の形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、本発明は、情報抽出装置および情報抽出装置により実行される情報抽出方法のほか、その方法を実現するためのコンピュータ可読なプログラムとして提供することもできるものである。また、このプログラムは、FD、MD、SDカード、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体に格納して提供することができる。
本実施形態の情報抽出装置の構成例を示した図。 情報抽出装置の機能ブロック図。 入力される画像を例示した図。 抽出処理の流れを示したフローチャート図。 補正処理前後の画像を例示した図。 パラメータのヒストグラムを例示した図。
符号の説明
10…情報抽出装置、11…画像取得部、12…履歴蓄積部、13…選択部、14…補正部、15…抽出部、16…判定部、20…スキャナ装置、30…ネットワーク、40…サーバ装置、50…マーカー、51…画像

Claims (16)

  1. 情報が埋め込まれたコンテンツから当該情報を抽出する情報抽出装置であって、
    過去の情報抽出時に行ったコンテンツ補正の履歴から、指定された選択条件に基づき、前記コンテンツに対して行うべき補正処理内容を選択する選択部と、
    選択された前記補正処理内容に基づき前記コンテンツに対して補正処理を行う補正部と、
    補正された前記コンテンツから前記情報を抽出する抽出部とを含む、情報抽出装置。
  2. 前記選択部は、最新の補正処理内容を選択する、請求項1に記載の情報抽出装置。
  3. 前記選択部は、最も高い頻度で行われている補正処理内容を選択する、請求項1に記載の情報抽出装置。
  4. 前記選択部は、前記履歴に含まれる各補正処理内容に基づき行った各コンテンツ補正時からの経過時間に応じて重み付けした頻度分布を求め、前記頻度分布において最も高い頻度となる補正処理内容を選択する、請求項1に記載の情報抽出装置。
  5. 前記抽出部が前記情報を抽出することができない場合、前記選択部は、次候補の補正処理内容を選択し、前記補正部は、前記次候補の補正処理内容に基づき補正処理を行い、前記抽出部は、前記次候補の補正処理内容に基づき補正された前記コンテンツから再度前記情報の抽出を行う、請求項に記載の情報抽出装置。
  6. 前記選択部は、前記補正処理内容の頻度分布において次に頻度が高い補正処理内容を前記次候補として選択する、請求項5に記載の情報抽出装置。
  7. 前記コンテンツは、画像であり、前記コンテンツの補正処理内容は、アフィン変換、ガンマ補正、ノイズ除去、ぼけ補正、それらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の情報抽出装置。
  8. 情報が埋め込まれたコンテンツから当該情報を抽出する情報抽出方法であって、
    過去の情報抽出時に行ったコンテンツ補正の履歴から、予め設定された情報に基づき前記コンテンツに対して行うべき補正処理内容を選択するステップと、
    選択された前記補正処理内容に基づき前記コンテンツに対して補正処理を行うステップと、
    補正された前記コンテンツから前記情報を抽出するステップとを含む、情報抽出方法。
  9. 前記選択するステップでは、最新の補正処理内容を選択する、請求項8に記載の情報抽出方法。
  10. 前記選択するステップでは、最も高い頻度で行われている補正処理内容を選択する、請求項8に記載の情報抽出方法。
  11. 前記選択するステップでは、各補正処理内容に基づき行った各コンテンツ補正時からの経過時間に応じて重み付けした頻度分布を求め、前記頻度分布において最も高い頻度となる補正処理内容を選択する、請求項8に記載の情報抽出方法。
  12. 前記抽出するステップにおいて前記情報を抽出することができない場合、前記選択するステップでは、次候補の補正処理内容を選択し、前記補正処理を行うステップでは、前記次候補の補正処理内容に基づき補正処理を行い、前記抽出するステップでは、前記次候補の補正処理内容に基づき補正された前記コンテンツから再度、前記情報の抽出を行う、請求項11に記載の情報抽出方法。
  13. 前記選択するステップでは、前記補正処理内容の頻度分布において次に頻度が高い補正処理内容を前記次候補として選択する、請求項12に記載の情報抽出方法。
  14. 前記コンテンツは、画像であり、前記コンテンツの補正処理内容は、アフィン変換、ガンマ補正、ノイズ除去、ぼけ補正、それらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の情報抽出方法。
  15. 請求項8〜14のいずれか1項に記載の情報抽出方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラム。
  16. 請求項15に記載のコンピュータ可読なプログラムが記録された記録媒体。

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